説明

巻回シリコンペーパーの収納用容器及び巻回シリコンペーパー

【課題】シリコンペーパーの切断のための鋸刃が不要とし、極めて安全に切断が行えると共に収納用容器の破棄時においても簡単に破棄できるシリコンペーパーの収納用容器を提供する。特に、極めて簡単かつ安全に所要の大きさの裁断シリコンペーパーを得ることができるシリコンペーパーの収納用容器及びシリコンペーパーを提供する。
【解決手段】略柱状形状の本体と、該本体の開口部を開閉する蓋体部とからなる巻回シリコンペーパーの収納用容器であって、該シリコンペーパーの幅方向に破線状の切れ込みと、該切れ込みの両端部分のノッチとを有し、該切れ込みとノッチをシリコンペーパーの長さ方向に一定間隔おきに設け、巻回シリコンペーパーから必要量のシリコンペーパーを引き出し、更に蓋体部でシリコンペーパーを押さえ該ノッチ及び切れ込み部でシリコンペーパーを裁断する巻回シリコンペーパーの収納用容器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンを含有又は塗布或いはラミネートしたシリコンペーパーを巻き込んだ上、容器内に収納して、該容器から取り出した上で必要な大きさに切断可能な巻回シリコンペーパーの収納用容器及び巻回シリコンペーパーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シリコンペーパーは、調理の際に対象物の焦げ付きを防止し又は焼成用皿から簡単に取り外せるようにフライパンやオーブンの敷き皿の上に予め載置し、その上に焼成種を乗せて焼成する際に使用されているものである。
この場合、従来の家庭用のシリコンペーパーに関しては、ラップフィルムと同様に切断用の鋸刃を有する収納用容器内に収納した上で、必要量を取り出し、この切断刃にて切断することによって、必要な大きさに切って使用するものである。
係るため、従来より金属製の鋸刃を容器の開口部近傍の一辺に有し、該鋸刃によってラップフィルムやシリコンペーパーの切断を行う収納用容器は存在している。
【0003】
この場合、金属製であるがゆえに廃棄時の分別などの手間のみならず使用時の安全性の観点から金属に代え紙製などの鋸刃を用いる各種収納容器が存在する。
係る場合どうしてもラップフィルムなどの切断効率や切断のしやすさを金属鋸刃に近づけるために特開平5−162744(特許文献1)や特開平6−92348(特許文献2)が存在する。
更に、特開平10−291526(特許文献3)や特開2006−188285(特許文献4)、或いは特開2006−21292(特許文献5)も存在する。
【特許文献1】特開平5−162744
【特許文献2】特開平6−92348
【特許文献3】特開平10−291526
【特許文献4】特開2006−188285
【特許文献5】特開2006−21292
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の様に、従来より巻回したフィルムを略柱状の収納用容器に収納し、使用時に必要量を引き出して、更に収納用容器の引き出し部である開口部縁辺部分に鋸刃を用いてフィルムを切断することが可能な各種の鋸刃付きラップフィルムやシリコンペーパーを切断する収納用容器は多用されているものである。
しかし、これらによれば、鋸刃を持って切断するものであり、鋸刃の効率によって切断の効率が左右してしまうばかりでなく、切断するという行為即ち鋸刃を有する収納用容器に縁辺周辺などの掩蓋片等を手できっちりと押さえた上で一気に切断する等のテクニックがどうしても必要となってしまう。
【0005】
即ち、切断においては巻回フィルム側をきっちりと押さえた上で引き出した部分のフィルムを切断刃からずれずにきっちりと引き裂くことが必要となるものであり、巻回フィルム側の把持力が弱いと引き裂き時点において巻回フィルムから更にフィルムが飛び出してしまいきれいに切断することができないこととなる。
又、このズレを防止するためには、きっちりと把持すると共に巻回フィルムと引き出し部分とのそれぞれフィルムが鋸刃を挟んで略180度の方向即ち鋸刃を覆う方向で位置させた上で引き出し部分を持って切断することが必要となる。
従って、切断に対してテクニックや慣れなども要求されてしまうものである。
【0006】
更に、容器内の巻回フィルムの把持の点において、把持力や把持位置などによって鋸刃との接点である一端部分においてはその点で切断できても、他端方向即ちフィルムの幅方向に向かって鋸刃と外れて斜めに切断される場合もある。
以上のように、従来の各種の鋸刃を用いる場合には、どうしても避けられない欠点を有するものであった。
更には、このフィルムの切断部分においても憶測で必要量を引き出して使用することから、その引き出し量が真に必要な量に合致した量を的確に引き出すことは困難であり、的確な量をきっちりかつ簡単に引き出した上で切断できる何らかの解決が望まれるものである。
【0007】
