座席案内システム
【課題】 座席数が多い場合であっても容易に指定の座席位置に到達できる座席案内システムを提供すること。
【解決手段】 入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備える。
【解決手段】 入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベント会場で指定席が存在する場合に、無線タグを利用して、指定した座席を案内するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、イベント会場の座席を案内する技術として、例えば、下記特許文献1が知られている。
下記特許文献1に記載のものは、画像情報を照らし合わせて、座席位置の周辺の座席表を表示する座席案内装置を使用したものである。
【特許文献1】特開平06−274767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、イベント会場の入り口付近で座席の案内画像が表示されるが、大きなイベント会場の場合、座席数が多いため、座席位置が分かりづらく、近くまで行った場合に、通り過ぎてしまうという問題がある。
また、同時に複数購入した場合、入場券を同時購入した人と席以外の場所で待ち合わせ等を行うことができないという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、座席数が多い場合であっても容易に指定の座席位置に到達できる座席案内システムを提供することにある。
また、入場券を同時購入した人が居る会場内の位置を容易に確認することができる座席案内システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、会場の複数箇所に設置され、入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を前記データベースから検索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備えることを特徴とする。
また、検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知する手段を備えることを特徴とする。
また、タグ番号を読み取る都度、その読み取ったタグ番号の客が自端末の近傍に所在することを前記データベースに逐次登録し、同一グループ番号の入場券を持つ客がいずれの端末の近傍位置に所在するかを検索して表示する手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、無線タグ付きの入場券を会場内に設置された端末の無線タグ読み取りセンサに近づけることにより、その端末がタグ番号に対応する座席表を表示する端末であれば座席表が表示され、座席位置が案内される。
しかし、タグ番号に対応した座席表を表示する端末が他の端末であれば、その端末が設置されている場所の方向が表示される。これにより、座席数が多い場合であっても容易に指定の座席位置に到達することが可能になる。
また、検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知することにより、座席位置を案内する端末の位置を通り過ぎてしまうのを防止することができる。
また、同一グループ番号の入場券を持つ客の所在位置を表示することにより、友人同士で入場券を同時に購入した場合に、友人同士の所在位置を容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る座席案内システムの全体構成を示すシステム構成図である。
図1に示すように、本実施形態の座席案内システムは、イベント会場に設置された複数の端末1と回線2と、ホストコンピュータ3からなっている。端末1は無線タグ付きチケット4を近づけることにより、座席表または全体表を表示する。
【0008】
図2は、端末1の詳細構成を示すブロック図である。
端末1は、表示装置11、中央処理装置(CPU)12、マウス13、キーボード14、無線タグ読取センサ15、近距離リーダ16、スピーカ17、回線接続部18で構成されている。
中央処理装置12は、データの通信を行う通信部121、座席表を表示する案内表示部122、座席表の表示切り替えを受け付ける操作部123、音声を出力する音声出力部124、無線タグを読み取るリーダ部125、DBアクセスを行うDBアクセス部126で構成される。
【0009】
図3は、ホストコンピュータの詳細構成を示すブロック図である。
ホストコンピュータは、中央処理装置31、回線接続部32、データベース33から構成される。
中央処理装置31は、データの通信を行う通信部311で構成される。
データベース33は、席予約DB331、客位置DB332、端末管理座席DB333、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334、端末図番号リンクDB335、見取り図DB336で構成されている。
【0010】
図4は、席予約DB331のデータ構造を示す図である。
