説明

情報処理システム、情報処理方法、それらに用いられる装置及びプログラム

【課題】外部の記録媒体に記憶された情報に基づいて、複数のアプリケーションプログラムの中から適切なアプリケーションプログラムを選択して実行することで操作性を向上できる情報処理の技術を提供する。
【解決手段】情報処理端末は、外部の記録媒体からデータを読み出すデータ取得手段と、複数のアプリケーションプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、記憶されたアプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、プログラム実行手段で実行するアプリケーションプログラムを選択するプログラム選択手段とを備える。プログラム選択手段は、データ取得手段を通じて取得したデータに応じて、実行するアプリケーションプログラムをプログラム記憶手段に記憶された複数のプログラムから選択し、プログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムによってデータ取得手段を通じて取得したデータを処理するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システムと、情報処理方法と、それらに用いられる装置及びプログラムに関し、特に、外部の記録媒体に記憶された情報を読み出してアプリケーションプログラムで処理する際に、複数のアプリケーションプログラムが記憶された中から適切なアプリケーションプログラムを選択して実行する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基地局と無線通信をおこなう通信端末において、基地局から端末の位置を特定する情報を取得して、端末にあらかじめ保持されており位置情報とサブルーチンの対応を記述した起動情報を参照し、位置情報に応じて起動するサブルーチンを決定する通信端末が開示されている。
【0003】
特許文献2には、非接触ICタグに格納されたデータを読み出して、アプリケーションプログラムのダウンロードと起動のモードを切り替える、プログラムダウンロードシステムが開示されている。
【0004】
特許文献3には、サービスID及び端末IDをカードに記憶させ、このカードをユーザが保持し、カード上のサービスID及び端末IDを用いてサービスプログラムを実行し、ユーザにサービスを提供するサービス提供端末が記載されている。
【0005】
特許文献4には、処理対象データをカード型記憶媒体に格納し、その処理対象データを端末が読み取り、処理対象データを処理するアプリケーションソフトウェアを端末のアプリケーションソフトウェア選択制御手段が決定する技術が開示されている。
【0006】
また、既存のオペレーティング・システムにおいて、データファイルのファイル名に付与された拡張子と、オペレーティング・システム内に登録された拡張子とプログラムの対応付けを参照して、特定の拡張子をもつデータファイルに対して、対応付けられた特定のアプリケーションプログラムを起動して処理させることは一般的である。
【0007】
【特許文献1】特許第3458394号 1ページ・1行・図1
【特許文献2】特許第003651322号 1ページ・1行・図1
【特許文献3】特開2000−222537号公報
【特許文献4】特開2001−166927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
第1の問題点は、処理対象データを処理可能なアプリケーションプログラムがユーザの保持する端末に複数存在し、より適切なアプリケーションプログラムが存在したとしても、既定以外のアプリケーションプログラムで処理させることができないことである。
【0009】
特許文献1に開示された技術においても、位置情報とサブルーチンの対応についてあらかじめ定義された起動情報を保持しており、同じ位置で異なるサブルーチンを起動することはできない。
【0010】
特許文献2に開示された技術においても、ダウンロードや起動の対象となるアプリケーションプログラムは単一であり、より適切なアプリケーションプログラムを選択するということはできない。
【0011】
その理由は、処理対象のデータの種類とアプリケーションプログラムの対応が固定的であったため、当該処理対象のデータは常に既定のアプリケーションプログラムに渡されて処理されるためである。
【0012】
また、特許文献3に開示された技術は、ユーザが保持するものは、サービスID及び端末IDが記憶されたカードであり、サービスを提供するサービス提供端末は固定のものであり、そもそも、ユーザが保持する端末で適切なアプリケーションプログラムを選択するという考えはない。
【0013】
第2の問題点は、処理対象データの作成者がアプリケーションプログラムの実行要件を任意に指定することができないため、必ずしも処理対象データの作成者の意図通りに処理対象データが処理されない場合があることである。
【0014】
その理由は、既存のオペレーティング・システムや、特許文献4に開示された技術のように、アプリケーションプログラムを実行する情報処理装置側で処理対象のデータとアプリケーションプログラムとの対応が予め決定されていたためである。
【0015】
そこで、本発明は上記課題に鑑みて発明されたものであって、その目的は、外部の記録媒体に記憶された情報に基づいて、複数のアプリケーションプログラムの中から適切なアプリケーションプログラムを選択して実行することで操作性を向上できる情報処理の技術を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、複数のアプリケーションプログラムを備えた情報処理装置に対して、記録媒体に記録された処理対象のデータを処理するアプリケーションプログラムの実行要件を処理対象のデータとともに記録媒体に格納することで、情報処理装置の信頼性を向上するとともに、記録媒体に保持するデータの保守性を向上できる技術を提供することにある。
【0017】
また、本発明の他の目的は、処理対象のデータを処理するアプリケーションプログラムの実行要件を処理対象のデータとともに記録媒体に格納することで、処理対象のデータとアプリケーションとの対応の柔軟性を向上する情報処理の技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決する本発明は、情報処理システムであって、アプリケーションプログラムの実行要件が記録される実行要件記録領域を備える記録媒体と、前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムを実行するアプリケーションプログラム実行手段とを備える情報処理端末とを有することを特徴とする。