特に、シリコンペーパーに関しては、レンジやコンロ或いはオーブン等の内部の皿の上にシリコンペーパーを敷いて、その上に焼成物などを載置して皿に焦げ付くことを防止すると共に皿からの取り外しを容易にするために用いられるものであり、この場合に必要量のシリコンペーパーを切断できず、所定の大きさより小さい大きさに切断した場合には不用意に皿に接する焼成物等が出てしまうこととなる。
又、逆に大きく切断してしまうと皿上に敷くことが困難となるばかりでなく、不必要部分が不用意に焦げてしまうなどのことも生じかねないものである。
更には、きっちりと所定の大きさを得られないと極めて不経済であるばかりでなく使い勝手が極めて悪くなってしまうものである。
【0008】
従って、これらの各種欠点を解消することが出来る巻回したシリコンペーパーを収納する略柱状の収納用容器であって、該容器内から取り出す際に必要な大きさに簡単に切断可能なシリコンペーパーの収納用容器の提供が望まれているものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
係るため、まず請求項1に係る発明は内部に巻回シリコンペーパーを収納する略柱状形状の本体と、該本体の開口部を開閉する蓋体部とを有する巻回シリコンペーパーの収納用容器であって、該シリコンペーパーの幅方向に破線状の切れ込みと、該破線状の切れ込みの幅方向の両端部分にはノッチとを有し、該シリコンペーパーの幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチが、巻回シリコンペーパーの長さ方向に一定間隔おきに設けられたものであり、巻回シリコンペーパーから必要量のシリコンペーパーを引き出した上で蓋体部を用いてシリコンペーパーを押さえた上で、該ノッチ及び破線状の切れ込み部で必要な大きさのシリコンペーパーを裁断する巻回シリコンペーパーの収納用容器からなり、係る発明によって前記課題を解決できる。
【0010】
更に、請求項2に係る発明は該蓋体部の一端辺で本体と連接すると共に、該蓋体部の他端辺に掩蓋片を有し、該掩蓋片は本体の一側面に覆いかぶさるように突出形成されているものであり、該本体の一側面と該掩蓋片の間からシリコンペーパーを引き出すと共に、該本体との一側面と掩蓋片とでシリコンペーパーを押さえて切断する巻回シリコンペーパーの収納用容器であり、簡単かつ確実にシリコンペーパーを裁断できることとなる。
又、請求項3に係る発明の様に該蓋体部が略平面状の蓋体部よりなり、蓋体部の一端辺部で本体と連接し、柱状本体の開口部には正面側に位置する一側面の上端辺部に本体の開口内部方向に突出形成した掩蓋部を有し、該本体の掩蓋部と蓋体部との間からシリコンペーパーを引き出すと共に該本体の掩蓋部と蓋体部とでシリコンペーパーを押さえて切断する巻回シリコンペーパーの収納用容器でも同様である。
【0011】
これらの場合、請求項4に係る発明の様に巻回シリコンペーパーの幅が25センチ又は30センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチとが25センチ又は30センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーを用いる収納用容器でも、或いは請求項5に係る発明の様に巻回シリコンペーパーの幅が35センチ又は50センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチとが35センチ又は50センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーを用いる収納用容器でもよい。
【0012】
これらの場合請求項6記載の発明の様に破線状の切れ込みに変えてミシン目を用いたものでもよい。
これらの他、請求項7に係る発明の様に略柱状形状の本体と、該本体の開口部を開閉する蓋体部とを有する収納用容器内に収納する巻回シリコンペーパーであって、該シリコンペーパーには幅方向に破線状の切れ込みと、該破線状の切れ込みの幅方向の両端部分にはノッチとを有すると共に、該シリコンペーパーの幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチが長さ方向に一定間隔おきに設けた巻回シリコンペーパーであって、該収納用容器内から引き出して、該ノッチと破線状の切れ込みによって裁断して任意の大きさのシリコンペーパーを得られる巻回シリコンペーパーを用いるものでもよい。
【0013】
この場合、請求項8に係る発明のように巻回シリコンペーパーの幅が25センチ又は30センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けられた幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチとが25センチ又は30センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーでも、或いは請求項9に係る発明の様に巻回シリコンペーパーの幅が35センチ又は50センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けられた幅方向の破線状の切れ込みと両端部のノッチとが35センチ又は50センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーを用いてもよい。
