説明

情報伝達経路探索システム

【課題】ユーザから送信要求を受けた情報が廃棄されることが無い情報伝達経路探索システムを提供する。
【解決手段】情報端末15より、自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが送信された場合には、基地局14を介してこれを受信すると共にサーバー11に当該コンテンツ名を登録し、又はゲートウェイ12を介してオーバーレイネットワークにおいて当該コンテンツ名を登録し、情報端末15より、取得希望のコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された送信要求パケットが送信された場合には、基地局14を介してこれを受信するとともに当該コンテンツ名を介して、これが既に登録されているドメイン10内のサーバー11を検索し、受信した基地局と当該コンテンツ名が登録されているサーバー11が同一のドメイン10内にある場合には、当該サーバー11から当該コンテンツ名についての情報を読み出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グローバルネットワークの複数のドメインに仮想的なオーバーレイネットワークを形成し、各デバイスからの情報をコンテンツ名を付けて登録し、また登録した情報に付けられたコンテンツ名に基づいてこれを伝達させる経路を探索するための情報伝達経路探索システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来における記憶ネットワーク7の構成例を示している。この記憶ネットワーク7によれば、互いに有線接続されてなる複数のIR(Information Routers)71と通常のルーター74を有しており、このIR71、ルーター74が網目状にネットワークを形成している。このIR71は、記憶(cache)メモリ又はストレージユニットを備えるルーターであるのに対して、通常のルーター74は、cacheメモリが特段設けられていない。
【0003】
このようなグローバル記憶ネットワーク7に対して実際に情報端末72aから情報を登録したい場合には、当該情報端末72から情報を図示しない基地局又は有線を介してグローバル記憶ネットワーク7に送信し、いくつかのIR71に当該情報を登録する。IR71は、情報を転送する際には、必要な時に転送情報をIR71におけるcacheメモリにて実際に記憶させる。当該情報端末72から情報を各IR71に向けて図示しない基地局又は有線を介して送信し、当該情報を登録する。この登録すべき情報は、いくつかのIR71におけるcacheメモリ又はストレージユニットにおいて実際に記憶させる。IR71、ルーター74を持つ記憶ネットワークに、同じ情報がいくつかのIR71に記憶できる。また、情報端末72が情報を取得したいときには、要求された情報のコピーを持っている最も近い位置にあるIR71からそのコピーを取得することができる。
【0004】
図6の説明に戻ると、同一のコンテンツ名に関するコンテンツ情報が複数のIR71に保存された状態となる。また、他の情報端末72bを使用するユーザがその登録されている情報を取得したい場合には、送信要求パケットをこのグローバル記憶ネットワーク7へ送信する。そして、その送信要求パケット内に記述されているコンテンツ名に応じたコンテンツ情報を記憶している最も近いIR71又は図示しないサーバーに向けてその送信要求パケットを転送する。次に、その送信要求パケットが転送されたIR71又は図示しないサーバーから、コンテンツ情報のデータを情報端末72bへと送信する。
【0005】
例えば、情報端末72aにおいて生成された情報をグローバル記憶ネットワーク7へ送信し、この情報は、それぞれのIR71に記憶されることとなる。仮に情報端末72bが当該情報を取得したい場合には、その情報端末72bから要求された情報を保有している最も近い位置にあるIR71からその情報を取得する。これにより、情報端末72bは、遠方にある情報端末72aに対して、情報取得のための問い合わせをする必要が無くなる。
【0006】
図7は、従来におけるIR71の構成を示している。このIR71は、CCN(Content-centric network)に基づくものである(例えば、特許文献1参照。)。このIR71は、ストレージ81、FIB(Forwarding Content Base)82、PIT(Pending Interest Table)83の3つの基本構造からなる。ストレージ81は、情報端末72から送信されてくる情報コンテンツデータを実際に記憶するための記憶領域である。実際にユーザから送信要求パケットを受信した場合に、その要求されている情報が既にこのストレージ81に記憶されている場合には、ここから読み出してユーザに返信することとなる。FIB82は、コンテンツ情報に基づいたフォワーディングテーブルであり、コンテンツ情報の名前とコンテンツ情報自体を取得するためのインターフェース等に関する情報を記録している。送信要求パケットを受信した場合、かかるFIB82に基づいてコンテンツ名を取得できそうなインターフェースを識別し、当該送信要求パケットを転送する。PIT83は、過去において同一のコンテンツ情報が他のIR71から要求されたことが記憶されている場合には、当該他のIR71から直接に辿ることができる送信経路等を示すパス(インターフェース)が記録される。
【0007】
即ち、FIB82は、送信要求パケットの中継に使用されるものであり、PIT83は、中継した送信要求パケットを辿れるインターフェースを保存するものである。
【0008】
