説明

応答装置及び応答システム

【課題】放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行う応答装置及び応答システムを提供すること。
【解決手段】ユーザ端末装置201から受信した時刻情報とコンテンツ識別情報IDに基づいて、シーンを推定するシーン推定部12と、推定されたシーンと、質問識別情報IDに基づいて、コンテンツ識別情報IDに対応するコンテンツ情報を抽出する第1の抽出部13と、コンテンツ情報IDに対して形態素解析を行う解析部14と、解析情報をユーザ端末装置201に送信する送信部15と、解析情報に含まれている名詞と共にユーザ端末装置201から送信されてきた疑問詞識別情報IDを受信した場合、疑問詞に基づいて、名詞を主語にした質問文を作成する質問文作成部16と、質問文に対応する応答コメントを蓄積部17から抽出する第2の抽出部18と、応答コメントをユーザ端末装置201に送信する送信部15を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、質問に対して応答する応答装置及び応答システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、放送と通信の特徴を活かした放送サービスが求められている。例えば、視聴者からのコメントをコメントデータとしてネットワークを介して収集し、解析することで、視聴者を嗜好ごとに分類すると共に、視聴者の好みを示す嗜好情報を、視聴者側の視聴者端末に送信する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、上述した技術により提供されるコメントを分かりやすく可視化する技術も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−283412号公報
【特許文献2】特開2010−135925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、PCや携帯端末の操作に不慣れなユーザに対しても上述のような放送サービスが求められている。
【0005】
本発明は、PCや携帯端末の操作に不慣れなユーザに対しても放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる応答装置及び応答システムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された応答装置は、複数のシーンから構成されている放送コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、質問を識別するための質問識別情報と、質問ボタンを押下した時の時刻情報をユーザ端末装置から受信する受信部と、前記受信部により受信した前記時刻情報と前記コンテンツ識別情報に基づいて、放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を参照し、前記コンテンツ識別情報に対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、前記受信部により前記質問識別情報を受信したときに放送されていたシーンを推定するシーン推定部と、前記シーン推定部により推定されたシーンと、前記受信部により受信した前記質問識別情報に基づいて、前記コンテンツ識別情報に対応する前記放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報を抽出する第1の抽出部と、前記第1の抽出部により抽出された前記コンテンツ情報に対して形態素解析を行う解析部と、前記解析部により解析された解析情報を前記ユーザ端末装置に送信する送信部と、前記解析情報に含まれている名詞と共に前記ユーザ端末装置から送信されてきた疑問詞を識別するための疑問詞識別情報を前記受信部により受信した場合、前記疑問詞識別情報に対応する疑問詞に基づいて、前記名詞を主語にした質問文を作成する質問文作成部と、応答用のコメントが蓄積されている蓄積部と、前記質問文作成部により作成された前記質問文に対応する応答コメントを前記蓄積部から抽出する第2の抽出部と、前記第2の抽出部により抽出された応答コメントを前記送信部から前記ユーザ端末装置に送信するように制御する制御部を備える構成とした。
【0007】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、ユーザ端末装置から、質問ボタンを押下した時の時刻情報と、コンテンツ識別情報(例えば、ある連続ドラマを示す情報)と質問識別情報(例えば、セリフを示す情報)を受信した場合に、質問の対象となるシーンを推定し、推定したシーンと質問識別情報に基づいて、放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報(例えば、推定したシーンに対応する字幕データ)を抽出し、このコンテンツ情報に対して形態素解析を行い、名詞となる部分にタグ付けをして、ユーザ端末装置に送信する。
そして、本発明の応答装置は、ユーザ端末装置から送信されてきた名詞(例えば、「藩医」)と疑問詞(例えば、「何?」)に基づいて、質問文を作成し、この質問文に対応する応答コメント(例えば、「藩医とは、江戸時代、藩に仕えた医者のこと」)をユーザ端末装置に送信する。
【0008】
このようにして、本発明の応答装置は、ユーザ端末装置との間で幾つかの要求と応答を繰り返すことによって、ユーザの負担を最小限に抑えつつ、放送コンテンツを視聴しているユーザの質問に応答することができ、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。
【0009】
請求項2に記載された発明では、請求項1記載の応答装置において、前記蓄積部は、前記第2の抽出部によって過去に抽出された応答コメントをそのときの質問文に対応させて記憶し、前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在すれば、その質問文に対応する応答コメントを抽出する構成とした。
【0010】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、過去に抽出された応答コメントをその質問文に対応させて記憶しておくので、同意の質問に対しては、直ぐに正確な応答コメントをユーザ端末装置に提供することができる。
【0011】
請求項3に記載された発明では、請求項2記載の応答装置において、前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合には、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信し、前記ウェブサイトにおいて前記質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する構成とした。
【0012】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、作成した質問文と同意の質問文が蓄積部に存在しない場合、すなわち、過去に同意の質問を受け付けなかった場合には、所定の質問回答型のウェブサイト(例えば、あるユーザからの質問を受け付け、その質問に対して他のユーザが回答する形式のウェブサイト)に作成した質問文を送信し、他のユーザからの回答を応答コメントとしてユーザ端末装置に提供する。したがって、本発明の応答装置は、ユーザ端末装置の所有者に代わって、所定の質問回答型のウェブサイトに質問を投稿し、回答を受けることができる。
【0013】
請求項4に記載された発明では、請求項2記載の応答装置において、前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合には、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式に編集し、編集後の質問文を前記ウェブサイトに送信し、前記ウェブサイトにおいて前記編集後の質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する構成とした。
【0014】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、作成した質問文と同意の質問文が蓄積部に存在しない場合、すなわち、過去に同意の質問を受け付けなかった場合には、所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式に質問文を編集し(例えば、質問文「藩医、何?」を質問文「藩医って何ですか?」に編集する)、編集後の質問文を送信し、他のユーザからの回答を応答コメントとしてユーザ端末装置に提供する。したがって、本発明の応答装置は、ユーザ端末装置の所有者に代わって、所定の質問回答型のウェブサイトに適した形式に質問文を編集して投稿し、回答を受けることができる。
