説明

床パネル及びタングブランクの機械的係止

互いに対して変位可能な突出部及びキャビティが設けられたタング及び溝を含む機械的係止システムが設けられた床パネル(1,1‘)が示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、容易に設置できる別体の変位可能なタングを含む機械的係止システムを備えた床パネルの分野に関する。本発明は、建物用パネル、特に床パネルを設置するための新しい改良された係止システム及び方法を提供し、係止システムを製造するための方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
詳細には、非限定的ではあるが、本発明は、垂直方向重ねによって設置することができる、長縁部及び縁部を持つ矩形の床パネルのための機械的係止システムに関する。ここで、長縁部及び短縁部は、単に説明を簡略化するために用いているに過ぎないことを強調しておく。パネルは、正方形であっても良く、4つよりも多い縁部を有していても良く、隣接する縁部が90°以外の角度をなしていても良い。しかしながら、本発明は、概ね、建物用パネルに対して良好に適用可能である。より詳細には、本発明は、主として機械的係止システムのタイプに関し、長縁部の傾け(angling)及び短縁部の垂直方向移動が、パネルの4つ全ての縁部を、他のパネルに対して、一般的に垂直方向重ねと呼ばれている単一動作方法で係止することを可能とする。
【0003】
このタイプの床パネルは、WO2008/004960(出願人:ベーリンゲ、イノベーションAB)及びWO2008/017301(シュルテ)に記載されている。主な原理が図1a−1dに示されている。
【0004】
図1aは、第1列の2つの隣接する短縁部が、図1bに示されているように隣接する短縁部1b、1cを下方に重ねて同じ平面内に位置決めしたとき、1つの縁部区分(32)のところで側方に押されることによって、変位される変位可能なタング(30)によって係止できることを示している。この垂直方向「側方押し」重ねは、概ね第2列内の第3パネル1dの長辺からの圧力Pによって生じ、別体で変位可能なタング30が短縁部接合部1bに沿って変位されると共に、接合方向D2に垂直な方向にも変位され、その結果、タングの一部が、隣接する短縁部1cのタング溝20の中に変位する。図1cは、変位可能なタング30が、キャビティ41を持つ変位溝40内に位置している様子を示している。このキャビティは、変位可能なタング上で突出部31と協働し、その結果、変位可能なタング30は、縁部及び変位溝に沿って押されたとき、縁部に垂直な方向D2にも変位され、隣接するパネルのタング溝20の中にも変位する。図2a−2dは、キャビティ41を形成するための既知の方法を示している。回転工具71は、薄い鋸ブレードに似ており、パネル表面に平行な水平方向平面HP内で回転し、キャビティ41を形成する。主な欠点は、図2dに示されているように、工具によって形成されるキャビティ41が相当に深いものとなってしまうことである。
【0005】
既知の技術による側方押し係止システムは、縁部に対して平行ではない変位溝を必要とするものであるため、製造が極めて困難であり、深い溝が、パネル縁部の安定性及び強度にマイナスの影響を与える。縁部に対して平行ではない、概ね2つの部分から成る代替の楔形タングを使用することもできる。しかしながら、そのようなタングは高価であり、製造が複雑で且つ縁部への挿入も困難である。
【0006】
この種の側方押しシステムの主な欠点は、他の機械的係止システムと比較した場合、変位可能なタング上の突出部と協働するキャビティを、正確で且つ経済的な方法で形成することが困難であり、且つ、パネル縁部の安定性及び強度へのマイナスの影響を避けることが難しいことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の全体的な目的は、側方押し係止システムの機能及び強度を改善することであり、特に、変位可能なタングが縁部に沿って変位されたときに、変位可能なタングを、縁部に対して垂直に一方の溝から隣接する溝の中に移動させる部分を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
幾つかの用語の定義
以下では、設置された床パネルの視認できる表面を「前面」と呼び、床パネルの反対側で、下張り床(sub floor)に面する側を「後面」と呼ぶ。前面と後面との間の縁部を「接合縁」と呼ぶ。もし特段の定義がなされていない場合には、上及び下というのは、前面に向かう及び後面に向かうということを意味する。内及び外というのは、パネルの中心に向かって又はパネルの中心から離れてということを意味する。「水平方向平面」とは、表面層の外側部分に平行に延びる平面を意味する。接合された二つの床パネルの二つの隣接した接合縁の直近に並置された上部分は、一緒に、水平方向平面に対して垂直な「垂直方向平面」を定義する。「水平方向」という用語は、水平方向平面と平行であるということを意味し、「垂直方向」という用語は、垂直方向平面と平行であるということを意味する。
【0009】
「接合部」又は「係止システム」は、床パネルを垂直方向及び/又は水平方向で連結する協働する連結手段を意味する。「ストリップパネル」は、ストリップ及び係止エレメントを含むパネル縁部を意味し、「溝パネル」は、水平方向係止において係止エレメントと協働する、係止溝を含むパネル縁部を意味する。
【0010】
「垂直方向押し重ね」は、二枚のパネルが傾け後に下張り床に平らに敷設されるとき、これらの二枚のパネルの短縁部を係止する設置方法を意味する。垂直方向係止は、側部を押し、別体のタングを短縁部の長さ方向に変位することによって行われる。水平方向係止は、従来の下方に重ねるシステムでは、ストリップパネルの一つの縁部に係止エレメントが設けられ、この係止エレメントが溝パネルの他方の縁部に設けられた係止溝と協働する傾けシステムと同じ方法で行われる。「側方押し係止システム」は、垂直方向押し重ね方法と係止できる係止システムを意味する。
【0011】
「タング幅」は、タングの外側及び内側部分の大部分と接触するタングの長さに沿った2つの平行な線の間の最大距離を意味する。
【0012】
本発明の第1の特徴によれば、床パネルに係止システムが設けられており、この係止システムは、垂直方向係止のための、第1縁部内の変位溝内の変位可能なタングと、隣接する第2縁部内のタング溝とを含んでいる。第1縁部内の係止要素を持つ係止ストリップが、水平方向係止のために第2縁部内の係止溝と協働する。変位可能なタングは突出部を含み、変位溝はキャビティを含み、変位可能なタングが縁部に沿って第2方向に変位されたとき、突出部が、キャビティの壁に対して摺動すると共に、縁部に垂直な第1方向に摺動する。第1方向における変位は、変位可能なタングがタング溝の中に入ることを引き起こし、これにより縁部が垂直方向に係止される。キャビティは、パネルの後側に向かって垂直方向下方に延びている。
【0013】
利点は、簡単な機械加工を用いてキャビティを形成することができ、キャビティの形成によって縁部の強度及び安定性に悪影響を受けないことである。
【0014】
好ましい実施形態によるキャビティは、本質的に垂直な壁によって囲まれた盲孔である。
【0015】
そのようなキャビティは極めて安定した縁部を提供し、最小の材料が除去される。
【0016】
本発明の第2の特徴によれば、床パネルに係止システムが設けられており、この係止システムは、垂直方向係止のための、第1縁部内の変位溝内の変位可能なタングと、隣接する第2縁部内のタング溝とを含んでいる。第1縁部内の係止要素を持つ係止ストリップが、水平方向係止のために第2縁部内の係止溝と協働する。変位可能なタングは突出部を含み、変位溝はキャビティを含み、変位可能なタングが縁部に沿って第2方向に変位されたとき、突出部が、キャビティの壁に対して摺動すると共に、縁部に垂直な第1方向に摺動する。第1方向における変位は、変位可能なタングがタング溝の中に入ることを引き起こし、これにより縁部が垂直方向に係止される。突出部は可撓性であり、且つ、タング溝に対して水平方向の予張力を付与するように構成されている。
【0017】
この第2の特徴は、製造時の許容誤差に関するマイナスの影響を低減し、改善された係止品質を確保できるという利点を提供する。
【0018】
本発明の第3の特徴によれば、床パネルに係止システムが設けられており、この係止システムは、垂直方向係止のための、第1縁部内の変位溝内の変位可能なタングと、隣接する第2縁部内のタング溝とを含んでいる。第1縁部内の係止要素を持つ係止ストリップが、水平方向係止のために第2縁部内の係止溝と協働する。変位可能なタングは突出部を含み、変位溝はキャビティを含み、変位可能なタングが縁部に沿って第2方向に変位されたとき、突出部が、キャビティの壁に対して摺動すると共に、縁部に垂直な第1方向に摺動する。第1方向における変位は、変位可能なタングがタング溝の中に入ることを引き起こし、これにより縁部が垂直方向に係止される。突出部は、変位可能なタングの下部分及び/又は上部分上に配置されている。
