工作機械
【課題】刃物台や刃物台に設けるラムに干渉することなく、これらの側面と面一あるいはこれよりもう少し側方へ突出した位置で割出し自在となり、３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントを実現でき、故にこのように交換自在にして加工方向も広範囲となるため一層自在に様々な加工が行える極めて秀れた画期的な工作機械を提供すること。
【解決手段】工具アタッチメント９に回転工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、自動交換自在なユニバーサルアタッチメントであって３６０度広範囲に割出し制御でき、工具７を伝達回転することもでき、様々な向きにミーリング加工が行える工作機械。
【解決手段】工具アタッチメント９に回転工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、自動交換自在なユニバーサルアタッチメントであって３６０度広範囲に割出し制御でき、工具７を伝達回転することもでき、様々な向きにミーリング加工が行える工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば旋盤やフライス盤あるいはターニング機能及びミーリング機能を有する複合５軸加工機（同時５軸制御可能なターニングセンター）に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、旋盤やフライス盤，更には複雑な曲面加工が高能率に加工でき、立・横・斜めの穴加工，ねじ切り，ミーリング加工の多工程をもワンチャッキングで且つ標準工具で加工が可能であるターニング機能及びミーリング機能を有する立型の複合５軸加工機などが用いられているが、一般に旋盤やフライス盤では、ターニングテーブルに対して立設したコラムに横方向ガイド部としての水平クロスレールを上下動自在に設け、このクロスレールに沿ってＸ軸方向（左右方向）に移動自在に設けた刃物台に工具取付部を設けるか、又は前述のように左右方向及び上下方向に移動自在に設けたあるいは単に水平クロスレールに左右方向に移動自在に設けた刃物台を案内部として主軸を有するラムを上下動自在に設け、このラムの下端部に工具取付部を設けている。
【０００３】
また、複合５軸加工機では、一般にコラムベッドに対してコラムをＹ軸方向（前後方向）に移動自在に設け、このコラムに横方向ガイド部としての水平クロスレールを、縦方向ガイド部としての縦クロスレールをガイドとしてＺ軸方向（上下方向）に移動自在に設け、この水平クロスレールに沿ってＸ軸方向（左右方向）に刃物台を移動自在に設けるか、あるいは水平クロスレールにＸ軸方向に縦クロスレールを移動自在に設け、この縦クロスレールに刃物台を上下動自在に設ける構成、又は単に水平クロスレールに刃物台をＸ軸方向に移動自在に設け、この刃物台に主軸を設けたラムを上下動自在に設け、このラムの下端部に工具取付部を設ける構成とし、例えばこの工具取付部に左右方向に傾斜自在（Ｂ軸割出し自在）に工具を設けると共に、工具下方に位置するワークをセットするターニングテーブルを回転方向にＣ軸割出し自在に設け、工具をラム下端部の工具取付部にワンチャッキングするだけで、前記５軸の移動制御により、多工程の加工ができるように構成している。
【０００４】
しかしながら、Ｙ軸方向の前後方向に傾斜自在（Ａ軸割出し自在）若しくはＸ軸方向の左右方向に傾斜自在（Ｂ軸割出し自在）に工具を工具取付部に着脱自在に構成したものはあり、更に例えば他の工具（他の工具アタッチメント）と同様に交換可能にユニバーサルアタッチメントとして工具取付部に着脱自在に設けたものはあるが、このようにユニバーサルアタッチメントとして工具を割出し自在に設けたものは、旋回範囲は大きく取れず、まして３６０度回動することはできない。
【０００５】
即ち、割出し自在に工具を設けるユニバーサルアタッチメントは、ラム中心（主軸）とこれと連結する伝達回転軸中心（アタッチメント主軸）が一致しており、上下動自在に垂設したラムの下端部にＡ軸若しくはＢ軸割出し自在に工具を垂設するために３６０度回動は不能であり、また小型化できないために交換工具マガジンに自動交換自在にストックしておき交換装置によって自動交換することはできず、完全自動化ができる構成ではなかった。
【０００６】
【特許文献１】特開２００７−９６６公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、従来の旋盤やフライス盤やターニングセンターなどの工作機械，特に５軸複合加工機においてのこのような現状に鑑み、試行錯誤を繰り返して研究を重ねた結果、前記問題点を打破したもので、例えば完全自動化、即ち自動交換装着ができる小型化可能な構成であって工具取付部に自動交換自在にユニバーサルアタッチメントとして装着でき、しかもこのように交換工具として即ちＡ軸若しくはＢ軸割出し自在な工具であって、伝達回転させる回転工具をも自動交換着脱できるユニバーサルアタッチメントとして着脱できる構成でありながら、例えばラム中心とアタッチメントの伝達回転軸中心をズラして割出し回動が刃物台や刃物台に設けるラムに干渉することなく、これらの側面と面一あるいはこれよりもう少し側方へ突出した位置で割出し自在となり、よって３６０度割出し回動可能な構成であって且つ小型化が図れ他の工具アタッチメントと同様に簡単に着脱でき、設計によっては前述のように３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントを実現でき、故にこのように交換自在にして加工方向も広範囲となるため一層自在に様々な加工が行える極めて秀れた画期的な工作機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【０００９】
ターニングテーブル１に対して立設状態に設けたコラム２に、工具取付部６を設けた刃物台５を設け、前記刃物台５を前記コラム２に交叉状態に設けた横方向ガイド部３と縦方向ガイド部とを介して前記コラム２に左右方向及び上下方向に移動自在に設けて、この刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３に左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在にラム８を設け、このラム８に前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１０】
また、Ｃ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブル１をコラム２に対してＹ軸方向に移動自在若しくはコラム２を前記ターニングテーブル１に対してＹ軸方向に移動自在に設けて、ターニングテーブル１上のワークＷに対してコラム２をＹ軸方向に相対移動自在に設け、このコラム２に前記工具取付部６を設けた前記刃物台５を設け、前記刃物台５を前記コラム２の前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向に設けた前記横方向ガイド部３と上下方向たるＺ軸方向に設けた縦方向ガイド部とを介して左右方向たるＸ軸方向及び上下方向たるＺ軸方向に移動自在に設けて、この刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３にＸ軸方向たる左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在に前記ラム８を設け、このラム８に前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１１】
