説明

情報を記録する装置及び方法

情報を記録するための装置は、隣接する論理アドレス(LA0〜LA5)を有するブロックのリアルタイムデータストリーム(51)を、対応する物理アドレス(PA0〜PA8)の記録担体上に記録する。この装置は、論理アドレスに物理アドレスを割当てる割当て手段を有し、割当には、リアルタイムデータストリームの少なくとも一部分に割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックが含まれる。補助データ手段(34,33)は、記録処理中に、リアルタイムデータに関する補助データを処理して、補助データを記録担体上に補助ブロックとして記録する。この補助データ手段は、補助ブロック(61)に物理アドレスを割当て、これらの物理アドレスには論理アドレスに対する割当てが行われないようにする。これらの物理アドレスは、前述したリアルタイムデータストリームの一部に割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロック(LA0〜LA5)に対応する物理アドレス範囲(PA0〜PA8)内、またはその近傍に存在するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め定められた記録フォーマットに従ってリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を記録するための装置に関するものである。
【0002】
本発明は、また、予め定められた記録フォーマットに従うリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を読取るための装置にも関するものである。
【0003】
本発明は更に、予め定められた記録フォーマットに従うリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を記録担体上のトラックに記録する方法にも関するものである。
【0004】
本発明は、デジタル符号化されたオーディオまたはビデオのストリームのようなリアルタイムデータの記録処理の分野、特に停電のような記録処理の予想外の中断からの回復方法に関するものである。
【0005】
記録担体上に情報を記録するための装置及び方法は、米国特許出願第2003/0014690号明細書から既知である。この装置は、光ディスク上の割当てられた物理アドレスのトラックに論理アドレスを有する情報ブロックの情報を記録するための記録手段を有する。論理アドレスは、隣接する記憶空間を構成する。この米国特許出願の明細書においては、電力障害回復機構が開示されており、この機構によれば、回復ステータス情報が不揮発性メモリに維持され、回復データが記録担体上に記録されるようになっている。この回復ステータス情報は、電源投入操作において、停電を判断して回復データを再生するのに用いられる。回復データは、不揮発性メモリ内のポインタにより示される位置に記録され、リアルタイムデータストリームにおいて多重化することができる。記録担体上の任意の位置に回復データを記録させると、記録ヘッドを、その記録担体の異なる部分に不定的にジャンプさせる必要が生じる。このようなジャンプは、記録ヘッド(例えば光ピックアップユニット(OPU))の移動を伴うもので、場合によっては記録媒体の回転速度の調整や回転待ちを導入することにもなる。それゆえ、連続データの記録中にこのようなジャンプを行うには、実際上最高のデータレートでリアルタイムデータを記録するのに必要な記録速度に加え、実質的に追加の記録速度が必要になる。このような追加の記録速度は、ヘッドルーム(余裕)と称される。また、リアルタイムデータストリームの回復データを多重化すると、記録されるリアルタイムデータストリームが当初のリアルタイムデータストリームと相違してしまうという不利がある。
【発明の開示】
【0006】
本発明の目的は、大幅な記録速度のヘッドルームを必要とせず、且つリアルタイムデータストリームをほとんど変化させることなく補助データを記録することができる記録システムを提供することにある。
【0007】
この目的のために、頭書に記載した種類の装置は、論理アドレスを有するブロックの情報を表すマークを記録担体上のトラックに記録するための記録手段と、トラックの物理アドレスに各ブロックを位置決めすることにより記録処理を制御する制御手段とを有しており、この制御手段は、割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行うアドレス手段と、少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報を生成し維持するための割当て手段と、前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体上に補助ブロックとして記録するための補助データ手段とを有し、この補助データ手段は、前記割当て手段に結合されて前記補助ブロックに物理アドレスが割当てられるようになっており、これら補助ブロックの物理アドレスは、論理アドレスに対する割当処理から除かれるようになっており、且つこれらの物理アドレスが前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在するようにする。
【0008】
また、この目的のために頭書に記載した装置は、論理アドレスを有するブロックの情報を表す、記録担体上のトラックにあるマークを読取るための読取手段と、トラックの物理アドレスにある各ブロックを特定することにより読取処理を制御する制御手段とを有しており、この制御手段は、前記少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行うアドレス手段と、前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体から補助ブロックとして読取るための補助データ読取手段とを有し、これら補助データブロックは、論理アドレスに対する割当処理から除かれるような物理アドレスを有し、且つ前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在する。
【0009】
