説明

建物の間仕切壁構造及びそれを備えた通気制御システム

【課題】間仕切壁に通気ガラリが取り付けられている構成において、通気ガラリによる間仕切壁の意匠性の低下を抑制しつつ、通気ガラリの取り付け作業を容易化する。
【解決手段】間仕切壁13は、複数の間仕切壁パネル15により形成されている。間仕切壁パネル15は、縦桟26及び横桟27からなる下地フレーム24と、その下地フレーム24を挟んで設けられた一対の壁面材とを有している。複数の間仕切壁パネル15のうち、通気壁パネル15aには、その通気壁パネル15aを厚み方向に貫通する通気開口部17が形成されている。通気壁パネル15aの下地フレーム24aにおいては、通気開口部17を上下に挟む一対の横桟27が一対の通気フレーム部材31とされている。通気フレーム部材31は、縦桟26よりも壁厚み方向の寸法が小さくされており、通気開口部17には、通気フレーム部材31を挟んで両側から一対の通気ガラリ18が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の間仕切壁構造及びそれを備えた通気制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建物においては、建物内の換気を行うことを目的として換気口が外壁などに設けられている。また、建物が複数の部屋を有している場合には、それら部屋同士の通気を行うために間仕切壁やドアなどに通気開口部が設けられていることがある。この場合、通気ガラリが通気開口部に取り付けられていれば、これが目隠しとなることで通気開口部を通じては隣の部屋内が視認しにくくなる。例えば、通気ガラリは、通気開口部の内側に嵌め込まれた状態でその通気開口部に取り付けられている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−241273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、通気ガラリが通気開口部の内側に嵌め込まれている構成では、通気開口部に通気ガラリを固定する場合、その作業性が悪いという不都合が考えられる。つまり、ネジ等の固定具を用いて通気ガラリを通気開口部に固定する際に通気ガラリが壁厚み方向に位置ずれするおそれがある。この場合、通気ガラリが壁厚み方向に位置ずれしないように、壁の両面側から手などで位置保持しながら通気ガラリの固定作業を行うことが考えられるが、これでは固定作業の困難性が高くなってしまう。
【0005】
本発明は、間仕切壁に通気ガラリが取り付けられている構成において、通気ガラリの取り付け作業を容易化することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、第1の発明の建物の間仕切壁構造は、縦桟及び横桟からなる下地フレームと、前記下地フレームを挟んで該フレームの側面に固定される一対の壁面材と、を有する間仕切壁パネルにより構築されている間仕切壁構造であって、前記間仕切壁パネルにおいては、壁厚み方向に貫通する通気開口部が設けられており、前記通気開口部を上下に挟む一対の前記横桟の少なくとも一方が通気フレーム部材とされ、複数のスラットを有してなる一対の通気ガラリが、前記通気開口部に通じる位置にて前記通気フレーム部材を挟んで両側から該通気フレーム部材に対して固定されていることを特徴とする。
【0007】
第1の発明によれば、通気ガラリが通気フレーム部材に取り付けられているため、通気フレーム部材は間仕切壁パネルの構造部材としての機能を果たしつつ、通気ガラリの取り付け下地として機能する。しかも、この場合、通気ガラリは通気フレーム部材の側面に対して取り付けられていることになる。このため、単に通気ガラリを通気フレーム部材に対して押し付けるという容易な作業を行うことで、ネジ等の固定具を用いて通気ガラリを通気フレーム部材に固定する際に通気ガラリが壁厚み方向に位置ずれすることを回避できる。したがって、間仕切壁に通気ガラリが取り付けられた構成において、通気ガラリの取り付け作業を容易化することができる。
【0008】
第2の発明では、前記通気フレーム部材は、該通気フレーム部材とされていない前記横桟よりも壁厚み方向の寸法が小さくされている。
【0009】
第2の発明によれば、通気ガラリの取り付け作業を容易化するために一対の通気ガラリが通気フレーム部材を挟んで取り付けられる構成において、通気フレーム部材の壁厚み方向の寸法が他の横桟よりも小さくされているため、通気ガラリが間仕切壁の壁面から側方に突出することを抑制できる。つまり、通気開口部における間仕切壁の厚さが他よりも大きくなることを抑制できる。したがって、通気ガラリによる間仕切壁の意匠性の低下を抑制し、しかも、通気ガラリの取り付け作業を容易化することができる。
【0010】
第3の発明では、前記通気フレーム部材は、天井部との境界に配置され、前記天井部の天井下地材に対して固定されたものである。
【0011】
第3の発明によれば、通気フレーム部材が天井下地材に固定されているため、通気フレーム部材の剛性が天井下地材により高められている。したがって、通気ガラリが間仕切壁から突出することを抑制するために通気フレーム部材の壁厚み方向の寸法が他の横桟より小さくされていても、通気ガラリに対する通気フレーム部材の支持強度が低下することを抑制できる。しかも、この場合、間仕切壁パネルと天井部とが構造部材同士で連結されていることになるため、間仕切壁パネルの上部に通気ガラリを設置しても間仕切壁パネルの強度が低下することを抑制できる。
