説明

徐放性ドラッグデリバリーデバイス

【課題】徐放性ドラッグデリバリーデバイスを提供する。
【解決手段】薬を間欠的に又は胃腸管の予じめ選定された領域、特に結腸に送り込むための経口ドラッグデリバリーデバイスは、遅延ジャケットで塗布され、次いで半透過性膜(これは所望により穴あけされ放出オレフィスが設けられている)で塗布され、次いで所望により更に腸溶物質で塗布された活性剤を含んでなる固体コアから成る。デリバリーデバイスは、実質的に全ての活性剤を目標部位に送り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間欠的に又は胃腸管、特に結腸の予じめ選定された領域で活性剤を放出するのに時間制御された錠剤に関する。
【背景技術】
【0002】
子宮傍組織ドラッグデリバリーは、その一時性要求又は最適吸収部位との同調性において薬物の放出を言及し、同時副作用又は生体内分解を最少にする。子宮傍組織ドラッグデリバリーの例は、胃腸管、例えば結腸の予じめ選定された領域に薬物をデリバリーする。他の例は、患者が薬物を必要とする時予じめ選定された時間に間欠的に薬物をデリバリーする。
【0003】
結腸内で有利な薬物のデリバリーは研究プロジェットの目標であった。多くの薬物が、上部の胃腸管の流体内に存在する酵素により非有効とみなされ、特に蛋白質又はペプチド様薬においてはそうであった。幾つかの薬は、上部の胃腸管におけるよりも結腸組織によりより容易に又はより断定的に吸収される。
結腸内の有利な薬のデリバリーは又、病気の結腸組織を治療することが治療的に示される。そのような環境のもと、薬はその濃度が意図した作用部位に達する前に減少し又は消失しないように結腸内に局在化する前に吸収されるべきでない。このような処置は、炎症性腸疾患、大腸炎潰瘍、腸炎、レジオナリスクローン(regionalis crohn)、慢性の非特異性大腸炎および憩室症を含む多様の結腸疾患に対して有利であろう。
【0004】
従来の処置は坐剤および浣腸を用いて直腸的に試みられた。経口投与よりもしばしばより効果的である直腸投与は、大抵の直腸投与可能用量形態がすぐ隣りの領域においてのみ意図した結果をもたらすことが可能であり、結腸の上部に達することができないという点で制限される。これは達した結腸の長さが容量依存性であり、通常脾臓の屈曲に関する限りのみ達するからである。更に、もしも患者が直腸のひどい炎症を煩っている場合、彼は停滞の浣腸について困難さを経験するであろう。錠剤、カプセル剤等を用いる経口投与治療が試みられた。しかし無傷の結腸に達するため、用量形態は胃腸管を通る通路の硬直に耐えねばならない。これらの硬直は、水素イオン濃度の少なくとも100万倍の変化、周囲液体から浸透圧の広い変化、酵素の多様性および強い機械的粉砕力を含む。
【0005】
大部分のこれらの経口投与された用量は、胃腸管の上部内に薬物の送り込みをもたらすか、又は徐放性用量形態の場合には、結腸内へ主な送り込み濃度を高める代わりに、胃腸管の全長を通って薬物を送り込む。従って、いずれの場合も、用量形態が結腸に達するまでに、薬物濃度は減少するか又は空になる。加えて、胃の酸性および酵素的環境は、実質的量の薬物、特に蛋白質又は蛋白質様薬物を失活するであろう。従って、これらの通常の用量形態から薬物のいずれかが少ないから、特にもしも用量形態が本質的に薬物のない結腸に達する場合、結腸内で治療的効果を得ることはむずかしい。
【0006】
結腸へのドラッグデリバリーは又、困難である:と言うのは、この予じめ選ばれた部位に達するため経口摂取から輸送時間の不確かさのためである。胃内の貯留時間は、用量形態の大きさおよび摂取時に存在する食物の量に応じて、大部分変化し得る。ドラッグデリバリーデバイスは、胃内に約0.5時間〜約10時間留まるであろう。デバイスは小腸に入り、そこで貯留時間は著るしくより一定でありそして存在する食物の量に依存することが少ない。結腸の始まりまでの小腸の長さを移動するには約3時間から約6時間かかる。次いで、デバイスは通常の運動性を有する被験者において結腸内に約10時間から約14時間留まるであろう。
【0007】
経口投与された用量形態から結腸の始まりまで薬物の放出を遅延させるために必要な時間間隔は広い。この時間間隔は摂取の時間からの代りに小腸内に達する時間を測定することにより相当に狹くすることができる。胃内のドラッグデリバリーは、胃液に抵抗する腸溶皮の使用により防止できる。コーティングは、胃の溶液の如き酸性pHの液体に溶解しないので、用量形態の外側への適用は小腸のより高いpHに達する前に放出を阻止する。用量形態が、小腸に達しそして腸溶皮が一度溶解すると、薬物放出は結腸の前に活性剤が実質的に達しないために更に3〜6時間遅らされることを必要とする。
【0008】
或る薬物は受動的に結腸に達するけれども、好都合には経口用量形態はそれらの内容物を特に結腸に送り込むことを意図していない。一般に、それらは即座の放出デバイスであるように製剤化されており、そのデバイスは胃、十二脂腸又は小腸内で崩壊し、薬物を局所的環境に直ちに暴露させる。
徐放性用量形態は、公知であり例えば経口浸透システム又はOROS登録商標(オルグ社)である。徐放性の利益、例えば用量回数の減少および血液中の一定薬物レベル、は著るしいけれども、それらは活性剤を主に結腸に送り込む通常の錠剤に較べて一般により有効ではない。
【0009】
活性剤を主に結腸に送り込もうと試みる幾つかのデリバリー形態が開発されてきている。これらの方法は系をとりまく環境的条件、特にpH細菌数および/又は時間に依存する。