更に、この目的のために頭書に記載した方法は、論理アドレスを有するブロックの情報を記録する記録処理と、トラックの物理アドレスに各ブロックを位置決めすることによりこの記録処理を制御する制御処理とを有し、この制御処理は、割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行う変換ステップと、少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報を生成し維持するステップと、前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体上に補助ブロックとして記録する補助データ処理ステップと、これら補助ブロックに物理アドレスを割当てるステップであって、これら補助ブロックの物理アドレスが、論理アドレスに対する割当処理から除かれるようにし、且つこれら物理アドレスが、前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在するようにするステップとを有する。
【0010】
これらの装置及び方法によれば、リアルタイム情報の連続的なストリームを表す論理的に隣接する一連のブロックを記録する際に、対応する補助データが、記録されたリアルタイムデータの近傍の物理アドレスに記録されるが、論理アドレス範囲に割り込むことはなく、リアルタイムデータ自体を変化させることがないという利点が得られる。このことにより、例えば光ピックアップユニット(OPU)であるヘッドがトラックの異なる部分にジャンプする回数が制限されるため、データの連続記録処理中の装置性能が向上するという利点が得られる。より高いデータレートのリアルタイムデータを、特に既知の最大記録速度を有する装置に収容しうるようになる。その理由は、記録担体上の異なる位置に、補助データを頻繁に記録する必要がなくなるためである。
【0011】
本発明は以下の認識に基づくものでもある。一般の光学媒体は相当のデータレートを有するが、アクセス(ディスク上でのジャンプ)能力はかなり限定されている。それゆえ、できる限り速く光学媒体にファイルを書込み若しくは読取り又はこれらの双方を行うためには、その媒体の物理的に隣接する領域からファイルを読取るのが好ましい。例えば、補助データ手段においてメタデータを発生させて別個に記録しておき、時折記録担体上に補助データとして回復データを収容させる。その理由は、このようにしないと、記録処理が中断する前の最後の期間の情報(すなわちメタデータが記録されなかった)が回復不能に失われるるおそれがあるためであり、あるいは全てのメタデータを維持するために大量の不揮発性メモリが必要になるおそれがあるためである。また、リアルタイムデータに関する多数の規定の記録フォーマットは、リアルタイムデータストリーム中に補助データを含ませることができないものである。発明者は、物理アドレスに対する論理アドレスの割当てを制御することにより、異なる階層レベルにおいてリアルタイムデータの物理的近傍に補助データを記憶させうることを見出した。これによれば、論理アドレス範囲を中断することなく、物理アドレスを、補助データブロックに割当てることができる。リアルタイムデータファイルの論理アドレス範囲に補助データブロックが存在しないので、補助データの存在可能性を認識しない従来の再生装置は、これらのデータブロックを自動的に無視し補助データの存在により影響を受けない。例えばより新しい標準規格に従う新規な再生装置は、この補助データの存在可能性を認識して、リアルタイムファイルデータブロックと補助データブロックとの双方を読取り、媒体の他の部分への移動や多量のバッファメモリや或いはこれらの双方を必要とすることなく補助データが効率的に得られるようにするため移動回数が制限されることになる。
【0012】
本発明の例において、補助データ手段は、前記リアルタイムデータストリームのレンダリング(描画)を制御するためのメタデータを生成し維持し、前記一部のリアルタイムデータストリームに関連する少なくとも一部のメタデータを、当該一部のリアルタイムデータストリームを記録した後に前記記録担体上に記録するメタデータ手段と、対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータの取出しを可能とする回復データを生成し、この回復データを前記補助ブロックに記録するための回復手段とを有する。これにより、リアルタイムデータストリームに対する連続した論理アドレス範囲を有するようにしながら、メタデータを回復することができるという利点が得られる。それゆえ、対応するメタデータが予め定めた記録フォーマットに従う位置に記録されなかったとしても、リアルタイムデータを取出すことができる。
【0013】
記録装置の例において、回復手段は、記録担体上の予め定めた位置に回復ステータス情報を記録するように構成する。これにより、特に異なる記録装置の場合であっても回復処理を記録担体に基づくものとすることができるという利点が得られる。例えば、回復ステータス情報は、リアルタイム記録が進行中であることを示すステータスフラグと、回復ブロックの最初の位置に対するポインタとを含む。このような回復ステータス情報は、リアルタイム記録セッションの最初の段階でのみ記録すればよいため、ヘッドルームに対する影響はほとんどない。
【0014】
記録装置の例において、補助データ手段は、他の補助ブロックに対するポインタ情報及び固有のシグニチャの双方又はいずれか一方を補助ブロック内に含ませるよう構成する。このようなシグニチャにより、記録担体上のブロックの範囲で補助データを検索しうるようになる。ポインタ情報は、最初の補助ブロックを検出した後で他の補助ブロックを特定しうるようにする。このことにより、補助データ自体を容易に取出すことができるという利点が得られる。
【0015】
記録装置の例において、回復手段は、割当て手段を制御して、特には欠陥管理領域に物理アドレスを割当てることにより、または不良ブロックの近傍に物理アドレスを割当てることにより、欠陥管理情報に応じて回復ブロックに物理アドレスを割当てるよう構成する。このような物理アドレスは、規定の割当てルールのためにユーザデータに対する通常の割当てに利用しえないものである。それゆえ、このような物理アドレスを回復ブロックに割当てたとしても、回復データの記録によりユーザデータの記憶容量が影響を受けないという利点が得られる。
