説明

徐放性農薬組成物

【課題】優れた徐放性を有する徐放性農薬組成物の提供。
【解決手段】ポリビニルアルコール系樹脂の架橋物、および農薬活性成分を含有することを特徴とする徐放性農薬組成物。ポリビニルアルコール系樹脂としては、変性ポリビニルアルコール樹脂、さらにアセトアセチル基含有ポリビニルアルコールが好ましい。また、ポリビニルアルコール系樹脂の架橋物がアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は優れた徐放性を有する徐放性農薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
環境や安全性への配慮、農家の省力化のため、農薬使用量の低減、および散布回数の低減が求められている。かかる課題に対しては農薬活性成分の徐放化が効果的であり、それによって薬効の長期間持続や適量使用が可能となる。
【0003】
散布した農薬から農薬活性成分を徐々に溶出させる徐放化技術としては、ポリビニルアルコール(PVA)等の水溶性高分子化合物と、金属アルコキシド等の無機高分子とから形成された有機・無機複合体、及び農薬活性成分を含有する徐放性農薬組成物が提案されている(特許文献1)。
【0004】
かかる有機・無機複合体では、無機高分子の三次元網目中にPVAの分子鎖が絡み合ったセミIPN(相互侵入高分子網目)構造が形成されており、農薬活性成分はそのマトリックス中に閉じ込められ、これが水中におかれると、かかるマトリックスから農薬活性成分が水中に溶出するというものである。このとき、PVAは吸水・膨潤によって無機高分子の三次元網目を広げ、農薬活性成分の溶出を助けているものと推測される。
【0005】
しかしながら、かかる無機高分子の三次元網目は剛直で柔軟性に乏しいので、PVAの吸水・膨潤によってかかる網目が広げられたとしても、その程度はわずかであると推測される。したがって、かかる従来の徐放性農薬組成物では、農薬活性成分の徐放性の点で、さらなる改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−199630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた徐放性を有する徐放性農薬組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の実情に鑑みて鋭意研究した結果、PVA系樹脂の架橋物を用いることにより、架橋物の網目構造中に農薬活性成分が取り込まれ、優れた徐放性が得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明の徐放性農薬組成物は、PVA系樹脂の架橋物、および農薬活性成分を含有することを特徴とするものである。
PVA系樹脂の架橋物による網目構造は、農薬活性成分を包括、保持する機能を有し、さらに上述の無機高分子による網目構造と異なり、吸水により容易に柔軟化されるので、農薬活性成分を効率良く放出することが可能である。
【0010】
本発明においては、PVA系樹脂が変性PVA樹脂であることが好ましい。PVA系樹脂が未変性PVAの場合、PVA分子の主鎖に結合した水酸基が架橋点となるので、架橋が密集しがちになるのに対して、変性PVA樹脂の場合、PVA分子鎖中に偏在する変性基が架橋点となり、過度に密な網目ができ難くなるので、徐放性の制御がし易くなると推測される。
【0011】
特に、変性PVA樹脂はアセトアセチル基含有PVA樹脂であることが好ましい。かかるアセトアセチル基は架橋剤による反応性が良いので、様々な架橋剤を使用することができ、汎用性が高い。
【0012】
さらに、PVA系樹脂の架橋物はアセトアセチル基含有PVA樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物であることが好ましい。これにより、架橋物中にカルボン酸塩基が導入されることによって、農薬活性成分との親和性が向上するとともに、浸透圧効果による制御、およびpHによるカルボン酸塩基の電離度の制御が可能になり、さらに広範囲での徐放性の制御が可能になると推測される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の徐放性農薬組成物は優れた徐放性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の徐放性農薬組成物は、PVA系樹脂の架橋物、および農薬活性成分を含有する。かかるPVA系樹脂の架橋物としては、各種PVA系樹脂が架橋剤によって架橋されたものを用いることができるが、中でもPVA系樹脂としてアセトアセチル基含有PVA樹脂を用い、架橋剤としてグリオキシル酸塩を用いて得られた架橋物が好ましく用いられる。
まず、好ましい実施態様において用いられるアセトアセチル基含有PVA樹脂、およびグリオキシル酸塩について説明する。
【0015】
〔アセトアセチル基含有PVA樹脂〕
本発明で用いられるアセトアセチル基含有PVA(AA化PVA)樹脂とは、側鎖にアセトアセチル基を有するPVA樹脂である。かかるAA化PVA樹脂の製造法としては、特に限定されるものではないが、例えば、PVA樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA樹脂が得られることから、PVA樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。以下、かかる方法について説明する。
