説明

微細気泡利用式地盤改良工法、及び微細気泡利用式地盤改良システム

【課題】費用が低廉で、効果の高い地盤液状化防止方法等を提供する。
【解決手段】直径が5〜60マイクロメートル程度の空気の泡であるマイクロバブル54を含む水を地盤G2内に浸透させて、地盤G2中の土粒子51の表面にマイクロバブル54を付着させ、地震の振動が地盤G2に作用して地盤G2を変位させたときに、土粒子51に付着したマイクロバブル54が縮小するように変形し、地盤G2内の間隙水53の間隙水圧の増大を抑制することにより、地震時の地盤G2の液状化を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡(以下、「微細気泡」という。)を含む水を地盤内に浸透させることにより、地盤の性質を改良する微細気泡利用式地盤改良工法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地震の振動が地盤に作用して地盤を変位させたとき、土粒子の間の間隙に存在する水(以下、「間隙水」という。)の圧力(以下、「間隙水圧」という。)が増大し、過大な水圧が発生することがある。このような場合には、土粒子と水があたかも流動体のような状態となる。この現象は、地盤の「液状化」と呼ばれている。地盤の液状化が発生すると、地盤上などに設置された建物や構造物に大きな被害を与える。このため、地震時の液状化を防止する有効な方法が求められている。
【0003】
地盤の液状化を防止する方法としては、各種のものが提案されている(特許文献1を参照)。しかし、費用が低廉で、有効な方法は確立されていない、というのが現状である。そこで、、費用が低廉で、有効な地盤液状化防止方法の開発が望まれている。
【特許文献1】特開2005−200870号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、費用が低廉で、効果の高い地盤液状化防止方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る微細気泡利用式地盤改良工法は、
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、前記地盤の透水係数値を減少させることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に係る微細気泡利用式地盤改良工法は、
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、地震の振動が前記地盤に作用して前記地盤を変位させたときに、前記土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、前記地震時の前記地盤の液状化を防止することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項3に係る微細気泡利用式地盤改良工法は、
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記地盤内の生物に酸素を供給することにより、前記地盤内の生物の生存を可能にし、前記地盤の浄化を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項4に係る微細気泡利用式地盤改良システムは、
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、前記地盤の透水係数値を減少させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項5に係る微細気泡利用式地盤改良システムは、
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、地震の振動が前記地盤に作用して前記地盤を変位させたときに、前記土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、前記地震時の前記地盤の液状化を防止すること
を特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項6に係る微細気泡利用式地盤改良システムは、
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記地盤内の生物に酸素を供給することにより、前記地盤内の生物の生存を可能にし、前記地盤の浄化を行うこと
を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させることにより、地盤の性質を改良する微細気泡利用式地盤改良工法であり、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、土粒子に付着した微細気泡が、土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、地盤の透水係数値を減少させることができる、という利点がある。また、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、地震の振動が地盤に作用して地盤を変位させたときに、土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、地震時の地盤の液状化を防止することができる、という利点も有している。また、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、土粒子に付着した微細気泡が、地盤内の生物に酸素を供給することにより、地盤内の生物の生存を可能にし、地盤の浄化を行うことができる、という利点も有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に説明する実施例は、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させることにより、地盤の性質を改良する微細気泡利用式地盤改良工法であり、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、土粒子に付着した微細気泡が、土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、地盤の透水係数値を減少させることができる、という利点を有し、また、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、地震の振動が地盤に作用して地盤を変位させたときに、土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、地震時の地盤の液状化を防止することができる、という利点も有し、また、地盤中の土粒子の表面に微細気泡を付着させ、土粒子に付着した微細気泡が、地盤内の生物に酸素を供給することにより、地盤内の生物の生存を可能にし、地盤の浄化を行うことができる、という利点も有しており、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。