微弱電流施療具
【課題】 体表面にあるつぼに効率良く微弱電流を流す微弱電流施療具を提供すること。
【解決手段】 適当な厚みで適当に撓んで弾性と導電性を持つ金属やプラスチックやゴムで基板を形成し、その基板上に圧電体を平板状に設け、その基板を粘着シートの面上やサポータに設けて、その粘着シートを体表面に貼って、又はサポータを体局部に装着して圧電体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成。
また粘着シートの面上やサポータに圧電体と導電部、又は異種の金属板を互いに離して設け、その粘着シートを体表面に貼って、又はサポータを体局部に装着して圧電体又は両金属板間で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成。
【解決手段】 適当な厚みで適当に撓んで弾性と導電性を持つ金属やプラスチックやゴムで基板を形成し、その基板上に圧電体を平板状に設け、その基板を粘着シートの面上やサポータに設けて、その粘着シートを体表面に貼って、又はサポータを体局部に装着して圧電体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成。
また粘着シートの面上やサポータに圧電体と導電部、又は異種の金属板を互いに離して設け、その粘着シートを体表面に貼って、又はサポータを体局部に装着して圧電体又は両金属板間で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物性が持つ起電作用を利用し、その起電する微弱電流でつぼを刺激する微弱電流施療具に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の体は細胞でできており、頭を使ったり運動したりすると、その使われる細胞は使えば使うほど刺激を受けて活性化することが解かっている。そして健康を促進する療法につぼを刺激するつぼ療法があり、体表面にあるつぼを刺激すると、そのつぼに対応した体の各機能が活性化される。それでつぼを刺激する方法には、押圧の刺激を与える方法(指圧等)、熱の刺激を与える方法(温灸等)、電気的刺激を与える方法(磁気、低周波電流、微弱電流)の3通りがあり、パルス状の微弱電流を細胞組織内に流すのが最も効果的である。(磁気は磁界の中で発生する微小な起電流を利用するものである。また低周波治療のミリアンペアの電流は皮下しかほとんど流れない。)
体内には100〜200μAの生体電流が流れており、神経繊維や筋繊維では微弱な電流刺激によって、その細胞膜に一連の電気的変化が生じ、1ヵ所に生じた電気的変化により隣接部が刺激されて次々と興奮を起こし、その興奮が繊維を伝わっていく性質がある。そしてその生体電流が細胞組織の乱れで、細胞組織のイオン配列の障害となってスムーズに流れなくなると、人間が本来持っている自然治癒力が低下し、疾患の原因にもなっていた。そこで生体電流に近い微弱電流を体外から流してやることで、自然治癒力が高まることがピッツバーグ大学の研究結果でも報告されており、その治療法として微弱電流療法(マイクロカレントセラピー)が注目されている。その微弱電流療法によって、個々の細胞や組織が傷ついた場合、体外から微弱(=損傷)電流を人工的に流してやることで、その修復に必要なエネルギーを供給するATP(アデノシン三燐酸)酵素の生成や、たんぱく質の合成等が促進されて自然治癒力が高まり、治癒(回復)が速まることが証明されている。前記のピッツバーグ大学の研究結果では、細胞内のATP合成が50%アップし、たんぱく質の合成が70%アップし、細胞間輸送が40%アップしたという報告がある。それで微弱電流治療器として微弱電流発生装置が開発され製品化されている。
【0003】
そこで本発明者は、物性が持つ起電作用に着目し本発明に至ったもので、結晶体や磁器材料でなる圧電体に圧力を加えると起電するピエゾ効果や、異種金属間に起きるイオン化作用の働きで起電するイオン化傾向の性質があり、そのピエゾ効果やイオン化傾向の作用を利用して起電する微弱電流を体内に流せば、前記した微弱電流による施療効果が得られる。
ピエゾ効果を利用して圧電体に加える圧力で起電させる方法を、図17に基づいて説明すると、図17(a)において、圧電体の表面に矢印(↓)の圧電体を圧縮する力(圧縮応力)が加わると、図のように圧電体が縮む方向にひずみ、その際に起電流iを起電する。次に圧縮する力を取り去ると圧電体は元の形状に戻り、その際に逆向きの起電流iを起電する。また図17(b)において、圧電体の表面に矢印(↓&↑)の圧電体を曲げる力(せん断応力)が加わると、図のように圧電体が曲がる方向にひずみ、その際に起電流iを起電する。次に曲げる力を取り去ると圧電体は元の形状に戻り、その際に逆向きの起電流iを起電する。この場合前記の圧縮する力でひずむ変位量に比べて、曲げる力でひずむ変位量の方がはるかに大きいため、曲げによる力で起電する起電流の方がはるかに大きくなる。
【0004】
ここで公知公報で圧電体に外力を加えて経穴を刺激する器具として、特開2000−5270号公報が提案されている。然しながらその提案の図18に示す構成では、基板の厚みが1〜3mm(1円玉の厚みが約1mm)あり、図18(b)(c)(d)に示すように、外力がその器具全体又は一部に加わっても基板は撓まず屈曲しないため、図17(a)で示した圧縮によるひずみの変位しか起きない。そのためその起電される起電流は非常に僅かであり、抵抗値が大きい皮膚面の2点間にその起電流を加えても効果的な施療は得られにくい。また提案の構成では、皮膚面との間に閉回路ができないため、起電した起電流は皮膚内に流れることはなく、起電した起電流による施療効果は得られない。また同様に実用新案60−83643号公報が提案されており、その構成は圧電体に圧力を加えることにより発生する電荷を人体に放出する構成であって、体内に起電する微弱電流を流す構成ではない。従ってその提案の構成では、起電した微弱電流による施療効果を同様に全く得ることはできない。
【0005】
【特許文献1】特開2000−5270号公報 実用新案60−83643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたもので、体表面にあるつぼに効率良く起電した微弱電流を流す微弱電流施療具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、金属やプラスチックやゴムが持っている弾性と可撓性の性質を利用するもので、適当な厚みで適当に撓んで弾性を持つ金属やプラスチックやゴムで基板を形成し、その基板上に圧電体を平薄状に設けることで、基板にいかなる方向からの圧力や外力が加わっても、その方向に基板と一体になって圧電体が撓んで変形し、さらにその基板が持つ弾性によって元の形に戻るため、基板に加わる圧縮や曲げ(せん断)の外力や圧力に対して、継続して起電できるため、その基板を粘着シートの面上やサポータの内側に設け、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着して、圧電体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成である。
【0008】
また圧電体自体を適当に撓む圧電フィルム体で形成することで、別体に前記の基板を設けることなく、圧電フィルム自体にいかなる方向からの圧力や外力を加えても、その方向に圧電フィルム自体が自由に変形し、そしてその圧電フィルム体が持つ弾性で元の形に戻ろうとするため、同様に継続して起電できるため、その圧電フィルム体を粘着シートの面上やサポータの内側に設けることで、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着すれば、圧電フィルム体の表面が常に体表面と密着し、その動きに追従して変形できるため、その圧電フィルム体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成である。
また粘着シートの面上やサポータの内側に圧電体と導電部、又は異種の金属板を互いに離して設け、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着して、圧電体又は両金属板間で起電する微弱電流を離れた皮膚面の皮膚内に通電する構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具は、適当に撓んで弾性のある基板上に圧電体を平板状に設けるため、あらゆる方向から加わる圧縮や曲げ(せん断)の圧力や外力によっても、圧電体がその基板の変形に追従してその方向にひずんで変形するため起電でき、そしてその変形の中で曲げの変形による変位量を大きくとれるため、起電する起電流をとても大きくとれ、効率良く起電する起電流で施療することができる。
【0010】
また圧電体自体を適当に撓んで弾性を持つ圧電フィルム体で形成することで、その圧電フィルム自体にあらゆる方向から加わる圧縮や曲げ(せん断)や引張りの圧力や外力でも、圧電フィルム自体がその方向にひずんで変形し起電できるため、その構成で部品点数を少なくでき、そして圧電フィルム体が体表面の形状によくフィットして変形するためかさばらず、いかなる皮膚表面でも施療が可能である。
また本発明を異種の金属板で構成する微弱電流施療具は、異種の金属板間を平薄状の導電部材で接続するため、その導電部が自由な形に屈曲し、皮膚の表面に貼った状態でその皮膚面がどんな形状に変化しても、しっかりと皮膚面に貼り付けた状態を維持して固定できる。そして導電部がかさばらず露出しないため邪魔にならず、粘着シートがその影響で剥がれることもないし、そのサポータを装着しても違和感がない。また金属板と導電部を互いに面と面で接面して接続できるため、異種の金属間でのイオン化作用で移動する電子の導通面積を広くとれ、そのイオン化作用の反応を効率良く作用させて、起電する起電流で効率的に施療することができる。さらに導電部の面上に基板や金属板を設けてそのまま導通状態にできるため、電気的接続がとても容易で製作も非常に簡単にできる。
【実施例】
【0011】
本発明の実施例の構成を図面を基に説明する。
【0012】
図1は、本発明の圧電体で構成する微弱電流施療具1の第1実施例を示す。図1(a)(b)(c)において、平板状で直径約30mmの円形に粘着シート2を形成し、その上面に粘着材2aを全域に具備する。その粘着シート2の上面中央に厚さ約0.07mm、直径12mmの黄銅でなる基板3を貼設し、その基板3の上面中央に約0.06mm厚で直径9mmの圧電体4を設け、その圧電体4の上面全域を銀でなる電極5を厚膜印刷(シルクスクリーン印刷)によって、数10ミクロンの厚みに設けて構成したものである。
【0013】
図3で本実施例の構成の微弱電流施療具1の起電原理を説明すると、微弱電流施療具1を体の皮膚面に貼ることによって、その体の皮膚面の動きに追従して弾性のある基板3が撓み、その基板3の撓みに連動して圧電体4がひずむことで起電して起電流iを発生する。またその部位へ外力を加わえると、同様に基板3が撓み、圧電体4が基板3に連動してひずむことで起電して起電流iを発生する。本発明の具体的な使用例として、微弱電流施療具1を足の裏(特にかかと)に貼ると、歩いて足を下ろす毎に、図3(a)に示すように、微弱電流施療具1全体に垂直方向の外力が加わり、図17(a)で示す圧電体4が垂直にひずむ変位によって、微弱電流iが起電される。そして足を上げてその外力を取り去ると、圧電体4は元の形状に戻り、逆向きの微弱電流iが起電される。起電した微弱電流iは基板3と電極5が皮膚11に接面しており、その接面する両部位から皮膚11の組織内へと通電される。次に図4(a)に示すように、微弱電流施療具1を腕や体表面に貼ると、体表面は全く平らではなく、その表面はいくらか湾曲してるため、平板の基板3上に設けた圧電体4には、常にその圧力が加わる状態になり、図3(b)に示すように、力を入れた時の筋肉の盛り上がりや、腕を動かした時の皮膚面の起伏や振動、血液が流れる際の微小な起伏や振動で、基板3を変位(変形)させる圧力が加わり、図17(b)に示すように、圧電体4が撓む方向にひずむ変位が起こり、そのたびに微弱電流iが起電され、前記と同様にその起電した微弱電流iは、基板3と電極5が皮膚11と接面してる両部位から皮膚11の組織内へと通電される。次に図3(c)に示すように、微弱電流施療具1をつぼに貼った状態で、その面上の皮膚面を指で押圧(指圧)すると、微弱電流施療具1全体が図のように内側に撓み、図3(b)と同様に微弱電流iが起電して皮膚11の組織内へと通電される。ここで図3(a)(b)の使用例では、体の動きに追従しながら起電して微弱電流iを発生するため、体内に流れる生体電流に連動し、その皮膚組織への刺激効果は増幅されて促進されることになる。(既存の微弱電流発生装置は、体の動きに連動して微弱電流を発生するものではない)また図3(c)の使用例では、指圧によるつぼへの刺激と、同時に発生する電気的刺激の両方をつぼに加えられるため、同様に刺激効果が増幅されて促進されることになる。図1(d)は、他の実施例の構成を示したもので、前実施例の構成では圧電体4の上面のみ電極5を設けているが、圧電体4の上面と下面の両面に電極5を設けてもよく、その構成により基板3との導電性がさらに良くなる。本実施例の構成で、粘着材2aの替わりに導電性粘着材2bを設けて構成し実施してもよい。その構成では微弱電流が流れる範囲がより広くなる。
