説明

巻取り装置付きバンド

【課題】 迅速かつ簡単に、さらに安全かつ確実に荷物巻付け等の作業をできる巻取り装置付きバンドを提供することにある。
【解決手段】バンド10と、バンド10を引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置20とを備えた巻取り装置付きバンドであって、巻取り装置20は、バンド10に常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構30と、バンド10の引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態と、バンドの引き込み及び引き出しを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第1切替操作機構40と、バンド10の引き込みを阻止し引き出しを可能とする動作状態と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第2切替操作機構50と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、パレットに積載される荷物を束ねて荷崩れを防止するバンドに関し、特に巻取り装置を備えた巻取り装置付きバンドに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各種荷物の輸送は、倉庫で荷物を荷役用のパレットに積み上げ、積み上げた荷物の外周にラップフィルムを巻き付けて束ね、束ねた状態でトラックに積載して送り先まで運搬するようになっている。
しかし、巻付けたラップフィルムを剥がす作業に手間がかかる。また、使用するラップフィルムの量が膨大で、しかも大部分がリサイクルに回らずに廃棄されている現状であり、資源の浪費につながると共に、廃棄されるラップフィルムによる周辺環境に対する負荷も大きいという問題があった。
そこで、本出願人等は、何回も使い回しできるバンドを用い、従来のフィルムと同様に簡単に荷物を束ねることができる荷物結束方法の開発を進めてきた。
なお、従来のラップフィルムを用いた荷物の結束方法としてはたとえば、特許文献1に記載のようなものがある。
【特許文献1】特開平5−85504号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、繰り返し使用できるバンドを用いた荷物結束方法の開発の一環としてなされたもので、その目的とするところは、人手によって、迅速かつ簡単に、さらに安全かつ確実に荷物を結束できる巻取り装置付きバンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、バンドと、該バンドを引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置とを備えた巻取り装置付きバンドであって、
前記巻取り装置は、バンドに常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構と、バンドの引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態と、バンドの引き込み及び引き出しを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第1切替操作機構と、バンドの引き込みを阻止し引き出しを可能とする動作状態と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第2切替操作機構と、を備えたことを特徴とする。
【0005】
請求項2に係る発明は、バンドと、該バンドを引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置とを備えた巻取り装置付きバンドであって、
前記巻取り装置は、バンドに常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、バンドの引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態とを切り替え可能とする第1切替操作機構と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、オートリターン機構は、バンドの一端が固定され巻取り装置本体に回転自在に支持されたバンド軸と、
該バンド軸に対してバンドを常時引き込む方向にテンションを加えるテンション付与手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、バンド軸は異形断面形状の中空軸で、テンション付与手段は、前記バンド軸の中空内部に挿入されるシャフトと、該シャフトに装着されるスプリングとを備え、前記スプリングの一端をシャフトに取り付けられる移動カラーに固定すると共に、前記スプリングの他端をシャフトに固定し、前記移動カラーは、シャフトに対しては相対回転可能でかつ軸方向に相対移動自在とし、中空のバンド軸内周に対しては相対回転不能でかつ軸方向に相対移動自在とし、前記シャフトの端部を装置本体に対して相対回転不能に係合したことを特徴とする。
【0007】
