説明

情報再生装置及び情報再生方法等

【課題】 再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数が変化した場合にも、正常にデジタル信号処理を行うことが可能な情報再生装置及び情報再生方法等を提供する。
【解決手段】 サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置であって、前記制御手段は、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生装置等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばCD(Compact Disc)においては一定のサンプリング周波数で情報が記録されているため、当該CDから再生されたデジタル信号の、いわゆるダイレクト転送においては特に問題が生じず、例えば、特許文献1に開示されているように、CDから再生されたデジタルオーディオ信号を音質調整する際にも問題が無かった。
【0003】
ところが、近年、サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片を記録可能な記録媒体として、DVD(Digital Versatile Disc)−Audio、DVD−Video等が普及しており、例えば、DVD−Audioにおけるサンプリング周波数は、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHzであり、高音質を実現できるようになっている。
【0004】
このようにサンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から再生されたデジタル信号をダイレクト転送しデジタル処理する場合問題があり、例えば互いに異なるサンプリング周波数でサンプリングされた複数の音声情報片に係るデジタル音声信号の音質補正を行うためには、それらデジタル音声信号をD/A変換してアナログ音声信号にし、再度、一定のサンプリング周波数でA/D変換した後、例えば、DSP−IC等にて音質補正を行う必要があった。これは、異なったサンプリング周波数のデジタル音声信号について音質補正等のデジタル処理すると、サンプリング周波数が変化した時に、音が出ないなどの問題が生じるためである。
【特許文献1】特開2000−270392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようにデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換した場合、アナログ音声信号時のノイズを受け、本来のオーディオ性能を維持することができなくなるという問題が生じる。また、異なったサンプリング周波数のデジタル音声信号を一旦、アナログ音声信号に変換して一定のサンプリング周波数で再びデジタル化したのでは、複数のサンプリング周波数で情報片を記録し高音質を図った意味が無くなるという問題が生じる。
【0006】
そこで、このような問題の解消を一つの課題とし、再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数が変化した場合にも、正常にデジタル信号処理を行うことが可能な情報再生装置及び情報再生方法等を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の情報再生装置は、サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置であって、前記制御手段は、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させるように制御することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の情報再生方法は、サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置における情報再生方法であって、前記制御手段は、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の情報再生処理プログラムは、サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置に含まれるコンピュータを、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させるように機能させることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の記録媒体は、上記情報再生処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されたことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本願の最良の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、記録媒体の一例としてのDVD−Audio(以下、単に、「DVD」という)に記録された情報を再生、出力する情報再生装置に対して本願を適用した場合の実施形態である。なお、当該情報再生装置は、例えば、車両に搭載されてもよいし、家庭用、業務用に設置されてもよい。
【0012】