【0015】
請求項5に記載された発明では、請求項2記載の応答装置において、前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合において、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信したが、所定の期間が経過しても前記所定のウェブサイトにおいて前記質問文に対するコメントが投稿されないときには、前記質問文に含まれている名詞を所定の辞書型のウェブサイトに送信し、前記辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する構成とした。
【0016】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、所定のウェブサイトにおいて質問文に対するコメントが投稿されないときには、質問文に含まれている名詞を所定の辞書型のウェブサイト(例えば、信頼のおける辞書を電子化して提供しているウェブサイト)に送信し、この辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する。このようにして、本発明の応答装置は、信頼のあるウェブサイトから回答を抽出して、ユーザ端末装置に提供することができる。
【0017】
請求項6に記載された発明では、請求項1記載の応答装置において、前記第2の抽出部は、所定の質問回答型のウェブサイトを閲覧し、前記放送コンテンツに関する質問とその回答を収集し、応答用のコメントとして前記蓄積部に蓄積する構成とした。
【0018】
かかる構成によれば、本発明の応答装置は、自立的に所定の質問回答型のウェブサイトを閲覧し、放送コンテンツに関する質問とその回答を収集し、応答用のコメントとして蓄積部に蓄積するので、過去にユーザ端末装置から受けた質問以外の質問に対する回答コメントをユーザ端末装置に提供することができる。
【0019】
また、請求項7に記載された応答システムは、コンテンツ提供装置と、応答装置と、ユーザ端末装置とにより構成される応答システムにおいて、前記コンテンツ提供装置は、放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を記憶する記憶部を備え、前記応答装置は、複数のシーンから構成されている放送コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、質問を識別するための質問識別情報と、質問ボタンを押下した時の時刻情報をユーザ端末装置から受信する受信部と、前記受信部により受信した前記時刻情報と前記コンテンツ識別情報に基づいて、前記コンテンツ提供装置の前記記憶部に記憶されている前記放送コンテンツ情報を参照し、前記コンテンツ識別情報に対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、前記受信部により前記質問識別情報を受信したときに放送されていたシーンを推定するシーン推定部と、前記シーン推定部により推定されたシーンと、前記受信部により受信した前記質問識別情報に基づいて、前記コンテンツ識別情報に対応する前記放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報を抽出する第1の抽出部と、前記第1の抽出部により抽出された前記コンテンツ情報に対して形態素解析を行う解析部と、前記解析部により解析された解析情報を前記ユーザ端末装置に送信する送信部と、前記解析情報に含まれている名詞と共に前記ユーザ端末装置から送信されてきた疑問詞を識別するための疑問詞識別情報を前記受信部により受信した場合、前記疑問詞識別情報に対応する疑問詞に基づいて、前記名詞を主語にした質問文を作成する質問文作成部と、応答用のコメントが蓄積されている蓄積部と、前記質問文作成部により作成された前記質問文に対応する応答コメントを前記蓄積部から抽出する第2の抽出部と、前記第2の抽出部により抽出された応答コメントを前記送信部から前記ユーザ端末装置に送信するように制御する第1の制御部を備え、前記ユーザ端末装置は、放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信部と、前記放送コンテンツ受信部により受信した放送コンテンツに基づいて画像及び音声の再生処理を行う再生処理部と、前記再生処理部により再生処理された画像を表示する表示部と、前記再生処理部により再生処理された音を外部に出力する音声出力部と、前記受信部により前記放送コンテンツと共に受信したコンテンツ識別情報を記憶するコンテンツ識別情報記憶部と、前記質問ボタンを含む操作ボタンが押下されたときに、押下された操作ボタンに応じた操作信号を受信する操作信号受信部と、前記操作信号受信部で受信した操作信号に基づいて所定の動作を行うように制御する第2の制御部を備える構成とした。
【0020】
かかる構成によれば、本発明の応答システムは、ユーザ端末装置から、質問ボタンを押下した時の時刻情報と、コンテンツ識別情報(例えば、ある連続ドラマを示す情報)と、質問識別情報(例えば、セリフを示す情報)を受信した場合に、質問の対象となるシーンを推定し、推定したシーンと質問識別情報に基づいて、放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報(例えば、推定したシーンに対応する字幕データ)を抽出し、このコンテンツ情報に対して形態素解析を行い、名詞となる部分にタグ付けをして、ユーザ端末装置に送信する。
【0021】
そして、本発明の応答システムは、ユーザ端末装置から送信されてきた名詞(例えば、「藩医」)と疑問詞(例えば、「何?」)に基づいて、質問文を作成し、この質問文に対応する応答コメント(例えば、「藩医とは、江戸時代、藩に仕えた医者のこと」)をユーザ端末装置に送信する。
【0022】
このようにして、本発明の応答システムは、ユーザ端末装置との間で幾つかの要求と応答を繰り返すことによって、ユーザの負担を最小限に抑えつつ、放送コンテンツを視聴しているユーザの質問に応答することができ、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。
【0023】
請求項8に記載された発明では、請求項7記載の応答システムにおいて、前記第2の制御部は、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記質問ボタンであると判断した場合、前記表示部に表示されている放送コンテンツに関する質問であると判断して、その時に時刻情報を保持し、かつ前記表示部の所定の領域に質問メニューを表示するように前記再生処理部を制御し、その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記質問メニューの中の一の項目を選択するものであると判断した場合、前記時刻情報と、前記項目に対応する質問識別情報と、前記コンテンツ識別情報記憶部に記憶されているコンテンツ識別情報を前記応答装置に送信するように制御する構成とした。
【0024】
このようにして、本発明の応答システムでは、ユーザ端末装置は、簡易な方法によって的確な質問を応答装置へ送信することができる。
【0025】
請求項9に記載された発明では、請求項8記載の応答システムにおいて、前記第2の制御部は、前記応答装置から送信されてきた前記解析情報を前記表示部の所定の領域に表示させ、その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記解析情報に含まれる名詞を選択するものであると判断した場合、所定の疑問詞を複数個前記表示部の所定の領域に表示させ、その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記所定の疑問詞の中の一の項目を選択するものであると判断した場合、前記項目に対応する疑問詞識別情報と共に前記選択された名詞を前記応答装置に送信するように制御する構成とした。
【0026】
このようにして、本発明の応答システムでは、ユーザ端末装置は、簡易な方法によって的確な質問を応答装置へ送信することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】応答システムの構成を示すブロック図である。
【図2】応答装置の構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザ端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】ユーザ端末装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
【図5】質問メニューの一例を示す図である。
【図6】質問メニューの一例を示す図である。
【図7】セリフ中の名詞にタグ付けされた様子を一例として示す図である。
