説明

帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法

【課題】 塗布方式による高度帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法であって、プラスチックプレートもしくはシートに高い透明性及び透視性を有する帯電防止塗膜を均質に、且つ、強固に積層することのできる帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法を提供する。
【解決手段】 プラスチックプレートもしくはシートの表面に、圧力1×10-4〜100Torrの処理用ガス雰囲気でグロー放電プラズマを照射する第1工程、離型性を有するプラスチックフィルム上に導電性塗料を塗布し、導電性塗膜を形成する第2工程、上記導電性塗膜をプラスチックフィルムと共に第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの表面に積層する第3工程及び第3工程で積層された導電性塗膜上から離型性を有するプラスチックフィルムを剥離する第4工程からなることを特徴とする帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハー保存容器の材料や、電子部品、半導体等各種の極微細加工もしくは超微細加工を要する製造工場における床材や壁材は、帯電による塵埃の付着、これら塵埃の落下や再分散による2次汚染等を防止する目的で、高度に帯電防止されたプラスチックプレートが使用される。従来、上記目的に使用される帯電防止されたプラスチックは、アルミニウム、亜鉛等の金属微粉末、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫等の金属酸化物、導電性カーボン粉末、導電性ポリアニリン粉末等からなる導電性物質をプラスチックプレート等の成型品の表面に薄く均一に塗布したり、プラスチックをシートやプレート等の加工用素材や半導体ウェハー保存容器の如き成型品を成型するあたり、プラスチック中に均質に練り込んでおき、これらの導電性プラスチック組成物を押出成型や射出成型によって成型して導電性プラスチック成形品を製造していたのである。
【0003】しかし、上記プラスチック中に導電性物質を均質に練り込んでおき、これらの導電性プラスチック組成物を押出成型や射出成型によって成型した成型品は、練り込まれる導電性物質の粒度を透過光が多くなるように0.2μm以下の微粒子とする等光学的に工夫してはいるが、殆どの場合、上記プラスチック自体が透明性の成形品を与えるものであっても、該プラスチック中に分散した導電性物質によって著しく透明性が阻害されるものであった。
【0004】従って、高度に帯電防止され、且つ、透明性に優れたプラスチックプレートを製造するためには、帯電防止能を有する部分が表面部分に濃縮された塗布方式が採用され、上記帯電防止能を有する塗膜が透光性を保持するため薄い層で形成される。よって、上記塗膜に極端な厚さのバラツキが発生して帯電防止能にバラツキが発生することのないように塗膜の厚さの精度を高める必要があった。
【0005】上記の如き導電性樹脂シートとその製造方法として、特開平6−263899号公報には、熱可塑性樹脂と導電性材料とから成る塗料を熱可塑性樹脂離型フィルムの表面に塗布し硬化させて導電性塗膜を形成し、次いで、当該離型フィルムを、その塗膜面を熱可塑性樹脂の基材シートの表面に対面させて当該樹脂基材シートと熱圧着する導電性樹脂シートの製造方法、上記導電性材料がポリアニリンである導電性樹脂シートの製造方法及び上記熱可塑性樹脂と導電性ポリアニリンとから成る導電性塗膜層が、熱可塑性樹脂基材シートの表面に、熱圧一体に積層形成されてなる導電性樹脂シートが開示されている。
【0006】しかし、上記特開平6−263899号公報に開示された導電性樹脂シートの製造方法では、導電性塗膜層を熱可塑性樹脂基材シートの表面に、熱圧一体に積層するためには、導電性塗膜層を相当高温に加熱しなければ熱可塑性樹脂基材シートの表面に密着させることができず、従って、このような高温に加熱して熱圧すると熱可塑性樹脂基材シートが熱変形してしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、塗布方式による高度帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法であって、プラスチックプレートもしくはシートに高い透明性及び透視性を有する帯電防止塗膜を均質に、且つ、強固に積層することのできる帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、プラスチックプレートもしくはシートの表面に、圧力1×10-4〜100Torrの処理用ガス雰囲気でグロー放電プラズマを照射する第1工程、離型性を有するプラスチックフィルム上に導電性塗料を塗布し、導電性塗膜を形成する第2工程、上記導電性塗膜をプラスチックフィルムと共に第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの表面に積層する第3工程及び第3工程で積層された導電性塗膜上から離型性を有するプラスチックフィルムを剥離する第4工程からなることを特徴とする帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法をその要旨とするものである。