次に、図1を参照して、本実施形態にかかる情報再生装置の構成及び機能を説明する。図1は、本実施形態にかかる情報再生装置の概要ブロック例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、情報再生装置Sは、情報再生出力手段の一例としてのDVDモジュール1、デジタル信号処理手段の一例としてのDSP(Digital Signal Processor)−IC2、DAC(Digital Analog Converter)3、及び制御手段の一例としてのDSPマイコン4を備えて構成されている。
【0014】
DVDモジュール1は、サンプリング周波数FSが互いに異なる複数の情報片が記録されたDVDから当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力部1aと、当該情報再生出力部1aによる情報再生出力を制御するシステム制御部1bと、を備えている。
【0015】
情報再生出力部1aは、図示を省略するが、スピンドルモータ、光ピックアップ、RF(Radio Frequency)アンプ、サーボ制御回路、信号処理回路、ストリーム分離部、ビデオデコーダ、オーディオデコーダ、及びサブピクチャデコーダ等を備えている。そして、所定のクランプ位置に装填されたDVDがスピンドルモータにより一定の線速度(又は角速度)で回転駆動され、当該DVDに記録されている情報片が光ピックアップにより光学的に読み取られ電気信号に光電変換される。続いて、RFアンプによりその電気信号からRF信号が生成され信号処理回路へ出力されると共に、当該電気信号からトラッキングエラーやフォーカスエラー等の各種エラー信号が生成されてサーボ制御回路へ出力される。
【0016】
サーボ制御回路では、各種エラー信号と信号処理回路で検出される同期誤差信号とに基づいて、スピンドルモータ及び光ピックアップ等に対してサーボ制御(フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、回転サーボ、チルトサーボ等)が行われる。
【0017】
一方、信号処理回路では、RFアンプからのRF信号がA/D変換された後、信号復調処理と誤り訂正処理等が行われてデジタル信号(復調データ)が再生(生成)される。そして、そのデジタル信号に含まれるデジタル音声信号(オーディオデータ)、デジタル映像信号(ビデオデータ)、及びデジタル副映像信号(サブピクチャデータ)等がストリーム分離部により分離抽出され、オーディオデコーダ、ビデオデコーダ、及びサブピクチャデコーダ等に出力される。また、ストリーム分離部によりナビゲーションデータ等のDVDの記録情報片に関する情報が分離抽出され、システム制御部1bに出力される。
【0018】
このうち、デジタル音声信号(オーディオデータ)は、オーディオデコーダにより例えばデコードされDSP−IC2に出力される。また、この時、オーディオデコーダは、デジタル音声信号と共に、当該デジタル音声信号のサンプリング周波数に応じたMCK(マスタクロック)、BCK(ビットクロック:デジタル音声信号のサンプリングデータの同期クロック)、及びLRCK(L/Rクロック:デジタル音声信号の現在のサンプリングデータがLチャネルデータであるかRチャネルデータであるかを示すクロック)をパラレルでDSP−IC2に出力するようになっている。
【0019】
システム制御部1bは、演算機能を有するCPU、作業用RAM、及び各種処理プログラムやデータを記憶するROM等を備えており、操作部(図示せず)からのユーザによる操作指示、及び情報再生出力部1aから出力されたDVDの記録情報片に関する情報等に基づき情報再生出力部1aにおける各構成要素を制御すると共に、DSPマイコン4との間で相互にデータ通信を行うようになっている。そして、システム制御部1bは、DSPマイコン4から供給されたスピーカ設定情報等を受け、光ディスクの種類(ここでは、DVD)、サンプリング周波数FS(Hz)、量子化ビット数Qb(bits)、データ種類、ダウンミックスの可否、及びチャンネル数等の情報を含むオーディオプロパティを確定し、それをDSPマイコン4に供給するようになっている。
【0020】
DSP−IC2は、例えばデジタル信号処理回路から構成されており、DVDモジュール1(情報再生出力部1a)から出力されたデジタル音声信号に対して、当該デジタル音声信号のサンプリング周波数FSに応じた各クロック(MCK,BCK,LRCK)に従ってデジタル信号処理、例えば、音質補正を行うイコライザとして機能するようになっている。例えば、DSP−IC2は、デジタル音声信号に対してIIRフィルタ、FIRフィルタ等のデジタル処理を行いデジタル音声信号の周波数帯域毎の周波数特性を調整する。なお、音質補正については公知の技術であるので更なる詳しい説明は省略する。
【0021】
ここで、DSP−IC2には、DSPマイコン4から、上記再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数FS等の情報が通知されるようになっており、DSP−IC2は、その情報に基づき当該サンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能に設定(初期化)するようになっている。
【0022】
具体的には、内部動作クロック(PLL)、イコライザの定数、ディレイ量の正規化、ジッタ―エラー検出設定の各値を或る一つのサンプリング周波数FSに対応する値(基準値)に再設定する。
【0023】
DAC3は、DSP−IC2から出力された音質補正されたデジタル音声信号を、当該デジタル音声信号のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに従ってD/A変換し、図示しないアンプ及びスピーカ等に出力するようになっている。DAC3は、DSP−IC2と同様、DSPマイコン4から上記デジタル音声信号のサンプリング周波数FS等の情報が通知されるようになっている。
