説明

床材用目地部材

【課題】本発明は、熱可塑性樹脂からなる床材用目地部材であって、弾性を付与することにより床材が熱伸縮した場合でも当該伸縮を吸収することにより、床面の美観を損なわないことを目的とする。
【解決手段】本発明は、熱可塑性樹脂からなり、弾性を有することを特徴とする床材用目地部材を提供するものであって、本発明床材用部材は床材の目地に使用される建築用部材であり、本発明床材用部材は、弾性を有しているため、床材が温度変化等により、又は経時的に寸法変化を生じた場合、当該寸法変化を前記弾性により吸収することができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂からなる床材用目地部材であって、弾性を付与することにより床材が熱伸縮した場合でも当該伸縮を吸収することにより、床面の美観を損なわない床材用目地部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−ビニル共重合樹脂等の熱可塑性樹脂からなる床材の継ぎ目部(以下、目地部と記す。)には、床材の目地部の開きを防止すること、又は床面の装飾をして意匠性を向上させることを目的として、熱可塑性樹脂からなる目地部材による処理が行われてきた。即ち、床材の目地部分を抉り取って溝を形成し、又は床材の目地部に溶接部材を設置可能な空間を開け、当該溝、又は空間に溶接部材を専用工具により加熱、溶融させながら、施工することが行われていた(特許文献1〜3)尚、本明細書において床材とは熱可塑性樹脂からなるタイル、シートをいうものとし、熱可塑性樹脂とはポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の一般的に使用されている熱可塑性樹脂に加えて、熱可塑性エラストマーも含むものとする。
【0003】
【特許文献1】実開平4−122023号公報
【特許文献2】特開昭57−69008号公報
【特許文献3】実開昭62−144954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の発明では、熱可塑性樹脂からなる床材が温度変化、又は経時的に寸法に伸縮が発生した場合に、当該床材の伸縮に追従することができなかった。従って、床材が縮んだ場合にあっては、床材と溶接された目地部材の目地部に隙間が発生し、或いは床材が伸びた場合にあっては、目地部の溶接部材の突き上げやさらには床材が目地部で反り上がってしまうなどの問題が生じ改善が望まれていた。
【0005】
また、従来の発明では意匠性を付与するために、目地部材に予め意匠性付与を目的として、チップを練りこむこと等が行われていた。即ち、主素材の熱可塑性樹脂に溶融しない樹脂からなるチップを練りこむことによって、当該練りこまれたチップによって、目地部の溶接部材の模様付け等により意匠性を向上させようとするものである。例えば、主素材がポリ塩化ビニル樹脂である場合には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂をチップとして用いる場合が挙げられる。
しかしながら、上記のように主素材に溶融しないチップを練りこむことにより模様付与する方法では、模様付与がチップによる模様に限定されることとなり、模様付与の自由度が小さかったため、更なる改善が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂からなり、弾性を有することを特徴とする床材用目地部材を提供するものである。本発明床材用部材は床材の目地に使用される建築用部材である。本発明床材用部材は、弾性を有しているため、床材が温度変化等により、又は経時的に寸法変化を生じた場合、当該寸法変化を前記弾性により吸収することができる。従って、本発明床材用目地部材の有する弾性は少なくとも床材の伸縮によって応力が働けばよい。かかる弾性を付与することによって、床材が温度変化等により寸法変化を生じた場合であっても、従来のように床材の目地部に隙間が生じたり、或いは床材、又は目地部材自体に突き上げが生じたりすることはない。
【0007】
また、請求項2記載の発明は請求項1記載の発明に加え、発泡体からなることを特徴とした床材用目地部材を提供するものである。本発明床材用目地部材には弾性を有することが必要であるが、弾性を付与する態様として本発明床材用目地部材を構成する熱可塑性樹脂を発泡させる。発泡倍率は使用する熱可塑性樹脂の種類、及び必要な弾性選択することができるが、適切な弾性付与の観点から発泡倍率は1.1〜3倍であることが好ましい。
【0008】
また、請求項3記載の発明は請求項1、又は2に記載の発明に加え、中空、及び/又は底面に凹部を形成したことを特徴とした床材用目地部材を提供するものである。本発明床材用目地部材には弾性を有することが必要であるが、弾性を付与する別の態様として、床材用目地部材を中空、及び/又は底面に凹部を形成にしてもよい。本発明床材用目地部材の長手方向に連続、又は非連続の中空を形成するのである。ここで、連続した中空とは、本発明床材用目地部材において、中空が長手方向に形成されており、かつ当該中空が途切れることなく連続した状態で形成されていることをいう。