【0014】
図1(e)(f)は、本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具1の第2実施例を示す。基板3の上面中央に2枚の圧電体4,4を介在基板3aを介在して、サンドイッチ状態に挟んで設けた構成(バイモルフ型)で実施するもので、この構成であれば約2倍の起電力(起電流)が得られる。
【0015】
尚、前記の図1の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けて導電性粘着材2b上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電性粘着材2bから接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0016】
図4(b)は、本実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、図1及び図2に示す微弱電流施療具1を剥離紙10の上に6枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして体の各部に貼ることができる。剥離紙10は貼り付けてる間、粘着材2a及び導電性粘着材2bの粘着力が落ちることはない。
【0017】
本発明の構成において、基板3を金属で形成した場合は、適当な厚みと弾性のある黄銅、アルミ、銅、合金でなる42ALLOY等で実施でき、また基板3を薄いプラスチック材でその面上にアルミ蒸着して形成したり、導電性のカーボン等を成膜して構成してもよい。また基板3全体を導電ゴムや導電性プラスチック材で形成して構成してもよい。基板3の厚みとしては、適当に撓んで弾性を持つ厚みであればよく、金属板で形成した場合は実施例として、0.5〜0.3mm以下で0.1mm以下であればさらによく、また粘着シート2の形状も円形状の他に、三角や四角や多角形状で形成してよい。また皮膚面と接面する基板3と電極5との間を若干隔てるため、圧電体4の上面に設ける電極5の面積をいくらか小さくして設け構成してもよい。粘着シート2の材質としては、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、シリコンゴム、綿布や不織布などの布材等で形成して実施できる。また粘着材2aはアクリル系粘着剤等で実施できる。圧電体4は、圧電(ピエゾ)セラミック4aとしては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の他に、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛、ニオブ酸鉛、ニオブ酸リチウム等を焼結して分極処理したもので構成でき、また圧電(ピエゾ)フィルム4bとしては、フィルム状のポリフッ化ビニリデン(PVDF)等で構成して実施できる。いずれの物質も圧力を加えることで、物質内に電気分極が生じて起電流を発生する。
【0018】
図2は、前実施例で構成した基板3は設けず、圧電体4として圧電(ピエゾ)フィルム4bのみで構成して実施するものである。例えば米国MSI(Measurement Specialties. Inc)社が製品化しているポリフッ化ビニリデン(PVDF)でなる圧電(ピエゾ)フィルム4bは、その圧電フィルム自体が適当に撓んで弾性を持つため、前実施例のように基板3を設けなくても、その圧電(ピエゾ)フィルム4bが外力や圧力によって撓んで変形し起電流を発生する。そしてその外力や圧力を取り去ると、その弾性で元の形状に戻り逆向きの起電流を発生する。圧電(ピエゾ)フィルム4bは引張りの力によっても起電流を発生し、前記の圧電(ピエゾ)セラミック4aと比べて、10倍以上の起電圧を発生させることができる。そのため微弱電流施療具1を圧電(ピエゾ)フィルム4bで構成すれば、少ない面積分で済み、その厚みも28μm、52μm、110μmと非常に薄くてかさばらず、体表面にフィットして実施できる。
【0019】
図2は、その圧電(ピエゾ)フィルム4bのみを設けた微弱電流施療具1の第3実施例の構成を示すもので、粘着シート2の上面に導電性の導電性粘着材2bを具備し、その中央部に圧電(ピエゾ)フィルム4bを貼設し、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面に電極5を設けて構成したものである。この構成により、図4(a)に示すように微弱電流施療具1を体表面に貼ると、導電性粘着材2bと電極5は皮膚面に接面し、前実施例と同様に体表面の起伏や振動で圧電(ピエゾ)フィルム4bに圧力が加わり、その変形するひずみで起電流を発生する。そして接面する導電性粘着材2bと電極5から皮膚組織内へと起電流が通電される。
【0020】
ここで圧電(ピエゾ)フィルム4bに設ける電極5は、図2(c)に示すように、圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面のみでもよいが、図2(d)に示すように、その上面と下面の両面に設けて構成してもよい。電極5を両面に設けることで、導電性粘着材2bとの導通状態はさらに良くなる。また皮膚面と接面する導電性粘着材2bと電極5との間を若干隔てるため、圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面に設ける電極5の面積をいくらか小さくして設け構成してもよい。また圧電(ピエゾ)フィルム4bの周りに環状の絶縁膜を貼り、その部分が皮膚面と絶縁するように構成してもよい。ここで電極5は金属材を被膜することで構成でき、その被膜方法にはニッケル銅合金によるスパッタ方法や銀のシルクスクリーン印刷方法やアルミ蒸着方法等があり、また導電性粘着材2bもアクリル系感圧型導電性粘着材やゲル状の導電性粘着材等で実施できる。
【0021】
図5は、本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具1の第4実施例を示す。図5(a)(b)に示すように、粘着シート2を横長の瓢箪形状に形成し、その上面に粘着材2aを具備し、その横中央に平薄状の導電材でなる横長の導電部6を設ける。そしてその導電部6の一方の部位に、適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものを載設し、導電部6のもう一方の部位を円形状に広げて構成したものである。この構成を図15(a)に示すように、体の皮膚面に貼って基板3上の圧電体4に圧力や振動が加わると、また指でその部位を指圧すると、圧電体4はひずんで起電流を発生し、電極5と導電部6の接面する皮膚組織内に微弱電流を通電することができる。本発明の構成において、導電部6は箔状の銅箔部材やアルミ箔部材で形成して実施したり、導電部6を導電ゴムやカーボン等の導電材や導電性粘着材で、粘着シート2に横長に設けて構成して実施してよい。また粘着シート2を伸縮する不織布等で形成でき、同様に伸縮する導電部6として、伸縮する導電ゴム材を不織布に形成したり、伸縮する不織布に導電性のカーボン材を含浸させて導電するように形成してもよい。また電極5と円形状の導電部6との間の導電部6の露出する部分を絶縁材で覆って、皮膚面と絶縁するように構成してもよい。
【0022】
図5(c)(d)は、前記の円形状の導電部6の上に、若干厚みのある平板状の導電部6を形成して構成したものである。この平板状の導電部6を形成することで、その部位で導電部6が皮膚面と接面し易くなり、導電性が良くなる。
【0023】
図5(e)(f)は、横長の導電部6の両端部に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものをそれぞれ載設し構成したものである。この構成により、どちらか又は両方の圧電体4にひずむ変位が起こることで、各電極5と導電部6の接面する皮膚の間、又は電極5と電極5の接面する皮膚の間に微弱電流が通電される。
【0024】
図6(a)(b)は、粘着シート2を略3角形に形成し、各角部位に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものをそれぞれ載設し、各基板3と導通する導電部6を中央部に図の様に設けて構成したものである。この構成であれば、3ヶ所に設けた圧電体4のうちいずれかがひずむ変位で起電することで、微弱電流を各電極5と導電部6の接面する皮膚の間、又は各電極5の接面する皮膚の間に微弱電流を流すことができる。導電部6は導電性粘着材で形成して構成してもよい。
【0025】
図6(c)(d)は、横長の粘着シート2の中央部に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものを載設し、その基板3と電極5に導通する導電部6Aと導電部6Bをそれぞれ横に延ばして設けて構成したものである。この構成であれば、導電部6Aや導電部6Bの形状を所望の形状に形成して実施できる。また導電部6Aと導電部6Bにそれぞれ凸部6cと凸部6dを形成して構成してもよく、各凸部6c、6dと接面する皮膚面への良導性が良くなり、且つ押圧の刺激も加えられる。
【0026】
尚、前記の図5と図6の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けて粘着シート2上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電部6から、又は基板3の各接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0027】
図7と図8は、図5と図6で示した各実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成した構成の替わりに、圧電(ピエゾ)フィルム4bと電極5を一体にした構成を載設して各構成したものである。この構成では圧電(ピエゾ)フィルム4bは薄くかさばらないため、体表面にフィットして実施でき、同様に皮膚面の動きに追従して起電できて、発生する起電流も前実施例と比べて大きくとれて実施できる。
【0028】
図9(a)(b)は、略3角形に形成した粘着シート2の上面中央に、同様に3角形の圧電(ピエゾ)フィルム4bを設け、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの各端部に導電部6を図の様に形成して構成したものである。この構成であれば、粘着シート2全体がとても薄く形成でき、かさばらずに粘着シート2全体を体表面にフィットして貼ることができ、また圧電(ピエゾ)フィルム4bは横方向への引張りのひずみによっても起電するため、この圧電(ピエゾ)フィルム4bへの圧縮、曲げ(せん断)、引張りの3つの圧力でもって起電でき、非常に効果的である。
