説明

当接モジュール

【課題】 当接モジュールにおいて全体の寸法が小さく、特に、小さい高さを有し、それにもかかわらず、当接部材の下方への移動を確実に行うようにする。
【解決手段】 自動加工及び搬送システムのための当接モジュールは、物体移動方向に移動面を移動する物体のための、本体ユニットに配置された当接部材を備え、該当接部材は、該移動面に位置する当接位置と移動面下に位置する解除位置との間を調節部材によってシフトすることが可能であり、調節手段が、移動面に平行に直線駆動運動するための駆動要素を有し、駆動運動が変換手段によって、当接部材の当接位置と解除位置との間における上方及び下方の運動に変換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、当接モジュールに関し、特に、自動加工及び搬送システムのための当接モジュールに関する。当接モジュールは、移動面上において目的物を所定の方向に移動させる本体上に配置される当接部材を有し、当接部材は、調節部材によって、移動面に位置する当接位置と移動面下に位置する解除位置との間をシフトすることができる。
【背景技術】
【0002】
この種の当接モジュールは、ヨーロッパ特許0484648に開示されている。ここに開示された当接部材は、空圧操作ピストンによってワークピースを近接・離間させるように移動することができる。圧搾空気による作動をさせるためにハウジングには空気接続部が設けられており、それにより圧搾空気が制御されて供給されるようになっている。更に、当接部材に関して減衰手段が設けられ、当接するワークピースの動きが減衰されるようになっている。当接部材の動きは、垂直方向の上方及び下方の運動であり、調節部材の上方及び下方への運動によって起る。調節ピストンのストロークは当接部材の全体の高さを実質的に規定する。
【0003】
概して、当接モジュールを採用した自動加工及び搬送システムでは、一定に操作され、当接の目的物が当接部材に対して強く当る。当接部材に対して目的物が力を及ぼすため、当接部材を下降させる間に摩擦が生じる。当接部材を下降させるための調節部材によって生じるべき力は多大のものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の一つは、上述の当接モジュールにおいて全体の寸法が小さく、特に、小さい高さを有し、それにもかかわらず、当接部材の下方への移動を確実に行うようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、独立形式の請求項1の特徴を有する当接モジュールにより達成することができる。本発明の更なる展開が従属形式の請求項に示されている。
本発明の当接モジュールは次の特徴を有する。すなわち、当接モジュールの調節手段は、移動面に平行に直線駆動運動するための駆動要素を有し、駆動運動が変換手段によって、当接部材の当接位置と解除位置との間における上方及び下方の運動に変換される。
【0006】
移動面に平行な方向の直線運動により、駆動要素のストロークは、当接モジュールの全高に関係しない。
駆動要素が、本体ユニットに、移動面に平行に形成された駆動ソケットに直線スライド可能に配置されていることが好ましい。
【0007】
調節部材が、その長手軸が前記移動面にほぼ平行な状態で駆動ソケットに配置されていることが好ましい。
特に有利なことには、もし、変換手段が調節手段によって生成された力を当接部材に付与されるより大きな力にするための力伝達手段の形態であると、全体の寸法が、低減される。力伝達手段により当接部材を上方及び下方に移動するために必要な力が得られるので、調節手段として比較的小さい駆動力を生成するもの、つまり小さい形状のものを採用することができる。
【0008】
電気的及び/又は流体力の直線駆動手段が調節手段として用いることができる。電気的直線駆動手段として、リードスクリュー駆動装置あるいはサーボモータを用いることができる。流体力直線駆動手段として、空圧操作の駆動シリンダを用いることができる。
【0009】
好ましくは、力伝達手段はレバー伝達システムによって構成することができる。
レバー伝達手段として、当接部材に連結されたレバー手段が好適である。該レバー手段は第1レバーを有し、一方が前記調節部材に枢動可能に連結され、直線的にスライド移動可能であり、他方が第2レバーに枢動可能に連結されており、該第2のレバーは、一方が本体ユニットに形成された固定の回転軸の廻りに回転可能であり、他方が前記当接部材に枢動可能に連結されていることが好ましい。
【0010】
原則的に、レバー伝達システムのほかの他の伝達手段、例えば、ギアホイールを用いることができる。