【0009】請求項2記載の本発明は、不活性ガスを主体とする1気圧近傍のガス雰囲気に、少なくとも一方の電極面に固体状誘電体が被覆されている一対の対向する金属電極を配設し、該金属電極間に電圧を印加し、発生するグロー放電プラズマを上記金属電極間でプラスチックプレートもしくはシートの表面に照射する第1工程、離型性を有するプラスチックフィルム上に導電性塗料を塗布し、導電性塗膜を形成する第2工程、上記導電性塗膜をプラスチックフィルムと共に第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの表面に積層する第3工程及び第3工程で積層された導電性塗膜上から離型性を有するプラスチックフィルムを剥離する第4工程からなることを特徴とする帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法をその要旨とするものである。
【0010】上記プラスチックプレートもしくはシートは、特に限定されるものではないが、例えば、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエーテルサルフォン樹脂(PES樹脂)、ポリサルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂等からなるプラスチックプレートもしくはシートが挙げられる。
【0011】請求項1記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法にあって、上記グロー放電プラズマを照射する際の処理用ガス雰囲気としては、1×10-4〜100Torr、好ましくは1×10-2〜100Torrである。尚、上記処理用ガス雰囲気には、減圧排気したグロー放電プラズマ処理装置内に残存する空気が極く僅かな量が混合する。上記処理用ガス雰囲気の圧力が100Torrを超えると、グロー放電プラズマが破壊され、熱プラズマとなり、遂にはアーク放電に移行してしまうので耐熱性の低いプラスチックプレートもしくはシートには不適であり、更には、プラスチックプレートもしくはシートの処理面全体に均一に処理されなくなる等の不都合が発生し、上記処理用ガス雰囲気の圧力を1×10-4Torr未満にするためには、高価な真空チャンバーや大出力の真空排気装置を必要とする等経済性が問題となる。就中、直流電流印加或いは高周波電流印加による場合、装置が簡便で、比較的処理圧力が高い状態でもグロー放電プラズマの発生可能であり、この場合の処理用ガス雰囲気は、1×10-2〜100Torrが用いられる。
【0012】上記グロー放電プラズマ発生装置の電極は、特に限定されるものではないが、例えば、平行平板型、同軸円筒型、円筒、球等の曲面対向平板型、双曲面対向平板型、複数の細線対向平板型等の電極が挙げられる。これらの電源として、直流電流或いは高周波電流は容量結合形式で印加される。又、高周波電流印加の場合、外部電極を用いて誘導形式で印加可能である。
【0013】上記電極の電極間距離は、処理雰囲気の圧力、被処理プラスチックプレートもしくはシートの厚さ、印加電圧の大きさ、後述する処理用ガスの種類や流入速度や固体誘電体の種類や厚さ等によって適宜決定されるが、上記電極間距離が大きくなると、グロー放電プラズマ密度が低下し、且つ、均一性が低下し、電力消費量が増大する。逆に、上記電極間距離が余り小さくなると、後述する処理用ガスの利用効率が低下するので、被処理プラスチックプレートもしくはシートの取扱の許容する1〜30mm程度の範囲において適宜設定することが好ましい。
【0014】上記グロー放電プラズマの発生に際し、処理用ガスが用いられる。上記処理用ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素等の酸素含有ガス、アンモニア、窒素等の窒素含有ガス及び4フッ化炭素(CF4 )、6フッ化炭素(C2 6 )、6フッ化プロピレン(C3 6 )、1塩化3フッ化炭素(CClF3 )、6フッ化硫黄(SF6 )等のフッ素含有ガス等が挙げられる。これらの処理用ガスは単独又は2種以上が適宜混合されてもよい。就中、上記酸素含有ガスに対し、50体積%以下の混合比率で上記フッ素含有ガスを混合した処理用ガスは、被処理プラスチックプレートもしくはシートの表面活性化をより促進する。