【0016】
原料となるPVA樹脂としては、一般的にはビニルエステル系モノマーの重合体のケン化物又はその誘導体が用いられ、かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
【0017】
また、ビニルエステル系モノマーと該ビニルエステル系モノマーと共重合性を有するモノマーとの共重合体のケン化物等を用いることもでき、かかる共重合モノマーとしては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩;アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、等のビニル化合物;酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類;塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
【0018】
なお、かかる共重合モノマーの導入量はモノマーの種類によって異なるため一概にはいえないが、通常は全構造単位の10モル%以下、特には5モル%以下であり、多すぎると水溶性が損なわれたり、架橋剤との相溶性が低下したりする場合があるため好ましくない。
【0019】
また、ビニルエステル系モノマーおよびその他のモノマーを重合、共重合する際の重合温度を高温にすることにより、主として生成する1,3−結合に対する異種結合の生成量を増やし、PVA主鎖中の1,2−ジオール結合を1.6〜3.5モル%程度としたものを使用することが可能である。
【0020】
上記ビニルエステル系モノマーの重合体および共重合体をケン化して得られるPVA樹脂とジケテンとの反応によるアセトアセチル基の導入には、PVA樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVA樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVA樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
【0021】
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば十分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
【0022】
また、本発明においては、AA化PVA樹脂は、水酸基平均連鎖長が10以上のものが通常用いられ、さらには15以上のものが好適に用いられる。かかる水酸基連鎖長が短すぎると、得られる架橋反応物の耐水性が低下して、徐放性が低下する傾向がある。
【0023】
かかるAA化PVA樹脂の水酸基平均連鎖長をコントロールする方法は、特に限定されないが、原料として用いるPVA系樹脂製造時の、ポリ酢酸ビニル等のケン化工程において、20℃における誘電率が32以下となるような溶媒の存在下でアルカリケン化を行うことが好ましく、通常、誘電率は6〜28で行われ、さらに12〜25の誘電率で行うことが好ましい。
【0024】
かくして得られたAA化PVA樹脂は、通常、平均重合度が300〜5000のものが用いられ、特に400〜3000、さらに500〜2000であることが好ましい。かかる平均重合度が高すぎると、架橋物と水の親和性が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。一方、平均重合度が低すぎると、架橋物による農薬活性成分の捕捉効果が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。
【0025】
本発明で用いられるAA化PVAのケン化度は、通常、60〜100モル%、特に80〜100モル%、さらには90〜100モル%であることが好ましい。かかるケン化度が低すぎると、架橋物と水の親和性が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。なお、平均重合度およびケン化度はJISK6726に準じて測定される。
【0026】
本発明で用いられるAA化PVAは、通常、アセトアセチル基含有量が、0.1〜20モル%のものが用いられ、特に0.5〜10モル%、さらには1〜7モル%のものが好ましい。かかる含有量が多すぎると、架橋物と水の親和性が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。一方、かかる含有量が少なすぎると、架橋物による農薬活性成分の捕捉効果が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。
【0027】
〔グリオキシル酸塩〕
次に、本発明において、上述のAA化PVA樹脂の架橋剤として好適なグリオキシル酸塩について説明する。
かかるグリオキシル酸塩としては、グリオキシル酸の金属塩やアミン塩などが挙げられ、金属塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属;チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅などの遷移金属;亜鉛、アルミニウムなどのその他の金属とグリオキシル酸の金属塩;また、アミン塩としては、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンなどのアミン類とグリオキシル酸の塩が挙げられる。これらグリオキシル酸塩の中でも、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、特にアルカリ金属塩、さらにナトリウム塩が好ましい。本発明においては、これらグリオキシル酸塩のうち1種または2種以上を用いることができる。