【0019】
この第3の特徴は、変位溝を浅く形成することを可能とし、改善された安定性及び強度を確保できるという利点を提供する。
【0020】
本発明の第4の特徴によれば、床パネルの組に、変位可能なタングを含む係止システムが設けられており、タングは、タング本体と、第1床パネルの第1縁部内の変位溝内に配置された少なくとも2つの楔部分とを含み、楔部分は、第2床パネルの隣接する第2縁部内のタング溝と、縁部の垂直方向係止のために協働する。係止システムは、さらに、1つの縁部内に係止要素を持つ係止ストリップを含み、この係止ストリップは、隣接する縁部内の係止溝と、縁部の水平方向係止のために協働する。タング本体は、少なくとも2つの可撓性の突出部及び2つの凹部を含む。楔部分は、少なくとも部分的に凹部(43a、b)内に配置されている。可撓性の突出部は、楔部分に対して摺動可能であり、このため、縁部に対して垂直な方向へのタング本体の変位が得られ、これにより、縁部の垂直方向係止が引き起こされる。非係止位置にある可撓性の突出部は、楔部分に関して変位可能なタングに沿って本質的に変位しており、且つ、楔部分及びタング溝に対して予張力を付与するように構成されている。タング本体は、変位溝に沿った変位を許容し、タング本体が変位溝から抜け出ることを防止する、摩擦接続部を含む。楔部分は、タング本体が縁部に沿って変位されたとき、楔部分が変位溝内で変位されることを防止する摩擦接続部を含む。楔部分及びタング本体は、変位溝の中への変位可能なタングの挿入に際して解放されるようになされた解放可能な楔部分接続部を含んでいる。
【0021】
この第4の特徴は、従来の機械的係止システムと同様の方法で、縁部に対して平行に簡単な機械加工を施すのみで縁部を形成することができるという利点を提供する。変位可能なタングを、経済的な方法にて、一部品(ワンピース・コンポーネント)として形成することができ、溝の中へのタングの制御された挿入の際に、2個の部品(ツーピース・コンポーネント)へと変換される。
【0022】
本発明の第5の特徴は、タング長さを持つ少なくとも2つのタングを含むタングブランクであって、少なくとも2つのタングは、互いに接続されている。タング同士は互いに分離されるようになっており、床パネルの縁部溝内に挿入されるようになっている。各タングはタング本体を含み、タング本体は、本質的にタング長さの方向に延びる少なくとも2つの突出部と、2つの凹部とを含む。タングは、少なくとも部分的に凹部の中に又は近接して配置された2つの楔部分を含む。タング本体及び楔部分は、溝の中へのタングの挿入に際してタング本体から解放されるようになされた解放可能な楔部分接続部を含んでいる。
【0023】
第5の特徴は、簡単で且つ経済的な方法で、タングを製造し、取り扱い、溝の中に挿入することができるという利点を提供する。
【0024】
第1、第2、第3、第4及び第5の特徴のすべての実施形態は組み合わせることができ、可撓性の突出部は、例えば、後側に向けて延びており且つ変位可能なタングの上側及び/又は下側に配置されたキャビティと共に使用することができる。
【0025】
本発明は、係止システムの新しい実施形態のために、好ましくは短縁部に、しかもまた長縁部に、或いは正方形パネルにて提供される。本発明の有用な分野は、壁パネル、天井、外側への適用、及び床パネルであり、如何なる形状でも材料でも良く、例えばラミネートでも良く、特に、熱硬化性樹脂、木材、HDF、薄板又は石である。
【0026】
係止システムのほとんどすべての実施形態は、主として説明の簡略化のために、変位溝及びストリップパネル上の変位可能なタングを備えている。本発明の主な原理は、係止溝側にも使用可能であることは明らかである。タングは、係止溝に近接し、好ましくは係止溝の上に配置された一方の縁部内の変位溝の中に挿入され、タング溝は、係止ストリップに近接し、好ましくは本質的にストリップの上の他方の縁部内に形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1a】従来技術の係止システムを示す図。
【図1b】従来技術の係止システムを示す図。
【図1c】従来技術の係止システムを示す図。
【図1d】従来技術の係止システムを示す図。
【図2a】パネルの縁部内のキャビティの従来技術の製造方法を示す図。
【図2b】パネルの縁部内のキャビティの従来技術の製造方法を示す図。
【図2c】パネルの縁部内のキャビティの従来技術の製造方法を示す図。
【図2d】パネルの縁部内のキャビティの従来技術の製造方法を示す図。
【図3a】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図3b】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図3c】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図3d】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図3e】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図3f】パネルの縁部内にキャビティを形成する製造方法を示す図。
【図4a】パネルの縁部内にキャビティを形成する代替の製造方法を示す図。
【図4b】パネルの縁部内にキャビティを形成する代替の製造方法を示す図。
【図4c】パネルの縁部内にキャビティを形成する代替の製造方法を示す図。
【図4d】パネルの縁部内にキャビティを形成する代替の製造方法を示す図。
【図5a】パネルの縁部内にキャビティを形成するためにスクリューカッターを使用する製造方法を示す図。
【図5b】パネルの縁部内にキャビティを形成するためにスクリューカッターを使用する製造方法を示す図。
【図5c】パネルの縁部内にキャビティを形成するためにスクリューカッターを使用する製造方法を示す図。
【図5d】パネルの縁部内にキャビティを形成するためにスクリューカッターを使用する製造方法を示す図。
【図6a】表面層をコアに付与する前にパネルのコア内に如何にしてキャビティを形成するかを示す図。
【図6b】表面層をコアに付与する前にパネルのコア内に如何にしてキャビティを形成するかを示す図。
【図7a】鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図7b】鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図7c】鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図7d】鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図8a】穿孔された盲孔としてカッターによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図8b】穿孔された盲孔としてカッターによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図8c】穿孔された盲孔としてカッターによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図8d】穿孔された盲孔としてカッターによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図8e】穿孔された盲孔としてカッターによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図9a】カッターによって形成された水平方向に開放されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図9b】カッターによって形成された水平方向に開放されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図9c】カッターによって形成された水平方向に開放されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図10a】可撓性の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図10b】可撓性の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図10c】可撓性の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図10d】可撓性の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図10e】可撓性の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図11a】タングの下部分に突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