図16(a)は、本実施例の構成を背中に貼った状態を示したもので、この構成で広範囲に微弱電流を流すことができる。尚、前実施例で示した圧電(ピエゾ)フィルム4bの各構成で、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面と下面の両面に電極5を設けて構成し実施してもよい。
【0029】
図15(b)は、前実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、図5及び図7で示した微弱電流施療具1を剥離紙10の上に2枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして、体の各部に貼って使用することができる。
【0030】
図10〜図12に示した構成は、圧電体4を体局部に装着するサポータの内側に設けて実施する実施例の構成をそれぞれ示したものである。図10(a)(b)において、図1で示した基板3と圧電体4と電極5の構成をサポータ1Bの内側に設け、そしてサポータ1Bの両端部に互いに係止する係止部1fを設けて構成したものである。この構成において、圧電体4を設けた面を内側にして、サポータ1Bを手首にしっかり巻いて、面ファスナー(登録商標:マジックテープ)でなる係止部1f、1fを互いに係止させて固定すると、手首を曲げるごとにその皮膚面の変形による圧電体4にひずみが起こる圧力が加わり、手首の皮膚面と接面する基板3と電極5から起電する微弱電流を手首を曲げるごとに通電でき。特に手首で腱鞘炎になった場合、その疾患のある部位に刺激を与えられにくくなかなか治り難いが、本発明の構成により、手首の深部へ微弱電流の刺激を加えることができ、前述の微弱電流による自然治癒力が高められ、その部位での痛みの緩和や治りを早くすることが可能である。元々微弱電流施療はアスリートやプロスポーツ選手が打撲やじん帯損傷などの治療に使われてるもので、ワールドカップイングランド代表のベッカム選手が骨折治療に取り入れ短期間で治療したことが知られている。また微弱電流施療で美白効果もあることが知られている。本発明のサポータ1Bの構成は、手首の他に足首や太ももやふくらはぎや膝や肘等にも装着して実施しできる。図16(b)に示したのは、伸縮する円筒状のサポータ1Bで実施する状態を示したものである。伸縮するサポータ1Bの構成で、内側に設けた圧電体4には常に皮膚面の動きに追従する圧力が加えられ、その圧力によるひずみで起電する起電流が通電できる。各実施例のサポータ1Bは、パイル地で綿、アクリル、ナイロン、ポリエステル等で形成して実施できる。
【0031】
図10(c)(d)は、サポータ1Bに弾性部1eを形成し、その弾性部1eを介在して基板3と圧電体4と電極5を設けた構成である。この構成によって、接面する皮膚面に弾性部1eの弾性力による圧力がさらに加わり、より効果的に起電させることができる。弾性部1eとしては、例えばウレタンフォーム材で形成して実施でき、後述するサポータ1Bの各実施例の構成にも弾性部1eを設けて実施してもよい。また係止部1fの一方を適当に横長に形成して、係止位置を可変して装着できるように構成してもよい。
【0032】
図11に示した構成は、図5及び図6(c)(d)で示した粘着シート2の上に設けた各構成をサポータ1Bの内側に設けて各構成したものである。このサポータ1Bによる各実施例の構成であれば、粘着シート2で構成した実施例のように皮膚面に貼らなくても、手首や足首にサポータ1Bを装着して固定することができ、必要に応じて装着して患部を変えたりでき、しかも半永久的に使用が可能である。
【0033】
尚、前記の図11の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けてサポータ1B上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電部6から、又は基板3の各接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0034】
図12に示した構成は、図7及び図8(c)(d)で示した粘着シート2の上に設けた各構成をサポータ1Bの内側に設けて各構成したものである。同様にこのサポータ1Bによる各実施例の構成であれば、粘着シート2で構成した実施例のように皮膚面に貼らなくても、手首や足首にサポータ1Bを固定することができ、必要に応じて装着して患部を変えたりでき、しかも半永久的に使用が可能である。尚、サポータ1Bの内側に3つ以上の圧電体4を設けて構成して実施してもよいし、また前記した各実施例の構成にLEDを設けて構成し、圧電体4が起電する様子をLEDの発光で確認できるように構成してもよい。
【0035】
図13は、本発明の微弱電流施療具1を指圧具1Aに実施する構成を示したものである。図13(a)において、指(特に親指)がすっぽり嵌る指サック部1aを軟質の塩化ビニル材で中空にして、外側を若干すぼめて形成し、その指サック部1aの先端部に、図1で示した電極5と圧電体4を設けた基板3がぴったり嵌合する嵌合部1cを形成して構成したものである。この構成で図13(b)に示すように、基板3を嵌合部1cに嵌合した状態で皮膚面に押し付けると、露呈する電極5と基板3の表面が皮膚面と接面し、同時に基板3が指の押す力によって外側に若干撓むため、その基板3上に設けた圧電体4も同様に撓んでひずみを起こし起電流を発生する。そして接面する皮膚組織内に微弱な起電流を通電できる。この構成により、指サック部1aを指に嵌めて皮膚面に押し付け指圧するごとに、押圧の刺激と起電する電気的刺激を同時に皮膚組織内に加えて施療できる。
【0036】
図13(c)(d)(e)は、指圧具1Aの他の実施例の構成を示したものである。図13(e)に示すように、前実施例と同様指サック部1aを形成し、その先端部に収容する空間とその周縁に螺刻部1dを形成し、適当な孔が開いた蓋体1bをその螺刻部1dに螺嵌する構成にしている。そして先端部の収容空間に電極5と圧電体4を設けた基板3を遊挿し、その基板3上に導電ゴム材でなる導電部6aとドーナツ状の導電部6bを図のように形成し、導電部6aを電極5上に、導電部6bを露呈する基板3上にそれぞれ載置し、その上に蓋体1bを螺嵌するように構成している。図13(c)は、図13(e)に示した状態から蓋体1bを指サック部1aに螺嵌した状態を示したもので、図13(d)はその断面図を示す。本実施例の構成を前実施例と同様に、指サック部1aを指に嵌めて所望の皮膚面に指圧具1Aを押し付けると、半球状に形成した導電部6aと導電部6bの先端部が皮膚面と接面し、同時に基板3が指の押す力によって外側に若干撓むため、その基板3上に設けた圧電体4も同様に撓んでひずみを生じ起電流を発生する。そして電極5と導通する導電部6aと、基板3と導通する導電部6bとの間の接面する皮膚組織内に微弱な起電流を通電できる。本実施例では発光ダイオードのLED9を設けており、起電流が発生してることをLED9の点灯で確認できるようにしている。LED9は導電部6aと導電部6bと各導通するように接続しており、指を指サック部1aに嵌めて力を入れて指圧した時、中の基板3が撓み、次に力を抜き基板3が元の形状に戻る時に起電する起電流でLED9が点灯するように構成している。この構成において、指に指サック部1aを嵌めて力を入れる指圧時には、LED9は半導体であって電流を流さないためLED9は点灯せず、その時起電した起電流は接面する皮膚組織内へと流れる。本実施例の構成によって、実際に起電流を発生させて施療してることが、LED9の点灯で確認することができる。尚、前記した各実施例の構成にもLED9を設けて各実施してもよい。
【0037】
尚、図13に示した実施例の構成で、指サック部1aの先端部分を若干斜めに向けて形成して構成してもよく、その構成では指の腹で基板3を押す力が入り、皮膚面のつぼに力を入れて指圧し易くなる。また導電部6aと導電部6bも導電ゴム材以外に、アルミ材や銅材などの金属で形成して構成してもよい。また指サック部1aの長さも第一関節までの長さから、指全体がすっぽり入る長さにして構成してもよいし、また他の指用でシールドの役目を果たす導電性の指サックを用意し、圧電体4で起電した起電流をその指サックを介して皮膚内に通電するように構成してもよい。
【0038】
図14(a)(b)は、本発明を異種金属で構成する微弱電流施療具1の実施例を示したものである。前実施例と同様、横長の瓢箪形状に形成した粘着シート2の面上に、粘着材2aを具備し、その中央に導電材でなる横長の導電部6を設け、その導電部6の一方の端部に金属板7を載設し、その導電部6のもう一方の端部に、前記金属板7とは異種でイオン化傾向が異なる金属板8を載設して構成したものである。この構成を図15(a)に示すように体の皮膚面に貼ると、イオン化傾向が異なる金属板7と金属板8との間に起電流が発生し、金属板7と金属板8と接面する皮膚組織内に微弱電流を通電できる。
【0039】
イオン化傾向としては、イオン化傾向の小さい金属から大きい金属に順に並べると、金→銀→銅→鉛→ニッケル→鉄→亜鉛→アルミニウム→チタン→マグネシウム→ナトリウムとなり、このうち汎用性があり導電性が良い銅とアルミニウム、銅とチタンの組合せで金属板7と金属板8を形成して実施することができる。
【0040】
本発明の構成で、異種の金属の金属板7と金属板8とを導電部6で電気的に接続することで以下の効果がある。
1)導電部6が自由な形に屈曲し、皮膚の表面に貼った状態で、皮膚面がどんな形状に変化してもしっかりと皮膚面に貼り付けた状態を維持して固定できる。そしてかさばらず露出しないため邪魔にならないし、粘着シートがその影響で剥がれることもない
2)金属板と導電部6とを面と面で接面して接続でき、異種の金属間でのイオン化作用で移動する電子の導通面積を広くとれるため、そのイオン作用を効率良く作用させて起電し施療することができる。
3)導電部6の面上に直接金属板を貼って設けて導通状態にできるため、電気的接続がとても容易にでき、製作も非常に簡単にできる。
【0041】
図14(c)(d)は、金属板7の上面に凸部7aを形成し、金属板8の上面に凸部8aを形成して構成したものである。この構成であれば、皮膚面に貼り付けた状態で、皮膚面のつぼに押圧の刺激を与えられると共に、つぼへの電気的な良導性が鋭くなるため、微弱電流の導通性が良くなる。凸部7aと凸部8aは各複数設けて構成してもよい。図14の実施例の構成で、前実施例と同様に、導電部6を箔状の銅箔部材やアルミ箔部材で形成して実施でき、また導電部6を導電ゴムやカーボン等の導電材や導電性粘着材で粘着シート2の面上に横長に設けて実施してもよい。また粘着シート2を伸縮する不織布等で形成し、その面上で同様に伸縮する導電部6として、伸縮する導電ゴム材を形成して設けたり、または伸縮する不織布に導電性のカーボン等を含浸させて導電させるように形成して構成してもよい。また金属板7と金属板8との間の導電部6の露出する部分を、絶縁材で覆って皮膚面と絶縁するように構成してもよい。また金属板7と導電部6、又は金属板8と導電部6とを同材質で形成して構成してもよい。図14(e)(f)は、図14(a)(b)で示した粘着シート2上に設けた構成をサポータ1Bの内側に設けて構成したもので、体局部に装着することで同様に実施可能である。
【0042】
図15(c)は、本実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、前実施例と同様に、図14で示した微弱電流施療具1を剥離紙10の上に2枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして、体の各部に貼って使用することができる。図15に示す微弱電流施療具1の長さは、5cm、10cm、15cm・・・と適当な長さに形成して構成でき、体のいかなるつぼに貼って施療することができる。また微弱電流施療具1を伸縮する粘着シート2で形成することで、いかなる体の動きにもフィットしてしっかり固定することができる。尚、前記本発明の各実施例ではサポータ1Bの内側に基板3や圧電体4や金属板を設けて構成してるが、サポータ1B内や外側に基板3や圧電体4や金属板を設けて構成し実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図(c)(d)本発明の1実施例の一部拡大の側面図(e)本発明の1実施例の側面図(f)本発明の1実施例の一部拡大の側面図
