説明

幹細胞培養のためのマイクロキャリア

【課題】コートされたマトリックスを含み、陽電荷を有する粒子であって、それに付着した霊長類またはヒトの幹細胞の集合を可能にするサイズのものである粒子を開示する。
【解決手段】粒子は、50μm〜400μm、たとえば約200μmの最長寸法を有する、実質的に細長い、円筒形またはロッドの形状の粒子を含むことができる。それは20μm〜30μmの断面寸法をもつことができる。霊長類またはヒトの幹細胞を伝播させる方法であって、第1および第2の各粒子に付着した第1および第2の霊長類またはヒトの幹細胞を用意し、第1の霊長類またはヒトの幹細胞を第2の霊長類またはヒトの幹細胞に接触させて細胞集合体を形成させ、そしてこの集合体を培養して霊長類またはヒトの幹細胞を少なくとも1継代伝播させることを含む方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞をインビトロで懸濁培養において培養する方法であって、
(i)幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、マイクロキャリアの表面はマトリックス中にコートされており;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養し;
(iii)(ii)からの培養細胞を継代し;そして
(iv)工程(i)〜(iii)を通して少なくとも3継代反復する
ことを含み、その際、工程(iv)の後の培養物中の幹細胞が多分化能性である方法。
【請求項2】
幹細胞が胚性幹細胞または誘導された多分化能性幹細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
幹細胞が霊長類またはヒトのものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
工程(i)〜(iii)を通して少なくとも5継代、または少なくとも7継代、または少なくとも10継代反復する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
マイクロキャリアがロッド形である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
マトリックスが細胞外マトリックス成分を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
マトリックスが、Matrigel(商標)(BD Biosciences)、ヒアルロン酸、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、エラスチン、ヘパラン硫酸、デキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸のうち1以上を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
マトリックスが、ラミニン、I型コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、およびエンタクチン1の混合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
マイクロキャリアが、セルロース、デキストラン、ヒドロキシル化メタクリレート、コラーゲン、ゼラチン、ポリスチレン、プラスチック、ガラス、セラミック、シリコーンのうち1以上を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
マイクロキャリアがマクロ多孔質またはミクロ多孔質のcarboseedマイクロキャリアである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
マイクロキャリアがプロタミンまたはポリリジンとカップリングしている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
マイクロキャリアが陽電荷を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
マイクロキャリアが表面陽電荷を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
マイクロキャリアが親水性である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
マイクロキャリアが実質的に球形の形状を有する、請求項1〜4または6〜14のいず
れか1項に記載の方法。
【請求項16】
工程(ii)において、培養物中の幹細胞の数を拡張させるのに十分な期間、幹細胞を培養する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
各反復サイクルにおいて、工程(i)の幹細胞がその前の反復サイクルの工程(iii)の継代細胞から得られる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
工程(iv)において、工程(i)〜(iii)を通して少なくとも4継代、少なくとも5継代、少なくとも6継代、少なくとも7継代、少なくとも8継代、少なくとも9継代、少なくとも10継代、少なくとも11継代、少なくとも12継代、少なくとも13継代、少なくとも14継代、少なくとも15継代、少なくとも16継代、少なくとも17継代、少なくとも18継代、少なくとも19継代、少なくとも20継代、少なくとも21継代、少なくとも22継代、少なくとも23継代、少なくとも24継代、少なくとも25継代、少なくとも30継代、少なくとも40継代、少なくとも50継代、少なくとも60継代、少なくとも70継代、少なくとも80継代、少なくとも90継代、少なくとも100継代のいずれか反復する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
工程(i)〜(iii)のサイクルの少なくとも60%について、マイクロキャリアがマトリックス中にコートされている、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
工程(i)〜(iii)のサイクルにおいて、マイクロキャリアが同一マトリックス中にコートされている、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
工程(i)〜(iii)の第1と第2の連続サイクルにおいて、マトリックスが異なるか、または存在しない、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
工程(iv)の後、培養物中の少なくとも60%の幹細胞が多分化能性である、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
工程(iv)の後、培養物中の少なくとも60%の幹細胞が、Oct4、SSEA4、TRA−1−60およびMab84のうち1、2、3またはすべてを発現する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
該方法が、幹細胞を無血清培地、または幹細胞用馴化培地、またはフィーダー細胞を含まない状態で培養することを含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
フィーダー細胞もマイクロキャリアに付着している、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
培養がさらに、幹細胞が付着するマイクロキャリアとは異なるマイクロキャリアに付着したフィーダー細胞を含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法により得られる多分化能性幹細胞。
【請求項28】
さらに、工程(iv)の後に得られる幹細胞の分化を誘導する工程を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
該方法が、幹細胞の分化を誘導する条件下にマイクロキャリア幹細胞複合体を置くことを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
該方法が、工程(iv)の後に、幹細胞をマイクロキャリアから分離し、そして分離した幹細胞をマイクロキャリアの無い培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する工程を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
さらに、多分化能性幹細胞の分化を含む方法であって、
(v)工程(iv)の後に得られる多分化能性幹細胞を複数の第2マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第2マイクロキャリアの表面は第2マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(vi)(v)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
第1マトリックスと第2マトリックスが同一である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
第1マトリックスと第2マトリックスが異なる、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
第1マイクロキャリアと第2マイクロキャリアが同一である、請求項31〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
第1マイクロキャリアと第2マイクロキャリアが異なる、請求項31〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
該方法がさらに、
(vii)工程(vi)から得られる分化した幹細胞を複数の第3マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第3マイクロキャリアの表面は第3マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(viii)(vii)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、分化した幹細胞のさらなる分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む、請求項31〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