更には請求項10に係る発明の様に破線状の切れ込みに変えてミシン目を用いたものでもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る巻回シリコンペーパーの収納用容器及び巻回シリコンペーパーを用いることにより、まず切断のための鋸刃が不要となり、極めて安全に切断が行えると共に収納用容器の破棄時においても簡単に破棄できる。
さらに、必要な大きさのシリコンペーパーをノッチ及び破線状の切れ込み或いはミシン目を裂くことによって得られるものであり、極めて簡単かつ安全に裁断シリコンペーパーを得ることができる。
また、このシリコンペーパーも、必要な大きさや形状にきっちりと切断できるものである。
【0015】
従って、鋸刃での切断線がずれてしまうようなことはなくなると共に希望の形状や大きさのシリコンシートを入手できるものである。
特に、レンジやコンロ或いはオーブンなどにおいて、必要となるシリコンシートの大きさはおおよそ定まっているものであるが、一般的な鋸刃を用いた収納用容器を用いる場合には、必要な大きさを特定することが難しいものであって、希望通りの大きさのシリコンシートを得られるとは限らないが、本発明によれば、この様な弊害はきれいに除去できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る巻回シリコンペーパーの収納用容器の一実施の状態を図1に示す。
本図に示すように、収納用容器2は略柱状形状を基調とし、その略長方形状よりなる一面に蓋体部21を有し、この蓋体部21を開扉することによって、ここから容器内に収納した巻回シリコンペーパー1を引き出すことができるものである。
この場合、蓋体部21の一面210の一端辺部においては柱状の本体22と連接しており、この連接部分を折り曲げることにより、蓋体21の開閉ができる。
この蓋体部21の他端方向には掩蓋片211を有しており、この掩蓋片211は柱状本体22の正面部分即ち一側面221に覆いかぶさるように突出形成されているものである。
【0017】
従って、収納用容器の形状の基調は一般的な収納用容器と同様の形状を形成しているものである。
この場合、必要量を巻回シリコンペーパー1から引き出して、更に切断することが必要であるが、本収納用容器には一般に使用する金属製や紙製等を問わず一切鋸刃を有しておらず、一般的な鋸刃による切断を行うものではない。
即ち、本発明に係る巻回シリコンペーパーの収納用容器に関しては、巻回シリコンペーパー1を収納する収納部22と、開閉可能な蓋体部21を有し、蓋体部21と収納部22の隙間から巻回シリコンペーパー1を必要量引き出した上で、蓋体部21を閉めて収納容器を閉じた上、該蓋体部21の掩蓋片部分211で引き出したシリコンペーパー10を押さえて切断するものである。
【0018】
この場合、シリコンペーパー10には任意箇所、即ちレンジやコンロ或いはオーブン等の内部の皿の大きさに合致する大きさに切断可能な破線状の切れ込み11を幅方向に有するものである。
更に該破線の切れ込み11の幅方向の両端部分にはノッチ12を有するものである。
従って、該ノッチ12及び破線状の切れ込み11によって必要か所でシリコンペーパー10を任意の大きさにおいて切断可能となる。
この場合、破線状の切れ込み11は例えばミシン目を用いるものであっても当然よいものである。
更に、大きさに関していえば、例えば一般用に使用される大きさは250ミリ×250ミリや300ミリ×250ミリ、或いは300ミリ×300ミリの大きさが多用されているものである。
これは特にオーブン等の皿等の大きさに合致させるものである。
【0019】
従って、予めこの寸法に裁断可能なノッチ12及び破線状切れ込み11を入れておくことによって、簡単かつ正確な大きさの裁断シリコンシートを入手できる。
特にシリコンシート10に関しては、シリコンを含有等することによって、紙の強度が増すと共に紙表面の抵抗が小さくなることから鋸刃による裁断はより難しいものであり、必要に大きさの裁断シリコンシートを簡単かつ容易に入手できることが必要であり、本発明は従来の鋸刃という既成概念を打破して最も手軽でかつ簡単に裁断シリコンシートの入手ができる発明である。
例えば幅30センチの巻回シリコンシートにおいて巻回時にシリコンシートにあらかじめ30センチ或いは25センチ間隔で破線状の切れ込み11を入れて、更に両幅方向の破線端部にはノッチ12を入れて巻回し、例えば10メートルや7メートル或いは5メートル程度等の長さの巻き量を有する巻回シリコンシート1を製造する。
これを前記略長方形状よりなる一面を蓋体部21とする略柱状の巻回シリコンペーパーの収納用容器2の内部空洞内に入れるものである。