【0015】上記酸素含有ガス、窒素含有ガス、フッ素含有ガス等の活性元素のラジカルを発生し易い処理用ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガスを含む不活性ガスと併用されてもよい。上記希ガスを含む不活性ガスの使用量は、上記酸素含有ガス、窒素含有ガス、フッ素含有ガス等の活性元素のラジカルを発生し易い処理用ガスの種類にもよるが、50体積%程度が好ましい。上記希ガスを含む不活性ガスの使用量があまり多くなると、被処理プラスチックプレートもしくはシートの表面活性化を低下させる。
【0016】請求項2記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法にあって、上記グロー放電プラズマを照射する際の処理雰囲気としては、不活性ガスを主体とする1気圧近傍のガス雰囲気である。上記不活性ガスを主体とするガスとしては、請求項1において述べた上記希ガスを含む不活性ガス及び上記酸素含有ガス、窒素含有ガス、フッ素含有ガス等の活性元素のラジカルを発生し易い処理用ガスの混合ガスが用いられる。
【0017】請求項2記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法にあって、上記希ガスを含む不活性ガスの使用量は、上記酸素含有ガス、窒素含有ガス、フッ素含有ガス等の活性元素のラジカルを発生し易い処理用ガスの種類にもよるが、90体積%以上、好ましくは95〜99.9体積%である。上記希ガスを含む不活性ガスの使用量が90体積%未満の場合、前記電極間に電圧を印加しても上記グロー放電プラズマが発生し難くなる。上記処理用ガスとして上記酸素含有ガス、窒素含有ガス、フッ素含有ガス等の活性元素のラジカルを発生し易い処理用ガスに上記希ガスを含む不活性ガスを混合して用いる場合、就中、準安定状態の寿命の長いヘリウムガスが処理用ガスを励起し易いので好適に用いられる。
【0018】上記希ガスを含む不活性ガスを混合して用いる場合、上記ヘリウムガス以外の希ガスを含む不活性ガスに、2体積%以下のアセトン、メタノール、メタン、エタン等の有機化合物の蒸気を混合しておくことによって、上記ヘリウムガス同様に処理用ガスを励起し易くすることができる。
【0019】上記処理用ガスとして上記の他、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガスを含む不活性ガスのみが用いられてもよい。
【0020】請求項2記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法にあって、1気圧近傍の混合ガス雰囲気とは、100〜800Torr、好ましくは700〜780Torrの圧力である。上記混合ガス雰囲気が800Torrを超えると、グロー放電プラズマ処理装置の圧力調整のための装置が大がかりとなり、処理操作が煩瑣なものとなる。
【0021】上記グロー放電プラズマ処理は、処理雰囲気や被処理プラスチックプレートもしくはシートを加熱し、もしくは冷却して行われてもよいが、室温下においても充分に処理可能である。上記処理用ガスは、上記グロー放電プラズマによって励起される。上記処理用ガスの励起手段は、特に限定されるものではないが、例えば、前記する上部電極及び下部電極間に直流電流を印加してプラズマ分解する方法、高周波電流を印加してプラズマ分解する方法、マイクロ波放電によってプラズマ分解する方法、電子サイクロトロン共鳴によってプラズマ分解する方法、熱フィラメントによる加熱によって熱分解する方法等が挙げられる。上記グロー放電に用いられる電源の周波数は、kHzオーダーであり、耐熱性の小さい被処理プラスチックプレートもしくはシートの場合、5〜30kHzの比較的低い周波数が好ましい。
【0022】又、用いられる電圧は、使用される処理用ガスの種類及び被処理プラスチックプレートもしくはシートの種類や厚さ等によって適宜設定されるが、好ましくは、その電界強度が1〜40kV/cmとなるように印加される。上記電界強度が1kV/cm未満であると処理に長時間を要し、逆に、上記電界強度が40kV/cmを超えると、アーク放電に移行する挙動を示す。
【0023】上記グロー放電プラズマ処理時間は、使用される処理用ガスの種類、印加電圧の大きさ及び被処理プラスチックプレートもしくはシートの種類や厚さ等によって適宜設定されるが、例えば、厚さ3mmのアクリル樹脂プレートをヘリウムガスを用いてグロー放電プラズマ処理を行う場合、上記印加電圧の範囲では15秒程度で被処理アクリル樹脂プレート表面は活性化され、これ以上の時間をかけても活性化効果は向上しない。