第3マトリックスが第1および第2マトリックスと異なる、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
第3マトリックスが第1および第2マトリックスのいずれか1つと同一である、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
第3マイクロキャリアが第1および第2マイクロキャリアと異なる、請求項36〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
第3マイクロキャリアが第1および第2マイクロキャリアの1つと同一である、請求項36〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
請求項28〜40のいずれか1項に記載の方法により得られる分化した細胞。
【請求項42】
分化した細胞を培養して胚様体を形成させる、請求項28〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法により得られる胚様体。
【請求項44】
幹細胞をインビトロで懸濁培養において培養する方法であって、
(i)幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、マイクロキャリアの表面はMatrigel(商標)中にコートされており;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養し;
(iii)(ii)からの培養細胞を継代し;そして
(iv)工程(i)〜(iii)を通して少なくとも7継代反復する
ことを含み、その際、工程(iv)の後の培養物中の幹細胞が多分化能性であり、培養物がフィーダー細胞を含まず、各継代間で幹細胞の数が拡張し、幹細胞がヒトもしくは霊長類の胚性幹細胞またはヒトもしくは霊長類の誘導された多分化能性幹細胞である方法。
【請求項45】
幹細胞をインビトロで培養し、かつ分化させる方法であって、
(i)幹細胞を複数の第1マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第1マイクロキャリアの表面は第1マトリックス中にコートされており;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養し;
(iii)(ii)からの培養細胞を継代し;そして
(iv)工程(i)〜(iii)を通して少なくとも3継代反復する
ことを含み、その際、工程(iv)の後の培養物中の幹細胞が多分化能性であり、該方法がさらに、
(v)工程(iv)の後に得られる多分化能性幹細胞を複数の第2マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第2マイクロキャリアの表面は第2マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(vi)(v)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む方法。
【請求項46】
幹細胞が胚性幹細胞または誘導された多分化能性幹細胞である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
幹細胞が霊長類またはヒトのものである、請求項45または46に記載の方法。
【請求項48】
マイクロキャリアがロッド形である、請求項45〜47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
第1マトリックスと第2マトリックスが同一である、請求項45〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
第1マトリックスと第2マトリックスが異なる、請求項45〜48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
第1マイクロキャリアと第2マイクロキャリアが同一である、請求項45〜50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
第1マイクロキャリアと第2マイクロキャリアが異なる、請求項45〜50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
該方法がさらに、
(vii)工程(vi)から得られる分化した幹細胞を複数の第3マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第3マイクロキャリアの表面は第3マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(viii)(vii)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、分
化した幹細胞のさらなる分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む、請求項45〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
第3マトリックスが第1および第2マトリックスと異なる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
第3マトリックスが第1および第2マトリックスの1つと同一である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
第3マイクロキャリアが第1および第2マイクロキャリアと異なる、請求項53〜55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
第3マイクロキャリアが第1および第2マイクロキャリアの1つと同一である、請求項53〜55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
幹細胞をインビトロで分化させる方法であって、多分化能性幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、マイクロキャリアの表面はマトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず、そしてマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養することを含む方法。
【請求項59】
幹細胞が胚性幹細胞または誘導された多分化能性幹細胞である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
幹細胞が霊長類またはヒトのものである、請求項58または59に記載の方法。
【請求項61】
マイクロキャリアがロッド形である、請求項58〜60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
マトリックスが細胞外マトリックス成分を含む、請求項58〜61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
マトリックスが、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、Matrigel(商標)(BD Biosciences)、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、ヘパラン硫酸、デキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸のうち1以上を含む、請求項58〜61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
マトリックスが、ラミニン、I型コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、およびエンタクチン1の混合物を含む、請求項58〜61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
マイクロキャリアが、セルロース、デキストラン、ヒドロキシル化メタクリレート、コラーゲン、ゼラチン、ポリスチレン、プラスチック、ガラス、セラミック、シリコーンのうち1以上を含むか、あるいはそれらからなる、請求項58〜64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
マイクロキャリアがマクロ多孔質またはミクロ多孔質のcarboseedマイクロキャリアである、請求項58〜64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
マイクロキャリアがプロタミンまたはポリリジンとカップリングしている、請求項58〜66のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
マイクロキャリアが陽電荷を有する、請求項58〜67のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
マイクロキャリアが表面陽電荷を有する、請求項58〜68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
マイクロキャリアが親水性である、請求項58〜69のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
マイクロキャリアが実質的に球形の形状を有する、請求項58〜60または62〜70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
多能性幹細胞をインビトロで懸濁培養において培養する方法であって、
(i)多能性幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養する
ことを含み、その際、工程(ii)の後の培養物中の幹細胞が多能性である方法。
【請求項73】
