説明

急速に崩壊する錠剤

本発明は、部分的にコーティングされた錠剤を含む急速に崩壊する錠剤を提供し、その錠剤は、少なくとも1本の細長溝の一部がコーティングの下に延びるように、少なくとも1本の細長溝をその錠剤の表面に沿って有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として錠剤に関し、より詳細には、急速に崩壊する錠剤に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルムでコーティングされたタブレットは、薬剤、ビタミン、およびその他の化合物を経口送達するための、好ましい錠剤の代表である。それらの細長い形状およびフィルムコーティングされた表面は、嚥下を促進し、一方、成形または圧縮錠剤とすることができるそれらのタブレットコアは、フィルムコーティング自体の改ざん防止水準に加えて、ある水準の改ざん防止をもたらす。さらに、着色され、模様が付けられ、またはラベル付けされたフィルムコーティングを使用することにより、送達される医薬またはその他の物質を容易に識別することが可能になる。
【0003】
ただしフィルムコーティング錠剤は、欠点をもたないわけではない。たとえば、錠剤に含有される薬剤、ビタミンなどの急速な放出が、フィルムコーティングによって妨げられる。すなわち、そのような錠剤において用いられるフィルムコーティング(ゼラチンを含有することが多い)は、溶解可能または崩壊可能である必要があり、フィルムコーティングは、タブレットコアが溶解または崩壊し、薬剤、ビタミンなどを放出することができるようになる前に、少なくとも部分的に溶解または崩壊しなければならない。より容易に溶解するフィルムコーティングを使用することは、錠剤が高い湿度、少量の水との接触、またはその他の環境条件によって損なわれる可能性が高まるので、不十分な解決法である。
【0004】
推薦される解決法が、本明細書に参照により組み込まれる米国特許出願公開第2005/0152970号および同第2005/0152971号に開示されている。ここで図1A〜図1Bを参照すると、米国特許出願公開第2005/0152970号および同第2005/0152971号の錠剤100は、タブレットコア110を備え、タブレットコア110は、ポリマーサブコーティング120と、1対のゼラチン質端部キャップ132、134を備えるフィルムコーティング130とでコーティングされている。図1Aでは、ゼラチン質端部キャップ132、134が、タブレットコア110を完全に覆わず、タブレットコア110のほぼ中央に間隙140が生じるようにサイズ決めされていることが分かる。サブコーティング120内には、タブレットコア110が液体および消化酵素に対して部分的に露出されるように、1つまたは複数の開口部150、152が形成されており、開口部150、152を有さない錠剤によって生じるよりも急速なタブレットコア110の放出を生じる。図1Bは、錠剤100の長手軸に対して垂直な線Aに沿った、図1Aの錠剤100の断面図を示す。
【0005】
しかし、そのような錠剤もまた、不十分である。まず、そのような錠剤を製造するための工程は、その他の工程よりもはるかに複雑であり、したがってより高価である(すなわち、タブレットコア110がポリマーサブコーティング120およびゼラチン質フィルムコーティング130の2つのコーティングを備え、開口部150、152がサブコーティング120内に形成されなければならないなど)。さらに、タブレットコア110の溶解/崩壊の速度または程度の改善は、開口部150、152によってもたらされる、タブレットコア110の比較的小さい露出された表面積に限定される。すなわち開口部150、152は、タブレットコア110の表面積をあまり大きく露出することができず、または、上記で説明したようなフィルムコーティング錠剤の利益が失われることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この点において、知られている錠剤の欠点をもたない、改善された溶解性および/または崩壊性を示すフィルムコーティング錠剤の錠剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、部分的にコーティングされたコアを含む急速に崩壊する錠剤を提供し、そのコアは、少なくとも1本の細長溝の一部がコーティングの下に延びるように、少なくとも1本の細長溝をそのコアの表面に沿って有する。
【0008】
