説明

帯電噴霧付着防止手段

【課題】 保護対象に帯電噴霧が付着することを防止する。
【解決手段】 本発明の帯電噴霧付着防止手段1は、静電噴霧装置13の噴霧ノズル24から噴出される帯電噴霧Sが保護対象に付着することを防止するためのものであり、前記保護対象に向かう帯電噴霧Sを遮断するように、噴霧ノズル24と前記保護対象との間に設けられたカバー部材2と、該カバー部材2に電位を付与するため電位付与手段3とを備えている。カバー部材2は、透光性を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電噴霧装置の噴霧ノズルから噴出される帯電噴霧が保護対象に付着することを防止するための帯電噴霧付着防止手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
静電噴霧装置(例えば、特許文献1参照。)から噴出される帯電噴霧は、噴霧を帯電粒子としたものであり、非帯電噴霧と比較し、アースされた噴霧対象物への噴霧付着が良い。このため、農薬を噴霧する場合、非帯電噴霧よりも噴霧量を低減することができ、減農薬に役立っている。さらに、多頭口とすることで高能率な散布手段として期待されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−122091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、帯電噴霧はアース部位に吸引付着されやすいので、噴霧対象物以外のアース部位(例えば噴霧作業をする作業者)にも多く付着してしまうという課題がある。特に、帯電粒子の粒径が小さいと、帯電粒子の重量あたりの帯電量が多くなるとともに帯電粒子の運動エネルギーが小さくなるので、例えば、噴霧ノズルからアース部位へと向かう電気力線に乗りやすく、アース部位に吸引付着されやすい。
【0005】
また、特許文献1記載の手持ち噴口による噴霧の場合と比較し、多頭口による噴霧の場合、ノズル数に応じて帯電噴霧の量が多くなり、その分作業者への噴霧付着が多くなるという課題がある。
【0006】
また、噴口を作業者の進行方向に対して横方向にすると、噴霧ノズルからの電気力線が、アース部位としての作業者へ延びやすくなり、その分作業者への噴霧付着が多くなるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第1の発明の帯電噴霧付着防止手段は、
静電噴霧装置の噴霧ノズルから噴出される帯電噴霧が保護対象に付着することを防止するための帯電噴霧付着防止手段であって、
前記保護対象に向かう前記帯電噴霧を遮断するように、前記噴霧ノズルと前記保護対象との間に設けられた噴霧遮断手段を備えている。
【0008】
前記噴霧遮断手段としては、特に限定されないが、前記帯電噴霧を遮断するカバー部材である態様や、前記帯電噴霧を遮断するように送風機から放出される空気流である態様を例示する。前記カバー部材としては、軽量なもの(例えば、樹脂材料からなるものや、金属メッシュからなるもの等)が作業性がよく、適している。
【0009】
この構成によれば、前記噴霧遮断手段により帯電噴霧を遮断することにより、保護対象への帯電噴霧の付着を防止することができる。
【0010】
第2の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第1の発明において、
前記噴霧遮断手段に電位を付与するため電位付与手段を備えた態様を例示する。
【0011】
この構成によれば、前記電位付与手段により、前記噴霧ノズルの高圧の電極から保護対象へ電気力線が延びるのを妨害することができ、保護対象への帯電噴霧の付着を防止することができる。
【0012】
第3の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第2の発明において、
前記噴霧遮断手段は、前記帯電噴霧を遮断するように配設され、導電性を備えたカバー部材であり、前記電位付与手段は、該カバー部材に電位を付与するように構成された態様を例示する。
【0013】
導電性を備えた前記カバー部材としては、特に限定されないが、金属等の導電性を備えた材料で形成した態様や、樹脂等の非導電性部材の表面に金属等の導電性部材を配設した態様を例示する。
【0014】
この構成によれば、比較的簡略な構成により、第1の発明を低コストで実施できる。
【0015】
第4の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第3の発明において、