【0028】
また、AA化PVA樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物の耐水性は、架橋構造に導入されるカルボン酸塩基の影響を受けるので、水への溶解度がより小さいグリオキシル酸塩が好ましい。具体的には、23℃における水への溶解度が、通常、0.0001〜100%、特に0.001〜100%、さらに0.01〜100%のものが好ましく用いられる。グリオキシル酸塩の水溶性が低すぎると、架橋物による農薬活性成分の捕捉効果が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。なお、グリオキシル酸ナトリウムの溶解度は約17%であり、グリオキシル酸カルシウムの溶解度は約0.7%である。
【0029】
また、本発明においては、架橋構造に導入されるカルボン酸塩基が架橋物による農薬活性成分の捕捉効果に寄与しているものと考えられる。
かかるグリオキシル酸塩の使用量は、特に限定されないが、固形分換算でAA化PVA樹脂に対して、通常、0.01〜100質量%、特に0.1〜50質量%、さらには0.5〜10質量%であることが好ましい。かかる使用量が多すぎると、架橋物と水の親和性が低下し、あるいは架橋物による農薬活性成分の捕捉効果が低下して、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。一方、かかる使用量が少なすぎると、架橋物による農薬活性成分の捕捉効果が低下し、農薬活性成分を徐放させることが難しくなる傾向がある。
【0030】
グリオキシル酸塩の製造法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、(1)グリオキシル酸の中和反応による方法、(2)グリオキシル酸と酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩との塩交換反応による方法、(3)グリオキシル酸エステルのアルカリ加水分解による方法(例えば、特開2003−300926号公報参照。)などを挙げることができる。特に、グリオキシル酸との中和反応に用いるアルカリ性化合物の水溶性が高い場合は(1)の方法が、また得られるグリオキシル酸塩の水溶性が低く、酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩の水溶性が高い場合は(2)の方法が好ましく用いられる。
【0031】
なお、(1)の方法は通常、水を媒体として行われ、グリオキシル酸とアルカリ性化合物、例えば、各種金属の水酸化物やアミン化合物を水中で反応させ、析出したグリオキシル酸塩を濾別し、乾燥して製造することができる。
また、(2)の方法も一般的に水中で行われ、(1)の方法と同様にしてグリオキシル酸塩を得ることができる。なお、(2)の方法において用いられるグリオキシル酸より解離定数が大きい酸の塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属塩を挙げることができる。
【0032】
また、グリオキシル酸を合成したのち、これを単離せずに、系中で上述の(1)あるいは(2)の反応を行い、生成したグリオキシル酸塩をそのまま用いることも可能である。
【0033】
グリオキシル酸塩は、そのアルデヒド基が、メタノール、エタノールなどの炭素数が3以下のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの炭素数が3以下のジオール等によってアセタール化、およびヘミアセタール化された化合物を包含するものである。かかるアセタール基、およびヘミアセタール基は、水中、あるいは高温下では容易にアルコールが脱離し、アルデヒド基と平衡状態をとるため、アルデヒド基と同様に各種単量体や官能基と反応し、架橋剤として機能するものである。
【0034】
〔その他の架橋剤〕
本発明において用いられるPVA系樹脂の架橋物としては、上述のAA化PVA樹脂とグリオキシル酸塩による架橋物以外にも、AA化PVA樹脂とその他の架橋剤による架橋物を用いることができる。
かかる架橋剤としては、例えば、多価金属化合物、ホウ素化合物、アミン化合物、ヒドラジン化合物、シラン化合物、メチロール基含有化合物、アルデヒド基含有化合物、エポキシ化合物、チオール化合物、イソシアネート化合物、ポリアミド樹脂等が挙げられるが、特に、多価金属化合物、アルデヒド基含有化合物、アミン化合物、ヒドラジン化合物、イソシアネート化合物が好適である。本発明においては、1種または2種以上の架橋剤を用いることができる。
【0035】
かかる多価金属化合物としては、アルミニウム原子、亜鉛原子、鉄原子、ジルコニウム原子、チタン原子、ガリウム原子、インジウム原子、ルテニウム原子、ハフニウム原子を含有する化合物であり、特に、ジルコニウム原子を有する化合物が好適である。
