弾性シール部材
【課題】 日本工業規格で設計された溝形状を用いる場合に比べて、より高い弾性Oリングの反発力を得ることができる寸法関係の溝形状および締め付け率を有する弾性シール部材の構造を提供する。
【解決手段】 第1のプレート11と、該第1のプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記第1のプレート11に圧接される第2のプレート13とを備えてなる弾性シール部材において、上記蟻溝16の溝角θを、10.0°〜20.0°とするとともに、上記弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξを、10%以上として、より高い弾性Oリングの反発力を得ることができる寸法関係の溝形状および締め付け率を有する弾性シール部材の構造を提供する。
【解決手段】 第1のプレート11と、該第1のプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記第1のプレート11に圧接される第2のプレート13とを備えてなる弾性シール部材において、上記蟻溝16の溝角θを、10.0°〜20.0°とするとともに、上記弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξを、10%以上として、より高い弾性Oリングの反発力を得ることができる寸法関係の溝形状および締め付け率を有する弾性シール部材の構造を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、弾性シール部材のシール部の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体の製造工程において、製造したシリコンウエハー等の半導体ウエハーに、ドライ洗浄処理としてのプラズマ処理を施して表面の汚染物質を除去するような場合、例えば図15に示すような真空チャンバー1を用いて、プラズマ放電電極6によりプラズマを発生させ、同真空チャンバー1内に収納した半導体ウエハー2に照射する方法が採用されている。また、この場合、必要に応じて不活性ガスによる洗浄処理も併用される。
【0003】
そして、このようなプラズマによる半導体洗浄装置では、上記真空チャンバー1内の高い真空度を保つために、例えば真空チャンバー1上部の反応室開閉用の蓋部3や、半導体ウエハー2を出し入れするドア部4、空気および不活性ガス等排出用配管5との接続部、空気および不活性ガス等排出用配管5と排気用真空ポンプ7との接続部に設けられた開閉バルブ部8などの各種開口部には、弾性シール部材として、一般にシール性の高い例えばゴム製の弾性Oリング10を使用した弾性シール構造が採用されている(例えば、これと同様のシール構造を採用したものとして、以下の特許文献1を参照)。
【0004】
そして、これら各ゴム製の弾性Oリング10は、現在のところ、日本工業規格(JIS250)に基いて設計されており、該弾性Oリング10の嵌合される溝が、例えば図16のような断面形状の角溝12の場合、その溝幅WはW=1.34φ2(φ2は、弾性Oリング10の断面部の直径)、また該弾性Oリング10が嵌合される溝が、例えば図17のような蟻溝16の場合、その溝角θはθ=25.0°で設計されるようになっている。
【0005】
なお、図16および図17中の弾性シール構造は、例えば図15中の半導体ウエハー2を出し入れするドア部4に適用した場合を一例として示している。
【0006】
【特許文献1】公表特許公報2001−512897号(明細書第1−19頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、実際に計測して見ると、上記の各関係式で設計されるOリング装着溝を用いる場合、角溝12、蟻溝16何れの場合にも、弾性Oリング10に対する締め付け率を大きくしても、必ずしも十分に高い反発力が得ることができず、シール性能のさらなる向上が困難であることが判明した。
【0008】
そこで、本願発明は、このような事情に鑑み、上述の日本工業規格で設計された溝形状を用いる場合に比べて、より高い弾性Oリングの反発力を得ることができる寸法関係の溝形状および締め付け率を有する弾性シール部材の構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0010】
(1) 課題解決手段
この発明の課題解決手段は、第1のプレート11と、該第1のプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記第1のプレート11に圧接される第2のプレート13とを備えてなる弾性シール部材であって、上記蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であり、上記弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξが、10%以上であることを特徴としている。
【0011】
このように、第1のプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であると、弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となる。
【0012】
今例えば、蟻溝16底部の内周側および外周側各コーナー部の曲率半径R3と溝角θを変化させた蟻溝16における弾性Oリング10の挙動を解析すると、溝角θが30.0→25.0→20.0→17.5→15.0→12.5→10.0と小さくなるにしたがって、弾性Oリング10の反発力が次第に上昇する。
【0013】
特に、溝角θが15.0deg(15.0°)より小さい場合、締め付け率ξが10%以上となる時点から、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇する。
【0014】
