説明

廃棄物処理容器

【課題】容器内に生ゴミ等を投入する際に、容器内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、内部からハエが飛び出したりすることを、従来のものよりさらに確実に防止できるようにし、使用者が不快に感じることがないようにした廃棄物処理容器を提供する。
【解決手段】廃棄物処理容器(A)は、上部に開口部が設けられている容器(1)と、柔軟性を有する合成樹脂シートまたは合成樹脂フィルムで筒状に形成され、前記開口部に上部側を開き、投入口(20)を形成して取り付けられている隔離体(2)と、隔離体(2)のうち投入口(20)より下部側の相対向する二箇所を、常態では隔離体(2)を閉じることができ、閉じた部分(21)が投入物で押し拡げられたときには開くことができるように、互いに離れる方向へ引っ張る、吊り紐(3)で吊られた錘(4)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃棄物処理容器に関するものである。更に詳しくは、容器内に生ゴミ等の廃棄物を投入する際に、容器内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、内部からハエが飛び出したりすることを、従来のものよりさらに確実に防止できるようにし、使用者が不快に感じることがないようにした廃棄物処理容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、家庭の台所で生じる生ゴミや使い捨てオムツなどの廃棄物は、その多くが燃えるゴミなどに分類され、自治体により収集されて焼却処分されている。ところが、近年においては、社会的な環境意識の高まりから、ゴミの焼却量を減らして二酸化炭素の排出量を削減する環境保全のための対策の一つとして、特に生ゴミの場合は、家庭で堆肥化して菜園などの肥料として利用することが行われている。
【0003】
生ゴミを堆肥化するものとしては、コンポストが知られている。コンポストは、土の中に自然に存在する微生物を利用して生ゴミを堆肥化するものであるが、生ゴミが堆肥化するまでにコンポスト内で悪臭が発生して外へ漏れ出したり、蓋を開けるとハエが外へ飛び出すなど、衛生面で問題があり、使用者が不快な思いをすることがあった。この問題を解決するものとして、例えば特許文献1のコンポスト用容器がある。
【0004】
このコンポスト用容器は、容器の上面に投入口を設け、投入口に蓋とゴミ受けを兼用する中蓋体を開閉自在に設け、さらに容器の上部に投入口を覆う外蓋を着脱自在に設け、中蓋体の開閉操作を外蓋を被せた状態で外部から行うことができるようにして、生ゴミ投入時の悪臭の漏れやハエの飛び出しを防止し、使用者が不快感を感じないようにするというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−77579
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記コンポスト用容器は、単に投入口を設けただけの特に対策が講じられていないコンポストと比較すれば効果があるが、次のような新たな課題が生じていた。
すなわち、ゴミを一旦載せる中蓋体は、比較的剛性のある素材で形成しなければならない。このため、中蓋体に載置されているゴミを落とすときには、中蓋体の構成部材がその形状を保ったまま開閉動作をするので、中蓋体の開口部はゴミが通らない部分も大きく開いてしまう。
【0007】
しかも、中蓋体と外蓋の間には、ゴミを載せるためにある程度の大きさの空間部を設けなければならない。したがって、中蓋体の上に載置されているゴミを落とすときに、中蓋体と外蓋の間の空間部に悪臭が充満したり、ハエが入ることを防ぐことができない。このため、ゴミを次に投入する際、外蓋を開けると、空間部に溜まっていた悪臭やハエの飛び出しで使用者が不快に感じてしまうことが依然としてあった。
【0008】
そこで本発明の目的は、容器内に生ゴミ等を投入する際に、容器内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、内部からハエが飛び出したりすることを、従来のものよりさらに確実に防止できるようにし、使用者が不快に感じることがないようにした廃棄物処理容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
本発明は、
上部に開口部が設けられている容器と、