【図2】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図(c)(d)本発明の1実施例の一部拡大の側面図
【図3】(a)(b)(c)本発明の起電原理を示す縦断面図
【図4】(a)本発明の1実施例を実施した斜視図(b)本発明の1実施例の平面図
【図5】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図6】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図7】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図8】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図9】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図
【図10】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図11】(a)(c)(e)(g)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)(h)本発明の1実施例の平面図
【図12】(a)(c)(e)(g)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)(h)本発明の1実施例の平面図
【図13】(a)本発明の1実施例の斜視図(b)本発明の1実施例の縦断面図(c)本発明の1実施例の斜視図(d)本発明の1実施例の縦断面図(e)本発明の1実施例の構成部品に分解した斜視図
【図14】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図15】(a)本発明の1実施例を実施した斜視図(b)(c)本発明の1実施例の平面図
【図16】(a)(b)本発明の1実施例を実施した斜視図
【図17】(a)(b)圧電体の起電原理を示す側面図
【図18】(a)(b)(c)(d)公知技術の構成と起電原理を示す側面図
【符号の説明】
【0044】
1 : 微弱電流施療具
1A : (微弱電流施療具の)指圧具
1B : (微弱電流施療具の)サポータ
1a : 指サック部
1b : 蓋体
1c : 嵌合部
1d : 螺刻部
1e : 弾性部
1f : 係止部
2 : 粘着シート
2a : 粘着材
2b : 導電性粘着材
3 : 基板
3a : 介在基板
4 : 圧電体
4a : 圧電(ピエゾ)セラミック
4b : 圧電(ピエゾ)フィルム
5 : 電極
6 : 導電部
6A : 導電部
6B : (導電部6Aと異極の)導電部
6a : (指圧具の)導電部
6b : (指圧具の6aと異極の)導電部
6c : (導電部6A上の)凸部
6d : (導電部6B上の)凸部
7 : 金属板
7a : 凸部
8 : (7と異種の)金属板
8a : 凸部
9 : LED
10 : 剥離紙
11 : 皮膚
【技術分野】
【0001】
本発明は、物性が持つ起電作用を利用し、その起電する微弱電流でつぼを刺激する微弱電流施療具に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の体は細胞でできており、頭を使ったり運動したりすると、その使われる細胞は使えば使うほど刺激を受けて活性化することが解かっている。そして健康を促進する療法につぼを刺激するつぼ療法があり、体表面にあるつぼを刺激すると、そのつぼに対応した体の各機能が活性化される。それでつぼを刺激する方法には、押圧の刺激を与える方法(指圧等)、熱の刺激を与える方法(温灸等)、電気的刺激を与える方法(磁気、低周波電流、微弱電流)の3通りがあり、パルス状の微弱電流を細胞組織内に流すのが最も効果的である。(磁気は磁界の中で発生する微小な起電流を利用するものである。また低周波治療のミリアンペアの電流は皮下しかほとんど流れない。)
体内には100〜200μAの生体電流が流れており、神経繊維や筋繊維では微弱な電流刺激によって、その細胞膜に一連の電気的変化が生じ、1ヵ所に生じた電気的変化により隣接部が刺激されて次々と興奮を起こし、その興奮が繊維を伝わっていく性質がある。そしてその生体電流が細胞組織の乱れで、細胞組織のイオン配列の障害となってスムーズに流れなくなると、人間が本来持っている自然治癒力が低下し、疾患の原因にもなっていた。そこで生体電流に近い微弱電流を体外から流してやることで、自然治癒力が高まることがピッツバーグ大学の研究結果でも報告されており、その治療法として微弱電流療法(マイクロカレントセラピー)が注目されている。その微弱電流療法によって、個々の細胞や組織が傷ついた場合、体外から微弱(=損傷)電流を人工的に流してやることで、その修復に必要なエネルギーを供給するATP(アデノシン三燐酸)酵素の生成や、たんぱく質の合成等が促進されて自然治癒力が高まり、治癒(回復)が速まることが証明されている。前記のピッツバーグ大学の研究結果では、細胞内のATP合成が50%アップし、たんぱく質の合成が70%アップし、細胞間輸送が40%アップしたという報告がある。それで微弱電流治療器として微弱電流発生装置が開発され製品化されている。
【0003】
そこで本発明者は、物性が持つ起電作用に着目し本発明に至ったもので、結晶体や磁器材料でなる圧電体に圧力を加えると起電するピエゾ効果や、異種金属間に起きるイオン化作用の働きで起電するイオン化傾向の性質があり、そのピエゾ効果やイオン化傾向の作用を利用して起電する微弱電流を体内に流せば、前記した微弱電流による施療効果が得られる。
ピエゾ効果を利用して圧電体に加える圧力で起電させる方法を、図17に基づいて説明すると、図17(a)において、圧電体の表面に矢印(↓)の圧電体を圧縮する力(圧縮応力)が加わると、図のように圧電体が縮む方向にひずみ、その際に起電流iを起電する。次に圧縮する力を取り去ると圧電体は元の形状に戻り、その際に逆向きの起電流iを起電する。また図17(b)において、圧電体の表面に矢印(↓&↑)の圧電体を曲げる力(せん断応力)が加わると、図のように圧電体が曲がる方向にひずみ、その際に起電流iを起電する。次に曲げる力を取り去ると圧電体は元の形状に戻り、その際に逆向きの起電流iを起電する。この場合前記の圧縮する力でひずむ変位量に比べて、曲げる力でひずむ変位量の方がはるかに大きいため、曲げによる力で起電する起電流の方がはるかに大きくなる。
【0004】
ここで公知公報で圧電体に外力を加えて経穴を刺激する器具として、特開2000−5270号公報が提案されている。然しながらその提案の図18に示す構成では、基板の厚みが1〜3mm(1円玉の厚みが約1mm)あり、図18(b)(c)(d)に示すように、外力がその器具全体又は一部に加わっても基板は撓まず屈曲しないため、図17(a)で示した圧縮によるひずみの変位しか起きない。そのためその起電される起電流は非常に僅かであり、抵抗値が大きい皮膚面の2点間にその起電流を加えても効果的な施療は得られにくい。また提案の構成では、皮膚面との間に閉回路ができないため、起電した起電流は皮膚内に流れることはなく、起電した起電流による施療効果は得られない。また同様に実用新案60−83643号公報が提案されており、その構成は圧電体に圧力を加えることにより発生する電荷を人体に放出する構成であって、体内に起電する微弱電流を流す構成ではない。従ってその提案の構成では、起電した微弱電流による施療効果を同様に全く得ることはできない。
【0005】
【特許文献1】特開2000−5270号公報 実用新案60−83643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたもので、体表面にあるつぼに効率良く起電した微弱電流を流す微弱電流施療具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、金属やプラスチックやゴムが持っている弾性と可撓性の性質を利用するもので、適当な厚みで適当に撓んで弾性を持つ金属やプラスチックやゴムで基板を形成し、その基板上に圧電体を平薄状に設けることで、基板にいかなる方向からの圧力や外力が加わっても、その方向に基板と一体になって圧電体が撓んで変形し、さらにその基板が持つ弾性によって元の形に戻るため、基板に加わる圧縮や曲げ(せん断)の外力や圧力に対して、継続して起電できるため、その基板を粘着シートの面上やサポータの内側に設け、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着して、圧電体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成である。
【0008】
また圧電体自体を適当に撓む圧電フィルム体で形成することで、別体に前記の基板を設けることなく、圧電フィルム自体にいかなる方向からの圧力や外力を加えても、その方向に圧電フィルム自体が自由に変形し、そしてその圧電フィルム体が持つ弾性で元の形に戻ろうとするため、同様に継続して起電できるため、その圧電フィルム体を粘着シートの面上やサポータの内側に設けることで、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着すれば、圧電フィルム体の表面が常に体表面と密着し、その動きに追従して変形できるため、その圧電フィルム体で起電する微弱電流を皮膚内に通電する構成である。
また粘着シートの面上やサポータの内側に圧電体と導電部、又は異種の金属板を互いに離して設け、その粘着シートを体表面のつぼに貼って、又はサポータを体局部に装着して、圧電体又は両金属板間で起電する微弱電流を離れた皮膚面の皮膚内に通電する構成である。
【発明の効果】
【0009】
本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具は、適当に撓んで弾性のある基板上に圧電体を平板状に設けるため、あらゆる方向から加わる圧縮や曲げ(せん断)の圧力や外力によっても、圧電体がその基板の変形に追従してその方向にひずんで変形するため起電でき、そしてその変形の中で曲げの変形による変位量を大きくとれるため、起電する起電流をとても大きくとれ、効率良く起電する起電流で施療することができる。
【0010】
また圧電体自体を適当に撓んで弾性を持つ圧電フィルム体で形成することで、その圧電フィルム自体にあらゆる方向から加わる圧縮や曲げ(せん断)や引張りの圧力や外力でも、圧電フィルム自体がその方向にひずんで変形し起電できるため、その構成で部品点数を少なくでき、そして圧電フィルム体が体表面の形状によくフィットして変形するためかさばらず、いかなる皮膚表面でも施療が可能である。
また本発明を異種の金属板で構成する微弱電流施療具は、異種の金属板間を平薄状の導電部材で接続するため、その導電部が自由な形に屈曲し、皮膚の表面に貼った状態でその皮膚面がどんな形状に変化しても、しっかりと皮膚面に貼り付けた状態を維持して固定できる。そして導電部がかさばらず露出しないため邪魔にならず、粘着シートがその影響で剥がれることもないし、そのサポータを装着しても違和感がない。また金属板と導電部を互いに面と面で接面して接続できるため、異種の金属間でのイオン化作用で移動する電子の導通面積を広くとれ、そのイオン化作用の反応を効率良く作用させて、起電する起電流で効率的に施療することができる。さらに導電部の面上に基板や金属板を設けてそのまま導通状態にできるため、電気的接続がとても容易で製作も非常に簡単にできる。
【実施例】
【0011】
本発明の実施例の構成を図面を基に説明する。
【0012】
図1は、本発明の圧電体で構成する微弱電流施療具1の第1実施例を示す。図1(a)(b)(c)において、平板状で直径約30mmの円形に粘着シート2を形成し、その上面に粘着材2aを全域に具備する。その粘着シート2の上面中央に厚さ約0.07mm、直径12mmの黄銅でなる基板3を貼設し、その基板3の上面中央に約0.06mm厚で直径9mmの圧電体4を設け、その圧電体4の上面全域を銀でなる電極5を厚膜印刷(シルクスクリーン印刷)によって、数10ミクロンの厚みに設けて構成したものである。