またJIS規格値のθ=25.0deg(25.0°)よりも小さいθ=20.0deg(20.0°)、θ=17.5deg(17.5°)の時でも、少なくとも締め付け率ξが20%を超えるようになると、有効に反発力が向上するようになる。
【0015】
さらに、溝角θと締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の断面Mises応力分布を、その断面変形によって観察すると、溝角θが小さくなるにしたがって、弾性Oリング10と蟻溝16の内外両側壁面との接触面積が増大することが明らかである。そして、同接触面積の増大が反発力上昇の原因であると判断される。
【0016】
要するに、蟻溝16の場合、反発力は蟻溝16底部の内外コーナー部の曲率半径R3による影響をほとんど受けない。これは同蟻溝16底部の内外両コーナー部の曲率半径R3が変わっても、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積がほとんど変わらないことによると推測される。
【0017】
これに対して、弾性Oリング10の反発力は溝角θによる影響を大きく受け、θが小さくなるほど反発力が上がる。特に溝角θが15.0deg(15.0°)以下である場合、例えば締め付け率ξが10%程度の場合でも、反発力は急激に上昇する。これは溝角θが小さくなるにしたがい、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積の増大で反発力が上昇するからであると考えられる。
【0018】
これらのことからも、シールプレートである第1のプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0deg〜20.0deg(10.0°〜20.0°)であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝θ=25.0deg(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製等の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となることが裏付けられる。
【発明の効果】
【0019】
以上の結果、本願発明によると、弾性Oリングが十分な弾性反発力を有し、高いシール性能を発揮することができる高性能の弾性シール部材を提供することができるようになる。しかも、弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξを、10%以上としたことにより、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して、本願発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
(最良の実施の形態)
図1〜図4は、本願発明の最良の実施の形態に係る弾性シール部材のシール構造と同弾性シール構造において用いられる弾性Oリングの構造を示している。
【0022】
この最良の実施の形態の弾性シール構造は、例えば図1に示すように、シール部の一方側シール面を構成するアルミナ製のシールプレート(第1のプレート)11と、該シールプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される図2、図3のようなフッ素ゴム製の弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記シールプレート11に圧接される、シール部の他方側シール面を構成するアルミナ製の蓋プレート(第2のプレート)13とを備えて構成されている。
【0023】
そして、上記蟻溝16内に上記弾性Oリング10を、例えば図1に示すように嵌合して、その上方側から上記蓋プレート13を所定の締め付け率で圧接することにより、上記弾性Oリング10を図4のように圧縮変形させて蓋プレート13方向に所望の反発力を得ることにより、上記シールプレート11と上記蓋プレート13との間のOリング空間の内側と外側とを高精度にシールするようになっている。
【0024】
上記蟻溝16は、その溝角がθ、開口部で見た内径がD、深さがE、底部の内周側と外周側各コーナー部の曲率半径がR3となっている。
【0025】
また上記弾性Oリング10は、例えばリング部の内径がφ1、断面部の直径がφ2となっている。
【0026】
そして、この最良の実施の形態の場合、以上の構成において、特に上記蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であることを特徴としている。
【0027】
このように、シールプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となる。
【0028】
今、これをFEM解析によって確認して見ると、次のようになった。
【0029】
(1) 解析モデル
図1の構成の弾性シール部材のシール構造(シールプレート11および蓋プレート13の材料:アルミナ、蟻溝16の溝角がθ、内径がD、深さがE、溝底部の内周側と外周側の各コーナー部の曲率半径がR3)において、図2、図3に示すような構成(リング部の内径φ1、断面部の直径φ2)のフッ素ゴム製の弾性Oリング10を採用した。
【0030】
そして、同図2、図3の構造の弾性Oリング10を、例えば図1に示すように、上記構造のシールプレート11の蟻溝16内に嵌合し、蓋プレート13を介して中心方向下方に所定値以上の締付力を加え、図4のように圧縮変形させることにより、その挙動を解析した(JIS:P22A〜P50を参照)。
【0031】
フッ素ゴム製の弾性Oリング10に比べると、アルミナ製のシールプレート11および蓋プレート13は、著しく剛性が高く、剛体として扱うことができる。したがって、弾性Oリング10を超弾性の軸対称要素、蟻溝16と蓋プレート13とを剛体と見なし、蟻溝16を完全固定の節点、蓋プレート13を鉛直方向に強制変位を有する節点で各々モデリングする一方、弾性Oリング10と蟻溝16の壁面、弾性Oリング10と蓋プレート13の内壁面との間の接触による摩擦はないものとした。