【0019】
上記課題を解決する本発明は、情報処理方法であって、アプリケーションプログラムの実行要件を記録媒体に記録し、情報処理端末は、前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得し、前記情報処理端末は、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択し、前記情報処理端末は、前記選択されたアプリケーションプログラムを実行することを特徴とする。
【0020】
上記課題を解決する本発明は、情報処理端末であって、アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムを実行するアプリケーションプログラム実行手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
上記課題を解決する本発明は、情報処理端末であって、データと、前記データを処理するアプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から、前記データ及び前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得手段により取得したデータを処理するアプリケーションプログラム実行手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
上記課題を解決する本発明は、情報処理端末のプログラムであって、アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する処理と、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、前記選択されたアプリケーションプログラムを実行する処理とを前記情報処理端末に実行させることを特徴とする。
【0023】
上記課題を解決する本発明は、情報処理端末のプログラムであって、アプリケーションプログラムの実行要件及び前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得する処理と、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、前記選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得したデータを処理する処理とを前記情報処理端末に実行させることを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決する本発明は、記録媒体であって、アプリケーションプログラムの実行要件が記録される実行要件記録領域と、前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録されるデータ記録領域とを有することを特徴とする。
【0025】
上記課題を解決する本発明は、記録媒体へのデータ記入装置であって、情報処理装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行要件を、記録媒体に記録する実行要件記録手段を有することを特徴とする。
【0026】
上記課題を解決する本発明は、プログラムが記録された記録媒体であって、前記プログラムは、アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する処理と、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、前記選択されたアプリケーションプログラムを実行する処理とを前記情報処理端末に実行させることを特徴とする。
【0027】
上記課題を解決する本発明は、プログラムが記録された記録媒体であって、前記プログラムは、アプリケーションプログラムの実行要件及び前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得する処理と、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、前記選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得したデータを処理する処理とを前記情報処理端末に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の第1の効果は、外部の記録媒体に記憶された処理対象データを処理する適切なアプリケーションプログラムを自動的に選択、実行し、情報処理装置の操作性を向上できることである。
【0029】
その理由は、外部の記録媒体に記憶されたアプリケーションプログラムの実行要件を処理対象データとともに取得するデータ取得手段と、取得されたアプリケーションプログラムの実行要件に基づいて、複数のアプリケーションプログラムの中から適切なアプリケーションプログラムを選択するプログラム選択手段と、選択されたプログラムを実行して処理対象データを処理するプログラム実行手段を備えることによる。
【0030】
本発明の第2の効果は、同種の処理対象データに対しても、目的に応じた異なる処理を施して、多様なサービスを提供できるようになることである。
【0031】
その理由は、処理対象のデータを処理するアプリケーションプログラムの実行要件を処理対象のデータとともに記録媒体に格納することで、データ作成者の狙いに応じてアプリケーションプログラムの実行要件を指定可能としたことで、処理対象データと情報処理装置で実行するアプリケーションプログラムの対応の柔軟性を向上したことにある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は本発明の実施の形態における情報処理システムの一構成図を示した図である。
【図2】図2は本発明のデータ記入装置900の構成を示す図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態におけるデータ記入装置900のフローチャートである。
【図4】図4は本発明の実施の形態における情報処理端末100のフローチャートである。