【図8】登場人物名情報が表示される一例を示す図である。
【図9】応答装置の動作についての説明に供するフローチャートである。
【図10】質問文を編集する際に参照されるテンプレートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
応答システム501は、図1に示すように、ネットワークNを介して、応答装置101と、コンテンツ提供装置301と、複数のユーザ端末装置201とが相互に接続されている。また、ユーザ端末装置201は、いわゆるテレビ受像機であって、放送局401から放送される放送コンテンツを受信可能な環境にある。このように構成される応答システム501は、各ユーザ端末装置201に対して、放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる機能を有している。以下に、当該機能を発揮するための具体的な構成と動作について説明する。
【0030】
まず、応答装置101の構成と動作について説明する。応答装置101は、図2に示すように、受信部11と、シーン推定部12と、第1の抽出部13と、解析部14と、送信部15と、質問文作成部16と、蓄積部17と、第2の抽出部18と、制御部19を備える。
【0031】
受信部11は、複数のシーンから構成されている放送コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報IDと、質問を識別するための質問識別情報IDと、質問ボタンを押下した時の時刻情報をユーザ端末装置201から受信する。放送コンテンツは、予め作成されている番組表にしたがって放送局401から送信されるドラマやニュース等のコンテンツである。なお、質問ボタンは、ユーザ端末装置201に対応するリモコンRに配されているものとする。
【0032】
シーン推定部12は、受信部11により受信した時刻情報とコンテンツ識別情報IDに基づいて、放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を参照し、コンテンツ識別情報IDに対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、受信部11により質問識別情報IDを受信したときに放送されていたシーンを推定する。ここで、コンテンツ識別情報と共に送られてくる時刻情報は、ユーザ端末装置201において、リモコンRの質問生成ボタンが押下された際に画面に映し出されている放送コンテンツの時刻情報である。また、時刻情報は、ユーザ端末装置201の表示部23にデジタル放送による番組が表示されている場合には、番組配列情報内の現在時刻情報TDTに、現在時刻と表示時刻の差分TOTを加算したものが該当し、また、オンデマンドコンテンツの場合には、その再生時刻位置が該当する。
【0033】
ここで、コンテンツ識別情報IDは、放送コンテンツを識別するためのIDであって、放送コンテンツごとに重複しない固有のIDが付与されている。よって、応答装置101は、ユーザ端末装置201から送信されてきたコンテンツ識別情報IDに基づいて放送コンテンツ情報を参照すれば、放送コンテンツを特定することが可能となる。
【0034】
また、質問識別情報IDは、予め定められた質問を識別するためのIDであって、質問ごとに重複しない固有のIDが付与されている。例えば、セリフに関する質問のIDを「01」とし、登場人物に関する質問のIDを「02」とし、最近の質問に関するIDを「03」とし、(ユーザ端末装置201の表示部に)映っているものに関する質問のIDを「04」とし、番組全体に関する質問のIDを「05」として予め固有のIDを設定しておく。したがって、ユーザ端末装置201から送信されてきた質問識別情報IDが例えば、「01」の場合には、応答装置101は、質問が「セリフ」に関するものであると特定することが可能となる。
【0035】
また、シーン推定部12は、上述のようにしてコンテンツ識別情報IDに基づいて放送コンテンツを特定できるので、受信部11により受信した時刻情報に基づいて、ユーザ端末装置201によって放送コンテンツを視聴しているユーザが疑問を呈したシーンを推定することができる。すなわち、シーン推定部12は、どの番組(コンテンツ)のどの部分(シーン)に関する質問かを推定する。
【0036】
第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、受信部11により受信した質問識別情報IDに基づいて、コンテンツ識別情報IDに対応する放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報を抽出する。また、応答装置101は、シーン推定部12において推定されたシーンから順次さかのぼることにより、視聴者の所望のシーンの情報を提示することも可能である。
【0037】
また、放送コンテンツ情報には、(a)放送の音声に関する情報(例えば、セリフ、データ放送で番組と一緒に放送されている字幕データ、番組音声を音声認識した字幕データ等)や、(b)放送の映像に関する情報(例えば、映像に映っている人物情報(登場人物名)や、被写体として写されている物質名等)や、(c)番組付加情報(例えば、データ放送で番組と一緒に放送されているEPG情報(番組名出演者、テーマ、番組概要、音楽、ロケ地、番組の舞台設定とされる時代、元号、店名、観光地名等の情報)や、(d)視聴者付加情報(例えば、インターネットを用いてテキスト入力された、他の視聴者の番組に関するコメントの中で出現頻度の高い名詞及び名詞句)等が該当する。
【0038】
例えば、第1の抽出部13は、質問識別情報IDが「01」であって、「セリフ」に関するものの場合、シーン推定部12により推定されたシーンで放送されていたセリフの字幕データをコンテンツ情報として抽出する。
【0039】
解析部14は、第1の抽出部13により抽出されたコンテンツ情報に対して形態素解析を行う。例えば、解析部14は、第1の抽出部13で抽出されたセリフの字幕データに対して、形態素解析を行い、名詞に対してタグ付け処理を行う。
そして、送信部15は、解析部14により解析された結果を解析情報としてユーザ端末装置201に送信する。
【0040】
質問文作成部16は、解析情報に含まれている名詞と共にユーザ端末装置201から送信されてきた疑問詞を識別するための疑問詞識別情報IDを受信部11により受信した場合、疑問詞識別情報IDに対応する疑問詞に基づいて、名詞を主語にした質問文を作成する。
【0041】
また、疑問詞識別情報IDは、予め定められた疑問詞を識別するためのIDであって、疑問詞ごとに重複しない固有のIDが付与されている。例えば、疑問詞が、5W1H形式である場合には、「なぜ」のIDを「11」とし、「誰」のIDを「12」とし、「いつ」のIDを「13」とし、「どこ」のIDを「14」とし、「何」のIDを「15」とし、「どのように」のIDを「16」として固有のIDを設定しておく。したがって、ユーザ端末装置201から送信されてきた疑問詞識別情報IDが「15」の場合には、応答装置101は、疑問詞が「何」であることを特定することが可能となる。なお、本実施例では、疑問詞は、5W1Hであるとして説明するが、これに限られない。
【0042】
また、質問文作成部16は、例えば、解析情報に含まれている名詞が「藩医」であり、疑問詞が「何」の場合には、「(主語)藩医、(疑問詞)何?」等の質問文を作成する。
【0043】
蓄積部17は、応答用のコメントが蓄積されている。例えば、蓄積部17は、主語と疑問詞のペアからなる質問文と、当該質問文に対応する回答を対応付けられているテーブルを有している。
【0044】
第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文に対応する応答コメントを蓄積部17から抽出する。
例えば、第2の抽出部18は、質問文作成部16によって作成された質問文を検索キーにして蓄積部17を参照し、一致する質問文を発見した場合には、当該質問文に対応付けられている回答を応答コメントとして抽出する。
【0045】
制御部19は、第2の抽出部18により抽出された応答コメントを送信部15からユーザ端末装置201に送信するように制御する。
【0046】
このようにして、応答装置101は、ユーザ端末装置201との間で幾つかの要求と応答を繰り返すことによって、ユーザの負担を最小限に抑えつつ、放送コンテンツを視聴しているユーザの質問に応答することができ、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。特に、応答装置101は、PC等の操作に不慣れなユーザに対しても、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。
【0047】
