説明

弾性不織布複合材の製法

本発明は、長手方向(L)での第1の不織布層(4、4a)の供給および搬送することと、多数の弾性フィラメント(6)の供給することと、複合材(14)を得るための前記多数の弾性フィラメント(6)と前記不織布層(4、4a)の第1の面(70)の接合することと、前記複合材(14)を溝付きのかみ合う対の延伸ロール(15)の隙間に通すことによる長手方向(L)での前記不織布層(4、4a)の少なくとも部分的な過延伸をさせることによって、複合材(14)を長手方向(L)に延伸させることを含み、その際、弾性フィラメント(6)は、本質的に長手方向(L)に配向されていて、その結果、少なくとも1cm2につき互いに最大10個の交点を有するように不織布複合材中に配置されている、弾性不織布複合材(24)のウェブの製法に関する。さらに本発明は、この方法により製造される不織布複合材ならびにこのような不織布複合材を含むパンツ形の衛生用品(60)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性不織布複合材の製法、弾性不織布複合材ならびに弾性不織布複合材を含むパンツ形の衛生用品に関する。
【背景技術】
【0002】
パンツ形の吸収性の使い捨て用品、例えば衛生用品、にはこの衛生用品の身体にぴったり合うこと(Passform)および従って着用時の快適さを改善するために弾性部品が含まれることが多い。
【0003】
弾性部品はしばしば弾性糸の形の多数の弾性化手段、この弾性化手段は初期応力が与えられた状態で本質的に非弾性の支持材料(Chassismaterialien)におもに接着される、であることが多い。その際、ウエストエッジ範囲が円周方向に好ましくは連続的に弾性化されていることが通常である。公知のパンツ型おむつ(Windelhosen)の場合には、前方範囲にも後方範囲にも弾性化手段が用意されている。同様に股ぐりを取り囲む、ないしは股ぐりを形成する円周範囲は少なくとも部分的に弾性に形成されており、そのことによって、排泄物の横漏れを防止するためにその箇所において使用者の皮膚表面への衛生用品の十分に漏れのない密着が保証されている。弾性の股ぐり以外に追加の横漏れ防止を提供する立ち上がった折り返し要素も公知のパンツ型おむつに既に使用されており、かつ(例えば欧州出願公開特許第1184017号、欧州出願公開特許第1199058号、欧州出願公開特許第1308148号から)公知である。
【0004】
ウエストエッジと股範囲との間にほぼ横方向に延伸された弾性糸の形の弾性化手段、この弾性化手段は初期応力が与えられた状態で本質的に非弾性の支持材料におもに接着される(ストレッチ・ボンディング)、を有する不織布複合材を使用することがさらに公知である。
【0005】
この種の複合材の製法は、国際公開第01/88245号パンフレットで既に開示されている。この方法には弾性フィラメントの押出および接着剤を用いたフィラメントと不織布ウェブとの接合が含まれ、この際、弾性フィラメントは初期応力が与えられた状態で不織布ウェブに接合される(ストレッチ・ボンディング)。
【0006】
この方法の欠点は、フィラメントと不織布ウェブとの接合に大量の接着剤が必要であることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の課題は、この欠点を回避する弾性フィラメントを含む弾性不織布複合材の製法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は本発明による方法において、第1の不織布層を長手方向に供給および搬送し、多数の弾性フィラメントを供給し、複合材を形成するための前記多数の弾性フィラメントを前記不織布層の第1の面に接合し、前記複合材を溝付きのかみ合う第1の対の延伸ロール(Dehnwalzen)の隙間に通すことによって長手方向での前記不織布層を少なくとも部分的に過延伸(Uberdehnen)させることによって複合材を長手方向に延伸させ、その際、弾性フィラメントは、本質的に長手方向に配向され、その結果、少なくとも1cm2につき互いに最大10個の交点を有するように配置されるようにすることによって解決される。好ましくは、弾性フィラメントは長手方向に互いに平行になるように配置される。
【0009】
国際公開第01/88245号パンフレットによって明示された従来技術の場合には積層物の有効延伸がストレッチ・ボンディングによって、つまり初期応力が与えられた弾性フィラメントと不織布層の接合によって保証されるのに対し、本発明によって、有効延伸の少なくとも本質的な部分は、既に接合された複合材中の不織布層が後から過延伸、即ち持続的に変形され、その一方で弾性フィラメントがその延伸プロセス中に本質的には弾性変形することによって達成される。過延伸は本発明によれば複合材を溝付きのかみ合う第1の対の延伸ロールの隙間に通すことによって行なわれる。弾性フィラメントと不織布層の接合を、つまり弾性フィラメントに著しい初期応力が与えられていない時点で行なうことができる。これには、不織布層と弾性フィラメントとの間の保持力に対して不織布複合材の製造の経過に沿ってはるかに少ない力が対比され、従って使用されなければならない接着剤がより少ないかあるいはそれどころか付加的な接着促進剤を完全に省略することができるという利点がある。本発明の有利な別の形態の場合には初期応力は1.5未満でさえであり、特に1.3未満、さらに特に1.2未満、さらに特に1.1未満、そして好ましくは1.05未満である。この際、初期応力1.5は50%の弾性フィラメントの延伸、つまり例えば長さ10cmのフィラメント片が15cmになる延伸、を意味する。
