説明

廃液処理方法、廃液処理装置及び廃液処理システム

【課題】使用時に反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少し、銅の回収率を向上することができる、銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法の提供。
【解決手段】本発明の銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法は、保護性陰極を設けた出力端と、相対陽極を設けた投入端を含むメインリアクターに前記廃液を提供する、実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、という手順を含む。このほか、本発明は塩化鉄系廃液の処理方法、塩化鉄系廃液処理装置及び塩化鉄系廃液処理システムも提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃液の処理方法、装置及びシステムに関し、特に、塩化鉄系廃液の処理方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線板は回路の設計に従い、接続回路部品の電気配線を配線図形に描き、その後さらに指定の表面処理、機械加工等の方式で絶縁体上に電気導体を再現し、電子部品の支持及び部品間回路の相互接続の組み立てのベースとなる。つまり、プリント配線板は、電子部品を組み合わせるために用いる基板である。前記のような製品の作用は、各電子部品を回路板に形成した電子回路で接続し、各電子部品の機能を発揮させて信号処理の目的を達することである。
【0003】
一般に、プリント配線板の製造はたくさんの手順を含む。まず、板そのものには選択した基板の違いにより異なる製造方法があり、アディティブ法とサブトラクティブ法が含まれる。このほか、回路板の層数の違いにより、片面板、両面板及び多層板に分けられ、すべて異なるフローと手順が必要である。各種異なる手順の中で、エッチング手順の良し悪しは、最終的に得られるプリント配線板の品質と精度に重大な影響を与える。
【0004】
エッチング作業を行うときは、主にエッチング液を利用して基板上の回路でない部位の銅金属の被覆を取り除く。よく見受けられるエッチング液には、塩化鉄、塩化銅等の酸性エッチング液、及びアルカリ性アンモニア液等のアルカリ性エッチング液が含まれる。どのようなエッチング液を採用するかは、主に製造工程で採用されるエッチングレジスト剤の種類によって決定される。例えば、インク/ドライフィルムをエッチングレジストとして用いた製造工程において、エッチング液は酸性を用い、錫や鉛のレジストにはアルカリ性エッチング液を主として用いる。前述の2種類の酸性エッチング液、塩化鉄と塩化銅において、後者は過去に比較的多く採用されているが、その主因の一つは、塩化銅エッチング廃液のリサイクル再生が比較的容易であり、且つ、その含銅量が塩化鉄エッチング廃液よりずっと高いからである。
【0005】
近年、電子情報製品は軽量小型化の方向に発展しており、プリント配線板は高密度及び自動化アッセンブリの方向に前進している。高密度及び多層化した配線(即ち、高密度配線技術、High Density Interconnection Technology、略称HDI)の形成技術は徐々に回路板製造業の発展の主流となりつつある。このため、多くの高密度基板の製造業者も精密度を高めることができる製造工程ソリューションの探求を始めている。
【0006】
製造工程における改良が可能な単元のうち、エッチングの精度は直接配線の解像度(resolution)に影響し、解像度の高低は回路板の特性インピーダンス(characteristic impedance)の大きさに重大な影響を与えるため、エッチング工程そのものに改良を行なうことは高精度の回路板を製造するため最も直接的かつ有効な方向の1つである。
【0007】
現在高密度基板を製造している業者が使用するエッチング工程をみると、特に技術先進国の業者において、現在酸性エッチング液を採用している業者は、徐々に過去の塩化銅エッチング工程をやめて塩化鉄を主要なエッチング液とした工程の採用を開始していることが分かる。その主な原因は、第一に同一の基礎で比較したとき、塩化鉄のエッチング速度は塩化銅より速く、その速度は約38%以上速いこと、そして第二に、エッチング速度が速いため、塩化鉄が形成するサイドエッチングが比較的少なく、且つ、そのエッチングファクタ(etching factor、即ち、エッチング液がエッチングした銅厚に対するサイドエッチングの深度の比率)はバンキング剤(banking agent)を追加しない条件下で約2.5であり、塩化銅の約1〜1.5をはるかに超えていることがある。
【0008】
塩化鉄そのもののエッチング特性は塩化銅より優れているため、各種制御下で発揮されるエッチング精度は塩化銅の及ぶところではない。その低サイドエッチングの特性は配線の精度に対する要求を満たすため、塩化鉄を使用し始める高密度基板製造業者が増えている。しかしながら、塩化鉄を使用すると業者にとって廃液処理というもう一つの解決が必要な問題が生じることになる。
