説明

強い圧力波を分流するための無過給流体制御

【課題】パルスデトネーションの衝撃波を1次部分と制御部分に分割して、伝搬する衝撃波の強さを低減させ、かつ/またはその方向を変えるための、パルスデトネーション装置(10)を提供すること。
【解決手段】装置(10)は、衝撃波の一部を自身の方に向けて、その結果衝撃波の強さ低減させる、フローセパレータ(14)を含む。1つの構成では、制御領域(16)は、制御領域(16)内のフローを加速できるように、横断面積が一点に集まると共に、1次領域(18)は、1次領域(18)内のフローを減速させるように広がる。制御領域(16)内のフローは、1次領域(18)のフローを妨げ、かつ/または方向を変えるように、1次領域(18)のフローに対してある角度で向けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆伝搬する圧力波の強さを減少させる一方、順方向圧の損失に対する影響が無視できる程度である、受動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のパルスデトネーション装置では、デトネーションが起こるたびに衝撃波が生成される。この衝撃波は、下流に伝搬してスラストを生成し、かつ装置の吸気口に向かって上流にも伝搬する。これらの衝撃波が上流に伝搬することで、パルスデトネーション装置の動作に不利益な影響が起こり得る。具体的には、バルブレスシステムでは、衝撃波が、装置内に空気および/または燃料を供給するフロー入口に入り込むことがあり、その結果、この構造内に高圧力スパイクを生じさせ、それが内部の構成要素に損傷を与えるか、あるいは最適な動作を妨げる恐れがある。
【0003】
強い圧力波の伝搬を防ぐために、機械的なバルブを備えたシステムなど、いくつかの方法が検討されてきた。しかし、そうしたシステムは多数の可動部を必要とし、そのため、これらのシステムのコストおよび複雑さが増大する。さらに、バルブシステムが存在することで、デトネーション装置の動作信頼性が低下する。
【特許文献1】米国特許第6484492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、追加の可動部または複雑なシステムを一切必要とせず、かつ強い圧力波の逆流を減少させる、パルスデトネーション(および類似の)装置で使用することができるシステムまたは構成が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態では、パルスデトネーション装置のデトネーションチャンバは、制御領域および1次領域から構成される。上流に伝搬する圧力波は、これら2つの領域に分割される。制御領域は、圧力波が1次領域を通って伝搬する前に、制御領域に入り込む圧力波の部分が加速されるように構成され作成される。さらに、制御領域を通過する圧力波の部分は、1次領域を通過する逆流に対して向けられる高速フローを形成できるように、方向が変えられ、運ばれる。これら2つのフローが混合されることで、1次部分を通過する逆流の進行が妨げられ、フローの方向が変えられ、その結果、圧力波がさらに上流に伝搬するのが妨げられる。圧力波が装置内で上流に移動することを防ぎ、そのサイズまたは大きさを縮小し、またフローの方向を変えることによって、システムの動作上の完全性および耐用期間が増加する。さらに、この種の受動的な弁調節により、パルスデトネーション装置の正味のスラストが増加する。
【0006】
本明細書で使用されるとき、「パルスデトネーションチャンバ」(または「PD」チャンバ)は、装置内における一連の反復するデトネーションまたは擬似デトネーション(quasi-detonation)により、予備燃焼させた反応物と比べて燃焼生成物の圧力が上昇し、またそれに伴って加速が生じる、あらゆる燃焼装置またはシステムを意味するものと理解される。「疑似デトネーション」は、爆燃波によって生じる圧力上昇よりも高い圧力上昇および速度の増加を生み出す燃焼プロセスである。PDチャンバの一般的な実施形態としては、燃料/酸化剤混合物、例えば混合気に点火する手段、および、点火プロセスによって生じた圧力波面が中で融合してデトネーション波を生成する閉じ込めチャンバが挙げられる。デトネーションまたは擬似デトネーションはそれぞれ、火花放電やレーザパルスなどの外部点火によって、または衝撃フォーカシング(shock focusing)、自己点火などのガスダイナミックプロセスによって、あるいはクロスファイアリングによる別のデトネーションによって生じる。デトネーションチャンバの幾何形状は、デトネーション波の圧力上昇によって燃焼生成物がPDチャンバの排気に放出されて、スラスト力を生み出すような形状である。当業者には知られているように、パルスデトネーションは、デトネーション管、衝撃波管、共振性デトネーションキャビティ、および環状のデトネーションチャンバを含む、多くのタイプのデトネーションチャンバで実施されてもよい。
