建屋内の空気浄化システム
【課題】 浄化した外気を建屋内に流動させて屋外に排出することにより有害な化学物質を除去した清浄な屋内に保ち、異臭や湿気を除去できる。モーターを使用しないので塵埃や炭粉等による火災は皆無で極めて安全性が高いと共にランニングコストを低く抑えることができる建屋内の空気浄化システムを提供する。
【解決手段】 外気吸入口7と排気口9を有し、換気ファン8により外気を押込んで強制換気する家屋本体1内に空気浄化箱14が配置してある。空気浄化箱14は、上部側に外気導入口17、下部側に浄化空気放出口18を有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納してあり、外気導入口17を外気吸入口7に連通させてある。
【解決手段】 外気吸入口7と排気口9を有し、換気ファン8により外気を押込んで強制換気する家屋本体1内に空気浄化箱14が配置してある。空気浄化箱14は、上部側に外気導入口17、下部側に浄化空気放出口18を有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納してあり、外気導入口17を外気吸入口7に連通させてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既築家屋、新築家屋、共同住宅等の建屋内にシックハウス症候群の原因とされているホルムアルデヒド等の有害化学物質が滞留する状態を解消すると共に、異臭や湿気も除去することによって、居住者等に快適な居住空間を提供するようにした建屋内の空気浄化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シックハウス症候群と称される健康被害の原因としてダイオキシン等の有害化学物質が挙げられており、その除去或いは低減が強く求められている。この有害な化学物質を炭の吸着作用を利用して除去する技術として、空気取入れ口及び空気吹出し口を有する中空ケースと、中空ケース内の通風路に配設されて空気取入れ口からの空気を空気吹出し口に送る送風機と、通風方向に離間して配設された複数の棚支持部材と、複数の棚支持部材に夫々に取換え可能に支持される通気性のある炭載置棚とからなる脱臭家具が提案されている(特許文献1)。また、駆動モーターで回転する換気扇を据えた箱の中に炭を入れ、汚染された室内空気を換気扇により吸込んで炭に当て、炭の吸着力の効率を上げ、又室内空気の対流を発生させる技術が提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−153991号公報
【特許文献2】特開2001−235198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した特許文献1、2を含む従来技術の空気浄化装置には、以下の欠点がある。第1は、塵埃が流動するケーシング内に吸気用モーターを設けているため、該モーターに塵埃が早期に付着してしまうことから故障の恐れや安全性に欠ける恐れがあるという欠点であり、このため頻繁に掃除が必要で保守・点検の煩わしさがあるという欠点である。第2は、ケーシング内に空気浄化用の炭を収納しているが、モーターの静電気によって炭に塵埃が吸着或いは付着し易く、炭の浄化能力が早期に失われてしまうという欠点である。第3は、ケーシング内部に堆積した塵埃、及び塵埃が付着した炭片や炭粉はモーターから生じる火花や熱によって発火する虞があり、安全性に欠けるという欠点である。第4に、近年室内の埃には臭素系ダイオキシンを高濃度に含んでいるとしてその危険性が問題視されているが、室内の空気を循環させながら空気を浄化するタイプの浄化装置では、この臭素系ダイオキシンを含む室内の埃は除去できないという欠点である。
【0004】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、建屋内に導入した外気を浄化して屋内に流動させて屋外に排出することにより有害化学物質を除去した清浄な屋内に保つことができる、異臭や湿気を除去することができる、モーター類を使用しないので塵埃や塵埃が付着した炭粉等による火災は皆無であることから極めて安全性が高いと共にランニングコストを低く抑えることができる、また空気浄化箱は家具として併用できるので室内のスペースを有効に利用することができる建屋内の空気浄化システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために構成した請求項1に係る本発明の手段は、外気吸入口と排気口を有し、換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、前記外気導入口を前記外気吸入口に連通させた状態で設置し、前記換気ファンにより該外気吸入口から押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしたものからなる。
【0006】
また、請求項2に係る本発明を構成する手段は、吸排換気口により自然換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、該建屋に設けた外気吸引口に前記外気導入口を連通させた状態で設置し、該外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしたことにある。
【0007】
また、前記空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してある箱本体と、前記浄化室に連通して該箱本体の上部側に設けた外気導入口と、前記浄化室に連通して該箱本体の下部側に設けた浄化空気放出口と、前記浄化室内に設けた支持体とから構成し、該支持体に浄化用吸着体を支持させる構成にするとよい。
【0008】
更に、前記空気浄化箱は、下部側に互いに離間して逆向きの状態に浄化空気放出口を夫々設け、かつ該各浄化空気放出口は閉塞手段によって開閉可能に構成するとよい。
【0009】
また、前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を長手方向一側に形成した板状の支持体を、上下反転自在に配設した構成にするとよい。
【0010】
また、前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を有する支持板と、該支持板に変位可能に設けられて前記通気部を任意の開口面積に調節するシャッターとから構成した可変支持体を配設した構成にするとよい。
【0011】
更に、前記浄化用吸着体は、前記空気浄化箱内に設けた支持体に吊下した状態で収納する構成にするとよい。
【0012】
また、前記浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填した構成にするとよい。
【0013】
更にまた、前記空気浄化箱は、後面に前記外気吸入口に連通する外気導入口を、側面に閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な箱状に形成し、内部に浄化用吸着体を収納した複数の連設箱体とから構成し、前記外気導入箱体は前記外気導入口を前記外気吸入口に連通した状態にし、前記複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放した状態にし、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設することにより、前記外気導入口から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体の連通穴を浄化空気放出口として前記建屋内に放出するようにするとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述の構成にしたから、下記の諸効果を奏する。