また、ターニングテーブル１に対して立設状態に設けたコラム２に、工具取付部６を設けた刃物台５を設け、前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３に左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在に設けたラム８を設け、このラム８の下端部に、複数種の工具７を交換着脱自在に構成すると共に、回転工具７を取り付けた場合は前記主軸12と連結して伝達回転するように構成した前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラム８の側面と面一若しくはこれより側方突出した位置に設け、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１２】
また、前記工具取付部６の主軸12に対して、前記回動自在工具取付部10に前記アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を側方に位置ズレした位置に垂設して、前記回動軸14を中心に前記ラム８の側方で前記回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、前記工具取付部６に前記工具アタッチメント９を装着することで、前記回動自在工具取付部10に設けた回転工具７の加工方向を前記回動駆動装置15により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具７を前記分取伝達回転軸16により伝達回転できるように構成したことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の工作機械に係るものである。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は上述のように構成したから、例えば小型化可能な構成であって工具取付部に自動交換自在にユニバーサルアタッチメントとして装着でき、しかもこのように交換工具として即ちＡ軸若しくはＢ軸割出し自在な工具であって、伝達回転させる回転工具をも自動交換着脱できるユニバーサルアタッチメントとして着脱できる構成でありながら、例えばラム中心とアタッチメントの伝達回転軸中心をズラして割出し回動が刃物台や刃物台に設けるラムに干渉することなく、これらの側面と面一あるいはこれよりもう少し側方へ突出した位置で割出し自在となり、よって３６０度割出し回動可能な構成であって且つ小型化が図れ他の工具アタッチメントと同様に簡単に着脱でき、設計によっては前述のように３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントを実現でき、故にこのように交換自在にして加工方向も広範囲となるため一層自在に様々な加工が行える極めて秀れた画期的な工作機械となる。
【００１４】
また、請求項２記載の発明においては、前記作用・効果を発揮する極めて秀れた５軸複合加工機となる。
【００１５】
また請求項３，４記載の発明においては、一層コンパクトに小型設計可能で３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントとなり、一層実用性に秀れた工作機械となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
好適と考える本発明の実施形態（発明をどのように実施するか）を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【００１７】
工具７は、コラム２に対して刃物台５の移動あるいは例えばこれをガイドするラム８の移動によって工具取付部６が左右方向及び上下方向に移動し、更に各工具アタッチメント９のジョイント部としての前記工具取付部６に、ユニバーサルアタッチメントとして左右方向若しくは前後方向に回動自在な回動自在工具取付部10を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この回動自在工具取付部10を回動駆動装置15により回動駆動してこの回動自在工具取付部10に設けた工具７をＡ軸若しくはＢ軸割出しする。
【００１８】
従って、工具７を工具アタッチメント９の回動自在工具取付部10に装着し、この工具アタッチメント９を工具取付部６に装着すると、左右方向（Ｘ軸方向）及び上下方向（Ｚ軸方向）に移動調整でき、更に回動自在工具取付部10を割出し回動（Ａ軸割出し若しくはＢ軸割出し）して工具７の加工方向を首振り調整できる。
【００１９】
従って、例えばターニングテーブル１に対してコラム２をＹ軸方向に相対移動自在に設け、ターニングテーブル１を回転方向にＣ軸割出し自在に構成すれば、工具７を設ける回動自在工具取付部10を例えばＢ軸割出し自在とすることで、５軸を同時複合制御でき、複雑な曲面加工もでき、またこの工具７を回転工具として伝達回転させることで様々な面の様々な向きにミーリング加工も行えることとなる。
【００２０】
しかも、本発明は、この工具アタッチメント９のＢ軸割出しする回動自在工具取付部10の位置を側方へズラし突出し、刃物台５やラム８と干渉せず３６０度割出し自在に構成することで、３６０度広範囲に加工方向を首振り変更でき、しかも例えば工具アタッチメント９に回動駆動装置15を搭載し、例えばラム８の主軸12と連結して伝達回転する工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を更に分取して分取伝達回転軸16が例えば前記ラム８の主軸12と位置ズレた位置となるように構成し、この工具アタッチメント９を工具取付部６に装着すると、刃物台５やラム８に干渉しない側方位置で回動自在工具取付部10が３６０度回動でき、このように３６０度割出し自在にしてコンパクト化が図られ、ユニバーサルアタッチメントとして他の工具アタッチメントと同様に例えば自動工具交換装置により自動交換可能であり且つ３６０度首振り回動でき、しかも主軸12により分取伝達回転軸16等を介して工具７を伝達回転させてミーリング加工も従来通り行える画期的な５軸複合加工機を実現可能な構成となる。
【実施例】
【００２１】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例では、５軸複合工作機械として構成した実施例であって、コラム２を立設したコラムベッド17にターニングテーブル１をＹ軸方向（前後方向）にスライド自在に設けている。このターニングテーブル１（ワークテーブル）はコラムベッド17に沿って移動制御されるテーブル基台上にＣ軸割出し制御自在に設けられ、このターニングテーブル１にワークＷを芯出し位置決め固定する構成としている。
【００２２】
本実施例では、このようにＣ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブル１をコラムベッド17上に移動自在に設けて、ターニングテーブル１上のワークＷをコラム２に対してＹ軸方向に相対移動自在に設けている。
【００２３】
また、このコラム２の所定高さ位置に前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向（左右方向）に横方向ガイド部として水平クロスレール３を横設し、この水平クロスレール３に刃物台５をＸ軸方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として上下方向たるＺ軸方向にラム８を設けている。
【００２４】
具体的には、水平クロスレール３に並設した螺子杆をＸ軸方向駆動源19によって回転制御し、この螺子杆に螺合し螺子杆の回動によって螺動するナット部を刃物台５に設け、前記水平クロスレール３に係合しているこの刃物台５を前記水平クロスレール３に沿ってＸ軸方向に移動制御する構成としている。