この席予約DB331には、座席番号、グループID、グループ内通番、氏名からなる予約情報が登録される。家族や友人同士が同時にチケットを購入すると、同一のグループIDが割り当てられ、グループIDとグループ内通番で各チケットの座席位置が決定される。
【0011】
図5は、客位置DB332のデータ構造を示す図である。
この客位置DB332には、各チケットに付けた無線タグのタグ番号と、そのタグ番号に対応する座席位置を案内する端末のIDが登録されている。
【0012】
図6は、端末管理座席DB333のデータ構造を示す図である。
端末管理座席DB333には、端末IDと座席番号が登録されている。この登録情報は、各端末が座席表を表示する座席を管理するために用いる。
【0013】
図7は、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334のデータ構造を示す図である。
この対応関係DB334には、無線タグ番号と座席番号とが対応付けて登録されている。この登録情報は、無線タグ番号に対応する座席番号を取得するために用いる。
【0014】
図8は、端末図番号リンクDB335のデータ構造を示す図である。
この端末図番号リンクDB335には、端末IDと、その端末が設置されている場所の見取り図の図番号が登録されている。この登録情報は、チケットの座席位置を詳しく案内する端末の方向を表示する場合に用いられる。
見取り図DB336は、各座席、端末の見取り図および座標値を管理する。
【0015】
図9は、無線タグ付きのチケットを近距離リーダ16に近づけた場合に座席表を表示する案内表示部122の処理手順を示すフローチャートである。
無線タグ付きのチケット4をいずれかの端末1の近距離リーダ16に近づけると、近距離リーダ16は無線タグ番号を読み取る(ステップ51)。
そこで、読み取った無線タグ番号と当該端末の端末IDにより、客位置DB332、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334をアクセスし(ステップ52)、客の座席が、当該端末1が表示する座席表に含まれるか判定する(ステップ53)。座席表に含まれる場合は、表示装置11に座席表を表示し、座席位置を強調表示する(ステップ54)。
しかし、座席表に含まれない場合は、客の座席表を表示する他の端末1が設置されている場所および方向を示した全体表を表示装置11に表示する(ステップ55)。
【0016】
座席表の表示例を、図13に示す。
座席表は、座席91、現在位置の端末92、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
全体表の表示例を、図14に示す。
全体表は、端末101、方向102、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
【0017】
図11は、ステップ52の詳細を示すフローチャートである。
まず、無線タグ番号から客位置DB332を検索し、該当する端末IDを取得する。
DB検索の結果、端末IDが現在の端末IDと等しければ、客位置DB332の変更は行わない。現在の端末IDと異なるレコードがある場合は、そのレコードを削除し、無線タグ番号と、現在の端末IDからなるレコードを追加する。レコードが存在しない場合は、無線タグ番号と、現在の端末IDからなるレコードの追加のみ行う(ステップ71)。
この処理により、客が存在している端末の位置を知ることができる。
次に、客がいる端末の端末IDから端末管理座席DB333を検索し、対象の端末が
表示する座席表の座席番号を全て取得する(ステップ72)。無線タグ番号から無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334を検索して、客の座席番号を取得する(ステップ73)。
ステップ72、ステップ73により、客の座席番号が座席表にあるか判定し、座席表を表示して座席位置を詳しく案内することができる。
【0018】
図10は、客が座席表を案内可能な端末の位置を通り過ぎてしまうのを防止するための処理手順を示すフローチャートである。
端末1の前を客が通過すると、客が所持している無線タグ付きチケット4が電波を発することにより、無線タグ読取センサ15が無線タグ番号を取得する(ステップ61)。
そこで、読み取った無線タグ番号と、当該端末の端末IDを使用して、DBの検索および変更処理を行い(ステップ52)、客の座席が、当該端末が表示する座席表に含まれるか判定する(ステップ62)。座席表に含まれる場合は、スピーカ17より、音声で知らせる(ステップ63)。座席表に含まれない場合は、何も行わない。
【0019】
図12は、友人同士で同時にチケットを購入した場合に、それぞれが会場内の何処にいるかを表示する場合の処理を示すフローチャートである。
無線タグ付きのチケット4をいずれかの端末1の近距離リーダ16にかざすことにより、無線タグ番号を取得する(ステップ81)。端末1の画面より、表示切替ボタン93を押す(ステップ82)。無線タグ番号から無線タグ番号と座席番号の対応関係DB334を検索して、客の座席番号を取得する。