【0024】
DSPマイコン4は、演算機能を有するCPU、作業用RAM、及び各種処理プログラム(情報再生処理プログラムも含む)やデータを記憶するROM等を備えており、コンピュータとしてのDSPマイコン4は、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、本願の制御手段として機能し、再生されたデジタル音声信号のDVDモジュール1からDSP−IC2への出力を制御すると共に、上記デジタル音声信号のサンプリング周波数FS等の情報をDSP−IC2及びDAC3に通知して、当該サンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能に設定(初期化)させるようになっている。
【0025】
更に、DSPマイコン4は、再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数FSが変化した場合に、DSP−IC2を変化後のサンプリング周波数FSに応じたクロックに対応可能に設定(再初期化)させた後、再生されたデジタル音声信号をDVDモジュール1からDSP−IC2に出力させるように制御するようになっている。このような処理の詳細を、図2を参照して以下に説明する。
【0026】
図2(A)は、DVDモジュール1のシステム制御部1bにおける処理を示すフローチャートであり、図2(B)は、DSPマイコン4における処理を示すフローチャートである。
【0027】
図2(A)及び(B)の処理において、先ず、DSPマイコン4は、DVDモジュール1のシステム制御部1bにスピーカ設定情報等を供給(出力)する(ステップS1)。
【0028】
システム制御部1bは、DSPマイコン4からスピーカ設定情報等を受け付けると(ステップS11:Y)、情報再生出力部1aを制御してDVDの記録情報片に関する情報等を取得し、これとスピーカ設定情報等に基づき、上述したオーディオプロパティを確定し、それをDSPマイコン4に供給(出力)する(ステップS12)。
【0029】
DSPマイコン4が、オーディオプロパティを受け付けると(ステップS2:Y)、当該オーディオプロパティに含まれるサンプリング周波数FS等の情報をDSP−IC2及びDAC3に通知して、当該サンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能に設定(初期化)させる(ステップS3)。こうしてDSP−IC2等は、そのサンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能に設定される(つまり、そのクロックで動作可能になる)。
【0030】
次に、DVDモジュール1のシステム制御部1bは、例えばユーザ等から操作部を介して再生指示信号を受け付けると(ステップS13:Y)、情報再生出力部1aを制御してDVDに記録されている情報片をデジタル信号として再生させる(ステップS14)。このようなデジタル信号の再生中に、システム制御部1bは、DVDの記録情報片に関する情報等に基づき、デジタル音声信号のサンプリング周波数FSに変化(例えば、44.1kHzから48kHzに変化)があるか否かを検出(監視)しており(ステップS15)、かかる変化を検出した場合には(ステップS15:Y)、変化後のサンプリング周波数FSを含むオーディオプロパティをDSPマイコン4に供給(出力)する(ステップS16)。また、この時、システム制御部1bは、情報再生出力部1aを制御して、変化後のサンプリング周波数FSのデジタル音声信号及び各クロック(MCK、BCK、LRCK)の出力を一時停止させる(例えば、そのデジタル音声信号及び各クロックを情報再生出力部1aにおけるオーディオデコーダに一時蓄え、ここからの出力を停止させる)。
【0031】
DSPマイコン4が、システム制御部1bからのオーディオプロパティを受け付けると(ステップS4:Y)、当該オーディオプロパティに含まれる変化後のサンプリング周波数FS等の情報をDSP−IC2に通知して、当該変化後のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能(動作可能)に設定(再初期化)させる(ステップS5)。例えばクロック経路をサンプリング周波数FSに合わせて切替させる。こうしてDSP−IC2は、変化後のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能(動作可能)に設定されることになる。
【0032】
続いて、DSPマイコン4は、デジタル音声信号及び各クロック(MCK、BCK、LRCK)の排出(出力)を許可する指令(排出許可指令)をDVDモジュール1のシステム制御部1bに与える(出力する)(ステップS6)。そして、当該処理はステップS4に戻る。
【0033】
システム制御部1bは、かかる排出許可指令を受け付けると(ステップS17:Y)、情報再生出力部1aを制御して、変化後のサンプリング周波数FSのデジタル音声信号及び各クロックをDSP−IC2等に出力させる(例えば、オーディオデコーダに一時蓄えられたデジタル音声信号及び各クロックを出力させる)(ステップS18)。そして、当該処理はステップS14に戻る。
【0034】
こうしてDSP−IC2は、DVDモジュール1出力されたデジタル音声信号を各クロックに従って音質補正を行いDAC3に出力することになる。
【0035】