【００２５】
同様にこの刃物台５を案内部としてラム８をＺ軸方向に移動自在に係合し、この刃物台５に並設した螺子杆をＺ軸方向駆動源22によって回転制御し、この螺子杆に螺合し螺子杆の回動によって螺動するナット部を前記ラム８に設け、前記刃物台５に貫通配設しているこのラム８を前記刃物台５に沿ってＺ軸方向に移動制御する構成としている。
【００２６】
従って、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成としている。
【００２７】
このラム８の下端部に設けた工具取付部６は、各種工具７が夫々設けられた各工具アタッチメント９を交換自在に着脱する構成であって、工具マガジンにストックされていて逐次自動工具交換装置によって交換移動制御される工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａを係合するアタッチメント係合部６Ａを設け、このアタッチメント係合部６Ａに前記テーパシャンク部９Ａを引き上げチャック固定して工具アタッチメント９を着脱自在にチャック固定するドローバ引き上げチャック装置18を設けた構成としている。
【００２８】
また、このドローバ引き上げチャック装置18を備えたアタッチメント係合部６Ａから成る工具取付部６は、ラム８に内装した主軸12の下端部に設け、この主軸12はベアリングに支承されて回転自在に設けられ、主軸回転駆動源23により回転駆動するように構成し、工具アタッチメント９を工具取付部６に固定（チャック）すると主軸12と工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13が伝達回転自在に連結し、このアタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を回転軸伝達機構11を介して伝達回転し、前記工具取付部６と同様に構成されこの分取伝達回転軸16にアタッチメント係合部10Ａを設けて構成した回動自在工具取付部10のこのアタッチメント係合部10Ａにチャック固定した交換工具７（工具アタッチメント９に設けた工具７あるいはテーパシャンク部９Ａを有する工具７）を伝達回転するように構成している。
【００２９】
この具体的構成については更に後述するが、本実施例では、このように工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に同様にして前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラム８の側面と面一若しくはこれよりやや側方突出した位置に設けている。
【００３０】
そしてこの回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成している。
【００３１】
即ち、アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16にアタッチメント係合部10Ａを設け、このアタッチメント係合部10Ａに工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａをチャック固定するチャック装置18を工具取付部６と同様に設けて回転自在工具取付部10を構成している。即ち、この工具取付部６と同様に構成した回転自在工具取付部10を工具アタッチメント９にラム８と干渉しない側方突出位置で３６０度回動自在に設け、この回転自在工具取付部10を３６０度回動駆動する回動駆動装置15を工具アタッチメント９に搭載し、更に主軸12をアタッチメント主軸13からこの位置ズレた分取伝達回転軸16へと分取し、この分取伝達回転軸16に回転自在工具取付部10を構成することで、伝達回転も可能な構成であって、３６０度割出し回動自在な構成とし、工具７を着脱自在に設けられる３６０度割出し自在な自動交換ユニットとしてのユニバーサルアタッチメントを実現している。即ち、他の工具アタッチメントと同様に自動工具交換装置によって工具取付部６に交換装着できるように小型に設計でき、しかも３６０度のＢ軸割出し自在な構成を実現している。
【００３２】
更に説明すると、本実施例では、前記工具取付部６の主軸12に対して、前記回動自在工具取付部10に前記アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を側方に位置ズレした位置に垂設して、水平配設した回動軸14を中心にラム８の側方で前記回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、前記工具取付部６に前記工具アタッチメント９を装着することで、前記回動自在工具取付部10に設けた回転工具７の加工方向を前記回動駆動装置15により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具７を前記分取伝達回転軸16により伝達回転できるように構成している。
【００３３】
更に具体的に説明すると、工具取付部６は、主軸12を回転自在に内装したラム８の下端部に工具チャック部としてアタッチメント係合部６Ａを設けた構成とし、このアタッチメント係合部６Ａに工具アタッチメント９に設けたテーパシャンク部９Ａを着脱自在に他の工具アタッチメント９と同様に、ラム８に内装したドローバ引き上げチャック装置18によって着脱自在にチャック固定し、更にこの工具アタッチメント９を自動工具交換装置によって交換自在に構成し、また回転工具７の場合は、主軸12に回動自在に連結するアタッチメント主軸13を伝達回転するように構成している。
【００３４】
また、この工具アタッチメント９に回動自在工具取付部10として回動ヘッド基体を回動軸14により軸支し、回動駆動装置15によって回動自在工具取付部10をＸ軸方向（左右方向）にＢ軸割出し制御自在に構成し、前記工具取付部６にチャックした工具アタッチメント９に対して３６０度首振り回動調整して３６０度加工角度を調整できる構成としている。
【００３５】
また、主軸12に連結するアタッチメント主軸13は、回転軸伝達機構11を介して分取伝達回転軸16を伝達回転させるが、具体的には主軸12に連結するアタッチメント主軸13にベベルギア20を介して水平回転軸21を伝達回転させる構成としている。この水平回転軸21は３６０度Ｂ軸割出しする回動軸14を覆う筒状に構成し、更に設けたベベルギア20によって垂設した３６０度回動可能な分取伝達回転軸16を伝達回転するように構成し、主軸12と分取伝達回転軸16とを側方へズラしてラム８の側方でこの分取伝達回転軸16に設けた回動自在工具取付部10を３６０度回動できるように構成している。
【００３６】
また、この分取伝達回転軸16を工具取付部６と同様にベアリングで支承し、この分取伝達回転軸16に工具取付部６と同様にアタッチメント係合部10Ａを設けると共に、ドローバ引き上げチャック装置18を内装しこれにより工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａを着脱自在にチャック固定する回転自在工具取付部10を構成し、この回転自在工具取付部10を回動軸14を支軸としてベベルギア20によって分取伝達回転軸16を伝達回転できる状態を維持しつつ３６０度回動自在に構成している。従って、主軸12を回転すれば首振り回動する回動自在工具取付部10のアタッチメント係合部10Ａにチャックした交換工具７を伝達回転できるように構成している。
【００３７】