次に、取得した座席番号から席予約DB331を検索し、グループID、グループ内通番および氏名を取得する。取得したグループIDと同一のグループ内通番、氏名、座席番号を取得する。取得した同一グループの人の座席番号から無線タグ番号と座席番号の対応関係DB334を検索して、同一グループの人の無線タグ番号を取得する。取得した無線タグ番号から客位置DB332を検索し、同一グループの人が現在いる端末の端末IDを取得する(ステップ83)。次に、同一グループの人がいる端末を強調表示して、氏名も表示した全体表を表示する(ステップ84)。同一端末に複数の人がいる場合は、同時購入した人の氏名を上に並べて表示する。
全体表の表示例を、図15に示す。
端末101、同時購入した人の氏名111、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
【0020】
なお、上記実施形態においては、近距離リーダと無線タグ読み取りセンサの2つを設けて無線タグを読み取っているが、無線タグ読み取りセンサの読み取り可能距離と近距離リーダの読み取り可能距離とが近似している場合には、いずれか1つだけで構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の座席案内システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】座席を案内する端末の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】ホストコンピュータの詳細構成を示すブロック図である。
【図4】席予約DBのデータ構造を示す図である。
【図5】客位置DBのデータ構造を示す図である。
【図6】端末管理座席DBのデータ構造を示す図である。
【図7】無線タグ番号と座席番号の対応関係DBのデータ構造を示す図である。
【図8】端末図番号リンクDBのデータ構造を示す図である。
【図9】近距離リーダに無線タグ付きチケットをかざした時の処理を示すフロ−チャ−トである。
【図10】無線タグ読取センサが無線タグ付きチケットからの電波を受信した時の処理を示すフローチャートである。
【図11】客位置DB、端末管理座席DB、無線タグ番号と座席番号の対応関係DBへの検索、変更処理を示すフローチャートである。
【図12】同時購入した人が存在する端末位置を探す処理を示すフローチャートである。
【図13】座席表の表示例を示す図である。
【図14】座席表を表示する端末の位置を確認するために表示する全体表の表示例を示す図である。
【図15】同時購入した人がいる端末位置を確認するために表示する全体表の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0022】
1…端末、2…回線、3…ホストコンピュータ、4…無線タグ付きチケット、11…表示装置、12…中央処理装置、13…マウス、14…キーボード、15…無線タグ読取センサ、16…近距離リーダ、17…スピーカ、18…回線接続部、121…通信部、122…案内表示部、123…操作部、124…音声出力部、125…リーダ部、126…DBアクセス部、31…中央処理装置、32…回線接続部、33…DB群、331…席予約DB、332…客位置DB、333…端末管理座席DB、334…無線タグ番号と座席番の対応関係DB、335…端末図番号リンクDB、336…見取り図DB、91…座席、92…現在位置の端末、93…表示切り替えボタン、94…終了ボタン、101…端末、102…方向、111…同時購入した人の氏名。
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベント会場で指定席が存在する場合に、無線タグを利用して、指定した座席を案内するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、イベント会場の座席を案内する技術として、例えば、下記特許文献1が知られている。
下記特許文献1に記載のものは、画像情報を照らし合わせて、座席位置の周辺の座席表を表示する座席案内装置を使用したものである。
【特許文献1】特開平06−274767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、イベント会場の入り口付近で座席の案内画像が表示されるが、大きなイベント会場の場合、座席数が多いため、座席位置が分かりづらく、近くまで行った場合に、通り過ぎてしまうという問題がある。
また、同時に複数購入した場合、入場券を同時購入した人と席以外の場所で待ち合わせ等を行うことができないという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、座席数が多い場合であっても容易に指定の座席位置に到達できる座席案内システムを提供することにある。