【0010】
さらなる利点はストレッチ・ボンディングに比して顕著に少ない材料使用であり、それというのも本発明に従った不織布層の過延伸のために同じ材料使用で弾性不織布複合材ウェブの連続メートル(Laufmetern)における生産高が顕著に高められているからである。
【0011】
本方法の有利な形態の場合には複合材は、複合材が溝付きのかみ合う第1の対の延伸ロールの隙間に通されることにより長手方向に35〜300%、特に50〜200%、延伸される。延伸とは本明細書の場合、初期長さに対する長さの変化の比率のことをいう。初期長さ例えば100cmの断片が長さ150cmに延伸されたとすると、この解釈によれば50%延伸されたということになる。
【0012】
前記延伸に関連した不織布層の持続的な延伸の程度に応じて、そこから結果として、長手方向に有効延伸(延伸性)35〜300%、特に50〜200%、を有する不織布複合材が生じる。
【0013】
有効延伸(Dehnung)または延伸性(Dehnbarkeit)とは、不織布複合材の断片の初期長さに対する可能な長さの変化の比率のことをいう。可能な長さの変化は本明細書においては次のとおり標準化された方法に従って求められる。
【0014】
不織布複合材の幅50mm(不織布複合材の横方向の寸法)および長さ約150mm(不織布複合材の長手方向の寸法)の断片を応力のない状態で24hにわたって23℃および相対湿度50%で温度湿度調整する。引き続き、不織布複合材片をEN ISO 527−1(1996)に従った水平式引張試験機に挟み込み、その際、挟み込み装置の間隔、つまり初期長さL0は100mmである。この際、この断片は50mmのその全幅にわたって一方の端を、固定されているクランピングジョーに固く挟み込まれる。もう一方の端においてこの断片は50mmのその全幅にわたってその引張試験機の可動のクランピングジョーに固く挟み込まれ、かつ10Nの力に達するまで荷重され、その際、この可動のクランピングジョーの速度は500mm/minである。引き続き、断片の延伸された長さL1を単位mmで測定する。
【0015】
有効延伸(Die Verfugbare Dehnung)は次式に従って%で算出される。
【0016】
【数1】

【0017】
不織布複合材の十分に大きな断片を利用できないようなことがあれば、相応に比較的小さな断片における有効延伸が算出される。この場合には荷重はそれぞれ断片幅10mmにつき2Nの値に調整することができる。
【0018】
もう1つの発明概念によれば、複合材を溝付きのかみ合う第1の対の延伸ロールの隙間に通した後に、さらにいくつかの対、特にさらに2対、殊にさらに1対、の溝付きのかみ合う延伸ロールのそれぞれの隙間に通してもよい。このような場合には過延伸は段階的に行なうことができる。この発明概念の別の形態の場合には、複合材は、溝付きのかみ合う第1の対の延伸ロールの隙間に通されることにより、さらなる対の溝付きのかみ合う延伸ロールの各隙間に通されることによるよりも強く延伸されることが好ましい。
【0019】
経済的な理由から、1つもしくはいくつかの不織布層は非弾性材料から形成されていることが好ましい。
【0020】
本発明による方法の第1の選択肢の場合には、弾性フィラメントを別の製造過程、つまりオフライン、で自体公知の方法で製造し、引き続きエンドレスにロールに巻き取り、そして弾性フィラメントを不織布複合材の製造の経過に沿ってロールから繰り出すように計画されている。これに対して、不織布複合材の製法に弾性フィラメントの押出がともに含まれることは可能でありかつ特に有利である。このような場合は弾性フィラメントのインライン製造と呼ばれる。
【0021】
既に先に示したとおり、弾性フィラメントを直接、つまり特にさらなる接着促進剤なしに不織布層に接合することが特に経済的な理由から有利であることが明らかである。このために弾性フィラメントが持続的な付着力を有するポリマーを含有してもよい。弾性フィラメントのインライン製造の場合には弾性フィラメントと不織布層の持続的な接合は、弾性フィラメントを押出の少し後に完全には硬化していない状態で不織布層と接触させることによっても行なってもよい。弾性フィラメントを不織布層といっしょにロール対、特にカレンダロール対、のプレス間隙、特に加熱可能なプレス間隙、に通すことは可能であり、また有利でもある。この際、不織布層と弾性フィラメントは全面的に、しかし好ましくは不連続的に接合パターン、つまり接合する領域と接合しない領域のパターン、特に点状接合パターン、によって熱的に、つまり熱により生じた溶接接合によって接合することができる。好ましくは接合パターンは、弾性フィラメントのそれぞれが少なくとも1つの接合領域、特に少なくとも2つ、殊に少なくとも3つ、の接合領域を貫いて延びるようにデザインされている。