【0020】
図2は、図1に係る巻回シリコンペーパー1の収納用容器2内から必要量のシリコンペーパー10を引き出した上で蓋体部21を閉じて、蓋体部21の掩蓋片部分211でシリコンペーパー10を押さえた上で、ノッチ12を介して破線部分11を切り裂いて所望の大きさに裁断している状態の一例を示す図である。
従って、掩蓋片211によって押さえた状態でノッチ12によって簡単に切り裂けるものであり、シリコンシート1が不必要にずれたりすることはない。
更に破線部分の切込み11によって切断方向がずれたりせず、所定の位置で簡単に切断できることとなる。
【0021】
本図に示すように掩蓋片211には何ら鋸刃を必要とするものではなく、例えば小児のいたずらなどによって不用意な事態を招くこともなく、安全に使用することができると共に、廃棄時の取り外しなども不要となる。
更に、鋸刃で切断する程度以上に所定の位置で切断することができると共に、切断時の切断方法も単に掩蓋片211を押さえてノッチ12を以って切り裂けばよいものであって簡単に切断できるものである。
【0022】
図3は、巻回シリコンペーパー1の一例を示す図であり、本図に示すように芯材15にシリコンペーパー10を巻回して用いるものであってよく、この場合例えば巻回時にノッチ12や破断線による切れ込み11を入れて行うことによって簡単に製造できるものである。
本図は芯材15を用いているがこれに限らず芯材を用いずに巻回シリコンペーパー1を製造するものであってもよい。
尚、前述のように本図に示す構成は一般家庭での使用を考慮し、長さとしては3メートル乃至10メートル程度の長さであればよく、又幅としては30センチ乃至25センチ程度のもの或いは20センチ程度のものであってもよい。
【0023】
この場合、前記の通り、長さ3メートルや5メートル或いは7メートルや10メートルなどとし、更には幅が30センチ或いは25センチ等ときりのいい数字で設定するものであってもよいが、これに限らず他の任意の各種数値に設定し、家庭用として使い勝手のよい適当な長さや幅であってもよい。
更には家庭用に限らず、例えば業務用として用いることを考慮する場合には、前記の長さに限定するものではなく例えば長さとして30メートル等の長いものであって幅としても、35センチや50センチなどの幅のものを用いてもよい。
【0024】
次に該シリコンシート1の破線状の切り込み部分11は幅方向に構成するものであり、長手方向に間隔として25センチ又は30センチ間隔で設けることによって家庭用として使い勝手のよい大きさの裁断シリコンシートの提供が可能となることから、例えばこの間隔で幅方向に破線状切込み11を順次構成したものが必要となるが、これに限らず、他の構造としては任意間隔での切れ込みを有するものであってもよい。
もちろんこの長さは一例であり、他の長さとするものであってももちろんよい。
家庭用のオーブンやレンジ等の受け皿の大きさを考慮した場合には前記大きさは使い勝手のよい大きさの一例として考えられる。
【0025】
尚、業務用として用いるものにあっては、例えば50センチ間隔や35センチ間隔などのより広い間隔で破線状の切れ込み11を順次設けたものであってもよい。
これらの間隔も一例であり、必要に応じて任意の間隔で破線状の切れ込み11を入れるものであってもよい。
特に業務上に用いるシリコンシート1は、予め任意の大きさに裁断したものを用いる方法が多用されているが、これはコスト高に繋がると共に裁断状態のシリコンシートの保管や運搬などが大変であり、使い勝手のよい業務用のシリコンシートの収納用容器も要望されているものであり、係る場合においても極めて有効なものである。
【0026】
図4は、本発明に係るシリコンシートの収納用容器の他の実施例を示す図である。
本図構成においては、略柱状形状の本体22内に空洞を有すると共に、その上面部分では略長方形状よりなる一面の蓋体部21を有するものである。
この場合蓋体部21には掩蓋片は有しておらず、柱状本体の一面に覆いかぶさるものではなく平面状の蓋体部21からなるものであって、本体上面の空間等を覆う構成となる。
この蓋体部21の一端辺部が本体と連接し、蓋体部21の開閉のための折れ曲げを可能としているものである。
この場合柱状本体22の開口部には正面側に位置する一側面221の上端辺部には開口内部方向に突出形成している掩蓋部222を有している構成となると共に、該蓋体部21と本体22との連設部分方向は空間を構成するものである。
【0027】
従って、本体22の上面には掩蓋部222が延在するが、一部らは空間を有するものであり、これらの上面全面に亘って蓋体部21が開閉自在に被さるものである。
以上のように構成することから、この柱状本体22の開口部の上端辺部に掩蓋部222を有しているものであり、この掩蓋部222の上に一部を乗せた状態でシリコンシート10を必要量引き出して、さらに上部に蓋体部21をかぶせて該蓋体部21と掩蓋部222とで挟むことによってシリコンシート10を抑えることができ、シリコンシート10のノッチ12と破線状切れ込み部11で切断することができる。