本発明の第1の態様は、錠剤を提供し、この錠剤は、少なくとも1本の細長溝を有するコアと、コアの第1の端部上の第1のコーティング端部と、コアの第2の端部上の第2のコーティング端部とを備え、第1のコーティング端部および第2のコーティング端部は、少なくとも1本の細長溝の第1の部分が露出され、少なくとも1本の細長溝の第2の部分が第1のコーティング端部および第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方の下に延びるように、コア全体よりも小さい部分を覆う。
【0009】
本発明の第2の態様は、錠剤錠剤における崩壊速度および崩壊程度のうちの少なくとも一方を改善するための方法を提供し、この方法は、錠剤の表面内に少なくとも1本の溝を形成するステップを含み、その少なくとも1本の溝は、錠剤の表面を増大させる。
【0010】
本発明の第3の態様は、錠剤を製造するための方法を提供し、この方法は、少なくとも1本の細長溝を有するコアの第1の端部に、第1のコーティング端部を適用するステップと、コアの第2の端部に第2のコーティング端部を適用するステップとを含み、第1および第2のコーティング端部は共に、コアの全体よりも小さい部分を覆い、第1のコーティング端部および第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方が、少なくとも1本の細長溝の第1の部分を覆い、第1のコーティング端部または第2のコーティング端部はいずれも、少なくとも1本の細長溝の第2の部分を覆わない。
【0011】
本発明の例示的な態様は、本明細書に記載される問題、および、議論されないが当業者が気付くことができるその他の問題を、解決するように設計される。
この発明のこれらおよびその他の特徴は、本発明の様々な態様の以下の詳細な説明を、本発明の様々な実施形態を示す添付の図面と関連付けて読むことにより、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1Aは、知られている錠剤を示す側面図である。図1Bは、知られている錠剤を示す断面図である。
【図2】図2Aは、本発明の一実施形態による錠剤を示す部分側断面図である。図2Bは、本発明の一実施形態による錠剤を示す側面図である。図2Cは、本発明の一実施形態による錠剤を示す断面図である。
【図3】図3Aは、本発明の一代替実施形態による錠剤を示す部分側断面図である。図3Bは、本発明の一実施形態による錠剤を示す側面図である。図3Cは、本発明の一実施形態による錠剤を示す断面図である。
【図4】図4Aは、本発明の別の代替実施形態による錠剤を示す部分側断面図である。図4Bは、本発明の別の代替実施形態による錠剤を示す側面図である。図4Cは、本発明の別の代替実施形態による錠剤を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の図面は、縮尺通りではないことに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様のみを示すことが意図されており、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。図面では、同様の番号は複数の図面間で同様の要素を表す。
【0014】
上記で示すように、本発明は、部分的にコーティングされた錠剤を含む急速に崩壊する錠剤を提供し、その部分的にコーティングされた錠剤は、溝の一部がコーティングの下に延びるように、少なくとも1本の溝をその表面に沿って有する。
【0015】
本明細書で使用する「崩壊」、「崩壊する」、および「崩壊可能」という用語は、「溶解」、「溶解する」、および「溶解可能」を含む。
本明細書で使用される「錠剤」とは、薬剤、ビタミン、またはその他の活性成分など、所定の投与量の成分を含有する、任意の固体、半固体、または液体組成物を含む。本発明による錠剤は、たとえば固体物体であるが、半固体または液体成分を含有することもできる。より具体的には、本発明による錠剤は、固体のタブレットコアを備える。そのようなタブレットコアは、医薬分野で知られているように、成形または圧縮錠剤とすることができ、任意の形状をとることができるが、特に卵形を形成するようにいくらか平坦にされた、細長円柱形が有益である。
【0016】