蓄積部17は、第2の抽出部18によって過去に抽出された応答コメントをそのときの質問文に対応させて記憶する構成でも良い。また、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在すれば、その質問文に対応する応答コメントを抽出する構成でも良い。なお、ここでいう同意とは、完全に一致する意味だけでなく、類似する意味も含む概念である。
【0048】
具体的には、蓄積部17は、ユーザ端末装置201を含む他の機器により質問がなされ、当該質問に対して応答コメントを送信した場合に、質問と応答コメントを対応付けて記憶することにより、多種多様な質問とその応答コメントが蓄積されることになる。
【0049】
第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在するかどうかを判断し、存在すると判断した場合には、その質問文に対応する応答コメントを抽出する。
【0050】
したがって、応答装置101は、過去に抽出された応答コメントをその質問文に対応させて記憶しておくので、同意の質問に対しては、直ぐに正確な応答コメントをユーザ端末装置に提供することができる。
【0051】
また、応答装置101は、例えば、質問が行われた放送コンテンツが再放送の場合には、当該放送コンテンツが最初に放送されたときに行われた質問とその応答コメントを利用することができる。よって、応答装置101は、放送回数が多い放送コンテンツほど質問とその応答コメントの蓄積が多いことが予測されるので、再放送や再々放送時等において、多種多様な質問に対して、直ぐに正確な応答コメントをユーザ端末装置に提供することができる。
【0052】
また、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在しない場合には、質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信し、ウェブサイトにおいて質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する構成でも良い。
【0053】
また、所定の質問回答型のウェブサイトとは、例えば、SNS(Social Networking Service)であって、ユーザからの質問を受け付け、その質問に対して他のユーザが回答する形式のウェブサイトに相当する。
【0054】
具体的には、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在しない場合には、質問文を所定のSNSに送信し、当該質問文に対してSNS上に投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する。その後、制御部19は、第2の抽出部18により抽出された応答コメントを送信部15からユーザ端末装置201に送信するように制御する。
【0055】
このようにして、応答装置101は、所定の質問回答型のウェブサイトに質問を投稿し、当該質問に対する回答を応答コメントとしてユーザ端末装置201に送信する。したがって、このようなウェブサイトを直接利用することができないユーザは、ユーザ端末装置201を簡易に操作することによって、応答装置101を介して当該ウェブサイトを間接的に利用することが可能となる。
【0056】
また、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在しない場合には、質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式に編集し、編集後の質問文をウェブサイトに送信し、ウェブサイトにおいて編集後の質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する構成でも良い。
【0057】
ここで、所定の質問回答型のウェブサイトは、投稿された質問に対して、ネットワークを介して他の人がコメントを送信することにより運営されている。よって、「所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式」とは、人に理解される形式の文章であることが望ましい。
【0058】
具体的には、第2の抽出部18は、質問文作成部16で作成された質問文「藩医、何?」を所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式の質問文「藩医って何ですか?」に編集し、編集後の質問文を当該ウェブサイトに送信する。
【0059】
そして、第2の抽出部18は、当該ウェブサイト上に投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する。その後、制御部19は、第2の抽出部18により抽出された応答コメントを送信部15からユーザ端末装置201に送信するように制御する。
【0060】
このようにして、応答装置101は、所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式で質問を投稿し、当該質問に対する回答を応答コメントとしてユーザ端末装置201に送信する。したがって、このようなウェブサイトを直接利用することができないユーザは、ユーザ端末装置201を簡易に操作することによって、応答装置101を介して当該ウェブサイトを間接的に利用することが可能となる。
【0061】
また、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同意の質問文が蓄積部17に存在しない場合において、質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信したが、所定の期間が経過しても所定のウェブサイトにおいて質問文に対するコメントが投稿されないときには、質問文に含まれている名詞を所定の辞書型のウェブサイトに送信し、辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する構成でも良い。
【0062】
また、所定の辞書型のウェブサイトとは、例えば、信頼のおける辞書を電子化して提供しているウェブサイトに相当する。
このような構成によれば、応答装置101は、所定のウェブサイトにおいて質問文に対するコメントが投稿されないときには、質問文に含まれている名詞を所定の辞書型のウェブサイトに送信し、この辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する。したがって、応答装置101は、信頼のあるウェブサイトから回答を抽出して、ユーザ端末装置201に提供することができる。
【0063】
第2の抽出部18は、所定の質問回答型のウェブサイトを閲覧し、放送コンテンツに関する質問とその回答を収集し、応答用のコメントとして蓄積部17に蓄積する構成でも良い。
【0064】
応答装置101は、自立的に所定の質問回答型のウェブサイトを閲覧し、放送コンテンツに関する質問とその回答を収集し、応答用のコメントとして蓄積部17に蓄積するので、応答システム501により受け付けた質問以外の質問に対する回答コメントをユーザ端末装置201に提供することができる。
【0065】
また、上述したように、応答システム501は、図1に示すように、コンテンツ提供装置301と、応答装置101と、ユーザ端末装置201とにより構成される。応答システム501において、コンテンツ提供装置301及び応答装置101は、放送局401が運営管理しても良いし、異なるものが運営管理しても良い。
【0066】
ここで、コンテンツ提供装置301は、図1に示すように、放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を記憶する記憶部31を備える。放送コンテンツ情報は、上述したように、(a)セリフ等の放送の音声に関する情報や、(b)映像に映っている人物情報等の放送の映像に関する情報や、(c)EPG情報等の番組付加情報や、(d)視聴者付加情報等が該当する。
【0067】
また、ユーザ端末装置201は、図3に示すように、放送コンテンツ受信部21と、再生処理部22と、表示部23と、音声出力部24と、コンテンツ識別情報記憶部25と、操作信号受信部26と、第2の制御部27と、送受信部28を備える。
【0068】
放送コンテンツ受信部21は、放送波を受信するアンテナとチューナーにより構成されており、放送コンテンツを受信する。再生処理部22は、放送コンテンツ受信部21により受信した放送コンテンツに基づいて画像及び音声の再生処理を行う。表示部23は、再生処理部22により再生処理された画像を表示する。音声出力部24は、再生処理部22により再生処理された音を外部に出力する。
【0069】
また、放送局401は、EPGやコンテンツ情報等の放送コンテンツ情報の一部を放送コンテンツと共に放送している。
よって、コンテンツ識別情報記憶部25は、放送コンテンツ受信部21により放送コンテンツと共に受信したコンテンツ識別情報IDを記憶する。
【0070】
