説明

巻線部品

【課題】 リード部の位置決め精度を確保しながら、リード処理工程を不要として生産性の優れた巻線部品を提供すること。
【解決手段】 互いに直交するX、Y、Zの3つの軸で表される空間において、セパレータ部2と、巻芯部3と、端子台4とを備えおり、セパレータ部は隔壁部20と、接続部21a、21bと、上挟持部24a乃至24dと、横挟持部25a乃至25dと、セパレータ側係止部22a、22bを有し、巻芯部は導線31a、31bと、把持部33a、33bを有し、端子台4は挟持溝42a乃至42dを有している。把持部33a、33bに接続部21a、21bと、隔壁部20が挿入され、挟持溝42a乃至42dに横挟持部25a乃至25dと、導線31a、31bの端部が挿入され、端子台4にセパレータ側係止部22a、22bが係合されることで固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻線部品のリード固定に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、巻線部品のコイル巻線の端部を端子台に固定する手段として接着剤が使用されてきた。しかしながら、接着剤の使用は、接着剤を塗布して固化させる工程が必要となり、生産性を低下させるという問題があった。そこで、接着剤を使用せずにコイル巻線の端部を端子台に固定する手段が用いられている巻線部品として、例えば特許文献1に開示されたものがある。図7は特許文献1に開示されている従来の巻線部品を示す図である。プラスチック製の環状の巻枠91に巻回された導線92のリードピン部93が横方向からピンクランプ部94に圧入されることで、リードピン部93の横方向への動きの制限を行い、リードピン部93の基部側の巻枠91は庇状に張り出しており、この張り出した部分がストッパ部96となり、リードピン部93がピンクランプ部94に対してリードピン部の長手方向への動きを制限するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2−113311
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
巻線部品のリード処理としては、巻線部品を基板実装からフロー半田等にて半田実装した後に、基板底面より突出しているリード部の余線を基板底面の金属部分等との接触を避けるために切断もしくは折り曲げるリード処理工程を行っていたが、リード処理工程ではリードを切断または折り曲げる時によるストレスが半田にかかる事で、クラックが発生し接触不良の原因となる場合があるという課題がある。従って、リード処理工程を省いた巻線部品が求められている。
【0005】
しかしながら、リード処理工程を行わない場合はリード長公差を±0.5mm以下に管理しなければならないが、接着剤を使用していないため基板実装時のリード戻り、または、輸送時の振動衝撃等により、リード長公差を管理することが難しいという課題がある。
【0006】
また、リード部を指定の位置に圧入することにより、導線や巻枠に余分な応力がかかるという課題や、リード部を指定の位置に圧入するための工数がかかり、生産性が低いという課題もある。
【0007】
そこで、本発明は接着剤を使用せずに巻線部品のリード部を端子台に固定させて、リード部の位置決め精度を確保することで、リード処理工程を不要とした生産性に優れた巻線部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明によれば巻線部品として、上挟持部と横挟持部から形成される挟持部材と、導線からなるコイルと、端子台とを少なくとも備え、前記挟持部材は前記上挟持部と横挟持部が直角に形成され、前記端子台は前記導線と前記横挟持部が挿入される挟持溝を有し、前記挟持溝に前記導線と前記横挟持部が挿入されて前記挟持溝と前記横挟持部および前記上挟持部とで前記導線を挟持し、前記端子台に前記挟持部材が固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品が得られる。
【0009】
本発明による巻線部品であって、前記挟持溝と前記横挟持部により前記導線を挟持することで、前記導線が前記導線の長手方向に直角な方向へ変位することを防止し、前記端子台と前記上挟持部により前記導線を挟持することで、前記導線が前記導線の長手方向へ変位することを防止することが可能となる。
【0010】
