引用回数管理プログラム、引用回数管理装置および引用回数管理方法
【課題】メールの本文情報に含まれる有効な情報を利用者に提示する。
【解決手段】ネットワーク50を介して、メールサーバ100、クライアント10a〜10nが接続される。メールサーバ100は、クライアント10からメールの本文情報の一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて表示する。このため、クライアント10は、メールの本文情報に含まれる有効な情報をユーザに提示することができる。
【解決手段】ネットワーク50を介して、メールサーバ100、クライアント10a〜10nが接続される。メールサーバ100は、クライアント10からメールの本文情報の一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて表示する。このため、クライアント10は、メールの本文情報に含まれる有効な情報をユーザに提示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引用回数管理プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メールは個人の利用に限らず、ビジネス等の分野で利用されている。メールの送信者は、送信したメールの内容を宛先以外の人も含めた、より多くの人に知ってほしいと考える場合がある。
【0003】
例えば、メールマガジンや、広告メールなどは、送信者にとってより多くの人に知ってほしい内容となりえる。一方、利用者が配信した電子メールが他の利用者によって引用された引用回数をカウントする従来技術1が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−271522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術では、メールの本文情報に含まれる有効な情報を送信者に提示することができないという問題があった。
【0006】
メールの内容を多くの人に知って欲しいと考える送信者は、自分が発信したメールの内容について、どの程度の他者に対してインパクトが高い内容であったのかを知りたいと考える場合がある。また、送信者は、インパクトの大きさをマーケティングの材料として利用したいと考える場合が想定される。さらには、メールの受信者が何を求めているのかを送信者側がメールによって知りたいという場合も想定される。ここで、インパクトを推定する一つの指標として「引用」が考えられる。この引用は、メールの転送を含む。
【0007】
例えば、送信者である利用者Aが送信した先の受信者である利用者Bが、利用者Aのメールの本文情報を引用して、利用者Aのメールの宛先に含まれない利用者Cにメールを引用転送する場合がある。この場合には、利用者Aが送信したメールの内容に、利用者Bまたは利用者Cにとって有用な情報が含まれていたと推測できる。
【0008】
そこで、上記従来技術1を利用して、引用転送された内容をカウントすると共に、従来技術1によってカウントした引用回数を利用者Aに通知することが考えられる。この方式によれば、利用者Aが送信したメールの内容が周囲にインパクトを与えたか否かを推測する材料を提供することが可能になる。
【0009】
ここで、メールの内容のうち、どの内容がどのような属性の利用者にとってインパクトがあるとみなされたかを知ることが、マーケティング等の分野において重要となることがある。しかし、上記従来技術1では、単に引用回数を計数しているだけであり、メールの本文情報のどの部分が含まれる有用な情報であったかを提示することができない。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、メールの本文情報に含まれる有効な情報を利用者に提示することができる引用回数管理プログラム、引用回数管理装置および引用回数管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
開示の引用回数管理プログラムは、コンピュータに、クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、メールが引用メールではない場合に、メールの本文情報を複数の部分情報に分割させる。また、コンピュータに、メールを識別するメール識別子と、部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶させる。コンピュータに、クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定させる。コンピュータに、記憶装置に記憶させた引用回数に、特定した部分識別子に対応する引用回数の値を加算させる。コンピュータに、前記メール識別子の情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する部分識別子と引用回数とを検索し、部分識別子と引用回数とを出力する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
開示のプログラムでは、メールの本文情報に含まれる有効な情報を利用者に提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本実施例にかかるシステムの構成を示す図である。
【図2】図2は、本実施例にかかるメールサーバの機能的構成を示す図である。
【図3】図3は、ユーザ認証DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図4は、人事DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、メールDBのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、引用管理DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図7A】図7Aは、メール表示画面の一例を示す図である。
【図7B】図7Bは、メッセージ作成画面の一例を示す図である。
【図7C】図7Cは、ヘッダのデータ構造の一例を示す図である。
【図7D】図7Dは、送信済フォルダ画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、個人別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、所属部別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、宛先組織別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、クライアントの送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、引用数閲覧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、メールサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図15は、引用数登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、引用回数送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示する引用回数管理プログラム、引用回数管理装置および引用回数管理方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0015】
図1は、本実施例にかかるシステムの構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、メールサーバ100とクライアント10a〜10nを有する。メールサーバ100、クライアント10a〜10nは、ネットワーク50を介して接続される。ここでは、クライアント10a〜10nを示すが、その他のクライアントが接続されていてもよい。なお、クライアント10a〜10nを総称する場合、クライアント10とよぶこととする。
【0016】
メールサーバ100は、クライアント10a〜10nにWebメールのサービスを提供する装置である。クライアント10a〜10nは、メールサーバ100にアクセスし、他のクライアントとメールをやり取りする。
【0017】
メールサーバ100は、メールの本文情報の少なくとも一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて、クライアント10に送信する。このため、メールサーバ100は、メールの本文情報に含まれる有効な情報をクライアント10のユーザに提示することができる。例えば、引用メールは、返信メール、転送メールに対応する。
【0018】
なお、メールサーバ100は、メールを送信する場合(返信する場合も含む)には、メールのヘッダにメールを一意に識別するメッセージIDを含める規約が用いられている。そして、該メールが返信される度に、返送元(該メール)に続くメールとして、ヘッダに新たなメッセージIDが順次追加される。なお、返信時のメッセージIDの追加は既存技術でも周知であるが、本発明では、転送時にも転送元に続くメールとして、ヘッダに転送元メールのメッセージIDに続くメールとして、新しいメールのメッセージIDを含めるように、メールサーバ100が機能する。
【0019】
また、メールサーバ100は、メールを返信する場合には、メールを返信した旨の情報を返信メールのヘッダに付与する。メールサーバ100は、メールを転送する場合には、メールを転送した旨の情報を転送メールのヘッダに付与する。なお、メールを返信するまたは転送する旨の情報は、メールを作成するクライアント10から通知される。
【0020】
なお、本実施例にてやり取りされるメールの種別は、複数の宛先を指定して送信されるメールであるような、多くの人に伝えたい内容のメールであることが好ましい。例えば、メールマガジン、労働組合のメール、社長が各社員に向けて送信するメール、職場の代表者が職場のメンバに送信するメールが含まれる。なお、宛先は、メーリングリストなどで指定されることで、結果的に複数の宛先に送付されるものであってもよいし、ある個人に送信される宛先が、ひとつあるいは複数指定されていても構わない。
【0021】
次に、図1に示したメールサーバ100の構成について説明する。図2は、本実施例にかかるメールサーバの機能的構成を示す図である。図2に示すように、このメールサーバ100は、ネットワークインターフェース部110、記憶部120、制御部130を有する。
【0022】
ネットワークインターフェース部110は、クライアント10との間でデータ通信を行う装置である。例えば、ネットワークインターフェース部110は、通信カードや、通信装置に対応する。後述の制御部130は、ネットワークインターフェース部110を介して、クライアント10とデータ通信を行う。
【0023】
記憶部120は、ユーザ認証DB120a、人事DB120b、メールDB120c、引用管理DB120dを記憶する記憶部である。記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、またはハードディスク、光ディスクなどの記憶装置に対応する。
【0024】
ユーザ認証DB120aは、ユーザID(Identification)とパスワードとを対応づけて記憶する。このユーザ認証DB120aは、ユーザを認証する場合に利用される。図3は、ユーザ認証DBのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、このユーザ認証DB120aには、ユーザIDとパスワードとが対応づけて記憶されている。例えば、ユーザID「aaa@xxx.yy」に対応するパスワードは「jjleriuth」となる。
【0025】
人事DB120bは、ユーザの所属を管理する。図4は、人事DBのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この人事DB120bには、ユーザIDと所属部とが対応づけて記憶されている。例えば、ユーザID「aaa@xxx.yy」に対応する所属部は「総務部」となる。
【0026】
メールDB120cは、クライアントがやり取りするメールの情報を記憶する。図5は、メールDBのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、このメールDB120cは、ユーザIDと、種別と、メッセージIDと、メール情報とを対応づけている。このうち、種別は、該当メールが送信メールであるか受信メールであるかを識別する情報である。メッセージIDは、各メールを識別するメール識別子である。メールが送信される度に、新たなメッセージIDがメールのヘッダに順次付与される。メール情報は、少なくとも、件名と本文とを含む。送信日時、ヘッダ情報等もメールDB120cに含まれるが本図には示していない。また、このメールDB120cで管理するデータヲ、フォルダで管理することも可能であり、その場合は、ユーザIDごとにフォルダが分けられ、さらに受信、送信というフォルダで分けられるというような階層構造で管理することも可能である。