操作信号受信部26は、質問ボタンを含む操作ボタンが押下されたときに、押下された操作ボタンに応じた操作信号を受信する。第2の制御部27は、操作信号受信部26で受信した操作信号に基づいて所定の動作を行うように制御する。
ここで、操作信号受信部26は、チャンネル等を変更するときに用いられるリモコンRから出力された赤外線信号を受信する受信部に相当する。ユーザは、リモコンRを操作することによって、様々な要求をユーザ端末装置201に送信することができる。また、リモコンRには、質問ボタンが配されている。質問ボタンとは、ユーザが番組を視聴しているときに押下することによって、そのときに表示されているシーン(例えば、登場人物の名前等)について質問をすることができるボタンである。
第2の制御部27は、操作信号受信部26で受信した操作信号に基づいて、電源のON/OFFや、チャンネルの変更等、要求された動作を実行する。
また、送受信部28は、ネットワークNを介して応答装置101に接続されており、応答装置101との間で情報の送受信を行う。
【0071】
かかる構成によれば、応答装置101は、ユーザ端末装置201から、質問ボタンが押下された時の時刻情報と、コンテンツ識別情報(例えば、ある連続ドラマを示す情報)と、質問識別情報(例えば、セリフを示す情報)を受信した場合に、質問の対象となるシーンを推定し、推定したシーンと質問識別情報IDに基づいて、放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報(例えば、推定したシーンに対応する字幕データ)を抽出し、このコンテンツ情報に対して形態素解析を行い、名詞となる部分にタグ付けをして、ユーザ端末装置201に送信する。
【0072】
そして、応答システム501は、ユーザ端末装置201から送信されてきた名詞(例えば、「藩医」)と疑問詞(例えば、「何?」)に基づいて、質問文を作成し、この質問文に対応する応答コメント(例えば、「藩医とは、江戸時代、藩に仕えた医者のこと」)をユーザ端末装置201に送信する。
【0073】
このようにして、応答システム501は、ユーザ端末装置201との間で幾つかの要求と応答を繰り返すことによって、ユーザの負担を最小限に抑えつつ、放送コンテンツを視聴しているユーザの質問に応答することができ、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。
【0074】
また、第2の制御部27は、操作信号受信部26により受信した操作信号が質問ボタンであると判断した場合、表示部23に表示されている放送コンテンツに関する質問であると判断して、その時に時刻情報を保持し、かつ表示部23の所定の領域に質問メニューを表示するように再生処理部22を制御する構成でも良い。その後、第2の制御部27は、操作信号受信部26により受信した操作信号が質問メニューの中の一の項目を選択するものであると判断した場合、保持していた時刻情報と、項目に対応する質問識別情報IDと、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報IDを送受信部28を介して応答装置101に送信するように制御する構成でも良い。
【0075】
また、第2の制御部27は、送受信部28により応答装置101から送信されてきた解析情報を受信し、当該解析情報を表示部23の所定の領域に表示させ、その後、操作信号受信部26により受信した操作信号が解析情報に含まれる名詞を選択するものであると判断した場合、所定の疑問詞を複数個、表示部23の所定の領域に表示させ、その後、操作信号受信部26により受信した操作信号が所定の疑問詞の中の一の項目を選択するものであると判断した場合、項目に対応する疑問詞識別情報IDと共に選択された名詞を送受信部28を介して応答装置101に送信するように制御する構成でも良い。
【0076】
このようにして、応答システム501では、ユーザ端末装置201は、簡易な方法によって的確な質問を応答装置へ送信することができる。
【0077】
つぎに、上述したように構成される応答システム501に係るユーザ端末装置201の具体的な動作について図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下では、ユーザは、所定の操作を行って、ユーザ端末装置201の表示部23に放送コンテンツ受信部21により受信した所定の放送コンテンツに基づく番組を視聴しているものとする。
【0078】
ステップST1において、操作信号受信部26は、リモコンRから信号を受信する。ここで、ユーザは、リモコンRの所定の質問ボタンを押下したものとする。第2の制御部27は、操作信号受信部26で受信した操作信号が質問ボタンであると判断した場合、表示部23に表示されている番組に関する質問であると判断して、その時に時刻情報を保持し、かつ表示部23の所定の領域に質問メニューX(図5に示す例では、「セリフ」、「登場人物」、「その他」)を表示するように再生処理部22を制御する。
【0079】
ステップST2において、操作信号受信部26は、リモコンRから信号を受信する。ここで、ユーザは、表示部23の所定の領域に表示されている質問メニューXの中から一の項目をリモコンRの操作により選択したものとする。
【0080】
ステップST3において、第2の制御部27は、質問メニューXの中からユーザによって選択された項目を特定する。
【0081】
ステップST4において、第2の制御部27は、例えば、質問メニューXの中から「セリフ」が選択されことを特定した場合には、「セリフ」であることを示す質問識別情報IDと共に、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報ID(番組ID)を送受信部28を介して応答装置101に送信する。また、このとき、第2の制御部27は、保持していた時刻情報も同時に応答装置101に送信する。なお、本実施例では、「セリフ」を一例として挙げたが、これに限られず、番組内で放送されたナレーション等の音声に関する情報であっても良い。
【0082】
また、ステップST5において、第2の制御部27は、例えば、質問メニューXの中から「登場人物」が選択されことを特定した場合には、「登場人物」であることを示す質問識別情報IDと共に、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報ID(番組ID)を送受信部28を介して応答装置101に送信する。また、このとき、第2の制御部27は、保持していた時刻情報も同時に応答装置101に送信する。
【0083】
また、第2の制御部27は、例えば、質問メニューXの中から「その他」が選択されことを特定した場合には、表示部23の所定の領域に質問メニューY(図6に示す例では、「最近の質問」、「映っているもの」、「番組全体」)を表示するように再生処理部22を制御する。
【0084】
ステップST6において、操作信号受信部26は、リモコンRから信号を受信する。ここで、ユーザは、表示部23の所定の領域に表示されている質問メニューYの中から一の項目をリモコンRの操作により選択したものとする。
【0085】
ステップST7において、第2の制御部27は、質問メニューYの中からユーザによって選択された項目を特定する。
【0086】
ステップST8において、第2の制御部27は、例えば、質問メニューYの中から「最近の質問」が選択されことを特定した場合には、「最近の質問」であることを示す質問識別情報IDと共に、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報ID(番組ID)を送受信部28を介して応答装置101に送信する。また、このとき、第2の制御部27は、保持していた時刻情報も同時に応答装置101に送信する。
【0087】
また、ステップST9において、第2の制御部27は、例えば、質問メニューYの中から「映っているもの」が選択されことを特定した場合には、「映っているもの」であることを示す質問識別情報IDと共に、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報ID(番組ID)を送受信部28を介して応答装置101に送信する。また、このとき、第2の制御部27は、保持していた時刻情報も同時に応答装置101に送信する。
【0088】
また、ステップST10において、第2の制御部27は、例えば、質問メニューYの中から「番組全体」が選択されことを特定した場合には、表示部23に文字入力領域を表示する。ユーザは、リモコンRを操作して、表示部23に表示されている文字入力領域に文章(質問文)を入力する。第2の制御部27は、リモコンRによる文字の入力が終了した場合には、「番組全体」であることを示す質問識別情報IDと共に、コンテンツ識別情報記憶部25に記憶されているコンテンツ識別情報ID(番組ID)と作成した文章を送受信部28を介して応答装置101に送信する。また、このとき、第2の制御部27は、保持していた時刻情報も同時に応答装置101に送信する。