柔軟性を有するシートまたはフィルムで筒状に形成され、上部側に前記開口部に通じる投入口を形成し、下部側に前記容器内部に通じる落下口(25)を形成して取り付けられている隔離体と、
該隔離体のうち前記落下口(25)近傍の相対向する二箇所を、常態では落下口(25)を閉じることができ、落下口(25)が投入物で押し拡げられたときには開くことができるように、互いに離れる方向へ引っ張る引っ張り手段と、
を備えている、廃棄物処理容器である。
【0010】
本発明の廃棄物処理容器は、
引っ張り手段が、容器内に吊り紐で吊り下げられ、吊り紐が鉛直方向になる方向へ重力によって移動しようとする力で隔離体を引っ張ることができる錘を備えているものを採用することもできる。
【0011】
本発明は、
上部に開口部が設けられている容器と、
柔軟性を有するシートまたはフィルムで筒状に形成され、上部側に前記開口部に通じる投入口を形成し、下部側に前記容器内部に通じる落下口(25)を形成して取り付けられている隔離体と、
該隔離体のうち前記落下口(25)近傍に相対向して二箇所に設けられ、常態では落下口(25)を閉じることができ、落下口(25)が投入物で押し拡げられたときには開くことができる磁力を有し変形性を有する磁石体と、
を備えている、廃棄物処理容器である。
【0012】
本発明の廃棄物処理容器は、
隔離体を容器に対して着脱できるようにする着脱手段を備えているのがより好ましい。
【0013】
特許請求の範囲及び明細書にいう「引っ張り手段」は、吊り紐で吊り下げるなどした錘の重さを利用する構造の他、例えば伸縮性を有するゴムやコイルバネの付勢力、あるいは撓み性を有する部材の付勢力を利用した構造があげられるが、これらに限定するものではない。
【0014】
(作用)
本発明に係る廃棄物処理容器の作用を説明する。なお、ここでは本発明の各構成要件のそれぞれに、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与し説明するが、この符号の付与は、あくまで説明の理解を容易にするためであって各構成要件の上記各部への限定を意味するものではない。
【0015】
廃棄物処理容器の容器(1)の開口部(120)に取り付けられている隔離体(2)は、常態においては投入口(20)より下部側の落下口(25)近傍の相対向する二箇所が引っ張り手段(3,4)によって引っ張られており、この引っ張り力(張力)によって隔離体(2)の下部側の落下口(25)が全幅にわたり密着して閉じられている。また、隔離体(2)の投入口より下部側の落下口(25)近傍に磁石体(23,24)が相対向して二箇所に設けられているものは、磁石体(23,24)同士の磁力により隔離体(2)の下部側の一部が全幅にわたり密着して閉じられている。
これにより、容器(1)内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。
【0016】
隔離体(2)の投入口(20)に生ゴミ等の廃棄物を投入すると、廃棄物の重みで隔離体(2)のうち密着して閉じられていた落下口(25)が引っ張り手段(3,4)の引っ張り力に抗して押し拡げられ、これにより隔離体(2)下部の落下口(25)から廃棄物が容器(1)内部へ落ちる。このとき、柔軟性を有する隔離体(2)は、引っ張り手段(3,4)の引っ張り力によって、通過する廃棄物の形に沿うように柔軟に変形して落下口(25)を形成する。また、隔離体(2)の投入口より下部側に磁石体(23,24)が相対向して二箇所に設けられているものは、磁石体(23,24)同士の磁力で閉じられていた落下口(25)が、投入された廃棄物の重みで磁力に抗して押し拡げられ、同様に落下口を形成する。
【0017】
これにより、前記従来のコンポスト用容器のように、廃棄物が通過しない部分まで大きく開いてしまうようなことがなく、廃棄物の投入に際しても、容器(1)内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。
【0018】
隔離体(2)を容器(1)に対して着脱できるようにする着脱手段(121,123)を備えている廃棄物処理容器は、隔離体(2)が破れたり劣化しても新しいものに取り替えることができる。
【0019】