前記カバー部材は、透光性を備えている態様とすることを例示する。
【0016】
導電性及び透光性を備えた前記カバー部材としては、特に限定されないが、導電性及び透光性を有する材料(例えば透明な導電性樹脂)で形成してなる態様や、導電性及び非透光性の材料(例えば導電性及び非透光性を有する金属)で形成した、多数の孔、切欠又は隙間を有する部材からなる態様や、非導電性及び透光性を有する材料(例えば透明な樹脂又はガラス)で形成したカバー部材の表面に、導電性及び非透孔性を有する材料(例えば導電性及び非透光性を有する金属)で形成した、多数の孔、切欠又は隙間を有するパターンを配設してなる態様等を例示する。ここで、「多数の孔、切欠又は隙間を有する」態様としては、特に限定されないが、網状や縞状に形成された態様を例示する。
【0017】
この構成によれば、前記カバー部材の保護対象側又は前記噴霧ノズル側からその反対側を、例えば透過目視することができる。
【0018】
第5の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第2の発明において、
前記噴霧遮断手段は、前記帯電噴霧を遮断するように送風機から放出される空気流であり、前記電位付与手段は、該空気流に含まれる原子又は分子をイオン化するイオナイザーである態様を例示する。
【0019】
この構成によっても、第1の発明を実施できる。
【0020】
第6の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第2〜4のいずれかの発明において、
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段をアース電位にするように構成された態様を例示する。
【0021】
この構成によれば、前記噴霧ノズルの高圧の電極からアース電位の前記噴霧遮断手段へ電気力線を延びさせることにより、保護対象へ電気力線が延びないように妨害することができる。これにより、帯電噴霧を前記噴霧遮断手段に吸引付着させることができる。
【0022】
第7の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第2〜5のいずれかの発明において、
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段を、前記帯電噴霧の電荷と逆極性の電位にするように構成された態様を例示する。
【0023】
この構成によれば、前記噴霧遮断手段に前記帯電噴霧を吸引付着させることができる。
【0024】
第8の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第2〜5のいずれかの発明において、
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段を、前記帯電噴霧の電荷と同極性の電位にするように構成された態様を例示する。
【0025】
この構成によれば、前記噴霧遮断手段に対して前記帯電噴霧を反発させることができる。
【0026】
第9の発明の帯電噴霧付着防止手段としては、前記第1〜8のいずれかの発明において、
前記噴霧ノズルは、前記静電噴霧装置の進行方向に対して横方向に帯電噴霧を噴出するように配置された態様を例示する。
【0027】
本発明の帯電噴霧付着防止手段は、特に、このような構成の静電噴霧装置に装備すると効果的である。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る帯電噴霧付着防止手段によれば、保護対象への帯電噴霧の付着を防止することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1〜図6は本発明を具体化した第一実施形態の帯電噴霧付着防止手段1を備えた静電噴霧機10を示している。この静電噴霧機10は、図1〜4に示すように、一輪の走行車輪11により圃場を走行可能に支持された機体12に、帯電噴霧Sを噴出する静電噴霧装置13と、帯電噴霧Sが保護対象に付着することを防止するための帯電噴霧付着防止手段1とが搭載されてなっている。本例において、前記保護対象は、静電噴霧機10を操作する作業者Wの上半身となっている。なお、各図において、矢印Fは機体前側を指し示している。
【0030】