【0089】
また、以下のステップでは、上述したステップST4、ステップST5、ステップST8、ステップST9及びステップST10の各工程により応答装置101に対して要求を行った後、応答装置101からそれぞれの応答があった場合を想定して説明を行う。
【0090】
ステップST11において、送受信部28は、ステップST4の工程による要求に応じて、応答装置101から送信されてきた解析情報としての「字幕+形態素情報」を受信する。第2の制御部27は、受信した「字幕+形態素情報」を表示部23の所定の領域に表示させる。具体的には、第2の制御部27は、図7に示すように、セリフに含まれている名詞部分をリモコンRによって選択可能なように表示させる。なお、図7においては、選択可能な名詞部分の文字の色を変化させる一例を示しているが、選択できない文字と区別可能な表示であれば特にこれに限られない。
【0091】
ステップST12において、送受信部28は、ステップST5の工程による要求に応じて、応答装置101から送信されてきた解析情報としての「登場人物名情報」を受信する。第2の制御部27は、受信した「登場人物名情報」を表示部23の所定の領域に表示させる。具体的には、第2の制御部27は、図8に示すように、該当するシーンに登場している人物の名前をリモコンRによって選択可能なように表示させる。
【0092】
ステップST13において、送受信部28は、ステップST8の工程による要求に応じて、応答装置101から送信されてきた解析情報としての「最近の質問と応答」を受信する。
【0093】
ステップST14において、第2の制御部27は、受信した「最近の質問と応答」を応答コメントとして表示部23の所定の領域に表示させる。
【0094】
ステップST15において、送受信部28は、ステップST9の工程による要求に応じて、応答装置101から送信されてきた解析情報としての「映っているものに関する情報」を受信する。
【0095】
また、ステップST16において、送受信部28は、ステップST10の工程による要求に応じて、応答装置101から送信されてきた応答コメントを受信する。そして、第2の制御部27は、受信した応答コメントを表示部23の所定の領域に表示させる。このようにして、ユーザは、ステップST10の工程で作成した質問文に対する応答を得ることができる。
【0096】
また、ステップST17において、操作信号受信部26は、リモコンRから信号を受信する。例えば、ユーザは、リモコンRを操作して、ステップST11の工程により表示部23に表示されている「字幕+形態素情報」の中から選択可能な名詞を選択する。また、例えば、ユーザは、リモコンRを操作して、ステップST12の工程により表示部23に表示されている複数の「登場人物名」の中から一の登場人物名を選択する。また、例えば、ユーザは、リモコンRを操作して、ステップST15の工程により表示部23に表示されている「映っているものに関する情報」の中から一のものを選択する。
【0097】
ステップST18において、第2の制御部27は、所定の疑問詞(例えば、5W1H形式)を表示部23に表示させる。
【0098】
ステップST19において、操作信号受信部26は、リモコンRから信号を受信する。例えば、ユーザは、リモコンRを操作して、ステップST18の工程により表示部23に表示されている疑問詞の中から一の疑問詞を選択する。
【0099】
ステップST20において、第2の制御部27は、ステップST19の工程で選択された疑問詞(疑問詞識別情報ID)と共に、ステップST17の工程で選択された名詞を送受信部28を介して応答装置101に送信する。応答装置101は、詳細は、後述するが、受信した疑問詞と名詞に基づいて応答コメントを作成し、ユーザ端末装置201に送信する。
【0100】
ステップST21において、第2の制御部27は、受信した応答コメントを表示部23の所定の領域に表示させる。
【0101】
このようにして、ユーザ端末装置201は、簡易な操作によって、放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を受けることができる。
【0102】
なお、ユーザ端末装置201は、ユーザ入力部と、質問送信部と、応答受信表示部とにより構成され、ステップST1乃至ステップST13とステップST15の各工程をユーザ入力部が主体となって処理を行い、ステップST17乃至ステップST20の各工程を質問送信部が主体となって処理を行い、ステップST14、ステップST16及びステップST21の各工程を応答受信表示部が主体となって処理を行っても良い。
【0103】
つぎに、応答装置101の具体的な動作について図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0104】
ステップST31において、受信部11は、ユーザ端末装置201から送信されてきた質問識別情報IDと、コンテンツ識別情報ID(番組ID)、質問ボタンを押下した時の時刻情報を受信する。シーン推定部12は、受信部11により受信した時刻情報とコンテンツ識別情報IDに基づいて、放送コンテンツ情報(コンテンツ提供装置301の記憶部31に格納されている)を参照し、コンテンツ識別情報IDに対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、受信部11により質問識別情報IDを受信したときに放送されていたシーンを推定する。
【0105】
ステップST32において、第1の抽出部13は、受信部11により受信した質問識別情報IDを特定する。具体的には、第1の抽出部13は、質問識別情報IDに基づいて、「セリフ」、「登場人物」、「最近の質問」、「映っているもの」又は「番組全体」を特定する。なお、「セリフ」は、「音声に関する情報」として特定しても良い。また、「登場人物」及び「映っているもの」は、「映像に関する情報」として特定しても良い。また、ユーザ端末装置201から送信される質問の中に、「番組付加情報」や「視聴者付加情報」を追加しても良い。「番組付加情報」とは、例えば、データ放送で番組と一緒に放送されているEPG情報(番組名出演者、テーマ、番組概要、音楽、ロケ地、番組の舞台設定とされる時代、元号、店名、観光地名等の情報)である。「視聴者付加情報」とは、例えば、インターネットを用いてテキスト入力された、他の視聴者の番組に関するコメントの中で出現頻度の高い名詞及び名詞句等である。
【0106】
ステップST33において、第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、質問識別情報ID(セリフ)に基づいて、放送コンテンツ情報の中からセリフに関するコンテンツ情報を抽出する。そして、解析部14は、第1の抽出部13により抽出されたコンテンツ情報に対して形態素解析を行う。具体的には、解析部14は、第1の抽出部13で抽出されたセリフの字幕データに対して、形態素解析を行い、名詞に対してタグ付け処理を行う。送信部15は、解析部14により解析された結果を解析情報としてユーザ端末装置201に送信する。なお、ステップST33の工程による処理は、ステップST4の工程でユーザ端末装置201により行われた要求に対応する処理である。
【0107】
また、ステップST34において、第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、質問識別情報ID(登場人物)に基づいて、放送コンテンツ情報の中から登場人物に関するコンテンツ情報を抽出する。そして、解析部14は、第1の抽出部13により抽出されたコンテンツ情報(登場人物名)に対してタグ付けの処理を行う。送信部15は、解析部14により解析された結果を解析情報としてユーザ端末装置201に送信する。なお、ステップST34の工程による処理は、ステップST5の工程でユーザ端末装置201により行われた要求に対応する処理である。
【0108】
また、ステップST35において、第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、質問識別情報ID(映っているもの)に基づいて、放送コンテンツ情報の中から映っているもの(セリフと登場人物以外のもの)に関するコンテンツ情報を抽出する。そして、解析部14は、第1の抽出部13により抽出されたコンテンツ情報に対して形態素解析を行う。具体的には、解析部14は、第1の抽出部13で抽出されたセリフと登場人物以外の情報に対して、形態素解析を行い、名詞に対してタグ付け処理を行う。送信部15は、解析部14により解析された結果を解析情報としてユーザ端末装置201に送信する。なお、ステップST35の工程による処理は、ステップST9の工程でユーザ端末装置201により行われた要求に対応する処理である。
【0109】
