説明

布地物品の改良方法

布地物品の改良方法は、布地物品乾燥機内で布地物品を乾燥し、布地物品乾燥機内の布地物品に噴霧として効果組成物を適用することを包含する。効果組成物は、布地物品の白さ及び/又は輝度を増強するための薬品を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布地物品の改良方法に関し、より具体的には、布地物品に、白さ及び/又は輝度の増強、例えば白色化及び増白効果を提供するために、布地物品乾燥機内の布地物品に効果組成物を適用する独自の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
布地物品処理方法及び/又は装置は、過去20年間にわたって進化してきている。例えば、米国特許第4,207,683号には、乾燥機のドラム内に液体を分配可能な噴霧ディスペンサーを組み込んだ、従来型の全自動衣類乾燥機が記載されている。米国特許第4,642,908号、第5,771,604号、及び第6,067,723号には、従来型の衣類乾燥機の別の変形形態が記載されている。
【0003】
処理される布地物品上への布地物品活性物質又は有益剤の付着を、現在ある既存の付着方法及び/又は装置に比べて改善/強化する、布地物品処理方法及び/又は装置、特に家庭用布地物品処理方法及び/又は装置を開発する必要性が、継続的に存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの布地物品は、時間が経つにつれてその白さ及び/又は輝度を失う傾向があり、また褪色又は染色を招く可能性がある。白い布地物品の黄変を包含するこの褪色は、最終的には「くすんだ(dingy)」外観の布地物品につながり得る。これらの問題を軽減するために、洗濯及び濯ぎ製品が、青色から紫色の染料及び増白剤と共に開発されている。しかしながら、これらの組成物は、一般に、洗濯/濯ぎサイクル中に布地物品洗濯機内に適用されるため、洗濯環境によって、高い布地直接性をもつ組成物が、典型的には必要とされる。結果として、例えば布地の外観及び手触りへの望ましくない結果につながる、布地物品上の染料又は増白剤の蓄積が起こる恐れがある。染料及び増白剤の蓄積は、それを除去するために、布地に損傷を引き起こす強力な化学物質を必要とする場合がある。また、付着効率が弱いため、典型的には、洗濯中により高濃度の活性物質が効果をもたらすために必要とされる。したがって、布地物品処理方法の更なる改善が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、布地物品の改良方法を対象とする。より具体的には、本発明は、白さ及び/又は輝度増強剤を有する効果組成物を、布地物品乾燥機内の布地物品に適用することによる、布地物品乾燥機内の布地物品の改良方法を対象とする。限定された湿潤堅牢度を有する微量の染料及び増白剤を、ドライヤー内の衣類に適用して、薬品を後に続く洗濯サイクルで容易に洗い流すことができるようにしながら、1サイクルの効果をもたらすことができる。
【0006】
本発明の一実施形態は、布地物品の改良方法である。本方法は、布地物品乾燥機内で布地物品を乾燥し;及び、布地物品乾燥機内の布地物品に噴霧として効果組成物を適用することを含み、効果組成物は、布地物品の白さ及び/又は輝度を増強するための薬品を含む。
【0007】
本発明の方法は、布地物品乾燥機内の布地物品の白さ及び/又は輝度を提供するのに有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、以下の説明を添付図面と併せ読むことにより、より良く理解されるであろうと考えられる。
【0009】
図面に示した実施形態は、本質的に例示のためのものであり、請求項によって定義される本発明を限定することを意図しない。また、図面及び本発明の個々の特徴は、発明を実施するための最良の形態に照らして、更に十分に明らかになり、理解されるであろう。
【0010】
本発明の多様な実施形態を以下に詳細に参照するが、それらの例は添付図面に図示されており、図面全体を通して同様の符号は類似の要素を示す。
【0011】
本明細書で使用する時、「布地物品処理装置」という語句は、布地物品乾燥機を意味し、その非限定例には、従来型の衣類乾燥機及び/又はその変更型が含まれる。布地物品処理システムには、布地物品処理装置も含まれ、当該布地物品処理装置は布地物品乾燥機とは別個の関係であってよく、及び/又は布地物品乾燥機と一体化されていてもよい。更に、布地物品処理装置は、布地物品乾燥機の容易に交換可能な部分と一体化されていてもよく、その非限定例には、乾燥機の閉止構造が含まれる。
【0012】
本明細書で使用する時、「布地物品」又は「布地」とは、従来の洗濯プロセス又はドライクリーニングプロセスで日常的に洗浄されるあらゆる物品を意味する。この用語は、衣料品、リネン、カーテン、装身具、皮革、床の敷物、シーツ、タオル、ラグ、帆布、ポリマー構造体などを包含するが、これらに限定されない布地物品を包含する。この用語はまた、トートバッグ、家具カバー、ターポン(tarpons)、靴などの、全体又は一部が布地材料で作られた他の品目も包含する。
【0013】
本明細書で使用する時、「白さ増強剤」若しくは「白さを増強するための薬品」、又は「輝度増強剤」若しくは「輝度を増強するための薬品」という用語は、布地物品の知覚されるスペクトル反射率を改変してもよい、あらゆる薬品及び/又は組成物を指す。当業者には理解されるように、「白さ増強剤」及び「輝度増強剤」は、状況によっては置き換え可能に使用されてもよく、他の状況では異なる化合物を包含してもよい。本発明の一実施形態では、増強剤は、増白剤、染料、又はこれらの混合物を含む。好適な増強剤を含むことができる染料及びそれらの混合物の非限定例としては、塩基性染料、酸性染料、直接染料、アゾイック染料、バット染料、反応染料、及び分散染料、色指数のポリマー染料部類、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な白さ及び/又は輝度増強剤を含むことができる増白剤及びこれらの混合物の非限定例としては、次の構造式を有する親水性蛍光増白剤が挙げられる。