また、本実施例では、回転自在工具取付部10を割出し回動した位置を固定ロックするための回動ロック装置を備えている。具体的には工具アタッチメント９の回転自在工具取付部10と反対側の回動駆動装置15を搭載したボックスに回動ロック装置として、例えばロック用エアシリンダ装置24を設けると共に、このエアシリンダ装置24の駆動によってカービックカップリング25が作動締め付けして回動軸14の回動位置を固定するように構成している。
【００３８】
このように自動工具交換装置によって工具取付部６に工具アタッチメント９を交換装着することでＢ軸割出しにより工具７の向きを首振り回動調整でき、しかもこの回動自在工具取付部10はラム８の側面に干渉しない側方位置で回動するため３６０度のＢ軸割出しが可能となる。従って、水平クロスレール３に対して移動する刃物台５に対してラム８が上下動し、工具７は更にこのＸ軸・Ｚ軸及びコラム２によるＹ軸移動並びにターニングテーブル１のＣ軸割出しに加えて、３６０度Ｂ軸割出しできるため、様々な面に様々な向きで加工が自在に行える。
【００３９】
また、工具取付部６を旋削工具用のみとして単に工具取付部６を回動自在に設けたタレットヘッドに構成して、例えばこの工具取付部６の回動制御によって様々な旋削工具に切り換えたり加工角度を調整できるようにしても良いが、本実施例のユニバーサルアタッチメント（回動自在工具取付部10を有する回動駆動装置15付の工具アタッチメント９）を交換装着すれば、３６０度割出しして広範囲に加工方向を首振り変更設定でき、勿論ミーリング機能も維持されて回転工具７を伝達回転させて３６０度あらゆる方向へミーリング加工も行えることとなる。従って、これにより５軸複合加工が行える構成でありながら小径の内径加工が行え、しかも小型化可能な構成によって自動交換が行え、移動制御も工具交換制御も容易に設計できるユニバーサルアタッチメントであって且つ３６０度の広範囲な割出しも行える極めて画期的な工作機械となる。
【００４０】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【００４１】
【図１】本実施例の概略構成を示す全体斜視図である。
【図２】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の斜視図１である。
【図３】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の斜視図２である。
【図４】本実施例のユニバーサルアタッチメントを取り外した状態の要部の斜視図である。
【図５】本実施例のユニバーサルアタッチメントに替えて施削工具を設けた工具アタッチメントを装着した状態の工具取付部の断面図である。
【図６】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の拡大正断面図である。
【図７】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の回動自在工具取付部の拡大平断面図である。
【符号の説明】
【００４２】
１ ターニングテーブル
２ コラム
３ 横方向ガイド部（水平クロスレール）
５ 刃物台
６ 工具取付部
７ 工具（回転工具）
８ ラム
９ 工具アタッチメント
10 回動自在工具取付部
11 回転軸伝達機構
12 主軸
13 アタッチメント主軸
14 回動軸
15 回動駆動装置
16 分取伝達回転軸
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば旋盤やフライス盤あるいはターニング機能及びミーリング機能を有する複合５軸加工機（同時５軸制御可能なターニングセンター）に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、旋盤やフライス盤，更には複雑な曲面加工が高能率に加工でき、立・横・斜めの穴加工，ねじ切り，ミーリング加工の多工程をもワンチャッキングで且つ標準工具で加工が可能であるターニング機能及びミーリング機能を有する立型の複合５軸加工機などが用いられているが、一般に旋盤やフライス盤では、ターニングテーブルに対して立設したコラムに横方向ガイド部としての水平クロスレールを上下動自在に設け、このクロスレールに沿ってＸ軸方向（左右方向）に移動自在に設けた刃物台に工具取付部を設けるか、又は前述のように左右方向及び上下方向に移動自在に設けたあるいは単に水平クロスレールに左右方向に移動自在に設けた刃物台を案内部として主軸を有するラムを上下動自在に設け、このラムの下端部に工具取付部を設けている。
【０００３】
また、複合５軸加工機では、一般にコラムベッドに対してコラムをＹ軸方向（前後方向）に移動自在に設け、このコラムに横方向ガイド部としての水平クロスレールを、縦方向ガイド部としての縦クロスレールをガイドとしてＺ軸方向（上下方向）に移動自在に設け、この水平クロスレールに沿ってＸ軸方向（左右方向）に刃物台を移動自在に設けるか、あるいは水平クロスレールにＸ軸方向に縦クロスレールを移動自在に設け、この縦クロスレールに刃物台を上下動自在に設ける構成、又は単に水平クロスレールに刃物台をＸ軸方向に移動自在に設け、この刃物台に主軸を設けたラムを上下動自在に設け、このラムの下端部に工具取付部を設ける構成とし、例えばこの工具取付部に左右方向に傾斜自在（Ｂ軸割出し自在）に工具を設けると共に、工具下方に位置するワークをセットするターニングテーブルを回転方向にＣ軸割出し自在に設け、工具をラム下端部の工具取付部にワンチャッキングするだけで、前記５軸の移動制御により、多工程の加工ができるように構成している。
【０００４】
しかしながら、Ｙ軸方向の前後方向に傾斜自在（Ａ軸割出し自在）若しくはＸ軸方向の左右方向に傾斜自在（Ｂ軸割出し自在）に工具を工具取付部に着脱自在に構成したものはあり、更に例えば他の工具（他の工具アタッチメント）と同様に交換可能にユニバーサルアタッチメントとして工具取付部に着脱自在に設けたものはあるが、このようにユニバーサルアタッチメントとして工具を割出し自在に設けたものは、旋回範囲は大きく取れず、まして３６０度回動することはできない。
【０００５】
即ち、割出し自在に工具を設けるユニバーサルアタッチメントは、ラム中心（主軸）とこれと連結する伝達回転軸中心（アタッチメント主軸）が一致しており、上下動自在に垂設したラムの下端部にＡ軸若しくはＢ軸割出し自在に工具を垂設するために３６０度回動は不能であり、また小型化できないために交換工具マガジンに自動交換自在にストックしておき交換装置によって自動交換することはできず、完全自動化ができる構成ではなかった。
【０００６】
【特許文献１】特開２００７−９６６公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は、従来の旋盤やフライス盤やターニングセンターなどの工作機械，特に５軸複合加工機においてのこのような現状に鑑み、試行錯誤を繰り返して研究を重ねた結果、前記問題点を打破したもので、例えば完全自動化、即ち自動交換装着ができる小型化可能な構成であって工具取付部に自動交換自在にユニバーサルアタッチメントとして装着でき、しかもこのように交換工具として即ちＡ軸若しくはＢ軸割出し自在な工具であって、伝達回転させる回転工具をも自動交換着脱できるユニバーサルアタッチメントとして着脱できる構成でありながら、例えばラム中心とアタッチメントの伝達回転軸中心をズラして割出し回動が刃物台や刃物台に設けるラムに干渉することなく、これらの側面と面一あるいはこれよりもう少し側方へ突出した位置で割出し自在となり、よって３６０度割出し回動可能な構成であって且つ小型化が図れ他の工具アタッチメントと同様に簡単に着脱でき、設計によっては前述のように３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントを実現でき、故にこのように交換自在にして加工方向も広範囲となるため一層自在に様々な加工が行える極めて秀れた画期的な工作機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【０００９】