【0032】
(2) 解析条件
(拘束条件)
この解析では、上述のように蟻溝16と蓋プレート13を剛体扱いするので、蟻溝16の内側形状を表す節点を完全固定し、また蓋プレート13の内面形状を表す節点を鉛直方向以外に固定した。
【0033】
(荷重条件)
そして、同拘束条件下において、図5に示すように、蓋プレート13に対して鉛直方向下方への強制変位を与える。
【0034】
蟻溝16の場合、締め付け率ξ用いた表現がわかりやすい。そこで、上記弾性Oリング10の締め付け率ξを、次の式で定義する。
【0035】
ξ=(H−h)/H
ここで、Hは、弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さ(直径:図5参照・・・H=φ2)で、hは、弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さ(短軸方向の直径:図5参照)である。よって、蓋プレート13の鉛直方向の最大強制変位量ν=(H−h)は、ξHで求められる。
【0036】
蟻溝16底部の内周側および外周側各コーナー部の曲率半径R3と溝角θを変化させた蟻溝16における弾性Oリング10(リング部の内径D=23.7mm、断面部の直径φ2=3.5mm)の挙動を解析する。
【0037】
(溝底部の内外コーナー部の曲率半径R3の影響)
次に、溝角θを20.0deg(θ=20°)とした蟻溝16で、溝部底部の内外各コーナー部の曲率半径R3を0.4〜1.0mmに変化させた場合の、締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の反発力の変化を、次の表1と図6に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
これらによれば、同コーナー部の曲率半径R3が弾性Oリング10の反発力には、ほとんど影響を及ぼさないことがわかる。
【0040】
(溝角θの影響)
これに対して、蟻16溝底部の内外コーナー部の曲率半径R3を0.4mmとした蟻溝16で、溝角θを10.0〜30.0deg(θ=10.0°〜30.0°)に変化させた場合の、締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の反発力の変化を次の表2と図7に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
これによると、溝角θが30.0→25.0→20.0→17.5→15.0→12.5→10.0と小さくなるにしたがって、弾性Oリング10の反発力が次第に上昇することが明らかである。特に、溝角θが15.0deg(15.0°)より小さい場合、締め付け率ξが10%以上となる時点から、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇することが読み取れる。
【0043】
またJIS規格値のθ=25.0deg(25.0°)よりも小さいθ=20.0deg(20.0°)、θ=17.5deg(17.5°)の時でも、少なくとも締め付け率ξが20%を超えるようになると、有効に反発力が向上するようになる。
【0044】
さらに、溝角θと締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の断面Mises応力分布を、その断面変形とともに図8(a),(b),(c)〜図14(a),(b),(c)に示す。これらによると、溝角θが小さくなるにしたがって、弾性Oリング10と蟻溝16の内外両側壁面との接触面積が増大することが明らかである。そして、同接触面積の増大が反発力上昇の原因であると思われる。
【0045】
要するに、蟻溝16の場合、反発力は蟻溝16底部の内外コーナー部の曲率半径R3による影響をほとんど受けない。これは同蟻溝16底部の内外両コーナー部の曲率半径R3が変わっても、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積がほとんど変わらないことによると推測される。
【0046】
これに対して、弾性Oリング10の反発力は溝角θによる影響を大きく受け、θが小さくなるほど反発力が上がる。特に溝角θが15.0deg(15.0°)以下である場合、例えば締め付け率ξが10%程度の場合でも、反発力は急激に上昇する。これは溝角θが小さくなるにしたがい、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積の増大で反発力が上昇するからであると考えられる。
【0047】
これらのことからも、シールプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0deg〜20.0deg(10.0°〜20.0°)であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝θ=25.0deg(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となることが裏付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本願発明の最良の実施の形態に係る弾性シール部材のシール構造を示す断面図である。
【図2】同シール部材の弾性Oリングの構成を示す平面図である。
【図3】同弾性Oリングの断面図である。
【図4】同シール部材の弾性Oリングのシール時の圧縮変形状態を示す断面図である。
【図5】上記弾性Oリングのシール時の変形状態を示す説明図である。
【図6】同弾性Oリングの締め付け率ξが、5.0%、10.0%、15.0%、20.0%、25.0%、27.0%の時の嵌合溝底部コーナー部の曲率半径R3と反発力との関係を示すグラフである。
【図7】同弾性Oリングを嵌合する蟻溝の溝角θが、10.0deg、12.5deg、15.0deg、17.5deg、20.0deg、30.0degの各場合における当該弾性Oリングの締め付け率ξと反発力との関係を示すグラフである。