(1)換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を設置し、外気吸入口から流入する外気を空気浄化箱内に流動させて浄化用吸着体により浄化し、浄化空気放出口から建屋内に放出して建屋内の空気は屋外に押出す構成にしたから、建屋内の空気を常時清浄に保って異臭や湿気を除去することができるし、シックハウス症候群の原因とされる有害化学物質の除去或いは低減を図ることができる。
(2)吸排換気口により自然換気する建屋内に、浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を設置し、外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を空気浄化箱内に流動させて浄化用吸着体により浄化し、浄化空気放出口から建屋内に放出するようにしたから、上記1と同様に建屋内の空気を常時清浄に保ち、また異臭や湿気を除去することができる。
(3)空気浄化箱体は、外気吸入口に連通させて屋内に設置するだけで使用することができるし、設置のための特別な工事は不要であるから、新築家屋は勿論のこと既存家屋にも、また共同住宅にも用いることができる。
(4)空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してあるから、空気浄化箱をキャビネット等の家具にも併用できるので屋内のスペースを有効利用することができる。
(5)空気浄化箱の下部側に、浄化空気放出口を互いに離間して逆向きの状態に夫々設け、かつ閉塞手段によって開閉可能にしてあるから、空気浄化箱は屋内に配置する位置と浄化空気を放出する方向を任意に選択することができ、使用上の自由度がある。
(6)空気浄化箱内には、外気導入口から浄化空気放出口にかけて流路を形成するための通気部を長手方向一側に形成した支持体を、上下面を反転可能にして配設したから、使用する浄化空気放出口の位置に対応して空気の流動方向を任意に変えることができる。
(7)空気浄化箱内には、外気導入口と浄化空気放出口を連通するための通気部を有する支持板と、支持板に変位可能に設けられ、通気部を任意の開口面積に調節可能なシャッターとから構成した可変支持体を配設したから、屋内の面積に対応して浄化空気の放出量を調整することや、空気浄化箱内での流動速度を調整することができる。
(8)浄化用吸着体は、空気浄化箱内に支持体を介して吊下した状態で収容したから、流動する外気との接触面積を確保できることにより空気の浄化効率を高めることができる。
(9)浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填して構成したから、微多孔質炭化物は塵埃が直接付着することが無く長期間にわたって空気浄化作用を発揮することができる。
(10)空気浄化箱は、外気導入口と閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な複数の連設箱体とから構成し、外気導入箱体は外気導入口を外気吸入口に連通した状態にし、該複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放し、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設する構成にしたから、屋内のスペースに対応する大きさの空気浄化箱に組成することができるし、物入れとしての使用便宜や屋内のインテリアを考慮した好適な形態の空気浄化箱に組成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態を示す。図において、1は家屋本体を示す。該家屋本体1は布基礎2と、該布基礎2上に構築した躯体3とからなり、該躯体3は一階床部3A、外壁3B、3B、一階天井3C、二階床部3D、二階天井3E,屋根部3Fによって二階建てに構成し、内部は扉4、4・・によって複数の部屋5A、5B、・・、廊下6A、6Bに画成してある。
【0016】
7、7、7は各部屋5A、5C、5Dに外気を導入するために外壁3Bに設けた筒体からなる外気吸入口で、部屋5Cに連通する一の外気吸入口7には外気を家屋本体1内に押込んで強制換気するための換気ファン8が設けてある。9は家屋本体1内の空気を屋外に排出するための排気口で、該排気口9には廊下6A、6Bにそれぞれ開口する分岐管からなる排気ダクト9A、9Bが接続してあり、下流側には排気ファン10が設けてある。また、部屋5Bに連通して外壁3Bに設けた他の排気口11にも排気ファン12が設けてある。
【0017】
かくして、家屋本体1は上述の構成からなり、換気ファン8により外気を吸い込んで各室内に押込み、排気ファン10により屋外に排気する強制換気システムを採用している。また、部屋には暖房用の放熱パネル13が壁に沿って設置してある。
【0018】
14は前記家屋本体1内に清浄な外気を供給するための空気浄化箱を示す。該空気浄化箱14は、長方形の底板15Aの後縁に後板15Bを立設し、底板15Aの両側縁に側板15C、15Cを立設し、両側板15C、15Cと後板15Bの上端に天板15Dを横設することにより、前方が開放した形状に構成した箱本体15と、該箱本体15に密閉可能に蝶着した観音扉16とから構成し、後板15Bの上部側に外気導入口17を形成し、一側の側板15Cの下部側に浄化空気放出口18が形成してある。
【0019】
そして、箱本体15及び扉16はパネル材で断熱材を挟んで積層した木製パネルで形成して断熱性を持たせてあり、冷たい外気が導入されることによって室内が冷却されるのを可及的に防止している。また、外気導入口17には塵埃を除去するフィルター19が設けてある。
【0020】
20、20は箱本体15の側板15C、15C間に上下2段に横架した支持体で、該各支持体20は横長の平板からなり、長手方向一側の角隅には略L字状の切り欠きからなる通気部20Aを形成した形状からなっている。そして、下側の支持体20は上下反転して横架することにより、上側と下側の通気部20A、20Aを離間する反対側に位置させて外気が箱本体14内を蛇行するようにしてある。なお、各支持体20は側板15Cに設けた受け部材、例えばL型金具(但し、図示せず。)によって支持してある。
【0021】
21、21、・・・は各支持体20の上に載置して収納した複数の浄化用吸着体を示し、該各浄化用吸着体21は通気性のある不織布で成形した袋の中に微多孔質焼成体である木炭や椰子殻活性炭等の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填して構成してある(図9参照)。
【0022】
本実施の形態に係る空気浄化システムは上述の構成からなるが、次にその作用について説明する。先ず、家屋本体1の外気吸入口7に外気導入口17を連通させた状態にして、室内に空気浄化箱14を壁に沿って設置する。この場合、浄化空気放出口18は放熱パネル13に向けた状態にする。空気浄化箱14をこのように配置することにより、冷えた浄化空気を放熱パネル13によって速やかに加温して室内に流動させることができるので室温が低下するのを防止している。
【0023】
上述した状態で空気浄化箱14を設置した家屋本体1では、外気吸入部7から換気ファン8により押し込んだ外気は空気浄化箱14内にフィルター19を通って流入し、該箱14内を流動する間に浄化用吸着体21に接触することによって外気中に含まれている二酸化炭素、花粉、硫黄酸化物等の有害物質を吸着除去し、清浄な空気にして放熱パネル13に向けて浄化空気放出口18から放出する。