【図5】図5は実施例2の構成を示す図である。
【図6】図6は実施例3の構成を示す図である。
【図7】図7は実施例5の構成を示す図である。
【図8】図8は実施例6の構成を示す図である。
【図9】図9は実施例7を説明するための図である。
【図10】図10は実施例7を説明するための図である。
【図11】図11は実施例8を説明するための図である。
【図12】図12は実施例8を説明するための図である。
【図13】図13は実施例9を説明するための図である。
【図14】図14は実施例10を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の実施の形態における情報処理システムの一構成図を示した図である。図1中、100は情報処理端末、500は記録媒体である。
【0035】
情報処理端末100は、例えば、携帯電話機、PDAのような携帯端末である。そして、情報処理端末100は、外部の記録媒体500からデータを読み出すデータ取得手段110と、複数のアプリケーションプログラム141−1〜141−nが記憶されたプログラム記憶手段140と、プログラム実行手段130で実行するアプリケーションプログラムをプログラム記憶手段140に記憶されているアプリケーションプログラム141−1〜141−nから選択するプログラム選択手段120と、プログラム選択手段120に選択されたアプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段130とを備える。
【0036】
記録媒体500は、例えば、RFIDタグや、紙に印刷された1次元又は2次元バーコード等である。そして、記録媒体500は、情報処理端末100のアプリケーションプログラム141−1〜141−nのいずれかで処理されるデータが保持される処理対象データ保持領域520と、処理対象データ保持領域520に記憶されたデータを処理すべきアプリケーションプログラムの実行要件が保持される実行要件保持領域510とを設けたデータ記憶手段501を含んで構成される。
【0037】
ここで、アプリケーションプログラムの実行要件とは、アプリケーションプログラムを識別するアプリケーションプログラム識別情報、また、アプリケーションプログラムの性質を指定するアプリケーションプログラム性質情報、アプリケーションプログラムによって提供されるサービスの品質を指定するサービス品質情報、アプリケーションプログラムの起動条件を指定するアプリケーションプログラム起動条件情報等である。
【0038】
また、アプリケーションプログラム識別情報とは、プログラム実行手段130で実行させるアプリケーションプログラムを識別(指定)する識別情報であり、例えば、アプリケーションプログラムの名称等である。
【0039】
また、アプリケーションプログラム性質情報とは、プログラム実行手段130で実行させるアプリケーションプログラムの性質を指定する情報であり、例えば、データを処理するのに必要なアプリケーションプログラムのスペック等である。
【0040】
また、サービス品質情報とは、アプリケーションプログラムによって提供されるサービスの品質を指定するサービス品質情報であり、例えば、アプリケーションプログラムによって提供されるサービスの料金や、サービス提供範囲、サービスが通信等である場合には通信速度や通信品質等である。
【0041】
また、起動条件とは、プログラム実行手段130によるアプリケーションプログラムの起動条件であり、例えば、情報処理端末100がある地点にいる場合にのみアプリケーションプログラムを起動したり、所定の時刻になった場合にアプリケーションプログラムを起動したりする等の起動条件である。
【0042】
図2に本発明のデータ記入装置900の構成を示す。
【0043】
記録媒体500に保持するデータを記入するデータ記入装置900は、処理対象データ521を登録する処理対象データ登録手段910と、処理対象データ521を処理するアプリケーションプログラムの実行要件511を登録する実行要件登録手段920と、処理対象データ521および実行要件511を記録媒体500のデータ記憶手段501に書き込むデータ書込手段930を備える。
【0044】
データ記入装置900の処理対象データ登録手段910および実行要件登録手段920は、データ作成者向けのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)やCUI(コマンド・インタフェース)として構成してもよいし、別のプログラムから利用されるAPI(アプリケーション・プログラム・インタフェース)でもよい。
【0045】
次に、上述した構成における動作を説明する。
【0046】
まず、データ記入装置900の動作を説明する。図3は本発明の実施の形態におけるデータ記入装置900のフローチャートである。
【0047】
データ記入装置900は、処理対象データ登録手段910により処理対象データ521の登録を受け付け(Step 100)、実行要件登録手段920により処理対象データ521を処理するアプリケーションプログラムの実行要件511の登録を受け付ける(Step 101)。
【0048】
続いて、データ書込手段930は、処理対象データ521を処理対象データ登録手段910から、実行要件511を実行要件登録手段920から、それぞれ受け取り、記録媒体500のデータ記憶手段501に書き込む(Step 102)。
【0049】
記録媒体500は、データ記入装置900によりデータ記憶手段501に書き込まれた処理対象データ521および実行要件511を保持する(Step 103)。
【0050】
尚、処理対象データ521及び実行要件511の登録及び書き込みの順序は、上述した順序に限らず、逆の順序でも良い。
【0051】
続いて、情報処理端末100の動作を説明する。図4は本発明の実施の形態における情報処理端末100のフローチャートである。
【0052】
情報処理端末100は、データ取得手段110により、外部の記録媒体500からデータ記憶手段501に格納された処理対象データ521および実行要件511を読み出す(Step 200)。
【0053】
プログラム選択手段120は、データ取得手段110を通じて取得した実行要件511に記述されたアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムをプログラム記憶手段140に記憶された複数のアプリケーションプログラムから選択する(Step 201)。
【0054】
