説明

後頭部用マッサージ器

【課題】本発明は、後頭部用マッサージ器に関する発明である。
【解決手段】本発明は、基台部と、前記基台部上に連結材を介して可動可能に連結された可動部と、前記可動部に螺合された高さ調節部と、前記可動部上に幅調節部を介して設置された指圧部と、前記基台部上の可動部、高さ調節部及び指圧部を覆い前記基台部を底面として箱形に収納する蓋部とからなることを特徴とする後頭部用マッサージ器と、ネジ山の方向が異なる2種類の調節ネジ部からなる高さ調節部とからなることを特徴とする後頭部用マッサージ器と、左右ネジ山のネジ山方向が異なる幅調節棒からなる幅調節部とからなることを特徴とする後頭部用マッサージ器の構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、後頭部をマッサージするための後頭部用マッサージ器に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来、後頭部をマッサージするためのマッサージ器具としては電気制御されたものや、一定の形状を維持した手動式のものがあった。また、首部をマッサージする器具は、存在していた。
【0003】
しかしながら、従来の後頭部用マッサージ器は一定の動きをするだけで実際にマッサージを要する箇所には届かず、後頭部の十分なマッサージ効果が得られなかった。また、従来から首部をマッサージする器具では、適切に後頭部のマッサージをすることは不可能であった。