もとよりシリコンシート10の引き出し位置、即ちノッチ12および破線状切れ込み部分11の位置は蓋体部21と掩蓋部222とで挟まれた部分の境部分即ち最端位置で挟むことによって、該ノッチ12による切断が可能となると共には線状切れ込み11に沿った切断が容易に行えることとなる。
【0028】
図5は、シリコンペーパー10を引き出した上で、蓋体部21を閉めた状態を示す図であり、この蓋体部21で挟まれた部分とこの外側部分との丁度境部分にノッチ12と破線状切れ込み部分11を位置させた上で、一方にシリコンシート10を引くことによってノッチ12により裂け、及びこれに引き続き破線状切れ込み部分11における裁断と繋がる。
この場合ノッチ12を有することからシリコンシート10に引っ張る方向もそれほど厳格に必要な方向に引く必要がなく、任意方向でも簡単にノッチ12に基づくシリコンシート10の更なる端部の裂けを広げることができる。
さらに、ノッチ12に続いて設けられた破線状の切れ込み11もシリコンシート10の一部を抑える程度で、簡単に該切れ込み11に沿って簡単にきれいにかつ所定の方向に切断できることとなる。
【0029】
図6は、本発明に係る巻回シリコンペーパー1の収納用容器2の図1及び図2に示す一例の断面図であり、収納用容器2は引き出したシリコンペーパー10の切断時点の関係を示す図であって、収納用容器2の本体22と蓋体部21の掩蓋片211との間から出ているシリコンペーパー10は、斜め方向に引っ張るようにすることでも簡単に切断できるものである。
従ってシリコンペーパー10を裁断のために引っ張る方向は斜め方向でもよいことから、斜め以上の各種方向に引っ張ればよく、引く方向が特定されるものとはならないことから裁断は簡単にだれでも間違いなく行えることとなる。
【0030】
さらに図7は、同様に本発明に係る巻回シリコンペーパー1の収納用容器2の図4及び図5に示す一例の断面図であり、収納用容器における本体22と引き出したシリコンペーパー10の切断時点の関係を示す図である。
本構成においても収納用容器2の本体22の掩蓋部222と蓋体部21との間から出ているシリコンペーパー10は、斜め方向に引っ張ることで簡単に切断できるものである。
従ってシリコンペーパー10の裁断のための引っ張る方向は斜め方向でもよく、斜め或いはこれ以上の各種方向に引っ張ればよいものであって、簡単にだれでも間違いなく行えることとなる。
【0031】
図8は、従来の巻回ペーパー類3を蓋体部41の掩蓋片411の鋸刃5で引き裂く場合の断面図の一例である。
本図に示すように収納用容器4と蓋体部41の掩蓋片411との間から出ているシリコンペーパー30は、ちょうど180度逆方向に引っ張ることによって、きっちりと鋸刃5と接することとなるものである。
さらには掩蓋片411を押さえることによる不必要な引き出しを防止するためにも本図に示すように180度程度の位置に向けて引き裂くことが必要となる。
特にシリコンシートを用いた場合にはシート自体の抵抗の小ささからきっちりと180度程度の位置にあわせないと鋸刃5がシートからずれてしまうこととなる。
【0032】
或いは鋸刃5のズレは不必要に部分までシリコンシート10を引き出してしまうことともなり、きれいに切断できないばかりでなく、ゆがんだ切断面やシートを斜め等に切断してしまうなどの弊害が生じてしまうものである。
従って、従来構成では、どうしてもその切断に際してはテクニックが必要となるものであり、簡単には切断しにくいものであると共に、所定の形状ではなく斜めに切断してしまうなどのおそれも極めて高いものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るシリコンシートの収納用容器の一例を示す図
【図2】図1に係るシリコンシートの収納用容器の使用状態の一例を示す図
【図3】本発明に係る巻回シリコンペーパーの一例を示す図
【図4】本発明に係るシリコンシートの収納用容器の他の一例を示す図
【図5】図4に係るシリコンシートの収納用容器の使用状態の一例を示す図
【図6】図1及び図2に示す巻回シリコンペーパーの収納用容器の断面図
【図7】図4及び図5に示す巻回シリコンペーパーの収納用容器の断面図
【図8】一般的な巻回ペーパーの収納用容器の断面図
【符号の説明】
【0034】
1 巻回シリコンシート
10 シリコンシート
11 切れ込み
12 ノッチ
15 芯材
2 収納用容器
21 蓋体部
210 蓋体部の一面
211 掩蓋片
22 本体部
221 正面の一側面
222 掩蓋部
3 巻回シート
30 シリコンシート
4 容器
41 蓋体
411 掩蓋片
5 鋸刃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に巻回シリコンペーパー1を収納する略柱状形状の本体22と、該本体の開口部を開閉する蓋体部21とを有する巻回シリコンペーパー1の収納用容器2であって、