請求項5に係る発明は、第1切替操作機構は、バンドの端末が固定されるバンド軸に連結されるラチェットと、装置本体に揺動自在に支持され前記ラチェットに係合,離脱可能な爪を備えた操作レバーと、を備えた構成となっていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、第2切替操作機構は、バンドの端末が固定されるバンド軸に連結されるラチェットと、装置本体に揺動自在に支持され前記ラチェットに係合,離脱可能な爪を備えた操作レバーと、を備えた構成となっていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、引き出したバンドの先端部を引っ掛けて折り返し可能とする折り返し部材を備え、一方、前記バンドには、折り返した部分が重なる部分を着脱自在に固定することを可能とする固定手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本請求項1に記載の巻取り装置付きバンドによれば、第1,第2切替操作機構の組み合わせによって、一つの巻取り装置でありながら、バンドを引き出し,引き込み共にロックする動作モードと、バンドを引き出し可能で、引き込み不能とする動作モードと、バンドを引き出し不能で、引き込み可能とする動作モードと、ハンドを引き出し,引き込み共に可能とする動作モードの4つの動作モードを選択することができる。
たとえば、バンドを巻取り装置から引き出す際には、第1切替操作機構及び第2切替操作機構をフリー状態として所定長さだけ引き出す。このとき、第2切替操作機構について動作状態に切り替えておけば、オートリターンの付勢力が作用していても、引き出した状態を維持しつつ引き出すことができるので、引き出し作業が容易である。
荷物に巻き掛けて適宜固定した後は、第1切替操作手段を切り替えて引き出し操作をロックすれば、バンドの緩みを防止できる。
巻き掛けたバンドを外す際には、第1切替機構を操作してフリー状態とし、バンドを荷物から外し、オートリターン機構によってバンドを装置本体内に引き込む。このとき、第1切替操作機構について動作状態に切り替えておけば、不用意に引き出されることを防止することができる。
このように、荷役装置の一部として手軽,簡単に使用でき、作業効率の向上を図ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明のように、第1切替操作機構だけでも、荷物の荷崩れ防止用として用いることができる。
バンドを巻取り装置から引き出す際には、第1切替操作機構をフリー状態として所定長さだけ引き出し、荷物に巻き掛けたて適宜固定した後、動作モードに切替えればバンドは緩まない。
巻き掛けたバンドを外す際には、第1切替機構を操作してフリー状態とし、バンドを荷物から外し、オートリターン機構によってバンドを装置本体内に引き込む。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、使用後は、テンション付与手段の付勢力によって自動的に引き込まれるので、作業効率が高い。
請求項4に記載の発明によれば、テンション付与手段として、スプリングの一端が固定される移動カラーがシャフトに対して軸方向に移動する構成となっているので、バンドの引き出し量の変化によってスプリングのねじり量が変動しても、移動カラーの移動によってスプリングがスムーズに伸縮変形し、バンドの引き出し,引き込みをスムーズに行うことができる。
請求項5及び6に記載の発明によれば、ラチェットと操作レバーの組み合わせによる簡単な構成で、動作モードの切替操作を行うことができ、装置構成を簡素化できる。
請求項7に記載の発明によれば、荷物に巻き付けて締め付ける際には、第1切替操作機構及び第2切替操作機構の両方を動作状態に切替え、バンド先端部を折り返し部材に引っ掛けて折り返し、所定の締付け力で締め付け固定できる。したがって、バンドの全長内であれば、任意の周長の品物を固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図2乃至図4は本発明の実施例1に係る巻取り装置付きバンドを示すものである。1は巻取り装置付きバンド全体を示すもので、この巻取り装置付きバンド1は、バンド10と、このバンド10を引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置20とを備えた構成となっている。
巻取り装置20は、バンド10に常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構30と、バンド10の引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第1切替操作機構40と、バンド10の引き込みを阻止し引き出しを可能とする第2動作状態と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第2切替操作機構50と、引き出したバンド10の先端部を引っ掛けて折り返し可能とする折り返し部材60とを備えている。
【0012】
バンド10は、図5に示すように、一端がオートリターン機構30のバンド軸31に固定され、他端が折り返し部材60にて折り返すことにより締め付ける構成で、バンド10の折り返し部分を荷物等に巻き付いたバンド部分に着脱自在に固定する固定手段としての面状ファスナ11が設けられている。