【0009】
エッチング廃液について、現在業界ではそのほとんどが分流或いは保存外部委託方式を使用して処理を行なっている。塩化銅を例とすると、先行技術ではすでに多くの塩化銅エッチング廃液のリサイクル再利用方法が開示されており、台湾特許公告第473559号明細書、台湾特許公開第200643225号明細書、米国特許第7175819号明細書等がある。同時に、塩化銅エッチング廃液は同じ体積下の銅含有量が塩化鉄エッチング廃液より多く、また比較的成熟した後続処理技術を組み合わせることができ、塩化銅エッチング廃液のリサイクルコストは相対的に低い。
【0010】
これに対して塩化鉄エッチング廃液は銅含有量が低く、リサイクル業者は多くの銅を還元することができないため、あまり意欲的にリサイクルしようとしない。このほか、各単位体積の含銅量が低く、必要な輸送コストも塩化銅エッチング廃液よりずっと高い。
【0011】
一般に、現在の塩化鉄エッチング廃液のリサイクル業者は廃液を取得した後、その処理コストを抑えるため、多くが廃液に品質が低劣な多孔性鉄を浸し、銅を置換析出して販売している。処理を経た廃液は、その中の雑物が多すぎて品質保証が難しく、回路板の製造業者に戻してエッチングに使用することはできない。このため、前記廃液は最終的に多くが遠い場所に廃棄され、重大な環境汚染を引き起こしている。
【0012】
先行技術において、各種塩化鉄エッチング廃液処理技術が開示されているが、台湾特許公告第416995号明細書を例とすると、これは主に塩化鉄系エッチング廃液の再生方法を開示したものであり、銅、ニッケル等の鉄よりイオン化傾向が比較的低い不純物金属イオンを含む塩化鉄系エッチング廃液に鉄粉を混入し、鉄粉と金属イオンを反応させてその中の不純物金属イオンを取り除き、前記鉄粉処理液の酸化処理を行なうというものである。
【0013】
【特許文献1】台湾特許公告第473559号明細書
【特許文献2】台湾特許公開第200643225号明細書
【特許文献3】米国特許第7175819号明細書
【特許文献4】台湾特許公告第416995号明細書
【0014】
しかしながら、前記の技術そのものに一定の問題があるため、業界での使用の割合はあまり高くない。このため、塩化鉄エッチング廃液に対して信頼性と安定性が高く、低コストであり、工場内でリサイクルを行なうことができる方法と関連設備が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の第一の目的は、使用時に反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少し、銅の回収率を向上することができる、銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法を提供することにある。
【0016】
本発明の第二の目的は、反応エリア内の銅粒子内部に一定割合の鉄心を包含させ、磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができ、比較的簡単で実施しやすい分離方法を提供することができる、銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法を提供することにある。
【0017】
本発明の第三の目的は、保護性陰極及び磁力分離手段を組み合わせて使用することにより、反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少できるだけでなく、さらに、銅の回収率を向上することができ、より便利で簡単な手段により、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができる、塩化鉄系廃液の処理方法を提供することにある。
【0018】
本発明の第四の目的は、塩化鉄系廃液を処理し、廃液中の銅イオンを回収するために用いることができ、通電時、前記保護性陰極により反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少することができる、塩化鉄系廃液処理装置を提供することにある。
【0019】
本発明の第五の目的は、保護性陰極及び磁力分離装置を組み合わせて使用することにより、反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少できるだけでなく、さらに、銅の回収率を向上することができ、より便利で簡単な手段により、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができる、塩化鉄系廃液処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の第一の目的を達するため、本発明の銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法は、(1)保護性陰極を設けた出力端と、相対陽極を設けた投入端を含むメインリアクターに前記廃液を提供する、(2)実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び(3)前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、という手順を含む。