また、入場券を同時購入した人が居る会場内の位置を容易に確認することができる座席案内システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、会場の複数箇所に設置され、入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を前記データベースから検索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備えることを特徴とする。
また、検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知する手段を備えることを特徴とする。
また、タグ番号を読み取る都度、その読み取ったタグ番号の客が自端末の近傍に所在することを前記データベースに逐次登録し、同一グループ番号の入場券を持つ客がいずれの端末の近傍位置に所在するかを検索して表示する手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、無線タグ付きの入場券を会場内に設置された端末の無線タグ読み取りセンサに近づけることにより、その端末がタグ番号に対応する座席表を表示する端末であれば座席表が表示され、座席位置が案内される。
しかし、タグ番号に対応した座席表を表示する端末が他の端末であれば、その端末が設置されている場所の方向が表示される。これにより、座席数が多い場合であっても容易に指定の座席位置に到達することが可能になる。
また、検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知することにより、座席位置を案内する端末の位置を通り過ぎてしまうのを防止することができる。
また、同一グループ番号の入場券を持つ客の所在位置を表示することにより、友人同士で入場券を同時に購入した場合に、友人同士の所在位置を容易に確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る座席案内システムの全体構成を示すシステム構成図である。
図1に示すように、本実施形態の座席案内システムは、イベント会場に設置された複数の端末1と回線2と、ホストコンピュータ3からなっている。端末1は無線タグ付きチケット4を近づけることにより、座席表または全体表を表示する。
【0008】
図2は、端末1の詳細構成を示すブロック図である。
端末1は、表示装置11、中央処理装置(CPU)12、マウス13、キーボード14、無線タグ読取センサ15、近距離リーダ16、スピーカ17、回線接続部18で構成されている。
中央処理装置12は、データの通信を行う通信部121、座席表を表示する案内表示部122、座席表の表示切り替えを受け付ける操作部123、音声を出力する音声出力部124、無線タグを読み取るリーダ部125、DBアクセスを行うDBアクセス部126で構成される。
【0009】
図3は、ホストコンピュータの詳細構成を示すブロック図である。
ホストコンピュータは、中央処理装置31、回線接続部32、データベース33から構成される。
中央処理装置31は、データの通信を行う通信部311で構成される。
データベース33は、席予約DB331、客位置DB332、端末管理座席DB333、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334、端末図番号リンクDB335、見取り図DB336で構成されている。
【0010】
図4は、席予約DB331のデータ構造を示す図である。
この席予約DB331には、座席番号、グループID、グループ内通番、氏名からなる予約情報が登録される。家族や友人同士が同時にチケットを購入すると、同一のグループIDが割り当てられ、グループIDとグループ内通番で各チケットの座席位置が決定される。
【0011】
図5は、客位置DB332のデータ構造を示す図である。
この客位置DB332には、各チケットに付けた無線タグのタグ番号と、そのタグ番号に対応する座席位置を案内する端末のIDが登録されている。
【0012】
図6は、端末管理座席DB333のデータ構造を示す図である。
端末管理座席DB333には、端末IDと座席番号が登録されている。この登録情報は、各端末が座席表を表示する座席を管理するために用いる。
【0013】
図7は、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334のデータ構造を示す図である。
この対応関係DB334には、無線タグ番号と座席番号とが対応付けて登録されている。この登録情報は、無線タグ番号に対応する座席番号を取得するために用いる。
【0014】
図8は、端末図番号リンクDB335のデータ構造を示す図である。
この端末図番号リンクDB335には、端末IDと、その端末が設置されている場所の見取り図の図番号が登録されている。この登録情報は、チケットの座席位置を詳しく案内する端末の方向を表示する場合に用いられる。
見取り図DB336は、各座席、端末の見取り図および座標値を管理する。
【0015】
図9は、無線タグ付きのチケットを近距離リーダ16に近づけた場合に座席表を表示する案内表示部122の処理手順を示すフローチャートである。
無線タグ付きのチケット4をいずれかの端末1の近距離リーダ16に近づけると、近距離リーダ16は無線タグ番号を読み取る(ステップ51)。