次に図2A〜図2Cを参照すると、本発明による錠剤200の例示的な一実施形態の様々な図が示されている。図2Aは、図2Bの長手軸に対して垂直な線Bに沿った、錠剤200の部分側断面図を示す。図2A〜図2Bに示すように、錠剤200は、タブレットコア210を備え、タブレットコア210は、その表面上の少なくとも1本の溝260と、タブレットコア210の対向端部を覆う1対のコーティング端部232、234とを有する。図2Aでは、コーティング端部232、234のみの断面を示す(すなわち、タブレットコア210は断面ではなく表面が示される)。図2A〜図2Bに示すように、コーティング端部232、234は、タブレットコア210の全体よりも小さい部分が覆われ、タブレットコア210の一部を露出させる間隙240がもたらされるようにサイズ決めされる。
【0017】
1つの特定の実施形態では、溝260は、コア210の長手軸に対して実質的に平行に向けられる細長溝である。いずれにしても、溝260の少なくとも一部が、少なくとも一方のコーティング端部232、234の下に延びる。すなわち、錠剤200の外側の領域から溝260内およびコーティング端部232、234の下へと、通路が形成される。そのような構成は、錠剤200の摂取後に液体および/または消化酵素が直ちに作用することができる、タブレットコア210の表面積をより大きくすることによって、タブレットコア210の崩壊の速度および/または程度を大幅に改善する。具体的には、そのような構成は、コーティング端部232、234の下の表面積へのアクセスを提供する。そうでなければ(かつ知られている錠剤のように)、液体および/または消化酵素へのこのアクセスは、コーティング端部232、234が少なくとも部分的に崩壊または溶解させられた後まで可能にならない。
【0018】
任意の数の溝を、タブレットコア210の表面上に設けることができる。図2Cは、錠剤200の長手軸に対して垂直な平面内の、線Cに沿った錠剤200の断面図を示す。図に見られるように、錠剤200は実際、1対の溝260、266を備え、各溝は、互いに対して反対側に配置される。好ましくは、本発明による錠剤は、少なくとも2本の溝を備え、それらの溝は、タブレットコア崩壊が均等になるように、(たとえば互いに反対側にある、タブレットコアの円周で等間隔にあるなど)均等に分布させられる。図2Cには、通常圧縮錠剤上に見られるようなベリーバンド212を有する、タブレットコア210を示すが、ベリーバンドは必須ではない。
【0019】
用いられる溝の数は、所望の崩壊速度および溝のサイズによって決まる。通常、約19mmなど約18mmから約20mmの間の長さ、および約6mmなど約5mmから約7mmの間の直径を有するタブレットコア210では、2本の溝260、266はそれぞれ、約15.5mmなど約14.5mmからおよび約16.6mmの間の長さ、1.5mmなど約0.5mmから約2.5mmの間の幅、および約0.6mmなど約0.5mmから約0.7mmの深さを有する。理解することができるように、タブレットコアの表面上に溝があることによって、タブレットコアの表面積が増大し、それによりタブレットコアの崩壊の速度および/または程度が、溝を有さないタブレットコアと比べて増大する。
【0020】
留意されるように、上記で設けられた溝寸法は、長さ約19mmおよび直径約6mmを有する錠剤に対応する。当然、上記で設けられた寸法より大きいまたは小さい溝寸法を有する、別のサイズの錠剤を使用することもできる。通常、本発明を実行する際に用いられる錠剤は、約10mmから約22mmの間の長さを有する。
【0021】
上記で説明したタブレットコアと実質的に同一の崩壊の速度および/または程度を実現するために、より小さいサイズの溝をより多数(たとえば3、4、5、6本など)用いることができる。逆に、同様のサイズの溝をより多数使用することにより、そのようなタブレットコアよりも速くかつ/または大きい、崩壊の速度および/または程度がもたらされる。いずれにしても、本発明による錠剤は通常、溝を有するタブレットコアを備え、その溝は、約12mmから約17mmの間の長さ、約0.5mmから約2.5mmの間の幅、および約0.2mmから約0.7mmの間の深さを有する。
【0022】
コーティング端部232、234は、医薬または栄養錠剤で使用するのに適した、任意の知られた材料または今後開発される材料とすることができる。コーティング端部232、234の特定の例は、ゼラチン質(たとえばゼラチン、タイプA(酸処理された原材料の誘導体)、またはタイプB(アルカリ処理された原材料の誘導体)を含む)であるが、その他の材料も適当であり、それらの材料はたとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などセルロースエーテル、もちトウモロコシでんぷん、タピオカデキストリン、およびそれらの誘導体を含めたでんぷん、カラギナン、ならびに(メタ)アクリル酸のポリマーまたはコポリマーおよびそれらの誘導体を含む。