【0024】
このように、換気ファン8によって家屋本体1内に押込む外気を先ずは空気浄化箱14内で浄化し、浄化空気を家屋本体1内に放出して流動させることにより、家屋本体1を構成している建材等から放出される有害化学物質の濃度を希釈化或いは低減し、また排気口9、12から屋外に排出することによって家屋本体1内を常時清浄な空気で充たすことができる。
【0025】
表1は、空気浄化システムを第2種換気式部屋(A)に設けた場合と、第3種換気式部屋(B)に設けない場合、また逆に部屋(A)に当該システムを設けずに部屋(B)に当該システムを設けた各場合におけるホルムアルデヒド濃度を測定して測定値を比較したものである。表1の測定値から明らかなように、第1回及び第2回の各測定では空気浄化システムを設けた室内(A)の空気は浄化されており、第3回の測定では空気浄化システムを設けた部屋(B)の空気が浄化されていることが確認できる。測定は、財団法人北海道環境科学技術センターによる。
【0026】
【表1】
【0027】
次に、第2の実施の形態を図5乃至図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態及び後述する他の実施の形態において前述した第1の実施の形態の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して援用し、その説明を省略する。図において、31は空気浄化箱を示し、該空気浄化箱31は箱本体15と、扉16(図示せず。)と、外気導入口17と、箱本体15の両側板15C、15Cの下側に設けた浄化空気放出口32,33とから構成してある。
【0028】
図6に示す34は、該一対の浄化空気放出口32、33を選択的に閉塞する閉塞板を示す。該閉塞板34は板体34Aと、該板体34の裏面に上下に位置して後方に突設したばね材からなる一対の係合片34B、34Bとから構成してあり、浄化空気放出口32、33に係合片34B、34Bを係合させることにより嵌脱可能になっている。
【0029】
35は浄化用吸着体21を支持するために箱本体15内に横架する支持体を示す。該支持体35の特徴は、長方形の平板からなり、長手方向に離間して切り欠き状の一対の通気部36A、36Bを形成した板本体36と、該板本体36の下面に図示しない可動支持部を介して矢示イロ方向に摺動可能に設けられ、該一対の通気部36A、36Aを選択的に閉塞するシャッター37とから構成したことにある。
【0030】
本実施の形態では、空気浄化箱31の両側に浄化空気放出口32、33を設け、閉塞板34によって浄化空気の放出方向を選択可能にすると共に、各支持体35の一対の通気部36A、36Aはシャッター37によって選択的に開閉することにより浄化空気の流れ方向を変更することができる構成してある。これにより、空気浄化箱31は、部屋の間取りや放熱パネル13の配置位置に合わせて浄化空気放出口32、33を選択して配置することができるし、箱本体2内の浄化空気は流れ方向を切り替えることによって浄化用吸着体21、21、・・・に確実に接触させて浄化することができる。
【0031】
図8及び図9は第3の実施の形態を示す。本実施の形態の特徴とするところは、第2の実施の形態における板状の支持体35に代えて2本の支持棒41、41を上下に離間して箱本体2内に架設し、該各支持体41に複数の浄化用吸着体42、42、・・・を吊下げたことにある。ここで、該各浄化用吸着体42は不織布等の通気性のある素材からなる収納袋42Aと、該収納袋42Aの上端に設けた吊下げフック42Bと、収納袋42Aに収容した片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体からなる微多孔質焼成体である炭42C、42C・・・とから構成してある。
【0032】
本実施の形態によれば、各支持棒41に複数の浄化用吸着体42を吊下げた状態で箱本体15内に収納し、流動する外気に対して浄化用吸着体42の接触面積を十分に確保できるようにしたから、空気の浄化効率を高めることができるし、浄化用吸着体42の交換作業も容易に行うことができる。
【0033】
図10は第4の実施の形態に係る空気浄化箱を示す。該空気浄化箱51を構成する箱本体15は第1の実施の形態に示すものであり、外気導入口17、浄化空気放出口18を有している。箱本体15内には縦方向に仕切り板52が設けてあり、外気導入口17及び浄化空気放出口18に連通する後側内部は浄化室53に、前側内部は収納室54に画成してある。そして、前記浄化室53内には外気導入口17と浄化空気放出口18を連通する通気部55Aを設けた平板からなる支持体55が上下2段に架設してある。
【0034】
上述の構成からなる空気浄化箱51は、仕切り板52によって後側内部を浄化室53に、前側内部を収納室54に画成してあるから、空気の浄化機能とキャビネット等の収納機能を併有することにより、屋内のスペースを有効に利用することができる。
【0035】
更に、図11は第5の実施の形態に係る可変支持体61を示し、該可変支持体61は外気導入口17と浄化空気放出口18を連通するための通気部62Aが長手方向一側に切欠き状に形成してある板本体62と、図示しない摺動機構を介して該板本体62に矢示イ、ロ方向の横方向に変位可能に設けられ、該通気部62Aを任意の開口面積に調節する可動調節板63とから構成してある。
【0036】
本実施の形態によれば、可動調節板63を矢示イ、ロ方向に摺動して通気部63Aの開口面積を変えることにより、屋内の面積に対応して浄化空気の放出量を調整することや、空気浄化箱14内での流動速度を調整することができる。
【0037】
更に、図12乃至図16は第6の実施の形態を示す。図において、71は空気浄化箱、72は該空気浄化箱71を構成する外気導入箱体を示す。該外気導入箱体72は正方形の平板からなり、上下左右の4面を形成する4枚の側板73A、73B、73C、73D、後側を閉塞する後板73E及び前面に開閉可能に設けた扉73Fによって直方体に形成した箱本体73と、後板73Eに形成され、外気吸入口7に連通する外気導入口74と、各側板73Bに形成した連通穴75と、該連通穴75を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。ここで、蓋体76は略正方形の平板からなる基部76A
と、該基部76Aの一面に固着され、連通穴75に嵌脱可能に嵌合する円板状の閉塞部76Bとから構成してある。なお、基部76Aと閉塞部76Bは木材或いは合成樹脂材により一体に形成してもよい。また、蓋体76に替えて、回転式のシャッターを箱本体73に設けてもよい。
【0038】
77は外気を浄化して室内に放出するための連設箱体を示す。該連設箱体77は前記外気導入箱体72と同様に、正方形の平板からなり、上下左右を囲繞する枠状の4枚の側板78A、78B、78C、78D、後側を閉塞する後板78E及び前面に開閉可能に設けた扉78Fによって直方体に形成した箱本体78と、各側板78A、78B、・・に形成した連通穴79と、該連通穴79を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。そして、箱本体78内には、支持棒80を架設して浄化用吸着体42が吊り下げてある。
【0039】
また、図15に示すように、連設箱体77の他に横長の立方体の連設箱体81を併用することにより、空気浄化箱71を大きさと形状の異なる複数の連設箱体77、81で構成し、キャビネットとしての用途を充実させることができる。ここで、横長連設箱体81は上下左右を囲繞する枠状の4枚の側板82A、82B、82C、82D、後側を閉塞する後板82E及び前面に開閉可能に設けた扉82Fによって横長の立方体に形成した箱本体82と、各側板82A、82B、・・に形成した連通穴83と、該連通穴83を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。