【0009】
一方、非連続の中空とは、本発明床材用目地部材において、中空が長手方向に形成されており、かつ当該中空が途切れた状態で形成されていることをいう。前記中空が途切れる間隔は一定間隔でもよいし、任意の間隔でもよい。
本発明床材用目地部材を中空にすることにより、床材の伸縮に追従可能な弾性を付与するものである。
【0010】
また、請求項4記載の発明は請求項1〜3の何れか一に記載の発明に加え、熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である床材用目地部材を提供するものである。本発明床材用目地部材がポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂から形成することが発泡、中空の形成等の加工容易性、床材用目地部材として要求される耐久性等の観点から好ましい。
【0011】
また、請求項5記載の発明は請求項1〜4の何れか一に記載の発明に加え、熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンの何れか一、又は二以上を含む床材用目地部材を提供するものである。床材用目地部材に弾性を付与するためにスチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等の熱可塑性エラストマーを添加してもよい。また、とりわけ熱可塑性エラストマーによって本発明床材用目地部材を形成した場合、当該熱可塑性エラストマーが属性として有しているため、適度な弾性を容易に付与することができる。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、少なくとも上表面に非発泡の熱可塑性樹脂層を設けた請求項1〜5の何れか一に記載の床材用目地部材を提供するものである。ここで上表面とは、本発明床材用目地部材を床材の目地部分に嵌設した場合に床材の表面とともに床面の表面を形成する面をいう。本発明床材用目地部材が発泡体からなる場合、少なくとも上表面に非発泡の熱可塑性樹脂層を設けることにより、特に歩行等により負荷がかかりやすい上表面について強度を確保することができるため好ましい。
【0013】
上表面部に模様を有した非発泡の熱可塑性樹脂層を設けた請求項1〜7の何れか一に記載の床材用目地部材を提供するものである。ここで、上表面部とは本発明床材用目地部材を床材の目地部分に嵌設した場合に床材の表面とともに床面の表面を形成する面の全体、又は一部をいう。本発明床材用目地部材の上表面部に印刷シート等の模様を有する熱可塑性樹脂層を設けることにより従来の溶接棒と比較して意匠性付与の自由度を向上させることができ、バリエーションに富んだ模様を付与することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明床材用目地部材により、特に熱可塑性樹脂からなる床材に発生しやすい温度変化による床材の寸法の伸縮、又は経時的な要因で床材の寸法が収縮することによる目地部分に隙間が発生したり、或いは、床材、又は床材用目地部材が突き上げてしまう現象を未然に防止することができる。従って、季節による温度変化や経時的に美観が損なわれることがなく、長期間美麗な施工状態を維持することができる。
【0015】
また、本発明床材用目地部材は従来の溶接棒のように、加熱溶融させながら施工するという溶接工法には、十分に加熱する必要があり施工作業が煩雑であるとともに、隣接する床材の表面まで加熱してしまうため、当該床材の表面のうち加熱された部分の光沢が変化するという問題点がある溶接工法を行う必要はない。従って、本発明床材用目地部材は接着剤等で貼着して固定する簡易な施工が可能となり、作業者の労働負荷軽減、及び目地部材に隣接する床材の表面の光沢を変化させてしまうこともなく非常に効果的である。
【0016】
本発明床材用目地部材に発泡体を形成することにより、容易に弾性を付与することが可能であり、さらに、本発明床材用目地部材に中空を形成することにより、容易に弾性を付与することも可能である。また、本発明床材用目地部材を発泡体にすること、中空、底面に凹部を形成することにより、使用原材料量の低減、床材用目地部材自体の軽量化によるハンドリング性の向上、さらには、施工時に切断作業がしやすくなるなどの作業性面での従来の溶接棒と比較して優れている。
【0017】
さらに、本発明床材用目地部材をポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂により構成することにより、より容易に押し出し成型等が容易であり、さらには、本発明床材用目地部材に発泡体を形成すること、及び中空を形成することが容易であり、原材料コストも安価である。
【0018】
また、本発明床材用目地部材を低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンの何れか一、又は二以上を含む樹脂から形成することにより弾性を付与することができる。さらに、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンについては、素材の属性として、弾性を有しているため、本発明床材用目地部材を発泡体、又は中空構造を形成しなくとも、床材の寸法変化を吸収できる弾性を付与することができる。
