説明

廃水処理装置

【課題】有機物分解処理効率の高い廃水処理装置を提供する。
【解決手段】廃水処理装置10は、濡れ壁塔12と放電線13とを備える。濡れ壁塔12は両端が開放された内径が10〜25mmの円筒で構成され、該円筒の上端から下端へ内壁面に沿って廃水を流下させて液膜を形成する。放電線は、前記円筒内部を該円筒の長さ方向中心軸を通るように挿通され、前記濡れ壁塔と電極対を構成する。前記濡れ壁塔12と前記放電線13との間で発生したプラズマ放電により生成されたラジカルが前記液膜に吸収され、廃水中の有機物を分解する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃水処理装置に関し、特に、廃水を流下させて液膜を形成し、低温プラズマを利用して液膜中の有機物を分解処理する廃水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工業用水の不足が危惧され、工場から排出された工業廃水の再利用化が進められている。廃水に含まれる難分解性有機物の分解処理には、主に微生物を使った方法が用いられているが、この方法は広い設置スペースを必要とし、また微生物の管理・運用が難しいという問題があった。
【0003】
そこで、廃水等の液中で放電プラズマを発生させる方法が提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。この方法は、針状電極と平板電極とからなる電極対を液中に浸漬し、この電極対間に高電圧パルスを印加し、針状電極の周囲に発生した気泡内の気化物を電離(プラズマ化)して各種イオンやラジカルを形成し、これらを液中に浸透拡散させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−207540号公報
【特許文献2】特開2011−41914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、気中でプラズマを発生させるために必要な絶縁破壊電圧が約30kV/cmであるのに対して、液中でプラズマを発生させるためには、約1MV/cmという高い絶縁破壊電圧が必要とされることが問題となっていた。
【0006】
そこで、気中で放電を行い、発生させた低温プラズマ中に生じたラジカルを、廃水に吸収させる方法が提案され、この方法を実現するために様々な構成が検討されてきた。最も基本的な構成としては、例えば図5に示すように、廃水を貯留した矩形リアクター100の底面に平板電極101を配置し、リアクター100上部の液面近くに高圧電源102に接続された針状電極103を配置する。電極間に高電圧を印加すると、針状電極周囲で低温プラズマが発生し、このプラズマ内でOHラジカル等の各種ラジカルが生成される。廃水の液面に到達したラジカルは、廃水に吸収されて浸透拡散し、廃水に含まれる有機物が分解される。
【0007】
しかしながら、この構成では、廃水の液面付近にしかラジカルが吸収されないため、有機物分解処理の効率性に問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決し、優れた有機物の分解処理能力を有する廃水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る廃水処理装置は、内径が10〜25mmの両端が開放された円筒で構成され、該円筒の上端から下端へ内壁面に沿って廃水を流下させて液膜を形成する濡れ壁塔と、前記円筒内部を、該円筒の長さ方向中心軸を通るように挿通され、前記濡れ壁塔と電極対を構成する放電線と、を備え、前記濡れ壁塔と前記放電線との間で発生したプラズマ放電により生成されたラジカルが前記液膜に吸収され、廃水中の有機物を分解することを特徴とする。
【0010】
円筒状の濡れ壁塔内部に放電線を挿通して電極対を構成し、処理対象の廃水を濡れ壁塔の内壁面に沿って流下させて液膜を形成することによって、電極間で発生するラジカルと廃水との接触面積を増やし、廃水に吸収されるラジカルの量を増やすことができる。さらに、放電線を円筒の中心軸を通るように配置することで、ラジカルを液膜に均等に吸収させることができる。このような構成により、優れた有機物の分解処理能力を有する廃水処理装置を得ることができる。
【0011】
また、前記濡れ壁塔を複数個備え、それぞれの濡れ壁塔の円筒内部に前記放電線を挿通させてもよい。濡れ壁塔を複数個設けることで、液膜とラジカルの接触面積をさらに増やすことができ、廃水へのラジカルの吸収量を一層増加させ、多量の廃水処理が可能となる。
【0012】
また、前記濡れ壁塔内部にオゾン又は酸素を循環させるための導入口及び排出口を備えてもよい。オゾン又は酸素を循環させることで、反応性の高いOHラジカルの発生率が高くなり、有機物をさらに分解し易くすることができる。
【0013】
また、前記円筒の少なくとも内壁面を金属で形成し、該内壁面をステンレス鋼製メッシュ部材又はパンチングメタル部材により被覆してもよい。廃水がメッシュやパンチ穴によって形成される凹凸に沿って流下するため、液膜の片流れを防ぎ、ラジカルを液膜に均等に吸収させることができる。
【0014】