また、本発明によれば巻線部品として、挟持アームをさらに備え、前記挟持アームは前記挟持部材を2つ以上有し、前記挟持アームが有する前記横挟持部の長手方向は全て同一方向に形成されており、前記端子台に前記挟持アームが固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品が得られる。
【0011】
本発明による巻線部品であって、前記挟持アームが複数の前記挟持部材を備えたことにより、前記端子台に複数の前記導線を一度に挟持することができ、部品点数を削減することが可能となる。
【0012】
また、本発明によれば巻線部品として、絶縁性の環状の芯材と、2本以上の前記導線と、前記導線間の絶縁のための隔壁部と、前記挟持アームと、前記隔壁部と前記挟持アームを繋ぐ接続部と、前記端子台と、前記隔壁部と前記挟持アームが前記接続部を介して接続されたセパレータ部をさらに備え、前記芯材に前記導線をそれぞれ別の箇所に巻回し、前記隔壁部は前記芯材の内径空間を区切り、前記端子台に前記セパレータ部が固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品が得られる。
【0013】
本発明による巻線部品であって、前記芯材と前記隔壁部を別部品とすることで、巻線空間を広く確保し、前記芯材と前記隔壁部が一体化されている部品に比べて作業性を向上させることが可能となる。また、前記隔壁部と前記挟持アームが接続されることで、前記芯材の内径空間に前記隔壁部を挿入することと、前記端子台に前記導線を挟持させることを一度に行うことが可能となる。
【0014】
また、本発明によれば巻線部品として、前記芯材は内周から外周に向って前記導線間に把持部を有し、前記把持部は前記セパレータ部の前記隔壁部を挟持する溝と、前記セパレータ部の接続部を挟持する溝を形成しており、前記把持部に前記隔壁部と前記接続部を挟持して、前記端子台に前記セパレータ部が固定手段により固定されることで前記芯材が位置決めされていることを特徴とする巻線部品が得られる。
【0015】
本発明による巻線部品であって、前記把持部に前記隔壁部と前記接続部が挟持されることで、前記芯材が直径方向へ変位することが防止され、さらに前記セパレータ部と前記端子台とが固定されることにより、前記芯材が、前記接続部や端子台方向へ変位することが防止される。
【0016】
また、本発明によれば巻線部品として、前記セパレータ部は、互いに直交するX、Y、Zの3つの軸で表される空間において、第1の接続部と、第2の接続部と、隔壁部と、第1のセパレータ側係止部と、第2のセパレータ側係止部と、第1の挟持部材と、第2の挟持部材と、第3の挟持部材と、第4の挟持部材とを備え、前記第1の接続部と前記第2の接続部と前記隔壁部はX軸方向に長手方向を有し、前記隔壁部の長辺の両端に前記第1の接続部と前記第2の接続部の長辺方向の端部が接続され、前記隔壁部はZ軸方向に沿って立設され、前記第1のセパレータ側係止部は前記第1の接続部の他の短辺と接続され、前記第2のセパレータ側係止部は前記第2の接続部の他の短辺と接続され、前記第1ならびに第2の挟持部材の前記上挟持部は、前記第1のセパレータ側係止部を介してY軸方向に平行に接続され、前記第3ならびに第4の挟持部材の前記上挟持部は、前記第2のセパレータ側係止部を介してY軸方向に平行に接続され、前記挟持部材の前記横挟持部はZ軸方向に平行であり、前記セパレータ側係止部はY軸方向に平行な係止溝と、係止爪を有し、係止爪は前記係止溝のZ軸方向から見た入口側に設けられており、前記挟持部材と、前記セパレータ側係止部は、前記隔壁部と、前記接続部のX軸方向に平行な中心線を通るXZ平面で面対称であり、前記挟持部材と、前記セパレータ側係止部と、前記接続部は、前記隔壁部のZ軸方向に平行な中心線を通るYZ平面で面対称であり、前記巻芯部は、絶縁性の環状の芯材と、前記芯材の外周の一部に巻回された第1の導線と、前記芯材の外周の他部に巻回された第2の導線とを備え、前記芯材は内周から外周に向って前記芯材を半円に分断する位置に把持部を有し、前期把持部は前記接続部と前記隔壁部が挟持される溝を形成しており、前記把持部より外周側に凸部を有しており、前記端子台は、前記巻芯部が収まる径の孔部と、前記孔部の内側に前記凸部を載せる巻芯位置決め部と、前記導線の端部であるリード部と前記横挟持部を挿入する挟持溝と、前記係止溝に挿入する端子側係止部とを有しており、前記凸部を前記巻芯位置決め部に載せて前記孔部に前記巻芯部を位置決めし、前記接続部を前記把持部に挿入して、前記隔壁部で前記巻芯部の内径空間部を二分し、前記リード部と前記横挟持部を前記挟持溝に挿入して、前記端子側係止部を前記係止溝に挿入し、前記端子側係止部に前記係止爪を係合することにより固定されていることを特徴とする巻線部品が得られる。