【0012】
第4の発明では、前記一対の通気ガラリの間に設けられ、該一対の通気ガラリの間を通気ガラリに沿って移動することで前記通気開口部を開閉するカーテン部材を備えている。
【0013】
第4の発明によれば、カーテン部材により通気開口部を閉鎖することにより、通気開口部を通じての通気を遮断することができる。しかも、カーテン部材は通気ガラリの間を移動するため、カーテン部材を居住空間側から視認しにくくすることができる。したがって、カーテン部材により通気開口部の開閉が行われる構成において、間仕切壁の意匠性が低下することを抑制できる。
【0014】
第5の発明では、前記カーテン部材は、上下方向の両端部のうち一方が前記通気フレーム部材に支持されている。
【0015】
第5の発明によれば、通気フレーム部材は、間仕切壁パネルの構造部材としての機能及び通気ガラリの取り付け下地としての機能に加えて、さらにカーテン部材を支持する機能を果たすことになる。この場合、通気開口部がカーテン部材により開閉される構成において、カーテン部材を支持する専用部材を設ける必要がないため、その専用部材によって通気開口部の有効面積が小さくなることを回避できる。
【0016】
第6の発明では、前記通気フレーム部材は、前記カーテン部材を収納可能なカーテン収納部を有しており、前記カーテン部材は、前記カーテン収納部に収納されることで開放状態に移行し、前記カーテン収納部から繰り出されることで閉鎖状態に移行する。
【0017】
第6の発明によれば、通気開口部を通じて通気が行われている場合、カーテン部材が通気フレーム部材に収納されているため、通気開口部における有効通気寸法がカーテン部材により小さくなってしまうことを回避できる。
【0018】
第7の発明では、前記間仕切壁パネルは、人の出入りを可能とする出入口を有し、該出入口に開閉可能な開閉建具が設けられるものであり、前記通気開口部は、前記間仕切壁パネルにおいて前記出入口の上方に配置されている。
【0019】
第7の発明によれば、通気開口部に加えて出入口が間仕切壁パネルに設けられているため、間仕切壁を構成する複数の間仕切壁パネルにおいて特殊な形状を間仕切壁パネルに集約させることができる。これにより、特殊な形状が複数の間仕切壁パネルに分散させて付与されている構成に比べて、複数の間仕切壁パネルの形成を容易化できる。つまり、間仕切壁の構築を容易化できる。
【0020】
第8の発明の通気制御システムは、第3乃至6の発明のいずれかに記載の間仕切壁構造を備えた通気制御システムであって、屋内の第1空間内の空気を還気口から取り込むことで空調空気を生成し、前記間仕切壁パネルを挟んで前記第1空間とは反対側の第2空間に配置された給気口から前記空調空気を吹き出すことで屋内空間の空調を行う空調設備を備えている建物に適用され、前記空調設備による前記屋内空間の空調が行われているか否かを判定する手段と、前記空調設備により空調が行われていると判定された場合に、前記カーテン部材を開放状態に移行させる処理を行う手段と、を備えていることを特徴とする。
【0021】
空調に際して建物の内気が還気として取り込まれる居住空間(第1空間)と空調空気が給気として吹き出される居住空間(第2空間)とが間仕切壁により仕切られている場合、間仕切壁を通じて通気が行われることにより各居住空間に空調効果が付与される。ところが、居住空間同士の換気を目的としたドアのアンダーカット等の通気路では、空調に伴う通気量が不足して空調効率が低下すると考えられる。この点、第8の発明によれば、間仕切壁に設けられた通気開口部の有効開口面積を空調効率が低下しないような大きさに設定することが可能となる。しかも、通気開口部がカーテン部材により開閉される構成において、空調運転時にはカーテン部材が開放されるため、通気開口部での通気が遮断されて空調効率が低下するということを回避できる。
【0022】
なお、空調効率が低下しないように通気開口部の有効開口面積が設定された構成においては、通気開口部を通じた通気量が大きいため、空調運転が停止されているにもかかわらず通気開口部を通じた通気により居住空間の温度変化が大きくなってしまうことが懸念される。そこで、空調設備により空調が行われていないと判定された場合に、カーテン部材を閉鎖状態に移行させることが好ましい。これにより、空調運転が停止されている場合に、通気開口部を通じた通気により居住空間の温度変化が生じることを抑制できる。
【0023】
また、第8の発明を第7の発明に適用し、前記開閉建具としての開き戸が開放されるか否かを判定する手段と、前記カーテン部材が開放状態にあり且つ前記開き戸が開放されると判定された場合に前記カーテン部材を開放状態に移行させる処理を行う手段と、を備えている構成とすることが好ましい。ここで、居住空間の気密性が高められた高気密の建物においては、開き戸を開放する際に居住空間が正圧又は負圧となって人が開き戸を重く感じることが懸念される。この点、上記構成によれば、開き戸が開放される際にカーテン部材により通気開口部が開放されるため、居住空間の気密性が低下して開き戸に正圧又は負圧が加わることを抑制できる。これにより、人は高気密の建物において開き戸の開放作業を楽に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態における間仕切壁の構成を示す図。