機体12は、上下に延びる縦フレーム15を備えている。縦フレーム15の下端側には、走行車輪11が回転自在に軸支されているとともに、機体12及び後述する高電圧発生部23をアースするための導電体としてのアース用チェーン20が地面に接地するように取り付けられている。縦フレーム15の後側には、上下に延びる左右一対の噴管16が、該縦フレーム15に対して上下スライド自在に支持されている。縦フレーム15に対する一対の噴管16の相対上下位置はクランパー17により固定可能になっている。各噴管16は、コック18を介して、図示しない薬液等の液体を供給する供給手段に接続されている。縦フレーム15の上部には、機体前側に延びるハンドル19が取り付けられている。本例の機体12は、ハンドル19の先端に設けられたグリップ19aを、作業者Wが手で持って機体前方へ引っ張ることにより進行させるように構成されている。なお、前記供給手段が圃場に設置されており、静電噴霧機10が該供給手段から延びる長いホースを引っ張るような構成の場合は、該供給手段側で薬液等の液体をアースすれば該液体を通して機体12及び高電圧発生部23のアースができるので、アース用チェーン20を省くこともできる。
【0031】
静電噴霧装置13は、高電圧を発生する高電圧発生部23と、該高電圧発生部23に接続され、該高電圧により帯電させた無数の液滴からなる帯電噴霧Sを噴出する複数の噴霧ノズル24とを備えている。本例では、ハンドル19における前後長さ方向の途中部に高電圧発生部23が配設されるとともに、各噴管16にそれぞれ4個の噴霧ノズル24が上下方向に互いに所定の間隔をおいて列設されている。各噴霧ノズル24は、前後、左右又は上下方向に帯電噴霧Sの噴出方向を調節可能になっている。
【0032】
帯電噴霧付着防止手段1は、前記保護対象に向かう帯電噴霧Sを遮断するように、噴霧ノズル24と前記保護対象との間に設けられた噴霧遮断手段としてのカバー部材2と、該カバー部材2に電位を付与するため電位付与手段3とを備えている。カバー部材2は、ハンドル19における高電圧発生部23よりもグリップ側に、固定手段としての固定金具4で固定されている。
【0033】
カバー部材2は、帯電噴霧Sを遮断するように配設されており、導電性を備えている。電位付与手段3は、該カバー部材2に電位を付与するように構成されている。
【0034】
カバー部材2としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。
(1)導電性及び透光性を有する材料(例えば透明な導電性樹脂)で形成してなる態様。
(2)導電性及び非透光性の材料(例えば導電性及び非透光性を有する金属)で形成した、多数の孔、切欠又は隙間を有する部材からなる態様。
(3)非導電性及び透光性を有する材料(例えば透明な樹脂又はガラス)で形成したカバー部材の表面(反保護対象側の表面)に、導電性及び非透孔性を有する材料(例えば導電性及び非透光性を有する金属)で形成した、多数の孔、切欠又は隙間を有するパターンを配設してなる態様。
【0035】
また、カバー部材2の形状としては、本例では、図4に示すように、保護対象としての作業者Wの上半身の上部及び左右の側部を覆うように作業者側へ湾曲させた形状を採用している。なお、カバー部材2の形状は、この形状に限定されず、例えば、図5(a)に示すように、左右の側部のみを覆うように湾曲させた形状にしたり、図5(b)に示すように平板状にしたりする等、適宜変更することができる。
【0036】
電位付与手段3としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。なお、下記(b)又は(c)の態様においては、図6に示すように、カバー部材2の電位がハンドルに漏電することを防止するため、カバー部材2と固定金具4との間に電気絶縁性を有する漏電防止部5を介装することが好ましい。
【0037】
(a)カバー部材2における導電性材料で形成された部位をアースされた部位(ハンドル19等)に接続する態様(図1及び図3参照)。この構成によれば、噴霧ノズル24の高圧の電極からアース電位の前記導電性材料で形成された部位へ電気力線Lを延びさせることにより、保護対象へ電気力線Lが延びないように妨害することができる。これにより、帯電噴霧Sをカバー部材2における導電性材料で形成された部位に吸引付着させるとともに、該帯電噴霧Sの電荷を放電させることができる。
【0038】
(b)カバー部材2における導電性材料で形成された部位を、帯電噴霧Sの電荷と逆極性の電位にするように構成された態様(図示略)。具体的には、高電圧発生部23に、帯電噴霧Sの電荷と逆極性の電位(電位の高さは特に限定されない。)を発生する逆極性電位発生手段(図示略)を追加するとともに、該逆極性電位発生部からの出力を前記導電性材料で形成された部位に接続する態様を例示する。この構成によれば、カバー部材2における導電性材料で形成された部位に帯電噴霧Sを吸引付着させることができる。