工程(i)においてマイクロキャリアの表面がマトリックス中にコートされている、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
さらに、工程(ii)の後に得られる幹細胞の分化を誘導する工程を含む、請求項72または73に記載の方法。
【請求項75】
該方法が、幹細胞の分化を誘導する条件下にマイクロキャリア幹細胞複合体を置くことを含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
該方法が、工程(ii)の後に、幹細胞をマイクロキャリアから分離し、そして分離した幹細胞をマイクロキャリアの無い培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する工程を含む、請求項72〜75のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
多能性幹細胞をインビトロで懸濁培養において培養する方法であって、
(i)多能性幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養し;
(iii)(ii)からの培養細胞を継代し;そして
(iv)工程(i)〜(iii)を通して少なくとも2継代反復する
ことを含み、その際、工程(iv)の後の培養物中の幹細胞が多能性である方法。
【請求項78】
工程(i)においてマイクロキャリアの表面がマトリックス中にコートされている、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
請求項72、73、77または78のいずれか1項に記載の方法により得られる多能性幹細胞。
【請求項80】
さらに、工程(iv)の後に得られる幹細胞の分化を誘導する工程を含む、請求項77または78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
該方法が、幹細胞の分化を誘導する条件下にマイクロキャリア幹細胞複合体を置くことを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
該方法が、工程(iv)の後に、幹細胞をマイクロキャリアから分離し、そして分離した幹細胞をマイクロキャリアの無い培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養
する工程を含む、請求項77〜81のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
さらに、多能性幹細胞の分化を含む方法であって、
(v)工程(iv)の後に得られる多能性幹細胞を複数の第2マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第2マイクロキャリアの表面は第2マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(vi)(v)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む、請求項77に記載の方法。
【請求項84】
請求項74〜83のいずれか1項に記載の方法により得られる分化した細胞。
【請求項85】
多能性幹細胞をインビトロで培養し、かつ分化させる方法であって、
(i)幹細胞を複数の第1マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し;
(ii)マイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において培養し;
(iii)(ii)からの培養細胞を継代し;そして
(iv)工程(i)〜(iii)を通して少なくとも2継代反復する
ことを含み、その際、工程(iv)の後の培養物中の幹細胞が多能性であり、該方法がさらに、
(v)工程(iv)の後に得られる多能性幹細胞を複数の第2マイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、第2マイクロキャリアの表面は第2マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず;そして
(vi)(v)からのマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養する
ことを含む方法。
【請求項86】
工程(i)においてマイクロキャリアの表面が第1マトリックス中にコートされている、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
幹細胞をインビトロで分化させる方法であって、多能性幹細胞を複数のマイクロキャリアに付着させてマイクロキャリア幹細胞複合体を形成し、その際、マイクロキャリアの表面は第2マトリックス中にコートされているか、またはコートされておらず、そしてマイクロキャリア幹細胞複合体を懸濁培養において、幹細胞の分化を誘導する条件下で培養することを含む方法。
【請求項88】
幹細胞が成体幹細胞、または多分化能性幹細胞に由来する多能性幹細胞である、請求項72〜87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
マイクロキャリアがロッド形である、請求項72〜88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
マトリックスが細胞外マトリックス成分を含む、請求項72〜89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
マトリックスが、Matrigel(商標)(BD Biosciences)、ヒアルロン酸、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、エラスチン、ヘパラン硫酸、デキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸のうち1以上を含む、請求項72〜89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
マトリックスが、ラミニン、I型コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、および
エンタクチン1の混合物を含む、請求項72〜89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項93】
マイクロキャリアが、セルロース、デキストラン、ヒドロキシル化メタクリレート、コラーゲン、ゼラチン、ポリスチレン、プラスチック、ガラス、セラミック、シリコーンのうち1以上を含むか、あるいはそれらからなる、請求項72〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
マイクロキャリアがマクロ多孔質またはミクロ多孔質のcarboseedマイクロキャリアである、請求項72〜92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
マイクロキャリアが陽電荷を有する、請求項72〜94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
マイクロキャリアが表面陽電荷を有する、請求項72〜95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
工程(ii)において、培養物中の幹細胞の数を拡張させるのに十分な期間、幹細胞を培養する、請求項72〜96のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
各反復サイクルにおいて、工程(i)の幹細胞がその前の反復サイクルの工程(iii)の継代細胞から得られる、請求項77〜97のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
工程(iv)において、工程(i)〜(iii)を通して少なくとも3継代、少なくとも4継代、少なくとも5継代、少なくとも6継代、少なくとも7継代、少なくとも8継代、少なくとも9継代、少なくとも10継代、少なくとも11継代、少なくとも12継代、少なくとも13継代、少なくとも14継代、少なくとも15継代、少なくとも16継代、少なくとも17継代、少なくとも18継代、少なくとも19継代、少なくとも20継代、少なくとも21継代、少なくとも22継代、少なくとも23継代、少なくとも24継代、少なくとも25継代、少なくとも30継代、少なくとも40継代、少なくとも50継代、少なくとも60継代、少なくとも70継代、少なくとも80継代、少なくとも90継代、少なくとも100継代のいずれか反復する、請求項77〜98のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
霊長類またはヒトの幹細胞の伝播および/または分化のための、マトリックス中にコートされたマイクロキャリアの使用であって、マイクロキャリアがDE−52(Whatman)、DE−53(Whatman)、QA−52(Whatman)、TSKgel
Tresyl−5Pw(東ソー)またはToyopearl AF−Tresyl−650(東ソー)、SM1010(Blue Membranes)およびSH1010(Blue Membranes)から選択される使用。
【請求項101】
マトリックスが、Matrigel(商標)(BD Biosciences)、ヒアルロン酸、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、エラスチン、ヘパラン硫酸、デキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸のうち1以上を含む、請求項100に記載の使用。
【請求項102】
マトリックスが、ラミニン、I型コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、およびエンタクチン1の混合物を含む、請求項100に記載の使用。
【請求項103】
多分化能性細胞または多能性細胞をインビトロ懸濁培養において成長および/または分化させる際に使用するのに適切なマイクロキャリアであって、マイクロキャリアがセルロース、デキストラン、ヒドロキシル化メタクリレート、またはコラーゲンのうち1以上を