【図2】間仕切壁パネル及び通気壁パネルの構成を示す分解斜視図。
【図3】通気壁パネルにおける通気ガラリ周辺の構成を示す分解斜視図。
【図4】スラットの構成を示す斜視図。
【図5】建物において通気ガラリ周辺の構成を示す縦断面図。
【図6】通気制御システムの概要を示す図。
【図7】別の通気壁パネルの構成を示す分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、屋内空間を複数の居住空間(空間部)に仕切る間仕切壁が設けられた建物にて具体化している。図1は間仕切壁13の構成を示す図であり、図1においては、(a)に間仕切壁13を正面から見た斜視図を示し、(b)に間仕切壁13の内部構造を示す。
【0026】
図1(a)に示すように、建物10には間仕切壁13が設けられており、間仕切壁13は隣り合う部屋等の居住空間を仕切っている。間仕切壁13は、略矩形板状の間仕切壁パネル15が横並びに複数配置されることで形成されている。各間仕切壁パネル15は、屋内空間の天井高さとほぼ同じ高さ寸法を有しており、その上端が天井部16aに対して固定され、下端が床部16bに対して固定されている。
【0027】
間仕切壁13には通気開口部17が設けられており、通気開口部17は、間仕切壁13により仕切られた居室同士の通気を可能としている。通気開口部17は、複数の間仕切壁パネル15のいずれかに形成されており、通気開口部17が形成された間仕切壁パネル15を通気壁パネル15aとする。通気開口部17は、通気壁パネル15aの上部を壁厚み方向に貫通しており、通気開口部17には通気可能な通気ガラリ18が取り付けられている。
【0028】
通気壁パネル15aには、通気開口部17の下方に出入口19が設けられている。出入口19は、通気開口部17と同様に通気壁パネル15aを壁厚み方向に貫通している。出入口19には建具枠としてのドア枠22が取り付けられており、ドア枠22には開閉建具としてのドア21が開閉可能に軸支されている。ドア枠22は略矩形状に形成されており、ドア21は例えば開き戸とされている。
【0029】
次に、間仕切壁パネル15及び通気壁パネル15aについて図1(b)、図2を参照しつつ説明する。図2は、それら壁パネル15,15aの構成を示す分解斜視図であり、(a)に間仕切壁パネル15を示し、(b)に通気壁パネル15aを示す。なお、(b)においてはドア21の図示を省略している。
【0030】
図2(a)に示すように、間仕切壁パネル15は、略矩形状の下地フレーム24と、その下地フレーム24を挟んで設けられた一対の壁面材25とを有している。下地フレーム24は、互いに離間して設けられた一対の縦桟26と、それら縦桟26を連結する横桟27とを有している。縦桟26は鉛直方向に延びており、横桟27は水平方向に延びている。縦桟26及び横桟27は木材等によりそれぞれ長尺状に形成されており、壁厚み方向の寸法(幅寸法)が同じ大きさとされている。横桟27は所定の間隔で上下方向に並べて配置されており、下地フレーム24においては、上下両端の各横桟27と一対の縦桟26とにより矩形状の外枠が形成されている。
【0031】
一対の壁面材25は、石膏ボード等により形成されており、下地フレーム24の外枠(周縁部)と同じ大きさ及び形状とされている。一対の壁面材25は、下地フレーム24を挟んで配置されており、それら壁面材25の離間距離は下地フレーム24の壁厚み方向の寸法(縦桟26及び横桟27の幅寸法)とほぼ同じになっている。壁面材25は下地フレーム24の居住空間側の面にビス等の固定具により固定されており、居住空間側の板面に壁紙が貼り付けられることで壁面を形成している。
【0032】
図1(b)に示すように、通気壁パネル15aの下地フレーム24aは、横桟27と同様に水平方向に延び且つ一対の縦桟26を連結する通気フレーム部材31を有している。通気フレーム部材31は、壁厚み方向の寸法が縦桟26(下地フレーム24a)よりも小さくされ、下地フレーム24aにおいて上2つの横桟27に代えて設けられており、これら通気フレーム部材31の離間部分が通気開口部17とされている。この場合、通気開口部はこの一対の通気フレーム部材31により上下に挟まれた状態となっている。
【0033】
下地フレーム24aにおいては、一対の通気フレーム部材31の下方に横桟27が設けられておらず、横桟27の非設置部分が出入口19とされている。ドア枠22は出入口19に嵌め込まれた状態で取り付けられている。つまり、ドア枠22は一対の縦桟26の間に入り込み、且つ一対の通気フレーム部材31の下側に入り込んだ状態となっている。この場合、ドア枠22の上枠部(鴨居)が、一対の通気フレーム部材31のうち下側の通気フレーム部材31の下面に対してビス等の固定具により固定され、縦枠部が縦桟26の内側面(一対の縦桟26が対向する面)に対して固定具により固定されている。
【0034】
なお、図1(b)においては、壁面材25が取り付けられていない状態の間仕切壁パネル15と、通気ガラリ18が取り付けられていない状態の通気壁パネル15aとを図示している。
【0035】