【0023】
上記で説明した、錠剤200の固有の構成、ならびにそのタブレットコア210の崩壊の速度および/または程度の改善により、低い崩壊速度を有する材料をコーティング端部232、234内で使用することが可能になる。実際、本発明のいくつかの実施形態(たとえば多数のかつ/または大きい溝を有する錠剤など)では、崩壊不可能および/または溶解不可能な材料をコーティング端部232、234内で使用しながら、液体および/または消化酵素が溝260を通ってコーティング端部232、234の下に移動するにつれてタブレットコア210がコーティング端部232、234内で崩壊することを可能にすることができる。
【0024】
いずれにしてもコーティング端部は、コーティング端部の下の溝の部分を充填せずに残すことができる、任意の知られたまたは今後開発される方法または技法によって適用することができる。すなわち、コーティング端部の下の空間が溝内で維持されるのであれば、コーティング端部を適用するための任意の方法または技法を用いることができる。たとえば、ほとんどのディップコーティング方法は、タブレットコアの溝付けされない表面と同様に溝もコーティングする傾向があるので、本発明の実行には不適当である。ただし適当な方法は、Capsugel division of Pfizer,Inc.が同社のPress−Fit(登録商標)Gelcapを形成する際に使用する方法を含む。これらの方法は、製品を形成するためにコーティングを適用する方法に関して参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,317,849号、同第5,460,824号、同第5,464,631号、同第5,511,361号、同第5,795,588号、同第5,609,010号、同第6,080,426号、同第6,245,350号、および欧州特許出願公開第1396263号に記載されている。
【0025】
本発明による錠剤は、知られている錠剤に優るいくつかのさらなる利点をもたらす。まず第1に、錠剤の表面に設けられた(1本または複数の)溝は、錠剤の直径を縮小し、錠剤のより容易かつ正確な分裂が望ましい場合はそれを促進する。たとえば本発明は、少なくとも1つの溝を表面内に有する、コーティングされないタブレットコアを備え、それにより、表面内に溝を有さないタブレットコアを分割するために必要な力より小さい力を用いて、溝に沿ってタブレットコアをより正確に分割することができる。
【0026】
次に、本発明による錠剤が、上記で説明したようなコーティング端部を備える場合、タブレットコアの表面に沿った1本または複数の溝の存在によって、コーティング端部内に含まれる空気用の通路が設けられ、コーティング端部を適用する間に生じる抵抗が低減することにより、タブレットコアの端部上にコーティング端部を配置することが容易になる。溝の形成および/またはコーティング端部の適用前に、溝付けされまたは溝付けされないタブレットコア上に「中間」 フィルムコーティングを形成するために、欧州特許出願公開第1396263号(そのような封入方法、特に「中間」コーティングの形成に関して参照により組み込まれる)に記載される封入方法を用いることができる。そのような中間コーティングは、タブレットコアとコーティング端部の間の接着を改善し、また、中間コーティングは通常、空気によって運ばれる汚染物質を保持する可能性がより低い平滑な表面を有するので、コーティング端部の適用前または適用中にタブレットコアが(たとえば埃などによって)汚染される可能性を低減する。
【0027】
次に図3A〜図3Cを参照すると、本発明の一代替実施形態による錠剤300の様々な図が示されている。図3Aは、錠剤の長手軸に対して垂直な線Dに沿った、図3Bの錠剤300の部分側断面図である。
【0028】
図3Cは、線Eに沿った錠剤300の断面図である。ここで、タブレットコア310は、4本の溝360、362、366、368を備え、これらの溝は、2つの対向する対(すなわち360と366、362と368)として構成される。当然、その他の構成が可能であり、また上記で説明したように、コア310の円周上に均等に分布させられる、溝の特定の実施形態がもたらされるが、これは必須ではない。
【0029】