このバンド10は、繰り返し使用可能な可撓性の長尺帯であって、曲げ変形自在のバンド10の長手方向の一端は、オートリターン機構30のバンド軸31に固定され、他端にはつなぎ部材12を介して先端プレート13が連結されており、この先端プレート13を折り返し部材60をくぐらせることによって折り返し、バンド10を締め付けるようになっている。
【0013】
面状ファス11は互いに着脱自在に接着される接着側テープ111と被接着側テープ112によって構成される。この実施例の説明では、折り返される側に設けられるテープを接着側テープ111とし、折り返し部が重ねられる部分に設けられるテープを被接着側テープ112というものとする。
これら接着側テープ111及び被接着側テープ112はバンド本体14に縫いつけ等によって固定され、巻付け時にバンド本体14に作用する張力は、面状ファスナ11の被接着側テープ112を起点にして作用することになる。
【0014】
バンド本体14は、ナイロン,ポリエステル等の高強度繊維の織布で構成される長尺の平バンドで、全長に亘って一定の幅に成形されている。バンド本体14は、長手方向に若干の伸縮はするものの、基本的には伸縮性は無い。しかし、曲げ方向に対しては自由に変形し、荷物の形状に倣って巻付け可能である。
【0015】
バンド本体14のバンド軸31に固定される固定端部15は、たとえばポリプロピレン等の複数の樹脂バンド16が取り付けられ、この樹脂バンド16を介してバンド軸31に固定されている。樹脂バンド16はバンド軸31の外周形状に合わせて四角形状に折曲された軸嵌合部161と、バンド本体14に固定される取付片部162とから構成されている。樹脂バンド16の数は任意であるが、この例では3箇所に設けられている。軸嵌合部161がバンド軸31に合致した四角形状なので、バンド軸31の空転を防止できる。また、バンド軸31の空転を防止するために、ネジなどによってバンド軸31に固定される押さえ板17によって軸嵌合部161が押さえられている。
また、バンド本体14の固定端部15は、端末が折り返されると共に、折り返された頂点部に、ポリプロピレン等の樹脂片等からなる芯材151が包み込まれて縫いつけられている。また、この布地が二重に補強された折り返し部152に樹脂バンド16の取付片部162が縫い付け固定されている。芯材151は、ポリプロピレン等の樹脂バンド16の他に、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成してもよい。
【0016】
先端プレート13は、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。高剛性の部材であれば棒状部材でもよいが、この実施例では、つなぎ部材12が挿通される2箇所の長穴を持つ平板状のプレートで、折り返し部材60と左右の端板及びバンド軸31に巻き付けられたバンド本体14の外周との間の空間をくぐり抜けることができる長さ,幅に設定されている。
このつなぎ部材12も固定端部15と同様のポリプロピレン等の樹脂バンドによって構成されるもので、二つ折りにして先端プレート13の長穴に通し、端末をバンド本体14の先端部を挟むようにして縫いつけ固定される。このバンド本体14の先端部19も折り返され、折り返された頂点部分に部分にバンド10の長さ方向に対して直交方向に芯材191が包み込まれるようにして縫いつけられている。また、この布地が二重に補強された折り返し部192に、つなぎ部材12の端末部が縫い付け固定されている。芯材191は、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。
【0017】
面状ファスナ11を構成する接着側テープ111は、バンド本体14の先端から所定長さの、つなぎ部材12の間の第1領域に取り付けられるテープ111aと、この第1領域に続く所定長さ分の第2領域に取り付けられるテープ111bとを備えている。第2領域のテープ111bは、バンド本体14の長さ方向に対して直交方向、すなわちバンド本体14の幅方向全巾にわたって延びている。
被接着側テープ112は、第2領域に続く第3領域に取り付けられる。被接着側テープ112は、バンド本体14の長手方向と平行に3列のテープ112a,112b,112cが所定間隔を隔てて取り付けられている。この3本の被接着側テープ112a,112b,112cの長さは、折り返し部材60から折り返されたバンドの接着に必要な長さに設定される。各被接着側テープ112の間には隙間gを必ず作る。本数が多い場合には、テープ幅を狭くして対応する。このように、全体として、先端プレート13側の領域は、作業中の変形,ズレなどが無いような強い構造として作業効率を上げている。
図5の例は、先端プレート13の長さ(バンド本体の幅方向の長さ)が、バンド本体の幅よりも短く設定されている。
【0018】
オートリターン機構30は、装置本体21に回転自在に支持されたバンド軸31と、バンド軸31に対してバンド10を常時引き込む方向にテンションを加えるテンション付与機構32と、を備えている。
装置本体21は、左右一対のエンドプレート22A,22Bと、エンドプレート22A,22B間を連結するメインシャフト23と、ガイド板24と、折り返し部材としての折り返しバー60と、から構成されている。
エンドプレート22A,22Bは略矩形状の平板で、中心にメインシャフト23の端部がネジ止めされ、このメインシャフト23を挟んで長手方向一端側にガイド板24の端部が2点でネジ止めされ、さらに長手方向他端側に折り返しバー60の端部がネジ止めされ、合計5点で固定されている。