【0017】
本発明による巻線部品であって、前記端子側係止部に前記係止爪を係合させて前記端子台に前記セパレータ部が固定される手段をとることで、前記挟持部材で前記リード部を挟持することと、前記巻芯部の内径空間部に前記隔壁部を挿入することと、前記巻芯部が位置決めされることと、を一つの工程で行うことができる。
【0018】
また、前記固定手段とは、要するに前記端子台に前記挟持部材が固定される手段、または前記端子台に前記挟持アームが固定される手段、または前記端子台に前記セパレータ部が固定される手段であることを意味するものであって、必ずしも前記端子側係止部に前記係止爪を係合させることに限られるものではなく、例えば、別な形状によって係合させることや、ネジ止め、または接着剤等としてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、リード部を接着剤により端子台に固定することなく、リード部の位置決め精度を確保することでリード処理工程を不要とした生産性の優れた巻線部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による巻線部品を示す斜視図である。
【図2】本発明による巻線部品のセパレータ部を示す斜視図である。
【図3】本発明による巻線部品の巻芯部を示す斜視図である。
【図4】本発明による巻線部品の端子台を示す斜視図である。
【図5】本発明による挟持部材を示す図である。図5(a)は挟持部材を示す部分斜視図である。図5(b)は挟持部材を示す部分側面図である。
【図6】本発明による係止部と挟持部材を示す部分斜視図である。
【図7】従来の巻線部品を示す図である。図7(a)はストッパ部側の平面図である。図7(b)は正面図である。図7(c)は側面図である。図7(d)はピンクランプ側の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明による巻線部品を示す斜視図である。図1に示されるように、本実施の形態による巻線部品1は、セパレータ部2と、巻芯部3と、端子台4とを有し、巻芯部3をセパレータ部2と端子台4とで挟持することで構成されている。
【0023】
図2は本発明による巻線部品のセパレータ部を示す斜視図である。セパレータ部2は互いに直交するX、Y、Zの3つの軸で表される空間において、接続部21aと、接続部21bと、隔壁部20はX軸方向に長手方向を有し、隔壁部20の長辺の両端に接続部21aならびに21bの長辺方向の端部が接続され、隔壁部20はZ軸方向に沿って立設され、接続部21aの他の端部にセパレータ側係止部22aが接続され、接続部21bの他の端部にセパレータ側係止部22bが接続され、上挟持部24aならびに24bはセパレータ側係止部22aを介してY軸方向に平行に接続され、上挟持部24cならびに24dはセパレータ側係止部22bを介してY軸方向に平行に接続され、横挟持部25a乃至25dは上挟持部24a乃至24dのセパレータ側係止部22aならびに22bと反対側の辺の隔壁部20から離れた端部に接続され、セパレータ側係止部22aならびに22bと、上挟持部24a乃至24dと、横挟持部25a乃至25dは、隔壁部20と、接続部21aならびに21bのX軸方向に平行な中心線を通るXZ平面で面対称であり、接続部21aならびに21bと、セパレータ側係止部22aならびに22bと、上挟持部24a乃至24dと、横挟持部25a乃至25dは、隔壁部20のZ軸方向に平行な中心線を通るYZ平面で面対称に配置されている。
【0024】
図6は本発明による係止部と挟持部材を示す部分斜視図である。図6に示されるように、セパレータ側係止部22aならびに22bはY軸方向に平行な係止溝26と、係止爪27を有し、係止爪27は係止溝26のZ軸方向から見た入口側に設けられている。
【0025】
図3は本発明による巻線部品の巻芯部を示す斜視図である。図3に示されるように、絶縁性の環状の芯材30は内周から外周に向って芯材30を半円に分断する位置に把持部33aならびに33bを有し、把持部33aならびに33bの外周側に凸部34a乃至34dを形成している。また、把持部33aならびに33bは接続部21aならびに21bと、隔壁部20を挟持する溝を有している。