その他の実施形態については特許請求の範囲の従属請求項に記載してある。
【0016】
本発明の上述した及びその他の観点を、添付の図面を参照した以下の実施例により更に説明し明らかなものとする。異なる図面において、対応する構成素子は同一の参照番号により示されている。
図1aは、トラック9及び中央孔10を有するディスク状の記録担体11を示す。トラック9は、記録された(又はこれから記録される)情報を表す一連のマークの位置であり、螺旋パターンの巻回として配置されており、情報層上にほぼ平行なトラックを構成している。記録担体は、光学的に読取り可能ないわゆる光ディスクであり、記録可能な種類の情報層を有するものである。記録可能なディスクの例としては、CD―RWや、DVD+RWのような書き換え可能な種類のDVDや、青色レーザを用いた高密度の書込み可能な光ディスクいわゆるブルーレイディスク(BD)がある。DVDディスクに関する更に詳細な説明は、ECMA(欧州電子計算機工業会)−267(1997年)の120mm DVD-Read−Only Discに記載されている。トラックに沿って記録された光学的に検出可能なマーク、例えば相変化材料における結晶質又は非晶質のマークにより、情報層上に情報が表される。記録可能な種類の記録担体上のトラック9は、予めエンボスされたトラック構造により示され、この構造は、ブランクの記録担体を製造する際に設けられる。このトラック構造は、例えば図1bのプリグルーブ14により構成されるもので、これにより、走査中に読取り/書込みヘッドがトラックを追随しうるようになる。トラック構造には、情報ブロックと通称される情報ユニットの位置を示すいわゆる物理アドレスを有する位置情報が含まれている。この位置情報には、このような情報ブロックの開始位置を特定するための固有の同期マークが含まれている。
【0017】
図1bは、記録可能な種類の記録担体11を図1aのラインb-bに沿って切断した断面図であり、透明基板15に、記録層16及び保護層17が設けられている。例えばDVDでは、この保護層17に他の基板層を設けることができ、この場合、0.6mmの基板に記録層を配置し、この記録層の背面側に0.6mmの他の基板層を結合させる。プリグルーブ14は、基板15の材料の窪み若しくは盛り上げ部として、又は特性を周囲と適切に対照させた材料部分として設けることができる。
【0018】
記録担体11は、予め定めた記録フォーマットに従ってブロックのデジタル情報を担持することを目的とする。記録フォーマットは、ファイル管理システムを含みうるものである。予め定めた記録フォーマットの例は、リアルタイムデータの記録を規定するブルーレイディスク(BD)である。リアルタイム情報とは、記録及び再生の双方又はいずれか一方が連続的に行われる情報であって、特には、MPEG2のような標準化されたフォーマットに従いデジタル符号化されたビデオを表す情報である。記録フォーマットは更に、ナビゲーション情報や特徴点情報のようなリアルタイムデータをレンダリングするためのメタデータを定義する。メタデータは、記録処理中において、受け取ったリアルタイム情報を分析した後で発生されるもので、例えば記録担体上の予め定めた別個の位置に記憶させることができる。ナビゲーション情報とは、ユーザが、リアルタイムデータストリームの記録された部分に容易にアクセスしうるように設けられるものである。特徴点情報とは、符号化されたデータにおける再生を開始しうる位置にアクセスするためのものである。特徴点情報の例は、国際公開パンフレットWO00/28544の明細書に記載されている。
【0019】
図2は、書込み又は再書込み可能な種類の記録担体11、例えばCD−R、CD−RW、DVD+RW又はBDに情報を書き込むための記録装置を示す。この記録装置には、記録担体上のトラックを走査する記録手段が設けられており、この記録手段は、記録担体11を回転させるための駆動ユニット21と、ヘッド22と、トラックの径方向においてヘッド22をおおよそ位置決めするための位置決めユニット25と、制御ユニット20とを有する。このヘッド22は、放射ビーム24を発生する既知の種類の光学系を有しており、発生された放射ビーム24は光学素子を介して案内され記録担体における情報層のトラック上にある放射スポット23に集束される。放射ビーム24は、放射源、例えばレーザダイオードにより発生される。このヘッドは更に、放射ビーム24の焦点をこのビームの光軸に沿って移動させる集束アクチュエータと、放射スポット23を径方向においてトラック中央に精密に位置決めするトラッキングアクチュエータとを有している(図示せず)。このトラッキングアクチュエータは、光学素子を径方向に移動させるコイルを有するものとしてもよいし、或いは又反射素子の角度を変更するよう構成してもよい。情報の書込みに際しては、光学的に検出可能なマークが記録層に形成されるように放射ビームを制御する。これらマークは、光学的に検出可能な任意の形態にすることができ、例えば、色素、合金又は相変化材料のような材料に記録処理を行う場合には周囲と異なる反射率を有する領域の形態とすることができ、光磁気材料に記録処理を行う場合には周囲と異なる磁化方向を有する領域の形態とすることができる。情報の読取りに際しては、情報層から反射された放射を、ヘッド22内にある通常の種類の検出器、例えば4象限ダイオードにより検出し、トラッキングアクチュエータ及び集束アクチュエータを制御するためのトラッキングエラー信号及び集束エラー信号を含む読取り信号及びその他の検出信号を発生させる。この読取り信号は、復調器、デフォーマッタ及び出力ユニットを具える通常の種類の読取り処理ユニット30で処理され、情報が取出される。すなわち、情報を読取るための取出し手段は、駆動ユニット21と、ヘッド22と、位置決めユニット25と、読取り処理ユニット30とを有することになる。
この記録装置は、入力情報を処理し書込み信号を発生させてヘッド22を駆動させるための書込み処理手段を有しており、この書込み処理手段は、(光学)入力ユニット27と、フォーマッタ28と、変調器29とを有する。書込み処理中に、情報を表すマークが記録担体上に形成される。これらマークは、通常はレーザダイオードからの電磁放射ビーム24により記録層上に発生されるスポット23により形成される。デジタルデータは、予め定めたデータフォーマットに従って記録担体上に記憶される。光ディスク上に記録される情報の読取り及び書込み処理、フォーマッティング、エラー訂正及びチャネル符号化ルールは、例えばCD及びDVDシステムの技術分野において周知のものである。