ターニングテーブル１に対して立設状態に設けたコラム２に、工具取付部６を設けた刃物台５を設け、前記刃物台５を前記コラム２に交叉状態に設けた横方向ガイド部３と縦方向ガイド部とを介して前記コラム２に左右方向及び上下方向に移動自在に設けて、この刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３に左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在にラム８を設け、このラム８に前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１０】
また、Ｃ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブル１をコラム２に対してＹ軸方向に移動自在若しくはコラム２を前記ターニングテーブル１に対してＹ軸方向に移動自在に設けて、ターニングテーブル１上のワークＷに対してコラム２をＹ軸方向に相対移動自在に設け、このコラム２に前記工具取付部６を設けた前記刃物台５を設け、前記刃物台５を前記コラム２の前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向に設けた前記横方向ガイド部３と上下方向たるＺ軸方向に設けた縦方向ガイド部とを介して左右方向たるＸ軸方向及び上下方向たるＺ軸方向に移動自在に設けて、この刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３にＸ軸方向たる左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在に前記ラム８を設け、このラム８に前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１１】
また、ターニングテーブル１に対して立設状態に設けたコラム２に、工具取付部６を設けた刃物台５を設け、前記刃物台５を少なくとも前記コラム２に設けた横方向ガイド部３に左右方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として若しくは刃物台５に設けた案内部に上下動自在に設けたラム８を設け、このラム８の下端部に、複数種の工具７を交換着脱自在に構成すると共に、回転工具７を取り付けた場合は前記主軸12と連結して伝達回転するように構成した前記工具取付部６を設けて、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラム８の側面と面一若しくはこれより側方突出した位置に設け、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械に係るものである。
【００１２】
また、前記工具取付部６の主軸12に対して、前記回動自在工具取付部10に前記アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を側方に位置ズレした位置に垂設して、前記回動軸14を中心に前記ラム８の側方で前記回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、前記工具取付部６に前記工具アタッチメント９を装着することで、前記回動自在工具取付部10に設けた回転工具７の加工方向を前記回動駆動装置15により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具７を前記分取伝達回転軸16により伝達回転できるように構成したことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の工作機械に係るものである。
【発明の効果】
【００１３】
本発明は上述のように構成したから、例えば小型化可能な構成であって工具取付部に自動交換自在にユニバーサルアタッチメントとして装着でき、しかもこのように交換工具として即ちＡ軸若しくはＢ軸割出し自在な工具であって、伝達回転させる回転工具をも自動交換着脱できるユニバーサルアタッチメントとして着脱できる構成でありながら、例えばラム中心とアタッチメントの伝達回転軸中心をズラして割出し回動が刃物台や刃物台に設けるラムに干渉することなく、これらの側面と面一あるいはこれよりもう少し側方へ突出した位置で割出し自在となり、よって３６０度割出し回動可能な構成であって且つ小型化が図れ他の工具アタッチメントと同様に簡単に着脱でき、設計によっては前述のように３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントを実現でき、故にこのように交換自在にして加工方向も広範囲となるため一層自在に様々な加工が行える極めて秀れた画期的な工作機械となる。
【００１４】
また、請求項２記載の発明においては、前記作用・効果を発揮する極めて秀れた５軸複合加工機となる。
【００１５】
また請求項３，４記載の発明においては、一層コンパクトに小型設計可能で３６０度割出し自在で自動交換可能なユニバーサルアタッチメントとなり、一層実用性に秀れた工作機械となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
好適と考える本発明の実施形態（発明をどのように実施するか）を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【００１７】
工具７は、コラム２に対して刃物台５の移動あるいは例えばこれをガイドするラム８の移動によって工具取付部６が左右方向及び上下方向に移動し、更に各工具アタッチメント９のジョイント部としての前記工具取付部６に、ユニバーサルアタッチメントとして左右方向若しくは前後方向に回動自在な回動自在工具取付部10を設けた工具アタッチメント９を着脱自在に設け、この回動自在工具取付部10を回動駆動装置15により回動駆動してこの回動自在工具取付部10に設けた工具７をＡ軸若しくはＢ軸割出しする。
【００１８】
従って、工具７を工具アタッチメント９の回動自在工具取付部10に装着し、この工具アタッチメント９を工具取付部６に装着すると、左右方向（Ｘ軸方向）及び上下方向（Ｚ軸方向）に移動調整でき、更に回動自在工具取付部10を割出し回動（Ａ軸割出し若しくはＢ軸割出し）して工具７の加工方向を首振り調整できる。
【００１９】
従って、例えばターニングテーブル１に対してコラム２をＹ軸方向に相対移動自在に設け、ターニングテーブル１を回転方向にＣ軸割出し自在に構成すれば、工具７を設ける回動自在工具取付部10を例えばＢ軸割出し自在とすることで、５軸を同時複合制御でき、複雑な曲面加工もでき、またこの工具７を回転工具として伝達回転させることで様々な面の様々な向きにミーリング加工も行えることとなる。
【００２０】
しかも、本発明は、この工具アタッチメント９のＢ軸割出しする回動自在工具取付部10の位置を側方へズラし突出し、刃物台５やラム８と干渉せず３６０度割出し自在に構成することで、３６０度広範囲に加工方向を首振り変更でき、しかも例えば工具アタッチメント９に回動駆動装置15を搭載し、例えばラム８の主軸12と連結して伝達回転する工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を更に分取して分取伝達回転軸16が例えば前記ラム８の主軸12と位置ズレた位置となるように構成し、この工具アタッチメント９を工具取付部６に装着すると、刃物台５やラム８に干渉しない側方位置で回動自在工具取付部10が３６０度回動でき、このように３６０度割出し自在にしてコンパクト化が図られ、ユニバーサルアタッチメントとして他の工具アタッチメントと同様に例えば自動工具交換装置により自動交換可能であり且つ３６０度首振り回動でき、しかも主軸12により分取伝達回転軸16等を介して工具７を伝達回転させてミーリング加工も従来通り行える画期的な５軸複合加工機を実現可能な構成となる。