図11b】タングの下部分に突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図11c】タングの下部分に突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図11d】タングの下部分に突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12a】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12b】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12c】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12d】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12e】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図12f】タングの上部分及び/又は下部分上の突出部を含む変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図13a】変位可能なタングの下部分上の可撓性の突出部及び安定し且つ強い縁部を形成するための製造方法を示す図。
【図13b】変位可能なタングの下部分上の可撓性の突出部及び安定し且つ強い縁部を形成するための製造方法を示す図。
【図13c】変位可能なタングの下部分上の可撓性の突出部及び安定し且つ強い縁部を形成するための製造方法を示す図。
【図13d】変位可能なタングの下部分上の可撓性の突出部及び安定し且つ強い縁部を形成するための製造方法を示す図。
【図14a】垂直方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図14b】垂直方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図14c】垂直方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図14d】垂直方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図15a】水平方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図15b】水平方向に回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティを備えた係止システムを示す図。
【図16a】長縁部係止システムの形成との関連で形成されたキャビティを使用する係止システムを示す図。
【図16b】長縁部係止システムの形成との関連で形成されたキャビティを使用する係止システムを示す図。
【図17a】突出部と協働するスパイクを備えた係止システムを示す図。
【図17b】突出部と協働するスパイクを備えた係止システムを示す図。
【図18a】凹部と協働するスパイクを備えた係止システム及び溝パネル上の変位可能なタングを含む実施形態を示す図。
【図18b】凹部と協働するスパイクを備えた係止システム及び溝パネル上の変位可能なタングを含む実施形態を示す図。
【図18c】凹部と協働するスパイクを備えた係止システム及び溝パネル上の変位可能なタングを含む実施形態を示す図。
【図18d】凹部と協働するスパイクを備えた係止システム及び溝パネル上の変位可能なタングを含む実施形態を示す図。
【図18e】凹部と協働するスパイクを備えた係止システム及び溝パネル上の変位可能なタングを含む実施形態を示す図。
【図19a】挿入後に幾つかの非接続部分に分離される一部品(ワンピース)の変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図19b】挿入後に幾つかの非接続部分に分離される一部品(ワンピース)の変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図19c】挿入後に幾つかの非接続部分に分離される一部品(ワンピース)の変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図19d】挿入後に幾つかの非接続部分に分離される一部品(ワンピース)の変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図19e】挿入後に幾つかの非接続部分に分離される一部品(ワンピース)の変位可能なタングを備えた係止システムを示す図。
【図20a】溝の中へのタングの挿入及び本発明による係止システムの係止を示す図。
【図20b】溝の中へのタングの挿入及び本発明による係止システムの係止を示す図。
【図20c】溝の中へのタングの挿入及び本発明による係止システムの係止を示す図。
【図20d】溝の中へのタングの挿入及び本発明による係止システムの係止を示す図。
【図21a】溝内にタングを配置する方法を示す図。
【図21b】溝内にタングを配置する方法を示す図。
【図21c】溝内にタングを配置する方法を示す図。
【図22a】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部を示す図。
【図22b】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部を示す図。
【図22c】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部を示す図。
【図22d】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部を示す図。
【図23a】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図23b】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図23c】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図23d】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図23e】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図23f】係止中のタングブランク及び床パネルの縁部の係止システムを示す図。
【図24a】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【図24b】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【図24c】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【図24d】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【図24e】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【図24f】本発明の主な原理による実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図3a−3eは、カッター原理によりキャビティ41a−dを形成するための製造方法を示す。幾つかのカッター70a−dが、各キャビティに対して一つ使用され得る。その形成は、輪郭(プロファイル)の形成前又は後で起こり得る。図3aは、カッター原理がキャビティを形成できることを示しており、キャビティはカッターの直径よりも小さい。図3eは、カッターの直径よりも大きいキャビティを示しており、パネルと工具が互いに対して変位する場合である。図3fは、中空でない上部分及び開口を含む盲孔として形成されたキャビティを示す。
【0029】
図4a−dは、上述の形成が鋸ブレード原理を用いて行うことも可能であることを示し、好ましくは同軸上の好ましくは幾つかの鋸ブレード71a−dがキャビティ41a−dを形成する。この実施形態においてキャビティは、鋸ブレードの直径よりも小さい。それらはもちろん等しくても良いし、大きくても良い。
【0030】
図5a−dは、上述したキャビティ41a−fをスクリューカッター原理を用いて形成するための方法を示す。そのような形成は、極めて経済的な方法で連続製造ラインにて行うことができ、特に、パネルの位置及び速度が、工具位置及び工具回転速度と正確に同期されているとき、高い精度にて行うことができる。スクリューカッター72は、別個の装置として使用することができ、又は、より好ましくは、両端ほぞ形成器(double-end tenoner)内に位置する一体化された工具として使用される。パネル縁部は、スクリューカッター工具72の回転軸ARに対して本質的に平行に変位される。丸いキャビティ又は尖ったキャビティなど、如何なる形状でも製造できる。この切削は、輪郭(プロファイル)切削の前、後、又はこれに関連して行うことができる。