図2(b)に示すように、通気ガラリ18は、通気壁パネル15aの両壁面側のそれぞれに配置されており、両方で一対とされている。各通気ガラリ18は、一対の縦桟26の内側に入り込んだ状態で通気フレーム部材31の側面に対して固定されている。
【0036】
通気フレーム部材31は、上記のとおり、壁厚み方向の寸法が縦桟26(下地フレーム24a)よりも小さくされている。つまり、間仕切壁パネル15の横桟27よりも小さくされている。具体的には、通気フレーム部材31の壁厚み方向の寸法は、通気フレーム部材31の側面に通気ガラリ18が取り付けられた状態でその通気ガラリ18が壁面材25よりも壁外側に突出しない(図5参照)大きさとされている。
【0037】
下地フレーム24aの居住空間側の各面には、壁面を形成する壁面材片32がそれぞれ取り付けられている。壁面材片32は、間仕切壁パネル15の壁面材25と同じ材料により形成されており、上下方向に延びる長尺材とされている。壁面材片32は、通気ガラリ18及びドア枠22の側方に配置されており、ビス等の固定具により縦桟26に対して固定されている。
【0038】
通気ガラリ18について図3〜図5を参照しつつ説明する。図3は通気壁パネル15aにおける通気ガラリ18周辺の構成を示す分解斜視図、図4はスラット35の構成を示す斜視図、図5は建物10において通気ガラリ18周辺の構成を示す縦断面図である。
【0039】
図3に示すように、一対の通気ガラリ18は、複数のスラット35と、それらスラット35を連結する連結部材36とをそれぞれ有している。各スラット35は、互いに離間して上下方向に並べて配置されており、その離間部分を通じて通気が行われるようになっている。スラット35は長尺板状に形成されており、水平方向に延びている。一対の通気ガラリ18のそれぞれにおいて、各スラット35は短手方向における居住空間側の端部が上端となるように傾斜している。これにより、間仕切壁13により仕切られた両居住空間のいずれの居住空間から人が通気ガラリ18を見上げても、スラット35間の隙間が見えにくくなっている。つまり、スラット35間の隙間から隣の居住空間や一対の通気フレーム部材31などが見えにくくなっている。なお、通気フレーム部材31の居住空間側の側面には壁紙が貼り付けられており、通気フレーム部材31が目立たないようにされている。
【0040】
連結部材36は、上下方向に延びる長尺材とされており、各スラット35の両端側のそれぞれに配置されている。連結部材36は、各スラット35の居住空間とは反対側(各スラット35の上端側)の端部同士を上下に連結している。連結部材36は、上下両端部が一対の通気フレーム部材31のそれぞれに当接した状態で、例えばボルトが上下両端のボルト孔36aを通じて通気フレーム部材31に螺着されることにより下地フレーム24aに対して固定されている。なお、連結部材36は、各スラット35の中央寄りの部分を上下に連結していてもよい。
【0041】
図4に示すように、スラット35は長手方向に伸縮可能とされていてもよい。この場合、スラット35はそれぞれ長尺状に形成された第1部材37及び第2部材38を有しており、それら第1部材37及び第2部材38は、互いに少なくとも一部が重なった状態で長手方向への相対的なスライド移動が可能とされている。第2部材38には、その長手方向に沿って延びる溝部39が形成されており、第1部材37はその溝部39内にスライド移動可能な状態ではめ込まれている。第1部材37と第2部材38とは、スラット35が通気開口部17の幅方向に合わせた長さとなるようにビス等の固定具により固定されている。通気ガラリ18の各スラット35はそれぞれ同じ長さに設定されている。
【0042】
図3、図5に示すように、連結部材36は、通気壁パネル15aにおいて一対の通気フレーム部材31には、一対の通気ガラリ18の間を上下方向にスライド移動することで通気開口部17を開閉するカーテン部材41が設けられている。一対の通気フレーム部材31のうち上側の通気フレーム部材31は、カーテン部材41用の収納スペースを有するカーテンケースとされている。カーテン部材41は、布等の柔軟性を有する材料により形成されており、その上端を中心に巻かれた状態で上側の通気フレーム部材31内に収納されている。カーテン部材41は、上側の通気フレーム部材31に収納されることで通気開口部17を開放し、通気フレーム部材31から繰り出されることで通気開口部17を閉鎖する。カーテン部材41は通気遮断性を有しており、閉鎖状態ある場合に通気開口部17を通じた通気を遮断することが可能となっている。この場合、カーテン部材41は通気遮断手段に相当する。
【0043】
上側の通気フレーム部材31には、カーテン部材41の開閉駆動を行うカーテン駆動部42が設けられている(図6参照)。カーテン駆動部42は電気モータを含んで構成されており、カーテン部材41はカーテン駆動部42の駆動に伴って昇降する。
【0044】
天井部16aは、天井面を形成する天井板45と、天井板45を上方から支持する天井下地材46とを有している。天井板45は石膏ボード等により形成されており、天井下地材46は天井小梁や野縁等により形成されている。天井板45の下面には一対の通気フレーム部材31のうち上側の通気フレーム部材31が当接している。前記上側の通気フレーム部材31は、通気壁パネル15aの上端において天井板45を挟んで天井下地材46の下方に配置されており、釘等の固定具により天井板45を通じて天井下地材46に対して固定されている。これにより、通気フレーム部材31が通気ガラリ18からの荷重により下方に撓むことを抑制できる。なお、上側の通気フレーム部材31は、間仕切壁13において天井部16aとの境界に配置されていることになる。