そして、このIR71が送信要求パケットを受信した場合、自らのメモリ内にその送信要求されているコンテンツ情報のデータが存在する場合には、これを含めたデータパケットを返信すると共に、受信した送信要求パケットを廃棄する。仮に、このユーザから要求されている情報が、ストレージ81において記録されなく、かつFIB82、PIT83のいずれにおいてもそれに対応する情報が記述されていない場合には、そのユーザからの要求を廃棄してしまう扱いとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−277234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述したCCNに基づく情報伝達経路探索システムは、以下の問題点があった。
【0011】
先ず、情報端末72から送信要求を受けたコンテンツ情報がその記憶ネットワーク7内における当該情報端末72が属しているドメイン10の何れのIR71にも無い場合には、記憶ネットワーク7の他のドメインについてその情報の検索を行うことになる。かかる場合には、情報端末72を始めとしたデバイスから情報登録を希望した場合に、情報にコンテンツ名を付けてグローバル記憶ネットワーク7全域に流す(フラディング)。そして、この情報端末72から情報を取得する場合、送信要求パケットをグローバル記憶ネットワーク7全域にフラディングする。しかし、このフラディングをグローバル記憶ネットワーク7全域に対して行うと、ネットワークの拡張が却って困難となる。
【0012】
また、上述した従来のCCNに基づく情報伝達経路探索システムでは、例えば情報端末72がルーターの同じインターフェースに複数存在する場合において、ある情報端末72が記憶ネットワーク7に対して送信要求パケットを送信した場合には、一の情報端末72が送信要求パケットを全く送信していないにも関わらず、他の情報端末72にその送信要求された情報が送られてしまうという問題点もあった。また、情報端末72が送信要求パケットを当初送信したドメインから別の場所に移動してしまった場合には、ルーター自体のインタフェースが以前のままであるから、情報端末72のIDを認識することができず、サポートすることができないので、情報伝送できないという問題点もあった。これに加えて、いわゆるone to one コミュニケーション等を自然にサポートすることができないという問題点もあった。
【0013】
また上述した従来のCCNに基づく情報伝達経路探索システムでは、仮に、この情報端末72から要求されている情報が、IR71内のストレージ81において記録されなく、かつFIB82、PIT83のいずれにおいてもそれに対応する情報が記述されていない場合には、その情報端末72からの要求を廃棄してしまう扱いとなっていた。例えば、遠方にあるIR71内のストレージ81内に情報が登録されていても、送信要求を出した情報端末72の近くにあるIR71内にその情報が登録されていない場合には、記憶ネットワーク7内には情報が登録されていても情報端末72によりこれを取得することができないという不合理があった。
【0014】
また上述した従来のCCNに基づく情報伝達経路探索システムでは、トポロジーの観点から、情報の責任の所在がどこであるのか分からないという問題点もあった。
【0015】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、グローバルネットワークの複数のドメインに仮想的なオーバーレイネットワークを形成し、各デバイスからの情報をコンテンツ名を付けて登録し、また登録した情報に付けられたコンテンツ名に基づいてこれを伝達させる経路を探索するための情報伝達経路探索システムにおいて、グローバルネットワーク全域へのフラディングを避けて、一番近い所望の情報を効率的に取得でき、全く関係のない情報端末に対して他の情報端末72により送信要求された情報が送られてしまうのを防止し、更に、ネットワーク内において情報が存在している限り、何れの情報端末であっても当該情報を確実に取得することが可能な情報伝達経路探索システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1記載の情報伝達経路探索システムは、グローバルネットワークの複数のドメインに仮想的なオーバーレイネットワークを形成し、各デバイスからの情報をコンテンツ名を付けて登録し、また登録した情報に付けられたコンテンツ名に基づいてこれを伝達させる経路を探索するための情報伝達経路探索システムにおいて、各ドメインは、送信されてきたコンテンツ情報をコンテンツ名を付けて登録するとともに、送信されてきたパケットを上記コンテンツ名に基づいて転送するルーターと、上記ルーターから転送されてきた上記コンテンツ情報をコンテンツ名を付けて登録するサーバーと、上記ルーターから転送されてくるコンテンツ情報をオーバーレイネットワークを使用して管理するとともに、送られてきたパケットをコンテンツ名に基づいて転送するゲートウェイとを有し、一のドメインにより、デバイス(情報端末、ルーター、サーバーの何れか)から自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが受信された場合、上記ルーターは、当該コンテンツ情報につきコンテンツ名及び当該コンテンツ名を介して伝達経路を探索するためのルーティング情報を登録し、上記オーバーレイネットワークは、上記コンテンツ名及び当該コンテンツ情報の存在するドメイン及びそれを取得するための経路となるゲートウェイに関する経路情報を登録し、情報端末より、取得希望のコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された送信要求パケットが送信された場合には、当該コンテンツ名を介して、これが既に登録されているドメイン内のルーター又はサーバーを上記登録したルーティング情報に基づいて探索し、受信したドメイン内の何れかのルーター又はサーバー内に当該コンテンツ名が登録されている場合には、当該ルーター又はサーバーから当該コンテンツ名についてのコンテンツ情報を読み出して上記情報端末へ直接送信することを特徴とする。