引っ張り手段が、容器(1)内に吊り紐(3)で吊り下げられ、吊り紐(3)が鉛直方向になる方向へ重力によって移動しようとする力で隔離体(2)を引っ張ることができる錘(4)を備えている廃棄物処理容器は、錘(4)にかかる重力を利用して、常時引っ張り力を発揮できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、隔離体の投入口に廃棄物を投入したとき、柔軟性を有する隔離体は、引っ張り手段の引っ張り力によって、通過する廃棄物の形に沿うように柔軟に変形して落下口を形成する。また、隔離体に磁石体が相対向して二箇所に設けられているものは、変形性を有する磁石体同士の磁力で、通過する廃棄物の形に沿うように柔軟に変形して落下口を形成する。これにより、従来のコンポスト用容器のように、廃棄物が通過しない部分まで大きく開いてしまうようなことがない。
したがって、容器内に廃棄物を投入する際に、容器内部で発生している悪臭が外部へ漏れたり、内部からハエが飛び出したりすることを、従来のものよりさらに確実に防止できるので、使用者が不快に感じることがない廃棄物処理容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る廃棄物処理容器の実施の形態を示す縦断面説明図。
【図2】本発明に係る廃棄物処理容器の実施の形態を示す平面視説明図。
【図3】容器の開口部に取り付けられている隔離体の斜視説明図。
【図4】隔離体の他の例を示す斜視説明図。
【図5】図4のI−I断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明を図に示した実施例に基づき詳細に説明する。
【実施例】
【0023】
図1は本発明に係る廃棄物処理容器の実施の形態を示す縦断面説明図、
図2は本発明に係る廃棄物処理容器の実施の形態を示す平面視説明図、
図3は容器の開口部に取り付けられている隔離体の斜視説明図である。
【0024】
廃棄物処理容器Aは、生ゴミ等の厨芥の堆肥化処理の他、使い捨てオムツなどの汚物の収容にも利用できるものである。
廃棄物処理容器Aは、合成樹脂で形成された容器1と、合成樹脂シートで形成された隔離体2及び吊り紐3で吊り下げられた錘4を備えている。
容器1は、上部側が開口した平面視円形の下容器11と、下容器11の開口部に着脱可能に被冠される上容器12を備えている。
【0025】
下容器11の底面110には、合成樹脂で形成された中底部材13が置かれている。中底部材13は、円板状の中底板130を有している。中底板130の下面側には、中底板130と底面110との間に貯留空間111を設けるための複数の脚部材131が設けられている。中底板130には、多数の通液孔132が上下面を貫通して設けられている。
また、下容器11の底部側には、廃棄物が生ゴミの場合、その発酵(堆肥化)に伴い貯留空間111に溜まる発酵液を排出するための排液コック112が設けられている。
【0026】
上容器12の上部には円形の開口部120が形成されている。開口部120の口縁部には、全周にわたり係止壁121が上面122から所要の同じ高さで上方へ突出して設けられている。係止壁121には、固定具123が着脱可能に嵌め入れられている。固定具123は、中央に前記開口部120と同じ大きさの開口部124を有する円形状に形成されており、内周面より外側(径大側)に設けられ二壁で挟まれた嵌着部125を係止壁121に嵌め入れて固定される。なお、係止壁121と固定具123は、後述する隔離体2を上容器12に対して着脱できるようにする着脱手段を構成する。
【0027】
隔離体2は、柔軟性を有する合成樹脂フィルムで所要長さの筒状(または管(くだ)状)に形成されている。隔離体2を膨らませたときの大きさ(断面円形状に膨らませたときは直径)は、隔離体2を前記上容器12の開口部120に通して、隔離体2の上端縁部を係止壁121に外側へ折り返すようにして内掛けができる大きさに設定されている。隔離体2は、上端縁部を前記のように係止壁121に対し内掛けした状態で、前記固定具123を嵌着部125と係止壁121で隔離体2を挟むように係止壁121に嵌め入れて固定されている。これにより、隔離体2の上部には、上容器12の開口部120とほぼ同じ大きさの投入口20が形成される。
【0028】
隔離体2の下端部は、図1に示すように上容器12の下部開口部の近くまで延長できる長さに設定されている。上容器12の周壁126の内面側には、相対向する二箇所(周方向に180°の角度を成す位置)に吊り紐3によって錘4が吊り下げられている。錘4は金属で形成されており、隔離体2に取り付けるためのクリップ40が一体に設けられている。各錘4は、クリップ40で挟むことによって隔離体2の下端部の相対向する二箇所(周方向に180°の角度を成す位置)に取り付けられている。