ロング等(米国特許4,627,851;4,693,895;および4,705,515)は三重に積層されたコアを開示しており、ここにおいて第一の層は不溶性であるが半透過性組成物から成り、第二層は水不溶性ポリマーおよび浸透圧溶質の微孔性組合せでありそして第三層は腸溶組成物を含む。この用量形態は、それが胃を出た後約2時間の期間送り込みの遅延開始を有し、その後約50%の薬物のみが24時間以内に放出される。このドラッグデリバリー時間設計は薬物のバルクが結腸に送り込まれることを確保するのに不十分である。
【0010】
ツウィーウェス等(米国特許4,904,474)は、用量形態を開示しておりこれは出口通路に隣接する賦形剤層内の薬物の第一層およびプッシュ成分の第二層を有する二層積層された内部区画を有する。内部区画は半透過性壁および腸溶層により囲まれている。この用量形態は約2時間腸の液体内で送り込み開始の遅延をもたらす。これは余りに短い遅延期間でありそして薬物のバルクが結腸に送り込まれるのを確保するにはデリバリー速度は余りに遅すぎる。
【0011】
リング等(WO91/07949)は、2個のラミネートで被覆された錠剤コアを開示する。外側ラミネートは、腐食されるアクリルポリマーでありそして内側ラミネートはガスラ状態でアミロースから主に成りそしてこれは微生物相の排せつ物の存在下でのみ分解され得る。
この指針ドラッグデリバリーデバイスは、患者が必要な時薬を受けとるように予じめ選定された時間に薬を間欠的に送り込むために用いることができる。これは、日夜通して一定を保たない症状を有する病気の治療において特に重要である。
【0012】
血圧は24時間中日周期のリズムに従うことが知られている。幾人かの被験者において、最高圧は個人が目がさめた後短時間に朝中に生じ、以下の内容を示している:すなわち、最も適当な時間間隔で疾患の作用を軽減するため目ざめる十分前にそのような患者にβ−遮断薬の如き抗高血圧薬を送り込むことは適当である。患者の眠りを妨害することなくこれを達成するために、患者が起き上る直前に活性化された形態で薬を夕方投与することが必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明の目的は温血動物に、予じめ選定された時間間欠的に又は胃腸管の予じめ選定された領域に、特に小腸の低部におよび/又は結腸、より詳しくは結腸に、医薬的に許容し得る活性剤の経口投与のためのデリバリーデバイスを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、実質的に全ての治療薬を結腸に送り込むための用量形態を提供することである。
更に本発明の他の目的は、小腸を通過するため用量形態に要求される時間を確保するため薬の送り込みを遅らせるための遅延ジャケットで被覆されたコア錠剤を含んでなる用量形態を提供することである。
【0015】
更に本発明の他の目的は半透過膜が浸透コアの静水圧に抵抗するのに未だ十分である用量形態を提供することである。
更に本発明の目的は、胃内を通過するため用量形態に要求される時間中活性剤の送り込みを更に遅らせるための半透過性膜上の腸溶皮を含んでなる用量形態を提供することにある。更に本発明の目的は、少なくとも2時間胃液体中に溶解することに抵抗し、更に少なくとも3時間活性剤の放出の開始を遅らせそして24時間以内に少なくとも70%のその活性剤を放出する用量形態を提供することである。
【0016】
更に本発明の目的は、予じめ選定された時間で間欠的に薬を送り込むデリバリーデバイスを提供することである。
これらのおよび他の目的は本発明によって達成され、この本発明は予じめ選定された時間で間欠的に又は胃腸管の予じめ選定された領域に、特に小腸の低部におよび/又は結腸に、より特に結腸に医薬として許容し得る活性剤の経口投与のための浸透圧デリバリーデバイスに関する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のデリバリーデバイスは、以下のa)〜d):
a)活性剤を含んでなる固体コア;
b)該コア上に塗布される遅延ジャケット;
c)遅延ジャケット上に塗布される半透過性膜、この膜は所望により放出オレフィスを有し;そして所望により
d)半透過性膜上の腸溶皮
を含んでなる。
【0018】
このようなデバイスは、胃液体中少なくとも2時間溶解に抵抗しそしてしかる後デバイスが遅延ジャケットのため門脈を通過した後少なくとも3時間約10%又はそれ以下に腸内流体内の活性剤の放出を制限する。従って、デバイスは予じめ定められた平均速度で、好ましくは1時間当たり約5重量%ないし約25重量%の速度で、胃腸管の予じめ選定された領域内で活性剤の制御された連続放出を許容する。加えて、デバイスは胃腸管の予じめ選定された領域で実質的に全ての活性剤の放出を許容し、好ましくは70−100%の活性剤の放出を摂取の24時間以内に許容する。
【0019】
好ましくは、デバイスは次の計画に従って試験管内でその活性剤を放出し、ここで時間は摂取の時間から活性剤の生体内放出に相当する開始からの時間である。
時間(時) 流体 放出された合計量(%)
2 胃 0−4
5 腸 0−10
6 腸 0−20
8 腸 0−50
10 腸 10−80
12 腸 20−100
18 腸 50−109
24 腸 70−115
従って、結腸デリバリーデバイスは、その活性剤の約50〜約100%、更に特に約60〜約90%、最も特に約70%〜約80%を結腸に放出するであろう。
【0020】
固体コアは、活性剤を含んでなりそして所望により浸透剤、滑沢剤、滑剤、湿潤剤、結合剤、充てん剤および懸濁化剤/増粘剤を含有する他の医薬として許容し得る賦形剤を含有することができる。経口浸透システム用に適当であるいずれのコアも本発明において使用でき、プッシュープルOROSの如き今日当業者に公知の種々の変形を含む。