【0017】
このとき、情報端末から要求されたコンテンツ情報を保有している最も近くにあるルータ又はサーバーから当該コンテンツ名についてのコンテンツ情報を読み出して、その情報端末に直接送信するようにしてもよい。
【0018】
請求項2記載の情報伝達経路探索システムは、請求項1記載の発明において、受信したドメイン内の何れかのルーター又はサーバー内に当該コンテンツ名が登録されていない場合には、上記送信要求パケットを当該ドメイン内のゲートウェイへ送信し、更に上記オーバーレイネットワークは、そのゲートウェイへ送信された上記送信要求パケットを、上記登録した経路情報に基づいて当該コンテンツ名を登録している最も近い位置にある他のドメインに転送し、更に当該他のドメイン内において当該コンテンツ名を登録している最も近い位置にあるルーター又はサーバーにこれを転送し、当該ルーター又はサーバーから当該コンテンツ名についてのコンテンツ情報を読み出して上記情報端末へ直接送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
上述した構成からなる情報伝達経路探索システムでは、最寄のドメイン内の何れのサーバーにおいて所望のコンテンツ情報が記憶されていない場合には、コンテンツ名を登録しているオーバーレイネットワークを介して情報を取得することができるため、従来のように所望の情報が記録されているドメインが見つかるまで延々と全てのドメインに対して情報検索を行うのを防止することができる。また、本発明によれば、ユーザから送信要求を受けたコンテンツ情報が見つからない場合に廃棄することなく、検索し続けることが可能となる利点もある。
【0020】
また、本発明では、情報を登録する際に、或いは情報の送信を要求する際に、ネットワーク全域へのフラディングを行うのを防止することができる。
【0021】
これに加えて、デバイス(情報端末・ルーター・サーバー)にIDを付けているため、ネットワーク自身が各デバイスを認識でき、One-to-one コミュニケーションを自然にサポートできます。更に、そのコンテンツ名の付け方が、局所的な名称と、ドメインの名称とを合わせてグローバルな名称とすることができ、各ドメイン自身が、自らのドメイン内の情報を正確に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した情報伝達経路探索システムの構成例を示す図である。
【図2】ドメインの詳細な構成例を示す図である。
【図3】本発明を適用した情報伝達経路探索システムにおける情報登録方法について説明するための図である。
【図4】本発明を適用した情報伝達経路探索システムにおける情報検索方法について説明するための図である。
【図5】本発明を適用した情報伝達経路探索システムにおける情報検索方法について説明するための他の図である。
【図6】従来におけるグローバル記憶ネットワークの構成例を示す図である。
【図7】従来におけるルーターの一構成例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明を適用した情報伝達経路探索システム1の構成例を示している。この情報伝達経路探索システム1では、グローバルネットワークの複数のドメイン10a〜10cがゲートウェイ12を介して接続されている。情報伝達経路探索システム1は、複数のドメイン10に跨って仮想的なオーバーレイネットワークを形成している。この情報伝達経路探索システム1では、各デバイスからの情報をコンテンツ名を付けて登録し、また登録した情報に付けられたコンテンツ名に基づいて、これを伝達させる経路を探索するシステムである。
【0025】
この仮想的なオーバーレイネットワークは、コンピュータネットワークの上に構築された別のネットワークであり、各ノード(ゲートウェイ12)は、下位ネットワークのトポロジーを意識することなく通信を行うことが可能となる。この仮想的なオーバーレイネットワークは、IPアドレスが指定されていない目的地へルーティングメッセージを送出することも可能である。
【0026】
図2は、ドメイン10の構成例を示している。デバイス(情報端末15・サーバー11・ルーター13)から送信されてきたコンテンツ情報をコンテンツ名を付けて登録するとともに、送信されてきたパケットをコンテンツ名に基づいて転送するルーター13と、自身が保有するコンテンツ情報を他のデバイス(情報端末15・サーバー11・ルーター13)に提供するサーバー11と、ルーター13から転送されてくるコンテンツ情報をオーバーレイネットワークを使用して管理するとともに、送られてきたパケットをコンテンツ名に基づいて転送するゲートウェイ12とを有している。
【0027】
サーバー11は、ハードディスク等を始めとした各種ストレージで構成されており、各ドメイン10における他のデバイスにコンテンツ情報を提供し、又は自身でこれを登録する。ちなみに、サーバー11は、このコンテンツ情報を自身で登録するときには、その情報の存在をドメイン10やオーバーレイネットワーク等に通知する必要がある。
【0028】