【化1】

式中、Rは、アニリノ、N−2−ビス−ヒドロキシエチル、及びNH−2−ヒドロキシエチルから選択され;Rは、N−2−ビス−ヒドロキシエチル、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ、モルフィリノ、クロロ、及びアミノから選択され;Mは、ナトリウム又はカリウムなどの塩を形成するカチオンである。
【0014】
上記式で、Rがアニリノであり、RがN−2−ビス−ヒドロキシエチルであり、Mがナトリウムなどのカチオンの場合、増白剤は、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸の二ナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、チバガイギー社(Ciba-Geigy Corporation)により、商品名チノパル(Tinopal)−UNPA−GX(登録商標)として市販されている。
【0015】
上記式で、Rがアニリノであり、RがN−2−ヒドロキシエチル−N−2−メチルアミノであり、Mがナトリウムなどのカチオンの場合、増白剤は、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸の二ナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、チバガイギーコーポレーション(Ciba-Geigy Corporation)により商品名チノパル(Tinopal)−5BM−GX(登録商標)として市販されている。
【0016】
上記式で、Rがアニリノであり、Rがモルフィリノであり、Mがナトリウムなどのカチオンの場合、増白剤は、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−モルフィリノ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]2,2’−スチルベンジスルホン酸のナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、チバガイギー社(Ciba-Geigy Corporation)により商品名チノパル(Tinopal)−AMS−GX(登録商標)として市販されている。
【0017】
代表的な一実施形態では、白さ及び/又は輝度増強剤は、水と組み合わせたアニオン性染料である。薬品は、スルホン酸のナトリウム塩である染料と、モノアゾ、ジアゾ、及び/又はトリスアゾ誘導体との組み合わせである。別の代表的な実施形態では、染料は、スルホン酸のナトリウム塩均染剤の、トリアリールメタン誘導体、及び/又はトリフェニルメタン誘導体、及び/又はアントラキノン誘導体である。更に別の代表的な実施形態では、白さ及び/又は輝度増強剤は、1:3の比の、λ最大630nmの水溶液スペクトルを有するスルホン酸のナトリウム塩染料のトリアリールメタン誘導体と、λ最大550nmの水溶液スペクトルを有する同じ染料のアントラキノン誘導体である。代替実施形態では、白さ及び/又は輝度剤は、1:3の比の、それぞれ、λ最大630nmの水溶液スペクトルを有する第1の染料と、λ最大570nmの水溶液スペクトルを有する第2の染料である。一実施形態では、代表的な染料は、10ppmで約0.001〜約2.0の吸光度単位(AU)を有する。別の代表的な実施形態では、染料の%除去度は、約60〜約100%であり、あるいは約90〜約100%である。代表的な実施形態は、次の染料及び/又はそれらの誘導体、最も好ましくは、0.05ppmの染料全体で具体的には1:3の比でそれらの2つの染料の、1つ又は両方を使用してもよい。
【化2】

二ナトリウムビス[4−(N−エチル−N−3−スルホナトフェニルメチル)アミノフェニル]フェニルメチリウム;色指数名:アシッドブルー9、スタンダードダイ社(Standard Dyes, Inc.)(ノースカロライナ州ハイポイント(High Point))
【化3】

ナトリウム;2−(4−ヒドロキシ−9,10−ジヒロ(dihyro)−アンタセン−1−イルアミノ)−5−メチル−ベンゼンスルホネート
アシッドバイオレット43、スタンダードダイ社(Standard Dyes, Inc.)(ノースカロライナ州ハイポイント(High Point))
重合染料も適用可能である。
【0018】
布地物品の知覚される波長を改変できる他の白さ及び/又は輝度増強剤は、当業者には一般に既知であり、本明細書における使用に好適である。代表的な一実施形態では、白さ及び/又は輝度増強剤は、布地直接性を増強するために1以上の共役結合を含む。
【0019】
本発明の別の代表的な実施形態では、増強剤は、約350nm〜約550nmの反射波長を有する染料又は染料の組み合わせを含む。あるいは、白さ及び/又は輝度増強剤は、約420nm〜約500nmの最大反射波長を有する染料を含む。あるいは、白さ及び/又は輝度増強剤は、約430nm〜約480nmの最大反射波長を有する染料を含む。
【0020】
本発明の別の実施形態では、効果組成物の白さ及び/又は輝度増強剤は、マイクロカプセルに封入された形態である。別の代表的実施形態では、効果組成物は、約1×10−8重量%〜約0.5重量%、あるいは約5×10−7重量%〜約5×10−3重量%の色増強剤を含む。
【0021】