【0013】
図3で本実施例の構成の微弱電流施療具1の起電原理を説明すると、微弱電流施療具1を体の皮膚面に貼ることによって、その体の皮膚面の動きに追従して弾性のある基板3が撓み、その基板3の撓みに連動して圧電体4がひずむことで起電して起電流iを発生する。またその部位へ外力を加わえると、同様に基板3が撓み、圧電体4が基板3に連動してひずむことで起電して起電流iを発生する。本発明の具体的な使用例として、微弱電流施療具1を足の裏(特にかかと)に貼ると、歩いて足を下ろす毎に、図3(a)に示すように、微弱電流施療具1全体に垂直方向の外力が加わり、図17(a)で示す圧電体4が垂直にひずむ変位によって、微弱電流iが起電される。そして足を上げてその外力を取り去ると、圧電体4は元の形状に戻り、逆向きの微弱電流iが起電される。起電した微弱電流iは基板3と電極5が皮膚11に接面しており、その接面する両部位から皮膚11の組織内へと通電される。次に図4(a)に示すように、微弱電流施療具1を腕や体表面に貼ると、体表面は全く平らではなく、その表面はいくらか湾曲してるため、平板の基板3上に設けた圧電体4には、常にその圧力が加わる状態になり、図3(b)に示すように、力を入れた時の筋肉の盛り上がりや、腕を動かした時の皮膚面の起伏や振動、血液が流れる際の微小な起伏や振動で、基板3を変位(変形)させる圧力が加わり、図17(b)に示すように、圧電体4が撓む方向にひずむ変位が起こり、そのたびに微弱電流iが起電され、前記と同様にその起電した微弱電流iは、基板3と電極5が皮膚11と接面してる両部位から皮膚11の組織内へと通電される。次に図3(c)に示すように、微弱電流施療具1をつぼに貼った状態で、その面上の皮膚面を指で押圧(指圧)すると、微弱電流施療具1全体が図のように内側に撓み、図3(b)と同様に微弱電流iが起電して皮膚11の組織内へと通電される。ここで図3(a)(b)の使用例では、体の動きに追従しながら起電して微弱電流iを発生するため、体内に流れる生体電流に連動し、その皮膚組織への刺激効果は増幅されて促進されることになる。(既存の微弱電流発生装置は、体の動きに連動して微弱電流を発生するものではない)また図3(c)の使用例では、指圧によるつぼへの刺激と、同時に発生する電気的刺激の両方をつぼに加えられるため、同様に刺激効果が増幅されて促進されることになる。図1(d)は、他の実施例の構成を示したもので、前実施例の構成では圧電体4の上面のみ電極5を設けているが、圧電体4の上面と下面の両面に電極5を設けてもよく、その構成により基板3との導電性がさらに良くなる。本実施例の構成で、粘着材2aの替わりに導電性粘着材2bを設けて構成し実施してもよい。その構成では微弱電流が流れる範囲がより広くなる。
【0014】
図1(e)(f)は、本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具1の第2実施例を示す。基板3の上面中央に2枚の圧電体4,4を介在基板3aを介在して、サンドイッチ状態に挟んで設けた構成(バイモルフ型)で実施するもので、この構成であれば約2倍の起電力(起電流)が得られる。
【0015】
尚、前記の図1の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けて導電性粘着材2b上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電性粘着材2bから接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0016】
図4(b)は、本実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、図1及び図2に示す微弱電流施療具1を剥離紙10の上に6枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして体の各部に貼ることができる。剥離紙10は貼り付けてる間、粘着材2a及び導電性粘着材2bの粘着力が落ちることはない。
【0017】
本発明の構成において、基板3を金属で形成した場合は、適当な厚みと弾性のある黄銅、アルミ、銅、合金でなる42ALLOY等で実施でき、また基板3を薄いプラスチック材でその面上にアルミ蒸着して形成したり、導電性のカーボン等を成膜して構成してもよい。また基板3全体を導電ゴムや導電性プラスチック材で形成して構成してもよい。基板3の厚みとしては、適当に撓んで弾性を持つ厚みであればよく、金属板で形成した場合は実施例として、0.5〜0.3mm以下で0.1mm以下であればさらによく、また粘着シート2の形状も円形状の他に、三角や四角や多角形状で形成してよい。また皮膚面と接面する基板3と電極5との間を若干隔てるため、圧電体4の上面に設ける電極5の面積をいくらか小さくして設け構成してもよい。粘着シート2の材質としては、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、シリコンゴム、綿布や不織布などの布材等で形成して実施できる。また粘着材2aはアクリル系粘着剤等で実施できる。圧電体4は、圧電(ピエゾ)セラミック4aとしては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の他に、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛、ニオブ酸鉛、ニオブ酸リチウム等を焼結して分極処理したもので構成でき、また圧電(ピエゾ)フィルム4bとしては、フィルム状のポリフッ化ビニリデン(PVDF)等で構成して実施できる。いずれの物質も圧力を加えることで、物質内に電気分極が生じて起電流を発生する。
【0018】
図2は、前実施例で構成した基板3は設けず、圧電体4として圧電(ピエゾ)フィルム4bのみで構成して実施するものである。例えば米国MSI(Measurement Specialties. Inc)社が製品化しているポリフッ化ビニリデン(PVDF)でなる圧電(ピエゾ)フィルム4bは、その圧電フィルム自体が適当に撓んで弾性を持つため、前実施例のように基板3を設けなくても、その圧電(ピエゾ)フィルム4bが外力や圧力によって撓んで変形し起電流を発生する。そしてその外力や圧力を取り去ると、その弾性で元の形状に戻り逆向きの起電流を発生する。圧電(ピエゾ)フィルム4bは引張りの力によっても起電流を発生し、前記の圧電(ピエゾ)セラミック4aと比べて、10倍以上の起電圧を発生させることができる。そのため微弱電流施療具1を圧電(ピエゾ)フィルム4bで構成すれば、少ない面積分で済み、その厚みも28μm、52μm、110μmと非常に薄くてかさばらず、体表面にフィットして実施できる。
【0019】
図2は、その圧電(ピエゾ)フィルム4bのみを設けた微弱電流施療具1の第3実施例の構成を示すもので、粘着シート2の上面に導電性の導電性粘着材2bを具備し、その中央部に圧電(ピエゾ)フィルム4bを貼設し、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面に電極5を設けて構成したものである。この構成により、図4(a)に示すように微弱電流施療具1を体表面に貼ると、導電性粘着材2bと電極5は皮膚面に接面し、前実施例と同様に体表面の起伏や振動で圧電(ピエゾ)フィルム4bに圧力が加わり、その変形するひずみで起電流を発生する。そして接面する導電性粘着材2bと電極5から皮膚組織内へと起電流が通電される。
【0020】
ここで圧電(ピエゾ)フィルム4bに設ける電極5は、図2(c)に示すように、圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面のみでもよいが、図2(d)に示すように、その上面と下面の両面に設けて構成してもよい。電極5を両面に設けることで、導電性粘着材2bとの導通状態はさらに良くなる。また皮膚面と接面する導電性粘着材2bと電極5との間を若干隔てるため、圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面に設ける電極5の面積をいくらか小さくして設け構成してもよい。また圧電(ピエゾ)フィルム4bの周りに環状の絶縁膜を貼り、その部分が皮膚面と絶縁するように構成してもよい。ここで電極5は金属材を被膜することで構成でき、その被膜方法にはニッケル銅合金によるスパッタ方法や銀のシルクスクリーン印刷方法やアルミ蒸着方法等があり、また導電性粘着材2bもアクリル系感圧型導電性粘着材やゲル状の導電性粘着材等で実施できる。
【0021】
図5は、本発明を圧電体で構成する微弱電流施療具1の第4実施例を示す。図5(a)(b)に示すように、粘着シート2を横長の瓢箪形状に形成し、その上面に粘着材2aを具備し、その横中央に平薄状の導電材でなる横長の導電部6を設ける。そしてその導電部6の一方の部位に、適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものを載設し、導電部6のもう一方の部位を円形状に広げて構成したものである。この構成を図15(a)に示すように、体の皮膚面に貼って基板3上の圧電体4に圧力や振動が加わると、また指でその部位を指圧すると、圧電体4はひずんで起電流を発生し、電極5と導電部6の接面する皮膚組織内に微弱電流を通電することができる。本発明の構成において、導電部6は箔状の銅箔部材やアルミ箔部材で形成して実施したり、導電部6を導電ゴムやカーボン等の導電材や導電性粘着材で、粘着シート2に横長に設けて構成して実施してよい。また粘着シート2を伸縮する不織布等で形成でき、同様に伸縮する導電部6として、伸縮する導電ゴム材を不織布に形成したり、伸縮する不織布に導電性のカーボン材を含浸させて導電するように形成してもよい。また電極5と円形状の導電部6との間の導電部6の露出する部分を絶縁材で覆って、皮膚面と絶縁するように構成してもよい。
【0022】
図5(c)(d)は、前記の円形状の導電部6の上に、若干厚みのある平板状の導電部6を形成して構成したものである。この平板状の導電部6を形成することで、その部位で導電部6が皮膚面と接面し易くなり、導電性が良くなる。
【0023】
図5(e)(f)は、横長の導電部6の両端部に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものをそれぞれ載設し構成したものである。この構成により、どちらか又は両方の圧電体4にひずむ変位が起こることで、各電極5と導電部6の接面する皮膚の間、又は電極5と電極5の接面する皮膚の間に微弱電流が通電される。
【0024】
図6(a)(b)は、粘着シート2を略3角形に形成し、各角部位に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものをそれぞれ載設し、各基板3と導通する導電部6を中央部に図の様に設けて構成したものである。この構成であれば、3ヶ所に設けた圧電体4のうちいずれかがひずむ変位で起電することで、微弱電流を各電極5と導電部6の接面する皮膚の間、又は各電極5の接面する皮膚の間に微弱電流を流すことができる。導電部6は導電性粘着材で形成して構成してもよい。
【0025】
図6(c)(d)は、横長の粘着シート2の中央部に適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成したものを載設し、その基板3と電極5に導通する導電部6Aと導電部6Bをそれぞれ横に延ばして設けて構成したものである。この構成であれば、導電部6Aや導電部6Bの形状を所望の形状に形成して実施できる。また導電部6Aと導電部6Bにそれぞれ凸部6cと凸部6dを形成して構成してもよく、各凸部6c、6dと接面する皮膚面への良導性が良くなり、且つ押圧の刺激も加えられる。
【0026】