更なる展開では、当接部材に連結された減衰手段を備え、該減衰手段は、物体移動方向における当接位置の手前の予め定める当接前位置から当接位置まで当接部材の動きを減衰する。減衰手段が第2のレバーの形態で減衰シリンダを含んでいてもよい。
【0011】
更なる展開では、当接モジュールが、少なくとも1つのガイドトラックを有するガイド手段を備え、該当接部材は、第1支点にて、該ガイドトラック上を、当接位置と解除位置との間で案内され、当接部材は第1支点から離れた第2支点にて、調節要素に枢動可能に連結され、当接位置から解除位置へ当接部材が下方に移動した場合、当接部材の回転は、物体移動方向に起るようにするとよい。
【0012】
上述した従来技術の場合は、当接部材の下方への移動は垂直方向に起る。当接部材を下方に移動させる際に当接物体が強く押すことによりかなりの摩擦が生じる。調節部材により提供されるべき力は大きなものとなる。一方、本発明では、当接部材は下方に移動するときに物体移動方向に回動するようにされているので,当接部材が移動面に未だ存在するときにも、当接部材が下方に移動する間でさえ、物体は物体移動方向に移動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の更なる利点及び好都合の形態について図面を参照して説明する。
図1〜7は、本発明に係る当接モジュール11の第1実施形態を示し、以下では、減衰手段12を有する当接モジュールに関して説明するものの、減衰手段を一切有していない当接モジュールを用いることも可能である。
【0014】
当接モジュール11は、移動面18において物体移動方向13に移動する、工作物などの物体14を分別するために、自動加工・搬送手段70に利用されるのが好ましい。そして、以下のような物体14の分別では、個別に、例えば、機械加工や、方向の変更などの処理がなされてもよい。
【0015】
当接モジュール11は、例えば、長方形ブロックからなる本体ユニット15を備え、本体ユニット15には、調節部材17を使用することで、当接部材16が物体14の移動面18の外側に変位したり、本体ユニット15内に戻るように、当接部材16が配設されている。さらに、上述の減衰手段12が存在し、この減衰手段12によって、当接部材16は、減衰モードにおいて、物体移動方向13の手前に位置する当接前位置19から当接位置20まで移動することができる。
【0016】
本体ユニット15は、当接部材搬送部21を備えることが可能であり、当接部材搬送部21内には、以下に示す方法で当接部材16が収納されており、調節部材搬送部22は、当接部材搬送部21とは別個に構成されている。しかしながら、原理上、一体化された本体ユニット15が可能である。
【0017】
図4にさらに具体的に図示されているように、調節部材17として、電磁駆動部からなる電磁リニア駆動部が設けられている。この電磁駆動部は、電気的に励磁可能な電磁石23を備え、電磁石23は、より具体的には、U字状ヨークを備えている。電磁石23内では、アーマチャからなる駆動要素24が直線的に摺動する。電磁石を励磁すると、アーマチャは、ヨークに向かって引き寄せられ、他の部品を駆動するのに利用可能な駆動動作が生じる。この駆動動作は、物体14の移動面18に平行に生じ、以下に詳述する方法で、変換手段によって、当接部材16に伝達される。その結果、当接部材16は、当接位置20と、移動面下に位置する解除位置25との間を変位する(図6参照)。アーマチャとして設計された駆動要素24は、さらに、本体ユニット15内に設けられた駆動ソケット26内、具体的には、調節部材搬送部22内で直線的に案内される。さらに、電磁石23は、基本的に、その長手方向の軸が、駆動ソケット26内において移動面18に平行であるように配置されている。移動面18に平行なリニア駆動運動によって、駆動要素24のストロークが水平方向に生じ、その結果、当接モジュール11の全高に一切影響を与えることがないという利点がもたらされる。さらに、電磁石23は、当該電磁石23が水平姿勢であることに起因して、全高に与える影響が比較的小さい。
【0018】
力伝達手段からなる変換手段と連結している比較的小さな調節部材17を使用することによって、当接モジュール11の全高、及び全体寸法さえもさらに削減することが可能である。その結果、力伝達手段は、より大きな力をもたらすため、調節部材17によって発生される駆動力が比較的小さくても、駆動部材を動かすのに十分であると考えられる。
【0019】
力伝達手段として、電磁石23のアーマチャと当接部材16との間に設けられたレバー手段27を有するレバー伝達部が設けられている。レバー手段27は、第1レバー28を備え、第1レバー28は、一方においては、アーマチャ上の第1回転軸29を軸として回転し、他方においては、第2回転軸30にて、第2レバー31と連結されている。
【0020】
