説明

平面タッチボタンつきゲームコントローラ

【課題】ポーズボタンのような必要に応じて入力を受け付けるべきか否かが異なる種々の機能を割り当てられるべきボタンについて、<1>ポーズボタンに誤って触れてしまうことによる誤操作を防止すること、<2>必要な際にはポーズボタンが押しやすいこと、<3>ゲームプレイ時のボタン入力の際に、ポーズボタンが邪魔になるおそれがないこと、のすべてを実現できるゲームコントローラを実現する。
【解決手段】上面板(0102)と、上面板上に凸設される一以上の機械式ボタン(0103a)〜(0130h)と、上面板と略面一に配置され、前記機械式ボタンが入力受付け可能な状態で、入力を受付けない非活性状態に制御可能な平面タッチボタン(0104a)〜(0104c)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用ゲーム機を操作するためのゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、家庭用ゲーム機を操作するためのゲームコントローラとして、方向レバー(ジョイスティック)と、機械式ボタンとで構成されたジョイスティック装置が存在する。これらのジョイスティック装置を卓上に置いて操作することにより、ゲームセンターなどに設置されるアーケードゲーム機での操作感をそのまま家庭においても体感することが可能となる。また、特に、格闘ゲームのように素早い入力が必要となる場合には、手持式のコントローラよりも入力の容易な卓上型コントローラが適している。
【0003】
しかしながら、アーケードゲーム機と比べて、家庭内で用いられる卓上型コントローラは、使用時や保管時のスペースの問題から、筐体の大きさに制約があり、小型とすることが好ましい。一方で、コントローラの筐体が小型である場合には、限られたスペース内に操作のための入力ボタンを配置しなければならないが、ボタン同士の配置が近いと操作時に誤って触れてしまうことによる誤操作のおそれがある。特に、格闘ゲームでは、以下に述べるような誤操作を避ける必要性が大きい。
【0004】
格闘ゲームでは、当該ゲームソフトのプログラムによりポーズ(ゲーム一時停止)機能を割り当てられたボタン(以下、「ポーズボタン」という。)が必ず存在する。ポーズボタンを押すと、ゲームが一時停止されるため、格闘ゲーム対戦中にポーズボタンを押すと試合の流れに影響が出る。そのため、格闘ゲーム大会によっては、ポーズボタンを押すだけで失格となってしまうことがある。したがって、特に、格闘ゲームにおいては、ポーズボタンに誤って触れてしまうことによる誤操作を避ける必要性が大きい。
【0005】
そこで、従来のゲームコントローラにおいては、ポーズボタンは極力押されないよう小型化したり、押しにくい位置(ゲームコントローラの筐体の側面など)に配置したりする場合があった(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://www.4gamer.net/games/099/G009926/20100425001/
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ポーズボタンを小型化しすぎたり、押しにくい位置に配置したりする場合には、ポーズボタンによる入力が必要な場合には、逆に押しにくくなるという弊害がある。
【0008】
また、ポーズボタンが凹凸を有する機械式ボタンにより構成されている場合には、ゲームプレイ時のボタン入力の際に、ポーズボタンに指が引っかかるなど邪魔になるおそれがある。
【0009】
したがって、<1>ポーズボタンに誤って触れてしまうことによる誤操作を防止すること、<2>必要な際にはポーズボタンが押しやすいこと、<3>ゲームプレイ時のボタン入力の際に、ポーズボタンが邪魔になるおそれがないこと、のすべてを実現できるゲームコントローラを実現することが好ましい。
【0010】
なお、以上の説明においては、ポーズボタンを例として挙げたが、上記課題は、ポーズボタンに限らず、必要に応じて入力を受け付けるべきか否かが異なる種々の機能を割り当てられるべきボタンについて、共通して生じる課題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、以上の課題を解決するため、本願出願人は、次のゲームコントローラを提案する。
【0012】