かかるジルコニウム原子を有する化合物としては、無機酸や有機酸の単塩および複塩、有機金属化合物、金属錯体、酸化化合物(ジルコニル化合物)などのいずれであってもよく、具体例としては、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ジルコニウム酸、ジルコニウム酸塩、塩化ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZC」)、塩基性塩化ジルコニル(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZC−2」)、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZN」)、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールAC−7」)、炭酸ジルコニウムカリウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZK−10」)、酢酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、乳酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−150」)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−540」)、ジルコニウムビスアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−550」)、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−560」)、ジルコニウムアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−115」)、などが挙げられる。
これらのジルコニウム原子を含む化合物の中でも、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、酢酸ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルなどのジルコニル化合物が好ましく、特に、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルが好適に用いられる。
【0036】
かかるアルデヒド基含有化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキシル酸化合物(特にグリオキシル酸塩)、グリオキザール、グルタルアルデヒド、マロンジアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ジアルデヒド澱粉などを挙げることができ、中でもグリオキシル酸(またはその塩)、グリオキザールが好適に用いられる。
【0037】
かかるヒドラジン化合物としては、ヒドラジン;ヒドラジンの塩酸、硫酸、硝酸、亜硫酸、リン酸、チオシアン酸、炭酸等の無機酸塩;およびギ酸、シュウ酸等の有機酸塩類;ヒドラジンのメチル、エチル、プロピル、ブチル、アリル等の一置換体;1,1−ジメチル、1,1−ジエチル等の対称二置換体などのヒドラジン誘導体;カルボヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(味の素ファインテクノ社製「アミキュアVDH」等)、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド(味の素ファインテクノ社製「アミキュアUDH」等)、ポリアクリル酸ヒドラジド、N−アミノポリアクリルアミド、N−アミノアクリルアミド/アクリルアミド共重合体、などのヒドラジド化合物等を挙げることができ、特にアジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、N−アミノポリアクリルアミド、N−アミノアクリルアミド/アクリルアミド共重合体、等の多価ヒドラジド化合物が好適に用いられる。
【0038】
かかるアミン化合物としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、N −アミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピルピペラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン;3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジアミンなどの脂環式ポリアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、2,4’−トルイレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミン;アミノ基変性PVA系樹脂、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなどのアミノ基含有水溶性ポリマーを挙げることができ、特に1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、メタキシリレンジアミン、アミノ基変性PVA系樹脂、ポリエチレンイミン等が好適に用いられる。
【0039】
〔その他のPVA系樹脂〕