【0026】
また、導線31aは把持部33aならびに33bで分断された芯材30の外周の一部に連続して巻回され、導線31bは外周の他部に連続して巻回されている。導線31aと導線31bは、把持部33aならびに33bを挟んで対称に巻回され、それぞれが電流の流れ方向に対して同じ方向となっている。
【0027】
図4は本発明による巻線部品の端子台を示す斜視図である。図4に示されるように、端子台4は巻芯部3が収まる径の孔部40と、孔部40の内側に凸部34a乃至34dを載せる巻芯位置決め部43a乃至43dと、導線の端部であるリード部35a乃至35dと横挟持部25a乃至25dを挿入する挟持溝42a乃至42dと、係止溝26に挿入する端子側係止部41aならびに41bを有している。
【0028】
巻線部品1は凸部34a乃至34dを巻芯位置決め部43a乃至43dに載せて、孔部40に巻芯部3を位置決めし、接続部21aならびに21bと、隔壁部20を把持部33aならびに33bに挿入して、巻芯部3の内径空間部を二分することで、導線31aと導線31bがセパレータ部2を挟んで絶縁され、リード部35a乃至35dと横挟持部25a乃至25dを挟持溝42a乃至42dに挿入して、端子側係止部41aならびに41bを係止溝26に挿入し、端子側係止部41aならびに41bに係止爪27を係合することにより固定している。
【0029】
また、図5は本発明による挟持部材を示す図である。図5に示されるように、セパレータ部2と端子台4の係合時に上挟持部24a乃至24dの弾性変形により、上挟持部24a乃至24dはリード部35a乃至35dの端部方向へ、さらに横挟持部25a乃至25dはリード部35a乃至35dの方向へ挟持することで、リード部35a乃至35dが長手方向へ変位することと、長手方向に直角な方向へ変位することを防止している。
【0030】
本発明の巻線部品は、上述のようにセパレータ部と端子台とが係合することにより固定されることで、横挟持部と上挟持部からなる挟持部材と挟持溝によりリード部が挟持されて、リード部の長手方向ならびに長手方向に直角な方向への変位を防止することが可能となる。また、端子台の挟持溝にリード部を挿入し、挟持部材により挟持するだけであるため、導線や芯材に余分な応力がかからなくなり、導線が断線する要因の除去や、リード部の工数を削減することが可能である。これにより、リード長公差の管理が可能な、生産性の優れた巻線部品を提供することができる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の変更や修正、および部材などの変更が可能である。例えば、実施の形態に係る巻線部品において、絶縁性の環状の芯材と記したが、フェライト等からなる環状の導電性の磁性体を絶縁層となるプラスチック製等の環状のカバーによって覆うことで芯材としてもよい。また、2本の導線と隔壁部を1つ用いたものを例示したが、これに限らず、複数の導線と、導線間を絶縁する複数の隔壁部を用いた形状であってもよいし、1本の導線が巻回されているだけでも、隔壁部がない構成であってもよい。また、セパレータ部と端子台との固定手段として係止による固定を例示したが、これに限らず、接着剤での固定や、ネジ止め等での固定であってもよい。さらに係止部の構造やリード部の引き出し位置、端子台やセパレータの形状も例示したものに制限されない。
【符号の説明】
【0032】
1 巻線部品
2 セパレータ部
3 巻芯部
4 端子台
20 隔壁部
21a、21b 接続部
22a、22b セパレータ側係止部
24a、24b、24c、24d 上挟持部
25a、25b、25c、25d 横挟持部
26 係止溝
27 係止爪
30 芯材
31a、31b 導線
33a、33b 把持部
34a、34b、34c、34d 凸部
35a、35b、35c、35d リード部
40 孔部
41a、41b 端子側係止部
42a、42b、42c、42d 挟持溝
43a、43b、43c、43d 巻芯位置決め部
91 巻枠
92 導線
93 リードピン部
94 ピンクランプ部
96 ストッパ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上挟持部と横挟持部から形成される挟持部材と、導線からなるコイルと、端子台とを少なくとも備え、前記挟持部材は前記上挟持部と横挟持部が直角に形成され、前記端子台は前記導線と前記横挟持部が挿入される挟持溝を有し、前記挟持溝に前記導線と前記横挟持部が挿入されて前記挟持溝と前記横挟持部および前記上挟持部とで前記導線を挟持し、前記端子台に前記挟持部材が固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品。