【0024】以下、図1に示されたグロー放電プラズマ処理装置を参照しながら本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法を説明する。
【0025】図1に示されたグロー放電プラズマ処理装置は、電源部1、パイレックスガラス製の表面処理室側壁2、ステンレス鋼板製の表面処理室天板3及び表面処理室底板4を主要構成部材とする表面処理室容器、上記表面処理室容器内の表面処理室天板3近くに設けられた上部電極6及び表面処理室底板4近くに設けられた下部電極7からなる電極並びにガス排気口11、上記上部電極6内より導入されるガス導入口8及び上記上部電極6及び下部電極7間に噴出されるガス導入口9及びこれに連なる複数個のガス噴出口101、101、・・・を備えたパイレックスガラス製のガス噴出リング10等からなるガス導入及び排出装置等から構成されている。
【0026】上記上部電極6及び下部電極7の電極材料は、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス鋼、真鍮等の多成分系の金属や、銅、アルミニウム等の単一成分からなる金属が挙げられる。
【0027】上記上部電極6及び下部電極7の形状は、特に限定されるものではなく、被処理プラスチックプレートもしくはシートをグロー放電プラズマに暴露する形態によって前記する電極群から適宜選定さてるが、図1においては、一対の相対する平行平板型が示されている。上記上部電極6及び下部電極7には、その電極面に各々固体誘電体61及び71が被覆されている。上記固体誘電体は、必ずしも両電極6及び7を共に被覆する必要はなく、上部電極6のみに被覆されるものであってもよい。
【0028】上記固体誘電体としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の有機固体誘電体や酸化珪素(SiO2 )、酸化アルミニウム(Al2 3 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化チタン(TiO2 )等の無機固体誘電体が挙げられる。これらの固体誘電体は、フィルムもしくはシート状であってもよく、又、上記電極形状の型窩を有する成形体であってもよい。上記電極面を被覆する固体誘電体の厚さは、0.05〜4mm程度が好ましい。上記電極面に4mmを超えて余り厚いと、グロー放電プラズマを発生させるのに高電圧を要し、0.05mm未満の余り薄い被覆であると電圧印加時に絶縁破壊が起こり易く、アーク放電に移行するおそれがある。
【0029】上記表面処理室容器は、図1に示されているグロー放電プラズマ処理装置において、パイレックスガラス製の表面処理室側壁2、ステンレス鋼板製の表面処理室天板3及び表面処理室底板4を主要構成部材としているが、各構成部材が上記上部電極6及び下部電極7等の電極と充分に絶縁がとれているならば、ステンレス鋼やアルミニウム板等の導電性材料からなる構成部材であってもよい。
【0030】図1に示されているグロー放電プラズマ処理装置において、被処理プラスチックプレートもしくはシートAは、下部電極7の電極面を被覆する固体誘電体71上に載置されて、上部電極6から下部電極7に向けて流れるグロー放電プラズマの照射を受けるので、被処理プラスチックプレートもしくはシートAの上部電極6に対向する表面のみがグロー放電プラズマ処理される。
【0031】上記被処理プラスチックプレートもしくはシートAの表裏両面をグロー放電プラズマ処理しようとする場合、再度、被処理プラスチックプレートもしくはシートAの裏面について同じ操作を行ってもよいが、被処理プラスチックプレートもしくはシートAを上記上部電極6と下部電極7の間に上記両電極と平行に、且つ、上記両電極と被処理プラスチックプレートもしくはシートAの間に処理用ガスが充分に接触し得る前記高さ1mm以上の処理雰囲気を設ける必要がある。
【0032】上記上部電極6と下部電極7間のグロー放電プラズマ処理部に処理用ガスもしくは処理用ガス及び不活性ガスを均一に供給するために、図1においては、上部電極6を多孔構造とし、上部電極6の電極面を被覆する固体誘電体61を貫通する複数個の処理用ガス供給口62、62、・・・を穿設し、ガス導入管8から供給される処理用ガスを可及的均一に上記グロー放電プラズマ処理部に分散して供給し得る如くなされているが、ガス攪拌装置等の付加設備を用い、上記グロー放電プラズマ処理部に供給する等適宜ガス攪拌手段を講ずるならば、上部電極6を多孔構造とする必要はない。
【0033】又、上記上部電極6と下部電極7間のグロー放電プラズマ処理部に、ガス導入管9から供給される処理用ガスを、ガス噴出リング10の複数個のガス噴出口101、101、・・・より噴出させ、上記上部電極6の複数個の処理用ガス供給口62、62、・・・から供給される処理用ガスと均一に混合して上記グロー放電プラズマ処理部に供給し得る如くなされているが、上記多孔構造とした上部電極6と同様に、適宜ガス攪拌手段を講ずることによって、ガス噴出リング10に置き換えることができる。