本明細書で使用する時、「効果組成物」という用語は、布地物品にある効果をもたらすために使用される組成物を指す。白さ及び/又は輝度増強剤に加えて、効果組成物にやはり包含することができる材料及びそれらの混合物の非限定例は、水、柔軟仕上げ剤、超湿潤剤、吸水剤、保湿剤、静電気防止剤、香料、反射剤、漂白剤、潤滑剤、耐磨耗剤、しわ緩和剤、防腐剤、緩衝剤、pH調整剤、エマルション安定化剤、悪臭制御剤、シリコーン、油分散溶媒、消泡剤、塩、粘度調整剤、キレート化剤、酸化防止剤、ラジカルスカベンジャー、汚れ放出剤、汚れ防止剤、抗菌剤(anti-bacterial agents)、溶媒、香料、糊付け剤、防水/染み防止剤、清涼剤、抗菌剤(anti-microbial agents)、パーマネントプレス添加剤、及びこれらの組み合わせの1以上を包含する。効果組成物は、液体、粉末、発光染料、コロイド懸濁液、ガス状製品、及び/又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、効果組成物は防腐剤を包含する。効果組成物の1以上の特性を維持する助けとなる多様な防腐剤が、当該技術分野において一般に既知であり、本明細書における使用に好適である。代表的な防腐剤としては、ロンザ(Lonza)(米国ニュージャージー州フェアフィールド(Fairfield))から市販されているダントガードプラス(Dantoguard Plus)(商標)(ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン);ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)から市販されているカトン(Kathon)(商標)(イソチアゾリノン);及び、インターナショナル・スペシャルティ・プロダクツ(International Specialty Products)(ISP)から市販されているインテグラ(Integra)44(商標)(ヒドロキシメチルグリシン酸塩ナトリウム)が挙げられる。本発明の一実施形態では、効果組成物は液体又はゲルを含む。
【0022】
本発明の代表的な一実施形態では、効果組成物は、溶媒可溶性の導電性化合物及び/又は組成物を含む。材料及びそれらの混合物の非限定例としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、及びポリチオフェンが挙げられる。
【0023】
代表的な一実施形態では、効果組成物は、λ最大約500〜約670nm、あるいはλ最大約550〜約630nmの水溶液スペクトルを有する白さ及び/又は輝度増強剤を含む。(ASTM方法D5386)。これらの代表的な薬品は、寸法を低減させたCW−120(100%木綿の試験布地)に付着させた場合に、約400nm〜約500nmの可視スペクトルで反射する。一実施形態では、代表的な薬品は、約560nm〜約605nmの黄色の波長を吸収し、組成物中に増白剤があれば、可視スペクトルのより短い波長での反射が生じる。別の代表的な実施形態では、効果組成物は、ASTM方法E 313に従って0.0005ppm超過の活性物質の溶液を白い木綿布地に噴霧した場合に、1.0の輝度指数測定値の上昇及び/又は1.0の黄色度指数測定値の低下をもたらす。染料の洗浄堅牢度を決定し、関連する染料を選択するために、ΔE測定値を用いて試験を行って、ISO 105−A05と同等のAATCC評価手順7を用いて洗濯サイクル後に除去された割合を計算した。更に別の代表的な実施形態では、効果組成物は、布地物品乾燥機内に効果組成物を適用した後に布地物品を洗濯した場合に、少なくとも10%の輝度指数の逆転(ΔE変換)を有するように適合した。
【0024】
本発明の一実施形態は、布地物品の代表的な改良方法である。本方法は、布地物品乾燥機内で布地物品を乾燥し;及び、布地物品乾燥機内の布地物品に噴霧として効果組成物を適用することを含み、効果組成物は、布地物品の白さ及び/又は輝度を増強するための薬品を含む。代表的な一実施形態では、白さ及び/又は輝度増強剤は、1以上の増白剤若しくは染料、又はこれらの混合物を含む。
【0025】
一実施形態では、効果組成物は、白さ及び/又は輝度の増強をもたらすのに十分な量で、布地物品に適用される。本発明の別の実施形態では、約0.1ml〜約2,000mlの効果組成物が、布地物品乾燥機内の布地物品に適用される。あるいは、約1ml〜約1,000mlの効果組成物が、布地物品乾燥機内の布地物品に適用されてもよい。あるいは、約10ml〜約200mlの効果組成物が、布地物品乾燥機内の布地物品に適用される。
【0026】
効果組成物は噴霧として適用される。本発明の一態様では、効果組成物の噴霧は、約10μm〜約100mmの液滴寸法を有する。あるいは、効果組成物の噴霧は、約100μm〜約1mmの液滴寸法を有する。あるいは、効果組成物の噴霧は、約200μm〜約700μmの液滴寸法を有する。更なる実施形態では、噴霧は固体粒子又はガス状形態を含んでもよい。
【0027】
本発明の別の代表的な実施形態では、本方法は、熱を付加することなく布地物品を乾燥することを更に含む。本発明の代替実施形態では、布地物品は、約10℃(50°F)〜約149℃(300°F)の温度まで加熱された空気で乾燥される。あるいは、布地物品は、約21℃(70°F)〜約93℃(200°F)の温度まで加熱された空気で乾燥される。あるいは、布地物品は、約38℃(100°F)〜82℃(180°F)の温度まで加熱された空気で乾燥される。
【0028】
本発明の更に別の代表的な実施形態では、布地物品は、約1秒〜約10時間の間布地物品乾燥機内で乾燥される。あるいは、布地物品は、約1分〜約1時間の間乾燥される。あるいは、布地物品は、約5分〜約45分の間乾燥される。
【0029】
本発明の別の実施形態では、布地物品乾燥機内で乾燥される布地物品の量は、約45g(0.1ポンド)〜約9kg(20ポンド)の範囲である。あるいは、乾燥される布地物品の量は、約453g(1ポンド)〜約4.5kg(10ポンド)である。あるいは、乾燥される布地物品の量は、約907g(2ポンド)〜約3629g(8ポンド)である。
【0030】