【0029】
各吊り紐3の長さ及び周壁126に対する取付位置は、図1に示すように、吊り紐3が鉛直方向になる方向へ各錘4が重力によって移動しようとする力で隔離体2を互いに離れる方向へ引っ張ることができるように設定または調節されている。クリップ40を有する錘4と吊り紐3は、引っ張り手段を構成している。
【0030】
また、隔離体2を挟むクリップ40は、挟む部分の幅が比較的広くなっているので、図3に示すように隔離体2の下端部に上下方向に比較的広い幅で横方向に全幅にわたり密着させた密着部21を形成することができる。これにより、例えば各錘が隔離体に対して点で取り付けられた場合のように、比較的狭い幅の密着部が形成されるものと比較して、密封性が十分に確保される。
【0031】
なお、吊り紐3で吊り下げられた各錘4により隔離体2を相対向する二箇所で互いに離れる方向へ引っ張る力は、常態では前記したように隔離体2を閉じることができ、この閉じた部分が投入物(廃棄物)で押し拡げられたときには開くことができる強さに設定されている。また、本実施の形態では外蓋を設けていないが、例えば固定具123に着脱可能に外嵌めできる外蓋(図示省略)を設けることもできる。
【0032】
(作用)
図1ないし図3を参照して廃棄物処理容器Aの作用を説明する。
廃棄物処理容器Aの容器1の開口部120に取り付けられている隔離体2は、常態においては投入口20より下部側の相対向する二箇所が、吊り紐3で吊り下げられた各錘4により互いに離れる方向へ引っ張られており、この引っ張り力によって隔離体2の下部側の一部が全幅にわたり密着して密着部21を形成し閉じられている。この状態では、容器1の内部と外部は隔離体2で隔離されており、容器1内部は密閉状態となっている。
【0033】
これにより、容器1内部で悪臭やハエが発生していても、この悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。なお、容器1内部が密閉状態になることにより、例えば廃棄物として生ゴミを投入する場合、生ゴミの発酵に伴い、容器1内部の湿度が高湿度(例えば65%以上)に保たれ、ハエの幼虫から成虫への脱皮が阻害されるので、結果的にハエの発生を抑制することができる。
【0034】
そして、隔離体2の投入口20に廃棄物を投入すると、廃棄物の重みで隔離体2の下部の密着して閉じられていた密着部21が各錘4による引っ張り力に抗して押し拡げられ、これにより隔離体2の下部に形成された落下口25から廃棄物が下容器11の内部へ落ちる。このとき、合成樹脂フィルムで形成され、柔軟性を有する隔離体2は、各錘4の引っ張り力によって、通過する廃棄物の形に沿うように柔軟に変形して落下口25を形成する。
【0035】
これにより、従来のコンポスト用容器のように、隔離体2の下部の落下口25が、廃棄物が通過しない他の部分まで大きく開いてしまうようなことがない。したがって、廃棄物の投入に際しても、容器1内部で悪臭やハエが発生していても、この悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。
【0036】
なお、使用に伴い、隔離体2が劣化したり破れたりした場合は、新しいものと取り替えることができる。具体的には、まず、下容器11から上容器12を取り外し、次に隔離体2から各錘4を取り外し、さらに固定具123を係止壁121から取り外して、隔離体2を上容器12から取り外すことができる。新しい隔離体2の取り付けは、前記と概ね逆の手順で行うことができる。
【0037】
図4は隔離体の他の例を示す斜視説明図、
図5は図4のI−I断面図である。
【0038】
隔離体2aは、上部の投入口20側を上容器12の開口部120に対し、前記隔離体2と同様に取り付けられる。隔離体2aの下端部には、上下方向に比較的広い幅で横方向に全幅(全周)にわたり外側へ折り返して袋部22が形成されている。袋部22の中には、隔離体2aの全幅とほぼ同じ長さで細板状の二枚の磁石板23、24が収容されている。
【0039】
磁石板23、24は、袋部22のシートを挟んで磁着しており、これにより隔離体2aの下端部の落下口25は閉じられている。なお、磁石板23、24の磁力は、常態では前記したように隔離体2aの下端部を閉じることができ、この閉じた部分が投入物(廃棄物)で押し拡げられたときには開くことができる強さに設定されている。
【0040】
(作用)