【0019】
バンド軸31は内周が異形断面形状の中空パイプで、その両端開口部に第1パイプホルダ33と第2パイプホルダ34が固定されている。この実施例ではバンド軸31は四角筒形状であるが、四角形状には限定されず、内周側からトルクが伝達できるような形状であればよい。
バンド軸31の第1,第2パイプホルダ33,34にはメインシャフト23が回転摺動自在に挿通されるメインシャフト23穴が設けられ、第1,第2パイプホルダ33,34を介して、バンド軸31がメインシャフト23に回転自在に支持されている。メインシャフト23には第1パイプホルダ33及び第2パイプホルダ34に対して軸方向に摺動自在に接触してバンド軸31の軸方向の位置決めをするシャフトホルダ35が固定されている。
【0020】
テンション付与機構32は、図2(A)に示すように、メインシャフト23と、メインシャフト23に装着されるコイルスプリング36とを備えた構成で、コイルスプリング36のねじり方向の弾発力を利用するようになっている。
コイルスプリング36の一端はメインシャフト23に取り付けられる移動スプリングホルダ37に固定すると共に、コイルスプリング36の他端は固定スプリングホルダ38を介してメインシャフト23に固定されている。移動スプリングホルダ37は、メインシャフト23に対しては相対回転可能でかつ軸方向に相対移動自在となっており、中空のバンド軸内周に対しては相対回転不能でかつ軸方向に相対移動自在となっている。
この例では、コイルスプリング36をバンド巻取り方向と反対側に所定量ねじった状態でメインシャフト23の端部を装置本体21に対して係合し、巻取り方向のテンションを付与している。
コイルスプリング36は、バンド10が引き出されてねじり量が大きくなると軸方向に伸び、バンド10が引き込まれてねじり量が小さくなると軸方向に収縮する。このバンド10の引き出し量に応じたコイルスプリング36の伸縮を、移動スプリングホルダ37の移動によって吸収している。
【0021】
移動スプリングホルダ37はコイルスプリング36の第2端部が嵌着されるスプリング嵌着部371と、バンド軸31内周の隅角部に係合して相対回転を規制する回り止め部372とを備えている。回り止め部372は、断面四角形状のバンド軸31に合わせて、その隅角部を係合する係合部を備え、隅角部以外は接触しないように凹部となっている。また、コイルスプリング36の他端は、固定スプリングホルダ38を介してメインシャフト23に対して回転方向にも軸方向にも移動不能に固定される。固定スプリングホルダ38はボルトによってメインシャフト23に固定される。
コイルスプリング36の一端はメインシャフト23に固定され、コイルスプリング36の他端がバンド軸31に固定されるので、バンド10を引き出すと、コイルスプリング36がねじれ、逆方向(引き込み方向)のテンションが加わり、バンド10を開放すると、コイルスプリング36が元に戻ろうとし、バンド31を引き込む。
【0022】
第1切替操作機構40は、バンド10の端末が固定されるバンド軸31に連結されるラチェット41と、装置本体31のエンドプレート22Aに揺動自在に支持され前記ラチェット41に係合,離脱可能な爪42aを備えた操作レバー42と、を備えた構成となっている。ラチェット41と操作レバー42は、第1エンドプレート22Aの内側面に配置されている。
操作レバー42の自由端部にはつまみ部43が突出しており、このつまみ部43が、円弧状の長穴47から外側に突出しており、このつまみ部43を摘んで操作レバー42を操作するようになっている。
【0023】
操作レバー42は、一端が第1エンドプレート22Aに設けられた枢支部44に所定角度分だけ揺動自在に支持され、ラチェット41に係合するロック位置とラチェット41から離脱するロック開放位置間を移動する構成となっている。そして、操作レバー42には、ロック位置とロック開放位置間に思案点を有するように、操作レバー42に付勢力を加えるスプリング35が装着されている。このスプリング45は、その一端が操作レバー42のつまみ部43に引っ掛けられ、他端が第1エンドプレート22Aに設けられたばね受け46に引っ掛けられている。思案点は枢支部44とスプリング35のばね受け46を結ぶ線上に位置する。
【0024】
第2切替操作機構50は、バンドの端末が固定されるバンド軸31に連結されるラチェット51と、装置本体21の第2エンドプレート22Bに揺動自在に支持され前記ラチェット51に係合,離脱可能な爪52aを備えた操作レバー52と、を備えた構成となっている。ラチェット51と操作レバー52は、第2エンドプレート22Bの内側面に配置さ
れている。ラチェット51の刃の方向は、第1切替操作機構40と反対方向である。
操作レバー52の自由端部にはつまみ部53が突出しており、このつまみ部53が、円弧状の長穴57から外側に突出しており、このつまみ部53を摘んで操作レバー52を操作するようになっている。
【0025】
操作レバー52は、一端が第2エンドプレート22Bに設けられた枢支部54に所定角度分だけ揺動自在に支持され、ラチェット51に係合するロック位置とラチェット51から離脱するロック開放位置間を移動する構成となっている。そして、操作レバー52には、ロック位置とロック開放位置間に思案点を有するように、操作レバー52に付勢力を加えるスプリング55が装着されている。このスプリング55は、その一端が操作レバー52に設けられたつまみ部53に引っ掛けられ、他端が第2エンドプレート22Bに設けられたばね受け56に引っ掛けられている。思案点は枢支部54とスプリング35のばね受け56を結ぶ線上に位置する。