すなわち、第一の発明として、上面板と、上面板上に凸設される一以上の機械式ボタンと、上面板と略面一に配置され、前記機械式ボタンが入力受付け可能な状態で、入力を受付けない非活性状態に制御可能な平面タッチボタンと、を有するゲームコントローラ、を提案する。
【0013】
第二の発明として、前記機械式ボタンは、上面板の中央より左又は右寄りに配置され、前記平面タッチボタンは、前記機械式ボタンよりさらに左又は右寄りに配置される第一の発明に記載のゲームコントローラ、を提案する。
【0014】
第三の発明として、さらにジョイスティックを有し、このジョイスティックは、前記機械式ボタンが上面板の左寄りに配置されている場合には、上面板の右寄りに配置され、前記機械式ボタンが上面板の右寄りに配置されている場合には、上面板の左寄りに配置される第二の発明に記載のゲームコントローラ、を提案する。
【0015】
第四の発明として、前記機械式ボタンは、操作者位置から手を配置したときに手の指の先端位置が描くカーブに近いカーブを描くように配置され、一のカーブに沿って配置される最大の機械式ボタン数は4である第二の発明又は第三の発明に記載のゲームコントローラ、を提案する。
【発明の効果】
【0016】
本発明のゲームコントローラでは、<1>平面タッチボタンを用いた入力が不要な場合には、平面タッチボタンを非活性状態に制御することにより、平面タッチボタンに触れることによる誤操作を防止することができる。また、<2>平面タッチボタンは上面板上に配置されており、必要な際には平面タッチボタンによる入力が容易である。<3>ゲームコントローラの平面タッチボタンの部分は凹凸がなく、機械式ボタンを用いた入力操作時に邪魔になることがない。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本件発明の実施の形態について、添付の図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。なお、実施形態1は、主に請求項1などに関する。実施形態2は、主に請求項2などに関する。実施形態3は、主に請求項3などに関する。実施形態4は、主に請求項4などに関する。
<<実施形態1>>
<実施形態1:概要>
【0018】
本実施形態のゲームコントローラは、入力を受付けない非活性状態に制御可能な平面タッチボタンを有する点に特徴を有する。
<実施形態1:構成>
【0019】
図1は、本実施形態のゲームコントローラの一例を示す概念図である。(a)が斜視図、(b)がA方向から観察した側面図である。
【0020】
本実施形態のゲームコントローラ(0101)は、上面板(0102)と、機械式ボタン(0103a〜0103h)と、平面タッチボタン(0104a〜0104c)と、を有する。なお、図1では、ジョイスティック(0105)も図示されているが、ジョイスティックは、本実施形態のゲームコントローラに必須の構成ではない。
(ゲームコントローラ)
【0021】
本実施形態の「ゲームコントローラ」は、家庭用ゲーム機への入力操作のために用いられるゲームコントローラである。図1では、卓上用のゲームコントローラが開示されているが、手持式のコントローラであってもよい。
(上面板)
【0022】
「上面板」(0102)は、本実施形態のゲームコントローラの本体である筐体の上面をいう。筐体は、具体的には、ゲームコントローラを構成する回路等を納めるためのカバーや箱である。図1のように、上面の一部(周縁付近など)にある程度の傾斜が設けられている場合があるが、このような傾斜部分も上面に含まれる。
(機械式ボタン)
【0023】
「機械式ボタン」は、ばね等の機械部品(電子部品と区別する意味で用いる。)によって構成されるボタンである。機械式ボタンは、上面板上に凸設される。「凸設」とは、図1(b)に例示されるように、ある部材(ここでは、上面板)から突き出して設けられていることをいう。
【0024】
機械式ボタンは、操作者によって押下されることにより、ゲーム機の操作のための入力受付けを可能とする機能を有する。格闘ゲームのプレイ中にキャラクターの動作(例えば、パンチやキックといった動作)などを入力する場合には、機械式ボタンが用いられることが好ましい。機械式ボタンに指で触れることで、目で見なくともボタンの位置を把握することができるので、プレイ中に、ゲーム画面から目を離して、ゲームコントローラ上のボタンの位置を確認する必要がないからである。また、アーケードゲームにおいては、機械式ボタンが用いられる例が多く、アーケードゲームと同様の操作感を得る目的とも合致するからである。