【0019】
本発明床材用目地部材の少なくとも上表面に非発泡の熱可塑性樹脂層を設けることにより、本発明床材用目地部材の表面を強化することができることに加え、前記熱可塑性樹脂層にあらかじめ意匠を付与しておくことにより、従来の溶接棒では得られなかった意匠が得られ、加えて意匠性付与の自由度も大幅に向上させることができる。
【0020】
また、本発明床材用目地部材の上面部以外、例えば、底面部に設けた場合には、本発明床材用目地部材を剥離させる際、床下地に本発明床材用目地部材の一部が破壊剥離して残存することが少なくなり、仮に破壊剥離した場合であっても、熱可塑性樹脂層を剥離すればよく、けれん作業等煩雑な作業は不要となり、本発明床材用目地部材の張替えが非常に容易になる。
【0021】
さらに、本発明床材用目地部材の上表面部に模様を付与した熱可塑性樹脂層を設けることにより、意匠性付与の自由度が向上し、従来の溶接棒では表現できなかった模様を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明床材用目地部材を詳述する。本発明床材用目地部材は、熱可塑性樹脂からなり、弾性を有するものである。本発明床材用目地部材は弾性を有することにより、床材の温度変化、又は経時的な寸法の伸縮にも追従することができるため、従来の溶接棒のような床材、又は溶接棒の突き上げや床材の目地部で隙間が発生することはない。また、本明細書においては、熱可塑性樹脂とは、一般に熱可塑性樹脂といわれているポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の他、熱可塑性エラストマーも含む概念である。本発明床材用目地部材を熱可塑性樹脂から構成する理由は弾性を付与しやすく、加工も容易であるという観点から好ましいからである。
【0023】
また、本発明床材用目地部材の形状は床材の目地部に嵌設することができる場合はもちろんのこと、接着剤等により安定的に固定できる形状であれば特に限定はされない。本発明床材用目地部材の縦断面の形状としては、例えば、矩形、逆三角形等が挙げられる。
【0024】
また、本発明床材用目地部材はその弾性によって、床材の寸法変化を吸収し、床材の突き上げ等を防止することができる。前記本発明の目的から、本発明床材用目地部材の床材の縁部と突き合わせる部分に弾性を有していればよい。
【0025】
また、本発明床材用目地部材に弾性を付与することを目的として、当該床材用目地部材を発泡体から形成してもよい。発泡体から本発明床材用目地部材を形成し、弾性を付与することは、熱可塑性樹脂の加工においては、比較的容易であり、弾性の程度を自由に調整することが可能であるからである。また、樹脂の使用量の削減によるコスト低減化や発泡体から構成することによる床材用目地部材自体の軽量化が可能となり、現場への持ち運び性、施工時のハンドリング性、可撓性の向上、さらには本発明床材用目地部材自体が発泡していることによりカットしやすくなる等作業性面にも寄与することができる。
【0026】
また、本発明床材用目地部材の弾性を付与することを目的として、中空、及び/又は底面に凹部を形成してもよい。ここで、中空とは、本発明床材用目地部材の長手方向に設けられた空洞をいう。従って、必ずしも中空は1本とは限らず、複数本設けてもよい。また、本発明床材用目地部材に設けられる前記中空は床材の寸法変化を吸収することができれば、当該中空は連続的なものであってもよいし、不連続なものであってもよい。ここで、連続的とは、本発明床材用目地部材の長手方向に中空が途切れることなく設けられた態様をいい、不連続とは、本発明床材用目地部材の長手方向に中空が途切れた状態で設けられた態様をいう。本発明床材用目地部材に中空、及び/又は底面に凹部を設けることにより弾性を付与する場合には押出成型等公知の加工方法を用いて中空、及び/又は底面に凹部を設けることができる。
【0027】
さらに、本発明床材用目地部材を構成する熱可塑性樹脂として、ポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であることが好ましい。前記ポリ塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が発泡体への加工や例えば押出加工等により中空を形成するが容易であり、原材料コストが安価であり、経済的な側面でも有利である。また、ポリ塩化ビニル樹脂にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を付加することにより、弾性を付与できることに加え、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂は単独で本発明床材用目地部材を形成した場合には、発泡体、又は中空を形成するまでもなく、弾性を付与することができるという点でも優れている。
【0028】