ちなみに、情報端末15は、通常コンテンツ情報を提供することは行わず、むしろ送信要求パケットを送信する場合が多く、またこれに対する返信としてデータパケットを受け取る場合が多い。
【0029】
ゲートウェイ12は、情報伝達経路探索システム1において他のドメイン10と接続するためのプロトコルトランスレータ、シグナル変換器として構成されるものであり、ドメイン10間において互いにプロトコルが異なるものであっても互いに相互接続が可能なように処理を行うデバイスである。また、このゲートウェイ12は、上述したように他のドメイン10と協働して仮想的なオーバーレイネットワークを形成する。
【0030】
ルーター13は、光ファイバを接続するためのポートが複数に亘り設けられている。ルーター13には、cacheメモリ又はストレージユニットを初めとした記憶手段が更に設けられていていてもよく、そのルーター13内の記憶手段を介して実際に情報を記憶させるようにしてもよい。そして、ルーター13は、コンテンツ名に基づいてフォワーディング(情報送出)を行う機能も有している。
【0031】
基地局14は、情報端末15から受信した無線信号を受信し、これをルーター13へと送信する。この基地局14は、これが属するドメイン10内の領域内の無線信号を検出することができるように複数個所に亘って配設されている。また、この基地局14はあくまで情報端末15との間で無線通信により情報を送受信する場合においては必須ではあるが、情報端末15が各ドメイン10との間で有線通信により情報を送受信する場合には、必須とならない。即ち、この情報端末15とドメイン10の間で有線通信に基づいて情報を送受信する場合には、この基地局14を介すことなく、情報端末15は、ルーター13に対して直接的に有線を介して情報を送信し、或いはルーター13から直接的に有線を介して情報を受信する。
【0032】
情報端末15は、各ドメイン10に応じて設けられた基地局14との間で無線信号を送受信すべく、携帯できるように構成されたデバイスである。即ち、この情報端末15は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等に搭載されてデータ通信を行うための装置を含むものであるが、一般には音声による通話を行うための携帯電話等を初めとしたモバイル端末であり、特に小型軽量で携帯性に特化した機器として構成されている。但し、この情報端末15は無線通信により情報を送受信するデバイスに限定されるものではなく、PC等のような有線ケーブルにより情報を送受信するデバイスとして具体化されるものであってもよい。
【0033】
上述した構成からなる本発明では、ユーザは自己の情報端末15を介して自身の保有するコンテンツ情報を情報伝達経路探索システム1において登録をすることができる。また情報端末15以外に、ルーター13、サーバー11についても同様に自身の保有するコンテンツ情報を情報伝達経路探索システム1において登録することができる。即ち、このコンテンツ情報の登録要求主体は、デバイス(ルーター13、サーバー11、情報端末15等)である。かかる場合には、当該コンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットを情報伝達経路探索システム1へと送信し、そのコンテンツ名を登録することとなる。
【0034】
またユーザは、この情報伝達経路探索システム1において実際に取得希望のコンテンツがある場合には、取得希望のコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された送信要求パケットを情報端末15を介して送信する。情報伝達経路探索システム1は、かかる送信要求パケットを受信し、当該コンテンツ名についての情報を読み出してこれをデータパケットとして情報端末15へ送信する。
【0035】
表1は、これら各パケットのタイプを示している。登録要求パケットは、実際に登録要求をするためのコンテンツ名、署名、メタデータ等が記述され、更に頒布方針等が詳細に記述されている。また送信要求パケットは、実際に送信要求をするためのコンテンツ名、署名に加え、実際に送信要求をする情報端末15のIDや各種パラメータからなる。またデータパケットは、コンテンツ名、署名、メタデータに加え、実際に読み出したコンテンツデータを含めて構成されるものである。
【0036】
【表1】

【0037】
また、表2は、実際にコンテンツ名をパケットに重畳させて送受信する際の基本コンセプトを示したものである。一の情報は、通常LIN(Local Information name)に割り当てられる。このLINは、この情報端末15のユーザによって割り当てられる。LINは、一のドメイン10内において使用されるものである。また、この一の情報は、一のドメイン10以外の他のネットワークにおいても通用するグローバルネームを持っている。そのグローバルネームをGIN(Global Information Name)という。このGINは、グローバルエリアにおいて使用される。仮に情報が一のドメイン10において存在しない場合には、他のドメイン10において実際にその所望の情報が記録されているサーバー11やルーター13へのアクセスが重要となる。GINにおける“LIN # Domain Name”は、他のドメイン10に転送される場合における、当該他のドメイン10の名前を示している。
【0038】
またIDHostkは、情報端末15のIDである。IDHostkは、IPアドレスの場合もあれば、ID/Locator Splitを使用する場合には、自らが作成したIDの可能性があります。表2にID/Locator Splitを使う場合に情報端末のIDです。
【0039】