【0031】
パネル縁部上に形成されるキャビティの長さ方向における位置は、図5cに示されているようにパネル縁部と接触する第1入口工具歯56aの位置に依存する。これは、工具の回転が、工具に向かって移動されるパネル縁部に対して調節されなければならないことを意味している。スクリューカッターに関して変位されるパネルの速度と同期して工具の回転が調節されるときは、キャビティ間の位置は極めて正確である。そのような第1入口工具の位置及び工具の回転の調整は、パネル縁部の位置並びに輸送チェーン又はベルト又はチェーン又はベルトを動かす駆動装置の速度を測定することによって行うことができる。キャビティの極めて正確な機械加工を行うことが可能であり、第1キャビティを、予め決定された位置に、縁から約±0.2mm又はさらに小さい許容誤差にて配置することができる。図示のスクリューカッター工具72の直径53は、好ましくは、入口側ESの方が、これと反対の出口側よりも小さい。しかしながら、スクリューカッター工具は、全体の長さ54にわたって同じ直径53を持つこともできる。増大された切削深さは、そのような工具形状において、パネル縁部の供給方向に関して僅かに傾斜した回転軸によって到達することができる。
【0032】
工具形状のピッチ55は、キャビティの中間距離を規定する。そのため、接合部の相当な長さにわたって、極めて正確な中間距離にて、多くのキャビティ及び突出部を、非常に簡単に形成することができる。スクリューカッターの歯56は、好ましくは工業用ダイヤモンドで形成される。
【0033】
キャビティは、また、工具本体の一部上にのみ切削歯を有する、鋸ブレードと同様の大きな回転工具を用いて形成することができる。これは、スクリューカッター原理の簡単な変形であり、各回転が一つのキャビティを形成する。その利点は、キャビティ間の中間距離を、工具回転速度又はパネル供給速度の調節によって変更できることである。
【0034】
パネルの変位が停止されるところの計画された又は計画されていない製造停止は、スクリューカッターが輪郭形成(プロファイリング)装置と一体化されている場合には問題である。なぜなら、スクリューカッターが、工具歯と接触しているパネルのすべてのキャビティを破壊してしまうからである。この問題は、幾つかの又は全ての工程を独立して又は組み合わせて使用することができる、以下の工程を含む製造方法によって解決することができる。
【0035】
a)パネルは、スクリューカッター工具を通過し、パネル縁部上に配置されたすべてのキャビティが完全に形成された後に、常に停止される。この方法は、すべての計画された停止について使用される。縁部上のすべてのキャビティの完全な形成を許容しない位置にパネルが停止されたときに、パネル縁部からスクリューカッターが引き離される。部分的に形成されたキャビティを持つそのようなパネルは、検出され、通常の生産から除去される。
【0036】
b)パネルが停止したとき、スクリューカッターはパネル縁部から引き離される。そして、輸送装置が逆転される。スクリューカッターは最初の位置に戻され、パネルは通常の方法で製造される。
【0037】
c)スクリューカッターは移動装置を含み、パネルが停止したとき、移動装置によって、パネル縁部に平行で且つパネルの供給方向に対向する方向にスクリューカッターを変位させることができる。スクリューカッターは、停止されたパネルのパネル縁部をその歯が通過するように変位される。緊急の中断が起きたときでさえ、すべてのキャビティが常に完全に機械加工される。輸送装置が始動し、新しいパネルが通常の方法で製造されるとき、スクリューカッターはその最初の位置に戻る。
【0038】
上記工程c)にて記述した変位可能なスクリューカッター方法は、従来の輪郭形成(プロファイリング)装置を、その輸送装置又は制御システムを変更することなく使用できるという利点を提供する。
【0039】
スクリューカッターを用いてキャビティを形成するための上述の製造方法は、すべてのタイプのパネル機械加工において使用可能であり、特に、床パネルのための機械的係止システムの部分を含むキャビティを形成するための機械加工において使用できる。
【0040】
図6a−bは、キャビティの形成を、輪郭(プロファイル)切断の前に行えることを示している。突出部キャビティ41aを備えた別個の材料62又はパネルコアを、床板の縁部に接続可能であり、好ましくは、木材又は積層床の表面層60とバランス層61との間に接着する。
【0041】
図7a−dは、縁部内にキャビティを形成するための既述の方法が、図1a−1dに記載されているように、変位可能なタング30を一つの変位溝40から隣接するタング溝20の中に変位させるために使用できることを示す。水平方向に延びる傾斜した又は平行な壁を持つ一つ又は幾つかのキャビティ41a−cは、ストリップ6を切削貫通することによって形成可能であり、そのような実施形態及び製造方法は、薄い水平方向の切削鋸ブレードを用いてキャビティを形成する既知の方法よりも経済的である。キャビティは、好ましくは、同じ工具シャフト上に設けられたジャンピング工具ヘッド71a−71cを用いて形成され、ジャンピング工具ヘッドに関してパネルが変位されたとき、後側に向けてジャンピング工具ヘッドが変位される。パネルはまた、もちろん、鋸ブレードに向けて垂直方向に又は水平方向に変位され得る。ジャンピンヘッドは、長縁部を形成する同じ機械内に設けることができ、キャビティの形成は、係止システムの形成に即した経済的な方法で行うことができる。ジャンピングヘッドはまた、供給方向に沿って変位させることができ、ジャンピングヘッドの変位とパネル縁部の変位との間の相対速度はまた、回転工具の幅よりも大きな開口を持つキャビティを得るために使用することができる。ジャンピング非回転スクレーピング工具を用いてキャビティ又は突出部を形成することもできる。図7cは、非係止位置にある変位可能なタングを、その突出部31a−cがキャビティ41a−c内に配置された状態で示している。図7dは、係止位置を示しており、タング30が縁部に沿って変位され、側方圧力Pが変位可能なタング30の縁部区分32に付与されている。突出部は、この変位の際に、キャビティの壁に沿って摺動し、縁部に対して垂直な方向PDにタングを動かし、隣接するタング溝20の中に係止させる。
【0042】
図8a−8eは、盲孔として形成されたキャビティ41aを備えた実施形態を示す。例えば5−15mmの直径を持つカッターが使用され、盲孔として形成された1つ又は幾つかのキャビティ41a−41cを、図8a−8cに示されているように後側から形成することができる。パネル及び/又はカッターは、機械加工中に互いに向かって垂直方向に変位される。キャビティは、係止中に突出部31a−31dと協働するように配置することができ、突出部31a−31dは、図8d−8eに示されているようにタング30の内側部分上に配置されている。そのような実施形態においては、カッターが極めて少量の材料を除去するので、非常に強くて安定した縁部を形成することができる。
【0043】
図9a−9cは、カッターを用いて形成されたキャビティ41a−dを備えた実施形態を示し、カッター及び/又はパネルは機械加工中に水平方向に変位される。そのような製造方法を、ある適用において使用することは、利点になり得る。カッターは、例えば、固定式とすることができ、或いは、パネルの供給方向に沿って変位可能なジャンピング工具ヘッドに固定することができる。
【0044】
図10a−10eは、突出部31a−cを可撓性に形成できることを示しており、これは、製造時の許容誤差を補償するために利用することができ、また、タング30とタング溝20との間の予張力を生成するために利用することができ、これにより、図10dに示されているように、ストリップ6の上部分と隣接するパネルとの間に垂直方向の圧力VFを生成することができる。垂直方向の圧力VFは、好ましくは、タング30と、水平面HPに関して僅かに傾斜したタング溝20との間の接触面によって引き起こされる。
【0045】
図11a−dは、係止中にキャビティ41a−cと協働する突出部31a−cを、例えば、変位可能なタング30の下部分上に形成できることを示している。変位溝40の深さを相当に減少させることができ、これは、接合部の湿気安定性及び強度を増大させる。
【0046】
図12a−12fは、突出部31a−c、31a‘−c’を、変位可能なタング30の上部分及び/又は下部分上に形成できることを示している。そのような突出部は、係止中に、変位可能なタング30の本体の上及び/又は下に配置されたキャビティ41aと協働する。
【0047】
図13a、13bは、可撓性の突出部31aを、変位可能なタング30の本体から下方に及び/又は上方に突出形成できることを示している。そのような突出部は、図10a−dとの関連で上述した方法と同じ方法で予張力を生成することができる。図13c及び13dは、変位可能なタング30の下部分上の突出部31aが、図13dに示されているように、キャビティ41aを相当に小さく形成できるという利点を提供することを示しており、これは、縁部の強度を改善するために利用できる。垂直方向に回転する工具71によって形成されたキャビティは、好ましくは、キャビティの上部分82に対して垂直方向内向きに配置された下部分81を含む。これは、縁部に十分な強度及び安定性を与え、経済的な生産を許容する。