【0007】
本発明の利点、本質および様々な追加の特徴は、図面に概略的に示される本発明の例示的な実施形態を考察することで、さらに十分に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、添付の図面を参照することによってさらに詳細に説明されるが、それら図面は本発明の範囲をいかなる形でも限定しない。
【0009】
図1は、パルスデトネーション装置10の一部分の横断側面図であって、この装置は、装置10のデトネーションチャンバ12を1次領域18と制御領域16に分割する、幾何形状が固定のフローセパレータ14を含む。図2は、本発明の別の実施形態による、図1に示される装置10に類似したパルスデトネーション装置10の一部分の横断側面図である。図3は、パルスデトネーション装置30の代替実施形態の一部分の横断側面図である。
【0010】
ここで図1を参照すると、パルスデトネーション装置10の例示的な一実施形態が示される。装置10内では、混合気はデトネーションチャンバ12内で爆轟されるが、このデトネーションチャンバ12は、固定された幾何形状のフローセパレータ14および上流側チャンバ部分20の両方の下流に位置する。デトネーションの結果、上流と下流の両方に伝搬する強い圧力波および高速フローが生成される。下流に伝搬する圧力波およびフローは、最終的には装置10を出て、その結果スラストを生成する。上流に伝搬する圧力波およびフローは、フローセパレータ14に衝突し、それが圧力波の一部を制御領域16に対して向け、また圧力波の一部をチャンバ12の1次領域18に対して向ける。
【0011】
3次元的な装置10において、フローセパレータ14はチャンバ12内の環形構造として形成されるので、外側の制御領域16はフローセパレータ14から径方向外側の位置に形成され、内側の1次領域18はセパレータ14から径方向内側の位置に形成される。さらに、制御領域16は上流方向に向かって一点に集まるように形成され、一方で1次領域18は上流方向に向かって広がる。
【0012】
また、セパレータ14は受動型なので、デトネーションプロセスの間、固定の幾何形状を維持する。そのため、構造を複雑にする可動部または構成要素を有さない。セパレータ14は、幾何形状が固定の構成によってフローを案内するように働く。
【0013】
動作中、強い圧力波はフローセパレータ14の下流側縁部に衝突し、そこで圧力波が制御フローFoと1次フローFiに分割される。制御領域16は一点に集まるような形で形成されるので、制御フローFoが上流に移動すると共に、圧力波の後ろの圧力は増加する。この圧力の増加により、圧力波およびフローが制御領域16を介して加速される。さらに、1次領域18は上流方向に向かって広がるので、1次フローFiにおける圧力波の後ろの圧力は減少し、それによって1次領域18を伝搬する圧力波が減速される。
【0014】
1次フローFiと制御フローFoに速度差があるため、制御フローFoの圧力波は、1次フローFiの対応する圧力波よりも先に加速される。その後、フロー案内部分26とフローセパレータ14の上流側縁部との形状のため、制御フローFoは装置10の中心線CLの方に向けられ、それによって、1次領域18からのフローに対する制御領域16からの噴流が作られる。
【0015】
制御フローFoは、1次フローFiのフロー方向に対してある角度で制御領域16を出る。この構成のため、制御フローFoは、1次フローFiと混合するだけでなく、1次フローFiに対する障壁を作ってその強さを低減させ、その上流への進行を妨げ、かつ1次フローの方向を変える。そのような構成によってチャンバ12内での逆流が妨げられ、それが、2次フロー入口22および1次フロー入口25への逆流を防ぐか、またはその妨げとなる。
【0016】
燃料、空気、および/または混合気は、デトネーションの前に、上流側チャンバ24からフロー入口22および1次フロー入口25を介してチャンバ12に注入される。フロー入口22および1次フロー入口25を介してフローを提供するのに使用される構造およびシステムは、デトネーションの結果生じる上流に移動する圧力波の悪影響である、高くかつ頻繁な圧力上昇に敏感なことがある。本発明のフローセパレータ14は、この逆流を緩和するように働き、その結果、これらの構成要素およびシステムに対する応力が低減される。さらにこれは、可動部を有さないが、制御領域16、フローセパレータ14、および1次領域18からなる構成によって達成される。
【0017】