【図8】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、10.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、24.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図9】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、12.5degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、26.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図10】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、15.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図11】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、17.5degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図12】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、20.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図13】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、25.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図14】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、30.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図15】従来から、一般的に弾性シール部材が採用されている装置の一例を示す概略図である。
【図16】同弾性シール部材のシール構造の一例を示す断面図である。
【図17】同弾性シール部材のシール構造の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10は弾性Oリング、11はシールプレート、13は蓋プレート、16は蟻溝、θは溝角、ξは締め付け率である。
【技術分野】
【0001】
本願発明は、弾性シール部材のシール部の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体の製造工程において、製造したシリコンウエハー等の半導体ウエハーに、ドライ洗浄処理としてのプラズマ処理を施して表面の汚染物質を除去するような場合、例えば図15に示すような真空チャンバー1を用いて、プラズマ放電電極6によりプラズマを発生させ、同真空チャンバー1内に収納した半導体ウエハー2に照射する方法が採用されている。また、この場合、必要に応じて不活性ガスによる洗浄処理も併用される。
【0003】
そして、このようなプラズマによる半導体洗浄装置では、上記真空チャンバー1内の高い真空度を保つために、例えば真空チャンバー1上部の反応室開閉用の蓋部3や、半導体ウエハー2を出し入れするドア部4、空気および不活性ガス等排出用配管5との接続部、空気および不活性ガス等排出用配管5と排気用真空ポンプ7との接続部に設けられた開閉バルブ部8などの各種開口部には、弾性シール部材として、一般にシール性の高い例えばゴム製の弾性Oリング10を使用した弾性シール構造が採用されている(例えば、これと同様のシール構造を採用したものとして、以下の特許文献1を参照)。
【0004】
そして、これら各ゴム製の弾性Oリング10は、現在のところ、日本工業規格(JIS250)に基いて設計されており、該弾性Oリング10の嵌合される溝が、例えば図16のような断面形状の角溝12の場合、その溝幅WはW=1.34φ2(φ2は、弾性Oリング10の断面部の直径)、また該弾性Oリング10が嵌合される溝が、例えば図17のような蟻溝16の場合、その溝角θはθ=25.0°で設計されるようになっている。
【0005】
なお、図16および図17中の弾性シール構造は、例えば図15中の半導体ウエハー2を出し入れするドア部4に適用した場合を一例として示している。
【0006】
【特許文献1】公表特許公報2001−512897号(明細書第1−19頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、実際に計測して見ると、上記の各関係式で設計されるOリング装着溝を用いる場合、角溝12、蟻溝16何れの場合にも、弾性Oリング10に対する締め付け率を大きくしても、必ずしも十分に高い反発力が得ることができず、シール性能のさらなる向上が困難であることが判明した。
【0008】
そこで、本願発明は、このような事情に鑑み、上述の日本工業規格で設計された溝形状を用いる場合に比べて、より高い弾性Oリングの反発力を得ることができる寸法関係の溝形状および締め付け率を有する弾性シール部材の構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0010】
(1) 課題解決手段
この発明の課題解決手段は、第1のプレート11と、該第1のプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記第1のプレート11に圧接される第2のプレート13とを備えてなる弾性シール部材であって、上記蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であり、上記弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξが、10%以上であることを特徴としている。