プログラム実行手段130は、プログラム選択手段120により選択されたアプリケーションプログラムを実行し(Step 202)、データ取得手段110を通じて取得した処理対象データ521を処理する(Step 203)。
【0055】
本発明の他の実施の形態を説明する。
【0056】
上述した実施の形態では、記録媒体500に、処理対象データ521および実行要件511が保持されており、情報処理端末100は、処理対象データ521および実行要件511を読み取り、読み取った処理対象データ521を、実行要件511に適合するアプリケーションプログラムにより処理する場合について説明した。
【0057】
しかし、実行要件511で実行させようとするアプリケーションプログラムが処理対象データ521を必要としない場合もあり、記録媒体500は処理対象データ521を含まなくてもよい。この場合、データ記憶手段501は処理対象データ保持領域502そのものを含まないように構成してもよいし、有効な処理対象データ512を保持しない対象データ保持領域520を含んでいてもよい。
【0058】
同様に処理対象データ512を処理すべきアプリケーションプログラムとして特段のアプリケーションプログラムの要件を指定する必要がない場合、記録媒体500は実行要件保持領域510を含まないように構成してもよいし、有効なアプリケーションプログラムの要件である実行要件511を保持しない実行要件保持領域510を含んでいてもよい。
【0059】
また、データ記憶手段501に含まれる処理対象データ保持領域520及び実行要件保持領域510は、データ記入装置900で記入可能かつ情報処理装置100で読み出し可能な形式で、データ記憶手段501内に可変サイズで動的に割り当てられてもよい。
【実施例1】
【0060】
実施例1を説明する。
【0061】
実施例1は、記録媒体500をRFIDタグにした場合、情報処理端末100を携帯電話機にした場合、データ取得手段110をRFIDタグリーダにした場合を説明する。
【0062】
更に、RFIDタグおよびリーダとしてISO14443規格に適合したタグとリーダを用いる。また、アプリケーションプログラムの例として、電子マネー付きのクーポン券を利用可能にする第1の事業者が配布した第1のアプリケーションプログラムと、別の電子マネー付きのチラシを利用可能にする第2の事業者が配布した第2のアプリケーションプログラムとを該携帯電話機はプログラム記憶手段140に保持しているものとする。
【0063】
一方、記録媒体500である第1のRFIDタグには、処理対象データ521として電子マネーを登録して、プログラム実行要件511には、第1の事業者が配布した第1のアプリケーションプログラムの名称とする。そして、第1のRFIDタグは、クーポン券に貼付される。また、記録媒体である第2のRFIDタグには、処理対象データ521として電子マネーを登録して、プログラム実行要件511には、第2の事業者が配布した第2のアプリケーションプログラムの名称とする。そして、第2のRFIDタグは、チラシに貼付される。
【0064】
クーポン券に貼付された第1のRFIDタグを、前記携帯電話機のRFIDタグリーダで読み取ると、読み取った第1のアプリケーションプログラムの名称に基づいて、プログラム選択手段120は第1のアプリケーションプログラムを選択する。そして、プログラム実行手段130はクーポン券処理用の第1のアプリケーションプログラムを起動し、処理対象データとして記録された電子マネーが利用可能になる。
【0065】
また、チラシに貼付された第2のRFIDタグを前記携帯電話機のRFIDタグリーダで読み取ると、読み取った第2のアプリケーションプログラムの名称に基づいて、プログラム選択手段120は第2のアプリケーションプログラムを選択する。そして、プログラム実行手段130はチラシ処理用の第2のアプリケーションプログラムを起動し、電子マネーが利用可能になる。
【0066】
尚、RFIDタグの代わりにICカード等の電子的に読み取り可能な他の媒体を使用してもよい。
【0067】
また、上述した実施例において、第1のアプリケーションプログラム及び第2のアプリケーションプログラムを通じて特定金額以上の買い物を決定した場合にのみ、電子マネーが使えるように条件を課しても良い。この場合、特定金額以上の買い物をするという判断条件はアプリケーションプログラム自身に組み込まれていても、データに記述されていても良い。そして、この判断条件に基づいて、アプリケーションプログラムが特定金額以上の買い物をしたかの判断を行い、条件に合致すれば電子マネーを利用可能にする処理を行う。
【0068】
本実施例のように、本発明の情報処理装置ならびに記録媒体を用いれば、電子マネーという同種の処理対象データに対して、異なるアプリケーションプログラムを実行させることができ、目的に応じた異なる処理を処理対象データに実施して、多様なサービスを提供できるようになる。
【実施例2】
【0069】
実施例2を説明する。
【0070】
実施例2では、実施例1と同様に、データ取得手段110としてRFIDタグのリーダを備え、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行可能な携帯電話機を例にする。そして、実施例1と異なるものとして、実行要件として実行するプログラムの名称に加えて、そのプログラムの起動条件を含み、プログラム選択手段120が該起動条件をチェックしてプログラムの起動可否を判定する場合について説明する。
【0071】
該携帯電話機は図5に示すように、コンテキスト取得手段150をさらに備える。コンテキスト取得手段150として、例えば携帯電話機の現在地を得るためのGPS(Global Positioning System)装置を用いる。また、記録媒体500のRFIDタグの実行要件にはプログラムの名称に加えて、起動すべき地理的な範囲(起動条件)を記述しておく。
【0072】
携帯電話機でRFIDタグを読み出した後、プログラム選択手段120はGPS装置から得られる現在位置と、RFIDタグの実行要件に記述された地理範囲とを比較し、現在位置がRFIDタグの実行要件に記述された地理範囲内にある場合にはプログラムの名称によって指定されたプログラムを選択し、範囲内になければプログラムの選択はおこなわないと判定する。そして、プログラム選択手段120によりプログラムの選択が行われると、プログラム実行手段130は選択されたプログラムを起動して実行する。
【0073】