図4及び図5を参照して、隔離体2aの作用を説明する。
隔離体2aは、常態においては磁石板23、24の磁力で下端部の落下口が全幅にわたり密着して閉じられている。この状態では、容器1の内部と外部は隔離体2aで隔離されており、容器1内部で悪臭やハエが発生していても、この悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。
【0041】
そして、隔離体2aの投入口20に廃棄物を投入すると、廃棄物の重みで隔離体2aの下部の密着して閉じられていた部分が磁石板23、24の磁力に抗して押し拡げられ、これにより隔離体2aの下部に形成された落下口(符号省略)から廃棄物が下容器11の内部へ落ちる。このとき、合成樹脂フィルムで形成され、柔軟性を有する隔離体2aは、変形性を有する磁石板23、24の磁力によって、通過する廃棄物の形に沿うように柔軟に変形して落下口を形成する。
【0042】
これにより、従来のコンポスト用容器のように、隔離体2aの下部の落下口が、廃棄物が通過しない他の部分まで大きく開いてしまうようなことがない。したがって、廃棄物の投入に際しても、容器1内部で悪臭やハエが発生していても、この悪臭が外部へ漏れたり、ハエが飛び出すことを防止することができる。
なお、磁石板23、24の代わりにバネ板やバネ線材を使用し、その弾性力によって、常態では落下口25を閉じることができ、落下口25が投入物で押し拡げられたときには開くことができるようにした構造としてもよい。
【0043】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0044】
A 廃棄物処理容器
1 容器
11 下容器
110 底面
111 貯留空間
112 排液コック
12 上容器
120 開口部
121 係止壁
122 上面
123 固定具
124 開口部
125 嵌着部
126 周壁
13 中底部材
130 中底板
131 脚部材
132 通液孔
2 隔離体
20 投入口
21 密着部
22 袋部
25 落下口
3 吊り紐
4 錘
40 クリップ
2a 隔離体
22 袋部
23、24 磁石板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部が設けられている容器(1)と、
柔軟性を有するシートまたはフィルムで筒状に形成され、上部側に前記開口部に通じる投入口(20)を形成し、下部側に前記容器(1)内部に通じる落下口(25)を形成して取り付けられている隔離体(2)と、
該隔離体(2)のうち前記落下口(25)近傍の相対向する二箇所を、常態では落下口(25)を閉じることができ、落下口(25)が投入物で押し拡げられたときには開くことができるように、互いに離れる方向へ引っ張る引っ張り手段(3,4)と、
を備えている、廃棄物処理容器。
【請求項2】
引っ張り手段は、容器(12)内に吊り紐(3)で吊り下げられ、吊り紐(3)が鉛直方向になる方向へ重力によって移動しようとする力で隔離体(2)を引っ張ることができる錘(4)を備えている、
請求項1の廃棄物処理容器。
【請求項3】
上部に開口部が設けられている容器(1)と、
柔軟性を有するシートまたはフィルムで筒状に形成され、上部側に前記開口部に通じる投入口(20)を形成し、下部側に前記容器(1)内部に通じる落下口(25)を形成して取り付けられている隔離体(2)と、
該隔離体(2)のうち前記落下口(25)近傍に相対向して二箇所に設けられ、常態では落下口(25)を閉じることができ、落下口(25)が投入物で押し拡げられたときには開くことができる磁力を有し変形性を有する磁石体(23,24)と、
を備えている、廃棄物処理容器。
【請求項4】
隔離体(2)を容器(1)に対して着脱できるようにする着脱手段(121,123)を備えている、
請求項1または3の廃棄物処理容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−189194(P2010−189194A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−108453(P2010−108453)
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3133840号
【原出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(505005418)
【Fターム(参考)】