【0011】
このように、第1のプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であると、弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となる。
【0012】
今例えば、蟻溝16底部の内周側および外周側各コーナー部の曲率半径R3と溝角θを変化させた蟻溝16における弾性Oリング10の挙動を解析すると、溝角θが30.0→25.0→20.0→17.5→15.0→12.5→10.0と小さくなるにしたがって、弾性Oリング10の反発力が次第に上昇する。
【0013】
特に、溝角θが15.0deg(15.0°)より小さい場合、締め付け率ξが10%以上となる時点から、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇する。
【0014】
またJIS規格値のθ=25.0deg(25.0°)よりも小さいθ=20.0deg(20.0°)、θ=17.5deg(17.5°)の時でも、少なくとも締め付け率ξが20%を超えるようになると、有効に反発力が向上するようになる。
【0015】
さらに、溝角θと締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の断面Mises応力分布を、その断面変形によって観察すると、溝角θが小さくなるにしたがって、弾性Oリング10と蟻溝16の内外両側壁面との接触面積が増大することが明らかである。そして、同接触面積の増大が反発力上昇の原因であると判断される。
【0016】
要するに、蟻溝16の場合、反発力は蟻溝16底部の内外コーナー部の曲率半径R3による影響をほとんど受けない。これは同蟻溝16底部の内外両コーナー部の曲率半径R3が変わっても、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積がほとんど変わらないことによると推測される。
【0017】
これに対して、弾性Oリング10の反発力は溝角θによる影響を大きく受け、θが小さくなるほど反発力が上がる。特に溝角θが15.0deg(15.0°)以下である場合、例えば締め付け率ξが10%程度の場合でも、反発力は急激に上昇する。これは溝角θが小さくなるにしたがい、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積の増大で反発力が上昇するからであると考えられる。
【0018】
これらのことからも、シールプレートである第1のプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0deg〜20.0deg(10.0°〜20.0°)であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝θ=25.0deg(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製等の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となることが裏付けられる。
【発明の効果】
【0019】
以上の結果、本願発明によると、弾性Oリングが十分な弾性反発力を有し、高いシール性能を発揮することができる高性能の弾性シール部材を提供することができるようになる。しかも、弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξを、10%以上としたことにより、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して、本願発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0021】
(最良の実施の形態)
図1〜図4は、本願発明の最良の実施の形態に係る弾性シール部材のシール構造と同弾性シール構造において用いられる弾性Oリングの構造を示している。
【0022】
この最良の実施の形態の弾性シール構造は、例えば図1に示すように、シール部の一方側シール面を構成するアルミナ製のシールプレート(第1のプレート)11と、該シールプレート11に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝16と、該蟻溝16に嵌合される図2、図3のようなフッ素ゴム製の弾性Oリング10と、該弾性Oリング10を介して上記シールプレート11に圧接される、シール部の他方側シール面を構成するアルミナ製の蓋プレート(第2のプレート)13とを備えて構成されている。
【0023】
そして、上記蟻溝16内に上記弾性Oリング10を、例えば図1に示すように嵌合して、その上方側から上記蓋プレート13を所定の締め付け率で圧接することにより、上記弾性Oリング10を図4のように圧縮変形させて蓋プレート13方向に所望の反発力を得ることにより、上記シールプレート11と上記蓋プレート13との間のOリング空間の内側と外側とを高精度にシールするようになっている。
【0024】
上記蟻溝16は、その溝角がθ、開口部で見た内径がD、深さがE、底部の内周側と外周側各コーナー部の曲率半径がR3となっている。
【0025】
また上記弾性Oリング10は、例えばリング部の内径がφ1、断面部の直径がφ2となっている。
【0026】
そして、この最良の実施の形態の場合、以上の構成において、特に上記蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であることを特徴としている。
【0027】
このように、シールプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0°〜20.0°であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となる。