【0034】上記処理用ガスもしくは処理用不活性ガスは、図示していないが、ガス導入管8及び9並びにガス排出口11においてマスフローコントローラー等で流量制御されている。
【0035】請求項1記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法において、上記表面処理室容器内は減圧されるが、図示していない減圧装置によって、排気口12より減圧される。請求項1記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法において、同様に上記表面処理室容器内を減圧にする必要がある場合には、同様に減圧装置によって減圧される。
【0036】上記第2工程で用いられる導電性塗料は、熱可塑性樹脂、導電性粉末を主要構成成分とする。上記熱可塑性樹脂は、通常の熱接着設備によって接着が可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
【0037】上記導電性粉末は、透光性を著しく阻害するものでなければ特に限定されるものではなく、無機質の導電性粉末、有機質の導電性粉末から適宜選択使用される。上記無機質の導電性粉末として、例えば、粒子の表面もしくは粒子全体が酸化錫成分からなる導電性粉末、上記酸化錫成分に酸化アンチモン成分0.1〜20重量%を添加した導電性粉末等が挙げられる。上記酸化錫成分からなる導電性粉末は、高い導電性を示すが、粒子径が大きくなると可視光線を散乱し、得られる導電性塗膜の透明性が低下するので、その粒子径は0.4μm以下であることが望ましい。しかし、硫酸バリウム等の透明性を有する粒子の表面に酸化錫をコーティングした導電性粉末の場合には、上記可視光線の散乱は少ないので、その粒子径は0.4μm以上であってもよい。
【0038】酸化アンチモン含有酸化錫を硫酸バリウム等の透明性を有する粒子の表面にコーティングした導電性粉末は、その高い透明性から好適に使用される。上記酸化アンチモン含有酸化錫を硫酸バリウム粒子の表面にコーティングした導電性粉末の粒子径は、0.01〜2μmの範囲で好適に使用される。上記粒子径が0.01μm未満である場合、必要な導電性を示す厚さに形成された導電性塗膜において、芯材である硫酸バリウム粒子の体積比率が小さくなり、該導電性塗膜の透明性が低下する。又、上記粒子径が2μmを超えると、形成される導電性塗膜の平滑性が低下し、充填された導電性粉末間に微小な空気孔が生じ、導電性塗膜が曇り、その透明性を低下させる。
【0039】上記無機質の導電性粉末の配合量は、バインダーとして使用される熱可塑性樹脂100重量部に対し100〜500重量部が好ましい。上記配合量が100重量部未満である場合、形成される導電性塗膜の導電性が低下し、必要な帯電防止効果が得られず、又、上記配合量が500重量部を超えると、形成される導電性塗膜の透明性が低下する。
【0040】上記有機質の導電性粉末として、例えば、アニリン系重合体、ピロール系重合体、チオフェン系重合体等の導電性粉末が挙げられる。就中、導電性アニリン系重合体は、熱安定性に優れることから好適に使用される。上記導電性アニリン系重合体の配合量は、バインダーとして使用される熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜30重量部が好ましい。上記配合量が0.1重量部未満である場合、形成される導電性塗膜の導電性が低下し、必要な帯電防止効果が得られず、又、上記配合量が30重量部を超えると、形成される導電性塗膜の透明性が低下する。
【0041】上記導電性塗料は、熱可塑性樹脂、導電性粉末の他、必要に応じて、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0042】上記有機溶剤は、上記導電性塗料が塗布される基材プラスチックプレートの種類や用いられるバインダーとしての熱可塑性樹脂の種類等によって適宜選択使用されるが、沸点70〜160℃程度のものが好ましい。上記沸点が70℃未満では、塗工中の蒸発が大きく、上記導電性塗料の粘度が変化し、塗布性を低下させ、上記沸点が160℃を超えると、乾燥に大きなエネルギーを要する。
【0043】上記有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、イソプロピルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、トルエン、キシレン、アニソール等が挙げられる。
【0044】上記紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