【0045】
通気壁パネル15aの下地フレーム24aにおいては、一対の通気フレーム部材31が上2つの横桟27に代えて設けられているため、通気開口部17の有効高さが一対の通気フレーム部材31の離間距離となっている。この場合、間仕切壁パネル15の下地フレーム24において上2つの横桟27の離間距離と同じ大きさとなっている。このため、例えば2つの横桟27の間において、一対の通気フレーム部材31のうち上側の通気フレーム部材31が上の横桟27の下面に取り付けられ且つ下側の通気フレーム部材31が下の横桟27の上面に取り付けられた構成に比べて、2つの横桟27の高さ方向の合計寸法の分だけ通気開口部17の有効高さが大きくなっている。
【0046】
建物10においては、カーテン部材41を用いて通気開口部17の通気状態を制御する通気制御システムが構築されている。通気制御システムについて図6を参照しつつ説明する。図6は、通気制御システムの概要を示す図である。
【0047】
図6に示すように、建物10には、居住空間として、機械室51とリビング52と廊下53とを有している。間仕切壁13は機械室51とリビング52とを仕切っており、それら機械室51とリビング52との通気は通気壁パネル15aの通気開口部17を通じて行われる。リビング52と廊下53とは間仕切壁55により仕切られており、その間仕切壁55には通気路56が設けられている。この場合、廊下53と機械室51との通気は間仕切壁55の通気路56、リビング52、間仕切壁13の通気開口部17を通じて行われる。なお、通気路56は、ドアの通気口やアンダーカットなどにより形成されている。
【0048】
機械室51やリビング52といった居住空間の下方には床下空間58が設けられており、それら居住空間と床下空間58とは床部16bにより上下に仕切られている。床部16bは、床大梁や床下地材、床仕上材などにより形成されている。
【0049】
建物10においては、通気制御システムに加えて全館空調システムが構築されている。全館空調システムは、空調装置61を含んで構成されており、空調装置61は機械室51に設置されている。空調装置61は、建物10内の空気(内気)を還気RAとして取込口62から取り込み、その還気RAを加熱又は冷却して空調空気を生成するとともにその空調空気を給気SAとして吹出口63から吹き出す。取込口62は空調装置61に設けられており、機械室51内の空気を還気RAとして取り込む。吹出口63は、リビング52及び廊下53において床部16bにそれぞれ設けられており、リビング52及び廊下53のそれぞれにおいて給気SAを上方に向けて吹き出す。吹出口63は、空調ダクト64により空調装置61に接続されている。ここでは、取込口62が還気口に相当し、吹出口63が給気口に相当する。また、機械室51が第1空間に相当し、リビング52及び廊下53が第2空間に相当する。
【0050】
なお、吹出口は、キッチンなど他の居住空間にも設けられており、他の居住空間は廊下53と同様に、吹出口63が設けられ且つリビング52を通じて機械室51と通気可能にされた空間部となっている。また、空調装置61は、空調空気を生成する生成部と、空気の取り込み及び吹き出しを行う給気ファンとを有している。
【0051】
空調装置61は、マイクロコンピュータからなる制御部を有している。制御部は、人により設定された温度や湿度を目標環境として、温度センサや湿度センサにより検出された実環境が目標環境となるように空調運転を行う。空調運転に際して、各吹出口63から給気SAが吹き出された場合、給気SAの量とほぼ同じ量の還気RAが取込口62から空調装置61に取り込まれる。
【0052】
ここで、全館空調に際して、リビング52以外の居住空間の空気はリビング52を通じて機械室51に流れ込むため、リビング52から機械室51に流れ込む空気量は、廊下53等からリビング52に個別に流れ込む各空気量の総和となる。この場合、間仕切壁13の出入口19においてドア21が閉鎖されていると、ドア21にアンダーカットが設けられていてもリビング52から機械室51に流れ込む空気量が不足するため、その不足分を補うために間仕切壁13に通気開口部17が設けられている。通気開口部17の有効開口面積は、機械室51に流れ込む空気量が不足しないように設定されている。これにより、機械室51に流れ込む空気量が不足して空調装置61による全館空調の空調効率が低下してしまうということを回避できる。
【0053】
通気制御システムにおいて、制御手段としてのコントローラ71は、CPUや各種メモリ等からなるマイクロコンピュータを含んで構成されており、例えばリビング52の内壁面に取り付けられている。
【0054】