【0022】
不織布複合材の長手方向の延伸のステップに関連してウェブの横方向のくびれ、即ち横方向の長さの減少、を阻止するために、不織布複合材のウェブを横方向で固定することが有利であることは明らかであるといえる。それにもかかわらず、わずかな程度、特に50%未満、さらに特に30%未満、さらに特に20%未満、きわめて特に10%未満、のくびれを適切に可能にすることは有利であるといえる。本明細書ではくびれ(Die Einshnurung)は次式に従って%で計算される。
【0023】
【数2】

【0024】
式中、LQ0は過延伸処理段階前のウェブの横方向の長さであり、LQ1は過延伸処理段階後のウェブの横方向の長さである。
【0025】
このような場合には、不織布複合材に横方向にも少なくともわずかな延伸性をもたせることは可能である。
【0026】
別の実施形態の場合には本発明による方法に第2の不織布層の供給が含まれる。好ましくは第2の不織布層は、第1および第2の不織布層が弾性フィラメントをサンドイッチ状に閉じ込めるようにして供給および配置される。弾性フィラメントが第1および第2の不織布層といっしょにロール対のプレス間隙、特に加熱可能なプレス間隙に通される場合が有利であることが明らかである。この際、それら不織布層は全面的に、しかし好ましくは不連続的に接合パターン、つまり接合する領域と接合しない領域のパターン、特に点状接合パターン、によって熱的に接合することができる。好ましくは接合パターンは、弾性フィラメントのそれぞれが少なくとも1つの接合領域、特に少なくとも2つ、殊に少なくとも3つ、の接合領域を貫いて延びるようにデザインされている。
【0027】
第1および/または第2の不織布層を自体公知の方法で別の製造過程、つまりオフラインで、従来技術で公知の方法、例えばスパンボンド不織布、カード不織布、スパンレース不織布(spunlacevlies)、もしくはメルトブローン不織布製法、に従って製造しかつ引き続きエンドレスにロールに巻き取ることができ、そのことによって先に製造された不織布層が次に弾性不織布複合材の製造の経過に沿ってロールから繰り出される。代替的に、弾性不織布複合材の製法が殊にスパンボンド不織布製法に従った、少なくとも1つの、好ましくは2つの、不織布層のインライン製造であることは可能でありかつ有利である。
【0028】
第1の不織布層は、−第2の不織布層が予定されている場合には−および好ましくは第2の不織布層も、好ましくは単位面積当りの重量5〜30g/m2、特に8〜25g/m2、さらに特に10〜22g/m2、殊に12〜18g/m2を有する。
【0029】
第1および/または第2の不織布層は特に長手方向に、そして好ましくは横方向にも本質的に非弾性である。このことは、経費を節約することおよび後に記載する2フェーズの延伸特性曲線を可能にできるようにすることに寄与する。非弾性の不織布層とは本発明の枠内では、幅25mmの材料ストリップが延伸速度500mm/minでその初期長さの30%分の1回の延伸後に引き裂かれるか、あるいは引き続き即時の除荷により少なくとも7.5%の持続的な延伸を有する不織布材料のことをいう。これは例えば、長さ100mmの材料ストリップが長さ130mmに延伸されて、除荷後に少なくとも107.5cmの長さを有することを意味する。
【0030】
本発明の別の形態の場合には、不織布材料の延伸が不織布層の第1の領域が不織布層の第2の領域より強く過延伸されるように実施することがさらに提案される。第2の領域を本質的にまったく過延伸しないことが特に有利である。その際好ましくは、第1および第2の領域は交互に、不織布複合材のウェブの長手方向を横切って配置されている。このことによって結果として、使用時の不織布複合材の延伸特性曲線が2フェーズによって特徴づけられる。第1の、より強く過延伸された領域は長手方向の延伸に対し先ず第1の、わずかな抵抗を示す。強く過延伸された領域の最大延伸後に、より弱く過延伸され、もしくはそれどころか過延伸されていない領域のさらなる延伸にはその場合、標準使用時に予想しうる力を顕著に上回る、より高い力が必要とされる。この2フェーズ性によって使用者に、材料が引き裂きの危険にさらされる遙か以前に材料の最大延伸性についての示唆が与えられる。
【0031】
本発明の別の有利な実施の形態の場合には弾性フィラメントの太さは4〜700dtex、特に50〜300dtex、殊に100〜200dtex、である。この発明概念の別の形態の場合には第1の不織布層は、また好ましくは第2の不織布層も、dtexで測定された第1の繊度を有する繊維を含有し、その一方で弾性フィラメントは第2の繊度を有し、その際、この第2の繊度は第1の繊度より大きく、好ましくは100%まで大きく、特に好ましくは200%まで大きく、特に500%まで大きく、しかしながら好ましくは最大5000%大きく、特に好ましくは最大4000%、まったく特に好ましくは最大3000%大きく。不織布複合材の全重量における弾性フィラメントの重量の比率はその場合には好ましくは40%未満、特に30%未満、さらに特に20%未満、さらに特に15%未満、であるが、しかし好ましくは5%より大きい。