また、本発明床材用目地部材を構成する熱可塑性樹脂として、低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンの何れか一、又は二以上を含む樹脂から構成してもよい。前記樹脂は発泡体への加工や中空加工が容易である点で好ましい。
【0029】
また、低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂については、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂と混合することにより、弾性を付与することができる。さらに、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンについては、素材の属性として、弾性を有しているため、本発明床材用目地部材を発泡体、又は中空構造を形成しなくとも、床材の寸法変化を吸収できる弾性を付与することができる。
【0030】
また、本発明床材用目地部材の少なくとも上表面に非発泡の熱可塑性樹脂層を設けてもよい。特に弾性を付与することを目的として、本発明床材用目地部材を発泡体、又は中空構造から構成されている場合には、本発明床材用目地部材を発泡体等から構成していないときと比較して、強度が低下する可能性がある。当該強度低下により生じうる問題点としては、本発明床材用目地部材を貼替える際に、当該目地部材を剥離、除去するときに、接着部分が破壊されて、床面に部材の一部が残存してしまうことがある。実作業において、かかる残存物が生じると残存物除去工具により、略完全に除去する必要があり作業者にとっての労力負担は大きい。
【0031】
このような問題点に鑑み、表面に非発泡の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層を設けることにより、本発明床材用目地部材の貼替えの際に生じる当該部材由来の残存物の発生を未然に防止することができ、作業者の労力負担の軽減を図ることができる。ここで、表面とは、床材縁部、及び床下地と直接、又は接着剤等貼着剤を解して接する部分をいう。また、熱可塑性樹脂層とは、熱可塑性樹脂から構成される層をいい、熱可塑性樹脂以外に安定剤等の添加剤が含まれていてもよいし、さらには、充填材が含まれていてもよい。熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル樹脂から構成される場合には、DOP、DHP、DINP等の可塑剤が含まれていてもよい。
【0032】
また、本発明床材用目地部材において、上表面部に模様を有した非発泡の熱可塑性樹脂層を設けてもよい。当該上表面部に設けた非発泡の熱可塑性樹脂層を設けることにより、意匠性の自由度が高まり、従来の溶接棒では表現できなかった意匠を表現することができる。従って、本発明床材用目地部材とともに施工する床材の模様と同調させることもでき、さらには本発明床材用目地部材を全体的な意匠との兼ね合いから、ワンポイント的に意匠性を持たせることも可能である。本発明床材用目地部材の上表面部に設ける熱可塑性樹脂層は上表面部全体に設けてもよいし、所望により、一部分だけ設けてもよい。
【0033】
本発明床材用目地部材の上表面部を構成する非発泡の熱可塑性樹脂層の模様付与方法としては、予め熱可塑性樹脂からなるフィルムに印刷し、当該フィルムを本発明床材用目地部材の上表面部に熱融着、又は接着剤により貼着させてもよい。さらには、スルーチップ方式により、模様シートを形成し、前記同様に、本発明床材用目地部材の上表面部に熱融着、又は接着剤により貼着させてもよい。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂からなり、弾性を有することを特徴とする床材用目地部材。
【請求項2】
発泡体からなることを特徴とした請求項1に記載の床材用目地部材。
【請求項3】
中空、及び/又は底面に凹部を形成したことを特徴とした請求項1、又は2記載の床材用目地部材。
【請求項4】
熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂である請求項1〜3の何れか一に記載の床材用目地部材。
【請求項5】
熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンの何れか一、又は二以上を含む請求項1〜4の何れか一に記載の床材用目地部材。
【請求項6】
少なくとも表面に非発泡の熱可塑性樹脂層を設けた請求項1〜4の何れか一に記載の床材用目地部材。
【請求項7】
上表面部に模様を有した非発泡の熱可塑性樹脂層を設けた請求項1〜6の何れか一に記載の床材用目地部材。


【公開番号】特開2007−239316(P2007−239316A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−63594(P2006−63594)
【出願日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(000222495)東リ株式会社 (94)
【Fターム(参考)】