【0021】
コア中の有用な活性剤には制限されないが、蛋白質およびペプチド、抗ぜん息薬、抗狹心薬、コルチコステロイド、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、坑高血圧薬およびロイコトリエンB4レセプターアンタゴニストが含まれる。蛋白質およびペプチドには、制限されないが形質転換成長因子(TGF)、免疫グロブリンE(IgE)結合因子、インターロイキン、インタフェロン(IFN)、インシュリン様成長因子(IGF)、乳成長因子、坑凝固物質および副甲状腺ホルモン(PTH)が含まれる。具体的な活性剤には、テオフィリン、IGF−I,PTH(1−34)およびそれらの類似体、TGFα,TGFβ1 ,TGFβ2 ,TGFβ3 ,IFNα、ハイブリッドIFNα,IFNγ,N−ヒドロキシ−N((6−フェノキシ−2H−1−ベンゾピラン−3−イル)メチル)−尿素、4−〔5−〔4−(アミノイミノメチル)フェノキシ〕ペントキシ〕−3−メトキシ−N,N−ビス(1−メチルエチル)−ベンズアミド−(Z)−2−ブテンジオエート、N−〔2−〔〔2−〔〔4−(4−フルオロフェニル)フェニル〕メチル〕1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−6−イソキノリニル〕オキシ〕エチル〕−N−ヒドロキシ尿素、1−(1−ベンゾ〔b〕チエン−2−イルエチル〕−1−ヒドロキシ尿素、5−〔2−(2−カルボキシエチル)−3−{6−p−メトキシフェニル)−5E−ヘキセニル}オキシフェノキシ〕吉草酸、ヒルジン、ヘパリン、カルシトニン、5−アミノサリチル酸、ベクロメタソンジプロピオネート、ベタメタゾン−17−バレラート、プレドニゾロン、メタスルホベンゾエート、チクソコルトール(tixocortol)ピバレート、ブデソニド(budesonide)、フルチカゾン(fluticasone)、メトプロロール(metoprolol)フマレート、メトプロロールタートレート、テトラヒドロアミノアクリジン(THA)、ガランタミン(galanthamine)、ウルソジオール(ursodiol)、クロミプラミン(clomipramine)塩酸塩、ターブタリン(terbutaline)スルフェート、アミノグルテチミド、デフロキサミンメシレート、エストラジオール、イソニアジド、メチルテストステロン、メチラポンおよびリファンピンが含まれる。特に重要なものは、テオフィリン、IGF−I,PTH(1−34)およびそれらの同族体、TGFα,TGFβ1 ,TGFβ2 ,TGFβ3 ,IFNα、ハイブッドIFNα,IFNα、ヒルジン、ヘパリン、カルシトニン、5−アミノサリチル酸、ベクロメタソンジプロピオネート、ベタメタソン−17−バレラート、プレドニソロンメタスルホベンゾエート、チクソコルトールピバレート、ブデソニド、フルチカゾンおよびメトプロロールである。実際、結腸的に吸収可能であることが知られているか又は結腸を局所的に治療するために用いられる如何なる他の活性剤も、それがシステム成分と適合し得る限り本発明において活性剤として使用できる。
【0022】
コアは必要な場合又は所望の放出プロフィルを達成するのに望ましい浸透剤を含有できる。活性剤、例えばメトプロロールフマレレート、は追加の浸透剤に対する必要性を排除するため受容できる内部静水圧を誘起するのに十分可溶性である。適当な浸透剤には、無機酸および有機酸、あるいは非イオン性有機酸の医薬として許容し得る塩であって特に高い水溶性の塩、例えば炭水化物例えば糖、あるいはアミノ酸、あるいは適当な溶剤性を有する他の活剤が含まれる。
【0023】
コア内に浸透を誘発するための水溶性化合物の例には、無機塩、例えば塩化ナトリウム、カリウムもしくはマグネシウム、リン酸水素ナトリウムもしくはカリウム、リン酸二水素ナトリウムもしくはカリウム;有機酸の塩、例えばアルギン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、フマル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムもしくはカリウム、又はコハク酸マグネシウム;有機酸例えばアルギン酸、アスコルビン酸、クエン酸、エデト酸、リンゴ酸、又はソルビン酸;炭水化物、例えばデキストレート、ソルビトール、キシリトール、マルチット、マンニトール、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、スクローク、マルトース、ラクトース、又はラフィノース;水溶性アミノ酸例えばグリシン、ロイシン、アラニン又はメチオニン;又はその他の物例えば硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、尿素、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリセリン、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、又はプロピレングリコール;およびれそらの混合物が含まれる。追加のコア賦形剤には錠剤滑沢剤、滑剤、成分の溶解を助成するための湿潤剤、結合剤、および懸濁化剤/増粘剤が含まれる。適当な滑沢剤にはステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タルク、およびステアリン酸亜塩が含まれる。