【請求項2】
請求項1記載の巻線部品において、挟持アームをさらに備え、前記挟持アームは前記挟持部材を2つ以上有し、前記挟持アームが有する前記横挟持部の長手方向は全て同一方向に形成されており、前記端子台に前記挟持アームが固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品。
【請求項3】
請求項2に記載の巻線部品において、絶縁性の環状の芯材と、2本以上の前記導線と、前記導線間の絶縁のための隔壁部と、前記挟持アームと、前記隔壁部と前記挟持アームを繋ぐ接続部と、前記隔壁部と前記挟持アームが前記接続部を介して接続されたセパレータ部をさらに備え、前記芯材に前記導線をそれぞれ別の箇所に巻回し、前記隔壁部は前記芯材の内径空間を区切り、前記端子台に前記セパレータ部が固定手段により固定されていることを特徴とする巻線部品。
【請求項4】
請求項3記載の巻線部品において、前記芯材は内周から外周に向って前記導線間に把持部を有し、前記把持部は前記セパレータ部の前記隔壁部を挟持する溝と、前記セパレータ部の接続部を挟持する溝を形成しており、前記把持部に前記隔壁部と前記接続部を挟持して、前記端子台に前記セパレータ部が固定手段により固定されることで前記芯材が位置決めされていることを特徴とする巻線部品。
【請求項5】
請求項4記載の巻線部品において、巻芯部をさらに備え、前記セパレータ部は、互いに直交するX、Y、Zの3つの軸で表される空間において、第1の接続部と、第2の接続部と、隔壁部と、第1のセパレータ側係止部と、第2のセパレータ側係止部と、第1の挟持部材と、第2の挟持部材と、第3の挟持部材と、第4の挟持部材とを備え、前記第1の接続部と前記第2の接続部と前記隔壁部はX軸方向に長手方向を有し、前記隔壁部の長辺の両端に前記第1の接続部と前記第2の接続部の長辺方向の端部が接続され、前記隔壁部はZ軸方向に沿って立設され、前記第1のセパレータ側係止部は前記第1の接続部の他の端部と接続され、前記第2のセパレータ側係止部は前記第2の接続部の他の端部と接続され、前記第1ならびに第2の挟持部材の前記上挟持部は、前記第1のセパレータ側係止部を介してY軸方向に平行に接続され、前記第3ならびに第4の挟持部材の前記上挟持部は、前記第2のセパレータ側係止部を介してY軸方向に平行に接続され、前記挟持部材の前記横挟持部はZ軸方向に平行であり、前記セパレータ側係止部はY軸方向に平行な係止溝と、係止爪を有し、係止爪は前記係止溝のZ軸方向から見た入口側に設けられており、前記挟持部材と、前記セパレータ側係止部は、前記隔壁部と、前記接続部のX軸方向に平行な中心線を通るXZ平面で面対称であり、前記挟持部材と、前記セパレータ側係止部と、前記接続部は、前記隔壁部のZ軸方向に平行な中心線を通るYZ平面で面対称であり、前記巻芯部は、絶縁性の環状の芯材と、前記芯材の外周の一部に巻回された第1の導線と、前記芯材の外周の他部に巻回された第2の導線とを備え、前記芯材は内周から外周に向って前記芯材を半円に分断する位置に把持部を有し、前期把持部は前記接続部と前記隔壁部が挟持される溝を形成しており、前記把持部より外周側に凸部を有しており、前記端子台は、前記巻芯部が収まる径の孔部と、前記孔部の内側に前記凸部を載せる巻芯位置決め部と、前記導線の端部であるリード部と前記横挟持部を挿入する挟持溝と、前記係止溝に挿入する端子側係止部とを有しており、前記凸部を前記巻芯位置決め部に載せて前記孔部に前記巻芯部を位置決めし、前記接続部を前記把持部に挿入して、前記隔壁部で前記巻芯部の内径空間部を二分し、前記リード部と前記横挟持部を前記挟持溝に挿入して、前記端子側係止部を前記係止溝に挿入し、前記端子側係止部に前記係止爪を係合することにより固定されていることを特徴とする巻線部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−134287(P2012−134287A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284454(P2010−284454)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】