コントローラ71には、ドア21が開放されたことを検出するドア開放センサ72と、ドア21のドアノブに人が触れたことを検出するドアノブセンサ73とが接続されており、それらセンサ72,73は検出信号をコントローラ71に対して出力する。ドア開放センサ72は、ドア21に設けられており、ドア21のラッチがドア枠22のラッチ受部に係止(接触)していることを検出する。ドアノブセンサ73はドアノブに設けられている。コントローラ71は、ドア開放センサ72によりドア21の開放が検出されていない場合(ドア21が閉鎖されている場合)に、ドアノブセンサ73の検出信号に基づいてドアノブに人が触ったか否かを判定し、触った場合にこれからドア21が開放されるとする。
【0055】
コントローラ71には、カーテン駆動部42と空調装置61とが接続されている。コントローラ71は、指令信号を出力することによりカーテン駆動部42の動作制御を行う。空調装置61は、都度の運転状態を検出信号としてコントローラ71に出力する。
【0056】
コントローラ71は、空調装置61の検出信号に基づいて空調装置61が空調運転を行っているか否かを判定し、行っていない場合にカーテン部材41により通気開口部17を閉鎖させる。この場合、通気開口部17を通じたリビング52と機械室51との通気が遮断されるため、通気開口部17の通気可能な空気量が通常より大きく設定されていても、空調停止時において機械室51との通気によってリビング52の温度が変化するということを抑制できる。一方、空調装置61が空調運転を行っている場合、カーテン部材41により通気開口部17を開放させる。この場合、リビング52から機械室51に流れ込む空気量が十分に確保されるため、空調装置61による全館空調の空調効率が低下することを抑制できる。
【0057】
また、コントローラ71は、ドア開放センサ72及びドアノブセンサ73の検出信号に基づいてドア21が開放されるか否かを判定し、空調停止時にドア21が開放される場合に、カーテン部材41により通気開口部17を開放させる。居住空間の高気密化が実現された建物10においては、通気開口部17にて通気が遮断されていると、ドア21を開放する際にリビング52や機械室51内が正圧又は負圧となって人がドア21を重く感じることが懸念される。これに対して、ドア21を開放するよりも前に通気開口部17が開放されるため、ドア21の開放に際して機械室51とリビング52とで通気が行われて人がドア21を重く感じることが回避される。
【0058】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0059】
通気壁パネル15aにおいて、2つの横桟27に代えて一対の通気フレーム部材31が設けられているため、通気フレーム部材31は、通気壁パネル15aの構造部材としての機能を果たしつつ、通気ガラリ18の取り付け下地として機能する。しかも、この場合、通気ガラリ18は通気フレーム部材31における居住空間側の側面に取り付けられているため、単に通気ガラリ18を通気フレーム部材31に対して押し付けるという容易な作業を行うことで、ネジ等の固定具を用いて通気ガラリ18を通気フレーム部材31に固定する際に通気ガラリ18が壁厚み方向に位置ずれすることを回避できる。したがって、間仕切壁13に通気ガラリ18が取り付けられた構成において、通気ガラリ18の取り付け作業を容易化することができる。
【0060】
通気壁パネル15aにおいて一対の通気フレーム部材31は、壁厚み方向の寸法が他の下地フレーム24の横桟27より小さくされているため、通気ガラリ18が通気壁パネル15aの壁面よりも壁外側に突出することを抑制できる。つまり、通気開口部17における間仕切壁13の厚さが他の部分よりも大きくなることを抑制できる。したがって、通気ガラリ18により間仕切壁13の意匠性が低下することを抑制し、しかも、通気ガラリ18の取り付け作業を容易化することができる。
【0061】
一対の通気フレーム部材31のうち上側の通気フレーム部材31が天井下地材46に対して固定されてため、天井下地材46により通気フレーム部材31の剛性が高められている。したがって、横桟27に比べて通気フレーム部材31の壁厚み方向の寸法が小さくされていても、通気ガラリ18に対する通気フレーム部材31の支持強度が低下することを抑制できる。しかも、通気壁パネル15aと天井部16aとが構造部材同士で連結されているため、通気壁パネル15aの上部に通気ガラリ18を取り付けても通気壁パネル15aの強度が低下することを抑制できる。
【0062】
通気フレーム部材31を挟んで一対の通気ガラリ18が設けられており、それら通気ガラリ18の間にカーテン部材41が設けられているため、カーテン部材41を居住空間側(例えばリビング52側)から視認しにくくできる。したがって、カーテン部材41により通気開口部17が開閉される構成において、間仕切壁13の意匠性が低下することを抑制できる。
【0063】
カーテン部材41が一対の通気フレーム部材31の一方に開閉可能な状態で取り付けられているため、通気フレーム部材31は、間仕切壁パネル15の構造部材としての機能及び通気ガラリ18の取り付け下地としての機能に加えて、さらにカーテン部材41を支持する機能を果たすことになる。この場合、カーテン部材41を支持する専用部材を一対の通気ガラリ18の間に設ける必要がないため、その専用部材によって通気開口部17の有効開口面積が小さくなることを回避できる。つまり、通気開口部17における通気効率が専用部材によって低下することを回避できる。
【0064】