【0020】
上述した入力ユニット27、フォーマッタ28及び変調器29と、読取り処理ユニット30と、駆動ユニット21と、位置決めユニット25とには、例えばシステムバスとする制御ライン26を介して、制御ユニット20が接続されている。この制御ユニット20には、後述するような本発明による操作及び機能を実施するための、例えばマイクロプロセッサである制御回路と、プログラムメモリと、コントロールゲートとが設けられている。制御ユニット20は、論理回路におけるステートマシンとして構成することもできる。
【0021】
実施例において、記録装置は、スタンドアローンのユニット、例えばコンシューマ向けのビデオ記録装置として構成されている。制御ユニット20、すなわちこの記録装置に設けられた追加的ホスト制御ユニットは、ユーザによって直接制御されて、ファイル管理システムを含む記録管理システムの機能を果たすよう構成されている。この記録装置は、アプリケーションデータの処理機構、例えばオーディオおよびビデオの双方又はいずれか一方の処理回路を有する。ユーザ情報は入力ユニット27に対して提示され、この入力ユニット27は、アナログのオーディオおよびビデオ信号の双方又はいずれか一方或いはデジタルの未圧縮オーディオおよびビデオ信号の双方又はいずれか一方のような入力信号に対する圧縮手段を有するものとしうる。好適な圧縮手段は、例えば、オーディオ信号に関しては国際公開パンフレットWO98/16014の明細書に記載されており、ビデオに関してはMPEG2の標準規格に記載されている。入力ユニット27は、オーディオおよびビデオ信号の双方又はいずれか一方をユニットの情報に処理して、これをフォーマッタ28に送る。読取り処理ユニット30は、適切なオーディオおよびビデオ信号の復号ユニットを有するようにしうる。
【0022】
フォーマッタ28は、例えばエラー訂正コード(ECC)の追加や、インタリーブ処理や、チャネル符号化により、記録フォーマットに従ってデータをフォーマットして符号化すると共に制御データを追加するよう構成されている。このフォーマッタ28は更に、被変調信号に同期パターンに含ませるための同期手段を有する。フォーマットされたユニットは、アドレス情報を含み、制御ユニット20の制御下で記録担体上の対応するアドレス可能な位置に書き込まれる。フォーマッタ28から出力されたフォーマットされたデータは、変調器29に送られ、この変調器は、光ヘッドの放射源を駆動するレーザ出力制御信号を発生する。この変調器29の入力に与えられるフォーマットされたユニットは、アドレス情報を含み、この制御ユニット20の制御下で記録担体上の対応するアドレス可能な位置に書き込まれる。
【0023】
制御ユニット20は、各ブロックをトラックの物理アドレスに位置決めすることにより記録処理を制御すると共に後述するような回復システムを構成するようになっている。この制御ユニットは、複数の協働するユニット、すなわちアドレスユニット31と、割当てユニット32と、回復ユニット33と、メタデータユニット34とを有するもので、これらユニットは、例えばファームウェアとして構成される。
【0024】
アドレスユニット31は、割当て情報に応じて物理アドレスを論理アドレスに変換する又はその逆を行うように構成されている。論理アドレスは、例えばUDFとするファイル管理システムの制御下においてリアルタイムデータストリーム又はファイルなどの一連の情報ブロックを記憶するのに使用する隣接する記憶空間となる。
【0025】
割当てユニット32は、割当て情報を発生し維持するよう構成されている。割当て情報は、物理アドレスを対応する論理アドレスにマッピングするための変換テーブルを含んでいる。割当て処理は、新しいデータを記録する際に、ユーザデータ、例えばリアルタイムデータストリームの一部を記録するのに必要な論理アドレスに、その時点でまだ割当てられてない物理アドレスを割当てることにより行われる。このようなデータストリームに対して、割当て情報は、リアルタイムデータストリームの少なくとも一部に割当てられる少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを含む。
【0026】
記録フォーマットに、予め定めた割当てルールが含まれるようにすることができる。例えば、割当てルールには、連続するリアルタイムデータを記録するにあたり、隣接する範囲の論理アドレスに対応する物理アドレスの範囲において制限された数の不良(すなわち割当てに使用することができない)のみが許容されるというルールを含んでいる。この数を超過した場合には、全領域がスキップされることになる。
【0027】
メタデータユニット34は、メタデータを発生し維持するよう構成されている。メタデータは、リアルタイムデータストリームのレンダリングを制御するのに使用される。メタデータユニットは更に、記録担体上へのメタデータの記録を抑制する。特定の量のメタデータが、記録担体上のリアルタイムデータストリームの一部に関連して記録処理中に発生される。それゆえ、前述した特定の量のメタデータは、リアルタイムデータストリームの一部が既に発生されている場合、例えば入力ユニットでストリームが付与されている場合を除いて、このストリームの一部が記録された後でのみ記録することができる。例えば、BD記録フォーマットでは、メタデータは特徴点情報を含んでいるが、この情報は、記録担体上の別々の位置に記録されることになる。
【0028】