本発明は、他のタイプの布地「処理」装置に容易に使用することができ、衣類「ドライヤー」のみに限定されないことが、理解されるであろう。この特許文献の文脈において、「ドライヤー」又は「乾燥機」又は「布地物品乾燥機」という用語は、真の乾燥機能を果たしても果たさなくてもよいが、布地自体を文字通り乾燥しようとすることなく布地の処理に関与する場合がある装置を包含する。上述のように、「ドライヤー」又は「乾燥機」又は「布地物品乾燥機」という用語は、「ドライクリーニング」プロセス又は装置を包含してもよく、これは、文字通り乾燥工程を伴っても伴わなくてもよい。また、本明細書で使用する時、「布地物品乾燥機」という用語は、1以上の布地物品上に向けられた移動空気を使用するあらゆる布地処理装置を指し、その非限定例には、衣類ドライヤー及びその変形が含まれる。そのような装置としては、住居、コインランドリー、ホテル、及び/又は産業環境で使用される、家庭用及び業務用の両方の乾燥ユニットが挙げられる。加えて、乾燥機には、乾燥機が乾燥サイクルで動作している際に、文字通り動いたり回転したりしない乾燥チャンバ(又は「ドラム」)を包含するものがあることに留意されたい。そのような一部のドライヤーは、乾燥チャンバを通過する移動空気を使用しており、乾燥サイクルが起こっている間、チャンバは動かない。そのような一例のドライヤーは、乾燥させるべき衣類を人がチャンバ内に入れられるようにする、扉又は他のタイプのアクセスカバーを有する。多くの場合、乾燥チャンバ内にある何らかのタイプの上側ロッドに衣類を掛ける。それが行われた後、扉(又はアクセスカバー)が閉じられ、ドライヤーがその乾燥機能を開始することができる。効果組成物の分配は、そのようなユニット内で行うことができるが、特定の布地品目が非常に高濃度の効果組成物を受ける一方で、他の布地品目には非常に少量の効果組成物しか行き渡らないことがないように、効果組成物が乾燥チャンバ内で確実に良好に分散されるように注意しなければならない。
【0031】
効果組成物を噴霧として布地物品乾燥機内の布地物品に適用するための好適なデリバリーシステムとしては、布地物品乾燥機の受け入れ容積内に、効果組成物を噴霧ないしは別の方法で放出する布地物品処理装置及びシステムが挙げられるが、これらに限定されない。これらの布地物品装置及びシステムは、典型的には、内部ディスペンサー及び効果組成物を収容するように適合した貯蔵器を含む。
【0032】
布地物品の白さ及び/又は輝度の増強剤を含む効果組成物を分配するための、布地物品処理装置及びシステムの好適な代表的実施形態を以下に詳細に記載する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に従った、代表的な布地物品処理装置20を示す。布地物品処理装置20は、布地物品乾燥機の内側に位置するのに適合した内部ディスペンサー25及び貯蔵器30を含む。内部ディスペンサー25及び貯蔵器30は、例えば流体ライン32を介して互いに流体連通するように適合している。一実施形態では、内部ディスペンサー25と貯蔵器30の間の流体接続は、効果組成物を貯蔵器30から内部ディスペンサー25に搬送することができるように構成されたチューブ材を含む。1つの代表的なチューブ材は、1以上のチャネル又は導管を備えたポリマーチューブ材を含む。一実施形態では、チューブ材は、布地物品乾燥機の閉止構造が、閉鎖位置を維持しながら、尚も効果組成物を分配できるようにすることが可能な構成になっている。貯蔵器30は、効果組成物を収容するように適合している。代表的な一実施形態では、貯蔵器30は取外し可能である。別の代表的実施形態では、貯蔵器30は封止された袋を含む。
【0034】
貯蔵器30は、当該技術分野において既知のいかなる材料から作成されてもよく、貯蔵器の少なくとも一部分は、抗菌剤を含む材料で形成される。そのような材料の非限定例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、スチレン系材料(styrenics)、ポリエステル類、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート類、PMMA、ポリビニル類、ナイロン、ポリウレタン、アクリル系材料、エポキシ類、アセテート類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、フルオロポリマー類、ラテックス、ニトリルコポリマー類、ナイロン類、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、レーヨン、ゴム類(天然及び合成)、シリコーン、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない、高分子材料が挙げられる。他の代表的な作成材料としては、アルミニウム箔などの金属が挙げられる。一実施形態では、貯蔵器30は、1以上の材料の複数層を含む。別の実施形態では、貯蔵器30は、単層又は複数層のバリア被膜を含む。
【0035】
本発明の代表的な一実施形態では、貯蔵器30は、布地物品乾燥機20の内側部分に位置するように適合している。例えば、貯蔵器は、布地物品乾燥機のチャンバ内に配置されてもよい。あるいは、貯蔵器は、布地物品乾燥機内であって、布地物品乾燥機のチャンバ内ではない位置に配置されてもよい。更に、貯蔵器は、布地物品乾燥機の外側部分に位置するように適合してもよい。
【0036】
内部ディスペンサー25は、効果組成物を布地物品乾燥機内に分配するための、少なくとも1つのノズルを含んでもよい。効果組成物のミスト噴霧(misting)/霧吹き(atomizing)は、水圧ノズル、音波ネブライザ、圧力旋回式(pressure swirl)アトマイザ、高圧噴霧ノズルなどの、目的の粒径を放出するためのあらゆる好適な噴霧装置を用いて達成することができる。好適なノズルの非限定例としては、スプレーシステムズ社(Spray Systems,Inc.)(カリフォルニア州ポモナ(Pomona))から、850、1050、1250、1450、及び1650の型番号で市販されているノズルが挙げられる。別の好適なノズルの例は、シーキストパーフェクトディスペンシング(Seaquist Perfect Dispensing)(イリノイ州キャリー(Cary))製の、型番号DU−3813の圧力旋回式噴霧ノズルである。
【0037】