そこで、読み取った無線タグ番号と当該端末の端末IDにより、客位置DB332、無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334をアクセスし(ステップ52)、客の座席が、当該端末1が表示する座席表に含まれるか判定する(ステップ53)。座席表に含まれる場合は、表示装置11に座席表を表示し、座席位置を強調表示する(ステップ54)。
しかし、座席表に含まれない場合は、客の座席表を表示する他の端末1が設置されている場所および方向を示した全体表を表示装置11に表示する(ステップ55)。
【0016】
座席表の表示例を、図13に示す。
座席表は、座席91、現在位置の端末92、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
全体表の表示例を、図14に示す。
全体表は、端末101、方向102、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
【0017】
図11は、ステップ52の詳細を示すフローチャートである。
まず、無線タグ番号から客位置DB332を検索し、該当する端末IDを取得する。
DB検索の結果、端末IDが現在の端末IDと等しければ、客位置DB332の変更は行わない。現在の端末IDと異なるレコードがある場合は、そのレコードを削除し、無線タグ番号と、現在の端末IDからなるレコードを追加する。レコードが存在しない場合は、無線タグ番号と、現在の端末IDからなるレコードの追加のみ行う(ステップ71)。
この処理により、客が存在している端末の位置を知ることができる。
次に、客がいる端末の端末IDから端末管理座席DB333を検索し、対象の端末が
表示する座席表の座席番号を全て取得する(ステップ72)。無線タグ番号から無線タグ番号と座席番号との対応関係DB334を検索して、客の座席番号を取得する(ステップ73)。
ステップ72、ステップ73により、客の座席番号が座席表にあるか判定し、座席表を表示して座席位置を詳しく案内することができる。
【0018】
図10は、客が座席表を案内可能な端末の位置を通り過ぎてしまうのを防止するための処理手順を示すフローチャートである。
端末1の前を客が通過すると、客が所持している無線タグ付きチケット4が電波を発することにより、無線タグ読取センサ15が無線タグ番号を取得する(ステップ61)。
そこで、読み取った無線タグ番号と、当該端末の端末IDを使用して、DBの検索および変更処理を行い(ステップ52)、客の座席が、当該端末が表示する座席表に含まれるか判定する(ステップ62)。座席表に含まれる場合は、スピーカ17より、音声で知らせる(ステップ63)。座席表に含まれない場合は、何も行わない。
【0019】
図12は、友人同士で同時にチケットを購入した場合に、それぞれが会場内の何処にいるかを表示する場合の処理を示すフローチャートである。
無線タグ付きのチケット4をいずれかの端末1の近距離リーダ16にかざすことにより、無線タグ番号を取得する(ステップ81)。端末1の画面より、表示切替ボタン93を押す(ステップ82)。無線タグ番号から無線タグ番号と座席番号の対応関係DB334を検索して、客の座席番号を取得する。
次に、取得した座席番号から席予約DB331を検索し、グループID、グループ内通番および氏名を取得する。取得したグループIDと同一のグループ内通番、氏名、座席番号を取得する。取得した同一グループの人の座席番号から無線タグ番号と座席番号の対応関係DB334を検索して、同一グループの人の無線タグ番号を取得する。取得した無線タグ番号から客位置DB332を検索し、同一グループの人が現在いる端末の端末IDを取得する(ステップ83)。次に、同一グループの人がいる端末を強調表示して、氏名も表示した全体表を表示する(ステップ84)。同一端末に複数の人がいる場合は、同時購入した人の氏名を上に並べて表示する。
全体表の表示例を、図15に示す。
端末101、同時購入した人の氏名111、表示切り替えボタン93、終了ボタン94で構成される。
【0020】
なお、上記実施形態においては、近距離リーダと無線タグ読み取りセンサの2つを設けて無線タグを読み取っているが、無線タグ読み取りセンサの読み取り可能距離と近距離リーダの読み取り可能距離とが近似している場合には、いずれか1つだけで構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の座席案内システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】座席を案内する端末の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】ホストコンピュータの詳細構成を示すブロック図である。
【図4】席予約DBのデータ構造を示す図である。
【図5】客位置DBのデータ構造を示す図である。
【図6】端末管理座席DBのデータ構造を示す図である。
【図7】無線タグ番号と座席番号の対応関係DBのデータ構造を示す図である。