【0027】
例えば、図5の1段目において、メッセージID「slkdjfa@xxx.yy」の種別が「送信」であるため、メッセージID「slkdjfa@xxx.yy」のメールは、ユーザID「ccc@xxx.yy」が送信したメールである。また、かかるメールの件名は「お世話になっています。」であり、本文は「○○会社の田中です。お世話に・・・」である。
【0028】
引用管理DB120dは、引用(返信あるいは転送)メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。図6は、引用管理DBのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、この引用管理DB120dは、メッセージIDと、段落番号と、段落文面と、引用回数と、引用者アドレスと、送信先アドレスとを対応づけている。このうち、メッセージIDは、引用元のメールを識別するメール識別子である。段落番号は、本文中の段落の文章を一意に識別する番号である。段落文面は、段落番号に対応する段落の文章である。引用者アドレスは、メールの引用者のアドレスである。送信先アドレスは、引用メールの送信先となるアドレスである。
【0029】
図2の説明に戻る。制御部130は、認証部130a、表示制御部130b、引用回数登録部130c、出力部130dを有する。例えば、制御部130は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積装置に対応する。また、制御部130は、例えば、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路に対応する。
【0030】
認証部130aは、クライアント10からメール表示要求等のアクセスを受け付けた場合に、ユーザを認証する処理部である。認証部130aは、クライアント10からメール表示要求を受けつけた場合には、入力画面をクライアントに送信し、クライアント10からユーザIDとパスワードとの組を受信する。
【0031】
認証部130aは、クライアント10から受信したユーザIDとパスワードとの組が、ユーザ認証DB120aに存在しない場合には、認証NGと判定する。認証部130aは、クライアント10から受信したユーザIDとパスワードとの組が、ユーザ認証DB120aに存在する場合には、認証OKと判定する。
【0032】
表示制御部130bは、各種の画面を作成し、作成した画面の情報をクライアントに送信する処理部である。表示制御部130bが作成する画面には、例えば、入力画面、認証エラー画面、メール表示画面、メッセージ作成画面、送信済フォルダ画面、がある。表示制御部130bは、各画面の情報を、クライアント10に適宜送信する。これにより、クライアント10の表示画面に表示させることを可能とする。
【0033】
入力画面は、認証対象となるクライアント10に送信され、ユーザID、パスワードを入力させる画面である。入力画面に入力されたユーザID、パスワードは、上記認証部130aにより認証される。
【0034】
認証エラー画面は、認証に失敗した旨を通知する画面である。表示制御部130bは、認証部130aが、認証NGと判定した場合に、認証エラー画面の情報を、クライアント10に送信する。
【0035】
メール表示画面は、メールの送信欄や受信欄などに関する情報を表示する画面である。表示制御部130bは、認証部130aによる認証OKとなったクライアント10に、メール表示画面の情報を送信する。図7Aは、メール表示画面の一例を示す図である。このメール表示画面20は、メール表示画面20の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Aに示すように、このメール表示画面20には、メールの差出人、メールを受信した日時、件名等が含まれる。ユーザは、クライアント10を操作して、表示画面20に含まれる新規作成20aを選択することで、メッセージ作成画面をメールサーバ100に要求する。
【0036】
メッセージ作成画面は、ユーザが新しいメールを送信するためにメッセージを作成する画面である。表示制御部130bは、クライアント10からメッセージ作成画面を受け付けた場合に、メッセージ作成画面の情報をクライアント10に送信する。図7Bは、メッセージ作成画面の一例を示す図である。このメッセージ作成画面21は、メッセージ作成画面21の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Bに示すように、メッセージ作成画面21は、例えば、宛先を入力する領域21a、CC(Carbon Copy)を入力する領域21b、件名を入力する領域21c、文章を入力する記事入力領域21dを有する。ユーザは、宛先の領域21a、CCの領域21bに送信先のアドレスを入力し、件名の領域21c、記事入力領域21dに件名、文章を入力した後に、送信21eを選択することで、メールをメールサーバ100に送信する。このメールには、メッセージ作成画面21に入力された情報が格納される。
【0037】
なお、ユーザは、メールを返信する場合には、クライアント10を操作して、メール表示画面より、あるメールを選択すると、図示しないメールの記事画面が表示され、その画面より、返信ボタンを押下することで、メールを返信する旨の情報をメールサーバ100に送信する。また、同様に、ユーザは、メールを転送する場合には、クライアント10を操作して、メール表示画面より、あるメールを選択すると、図示しないメールの記事画面が表示され、その画面より転送ボタンを押下することで、メールを転送する旨の情報を、メールサーバ100に送信する。
【0038】
表示制御部130bは、メッセージ作成画面の送信ボタンが押下されることにより、メールを取得した場合には、メールにヘッダを付与する。表示制御部130bは、このヘッダにはユニークなメッセージIDを追加する。なお、表示制御部130bは、メールを返信する旨の情報を取得している場合には、メールのヘッダに返信である旨の情報と、返信元のメッセージIDとを追加する。また、表示制御部130bは、メールを転送する旨の情報を取得している場合には、メールのヘッダに転送である旨の情報を追加する。図7Cは、ヘッダのデータ構造の一例を示す図である。図7Cに示すように、このヘッダ22には、転送である旨の情報および転送元のメッセージID(22a)が付与されている。表示制御部130bは、ヘッダを付与したメールの情報を、引用回数登録部130cに通知する。
【0039】
送信済フォルダ画面は、ユーザが、送信済みのメールを参照する場合や、自身の送信したメールが引用された引用回数や、引用された文書の段落等を参照するための画面である。表示制御部130bは、クライアント10から送信済フォルダの表示要求を受け付けた場合に、送信済フォルダ画面の情報を、クライアント10に送信する。
【0040】
図7Dは、送信済フォルダ画面の一例を示す図である。この送信済フォルダ画面22は、送信済フォルダ画面22の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Dに示すように、この送信済フォルダ画面22には、送信したメールの宛先、送信した日付、件名が含まれる。また、送信済フォルダ画面22は、各種閲覧数表示ボタン22b〜22dを有する。
【0041】
個人閲覧数表示ボタン22bは、メールの引用回数、引用された文章を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、個人閲覧数表示ボタン22bを押下する。かかる個人閲覧数表示ボタン22bが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「個人」と、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「個人」と、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0042】
組織閲覧数表示ボタン22cは、メールを引用した引用者の所属部と、引用された文章と、引用回数との関係を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、組織閲覧数表示ボタン22cを押下する。かかる組織閲覧数表示ボタン22cが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0043】
宛先組織閲覧数表示ボタン22dは、メールの引用先の所属部と、引用された文章と、引用回数との関係を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、宛先組織閲覧数表示ボタン22dを押下する。かかる宛先組織閲覧数表示ボタン22dが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「宛先組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「宛先組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0044】
引用回数登録部130cは、ヘッダが付与されたメールの情報を取得した場合に、引用管理DB120dを更新する処理部である。引用回数登録部130cは、ヘッダを参照し、該当メールが返信メールまたは転送メールか、新規のメールであるかにより異なる処理を行う。
【0045】
新規メールである場合の引用回数登録部130cの処理について説明する。引用回数登録部130cは、メールの記事本文を段落毎に分割する。例えば、引用回数登録部130cは、記事本文を走査し、改行コードが複数回続いた時点で区切った文章をおのおのの段落として判定する。また、改行コードが複数回続いて見つかったときは、2回目以降の改行コードを無視して、次の文字が開始されたところを段落の開始とみなす。なお、引用回数登録部130cは、どのように記事本文の段落毎に分割しても構わない。
【0046】
引用回数登録部130cは、記事本文を段落毎に分割した後に、段落毎の文章に段落番号を割り当てる。引用回数登録部130cは、ヘッダの最新のメッセージID、段落番号、段落毎の文章を、引用管理DB120dに記憶する。また、引用回数を初期値「0」に設定する。
【0047】
次に、返信メールまたは転送メールの場合の引用回数登録部130cの処理について説明する。引用回数登録部130cは、返信メールまたは転送メールの元となったメールのメッセージIDを、元記事メッセージIDとして、ヘッダから取得する。また、引用回数登録部130cは、メールの記事本文から、引用された段落を取得する。引用された文章の先頭には、あらかじめ定められた引用符(「>」等)が付与されているため、引用回数登録部130cは、この引用符を付与された段落の文書を、引用段落として取得する。
【0048】
引用回数登録部130cは、元記事メッセージIDに対応する段落文面と、引用段落とを比較し、一致するか否かを判定する。引用回数登録部130cは、一致する場合には、引用回数に1を加算する。また、引用回数登録部130cは、メールの送信元のアドレスを、引用者アドレスに追加する。また、引用回数登録部130cは、メールの送信先を送信先アドレスに追加する。
【0049】
出力部130dは、メールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求とを受け付けた場合に、クライアント10に引用回数閲覧画面の情報を通知する処理部である。出力部130dは、要求された閲覧種別が「個人」、「組織」、「宛先組織」の場合について順に説明する。
【0050】
まず、閲覧種別が「個人」の場合について説明する。出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、メッセージIDに対応する段落文面、引用回数、引用者アドレスを検出することで、個人別の引用回数閲覧画面の情報を生成し、クライアント10に送信する。図8は、個人別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図8に示すように、この引用回数閲覧画面23は、段落文面、引用された回数、引用者アドレスを対応づけている。例えば、図8の1段目では、あるメールにおいて、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」の引用回数は「2回」である。また、該当メールの引用者アドレスは「aaa@xxx.yy」、「bbb@xxx.yy」である。