【0048】
図14a及び14bは、下部分上の突出部31a、b及び回転する鋸ブレードによって形成されたキャビティ41a、bを備えた変位可能なタング30を示している。図14c、dは、キャビティ及び突出部のすべての実施形態を、対向圧力P’を生成するために使用でき、且つ、可撓性タング30’を曲げるために使用できることを示している。突出部31aは、キャビティ41aと協働し、側方圧力Pが与えられたときにタングが変位することを妨げる。タング30は、曲がって、タング溝の中に係止する。これは、隣接する列内の長辺からの対向圧力を、タングを曲げるために使用できないときに、パネルを第1列内に係止するために使用できる。
【0049】
図15a、bは、水平方向に回転する鋸ブレード71a−cを、変位可能なタング30の本体の上及び/又は下に延びるキャビティ41a−cを形成するために使用できることを示しており、キャビティ41a−cは、タングの本体の上及び/又は下に配置された突出部31a、bと協働する。一方の鋸ブレード71aを、他方の鋸ブレード71cに関して垂直方向にオフセットすることができる。そのような製造方法及び実施形態は、限定された深さを持つ変位溝40を形成するために、又は垂直の変位の角度A1を増大するために使用できる。
【0050】
図16a、bは、長縁部及び短縁部上に係止システムを形成するために必要な機械加工以外の追加の機械加工を必要とすることなく、変位可能なタング30を接合部に対して垂直に変位できることを示している。長縁部タング溝9及び係止溝14と協働する、タング30の各縁区分における突出部31a、31bを形成できる。係止溝14と協働する突出部31bは、この実施形態において、可撓性であり、且つ、タング本体の下側に配置されている。この原理は、図14cに記載された可撓性のタングを曲げるために使用することもできる。突出部は、剛性の高いものであっても良く、且つ、例えば、下方に突出する単純な楔部分として形成することもできる。突出部31bの垂直方向延長部は、図16aに示されているように、隣接する長縁部の係止要素8が、係止溝14内で且つ突出部31bの下に配置されることを許容するものでなければならない。
【0051】
図17a、bは、スパイク42a、42bを、変位溝40内に垂直壁を形成し、且つ、変位可能なタング30を接合部に対して垂直な方向(PD)に変位させるために使用できることを示している。この変位は、図示の実施形態において、1つ又は幾つかの協働するスパイク42a、bの対によって引き起こされる。スパイク42a、bは、金属によって形成することができ、例えば、軟鋼又はアルミニウム、或いは合成樹脂又は堅い木材でさえ使用できる。そのような実施形態は、可撓性のタングを曲げるために使用することもできる。スパイクは、もちろん、水平方向に又は角度を付けて変位溝40の中に接続することもできる。
【0052】
図18a、bは、好ましくは変位可能なタング30の内側部分に形成された1つ又は幾つかの凹部42a、bと協働する1つ又は幾つかのスパイク42a、bの使用によっても変位を達成できることを示している。この実施形態において、変位可能なタングは、幾つかの摩擦接続部44a、bの1つを含んでおり、摩擦接続部44a、bは、好ましくは垂直方向に可撓性であり、タングが変位溝40から抜け出ることを防止する。他のタイプの摩擦接続部を使用することができる。
【0053】
図18c−eは、溝パネル1c上に配置された変位可能なタング30を含む実施形態を示しており、タング30は、ストリップパネル1b上に折り曲げられることを意図されている。図18c及び18dは、非係止位置にある変位可能なタング30を示し、図18eは、変位可能なタング30がタング溝40内に入ったときの係止位置を示している。この実施形態において、垂直の変位は、変位可能なタングの下側に配置された1つ又は幾つかの突出部31a−cと、本実施形態ではタング本体の下に配置された1つ又は幾つかのキャビティ41a−cとの間の協働によって引き起こされる。キャビティ(41a−c)は、好ましくは、スクリューカッターによって形成される。そのような実施形態は、幾つかの利点を提供する。キャビティを形成するために、パネル縁部から、限られた量の材料を除去するだけでよい。キャビティは、また、縁部から突出するストリップがないので、簡単に形成することができる。変位可能なタング30はまた、変位溝の中に容易に進入することができ、変位溝は、突出部31a及びキャビティ41aがタング本体の下部分から下方に延びているという事実に起因して、限定された深さで形成することができる。
【0054】
図19a−eは、本発明の一実施形態による変位可能なタング30を示す。変位可能なタング30は一部品(ワンピース)で形成されており、好ましくは、熱可塑性材料の射出成形によって形成される。図19aは、タング本体30aを含む変位可能なタング30及び1つ又は幾つかの楔部分45a−eを示し、楔部分は、楔部分接続部46a−eによってタング本体に固定されており、タング本体(30a)内に形成されたタング凹部43a−e内に部分的に又は近接して配置されている。楔部分は、楔摩擦接続部47a、bを含む。タング本体30aは、好ましくは1つ又は幾つかのタング摩擦接続部44及び好ましくは1つ又は幾つかの可撓性の突出部31a−eを含み、可撓性の突出部31a−eは、好ましくは本質的に変位可能なタング本体30aの長さ方向に延びている。
【0055】
図19b−19eは、図19aによるタング区分の拡大図である。
【0056】
タング摩擦接続部44は、好ましくは可撓性である。そのようなタング摩擦接続部は、変位溝40の上側壁及び/又は下側壁に対して制御された予張力を生成するために使用することでき、タングを制御された方法で変位溝内に保持し、変位溝からタングが抜け出ることを防止する。可撓性のタング摩擦接続部44は、接合部に沿った円滑且つ簡易な変位を許容し、変位溝を形成する際の厳しい製造許容誤差の必要性を排除する。楔部分45は、垂直方向に延びる小さな突出部として形成され得る1つ又は幾つかの楔摩擦接続47を含む。そのような突出部はまた、可撓性とすることができる。
【0057】
楔摩擦接続47は、好ましくは、生成される摩擦よりも大きい、タング摩擦接続部44による摩擦を形成するように設計される。楔摩擦接続部47は、楔部分45と変位溝40との間にしっかりとした接続を形成し、タング本体30aが係止中に接合部に沿って及び接合部に垂直に変位したときに楔部分45が変位することを防止する。そのようなしっかりした摩擦接続は、例えば、溝の外側部分内よりも小さな、内側部分内の垂直方向に延びる開口によって形成された変位溝によって達成され得る。楔摩擦接続部の内側部分は、タング本体30aが内方を向いた圧力を楔部分45に対して生成したとき、係止中に変位溝の上側部分及び下側部分に対して押し付けることができる。
【0058】
図19bは、変位可能なタングが製造され、パネルの縁部に接続されていないとき、楔部分45が変位可能なタングの外側部分を形成することを示している。楔部分45の外側部分は、タング本体30aを越えて部分的に突出している。変位可能なタングの幅TW1は、タング本体の幅TW2よりも大きい。楔部分は、傾斜した又は丸められた楔傾斜表面48a及び接続表面49を含み、接続表面49は、本実施形態において好ましくは本質的に垂直である。可撓性のタング突出部31は、傾斜した又は丸められたタング傾斜面48bを含み、タング傾斜面48bは、側方圧力Pが変位可能なタングの縁部区分上に与えられたとき、楔傾斜面48aと協働し、変位可能なタングをパネル縁部に垂直な方向に変位させるように設計されている。可撓性のタング突出部31及び楔部分45は、ラインL1によって示されているように、幅方向において重なる部分を持つように形成されることが好ましい。楔傾斜表面は、図示の実施形態において、変位可能なタング30の長さ方向に対して45°傾斜している。他の角度も使用できる。好ましい角度は、約25−60°である。
【0059】
図19cは、変位可能なタング30が変位溝40の中に挿入され、変位溝40の内側部分40’に向かって押圧されているとき、楔部分45は、好ましくはタング本体30aから分離されることを示している。楔部分接続部46は、好ましくは、タング本体内に形成された凹部43の中に楔部分45が押圧されたときに破断するように設計されている。楔部分45は、代替として、変位可能なタング31の挿入の前に、或いは側方圧力Pが係止中に与えられるときに、部分的に又は完全に分離されていても良い。傾斜表面48a、48bは、変位可能なタングがその内側非係止位置にあるとき、接触しているか、或いは変位可能なタングの幅方向において少なくとも重なっていることが好ましい。そのような実施形態は、予め決定された係止距離LDを達成するために要求される変位距離DDを制限するであろう。