適当な滑剤には、溶融又はコロイド二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、タルクおよびシリカヒドロゲルが含まれる。適当な湿潤剤には、制限されないが、塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジウム、ドクセートナトリウム(docusate sodium)、レシチン、ノノキシノール9又は10、オクトキシノール9、ポロキサマー(poloxamer)、ポリオキシル(polyoxyl)35ひまし油、ポリオキシル40水素ひまし油、ポリオキシル50ステアレート、ポリオキシル10オレイルエーテル、ポリオキシル20セトステアリルエーテル、ポリオキシル40ステアレート、ポリソルベート20,40,60又は80、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびチロキサポール(ホルムアルデヒドおよびオキシランと4(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールポリマー)が含まれる。適当な結合剤には、制限されないが、アカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グルコース、グアーガム、ヒドロキシエチル セルロース、ヒドロキシプロピル メチルセルロース、ヒドロキシプロピル マグネシウム アルミニウム シリケート、メチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、予備ゲル化デンプン、アルギン酸ナトリウム、シロップおよびゼインが含まれる。適当な懸濁化剤/増粘剤には、アカシア、寒天、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カラゲナン(caragelndn)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、とうもろこしデンプン、デキストリン、ゼラチン、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カオリン、レシチン、マグネシウムアルミニウムシリケート、メチルセルロース、マイクロクリスタリン セルロース、ペクチン、ポロキサマー(poloxamer)、ポリエチレングリコールアルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル、粉末セルロース、予備ゲル化デンプン、プロピレングリコールアルギネート、二酸化ケイ素、アルギン酸ナトリウム、トラガカントおよびキサンタンガムが含まれる。
【0024】
遅延ジャケットは、ドラッグデリバリーデバイスが小腸内を移動するのに必要な時間活性剤の溶解および放出を妨害するために含まれる。遅延ジャケットは半透過性膜を横ぎって水を吸引することができこの間又水が計画された遅延期間の間活性コアに達するのを妨げることができる。遅延ジャケットは水可溶性の、浸透圧的に活性な成分および不溶性で且つ/又は膨潤性の成分の双方を典型的に含有するであろう。可溶性浸透剤は、ジャケットから溶け出しそして少なくとも幾分かの不溶性で且つ/又は膨潤性成分の懸濁液が留まる。活性剤は後にこの留まっている懸濁液内に拡散するであろうしそして有効成分の放出は内部コアの組成に依存するばかりでなく、ジャケットの組成にも依存する。
【0025】
遅延ジャケットは、結合剤、浸透剤および錠剤滑沢剤を含んでなる。適当な結合剤には、制限されないが、アカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グルコース、グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルマグネシウムアルミニウムシリケート、メチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、予備ゲル化デンデン、アルギン酸ナトリウム、シロップおよびゼインが含まれる。適当な浸透剤には、制限されないが、無機塩、例えば塩化ナトリウム、カリウムもしくはマグネシウム、又はリン酸水素ナトリウムもしくはカルシウム又はリン酸リン酸二水素ナトリウムもしくはカルシウム;有機酸塩、例えばアルギン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、フマル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムもしくはカリウム、又はコハク酸マグネシウム;有機酸例えばアルギン酸、アスコルビン酸、クエン酸、エデト酸、リンゴ酸又はソルビン酸;炭水化物例えばデキストレート、ソルビトール、キシリトール、マルチット、マンニトール、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、スクロース、マルトース、ラクトース、又はラフィノース;水溶性アミノ酸例えばグリシン、ロイシン、アラニン又はメチオニン;又はその他の物例えば硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、尿素、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリセリン、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、又はプロピレングリコール;およびそれらの混合物が含まれる。適当な錠剤滑沢剤には、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ポリエチレングリコール、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タルクおよびステアリン酸亜塩が含まれる。