【0032】
弾性フィラメントは熱可塑性ポリマー、特に、ポリウレタン、弾性ポリエステル、弾性ポリアミド、弾性ポリオレフィンまたは弾性ブロック共重合体の群から選択された押出可能なポリマー、を含有するかあるいは好ましくはこのようなポリマーからなる。有利な押出可能な弾性ポリマーは国際公開第01/88245号パンフレットおよび国際公開第06/124092号パンフレットに開示されており、これらはこのことに関して完全に本発明の開示内容となる。
【0033】
横方向での弾性フィラメント相互の間隔は好ましくは0.5〜10mm、特に好ましくは1〜5mm、殊に1.2〜3.5mm、である。
【0034】
さらに本発明は、例えば上記で特徴を示した方法により製造しうるかもしくは製造された不織布複合材に関する。長手方向およびこれに対し垂直に延びる横方向を有する不織布複合材に第1の面および第2の面を有する少なくとも部分的に過延伸された第1の不織布層と、不織布層の第1の面に接合されており、その際、弾性フィラメントは少なくとも1cm2につき互いに最大10個の交点を有するように配置されており、その際、不織布複合材は長手方向に好ましくは35〜300%の延伸性を有するほぼ長手方向に配列された多数の弾性フィラメントとが含まれるのが好ましい。特に、弾性フィラメントは不織布複合材1cm2につき互いに最大8個、特に最大5個、特に最大3個、さらに特に最大1個、殊にまったく無しの、つまり0個の交点を有するように徹底して長手方向に並べられている。好ましくは、弾性フィラメントは長手方向に互いに平行に延びている。
【0035】
そのうえ、ウエスト開口部を形成し円周方向に間断なく閉じたウエストエッジと、股ぐりと、縦方向の側縁区分を有する前方部材および後方部材、この際、前方部材と後方部材は互いに衛生用品の長手方向に間隔をあけている、と、これら前方部材と後方部材を衛生用品の長手方向につなぐ吸収部材、この際、前方部材と後方部材との縦方向の側縁区分が製造業者側で互いに結合されていることによって、円周方向に間断なく閉じたウエストエッジおよび股ぐりが形成されており、かつこの際、前方部材および/または後方部材は本発明による不織布複合材を含有するかまたはそのような不織布複合材からなり、かつこの際、不織布複合材の長手方向が衛生用品の長手方向に対しほぼ垂直になっている、とを有する使い捨て可能な吸収性のパンツ形の衛生用品が本発明の対象である。特に衛生用品の長手方向における前方部材および/または後方部材の不織布複合材の長さは8〜50cm、特に10〜40cm、殊に12〜30cm、である。
【0036】
不織布複合材の水蒸気透過性は、DIN 53 122−1(発行:2001年8月)に従って測定されて、特に少なくとも300g/m2/24h、さらに特に少なくとも1000g/m2/24h、さらに特に少なくとも2000g/m2/24h、さらに特に少なくとも3000g/m2/24h、さらに特に少なくとも4000g/m2/24h、さらに特に少なくとも6000g/m2/24h、である。
【0037】
本発明のさらなる特徴、詳細および利点は添付の特許請求の範囲、図面および本発明の有利な実施形態の次の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による方法を操作するための装置の側面図が概略的な形式で示されている。
【図2】図1の線A−Aに沿った断面図が示されている。
【図3】線B−Bに沿った図5の横断面の部分図が示されている。
【図4】延伸ロール対のかみ合わせ部分の拡大図が示されている。
【図5】複合材の部分片が平面図で示されている。
【図6】線B−Bに沿った複合材の部分片の横断面が示されている。
【図7】応力のない状態での弾性不織布複合材の部分片が平面図で示されている。
【図8】引き伸ばされた状態での弾性不織布複合材の部分片が示されている。
【図9】本発明による別の方法を操作するための別の装置の側面図が概略的な形式で示されている。
【図10】縦方向の側縁区分が製造業者側で結合される前の平らに置かれた状態のパンツ形の衛生用品の第1の実施の形態の平面図が示されている。
【図11】縦方向の側縁区分が製造業者側で結合された後のパンツ形の衛生用品の透視図が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、弾性不織布複合材の製法を実施するための全体として符号2で示された装置を概略的に示す。ロール3から第1の既製の非弾性の不織布層4、特に単位面積当り重量18g/m2を有するPP−スパンボンド不織布層が速度v1で繰り出され、かつ長手方向Lに接触領域5に供給され、この接触領域内で弾性フィラメント6が第1の不織布層4の第1の面70上に本質的に応力のない状態で積層される。弾性フィラメント6は示されたケースではインラインで押出機7によって生じる。弾性フィラメント6をオフラインで製造しかつ不織布複合材製造プロセスに既製の材料として自体公知の方法で例えばロールからエンドレスに供給することも当然考えられうる。
【0040】
図2は、押出機7のヘッドを、線A−Aに沿った横断面で縮尺を無視して概略的に示している。弾性フィラメント6のための出口ノズル8が示されている。出口ノズルの間隔は約3mmである。