また、ステップST36において、第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、質問識別情報ID(最近の質問)に基づいて、第2の抽出部18に問い合わせを行う。第2の抽出部18は、蓄積部17を参照し、一定時間内に蓄積した質問コメントとその応答コメントを抽出する。制御部19は、第2の抽出部18で抽出した質問コメントとその応答コメントをセットにして送信部15を介して、ユーザ端末装置201に送信する。なお、ステップST36の工程による処理は、ステップST8の工程でユーザ端末装置201により行われた要求に対応する処理である。
【0110】
また、ステップST37において、第1の抽出部13は、シーン推定部12により推定されたシーンと、質問識別情報ID(番組全体)に基づいて、ユーザ端末装置201から送信されてきた質問文を第2の抽出部18に送信する。第2の抽出部18は、推定されたシーンにおいて、当該質問文が蓄積部17に蓄積されているかどうかを確認する。第2の抽出部18は、蓄積部17に当該質問文が蓄積されていれば、当該質問文に対応する応答コメントを蓄積部17から抽出する。また、第2の抽出部18は、蓄積部17に当該質問文が蓄積されていなければ、当該質問文をSNS等の所定の質問回答型のウェブサイトに送信し、ウェブサイトにおいて質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する。そして、第2の抽出部18により抽出された応答コメントは、ユーザ端末装置201に送信される。
【0111】
また、以下の各工程では、ユーザ端末装置201から送信される質問の中に、「番組付加情報」及び「視聴者付加情報」が含まれている場合も想定して説明を行う。
【0112】
ステップST38において、応答装置101は、上述したステップST33、ステップST34及びステップST35の各工程によりユーザ端末装置201に対して応答を行った後、ユーザ端末装置201からそれぞれの要求があった場合や、ユーザ端末装置201から送信される質問の中に「番組付加情報」及び「視聴者付加情報」が含まれている場合(YES)には、セリフ等に関する質問であると判断して、ステップST42に進む。また、応答装置101は、上述以外の場合、すなわち、ユーザ端末装置201から要求された質問が「最近の質問」や「番組全体」の場合(NO)には、ステップST39に進む。
【0113】
ステップST39において、応答装置101は、ユーザ端末装置201から要求された質問が「最近の質問」か否かを判断する。「最近の質問」である場合(YES)には、ステップST40に進み、「最近の質問」でない場合(NO)、すなわちユーザ端末装置201から要求された質問が「番組全体」の場合には、ステップST41に進む。なお、ステップST40の工程による処理は、ステップST36の工程による処理を説明する際にまとめて説明した。また、ステップST41の工程による処理は、ステップST37の工程による処理を説明する際にまとめて説明した。
【0114】
ステップST42において、質問文作成部16は、ユーザ端末装置201から送信されてきた疑問詞識別情報IDに対応する疑問詞に基づいて、選択された名詞を主語にした質問文を作成する。第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文が蓄積部17に存在するか否かを判断する。なお、第2の抽出部18は、質問文作成部16により作成された質問文と同一でなくても同意のものであれば同一であると判断しても良い。
【0115】
ステップST43において、第2の抽出部18は、ステップST42の工程による判断の結果、蓄積部17に質問文があると判断した場合(YES)には、ステップST44に進み、蓄積部17に質問文がないと判断した場合(NO)には、ステップST45に進む。
【0116】
ステップST44において、第2の抽出部18は、一致する質問文に対応付けられている回答を応答コメントとして抽出する。そして、第2の抽出部18により抽出された応答コメントは、ユーザ端末装置201に送信される。
【0117】
ステップST45において、第2の抽出部18は、質問文を編集する。具体的には、第2の抽出部18は、ユーザにより選択された名詞の形態素が人名であれば、所定のテンプレート(図10を参照)を選択して、疑問詞との組み合わせに基づいて、質問文を編集する。例えば、第2の抽出部18は、名詞の形態素が「特許太郎」であり、疑問詞が「誰」であれば、「特許太郎って誰だっけ?」という文章を作成する。なお、質問文の編集は、質問文作成部16で行っても良い。第2の抽出部18は、編集後の質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信する。
【0118】
ステップST46において、第2の抽出部18は、所定の期間内に、所定の質問回答型のウェブサイトにおいてコメントが投稿されたか否かを判断する。コメントが投稿された場合(YES)には、ステップST47に進み、コメントが投稿されていない場合(NO)には、ステップST48に進む。
【0119】
ステップST47において、第2の抽出部18は、所定の質問回答型のウェブサイトに投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する。そして、第2の抽出部18により抽出された応答コメントは、ユーザ端末装置201に送信される。
【0120】
ステップST48において、第2の抽出部18は、ユーザにより選択された名詞の形態素が人名であるかどうかを判断する。人名である場合(YES)には、ステップST49に進み、人名でない場合(NO)には、ステップST50に進む。
【0121】
ステップST49において、第2の抽出部18は、シーン推定部12により推定されたシーンのコンテンツ情報をコンテンツ提供装置301にアクセスして取得し、登場人物に関する記述部分を抽出する。また、第2の抽出部18は、登場人物に関する記述部分を抽出することができない場合には、ユーザが選択した名詞(人名)を辞書型のウェブサイトに送信し、辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する。そして、第2の抽出部18により抽出された応答コメントは、ユーザ端末装置201に送信される。
【0122】
ステップST50において、第2の抽出部18は、シーン推定部12により推定されたシーンのコンテンツ情報をコンテンツ提供装置301にアクセスして取得し、登場人物以外に関する記述部分を抽出する。また、第2の抽出部18は、登場人物以外に関する記述部分を抽出することができない場合には、ユーザが選択した名詞を辞書型のウェブサイトに送信し、辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する。そして、第2の抽出部18により抽出された応答コメントは、ユーザ端末装置201に送信される。
【0123】
このようにして、応答システム501は、ユーザ端末装置201との間で幾つかの要求と応答を繰り返すことによって、放送コンテンツを視聴しているユーザの質問に応答することができ、幅広く放送と通信の特徴を活かした放送サービスの提供を行うことができる。特に、応答システム501は、SNS等を利用していないユーザ(デジタルデバイドされているユーザを含む)に対して、間接的にSNS等の利用を可能とし、広く情報収集を行わせることができる。
【0124】
なお、応答装置101は、質問構成要素生成部と、質問照会部と、応答送信部とにより構成され、ステップST31乃至ステップST37の各工程を質問構成要素生成部が主体となって処理を行い、ステップST38乃至ステップST50の各工程を質問照会部が主体となって処理を行い、応答コメントをユーザ端末装置201に送信する処理を応答送信部が行っても良い。
【0125】
また、本実施例では、ユーザは、リモコンRを利用してユーザ端末装置201に対して要求を行っていたが、これに限られず、携帯電話等の携帯通信機器を利用する構成であっても良い。このような構成の場合には、例えば、QRコード化されたコンテンツ識別情報を表示部23の所定の場所に表示しておく。
【0126】
ここで、あるシーンにおいて質問が浮かんだ場合、ユーザは、携帯通信機器の撮像部によってQRコードを読み込む動作を行う。携帯通信機器は、QRコードを読み取ったら、セリフ等の質問メニューXを表示する。そして、携帯通信機器は、ユーザによって選択された質問とコンテンツ識別情報を、送受信機能を利用して応答装置101に送信する。以降は、応答装置101と携帯通信機器との間でいくつかの要求と応答を繰り返すことにより、携帯通信機器は、応答装置101から応答コメントを得ることができる。
【符号の説明】
【0127】
11 受信部
12 シーン推定部
13 第1の抽出部
14 解析部
15 送信部
16 質問文作成部
17 蓄積部
18 第2の抽出部
19 制御部(第1の制御部)
21 放送コンテンツ受信部
22 再生処理部
23 表示部
24 音声出力部
25 コンテンツ識別情報記憶部
26 操作信号受信部