【0060】
図19dは、タング本体30aの縁部上に側方圧力Pが与えられているとき、及び、タング本体が変位溝40に沿って変位され、最大のタング幅TW3を取得するその最終係止距離LDとされるとき、及び、それが、隣接するパネル縁部のタング溝20の内側部分に係止されるときの、タング本体30a及び楔部分45の位置を示している。変位可能なタングは、図1bに示されているように、他方の列における他方のパネル1dの最後の傾斜移動及び係止を可能とするために、タング本体がさらに変位可能であるように設計されることが好ましい。図19eは、縁部に沿ったそのような更なる変位が、可撓性の突出部31をタング本体の外側部分に向かって外方に曲がるように作用し、変位可能なタングが予張力によって係止され得ることを示している。可撓性の突出部は、この実施形態の本質的な部分であり、溝の形成及び溝中へのタングの挿入に関連した製造時の許容誤差のマイナス影響を除去するために使用することができる。そのような実施形態は、係止距離LDを本質的に変更せずに変位距離DDを増大させることができ、係止品質を改善し、製造コストを低減する。
【0061】
突出部31は、図19eに示されているように、最後の係止の際にタング本体が変位されたときに予張力が増大するように形成することもできる。図24aに示されているように、予張力はまた一定とすることができる。
【0062】
図19eに示された実施形態によれば、突出部31は、係止中に水平方向の内方及び外方に曲がり得るが、変位溝の上側又は下側部分に対して垂直方向に曲がることもできるように形成することもできる。そのような垂直方向の可撓性は、変位溝40からタング本体が抜け出ることを防止する摩擦接続部44’を形成するために使用され得る。その利点は、タング本体上に突出部(31)以外の可撓性摩擦接続部を追加すること無しに、より剛性の高いタング本体を形成できることである。
【0063】
この実施形態においては、変位可能なタングが3つのタング幅を有している。即ち、係止位置にあるときの最大幅TW3、非係止位置にあるときの最小幅TW2、及び、それが製造され、パネルの縁部と接続されていないときの、最大幅と最小幅との間の中間幅TW1である。
【0064】
最小タング幅TW2は、好ましくは約4−6mmであり、最大タング幅TW3は、好ましくは5−8mmであり、中間タング幅TW1は、好ましくは5−7mmである。係止距離は、好ましくは1−3mmであり、変位距離DDは、好ましくは約2−5mmである。
【0065】
図20a−bは、プッシャー67を用いて変位可能なタング30が変位溝40の中にどのようにして挿入され得るかを示している。変位溝40は、対向し且つ本質的に平行な溝表面の内側40a、40a’及び外側40b、40b’の対を含む。内側溝表面40a、40a’間の垂直方向距離は、外側溝表面40b、40b’間のそれよりも小さい。そのような溝は、挿入中に制御された方法で楔部分45を分離するために使用できる。なぜなら、楔部分は、タング本体30aが溝に入ったときに解放され、挿入中に楔部分が回転し又は捩れることを防止するからである。図20cは、非係止位置にある係止システムの断面を示し、図20dは、係止位置のそれを示す。
【0066】
タングを、幾分か正確な方法で変位溝に固定することが大切である。これは、タングを溝内に挿入する挿入装置、及び、挿入後に、図21a−21cに示されているように、パネル隅部から予め決められた正確な距離にてタングを位置決めする位置決め装置90を用いて行うことができる。位置決め装置90は、パネル接触表面91及びタング縁部接触表面92を含む。これらの表面は、予め決められたタング距離TDで、供給方向において整列され又はオフセットされることができる。変位タングは、好ましくは、いつも、一つの方向の変位を要求する位置にて接続されており、好ましくは、図21aに示されているように供給方向FDに対向する方向である。変位可能なタング30は、図21bに示されているように好ましくは供給方向FDに対して垂直に延びるパネル縁部にパネル接触表面91が接触するとき、その予め決められたタング距離TD(0でもあり得る)を自動的に取得する。図21cは、タングを最終的に正しい位置に固定するために圧力ホイール93を使用できることを示している。図19cに示されているように、本質的に垂直方向の楔接続表面49は、変位可能なタングの制御された押し戻しを促進する。
【0067】
両方向における変位及び位置決めは、例えば、パネル接触表面91及びタング縁部接触表面92を備えた幾つかのプッシャーを含むチェーン又はベルトによって行うことができる。チェーン/ベルトの速度は、プッシャーと供給方向に垂直に延びる2つの対向する縁部分との間の接触がなされ、タングが供給方向に沿って又は対向してその予め決められた位置に押されるように、パネルの変位速度との関連で制御された方法で増大させ、及び減少させることができる。
【0068】
上述した製造方法は、あらゆる係止システムのあらゆるタイプのタングを位置決めするために使用できる。
【0069】
しかしながら、上述した挿入及び位置決めを含む製造方法は、タング本体及び楔部分が溝内で変位されることを要求し、これは、例えば、緩んだ楔部分が係止中に摺動することに起因する係止問題を生じ得る。従って、タングは、接続中に予め決められた位置に最も好ましく接続され且つ位置決めされ、更なる調整を不要とすべきである。溝内のタングのそのような正確な挿入は、タングを挿入するプッシャー又はハンマー67の速度を、挿入装置に関してパネル縁部を変位するチェーン又はベルトの速度と同期させることにより得られる。そのような正確且つ制御された挿入は、あらゆるタイプのタング又は別個の部品を溝の中に挿入するために使用できる。
【0070】
1つのタングキャビティ及び1つの楔部分は、特にパネルの隅部区分と協働する1つの縁部区分において可撓性の突出部が使用されるとき、係止を達成するのに十分である。しかしながら、少なくとも2つのタングキャビティ及び楔部分を使用することが好ましい。そのような実施形態は、より容易で且つより制御された変位と、より強力な垂直方向係止を提供する。
【0071】
図22aは、本発明の実施形態による幾つかの変位可能なタング30を含むタングブランク80を示している。
【0072】
図22bは、タングブランク80から分離された変位可能なタング30を示している。図22cは、楔部分45がタング本体30aから分離されたときの、接続状態にある変位可能なタングを示している。図22dは、側方圧力Pがタング縁部上に与えられたときの、外側の係止位置にある変位可能なタング30を示している。
【0073】
図23aは、材料を節約するために凹部43’をタング本体内に形成できることを示している。図23bは、楔部分45を、固定された楔接続部63に接続できることを示している。図23c−fは、楔を自動的に位置決めでき、摩擦接続部は必要ないことを示している。固定された楔接続部63は、図23dに示されているように、隣接する列内の隣接するパネルの、一般に長縁部である垂直な縁部64に、固定された楔接続部63の縁部が接触するまで、タング本体30aによって変位される。楔は、さらに移動することを妨げられ、タング本体30aは、図23eに示されているように縁部に垂直な方向に変位される。
【0074】
図23gは、固定された楔接続部が、タング本体30aに対して垂直に延びる縁部上に形成された溝に接続された楔フック69を持ち得ることを示している。一般に長縁部のタングを受け入れるために使用される溝が、この実施形態においては、好ましくはジャンピングヘッドを備えた工具によって形成された増加された深さ66を有する。その利点は、楔接続部をパネル幅に適合させる必要がないことである。
【0075】
図24は、突出部31及び/又は楔部分45を可撓性として、タング溝に対して予張力を生成できることを示している。
【0076】
図24b−24dは、突出部31a、31bを楔の各側に形成することができ、タング本体30aの変位を、縁部に沿った両方向においてなし得ることを示している。楔部分接続部46は、この実施形態において、楔部分45の外側部分上に形成されている。
【0077】
図24e及び24fは、あらゆる種類の変位可能なタングが変位溝40から抜け出ることを防止する摩擦接続部を得るための簡単な方法を示している。変位可能なタング30は、その長さに沿って垂直方向に僅かに曲げられるように形成される。そのような曲りは、タング全体にわたって又は限られた区分にわたって延在し、変位可能な溝40の上側及び/又は下側部分に対して予張力を生成するために使用され得る。タングは、好ましくはタングブランクから分離された後、挿入装置によって一緒に押圧され、これにより曲りが除去され、溝の中に挿入される。曲りは、多くの方法で得ることができる。HDF材料で形成されたタングの簡単な曲りは、例えば、本体の上側及び/又は下側上の局所的な圧縮68によって達成できる。異なる密度をまた使用することができ、これは、例えばHDF板の本質的に一方の側のみを機械加工することによって達成できる。HDFはまた、例えば層、好ましくは熱硬化性樹脂を含浸させた紙を、一方の側にのみ付与した場合、制御された方法で補強され、曲げられることができる。そのような層は、積層することができ、表面構造と一緒に形成でき、摺動を促進し、溝に対して予め決められた摩擦を生成する。上述の摩擦接続は、あらゆるタイプのタング、好ましくは変位可能なタングを、溝の中に接続するために独立して使用することができ、或いは他の摩擦接続又は上述の実施形態によるタングと組み合わせて使用することができる。