【0040】
上述の構成によれば、空気浄化箱71は、1個の外気導入箱体72と、複数個の連設箱体77及び選択により横長の連設箱体81を縦横に列設することにより、屋内のスペースに合せた任意の大きさと形態に組成することができる。この場合、外気導入箱体72は外気導入口74を外気吸入口7に連通した状態にし、複数の連設箱体77、81は隣接する連通穴79、83を開放した状態にし、他の連通穴79、83は蓋体76によって閉塞した状態にして縦横に列設することにより、図16に示すように外気導入口74から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体77、81の連通穴79、83を浄化空気放出口として家屋本体1内に放出する流路を形成することができる。
【0041】
更に、図17は第7の実施の形態に係り、自然換気式建屋に空気浄化システムを設けた構成を示す。図において、91は建屋を構成する家屋本体で、該家屋本体91は第1の実施の形態に係る家屋本体1と同様の構成からなるが、各部屋5A、5C、5Dには自然換気のための吸排換気口92が外壁3Bに設けてある。
【0042】
93は部屋5Cから屋内に外気を導入するために外壁3Bに設けた外気吸引口で、該外気吸引口93には換気ファン94が設けてある。そして、外気吸引口93に外気導入口17を連通させた状態で部屋5Cに空気浄化箱14を設置してある。
【0043】
本実施の形態によれば、自然換気式家屋本体91にも換気ファン94を有する外気吸引口93を設けて空気浄化箱14を設置することにより、第1の実施の形態と同様の作用によって家屋本体91内の空気を浄化して換気し、異臭や湿気を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1及び図4は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は建屋内に設置した空気浄化システムの説明図である。
【図2】屋内に配置した空気浄化箱の説明図である。
【図3】空気浄化箱の一部を破断して示す側面図である。
【図4】空気浄化箱の内部構成を示す正面図である。
【図5】図5及び図7は第2の実施の形態に係り、図5は空気浄化箱の内部構成を示す斜視図である。
【図6】閉塞板の斜視図である。
【図7】上下反転して示す支持体の斜視図である。
【図8】図8及び図9は第3の実施の形態に係り、図8は空気浄化箱の内部構成を示す正面図である。
【図9】支持体と浄化用吸着体の説明図である。
【図10】第4の実施の形態に係る空気浄化箱の内部構成を示す斜視図である。
【図11】第5の実施の形態に係る支持体を上下反転して示す斜視図である。
【図12】図12乃至図16は第6の実施の形態に係り、図12は一部の内部構成を示す空気浄化箱の斜視図である。
【図13】空気浄化箱を構成する外気導入箱体と連設箱体の内部構成を示す正面図である。
【図14】連設箱体の構成及び蓋体を示す斜視図である。
【図15】横長連設箱体の構成を示す斜視図である。
【図16】空気浄化箱の流路を示す透視図である。
【図17】第7の実施の形態に係る建屋内の空気浄化システムの説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1、91 家屋本体
7 外気吸入口
8、94 換気ファン
9 排気口
14、31、51、71 空気浄化箱
15 箱本体
17、74 外気導入口
18、32、33 浄化空気放出口
20、35、41、55 支持体
20A、36A 通気部
21、42 浄化用吸着体
34 閉塞板(閉塞手段)
37 シャッター
52 仕切り板
53 浄化室
54 収納室
72 外気導入箱体
73F、78F、82F 扉
75、79、83 連通穴
77、80 連設箱体
92 吸排換気口
93 外気吸引口
【技術分野】
【0001】
本発明は、既築家屋、新築家屋、共同住宅等の建屋内にシックハウス症候群の原因とされているホルムアルデヒド等の有害化学物質が滞留する状態を解消すると共に、異臭や湿気も除去することによって、居住者等に快適な居住空間を提供するようにした建屋内の空気浄化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シックハウス症候群と称される健康被害の原因としてダイオキシン等の有害化学物質が挙げられており、その除去或いは低減が強く求められている。この有害な化学物質を炭の吸着作用を利用して除去する技術として、空気取入れ口及び空気吹出し口を有する中空ケースと、中空ケース内の通風路に配設されて空気取入れ口からの空気を空気吹出し口に送る送風機と、通風方向に離間して配設された複数の棚支持部材と、複数の棚支持部材に夫々に取換え可能に支持される通気性のある炭載置棚とからなる脱臭家具が提案されている(特許文献1)。また、駆動モーターで回転する換気扇を据えた箱の中に炭を入れ、汚染された室内空気を換気扇により吸込んで炭に当て、炭の吸着力の効率を上げ、又室内空気の対流を発生させる技術が提案されている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−153991号公報
【特許文献2】特開2001−235198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した特許文献1、2を含む従来技術の空気浄化装置には、以下の欠点がある。第1は、塵埃が流動するケーシング内に吸気用モーターを設けているため、該モーターに塵埃が早期に付着してしまうことから故障の恐れや安全性に欠ける恐れがあるという欠点であり、このため頻繁に掃除が必要で保守・点検の煩わしさがあるという欠点である。第2は、ケーシング内に空気浄化用の炭を収納しているが、モーターの静電気によって炭に塵埃が吸着或いは付着し易く、炭の浄化能力が早期に失われてしまうという欠点である。第3は、ケーシング内部に堆積した塵埃、及び塵埃が付着した炭片や炭粉はモーターから生じる火花や熱によって発火する虞があり、安全性に欠けるという欠点である。第4に、近年室内の埃には臭素系ダイオキシンを高濃度に含んでいるとしてその危険性が問題視されているが、室内の空気を循環させながら空気を浄化するタイプの浄化装置では、この臭素系ダイオキシンを含む室内の埃は除去できないという欠点である。
【0004】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、建屋内に導入した外気を浄化して屋内に流動させて屋外に排出することにより有害化学物質を除去した清浄な屋内に保つことができる、異臭や湿気を除去することができる、モーター類を使用しないので塵埃や塵埃が付着した炭粉等による火災は皆無であることから極めて安全性が高いと共にランニングコストを低く抑えることができる、また空気浄化箱は家具として併用できるので室内のスペースを有効に利用することができる建屋内の空気浄化システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために構成した請求項1に係る本発明の手段は、外気吸入口と排気口を有し、換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、前記外気導入口を前記外気吸入口に連通させた状態で設置し、前記換気ファンにより該外気吸入口から押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしたものからなる。