【0041】
不織布層4との弾性フィラメント6の接触は接触領域5内で、好ましくは押し出された弾性フィラメント6がまだ完全には硬化しておらずかつ従ってまだ少し溶けた、それゆえにまだ粘着性のある状態での時点で、行なわれる。
【0042】
第1の不織布層4と弾性フィラメント6からなる前積層物(Vorlaminat)9は、示されたケースでは、ロール11から繰り出される第1の面72および第2の面71を有する別の、第2の非弾性の不織布層10、特に単位面積当り重量18g/m2を有するPP−スパンボンド不織布層、で被覆される。前積層物9と第2の不織布層10はカレンダロール対13で形成されるプレス間隙12の直前に、第2の不織布層10の第2の面71が第1の不織布層4の第1の面70と向い合わせになるようにして一緒にされる。カレンダロール対13は、第1の滑面ロールと、島状突起のある構造の第2の特に加熱されるロールとを有し、その結果、プレス間隙に通されることによって前積層物9と第2の不織布層10は点状接合パターン、つまり点状に形成された結合された領域48とこれを取り囲む未結合の領域49の形成、により持続的に接合されることができる。この場合には、直接に第1および第2の不織布層4、10間の第1の溶融結合部50ならびに第1および/または第2の不織布層4、10と弾性フィラメント6との間の第2の溶融結合部51が得られる。その際、不織布層(4、10)は、弾性フィラメント6が第1の不織布層4の第1の面70と第2の不織布層10の第2の面71との間に位置するように配置されている。図3は上記点状接合パターンを図5の線B−Bに沿った横断面の部分拡大図で示す。
【0043】
上記点状接合パターンによる熱的な接合の代わりに不織布層4、10と弾性フィラメント6を接着促進剤によって、特に少量のホットメルト接着剤によって接合することも考えられうる。ホットメルト接着剤は好ましくはそれ自体公知のモジュール、例えばホットメルト噴霧−もしくはスリットヘッド(schlitzkopf)塗布装置を介して殊に不織布層4の第1の面70上に、そのつどカレンダロール対13の前に塗布される。カレンダロール対13はこのような場合には2つの平滑ロールによって形成されていることが好ましく、これら平滑ロールによって不織布層4、10と弾性フィラメント6は全面的に押し潰され、従って複合材付着がもたらされる。
【0044】
さらに進むと、このようにして形成された複合材14は延伸ロール対15の隙間に供給される。図4は、延伸ロール対15の噛合わせ部分の拡大図を示す。この延伸ロール対15のロールは溝付きの表面16を有し、この際、溝17は長手方向Lを横切って延びている。延伸ロールの溝ジオメトリは、これらが接触なしにかみ合わされることができるように相互に調整されており、その際、かみ合わせの程度、ひいては複合材14の延伸の程度が調整可能である。溝のジオメトリは図4に示されているように波形でもよく、あるいはまた角ばった歯状でもよく、他の考えられうる形態をとってもよい。図4が示すとおり、複合材14の延伸は、畝状部(Rillenbergen)23上の複合材14の接触区分22間の第1の領域20が接触区分22に対応する第2の領域21より強く引き伸ばされるように行なわれる。複合材14の延伸は結果的に不織布層4、10の過延伸を生じさせる、というのも不織布層4、10が長手方向にほぼ非弾性であるからである。これは、不織布層4、10が持続的に非弾性に変形されたことを意味する。これに対して弾性フィラメントは複合材14の延伸時に弾性変形されたに過ぎない。従って不織布複合材24は長手方向Lの延伸過程後に弾性変形されることができ、その際、有効延伸の程度は先行の延伸にほぼ相当する。
【0045】
さらなる例証のため、図5には平面図で、延伸ロール対15の隙間に通す直前の複合材14の、初期長さA=100cmおよび幅B=60cmの部分片30が示されている。弾性フィラメントは繊度100dtexを有する。2つの不織布層の繊維は繊度4dtexを有する。概略的に図示されたB−Bに沿った横断面(図6)で2つの不織布層4、10ならびにサンドイッチ状にそれらの間に本質的に応力のない状態で配置された弾性フィラメント6が示されている。点状接合パターンの表示は図6では省略した。点状接合パターンの詳細は図3に示されている。
【0046】
図7は延伸ロール対15の隙間に通した直後のこの部分片30を示し、これにより100%の、つまり長さ200cmへの、部分片の延伸が先ず行なわれる。この際、不織布層4、10の第1の領域20は不織布層4、10の第2の領域21より強く過延伸されている。第1および第2の領域20、21は、さらに下記で説明される図8でわかるように、長手方向Lを横切るストリップ状に交互に配置されている。不織布層4、10と接合した弾性変形された弾性フィラメント6の復元力によって、不織布複合材24の部分片30が再び初期長さA=100cmまで収縮される。100%の不織布層4、10の延伸が同じく100%の不織布層の持続的な延伸(過延伸)を結果的に生じさせるため、いわば過剰量の不織布層材料は、図7に示されているように、不織布層4、10のしわ寄せ/ひだ寄せをもたらす。互いにほぼ平行に配置された弾性フィラメント間の距離ABは横方向Qに3mmである。弾性フィラメント6は従って1cm2につき互いに0個の交点を有する。不織布層4、10の単位面積当り重量は各18g/m2である。不織布複合材24の全重量における弾性フィラメント6の重量比率は8.5%である。