またゲートウェイ12は、2種類のIDを保有している。一のIDは、情報端末15のIDの同類のものであり、通常の通信に用いられるものである。他のIDは、オーバーレイネットワークを形成し、情報管理を行うためのIDである。表2に示すIDは、そのオーバーレイネットワークのためのIDである。
【0040】
【表2】

【0041】
また、表3は、各ルーター13が保有している機能とデータ構成を示している。ルーター13内に実装されているキャッシュメモリ又はストレージには、そのコンテンツ名とその詳細なコンテンツデータが記憶される。表3の例では、コンテンツ名としてLIN5が記述され、さらにそのコンテンツ名LIN5に対応させたコンテンツ情報も記述されている。
【0042】
また、この各ルーター13には、各種パケットを転送するためのルーティングテーブルというデータ構造が設けられている。このルーティングテーブルというデータ構造がある。このルーティングテーブルにパケット転送先のルーター13に関する情報も記述される。
【0043】
例えば、LIN1と記述された送信要求パケットがLocator1というルーター13に、またLIN2と記述された送信要求パケットがLocatorkというルーター13に送られる旨が記述される。また、ID1というホストを送信先とするパケットがLocator2というルーター13に送られる旨が記述されている。これは一般のone-to-oneコミュニケーションである。
【0044】
これは、コンテンツ情報がそのドメイン10内において存在しないため、"IGW"という名前のゲートウェイ12を介してオーバーレイネットワークから、又は他のドメイン10から所望のコンテンツデータを取得するべく、送信要求を送る旨の表示がなされている。
【0045】
【表3】

【0046】
また表4では、ゲートウェイ12が保有する機能とデータ構造の例を示している。このデータ構造の例では、ルーティングテーブル、フィンガーテーブル、情報マネジメントテーブルの3種で構成されている。
【0047】
情報マネジメントテーブルではコンテンツ情報の名前LINについてそれぞれオリジンドメインと、ドメイン並びにゲートウェイに関する情報(”ドメイン&ゲートウェイ“)が記述されている。このオリジンドメインには、実際にこのコンテンツ名“LIN1“、”LINk“が一番最初に発生し記憶されているドメイン10が示されている。LIN1は、オリジンドメインが"Domain1"であり、LINkは、オリジンドメインが"Domaink"である。
【0048】
“ドメイン&ゲートウェイ”では、オリジンドメインの他、コピーを持っているドメイン10と通してこのコピーをアクセスできるゲートウェイ12が記述されている。例えばLIN1という情報については、オリジンドメイン"Domain1"に対してゲートウェイIGW11を介してアクセス可能であることが、また、LINkという情報については、オリジンドメイン"Domaink"に対してゲートウェイIGWk1を介してアクセス可能であることが示されている。
【0049】
またLIN1という情報は、ドメイン&ゲートウェイに記述されているように、オリジンドメインである"Domain1"以外に、ドメイン10としての"Domain2"にもデータがキャッシュされており、Domain2 におけるコンテンツ情報のコピーに対してアクセスするために、IGW21或いはIGW22を介して行う。またLINkは、ドメイン&ゲートウェイに記述されているように、オリジンドメインである"Domaink"以外に、ドメイン10としての"DomainM"にもデータがキャッシュされており、ゲートウェイ12としてIGWM1介して"DomainM"に存在している情報のコピーをアクセスでき、更に、"DomainN"にもデータがキャッシュされており、ゲートウェイ12としてIGWN1を介して、"DomainN"に存在している情報のコピーをアクセスできる。
【0050】
このようにゲートウェイ12が保有する情報マネジメントテーブルでは、それぞれのコンテンツ名が記録されているオリジンドメイン及び/又は他のドメイン10等が一覧表として記述されている。
【0051】
また、情報マネジメントテーブルにおいてはルーティングテーブル、フィンガーテーブルも記述されている。ルーティングテーブルでは、外部から送信要求パケットをドメイン10内に転送するルーティング情報と、端末間で通信を行うためのルーティング情報とが記述されている。またフィンガーテーブルは、ゲートウェイオーバレイを作るためのテーブルである。
【0052】
【表4】

【0053】
次に、本発明を適用した情報伝達経路探索システム1の動作について説明をする。
【0054】
先ず図3に示すように、サーバー11から、自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが送信される。この登録要求パケットは、ドメイン10内においてルーター13、基地局14、ゲートウェイ12等、全域に亘って流す(フラディング)。そして、この登録要求パケットを受けた、ルーター13、基地局14、ゲートウェイ12は、それぞれルーティング情報を登録する。そしてゲートウェイ12を介してオーバーレイネットワークに対しても登録処理を行う。このとき、ゲートウェイ12は上述したフィンガーテーブルを介して、そのコンテンツ情報を、当該コンテンツ情報に応じた管理担当のゲートウェイ12に登録する。この管理担当のゲートウェイ12を検出する方法としては、コンテンツ名をhash(ハッシュ)するようにしてもよい。このハッシュは、いわゆる可変長のメッセージから固定長の値を生成することである。このコンテンツ名のハッシュを通じてIDを取得し、このIDを介してフィンガーテーブルを通じて管理担当のゲートウェイ12を検出する。