図4及び図7に示すように、具体的には、第1レバー28が第1回転軸29を軸として回転する一方で第2回転軸30にて第2レバー31と連結されるために、アーマチャ内には、第1レバー28の端部を受け入れるスロット状の開口部32が設けられている一方、第1レバー28の端部には、ピン34が挿通する貫通孔33が設けられている。一方、ピン34は、回転可能な方法でアーマチャと連結されることにより、第1回転軸29を構成している。第1レバー28における反対側端部にある回転軸受は、これと同様であってもよい。第2レバー31は、一方においては、本体ユニット15上に形成された、固定された第3回転軸35と枢動可能に連結されており、他方の第2支点36においては、第4回転軸37を介して、当接部材16と枢動可能に連結されている。
【0021】
第2レバー31は、減衰手段12の減衰シリンダ38を備えている。第2レバー31は、シリンダ空間40を備えており、シリンダ空間40内では、減衰ピストン39が、ピストン密封手段41の介在によって、シリンダ空間40の壁と密封接触しながら、往復運動することが可能である。減衰ピストン39は、例えば、ねじ連結部43などの取り付け手段によって、ピストンロッド42と連結されている。また、減衰ピストン39とピストンロッド42とを一体的に連結することも当然可能である。
【0022】
ピストンロッド42は、減衰ピストン39から離れた端部で、上述したように当接部材16に連結されている。そして、この連結は、当接部材16のための調節要素を構成する。シリンダ空間40は、本体ユニット15の外側に向かっているが、カバー44により閉鎖されている。カバー44内には、チョーク手段45が設けられている。チョーク手段45は、減衰ピストン39が動作する間に、流路(図示無し)を介して空気を排出するための流れ抵抗を構成する。減衰作用の微小な調整のために、さらなる調節手段46が設けられている。調節手段46は、例えば、流路カバー47に取り付けられた移動可能な調節ねじである。調節手段46は、空気を排出するための排気口の横断面を、選択的に狭めたり、広げることが可能であり、その結果、チョーク効果が増加または減少されうる。チョーク効果の増加または減少により、減衰作用が調節される。図3及び図5に示すように、具体的には、調節ねじを「+」の方向に回転すると、減衰作用が増加し、一方、調節ねじを「−」の方向に回転すると、減衰作用が減少しうる。
【0023】
上述したように、当接部材16は、第2支点36で、ピストンロッド42に回転可能に連結される。また、この回転可能な連結のために、少なくとも1つのガイドトラック49を備えるガイド手段48が設けられている。当接部材16は、第1支点50にて、少なくとも1つのガイドトラック49上を、当接位置20と解除位置25との間で確実に案内される。
【0024】
図7により詳細に示すように、ガイド手段48は、2つのガイドスライドを備えるスライドガイドを備える。2つのガイドスライドは、ガイド溝(ガイドトラック)51として本体ユニット上に設けられ、当接部材16が(ガイドピン52にて)このガイド溝51内を確実に案内される。ガイドピン52は、ガイド溝51内で回転可能である。ガイド溝51は、それぞれ、一般的に鉛直に、つまり、移動面18に垂直に延出する先端部53を備える(図6参照)。当接部材16が、当接前位置19から当接位置20へ移動する間でさえ、当接部材16の回転が、第2支点36にて、第4回転軸37周りに起こるので、先端部53が必要とされる。先端部53が設けられたことで、調節要素として設計されたピストンロッド42が、一定のレベルにてシリンダ空間40内を減衰ピストン39により確実に案内されることにより、当接部材16は先端部53に沿って、所定距離下方に押し出される。先端部53に隣接して、物体移動方向13と反対の方向に下方斜めに延出するガイド部54とつながる弧状部が設けられている。
【0025】
図10A〜図10Cに示すように、当接モジュールの動作手順は、以下のようである。左側からくるワークピース、より具体的には、機械部品等の物体14は、最初に当接部材16の当接前位置19に到達する。本実施形態の有利な点は、当接前位置19において、調節部材17が操作されることなく当接部材16が下方に押し出されないようにする当接部材16の自己制動効果があることである。物体14の衝突により、減衰ピストン39は、シリンダ空間40に押し込まれ、物体14が停止するまで減衰制動が生じる。減衰ピストン39が、カバー44の裏壁に接触し、従って、全ての空気が、シリンダ空間40から追い出されるまで、当接部材16は、第4回転軸37周りに物体移動方向13に回転する。減衰ピストン39が、物体移動方向13へさらに移動することは不可能であり、その結果、当接位置20が設定される。図10Aに具体的に示すように、当接部材16の後端側は、当接位置19において、本体ユニット15の調節部材搬送部22から距離aを空けて配置される。