【実施例】
【００２１】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例では、５軸複合工作機械として構成した実施例であって、コラム２を立設したコラムベッド17にターニングテーブル１をＹ軸方向（前後方向）にスライド自在に設けている。このターニングテーブル１（ワークテーブル）はコラムベッド17に沿って移動制御されるテーブル基台上にＣ軸割出し制御自在に設けられ、このターニングテーブル１にワークＷを芯出し位置決め固定する構成としている。
【００２２】
本実施例では、このようにＣ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブル１をコラムベッド17上に移動自在に設けて、ターニングテーブル１上のワークＷをコラム２に対してＹ軸方向に相対移動自在に設けている。
【００２３】
また、このコラム２の所定高さ位置に前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向（左右方向）に横方向ガイド部として水平クロスレール３を横設し、この水平クロスレール３に刃物台５をＸ軸方向に移動自在に設け、この刃物台５を案内部として上下方向たるＺ軸方向にラム８を設けている。
【００２４】
具体的には、水平クロスレール３に並設した螺子杆をＸ軸方向駆動源19によって回転制御し、この螺子杆に螺合し螺子杆の回動によって螺動するナット部を刃物台５に設け、前記水平クロスレール３に係合しているこの刃物台５を前記水平クロスレール３に沿ってＸ軸方向に移動制御する構成としている。
【００２５】
同様にこの刃物台５を案内部としてラム８をＺ軸方向に移動自在に係合し、この刃物台５に並設した螺子杆をＺ軸方向駆動源22によって回転制御し、この螺子杆に螺合し螺子杆の回動によって螺動するナット部を前記ラム８に設け、前記刃物台５に貫通配設しているこのラム８を前記刃物台５に沿ってＺ軸方向に移動制御する構成としている。
【００２６】
従って、このラム８を介して刃物台５に設けた前記工具取付部６を前記コラム２に対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成としている。
【００２７】
このラム８の下端部に設けた工具取付部６は、各種工具７が夫々設けられた各工具アタッチメント９を交換自在に着脱する構成であって、工具マガジンにストックされていて逐次自動工具交換装置によって交換移動制御される工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａを係合するアタッチメント係合部６Ａを設け、このアタッチメント係合部６Ａに前記テーパシャンク部９Ａを引き上げチャック固定して工具アタッチメント９を着脱自在にチャック固定するドローバ引き上げチャック装置18を設けた構成としている。
【００２８】
また、このドローバ引き上げチャック装置18を備えたアタッチメント係合部６Ａから成る工具取付部６は、ラム８に内装した主軸12の下端部に設け、この主軸12はベアリングに支承されて回転自在に設けられ、主軸回転駆動源23により回転駆動するように構成し、工具アタッチメント９を工具取付部６に固定（チャック）すると主軸12と工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13が伝達回転自在に連結し、このアタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を回転軸伝達機構11を介して伝達回転し、前記工具取付部６と同様に構成されこの分取伝達回転軸16にアタッチメント係合部10Ａを設けて構成した回動自在工具取付部10のこのアタッチメント係合部10Ａにチャック固定した交換工具７（工具アタッチメント９に設けた工具７あるいはテーパシャンク部９Ａを有する工具７）を伝達回転するように構成している。
【００２９】
この具体的構成については更に後述するが、本実施例では、このように工具取付部６に工具７を設けた工具アタッチメント９を交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメント９に同様にして前記工具７を取り付ける回動自在工具取付部10を３６０度割出し自在に設けて、前記工具７の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部10は前記工具アタッチメント９のこの回動自在工具取付部10が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラム８の側面と面一若しくはこれよりやや側方突出した位置に設けている。
【００３０】
そしてこの回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、回転軸伝達機構11を介して前記工具取付部６の主軸12と連結する前記工具アタッチメント９のアタッチメント主軸13を前記回動自在工具取付部10に分取してこの回動自在工具取付部10に取り付けた回転工具７を伝達回転するように構成している。
【００３１】
即ち、アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16にアタッチメント係合部10Ａを設け、このアタッチメント係合部10Ａに工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａをチャック固定するチャック装置18を工具取付部６と同様に設けて回転自在工具取付部10を構成している。即ち、この工具取付部６と同様に構成した回転自在工具取付部10を工具アタッチメント９にラム８と干渉しない側方突出位置で３６０度回動自在に設け、この回転自在工具取付部10を３６０度回動駆動する回動駆動装置15を工具アタッチメント９に搭載し、更に主軸12をアタッチメント主軸13からこの位置ズレた分取伝達回転軸16へと分取し、この分取伝達回転軸16に回転自在工具取付部10を構成することで、伝達回転も可能な構成であって、３６０度割出し回動自在な構成とし、工具７を着脱自在に設けられる３６０度割出し自在な自動交換ユニットとしてのユニバーサルアタッチメントを実現している。即ち、他の工具アタッチメントと同様に自動工具交換装置によって工具取付部６に交換装着できるように小型に設計でき、しかも３６０度のＢ軸割出し自在な構成を実現している。
【００３２】
更に説明すると、本実施例では、前記工具取付部６の主軸12に対して、前記回動自在工具取付部10に前記アタッチメント主軸13から分取した分取伝達回転軸16を側方に位置ズレした位置に垂設して、水平配設した回動軸14を中心にラム８の側方で前記回動自在工具取付部10を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部10を回動軸14を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置15を前記工具アタッチメント９に搭載し、前記工具取付部６に前記工具アタッチメント９を装着することで、前記回動自在工具取付部10に設けた回転工具７の加工方向を前記回動駆動装置15により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具７を前記分取伝達回転軸16により伝達回転できるように構成している。