別の代表的実施形態では、図2に示すように、布地物品処理装置20は、対応する雄及び雌取付具の1つである取付具44、並びに、封止された袋又はカートンとして示されている、対応する雄及び雌取付具の他方の取付具42を含む貯蔵器30を更に含み、雌取付具は、雄取付具を受け入れるように構成されて、内部ディスペンサー25と貯蔵器30の間の流体連通を確立する。図2の実施形態では、貯蔵器30の取付具42は雌取付具であり、対応する雄取付具44は、例えば後述するような流体ハンドリングシステムを介して、ディスペンサー25と流体接続するように適合している。流体連通を確立する多様な対応する雄及び雌取付具が、当該技術分野において既知であり、本明細書での使用に適している。使用してもよい1つの代表的な取付具は、IPN USA社(IPN USA Corp.)(ジョージア州ピーチツリーシティ(Peachtree City)から、クリーンクリック(Clean-Clic)(登録商標)パウチ取付具、型番号SBS−4として入手可能である。当業者であれば、貯蔵器30と内部ディスペンサー25の間の流体連通を維持するように構成されていれば、あらゆる取付具システムが本発明に使用可能であることを理解するであろう。
【0038】
代表的な一実施形態では、図3に示すように、布地物品処理装置20は、流体ハンドリングシステム55、電源50、及びコントローラ60を更に含む。代表的な一実施形態では、流体ハンドリングシステム55は、効果組成物を貯蔵器30から内部ディスペンサー25に搬送するように構成される。内部ディスペンサー25は、効果組成物を、布地物品乾燥機内の1以上の布地物品に放出するように構成される。電源50は、コントローラ60、流体ハンドリングシステム55、センサなど、流体物品処理装置が必要とする電力、及びユーザインタフェースのあらゆる必要電力を提供するように構成される。コントローラ60は、効果組成物の分配を調整するように構成される。例えば、コントローラ60は、効果組成物を分配する最適な時間、分配する効果組成物の量、及び効果組成物の分配速度を決定してもよい。一実施形態では、布地物品処理装置は、布地物品処理装置のコントローラと布地物品乾燥機との間での通信を提供するように適合した、通信リンクを更に含む。例えば、コントローラは、時間、長さなどの最適な効果組成物分配条件を決定するために、布地物品乾燥機に信号を送信及び/又はそこから信号を受信してもよい。
【0039】
本発明の別の代表的な実施形態を図4に示す。この代表的実施形態では、布地物品処理装置20は、ハウジング65を更に含む。ハウジング65は、布地物品処理装置の多様な構成要素を受け入れるように適合し、所望により、ハウジングは構成要素を組み立てた形態で実質的に取り囲み、保護してもよい。例えば、図4に示すように、ハウジングは、電源50、流体ハンドリングシステム55、コントローラ60、及び貯蔵器30を受け入れてもよい。別の実施形態では、ハウジングは、若干量の流体ライン32を収容し、ユーザが、布地物品処理装置をユーザの特定の布地物品乾燥機に特別に取り付けることができるように適合した、チューブ材格納領域を含んでもよい。ハウジング65は、当業者には既知のあらゆる材料で作成されてもよい。代表的な材料としては、ポリマー、プラスチック、セラミックス、金属、布地、木材などが挙げられるが、これらに限定されない。ハウジング65は、布地物品乾燥機の外部又は内部に配置されてもよい。
【0040】
代表的な一実施形態では、図5に示すように、流体ハンドリングシステム55はポンプ70を含む。ポンプ70は、流体ライン72及び74を介して、貯蔵器30及び内部ディスペンサー25とそれぞれ連通している。ポンプ70は、効果組成物を分配するために、効果組成物を貯蔵器30から内部ディスペンサー25に搬送するように構成される。一実施形態では、ポンプ70は圧電ポンプを含む。別の実施形態では、ポンプ70は膜ポンプを含む。当業者には理解されるように、効果組成物を外部貯蔵器30から内部ディスペンサー25に搬送するのに、当該技術分野で既知のあらゆるポンプを使用してもよい。他の代表的なポンプとしては、ピストンポンプ、蠕動ポンプ、及びベローズ型ポンプが挙げられる。
【0041】
上述したように、本発明に使用できる1つのタイプのポンプ70は、圧電ポンプである。圧電ポンプは、往復する方式で振動してもよい特定の膜又は積層体を有するが、圧電ポンプは、通常、流体又はガスを含む流体を移動させるための回転部材と共に使用される、時間が経つにつれて磨耗する回転シャフト及び軸受などの、大きな可動部を有さない。本発明で使用可能な、市販の好適な圧電ポンプの1つは、PARテクノロジーズ社(PAR Technologies,LLC)(バージニア州ハンプトン(Hampton))製の、「LPDシリーズ」積層圧電流体ポンプとして販売されているものである。比較的低い電流を引き込むポンプが、特定の実施形態では特に好適である。
【0042】
別の実施形態では、貯蔵器30は、効果組成物を内部ディスペンサー25に重力によって流すような形で位置してもよい。例えば、貯蔵器30は、効果組成物に対して静落差を作り、ポンプを使用することなく効果組成物が分配できるように、布地物品乾燥機の上に取り付けられてもよい。
【0043】
本発明の別の代表的な実施形態を図6に示す。この実施形態では、上述した実施形態のように、布地物品処理装置20は、布地物品乾燥機の内部に配置されるように適合した内部ディスペンサー25と、効果組成物を収容するように適合した貯蔵器30とを含む。内部ディスペンサー25及び貯蔵器30は、互いに流体連通するように適合している。装置は、センサ75と電気的に連通したコントローラ60を更に含む。代表的な一実施形態では、センサは温度センサを含む。別の代表的実施形態では、センサ75は光センサを含む。更に別の代表的実施形態では、センサ75はモーションセンサを含む。コントローラ60は、センサ75に信号を送り、及び/又はそこから信号を受け取るように、また効果組成物を分配するための分配条件を決定するように適合している。
【0044】