27 第2の制御部
28 送受信部
101 応答装置
201 ユーザ端末装置
301 コンテンツ提供装置
401 放送局
501 応答システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシーンから構成されている放送コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、質問を識別するための質問識別情報と、質問ボタンを押下した時の時刻情報をユーザ端末装置から受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記時刻情報と前記コンテンツ識別情報に基づいて、放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を参照し、前記コンテンツ識別情報に対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、前記受信部により前記質問識別情報を受信したときに放送されていたシーンを推定するシーン推定部と、
前記シーン推定部により推定されたシーンと、前記受信部により受信した前記質問識別情報に基づいて、前記コンテンツ識別情報に対応する前記放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報を抽出する第1の抽出部と、
前記第1の抽出部により抽出された前記コンテンツ情報に対して形態素解析を行う解析部と、
前記解析部により解析された解析情報を前記ユーザ端末装置に送信する送信部と、
前記解析情報に含まれている名詞と共に前記ユーザ端末装置から送信されてきた疑問詞を識別するための疑問詞識別情報を前記受信部により受信した場合、前記疑問詞識別情報に対応する疑問詞に基づいて、前記名詞を主語にした質問文を作成する質問文作成部と、
応答用のコメントが蓄積されている蓄積部と、
前記質問文作成部により作成された前記質問文に対応する応答コメントを前記蓄積部から抽出する第2の抽出部と、
前記第2の抽出部により抽出された応答コメントを前記送信部から前記ユーザ端末装置に送信するように制御する制御部を備える応答装置。
【請求項2】
前記蓄積部は、前記第2の抽出部によって過去に抽出された応答コメントをそのときの質問文に対応させて記憶し、
前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在すれば、その質問文に対応する応答コメントを抽出する請求項1記載の応答装置。
【請求項3】
前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合には、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信し、前記ウェブサイトにおいて前記質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する請求項2記載の応答装置。
【請求項4】
前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合には、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに適合する形式に編集し、編集後の質問文を前記ウェブサイトに送信し、前記ウェブサイトにおいて前記編集後の質問文に対して投稿されたコメントを応答コメントとして抽出する請求項2記載の応答装置。
【請求項5】
前記第2の抽出部は、前記質問文作成部により作成された前記質問文と同意の質問文が前記蓄積部に存在しない場合において、前記質問文を所定の質問回答型のウェブサイトに送信したが、所定の期間が経過しても前記所定のウェブサイトにおいて前記質問文に対するコメントが投稿されないときには、前記質問文に含まれている名詞を所定の辞書型のウェブサイトに送信し、前記辞書型のウェブサイトにおいて検索された結果を応答コメントとして抽出する請求項2記載の応答装置。
【請求項6】
前記第2の抽出部は、所定の質問回答型のウェブサイトを閲覧し、前記放送コンテンツに関する質問とその回答を収集し、応答用のコメントとして前記蓄積部に蓄積する請求項1記載の応答装置。
【請求項7】
コンテンツ提供装置と、応答装置と、ユーザ端末装置とにより構成される応答システムにおいて、
前記コンテンツ提供装置は、
放送されている全ての放送コンテンツについての番組表を含む放送コンテンツ情報を記憶する記憶部を備え、
前記応答装置は、
複数のシーンから構成されている放送コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、質問を識別するための質問識別情報と、質問ボタンを押下した時の時刻情報をユーザ端末装置から受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記時刻情報と前記コンテンツ識別情報に基づいて、前記コンテンツ提供装置の前記記憶部に記憶されている前記放送コンテンツ情報を参照し、前記コンテンツ識別情報に対応する放送コンテンツを構成するシーンの中から、前記受信部により前記質問識別情報を受信したときに放送されていたシーンを推定するシーン推定部と、
前記シーン推定部により推定されたシーンと、前記受信部により受信した前記質問識別情報に基づいて、前記コンテンツ識別情報に対応する前記放送コンテンツ情報の中から一のコンテンツ情報を抽出する第1の抽出部と、
前記第1の抽出部により抽出された前記コンテンツ情報に対して形態素解析を行う解析部と、
前記解析部により解析された解析情報を前記ユーザ端末装置に送信する送信部と、
前記解析情報に含まれている名詞と共に前記ユーザ端末装置から送信されてきた疑問詞を識別するための疑問詞識別情報を前記受信部により受信した場合、前記疑問詞識別情報に対応する疑問詞に基づいて、前記名詞を主語にした質問文を作成する質問文作成部と、
応答用のコメントが蓄積されている蓄積部と、
前記質問文作成部により作成された前記質問文に対応する応答コメントを前記蓄積部から抽出する第2の抽出部と、
前記第2の抽出部により抽出された応答コメントを前記送信部から前記ユーザ端末装置に送信するように制御する第1の制御部を備え、
前記ユーザ端末装置は、
放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信部と、
前記放送コンテンツ受信部により受信した放送コンテンツに基づいて画像及び音声の再生処理を行う再生処理部と、
前記再生処理部により再生処理された画像を表示する表示部と、
前記再生処理部により再生処理された音を外部に出力する音声出力部と、
前記受信部により前記放送コンテンツと共に受信したコンテンツ識別情報を記憶するコンテンツ識別情報記憶部と、
前記質問ボタンを含む操作ボタンが押下されたときに、押下された操作ボタンに応じた操作信号を受信する操作信号受信部と、
前記操作信号受信部で受信した操作信号に基づいて所定の動作を行うように制御する第2の制御部を備える応答システム。
【請求項8】
前記第2の制御部は、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記質問ボタンであると判断した場合、前記表示部に表示されている放送コンテンツに関する質問であると判断して、その時に時刻情報を保持し、かつ前記表示部の所定の領域に質問メニューを表示するように前記再生処理部を制御し、
その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記質問メニューの中の一の項目を選択するものであると判断した場合、前記時刻情報と、前記項目に対応する質問識別情報と、前記コンテンツ識別情報記憶部に記憶されているコンテンツ識別情報を前記応答装置に送信するように制御する請求項7記載の応答システム。
【請求項9】
前記第2の制御部は、前記応答装置から送信されてきた前記解析情報を前記表示部の所定の領域に表示させ、
その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記解析情報に含まれる名詞を選択するものであると判断した場合、所定の疑問詞を複数個前記表示部の所定の領域に表示させ、
その後、前記操作信号受信部により受信した操作信号が前記所定の疑問詞の中の一の項目を選択するものであると判断した場合、前記項目に対応する疑問詞識別情報と共に前記選択された名詞を前記応答装置に送信するように制御する請求項8記載の応答システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−151809(P2012−151809A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10951(P2011−10951)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】