【００３３】
更に具体的に説明すると、工具取付部６は、主軸12を回転自在に内装したラム８の下端部に工具チャック部としてアタッチメント係合部６Ａを設けた構成とし、このアタッチメント係合部６Ａに工具アタッチメント９に設けたテーパシャンク部９Ａを着脱自在に他の工具アタッチメント９と同様に、ラム８に内装したドローバ引き上げチャック装置18によって着脱自在にチャック固定し、更にこの工具アタッチメント９を自動工具交換装置によって交換自在に構成し、また回転工具７の場合は、主軸12に回動自在に連結するアタッチメント主軸13を伝達回転するように構成している。
【００３４】
また、この工具アタッチメント９に回動自在工具取付部10として回動ヘッド基体を回動軸14により軸支し、回動駆動装置15によって回動自在工具取付部10をＸ軸方向（左右方向）にＢ軸割出し制御自在に構成し、前記工具取付部６にチャックした工具アタッチメント９に対して３６０度首振り回動調整して３６０度加工角度を調整できる構成としている。
【００３５】
また、主軸12に連結するアタッチメント主軸13は、回転軸伝達機構11を介して分取伝達回転軸16を伝達回転させるが、具体的には主軸12に連結するアタッチメント主軸13にベベルギア20を介して水平回転軸21を伝達回転させる構成としている。この水平回転軸21は３６０度Ｂ軸割出しする回動軸14を覆う筒状に構成し、更に設けたベベルギア20によって垂設した３６０度回動可能な分取伝達回転軸16を伝達回転するように構成し、主軸12と分取伝達回転軸16とを側方へズラしてラム８の側方でこの分取伝達回転軸16に設けた回動自在工具取付部10を３６０度回動できるように構成している。
【００３６】
また、この分取伝達回転軸16を工具取付部６と同様にベアリングで支承し、この分取伝達回転軸16に工具取付部６と同様にアタッチメント係合部10Ａを設けると共に、ドローバ引き上げチャック装置18を内装しこれにより工具アタッチメント９のテーパシャンク部９Ａを着脱自在にチャック固定する回転自在工具取付部10を構成し、この回転自在工具取付部10を回動軸14を支軸としてベベルギア20によって分取伝達回転軸16を伝達回転できる状態を維持しつつ３６０度回動自在に構成している。従って、主軸12を回転すれば首振り回動する回動自在工具取付部10のアタッチメント係合部10Ａにチャックした交換工具７を伝達回転できるように構成している。
【００３７】
また、本実施例では、回転自在工具取付部10を割出し回動した位置を固定ロックするための回動ロック装置を備えている。具体的には工具アタッチメント９の回転自在工具取付部10と反対側の回動駆動装置15を搭載したボックスに回動ロック装置として、例えばロック用エアシリンダ装置24を設けると共に、このエアシリンダ装置24の駆動によってカービックカップリング25が作動締め付けして回動軸14の回動位置を固定するように構成している。
【００３８】
このように自動工具交換装置によって工具取付部６に工具アタッチメント９を交換装着することでＢ軸割出しにより工具７の向きを首振り回動調整でき、しかもこの回動自在工具取付部10はラム８の側面に干渉しない側方位置で回動するため３６０度のＢ軸割出しが可能となる。従って、水平クロスレール３に対して移動する刃物台５に対してラム８が上下動し、工具７は更にこのＸ軸・Ｚ軸及びコラム２によるＹ軸移動並びにターニングテーブル１のＣ軸割出しに加えて、３６０度Ｂ軸割出しできるため、様々な面に様々な向きで加工が自在に行える。
【００３９】
また、工具取付部６を旋削工具用のみとして単に工具取付部６を回動自在に設けたタレットヘッドに構成して、例えばこの工具取付部６の回動制御によって様々な旋削工具に切り換えたり加工角度を調整できるようにしても良いが、本実施例のユニバーサルアタッチメント（回動自在工具取付部10を有する回動駆動装置15付の工具アタッチメント９）を交換装着すれば、３６０度割出しして広範囲に加工方向を首振り変更設定でき、勿論ミーリング機能も維持されて回転工具７を伝達回転させて３６０度あらゆる方向へミーリング加工も行えることとなる。従って、これにより５軸複合加工が行える構成でありながら小径の内径加工が行え、しかも小型化可能な構成によって自動交換が行え、移動制御も工具交換制御も容易に設計できるユニバーサルアタッチメントであって且つ３６０度の広範囲な割出しも行える極めて画期的な工作機械となる。
【００４０】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【００４１】
【図１】本実施例の概略構成を示す全体斜視図である。
【図２】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の斜視図１である。
【図３】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の斜視図２である。
【図４】本実施例のユニバーサルアタッチメントを取り外した状態の要部の斜視図である。
【図５】本実施例のユニバーサルアタッチメントに替えて施削工具を設けた工具アタッチメントを装着した状態の工具取付部の断面図である。
【図６】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の要部の拡大正断面図である。
【図７】本実施例のユニバーサルアタッチメントを装着した状態の回動自在工具取付部の拡大平断面図である。
【符号の説明】
【００４２】
１ ターニングテーブル
２ コラム
３ 横方向ガイド部（水平クロスレール）
５ 刃物台
６ 工具取付部
７ 工具（回転工具）
８ ラム
９ 工具アタッチメント
10 回動自在工具取付部
11 回転軸伝達機構
12 主軸
13 アタッチメント主軸
14 回動軸
15 回動駆動装置
16 分取伝達回転軸
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ターニングテーブルに対して立設状態に設けたコラムに、工具取付部を設けた刃物台を設け、前記刃物台を前記コラムに交叉状態に設けた横方向ガイド部と縦方向ガイド部とを介して前記コラムに左右方向及び上下方向に移動自在に設けて、この刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部に左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在にラムを設け、このラムに前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項２】
Ｃ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブルをコラムに対してＹ軸方向に移動自在若しくはコラムを前記ターニングテーブルに対してＹ軸方向に移動自在に設けて、ターニングテーブル上のワークＷに対してコラムをＹ軸方向に相対移動自在に設け、このコラムに前記工具取付部を設けた前記刃物台を設け、前記刃物台を前記コラムの前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向に設けた前記横方向ガイド部と上下方向たるＺ軸方向に設けた縦方向ガイド部とを介して左右方向たるＸ軸方向及び上下方向たるＺ軸方向に移動自在に設けて、この刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部にＸ軸方向たる左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在に前記ラムを設け、このラムに前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項３】