【0047】
完成した不織布複合材24の部分片30は、今度は長手方向Lに長さ200cmに、従って100%弾性延伸されることができる(図8)。従って本方法を用いて公知の「ストレッチ・ボンディング」と比して100%までの本質的な材料節約が可能である、というのも「ストレッチ・ボンディング」の場合には200cmに延伸可能な部分片は同じく長さ200cmの不織布層片の使用を必要とすることになるのに対して本明細書で説明した方法は長さ100cmの不織布層片の使用しか必要としないからである。
【0048】
延伸ロール対15の隙間に通した後で、弾性フィラメント6の復元力が原因の長手方向の不織布複合材ウェブの縮小の結果の可能性がある横方向Qのウェブ14のくびれを阻止することは有利であるといえる。これにもう1つのロール対31を使用することができ、このロール対はウェブを少なくともその両方の長手方向縁部において固化する。少なくとも、くびれ、つまりウェブの横方向Q、つまりウェブの幅の縮小が初期長さに対して最大50%、特に30%未満、さらに特に20%未満、きわめて特に10%未満である限りではこのくびれを阻止することは有利である。
【0049】
最後に不織布複合材24は図示されたケース(図1)ではロール32にウェブ速度v2でエンドレスに巻き取られる。ある一定の初期応力を有するウェブを巻きつけることができるようにするために、速度v2はこの場合には好ましくは速度v1より速く選択される。不織布複合材24のウェブを直接、つまりロール31に前もって巻きつけることなく、例えばパンツ形の衛生用品を製造するための高速機械の規定どおりの後加工に供給することも可能でありまた有利である。このような場合にもこれは速度v1より速いウェブ速度で行なわれる。
【0050】
本発明による方法のもう1つの実施形態によれば、不織布複合材24の製法が殊にスパンボンド不織布製法(スパンボンディング)に従った、少なくとも1つの、好ましくは2つの、不織布層4a、10aのインライン製造であることは可能でありまた有利である。スパンボンディングの技術は当業者にそれ自体周知である。図9は製造装置2’の有利な構成を概略的に示す。図1に示された既製の不織布層4、10の繰り出しのためのロール3、11の代わりになお本質的に結合されていないスパンボンド不織布層4aおよび10aの溶融紡糸のための2つの紡糸ビーム(Spinnbalken)40、41が概略的に示されている。スパンボンド不織布層4aおよび10aは好ましくは、いわば1つの作業工程で、カレンダロール対13に通されることによって完全に接合され、同時に相互にかつ弾性フィラメント6と接合される。それ以外は同じ符号が付された装置モジュールおよび材料成分は、図1に示されかつ詳説された装置モジュールおよび材料成分に同じである。
【0051】
最後に図10には、ウエスト開口部を形成し円周方向に、縦方向の側縁区分61が製造業者側で結合された後で間断なく閉じたウエストエッジ62と、股ぐり63と、縦方向の側縁区分61を有する前方部材64および後方部材65とを有する使い捨て可能な吸収性のパンツ形の衛生用品60が、しかしながら縦方向の側縁区分61が製造業者側で結合される前の平らに置かれ、広げられた状態で示されている。前方部材64と後方部材65は互いに衛生用品60の縦方向LR(Laengsrichtung LR)に間隔をあけており、かつ衛生用品の縦方向LRに、前方部材64と後方部材65間の間隔を橋渡しする吸収部材66によってつながれる。図11は、縦方向の側縁区分61が製造業者側で結合された後の使い捨て可能な吸収性の衛生用品60を示す。
【0052】
吸収部材66は前方部材と後方部材の身体と向い合う面に固定されている。吸収部材66自体は液体不透過性のバックシートと、液体透過性のトップシートと、それらの間に配置された液体吸収性かつ貯蔵性の吸収芯(Absorptionskern)とを有する。吸収芯は好ましくは高吸収性樹脂粒子ならびに、特にセルロース毛羽(Zellstofffluff)の形の、繊維、特に天然繊維、を含有する。
【0053】
前方部材64および後方部材65は不織布複合材片68からなり、この不織布複合材片はそれぞれ不織布複合材ウェブ24から、本発明による方法により製造されて、分離除去され、例えば切り抜かれるかまたは打ち抜かれ、その際、不織布複合材ウェブ24の長手方向Lが衛生用品60の縦方向LRに対してほぼ垂直に延びている。前方部材64の長さは縦方向LRに20cmであり、後方部材65の長さは縦方向LRに25cmである。ウエスト開口部の円周方向での前方部材および後方部材の延伸性は、つまり衛生用品60の縦方向LRに対して垂直に100%であり、その結果、ウエスト開口部の円周は倍加可能でありかつ従って多くのサイズに適合可能である。
【符号の説明】
【0054】
2 製造装置
3 ロール
4 不織布層
4a 不織布層
5 接触領域
6 弾性フィラメント
7 押出機
8 出口ノズル