物体14が、物体移動方向13にその移動を継続する場合には、調節部材17が、アーマチャがヨークに向かって引き寄せられるように、始動される(第1実施形態においては、電磁石が励磁される)。そのとき、第1レバー28が、同時に直線的にスライドする第1回転軸29周りに回転される。第1レバー28は、伸長されえないので、減衰シリンダ38は、下方に引き込まれ、同時に、固定された第3回転軸35周りに回転する。減衰シリンダ38の回転により、当接部材16は、物体移動方向13に、第4回転軸37周りにさらに回転される。当接部材16の回転により、当接部材16が下方に移動する間でさえも、当接部材16が移動面18上に未だ存在するときには、衝突した物体14が物体移動方向にさらに移動されうるといった有利な点がもたらされる。継続的に動作する搬送手段70の上に配置される衝突されたまたは当接された物体14は、(当接部材16に圧力をかける衝突により)当接部材16を物体移動方向13に回転させることさえも可能としうる。
【0026】
減衰シリンダ38の回転と同時に、ガイドピン52が、ガイド溝51のガイド部54にて、物体移動方向13とは反対に下方斜め向かって移動しうる。各ガイド部54の個々の特徴により、当接部材16の下方への移動につれて、ピストンロッド42が減衰シリンダ38から引き出されることを確実にすることを可能としうる。各ガイド部54の底端部は、最終的に当接部材16の解除位置25を規定する(図6参照)。解除位置25においては、当接部材16は、完全に移動面18の下方にあり、その結果、衝突した物体14は、当接モジュール11を通り越して搬送されうる。続く物体14を停止するか、または、続く物体14と分別するために、当接部材16が上方へ移動する間に、当接部材16が自動的に、図9に示す当接前位置19に戻るように、ピストンロッド42は、その伸長位置に配置される。
【0027】
図8は、本発明による当接モジュール11の第2実施形態を示す。第2実施形態は、電磁リニア駆動部の代わりに、流体動力式のリニア駆動部が用いられる。好ましくは、空気圧リニア駆動部が採用される。この場合、駆動要素24は、駆動ピストンとして設けられ、駆動ピストンは、駆動ソケット26内を直線的に移動する。駆動ピストンは、また、上述した方法で、第1レバー28に回転可能に結合される。当接部材16を下方に移動する目的のために駆動ピストンを駆動するために、第1レバー28に対向するピストンの側面は、供給流路57を通って供給される圧縮空気の作用を受ける。それゆえに、駆動ピストンは、物体移動方向13にシフトされる。駆動ソケット26は、駆動ピストンが入り込むためのピストンチェンバーが形成されるように、カバー58により閉鎖される。図8に示す位置に戻るピストンの戻り運動は、圧縮空気側でピストンを支配することにより引き起こされる。
【0028】
図9は、本発明による当接モジュールの第3実施形態を示す。第3実施形態は、上述した実施形態とは、リードスクリュー駆動部として形成された電磁ロータリーリニア駆動部が用いられる点が異なる。リードスクリュー駆動部は、駆動要素24を備えている。駆動要素24は、回転駆動可能なナットとして形成され、回転駆動と同時に、移動面18と平行に移動するために、ベアリング手段によりリードスクリューモータ59上で支持される。リードスクリュー60上にライダ61があり、ライダ61もまた、リードスクリューナット62の直線的な変位により移動される。第1レバー28は、本実施形態においても、回転可能な方法でライダ61上に結合される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る当接モジュールの第1実施形態の斜視図である。
【図2】図1における当接モジュールの側面図である。
【図3】図1における当接モジュールの後部正面図であって、物体の物体移動方向の反対方向を見ている後部正面図である。
【図4】図3における当接モジュールを図3の切断線IV−IVにて切断した縦断面である。
【図5】図1における当接モジュールの背面図であって、当接部材が引込位置にある背面図である。
【図6】図5における当接モジュールを、図5の切断線VI−VIにて切断した縦断面図である。
【図7】図2における当接モジュールを、図2の切断線VII−VIIにて切断した縦断面図である。
【図8】本発明の当接モジュールの第2実施形態を示す縦断面図である。
【図9】本発明の当接モジュールの第3実施形態を示す縦断面図である。
【図10A−10C】本発明の当接モジュールが自動搬送装置に採用された場合の概略説明図であり、3つの連続的な段階A〜Cは、当接部材が下方に移動することにより当接された物体が解除される流れを示す。
【符号の説明】
【0030】