【0051】
閲覧種別が「組織」の場合について説明する。この場合には、出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、該当メールを引用した引用者アドレスを判定する。そして、出力部130dは、引用者アドレスと人事DB120bとを基にして、引用者アドレスに対応する所属部を判定する。出力部130dは、段落文面の引用者アドレスに対して、上記処理を実行することで、段落文面毎に、引用された所属部と、その引用回数を集計する。例えば、ある所属部に含まれる引用者アドレスが2つの場合には、かかる所属部の引用回数は2となる。
【0052】
図9は、所属部別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図9に示すように、この引用回数閲覧画面24は、段落文面、引用された所属部、引用回数を対応づけている。例えば、図9の1段目では、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」を引用した引用者の所属部は、特許部、総務部である。そして、特許部の引用者が引用した引用回数は、特許部内で1回である。また、総務部の引用者が引用した引用回数は、総務部内で1回である。
【0053】
閲覧種別が「宛先組織」の場合について説明する。この場合には、出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、該当メールを送信先となる送信先アドレスを判定する。そして、出力部130dは、引用者アドレスと人事DB120bとを基にして、送信先アドレスに対応する所属部を判定する。出力部130dは、段落文面の引用者アドレスに対して、上記処理を実行することで、段落文面毎に、引用された所属部と、その引用回数を集計する。例えば、ある所属部に含まれる送信先アドレスが2つの場合には、かかる所属部の引用回数は2となる。
【0054】
図10は、宛先組織別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図10に示すように、この引用回数閲覧画面25は、段落文面、引用先所属部、引用回数を対応づけている。例えば、図10の1段目では、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」を引用した引用先の所属部は、特許部、総務部である。そして、特許部のユーザに送信された引用回数は1回である。また、総務部のユーザに送信された引用回数は1回である。
【0055】
次に、クライアント10の処理手順について説明する。図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、ユーザからのメールの表示要求の操作を受け付けたことを契機にして実行される。図11に示すように、クライアント10は、メールの表示要求を受け付けていない場合には(ステップS101,No)、再度ステップS101に移行する。
【0056】
一方、クライアント10は、メールの表示要求を受け付けた場合には(ステップS101,Yes)、メールサーバ100に、メール表示要求を送信する(ステップS102)。クライアント10は、メールサーバ100から入力画面を受信していない場合には(ステップS103,No)、ステップS103に移行する。
【0057】
一方、クライアント10は、メールサーバ100から入力画面を受信した場合には(ステップS103,Yes)、入力画面を表示する(ステップS104)。クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS105)。クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けていない場合には(ステップS105,No)、再度ステップS105に移行する。
【0058】
一方、クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けた場合には(ステップS105,Yes)、ユーザID、パスワードをメールサーバ100に送信する(ステップS106)。クライアント10は、認証エラー画面を受信した場合には(ステップS107,Yes)、認証エラー画面を表示する(ステップS108)。
【0059】
一方、クライアント10は、認証エラー画面を受信していない場合には(ステップS107,No)、メール表示画面をメールサーバ100から受信したか否かを判定する(ステップS109)。クライアント10は、メール表示画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS109,No)、再度ステップS109に移行する。
【0060】
クライアント10は、メールサーバ100からメール表示画面を受信した場合には(ステップS109,Yes)、メール表示画面を表示部に表示する(ステップS110)。クライアント10は、メッセージ作成要求を受け付けていない場合には(ステップS111,No)、ステップS113に移行する。
【0061】
一方、クライアント10は、メッセージ作成要求を受け付けた場合には(ステップS111,Yes)、送信処理を実行する(ステップS112)。クライアント10は、送信済みフォルダ表示要求を受け付けていない場合には(ステップS113,No)、ステップS119に移行する。
【0062】
一方、クライアント10は、送信済みフォルダ表示要求を受け付けた場合には(ステップS113,Yes)、送信済みフォルダ表示要求をメールサーバ100に送信する(ステップS114)。クライアント10は、送信済みフォルダ表示画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS115,No)、ステップS115に移行する。
【0063】
クライアント10は、送信済みフォルダ表示画面をメールサーバ100から受信した場合には(ステップS115,Yes)、送信済みフォルダ表示画面を表示する(ステップS116)。
【0064】
クライアント10は、メールが選択され、引用回数閲覧画面の表示要求を受け付けていない場合には(ステップS117,No)、ステップS119に移行する。クライアント10は、メールが選択され、引用回数閲覧画面の表示要求を受け付けた場合には(ステップS117,Yes)、引用数閲覧処理を実行する(ステップS118)。
【0065】
クライアント10は、ログアウト要求がない場合には(ステップS119,No)、ステップS111に移行する。一方、クライアント10は、ログアウト要求があった場合には(ステップS119,Yes)、ログアウト要求をメールサーバ100に送信する(ステップS120)。
【0066】
次に、図11のステップS112に示した送信処理の処理手順について説明する。図12は、クライアントの送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、クライアント10は、メールサーバ100にメッセージ作成要求を送信し(ステップS150)、メッセージ作成要求をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS151,No)、再度ステップS151に移行する。
【0067】
一方、クライアント10は、メッセージ作成画面をメールサーバ100から受信した場合には(ステップS151,Yes)、メッセージ作成画面を表示部に表示する(ステップS152)。クライアント10は、宛先、件名、記事本文の入力を受け付け(ステップS153)、メッセージの送信要求を受け付けていない場合には(ステップS154,No)、再度ステップS154に移行する。
【0068】
クライアント10は、メッセージ送信要求を受け付けた場合には(ステップS154,Yes)、宛先、件名、記事本文をメールサーバ100に送信する(ステップS155)。
【0069】
次に、図11のステップS118に示した引用数閲覧処理の処理手順について説明する。図13は、引用数閲覧処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示すように、クライアント10は、引用回数閲覧の要求と、種別と、選択したメールのメッセージIDをメールサーバ100に送信する(ステップS160)。
【0070】
クライアント10は、引用回数閲覧画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS161,No)、ステップS161に移行する。一方、クライアント10は、引用回数閲覧画面を受信した場合には(ステップS161,Yes)、メールサーバ100から受信した引用回数閲覧画面を表示する(ステップS162)。
【0071】
次に、メールサーバ100の処理手順について説明する。図14は、メールサーバの処理手順を示すフローチャートである。図14に示す処理は、メールサーバ100がクライアント10からメール表示要求を受け付けたことを契機に実行される。図14に示すように、メールサーバ100は、メール表示要求をクライアント10から受信していない場合には(ステップS201,No)、ステップS201に移行する。
【0072】
メールサーバ100は、メール表示要求をクライアント10から受信した場合には(ステップS201,Yes)、入力画面をクライアント10に送信する(ステップS202)。メールサーバ100は、クライアント10からユーザID、パスワードを受信していない場合には(ステップS203,No)、再度ステップS203に移行する。
【0073】
メールサーバ100は、クライアント10からユーザID、パスワードを受信した場合には(ステップS203,Yes)、ユーザ認証DB120aを用いて認証を行う(ステップS204)。
【0074】
メールサーバ100は、認証OKではない場合には(ステップS205,No)、認証エラー画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS206)。一方、メールサーバ100は、認証OKの場合には(ステップS205,Yes)、メールDB120cを用いて、ユーザIDのメール表示画面を作成する(ステップS207)。メールサーバ100は、ユーザIDのメール表示画面を送信する(ステップS208)。
【0075】
メールサーバ100は、メッセージ作成要求を受信していない場合には(ステップS209,No)、ステップS216に移行する。メールサーバ100は、メッセージ作成要求を受信した場合には(ステップS209,Yes)、メッセージ作成画面を生成し、クライアント10に送信する(ステップS210)。
【0076】
メールサーバ100は、宛先、件名、記事本文を受信していない場合には(ステップS211,No)、再度ステップS211に移行する。一方、メールサーバ100は、宛先、件名、記事本文を受信した場合には(ステップS211,Yes)、メッセージID、ヘッダを作成し、ヘッダ、件名、記事本文を記憶する(ステップS212)。
【0077】
メールサーバ100は、本メールがあるメールを返信または転送したメールか否かを判定し(ステップS213)、引用数登録処理を実行する(ステップS214)。メールサーバ100は、メールDB120cの送信欄に、メッセージID、件名、記事本文を記録する(ステップS215)。
【0078】
メールサーバ100は、送信済みフォルダ表示要求を受信していない場合には(ステップS216,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、送信済フォルダ表示要求を受信した場合には(ステップS216,Yes)、メールDB120cを用いて、送信済フォルダ画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS217)。
【0079】
メールサーバ100は、引用回数閲覧要求と、種別と、メッセージIDとを受信していない場合には(ステップS218,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、引用回数閲覧要求と、種別と、メッセージIDとを受信した場合には(ステップS218,Yes)、引用回数送信処理を実行する(ステップS219)。
【0080】
メールサーバ100は、ログアウト要求をクライアント10から受信していない場合には(ステップS220,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、ログアウト要求をクライアント10から受信した場合には(ステップS220,Yes)、処理を終了する。
【0081】