また、前記濡れ壁塔を多孔体で形成してもよい。廃水が多孔体の多孔内を流下するため、液膜の片流れを防ぎ、ラジカルを均等に吸収させることができる。
【0015】
また、前記廃水処理装置は、前記放電線に向けて廃水の一部を噴射させる噴霧ノズルを更に備えることができる。噴霧された廃水はミスト状になることによって、ラジカルの吸収効率が向上する。液膜による低温プラズマ処理と併せて使用することによって、廃水処理効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、処理対象の廃水を流下させて液膜を形成する濡れ壁塔に沿って放電線を配置して電極対を構成することによって、電極間で発生したラジカルを吸収する廃水の表面積を増やすことができる。さらに、濡れ壁を円筒状に構成し、放電線を円筒の中心軸を通るように配置したことで、ラジカルを液膜に均等に吸収させることができる。このような構成により、有機物分解処理効率の高い廃水処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る廃水処理装置を備えた廃水処理システムの概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る廃水処理装置を備えた廃水処理システムの概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る廃水処理装置を備えた廃水処理システムの概略構成図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係り、(a)は濡れ壁塔の内壁面をステンレス鋼製メッシュで被覆した状態を示す図であり、(b)は濡れ壁塔の内壁面をパンチングメタルシートで被覆した状態を示す図である。
【図5】従来の廃水処理装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る廃水処理装置を、図1を参照して説明する。
(1)構成
本実施形態の廃水処理装置は、工場等から排出された廃水に含まれる有機物を分解処理するための、廃水処理システムに組み込まれるものである。
図1に示すように、廃水処理システム1は、大別して、廃水処理装置10と廃水貯留タンク20とから構成される。
【0019】
(1−1)廃水処理装置
まず、廃水処理装置10の全体的な構成を説明する。
廃水処理装置10は、両端が閉じた円筒状のチャンバ11を有する。チャンバ11内部には、廃水の液膜形成用の濡れ壁塔12が配置されている。濡れ壁塔12は、両端が開放された円筒状であり、チャンバ11の上面及び底面と所定の間隔を空け、該チャンバと同軸の二重円筒を構成するように配置されている。濡れ壁塔12の内部には、放電線13が挿通している。
【0020】
チャンバ11の側面上部には、処理対象となる廃水が供給される廃水供給口15が設けられている。チャンバ11の底面には、処理後の廃水を排出する廃水排出口16が設けられている。廃水供給口15は装置外部の廃水供給管21に接続され、廃水排出口16は装置外部の廃水排出管22に接続されている。
【0021】
さらに、給気口17がチャンバ11側面の底面近傍に、排気口18がチャンバ11側面の上面近傍に、それぞれ設けられている。給気口17及び排気口18は、チャンバ11内部に空気を循環させ、後述する各種ラジカルの発生を促進するために設けられている。
【0022】
次に、廃水処理装置10の要部である濡れ壁塔12と放電線13の構成について詳細に説明する。
濡れ壁塔12は平滑な表面を有するステンレス等の金属板で構成された薄肉円筒であり、接地されている。濡れ壁塔12は、上部支持部材14a及び下部支持部材14bによってチャンバ11の内壁に固定されている。上部支持部材14a及び下部支持部材14bは金属製円板であり、それぞれ中央に濡れ壁塔12が貫通する貫通孔が設けられ、ドーナツ形状となっている。上部支持部材14aは濡れ壁塔12の上端より下の位置で、下部支持部材14bは濡れ壁塔12の下端より上の位置で、それぞれ濡れ壁塔12の外壁を支持している。上部支持部材14a、濡れ壁塔12の外壁及びチャンバ11の内壁によって画成される空間には、滞留部Aが形成される。滞留部Aには、チャンバ11内部に供給される廃水が一時的に溜まる。
【0023】
放電線13はチャンバ11の上下方向に張られ、両端は碍子19によってチャンバ11の上面及び底面に固定されている。さらに、放電線13は、濡れ壁塔12の内部を挿通し、濡れ壁塔12の長さ方向中心軸を通るように配置されている。放電線13の上側端部は、装置外部の高圧電源30に接続されている。本実施形態では、一例として直径25μmのタングステンからなる電極線が用いられる。
【0024】
濡れ壁塔12と放電線13は、低温プラズマ発生用の電極対を構成しており、濡れ壁塔12は接地極として、放電線13は放電極として機能する。
【0025】
濡れ壁塔12の内壁の直径は、高圧電源30より高電圧が印加された際に、放電線13の周囲で生成されるラジカルが液膜表面に到達可能な範囲内に定める必要がある。さらに、放電線13が液膜に近くなるほどラジカルは液膜に吸収されやすくなるが、放電線13が液膜に触れると火花放電が発生してしまう。よって、内壁の直径はその範囲外に定める必要がある。その範囲を考慮すると、濡れ壁塔12の内壁の直径は、10mm〜25mmであることが望ましい。濡れ壁塔12の長さは、装置の設置スペースや放電線13の配置の容易さを考慮して定められる。濡れ壁塔12が長くなると、放電線13を濡れ壁塔12の中心軸を通るように正確に配置することが難しくなる。