【0028】
今、これをFEM解析によって確認して見ると、次のようになった。
【0029】
(1) 解析モデル
図1の構成の弾性シール部材のシール構造(シールプレート11および蓋プレート13の材料:アルミナ、蟻溝16の溝角がθ、内径がD、深さがE、溝底部の内周側と外周側の各コーナー部の曲率半径がR3)において、図2、図3に示すような構成(リング部の内径φ1、断面部の直径φ2)のフッ素ゴム製の弾性Oリング10を採用した。
【0030】
そして、同図2、図3の構造の弾性Oリング10を、例えば図1に示すように、上記構造のシールプレート11の蟻溝16内に嵌合し、蓋プレート13を介して中心方向下方に所定値以上の締付力を加え、図4のように圧縮変形させることにより、その挙動を解析した(JIS:P22A〜P50を参照)。
【0031】
フッ素ゴム製の弾性Oリング10に比べると、アルミナ製のシールプレート11および蓋プレート13は、著しく剛性が高く、剛体として扱うことができる。したがって、弾性Oリング10を超弾性の軸対称要素、蟻溝16と蓋プレート13とを剛体と見なし、蟻溝16を完全固定の節点、蓋プレート13を鉛直方向に強制変位を有する節点で各々モデリングする一方、弾性Oリング10と蟻溝16の壁面、弾性Oリング10と蓋プレート13の内壁面との間の接触による摩擦はないものとした。
【0032】
(2) 解析条件
(拘束条件)
この解析では、上述のように蟻溝16と蓋プレート13を剛体扱いするので、蟻溝16の内側形状を表す節点を完全固定し、また蓋プレート13の内面形状を表す節点を鉛直方向以外に固定した。
【0033】
(荷重条件)
そして、同拘束条件下において、図5に示すように、蓋プレート13に対して鉛直方向下方への強制変位を与える。
【0034】
蟻溝16の場合、締め付け率ξ用いた表現がわかりやすい。そこで、上記弾性Oリング10の締め付け率ξを、次の式で定義する。
【0035】
ξ=(H−h)/H
ここで、Hは、弾性Oリング10の圧縮変形前の断面高さ(直径:図5参照・・・H=φ2)で、hは、弾性Oリング10の圧縮変形後の断面高さ(短軸方向の直径:図5参照)である。よって、蓋プレート13の鉛直方向の最大強制変位量ν=(H−h)は、ξHで求められる。
【0036】
蟻溝16底部の内周側および外周側各コーナー部の曲率半径R3と溝角θを変化させた蟻溝16における弾性Oリング10(リング部の内径D=23.7mm、断面部の直径φ2=3.5mm)の挙動を解析する。
【0037】
(溝底部の内外コーナー部の曲率半径R3の影響)
次に、溝角θを20.0deg(θ=20°)とした蟻溝16で、溝部底部の内外各コーナー部の曲率半径R3を0.4〜1.0mmに変化させた場合の、締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の反発力の変化を、次の表1と図6に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
これらによれば、同コーナー部の曲率半径R3が弾性Oリング10の反発力には、ほとんど影響を及ぼさないことがわかる。
【0040】
(溝角θの影響)
これに対して、蟻16溝底部の内外コーナー部の曲率半径R3を0.4mmとした蟻溝16で、溝角θを10.0〜30.0deg(θ=10.0°〜30.0°)に変化させた場合の、締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の反発力の変化を次の表2と図7に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
これによると、溝角θが30.0→25.0→20.0→17.5→15.0→12.5→10.0と小さくなるにしたがって、弾性Oリング10の反発力が次第に上昇することが明らかである。特に、溝角θが15.0deg(15.0°)より小さい場合、締め付け率ξが10%以上となる時点から、弾性Oリング10の反発力が急激に上昇することが読み取れる。
【0043】
またJIS規格値のθ=25.0deg(25.0°)よりも小さいθ=20.0deg(20.0°)、θ=17.5deg(17.5°)の時でも、少なくとも締め付け率ξが20%を超えるようになると、有効に反発力が向上するようになる。
【0044】
さらに、溝角θと締め付け率ξの違いによる弾性Oリング10の断面Mises応力分布を、その断面変形とともに図8(a),(b),(c)〜図14(a),(b),(c)に示す。これらによると、溝角θが小さくなるにしたがって、弾性Oリング10と蟻溝16の内外両側壁面との接触面積が増大することが明らかである。そして、同接触面積の増大が反発力上昇の原因であると思われる。
【0045】
要するに、蟻溝16の場合、反発力は蟻溝16底部の内外コーナー部の曲率半径R3による影響をほとんど受けない。これは同蟻溝16底部の内外両コーナー部の曲率半径R3が変わっても、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積がほとんど変わらないことによると推測される。
【0046】
これに対して、弾性Oリング10の反発力は溝角θによる影響を大きく受け、θが小さくなるほど反発力が上がる。特に溝角θが15.0deg(15.0°)以下である場合、例えば締め付け率ξが10%程度の場合でも、反発力は急激に上昇する。これは溝角θが小さくなるにしたがい、弾性Oリング10と溝部両側壁面との接触面積の増大で反発力が上昇するからであると考えられる。
【0047】
これらのことからも、シールプレート11の蟻溝16の溝角θが、10.0deg〜20.0deg(10.0°〜20.0°)であると、上記弾性Oリング10に対する締め付け率ξが約10.0%以上に大きくなった時に、従来のJIS規格で設計された蟻溝θ=25.0deg(θ=25.0°)を用いる場合に比べて、より高い反発力が得られるようになり、フッ素ゴム製の弾性Oリング10のシール性能の著しい向上が可能となることが裏付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本願発明の最良の実施の形態に係る弾性シール部材のシール構造を示す断面図である。