本発明の徐放性農薬組成物は、PVA系樹脂の架橋物、および農薬活性成分を含有し、かかるPVA系樹脂の架橋物としては、上述のAA化PVA樹脂の架橋物、特にグリオキシル酸塩による架橋物が好適であるが、その他のPVA系樹脂による架橋物も同様に用いることができる。
【0040】
かかるPVA系樹脂としては、ビニルエステル系モノマーの重合体のケン化物、いわゆる未変性PVAや、これに種々の官能基を導入した変性PVA樹脂が挙げられ、変性PVA樹脂としては、上述のAA化PVA樹脂の原料として例示したものを用いることができる。中でも、反応性に優れる一級水酸基、カルボン酸基、ケトン基を有する変性PVA系樹脂が好ましい。
【0041】
一級水酸基を有する変性PVA樹脂としては、例えば、ビニルエステル系モノマーと、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体;ビニルエチレンカーボネート;2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン;グリセリンモノアリルエーテル、等との共重合体をケン化したものが挙げられる。
また、かかる一級水酸基を有するPVA樹脂に対する架橋剤としては、イソシアネート化合物、多価金属化合物、アルデヒド化合物を挙げることができる。
【0042】
カルボン酸基を有する変性PVA樹脂としては、ビニルエステル系モノマーと、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、等との共重合体をケン化したものを挙げることができる。
また、カルボン酸基を有する変性PVA樹脂に対する代表的な架橋剤としては、グリシジル化合物が挙げられる。
【0043】
ケトン基を有する変性PVA樹脂としては、ビニルエステル系モノマーに対する共重合モノマーとして、ジアセトンアクリルアミドやアクロレイン、およびこれらの誘導体を用いたものが挙げられる。
かかるケトン基含有変性PVA樹脂に対する架橋剤としては、アジピン酸ジヒドラジドなどのヒドラジン化合物が好適に用いられる。
【0044】
なお、かかる変性PVA樹脂の変性基の含有量、および架橋剤の使用量については、AA化PVA樹脂とその架橋剤における好ましい範囲に準じるものである。
【0045】
〔農薬活性成分〕
本発明で用いられる農薬活性成分としては、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物調節剤などが挙げられ、常温で液状または粉末状のものが好ましい。なかでも、本発明においては、常温水に対する飽和溶解度が500ppm以上である水溶性の農薬活性成分を使用するのが好ましい。本発明においては、1種または2種以上の農薬活性成分を用いることができる。
【0046】
殺虫剤としては、MPP、MEP、ECP、ピリミホスメチル、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、フロルピリホスメチル、クロルピリホス、ESP、バミドチオン、プロフェノホス、マラソン、PAP、ジメトエート、ホルモチオン、チオメトン、エチルチオメトン、ホサロン、PMP、DMTP、プロチオホス、スルプロホス、ピラクロホス、DDVP、モノクロトホス、BRP、CVMP、ジメチルビンホス、CVP、プロパホス、アセフェート、イソフェンホス、サリチオン、DEP、EPN、エチオン、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、PHC、MPMC、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイオカルブ、ピリミカーブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、メソミル、チオジカルブ、アラニカルブ、アレスリン、レスメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリン、シフルトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、シクロプロトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、エトフェンプロックス、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、ブフロフェジン、フェノキシカルブ、除虫菊、デリス、硫酸ニコチン、マシン油、なたね油、CPCBS、ケルセン、クロルベンジレート、フェニソブロモレート、テトラジホン、BPPS、キノキサリン、アミトラズ、ベンゾメート、フェノチオカルブ、ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ジエノクロル、フェンピロキシメート、フルアジナム、ピリダベン、クロフェンテジン、DPC、ポリナフチン複合体、ミルベメクチン、DCIP、ダゾメット、ベンゾエピン、メタアルデヒド、DCV、BT、フェントロチオン、などを例示することができる。
【0047】