一対の通気フレーム部材31の一方がカーテンケースとされているため、開放状態にあるカーテン部材41は通気フレーム部材31の内部に収納されている。この場合、開放状態にあるカーテン部材41が通気フレーム部材31に収納されない構成とは異なり、通気開口部17の有効開口面積がカーテン部材41により小さくなることを回避できる。
【0065】
空調装置61により空調運転が行われている場合に、リビング52から機械室51に流れ込む空気量を通気開口部17により確保することができる。しかも、空調運転の開始に際してカーテン部材41により通気開口部17が開放されるため、通気開口部17での通気が遮断されて空調効率が低下するという不都合を回避できる。また、空調運転が停止されている場合には、カーテン部材41により通気開口部17が閉鎖されるため、通気開口部17を通じて通気が行われることによりリビング52の温度変化が生じるということを回避できる。
【0066】
間仕切壁13が複数の間仕切壁パネル15により形成されている構成において、通気開口部17及び出入口19の両方が通気壁パネル15aに配置されているため、特殊な形状を通気壁パネル15aに集約することができる。これにより、出入口19が通気壁パネル15a以外の間仕切壁パネル15に形成されている構成とは異なり、通気壁パネル15a以外の間仕切壁パネル15の形成を容易化できる。つまり、間仕切壁13の構築を容易化できる。
【0067】
間仕切壁13のドア21が開放される際にカーテン部材41により通気開口部17が開放されるため、建物10の高気密化が図られていても、リビング52や機械室51が正圧又は負圧となることを抑制できる。これにより、人がドア21を開放する際に空気圧によりドア21が重く感じることを抑制できる。
【0068】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0069】
(1)通気壁パネル15aには出入口19が設けられていなくてもよい。例えば、図7示すように、通気壁パネル15aにおいて通気開口部17の下方に壁面材25が設けられている構成とする。この構成では、一対の通気フレーム部材31の下方には、壁面材25を支持するための横桟27が複数設けられている。これら横桟27のうち最上段の横桟27は下側の通気フレーム部材31に対してビス等の固定具により固定されている。この場合、それら横桟27及び通気フレーム部材31のそれぞれの剛性が相乗的に高められている。つまり、下側の通気フレーム部材31による通気ガラリ18の支持強度を高めることができる。
【0070】
上記構成において、下側の通気フレーム部材31は設けられていなくてもよい。この場合、通気ガラリ18は、最上段の横桟27の上面に対して取り付け固定されていることが好ましい。ただし、通気ガラリ18を横桟27の上面や下面、縦桟26の内側面にビス等の固定具により固定する作業はスラット35等が作業の支障となって困難性が高いため、上記構成のように通気ガラリ18を通気フレーム部材31の側面にビス等の固定具により固定することが好ましい。
【0071】
(2)通気壁パネル15aにおいては、一対の通気フレーム部材31のうち少なくとも一方が設けられていればよい。例えば、通気開口部17を上下に挟む一対の横桟27のうち下側が壁厚さに合わせた幅寸法を有する横桟27とされ、上側が横桟27よりも幅寸法が小さい通気フレーム部材31とされた構成とする。つまり、図1に示す一対の通気フレーム部材31のうち上側の通気フレーム部材が設けられている構成とする。この構成では、一対の通気ガラリ18の各上端が通気フレーム部材31を挟んでその両側面に対して取り付け固定されている。この構成でも、通気ガラリが間仕切壁の壁面から側方に突出することを抑制できる。なお、それら通気ガラリ18の各下端は一対の縦桟26の内側面(通気開口部17側の側面)に対して取り付け固定されているとよい。
【0072】
(3)通気開口部17は、通気壁パネル15aの上部でなく下部や中央部に配置されていてもよい。
【0073】
(4)カーテン部材41は通気フレーム部材31の内部に収納されない構成でもよい。例えば、通気フレーム部材31が、水平方向に延びる回転軸を有するように縦桟26に対して回転可能に軸支されており、通気フレーム部材31の回転に伴ってカーテン部材41が通気フレーム部材31の外周側に巻き取られる構成とする。また、カーテン部材41が蛇腹状に形成され、折りたたまれることで通気開口部17を開放する構成としてもよい。
【0074】
(5)カーテン部材41が水平方向に移動することで通気開口部17が開閉される構成としてもよい。この場合、カーテン部材41の一端が、一対の縦桟26のうち一方に取り付け固定されていることが好ましい。
【0075】
(6)通気壁パネル15aの出入口19には、開閉建具として引き違い式の引き戸が設けられていてもよい。この場合、リビング52の気密性が高くされていても、引き戸の開放に際してリビング52や機械室51が正圧又は負圧とならないため、人が引き戸を開放する際に空気圧により引き戸が重く感じることを抑制できる。
【0076】
(7)通気ガラリ18において各スラット35は、短手方向における居住空間側の端部が下端となるように傾斜していてもよい。また、スラット35は鉛直方向に延びていてもよい。
【0077】