【0025】
機械式ボタンの個数は、一以上であればいくつであってもよい。なお、機械式ボタンの好ましい個数等については、後述する実施形態4において述べる。
(平面タッチボタン)
【0026】
「平面タッチボタン」は、少なくとも接触の有無を検出可能な平板状のセンサによって構成されたボタンである。
【0027】
平面タッチボタンは、上面板と略面一に配置される。このため、図1(b)のように、平面タッチボタンによって上面板に凹凸が生じることがない。したがって、機械式ボタンの操作の際に、平面タッチボタンに指がひっかかるなどして、操作の邪魔になることがない。特に、格闘ゲームのように、機械式ボタンの操作が激しい場合、操作者の手の指などが平面タッチボタンに擦れるなどしてすり傷となるなど、問題が生じ得るが、本実施形態の平面タッチボタンによれば、このような問題を回避できる。「略面一」とは、平坦性を有することをいうが、指は少しの段差でも敏感に感じるので、本発明における「略面一」とは、平面タッチボタン付近を指でなぞったときに、ほとんど段差を感じない程度の平坦性を持つことをいう。したがって、筐体に窓のごときものを設けて、その位置に液晶表示機能を有するタッチパネルを配置するような構成は、窓枠にあたる筐体の部分とタッチパネルとで段差が生じるために、本件発明にいう「略面一」に配置するものに該当しない。
【0028】
平面タッチボタンの個数は、特に限定されない。複数の平面タッチボタンを備える場合には、複数のセンサにそれぞれ各1個の平面タッチボタンを割り当てることもできる。あるいは、平面タッチボタンを、接触の有無及び接触位置を検出可能な平板状のセンサによって構成し、1つのセンサ上における複数の座標範囲にそれぞれ1個の平面タッチボタンを割り当てることもできる。これらの場合には、平面タッチボタンの位置を示すために、ゲームコントローラの上面板にボタンのイラスト等の表示を行うことが好ましい。
【0029】
あるいは、平面タッチボタンは、センサと表示装置とによって構成されていてもよい。この場合は、表示装置によって、平面タッチボタンの位置を表示することができる。後述するように平面タッチボタンは非活性状態に制御可能であるが、非活性状態時には表示装置をOFFにして、ボタンの位置を表示しないこととすれば、入力受付の可否を、操作者が直感的に把握しやすくなる。また、センサと表示装置とを組み合わせる場合には、必要に応じて、平面タッチボタンの個数や位置を調節し、これにあわせて平面タッチボタンの配置位置や大きさ(座標範囲)の表示を変化させることができるので、さまざまなゲームに対して、適したコントローラを実現することが可能となる。
【0030】
平面タッチボタンは、前記機械式ボタンが入力受付け可能な状態で、非活性状態に制御可能となるよう構成されている。「非活性状態」は、入力を受け付けない状態のことである。非活性状態に制御するには、ゲームコントローラの筐体に、平面タッチボタンを構成する電子部品に対して入出力を行う回路を切断するためのスイッチを設けて制御することとしてもよい。あるいは、一定の条件下(例えば、格闘ゲームの通信対戦中)には、平面タッチボタンからの入力信号を無視するような処理を行うプログラムとすることにより制御することとしてもよい。
【0031】
平面タッチボタンを非活性状態に制御可能とすることにより、誤操作を防止できる。すなわち、平面タッチボタンを用いた操作が不要な場合に、平面タッチボタンを非活性状態に制御すれば、機械式ボタンによる入力の際に平面タッチボタンに接触しても誤操作が生じるおそれがなくなる。
<実施形態1:効果>
【0032】
本実施形態のゲームコントローラでは、<1>平面タッチボタンを用いた入力が不要な場合には、平面タッチボタンを非活性状態に制御することにより、誤操作を防止することができる。また、<2>平面タッチボタンは上面板上に上面板と面一に配置されており、必要な際には平面タッチボタンによる入力が容易である。<3>平面タッチボタンは上面板と面一に配置されており、凹凸を生じることがないので、機械式ボタンを用いた入力操作時に邪魔にならない。
<<実施形態2>>
<実施形態2:概要>