本発明の別の実施形態は、図7に示すように、布地物品処理システム80である。布地物品処理システム80は、チャンバ81及び閉止構造85、例えば扉を有する、布地物品乾燥機35を含む。閉止構造85は、閉鎖位置及び少なくとも1つの開放位置を有する。閉止構造85は、布地物品乾燥機35のチャンバ81へのアクセスを可能にする。布地物品処理システム80は、効果組成物を収容するための貯蔵器30、チャンバ81と連通しているディスペンサー25、及び効果組成物を貯蔵器30からディスペンサー25に向けさせ、それによって効果組成物をチャンバ81内に分配する流体ハンドリングシステム55を更に含む。上述したように、貯蔵器30は取外し可能であってもよい。別の実施形態では、貯蔵器30は封止された袋を含む。
【0045】
本発明の別の実施形態は、図8に示すように、布地物品処理システム80である。布地物品処理システム80は、チャンバ81及び閉止構造85を有する布地物品乾燥機35を含む。閉止構造85は、閉鎖位置及び少なくとも1つの開放位置を有し、閉止構造85はチャンバ81へのアクセスを可能にする。布地物品処理システム80は、効果組成物を収容するための貯蔵器30及びチャンバ81と連通しているディスペンサー25;効果組成物を貯蔵器30からディスペンサー25に向けさせ、それによって効果組成物をチャンバ81内に分配する流体ハンドリングシステム55;閉止構造センサ88;並びに効果組成物の分配を開始させるコントローラ60を更に含む。コントローラ60は、閉止構造センサ88が、閉止構造85が閉鎖位置にないことを示した場合に、効果組成物が分配されるのを防ぐように構成される。別の実施形態では、布地物品処理システム80は、チャンバ内に、コントローラと連通した1以上の追加のセンサ75を更に含む。
【0046】
貯蔵器30は、布地物品乾燥機の閉止構造85の上、又は側壁、頂壁、上部開口蓋の外側表面、布地物品乾燥機とは別個のスタンド、壁面、又は他の家庭内構造物のような類似物など、布地物品乾燥機35の外側部分に取り付けられてもよい。更に、貯蔵器30は、布地物品乾燥機35のあらゆる内側部分に取り付けられてもよく、その例としては、閉止構造85の内側表面、布地物品乾燥機のドラム、後壁、頂部開口蓋の内側表面などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0047】
任意に、フィルタ及び/又はフィルタリング技術を用いて、所望であれば、例えば貯蔵器30とディスペンサー25の出口との間の地点で、効果組成物を濾過することができる。この非限定例には、効果組成物を分配する前に、内部ディスペンサー25内でフィルタを使用することが含まれる。あるいは、効果組成物は、貯蔵器への分配前に濾過されてもよく、又はフィルタリング技術の組み合わせが用いられてもよい。
【0048】
内部ディスペンサー25及び貯蔵器30は、互いに流体連通するように適合している。一実施形態では、内部ディスペンサー25及び貯蔵器30は、互いに電気的に接続されていてもよい。内部ディスペンサー25と貯蔵器30とを接続する手段の非限定例は、フラットケーブル(リボンケーブルとも称される)、ワイヤ、織布若しくは不織布材料の被膜(stealth)に入れられたワイヤ又はワイヤ群、導管(その非限定例は、効果組成物用の導管である)、又はこれらの組み合わせを使用することを包含してもよい。織布又は不織布シートを、内部ディスペンサー25と貯蔵器30とを付着させる方法として用いてもよい。内部ディスペンサー25及び貯蔵器30は、ワイヤ及び/又は接続部に対する不要な張力を低減するために、重力によって釣り合わせる手段を提供するために使用されてもよい。
【0049】
電源50は、化学電池、又は標準的な家庭用線間電圧若しくは更には太陽エネルギーを包含する、何らかの電気電源を含んでもよい。電池を使用してもよく、これは特に、布地物品処理装置20が、既存の布地物品乾燥機35に対する付加装置の形態の場合に好適である。しかしながら、あらゆる適切な電源アダプタを設けて、AC電源を、布地物品処理装置20のあらゆる電気的構成要素で、例えば流体ハンドリングシステム55、コントローラ60、及びあらゆるセンサ75で使用される、適切なDC電圧に変換することができる。電源50はまた、潜在的エネルギーを貯蔵するのに使用される、ばね、重り、又は圧縮ガスなどの、何らかの機械的電源を含んでもよい。
【0050】
上述したように、布地物品処理装置20は任意のセンサ75を包含することができる。任意のセンサの非限定的な例としては、扉(又は蓋センサ)、動作センサ、静電気センサ、湿度センサ、及び/又は温度センサが挙げられる。扉/蓋センサの1つの非限定的例は、光結合素子又は光入力センサ、例えばフォトトランジスタ又はフォトダイオードなどの、光電子デバイスである。乾燥機の扉/蓋が開いている時、扉センサは状態を変化させて、扉センサからコントローラに戻る導電体に沿って異なる電圧又は電流レベルを出力する。これは、内部ディスペンサー25からの効果組成物の分配を即座に中断する、安全装置として使用することができる。任意の扉センサは、制御システムが、乾燥機の従来型制御システム全体に組み込まれている場合にも、使用することができる。例えば、乾燥機は、典型的には、扉が開いた時にドライヤーの回転ドラムを止める、独自の扉センサを有する。この場合、任意の扉センサは、回転ドラムを止めるドライヤー内部の元のセンサに対する、予備又は第2の扉センサとして働くことができる。扉/蓋センサとして使用できる1つの例は、パナソニック(Panasonic)(日本、大阪)製のNPNフォトトランジスタ、品番PNA1801Lである。別の実施形態では、乾燥機とコントローラの間に通信リンクを確立することができ、乾燥機は、乾燥機の動作状態(例えば、扉の開放/閉鎖、乾燥サイクル、温度など)に関連する信号をコントローラに送る。
【0051】