尚、前記の図5と図6の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けて粘着シート2上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電部6から、又は基板3の各接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0027】
図7と図8は、図5と図6で示した各実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上に同じ大きさの圧電体4と電極5を一体に形成した構成の替わりに、圧電(ピエゾ)フィルム4bと電極5を一体にした構成を載設して各構成したものである。この構成では圧電(ピエゾ)フィルム4bは薄くかさばらないため、体表面にフィットして実施でき、同様に皮膚面の動きに追従して起電できて、発生する起電流も前実施例と比べて大きくとれて実施できる。
【0028】
図9(a)(b)は、略3角形に形成した粘着シート2の上面中央に、同様に3角形の圧電(ピエゾ)フィルム4bを設け、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの各端部に導電部6を図の様に形成して構成したものである。この構成であれば、粘着シート2全体がとても薄く形成でき、かさばらずに粘着シート2全体を体表面にフィットして貼ることができ、また圧電(ピエゾ)フィルム4bは横方向への引張りのひずみによっても起電するため、この圧電(ピエゾ)フィルム4bへの圧縮、曲げ(せん断)、引張りの3つの圧力でもって起電でき、非常に効果的である。
図16(a)は、本実施例の構成を背中に貼った状態を示したもので、この構成で広範囲に微弱電流を流すことができる。尚、前実施例で示した圧電(ピエゾ)フィルム4bの各構成で、その圧電(ピエゾ)フィルム4bの上面と下面の両面に電極5を設けて構成し実施してもよい。
【0029】
図15(b)は、前実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、図5及び図7で示した微弱電流施療具1を剥離紙10の上に2枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして、体の各部に貼って使用することができる。
【0030】
図10〜図12に示した構成は、圧電体4を体局部に装着するサポータの内側に設けて実施する実施例の構成をそれぞれ示したものである。図10(a)(b)において、図1で示した基板3と圧電体4と電極5の構成をサポータ1Bの内側に設け、そしてサポータ1Bの両端部に互いに係止する係止部1fを設けて構成したものである。この構成において、圧電体4を設けた面を内側にして、サポータ1Bを手首にしっかり巻いて、面ファスナー(登録商標:マジックテープ)でなる係止部1f、1fを互いに係止させて固定すると、手首を曲げるごとにその皮膚面の変形による圧電体4にひずみが起こる圧力が加わり、手首の皮膚面と接面する基板3と電極5から起電する微弱電流を手首を曲げるごとに通電でき。特に手首で腱鞘炎になった場合、その疾患のある部位に刺激を与えられにくくなかなか治り難いが、本発明の構成により、手首の深部へ微弱電流の刺激を加えることができ、前述の微弱電流による自然治癒力が高められ、その部位での痛みの緩和や治りを早くすることが可能である。元々微弱電流施療はアスリートやプロスポーツ選手が打撲やじん帯損傷などの治療に使われてるもので、ワールドカップイングランド代表のベッカム選手が骨折治療に取り入れ短期間で治療したことが知られている。また微弱電流施療で美白効果もあることが知られている。本発明のサポータ1Bの構成は、手首の他に足首や太ももやふくらはぎや膝や肘等にも装着して実施しできる。図16(b)に示したのは、伸縮する円筒状のサポータ1Bで実施する状態を示したものである。伸縮するサポータ1Bの構成で、内側に設けた圧電体4には常に皮膚面の動きに追従する圧力が加えられ、その圧力によるひずみで起電する起電流が通電できる。各実施例のサポータ1Bは、パイル地で綿、アクリル、ナイロン、ポリエステル等で形成して実施できる。
【0031】
図10(c)(d)は、サポータ1Bに弾性部1eを形成し、その弾性部1eを介在して基板3と圧電体4と電極5を設けた構成である。この構成によって、接面する皮膚面に弾性部1eの弾性力による圧力がさらに加わり、より効果的に起電させることができる。弾性部1eとしては、例えばウレタンフォーム材で形成して実施でき、後述するサポータ1Bの各実施例の構成にも弾性部1eを設けて実施してもよい。また係止部1fの一方を適当に横長に形成して、係止位置を可変して装着できるように構成してもよい。
【0032】
図11に示した構成は、図5及び図6(c)(d)で示した粘着シート2の上に設けた各構成をサポータ1Bの内側に設けて各構成したものである。このサポータ1Bによる各実施例の構成であれば、粘着シート2で構成した実施例のように皮膚面に貼らなくても、手首や足首にサポータ1Bを装着して固定することができ、必要に応じて装着して患部を変えたりでき、しかも半永久的に使用が可能である。
【0033】
尚、前記の図11の実施例の構成で、適当に撓んで導電性の基板3上にほぼ同じ大きさの圧電体4に電極5を設けて一体に形成し、その基板3を皮膚面側に向けてサポータ1B上に設けて構成し実施してもよく、その構成では基板3と導電部6から、又は基板3の各接面する皮膚の組織内へと通電される。
【0034】
図12に示した構成は、図7及び図8(c)(d)で示した粘着シート2の上に設けた各構成をサポータ1Bの内側に設けて各構成したものである。同様にこのサポータ1Bによる各実施例の構成であれば、粘着シート2で構成した実施例のように皮膚面に貼らなくても、手首や足首にサポータ1Bを固定することができ、必要に応じて装着して患部を変えたりでき、しかも半永久的に使用が可能である。尚、サポータ1Bの内側に3つ以上の圧電体4を設けて構成して実施してもよいし、また前記した各実施例の構成にLEDを設けて構成し、圧電体4が起電する様子をLEDの発光で確認できるように構成してもよい。
【0035】
図13は、本発明の微弱電流施療具1を指圧具1Aに実施する構成を示したものである。図13(a)において、指(特に親指)がすっぽり嵌る指サック部1aを軟質の塩化ビニル材で中空にして、外側を若干すぼめて形成し、その指サック部1aの先端部に、図1で示した電極5と圧電体4を設けた基板3がぴったり嵌合する嵌合部1cを形成して構成したものである。この構成で図13(b)に示すように、基板3を嵌合部1cに嵌合した状態で皮膚面に押し付けると、露呈する電極5と基板3の表面が皮膚面と接面し、同時に基板3が指の押す力によって外側に若干撓むため、その基板3上に設けた圧電体4も同様に撓んでひずみを起こし起電流を発生する。そして接面する皮膚組織内に微弱な起電流を通電できる。この構成により、指サック部1aを指に嵌めて皮膚面に押し付け指圧するごとに、押圧の刺激と起電する電気的刺激を同時に皮膚組織内に加えて施療できる。
【0036】
図13(c)(d)(e)は、指圧具1Aの他の実施例の構成を示したものである。図13(e)に示すように、前実施例と同様指サック部1aを形成し、その先端部に収容する空間とその周縁に螺刻部1dを形成し、適当な孔が開いた蓋体1bをその螺刻部1dに螺嵌する構成にしている。そして先端部の収容空間に電極5と圧電体4を設けた基板3を遊挿し、その基板3上に導電ゴム材でなる導電部6aとドーナツ状の導電部6bを図のように形成し、導電部6aを電極5上に、導電部6bを露呈する基板3上にそれぞれ載置し、その上に蓋体1bを螺嵌するように構成している。図13(c)は、図13(e)に示した状態から蓋体1bを指サック部1aに螺嵌した状態を示したもので、図13(d)はその断面図を示す。本実施例の構成を前実施例と同様に、指サック部1aを指に嵌めて所望の皮膚面に指圧具1Aを押し付けると、半球状に形成した導電部6aと導電部6bの先端部が皮膚面と接面し、同時に基板3が指の押す力によって外側に若干撓むため、その基板3上に設けた圧電体4も同様に撓んでひずみを生じ起電流を発生する。そして電極5と導通する導電部6aと、基板3と導通する導電部6bとの間の接面する皮膚組織内に微弱な起電流を通電できる。本実施例では発光ダイオードのLED9を設けており、起電流が発生してることをLED9の点灯で確認できるようにしている。LED9は導電部6aと導電部6bと各導通するように接続しており、指を指サック部1aに嵌めて力を入れて指圧した時、中の基板3が撓み、次に力を抜き基板3が元の形状に戻る時に起電する起電流でLED9が点灯するように構成している。この構成において、指に指サック部1aを嵌めて力を入れる指圧時には、LED9は半導体であって電流を流さないためLED9は点灯せず、その時起電した起電流は接面する皮膚組織内へと流れる。本実施例の構成によって、実際に起電流を発生させて施療してることが、LED9の点灯で確認することができる。尚、前記した各実施例の構成にもLED9を設けて各実施してもよい。
【0037】
尚、図13に示した実施例の構成で、指サック部1aの先端部分を若干斜めに向けて形成して構成してもよく、その構成では指の腹で基板3を押す力が入り、皮膚面のつぼに力を入れて指圧し易くなる。また導電部6aと導電部6bも導電ゴム材以外に、アルミ材や銅材などの金属で形成して構成してもよい。また指サック部1aの長さも第一関節までの長さから、指全体がすっぽり入る長さにして構成してもよいし、また他の指用でシールドの役目を果たす導電性の指サックを用意し、圧電体4で起電した起電流をその指サックを介して皮膚内に通電するように構成してもよい。
【0038】
図14(a)(b)は、本発明を異種金属で構成する微弱電流施療具1の実施例を示したものである。前実施例と同様、横長の瓢箪形状に形成した粘着シート2の面上に、粘着材2aを具備し、その中央に導電材でなる横長の導電部6を設け、その導電部6の一方の端部に金属板7を載設し、その導電部6のもう一方の端部に、前記金属板7とは異種でイオン化傾向が異なる金属板8を載設して構成したものである。この構成を図15(a)に示すように体の皮膚面に貼ると、イオン化傾向が異なる金属板7と金属板8との間に起電流が発生し、金属板7と金属板8と接面する皮膚組織内に微弱電流を通電できる。
【0039】
イオン化傾向としては、イオン化傾向の小さい金属から大きい金属に順に並べると、金→銀→銅→鉛→ニッケル→鉄→亜鉛→アルミニウム→チタン→マグネシウム→ナトリウムとなり、このうち汎用性があり導電性が良い銅とアルミニウム、銅とチタンの組合せで金属板7と金属板8を形成して実施することができる。
【0040】
本発明の構成で、異種の金属の金属板7と金属板8とを導電部6で電気的に接続することで以下の効果がある。
1)導電部6が自由な形に屈曲し、皮膚の表面に貼った状態で、皮膚面がどんな形状に変化してもしっかりと皮膚面に貼り付けた状態を維持して固定できる。そしてかさばらず露出しないため邪魔にならないし、粘着シートがその影響で剥がれることもない
2)金属板と導電部6とを面と面で接面して接続でき、異種の金属間でのイオン化作用で移動する電子の導通面積を広くとれるため、そのイオン作用を効率良く作用させて起電し施療することができる。
3)導電部6の面上に直接金属板を貼って設けて導通状態にできるため、電気的接続がとても容易にでき、製作も非常に簡単にできる。
【0041】
図14(c)(d)は、金属板7の上面に凸部7aを形成し、金属板8の上面に凸部8aを形成して構成したものである。この構成であれば、皮膚面に貼り付けた状態で、皮膚面のつぼに押圧の刺激を与えられると共に、つぼへの電気的な良導性が鋭くなるため、微弱電流の導通性が良くなる。凸部7aと凸部8aは各複数設けて構成してもよい。図14の実施例の構成で、前実施例と同様に、導電部6を箔状の銅箔部材やアルミ箔部材で形成して実施でき、また導電部6を導電ゴムやカーボン等の導電材や導電性粘着材で粘着シート2の面上に横長に設けて実施してもよい。また粘着シート2を伸縮する不織布等で形成し、その面上で同様に伸縮する導電部6として、伸縮する導電ゴム材を形成して設けたり、または伸縮する不織布に導電性のカーボン等を含浸させて導電させるように形成して構成してもよい。また金属板7と金属板8との間の導電部6の露出する部分を、絶縁材で覆って皮膚面と絶縁するように構成してもよい。また金属板7と導電部6、又は金属板8と導電部6とを同材質で形成して構成してもよい。図14(e)(f)は、図14(a)(b)で示した粘着シート2上に設けた構成をサポータ1Bの内側に設けて構成したもので、体局部に装着することで同様に実施可能である。