【図8】端末図番号リンクDBのデータ構造を示す図である。
【図9】近距離リーダに無線タグ付きチケットをかざした時の処理を示すフロ−チャ−トである。
【図10】無線タグ読取センサが無線タグ付きチケットからの電波を受信した時の処理を示すフローチャートである。
【図11】客位置DB、端末管理座席DB、無線タグ番号と座席番号の対応関係DBへの検索、変更処理を示すフローチャートである。
【図12】同時購入した人が存在する端末位置を探す処理を示すフローチャートである。
【図13】座席表の表示例を示す図である。
【図14】座席表を表示する端末の位置を確認するために表示する全体表の表示例を示す図である。
【図15】同時購入した人がいる端末位置を確認するために表示する全体表の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0022】
1…端末、2…回線、3…ホストコンピュータ、4…無線タグ付きチケット、11…表示装置、12…中央処理装置、13…マウス、14…キーボード、15…無線タグ読取センサ、16…近距離リーダ、17…スピーカ、18…回線接続部、121…通信部、122…案内表示部、123…操作部、124…音声出力部、125…リーダ部、126…DBアクセス部、31…中央処理装置、32…回線接続部、33…DB群、331…席予約DB、332…客位置DB、333…端末管理座席DB、334…無線タグ番号と座席番の対応関係DB、335…端末図番号リンクDB、336…見取り図DB、91…座席、92…現在位置の端末、93…表示切り替えボタン、94…終了ボタン、101…端末、102…方向、111…同時購入した人の氏名。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会場の複数箇所に設置され、入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を前記データベースから検索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備えることを特徴とする座席案内システム。
【請求項2】
前記検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の座席案内システム。
【請求項3】
タグ番号を読み取る都度、その読み取ったタグ番号の客が自端末の近傍に所在することを前記データベースに逐次登録し、同一グループ番号の入場券を持つ客がいずれの端末の近傍位置に所在するかを検索して表示する手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の座席案内システム。
【請求項1】
会場の複数箇所に設置され、入場券を近づけることにより当該入場券に記録された座席番号に対応したタグ番号を読み取る無線タグ読み取りセンサを備えた複数の端末と、タグ番号と座席位置との対応関係および会場全体の座席位置を端末数に対応した複数の座席表に分割した場合の座席表と端末との関係を記憶したデータベースとを備え、
それぞれの端末が、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置を前記データベースから検索し、さらにその座席位置の座席表を表示する端末を前記データベースから検索し、検索結果の端末が自端末であれば、入場券から読み取ったタグ番号に対応する座席位置が存在する座席表を表示して該当する座席位置を案内し、他の端末であれば、当該他の端末の設置場所の位置および方向を示す全体座席表を表示して座席位置を表示可能な端末の位置を案内する手段を備えることを特徴とする座席案内システム。
【請求項2】
前記検索結果の端末が自端末であれば、スピーカから音声により座席位置を案内する端末が自端末であることを通知する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の座席案内システム。
【請求項3】
タグ番号を読み取る都度、その読み取ったタグ番号の客が自端末の近傍に所在することを前記データベースに逐次登録し、同一グループ番号の入場券を持つ客がいずれの端末の近傍位置に所在するかを検索して表示する手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の座席案内システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−119689(P2006−119689A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−303741(P2004−303741)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000233055)日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 (1,610)
【Fターム(参考)】
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