また、制御領域16、1次領域18、およびフローセパレータ14からなる構成は、下流へのフローを最大限に(圧力損失を最小限に)すると同時に上流へのフローを最小限に(圧力損失を最大限に)できるように最適化される。したがって、この構成はフローダイオードとして働く。より具体的には、この装置は圧力の過渡変化に影響するので、装置はフロー誘導コイル(flow induction coil)により近い。換言すると、この装置は、過渡的なダイオード効果を提供して、圧力パルスの間の逆流に対して高いインピーダンスを与える。ただし、装置は、より低圧の逆流の間に、逆流に対してより低いレベルのインピーダンスを与えてもよい。すなわち、高圧パルスの間には高いインピーダンスを与えるが、逆流が定常状態の間にはより低いインピーダンスを与える。
【0018】
補充の間、混合気は1次フロー入口25および2次フロー入口22を介してチャンバ12に注入される。フロー入口22は、上流側チャンバ部分20の中に配置されており、追加の冷気を提供して、熱い残留気体の関連する領域をパージするためのものである。ただし、追加の実施形態では、フロー入口22はフロー案内部分26の中に配置される。さらなる実施形態では、フロー入口22はフローセパレータ14の中に配置される。本発明では、フロー入口22は、システムおよび動作特性に基づいて必要に応じて配置されるものとする。例えば、図1に示すように、フロー入口22は、上流側チャンバ部分20とフローセパレータ14の両方に配置される。フロー入口22は、装置10の動作上の要求に応じて、燃料、空気、または混合気を注入する。
【0019】
さらなる代替実施形態では、フロー入口22は、補充プロセスの間に制御領域16を洗い流すことができるように、フローセパレータ14および/またはフロー案内部分26上に配置される。動作中、デトネーションによる圧力波および圧力波の後ろのフローが制御領域16を通過した後、2次フローは、制御領域16を洗い流すためにフロー入口22から制御領域16に対して向けられる。追加の実施形態では、このフローは、洗い流す機能を提供することに加えて、フローセパレータ14を冷却するために使用される。
【0020】
さらなる実施形態では、マニホルド構造(図示せず)が、フローセパレータ14および/またはフロー案内部分26に提供されて、動作中に構成要素を冷却する。
【0021】
図2は、図1に示されるものに類似した装置10の別の例示的な実施形態の一部分を示す。この実施形態では、フローセパレータは、リブ28を用いて適所に固定される。リブ28は、それらによる制御フローFoの妨害が最小限になるように成形される。
【0022】
さらに、図2に示すように、本発明の追加の実施形態は1次フロー入口25内に配置された旋回羽根29を含む。旋回羽根29は、1次フロー入口25から来るフローに対して旋回または回転を付与する。爆轟されたガスがチャンバ12から除去されるパージ段階の間、旋回羽根29は、1次フロー入口25から入り込むフローに接線方向の運動量を付与する。そのような運動量は、フローセパレータ14の周りでフローを回転させる助けとなり、結果生じる遠心力はフローがディバイダ14を越えて広がるのを助け、その結果、圧力が回復し、均一なフローが提供される。さらなる実施形態では、回転もまた、制御領域16を通って戻るフローの少なくとも一部を方向付ける助けとなって、次のデトネーションの前にこの領域をパージするのを助ける。さらに、追加の実施形態では、旋回羽根29は、圧力波が1次フロー入口25に入り込むのを防ぐまたは阻止するために、追加の衝撃波反射を提供するように構成され、角度が付けられる。
【0023】
追加の実施形態では、フローセパレータのリップ部分46は、フローセパレータ14の上流側縁部に配置される。このリップ部分46は、パージ/補充プロセスの間に制御領域16を洗い流すことができるように、フローの一部を1次フロー入口25から制御領域16を通って戻るように方向付けるのに十分な量延びる。
【0024】
上述したように、制御領域16は、制御フローFoを1次フローFiに対してある角度でチャンバ12に対して向ける。この角度は、装置の所望の動作特性に基づいて最適化される。一実施形態では、制御フローFoは、1次フローFiの角度に対して90度未満の角度でチャンバに入り込む。追加の実施形態では、制御フローFoは、1次フローFiの角度に対して90度の角度で、また1次フローFiの角度に対して90度を越える角度でチャンバに入り込む。
【0025】
さらに、フローセパレータの形状、サイズ、および配向は、それが使用される装置10の動作パラメータおよび設計基準に基づいて最適化される。具体的には、フローセパレータ14は、下流方向では圧力損失を最小限に抑えながら、上流のフローに高いインピーダンスを与えるように最適化される。これにより、セパレータ14は、パージおよび補充プロセスの間、下流方向に最適なフローを提供すると共に、デトネーション後の逆流を阻止するまたは防ぐ、フローダイオードとして働くことができる。この特性は、上流側チャンバ部分20の近傍によどみ領域を生成する助けとなる。このよどみ領域は、フロー入口22および25に対して高い圧力を生成し、それが次のデトネーションのためにチャンバ12を洗い流す助けとなる。
