廃棄物用分別コンテナ

【課題】収集する廃棄物ごとに必要な多数のコンテナを要し又、その設置スペースを要する。廃棄物を搬送した処理場で混在している廃棄物を種別ごとに分別する手間と費用を要する。
【解決手段】所望の容積に区画する仕切り板３をコンテナ本体１に揺動可能に設け、仕切り板に対面する開閉ドア５を設け、種別が異なる廃棄物を分別して収集し、トラック６で搬送した処理場で分別して投棄する。

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物の種類に応じ分別して収集し、搬送した処理場で分別して投棄する廃棄物用分別コンテナよに関する。
【０００２】
【従来の技術】建設現場や工場等で生ずる廃棄物を種類ごとに収集するため多数のコンテナを場内へ配置し、それらのコンテナをトラックで廃棄物処理場へ搬送している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】収集する廃棄物ごとに必要な多数のコンテナを配置するための広いスペースを要すると共に、処理場において混在する異なつた種別の廃棄物を、燃えるものは焼却処理し、燃えないものは地中へ埋め立て処理等をするため、その前処理として処理場で種別ごとに分別する手間と費用を要する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】コンテナ本体の内部を所望容積に区画する仕切り板を揺動可能に設け、種別の異なる廃棄物種別の異なる廃棄物を分別して収集したコンテナを、台付き昇降機を備えているトラックで処理場へ搬送し、観音開きの開閉ドアを開いた後、コンテナを斜めに後傾させ、区画ごとに収集されている廃棄物の自重で仕切り板を押し開いて地上へ投棄するのであり、投棄後、トラックを前進させ、他の仕切り板で区画しコンテナ内に収集した種別の異なる廃棄物を離れた場所へ投棄し堆積させる前処理を行うことにより、処理場で行う焼却処理等の後処理を容易にすると共に、後処理に要する手間と費用を削減することを目的とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係る廃棄物用分別コンテナを示す斜視図であり、長方形筐体からなるコンテナ本体１の平行する上端面にアングル部材２を張りつけ、その立上り壁２ａの所望個所を切欠いて係止凹所２ｂを形成する。仕切り板３の上縁部３ａの長さをコンテナ本体１の横幅より長く延設して該上縁部３ａの両端を所望の係止凹所２ｂに懸架すると共に、仕切り板３を上縁部３ａより若干下方で横方向へ二分し、両者をヒンジ４で連結するこにより仕切り板３の下部を揺動可能とする。勿論、仕切り板を二分せずに、延設した上縁部を係止凹所２ｂに揺動可能に枢支してもよい。又、コンテナ本体１の後部に観音開きの開閉ドア５を設ける。
【０００６】図２は本発明に係る廃棄物用分別コンテナを油圧式の台付き昇降機を備えたトラック６に積載した状態を示す斜視図であり、開閉ドア５を開放した後、油圧シリンダ７の作動で台６ａ上のコンテナ本体１を後傾させると、廃棄物が自重で仕切り板３を押し開いて地上へ滑り落ち投棄される。次いでトラック６を前進させると、他の仕切り板３で区画されたコンテナ本体１内の異なる種別の廃棄物が前記投棄場所から離れた場所へ滑り落ち投棄される。
【０００７】図３はコンテナ本体１を示す平面図であり、仕切り板３で２室に区画しているが、廃棄物の種別や量に応じて数箇所に設けた所望の係止凹所２ｂを選択し、仕切り板３の上縁部３ａを懸架して一点鎖線で示す仕切り板３で所望容積に加減するのである。
【０００８】
【発明の効果】建設現場や工場等に配置している多数のコンテナ本体１内へ側方から廃棄物を分別して投入し、廃棄物を収集したコンテナをトラック６で処理場へ搬送し、異なる種別ごとに分別して投棄した廃棄物を、従来のような処理場で分別する後処理を省略して焼却処理や埋め立て処理等をできるため、後処理に要する多大の手間と費用を削減できる。又、コンテナを配置するための広いスペースを必要とせず、余ったスペースを有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る廃棄物用分別コンテナを示す斜視図。
【図２】本発明に係る廃棄物用分別コンテナを油圧式の台付き昇降機を備えたトラック６に積載した状態を示す斜視図。
【図３】コンテナ本体１を示す平面図。
【符号の説明】
１コンテナ本体２ｂ係止凹所３仕切り板５開閉ドア
６トラック

【特許請求の範囲】
【請求項１】所望容積に区画する仕切り板をコンテナ本体に揺動可能に設けると共に仕切り板と対面する開閉ドアを設け、種別が異なる廃棄物を分別して収集し、更にトラックで搬送した処理場で分別して投棄すること特徴とする廃棄物用分別コンテナ。

【図１】