【0078】
タングのすべての実施形態は、木材繊維を含む材料で形成することができる。そのような材料は、例えば、熱可塑性樹脂と混合した木材繊維又は熱硬化性樹脂を含む木材が可能である。押出し、射出成形、又はシート状の材料を使用できる。好ましい材料はHDFであり、好ましくは700kg/cmを超える密度を持つHDFである。機械加工及び/又はパンチング及び/又は材料圧縮の組み合わせを用いて、幾分複雑な3次元形状を持つタング又はタングブランクを形成することができ、隣接するパネル縁部、好ましくは床パネルを係止するために別個の及び/又は変位可能なタングが使用されるあらゆる適用において使用できる。この製造方法は、極めて経済的であり、且つ、環境にも優しい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1床パネルの第1縁部内の変位溝(40)内の変位可能なタング(30)を含む係止システムが設けられた床パネル(1)の組であって、前記タング(30)は、第2床パネルの隣接する第2縁部内のタング溝(20)と、前記縁部の垂直方向係止のために協働し、前記係止システムは、さらに、1つの縁部内に係止要素(8)を持つ係止ストリップ(6)を含み、前記係止ストリップ(6)は、隣接する縁部内の係止溝(14)と、前記縁部の水平方向係止のために協働し、前記変位可能なタングは突出部(31a)を含み、前記変位溝はキャビティ(41a)を含み、前記突出部は、前記キャビティの壁に対して摺動可能であり、このため、前記縁部に対して垂直な第1方向(PD)への前記タングの変位が得られ、これにより、前記縁部の前記垂直方向係止が得られる、床パネル(1)の組において、
前記キャビティが前記床パネルの後側に向かって垂直方向下方に延びていることを特徴とする床パネルの組。
【請求項2】
前記キャビティは盲孔として形成されている、請求項1記載の床パネルの組。
【請求項3】
前記キャビティは、前記係止溝(14)を含む前記縁部上に形成されている、請求項1記載の床パネルの組。
【請求項4】
前記突出部(31a)は、可撓性であり、且つ、前記タング溝(20)に対して水平方向の予張力を付与するように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項5】
前記キャビティは下部分を含み、前記下部分は、前記キャビティの上部分に向かって垂直方向内方に配置されている、請求項1記載の床パネルの組。
【請求項6】
第1床パネルの第1縁部内の変位溝(40)内の変位可能なタング(30)を含む係止システムが設けられた床パネル(1)の組であって、前記タング(30)は、第2床パネルの隣接する第2縁部内のタング溝(20)と、前記縁部の垂直方向係止のために協働し、前記係止システムは、さらに、1つの縁部内に係止要素(8)を持つ係止ストリップ(6)を含み、前記係止ストリップ(6)は、隣接する縁部内の係止溝(14)と、前記縁部の水平方向係止のために協働し、前記変位可能なタングは突出部(31a)を含み、前記変位溝はキャビティ(41a)を含み、前記突出部は、前記キャビティの壁に対して摺動可能であり、このため、前記縁部に対して垂直な第1方向(PD)への前記変位可能なタングの変位が得られ、これにより、前記縁部の前記垂直方向係止が得られる、床パネル(1)の組において、
前記突出部は、可撓性であり、且つ、前記タング溝(20)に対して水平方向の予張力を付与するように構成されていることを特徴とする床パネルの組。
【請求項7】
前記可撓性の突出部(31a)は、前記変位可能なタング(30)の長さ方向に延びている、請求項6記載の床パネルの組。
【請求項8】
第1床パネルの第1縁部内の変位溝(40)内の変位可能なタング(30)を含む係止システムが設けられた床パネル(1)の組であって、前記タング(30)は、第2床パネルの隣接する第2縁部内のタング溝(20)と、前記縁部の垂直方向係止のために協働し、前記係止システムは、さらに、1つの縁部内に係止要素(8)を持つ係止ストリップ(6)を含み、前記係止ストリップ(6)は、隣接する縁部内の係止溝(14)と、前記縁部の水平方向係止のために協働し、前記変位可能なタングは突出部(31a)を含み、前記変位溝はキャビティ(41a)を含み、前記突出部は、前記キャビティの壁に対して摺動可能であり、このため、前記縁部に対して垂直な第1方向(PD)への前記タングの変位が得られ、これにより、前記縁部の前記垂直方向係止が得られる、床パネル(1)の組において、
前記突出部は、前記変位可能なタングの上部分及び/又は下部分上に配置されている床パネルの組。
【請求項9】
前記キャビティは、前記床パネルの後側に向かって延びている、請求項8記載の床パネルの組。
【請求項10】
前記キャビティは下部分を含み、前記下部分は、前記キャビティの上部分に向かって垂直方向内方に配置されている、請求項9記載の床パネルの組。
【請求項11】
前記突出部(31a)は可撓性である、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項12】
変位可能なタング(30)を含む係止システムが設けられた床パネル(1)の組であって、前記タング(30)は、タング本体(30a)と、第1床パネルの第1縁部内の変位溝(40)内に配置された少なくとも2つの楔部分(45a、b)とを含み、前記楔部分(45a、b)は、第2床パネルの隣接する第2縁部内のタング溝(20)と、前記縁部の垂直方向係止のために協働し、前記係止システムは、さらに、1つの縁部内に係止要素(8)を持つ係止ストリップ(6)を含み、前記係止ストリップ(6)は、隣接する縁部内の係止溝(14)と、前記縁部の水平方向係止のために協働し、前記タング本体(30a)は、少なくとも2つの可撓性の突出部(31a、b)及び2つの凹部(43a、b)を含み、前記楔部分(45a、b)は、少なくとも部分的に前記凹部(43a、b)内に配置されており、前記突出部は、前記楔部分に対して摺動可能であり、このため、前記縁部に対して垂直な第1方向(PD)への前記タング本体の変位が得られ、これにより、前記縁部の前記垂直方向係止が引き起こされる、床パネル(1)の組において、
非係止位置にある前記可撓性の突出部(31a、b)は、前記楔部分(45a、b)に関して前記変位可能なタング(30)に沿って本質的に変位しており、且つ、前記楔部分(45a、b)及び前記タング溝(20)に対して予張力を付与するように構成されており、前記タング本体(30a)は、前記変位溝に沿った変位を許容し且つ前記タング本体(30a)が前記変位溝(44)から抜け出ることを防止する摩擦接続部(44)を含み、前記楔部分(45a、b)は、前記タング本体が前記縁部に沿って変位されたとき、前記楔部分が前記変位溝(40)内で変位されることを防止する摩擦接続部(47)を含み、前記楔部分(45a、b)及び前記タング本体(30a)は、前記変位溝(40)の中への前記変位可能なタング(30)の挿入に際して解放されるようになされた解放可能な楔部分接続部(46a、b)を含んでいる、床パネルの組。
【請求項13】
前記タング本体(30a)は、前記変位溝の上部分及び下部分に対して予張力を付与する可撓性の摩擦接続部(44)を含んでいる、請求項12記載の床パネルの組。
【請求項14】
前記変位可能なタング(30)は、幾つかの楔部分及び凹部を有する、請求項12記載の床パネルの組。
【請求項15】
前記タング本体は、前記凹部(43)内に配置された楔部分接続部(46)を含む、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項16】
前記楔部分(45)は、前記可撓性の突出部(31)と前記楔部分接続部(46)との間の前記凹部(43)内に配置されている、請求項12乃至15のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項17】
前記変位溝(40)は、対向し且つ本質的に平行な内側(40a、40a’)及び外側(40b、40b’)の対の溝表面を含み、前記内側溝表面(40a、40a’)間の垂直方向距離は、前記外側溝表面(40b、40b’)間の垂直方向距離よりも短い、請求項12乃至16のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項18】
前記縁部に沿った第2方向における前記変位可能なタング(30)の変位が、前記第1方向における前記タングの変位を引き起こし、これにより、前記タングが前記タング溝(20)内に入る、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項19】