このように、DSPマイコン4は、再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数FSが変化する度に、変化後のサンプリング周波数FSをDVDモジュール1から受け、それをDSP−IC2に通知して、当該変化後のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能(動作可能)に設定(再初期化)させた後、デジタル音声信号及び各クロックの排出許可指令をDVDモジュール1に与えることになる。
【0036】
以上説明したように上記実施形態によれば、再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数FSが変化した場合に、DSP−IC2を当該変化後のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに対応可能に設定させた後、デジタル音声信号及び各クロックをDSP−IC2に出力させるように構成したので、再生されたデジタル音声信号のサンプリング周波数が変化した場合にも、正常にデジタル音声信号の音質補正(調整)を行うことができる。
【0037】
また、異なったサンプリング周波数のデジタル音声信号を一旦、アナログ音声信号に変換して一定のサンプリング周波数で再びデジタル化することがないので、高音質を維持することができ、かつ、アナログ音声信号時のノイズを受けず本来のオーディオ性能を維持することができる。
【0038】
なお、上記実施形態においては、DVDモジュール1から出力されたデジタル音声信号に対して、当該デジタル音声信号のサンプリング周波数FSに応じた各クロックに従って音質補正を行う例について説明したが、これに限定されるものではなく、デジタル音声信号をDSP−IC2にダイレクト転送してその他のデジタル信号処理を行う場合についても同様に適用可能である。
【0039】
また、上記実施形態においては、DVDモジュール1のシステム制御部1bが、デジタル音声信号のサンプリング周波数FSに変化があるか否かを検出するように構成したが、これに限定されるものではなく、DSPマイコン4が例えばシステム制御部1bから供給された情報に基づき、サンプリング周波数FSに変化があるか否かを検出するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態にかかる情報再生装置の概要ブロック例を示す図である。
【図2】(A)は、DVDモジュール1のシステム制御部1bにおける処理を示すフローチャートであり、(B)は、DSPマイコン4における処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1 DVDモジュール
1a 情報再生出力部
1b システム制御部
2 DSP−IC
3 DAC
4 DSPマイコン
S 情報再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置であって、
前記制御手段は、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させるように制御することを特徴とする情報再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報再生装置において、
前記デジタル信号処理手段は、前記出力されたデジタル信号に含まれるデジタル音声信号に対して音質補正を行うことを特徴とする情報再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報再生装置において、
前記情報再生出力手段は、前記変化後のサンプリング周波数を示す情報を前記制御手段に供給することを特徴とする情報再生装置。
【請求項4】
サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置における情報再生方法であって、
前記制御手段は、前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させることを特徴とする情報再生方法。
【請求項5】
サンプリング周波数が互いに異なる複数の情報片が記録された記録媒体から当該情報片を読み取りデジタル信号として再生し出力する情報再生出力手段と、前記サンプリング周波数に応じたクロックに従って前記出力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理手段と、前記再生されたデジタル信号の前記デジタル信号処理手段への出力を制御する制御手段と、を備える情報再生装置に含まれるコンピュータを、
前記再生されたデジタル信号のサンプリング周波数が変化した場合に、前記デジタル信号処理手段を前記変化後のサンプリング周波数に応じたクロックに対応可能に設定させた後、前記再生されたデジタル信号を前記デジタル信号処理手段に出力させるように機能させることを特徴とする情報再生処理プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報再生処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されたことを特徴とする記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−213625(P2007−213625A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−66947(P2004−66947)
【出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】