殺菌剤としては、カスガマイシン、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル、チウラム、プロクロラズ、トリフミゾール、イプコナゾール、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、水酸化第二銅、ノニルフェノールスルホン酸銅、DBEDC、テレフタル酸銅、無機硫黄、ジネブ、マンネブ、マンゼブ、アンバム、ポリカーバメイト、有機ニッケル、プロピネブ、ジラム、チアジアジン、キャプタン、スルフェン酸系、TPN、フサライド、IBP、EDDP、トルクロホスメチル、ピラゾホス、ホセチル、カルベンダゾール、ジエトフェンカルブ、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミドン、フルオルイミド、オキシカルボキシン、メプロニル、フルトラニル、テクロフタラム、トリクラミド、ペンシクロン、メタラキシル、オキサジキシル、トリアジメホン、ビテルタノール、ミクロブタニル、ヘキサコナゾール、プロピコナゾール、フェナリモル、ピリフェノックス、トリホリン、ブラストサイジンS、ポリオキシン、バリダマイシン、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、ミルディオマイシン、PCNB、ヒドロキシイソキサゾール、エクロメゾール、クロロネブ、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、有機ひ素、硫酸亜鉛、ジチアノン、ベンゾチアゾール、キノキサリン系、CNA、ジメチリモール、ジクロメジン、トリアジン、フェリムゾン、フルアジナム、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピロキロン、オキソリニック酸、イミノクダジン酢酸塩、アルギン酸、対抗菌、シイタケ菌糸体抽出物、こうじ菌産生物、アグロバクテリウムラジオバクター、イミベンコナゾール、などを例示することができる。
【0048】
除草剤としては、2,4−PA、MCP、MCPB、MCPAチオエチル(フェノチオール)、クロメプロップ、ナプロアニリド、CNP、クロメトキシニル、ビフェノックス、MCC、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、DCPA、ブタクロール、プレチラクロール、ブロモブチド、メフェナセット、ダイムロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、ベンダゾン、オキサジアゾン、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、トリフルラリン、ピペロホス、ACN、ベンスルフロンメチル、などを例示することができる。
【0049】
植物調節剤としては、イナベンフィド、オキシエチレンドコサノール、ニコチン酸アミド、ベンジルアミノプリン、などを例示することができる。
【0050】
農薬活性成分の配合量は、特に限定されないが、固形分換算でPVA系樹脂に対して、通常、0.1〜50質量%、特に0.5〜45質量%、さらには1〜40質量%であることが好ましい。かかる配合量が多すぎると、散布の初期段階で多くの農薬活性成分が架橋物から放出され、農薬活性成分を安定的に徐放させることが難しくなる傾向がある。一方、かかる配合量が少なすぎると、農薬活性成分の徐放量が少なくなり、徐放性農薬として非効率となる傾向がある。
【0051】
〔徐放性農薬組成物〕
本発明の徐放性農薬組成物は、PVA系樹脂の架橋物および農薬活性成分を含有し、PVA系樹脂と農薬活性成分を混合した後に架橋させたり、既に架橋したPVA系樹脂の架橋物と農薬活性成分を混合することにより調製することができる。例えば、i)PVA系樹脂水溶液に架橋剤および農薬活性成分を溶解または分散させた後、架橋して固める方法、ii)架橋により固められたPVA系樹脂のゲル、またはこのゲルを乾燥させたものに農薬活性成分を混合して、吸収させる方法、iii )粉末状の農薬活性成分にPVA系樹脂を含浸させ、架橋剤の水溶液をスプレーし架橋させる方法、などを例示することができるが、i)の方法が好ましい。
【0052】
本発明の徐放性農薬組成物の形状は特に制限されず、フィルム状(シート状)や粉末状、などいかなる形状を有していてもよい。フィルム状(シート状)の徐放性農薬組成物は、膜厚が、通常、1〜5000μm、特に5〜4000μm、さらに10〜3000μmのものが好ましく用いられる。フィルム状(シート状)の徐放性農薬組成物の製造方法は、特に限定されず、例えばPVA系樹脂、架橋剤、農薬活性成分、必要に応じてその他の配合成分を含有する水性液を基板上に流延し、加熱して架橋するとともに水を蒸発させる方法が採られる。加熱条件は、通常、0〜180℃、特に5〜150℃、さらに10〜120℃が好ましい。
かかる方法で得られたフィルム状(シート状)の徐放性農薬組成物は、所望の大きさに裁断されて使用される。
【0053】
粉末状の徐放性農薬組成物は、粒径が、通常、0.01〜10000μm、特に0.1〜8000μm、さらに1〜5000μmのものが好ましく用いられる。粉末状の徐放性農薬組成物の製造方法は、特に限定されず、例えばPVA系樹脂、架橋剤、農薬活性成分、水、必要に応じてその他の配合成分を含有する混合物を混練機(ニーダー、押出機、等)にて混練し、粉砕・整粒、あるいはペレット化して、乾燥させる方法が採られる(詳細な製造条件は、WO95/31900の第9頁第5行〜第13頁第14行を参照のこと)。
【0054】