【0006】
また、請求項2に係る本発明を構成する手段は、吸排換気口により自然換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、該建屋に設けた外気吸引口に前記外気導入口を連通させた状態で設置し、該外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしたことにある。
【0007】
また、前記空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してある箱本体と、前記浄化室に連通して該箱本体の上部側に設けた外気導入口と、前記浄化室に連通して該箱本体の下部側に設けた浄化空気放出口と、前記浄化室内に設けた支持体とから構成し、該支持体に浄化用吸着体を支持させる構成にするとよい。
【0008】
更に、前記空気浄化箱は、下部側に互いに離間して逆向きの状態に浄化空気放出口を夫々設け、かつ該各浄化空気放出口は閉塞手段によって開閉可能に構成するとよい。
【0009】
また、前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を長手方向一側に形成した板状の支持体を、上下反転自在に配設した構成にするとよい。
【0010】
また、前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を有する支持板と、該支持板に変位可能に設けられて前記通気部を任意の開口面積に調節するシャッターとから構成した可変支持体を配設した構成にするとよい。
【0011】
更に、前記浄化用吸着体は、前記空気浄化箱内に設けた支持体に吊下した状態で収納する構成にするとよい。
【0012】
また、前記浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填した構成にするとよい。
【0013】
更にまた、前記空気浄化箱は、後面に前記外気吸入口に連通する外気導入口を、側面に閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な箱状に形成し、内部に浄化用吸着体を収納した複数の連設箱体とから構成し、前記外気導入箱体は前記外気導入口を前記外気吸入口に連通した状態にし、前記複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放した状態にし、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設することにより、前記外気導入口から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体の連通穴を浄化空気放出口として前記建屋内に放出するようにするとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述の構成にしたから、下記の諸効果を奏する。
(1)換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を設置し、外気吸入口から流入する外気を空気浄化箱内に流動させて浄化用吸着体により浄化し、浄化空気放出口から建屋内に放出して建屋内の空気は屋外に押出す構成にしたから、建屋内の空気を常時清浄に保って異臭や湿気を除去することができるし、シックハウス症候群の原因とされる有害化学物質の除去或いは低減を図ることができる。
(2)吸排換気口により自然換気する建屋内に、浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を設置し、外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を空気浄化箱内に流動させて浄化用吸着体により浄化し、浄化空気放出口から建屋内に放出するようにしたから、上記1と同様に建屋内の空気を常時清浄に保ち、また異臭や湿気を除去することができる。
(3)空気浄化箱体は、外気吸入口に連通させて屋内に設置するだけで使用することができるし、設置のための特別な工事は不要であるから、新築家屋は勿論のこと既存家屋にも、また共同住宅にも用いることができる。
(4)空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してあるから、空気浄化箱をキャビネット等の家具にも併用できるので屋内のスペースを有効利用することができる。
(5)空気浄化箱の下部側に、浄化空気放出口を互いに離間して逆向きの状態に夫々設け、かつ閉塞手段によって開閉可能にしてあるから、空気浄化箱は屋内に配置する位置と浄化空気を放出する方向を任意に選択することができ、使用上の自由度がある。
(6)空気浄化箱内には、外気導入口から浄化空気放出口にかけて流路を形成するための通気部を長手方向一側に形成した支持体を、上下面を反転可能にして配設したから、使用する浄化空気放出口の位置に対応して空気の流動方向を任意に変えることができる。
(7)空気浄化箱内には、外気導入口と浄化空気放出口を連通するための通気部を有する支持板と、支持板に変位可能に設けられ、通気部を任意の開口面積に調節可能なシャッターとから構成した可変支持体を配設したから、屋内の面積に対応して浄化空気の放出量を調整することや、空気浄化箱内での流動速度を調整することができる。
(8)浄化用吸着体は、空気浄化箱内に支持体を介して吊下した状態で収容したから、流動する外気との接触面積を確保できることにより空気の浄化効率を高めることができる。
(9)浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填して構成したから、微多孔質炭化物は塵埃が直接付着することが無く長期間にわたって空気浄化作用を発揮することができる。
(10)空気浄化箱は、外気導入口と閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な複数の連設箱体とから構成し、外気導入箱体は外気導入口を外気吸入口に連通した状態にし、該複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放し、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設する構成にしたから、屋内のスペースに対応する大きさの空気浄化箱に組成することができるし、物入れとしての使用便宜や屋内のインテリアを考慮した好適な形態の空気浄化箱に組成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態を示す。図において、1は家屋本体を示す。該家屋本体1は布基礎2と、該布基礎2上に構築した躯体3とからなり、該躯体3は一階床部3A、外壁3B、3B、一階天井3C、二階床部3D、二階天井3E,屋根部3Fによって二階建てに構成し、内部は扉4、4・・によって複数の部屋5A、5B、・・、廊下6A、6Bに画成してある。
【0016】
7、7、7は各部屋5A、5C、5Dに外気を導入するために外壁3Bに設けた筒体からなる外気吸入口で、部屋5Cに連通する一の外気吸入口7には外気を家屋本体1内に押込んで強制換気するための換気ファン8が設けてある。9は家屋本体1内の空気を屋外に排出するための排気口で、該排気口9には廊下6A、6Bにそれぞれ開口する分岐管からなる排気ダクト9A、9Bが接続してあり、下流側には排気ファン10が設けてある。また、部屋5Bに連通して外壁3Bに設けた他の排気口11にも排気ファン12が設けてある。
【0017】