次に、図14のステップS214に示した引用数登録処理の処理手順について説明する。図15は、引用数登録処理の処理手順を示すフローチャートである。図15に示すように、メールサーバ100は、本メールが返信または転送メールではない場合に(ステップS250,No)、記事本文を段落分けする(ステップS251)。そして、メールサーバ100は、メッセージID、段落文面を引用管理DB120dに記録する(ステップS252)。
【0082】
一方、メールサーバ100は、本メールが返信または転送メールの場合に(ステップS250,Yes)、元記事のメッセージIDをヘッダから取得する(ステップS253)。メールサーバ100は、メール本文から、引用段落を取得し(ステップS254)、引用段落と、引用管理DB120d内の段落文面とを照合する(ステップS255)。
【0083】
メールサーバ100は、一致した段落がない場合には(ステップS256,No)、処理を終了する。一方、メールサーバ100は、一致した段落がある場合には(ステップS256,Yes)、照合段落の引用回数をインクリメントする(ステップS257)。
【0084】
メールサーバ100は、本メールの引用者アドレスを引用管理DB120dに追加し(ステップS258)、本メールの送信先アドレスを引用管理DB120dに追加する(ステップS259)。
【0085】
次に、図14のステップS219に示した引用回数送信処理の処理手順について説明する。図16は、引用回数送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図16に示すように、メールサーバ100は、引用回数閲覧の要求と、種別と、メッセージIDとをクライアント10から受け付けていない場合には(ステップS260,No)、再度ステップS260に移行する。
【0086】
メールサーバ100は、引用回数閲覧の要求と、種別と、メッセージIDとをクライアント10から受け付けた場合には(ステップS260,Yes)、種別が「個人」か否かを判定する(ステップS261)。
【0087】
メールサーバ100は、種別が「個人」の場合には(ステップS261,Yes)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから、段落毎の引用回数、引用者アドレスを取得する(ステップS262)。メールサーバ100は、取得した引用回数、引用者アドレスを基に、個人別の引用回数閲覧画を作成し、クライアント10に送信する(ステップS263)。
【0088】
メールサーバ100は、種別が「個人」ではない場合には(ステップS261,No)、種別が「組織」であるか否かを判定する(ステップS264)。メールサーバ100は、種別が「組織」の場合には(ステップS264,Yes)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから段落毎の引用者アドレスを取得する(ステップS265)。メールサーバ100は、人事DB120bと、引用者アドレスとをもとに、所属部別の引用回数閲覧画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS266)。
【0089】
メールサーバ100は、種別が「組織」ではない場合には(ステップS264,No)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから段落毎の送信先アドレスを取得する(ステップS267)。メールサーバ100は、人事DB120bと、送信先アドレスをもとに、宛先組織別の引用回数閲覧画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS268)。
【0090】
次に、本実施例にかかるメールサーバ100の効果について説明する。メールの本文情報の一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて引用管理DB120dに記録する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて表示する。このような処理をメールサーバ100が実行することで、メールの本文情報に含まれる情報のうち、どの情報がメールの受信者にとって有効であったかをユーザ(送信者)に提示することができる。
【0091】
また、メールサーバ100は、クライアント10から受け付けたメールが引用メールの場合には、メッセージIDと、引用メールの宛先とを対応づけて、引用管理DB120dに記録する。このため、引用メールがどこに送信されたのかを管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、自身のメールに含まれる情報のうち、どの情報がどの送信先に有用であったかを把握することができる。
【0092】
また、メールサーバ100は、所属毎に段落文面の引用回数を集計するので、どの所属部にどの段落文面がどの程度引用されたのか管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、自身のメールに含まれる情報のうち、どの情報がどの所属部に有用であったかを把握することができる。
【0093】
また、メールサーバ100は、本文情報を段落毎に分割するので、段落毎の引用回数を管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、メールの本文情報のうちどの段落がどの程度有用であったのかを把握することができる。
【0094】
ところで、サーバ100、クライアント10の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、サーバ100、クライアント10の分散、統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図2の各処理部130a〜130dの機能をまとめて、メール機能を有する処理部としてもよい。
【0095】
また、メールサーバ100は、記事本文を段落毎に分割し、段落毎の引用回数を、引用管理DB120dに記憶させていたが、これに限定されるものではない。例えば、メールサーバ100は、記事本文を改行コードで分割して一行毎に引用回数をカウントしてもよいし、句点「。」に基づいて、記事本文を一文毎に分割し、一文毎に引用回数をカウントしてもよい。
【0096】
更に、メールサーバ100は、記事本文に対して形態素解析等を実行し、所定の品詞に対応する単語を抽出し、抽出した単語毎に引用回数をカウントしてもよい。
【0097】
ここで、図2に示したメールサーバ100と同様の機能を実現する引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図17は、引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【0098】
図17に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置202と、ディスプレイ203を有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読取る読み取り装置204と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うインターフェース装置205とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM206と、ハードディスク装置207を有する。そして、各装置201〜207は、バス208に接続される。
【0099】
ハードディスク装置207には、引用回数登録プログラム207a、出力プログラム207bを有する。CPU201は、各プログラム207a,207bを読み出して、RAM206に展開する。引用回数登録プログラム207aは、引用回数登録プロセス206aとして機能する。出力プログラム207bは、出力プロセス206bとして機能する。
【0100】
例えば、引用回数登録プロセス206aは、図2に示した表示制御部130b、引用回数登録部130cに対応する。出力プロセス206bは、出力部130dに対応する。
【0101】
なお、各プログラム207a、207bについては、必ずしも最初からハードディスク装置207に記憶させておかなくてもよい。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0102】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0103】
(付記1)コンピュータに、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する処理を実行させることを特徴とする引用回数管理プログラム。
【0104】
(付記2)クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記1に記載の引用回数管理プログラム。
【0105】
(付記3)ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記1または2に記載の引用回数管理プログラム。
【0106】
(付記4)前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記1、2または3に記載の引用回数管理プログラム。
【0107】
(付記5)クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算する引用回数登録部と、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する出力部と、
を有することを特徴とする引用回数管理装置。
【0108】
(付記6)前記引用回数登録部は、クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記5に記載の引用回数管理装置。
【0109】
(付記7)前記引用回数登録部は、ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記5または6に記載の引用回数管理装置。
【0110】
(付記8)前記引用回数登録部は、前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記5、6または7に記載の引用回数管理装置。
【0111】
(付記9)コンピュータが実行する引用回数管理方法であって、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力することを特徴とする引用回数管理方法。
【0112】
(付記10)クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記9に記載の引用回数管理方法。
【0113】
(付記11)ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記9または10に記載の引用回数管理方法。
【0114】
(付記12)前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記9、10または11に記載の引用回数管理方法。
【符号の説明】
【0115】
10a,10b,10n クライアント
50 ネットワーク
100 メールサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、引用回数管理プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メールは個人の利用に限らず、ビジネス等の分野で利用されている。メールの送信者は、送信したメールの内容を宛先以外の人も含めた、より多くの人に知ってほしいと考える場合がある。
【0003】
例えば、メールマガジンや、広告メールなどは、送信者にとってより多くの人に知ってほしい内容となりえる。一方、利用者が配信した電子メールが他の利用者によって引用された引用回数をカウントする従来技術1が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−271522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術では、メールの本文情報に含まれる有効な情報を送信者に提示することができないという問題があった。
【0006】
メールの内容を多くの人に知って欲しいと考える送信者は、自分が発信したメールの内容について、どの程度の他者に対してインパクトが高い内容であったのかを知りたいと考える場合がある。また、送信者は、インパクトの大きさをマーケティングの材料として利用したいと考える場合が想定される。さらには、メールの受信者が何を求めているのかを送信者側がメールによって知りたいという場合も想定される。ここで、インパクトを推定する一つの指標として「引用」が考えられる。この引用は、メールの転送を含む。
【0007】