【0026】
追加のジャケット賦形剤には、滑剤および湿潤剤が含まれる。適当な滑剤には、制限されないが、溶融又はコロイド二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、タルクおよびシリカヒドロゲルが含まれる。適当な湿潤剤には塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ドクセートナトリウム(ducusate sodium)、ノノキシノール9又は10、オクトキシノール9、ポリオキサマー(polyoxamer)、ポリオキシル35ひまし油、ポリオキシル40水素化ひまし油、ポリオキシル50ステアレート、ポリオキシル10オレイルエーテル、ポリオキシ20セトステアリルエーテル、ポリオキシ40ステアレート、ポリソルベート20又は40、ポリソルベート60又は80、ラウリルナトリウムスルフェート、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびチロキサポール(登録商標)(ホルムアルデヒドおよびオキシランを4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)ポリマー)が含まれる。
【0027】
1つ以上の機能を奏させるためデバイス内に或る種の賦形剤が含まれる。例えば、グルコースは結合剤および/又は浸透剤として含まれそしてタルクは滑剤および/又は滑沢剤として含まれる。
遅延ジャケットは、当業者に公知の常法により、例えばタブレット成形機又は吹付塗布機を用いることによりコアに適用され得る。もしも固体として適用される場合、遅延ジャケットは好ましくはコア重量%の約125%〜約275%、より好ましくは約150%〜約250%である。もしも液体として適用される場合、遅延ジャケットコア重量%の約10%〜約100%、又は約20%〜約80%、そして好ましくは約30%〜約60%である。しかし、双方の場合範囲は選ばれる物質の溶液/懸濁液の性質および速度制御膜の透過性に基づき変化するであろう。
【0028】
半透過性膜は、活性剤に不都合に影響を与えることはなく使用するその環境においてさえ本発明の錠剤の物理的完全さを保持するために十分に堅いことが意図される。本発明において語句「半透過性」とは、同一の条件のもとで、異なる分子種を異なる速度で移送する膜を言うものとする。この場合、膜は胃腸液に対し透過性であるが、活性剤又は浸透剤に対しては透過性が少ない。もしもそれが可溶化又は懸濁化活性剤又は浸透剤に対して透過性が少ない場合、膜を通る少なくとも1個の放出オレフィスを含むことが必要であり、同時にもしもそれが活性剤又は浸透剤に対して透過性である場合、放出オレフィスは任意である。
【0029】
前記膜はフィルムを形成することができる材料を含んでなりそして典型的には錠剤業界において公知の多孔質膜材料の如何なる材料を含んでなる。膜を形成するための典型的材料はポリカチオン−ポリアニオン膜を含む浸透膜又は逆浸透膜を形成するための当業者に公知の膜である。多孔質膜材料には、酢酸セルロース、エチルセルロース、四級アンモニウム基を有するポリメタクリル酸およびアクリル酸エステル/メタクリル酸コポリマー、セルローストリアセテート、寒天アセテート、アミロースアセテート、βグルカンアセテート、βグルカントリアセテート、セルロースアセテートエチルカルバメート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートメチルカルバメート、セルロースアセテートスクシネート、セルロースアセテートジメチルアミノアセテート、セルロースアセテートエチルカルボネート、セルロースアセテートメチルスルホネート、セルロースアセテートブチルスルホネート、セルロースエーテル、セルロースアセテートプロピオネート、ポリビニルメチルエーテルポリマー、セルロースアセテートラウレート、メチルセルロース、セルロースアセテート−p−トルエンスルホネート、イナゴマメガムのトリアセテート、アセチル化ヒドロキシエチルセルロースを有するセルロースアセテート、ヒドロキシル化エチレンビニルアセテート、ポリマーエポキシド、アルキレンオキシド−アルキルグリシジルエーテル、ポリウレタンおよびポリグリコール酸が含まれる。好ましくは膜材料はセルロースアセテート、エチルセルロース、ポリメタクリル酸エステルおよび四級アンモニウム基を有するアクリル酸エステル/メタクリル酸コポリマーである。
【0030】
択一的には、半透過性膜は孔がすでに形成されている非多孔質材料を含んでなることができる。これは、不溶性多孔質膜材料溶液中に水可溶性細孔−形成材料を含ましめることにより達成される。膜を水性環境下に暴露した場合、細孔−形成材料は溶解し、細孔を形成する。膜の多孔性は膜に導入される細孔−形成材料の量に直接比例する。非−細孔膜材料には、アクリル、ポリウレタン、シリコーン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、およびエチルセルロースが含まれる。細孔−形成材料には、ラクトース、スクロース、マンニトール、ポリエチレングリコール(PEG)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)および界面活性剤又は他の溶解性添加剤が含まれる。
【0031】