該シリコンペーパー10の幅方向に破線状の切れ込み11と、該破線状の切れ込み11の幅方向の両端部分にはノッチ12とを有し、
該シリコンペーパー10の幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12が、巻回シリコンペーパーの長さ方向に一定間隔おきに設けられたものであり、
巻回シリコンペーパー1から必要量のシリコンペーパー10を引き出した上で蓋体部21を用いてシリコンペーパー10を押さえた上で、該ノッチ12及び破線状の切れ込み部11で必要な大きさのシリコンペーパー10を裁断することを特徴とする巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項2】
該蓋体部21の一端辺で本体22と連接すると共に該蓋体部21の他端辺に掩蓋片211を有し、
該掩蓋片211は本体22の一側面221に覆いかぶさるように突出形成されているものであり、
該本体22の一側面221と該掩蓋片211の間からシリコンペーパー10を引き出すと共に、該本体22の一側面221と掩蓋片211とでシリコンペーパー10を押さえて切断するものであることを特徴とする請求項1に記載の巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項3】
該蓋体部21が略平面状の蓋体部21よりなると共に蓋体部21の一端辺部で本体22と連接し、
柱状本体22の開口部には正面側に位置する一側面221の上端辺部に本体22の開口内部方向に突出形成した掩蓋部222を有し、
該本体22の掩蓋部222と蓋体部21との間からシリコンペーパー10を引き出すと共に該本体22の掩蓋部222と蓋体部21とでシリコンペーパー10を押さえて切断するものであることを特徴とする請求項1に記載の巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項4】
巻回シリコンペーパー1の幅が25センチ又は30センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12とが25センチ又は30センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項5】
巻回シリコンペーパー1の幅が35センチ又は50センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12とが35センチ又は50センチ間隔で設けた巻回シリコンペーパーを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項6】
破線状の切れ込み11がミシン目であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の巻回シリコンペーパーの収納用容器。
【請求項7】
略柱状形状の本体22と、該本体22の開口部を開閉する蓋体部21とを有する収納用容器内に収納する巻回シリコンペーパー1であって、
該シリコンペーパー10には幅方向に破線状の切れ込み11と、該破線状の切れ込みの幅方向の両端部分にはノッチ12とを有すると共に、該シリコンペーパー10の幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12が長さ方向に一定間隔おきに設けた巻回シリコンペーパー1であって、
該収納用容器2内から引き出して、該ノッチ12と破線状の切れ込み11によって裁断して任意の大きさのシリコンペーパー10を得られることを特徴とする巻回シリコンペーパー。
【請求項8】
巻回シリコンペーパー1の幅が25センチ又は30センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12とが25センチ又は30センチ間隔で設けたことを特徴とする請求項7に記載の巻回シリコンペーパー。
【請求項9】
巻回シリコンペーパー1の幅が35センチ又は50センチであり、該巻回シリコンペーパーの長さ方向の一定間隔おきに設けた幅方向の破線状の切れ込み11と両端部のノッチ12とが35センチ又は50センチ間隔で設けたことを特徴とする請求項7に記載の巻回シリコンペーパー。
【請求項10】
破線状の切れ込み11がミシン目であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の巻回シリコンペーパー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−62993(P2008−62993A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−245511(P2006−245511)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(506048728)有限会社ホクオーパック (26)
【Fターム(参考)】