本実施例においては、コンテキスト取得手段150の例としてGPS装置を用いたが、これに限定されない。例えば、コンテキスト取得手段150として現在時刻を取得するための時計を用いて、実行要件にはプログラムを起動すべき時間帯を記述することで、時間に応じたプログラムの起動をおこなうことも可能である。さらに、コンテキスト取得手段150として振動センサを用い、実行要件にはプログラムを起動すべき振動の大きさの範囲を記述することで、振動の発生状況に応じたプログラムの起動が可能である。
【0074】
また、コンテキスト取得手段150が複数存在する場合、プログラム選択手段はRFIDタグから読み出した実行要件で記述された条件に応じて、必要なデータを提供するコンテキスト取得手段からデータを取得するように構成しても良い。
【0075】
例えば、携帯電話機が、位置情報を提供するGPS装置と、携帯電話機の使用者を識別する生体認証装置とをコンテキスト取得手段150として備えているものとする。また、RFIDタグには、実行要件として、携帯電話機の所有者に限定する条件と、緯度・経度による位置や範囲が指定の条件とが指定されているものとする。この場合、プログラム選択手段120は生体認証装置から生体認証情報(例えば、指紋等による使用者の識別情報)を取得し、GPS装置から緯度・経度に関する情報を取得する。そして、携帯電話機の所有者による利用であり、現在位置が指定された緯度・経度にある場合、指定されたプログラムを実行する。
【0076】
また,現在地を識別するために,緯度経度を提供するGPS装置と,地名や住所,ビルや店舗などの名称を提供する現在地名称取得装置とをコンテキスト取得手段として備えるようにしても良い。
【0077】
例えば、実行要件の条件として「奈良県生駒市」などの地名が指定されていた場合には、プログラム選択手段120は現在地名称取得装置から現在位置の地名情報を取得し、実行要件の条件として「北緯30度以北,東経130度以東」などの緯度・経度により指定されていた場合には、プログラム選択手段120はGPS装置から緯度・経度に関する情報を取得する。
【実施例3】
【0078】
実施例3を説明する。
【0079】
実施例3では、実施例1と同様に、データ取得手段110としてRFIDタグのリーダを備え、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行可能な携帯電話機を例にする。そして、実施例1と異なるものとして、図6に示すように、プログラム記憶手段140は個々のプログラムに対応し、各プログラムが提供するサービスの品質であるサービス品質情報を記述したプログラムプロファイル142−1−142−nを保持し、RFIDタグに記述される実行要件にはプログラムの名称の代わりに起動するプログラムに要求するサービス品質を記述し、プログラム選択手段120は要求するサービス品質とプログラムのプロファイルとを比較して適合するプログラムを選択する。
【0080】
例えば、プログラム記憶手段140にネットワーク接続を開始する複数のプログラムが保持されており、それぞれ通信速度と利用料金が異なるネットワークに接続するものとする。それぞれのネットワークの通信速度と料金を各プログラムのプロファイルに記述しておく。一方RFIDタグには、特定のプログラムの名称の代わりに、通信速度と料金に対するサービス品質情報を記述しておく。
【0081】
プログラム選択手段120は、RFIDに記述された通信速度と料金に対するサービス品質情報と、プログラムのプロファイルに記述された通信速度と料金とのサービス品質情報とを比較し、要求を満たすプログラムを選択する。
【実施例4】
【0082】
実施例4を説明する。
【0083】
実施例4では、実施例1と同様に、データ取得手段としてRFIDタグのリーダを備え、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行可能な携帯電話機を例にする。そして、実施例1と異なるものとして、実施例3と同様に、プログラム記憶手段120は個々のプログラムに対応し、各プログラムの性質に関する性質情報を記述したプログラムプロファイル142を保持し、RFIDタグに記述される実行要件にはプログラムの名称の代わりに起動するプログラムの性質を要求する性質情報を記述し、プログラム選択手段120は要求する性質情報とプログラムのプロファイルとを比較して適合するプログラムを選択する。
【0084】
実施例4では、プログラム記憶手段140に,データの暗号化をおこなった上でメールに添付して指定された宛先へ送信することのできる第1のプログラムと第2のプログラムが保持されているものとする。そして、第1のプログラムは64ビットの鍵長の鍵で暗号化をおこなえるという性質を持ち、第2のプログラムは128ビットの鍵長の鍵で暗号化をおこなえるという性質を持ち、プログラムのプロファイルには、第1のプログラムは処理可能な鍵長が64ビットであるという性質を持ち、第2のプログラムは処理可能な鍵長が128ビットであるという性質を持つことを記述しておく。
【0085】
一方RFIDタグには、特定のプログラムの名称の代わりに、暗号化の鍵長についての性質情報を記述しておく。
【0086】
プログラム選択手段120は、RFIDに記述された鍵長に対するプログラムの性質情報と、プログラムのプロファイルに記述された対応可能な鍵長の性質情報とを比較し、要求を満たすプログラムを選択する。
【0087】
例えば、RFIDタグに記述された鍵長の要求が128ビットである場合、鍵長128ビットに対応可能という性質をもつ第2のプログラムが、要求を満たすものとして選ばれて起動される。
【実施例5】
【0088】
実施例5を説明する。
【0089】
実施例5では、上述の実施例1と同様に、データ取得手段110としてRFIDタグのリーダを備え、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行可能な携帯電話機を例にする。更に、実施例2と同様に、実行要件として実行するプログラムの名称に加えて、そのプログラムの起動条件を含み、プログラム選択手段120が該起動条件をチェックしてプログラムの起動可否を判定する場合について説明する。
【0090】
実施例5の携帯電話機100は、上述した実施例の構成に加え、図7に例示するように、RFIDタグから読み出したデータを記憶しておくデータ保留手段160をさらに備え、RFIDタグからデータを読み出した時点では条件を満たして起動可能なプログラムが存在しないとプログラム選択手段が判定した場合には、該データをデータ保留手段160に留置しておき、プログラム選択手段120はデータ保留手段160に留置されたデータを断続的にチェックして条件を満たす状況が発生した際にプログラムを起動する。