【図2】同シール部材の弾性Oリングの構成を示す平面図である。
【図3】同弾性Oリングの断面図である。
【図4】同シール部材の弾性Oリングのシール時の圧縮変形状態を示す断面図である。
【図5】上記弾性Oリングのシール時の変形状態を示す説明図である。
【図6】同弾性Oリングの締め付け率ξが、5.0%、10.0%、15.0%、20.0%、25.0%、27.0%の時の嵌合溝底部コーナー部の曲率半径R3と反発力との関係を示すグラフである。
【図7】同弾性Oリングを嵌合する蟻溝の溝角θが、10.0deg、12.5deg、15.0deg、17.5deg、20.0deg、30.0degの各場合における当該弾性Oリングの締め付け率ξと反発力との関係を示すグラフである。
【図8】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、10.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、24.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図9】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、12.5degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、26.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図10】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、15.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図11】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、17.5degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図12】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、20.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図13】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、25.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図14】同弾性Oリングを嵌合される蟻溝の溝角θが、30.0degである場合において、締め付け率ξを10.0%、20.0%、27.0%と3段階に上昇させた時の圧縮変形状態を示す図である。
【図15】従来から、一般的に弾性シール部材が採用されている装置の一例を示す概略図である。
【図16】同弾性シール部材のシール構造の一例を示す断面図である。
【図17】同弾性シール部材のシール構造の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10は弾性Oリング、11はシールプレート、13は蓋プレート、16は蟻溝、θは溝角、ξは締め付け率である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプレート(11)と、該第1のプレート(11)に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝(16)と、該蟻溝(16)に嵌合される弾性Oリング(10)と、該弾性Oリング(10)を介して上記第1のプレート(11)に圧接される第2のプレート(13)とを備えてなる弾性シール部材であって、上記蟻溝(16)の溝角θが、10.0°〜20.0°であり、上記弾性Oリング(10)の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング(10)の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξが、10%以上であることを特徴とする弾性シール部材。
【請求項1】
第1のプレート(11)と、該第1のプレート(11)に形成された弾性Oリング嵌合用の蟻溝(16)と、該蟻溝(16)に嵌合される弾性Oリング(10)と、該弾性Oリング(10)を介して上記第1のプレート(11)に圧接される第2のプレート(13)とを備えてなる弾性シール部材であって、上記蟻溝(16)の溝角θが、10.0°〜20.0°であり、上記弾性Oリング(10)の圧縮変形前の断面高さをHとし且つ上記弾性Oリング(10)の圧縮変形後の断面高さをhとしたとき、ξ=(H−h)/Hで与えられる締め付け率ξが、10%以上であることを特徴とする弾性シール部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−80607(P2011−80607A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13930(P2011−13930)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【分割の表示】特願2004−216874(P2004−216874)の分割
【原出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【分割の表示】特願2004−216874(P2004−216874)の分割
【原出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
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