かくして、家屋本体1は上述の構成からなり、換気ファン8により外気を吸い込んで各室内に押込み、排気ファン10により屋外に排気する強制換気システムを採用している。また、部屋には暖房用の放熱パネル13が壁に沿って設置してある。
【0018】
14は前記家屋本体1内に清浄な外気を供給するための空気浄化箱を示す。該空気浄化箱14は、長方形の底板15Aの後縁に後板15Bを立設し、底板15Aの両側縁に側板15C、15Cを立設し、両側板15C、15Cと後板15Bの上端に天板15Dを横設することにより、前方が開放した形状に構成した箱本体15と、該箱本体15に密閉可能に蝶着した観音扉16とから構成し、後板15Bの上部側に外気導入口17を形成し、一側の側板15Cの下部側に浄化空気放出口18が形成してある。
【0019】
そして、箱本体15及び扉16はパネル材で断熱材を挟んで積層した木製パネルで形成して断熱性を持たせてあり、冷たい外気が導入されることによって室内が冷却されるのを可及的に防止している。また、外気導入口17には塵埃を除去するフィルター19が設けてある。
【0020】
20、20は箱本体15の側板15C、15C間に上下2段に横架した支持体で、該各支持体20は横長の平板からなり、長手方向一側の角隅には略L字状の切り欠きからなる通気部20Aを形成した形状からなっている。そして、下側の支持体20は上下反転して横架することにより、上側と下側の通気部20A、20Aを離間する反対側に位置させて外気が箱本体14内を蛇行するようにしてある。なお、各支持体20は側板15Cに設けた受け部材、例えばL型金具(但し、図示せず。)によって支持してある。
【0021】
21、21、・・・は各支持体20の上に載置して収納した複数の浄化用吸着体を示し、該各浄化用吸着体21は通気性のある不織布で成形した袋の中に微多孔質焼成体である木炭や椰子殻活性炭等の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填して構成してある(図9参照)。
【0022】
本実施の形態に係る空気浄化システムは上述の構成からなるが、次にその作用について説明する。先ず、家屋本体1の外気吸入口7に外気導入口17を連通させた状態にして、室内に空気浄化箱14を壁に沿って設置する。この場合、浄化空気放出口18は放熱パネル13に向けた状態にする。空気浄化箱14をこのように配置することにより、冷えた浄化空気を放熱パネル13によって速やかに加温して室内に流動させることができるので室温が低下するのを防止している。
【0023】
上述した状態で空気浄化箱14を設置した家屋本体1では、外気吸入部7から換気ファン8により押し込んだ外気は空気浄化箱14内にフィルター19を通って流入し、該箱14内を流動する間に浄化用吸着体21に接触することによって外気中に含まれている二酸化炭素、花粉、硫黄酸化物等の有害物質を吸着除去し、清浄な空気にして放熱パネル13に向けて浄化空気放出口18から放出する。
【0024】
このように、換気ファン8によって家屋本体1内に押込む外気を先ずは空気浄化箱14内で浄化し、浄化空気を家屋本体1内に放出して流動させることにより、家屋本体1を構成している建材等から放出される有害化学物質の濃度を希釈化或いは低減し、また排気口9、12から屋外に排出することによって家屋本体1内を常時清浄な空気で充たすことができる。
【0025】
表1は、空気浄化システムを第2種換気式部屋(A)に設けた場合と、第3種換気式部屋(B)に設けない場合、また逆に部屋(A)に当該システムを設けずに部屋(B)に当該システムを設けた各場合におけるホルムアルデヒド濃度を測定して測定値を比較したものである。表1の測定値から明らかなように、第1回及び第2回の各測定では空気浄化システムを設けた室内(A)の空気は浄化されており、第3回の測定では空気浄化システムを設けた部屋(B)の空気が浄化されていることが確認できる。測定は、財団法人北海道環境科学技術センターによる。
【0026】
【表1】
【0027】
次に、第2の実施の形態を図5乃至図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態及び後述する他の実施の形態において前述した第1の実施の形態の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して援用し、その説明を省略する。図において、31は空気浄化箱を示し、該空気浄化箱31は箱本体15と、扉16(図示せず。)と、外気導入口17と、箱本体15の両側板15C、15Cの下側に設けた浄化空気放出口32,33とから構成してある。
【0028】
図6に示す34は、該一対の浄化空気放出口32、33を選択的に閉塞する閉塞板を示す。該閉塞板34は板体34Aと、該板体34の裏面に上下に位置して後方に突設したばね材からなる一対の係合片34B、34Bとから構成してあり、浄化空気放出口32、33に係合片34B、34Bを係合させることにより嵌脱可能になっている。
【0029】
35は浄化用吸着体21を支持するために箱本体15内に横架する支持体を示す。該支持体35の特徴は、長方形の平板からなり、長手方向に離間して切り欠き状の一対の通気部36A、36Bを形成した板本体36と、該板本体36の下面に図示しない可動支持部を介して矢示イロ方向に摺動可能に設けられ、該一対の通気部36A、36Aを選択的に閉塞するシャッター37とから構成したことにある。
【0030】
本実施の形態では、空気浄化箱31の両側に浄化空気放出口32、33を設け、閉塞板34によって浄化空気の放出方向を選択可能にすると共に、各支持体35の一対の通気部36A、36Aはシャッター37によって選択的に開閉することにより浄化空気の流れ方向を変更することができる構成してある。これにより、空気浄化箱31は、部屋の間取りや放熱パネル13の配置位置に合わせて浄化空気放出口32、33を選択して配置することができるし、箱本体2内の浄化空気は流れ方向を切り替えることによって浄化用吸着体21、21、・・・に確実に接触させて浄化することができる。
【0031】
図8及び図9は第3の実施の形態を示す。本実施の形態の特徴とするところは、第2の実施の形態における板状の支持体35に代えて2本の支持棒41、41を上下に離間して箱本体2内に架設し、該各支持体41に複数の浄化用吸着体42、42、・・・を吊下げたことにある。ここで、該各浄化用吸着体42は不織布等の通気性のある素材からなる収納袋42Aと、該収納袋42Aの上端に設けた吊下げフック42Bと、収納袋42Aに収容した片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体からなる微多孔質焼成体である炭42C、42C・・・とから構成してある。
【0032】
本実施の形態によれば、各支持棒41に複数の浄化用吸着体42を吊下げた状態で箱本体15内に収納し、流動する外気に対して浄化用吸着体42の接触面積を十分に確保できるようにしたから、空気の浄化効率を高めることができるし、浄化用吸着体42の交換作業も容易に行うことができる。
【0033】
図10は第4の実施の形態に係る空気浄化箱を示す。該空気浄化箱51を構成する箱本体15は第1の実施の形態に示すものであり、外気導入口17、浄化空気放出口18を有している。箱本体15内には縦方向に仕切り板52が設けてあり、外気導入口17及び浄化空気放出口18に連通する後側内部は浄化室53に、前側内部は収納室54に画成してある。そして、前記浄化室53内には外気導入口17と浄化空気放出口18を連通する通気部55Aを設けた平板からなる支持体55が上下2段に架設してある。
【0034】