本発明の布地物品処理装置20が使用できる任意のセンサ75の別のタイプは、モーションセンサである。回転ドラムなど、動く内部部品を使用する布地物品乾燥機35では、モーションセンサは、布地物品乾燥機が使用中の場合にそれを検出することができる。モーションセンサの1つの例は、ASSEMテックヨーロッパ社(ASSEM Tech Europe Ltd.)(ニュージャージー州クリフトン(Clifton))製の、型番号CW1600−3として入手可能な振動及び動作感知スイッチである。本発明に用いてもよい任意のモーションセンサの別のタイプは、光源を使用して(赤外線)光を表面に当てるものであり、戻ってくる光の強度及び/又は頻度によって、その表面の関連する動きを検出することができる。そのようなセンサは、実際の回転速度の情報が必要であれば、それを測定することができる。
【0052】
本発明の布地物品処理装置20に使用できる別の任意のセンサ75は、湿度センサである。任意の湿度センサは、コントローラと併せて、内部ディスペンサー25によって分配される組成物の量を制御するのに用いてもよく、また、分配が行われるべき動作サイクル中の適切な環境条件を決定するのに使用してもよい。更に、この湿度センサは、最適なしわ除去及び/又は他の効果が達成されるように、効果組成物の分配を制御することによって、特定の湿度を維持するのに使用されてもよい。可変伝導度センサなど、多くの異なるタイプの湿度センサを、本発明と共に使用することができる。そのようなセンサの1つは、ハニウェル(Honeywell)(イリノイ州フリーポート(Freeport))製の、型番号HIH−3610−001であるが、HIH−3610シリーズのいずれか、又は他の利用可能なセンサを使用してもよい。
【0053】
本発明の布地物品処理装置20に有用であり得る更なる任意のセンサ75は、コントローラに戻る導電体に沿ってアナログ又はデジタル信号を出力するものなどの温度センサである。
【0054】
上述したように、布地物品処理装置20はコントローラ60を含んでもよい。一実施形態では、コントローラはマイクロコントローラであってもよい。好適なマイクロコントローラは、マイクロチップ社(MicroChip)(アリゾナ州チャンドラー(Chandler))製の、品番PIC16LS876−04/Pである。しかしながら、異なる製造業者により製造された他のマイクロコントローラも容易に使用することができる。代表的な一実施形態では、マイクロコントローラは、オンボードランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的にプログラム可能な不揮発性メモリ素子を含むオンボード読み取り専用メモリ(ROM)、並びに、アナログ及びデジタル信号用のオンボード入出力ラインを包含する。コントローラはまた、水晶時計発振器と共に使用されてもよいが、所望であれば、RC回路を代わりにクロック回路として用いることができる。クロック回路は、コントローラを操作するのに必要なクロックのタイミングを提供する。一実施形態では、コントローラは、RS−232通信リンクなどの通信リンクを用いて、任意のプログラム可能なインタフェースに連結することができるポートを含む。ポートによって、ユーザが、分配オプションなどの、コントローラのプログラム情報を改変することが可能になる。
【0055】
当業者であれば、コントローラが、オンボードRAM、RAM、若しくはデジタル及びアナログ入出力(I/O)を含む若しくは含まない、市販のあらゆるタイプのマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ回路であることができることを理解するであろう。更に、順次プロセッサを用いて、布地物品処理装置20を制御してもよく、あるいは並行プロセッサアーキテクチャ又は論理ステートマシンアーキテクチャを使用することができる。更に、コントローラ60は、所望のように多様な機能に使用できる他の多数の論理素子を含む、特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込まれてもよく、そのような機能は、消費者に販売される布地物品処理装置20のモデルに応じた任意のものである。モデルの特徴を変更するためには、製造業者は、ユニットのそれぞれに対して同じハードウェアを使用しながら、その特定モデルの特別なパラメータに従って、ASIC又はコントローラのオンボードRAMをプログラムするだけでよい。
【0056】
布地物品処理装置20に設けられた様々なセンサの入力レベルに基づいて、タイミングイベントを制御し、決定を行うために、あらゆるタイプのマイクロプロセッサマイクロコントローラユニットの代わりに、別個のデジタル論理を使用することができ、又は、電圧比較器及びアナログタイマーと共にアナログ制御回路構成を使用することができることも、理解されるであろう。
【0057】
代表的な布地物品処理装置及びシステムとして、同時係属中の米国特許出願10/697,735(2003年10月29日出願);米国特許出願10/697,685(2003年10月29日出願);米国特許出願10/697,734(2003年10月29日出願);米国特許出願10/697,736(2003年10月29日出願);及び米国特許出願10/762,152(10/762,152出願)に記載のものが挙げられる。
【0058】
「本発明を実施するための最良の形態」に引用した全ての文献を、その関連部分において、本明細書に参考として組み込むが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する従来技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。
【0059】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたものの、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図2】本発明の第2の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図3】本発明の第3の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図4】本発明の第4の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図5】本発明の第5の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図6】本発明の第6の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。