ターニングテーブルに対して立設状態に設けたコラムに、工具取付部を設けた刃物台を設け、前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部に左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在に設けたラムを設け、このラムの下端部に、複数種の工具を交換着脱自在に構成すると共に、回転工具を取り付けた場合は前記主軸と連結して伝達回転するように構成した前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラムの側面と面一若しくはこれより側方突出した位置に設け、この回動自在工具取付部を回動軸を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置を前記工具アタッチメントに搭載し、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項４】
前記工具取付部の主軸に対して、前記回動自在工具取付部に前記アタッチメント主軸から分取した分取伝達回転軸を側方に位置ズレした位置に垂設して、前記回動軸を中心に前記ラムの側方で前記回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部を回動軸を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置を前記工具アタッチメントに搭載し、前記工具取付部に前記工具アタッチメントを装着することで、前記回動自在工具取付部に設けた回転工具の加工方向を前記回動駆動装置により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具を前記分取伝達回転軸により伝達回転できるように構成したことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の工作機械。
【請求項１】
ターニングテーブルに対して立設状態に設けたコラムに、工具取付部を設けた刃物台を設け、前記刃物台を前記コラムに交叉状態に設けた横方向ガイド部と縦方向ガイド部とを介して前記コラムに左右方向及び上下方向に移動自在に設けて、この刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部に左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在にラムを設け、このラムに前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項２】
Ｃ軸割出し方向に回動自在に設けたターニングテーブルをコラムに対してＹ軸方向に移動自在若しくはコラムを前記ターニングテーブルに対してＹ軸方向に移動自在に設けて、ターニングテーブル上のワークＷに対してコラムをＹ軸方向に相対移動自在に設け、このコラムに前記工具取付部を設けた前記刃物台を設け、前記刃物台を前記コラムの前記Ｙ軸方向と直交するＸ軸方向に設けた前記横方向ガイド部と上下方向たるＺ軸方向に設けた縦方向ガイド部とを介して左右方向たるＸ軸方向及び上下方向たるＺ軸方向に移動自在に設けて、この刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成、又は前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部にＸ軸方向たる左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在に前記ラムを設け、このラムに前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対してＸ軸方向及びＺ軸方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度Ａ軸若しくはＢ軸割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度回動可能な側方突出位置に設け、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項３】
ターニングテーブルに対して立設状態に設けたコラムに、工具取付部を設けた刃物台を設け、前記刃物台を少なくとも前記コラムに設けた横方向ガイド部に左右方向に移動自在に設け、この刃物台を案内部として若しくは刃物台に設けた案内部に上下動自在に設けたラムを設け、このラムの下端部に、複数種の工具を交換着脱自在に構成すると共に、回転工具を取り付けた場合は前記主軸と連結して伝達回転するように構成した前記工具取付部を設けて、このラムを介して刃物台に設けた前記工具取付部を前記コラムに対して左右方向及び上下方向に移動自在に設けた構成とし、この工具取付部に工具を設けた工具アタッチメントを交換工具アタッチメントとして交換着脱自在に設け、この工具アタッチメントに前記工具を取り付ける回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に設けて、前記工具の加工向きを３６０度割出し回動調整自在に構成し、この回動自在工具取付部は前記工具アタッチメントのこの回動自在工具取付部が３６０度可能な側方突出位置であって前記ラムの側面と面一若しくはこれより側方突出した位置に設け、この回動自在工具取付部を回動軸を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置を前記工具アタッチメントに搭載し、回転軸伝達機構を介して前記工具取付部の主軸と連結する前記工具アタッチメントのアタッチメント主軸を前記回動自在工具取付部に分取してこの回動自在工具取付部に取り付けた回転工具を伝達回転するように構成したことを特徴とする工作機械。
【請求項４】
前記工具取付部の主軸に対して、前記回動自在工具取付部に前記アタッチメント主軸から分取した分取伝達回転軸を側方に位置ズレした位置に垂設して、前記回動軸を中心に前記ラムの側方で前記回動自在工具取付部を３６０度割出し回動自在に構成し、この回動自在工具取付部を回動軸を中心に３６０度割出し回動駆動する割出し回動駆動装置を前記工具アタッチメントに搭載し、前記工具取付部に前記工具アタッチメントを装着することで、前記回動自在工具取付部に設けた回転工具の加工方向を前記回動駆動装置により３６０度割出し回動調整できると共に、この回転工具を前記分取伝達回転軸により伝達回転できるように構成したことを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の工作機械。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００８−２７２８８９（Ｐ２００８−２７２８８９Ａ）
【公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１２０２０９（Ｐ２００７−１２０２０９）
【出願日】平成１９年４月２７日（２００７．４．２７）
【出願人】（３９１０２９８１９）株式会社オーエム製作所 (34)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１１月１３日（２００８．１１．１３）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年４月２７日（２００７．４．２７）
【出願人】（３９１０２９８１９）株式会社オーエム製作所 (34)
【Ｆターム（参考）】
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