半透過性膜は、当業者に公知のフィルム塗布方法により、例えば流動床スプレー法により適用される。半透過性膜の選択は、活性剤の放出の制御において重要な役割を演じる。例えば、アセチル値がセルロースアセテートから構成された膜から放出速度を測定するのに重要な因子であることが知られている。コンペンディアル(compencdal)な等級のセルロースアセテートは、公称アセチル価32%又は40%で商業的に入手可能である。32%アセチル価で膜から構成された材料は、40%アセチル価を有する。同重量のセルロースアセテートで構成された膜よりもより速い速度で同様の薬物コアから薬物を放出する。
【0032】
好ましい膜材料には、メタクリルエステルコポリマー、ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)、例えばEUDRAGIT(登録商標)NE30D、ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリメチルアンモニオエチルメタクリレートクロリド)、例えばEUDRAGIT(登録商標)RL又はEUDRAGIT(登録商標)RS、ポリメチルメタクリレート−メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテート、およびエチルセルロース、およびそれらの組合せが含まれる。
【0033】
1種又はそれ以上の放出オレフィスは、半透過性膜を通って含まれ得る。この放出オレフィスは半透過性膜の細胞と共に又は択一物として、活性剤および可溶性賦形剤の通路を可能にするため含まれる。それはその大きさを変えることにより活性剤の放出速度を更に制御するために作用できる。典型的には、放出オレフィスの大きさは約0.05mm〜約1.5mm、より狹くは約0.15mm〜約0.40mmである。
【0034】
腸溶皮は、胃内でジャケットおよびコアの溶解を防ぐために含まれる。それは胃液抵抗性である医薬として許容し得る材料から成ることができ、すなわち胃のpHよりもより大きいpHを有する流体中でのみ可溶性の材料である。
腸溶皮材料には、制御されないが、セルロースアセテートフタレートNF、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートNF、ポリビニルアセテートフタレートNFおよびメタクリル酸コポリマーNFが含まれる。従って、低pH環境下では、腸溶皮は不溶性でありそして別の方法で遅延ジャケットを溶解するであろう半透過性膜を通る水の侵入を妨げるであろう。それは当業者に公知の通常のフィルム塗布法、例えば孔あけパンコーティング法によって適用されるであろう。 研究によれば、ドラッグデリバリーデバイスは酸性胃液に遭遇するが、しかし腸溶皮のため無傷のままである。胃によりデバイスが門脈を通って十二指腸に押された後、デバイスはより高いpHの液体に暴露されそして腸溶皮は溶解する。一度、半透過性膜がこれらの液体に暴露されると、デバイスは活性化される。胃腸管からの水は拡散により膜を通って吸収されそして遅延ジャケットを選択的に溶解し始める。この遅延ジャケットの可溶性成分は選択的に溶解されるので、成分はそれらが吸収されるまで膜又は放出オレフィスを通って放出される。膜の直下の遅延ジャケットは、水が活性薬物コアに達するのを防止し、従って活性剤の徐放性を与える。一度遅延ジャケットが可溶性成分を排出し尽すと、膜によってあるべき場所に保たれていた不溶性物質の懸濁液は活性薬物コアを取り囲み続ける。必然的に、活性コアに水が達し、コア浸透剤がますます水を吸収するように膜内の圧を増加する。薬物が溶解するか又は懸濁すると、この静水圧により活性剤は膜および/又は放出オレフィスを通り、薬物は制御された速度で送り込まれる。薬物の放出速度は、コアの浸透性、薬物および賦形剤の溶解性および膜を通る水透過速度、並びに、より限定的には、溶液又は懸濁液の粘度、減らされる遅延ジャケットからの物質の懸濁液および放出オレフィスの膜細孔の大きさ、に基づく。基本デバイスへの拡大として、活性剤の更なる層が、デバイスが結腸に達する前に最初の破裂の活性剤を送り込むために含まれ得る。この活性剤はコア内のそれと同一又は異なっていてよい。追加の活性剤層を、直ちに放出される活性剤を送り込むため腸溶皮上に設けることができる。択一的に、追加の層を、小腸の上部内での放出のため腸溶皮の下に設けることができる。
【0035】
活性剤を間欠的に送り込むため、基本デバイスは遅延ジャケットと膜の間に活性剤の追加の層を含ましめることによって変更される。この活性剤層は、活性剤を含んでなり更に所望により浸透剤、滑沢剤、滑剤、湿潤剤、結合剤、充てん剤および懸濁化剤/増粘剤を含む他の医薬として許容し得る賦形剤を含有できる。
次の実施例により本発明を更に説明するがいかなる場合も本発明を制限するものではない。
【実施例】
【0036】
例1−結腸デリバリデバイスの製造
結腸のデリバリデバイスを次の成分から調製する。:
成分 量(mg)
コア
メトプロロールフマレート 190
ポビドン、USP 22.2
ステアリン酸マグネシウム、NF 5.8
遅延ジャケット
デキストレート、NF 148
マイクロクリスタリンセルロース、NF(PH101) 148
ヒドロキシエチルセルロース、NF(250H) 72.15
ステアリン酸マグネシウム、NF 1.85
半透過性膜
セルロースアセテート、NF(398−10) 3.39
セルロースアセテート、NF (320S) 23.49
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、USP(15cps) 1.56
ポリエチレングリコール、NF(3350) 1.56
腸溶皮