【特許文献1】特開平8−131493
【特許文献2】特開平10−137095
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、首筋の後部上下箇所及びその左右並びに後頭部全体に対してマッサージを要する箇所を探し当てることができ十分なマッサージ効果を得ることができる後頭部用マッサージ器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、基台部4と、前記基台部4上に連結材9を介して可動可能に連結された可動部5と、前記可動部5に螺合された高さ調節部6と、前記可動部5上に幅調節部8を介して設置された指圧部7と、前記基台部4上の可動部5、高さ調節部6及び指圧部7を覆い前記基台部4を底面として箱形に収納する蓋部2とからなることを特徴とする後頭部用マッサージ器1の構成とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明の後頭部用マッサージ器は指圧部を上下左右に移動させることができるため実際にマッサージを要する箇所に十分なマッサージ効果を与えることができる。
【0007】
また、自身の頭の重さで押圧効果が得られるため、必要以上の押圧力がかからず揉み返しなどの心配がなく、十分なマッサージ効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
マッサージを要する箇所への十分なマッサージ効果を得るという目的を、上下左右可動可能な指圧部をつけることによって実現した。
【実施例1】
【0009】
図1は本発明である後頭部用マッサージ器の斜視図である。図1に示すように、本発明である後頭部用マッサージ器1は、蓋部2と蓋部2に内包されるマッサージ部3とからなる。
【0010】
前記蓋部2は、箱形で底面のない箱本体2aからなる。マッサージ部3は、略長方形状の基台本体4aからなる基台部4と、基台本体4aの上面中央に連結材9を介して設置され前面に幅の広い連結部5bを備えた背面側に調節孔5g、5gを穿設した略長方形状の可動部本体5aと可動部本体5aの左右端に垂設され孔5eを穿設した左右支持部5c、5dからなる可動部5と、可動部5の調節孔5gに螺合される調節ネジ6bと調節ネジ6bの上部に取り付けられた握り部6aからなる高さ調節部6と、可動部本体5a上に指圧基台7bを介して設置され調節孔7cと孔7dを穿設した指圧球体7aからなる指圧部7と、左右支持部5c、5dの孔5e及び指圧球体7aの調節孔7cに螺合される幅調節棒8aと幅調節棒8aの左右端に取り付けられる左右握り部8d、8eからなる幅調節部8とからなる。
【0011】
可動部5、高さ調節部6、左右指圧球体7a、7aからなる指圧部7、幅調節部8は、蓋部2の中に収まる大きさである。即ち、基台部4以外は箱部2内に収まり、箱部2を被せた状態では略直方体状をしている。
【0012】
図2は本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の正面図、図3は後頭部用マッサージ器のマッサージ部の平面図、図4は後頭部用マッサージ器のマッサージ部の左側面図、図5は後頭部用マッサージ器のマッサージ部の背面図、図6は後頭部用マッサージ器のマッサージ部の分解斜視図である。
【0013】
図2から図6に示すように、可動部5の前面に形成された連結部5bには連結孔5fが穿設されており、また基台本体4aの前面側には孔4bが穿設されており、可動部5と基台部4は連結孔5fと孔4bを連結材9を介して可動可能に連結されている。
【0014】
本発明では連結材9を特にひも状のものとしたが、この連結材9はひも状のものに限定したわけではなく、基台部4と可動部5が可動可能に連結されるものであればリング状のものであってもよく、また蝶番などを使用しても良い。尚、材質等も限定してはいない。
【0015】
可動部5の背面側には調節孔5g、5gが穿設されており、調節孔5gの内側はネジ山が施されている。更に調節孔5gには調節ネジ部6bが螺合されており、調節ネジ部6bを回転させることにより、調節孔5gの下に調節ネジ部6bの先端が出る仕組みになっている。
【0016】
そのため、調節ネジ部6bの先端が基台本体4aに当たり、調節ネジ部6bの先端を調節孔5gの下側に出すことによって可動部5の背面側が持ち上がり可動部5に傾斜を持たせることができる。そして可動部5aが傾斜することにより可動部5上の指圧部7も上下動することができる。
【0017】
また、2つの調節ネジ部6bの表面に施されているネジ山はそれぞれ方向が逆になっており、人間の手の動きを考慮し2つの握り部6aを外側から内側に向けて回転させる場合も内側から外側に向けて回転させる場合も常に可動部5の背面側が左右水平を保ったまま上下に可動できるようにした。これにより可動部5上の指圧部7が常に左右水平を保ち上下動できる。
【0018】
幅調節部8の幅調節棒8aは右支持部5dの孔5eから2つの指圧球体7a、7aに穿設された調節孔7c、7cと螺合され、左支持部5cの孔5eに挿通されており、左右端は左右握り部8d、8eによって留められている。
【0019】
幅調節部8の幅調節棒8a表面には左右ネジ山8b、8cが施されており、左右ネジ山8b、8cはネジ山の向きが逆になっている。左右ネジ山8b、8cにはそれぞれ左指圧球体7及び右指圧球体7aが螺合されている。
【0020】
前述のように幅調節棒8aの左右ネジ山8b、8cが逆方向を向いているため、幅調節棒8aを回転させた場合、当然に左右のネジ山8b、8cは逆の動きをする。そのため、左右ネジ山8b、8cに螺合されている指圧球体7も逆の動きをし、幅調節棒8aの回転方向により、左指圧球体7aと右指圧球体7a同士の幅が狭くなったり、広くなったりする。
【0021】
図7は、本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の左側面図である。前述のように、高さ調節部6を回転させて可動部5の背面側を持ち上げ可動部5の傾斜を変えることができ、可動部5の傾斜角度を変えることにより、可動部5上に設置された指圧球体7の高さを変えることができる。指圧球体7aは球体であるためどの高さに変わっても使用者のマッサージ部位への指圧角度が一定であり、使用者に合わせたマッサージが可能となる。
【0022】
左右指圧球体7a、7aには、摩擦等により発生熱が蓄えられる。この発生熱を効率よく抑制するために、指圧球体7aには複数の円形状の孔7dを穿設した。孔7dをもうけることで、外部空気と接触する指圧球体7aの表面積が広くなり、指圧球体7aに蓄えられた熱が外部空気と自然熱交換され拡散し、指圧球体7a内の蓄熱が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明である後頭部用マッサージ器の斜視図である。
【図2】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の正面図である。
【図3】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の平面図である。
【図4】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の左側面図である。
【図5】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の背面図である。
【図6】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の分解斜視図である。
【図7】本発明である後頭部用マッサージ器のマッサージ部の左側面図である。
【符号の説明】
【0024】
1 後頭部用マッサージ器
2 蓋部
2a 箱本体
3 マッサージ部
4 基台部
4a 基台本体
4b 孔
5 可動部
5a 可動部本体
5b 連結部
5c 左支持部
5d 右支持部
5e 孔
5f 連結孔
5g 調節孔
6 高さ調節部
6a 握り部
6b 調節ネジ部
7 指圧部
7a 指圧球体
7b 指圧基台
7c 調節孔
7d 孔
8 幅調節部
8a 幅調節棒
8b 左ネジ山
8c 右ネジ山
8d 左握り部
8e 右握り部
9 連結材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台部と、前記基台部上に連結材により可動可能に連結した可動部と、前記可動部に螺合された調節ネジの上部に取り付けられた握り部からなる高さ調節部と、前記可動部上に幅調節部により設置された左右指圧球体を有する指圧部と、前記基台部上の可動部、高さ調節部及び指圧部を覆う蓋部とからなることを特徴とする後頭部用マッサージ器。
【請求項2】
高さ調節部が、ネジ山の方向が異なる2種類の調節ネジからなることを特徴とする請求項1に記載の後頭部用マッサージ器。
【請求項3】
幅調節部が、左右ネジ山のネジ山方向が異なる幅調節棒からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の後頭部用マッサージ器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−21076(P2007−21076A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211237(P2005−211237)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(305010159)
【Fターム(参考)】