【0026】
また、さらなる非限定的な実施形態では、制御領域16と1次領域18の全体的な実効面積の比は、下流フローおよび上流フローのインピーダンスが最適化される所望のフローダイオード効果を提供するように最適化される。そのような構成では、衝撃の大きさが増加するにつれて、制御フローFoの有効な阻止能が増加する。換言すれば、逆流の大きさが増加すると、制御フローFoの大きさが増加し、その結果1次フローFiを妨げるかつ/またはその方向を変える、制御領域16を出るフローの力が増加する。
【0027】
図3は、本発明のさらなる非限定的かつ例示的な実施形態を示す。この実施形態では、パルスデトネーション装置30は、1次フロー入口44の出口と制御領域36への出口とが、フローセパレータ34の下流の位置に置かれる共通のチャネル48を形成するように構成される。さらに、図に示すように、1次フローFiの直接流路内にフローセパレータ34のごく一部があるか、またはその中にまったくないように、フローセパレータ34が配置される。図1および2に示した実施形態では、フローセパレータ14は1次フローの経路内に配置されて、フローの一部の方向を制御領域16に向ける。
【0028】
図3の実施形態では、補充またはパージ段階の間、フローは図3に示すように左から右に流れる。環状の構成では、図示しないが環形のフローの制御部分に位置する旋回羽根が、フローに接線方向の運動量を付与する。これは、補充ガスまたはパージガスがスロート部分50を通った後に広がることができるようにする遠心力をもたらし、それによって圧力を回復させる。正流段階の間は1次領域38を通り、制御領域36はほぼ迂回されるが、十分な量のフローがこの領域に入り込むので、燃焼ガスが残っていてもパージされる。
【0029】
この実施形態では、図3で右から左に移動する強い上流の圧力波がスロート位置50に達すると、フローは1次フロー入口44から僅かにそれる。圧力波は、上流に移動し続けて上流側チャンバ部分40と接触し、また、フローの少なくとも一部分が制御領域36に入り込む。圧力波は制御領域36を通って移動し、それ自体の上に方向が変えられ、それによりフローの強さを減少させる。1次フロー入口44の出口は、正流が妨げられずに進行できるようにしながら、あらゆる上流へのフローがその領域に入るのを妨げることができるように成形される。
【0030】
制御フローFoは、制御領域36を通過すると、1次フローFiに戻って1次フローFiの上流への流れを妨げるように向けられる。この実施形態は平坦面を有する上流側チャンバ部分40を示すが、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、部分40は、2つの一点に集まる形状で成形されてもよい。上流側チャンバ部分40の形状は、上流方向でのフローの妨害を最大にすると同時に、パージおよび補充中には下流方向でのフロー抵抗がほとんどないように最適化される。
【0031】
さらに、代替実施形態では、空気、燃料、または混合気のフローは、1次フロー入口44を介して、制御フローFoが1次フロー入口44に入り込まないようにして供給される。さらに、制御フローFoが1次フロー入口44を越えると、この入口からのフローは、共通のチャネル48に入り込み始め、パージおよび補充プロセスが開始される。
【0032】
さらに別の実施形態(図示せず)では、単一のフローデフレクタ14および上流側チャンバ部分20は、複数のデトネーションチャンバ12に結合される。この実施形態では、チャンバ12からの衝撃波の一部は制御領域16を通過し、残りの部分は1次領域を通過する。別の構成では、1つまたは複数のチャンバ12からの衝撃波およびフローの全体が制御領域16に入るように向けられ、それにより、これらのチャンバ12からの逆流全体が制御フローFoとして用いられ、残りのチャンバ12からのフロー全体は1次領域18を通過する。この構成では、マニホルド構造を用いて個々のフローが必要に応じて方向付けられる。
【0033】
本発明を様々な特定の実施形態の観点から記載してきたが、本発明を特許請求の範囲の趣旨および範囲内で変更して実施できることが、当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の例示的な一実施形態による、強い圧力波の方向を変えるための無過給フロー制御装置の図である。
【図2】本発明の追加の例示的な実施形態による、強い圧力波の方向を変えるための無過給フロー制御装置の図である。