9 前積層物
10 不織布層
11 ロール
12 プレス間隙
13 カレンダロール対
14 ウェブ
14 複合材
15 延伸ロール対
16 表面
17 溝
20 領域
21 領域
22 接触区分
24 不織布複合材
24 不織布複合材ウェブ
30 部分片
31 ロール
31 ロール対
32 ロール
35 延伸性
48 領域
49 領域
50 溶融結合部
51 溶融結合部
60 衛生用品
61 側縁区分
62 ウエストエッジ
64 前方部材
65 後方部材
66 吸収部材
68 不織布複合材片
70 第1の面
71 第2の面
72 第1の面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向(L)での第1の不織布層(4、4a)の供給および搬送と、
多数の弾性フィラメント(6)の供給と、
複合材(14)を得るための前記多数の弾性フィラメント(6)と前記不織布層(4、4a)の第1の面(70)の接合と、
前記複合材(14)を溝付きのかみ合う対の延伸ロール(15)の隙間に通して長手方向(L)での前記不織布層(4、4a)を少なくとも部分的に過延伸させることによる複合材(14)の長手方向(L)への延伸と、を含み、その際、弾性フィラメント(6)は、本質的に長手方向(L)に配向されていて、その結果、少なくとも1cm2につき互いに最大10個の交点を有するように不織布複合材中に配置されている、弾性不織布複合材(24)のウェブの製法。
【請求項2】
不織布複合材(24)の長手方向(L)の延伸率が35〜300%、特に50〜200%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法に弾性フィラメント(6)の押出が含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
弾性フィラメント(6)を直接第1の不織布層(4、4a)と接合し、その際、弾性フィラメント(6)を不織布層(4、4a)といっしょに第2のロール対、特にカレンダロール対(13)、のプレス間隙(12)、特に加熱可能なプレス間隙(12)、に通すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
不織布複合材(24)のウェブを第1の不織布層(4、4a)の過延伸後にその横方向の長さで固定し、その結果、ウェブの横方向(Q)のくびれを阻止することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
不織布複合材(24)のウェブのくびれが50%未満、さらに特に30%未満、さらに特に20%未満、さらに特に10%未満、であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法に第1の面(72)および第2の面(71)を有する第2の不織布層(10、10a)の供給が含まれることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第2の不織布層(10、10a)の第2の面(71)を第1の不織布層(4、4a)の第1の面(70)と接合し、その結果、弾性フィラメント(6)が第1の不織布層(4、4a)と第2の不織布層(10、10a)との間にサンドイッチ状に配置され、かつ好ましくは第2の不織布層(10、10a)とも接合されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
第1および/または第2の不織布層(4、4a、10、10a)の第1の領域(20)を各不織布層(4、4a、10、10a)の第2の領域(21)より強く過延伸することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
第2の領域(21)を本質的に過延伸しないことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
第1および/または第2の不織布層(4、4a、10、10a)の第1の領域(20)および第2の領域(21)を長手方向(L)を横切るストリップ状に交互に配置することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
複合材(14)を溝付きのかみ合う対の延伸ロール(15)の隙間に通すことにより35〜300%、特に50〜200%延伸することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
弾性フィラメント(6)を本質的に延伸せずに、殊に応力係数好ましくは1.5未満、特に1.3未満、さらに好ましくは1.2未満、さらに好ましくは1.1未満、さらに好ましくは1.05未満で第1および/または第2の不織布層(4、4a、10、10a)と接合することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
弾性フィラメント(6)の太さが4〜700dtex、特に50〜300dtex、殊に100〜200dtexであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