【0045】又、導電性粉末のバインダーとして使用される熱可塑性樹脂への分散性を向上させるために上記導電性粉末を予め、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミネートカップリング剤等で表面処理を行って置くことも有効である。
【0046】上記導電性塗料を調製する方法は、特に限定されるものではないが、バインダーとして用いられる上記熱可塑性樹脂及び導電性粉末を有機溶剤に混合、溶解して調製されるが、上記熱可塑性樹脂及び導電性粉末を有機溶剤に混合、溶解する装置として、例えば、サンドミル、ボールミル、アトライター、高速回転攪拌装置、三本ロール等が使用される。
【0047】第2工程で上記導電性塗料の支持体として用いられる離型性を有するプラスチックフィルムは、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレートの如きポリエステルフィルム等が挙げられる。上記プラスチックフィルムは、1軸もしくは2軸の延伸処理が施されたものであってもよく、必要に応じて表面離型処理が施されたものであってもよい。
【0048】上記プラスチックフィルム上に上記導電性塗料が塗工されるが、上記第2工程において、採られる塗工方法としては、精密塗工ができる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、スプレー法、バーコート法、ドクターブレード法、ロールコート法、ディッピング法等が挙げられる。
【0049】上記導電性塗膜の厚さは、好ましくは0.5〜5μmである。上記導電性塗膜の厚さが0.5μm未満であると、導電性が不充分となり、必要な帯電防止効果が得られない。又、上記導電性塗膜の厚さが5μmを超えると、全光線透過率が低下し、透明性が低下する。
【0050】第2工程において形成された上記導電性塗膜は、上記支持体として用いられた離型性を有するプラスチックフィルムと共に、第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの処理面に第3工程において積層されるが、上記積層手段は特に限定されるものではないが、例えば、熱ロールによるラミネーター、熱プレスによるラミネーター等が挙げられる。
【0051】次いで、第4工程において、上記離型性を有するプラスチックフィルムが上記導電性塗膜面より剥離されて帯電防止プラスチックプレートもしくはシートが作製される。得られた帯電防止プラスチックプレートもしくはシートには、その表面を使用時まで保護するために、表面保護フィルムを仮着したり、同目的の合紙を挟着して保管されてもよい。
【0052】請求項1記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法は、叙上の如く構成されているので、処理用ガスの存在によってグロー放電プラズマ処理によるプラスチックプレートもしくはシート表面の活性化が均一且つ充分に行われ、導電性塗膜と強固に接着させることができ、高度帯電防止性能を安定して付与できる。又、得られる上記帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの導電性塗膜は、前記諸性質に加えて、高い全光線透過率を保持しているので該帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの透明性や透視性に優れ、クリーンベンチ等の高度帯電防止性能と透明性や透視性を併せ要求する半導体産業分野において好適に使用できる。
【0053】請求項2記載の本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法は、叙上の如く構成されているので、ほぼ常圧においてグロー放電プラズマ処理によるプラスチックプレートもしくはシート表面の活性化が均一且つ充分に行われるので、極めて容易に安定した高度帯電防止性能と高い透明性や透視性を有する帯電防止プラスチックプレートもしくはシートを提供できる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて、本発明の実施の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0055】〔導電性塗料の調製〕
■導電性塗料A2−ヒドロキシプロピルアクリレート10モル%及び塩化ビニル90モル%からなるバインダー用共重合樹脂(積水化学社製、商品名:エスレックE−HA)100重量部、メチルエチルケトン200重量部、シクロヘキサノン800重量部をアトライターに仕込み、攪拌して溶解させる。次に、一次粒径0.02μmの酸化アンチモン含有酸化錫粉末(三菱マテリアル社製、商品名:T−1)300重量部を攪拌しながら加えて8時間攪拌分散させて導電性塗料Aを調製した。