回復ユニット33は、対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータを取出すことができるようにする回復データを発生するよう構成されている。この回復ユニットは更に、記録担体上での回復ブロックとしての回復データの記録を制御する。この回復ユニットは割当てユニットに結合されており、この割当てユニットにより、回復ブロックに物理アドレスが割当てられる。これら回復ブロックの物理アドレスは、前述したリアルタイムデータストリームの一部に割当てられた論理的に連続する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内又はその付近に存在する。図5及び図6は、回復ブロックに対する物理アドレスの割当てを詳細に示す。回復データの発生、回復ステータスの維持、及び(必要に応じた)電源投入における回復処理の実行方法は、引用する米国特許出願第2003/0014690号明細書に詳細に説明されていることに注意されたい。本発明は、主に回復情報を記憶させる方法に関するものである。回復情報には、メタデータ、メタデータを(再)発生させるための中間パラメータ、ステータス情報、他の回復データに対するポインタのような制御情報、発生カウンタなどを含ませることができる。回復処理は、主として、中断まで記録された好適には全てのリアルタイムデータを含む通常に読取ることができるファイルと、中断されるまでに発生されたがメタデータ手段により記録されなかった全てのメタデータを含む通常に読取ることのできるメタデータとを生成することを目的とする。中断が短いものに過ぎなければ、リアルタイムデータの制御パラメータを調整することにより、リアルタイムデータのギャップを回復させて記録処理を再開することができる。
【0029】
実施例において、制御ユニット20は、例えば記録および読取りの双方又はいずれか一方の処理中にヘッド22からの読出し信号の信号品質を監視することにより欠陥を検出し欠陥管理情報を維持するための欠陥管理ユニットを有する。欠陥は、取出された情報ブロックのエラー率を測定することで検出することもできる。この欠陥管理ユニットは更に、記録担体上の欠陥管理領域において欠陥管理情報を、例えばDVD+RW等の記録可能なDVDシステムに関して規定されているような欠陥リストとして保持する。欠陥管理情報は、少なくとも不良ブロック又は不良である可能性のあるブロックに関する情報を含むようにするが、再マッピング情報を含ませてもよい。
【0030】
欠陥管理領域は、記録領域のレイアウトに従って記録担体上に位置決めされる。このレイアウトにおいては、ユーザデータ領域の特定の論理アドレスや、欠陥管理領域又はシステム領域等に物理アドレスが割当てられる。レイアウトは、予め定めておくこともできるし、システム領域に含まれるパラメータにより規定されるようにすることもできる。欠陥管理情報は、トラックの第1部分の物理アドレスを少なくとも1つのユーザデータ領域に割当て、トラックの第2部分の物理アドレスを欠陥管理領域に割当て、欠陥管理情報を欠陥管理領域に割当てることを指示する割当て情報を含みうる。欠陥管理情報を欠陥管理領域に割当てるとは、欠陥管理領域、例えば第1欠陥リスト及び第2欠陥リストを使用すること、或いは特定の種類の欠陥に対する代替領域を使用することを意味する。欠陥管理領域の機能は、記録フォーマット及び記録領域のレイアウトにより決定される。
【0031】
本発明の装置の実施例において、回復ユニット33は、割当て手段を制御して、欠陥管理情報に応じて回復ブロックに物理アドレスを割当てるよう構成されている。欠陥管理情報は、予め定めたブロックが欠陥管理目的に利用可能であることを示すことができる。例えば、欠陥リストにより、幾つかのブロックが不良であるおそれがあることを示すことができる。このようなブロックは、通常のユーザデータブロックに割当てられない。回復ユニットは、回復ブロックを位置決めするのにこのようなブロックの位置を用いることができるが、このことは、まずブロックの位置を記録可能性に関して試験した後で行われることもできる。実施例において、回復ユニットは、リアルタイムデータの記録されたブロックの近傍の欠陥管理領域に物理アドレスを割当てることができる。或いは又、回復ユニットは、記録フォーマットの制約により通常の割当に利用することのできない不良ブロックの近傍に物理アドレスを割当てることができる。例えば、記録フォーマットにおける通常の割当てには、最小限の数の連続的な物理アドレスが必要になる場合がある。このようなルールにより、幾つかのブロックが、通常の割当てに利用しえなくなるおそれがあるが、これらのブロックは、回復ブロックの割当てに使用することができる。
【0032】
図3は、記録担体から情報を取出すための読取り装置を示す。この読取り装置は、図2の記録装置に対応する素子、具体的には駆動ユニット21と、ヘッド22と、位置決めユニット25と、読取り処理ユニット30と、制御ユニット20とを有する。以降に説明する読取り装置の機能は通常、記録装置に含まれるものであることに注意されたい。
【0033】
この読取り装置の制御ユニットは、記録装置のものに対応する機能を具え、例えばアドレスユニット31を有する。更に、この制御ユニットは、メタデータ読取りユニット38を有しており、この制御ユニット38は、例えば、早送りのような選択された再生モードに基づき、メタデータに応じてリアルタイムデータストリームのレンダリングを制御する。このメタデータ制御ユニット38は、まず記録担体上のリアルタイムデータストリームの一部に関するメタデータを読取り、その後このメタデータに応じてリアルタイムデータストリームの関連する部分を取出す。更に、この制御ユニット20は、回復ユニット37を有しており、この回復ユニット37は、不完全な記録データ、すなわち対応するメタデータが記録されていないリアルタイムデータが記録担体に含まれていることが回復ステータス情報により示された場合に、記録担体からの割当て情報に応じて回復ブロックの回復データを読取るようになっている。回復ユニット37は、この回復データに応じて、対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータを取出す。割当て情報は、回復ブロックに割当てられる物理アドレスを含んでおり、これらの物理アドレスは、前述したリアルタイムデータストリームの一部に割当てられた論理的に連続する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内又はその近傍にある。
【0034】
図4は、記録担体のトラックにおけるデータブロックの位置を示す。図4において、トラック41は、物理アドレス0〜8を有する複数の位置を線図的に示す。物理アドレス2の位置は、不良ブロック42であり、物理アドレス6の位置は不良のおそれがあるブロック43であり、論理アドレスに対する割当てに使用されないものである。これらの位置に関する情報は通常、欠陥管理情報において利用可能となっているが、記録処理中に検出することもできる。