【0021】
本発明の第二の目的を達するため、本発明の銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液の処理に用いる廃液処理方法は、(1)前記廃液をメインリアクターに提供する、(2)実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び(3)磁力を利用し、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、という手順を含む。
【0022】
本発明の第三の目的を達するため、本発明の塩化鉄系廃液の処理方法は、(1)保護性陰極を備えた出力端と、相対陽極を備えた投入端を含むメインリアクターに塩化鉄系廃液を提供する、(2)実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び(3)磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、という手順を含む。
【0023】
本発明の第四の目的を達するため、本発明の塩化鉄系廃液処理装置は主に、軸方向に延伸され、内部に反応エリアが定義され、下方に出力口が開設された本体と、廃液を前記反応エリアに導入するために用いる廃液導入手段と、鉄粉を前記反応エリアに導入し、前記廃液と前記鉄粉を反応エリア内で反応させて銅粒子を生成させるための鉄粉導入手段と、前記本体の出力口側の内壁上に設置された保護性陰極と、前記保護性陰極と異なる側の本体内壁上に設置された相対陽極とを含む。
【0024】
本発明の第五の目的を達するため、本発明の塩化鉄系廃液処理システムは主に廃液処理装置及び磁性分離装置を含み、そのうち、前記廃液処理装置が主に、軸方向に延伸され、内部に反応エリアが定義され、下方に出力口が開設された本体と、廃液を前記反応エリアに導入するために用いる廃液導入手段と、鉄粉を前記反応エリアに導入し、前記廃液と前記鉄粉を反応エリア内で反応させて銅粒子を生成させるための鉄粉導入手段と、前記本体の出力口側の内壁上に設置された保護性陰極と、前記保護性陰極と異なる側の本体内壁上に設置された相対陽極を含み、前記磁性分離装置が、前記廃液処理装置の出力口の下方に設置され、磁力で前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を分離することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の廃液処理方法は、保護性陰極の提供により、本発明の方法は使用時に反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少し、銅の回収率を向上することができる。
【0026】
本発明の廃液処理方法は、反応エリア内の銅粒子が内部に一定割合の鉄心を包含しているため、本発明は磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができ、比較的簡単で実施しやすい分離方法を提供することができる。
【0027】
本発明の塩化鉄系廃液の処理方法は、保護性陰極及び磁力分離手段を組み合わせて使用することにより、反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少できるだけでなく、さらに、銅の回収率を向上することができる。また、より便利で簡単な手段により、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができる。
【0028】
本発明の塩化鉄系廃液処理装置は、塩化鉄系廃液を処理して廃液中の銅イオンを回収するために用いることができ、通電時、前記保護性陰極により反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少することができる。
【0029】
本発明の塩化鉄系廃液処理システムは、保護性陰極及び磁力分離装置を組み合わせて使用することにより、反応エリア内で鉄粉外層に形成される銅がまた廃液に酸化される現象の発生を減少できるだけでなく、さらに、銅の回収率を向上することができる。また、より便利で簡単な手段により、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
審査官各位に本発明の技術内容について理解を深めていただくため、具体的な実施例を挙げて以下で詳細に説明する。
【0031】
まず、図1に本発明の廃液処理方法における一つの実施方式のフロー図を示す。以下、各手順に従って説明する。
【0032】
手順201:廃液の提供
まず、本発明の廃液処理方法は、廃液をメインリアクター内に提供する。廃液の供給源は主に銅イオンと第一鉄イオンを含む廃液であり、プリント配線板製造工程中で使用する塩化鉄系酸性エッチング廃液を最良とする。