【0055】
また、情報端末15以外のデバイス(ルーター13、或いはサーバー11)から自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが送信されてきた場合には、ドメイン10内において同様にフラディングされるとともに、オーバレイネットワークに登録する。
【0056】
またサーバー11に記録されたという情報は、ゲートウェイ12−1〜12−3の何れか1以上を介して仮想的なオーバーレイネットワークに登録されることとなる。その目的としては、他のドメイン10bから本ドメイン10aに存在している情報をサーチするためである。このとき、このサーバー11に登録されているコンテンツ名も、ゲートウェイ12−1〜12−3を介して送信することにより、複数のドメイン10に跨って形成された仮想的なオーバーレイネットワークにおいて登録し、またこれを管理するようにしてもよい。
【0057】
かかる場合においても各ルーター13が保有しているルーティングテーブルにおいては、転送先のデバイスが記述されることとなる。例えば、送信要求パケットが送信されてくる場合に、ゲートウェイ12−3、ルーター13−4、13−3の順に送信要求パケットが転送される場合には、ゲートウェイ12−3にはその転送先(NextHop)としてルーター13−4が記述され、またルーター13−4にはその転送先(NextHop)としてルーター13−3が記述される。これらの情報がコンテンツ名を介して伝達経路を探索するための伝送経路を示すルーティング情報となるが、当該ルーティング情報を各ルーター13に登録することにより、これを介して事後的に容易に探索することも可能となる。
【0058】
表5は、会社A|NWGN|TIONからなるLINについて、ゲートウェイ12に記述されている情報マネジメントテーブルの例を示している。
【0059】
【表5】

【0060】
この表5では、オリジンドメインは、ドメイン10bであり、そのドメイン10bにアクセスするためには、ゲートウェイ12−1〜12−3を介してアクセスできることが示されている。
【0061】
以上のプロセスを通じて、ドメイン10は、情報端末15より、自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが送信された場合には、基地局14を介してこれを受信し、又はゲートウェイ12を介してオーバーレイネットワークにおいて当該コンテンツ名を登録することが可能となる。また、これに加えて、このオーバーレイネットワークでは、コンテンツ名及び当該コンテンツ情報の存在するドメイン10及びそれを取得するための経路となるゲートウェイ12に関する経路情報を登録する。
【0062】
次に、情報端末15から実際に所望のコンテンツ情報をこの情報伝達経路探索システム1から取得する方法について説明をする。仮に情報端末15がコンテンツ情報を保有している場合には、情報伝達経路探索システム1からこれを取得する必要は無い。その場合には、情報端末15自身が保有するメモリに情報を格納することとなる。これに対して、情報端末15から実際に所望のコンテンツ情報をこの情報伝達経路探索システム1から取得する必要がある場合には、ドメイン10が送信要求パケットを要求された情報のコピーを持っている一番近いサーバー11やルーター13に転送する。かかる場合には、図4に示すように、取得希望のコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された送信要求パケットRが情報端末15から送信された場合には、コンテンツ名とルーティングテーブルとに基づいて、基地局14−3、13−3,13−2,13−1を介してこれを受信する。
【0063】
また、この情報端末15があくまで有線通信によりドメイン10との間で情報を送受信する場合には、この基地局14を介すことなく図示しない有線ケーブルを通じて送信要求パケットRを送信することは勿論である。
【0064】
そして、この送信要求パケットRに記述されているコンテンツ名を介してドメイン10a内の要求された情報のコピーを検索する。そして、送信要求パケットRを受信したドメイン10a内において、当該コンテンツ情報が保存されているサーバー11が存在する場合には、当該サーバー11から当該コンテンツ名についての情報を読み出す動作を行うこととなる。このとき、送信要求パケットRは、基地局14−3をからドメイン10a内の各ルーター13を介してコンテンツ情報を保有している(コンテンツ情報登録し又は保存している)サーバー11へと到達するものとなる。かかる送信要求パケットRの転送は、各ルーター13において記録されているルーティング情報を参照しつつ実行していくこととなる。また、サーバー11から読み出された情報が記述されたデータパケットSは、ルーター13を介して元の基地局14−3へと送信され、更に無線信号化されて情報端末15へと送られ、或いは基地局14−3を介すことなく有線ケーブルを介して情報端末15へと送られることとなる。なお、この送信要求パケットRの経路、データパケットSの経路は必ずしも同一である必要はなく、情報端末15が移動した場合には、基地局14−3以外の他の基地局14を介してこれを受信するようにしてもよい。かかる場合には、通常のend-to-end ルーティングを使用してデータパケットを送信するようにしてもよい。かかる場合には、データパケットのヘッダに目的地IDを情報端末15のID内に含め、情報端末15に向けてルーティングを行うようにしてもよい。
【0065】