【0035】
図5A、5Bは、論理アドレスの割当てを示す。図5Aにおいて、リアルタイムデータストリーム51は、論理アドレスLA0〜LA5を有する複数のブロックを線図的に示している。図4のように、トラック41は、物理アドレスPA0〜PA7及び不良ブロックを有する複数の位置を線図的に示している。論理アドレスは、矢印52、53、54により示されるように物理アドレスに割当てられる。第1の矢印52は、論理アドレスLA0を物理アドレスPA0に割当てることを示しており、第2の矢印53は、不良ブロック42をスキップして論理アドレスLA2を物理アドレスPA3に割当てることを示している。第3の矢印54は、不良のおそれがある物理アドレスPA6のブロックをスキップして、論理アドレスLA5を物理アドレスPA7に割当てることを示している。割当て処理は、欠陥管理情報を含む記録フォーマットの割当てルールに従うものである。図5Bは、図5Aに対応する割当て情報テーブルを示す。
【0036】
図6A、6Bは、回復ブロックの収容を示す。図6Aは、記録担体のトラックにおけるデータブロックの位置、対応するリアルタイムデータストリーム及び回復ブロックを示す。図5A及び図5Bに示すように、リアルタイムデータストリーム51は、論理アドレスLA0〜LA5を有する複数のブロックを線図的に示している。図4に示すように、トラック41は、不良ブロックを含む物理アドレスPA0〜PA8を有する複数の位置を線図的に示している。図5A及び図5Bに示されるのと異なり、論理アドレスは、矢印62、63により示されるように物理アドレスに割当てられる。第1の矢印62は、論理アドレスLA2の物理アドレスPA4への割当てを示す。物理アドレスPA3のブロックは、リアルタイムデータの割当てに際しスキップされている。物理アドレスPA3のブロックをスキップすることにより、アドレス[PA0〜PA8]のアドレス範囲に物理的に含まれる回復ブロック61のための位置が形成される。最後の矢印63は、論理アドレスLA5の物理アドレスPA8への割当てを示しており、この割当ては、回復ブロック61が含まれていることにより図5A及び図5Bに示すものよりずれている。図6Bは、図6Aに対応する割当て情報テーブルを示す。この割当てルールは、リアルタイムデータストリームの割当て時に良好なブロックが時折スキップされるよう割当てユニット32を制御することで回復ユニットにより調整されることに注意されたい。回復データは、このスキップされた良好なブロックに書き込まれる。
【0037】
図6A及び図6Bに示される割当て情報テーブルには、回復ブロックの位置を直接指示する情報が含まれていないことに注意されたい。回復ブロックの位置は、別個の回復テーブルに含ませることができ、この回復テーブルは、不揮発性メモリ内に保持される又は記録担体上に記憶される。或いは又、回復ブロックの位置は、割当て情報テーブルに、割当てブロック毎にブロックの種類を示す追加的なステータスインジケータを含ませることにより、又は回復ブロックの物理アドレスを含む割当てテーブルの別の部分を含ませることにより、割当て情報テーブルに組込むことができる。実施例においては、回復ブロックの位置を個別に保持したり又は記憶させたりしないが、回復ブロック自体には識別可能にするための独自のパターンを付与する。取出しユニットは、このような回復ブロックを取出すにあたり、回復ブロックの可能性があるブロックを、例えば図6A及び図6Bに示される割当てテーブルで欠落している物理アドレスにおいて検索するとができる。
【0038】
この装置の実施例において、回復ユニット33は、記録担体上の予め定めた位置に回復ステータス情報を記録するように構成されている。この記録ステータス情報は、例えば、「記録処理が進行中である」フラグを含み、予め定めたコンテンツを有する記録担体上のシステム領域に入れることができる。記録セッションが完了したらこのフラグをリセットする必要があることは勿論である。実施例において、割当てユニット32は、回復ブロックに対し少なくとも1つの予め定めた位置が割当てられるよう制御される。最初の回復ブロックは、記録担体上の固定絶対物理アドレスに位置させることができる。この最初の回復ブロックは、記録セッションの状態を示すフラグと回復ブロックの位置を示すポインタ情報とを含む回復ステータス情報を有しうる。ポインタ情報は、進行中の記録セッションに関する他の回復ブロックへのリンクを構成する。他の例においては、物理アドレス空間を物理アドレス範囲に細分し、各範囲に固定位置が予約されるようにする。例えば1024ブロックの物理アドレス範囲の各々が、その範囲の始まりに対して物理アドレス512に回復ブロックを有するようにする。
【0039】
実施例において、記録装置は不揮発性メモリを有し、回復ユニット33は、この不揮発性メモリ内に回復ステータス情報を記憶させるよう構成されている。電源異常の際に不揮発性メモリが最新の回復ステータスを含み、電源投入時に不揮発性メモリ内の回復ステータスが取出されるようになっている。この回復ステータスにより、記録処理が進行中であったことが示された場合には、回復処理が起動される。不揮発性メモリは更に、回復ブロックの位置を示すポインタ情報又は回復ブロックにまだ記録されていない回復情報の追加量を含むようにしてもよい。
【0040】
この装置の実施例において、回復ユニット33は、記録されなかった割当て情報を回復するための回復データを生成するよう構成されている。ある種の装置においては、既に使用されている割当てユニットまたはファイルシステムが、割当テーブルの回復機構を有することに注意されたい。しかし、本発明の回復ユニットは(更に)、回復データおよび回復ステータス情報の双方又はいずれか一方において最後に発生された割当て情報を含みうる。それゆえ、電源投入時の回復処理により、まず最後の割当テーブルを回復させることができ、続いて回復ブロックから更なるデータを回復させることができる。
【0041】