【0033】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態1を基本とする。実施形態1のゲームコントローラでは、機械式ボタンと平面タッチボタンとの相対的位置関係は特に限定されていない。しかし、機械式ボタンを押下する操作者の手が操作しやすい位置に平面タッチボタンを配置すれば、必要な際には平面タッチボタンによる入力がさらに容易となるので、好ましい。そこで、本実施形態のゲームコントローラは、卓上用コントローラにおいて、機械式ボタンを押下する操作者の手の小指側に平面タッチボタンを配置するような構成である点に特徴を有する。
<実施形態2:構成>
【0034】
図2は、本実施形態のゲームコントローラの一例の使用状態を説明するための図である。
【0035】
本実施形態のゲームコントローラ(0201)は、上面板(0202)と、機械式ボタン(0203a〜0203d、一部にのみ符号を付した。)と、平面タッチボタン(0204a〜0204c)と、を有する。なお、図2では、ジョイスティック(0205)も図示されているが、ジョイスティックは、本実施形態のゲームコントローラに必須の構成ではない。また、操作者の右手(0206)、左手(0207)をも示されている。
【0036】
ゲームコントローラ、上面板、機械式ボタン、平面タッチボタンについては、以下に述べる点を除き、実施形態1で述べたところと同様であるので説明を省略する。
【0037】
本実施形態のゲームコントローラにおいて、前記機械式ボタンは、上面板の中央より左又は右寄りに配置される。卓上用ゲームコントローラでは、操作者は、自らの正面中央にゲームコントローラを置いて操作する場合が多いので、機械式ボタンが上面板の中央より左に配置される場合には、操作者は左手で機械式ボタンを操作しやすくなる。同様に、図2のように、機械式ボタン(0203a〜0203d)が上面板の中央より右に配置される場合には、操作者は右手(0206)で機械式ボタンを操作しやすくなる。
【0038】
本実施形態のゲームコントローラにおいて、前記平面タッチボタンは、前記機械式ボタンよりさらに左又は右寄りに配置される。すなわち、機械式ボタンが中央より左に配置される場合には、平面タッチボタンは機械式ボタンよりさらに左に配置される。この場合、操作者が左手を機械式ボタンの操作位置に置くと、操作者の左手小指側に平面タッチボタンが配置されることになる。同様に、図2のように、機械式ボタン(0203a〜0203d)が中央より右に配置される場合には、平面タッチボタン(0204a〜0204c)は機械式ボタンよりさらに右に配置される。この場合、操作者が右手(0206)を機械式ボタンの操作位置に置くと、操作者の右手小指側に平面タッチボタンが配置されることになる。
【0039】
卓上用ゲームコントローラでは、操作者は、肘、腕、手首などを卓上やゲームコントローラの筐体に置いて操作をする場合が多く、操作者から見て前後方向に手を大きく動かす際にはいったん肘、腕、手首などを持ち上げなければならない。これに対し、機械式ボタンを押下する操作者の手の小指側に平面タッチボタンを配置すれば、小指を伸ばすことによって容易に平面タッチボタンに触れることができる。
【0040】
また、平面タッチボタンは押下動作なく接触により入力可能であることから、操作者の手の指先による操作の際に、手の平や腕などが意図せず接触してしまうことによって誤操作を生じるおそれがある。そこで、手の平や腕などが意図せず接触してしまうことを避けるために操作者から見て前寄り(操作者から見て上面板の半ばよりも奥側)に、平面タッチボタンを配置すると良い。
<実施形態2:効果>
【0041】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態1で述べた効果に加えて、必要な際には平面タッチボタンによる入力がさらに容易となるとの効果を奏する。
<<実施形態3>>
<実施形態3:概要>
【0042】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態2を基本とする。実施形態2ではジョイスティックは必須の構成とされていないが、特に格闘ゲーム用のコントローラでは、方向指示入力のためのジョイスティックを備えるものがある。そこで、ゲームコントローラによる操作をさらに容易にするためには、ジョイスティックを有するゲームコントローラにおいて、ジョイスティックと、機械式ボタン、平面タッチボタンとの相対的位置関係が、操作者の操作しやすい配置となっていることが好ましい。