【0026】
本実施形態では、一例として、直径20mm、長さ500mmのステンレス製円管を濡れ壁塔12として使用している。
【0027】
(1−2)廃水貯留タンク
廃水貯留タンク20は、工場等から出された廃水を貯留するものであり、廃水供給管21及び廃水排出管22を介して廃水処理装置10に接続されている。
【0028】
廃水供給管21は、廃水圧送用のポンプ23と流量調節用バルブ24を備えている。さらに、廃水供給管21には分岐管25が接続されている。分岐管25は供給を制限された廃水の一部をタンクに戻すためのものであり、該分岐管25には開閉バルブ26が設けられている。
【0029】
(2)作用
廃水処理システム1において行われる廃水処理について、図1を参照して説明する。
【0030】
図1においては、廃水処理装置10内部の廃水の流れを実線の矢印で示されている。なお、空気の流れは点線の矢印で示しているが、装置内部には給気口17から空気が導入され、装置内部を循環し、排気口18から排出されている。
【0031】
廃水貯留タンク20に貯留されている廃水が、ポンプ23によって廃水供給管21内を圧送され、廃水供給口15からチャンバ11内部に供給される。廃水の供給量を調節する場合は、流量調節用バルブ24の開度を調節する。供給量を制限する場合は、併せて分岐管25に設けられた開閉バルブ26を開き、制限された量の廃水をタンク20内に戻す。
【0032】
チャンバ11内部に供給された廃水は、滞留部Aに一時的に溜まり、濡れ壁塔の上端に達すると溢れて内壁を伝い流下する。流下する廃水によって、濡れ壁塔の内壁表面に厚さ1〜2mm程度の液膜が形成される。
【0033】
高圧電源30により正極性の直流高電圧が印加されると、濡れ壁塔12の内部を挿通する放電線13(放電極)と接地された濡れ壁塔12の内壁(接地極)との間で低温プラズマが発生する。プラズマ中では、OHラジカル、HOラジカル、Oラジカル、Hラジカル、Nラジカル等の各種ラジカルが生成される。生成されたラジカルは液膜表面に接触すると液膜内に吸収され、廃水中の難分解性有機物を含む有機物を分解する。
【0034】
濡れ壁塔12の内壁を流下した廃水は、濡れ壁塔12の下端から滴下してチャンバ11の底部に溜まり、廃水排出口16から排出され、廃水排出管22を通って廃水貯留タンク20に戻される。
【0035】
廃水の有機物含有量が高い場合は、上述した廃水処理を複数回繰り返せば良い。すなわち、貯留タンク20及び廃水処理装置10間で廃水を循環させることにより、廃水が再利用可能なレベルとなるまで有機物を分解することができる。
【0036】
(3)効果
以上述べたような構成により、本実施形態における廃水処理装置10は、以下のような効果を得ることができる。
・濡れ壁塔12の内壁面(接地極)と放電線13(放電極)とで電極対を構成し、処理対象の廃水を濡れ壁塔12の内壁面に沿って流下させて液膜を形成することによって、電極間で発生するラジカルと廃水との接触面積を増やし、廃水に吸収されるラジカルの量を増やすことができる。
・放電線13は、円筒状の濡れ壁塔12の長さ方向中心軸を通るように配置されているため、円筒の内壁面に形成される液膜に、ラジカルを均等に吸収させることができる。
【0037】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る廃水処理装置10を、図2を参照して説明する。
なお、この第2実施形態では、前述の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0038】
本発明の第2実施形態に係る廃水処理装置10は、チャンバ11内に複数個の濡れ壁塔40を設けたものである。図2に示すように、濡れ壁塔40の数に対応する数の貫通孔が設けられた上部支持体41a及び下部支持体41bによって、複数個の濡れ壁塔40が支持されている。各濡れ壁塔40の内部を挿通するように放電線42が上下方向に張られ、正の高圧電源30に接続されている。なお、前記下部支持部材41bは金属製で接地されている。これにより、複数個の濡れ壁塔40は全て接地される。
【0039】
チャンバ11内に、濡れ壁塔40を複数個設けることで、液膜とラジカルの接触面積をさらに増やすことができ、ラジカルの吸収効率を一層高め、多量の廃水処理が可能となる。
【0040】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、第2実施形態の変形例である。第3実施形態に係る廃水処理装置10を、図3を参照して説明する。
【0041】
本実施形態においては、チャンバ11内に供給される廃水の一部を噴霧ノズル50から噴射してミスト状にしている。
【0042】
複数の噴霧ノズル50が取り付けられた送水管51が、チャンバ11内部の、濡れ壁塔40の上方に設けられている。送水管51は廃水供給管21の分岐管である。この送水管51により、廃水供給管21内を圧送されて廃水供給口15に供給される廃水の一部が、分岐して噴霧ノズル50に供給される。