上述の構成からなる空気浄化箱51は、仕切り板52によって後側内部を浄化室53に、前側内部を収納室54に画成してあるから、空気の浄化機能とキャビネット等の収納機能を併有することにより、屋内のスペースを有効に利用することができる。
【0035】
更に、図11は第5の実施の形態に係る可変支持体61を示し、該可変支持体61は外気導入口17と浄化空気放出口18を連通するための通気部62Aが長手方向一側に切欠き状に形成してある板本体62と、図示しない摺動機構を介して該板本体62に矢示イ、ロ方向の横方向に変位可能に設けられ、該通気部62Aを任意の開口面積に調節する可動調節板63とから構成してある。
【0036】
本実施の形態によれば、可動調節板63を矢示イ、ロ方向に摺動して通気部63Aの開口面積を変えることにより、屋内の面積に対応して浄化空気の放出量を調整することや、空気浄化箱14内での流動速度を調整することができる。
【0037】
更に、図12乃至図16は第6の実施の形態を示す。図において、71は空気浄化箱、72は該空気浄化箱71を構成する外気導入箱体を示す。該外気導入箱体72は正方形の平板からなり、上下左右の4面を形成する4枚の側板73A、73B、73C、73D、後側を閉塞する後板73E及び前面に開閉可能に設けた扉73Fによって直方体に形成した箱本体73と、後板73Eに形成され、外気吸入口7に連通する外気導入口74と、各側板73Bに形成した連通穴75と、該連通穴75を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。ここで、蓋体76は略正方形の平板からなる基部76A
と、該基部76Aの一面に固着され、連通穴75に嵌脱可能に嵌合する円板状の閉塞部76Bとから構成してある。なお、基部76Aと閉塞部76Bは木材或いは合成樹脂材により一体に形成してもよい。また、蓋体76に替えて、回転式のシャッターを箱本体73に設けてもよい。
【0038】
77は外気を浄化して室内に放出するための連設箱体を示す。該連設箱体77は前記外気導入箱体72と同様に、正方形の平板からなり、上下左右を囲繞する枠状の4枚の側板78A、78B、78C、78D、後側を閉塞する後板78E及び前面に開閉可能に設けた扉78Fによって直方体に形成した箱本体78と、各側板78A、78B、・・に形成した連通穴79と、該連通穴79を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。そして、箱本体78内には、支持棒80を架設して浄化用吸着体42が吊り下げてある。
【0039】
また、図15に示すように、連設箱体77の他に横長の立方体の連設箱体81を併用することにより、空気浄化箱71を大きさと形状の異なる複数の連設箱体77、81で構成し、キャビネットとしての用途を充実させることができる。ここで、横長連設箱体81は上下左右を囲繞する枠状の4枚の側板82A、82B、82C、82D、後側を閉塞する後板82E及び前面に開閉可能に設けた扉82Fによって横長の立方体に形成した箱本体82と、各側板82A、82B、・・に形成した連通穴83と、該連通穴83を開閉可能に閉塞する蓋体76とから構成してある。
【0040】
上述の構成によれば、空気浄化箱71は、1個の外気導入箱体72と、複数個の連設箱体77及び選択により横長の連設箱体81を縦横に列設することにより、屋内のスペースに合せた任意の大きさと形態に組成することができる。この場合、外気導入箱体72は外気導入口74を外気吸入口7に連通した状態にし、複数の連設箱体77、81は隣接する連通穴79、83を開放した状態にし、他の連通穴79、83は蓋体76によって閉塞した状態にして縦横に列設することにより、図16に示すように外気導入口74から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体77、81の連通穴79、83を浄化空気放出口として家屋本体1内に放出する流路を形成することができる。
【0041】
更に、図17は第7の実施の形態に係り、自然換気式建屋に空気浄化システムを設けた構成を示す。図において、91は建屋を構成する家屋本体で、該家屋本体91は第1の実施の形態に係る家屋本体1と同様の構成からなるが、各部屋5A、5C、5Dには自然換気のための吸排換気口92が外壁3Bに設けてある。
【0042】
93は部屋5Cから屋内に外気を導入するために外壁3Bに設けた外気吸引口で、該外気吸引口93には換気ファン94が設けてある。そして、外気吸引口93に外気導入口17を連通させた状態で部屋5Cに空気浄化箱14を設置してある。
【0043】
本実施の形態によれば、自然換気式家屋本体91にも換気ファン94を有する外気吸引口93を設けて空気浄化箱14を設置することにより、第1の実施の形態と同様の作用によって家屋本体91内の空気を浄化して換気し、異臭や湿気を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1及び図4は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は建屋内に設置した空気浄化システムの説明図である。
【図2】屋内に配置した空気浄化箱の説明図である。
【図3】空気浄化箱の一部を破断して示す側面図である。
【図4】空気浄化箱の内部構成を示す正面図である。
【図5】図5及び図7は第2の実施の形態に係り、図5は空気浄化箱の内部構成を示す斜視図である。
【図6】閉塞板の斜視図である。
【図7】上下反転して示す支持体の斜視図である。
【図8】図8及び図9は第3の実施の形態に係り、図8は空気浄化箱の内部構成を示す正面図である。
【図9】支持体と浄化用吸着体の説明図である。
【図10】第4の実施の形態に係る空気浄化箱の内部構成を示す斜視図である。
【図11】第5の実施の形態に係る支持体を上下反転して示す斜視図である。
【図12】図12乃至図16は第6の実施の形態に係り、図12は一部の内部構成を示す空気浄化箱の斜視図である。
【図13】空気浄化箱を構成する外気導入箱体と連設箱体の内部構成を示す正面図である。
【図14】連設箱体の構成及び蓋体を示す斜視図である。
【図15】横長連設箱体の構成を示す斜視図である。
【図16】空気浄化箱の流路を示す透視図である。
【図17】第7の実施の形態に係る建屋内の空気浄化システムの説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1、91 家屋本体
7 外気吸入口
8、94 換気ファン
9 排気口
14、31、51、71 空気浄化箱
15 箱本体
17、74 外気導入口
18、32、33 浄化空気放出口
20、35、41、55 支持体
20A、36A 通気部
21、42 浄化用吸着体
34 閉塞板(閉塞手段)
37 シャッター
52 仕切り板
53 浄化室
54 収納室
72 外気導入箱体
73F、78F、82F 扉
75、79、83 連通穴
77、80 連設箱体
92 吸排換気口
93 外気吸引口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気吸入口と排気口を有し、換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、前記外気導入口を前記外気吸入口に連通させた状態で設置し、前記換気ファンにより該外気吸入口から押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしてなる建屋内の空気浄化システム。
【請求項2】
吸排換気口により自然換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、該建屋に設けた外気吸引口に前記外気導入口を連通させた状態で設置し、該外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしてなる建屋内の空気浄化システム。