【0056】■導電性塗料B導電性塗料Aの酸化アンチモン含有酸化錫粉末に替えて、微粒子硫酸バリウムをアンチモンドープした酸化錫でコートした平均粒径0.2μmの導電性粉末(三井金属社製、商品名:パストランType−IV)200重量部を用いたこと以外、導電性塗料Aと同様にして導電性塗料Bを調製した。
【0057】■導電性塗料Cメタクリレート樹脂(旭化成社製、商品名:デルペットLP−1)100重量部、メチルエチルケトン60重量部、シクロヘキサノン240重量部をアトライターに仕込み、攪拌して溶解させる。次に、有機導電性のアニリンー重合体粉末(アライドシグナル社製、商品名:Versicon)15重量部を攪拌しながら加えて8時間攪拌分散させて導電性塗料Cを調製した。
【0058】(実施例1)電極間距離30mmの高周波容量結合型プラズマ処理装置を用い、厚さ3mmのアクリル樹脂プレートを上記電極間に装着し、装置内を1×10-3Torrに減圧し、次いで、装置内に酸素ガスをガス流量10sccmで導入し、装置内を0.1Torrに調節する。この状態を維持しながら70Wの電力を1分間印加してアクリル樹脂プレート表面を処理した(第1工程)。
【0059】これとは別に、厚さ25μmの離型性を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人社製、商品名:テトロンフィルムHP7)上に導電性塗料Aをバーコーターを用いて乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布、乾燥して導電性塗膜を形成した(第2工程)。上記表面処理されたアクリル樹脂プレートの処理面に上記導電性塗膜を重ね合わせて、加熱加圧ロールによって、温度100℃、圧力4kg/cm2 の条件で熱圧着し、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムと共に積層した(第3工程)。
【0060】第4工程として、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムを上記積層体の導電性塗膜面から剥離して帯電防止アクリル樹脂プレートを作製した。
【0061】(実施例2〜6)表1に示すプラスチックプレート、表面処理雰囲気条件及び導電性塗料を用いたこと以外、実施例1と同様にして帯電防止プラスチックプレートを作製した。尚、実施例4のみ、処理雰囲気として実施例1と同様、装置内を1×10-3Torrに減圧した後、装置内に4フッ化炭素ガスをガス流量20sccm及びヘリウムガスをガス流量10sccmで導入し、装置内を1Torrに調節している。
【0062】
【表1】


【0063】(実施例7)図1に示した金属電極80mmφ、下部電極7の電極面に厚さ2mm、120mmφの二酸化チタン(TiO2 )焼結体円板からなる固体誘電体71を装着した電極間距離7mmのプラズマ処理装置を用い、装置内を1Torrに減圧した後、ヘリウムガスを流量500sccmでガス導入管9から導入して、757Torrの雰囲気圧力とした。次いで、上記電極6及び7間に15kHz、3kVの電圧を印加し、該電極間に装着したアクリル樹脂プレートに15秒間グロー放電プラズマを照射した(第1工程)。第2工程以降は、実施例1と同様にして帯電防止アクリル樹脂プレートを作製した。
【0064】(実施例8)実施例7で用いたプラズマ処理装置を用い、電極間距離を5mmとし、固体状誘電体71をTiO2 焼結体に替えて、厚さ2mm、120mm□の石英ガラス板を装着した電極間距離5mmのプラズマ処理装置を用い、装置内を1Torrに減圧した後、図1に示したガス導入管8より、装置内に酸素ガスをガス流量15sccmで多孔構造の上部電極6から導入し、同時に、ガス導入管9より、上記上部電極6と下部電極7の間に上記両電極6及び7の周縁部を取り囲むように上記両電極6及び7と平行して設けられ、上記両電極4及び5間のグロー放電プラズマ処理部3に向けて多数穿設されている処理ガス噴出口101よりヘリウムガスを流量985sccmで導入して、757Torrの雰囲気圧力とした。次いで、上記電極6及び7間に15kHz、4.1kVの電圧を印加し、該電極6及び7間に装着した厚さ2mmのアクリル樹脂プレートに15秒間グロー放電プラズマを照射した(第1工程)。第2工程以降は、実施例1と同様にして帯電防止アクリル樹脂プレートを作製した。
【0065】(実施例9、10)表1に示すプラスチックプレートを用いたこと以外、実施例7と同様にして帯電防止プラスチックプレートを作製した。
【0066】(比較例1〜3)表1に示す如く、グロー放電プラズマ処理を施していないアクリル樹脂プレートに、表1に示す導電性塗膜を各々用いたこと以外、実施例1と同様にして帯電防止アクリル樹脂プレートを作製した。