【0091】
例えば、コンテキスト取得手段150として携帯電話機100の現在地を得るためのGPS(Global Positioning System)装置を用い、記録媒体500のRFIDタグの実行要件511として実行するプログラムの名称と、そのプログラムを起動すべき地理的な範囲とを記述しておく。携帯電話機100でRFIDタグを読み出した後、プログラム選択手段120はGPS装置から得られる現在位置と、RFIDタグの実行要件として記述された地理範囲とを比較し、現在位置がRFIDタグの実行要件として記述された地理範囲内にない場合にはRFIDから読み出したデータをデータ保留手段160に保持しておく。プログラム選択手段120は、GPS装置から新しい位置データを取得する都度、この位置データとデータ保留手段160に保持されたデータの実行要件に記述された地理範囲とを比較し、範囲内にあればプログラムの名称によって指定されたプログラムを起動する。そして、データ保留手段160に保持された処理対象データを処理し、処理済の処理対象データとそれに伴う実行要件とをデータ保留手段160から削除する。
【実施例6】
【0092】
実施例6では、上述の実施例1と同様に、データ取得手段110としてRFIDタグのリーダを備え、複数のアプリケーションプログラムを記憶し実行可能な携帯電話機を例にする。更に、実施例2と同様に、実行要件として実行するプログラムの名称に加えて、そのプログラムの起動条件を含み、プログラム選択手段120が該起動条件をチェックしてプログラムの起動可否を判定する。
【0093】
実施例6において、上述した実施例と異なる所は、図8に示すように、外部のネットワークと通信してプログラムを取得し、プログラム記憶手段120に格納するプログラム通信手段170をさらに備え、RFIDタグの実行要件保持領域510から読み出したプログラムの名称に合致するプログラムが存在しないとプログラム選択手段120が判定した場合には、プログラム通信手段170によって、読み取ったプログラムの名称に合致するプログラムを取得して実行する。
【0094】
例えば、プログラム選択手段120がRFIDタグの実行要件保持領域から読み出したプログラムの名称に合致するプログラムが存在しないと判定した場合には、プログラム通信手段170は携帯電話のデータ通信装置を含んでインターネットに接続し、インターネット上を検索してプログラムの名称に合致するプログラムを発見してダウンロードする。プログラム選択手段120はダウンロードが完了するなど、該プログラムの実行が可能になった時点で該プログラムを選択し、プログラム実行手段130は、ダウンロードしたプログラムを実行する。
【0095】
尚、以上の実施例で、プログラムを起動すると記載してある場合にも、すでに当該プログラムが実行中であれば、プログラム選択手段120はあらたにプログラムを選択することなく、実行中のプログラムに処理対象データを渡して処理をおこなわせてもよい。
【実施例7】
【0096】
実施例7を説明する。
【0097】
実施例7は、実施例1と同様に、複数のアプリケーションプログラムを記憶し、実行可能な携帯電話機において、データ取得手段110としてバーコード・リーダを備える。
【0098】
本実施例では、バーコードとして2次元のQRコードを用い、携帯電話機に搭載のカメラ機能を使ったQRコード対応のバーコード・リーダを用いる。また、記録媒体500は、プログラムの実行要件511と処理対象データ521とを符号化した2次元のQRコードを印刷した印刷物である。
【0099】
具体的に説明すると、事業者が図9に示すようなクーポン券600を配布する。このクーポン券600にはQRコード550が印刷されており記録媒体500として機能する。図9に例示したクーポン券600のQRコードには、図10に示すように実行要件511として、実行するアプリケーションプログラムの名称(識別情報)である"My Device\Program Files\Shop1Appli"が記録されている。尚、プログラムの実行要件として、アプリケーションプログラム性質情報、サービス品質情報、アプリケーションプログラム起動条件情報等の他の実行要件を、アプリケーションプログラムの名称(識別情報)に代えて、又は加えても良い。
【0100】
また、処理対象データ521として,前記アプリケーションプログラムによって500円割引と解釈されるデータ"DiscountCoupon(500,JPY)"が記録されている。
【0101】
QRコードには、実行要件511、処理対象データ521に加えて、指定したプログラムに対して処理対象データの処理方法を指示する処理指定情報531などの補足情報をさらに格納していても良い。図10の情報を符号化した図9中のQRコードにおいては、"T:"に続くアプリケーションプログラムの識別情報511が符号化される領域が実行要件保持領域510、"D:"に続く処理対象データ521及び処理指定情報531が符号化される領域が対象データ保持領域520として構成される。
【0102】
一方、ユーザの携帯電話機には、前記事業者が配布し、アプリケーションプログラムの名称(識別情報)"My Device\Program Files\Shop1Appli"で特定されるアプリケーションプログラムが格納されているものとする。
【0103】
クーポン券に印刷されたQRコードを前記携帯電話機のデータ取得手段110で読み取ると、実行要件511"My Device\Program Files\Shop1Appli"で特定されるクーポン券処理用のアプリケーションプログラムが起動され、処理対象データ521として記録された500円割引が利用可能になる。
【実施例8】
【0104】
実施例8は、上述した実施例を更に具体的なものにしたものであり、特に、記録媒体500に記録される実行要件511及び処理対象データ521を詳細にしたものである。本実施例では、記録媒体500の例としてRFIDタグを想定している。
【0105】
図11は、RFIDタグに記録される実行要件511及び処理対象データ521等の情報が記録される1レコードの構成を示したものである。
【0106】