【請求項3】
前記空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してある箱本体と、前記浄化室に連通して該箱本体の上部側に設けた外気導入口と、前記浄化室に連通して該箱本体の下部側に設けた浄化空気放出口と、前記浄化室内に設けた支持体とから構成し、該支持体に浄化用吸着体を支持させてなる請求項1又は2記載の空気浄化システム。
【請求項4】
前記空気浄化箱は、下部側に互いに離間して逆向きの状態に浄化空気放出口を夫々設け、かつ該各浄化空気放出口は閉塞手段によって開閉可能に構成してあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項5】
前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を長手方向一側に形成した板状の支持体を、上下反転自在に配設してあることを特徴とする請求項4記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項6】
前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を有する支持板と、該支持板に変位可能に設けられて前記通気部を任意の開口面積に調節するシャッターとから構成した可変支持体を配設してあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項7】
前記浄化用吸着体は、前記空気浄化箱内に設けた支持体に吊下した状態で収納してあることを特徴とする請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項8】
前記浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填したものである請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項9】
前記空気浄化箱は、後面に前記外気吸入口に連通する外気導入口を、側面に閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な箱状に形成し、内部に浄化用吸着体を収納した複数の連設箱体とから構成し、前記外気導入箱体は前記外気導入口を前記外気吸入口に連通した状態にし、前記複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放した状態にし、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設することにより、前記外気導入口から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体の連通穴を浄化空気放出口として前記建屋内に放出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項1】
外気吸入口と排気口を有し、換気ファンにより外気を押込んで強制換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、前記外気導入口を前記外気吸入口に連通させた状態で設置し、前記換気ファンにより該外気吸入口から押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしてなる建屋内の空気浄化システム。
【請求項2】
吸排換気口により自然換気する建屋内に、上部側に外気導入口を、下部側に浄化空気放出口を夫々有し、内部に微多孔質焼成物で構成した浄化用吸着体を収納した空気浄化箱を、該建屋に設けた外気吸引口に前記外気導入口を連通させた状態で設置し、該外気吸引口に設けた換気ファンにより押込む外気を該空気浄化箱内に流動させて前記浄化用吸着体により浄化し、前記浄化空気放出口から前記建屋内に放出するようにしてなる建屋内の空気浄化システム。
【請求項3】
前記空気浄化箱は、仕切り板によって後側内部を浄化室に、前側内部を扉によって開閉可能な収納室に画成してある箱本体と、前記浄化室に連通して該箱本体の上部側に設けた外気導入口と、前記浄化室に連通して該箱本体の下部側に設けた浄化空気放出口と、前記浄化室内に設けた支持体とから構成し、該支持体に浄化用吸着体を支持させてなる請求項1又は2記載の空気浄化システム。
【請求項4】
前記空気浄化箱は、下部側に互いに離間して逆向きの状態に浄化空気放出口を夫々設け、かつ該各浄化空気放出口は閉塞手段によって開閉可能に構成してあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項5】
前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を長手方向一側に形成した板状の支持体を、上下反転自在に配設してあることを特徴とする請求項4記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項6】
前記空気浄化箱内には、前記外気導入口と浄化空気放出口を連通する通気部を有する支持板と、該支持板に変位可能に設けられて前記通気部を任意の開口面積に調節するシャッターとから構成した可変支持体を配設してあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項7】
前記浄化用吸着体は、前記空気浄化箱内に設けた支持体に吊下した状態で収納してあることを特徴とする請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項8】
前記浄化用吸着体は、通気性袋に微多孔質炭化物の片状体、粒状体、粉状体又はこれらの混合体を充填したものである請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【請求項9】
前記空気浄化箱は、後面に前記外気吸入口に連通する外気導入口を、側面に閉塞可能な連通穴を夫々有し、前面は扉によって開閉可能な外気導入箱体と、上下、左右の各側面に閉塞可能な連通穴を有し、前面が扉によって開閉可能な箱状に形成し、内部に浄化用吸着体を収納した複数の連設箱体とから構成し、前記外気導入箱体は前記外気導入口を前記外気吸入口に連通した状態にし、前記複数の連設箱体は隣接する連通穴は開放した状態にし、他の連通穴は閉塞した状態にして縦横に列設することにより、前記外気導入口から流入した外気を浄化して少なくとも一の連設箱体の連通穴を浄化空気放出口として前記建屋内に放出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の建屋内の空気浄化システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−209068(P2008−209068A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46669(P2007−46669)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(500407466)株式会社ホーム企画センター (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(500407466)株式会社ホーム企画センター (6)
【Fターム(参考)】
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