【0039】
(c)カバー部材2における導電性材料で形成された部位を、帯電噴霧Sの電荷と同極性の電位(電位の高さは特に限定されない。)にするように構成された態様(図示略)。具体的には、高電圧発生部23に、帯電噴霧Sの電荷と同極性の電位を発生する同極性電位発生手段(図示略)を追加するとともに、該同極性電位発生部からの出力を前記導電性材料で形成された部位に接続する態様を例示する。この構成によれば、カバー部材2における導電性材料で形成された部位に対して帯電噴霧Sを反発させることができる。
【0040】
以上のように構成された本例の帯電噴霧付着防止手段1によれば、カバー部材2により帯電噴霧Sを遮蔽するとともに、電位付与手段3により、噴霧ノズル24の高圧の電極から保護対象へ電気力線Lが延びるのを妨害することができる。このため、保護対象への帯電噴霧Sの付着を防止することができる。
【0041】
また、カバー部材2は、帯電噴霧Sを遮断するように配設され、導電性を備えており、電位付与手段3は、該カバー部材2に電位を付与するように構成されており、比較的簡略な構成であるため、低コストで実施できる。
【0042】
また、カバー部材2は、透光性を備えているので、カバー部材2の保護対象側又は噴霧ノズル側からその反対側を、例えば透過目視することができる。
【0043】
次に、図7は本発明を具体化した第二実施形態を示している。この帯電噴霧付着防止手段30は、以下に示す点において、主に第一実施形態と相違している。従って、同実施形態と共通する部分については、同一符号を付することにより重複説明を省く。
【0044】
本例の帯電噴霧付着防止手段30においては、噴霧遮断手段は、帯電噴霧Sを遮断するように送風機31から放出される空気流Aであり、電位付与手段は、該空気流Aに含まれる原子又は分子をイオン化するイオナイザー32であるように構成されている。以下、イオン化された前記原子又は前記分子を「イオンAi」という。本例では、送風機31及びイオナイザー32は筐体33に収容されている。
【0045】
イオナイザー32としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。
【0046】
(x)空気流Aに含まれる原子又は分子を帯電噴霧Sの電荷と逆極性にイオン化する態様(図7参照)。この構成によれば、空気流AにおけるイオンAiに帯電噴霧Sを構成する帯電液滴Dを吸引付着させることができる。そして、イオンAiを帯電噴霧を構成する帯電液滴Dに接触させることにより、帯電噴霧Sを電気的に中和させることができる。
【0047】
(y)空気流Aに含まれる原子又は分子を帯電噴霧Sの電荷と同極性にイオン化する態様(図示略)。この構成によれば、このイオンAiを含む空気流Aに対して帯電噴霧Sを反発させることができる。
【0048】
(z)空気流Aに含まれる原子又は分子を交流の高電圧によりイオン化する態様(図示略)。この構成によれば、前記(x)及び(y)と同様の効果を得ることができる。
【0049】
本例の帯電噴霧付着防止手段30の配設場所としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。
(イ)静電噴霧機10に配設する態様。特に限定されないが、図7に示すように、ハンドル19における高電圧発生部23よりもグリップ側に固定手段としての固定金具4で固定する態様を例示する。このとき、第一実施形態の図6に示す漏電防止部5を、帯電噴霧付着防止手段30と固定金具4との間に介装することもできる。
(ロ)保護対象に配設する態様。特に限定されないが、本例のように保護対象が作業者Wである場合には、作業者Wの首から提げるようにしたり、身体の一部(頭、肩、胸、腰等)に装着したりする態様を例示する。
【0050】
以上のように構成された本例の帯電噴霧付着防止手段30によれば、噴霧遮蔽手段としての空気流Aにより帯電噴霧Sを遮断するとともに、電位付与手段としてのイオナイザー32により、噴霧ノズル24の高圧の電極から保護対象へ電気力線Lが延びるのを妨害することができる。このため、保護対象への帯電噴霧Sの付着を防止することができる。
【0051】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)本発明が装備される静電噴霧機10の構成を適宜変更すること。例えば、噴霧ノズル24の数や配設位置等を適宜変更したり、走行車輪11の数を変更したり、機体12を自動走行可能に構成された自動台車に変更したりすることを例示する。