図1は、本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良工法を説明する図である。図1において、符号1は、本発明の第1実施例に用いる微細気泡利用式地盤改良システムを示している。
【0014】
この微細気泡利用式地盤改良システム1は、水域に設置される例を示しており、取水管5と、空気取入管6と、マイクロバブル包含水生成送出部10と、マイクロバブル包含水浸透パイプ4を備えて構成されている。
【0015】
図2は、本発明の第1実施例に用いる微細気泡利用式地盤改良システム1の構成を説明する図である。図2に示すように、マイクロバブル包含水生成送出部10は、マイクロバブル包含水生成機構2と、ポンプ3と、圧送部9を有している。
【0016】
図1及び図2に示すように、取水管5は、水47中に開口が位置するように設置され、水47を取り込み、圧送部9へ送る。圧送部9は、水47を加圧して圧力水とし、配管12により、マイクロバブル包含水生成機構2へ送出する。また、空気取入管6は、水面上に開口が位置するように設置され、空気を取り込み、マイクロバブル包含水生成機構2へ送る。
【0017】
図3は、本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良システム1におけるマイクロバブル包含水生成機構2の構成と作用を説明する図である。図3に示すように、マイクロバブル包含水生成機構2は、例えば、略円筒状の容器である本体部2aを有しており、その下方の側部に配管12が接続して開口している。また、本体部2aの上端(天井部)には、空気取入管6が接続して開口している。
【0018】
このような構成により、配管12から、マイクロバブル包含水生成機構2の本体部2aの内部へ下方から圧力水48を送り込むと、回転する水流48aが発生する。そして、後述する負圧により、空気取入管6から、マイクロバブル包含水生成機構2の本体部2aの内部の上端へ空気49が吸入される。本体部2aの中心部には、水と空気の2層旋回流50が発生する。また、この2層旋回流50の回転軸(図3における上下方向の中心軸線)部分には、空洞が形成される。この空洞部分を細くして、竜巻状にし、強力な回転せん断力を発生させる。空洞部分は、負圧となっており、空気取入管6から、本体部2aへ空気49が吸入され、吸入された空気は、空洞部分に吸引され、空洞部分を通過する。
【0019】
次に、空洞部分を回転制御作用により切断し、粉砕する。これにより、非常に微細な空気の泡であるマイクロバブル54が水の中に大量に発生する。マイクロバブル54の直径は、5〜60マイクロメートル程度である。特に、10〜30マイクロメートル程度の気泡が最頻値となっている。通常の気泡発生装置で生成される気泡の直径は、数ミリメートルであるから、マイクロバブル54の直径は、非常に小さいことがわかる。マイクロバブル54の水中での上昇速度は、毎秒数ミリメートル程度であり、通常の気泡発生装置で生成される気泡の場合の上昇速度である毎秒数センチメートル〜数十センチメートルよりもきわめて遅い。
【0020】
マイクロバブル54を包含した水であるマイクロバブル包含水52は、マイクロバブル包含水生成機構2の下端に開口して接続するマイクロバブル包含水送出管7から、ポンプ3(図2参照)へ送られる。
【0021】
ポンプ3は、マイクロバブル包含水52を、マイクロバブル包含水送出管8を介して、マイクロバブル包含水浸透パイプ4に送る。マイクロバブル包含水浸透パイプ4は、水底の地盤Gの中に略水平方向に延びるようにして埋設されている。また、マイクロバブル包含水浸透パイプ4には、例えば、埋設状態で上端となる部分に、放水孔4aが多数、開設されている。
【0022】
このような構成により、マイクロバブル包含水52は、放水孔4aから放出され、水底の地盤Gの中へ浸透していく。
【0023】
図4は、本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良工法の作用を説明する図である。図4(A)は、通常の水底地盤G1の構成を拡大して示した図である。図4(A)において、符号51は、土粒子を示しており、符号53は、土粒子の間に存在する水である間隙水を示している。
【0024】
次に、図4(B)は、上記の水底地盤の中に、マイクロバブル包含水を浸透させた後の状態の水底地盤G2の構成を拡大して示した図である。図4(B)において、符号51は、土粒子を示しており、符号53は、土粒子の間に存在する水である間隙水を示している。また、図4(B)において、符号54は、マイクロバブル包含水の中に含まれていたマイクロバブルを示している。図4(B)に示すように、マイクロバブル54は、土粒子51に表面に付着している。
【0025】
上記のようなマイクロバブル54の性状により、水底地盤G2では、以下のような作用がある。
【0026】
第1に、土粒子51に付着したマイクロバブル54は、土粒子54の間を通過して浸透する水(図示せず。以下、「透過水」という。)の流れを妨げる。この結果、地盤G2の透水係数の値は、地盤G1の透水係数の値よりも減少する。
【0027】
第2に、地震の振動が地盤G2に作用して地盤G2を変位させようとするときには、土粒子51に付着したマイクロバブル54が縮小するように変形する。このため、地盤G2内の間隙水圧の増大は抑制され、過大となることがない。これにより、地震時の地盤G2の液状化を防止することができる。特に、埋立地などや岸壁などでの液状化防止対策の工法として有効である。
【0028】