【0043】
そこで、本実施形態のゲームコントローラは、ジョイスティックを備えた卓上用コントローラ(ジョイスティック装置)において、ジョイスティックを操作する側の手ではなく、機械式ボタンを押下する側の手の小指側に平面タッチボタンを配置するような構成である点に特徴を有する。
<実施形態3:構成>
【0044】
再び図2を参照する。
【0045】
本実施形態のゲームコントローラ(0201)は、上面板(0202)と、機械式ボタン(0203a〜0203d、一部にのみ符号を付した。)と、平面タッチボタン(0204a〜0204c)と、ジョイスティック(0205)と、を有する。また、操作者の右手(0206)、左手(0207)も示されている。
【0046】
ゲームコントローラ、上面板、機械式ボタン、平面タッチボタンについては、実施形態2で述べたところ及び実施形態2で援用されている実施形態1の記載と同様であるので説明を省略する。
【0047】
「ジョイスティック」(0205)は、スティックを傾けることにより方向入力が可能な入力装置である。ジョイスティックは、前記機械式ボタンが上面板の左寄りに配置されている場合には、上面板の右寄りに配置されている。このような配置の場合には、操作者は左手で機械式ボタンを、右手でジョイスティックを操作するのが自然である。同様に、図2のように、ジョイスティック(0205)は、前記機械式ボタン(0203a〜0203d)が上面板の右寄りに配置されている場合には、上面板の左寄りに配置される。このような配置の場合には、操作者は右手(0206)で機械式ボタンを、左手(0207)でジョイスティックを操作するのが自然である。
【0048】
実施形態2で述べたように、機械式ボタンを押下する操作者の手(図2では右手)の小指側に平面タッチボタンが配置されるので、操作者は、自然にジョイスティックを操作する側の手(図2では左手)ではなく、機械式ボタンを押下する側の手で平面タッチボタンを操作することになる。
【0049】
ジョイスティックを操作する際には、ジョイスティックを握ったり、指で挟んだりしているため、仮にジョイスティックを操作する側の手で平面タッチボタンを操作しようとすると、ジョイスティックから手を離して平面タッチボタンに触れ、ジョイスティックを握りなおしたり挟みなおしたりする必要があるので煩わしい。これに対し、本実施形態のように、ジョイスティックを操作する側の手ではなく、機械式ボタンを押下する側の手で平面タッチボタンを操作しやすい配置とすれば、必要な際に平面タッチボタンを操作するのが容易である。
<実施形態3:効果>
【0050】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態1及び2で述べた効果に加えて、ジョイスティックを有するゲームコントローラにおいても、必要な際には平面タッチボタンによる入力が容易となるとの効果を奏する。
<<実施形態4>>
<実施形態4:概要>
【0051】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態2又は3を基本としつつ、機械式ボタンの配置位置、機械式ボタン数に特徴を有する。
<実施形態4:構成>
【0052】
図2は、本実施形態のゲームコントローラの使用状態について説明するための図である。
【0053】
本実施形態のゲームコントローラ(0201)は、上面板(0202)と、機械式ボタン(0203a〜0203d、一部にのみ符号を付した。)と、平面タッチボタン(0204a〜0204c)とを有し、さらに、ジョイスティック(0205)を有する場合がある。また、操作者の右手(0206)、左手(0207)も示されている。
【0054】
ゲームコントローラ、上面板、機械式ボタン、平面タッチボタンについては、実施形態2又は3で述べたところ及び実施形態2で援用されている実施形態1の記載と同様であるので説明を省略する。
【0055】