【0026】
一方、折り返しバー60は、図2(A)に示すように、高剛性部Hを構成する面状ファスナ40の被接着側テープ112が係合して幅方向の移動を規制する凹凸形状のウェイブ部70が設けられている。折り返しバー60は棒状部材で、3箇所の被接着側テープ112に対応して、3箇所に凹部となる小径部61が設けられている。小径部61の両側は徐々に大径となる傾斜面62となっており、この傾斜面62を介して大径部63につながっている。
【0027】
次に、本発明の巻取り装置付きバンドの操作手順について、図1を参照して説明する。
すなわち、第1,第2切替操作機構40,50の組み合わせによって、一つの巻取り装置でありながら、バンド10を引き出し,引き込み共にロックする動作モードと(図1(A)参照)、バンド10を引き出し可能で、引き込み不能とする動作モードと(図1(B)参照)、バンド10を引き出し不能で、引き込み可能とする動作モードと(図1(C)参照)、ハンド10を引き出し,引き込み共に可能とする動作モード(図1(D)参照)の4つの動作モードを選択することができる。図中、点線矢印は引き出し方向、実線矢印は引き込み方向である。
たとえば、バンド10を巻取り装置20から引き出す際には、図1(D)の第1切替操作機構40及び第2切替操作機構50をフリー状態として所定長さだけ引き出す。このとき、第2切替操作機構50について動作状態に切り替えておけば(図1(B)参照)、オートリターン機構30の付勢力が作用していても、引き出した状態を維持しつつ引き出すことができるので、引き出し作業が容易である。
【0028】
荷物に巻き付けて締め付ける際には、第1切替操作機構40及び第2切替操作機構50の両方を動作状態に切替え(図1(A)参照)、バンド先端部を折り返しバー60に引っ掛けて折り返し、所定の締付け力で締め付け固定できる。したがって、バンド10の全長内であれば、任意の周長の品物を固定できる。
また、使用後は、図1(D)に示すように、第1,第2切替操作機構40,50をフリー状態に切り替えれば、バンド10はオートリターン機構30によって巻取り装置20内に自動的に引き込まれる。このとき、図1(C)に示すように、第1切替操作機構40について動作状態に切り替えておけば、不用意に引き出されることを防止することができる。
以上の点から、荷役装置の一部として手軽,簡単に使用でき、作業効率の向上を図ることができる。
【0029】
次に本発明の実施例2について説明する。
以下の説明では、上記実施例1と異なる部分についてのみ説明するものとし、同一の構成部分については同一の符号を付し、説明を省略するものとする。
図6乃至9は本発明の実施例2に係る巻取り装置付きバンドを示すものである。201は巻取り装置付きバンド全体を示すもので、この巻取り装置付きバンド201も、バンド210と、このバンド210を引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置220とを備えた構成となっている。
巻取り装置220は、バンド210に常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構30と、バンド210の引き出しを阻止し引き込みを可能とする第1動作状態とバンド210の引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態とを切り替え可能とする第1切替操作機構240とを備えている。
【0030】
バンド210は、図に示すように、一端がオートリターン機構30のバンド軸31に固定されるが、引き出したバンドは、実施例1と異なり、折り返して締め付ける構成ではなく、バンド210には面状ファスナは設けられていない。
このバンド210は、繰り返し使用可能な可撓性の長尺帯であって、曲げ変形自在のバンド210の長手方向の一端は、オートリターン機構30のバンド軸31に固定され、他端にはつなぎ部材212を介して先端プレート213が連結されており、荷物に巻き掛けたバンドの先端プレート213を荷台のフック等に引っ掛けることによって、荷物を押さえる構成となっている。
【0031】
バンド本体214は、ナイロン,ポリエステル等の高強度繊維の織布で構成される長尺の平バンドで、全長に亘って一定の幅に成形されている。バンド本体214は、長手方向に若干の伸縮はするものの、基本的には伸縮性は無い。しかし、曲げ方向に対しては自由に変形し、荷物の形状に倣って巻付け可能である。
【0032】
バンド本体214のバンド軸31に固定される固定端部215は、たとえばポリプロピレン等の複数の樹脂バンド216が取り付けられ、この樹脂バンド216を介してバンド軸231に固定されている。樹脂バンド216はバンド軸231の外周形状に合わせて四角形状に折曲された軸嵌合部261と、バンド本体214に固定される取付片部262とから構成されている。樹脂バンド216の数は任意であるが、この例では3箇所に設けられている。軸嵌合部261がバンド軸231に合致した四角形状なので、バンド軸231に空転しない。また、バンド軸231の空転を防止するために、ネジなどによってバンド軸231に固定される押さえ板217によって軸嵌合部261が押さえられている。