含み、マイクロキャリアが細長い形状を有し、約2000μm未満の最長寸法および約10μmより大きい最短寸法を有し、マイクロキャリアの表面がマトリックス中にコートされ、1個または複数の多分化能性細胞または多能性細胞がマトリックスコーティングに付着しているマイクロキャリア。
【請求項104】
マイクロキャリアがロッド形である、請求項103に記載のマイクロキャリア。
【請求項105】
マトリックスコーティングが、Matrigel(商標)(BD Biosciences)、ヒアルロン酸、ラミニンまたはフィブロネクチンのうち1以上を含む、請求項103または104に記載のマイクロキャリア。
【請求項106】
細胞が多分化能性細胞である、請求項103〜105のいずれか1項に記載のマイクロキャリア。
【請求項107】
多分化能性細胞が霊長類もしくはヒトの胚性幹細胞または誘導された多分化能性幹細胞である、請求項103〜106のいずれか1項に記載のマイクロキャリア。
【請求項108】
マイクロキャリアが陽電荷を有する、請求項103〜107のいずれか1項に記載のマイクロキャリア。
【請求項109】
マイクロキャリアが表面陽電荷を有する、請求項103〜108のいずれか1項に記載のマイクロキャリア。
【請求項110】
50μm〜400μmの最長寸法を有する、請求項103〜109のいずれか1項に記載のマイクロキャリア。
【請求項111】
それに多分化能性細胞または多能性細胞が付着したそれぞれ請求項103〜110のいずれか1項に記載の2以上のマイクロキャリアを含む、集合体。
【請求項112】
多分化能性または多能性の状態を有する新たな細胞を生成するための多分化能性細胞または多能性細胞のインビトロでの培養における、請求項103〜110のいずれか1項に記載のマイクロキャリアの使用。
【請求項113】
多分化能性細胞または多能性細胞のインビトロ分化における、請求項103〜110のいずれか1項に記載のマイクロキャリアの使用。
【請求項114】
多分化能性細胞または多能性細胞をインビトロで培養して多分化能性または多能性の状態を有する新たな細胞を生成する方法であって、多分化能性または多能性の状態を有する新たな細胞を生成するのに適切な条件下で請求項103〜110のいずれか1項に記載のマイクロキャリアを培養することを含む方法。
【請求項115】
多分化能性細胞または多能性細胞をインビトロで分化させる方法であって、多分化能性細胞または多能性細胞の分化を誘導する条件下で請求項103〜110のいずれか1項に記載のマイクロキャリアを培養することを含む方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図10A】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図18】
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【図19】
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【図21A】
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【図21B】
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【図23】
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【図24】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図27】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35】
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【図38】
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【図41−1】
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【図41−2】
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【図43A】
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【図43B】
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【図44−1】
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【図44−2】
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【図46A】
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【図46B】
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【図48A】
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【図48B】
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【図49】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図105】
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【図106】
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【図107】
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【図108】
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【図109】
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【図113】
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【図114】
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【図117】
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【図118】
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【図119】
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【図121】
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【図122】
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【図125】
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【図126】
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【図127】
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【図132】
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【図133】
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【図134】
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【図135】
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【図136】
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【図137】
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【図138】
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【図141】
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【図142】
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【図143】
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【図144】
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【図145】
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【図146】
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【図147】
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【図148】
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【図149】
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【図150】
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【図151】
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【図152】
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【図153】
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【図154】
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【図155】
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【図156】
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【図157】
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【図159】
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【図160】
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【図161】
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【図163】
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【図165】
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【図167】
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【図169】
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【図170】
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【図171】
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【図172】
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【図173】
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【図174】
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【図175】
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【図176】
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【図177】
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【図178】
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【図179】
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【図180】
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【図181】
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【図182】
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【図183】
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【図184】
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【図185】
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【図187】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図9】
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【図10B】
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【図20】
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【図22】
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【図25】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図36−1】
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【図36−2】
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【図37】
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【図39−1】
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【図39−2】
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【図40】
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【図42】
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【図45】
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【図47A】
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【図47B】
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【図50】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図72】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図83】
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【図84】
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【図92】
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【図96】
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【図101】
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【図102】
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【図103】
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【図104】
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【図110】
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【図111】
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【図112】
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【図115】
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【図116】
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【図120】
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【図123】
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【図124】
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【図128】
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【図129】
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【図130】
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【図131】
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【図139】
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【図140】
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【図158】
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【図162】
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【図164】
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【図166】
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【図168】
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【図186】
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【公開番号】特開2012−147793(P2012−147793A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−79873(P2012−79873)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2011−500744(P2011−500744)の分割
【原出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(503231882)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (179)
【Fターム(参考)】