【0042】
図15(c)は、本実施例の構成を商品化して販売する形態を示したもので、前実施例と同様に、図14で示した微弱電流施療具1を剥離紙10の上に2枚並べて貼り付け、その剥離紙10から微弱電流施療具1を剥がして、体の各部に貼って使用することができる。図15に示す微弱電流施療具1の長さは、5cm、10cm、15cm・・・と適当な長さに形成して構成でき、体のいかなるつぼに貼って施療することができる。また微弱電流施療具1を伸縮する粘着シート2で形成することで、いかなる体の動きにもフィットしてしっかり固定することができる。尚、前記本発明の各実施例ではサポータ1Bの内側に基板3や圧電体4や金属板を設けて構成してるが、サポータ1B内や外側に基板3や圧電体4や金属板を設けて構成し実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図(c)(d)本発明の1実施例の一部拡大の側面図(e)本発明の1実施例の側面図(f)本発明の1実施例の一部拡大の側面図
【図2】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図(c)(d)本発明の1実施例の一部拡大の側面図
【図3】(a)(b)(c)本発明の起電原理を示す縦断面図
【図4】(a)本発明の1実施例を実施した斜視図(b)本発明の1実施例の平面図
【図5】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図6】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図7】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図8】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図9】(a)本発明の1実施例の側面図(b)本発明の1実施例の平面図
【図10】(a)(c)本発明の1実施例の側面図(b)(d)本発明の1実施例の平面図
【図11】(a)(c)(e)(g)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)(h)本発明の1実施例の平面図
【図12】(a)(c)(e)(g)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)(h)本発明の1実施例の平面図
【図13】(a)本発明の1実施例の斜視図(b)本発明の1実施例の縦断面図(c)本発明の1実施例の斜視図(d)本発明の1実施例の縦断面図(e)本発明の1実施例の構成部品に分解した斜視図
【図14】(a)(c)(e)本発明の1実施例の側面図(b)(d)(f)本発明の1実施例の平面図
【図15】(a)本発明の1実施例を実施した斜視図(b)(c)本発明の1実施例の平面図
【図16】(a)(b)本発明の1実施例を実施した斜視図
【図17】(a)(b)圧電体の起電原理を示す側面図
【図18】(a)(b)(c)(d)公知技術の構成と起電原理を示す側面図
【符号の説明】
【0044】
1 : 微弱電流施療具
1A : (微弱電流施療具の)指圧具
1B : (微弱電流施療具の)サポータ
1a : 指サック部
1b : 蓋体
1c : 嵌合部
1d : 螺刻部
1e : 弾性部
1f : 係止部
2 : 粘着シート
2a : 粘着材
2b : 導電性粘着材
3 : 基板
3a : 介在基板
4 : 圧電体
4a : 圧電(ピエゾ)セラミック
4b : 圧電(ピエゾ)フィルム
5 : 電極
6 : 導電部
6A : 導電部
6B : (導電部6Aと異極の)導電部
6a : (指圧具の)導電部
6b : (指圧具の6aと異極の)導電部
6c : (導電部6A上の)凸部
6d : (導電部6B上の)凸部
7 : 金属板
7a : 凸部
8 : (7と異種の)金属板
8a : 凸部
9 : LED
10 : 剥離紙
11 : 皮膚
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)又は導電性粘着材(2b)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から、又は電極(5)と導電性粘着材(2b)から、又は基板(3)と導電性粘着材(2b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項2】
粘着シート(2)の上面に導電性粘着材(2b)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電性粘着材(2b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項3】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から、又は基板(3)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項4】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)の適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を各設け、さらに各圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、各圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各基板(3)と導電部(6)から、又は電極(5)又は基板(3)の各接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項5】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項6】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項7】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)の適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を各設け、さらに該各圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、各圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電フィルム(4:4b)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各電極(5)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項8】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、該圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項9】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項10】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は基板(3)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項11】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータの適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を各設け、さらに各圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、各圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各基板(3)と導電部(6)から、又は電極(5)又は基板(3)の各接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項12】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項13】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項14】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータの適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を各設け、さらに該各圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、各圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電フィルム(4:4b)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各電極(5)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項15】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項16】
前記圧電体(4)が圧電フィルム(4:4b)でなる構成において、該圧電フィルム(4:4b)の上面と下面に電極(5)を設けてなる請求項1〜15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項17】
前記サポータに弾性部(1e)を設け、該弾性部(1e)を介在して圧電体(4)を設けてなる請求項9〜15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項18】
前記導電部(6:6A)に複数の凸部(6c)と導電部(6:6B)に複数の凸部(6d)を設けてなる請求項5,8,12,15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項19】
指に嵌める指サックにおいて、指サックの先端部に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、指サックを指に嵌めて指圧することで、前記基板(3)に設けた圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項20】
前記電極(5)と導通する導電部(6a)と前記基板(3)と導通する導電部(6b)を設け、導電部(6a)と導電部(6b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした請求項19記載の微弱電流施療具。
【請求項21】
前記微弱電流施療具にLED(9)を設け、圧電体(4)に加わる力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、LED(9)の点灯で確認できるようにした請求項1〜15,20のいずれか1項に記載の微弱電流施療具。