また、バンド本体214の固定端部は、端末が折り返されると共に、折り返された頂点部に、ポリプロピレン等の樹脂片等からなる芯材251が包み込まれて縫いつけられている。また、この布地が二重に補強された折り返し部に樹脂バンド216の取付片部262が縫い付け固定されている。心材251は、ポリプロピレン等の樹脂バンド216の他に、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成してもよい。
【0033】
先端プレート213は、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。高剛性の部材であれば棒状部材でもよいが、この実施例では、つなぎ部材212が挿通される2箇所の長穴を持つ平板状のプレートで、先端プレート213の長さをバンド本体214の幅と同じに設定されている。もっとも、実施例1のように、先端プレート213の長さ(バンド本体214の幅方向の長さ)を、バンド本体214の幅よりも短く設定してもよいし、場合によっては長くしてもよい。
つなぎ部材212も固定端部と同様のポリプロピレン等の樹脂バンドによって構成されるもので、二つ折りにして先端プレート213の長穴に通し、端末をバンド本体214の先端部を挟むようにして縫いつけ固定される。このバンド本体214の先端部も折り返され、折り返された頂点部分に部分にバンド本体214の長さ方向に対して直交方向に芯材291が包み込まれるようにして縫いつけられている。また、この布地が二重に補強された折り返し部に、つなぎ部材212の端末部が縫い付け固定されている。心材291は、ポリアセタール等の硬質の樹脂材、あるいはアルミ材等の高剛性の部材によって構成される。
【0034】
オートリターン機構30は、装置本体221に回転自在に支持されたバンド軸231と、バンド軸231に対してバンド210を常時引き込む方向にテンションを加えるテンション付与機構232と、を備えている。
装置本体221は、左右一対のエンドプレート222A,222Bと、エンドプレート222A,222B間を連結するメインシャフト223と、一対のガイドシャフト224,224と、から構成されている。
エンドプレート222A,222Bは、プレート本体部225と、プレート本体部225を荷台270に固定するためのクランプ部226とが設けられている。
プレート本体部225にはメインシャフト223の端部がネジ止めされ、このメインシャフト223を挟んで長手方向一端側に一対のガイドシャフト224,224の端部が2点でネジ止めされ、長手方向他端側にクランプ部226が設けられている。
【0035】
クランプ部226は略コ字形状で、プレート本体225の下端に沿って延びる受け部226aと、受け部226aと所定間隔を隔てて互いに対向する顎部226bと、受け部226aと顎部226bの一端を連結する連結部226cとから構成されている。この顎部226bに締付け部材227がねじ込まれている。締付け部材227は、顎部226bにねじ込まれるネジ部227aと、ネジ部227aの先端に設けられ荷台270を押さえる押さえ部227bとから構成されている。この締付け部材227と受け部226aとの間で荷台270の上下面を挟み、締付け部材227をねじ込むことで、荷台270に固定する構成となっている。
【0036】
バンド軸231は内周が断面四角形状の中空軸で、その両端開口部に第1パイプホルダ33と第2パイプホルダ234が固定されている。バンド軸231の第1,第2パイプホルダ233,234にはメインシャフト223が回転摺動自在に挿通されるメインシャフト穴が設けられ、第1,第2パイプホルダ233,234を介して、バンド軸231がメインシャフト223に回転自在に支持されている。メインシャフト223には第1パイプホルダ233及び第2パイプホルダ234に対して軸方向に摺動自在に接触してバンド軸231の軸方向の位置決めをするシャフトガイド234が固定されている。
【0037】
テンション付与機構232は、上記実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
第1切替操作機構240は、本実施例では、左右のエンドプレートの両方に設けられている。左右のエンドプレートのいずれも同じ構成なので、一方の機構についてのみ説明する。すなわち、この第1切替操作機構240は、バンドの端末が固定されるバンド軸31に連結されるラチェット241と、装置本体のエンドプレートに揺動自在に支持され前記ラチェット241に係合,離脱可能な爪243を備えた操作レバー242と、を備えた構成となっている。ラチェット241と操作レバー242は、エンドプレートの内側面に配置されている。
【0038】
左右の操作レバー242の自由端部はハンドルバー246によって連結されており、ハンドルバー246によって左右の操作レバー242が同時に操作される。
操作レバー242は、一端がエンドプレート222A,222Bに設けられた枢支部244に所定角度分だけ揺動自在に支持され、ラチェット241に係合するロック位置とラチェット241から離脱するロック開放位置間を移動する構成となっている。そして、操作レバー242には、ロック位置とロック開放位置間に思案点を有するように、操作レバー242に付勢力を加えるスプリング245が装着されている。このスプリング245は、その一端が操作レバー242に引っ掛けられ、他端がエンドプレート222Aに設けられたばね受け246に引っ掛けられている。