(8)コントローラ71は、ドア21が閉鎖されている場合に通気開口部17をカーテン部材41により開放し、ドア21が開放されている場合に通気開口部17をカーテン部材41により閉鎖する処理を行ってもよい。これにより、通気開口部17又は出入口19を通じリビング52と機械室51との通気を常に行うことができる。
【0078】
(9)通気開口部17が通気ガラリ18のスラット35により通気遮断される構成としてもよい。例えば、通気ガラリ18において各スラット35が連結部材36に対して回動可能に軸支され、各スラット35は回動することで、隣り合うスラット35の間の隙間を開閉する。つまり、通気開口部17を開閉する。この場合、スラット35が通気遮断手段に相当する。したがって、空調装置61により空調運転が行われている場合にスラット35を通気状態に移行させることにより、空調効率の低下を回避することができる。
【0079】
(10)通気壁パネル15aにおいて、通気フレーム部材31は壁厚み方向の寸法が横桟27とほぼ同じとされていてもよい。この場合でも、通気ガラリ18が通気フレーム部材31の側面に取り付けられることにより、その取り付け作業を容易化できる。
【符号の説明】
【0080】
10…建物、13…間仕切壁、15…間仕切壁パネル、15a…間仕切壁パネルとしての通気壁パネル、16a…天井部、17…通気開口部、18…通気ガラリ、19…出入口、21…ドア、24…下地フレーム、25…壁面材、26…縦桟、27…横桟、31…カーテン収納部を有する通気フレーム部材、35…スラット、41…通気遮断部材としてのカーテン部材、46…天井下地材、61…空調設備を構成する空調装置、62…空調設備を構成する取込口、63…空調設備を構成する吹出口、64…空調設備を構成する空調ダクト、71…コントローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦桟及び横桟からなる下地フレームと、前記下地フレームを挟んで該フレームの側面に固定される一対の壁面材と、を有する間仕切壁パネルにより構築されている間仕切壁構造であって、
前記間仕切壁パネルにおいては、壁厚み方向に貫通する通気開口部が設けられており、前記通気開口部を上下に挟む一対の前記横桟の少なくとも一方が通気フレーム部材とされ、
複数のスラットを有してなる一対の通気ガラリが、前記通気開口部に通じる位置にて前記通気フレーム部材を挟んで両側から該通気フレーム部材に対して固定されていることを特徴とする建物の間仕切壁構造。
【請求項2】
前記通気フレーム部材は、該通気フレーム部材とされていない前記横桟よりも壁厚み方向の寸法が小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項3】
前記通気フレーム部材は、天井部との境界に配置され、前記天井部の天井下地材に対して固定されたものであることを特徴とする請求項2に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項4】
前記一対の通気ガラリの間に設けられ、該一対の通気ガラリの間を通気ガラリに沿って移動することで前記通気開口部を開閉するカーテン部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項5】
前記カーテン部材は、上下方向の両端部のうち一方が前記通気フレーム部材に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項6】
前記通気フレーム部材は、前記カーテン部材を収納可能なカーテン収納部を有しており、
前記カーテン部材は、前記カーテン収納部に収納されることで開放状態に移行し、前記カーテン収納部から繰り出されることで閉鎖状態に移行することを特徴とする請求項4又は5に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項7】
前記間仕切壁パネルは、人の出入りを可能とする出入口を有し、該出入口に開閉可能な開閉建具が設けられるものであり、
前記通気開口部は、前記間仕切壁パネルにおいて前記出入口の上方に配置されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項8】
請求項4乃至7のいずれかに記載の間仕切壁構造を備えた通気制御システムであって、
屋内の第1空間内の空気を還気口から取り込むことで空調空気を生成し、前記間仕切壁パネルを挟んで前記第1空間とは反対側の第2空間に配置された給気口から前記空調空気を吹き出すことで屋内空間の空調を行う空調設備を備えている建物に適用され、
前記空調設備による前記屋内空間の空調が行われているか否かを判定する手段と、
前記空調設備により空調が行われていると判定された場合に、前記カーテン部材を開放状態に移行させる処理を行う手段と、
を備えていることを特徴とする通気制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−207385(P2012−207385A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71918(P2011−71918)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】