【図7】本発明の第7の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理システムの概略図。
【図8】本発明の第8の実施形態による方法で使用するのに好適な代表的な布地物品処理装置の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地物品の改良方法であって:
布地物品乾燥機内の前記布地物品を乾燥し;及び
前記布地物品乾燥機内の前記布地物品に噴霧として効果組成物を適用することを含み、前記効果組成物が、前記布地物品の白さ及び/又は輝度を増強するための薬品を含む、方法。
【請求項2】
前記白さ及び/又は輝度増強剤が、増白剤若しくは染料、又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記効果組成物が、ASTM E 313に従って0.0001ppm超過の活性物質の溶液を白い木綿布地に噴霧した場合に、1.0の白色度指数測定値の上昇をもたらす、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
約0.1ml〜約2,000mlの前記効果組成物が、前記布地物品乾燥機内の前記布地物品に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
約1ml〜約1,000mlの前記効果組成物が、前記布地物品乾燥機内の前記布地物品に適用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
約10ml〜約200mlの前記効果組成物が、前記布地物品乾燥機内の前記布地物品に適用される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記噴霧が、約10μm〜約100mmの液滴寸法を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記噴霧が、約100μm〜約1mmの液滴寸法を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記噴霧が、約200μm〜約700μmの液滴寸法を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記物品が熱を付加することなく乾燥される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記物品が、約10℃(50°F)〜約149℃(300°F)の温度まで加熱された空気で乾燥される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記効果組成物が液体又はゲルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記白さ及び/又は輝度増強剤が、マイクロカプセルに封入された形態である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記染料が、塩基性染料、直接染料、酸性染料、アゾイック染料、バット染料、反応染料、分散染料、色指数のポリマー染料部類、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記白さ及び/又は輝度増強剤が、約350nm〜約550nmの最大反射波長を有する染料を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記白さ及び/又は輝度増強剤が、約420nm〜約500nmの最大反射波長を有する染料を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記白さ及び/又は輝度増強剤が、約430nm〜約480nmの最大反射波長を有する染料を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記増強剤が、布地直接性を増強するために1以上の共役結合を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記効果組成物が、約1×10−8重量%〜約0.5重量%の増強剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記効果組成物が、シリコーン、潤滑剤、湿潤剤、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリチオフェン、柔軟仕上げ剤、しわ緩和剤、吸水剤、保湿剤、香料、耐磨耗剤、反射剤、漂白剤、超湿潤剤、防腐剤、緩衝剤、pH調整剤、エマルション安定化剤、悪臭制御剤、油分散溶媒、消泡剤、塩、粘度調整剤、キレート化剤、酸化防止剤、ラジカルスカベンジャー、汚れ放出剤、汚れ防止剤、及び抗菌剤から成る群から選択される1以上の構成成分を更に含む、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−523268(P2007−523268A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551290(P2006−551290)
【出願日】平成17年1月21日(2005.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/001905
【国際公開番号】WO2005/073455
【国際公開日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】