メタクリル酸コポリマー、タイプCNF 24.72
水酸化ナトリウム、NF 0.36
ポリエチレングリコール8000、NF 2.46
タルク、USP 2.46
メトプロロールフマレートおよびポビドンを一緒に混合しそして水性アルコール溶液で造粒する。造粒物を乾燥し、篩別(そして硫酸マグネシウムとブレンドする。乾燥潤滑粉末を通常のタブレット技術を用いて錠剤コアに圧縮する。
【0037】
デキストレート、マイクロクリスタリンセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースを遊星形ミキサーに加える。ステアリン酸マグネシウムを篩を通過させそしてミキサに加える。約5分間ブレンドする。
14/32″タブレットパンチを備えたカルソン単一パンチタブレット成形機のダイキャビティに約185mgの上記混合物を加える。活性剤の1種を下層上に載せそして他の185mgの混合物を加える。物質を圧縮して圧縮−塗布されたジャケット付錠剤を形成する。
【0038】
1個の錠剤基準で456mgの塩化メチレンを114mgのメチルアルコールを一緒にして溶液を形成する。プロペラー形ミキサーを用い半透過性膜成分を溶液中に溶解する。
【0039】
次のパラメーターを用いウニグラットコーター(Uniglatt Coater)で上記溶液を用いてジャケット付錠剤をスプレーコートする:
入口空気温度 45−50℃
噴霧空気圧 2.0バール
スプレー速度 15−25ml/分
ハンドドリルおよび実験装置を用い、0.040″×メカニカルドルルビットで塗布錠剤を孔あけする。
【0040】
100gの腸溶コーチング分散液に対し、20gのメタクリル酸コポリマーを45.4gの水に混合しながら加える。第二の容器内で、0.3gの水酸化ナトリウムを6.7gの水と混合し次いでこの混合を第一の容器に加える。第三の容器内で、2.0gのポリエチレングリコール8000を15.1gの水と混合し次いでこれを第一の容器に加える。2.0gのタルクおよび8.5gの水を加え懸濁液を形成しながら混合を続ける。
【0041】
以下のパラメーターを用いグラット(Glatt)GC30012″パーフォレーテッドパンコーター内で、塗布錠剤に上記懸濁液を適用する:
入口空気温度 50−65℃
噴霧空気圧 2.5バール
ノズルサイズおよびタイプ 1.1mm、35°
スプレー速度 15−22ml/分
【0042】
例2−溶解試験
例1の錠剤の放出速度を、0.1NHcl中の2時間のプレソーク次いでUSP回転バスケットおよび以下のパラメーターを用いる標準溶解試験によって測定する。
撹拌速度 100rpm
波長 275nm
温度 37℃
媒質 0.1NHCl:0−2時間
ホスフェート緩衝液(pH=7.5):2−24時間
【0043】
溶解試験結果は次の如くである:
タイムポイント 合計放出 速度
(時間) (合計%) (%/時)
0−2 <0.5 無視できる
3−5 <0.5 無視できる
6 1.7 1.3
7−8 16.5 7.4
9−10 33.6 8.6
11−12 48.3 7.4
13−14 61.0 6.4
15−18 76.2 3.8
19−24 82.7 1.1
【0044】
例3−水性的に投与可能な半透過性膜
半透過性膜が水性的に適用される徐放性デリバリーデバイスを次の成分から製造する:
成分
コア 錠剤当たり(mg)
アセトアミノフェン 80.0
マリトール 98.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 10.0
ポリエチレングリコール、8000 10.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
遅延ジャケット 錠剤当たり(mg)
デキストレート 409.0
ポリエチレングリコール、8000 23.2
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 23.2
ステアリン酸マグネシウム 4.6
半透過性膜 100gの分散液
当たり(g)
セルロースアセテートラテックス、25% 121.2
(セルロースアセテートから調製、USP)
グリセリルトリアセテート 45.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 3.3
タルク 3.3
脱イオン水 826.7
全てのコア成分を一緒に混合しそして篩別した。次いで混合物を通常のタブレット技術を用い錠剤コアに圧縮する。
【0045】
全ての遅延ジャケットを次に篩別しそしてブレンドする。
錠剤パンチのより大きいダイキャビティをジャケットブレンドで部分的に充てんし、この層の上に錠剤コアを載せそしてダイキャビティを充てんするため更にジャケットブレンドを添加することにより、ジャケットを薬物コアの回りに圧縮する。次いで物質を圧縮しプレスーコテッドされた、ジャケット付錠剤を形成した。
【0046】
グリセリルトリアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびタルクを一緒に混合しスラリーを形成する。撹拌しながら全ての脱イオン水を加える。全ての成分の均質混合物が形成された時、セルロースアセテートラテックスを加え次いで分散液を混合し続ける。次のセットポイントを有する穴あけパンコーターを用いこの分散液を用い所膜の膜重量にジャケット錠剤をスプレーコートする。
【0047】
ノズルサイズ 1.0mm入口空気
温度 68℃
流速 135m3/h
ポンプ速度 10ml/分
ドラム速度 6.5rpm
噴霧空気圧 2.0バール
0.25mmドリルービットを用い約1mmの深さに穴あけする。