タブレットコア310が、図2A〜図2Cに関して上記で説明したタブレットコア210とほぼ同一の寸法を有する場合、各溝360、362、366、368は、約13mmから約15mmの間の長さ、約0.9mmから約1.3mmの間の幅、および約0.4mmから約0.6mmの間の深さを有することができる。
【0030】
図4A〜図4Bは、本発明による錠剤400のさらに別の代替実施形態の様々な図を示す。図3Aは、図4Bの線Fに沿った錠剤400の部分側断面図である。
図4Bの線Gに沿った断面図である図4Cに見られるように、タブレットコア410は、6本の溝460、462、464、466、468、470を備え、これらの溝は、3つの対向する対(すなわち460と466、462と468、464と470)として構成される。当然、その他の構成が可能であり、また上記で説明したように、特定の実施形態は、コア410の円周上に均等に分布させられた溝を有することができるが、これは必須ではない。
【0031】
上記で説明し、図2A〜図2C、図3A〜図C、および図4A〜図4Cに示した代替実施形態は、両方のコーティング端部の下に延びる溝を示すが、これは必須ではないことが理解されるべきである。すなわち1本または複数の溝は、一方のコーティング端部の下に延びることができるが、もう一方のコーティング端部の下には延びることができない。いずれにしても、溝の露出される部分は、(一方または両方の)コーティング端部の下にある溝部分の、好ましくは約1%から約75%の間、より好ましくは約2.5%から約50%の間、および最も好ましくは約5%から約20%の間を含む。すなわち、(一方または両方の)コーティング端部の下にある溝部分は、溝の露出される部分の好ましくは約10,000%から約133%の間、より好ましくは約4000%から約200%の間、および最も好ましくは約2000%から約500%の間を含む。
【0032】
同様に、図2A〜図2C、図3A〜図3C、および図4A〜図4Cに示される溝は、タブレットコアの長手軸に対して実質的に平行な向きを有するが、その他の構成も当然可能である。たとえば溝は、タブレットコアの周りに螺旋状に向けて、一方の端部により近い位置からもう一方の端部により近い位置へと延ばすことができる。そのような実施形態は、たとえばタブレットコアがベリーバンド(たとえば図4Cの412)を備えない場合などに、有用となることがある。
【0033】
本発明の錠剤は、たとえば医薬的または農芸化学的活性組成物を含むことができる。さらに錠剤には、たとえば食物または色素組成物を含むことができる。本発明の錠剤が、医薬組成物、特にそのような医薬組成物の有効量を含む場合、活性物質はたとえば、ベータメタゾン、チオクト酸、ソタロール、サルブタモール、ノルフェネフリン、シリマリン、ジヒドロエルゴタミン、ブフロメジル、エトフィブレート、インドメタシン、オキサゼパム、アセチルジギトキシン、ピロキシカム、ハロペリドール、一硝酸イソソルビド、アミトリプチリン、ジクロフェナク、ニフェジピン、ベラパミル、ピリチノール、ニトレンジピン、ドキシサイクリン、ブロムヘキシン、メチルプレドニゾロン、クロニジン、フェノフィブラート、アロプリノール、ピレンゼピン、レボチロキシン、タモキシフェン、メチルジゴキシン、o−(β−ヒドロキシエチル)−ルトシド、プロピシリン、アシクロビル一硝酸塩(aciclovirmononitrate)、パラセタモール、ナフチドロフリル、ペントキシフィリン、プロパフェノン、アセブトロール、1−チロキシン、トラマドール、ブロモクリプチン、ロペラミド、ケトフィネン(ketofinen)、フェノテロール、ドベシル酸カルシウム、プロプラノロール、ミノサイクリン、ニセルゴリン、アンブロキソール、メトプロロール、β−シトステリン、エナラプリルマイレン酸水素塩、ベザフィブラート、二硝酸イソソルビド、ガロパミル、ニコチン酸キサンチノール、ジギトキシン、フルニトラゼパム、ベンシクラン、デパンテノール(depanthenol)、ピンドロール、ロラゼパム、ジルチアゼム、ピラセタム、フェノキシメチルペニシリン、フロセミド、ブロマゼパム、フルナリジン、エリスロマイシン、メトクロプラミド、アセメタシン、ラニチジン、ビペリデン、メタミゾール、ドキセフリン、クロラゼパット二カリウム、テトラゼパム、リン酸エストラムスチン、テルブタリン、カプトプリル、マプロチリン、プラゾシン、アテノロール、グリベンクラミド、セファクロル、エチレフリン、シメチジン、テオフィリン、ヒドロモルフォン、イブプロフェン、プリミドン、クロバザム、オキサセプロール、メドロキシプロゲステロン、フレカイニド、ピリドキサル−5−リン酸グルタミン酸マグネシウム、ヒメクロモン、エトフィリンクロフィブレート(etofyllineclofibrate)、ビンカミン、シンナリジン、ジアゼパム、ケトプロフェン、フロペンチキソール、モルシドミン、グリボルヌリド、ジメチンデン、メルペロン、ソキノロール、ジヒドロコデイン、クロメチアゾール、クレマスチン、グリソキセピド、カリジノゲナーゼ、オキシフェドリン、バクロフェン、カルボキシメチルシストシン(carboxymethylcystsin)、チオレドキシン、ベタヒスチン、1−トリプトファン、ミルトル、ブロメライン、プレニラミン、サラゾスルファピリジン、アステミゾール、スルピリド、ベンゼラジド(benzerazid)、ジベンゼピン、アスピリン、ミコナゾール、ナイスタチン、ケトコナゾール、ピコスルファートナトリウム、コレスチラメート(colestyramate)、ゲムフィブロジル、リファンピン、フルオコルトロン、メキシレチン、アモキシシリン、テルフェナジン、多硫酸化ムコ多糖類、トリアゾラム、ミアンセリン、チアプロフェン酸、メチル硫酸アメジニウム、メフロキン、プロブコール、キニジン、カルバマゼピン、1−アスパラギン酸塩マグネシウム、ペンブトロール、ピレタニド、アミトリプチリン、カプロテロン(caproteron)、ナトリウムバルプロイネート、メベベリン、ビサコジル、5−アミノ−サリチル酸、ジヒドララジン、マガルドレート、フェンプロクーモン、アマンタジン、ナプロキセン、カルテオロール、ファモチジン、メチルドパ、オーラノフィン、エストリオール、ナドロール、レボメプロマジン、ドキソルビチン、メドフェノキサット(medofenoxat)、アザチオプリン、フルタミド、ノルフロキサシン、フェンジリン、プラジマリウム酒石酸水素塩、アエスシンアクロマイシン(aescin acromycin)、アニパミル、ベンゾカイン、βカロチン、クロラムフェニコール、クロルジアゼポキシド、酢酸クロルマジノン、クロロチアジド、シンナリジン、クロナゼパム、コデイン、デキサメタゾン、ジクマロール、ジゴキシン、ドロタベリン、グラミシジン、グリセオフルビン、ヘキソバルビタールヒドロクロロチアジド、ヒドロコルチゾン、ヒドロフルメチアジド、ケトプロフェン、ロネチル(lonetil)、メダゼパム、メフルシド、メタアンドロステノロン、スルファペリン、ナリジキシン酸、ニトラゼパム、ニトロフラントイン、エストラジオール、パパベリン、フェナセチン、フェノバービタル、フェニルブダゾン、フェニトイン、プレドニソン、レセルピン、スピロノラクトン、ストレプトマイシン、スルファメチゾール、スルファメタジン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシダイアジノン(sulfamethoxydiazinon)、スルファチアゾール、スルフィソキサゾール、テストステロン、トラザミド、トルブタミド、トリメトプリム、チロトリシン、およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0034】
本発明の様々な多様の上記の説明は、例示および説明のために提示してきた。これは、包括的であること、または開示した厳密な形に本発明を限定することを意図するものではなく、多くの修正形態および変形形態が可能である。当業者であれば明らかに理解することができるそのような修正形態および変形形態は、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の範囲に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本の細長溝を有するコアと、
前記コアの第1の端部上の第1のコーティング端部と、
前記コアの第2の端部上の第2のコーティング端部とを備える錠剤であって、前記少なくとも1本の細長溝の第1の部分が露出され、前記少なくとも1本の細長溝の第2の部分が前記第1のコーティング端部および前記第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方の下に延びるように、前記第1のコーティング端部および前記第2のコーティング端部が前記コアの全体よりも小さい部分を覆う錠剤。
【請求項2】
前記少なくとも1本の細長溝が、前記コアの長手軸に対して実質的に平行に向けられる、請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
前記コアが、圧縮タブレットおよび成形タブレットのうちの一方である、請求項1に記載の錠剤。
【請求項4】