例えば、送信者である利用者Aが送信した先の受信者である利用者Bが、利用者Aのメールの本文情報を引用して、利用者Aのメールの宛先に含まれない利用者Cにメールを引用転送する場合がある。この場合には、利用者Aが送信したメールの内容に、利用者Bまたは利用者Cにとって有用な情報が含まれていたと推測できる。
【0008】
そこで、上記従来技術1を利用して、引用転送された内容をカウントすると共に、従来技術1によってカウントした引用回数を利用者Aに通知することが考えられる。この方式によれば、利用者Aが送信したメールの内容が周囲にインパクトを与えたか否かを推測する材料を提供することが可能になる。
【0009】
ここで、メールの内容のうち、どの内容がどのような属性の利用者にとってインパクトがあるとみなされたかを知ることが、マーケティング等の分野において重要となることがある。しかし、上記従来技術1では、単に引用回数を計数しているだけであり、メールの本文情報のどの部分が含まれる有用な情報であったかを提示することができない。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、メールの本文情報に含まれる有効な情報を利用者に提示することができる引用回数管理プログラム、引用回数管理装置および引用回数管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
開示の引用回数管理プログラムは、コンピュータに、クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、メールが引用メールではない場合に、メールの本文情報を複数の部分情報に分割させる。また、コンピュータに、メールを識別するメール識別子と、部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶させる。コンピュータに、クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定させる。コンピュータに、記憶装置に記憶させた引用回数に、特定した部分識別子に対応する引用回数の値を加算させる。コンピュータに、前記メール識別子の情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する部分識別子と引用回数とを検索し、部分識別子と引用回数とを出力する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
開示のプログラムでは、メールの本文情報に含まれる有効な情報を利用者に提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本実施例にかかるシステムの構成を示す図である。
【図2】図2は、本実施例にかかるメールサーバの機能的構成を示す図である。
【図3】図3は、ユーザ認証DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図4は、人事DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、メールDBのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、引用管理DBのデータ構造の一例を示す図である。
【図7A】図7Aは、メール表示画面の一例を示す図である。
【図7B】図7Bは、メッセージ作成画面の一例を示す図である。
【図7C】図7Cは、ヘッダのデータ構造の一例を示す図である。
【図7D】図7Dは、送信済フォルダ画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、個人別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、所属部別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、宛先組織別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、クライアントの送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、引用数閲覧処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、メールサーバの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図15は、引用数登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、引用回数送信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示する引用回数管理プログラム、引用回数管理装置および引用回数管理方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0015】
図1は、本実施例にかかるシステムの構成を示す図である。図1に示すように、このシステムは、メールサーバ100とクライアント10a〜10nを有する。メールサーバ100、クライアント10a〜10nは、ネットワーク50を介して接続される。ここでは、クライアント10a〜10nを示すが、その他のクライアントが接続されていてもよい。なお、クライアント10a〜10nを総称する場合、クライアント10とよぶこととする。
【0016】
メールサーバ100は、クライアント10a〜10nにWebメールのサービスを提供する装置である。クライアント10a〜10nは、メールサーバ100にアクセスし、他のクライアントとメールをやり取りする。
【0017】
メールサーバ100は、メールの本文情報の少なくとも一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて、クライアント10に送信する。このため、メールサーバ100は、メールの本文情報に含まれる有効な情報をクライアント10のユーザに提示することができる。例えば、引用メールは、返信メール、転送メールに対応する。
【0018】
なお、メールサーバ100は、メールを送信する場合(返信する場合も含む)には、メールのヘッダにメールを一意に識別するメッセージIDを含める規約が用いられている。そして、該メールが返信される度に、返送元(該メール)に続くメールとして、ヘッダに新たなメッセージIDが順次追加される。なお、返信時のメッセージIDの追加は既存技術でも周知であるが、本発明では、転送時にも転送元に続くメールとして、ヘッダに転送元メールのメッセージIDに続くメールとして、新しいメールのメッセージIDを含めるように、メールサーバ100が機能する。
【0019】
また、メールサーバ100は、メールを返信する場合には、メールを返信した旨の情報を返信メールのヘッダに付与する。メールサーバ100は、メールを転送する場合には、メールを転送した旨の情報を転送メールのヘッダに付与する。なお、メールを返信するまたは転送する旨の情報は、メールを作成するクライアント10から通知される。
【0020】
なお、本実施例にてやり取りされるメールの種別は、複数の宛先を指定して送信されるメールであるような、多くの人に伝えたい内容のメールであることが好ましい。例えば、メールマガジン、労働組合のメール、社長が各社員に向けて送信するメール、職場の代表者が職場のメンバに送信するメールが含まれる。なお、宛先は、メーリングリストなどで指定されることで、結果的に複数の宛先に送付されるものであってもよいし、ある個人に送信される宛先が、ひとつあるいは複数指定されていても構わない。
【0021】
次に、図1に示したメールサーバ100の構成について説明する。図2は、本実施例にかかるメールサーバの機能的構成を示す図である。図2に示すように、このメールサーバ100は、ネットワークインターフェース部110、記憶部120、制御部130を有する。
【0022】
ネットワークインターフェース部110は、クライアント10との間でデータ通信を行う装置である。例えば、ネットワークインターフェース部110は、通信カードや、通信装置に対応する。後述の制御部130は、ネットワークインターフェース部110を介して、クライアント10とデータ通信を行う。
【0023】
記憶部120は、ユーザ認証DB120a、人事DB120b、メールDB120c、引用管理DB120dを記憶する記憶部である。記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、またはハードディスク、光ディスクなどの記憶装置に対応する。
【0024】
ユーザ認証DB120aは、ユーザID(Identification)とパスワードとを対応づけて記憶する。このユーザ認証DB120aは、ユーザを認証する場合に利用される。図3は、ユーザ認証DBのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、このユーザ認証DB120aには、ユーザIDとパスワードとが対応づけて記憶されている。例えば、ユーザID「aaa@xxx.yy」に対応するパスワードは「jjleriuth」となる。
【0025】
人事DB120bは、ユーザの所属を管理する。図4は、人事DBのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この人事DB120bには、ユーザIDと所属部とが対応づけて記憶されている。例えば、ユーザID「aaa@xxx.yy」に対応する所属部は「総務部」となる。
【0026】
メールDB120cは、クライアントがやり取りするメールの情報を記憶する。図5は、メールDBのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、このメールDB120cは、ユーザIDと、種別と、メッセージIDと、メール情報とを対応づけている。このうち、種別は、該当メールが送信メールであるか受信メールであるかを識別する情報である。メッセージIDは、各メールを識別するメール識別子である。メールが送信される度に、新たなメッセージIDがメールのヘッダに順次付与される。メール情報は、少なくとも、件名と本文とを含む。送信日時、ヘッダ情報等もメールDB120cに含まれるが本図には示していない。また、このメールDB120cで管理するデータヲ、フォルダで管理することも可能であり、その場合は、ユーザIDごとにフォルダが分けられ、さらに受信、送信というフォルダで分けられるというような階層構造で管理することも可能である。
【0027】
例えば、図5の1段目において、メッセージID「slkdjfa@xxx.yy」の種別が「送信」であるため、メッセージID「slkdjfa@xxx.yy」のメールは、ユーザID「ccc@xxx.yy」が送信したメールである。また、かかるメールの件名は「お世話になっています。」であり、本文は「○○会社の田中です。お世話に・・・」である。
【0028】
引用管理DB120dは、引用(返信あるいは転送)メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて記憶する。図6は、引用管理DBのデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、この引用管理DB120dは、メッセージIDと、段落番号と、段落文面と、引用回数と、引用者アドレスと、送信先アドレスとを対応づけている。このうち、メッセージIDは、引用元のメールを識別するメール識別子である。段落番号は、本文中の段落の文章を一意に識別する番号である。段落文面は、段落番号に対応する段落の文章である。引用者アドレスは、メールの引用者のアドレスである。送信先アドレスは、引用メールの送信先となるアドレスである。
【0029】
図2の説明に戻る。制御部130は、認証部130a、表示制御部130b、引用回数登録部130c、出力部130dを有する。例えば、制御部130は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積装置に対応する。また、制御部130は、例えば、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路に対応する。
【0030】
認証部130aは、クライアント10からメール表示要求等のアクセスを受け付けた場合に、ユーザを認証する処理部である。認証部130aは、クライアント10からメール表示要求を受けつけた場合には、入力画面をクライアントに送信し、クライアント10からユーザIDとパスワードとの組を受信する。
【0031】
認証部130aは、クライアント10から受信したユーザIDとパスワードとの組が、ユーザ認証DB120aに存在しない場合には、認証NGと判定する。認証部130aは、クライアント10から受信したユーザIDとパスワードとの組が、ユーザ認証DB120aに存在する場合には、認証OKと判定する。