上述した例ではあくまで所望のコンテンツ情報がサーバー11に記録されている例であるが、所望のコンテンツ情報が何れかルーター13に記録されている場合においても同様の処理を行うこととなる。また所望のコンテンツ情報が複数のルーター13又はサーバー11に記録されている場合には、当該ルーター13又はサーバー11のうち最も近い位置にあるものからコンテンツ情報を自然に読み出してデータパケットSを送信することとなる。何れが最も近い位置にあるかの判定は、ルーター13内に記録されているルーティング情報に基づいて行うようにしてもよい。
【0066】
このように、送信要求パケットRを受信したドメイン10内に当該コンテンツが登録されているサーバー11又はルーター13がある場合には、そのサーバー11又はルーター13からコンテンツ情報を読み出してデータパケットSを返信していくこととなる。これに対して、送信要求パケットRを受信したドメイン10内に当該コンテンツ名が登録されているサーバー11又はルーター13が存在しない場合には、以下に説明するようなプロセスを実行していくこととなる。
【0067】
図5に示すように、情報端末15から送信要求パケットRをドメイン10cに送信したが、その送信要求パケットRに記述されているコンテンツ名がこのドメイン10cの何れのサーバー11やデバイスに記憶されていなかった場合、当該送信要求パケットRは、ゲートウェイ12−4を介してフィンガーテーブルに基づいてオーバーレイネットワークへと送られる。これにより、当該オーバーレイネットワークへ、コンテンツ名が登録されている他のドメイン10の存在、又はオーバーレイネットワーク自体が当該コンテンツ名を登録しているか否か、を問い合わせることが可能となる。そして、この送信要求パケットRにおいて送信要求されたコンテンツ情報が、受信した基地局14−4の属するドメイン10cとは異なる他のいくつかのドメイン10aが、コンテンツ情報のコピーを保有している場合、受信した基地局14−4の属するドメイン10cに最も近いドメイン10とゲートウェイ12−4に最も近いゲートウェイ12を選択し、当該送信要求パケットRを選択されたドメイン10aとゲートウェイ12へ送信する。当該送信要求パケットRを他のドメイン10aへ送信する。このときゲートウェイ12−1を介して送信要求パケット10が送られるが、これは、上述した表5に示すように情報マネジメントテーブルにおいて管理されていることから、そのドメイン10cとゲットウェイ12−4との距離を割り出すことが可能となるためである。
【0068】
ドメイン10aに送られた送信要求パケットRは、ルーター13内に登録されているルーティング情報に基づいて、実際にそのコンテンツ情報が記録されているルーター13又はサーバー11へと転送される。この転送されるルーター13又はサーバー11は、当初のドメイン10cに対して最も近い位置にあるものとしてもよい。ルーター13又はサーバー11より読み出されたコンテンツ情報は、データパケットSとしてルーター13を介して転送されることになる。このとき、データパケットSの転送経路は、送信要求パケットの送信経路と必ずしも同一である必要は無く、情報端末15を目的地とするend-to-endルーティングを使っているので、全く異なる経路であってもよい。最終的にこのデータパケットSは当初のドメイン10cへと送信され、基地局14−4を介して情報端末15へと送られることとなる。
【0069】
表6は、この送信要求パケットR、データパケットSの構成例を示している。この送信要求パケットRでは、あくまでコンテンツ名(会社A|NWGN|TION)を介して検索を行い、必ず送信要求している情報端末15のIDを付加する。これにより、情報端末15が仮に別のドメイン10の領域に移動した場合においても、その情報端末15に対してIDを介して送信することが可能となる。データパケットは、このコンテンツ名に対応するコンテンツ情報を付加する。
【0070】
【表6】

【0071】
なお、上述した例では、オリジンドメイン(ドメイン10a)において所望のコンテンツ名やそれに応じたコンテンツ情報が記憶されていた場合の例であるが、これに限定されるものではない。例えば、オーバーレイネットワーク自体が当該コンテンツ名を登録している場合にはそれらゲートウェイ12の何れかから当該コンテンツ名についての情報を読み出して情報端末15へ送信するようにしてもよい。
【0072】
なお、上述した例では、所望のコンテンツのオリジンドメイン(ドメイン10a)は最も近い位置にそのコンテンツ情報のコピーを保有しているドメイン10の例であるが、これに限定されるものではない。例えば、オーバーレイネットワークにおける記録情報管理テーブルでは、当該コンテンツを登録している最も近いドメイン10及びゲートウェイ12とは異なる他のドメイン10及びゲートウェイ12とすることにより、そのドメイン10内の情報保有デバイスが当該コンテンツ名についての情報を読み出して情報端末15へ送信することができる。
【0073】
このようにして、本発明によれば、受信したドメイン10内に所望のコンテンツが登録されているルーター13又はサーバー11が無い場合には、オーバーレイネットワークに問い合わせを行う。そして、当該コンテンツが登録されている他のドメイン10、又は当該コンテンツ名を登録しているオーバーレイネットワークを通して、情報を保有しているドメイン10の何れかから当該コンテンツ名についての情報を読み出して情報端末15へ送信する。
【0074】
このとき、本発明では、当該コンテンツ名を登録しているオーバーレイネットワークのうち、情報端末15からの無線信号を受信した基地局14が所属するドメイン10とゲートウェイ12に最も近い当該コンテンツが登録されている他のドメイン10から当該コンテンツ名についての情報を読み出して情報端末15へ送信するようにしてもよい。