【請求項22】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当長に形成した導電部(6)を設け、該導電部(6)の一方に適当な大きさの金属板(7)を設け、該導電部(6)の金属板(7)から適当長離れた部位に適当な大きさで該金属板(7)とはイオン化傾向が異なる金属板(8)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、金属板(7)と金属板(8)との間で起電する微弱電流を両金属板から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項23】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当長に形成した導電部(6)を設け、該導電部(6)の一方に適当な大きさの金属板(7)を設け、該導電部(6)の金属板(7)から適当長離れた部位に適当な大きさで該金属板(7)とはイオン化傾向が異なる金属板(8)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、金属板(7)と金属板(8)との間で起電する微弱電流を両金属板から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項24】
前記金属板(7)と導電部(6)を、又は前記金属板(8)と導電部(6)を同材質で形成してなる請求項22,23記載の微弱電流施療具。
【請求項25】
前記金属板(7)に複数の凸部(7a)と金属板(8)に複数の凸部(8a)を設けてなる請求項22,23,24記載の微弱電流施療具。
【請求項1】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)又は導電性粘着材(2b)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から、又は電極(5)と導電性粘着材(2b)から、又は基板(3)と導電性粘着材(2b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項2】
粘着シート(2)の上面に導電性粘着材(2b)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電性粘着材(2b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項3】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から、又は基板(3)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項4】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)の適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を各設け、さらに各圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、各圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各基板(3)と導電部(6)から、又は電極(5)又は基板(3)の各接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項5】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電体(4)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項6】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項7】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)の適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を各設け、さらに該各圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、各圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電フィルム(4:4b)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各電極(5)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項8】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、該圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力や外力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項9】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項10】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は基板(3)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項11】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータの適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を各設け、さらに各圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、各圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電体(4)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各基板(3)と導電部(6)から、又は電極(5)又は基板(3)の各接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項12】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電体(4)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項13】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を設け、さらに該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と導電部(6)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項14】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータの適当な少なくとも2ヶ所に、適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)の上面に電極(5)を各設け、さらに該各圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する適当長の導電部(6)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、各圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、各圧電フィルム(4:4b)の上面に設けた電極(5)と導電部(6)から、又は各電極(5)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項15】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当に撓んで適当な大きさの圧電フィルム(4:4b)と、該圧電フィルム(4:4b)で起電する電気を通電する導電部(6:6A)と導電部(6:6B)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、圧電フィルム(4:4b)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、導電部(6:6A)と導電部(6:6B)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項16】
前記圧電体(4)が圧電フィルム(4:4b)でなる構成において、該圧電フィルム(4:4b)の上面と下面に電極(5)を設けてなる請求項1〜15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項17】
前記サポータに弾性部(1e)を設け、該弾性部(1e)を介在して圧電体(4)を設けてなる請求項9〜15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項18】
前記導電部(6:6A)に複数の凸部(6c)と導電部(6:6B)に複数の凸部(6d)を設けてなる請求項5,8,12,15のいずれか1項記載の微弱電流施療具。
【請求項19】
指に嵌める指サックにおいて、指サックの先端部に適当に撓んで導電性を有する基板(3)と、該基板(3)の上面に適当な大きさの圧電体(4)と、該圧電体(4)の上面に電極(5)を設け、指サックを指に嵌めて指圧することで、前記基板(3)に設けた圧電体(4)に加わる圧力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、電極(5)と基板(3)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項20】
前記電極(5)と導通する導電部(6a)と前記基板(3)と導通する導電部(6b)を設け、導電部(6a)と導電部(6b)から接面する皮膚の組織内に通電するようにした請求項19記載の微弱電流施療具。
【請求項21】
前記微弱電流施療具にLED(9)を設け、圧電体(4)に加わる力によってひずむ変位で起電する微弱電流を、LED(9)の点灯で確認できるようにした請求項1〜15,20のいずれか1項に記載の微弱電流施療具。
【請求項22】
粘着シート(2)の上面に粘着材(2a)を具備し、該粘着シート(2)に適当長に形成した導電部(6)を設け、該導電部(6)の一方に適当な大きさの金属板(7)を設け、該導電部(6)の金属板(7)から適当長離れた部位に適当な大きさで該金属板(7)とはイオン化傾向が異なる金属板(8)を設け、粘着シート(2)を皮膚面に貼った状態で、金属板(7)と金属板(8)との間で起電する微弱電流を両金属板から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項23】
体局部に装着するサポータにおいて、サポータに適当長に形成した導電部(6)を設け、該導電部(6)の一方に適当な大きさの金属板(7)を設け、該導電部(6)の金属板(7)から適当長離れた部位に適当な大きさで該金属板(7)とはイオン化傾向が異なる金属板(8)を設け、サポータを体局部に装着した状態で、金属板(7)と金属板(8)との間で起電する微弱電流を両金属板から接面する皮膚の組織内に通電するようにした微弱電流施療具。
【請求項24】
前記金属板(7)と導電部(6)を、又は前記金属板(8)と導電部(6)を同材質で形成してなる請求項22,23記載の微弱電流施療具。
【請求項25】
前記金属板(7)に複数の凸部(7a)と金属板(8)に複数の凸部(8a)を設けてなる請求項22,23,24記載の微弱電流施療具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−320704(P2006−320704A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321910(P2005−321910)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(594195797)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(594195797)
【Fターム(参考)】
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