図11に示される如く、Controlレコード(レコード名"Gc")が記録媒体500に保持されるデータ全体の外枠であり、その中に、Targetレコード(同 "t"または"target")、Actionレコード(同"a", "action"), Dataレコード(同 "d", "data")が記述されている。すなわち、Targetレコードは、上述した実施の形態の実行要件511のアプリケーションプログラム識別情報が記述されるレコードであり、Actionレコードはアプリケーションプログラム識別情報以外の実行要件511が記述されるレコードであり、Dataレコードは処理対象データ521が記述されるレコードである。
【0107】
図12は記録媒体から顧客に500ポイントのボーナスを与える場合に、Controlレコードに記述するテーブルの例である。図12の例では、Targetレコードに記述される情報、すなわち、アプリケーションプログラム識別情報は"localhost://App/CustomerBonus"であり、Actionレコードには”add”が記述され、Dataレコードには”500”が記述される。これにより、これらの情報を受信した端末では、"localhost://App/CustomerBonus"で特定されるアプリケーションプログラムにより、500ポイントが端末に加算(add)される。
【実施例9】
【0108】
実施例9は、上述した実施例8で説明したレコードの構造を用いた他の具体例である。
【0109】
図13は携帯電話機をサイレントモードやマナーモードに遷移させる場合に、Controlレコードに記述するテーブルの例である。図13の例では、Targetレコードに記述される情報は“PropertyManager”であり、Actionレコードには”set”が記述され、Dataレコードには”on”が記述される。これにより、これらの情報を受信した端末では、サイレントモードやマナーモードに遷移(ON)にする。
【実施例10】
【0110】
実施例10は、上述した実施例8で説明したレコードの構造を用いた他の具体例である。
【0111】
図14は複数のレコードを用いて、二以上のアクションを端末等に行わせる場合に、Controlレコードに記述するテーブルの例である。図14の例では、第1のレコードに、携帯電話機のサイレントモードをOFFにする情報を記述し、第2のレコードには、URIで特定される場所から音楽データを取得して音楽プレイヤーにより再生するための情報が記述される。これにより、これらの情報を受信した端末では、サイレントモードを解除し、取得した音楽データにより、音楽を再生する。尚、携帯電話機がサイレントモードでない場合等、第1のレコードに記述された状況が起動されない場合は、第2のレコードに記述された動作は実行されない。
【0112】
本出願は、2006年5月12日に出願された日本出願特願2006−133755号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0113】
100 情報処理端末
110 データ取得手段
120 プログラム選択手段
130 プログラム実行手段
140 プログラム記憶手段
141-1〜141-n アプリケーションプログラム
142-1〜142-n プログラムプロファイル
150 コンテキスト取得手段
160 データ保留手段
500 記録媒体
501 データ記憶手段
510 実行要件保持領域
511 実行要件データ
520 処理対象データ保持領域
521 処理対象データ
900 データ記入装置
910 処理対象データ登録手段
920 実行要件登録手段
930 データ書込手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
アプリケーションプログラムの実行要件が記録される実行要件記録領域を備える記録媒体と、
前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムを実行するアプリケーションプログラム実行手段とを備える情報処理端末と
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記記録媒体は、アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録されるデータ記録領域を備え、
前記取得手段は、前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得し、
前記アプリケーションプログラム実行手段は、前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得手段により取得したデータを処理する
ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記アプリケーションプログラム実行手段で実行させるアプリケーションプログラムを識別するアプリケーションプログラム識別情報を有し、
前記アプリケーションプログラム選択手段は、前記取得手段により取得したアプリケーションプログラム識別情報に対応するアプリケーションプログラムを選択する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記アプリケーションプログラム実行手段で実行させるアプリケーションプログラムの性質を指定するアプリケーションプログラム性質情報を有し、
前記アプリケーションプログラム選択手段は、少なくとも1以上のアプリケーションプログラムの性質情報を記憶しており、前記取得手段により取得したアプリケーションプログラム性質情報に対応するアプリケーションプログラムを、前記記憶しているアプリケーションプログラムの性質情報に基づいて選択する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記アプリケーションプログラム実行手段で実行させるアプリケーションプログラムによって提供されるサービスの品質を指定するサービス品質情報を有し、
前記アプリケーションプログラム選択手段は、少なくとも1以上のアプリケーションプログラムによって提供されるサービス品質情報を記憶しており、前記取得手段により取得したサービス品質情報に対応するアプリケーションプログラムを、前記記憶しているサービス品質情報に基づいて選択する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記アプリケーションプログラム実行手段で実行させるアプリケーションプログラムの起動条件を指定するアプリケーションプログラム起動条件情報を有し、