【0033】
廃液は直接処理チャンバからメインリアクター内に導入することができ、または一定処理を経た後に導入することもできる。例えば、処理過程における廃液のORP(酸化還元電位)値を低くするため、廃液をメインリアクターに導入する前に、薬品やその他方法で前記廃液を処理することができる。
【0034】
メインリアクターの形状、大きさには制限はない。例えば、最良の状況下では、メインリアクターが本体を備え、前記本体が円柱状の第一部分及び漏斗状の第二部分を含むと共に、本体下方に出力口が開設される。
【0035】
手順203:鉄粉の提供
廃液中の銅イオンを有効に回収できるようにするため、本発明は実質上還元態にある鉄粉を採用する。それは主に性質が実質上一致しており、且つ実質上雑物を含まない還元態の鉄粉であり、前記鉄粉はより優れた反応性を提供し、それにより反応時間を短縮できる。例えば、一般の粉末冶金時に使用する還元鉄粉とすることができるが、これに限らないものとする。
【0036】
大部分の状況下で、前記鉄粉の粒径は特別な制限はない。このほか、最良の状況において、前記鉄粉の粒径は基本的に同じであるものとし、これにより、最終的に回収して得られる銅粒子の性質が管理しやすくなる。
【0037】
理論上、前記鉄粉の粒径は処理する廃液の性質、廃液がメインリアクター内に流入する流速、メインリアクターの長さ等、各種要素と関係があり、使用者が最終的に得たい銅粒子の性質によって決定する。本発明において、前記鉄粉の粒径は100メッシュ(mesh)〜500メッシュの間を比較的よいものとし、150メッシュ〜300メッシュの間を最良とする。
【0038】
手順205:銅粒子の生成
鉄粉が廃液を含有するメインリアクター内に加えられると、鉄粉と廃液がすぐに反応を開始する。鉄イオン化の傾向は銅より大きいため、鉄粉がメインリアクター内で沈降する過程において徐々に小さくなり、且つ、廃液中の銅イオンが徐々に鉄粉上で銅に還元され、鉄粉の外側を覆い、最終的に鉄心を被覆した銅粒子となる。
【0039】
本発明の明細書において、別途定義がある場合を除き、銅粒子とは概して内部に鉄心を包覆している銅粒子を指すものとする。
【0040】
銅イオンが鉄心上を包覆して銅粒子を形成する過程において、廃液のORPが高いと(例えば精密エッチングで使用されるものが約580mV〜590mV、或いは一般エッチングで使用されるものが約530mV〜550mV)、鉄心表面に形成された銅原子が廃液により酸化され、遊離してしまうことがある。
【0041】
この状況の発生を減少するため、採用できる方法には、例えば、廃液をメインリアクターに導入する前に、予め廃液のORP値を約500mVまたはより低く下げておくことができる。
【0042】
最良の状況においては、選択的にメインリアクター下端(出力口付近)に保護性陰極を製作し、上端に相対陽極を製作し、両者をそれぞれメインリアクターの内壁上に設置することもできる。通電時、保護性陰極と前記相対陽極間の電圧が実質上約10mVから500mVの間になるようにし、特に約30mVから100mVの間を最良とする。これにより、鉄粉外層に形成される銅が廃液により酸化される現象の発生を減少する。
【0043】
大部分の状況下で、前記電極の材料は各種不活性金属とすることができる。最良の状況において、例えばチタン電極やチタン合金電極、チタンイリジウム電極など、チタンを含む電極とすることができるが、これに限らないものとする。
【0044】
手順207:銅粒子と反応を経た廃液の分離
メインリアクター内で反応完了後、形成された銅粒子と反応を経た廃液はメインリアクター下方の出力口から流出させることができるが、このとき、各種手段を用いて分離を行なうことができる。
【0045】
例えば、銅粒子内には鉄心が包覆されているため、磁力分離手段で銅粒子と反応を経た廃液を分離することができる。当然、特定の網孔の篩いを利用するなど、その他磁力手段でない方法でも両者を分離することができる。
【0046】
磁力手段を使用する分離の例において、メインリアクター下方に磁性分離装置を設置することができ、例えば磁力発生ユニットを備えたベルト式輸送器などとすることができるが、これに限らないものとする。例えば、ベルト式輸送器にゴム磁石を利用したコンベアベルトなどの磁性を備えたコンベアベルトを使用することができる。そのうち、ベルト式輸送器のコンベアベルトは一定の仰角で前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を受け取り、出力口から流出する反応を経た廃液が重力の作用を受け、コンベアベルトに沿ってコンベアベルトの一端へと向かい、収集チャンバに流入するが、銅粒子は磁力の吸引を受け、連続移動するコンベアベルト上に残り、コンベアベルトの磁力が及ばない別の一端へと送られ、別の一端の収集チャンバに入れられる。
【0047】
本発明でいう分離とは、固体と液体を相当程度分離することであり、固体表面或いは内部の液体を完全に除去することに限らない点に注意が必要である。