実施例において、回復ユニット33は、回復ブロックに固有のシグニチャを含ませるよう構成されている。固有のシグニチャは、例えば、予め定めた値の複数のビットを含む回復ブロックの固定ヘッダとすることができる。このシグニチャは、ユーザデータのブロックが既知のコンテンツのヘッダも有しているブロック内の位置にあるように選択することができる。簡単なフラグにより、記録処理が進行中であったことを示すようにしうる。この固有のシグニチャにより、ブロックに対するポインタ情報を独立して維持することなく回復ブロックを検索することができるようになる。回復ブロックが、他の回復ブロックに対するポインタ情報、例えば先行する回復ブロックおよび次の回復ブロックの双方又はいずれか一方に対するポインタ情報を含むようにしてもよい。
【0042】
実施例において、回復ユニット33は、割当て手段を制御して、回復ブロックに少なくとも2つの連続する物理アドレスを割当てるよう構成されている。既存の割当てルールは、物理アドレスの範囲における不良ブロックによる中断数を限定することができ、例えば、連続する範囲の192ブロックにおいて最大10ブロックが不良であると、これらの10ブロックにより、最大で5つの中断を発生しうることに注目されたい。それゆえ、2以上の物理アドレスを回復ブロックに割当てることにより、中断数が制限され、他の割当てオプションへの影響がより小さくなる。不良ブロックに隣接する少なくとも1つの物理アドレスを割当てることによっても同様の効果が得られる。実施例において、回復ユニット33は、割当て手段を制御して、特に、欠陥管理領域に物理アドレスを割当てることにより、または不良ブロックの近傍に物理アドレスを割当てることにより、欠陥管理情報に応じて回復ブロックに物理アドレスを割当てるよう構成されている。
【0043】
実施例において、回復ユニット33は、割当てユニット32を制御して、回復ブロックに以前に割当てられていた物理アドレスの割当てを解除するよう構成されている。この割当て解除は、リアルタイムデータストリームの一部に対して、この部分に対応するメタデータを記録した後に行われる。このメタデータを記録した後では、回復情報は機能を有さなくなる。それゆえ、割当てを解除したブロックは他の目的に使用しうるようになる。
【0044】
本発明を、実施例を参照して、主として補助データとしての回復データに基づき説明したが、本発明における補助データとは、電源中断後の回復以外の目的のために、リアルタイムデータのストリームと共に追加の比較的低いビットレートのチャネルとして記憶する必要があるリアルタイムデータに関連するいかなる種類のデータも意味することに注意されたい。本発明は、ブルーレイディスクや、CD―RWや、DVD+RWの記録フォーマットのような種々の既に定められた記録フォーマットに用いることができる。欠陥管理に用いられる割当てルールに補助ブロックを含ませることにより、種々の欠陥管理システムを本発明に好適に適用することができる。また、情報担体として光ディスクを記載したが、例えば磁気ハードディスクのような他の媒体を用いることもできる。
【0045】
いかなる参照符号も本発明の範囲を制限するものでなく、また本発明は、ハードウェアおよびソフトウェアの双方により実行することができ、複数の「手段」は、同一のハードウェアアイテムにより構成することができることに注意されたい。更に、本発明の範囲は、実施例に限定されるものでなく、本発明は、上述したそれぞれの新規な特徴またはこれら特徴のいかなる組合せにも存するものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1a】図1aは、記録担体を示す線図である(上面図)。
【図1b】図1bは、記録担体を示す線図である(断面図)。
【図2】図2は、記録装置を示す線図である。
【図3】図3は、読取り装置を示す線図である。
【図4】図4は、記録担体のトラックにおけるデータブロックの位置を示す線図である。
【図5A】図5Aは、記録担体のトラックにおけるデータブロックの位置及び対応するリアルタイムデータストリームの位置を示す線図である。
【図5B】図5Bは、図5Aに対応する割当て情報を示す。
【図6A】図6Aは、記録担体のトラックにおけるデータブロックの位置、対応するリアルタイムデータストリームの位置及び回復ブロックの位置を示す線図である。
【図6B】図6Bは、図6Aに対応する割当て情報を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定めた記録フォーマットに従ってリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を記録するための装置であって、この装置は、
論理アドレスを有するブロックの情報を表すマークを記録担体上のトラックに記録するための記録手段と、
トラックの物理アドレスに各ブロックを位置決めすることにより記録処理を制御する制御手段と
を有しており、この制御手段は、
割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行うアドレス手段と、
少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報を生成し維持するための割当て手段と、
前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体上に補助ブロックとして記録するための補助データ手段と
を有し、この補助データ手段は、前記割当て手段に結合されて前記補助ブロックに物理アドレスが割当てられるようになっており、これら補助ブロックの物理アドレスは、論理アドレスに対する割当処理から除かれるようになっており、且つこれらの物理アドレスが前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在するようにする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記補助データ手段は、
前記リアルタイムデータストリームのレンダリングを制御するためのメタデータを生成し維持し、前記一部のリアルタイムデータストリームに関連する少なくとも一部のメタデータを、当該一部のリアルタイムデータストリームを記録した後に前記記録担体上に記録するメタデータ手段と、
対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータの取出しを可能とする回復データを生成し、この回復データを前記補助ブロックに記録するための回復手段と
を有する装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、