【0075】
或いは、当該コンテンツ名が登録されている他のドメイン10が複数存在している場合には、何れか任意のドメイン或いは情報端末15からの無線信号を受信した基地局14に近い方からこれを取得するようにしてもよい。このとき、オリジンドメインには関係なく、最も近いドメイン10とゲートウェイ12からコンテンツ情報を読み出すようにしてもよい。即ち、このオリジンドメインは、情報の削除と更新に関する権限を保有している。
【0076】
このような構成からなる情報伝達経路探索システム1では、最寄のドメイン10内の何れのサーバー11において所望のコンテンツ情報が記憶されていない場合には、コンテンツ名を登録しているオーバーレイネットワークを介して情報を取得することができるため、従来のように所望の情報が記録されているドメイン10が見つかるまで全てのドメイン10に対して情報検索を行うのを防止することができる。本発明によれば、ユーザから送信要求を受けたコンテンツ情報が見つからない場合に廃棄することなく、ドメイン10の全域に早く見つける利点もある。
【0077】
また、本発明によれば、ユーザから送信要求を受けたコンテンツ情報が見つからない場合に廃棄することなく、ドメイン10を検索し続けることが可能となる利点もある。本発明によれば、ユーザから送信要求を受けたコンテンツ情報が見つからない場合に廃棄することなく、ドメイン10の全域に早く見つける利点もある。
【0078】
また、本発明によれば、一のユーザが送信要求パケットを全く送信していないにも関わらず、他のユーザにその送信要求された情報が送られてしまうことを防止することができ、ユーザが送信要求パケットを当初送信したドメインから別の場所に移動してしまった場合には、その送信要求した情報を取得することも可能となる。これに加えて、いわゆるone to one コミュニケーション等を自然にサポートすることも可能となる。
【符号の説明】
【0079】
1 情報伝達経路探索システム
7 記憶ネットワーク
10 ドメイン
11 サーバー
12 ゲートウェイ
13 ルーター
14 基地局
15 情報端末





【特許請求の範囲】
【請求項1】
グローバルネットワークの複数のドメインに仮想的なオーバーレイネットワークを形成し、各デバイスからの情報をコンテンツ名を付けて登録し、また登録した情報に付けられたコンテンツ名に基づいてこれを伝達させる経路を探索するための情報伝達経路探索システムにおいて、
各ドメインは、送信されてきたコンテンツ情報をコンテンツ名を付けて登録するとともに、送信されてきたパケットを上記コンテンツ名に基づいて転送するルーターと、上記ルーターから転送されてきた上記コンテンツ情報をコンテンツ名を付けて登録するサーバーと、上記ルーターから転送されてくるコンテンツ情報をオーバーレイネットワークを使用して管理するとともに、送られてきたパケットをコンテンツ名に基づいて転送するゲートウェイとを有し、
一のドメインにより、デバイス(情報端末、ルーター、サーバーの何れか)から自身の保有するコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された登録要求パケットが受信された場合、上記ルーターは、当該コンテンツ情報につきコンテンツ名及び当該コンテンツ名を介して伝達経路を探索するためのルーティング情報を登録し、上記オーバーレイネットワークは、上記コンテンツ名及び当該コンテンツ情報の存在するドメイン及びそれを取得するための経路となるゲートウェイに関する経路情報を登録し、
情報端末より、取得希望のコンテンツ情報に関するコンテンツ名が記述された送信要求パケットが送信された場合には、当該コンテンツ名を介して、これが既に登録されているドメイン内のルーター又はサーバーを上記登録したルーティング情報に基づいて探索し、受信したドメイン内の何れかのルーター又はサーバー内に当該コンテンツ名が登録されている場合には、当該ルーター又はサーバーから当該コンテンツ名についてのコンテンツ情報を読み出して上記情報端末へ直接送信すること
を特徴とする情報伝達経路探索システム。
【請求項2】
受信したドメイン内の何れかのルーター又はサーバー内に当該コンテンツ名が登録されていない場合には、上記送信要求パケットを当該ドメイン内のゲートウェイへ送信し、更に上記オーバーレイネットワークは、そのゲートウェイへ送信された上記送信要求パケットを、上記登録した経路情報に基づいて当該コンテンツ名を登録している最も近い位置にある他のドメインに転送し、更に当該他のドメイン内において当該コンテンツ名を登録している最も近い位置にあるルーター又はサーバーにこれを転送し、当該ルーター又はサーバーから当該コンテンツ名についてのコンテンツ情報を読み出して上記情報端末へ直接送信すること
を特徴とする請求項1記載の情報伝達経路探索システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−26683(P2013−26683A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157106(P2011−157106)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (発行者) 社団法人 電子情報通信学会 (刊行物名)電子情報通信学会技術研究報告 第277−282ページ (発行日) 平成23年 3月 3日
【出願人】(301022471)独立行政法人情報通信研究機構 (1,071)
【Fターム(参考)】