【0048】
手順209:銅粒子の洗浄
本発明において、銅粒子と反応を経た廃液を分離すると、本発明の銅と廃液のリサイクルという目的が達せられる。但し、使用者は必要に応じて銅の後続処理を行なうことができる。例えば、銅粒子の収集後、連続方式で反応性のない液体を使い、前記銅粒子を洗浄してもよい。本発明において、使用可能な洗浄方式に特に制限はない。最良の状況においては、逆方向の気流を組み合わせて銅粒子の連続式送風洗浄を行なうようにすることができる。このほか、使用者の必要に応じて、銅粒子の洗浄は一つのチャンバ内で行なっても、複数のチャンバ内で行なってもよい。
【0049】
手順211:抗酸化処理
洗浄後の銅粒子が酸化して黒い酸化銅にならないようにし、同時により美観に優れた銅粒子を提供するため、必須手順ではないものの、本発明の方法はさらに銅粒子の洗浄後、銅粒子に対して抗酸化処理を行なうことができる。一般に、使用可能な抗酸化処理手段に特別な制限はないが、抗酸化剤を使用して銅粒子を処理するとよく、例えばベンゾトリアゾールのレモン酸溶液やベンゾトリアゾールの燐酸溶液などベンゾトリアゾールを含む抗酸化剤を使用して銅粒子の処理を行なうとさらによいが、それらに限らないものとする。
【0050】
手順213:脱水
抗酸化処理後、色がきれいな銅粒子を得ることができる。さらに銅粒子表面の液体を取り除き、含水量が比較的低い銅粒子を得るため、本発明の方法はさらに選択的に脱水手順を行なうことができる。脱水の手段に特別な制限はないが、廃水工程で使用されるベルト式フィルタプレス機を利用するとよく、または遠心脱水機を利用して銅粒子の遠心脱水処理を行なうとさらによい。
【0051】
手順215:乾燥
実質上乾燥した銅粒子を得るため、本発明の方法は脱水手順の後にさらに選択的に乾燥処理を行なうことができる。使用可能な乾燥手段に特別な制限はなく、ベーキングや常温乾燥等とすることができ、例えば食品工程で使用する噴霧乾燥機を利用するなどして行なうとよりよいが、これに制限されないものとする。
【0052】
手順217:銅粒子の回収
前述のように、本発明の方法は実質上銅粒子と反応を経た廃液の分離完了後、銅粒子を回収することができ、また使用者の必要性に応じて選択的に分離後あらかじめ前述のような処理を行なってから回収を行なうことができる。
【0053】
図2に本発明の塩化鉄系廃液処理装置110及び塩化鉄系廃液処理システム100の模式図を示す。図2に示すように、本発明の塩化鉄系廃液処理装置110は主に軸方向に延伸され、且つ内部に反応エリアが定義され、下方に出力口111oが開設された本体111と、廃液を前記反応エリアに導入するために用いる塩化鉄系廃液導入手段113と、鉄粉を前記反応エリアに導入し、前記廃液と前記鉄粉を反応エリア内で反応させて銅粒子を生成させるために用いる実質上還元態の鉄粉導入手段115と、前記本体111の出力口111o付近の片側内壁上に設置された保護性陰極117cと、前記保護性陰極117cと異なる側の本体内壁上に設置された相対陽極117aを含む。
【0054】
本発明において、本体111の形状に特別な制限はないが、円柱状の第一部分111c及び漏斗状の第二部分111fを含むとよい。前述の状況において、保護性陰極117cと相対陽極117aは第二部分111fと第一部分111cの内壁上にそれぞれ設置され、且つ、その設置方式は嵌入式を利用すると良いが、これに限らないものとする。
【0055】
本発明において、実質上還元態の鉄粉導入手段115は、輸送管や材料フィーダーなど、実質上還元態の鉄粉を本体111内部に送り込む装置または部材を含む。各種連続式フィーダーとするとよく、連続式スクリュー自動フィーダーを最良とする。同様に、塩化鉄系廃液導入手段113は、輸送管、導管等の処理待ちの塩化鉄系廃液を本体111内部に導入する装置または部材を含む。
【0056】
このほか、鉄粉と廃液の投入量を調整できるようにするため、実質上還元態の鉄粉導入手段115は、選択的に鉄粉投入量調節装置115aを含むことができ、使用者に前記鉄粉を前記反応エリアに導入する量を調節できるようにする。同様に、塩化鉄系廃液導入手段113も選択的に廃液流速調節装置113aを含むことができ、使用者に前記廃液を前記反応エリアに導入する流速を調節できるようにする。これにより、使用者は必要に応じて本体111の寸法に基づき、廃液の流速と鉄粉の投入量等のパラメータを適切な操作方式に調整することができる。
【0057】
本発明において、保護性陰極117cと相対陽極117aは主に本体111の内壁上に設置され、通電時には保護性陰極117cと前記相対陽極117a間の電圧が実質上約10mVと500mVの間となるようにし、約30mVと100mVの間を最良とする。これにより、処理過程において鉄粉外層に形成される銅が廃液により酸化される現象の発生を減少する。
【0058】
大部分の状況において、相対陽極117a、保護性陰極117cの材料は各種不活性金属とすることができる。最良の状況において、例えばチタン電極やチタン合金電極、チタンイリジウム電極など、チタンを含む電極とすることができるが、これに限らないものとする。
【0059】
図2に示すように、本発明の塩化鉄系廃液処理装置110はまた選択的に導出管119を含むことができ、本体111内部の反応エリア内に設置する。導出管119は連通管原理を利用して一部反応を経た廃液を本体111から導き出すことができる。その管径、管の長さ等の変数は特に制限はなく、使用者の必要に応じて調整することができる。
【0060】
図2に示すように、本発明の塩化鉄系廃液処理装置110の動作時は、実質上還元態の鉄粉導入手段115及び塩化鉄系廃液導入手段113がそれぞれ鉄粉と廃液を本体111の反応エリアに送り込み、鉄粉が沈降する過程において、鉄原子が酸化され徐々に小さくなり、且つ銅原子が徐々に還元され鉄粉の外層を包覆する。保護性陰極117cと相対陽極117aの設置により、本発明の塩化鉄系廃液処理装置110はさらに反応エリア内で鉄粉外層に形成された銅が廃液により酸化される現象の発生を減少し、銅の回収率を向上する。
【0061】
反応を経た廃液と銅粒子は本体出力口111o下方から流出され、これは、制御弁112により出力量の調整を行なうことができる。
【0062】
併せて図3に図2の塩化鉄系廃液処理装置110のA-A’線に沿った断面の上面図を示す。そのうち、反応エリア内で渦流効果を発生するため、本発明の塩化鉄系廃液導入手段113は選択的に第一部分111cに対して実質上接線方向に前記廃液を導入することができる。このような廃液導入方式により、より優れた廃液と鉄粉の混合効果が得られるだけでなく、使用者が鉄粉の反応エリア内での沈降時間に対し微調整を行なうことを可能にする。
【0063】
図2に示すように、本発明は塩化鉄系廃液処理システム100を提供する。前述の塩化鉄系廃液処理装置110のほか、さらに塩化鉄系廃液処理装置110の出力口111oの下方に設置した磁性分離装置130を含み、磁力を利用して前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を分離する効果が得られる。
【0064】
大部分の状況において、磁性分離装置130の構造に特別な制限はなく、あらゆる磁力を利用して反応を経た廃液と銅粒子を分離する装置とすることができる。例えば、最良の状況において、磁性分離装置130は、一定の仰角で前記反応後の廃液と銅粒子を受け取るエンドレスコンベアベルト131と、前記エンドレスコンベアベルト131を動かすための複数のローラー133、及び銅粒子をエンドレスコンベアベルト131上に吸引し、反応を経た廃液と銅粒子を分離するための磁力発生ユニット135を含むことができる。
【0065】
図2に示すように、反応を経た前記廃液と前記銅粒子は塩化鉄系廃液処理装置110下方から流出された後、磁性分離装置130上に落下する。そのうち、磁性分離装置130は銅粒子に被覆された鉄心の特性を利用して銅粒子をその上に吸引し、反応を経た廃液と銅粒子を分離することができる。
【0066】
図2に示す構造を例とすると、エンドレスコンベアベルト131下方に磁力発生ユニット135が設置されているため、エンドレスコンベアベルト131に落下した銅粒子は磁力発生ユニット135の磁力吸引を受け、且つ継続的に運転されるエンドレスコンベアベルト131により磁性分離装置130の一端へと運ばれる。これに対して磁力発生ユニット135の吸引を受けない反応を経た廃液は、傾斜したエンドレスコンベアベルト131に沿って他端へと流れ、処理を経た廃液の収集チャンバ内へと収集される。
【0067】
前記磁力発生ユニット135の設置位置に特別な制限はない点に注意が必要であり、例えば、ゴム磁石を利用してエンドレスコンベアベルト131を作成するなどの方法でエンドレスコンベアベルト131内に設置することもできる。
【0068】
大部分の状況において、銅粒子は磁性分離装置130の一端に運ばれた後、銅粒子収集チャンバへと落下させることができる。ここでさらにエンドレスコンベアベルト131上に付着した銅粒子を掻き落とすため、本発明では選択的にスクレイパ139を設置し、エンドレスコンベアベルト131の大部分の銅粒子を取り除くことができる。
【0069】
本実施例における本発明のエンドレスコンベアベルト131の材質に特別な制限はない点に注意が必要であるが、軟質のコンベアベルトを最良とする。同様に、磁力発生ユニット135もあらゆる磁力吸引を提供できる装置とすることができ、永久磁石(即ち硬質磁石)または一時磁石(即ち軟質磁石)とすることができるが、ゴム磁石を最良とする。
【0070】
エンドレスコンベアベルト131が反応を経た廃液と銅粒子を受け取る仰角を使用者が容易に調整できるようにするため、本発明の磁性分離装置130は選択的に角度調整器137を含むことができ、使用者が各種操作パラメータに基づいて異なる仰角に調整できるようにしてもよい。
【0071】
このほか、図2に示すように、銅粒子の分離後迅速に反応を終止させるため、本発明の塩化鉄系廃液処理システム100はさらに、選択的に洗浄装置132を含むことができ、銅粒子と反応を経た廃液の分離後、反応性のない液体で前記銅粒子を洗浄することができる。
【0072】