【0043】
供給された廃水の一部は、噴霧ノズル50から放電線42に向けて噴射される。噴射された廃水はミスト状になるため、放電線42の周囲で生成されたラジカルを吸収しやすい。液膜による低温プラズマ処理と併せて使用することによって、廃水処理効率を高めることができる。
【0044】
[他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、具体的な各部材の形状、あるいは取付け位置及び方法は適宜変更可能であり、例えば以下のような態様とすることができる。
【0045】
(1)上述の実施形態では、低温プラズマを発生させるために、正極性の直流高圧電源(H.V.)を用いているが、交流高圧電源を用いることもできる。直流高電圧を印加した場合は、濡れ壁塔の直径が小さい場合は、低い電圧で放電線と設置された濡れ壁塔内壁との間で火花放電に至る危険性が高いが、交流高電圧を印加した場合は、濡れ壁塔の直径が小さくても、火花放電に至る危険性が低いので、廃水処理装置をよりコンパクトな構成にすることができるという利点がある。
【0046】
(2)上述の実施形態では、廃水処理装置10の内部に空気を循環させているが、酸素又はオゾンを循環させてもよい。この場合、反応性の高いOHラジカルの発生率が高くなり、有機物をさらに分解し易くすることができる。
【0047】
(3)上述の実施形態では、濡れ壁塔は平滑な表面を有するステンレス等の金属板で構成されているが、濡れ壁塔の内壁を、図4(a)に示すようなステンレス鋼製メッシュや、図47(b)に示すようなパンチングメタルシートで被覆することもできる。廃水がメッシュやパンチ穴によって形成される凹凸に沿って流下するため、液膜の片流れを防ぎ、ラジカルを液膜に均等に吸収させることができる。
【0048】
(4)さらに、濡れ壁塔を多孔体で形成してもよい。多孔体としてはステンレス鋼メッシュ、パンチング板、多孔質焼結体等を用いることができる。廃水が多孔体の多孔内を流下するため、液膜の片流れを防ぎ、ラジカルを廃水中に均等に吸収させることができる。
【0049】
(5)本発明の廃水処理装置は、工場用廃水の再利用処理だけではなく、加熱殺菌を行うことができない生酒等の液体の微生物の殺菌を行う場合にも有効である。すなわち、低温プラズマにより発生したラジカル種を生酒等の液体に吸収させ、液体中の微生物の殺菌を行うことができる。
【符号の説明】
【0050】
1 廃水処理システム
10 廃水処理装置
11 チャンバ
12 濡れ壁塔
13 放電線
14a 上部支持部材
14b 下部支持部材
15 廃水供給口
16 廃水排出口
17 給気口
18 排気口
19 碍子
20 廃水貯留タンク
21 廃水供給管
22 廃水排出管
23 ポンプ
24 流量調節用バルブ
25 分岐管
26 開閉バルブ
30 高圧電源
40 濡れ壁塔(複数個)
41a 上部支持部材
41b 下部支持部材
42 放電線
50 噴霧ノズル
51 送水管
A 廃水滞留部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内径が10〜25mmの両端が開放された円筒で構成され、該円筒の上端から下端へ内壁面に沿って廃水を流下させて液膜を形成する濡れ壁塔と、
前記円筒内部を、該円筒の長さ方向中心軸を通るように挿通され、前記濡れ壁塔と電極対を構成する放電線と、を備え、
前記濡れ壁塔と前記放電線との間で発生したプラズマ放電により生成されたラジカルが前記液膜に吸収され、廃水中の有機物を分解することを特徴とする廃水処理装置。
【請求項2】
前記濡れ壁塔を複数個備え、それぞれの濡れ壁塔の円筒内部に前記放電線が挿通されていることを特徴とする請求項1記載の廃水処理装置。
【請求項3】
前記濡れ壁塔内部にオゾン又は酸素を循環させるための導入口及び排出口を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の廃水処理装置。
【請求項4】
前記濡れ壁塔の少なくとも内壁面が平滑な金属板で形成され、該内壁面はステンレス鋼製メッシュ部材又はパンチングメタル部材により被覆されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の廃水処理装置。
【請求項5】
前記濡れ壁塔が多孔体で形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の廃水処理装置。
【請求項6】
前記放電線に向けて廃水の一部を噴射させる噴霧ノズルを更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の廃水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−34945(P2013−34945A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173214(P2011−173214)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000236160)株式会社テクノ菱和 (50)
【出願人】(304027349)国立大学法人豊橋技術科学大学 (391)
【Fターム(参考)】