弾性フィラメント(6)が熱可塑性ポリマー、特に、ポリウレタン、弾性ポリエステル、弾性ポリアミド、弾性ポリオレフィンまたは弾性ブロック共重合体の群から選択された押出可能なポリマー、を含有するかあるいはこのようなポリマーからなることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
弾性フィラメント(6)が持続的な付着力を有するポリマーを含有するかあるいはこのようなポリマーからなることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
第1および/または第2の不織布層(4、4a、10、10a)は長手方向(L)に、および/または横方向(Q)にも非弾性であることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法により製造される弾性不織布複合材(24)。
【請求項19】
弾性フィラメント(6)が1cm2につき互いに最大8個、特に最大5個、特に最大3個、さらに特に最大1個、殊に0個の交点を有することを特徴とする請求項18記載の不織布複合材(24)。
【請求項20】
弾性フィラメント(6)の太さが4〜700dtex、特に50〜300dtex、殊に100〜200dtexであることを特徴とする請求項18または19記載の不織布複合材(24)。
【請求項21】
第1の不織布層(4、4a)および/または第2の不織布層(10、10a)が単位面積当り重量5〜30g/m2、特に8〜25g/m2、さらに特に10〜22g/m2、殊に12〜18g/m2を有することを特徴とする請求項18から20のいずれか一項に記載の不織布複合材(24)。
【請求項22】
弾性フィラメント(6)が横方向に0.5〜10mm、好ましくは1〜5mm、好ましくは1.2〜3.5mm、の間隔を相互に有することを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載の不織布複合材(24)。
【請求項23】
不織布複合材(24)の全重量における弾性フィラメント(6)の重量の比率が40%未満、特に30%未満、さらに特に20%未満、さらに特に15%未満、さらに特に10%未満、であるが、しかし好ましくは5%より大きいことを特徴とする請求項18から22のいずれか一項に記載の不織布複合材。
【請求項24】
第1の不織布層(4、4a)が、また好ましくは第2の不織布層(10、10a)も、dtexで測定された第1の繊度を有する繊維を含有するかまたはこのような繊維からなり、弾性フィラメント(6)は第2の繊度を有し、その際、この第2の繊度は第1の繊度より大きく、好ましくは100%まで大きく、さらに好ましくは200%まで大きく、さらに好ましくは500%まで大きく、しかしながら特に最大5000%大きく、好ましくは最大4000%、さらに好ましくは最大3000%大きいことを特徴とする請求項18から23のいずれか一項に記載の不織布複合材。
【請求項25】
ウエスト開口部を形成し円周方向に間断なく閉じたウエストエッジ(62)と、股ぐり(63)と、縦方向の側縁区分(61)を有する前方部材(64)および後方部材(65)、この際、前方部材と後方部材は互いに衛生用品の長手方向に間隔をあけている、と、これら前方部材(64)と後方部材(65)を衛生用品の長手方向につなぐ吸収部材(66)、この際、前方部材(64)と後方部材(65)との縦方向の側縁区分(61)が製造業者側で互いに結合されていることによって、円周方向に間断なく閉じたウエストエッジ(62)および股ぐり(63)が形成されており、かつこの際、前方部材(64)および/または後方部材(65)が前記請求項18から24のいずれか一項に記載の不織布複合材(24)を含有するかまたはそのような不織布複合材からなり、かつこの際、不織布複合材(24)の長手方向(L)が衛生用品(60)の長手方向(LR)に対しほぼ垂直になっている、とを有するパンツ形の使い捨て可能な吸収性の衛生用品(60)。
【請求項26】
衛生用品の長手方向(LR)における前方部材(64)および/または後方部材(65)の不織布複合材(24)の長さが8〜50cm、特に10〜40cm、殊に12〜30cm、であることを特徴とする請求項25記載の使い捨て可能な吸収性の衛生用品(2)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−525179(P2010−525179A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503366(P2010−503366)
【出願日】平成20年3月15日(2008.3.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002092
【国際公開番号】WO2008/125175
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(500038020)パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト (64)
【Fターム(参考)】