【0032】
表示制御部130bは、各種の画面を作成し、作成した画面の情報をクライアントに送信する処理部である。表示制御部130bが作成する画面には、例えば、入力画面、認証エラー画面、メール表示画面、メッセージ作成画面、送信済フォルダ画面、がある。表示制御部130bは、各画面の情報を、クライアント10に適宜送信する。これにより、クライアント10の表示画面に表示させることを可能とする。
【0033】
入力画面は、認証対象となるクライアント10に送信され、ユーザID、パスワードを入力させる画面である。入力画面に入力されたユーザID、パスワードは、上記認証部130aにより認証される。
【0034】
認証エラー画面は、認証に失敗した旨を通知する画面である。表示制御部130bは、認証部130aが、認証NGと判定した場合に、認証エラー画面の情報を、クライアント10に送信する。
【0035】
メール表示画面は、メールの送信欄や受信欄などに関する情報を表示する画面である。表示制御部130bは、認証部130aによる認証OKとなったクライアント10に、メール表示画面の情報を送信する。図7Aは、メール表示画面の一例を示す図である。このメール表示画面20は、メール表示画面20の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Aに示すように、このメール表示画面20には、メールの差出人、メールを受信した日時、件名等が含まれる。ユーザは、クライアント10を操作して、表示画面20に含まれる新規作成20aを選択することで、メッセージ作成画面をメールサーバ100に要求する。
【0036】
メッセージ作成画面は、ユーザが新しいメールを送信するためにメッセージを作成する画面である。表示制御部130bは、クライアント10からメッセージ作成画面を受け付けた場合に、メッセージ作成画面の情報をクライアント10に送信する。図7Bは、メッセージ作成画面の一例を示す図である。このメッセージ作成画面21は、メッセージ作成画面21の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Bに示すように、メッセージ作成画面21は、例えば、宛先を入力する領域21a、CC(Carbon Copy)を入力する領域21b、件名を入力する領域21c、文章を入力する記事入力領域21dを有する。ユーザは、宛先の領域21a、CCの領域21bに送信先のアドレスを入力し、件名の領域21c、記事入力領域21dに件名、文章を入力した後に、送信21eを選択することで、メールをメールサーバ100に送信する。このメールには、メッセージ作成画面21に入力された情報が格納される。
【0037】
なお、ユーザは、メールを返信する場合には、クライアント10を操作して、メール表示画面より、あるメールを選択すると、図示しないメールの記事画面が表示され、その画面より、返信ボタンを押下することで、メールを返信する旨の情報をメールサーバ100に送信する。また、同様に、ユーザは、メールを転送する場合には、クライアント10を操作して、メール表示画面より、あるメールを選択すると、図示しないメールの記事画面が表示され、その画面より転送ボタンを押下することで、メールを転送する旨の情報を、メールサーバ100に送信する。
【0038】
表示制御部130bは、メッセージ作成画面の送信ボタンが押下されることにより、メールを取得した場合には、メールにヘッダを付与する。表示制御部130bは、このヘッダにはユニークなメッセージIDを追加する。なお、表示制御部130bは、メールを返信する旨の情報を取得している場合には、メールのヘッダに返信である旨の情報と、返信元のメッセージIDとを追加する。また、表示制御部130bは、メールを転送する旨の情報を取得している場合には、メールのヘッダに転送である旨の情報を追加する。図7Cは、ヘッダのデータ構造の一例を示す図である。図7Cに示すように、このヘッダ22には、転送である旨の情報および転送元のメッセージID(22a)が付与されている。表示制御部130bは、ヘッダを付与したメールの情報を、引用回数登録部130cに通知する。
【0039】
送信済フォルダ画面は、ユーザが、送信済みのメールを参照する場合や、自身の送信したメールが引用された引用回数や、引用された文書の段落等を参照するための画面である。表示制御部130bは、クライアント10から送信済フォルダの表示要求を受け付けた場合に、送信済フォルダ画面の情報を、クライアント10に送信する。
【0040】
図7Dは、送信済フォルダ画面の一例を示す図である。この送信済フォルダ画面22は、送信済フォルダ画面22の情報を受信したクライアント10に表示される。図7Dに示すように、この送信済フォルダ画面22には、送信したメールの宛先、送信した日付、件名が含まれる。また、送信済フォルダ画面22は、各種閲覧数表示ボタン22b〜22dを有する。
【0041】
個人閲覧数表示ボタン22bは、メールの引用回数、引用された文章を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、個人閲覧数表示ボタン22bを押下する。かかる個人閲覧数表示ボタン22bが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「個人」と、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「個人」と、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0042】
組織閲覧数表示ボタン22cは、メールを引用した引用者の所属部と、引用された文章と、引用回数との関係を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、組織閲覧数表示ボタン22cを押下する。かかる組織閲覧数表示ボタン22cが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0043】
宛先組織閲覧数表示ボタン22dは、メールの引用先の所属部と、引用された文章と、引用回数との関係を参照するためのボタンである。ユーザは、チェックしたいメールの選択項目22aを選択した後、宛先組織閲覧数表示ボタン22dを押下する。かかる宛先組織閲覧数表示ボタン22dが押下されることで、表示制御部130bは、閲覧種別「宛先組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を取得する。表示制御部130bは、閲覧種別「宛先組織」、選択されたメールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求を出力部130dに通知する。
【0044】
引用回数登録部130cは、ヘッダが付与されたメールの情報を取得した場合に、引用管理DB120dを更新する処理部である。引用回数登録部130cは、ヘッダを参照し、該当メールが返信メールまたは転送メールか、新規のメールであるかにより異なる処理を行う。
【0045】
新規メールである場合の引用回数登録部130cの処理について説明する。引用回数登録部130cは、メールの記事本文を段落毎に分割する。例えば、引用回数登録部130cは、記事本文を走査し、改行コードが複数回続いた時点で区切った文章をおのおのの段落として判定する。また、改行コードが複数回続いて見つかったときは、2回目以降の改行コードを無視して、次の文字が開始されたところを段落の開始とみなす。なお、引用回数登録部130cは、どのように記事本文の段落毎に分割しても構わない。
【0046】
引用回数登録部130cは、記事本文を段落毎に分割した後に、段落毎の文章に段落番号を割り当てる。引用回数登録部130cは、ヘッダの最新のメッセージID、段落番号、段落毎の文章を、引用管理DB120dに記憶する。また、引用回数を初期値「0」に設定する。
【0047】
次に、返信メールまたは転送メールの場合の引用回数登録部130cの処理について説明する。引用回数登録部130cは、返信メールまたは転送メールの元となったメールのメッセージIDを、元記事メッセージIDとして、ヘッダから取得する。また、引用回数登録部130cは、メールの記事本文から、引用された段落を取得する。引用された文章の先頭には、あらかじめ定められた引用符(「>」等)が付与されているため、引用回数登録部130cは、この引用符を付与された段落の文書を、引用段落として取得する。
【0048】
引用回数登録部130cは、元記事メッセージIDに対応する段落文面と、引用段落とを比較し、一致するか否かを判定する。引用回数登録部130cは、一致する場合には、引用回数に1を加算する。また、引用回数登録部130cは、メールの送信元のアドレスを、引用者アドレスに追加する。また、引用回数登録部130cは、メールの送信先を送信先アドレスに追加する。
【0049】
出力部130dは、メールのメッセージIDと、引用回数閲覧の要求とを受け付けた場合に、クライアント10に引用回数閲覧画面の情報を通知する処理部である。出力部130dは、要求された閲覧種別が「個人」、「組織」、「宛先組織」の場合について順に説明する。
【0050】
まず、閲覧種別が「個人」の場合について説明する。出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、メッセージIDに対応する段落文面、引用回数、引用者アドレスを検出することで、個人別の引用回数閲覧画面の情報を生成し、クライアント10に送信する。図8は、個人別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図8に示すように、この引用回数閲覧画面23は、段落文面、引用された回数、引用者アドレスを対応づけている。例えば、図8の1段目では、あるメールにおいて、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」の引用回数は「2回」である。また、該当メールの引用者アドレスは「aaa@xxx.yy」、「bbb@xxx.yy」である。
【0051】
閲覧種別が「組織」の場合について説明する。この場合には、出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、該当メールを引用した引用者アドレスを判定する。そして、出力部130dは、引用者アドレスと人事DB120bとを基にして、引用者アドレスに対応する所属部を判定する。出力部130dは、段落文面の引用者アドレスに対して、上記処理を実行することで、段落文面毎に、引用された所属部と、その引用回数を集計する。例えば、ある所属部に含まれる引用者アドレスが2つの場合には、かかる所属部の引用回数は2となる。
【0052】
図9は、所属部別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図9に示すように、この引用回数閲覧画面24は、段落文面、引用された所属部、引用回数を対応づけている。例えば、図9の1段目では、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」を引用した引用者の所属部は、特許部、総務部である。そして、特許部の引用者が引用した引用回数は、特許部内で1回である。また、総務部の引用者が引用した引用回数は、総務部内で1回である。
【0053】
閲覧種別が「宛先組織」の場合について説明する。この場合には、出力部130dは、メッセージIDと、引用管理DB120dとを比較して、該当メールを送信先となる送信先アドレスを判定する。そして、出力部130dは、引用者アドレスと人事DB120bとを基にして、送信先アドレスに対応する所属部を判定する。出力部130dは、段落文面の引用者アドレスに対して、上記処理を実行することで、段落文面毎に、引用された所属部と、その引用回数を集計する。例えば、ある所属部に含まれる送信先アドレスが2つの場合には、かかる所属部の引用回数は2となる。
【0054】
図10は、宛先組織別の引用回数閲覧画面の一例を示す図である。図10に示すように、この引用回数閲覧画面25は、段落文面、引用先所属部、引用回数を対応づけている。例えば、図10の1段目では、段落文面「○○会社の田中です。お世話に・・・」を引用した引用先の所属部は、特許部、総務部である。そして、特許部のユーザに送信された引用回数は1回である。また、総務部のユーザに送信された引用回数は1回である。
【0055】
次に、クライアント10の処理手順について説明する。図11は、クライアントの処理手順を示すフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、ユーザからのメールの表示要求の操作を受け付けたことを契機にして実行される。図11に示すように、クライアント10は、メールの表示要求を受け付けていない場合には(ステップS101,No)、再度ステップS101に移行する。