11…当接モジュール、12…減衰手段、13…物体移動方向、14…物体、15…本体ユニット、16…当接部材、17…調節部材、18…移動面、19…当接前位置、20…当接位置、21…当接部材搬送部、22…調節部材搬送部、23…電磁石、24…駆動要素、25…解除位置、26…駆動ソケット、27…レバー手段、28…第1レバー、29…第1回転軸、30…第2回転軸、31…第2レバー、32…開口部、33…貫通孔、34…ピン、35…第3回転軸、36…第2支点、37…第4回転軸、38…減衰シリンダ、39…減衰ピストン、40…シリンダ空間、41…ピストン密封手段、42…ピストンロッド、43…連結部、44…カバー、45…チョーク手段、46…調節手段、47…流路カバー、48…ガイド手段、49…ガイドトラック、50…第1支点、51…ガイド溝、52…ガイドピン、53…先端部、54…ガイド部、57…供給流路、58…カバー、59…リードスクリューモータ、60…リードスクリュー、61…ライダ、62…リードスクリューナット、70…搬送手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、自動加工及び搬送システムのための当接モジュールであって、
物体移動方向に移動面を移動する物体のための、本体ユニットに配置された当接部材を備え、該当接部材は、該移動面に位置する当接位置と移動面下に位置する解除位置との間を調節部材によってシフトすることが可能であり、前記調節手段が、移動面に平行に直線駆動運動するための駆動要素を有し、前記駆動運動が変換手段によって、前記当接部材の当接位置と解除位置との間における上方及び下方の運動に変換される、当接モジュール。
【請求項2】
前記駆動要素が、前記本体ユニットに、前記移動面に平行に形成された駆動ソケットに直線スライド可能に配置されている、請求項1記載の当接モジュール。
【請求項3】
前記調節部材が、その長手軸が前記移動面にほぼ平行な状態で前記駆動ソケットに配置された請求項2記載の当接モジュール。
【請求項4】
前記調節手段として、電気的及び/又は流体力直線駆動手段が設けられている、請求項1記載の当接モジュール。
【請求項5】
前記変換手段は、前記調節手段によって生成された力を前記当接部材に付与されるより大きな力にするための力伝達手段である、請求項1記載の当接モジュール。
【請求項6】
前記力伝達手段は、レバー伝達手段を含む、請求項5記載の当接モジュール。
【請求項7】
前記レバー伝達手段として、レバー手段が設けられ、該レバー手段は第1レバーを有し、一方が前記調節部材に枢動可能に連結され、直線的にスライド移動可能であり、他方が第2レバーに枢動可能に連結されており、該第2のレバーは、一方が前記本体ユニットに形成された固定の回転軸の廻りに回転可能であり、他方が前記当接部材に枢動可能に連結されている、請求項6記載の当接モジュール。
【請求項8】
前記当接部材に連結された減衰手段を備え、該減衰手段は、物体移動方向における当接位置の手前の予め定める当接前位置から前記当接位置まで前記当接部材の動きを減衰する、請求項1記載の当接モジュール。
【請求項9】
前記減衰手段が第2のレバーの形態で減衰シリンダを含む、請求項8記載の当接モジュール。
【請求項10】
少なくとも1つのガイドトラックを有するガイド手段を備え、該当接部材は、第1支点にて、該ガイドトラック上を、前記当接位置と解除位置との間で案内され、前記当接部材は第1支点から離れた第2支点にて、調節要素に枢動可能に連結され、当接位置から解除位置へ当接部材が下方に移動した場合、当接部材の回転は、物体移動方向に起る、請求項1記載の当接モジュール。
【請求項11】
前記ガイドトラックが前記移動面に少なくとも部分的に斜めに延在している、請求項10記載の当接モジュール。
【請求項12】
前記当接位置から解除位置への下方移動の間、前記ガイドトラックの形状により、前記当接部材は、少なくとも前記第1支点に関して前記物体移動方向における前記移動面の下における前記当接前位置のレベルの位置まで移動することができる、請求項10記載の当接モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A−10C】
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【公開番号】特開2009−173417(P2009−173417A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15363(P2008−15363)
【出願日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【出願人】(508026685)
【出願人】(508026711)
【Fターム(参考)】