【図3】本発明の代替の例示的な実施形態による、強い圧力波の方向を変えるための無過給フロー制御装置の図である。
【符号の説明】
【0035】
10 パルスデトネーション装置
12 デトネーションチャンバ
14 フローセパレータ
16 制御領域
18 1次領域
20 上流側チャンバ部分
22 第2のフロー入口
24 上流側チャンバ
25 1次フロー入口
26 フロー方向付け部分
28 支持リブ
29 旋回羽根
30 パルスデトネーション装置
32 デトネーションチャンバ
34 フローセパレータ
36 制御領域
38 1次領域
40 上流側チャンバ部分
42 フロー入口
44 1次フロー入口
46 フローセパレータのリップ部分
48 共通のチャネル
50 スロート部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルスデトネーション装置(10)であって、
燃料と空気の混合物を燃焼して燃焼ガスのフローを生成する少なくとも1つのデトネーションチャンバ(12)と、
前記燃焼ガスが前記チャンバ(12)の入口領域内に逆流するのを阻止する、幾何形状が固定のフローセパレータ(14)とを備え、
前記幾何形状が、前記混合物の前記燃焼の間に固定されている、パルスデトネーション装置。
【請求項2】
前記幾何形状が固定のフローセパレータ(14)が、前記フローを制御フローと1次フローに分割し、それにより、前記制御フローが前記チャンバの制御領域(16)に入り込み、かつ前記1次フローが前記チャンバの1次領域(18)に入り込み、
前記制御領域(16)が、前記制御フローを、前記1次フローのフロー方向に対してある角度で前記1次フローに流れ込むように向ける、請求項1記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項3】
前記制御領域(16)の横断面積が、下流側端部から上流側端部に向かって減少する、請求項2記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項4】
前記1次領域(18)の横断面積が、下流側端部から上流側端部に向かって増加するか、または一定のままである、請求項2記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項5】
前記1次フローが、前記フローセパレータ(14)の上流に配置された上流側チャンバ部分(20)に向けられる、請求項2記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項6】
前記チャンバが、少なくとも1つの1次フロー入口(25)を備え、そこを介して燃料、空気、および混合気の1つが前記チャンバに入り込む、請求項1記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項7】
複数の旋回羽根(29)が前記少なくとも1つの1次フロー入口(25)内に配置され、前記旋回羽根(29)が、燃料、空気、および混合気の前記1つに接線方向の運動量を付与する、請求項6記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項8】
前記フローセパレータ(14)の下流の位置で前記チャンバ(12)に結合された共通のチャネル(48)を形成するように、前記少なくとも1つの1次フロー入口(25)の出口部分が前記制御領域(16)の入口部分に結合される、請求項6記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項9】
前記フローセパレータ(14)の全部分が前記チャンバ(12)内にある、請求項1記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項10】
前記フローセパレータ(14)が、前記少なくとも1つの1次フロー入口(25)の開口部を越えて延びる前縁側リップ部分(46)を備えて、前記制御領域(16)を通過する前記燃料、空気、および混合気の前記1つの少なくとも一部を前記制御フローと反対方向に向ける、請求項6記載のパルスデトネーション装置(10)。
【請求項11】
前記フローセパレータ(14)が、前記チャンバ(12)の中心線に対して径方向に配置された環形として形成される、請求項1記載のパルスデトネーション装置(10)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−10308(P2007−10308A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−179210(P2006−179210)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】