(2)本発明を手持式静電噴霧装置に装備させること。
(3)保護対象に応じて噴霧遮断手段の態様を適宜変更すること。例えば、保護対象に応じて、カバー部材2の大きさや形状を適宜変更することができ、より具体的には、保護対象を作業者Wの全身にするように、該カバー部材2を作業者Wの全身に合わせた大きさや形状にすることを例示する。また、送風機31の性能、個数、配設位置等を変更することにより空気流Aの流れ方を適宜変更したりすることができ、より具体的には、帯電噴霧Sの移動方向に略交差する方向へ該空気流を流す態様を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態に係る帯電噴霧付着防止手段を備えた静電噴霧機の側面図である。
【図2】同静電噴霧機の正面図である。
【図3】同静電噴霧機の平面図である。
【図4】同帯電噴霧付着防止手段の斜視図である。
【図5】同帯電噴霧付着防止手段の変更例を示す斜視図である。
【図6】同帯電噴霧付着防止手段の取付構造の一例を示す断面図である。
【図7】本発明を具体化した第二実施形態に係る帯電噴霧付着防止手段を備えた静電噴霧機の側面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 帯電噴霧付着防止手段
2 カバー部材
3 電位付与手段
4 固定金具
5 漏電防止部
10 静電噴霧機
11 走行車輪
12 機体
13 静電噴霧装置
15 縦フレーム
16 噴管
17 クランパー
18 コック
19 ハンドル
19a グリップ
20 アース用チェーン
23 高電圧発生部
24 噴霧ノズル
30 帯電噴霧付着防止手段
31 送風機
32 イオナイザー
33 筐体
A 空気流
F 機体前側
L 電気力線
S 帯電噴霧
W 作業者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電噴霧装置の噴霧ノズルから噴出される帯電噴霧が保護対象に付着することを防止するための帯電噴霧付着防止手段であって、
前記保護対象に向かう前記帯電噴霧を遮断するように、前記噴霧ノズルと前記保護対象との間に設けられた噴霧遮断手段を備えた帯電噴霧付着防止手段。
【請求項2】
前記噴霧遮断手段に電位を付与するため電位付与手段を備えた請求項1記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項3】
前記噴霧遮断手段は、前記帯電噴霧を遮断するように配設され、導電性を備えたカバー部材であり、前記電位付与手段は、該カバー部材に電位を付与するように構成された請求項2記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項4】
前記カバー部材は、透光性を備えている請求項3記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項5】
前記噴霧遮断手段は、前記帯電噴霧を遮断するように送風機から放出される空気流であり、前記電位付与手段は、該空気流に含まれる原子又は分子をイオン化するイオナイザーである請求項2記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項6】
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段をアース電位にするように構成された請求項2〜4のいずれか一項に記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項7】
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段を、前記帯電噴霧の電荷と逆極性の電位にするように構成された請求項2〜5のいずれか一項に記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項8】
前記電位付与手段は、前記噴霧遮断手段を、前記帯電噴霧の電荷と同極性の電位にするように構成された請求項2〜5のいずれか一項に記載の帯電噴霧付着防止手段。
【請求項9】
前記噴霧ノズルは、前記静電噴霧装置の進行方向に対して横方向に帯電噴霧を噴出するように配置された請求項1〜8のいずれか一項に記載の帯電噴霧付着防止手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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