【0067】上記実施例及び比較例で得られた帯電防止プラスチックプレートの性能を評価するため、下記の項目につき各々の項目毎に示した方法のよって評価した。評価結果は表2に示す。尚、接触角の試験サンプルは、上記実施例及び比較例の第1工程終了後のプラスチックプレートについて行った。
【0068】1.表面固有抵抗:ASTM D257に準拠して表面固有抵抗を測定した。
【0069】2.全光線透過率:ASTM D1003に準拠して全光線透過率を測定した。
【0070】3.密着性:JIS K 5400に準拠して導電性塗膜とプラスチックプレートとの密着性を評価するため、導電性塗膜に1mm間隔で切れ目を縦横に入れ、100個の碁盤目を作成し、該碁盤目上にセロハン粘着テープ(積水化学社製、商品名:セキスイセロハンテープNo.252)を貼付け、これを剥離して、上記100個の碁盤目の導電性塗膜が何個剥がれずに残ったかを計数する碁盤目剥離試験を行った。表2の当該カラムに記載された分子の数字は、分母に示した100個のサンプル中剥がれずに残った個数を表す。
【0071】4.接触角:第1工程終了後のプラスチックプレートのグロー放電プラズマ処理面に、2mmの水滴を1cm間隔で滴下し、協和界面科学社製の接触角測定装置「CA−D」を用いて静的接触角を測定した。
【0072】
【表2】


【0073】
【発明の効果】本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法は、叙上の如く構成されているので、導電性塗料による導電性塗膜をプラスチックプレートもしくはシートの表面に強固に接着しており、且つ、上記導電性塗膜は、高度帯電防止機能を有するにも拘らず全光線透過率によって評価される透明性が極めて優れた帯電防止プラスチックプレートもしくはシート安定して生産することができる。本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法によって得られる帯電防止プラスチックプレートもしくはシートは、上記する高度帯電防止機能を有し、強固にプラスチックプレートもしくはシートに積層されているので長期にわたり優れた性能を維持でき、就中、半導体関連高度帯電防止材料等として好適に使用される。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法を実施するための装置の一例を示す一部切欠断面図である。
【符号の説明】
1 電源部
2 表面処理室側壁(パイレックスガラス製)
3 表面処理室天板(ステンレス鋼板製)
4 表面処理室底板(ステンレス鋼板製)
5 表面処理部
6 上部電極
7 下部電極
61、71 固体誘電体
62 ガス供給口
8、9 ガス導入管
10 ガス噴出リング(パイレックスガラス製)
101 ガス噴出口
11 ガス排出口
12 排気口
13 絶縁体
A 被処理プラスチックプレートもしくはシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラスチックプレートもしくはシートの表面に、圧力1×10-4〜100Torrの処理用ガス雰囲気でグロー放電プラズマを照射する第1工程、離型性を有するプラスチックフィルム上に導電性塗料を塗布し、導電性塗膜を形成する第2工程、上記導電性塗膜をプラスチックフィルムと共に第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの表面に積層する第3工程及び第3工程で積層された導電性塗膜上から離型性を有するプラスチックフィルムを剥離する第4工程からなることを特徴とする帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法。
【請求項2】 不活性ガスを主体とする1気圧近傍のガス雰囲気に、少なくとも一方の電極面に固体状誘電体が被覆されている一対の対向する金属電極を配設し、該金属電極間に電圧を印加し、発生するグロー放電プラズマを上記金属電極間でプラスチックプレートもしくはシートの表面に照射する第1工程、離型性を有するプラスチックフィルム上に導電性塗料を塗布し、導電性塗膜を形成する第2工程、上記導電性塗膜をプラスチックフィルムと共に第1工程でグロー放電プラズマ照射処理されたプラスチックプレートもしくはシートの表面に積層する第3工程及び第3工程で積層された導電性塗膜上から離型性を有するプラスチックフィルムを剥離する第4工程からなることを特徴とする帯電防止プラスチックプレートもしくはシートの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開平9−208729
【公開日】平成9年(1997)8月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−17541
【出願日】平成8年(1996)2月2日
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)