図5は、本発明の第1実施例の応用例である微細気泡利用式地盤改良工法を示した図である。図5において、符号61は原地盤を示し、符号62は埋立て地盤を示している。また、図5において、符号65は、埋立て地盤62の上に構築される構造物、例えば岸壁などを示している。すなわち、本発明の微細気泡利用式地盤改良工法、微細気泡利用式地盤改良システムは、水底地盤だけでなく、地上の地盤においても適用可能である。
【0029】
第3に、土粒子51に付着したマイクロバブル54は空気の泡であり、酸素を含んでいる。また、マイクロバブル54は、土粒子51に付着して、比較的長期間存在する。このため、地盤G2内の生物に酸素を供給することができ、地盤G2内の生物は、この酸素により生存が可能となる。微生物などの生存が可能になり、あるいは既存生物の活動が活発化することにより、地盤G2の浄化を行うことができる。また、海浜などにおける貝類などの生物の棲息域を拡大することが可能であり、貝類などの漁獲高を増大させることができる。
【0030】
マイクロバブル54は、期間の経過によって、徐々に水の中に溶け込むことによって消滅していく。このため、マイクロバブル包含水52を、ある期間の経過後に、上記したマイクロバブル包含水生成送出部10を再稼働するなどして、再度地盤中へ浸透させ、地盤中の土粒子にマイクロバブル54を再度付着させる必要がある。また、マイクロバブル包含水生成機構2における諸元の値、例えば、本体部2a等の寸法値、圧力水の圧力値などを適宜の値に設定することにより、マイクロバブル54の直径値を設定することが可能である。マイクロバブル54の直径により、地盤中での存在期間、透水係数値などを調整することができる。
【0031】
上記した第1実施例において、マイクロバブル54は、特許請求の範囲における微少気泡に相当している。また、マイクロバブル包含水52は、特許請求の範囲における微少気泡包含水に相当している。また、取水管5と、圧送部9と、配管12と、空気取入管6と、マイクロバブル包含水生成機構2と、マイクロバブル包含水送出管7は、特許請求の範囲における微少気泡包含水生成手段を構成している。また、ポンプ3と、マイクロバブル包含水送出管8は、微細気泡包含水送出手段を構成している。
【0032】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、地盤の改良を行う建設業等の産業、微細気泡利用式地盤改良システムを製造する機械製造業等で実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良工法を説明する図である。
【図2】本発明の第1実施例に用いる微細気泡利用式地盤改良システムの構成を説明する図である。
【図3】本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良システムにおけるマイクロバブル包含水生成機構の構成と作用を説明する図である。
【図4】本発明の第1実施例である微細気泡利用式地盤改良工法の作用を説明する図である。
【図5】本発明の第1実施例の応用例である微細気泡利用式地盤改良工法を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 微細気泡利用式地盤改良システム
2 マイクロバブル包含水生成機構
2a 本体部
3 ポンプ
4 マイクロバブル包含水浸透パイプ
4a 放水孔
5 取水管
6 空気取入管
7、8 マイクロバブル包含水送出管
9 圧送部
10 マイクロバブル包含水生成送出部
12 配管
47 水
48 圧力水
48a 回転水流
49 空気
50 2層旋回流
51 土粒子
52 マイクロバブル包含水
53 間隙水
54 マイクロバブル
61 地盤
62 埋立て地盤
65 構造物
E1 地震動
G、G1、G2 地盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、前記地盤の透水係数値を減少させることを特徴とする微細気泡利用式地盤改良工法。
【請求項2】
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、地震の振動が前記地盤に作用して前記地盤を変位させたときに、前記土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、前記地震時の前記地盤の液状化を防止することを特徴とする微細気泡利用式地盤改良工法。
【請求項3】
直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水を地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記地盤内の生物に酸素を供給することにより、前記地盤内の生物の生存を可能にし、前記地盤の浄化を行うことを特徴とする微細気泡利用式地盤改良工法。
【請求項4】
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記土粒子の間を通過して浸透する透過水の流れを妨げることにより、前記地盤の透水係数値を減少させることを特徴とする微細気泡利用式地盤改良システム。
【請求項5】
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、地震の振動が前記地盤に作用して前記地盤を変位させたときに、前記土粒子に付着した微細気泡が縮小するように変形し、地盤内の間隙水圧の増大を抑制することにより、前記地震時の前記地盤の液状化を防止すること
を特徴とする微細気泡利用式地盤改良システム。
【請求項6】
水と空気を取り入れ、直径が5〜60マイクロメートル程度の気泡である微細気泡を含む水である微細気泡包含水を生成する微細気泡包含水生成手段と、
前記微細気泡包含水を送出する微細気泡包含水送出手段と、
管状に形成され、多数の放水孔を有し、一端が前記微細気泡包含水送出手段に接続され、地盤中に埋設される微細気泡包含水浸透パイプを備え、
前記微細気泡包含水を前記放水孔から前記地盤内に浸透させて、前記地盤中の土粒子の表面に前記微細気泡を付着させ、前記土粒子に付着した微細気泡が、前記地盤内の生物に酸素を供給することにより、前記地盤内の生物の生存を可能にし、前記地盤の浄化を行うこと
を特徴とする微細気泡利用式地盤改良システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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