【0039】
さらに、この実施例2では、バンドの先端プレート213を引っ掛けるフックブラケット300がアタッチメントとして用意されている。
フックブラケット300は、基板311の一端から直角に折曲されたフック片312を備えたL字形状のフック本体310と、フック本体313とスポット溶接される略Z字形状のクランプ部材320とから構成される。クランプ部材320は、フック本体313の基板311のフック片312側の領域にスポット溶接される固定片321と、固定片321の一端から直角に折曲されフック片312と所定間隔を隔てて対向する連結片322と、連結片322の反固定片側の端から固定片321と反対側に直角に折曲されてフック本体313の基板311の反フック片側端部と対向するクランプ片部322と、を備えた構成となっている。
【0040】
クランプ片部322には、締付け部材330がねじ込まれている。締付け部材330は、クランプ片部322にねじ込まれるネジ部331と、ネジ部331の先端に設けられ荷台を押さえる押さえ部332とから構成されている。押さえ部332にはV字状の斜面を備えたパイプクランプ333が設けられ、締付け部材330とフック本体313の基板311の受け部312との間で荷台270のパイプ271を上下から挟み、ネジ部331をねじ込むことで強固に固定する構成となっている。
【0041】
次に、この実施例2の巻取り装置付きバンドの使用例を説明する。
図9に示すように、巻取り装置について、各エンドプレート222A,222Bのクランプ部226を荷台270の縁に固定する。一方、荷台270の反端側の縁に位置するパイプ271にフックブラケット300を固定しておく。
そして、巻取り装置220の一対のガイドシャフトの間からバンド210を引き出す。バンド210を引き出す際には、第1切替操作機構240をフリー状態として所定長さだけ引き出し、不図示の荷台270上の荷物に巻き掛け、先端プレートをフックブラケット300のフック本体に引っ掛ける。手を離すと、オートリターン機構の張力によってバンド210が荷物に密着している。
この状態で、第1切替操作機構240のハンドルバーを操作してロックを解除し、バンドを引き出して先端プレートをフックブラケットから外す。外されたバンド210は、オートリターン機構230の付勢力によって自動的に巻取り装置220内に引き込まれる。
【0042】
なお、上記実施例1についても、面状ファスナを使用してバンドを締め付けないで、実施例2と同様の荷物の巻き掛け方法を適用できる。その場合には、面状ファスナの無いバンドを使用するようにしてもよく、折り返し部材は必要無い。
また、実施例2のような第1切替操作機構240のみを有する巻取り装置であっても、面状ファスナを有するバンドを使用し、実施例1のような折り返し部材を取り付けることによって、締付ける構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1(A)乃至(D)は本発明の実施例1に係る巻取り装置付きバンドの第1,第2切替操作機構の組み合わせの説明図である。
【図2】図2は図1の切替操作機構が適用される巻取り装置付きバンドの巻取り装置の全体構成を示すもので、同図(A)は一部断面正面図、同図(B)は同図(A)の右側面図である。
【図3】図3(A)は図2(A)の折り返し部材を省略して示す左側面図、同図(B)は同図(A)の上面図、同図(C)は同図(A)の下面図、同図(D)は(B)のラチェットと操作レバーの係合状態を示す図、同図(E)は(C)のラチェットと操作レバーの係合状態を示す図、同図(F)は(A)の中間部分の横断面図である。
【図4】図4は図2の巻取装置のバンド軸部分における一部破断分解図である。
【図5】図5は図2の巻取り装置に取り付けられるバンドの一例を示す一部破断概略正面図である。
【図6】図6(A)は本発明の実施例2に係る巻取り装置付きバンドの巻取り装置の一部破断概略正面図、同図(B)は同図(A)のパイプホルダの部分で切断した断面図、図(C)は同図(A)の第1切替操作機構の一例を示す図、同図(D)は同図(A)のバンド軸部分の横断面図である。
【図7】図7はバンド構成例を示す一部破断概略正面図である。
【図8】図8(A)は図6の装置をは図6の装置の正面図、同図(B)は同図(A)の上面図、同図(C)は同図(A)の左側面図、同図(D)は同図(A)の右側面図である。
【図9】図9(A)は図7の装置の使用例を示す図、同図(B)は同図(A)のフックの側面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 巻取り装置付きバンド
10 バンド
11 面状ファスナ
111 接着側テープ
111a,11b テープ
112 被接着側テープ
112a,112b,112c テープ
12 つなぎ部材
13 先端プレート
14 バンド本体
15 固定端部
151 芯材、152 折り返し部
16 樹脂バンド
161 軸嵌合部、162 取付片部
17 押さえ板
19 先端部
191 芯材、192 折り返し部
20 巻取り装置
21 装置本体
22A 第1エンドプレート
22B 第2エンドプレート
23 メインシャフト
24 ガイド板
30 オートリターン機構
31 バンド軸
32 テンション付与機構
33 第1パイプホルダ
34 第2パイプホルダ
35 シャフトホルダ
36 コイルスプリング
37 移動スプリングホルダ