前記機械式ボタンは、操作者位置から手を配置したときに手の指の先端位置が描くカーブに近いカーブを描くように配置される。「操作者」は、ゲームコントローラを操作する者である。「操作者位置」は、ゲームコントローラを操作する操作者が、ゲームコントローラに対してとる相対的位置である。「操作者位置から手を配置したとき」は、操作者位置から、ゲームコントローラの上面板上の機械式ボタンの操作が可能な位置に手を配置したときをいう。図3を用いて、ゲームコントローラの操作者の手の指の先端位置が描くカーブと機械式ボタンの配置について説明する。まず、図3(a)は、「手の指の先端位置が描くカーブ」について説明するための図である。図3(a)には、操作者の右手(0301)が示されている。「手の指の先端位置が描くカーブ」(0302)は、手の各指の先端位置を滑らかにつなぐ曲線をいう。機械式ボタンを、手の指の先端位置が描くカーブに近いカーブを描くように配置することにより、機械式ボタンに自然な形で手の指の先端を配置できるので、機械式ボタンを押下しやすくなる。
【0056】
また、本実施形態のコントローラにおいて、一のカーブに沿って配置される最大の機械式ボタン数は4である。「一のカーブ」は、操作者位置から手を配置したときに手の指の先端位置が描くカーブのうちの一つを指す。手の配置が操作者から見て前後に移動することにより、複数のカーブを観念できるが、これらの複数のカーブのうちの「一の」カーブを指す趣旨である。機械式ボタンを、「一のカーブに沿って配置する」とは、操作者位置から手を配置したときに手の指の先端位置が描くカーブに沿って機械式ボタンが配置されていることをいう。図3(b)は、手の指の先端位置が描くカーブに沿って機械式ボタンが配置されている様子について説明するための図である。図3(b)では、一のカーブ(0302a、0302b)のそれぞれに沿って各4つの機械式ボタン(0303a〜0303d、0303e〜0303h)が配置されている。
【0057】
一のカーブに沿って配置される最大の機械式ボタン数が4であることにより、機械式ボタンを、人差し指から小指の四指、あるいは、親指から薬指の四指によって自然に操作することができる。この場合、機械式ボタンを配置する側の手の小指側に配置された平面タッチボタンに、小指を伸ばすことで容易に触れることができる。
<実施形態4:効果>
【0058】
本実施形態のゲームコントローラは、実施形態1から3で述べた効果に加えて、機械式ボタン、平面タッチボタンによる入力が容易となるとの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施形態1のゲームコントローラの一例を示す概念図
【図2】実施形態2のゲームコントローラの使用時の状態を示す概念図
【図3】実施形態4のゲームコントローラの操作者の手の指の先端位置が描くカーブと機械式ボタンの配置について説明するための図
【符号の説明】
【0060】
ゲームコントローラ 0101
上面板 0102
機械式ボタン 0103a〜0103h
平面タッチボタン 0104a〜0104c
ジョイスティック 0105

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面板と、
上面板上に凸設される一以上の機械式ボタンと、
上面板と略面一に配置され、前記機械式ボタンが入力受付け可能な状態で、入力を受付けない非活性状態に制御可能な平面タッチボタンと、
を有するゲームコントローラ。
【請求項2】
前記機械式ボタンは、上面板の中央より左又は右寄りに配置され、
前記平面タッチボタンは、前記機械式ボタンよりさらに左又は右寄りに配置される請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
さらにジョイスティックを有し、このジョイスティックは、
前記機械式ボタンが上面板の左寄りに配置されている場合には、上面板の右寄りに配置され、
前記機械式ボタンが上面板の右寄りに配置されている場合には、上面板の左寄りに配置される請求項2に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記機械式ボタンは、操作者位置から手を配置したときに手の指の先端位置が描くカーブに近いカーブを描くように配置され、一のカーブに沿って配置される最大の機械式ボタン数は4である請求項2又は3に記載のゲームコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−94402(P2013−94402A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239691(P2011−239691)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000113414)株式会社ホリ (9)
【Fターム(参考)】