図4に本発明の塩化鉄系廃液処理システム100をプリント配線板製造工程に応用した実施を示す。本発明の塩化鉄系廃液処理システム100は従来の廃液処理設備より体積が小さいという利点を提供することができ、廃液の工場外処理に用いることができるだけでなく、さらに廃液の工場内処理にも応用することができる。図4に示すように、エッチングチャンバ200が発生する塩化鉄系廃液を貯蔵チャンバ300に引き込み、さらに廃液導入手段で塩化鉄系廃液処理システム100に送り込んで処理と分離を行なうことができる。処理を経た廃液は必要に応じて調整した後、エッチングチャンバ200に戻すことができ、回収した銅粒子は選択的に処理チャンバ400へ送り、洗浄及び抗酸化処理を行なった後、ベルト式フィルタプレス機500を利用して脱水を行ない、且つ噴霧乾燥機600で乾燥処理することができる。
【0073】
さらに図5に本発明の塩化鉄系廃液処理システム100をプリント配線板製造工程に応用した別の実施例を示す。図4と異なるのは、処理チャンバ400で洗浄及び抗酸化処理を行なった後、銅粒子は遠心脱水機700により脱水が行なわれ、且つ脱水完了後直接収集される点である。本実施例において、塩化鉄系廃液処理システム100、処理チャンバ400及び遠心脱水機700は1つのモジュールとして統合されていることを最良とするが、これに限らないものとする。
【0074】
前述の実施例において、洗浄、抗酸化及び後続手順は必要に応じて任意で増減することができ、本発明の塩化鉄系廃液処理システム100の応用を制限するものではない点に注意が必要である。
【0075】
上述をまとめると、本発明はその目的、手段及び効果のどれをとっても従来技術とは異なる特徴を有しており、大きな進歩であるため、審査官各位にはご明察の上一日も早く特許を批准していただけるよう願うものである。上述の実施例は例示的に本発明の原理及びその効果について説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するものではないことに注意が必要である。関連技術を熟知した人物であれば本発明の技術原理及び要旨を逸脱しない範囲において、実施例に対して修正や変化を行うことが可能である。本発明の権利保護範囲は特許請求の範囲で述べる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の廃液処理方法の実施時のフロー図である。
【図2】本発明の塩化鉄系廃液処理装置及び塩化鉄系廃液処理システムの模式図である。
【図3】図2の塩化鉄系廃液処理装置110のA-A’線での断面の上面図である。
【図4】本発明の塩化鉄系廃液処理システムをプリント配線板製造工程に応用した実施の模式図である。
【図5】本発明の塩化鉄系廃液処理システムをプリント配線板製造工程に応用した別の実施例の模式図である。
【符号の説明】
【0077】
100 塩化鉄系廃液処理システム
110 塩化鉄系廃液処理装置
111 本体
111c 第一部分
111f 第二部分
111o 出力口
112 制御弁
113 塩化鉄系廃液導入手段
113a 廃液流速調節装置
115 実質上還元態の鉄粉導入手段
115a 鉄粉投入量調節装置
117a 相対陽極
117c 保護性陰極
119 導出管
130 磁性分離装置
131 エンドレスコンベアベルト
132 洗浄装置
133 ローラー
135 磁力発生ユニット
137 角度調整器
139 スクレイパ
200 エッチングチャンバ
300 貯蔵チャンバ
400 処理チャンバ
500 ベルト式フィルタプレス機
600 噴霧乾燥機
700 遠心脱水機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅イオンと第一鉄イオンを含有する廃液の処理に用いる廃液処理方法であって、前記廃液処理方法が、
保護性陰極を設けた出力端と、相対陽極を設けた投入端を含むメインリアクターに前記廃液を提供する、
実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び
前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、
という手順を含むことを特徴とする、廃液処理方法。
【請求項2】
前記保護性陰極と前記相対陽極間の電圧が実質上30mVから100mVの間であることを特徴とする、請求項1に記載の廃液処理方法。
【請求項3】
前記廃液提供手順が、実質上前記メインリアクターの軸方向に垂直な接線方向に前記廃液を前記メインリアクターに提供し、渦流効果を形成することを特徴とする、請求項1に記載の廃液処理方法。
【請求項4】
前記分離手順が、磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することを特徴とする、請求項1に記載の廃液処理方法。
【請求項5】
前記分離手順後、さらに反応性のない液体で前記銅粒子を洗浄する手順を含むことを特徴とする、請求項1に記載の廃液処理方法。
【請求項6】
前記洗浄手順後、さらに前記銅粒子を遠心脱水する手順を含むことを特徴とする、請求項5に記載の廃液処理方法。