また、固形状の農薬活性成分に対して、PVA系樹脂の架橋物を結合剤として用いて、粉末状の徐放性農薬組成物を製造することもできる。例えば、固形状の農薬活性成分にPVA系樹脂の架橋物を練り込んだり、農薬活性成分の表面に架橋物の溶液をスプレーコーティングすることができる。
【0055】
本発明の徐放性農薬組成物は、下記の評価方法で測定した耐熱水性(溶出率)が、通常、0〜50%、特に0〜40%、さらに0〜30であることが好ましい。
評価方法:80℃の熱水に1時間浸漬した際の溶出率(%)であり、熱水浸漬前の乾燥質量(X)および熱水浸漬後の乾燥質量(X)から、下式にて算出される。
溶出率(%)={(X−X)/X}×100
【0056】
また、本発明の徐放性農薬組成物は、23℃のイオン交換水中での3時間後の農薬活性成分の溶出率が70%以下であることが好ましい。なお、この溶出率は後述の実施例に記載の評価方法による。
【0057】
〔他の配合成分〕
本発明の徐放性農薬組成物には、必要に応じて、種々の界面活性剤、担体(生理的に不活性な粉末添加剤)、凍結防止剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤、放出制御補助剤、土壌改良剤、肥料、増粘剤、固着剤、溶剤などを配合することができる。
【実施例】
【0058】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下「%」「部」とあるのは、特にことわりのない限り、質量基準を意味する。
【0059】
〔実施例1〕
<AA化PVA樹脂>
PVA樹脂(平均重合度1200、ケン化度99.2モル%)を、ニーダーに3600部仕込み、これに酢酸1000部加えて膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン550部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で6時間乾燥してAA化PVA樹脂(AA化度5.3モル%)を得た。
【0060】
<グリオキシル酸ナトリウム>
2Lの2口反応缶中の50%グリオキシル酸水溶液456g(3.10モル)に、20%水酸化ナトリウム水溶液645g(3.22モル)を加え、生じた白色結晶をろ過、水洗した後、50℃にて1時間乾燥して、グリオキシル酸ナトリウム210g(1.84モル、収率59.5%)を得た。かかるグリオキシル酸ナトリウムの23℃における水への溶解度は、17.1%であった。
【0061】
<評価サンプル>
10%AA化PVA樹脂の水溶液13gにグリオキシル酸ナトリウム26mg(AA化PVA樹脂に対して2質量%)、農薬活性成分としてFe−EDDHA 26mgを加え、溶解させた。
かかる溶液をPETフィルム上に流延し、23℃、50%RHの雰囲気下で72時間風乾した後、70℃で5分間熱処理を行い、厚さ100μmのフィルムを得た。
【0062】
〔実施例2、比較例1〕
グリオキシル酸ナトリウムの配合量をAA化PVA樹脂に対して5質量%(実施例2)または0質量%(比較例1)に変更した以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルとしてのフィルムを得た。
【0063】
<評価方法>
5cm×5cmのフィルムを切り出し、フィルム中のFe−EDDHA が100%溶出した場合の濃度が0.2g/Lとなる量のイオン交換水中に浸漬し、23℃で静置し、経時でのFe−EDDHA 濃度をUV測定にて求め、溶出率を算出した。その結果を表1にまとめた。
なお、UV測定の条件は、日本分光株式会社製V−500を用いて、23℃において測定し、予め作成した検量線をもとに480nmの吸光度から農薬活性成分の溶出率を測定した。
【0064】
【表1】

【0065】
表1に示すように、AA化PVA樹脂の架橋物を有する実施例1,2では、3時間後の溶出率が70%以下であり、15日後においても溶出率が90%以下であるから、優れた徐放性を有することが分かる。
一方、架橋されていないAA化PVA樹脂を有する比較例1では、3時間後で既に溶出率が90%を超え、15日後においては農薬活性成分が殆ど全て溶出していることから、徐放性が実施例1,2よりも劣ることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアルコール系樹脂の架橋物、および農薬活性成分を含有することを特徴とする徐放性農薬組成物。
【請求項2】
ポリビニルアルコール系樹脂が変性ポリビニルアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1記載の徐放性農薬組成物。
【請求項3】
ポリビニルアルコール系樹脂がアセトアセチル基含有ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の徐放性農薬組成物。
【請求項4】
ポリビニルアルコール系樹脂の架橋物がアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物であることを特徴とする請求項1記載の徐放性農薬組成物。

【公開番号】特開2012−6881(P2012−6881A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−145694(P2010−145694)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000004101)日本合成化学工業株式会社 (572)
【Fターム(参考)】