【0056】
一方、クライアント10は、メールの表示要求を受け付けた場合には(ステップS101,Yes)、メールサーバ100に、メール表示要求を送信する(ステップS102)。クライアント10は、メールサーバ100から入力画面を受信していない場合には(ステップS103,No)、ステップS103に移行する。
【0057】
一方、クライアント10は、メールサーバ100から入力画面を受信した場合には(ステップS103,Yes)、入力画面を表示する(ステップS104)。クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS105)。クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けていない場合には(ステップS105,No)、再度ステップS105に移行する。
【0058】
一方、クライアント10は、ユーザID、パスワードの入力を受け付けた場合には(ステップS105,Yes)、ユーザID、パスワードをメールサーバ100に送信する(ステップS106)。クライアント10は、認証エラー画面を受信した場合には(ステップS107,Yes)、認証エラー画面を表示する(ステップS108)。
【0059】
一方、クライアント10は、認証エラー画面を受信していない場合には(ステップS107,No)、メール表示画面をメールサーバ100から受信したか否かを判定する(ステップS109)。クライアント10は、メール表示画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS109,No)、再度ステップS109に移行する。
【0060】
クライアント10は、メールサーバ100からメール表示画面を受信した場合には(ステップS109,Yes)、メール表示画面を表示部に表示する(ステップS110)。クライアント10は、メッセージ作成要求を受け付けていない場合には(ステップS111,No)、ステップS113に移行する。
【0061】
一方、クライアント10は、メッセージ作成要求を受け付けた場合には(ステップS111,Yes)、送信処理を実行する(ステップS112)。クライアント10は、送信済みフォルダ表示要求を受け付けていない場合には(ステップS113,No)、ステップS119に移行する。
【0062】
一方、クライアント10は、送信済みフォルダ表示要求を受け付けた場合には(ステップS113,Yes)、送信済みフォルダ表示要求をメールサーバ100に送信する(ステップS114)。クライアント10は、送信済みフォルダ表示画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS115,No)、ステップS115に移行する。
【0063】
クライアント10は、送信済みフォルダ表示画面をメールサーバ100から受信した場合には(ステップS115,Yes)、送信済みフォルダ表示画面を表示する(ステップS116)。
【0064】
クライアント10は、メールが選択され、引用回数閲覧画面の表示要求を受け付けていない場合には(ステップS117,No)、ステップS119に移行する。クライアント10は、メールが選択され、引用回数閲覧画面の表示要求を受け付けた場合には(ステップS117,Yes)、引用数閲覧処理を実行する(ステップS118)。
【0065】
クライアント10は、ログアウト要求がない場合には(ステップS119,No)、ステップS111に移行する。一方、クライアント10は、ログアウト要求があった場合には(ステップS119,Yes)、ログアウト要求をメールサーバ100に送信する(ステップS120)。
【0066】
次に、図11のステップS112に示した送信処理の処理手順について説明する。図12は、クライアントの送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、クライアント10は、メールサーバ100にメッセージ作成要求を送信し(ステップS150)、メッセージ作成要求をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS151,No)、再度ステップS151に移行する。
【0067】
一方、クライアント10は、メッセージ作成画面をメールサーバ100から受信した場合には(ステップS151,Yes)、メッセージ作成画面を表示部に表示する(ステップS152)。クライアント10は、宛先、件名、記事本文の入力を受け付け(ステップS153)、メッセージの送信要求を受け付けていない場合には(ステップS154,No)、再度ステップS154に移行する。
【0068】
クライアント10は、メッセージ送信要求を受け付けた場合には(ステップS154,Yes)、宛先、件名、記事本文をメールサーバ100に送信する(ステップS155)。
【0069】
次に、図11のステップS118に示した引用数閲覧処理の処理手順について説明する。図13は、引用数閲覧処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示すように、クライアント10は、引用回数閲覧の要求と、種別と、選択したメールのメッセージIDをメールサーバ100に送信する(ステップS160)。
【0070】
クライアント10は、引用回数閲覧画面をメールサーバ100から受信していない場合には(ステップS161,No)、ステップS161に移行する。一方、クライアント10は、引用回数閲覧画面を受信した場合には(ステップS161,Yes)、メールサーバ100から受信した引用回数閲覧画面を表示する(ステップS162)。
【0071】
次に、メールサーバ100の処理手順について説明する。図14は、メールサーバの処理手順を示すフローチャートである。図14に示す処理は、メールサーバ100がクライアント10からメール表示要求を受け付けたことを契機に実行される。図14に示すように、メールサーバ100は、メール表示要求をクライアント10から受信していない場合には(ステップS201,No)、ステップS201に移行する。
【0072】
メールサーバ100は、メール表示要求をクライアント10から受信した場合には(ステップS201,Yes)、入力画面をクライアント10に送信する(ステップS202)。メールサーバ100は、クライアント10からユーザID、パスワードを受信していない場合には(ステップS203,No)、再度ステップS203に移行する。
【0073】
メールサーバ100は、クライアント10からユーザID、パスワードを受信した場合には(ステップS203,Yes)、ユーザ認証DB120aを用いて認証を行う(ステップS204)。
【0074】
メールサーバ100は、認証OKではない場合には(ステップS205,No)、認証エラー画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS206)。一方、メールサーバ100は、認証OKの場合には(ステップS205,Yes)、メールDB120cを用いて、ユーザIDのメール表示画面を作成する(ステップS207)。メールサーバ100は、ユーザIDのメール表示画面を送信する(ステップS208)。
【0075】
メールサーバ100は、メッセージ作成要求を受信していない場合には(ステップS209,No)、ステップS216に移行する。メールサーバ100は、メッセージ作成要求を受信した場合には(ステップS209,Yes)、メッセージ作成画面を生成し、クライアント10に送信する(ステップS210)。
【0076】
メールサーバ100は、宛先、件名、記事本文を受信していない場合には(ステップS211,No)、再度ステップS211に移行する。一方、メールサーバ100は、宛先、件名、記事本文を受信した場合には(ステップS211,Yes)、メッセージID、ヘッダを作成し、ヘッダ、件名、記事本文を記憶する(ステップS212)。
【0077】
メールサーバ100は、本メールがあるメールを返信または転送したメールか否かを判定し(ステップS213)、引用数登録処理を実行する(ステップS214)。メールサーバ100は、メールDB120cの送信欄に、メッセージID、件名、記事本文を記録する(ステップS215)。
【0078】
メールサーバ100は、送信済みフォルダ表示要求を受信していない場合には(ステップS216,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、送信済フォルダ表示要求を受信した場合には(ステップS216,Yes)、メールDB120cを用いて、送信済フォルダ画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS217)。
【0079】
メールサーバ100は、引用回数閲覧要求と、種別と、メッセージIDとを受信していない場合には(ステップS218,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、引用回数閲覧要求と、種別と、メッセージIDとを受信した場合には(ステップS218,Yes)、引用回数送信処理を実行する(ステップS219)。
【0080】
メールサーバ100は、ログアウト要求をクライアント10から受信していない場合には(ステップS220,No)、ステップS209に移行する。一方、メールサーバ100は、ログアウト要求をクライアント10から受信した場合には(ステップS220,Yes)、処理を終了する。
【0081】
次に、図14のステップS214に示した引用数登録処理の処理手順について説明する。図15は、引用数登録処理の処理手順を示すフローチャートである。図15に示すように、メールサーバ100は、本メールが返信または転送メールではない場合に(ステップS250,No)、記事本文を段落分けする(ステップS251)。そして、メールサーバ100は、メッセージID、段落文面を引用管理DB120dに記録する(ステップS252)。
【0082】
一方、メールサーバ100は、本メールが返信または転送メールの場合に(ステップS250,Yes)、元記事のメッセージIDをヘッダから取得する(ステップS253)。メールサーバ100は、メール本文から、引用段落を取得し(ステップS254)、引用段落と、引用管理DB120d内の段落文面とを照合する(ステップS255)。
【0083】
メールサーバ100は、一致した段落がない場合には(ステップS256,No)、処理を終了する。一方、メールサーバ100は、一致した段落がある場合には(ステップS256,Yes)、照合段落の引用回数をインクリメントする(ステップS257)。
【0084】
メールサーバ100は、本メールの引用者アドレスを引用管理DB120dに追加し(ステップS258)、本メールの送信先アドレスを引用管理DB120dに追加する(ステップS259)。
【0085】
次に、図14のステップS219に示した引用回数送信処理の処理手順について説明する。図16は、引用回数送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図16に示すように、メールサーバ100は、引用回数閲覧の要求と、種別と、メッセージIDとをクライアント10から受け付けていない場合には(ステップS260,No)、再度ステップS260に移行する。
【0086】
メールサーバ100は、引用回数閲覧の要求と、種別と、メッセージIDとをクライアント10から受け付けた場合には(ステップS260,Yes)、種別が「個人」か否かを判定する(ステップS261)。
【0087】
メールサーバ100は、種別が「個人」の場合には(ステップS261,Yes)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから、段落毎の引用回数、引用者アドレスを取得する(ステップS262)。メールサーバ100は、取得した引用回数、引用者アドレスを基に、個人別の引用回数閲覧画を作成し、クライアント10に送信する(ステップS263)。
【0088】
メールサーバ100は、種別が「個人」ではない場合には(ステップS261,No)、種別が「組織」であるか否かを判定する(ステップS264)。メールサーバ100は、種別が「組織」の場合には(ステップS264,Yes)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから段落毎の引用者アドレスを取得する(ステップS265)。メールサーバ100は、人事DB120bと、引用者アドレスとをもとに、所属部別の引用回数閲覧画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS266)。
【0089】
メールサーバ100は、種別が「組織」ではない場合には(ステップS264,No)、該当メッセージIDに対応する引用管理DB120dから段落毎の送信先アドレスを取得する(ステップS267)。メールサーバ100は、人事DB120bと、送信先アドレスをもとに、宛先組織別の引用回数閲覧画面を作成し、クライアント10に送信する(ステップS268)。