【0048】
上記塗布錠剤は例1における如く腸溶分散流で塗布できる。
【0049】
例4−間欠性デバイスの製造
成分
プラシーボコア 錠剤当たり(mg)
デキストレート 178.0
ヒドロキシプロピル メチルセルロース、15cps 10.0
ポリエチレングリコール8000 10.0
ステアリン酸マグネシウム 2.0
薬サブ−コート 溶液1000g
当たり(g)
フェニルプロパノールアミンHCl 126.0
ヒドロキシプロピル メチルセルロース、15cps 25.0
ポリエチレングリコール8000 10.0
脱イオン水 839.0
遅延ジャケット 錠剤当たり(mg)
デキストレート 409.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 23.2
ポリエチレングリコール8000 23.2
ステアリン酸マグネシウム 4.6
半透過性膜 分散液1000g
当たり(g)
セルロースアセテート398−10 121.2
(25%水性分散液)
グリセリルトリアセテート 45.5
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 3.3
タルク 3.3
脱イオン水 826.7
薬オーバーコート 溶液1000g
当たり(g)
フェニルプロパノールアミンHCl 98.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、15cps 11.0
ポリエチレングリコール8000 22.0
脱イオン水 869.0
全てのコア成分を一緒に(そして篩別する。次いで混合物を通常のタブレット技術を用いて錠剤コアに圧縮する。
【0050】
サブ−コートを調製するため、約1/3の水を沸点近くに加熱しそしてヒドロキシプロピルメチルセルロースを加え、次いで撹拌しながらポリエチレングリコールを加える。熱をとり除きそしてフェニルプロパノールアミンHClを加え、次いで残りの水を加える。澄明な溶液が形成するまで撹拌し続ける。次のセットポイントを用いる穴あけパンコーターでプラシーボコア上に薬溶液をスプレーする。
【0051】
入口空気温度 68℃
空気容量流速 135m3/h
ポンプ速度 18.9%
ドラム速度 13.5rpm
噴霧空気圧 2.00バール
ノズルサイズ 0.8mm
約32.1mgの薬サブ−コート(22.5mgのフェニルプロパノールアミンHClに相当する)を個々の錠剤基剤上の錠剤に適用されたときプロセスを中止する。
【0052】
遅延ジャケットおよび半透過性膜を例5における如く適用する。薬オーバーコートを薬サブ−コートに対すると同様の方法で適用する。コーティングプロセスは、約30mgのオーバコートが適用されたとき(22.5mg)のフェニルプロパノールアミンHClに相当する)中止する。
0.25mmドリルのメカニカルアレンジメントを用い錠剤を穴あけし放出オレフィスを得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬的に許容され得る活性剤を経口投与するための浸透デリバリーデバイスであって、以下のa)〜d):
a)活性剤を含有する固体コア;
b)該コア上に塗布される遅延ジャケット;
c)遅延ジャケット上に塗布される半透過性膜、この膜は所望により放出オレフィスを有する;そして所望により
d)半透過性膜上の腸溶皮
を含んでなる、前記浸透デリバリーデバイス。
【請求項2】
遅延ジャケットが浸透剤を含んでなる、請求項1記載のデバイス。
【請求項3】
遅延ジャケットが更に結合剤、吸湿性の懸濁化剤又は増粘剤、および錠剤滑沢剤から選ばれる少なくとも1つの賦形剤を含んでなる、請求項2記載のデバイス。
【請求項4】
半透過性膜が、メタクリル酸エステルコポリマー、ポリ(エチルアクリレートメチルメタクリレート)、ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリメチルアンモニオエチルメタクリレート クロリド)、ポリメチル メタクリレート−メタクリル酸コポリマー、セルロースアセテート、エチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、およびヒドロキシプロピル メチルセルロースフタレートから成る群から選ばれる化合物を含んでなる、請求項1記載のデバイス。
【請求項5】
腸溶皮が、セルロースアセテートフタレートNF、ヒドロキシプロピル メチルセルロース フタレートNF、ポリビニルアセテート フタレートNF、およびメタクリル酸コポリマーNFから成る群から選ばれる、請求項2記載のデバイス。
【請求項6】
医薬として許容し得る活性剤を経口投与するための浸透デリバリーデバイスの製造方法であって、
a)活性剤を含有する固体コアを形成し;
b)遅延ジャケットで該コアを塗布し;
c)半透過性膜で該コアを塗布し;
そして所望によりこの膜に放出オレフィスを適用し;および/又は
d)半透過性膜上に腸溶皮を塗布することを含んでなる、前記方法。

【公開番号】特開2006−342187(P2006−342187A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263380(P2006−263380)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【分割の表示】特願平6−84282の分割
【原出願日】平成6年4月22日(1994.4.22)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】