前記回復手段は、前記記録担体上の予め定められた位置に回復ステータス情報を記録するよう構成されている装置。
【請求項4】
請求項2に記載の装置において、
この装置は、不揮発性メモリを有し、前記回復手段は、この不揮発性メモリ内に回復ステータス情報を記憶するよう構成されている装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の装置において、
前記回復手段は、回復ブロックの位置を示すポインタ情報を含む回復ステータス情報を生成するよう構成されている装置。
【請求項6】
請求項2に記載の装置において、
前記回復手段は、記録されなかった割当て情報を回復するための回復データを生成するよう構成されている装置。
【請求項7】
請求項2に記載の装置において、
前記補助データ手段は、他の補助ブロックに対するポインタ情報及び固有のシグニチャの双方又はいずれか一方を、前記補助ブロック内に含ませるようになっている装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、
前記補助データ手段は、前記割当て手段を制御して、前記補助ブロックに少なくとも2つの連続した物理アドレスが割当てられるようになっている装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、
前記補助データ手段は、前記割当て手段を制御して、特には欠陥管理領域に物理アドレスを割当てることにより、または不良ブロックの近傍に物理アドレスを割当てることにより、欠陥管理情報に応じて補助ブロックに物理アドレスを割当てるよう構成されている装置。
【請求項10】
請求項2に記載の装置において、
前記回復手段は、前記割当て手段を制御して、前記一部のリアルタイムデータストリームに対応するメタデータを記録した後に、当該一部のリアルタイムデータストリームのための回復ブロックに以前に割当てられていた物理アドレスの割当てを解除するようになっている装置。
【請求項11】
予め定めた記録フォーマットに従うリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を読取るための装置であって、この装置は、
論理アドレスを有するブロックの情報を表す、記録担体上のトラックにあるマークを読取るための読取手段と、
トラックの物理アドレスにある各ブロックを特定することにより読取処理を制御する制御手段と
を有しており、この制御手段は、
前記少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行うアドレス手段と、
前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体から補助ブロックとして読取るための補助データ読取手段と
を有し、これら補助データブロックは、論理アドレスに対する割当処理から除かれるような物理アドレスを有し、且つ前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在する装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、
前記補助データ読取手段は、
前記記録担体上の前記一部のリアルタイムデータストリームに関連するメタデータを読取り、メタデータに応じて前記リアルタイムデータストリームのレンダリングを制御するメタデータ読取手段と、
前記補助ブロックからの回復データを読取り、この回復データに応じて、対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータを取出すための回復手段と
を有する装置。
【請求項13】
予め定めた記録フォーマットに従ってリアルタイムデータストリームのリアルタイムデータを含む情報を記録担体上のトラックに記録する方法であって、この方法は、
論理アドレスを有するブロックの情報を記録する記録処理と、
トラックの物理アドレスに各ブロックを位置決めすることによりこの記録処理を制御する制御処理と
を有し、この制御処理は、
割当て情報に基づき、論理アドレスを物理アドレスに変換する及びその逆の変換を行う変換ステップと、
少なくとも一部のリアルタイムデータストリームに対し少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックを割当てることを含む割当て情報を生成し維持するステップと、
前記リアルタイムデータに関連する補助データを処理し、この補助データを前記記録担体上に補助ブロックとして記録する補助データ処理ステップと、
これら補助ブロックに物理アドレスを割当てるステップであって、これら補助ブロックの物理アドレスが、論理アドレスに対する割当処理から除かれるようにし、且つこれら物理アドレスが、前記一部のリアルタイムデータストリームに割当てられた少なくとも1つの論理的に隣接する範囲のブロックに対応する物理アドレスの範囲内またはその近傍に存在するようにするステップと
を有する方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記補助データ処理ステップは、
前記リアルタイムデータストリームのレンダリングを制御するためのメタデータを生成し維持し、前記一部のリアルタイムデータストリームを記録した後に、当該一部のリアルタイムデータストリームに関連する少なくとも一部のメタデータを前記記録担体上に記録するステップと、
対応するメタデータが記録されなかったリアルタイムデータの取出しを可能とする回復データを生成し、この回復データを前記補助ブロックに記録するステップと
を有する方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2007−509450(P2007−509450A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530967(P2006−530967)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051950
【国際公開番号】WO2005/034117
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】