371 スプリング嵌着部、372 回り止め部
38 固定スプリングホルダ
40 第1切替操作機構
41 ラチェット
42 操作レバー、42a 爪
43 つまみ部
44 枢支部
46 ばね受け
47 長穴
50 第2切替操作機構
51 ラチェット
52 操作レバー、52a 爪
53 つまみ部
54 枢支部
55 スプリング
57 長穴
60 折り返しバー(折り返し部材)
61 小径部、62 傾斜面、63 大径部

201 巻取り装置付きバンド
210 バンド
212 つなぎ部材
213 先端プレート
214 バンド本体
215 固定端部
251 芯材、252 折り返し部
216 樹脂バンド
261 軸嵌合部、262 取付片部
217 押さえ板
219 先端部
291 芯材、292 折り返し部
220 巻取り装置
221 装置本体
222A,222B エンドプレート
223 メインシャフト
224 ガイドシャフト
225 プレート本体部
226 クランプ部
226a 受け部、226b 顎部、226c 連結部
227 締付け部材
227a ネジ部
230 オートリターン機構
240 第1切替操作機構
241 ラチェット
242 操作レバー、242a 爪
243 つまみ部
244 枢支部
246 ばね受け
247 長穴
270 荷台
227b 押さえ部
300 フックブラケット
310 フック本体
311 基板、312 フック片
320 クランプ部材
321 固定片、322 連結片、323 クランプ片部
330 締付け部材
331 ネジ部、332 押さえ部、333 パイプクランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンドと、該バンドを引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置とを備えた巻取り装置付きバンドであって、
前記巻取り装置は、
バンドに常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構と、
バンドの引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態と、バンドの引き込み及び引き出しを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第1切替操作機構と、
バンドの引き込みを阻止し引き出しを可能とする動作状態と、バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、を切り替え可能とする第2切替操作機構と、を備えたことを特徴とする巻取り装置付きバンド。
【請求項2】
バンドと、該バンドを引き出し,引き込み自在に収納する巻取り装置とを備えた巻取り装置付きバンドであって、
前記巻取り装置は、
バンドに常時引き込み方向にテンションを付与するオートリターン機構と、
バンドの引き出し及び引き込みを自由とするフリー状態と、バンドの引き込みは可能で引き出しを阻止する動作状態とを切り替え可能とする第1切替操作機構と、を備えたことを特徴とする巻取り装置付きバンド。
【請求項3】
オートリターン機構は、バンドの一端が固定され巻取り装置本体に回転自在に支持されたバンド軸と、
該バンド軸に対してバンドを常時引き込む方向にテンションを加えるテンション付与手段と、を備えている請求項1又は2に記載の巻取り装置付きバンド。
【請求項4】
バンド軸は異形断面形状の中空軸で、
テンション付与手段は、前記バンド軸の中空内部に挿入されるシャフトと、該シャフトに装着されるスプリングとを備え、
前記スプリングの一端をシャフトに取り付けられる移動カラーに固定すると共に、前記スプリングの他端をシャフトに固定し、
前記移動カラーは、シャフトに対しては相対回転可能でかつ軸方向に相対移動自在とし、中空のバンド軸内周に対しては相対回転不能でかつ軸方向に相対移動自在とし、
前記シャフトの端部を装置本体に対して相対回転不能に係合したことを特徴とする請求項3に記載の巻取り装置付きバンド。
【請求項5】
第1切替操作機構は、バンドの端末が固定されるバンド軸に連結されるラチェットと、装置本体に揺動自在に支持され前記ラチェットに係合,離脱可能な爪を備えた操作レバーと、を備えた構成となっている請求項1又は2に記載の巻取り装置付きバンド。
【請求項6】
第2切替操作機構は、バンドの端末が固定されるバンド軸に連結されるラチェットと、装置本体に揺動自在に支持され前記ラチェットに係合,離脱可能な爪を備えた操作レバーと、を備えた構成となっている請求項1に記載の巻取り装置付きバンド。
【請求項7】
引き出したバンドの先端部を引っ掛けて折り返し可能とする折り返し部材を備え、一方、前記バンドには、折り返した部分が重なる部分を着脱自在に固定することを可能とする固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の巻取り装置付きバンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−35328(P2009−35328A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203714(P2007−203714)
【出願日】平成19年8月5日(2007.8.5)
【出願人】(504345148)株式会社ゼロテクノス (9)
【Fターム(参考)】