【請求項7】
銅イオンと第一鉄イオンを含有する廃液の処理に用いる廃液処理方法であって、前記廃液処理方法が、
前記廃液をメインリアクターに提供する、
実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び
磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、
という手順を含むことを特徴とする、廃液処理方法。
【請求項8】
前記廃液提供手順が、実質上前記メインリアクターの軸方向に垂直な接線方向に前記廃液を前記メインリアクターに提供し、渦流効果を形成することを特徴とする、請求項7に記載の廃液処理方法。
【請求項9】
前記分離手順が、磁性傾斜コンベアベルトを利用して、前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離することを特徴とする、請求項7に記載の廃液処理方法。
【請求項10】
前記分離手順後、さらに反応性のない液体で前記銅粒子を洗浄することを特徴とする、請求項7に記載の廃液処理方法。
【請求項11】
前記洗浄手順後、さらに前記銅粒子を遠心脱水する手順を含むことを特徴とする、請求項10に記載の廃液処理方法。
【請求項12】
塩化鉄系廃液の処理方法であって、
保護性陰極を設けた出力端と、相対陽極を設けた投入端を含むメインリアクターに塩化鉄系廃液を提供する、
実質上還元態の鉄粉を前記メインリアクターと前記廃液に提供し、反応させて銅粒子を発生させる、及び
磁力を利用して前記銅粒子と反応を経た後の前記廃液を分離する、
という手順を含むことを特徴とする、塩化鉄系廃液の処理方法。
【請求項13】
塩化鉄系廃液処理装置であって、
軸方向に延伸され、内部に反応エリアが定義され、下方に出力口が開設された本体と、
廃液を前記反応エリアに導入するために用いる塩化鉄系廃液導入手段と、
鉄粉を前記反応エリアに導入し、前記廃液と前記鉄粉を前記反応エリア内で反応させて銅粒子を生成させるために用いる実質上還元態の鉄粉導入手段と、
前記本体の前記出力口付近の片側の内壁上に設置された保護性陰極と、
前記保護性陰極と異なる側の本体内壁上に設置された相対陽極と、
を含むことを特徴とする、塩化鉄系廃液処理装置。
【請求項14】
さらに、前記反応エリア内に設置された導出管を含み、前記導出管が反応を経た前記廃液を前記本体から導き出すために用いられることを特徴とする、請求項13に記載の塩化鉄系廃液処理装置。
【請求項15】
前記本体が円柱状の第一部分及び漏斗状の第二部分を含み、且つ、前記廃液導入手段が前記第一部分に対して実質上接線方向に前記廃液を導入することを特徴とする、請求項13に記載の塩化鉄系廃液処理装置。
【請求項16】
前記保護性陰極と前記相対陽極の間の電圧が実質上30mVから100mVの間であることを特徴とする、請求項13に記載の塩化鉄系廃液処理装置。
【請求項17】
塩化鉄系廃液処理システムであって、
請求項13から16のいずれかの塩化鉄系廃液処理装置と、
前記出力口の下方に設置され、磁力で前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を分離する磁性分離装置と、
を含むことを特徴とする、塩化鉄系廃液処理システム。
【請求項18】
前記磁性分離装置が、
一定の仰角で前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を受け取るエンドレスコンベアベルトと、
前記エンドレスコンベアベルトを動かすことができる複数のローラーと、
前記銅粒子を前記エンドレスコンベアベルト上に吸引し、前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を分離する、磁力発生ユニットと、
を含むことを特徴とする、請求項17に記載の塩化鉄系廃液処理システム。
【請求項19】
前記磁性分離装置がさらに角度調整器を含み、前記エンドレスコンベアベルトが前記反応を経た前記廃液と前記銅粒子を受け取る仰角を調整できることを特徴とする、請求項18に記載の塩化鉄系廃液処理システム。
【請求項20】
前記磁性分離装置がさらにスクレイパを含み、前記エンドレスコンベアベルト上の銅粒子を掻き落とすことができることを特徴とする、請求項18に記載の塩化鉄系廃液処理システム。
【請求項21】
さらに洗浄装置を含み、反応性のない液体で前記銅粒子を洗浄することを特徴とする、請求項17に記載の塩化鉄系廃液処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−66586(P2009−66586A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−299553(P2007−299553)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(508181814)トリニティ リソーシズ テクノロジー ホールディング,インク. (3)
【Fターム(参考)】