前記縁部に沿った第2方向における前記変位可能なタング(30)の最終的な変位が、前記パネルの縁部に対して本質的に平行な前記変位可能なタングの変位を引き起こす、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項20】
前記床パネルは、表面層を含む、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の床パネルの組。
【請求項21】
タング長さ(TL)を持つ少なくとも2つのタング(30)を含むタングブランク(80)であって、前記少なくとも2つのタング(30)は、互いに接続されており、且つ、互いに分離されて床パネルの縁部溝(40)内に挿入されるようになっている、タングブランク(80)において、
各タング(30)はタング本体(30a)を含み、前記タング本体(30a)は、本質的に前記タング長さ(TL)の方向に延びる少なくとも2つの突出部(31a、b)と、2つの凹部(43a、b)とを含み、前記タングは、少なくとも部分的に前記凹部(43a、b)の中に又は近接して配置された少なくとも2つの楔部分(45a、b)を含み、前記タング本体(30a)及び前記楔部分(45a、b)は、前記溝(40)の中への前記タング(30)の挿入に際して前記タング本体(30a)から解放されるようになされた解放可能な楔部分接続部(46a、b)を含んでいる、タングブランク(80)。
【請求項22】
楔部分は、突出部と楔部分接続部との間に配置されている、請求項21記載のタングブランク(80)。
【請求項23】
前記突出部は可撓性である、請求項21又は22に記載のタングブランク(80)。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【図8e】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a−10d】
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【図10e】
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【図11a−11d】
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【図12a】
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【図12c】
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【図12d】
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【図12e】
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【図12f】
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【図13a−13b】
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【図13c】
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【図13d】
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【図14a−14b】
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【図14c−14d】
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【図15a−15b】
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【図16a−16b】
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【図17a−17b】
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【図18a−18b】
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【図18c−18d】
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【図18e】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【図19d】
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【図19e】
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【図20a】
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【図20b】
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【図20c】
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【図20d】
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【図21a】
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【図21b】
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【図21c】
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【図22a】
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【図22b】
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【図22c】
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【図22d】
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【図23a】
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【図23b】
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【図23c】
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【図23d】
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【図23e】
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【図23f】
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【図24a】
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【図24b】
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【図24c】
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【図24d】
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【図24e】
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【図24f】
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【公表番号】特表2012−516401(P2012−516401A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−547858(P2011−547858)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【国際出願番号】PCT/SE2009/051238
【国際公開番号】WO2010/087752
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(511174579)ベーリンゲ、イノベーション、ベルジューム、ベスローテン、フェンノートシャップ、メット、ベペルクテ、アーンスプラケレイクヘイト (1)
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION BELGIUM BVBA
【Fターム(参考)】