【0090】
次に、本実施例にかかるメールサーバ100の効果について説明する。メールの本文情報の一部を引用する引用メールを検知した場合には、引用メールにおいて引用された本文情報の該当部分と、引用回数と、この引用メールの引用者および送信先を対応づけて引用管理DB120dに記録する。そして、メールサーバ100は、クライアント10から、あるメールに関する引用回数の閲覧要求を受けた場合に、該当するメールの本文情報の部分、引用回数、引用者、送信先を対応づけて表示する。このような処理をメールサーバ100が実行することで、メールの本文情報に含まれる情報のうち、どの情報がメールの受信者にとって有効であったかをユーザ(送信者)に提示することができる。
【0091】
また、メールサーバ100は、クライアント10から受け付けたメールが引用メールの場合には、メッセージIDと、引用メールの宛先とを対応づけて、引用管理DB120dに記録する。このため、引用メールがどこに送信されたのかを管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、自身のメールに含まれる情報のうち、どの情報がどの送信先に有用であったかを把握することができる。
【0092】
また、メールサーバ100は、所属毎に段落文面の引用回数を集計するので、どの所属部にどの段落文面がどの程度引用されたのか管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、自身のメールに含まれる情報のうち、どの情報がどの所属部に有用であったかを把握することができる。
【0093】
また、メールサーバ100は、本文情報を段落毎に分割するので、段落毎の引用回数を管理することができる。また、ユーザは、かかる情報を参照することで、メールの本文情報のうちどの段落がどの程度有用であったのかを把握することができる。
【0094】
ところで、サーバ100、クライアント10の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、サーバ100、クライアント10の分散、統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図2の各処理部130a〜130dの機能をまとめて、メール機能を有する処理部としてもよい。
【0095】
また、メールサーバ100は、記事本文を段落毎に分割し、段落毎の引用回数を、引用管理DB120dに記憶させていたが、これに限定されるものではない。例えば、メールサーバ100は、記事本文を改行コードで分割して一行毎に引用回数をカウントしてもよいし、句点「。」に基づいて、記事本文を一文毎に分割し、一文毎に引用回数をカウントしてもよい。
【0096】
更に、メールサーバ100は、記事本文に対して形態素解析等を実行し、所定の品詞に対応する単語を抽出し、抽出した単語毎に引用回数をカウントしてもよい。
【0097】
ここで、図2に示したメールサーバ100と同様の機能を実現する引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図17は、引用回数管理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【0098】
図17に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置202と、ディスプレイ203を有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読取る読み取り装置204と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うインターフェース装置205とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM206と、ハードディスク装置207を有する。そして、各装置201〜207は、バス208に接続される。
【0099】
ハードディスク装置207には、引用回数登録プログラム207a、出力プログラム207bを有する。CPU201は、各プログラム207a,207bを読み出して、RAM206に展開する。引用回数登録プログラム207aは、引用回数登録プロセス206aとして機能する。出力プログラム207bは、出力プロセス206bとして機能する。
【0100】
例えば、引用回数登録プロセス206aは、図2に示した表示制御部130b、引用回数登録部130cに対応する。出力プロセス206bは、出力部130dに対応する。
【0101】
なお、各プログラム207a、207bについては、必ずしも最初からハードディスク装置207に記憶させておかなくてもよい。例えば、コンピュータ200に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ200がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0102】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0103】
(付記1)コンピュータに、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する処理を実行させることを特徴とする引用回数管理プログラム。
【0104】
(付記2)クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記1に記載の引用回数管理プログラム。
【0105】
(付記3)ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記1または2に記載の引用回数管理プログラム。
【0106】
(付記4)前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記1、2または3に記載の引用回数管理プログラム。
【0107】
(付記5)クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算する引用回数登録部と、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する出力部と、
を有することを特徴とする引用回数管理装置。
【0108】
(付記6)前記引用回数登録部は、クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記5に記載の引用回数管理装置。
【0109】
(付記7)前記引用回数登録部は、ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記5または6に記載の引用回数管理装置。
【0110】
(付記8)前記引用回数登録部は、前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記5、6または7に記載の引用回数管理装置。
【0111】
(付記9)コンピュータが実行する引用回数管理方法であって、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力することを特徴とする引用回数管理方法。
【0112】
(付記10)クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする付記9に記載の引用回数管理方法。
【0113】
(付記11)ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする付記9または10に記載の引用回数管理方法。
【0114】
(付記12)前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする付記9、10または11に記載の引用回数管理方法。
【符号の説明】
【0115】
10a,10b,10n クライアント
50 ネットワーク
100 メールサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する処理を実行させることを特徴とする引用回数管理プログラム。
【請求項2】
クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする請求項1に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項3】
ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする請求項1または2に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項4】
前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする請求項1、2または3に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項5】
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算する引用回数登録部と、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する出力部と、
を有することを特徴とする引用回数管理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する引用回数管理方法であって、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力することを特徴とする引用回数管理方法。
【請求項1】
コンピュータに、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する処理を実行させることを特徴とする引用回数管理プログラム。
【請求項2】
クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、該メールのメール識別子と該メールの宛先とを更に対応づけて記憶装置に記憶することを特徴とする請求項1に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項3】
ユーザと該ユーザの所属とを対応づけた所属テーブルを前記記憶装置は更に記憶し、前記所属テーブルと引用メールを送信したユーザまたは、該引用メールを受信したユーザとを基にして、所属毎に部分情報の引用回数を集計することを特徴とする請求項1または2に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項4】
前記メールの本文情報を段落毎に分割することで、該本文情報を前記部分情報に分割することを特徴とする請求項1、2または3に記載の引用回数管理プログラム。
【請求項5】
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算する引用回数登録部と、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力する出力部と、
を有することを特徴とする引用回数管理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する引用回数管理方法であって、
クライアントから受け付けたメールが引用メールであるか否かを判定し、前記メールが引用メールではない場合に、前記メールの本文情報を複数の部分情報に分割し、
前記メールを識別するメール識別子ごとに、前記複数の部分情報をそれぞれ識別する部分識別子と、初期値に設定した引用回数とを対応づけて記憶装置に記憶し、
前記クライアントから受け付けたメールが引用メールの場合には、引用元となるメールのメール識別子と、該メールで引用された部分情報の部分識別子を特定し、特定した部分識別子に対応する引用回数に値を加算し、
前記メール識別子を含む情報収集命令を受け付けた場合に、前記記憶装置から該メール識別子に対応する複数の部分識別子と、該複数の部分識別子ごとの引用回数とを抽出し、少なくとも一つの部分識別子と、対応する引用回数とを出力することを特徴とする引用回数管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−198720(P2012−198720A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61774(P2011−61774)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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