前記第1のコーティング端部および前記第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方が、ゼラチンを含有する、請求項1に記載の錠剤。
【請求項5】
前記コアが、互いに対して実質的に平行に向けられた少なくとも2本の細長溝を備える、請求項1に記載の錠剤。
【請求項6】
前記少なくとも1本の細長溝が、溝を有さない同一サイズのコアの表面積よりも大きい前記コアの表面積をもたらす、請求項1に記載の錠剤。
【請求項7】
前記コアが、溝を有さない同一サイズのコアよりも速い溶解速度および崩壊速度のうちの少なくとも一方を有する、請求項6に記載の錠剤。
【請求項8】
前記少なくとも1本の細長溝の前記第1の部分の長さが、前記少なくとも一方の細長溝の前記第2の部分の長さの約1%から約75%の間を含む、請求項1に記載の錠剤。
【請求項9】
錠剤錠剤における崩壊速度および崩壊程度のうちの少なくとも一方を改善するための方法であって、錠剤の表面内に少なくとも1本の溝を形成するステップを含み、前記少なくとも1本の溝が、前記錠剤の表面積を増大させる方法。
【請求項10】
前記少なくとも1本の溝が細長く、前記錠剤の長手軸に対して実質的に平行に向けられる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記錠剤が、圧縮タブレットおよび成形タブレットのうちの一方である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記溝を形成するステップが、前記錠剤の前記表面内に、互いに対して実質的に平行に向けられる少なくとも2本の溝を形成するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
錠剤を製造するための方法であって、
少なくとも1本の細長溝を有するコアの第1の端部に、第1のコーティング端部を適用するステップと、
前記コアの第2の端部に第2のコーティング端部を適用するステップとを含み、
前記第1および第2のコーティング端部が共に、前記コアの全体より小さい部分を覆い、前記第1のコーティング端部および前記第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方が、前記少なくとも1本の細長溝の第1の部分を覆い、前記第1のコーティング端部または前記第2のコーティング端部のいずれも、前記少なくとも1本の細長溝の第2の部分を覆わない方法。
【請求項14】
前記少なくとも1本の細長溝が、前記コアの長手軸に対して実質的に平行に向けられる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記コアが、圧縮タブレットおよび成形タブレットのうちの一方である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のコーティング端部および前記第2のコーティング端部のうちの少なくとも一方が、ゼラチンを含有する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記コアが、互いに対して実質的に平行に向けられた少なくとも2本の細長溝を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1本の細長溝が、溝を有さない同一サイズのコアの表面積よりも大きい前記コアの表面積をもたらす、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記コアが、少なくとも1本の細長溝を有さない同一サイズのコアよりも速い溶解速度および崩壊速度のうちの少なくとも一方を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアの表面内に前記少なくとも1本の細長溝を形成するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公表番号】特表2010−503655(P2010−503655A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527912(P2009−527912)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【国際出願番号】PCT/IB2007/002621
【国際公開番号】WO2008/032183
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】