前記アプリケーションプログラム実行手段は、前記取得手段により取得した起動条件が満たされた場合、アプリケーションプログラムを実行する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
少なくとも1以上のアプリケーションプログラムを記憶するプログラム記憶手段を有し、
前記アプリケーションプログラム選択手段は、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを、前記記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムから選択する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
アプリケーションプログラムを外部から取得するプログラム通信手段を備え、
前記アプリケーションプログラム選択手段は、前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを、前記プログラム通信手段を通じて取得する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記記録媒体が、非接触型のICカードであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記記録媒体が、バーコードが印刷された紙媒体であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
情報処理方法であって、
アプリケーションプログラムの実行要件を記録媒体に記録し、
情報処理端末は、前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得し、
前記情報処理端末は、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択し、
前記情報処理端末は、前記選択されたアプリケーションプログラムを実行する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
アプリケーションプログラムの実行要件及び前記アプリケーションプログラムで処理されるデータを記録媒体に記録し、
情報処理端末は、前記記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得し、
前記情報処理端末は、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択し、
前記情報処理端末は、前記選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得したデータを処理する
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記記録媒体に記録する前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記情報処理端末が実行するアプリケーションプログラムを識別するアプリケーションプログラム識別情報を有し、
前記情報処理端末は、前記取得したアプリケーションプログラム識別情報に対応するアプリケーションプログラムを選択する
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記記録媒体に記録する前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記情報処理端末が実行するアプリケーションプログラムの性質を識別するアプリケーションプログラム性質情報を有し、
前記情報処理端末は、少なくとも1以上のアプリケーションプログラムの性質情報を記憶しておき、前記取得したアプリケーションプログラム性質情報に対応するアプリケーションプログラムを、前記記憶しているアプリケーションプログラムの性質情報に基づいて選択する
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記記録媒体に記録する前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記情報処理端末が実行するアプリケーションプログラムによって提供されるサービスの品質を指定するサービス品質情報を有し、
前記情報処理端末は、少なくとも1以上のアプリケーションプログラムによって提供されるサービス品質情報を記憶しておき、前記取得したサービス品質情報に対応するアプリケーションプログラムを、前記記憶しているサービス品質情報に基づいて選択する
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記記録媒体に記録する前記アプリケーションプログラムの実行要件が、前記情報処理端末が実行する実行するアプリケーションプログラムの起動条件を指定するアプリケーションプログラム起動条件情報を有し、
前記情報処理端末は、前記取得した起動条件が満たされた場合、アプリケーションプログラムを実行する
ことを特徴とする請求項11から請求項15のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置は、少なくとも1以上のアプリケーションプログラムを記憶しておき、
前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを、前記記憶しているアプリケーションプログラムから選択する
ことを特徴とする請求項11から請求項16のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記情報処理装置は、前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを、通信を介して取得することを特徴とする請求項11から請求項17のいずれかに記載の情報処理方法。
【請求項19】
アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、
前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムを実行するアプリケーションプログラム実行手段と
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項20】
データと、前記データを処理するアプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から、前記データ及び前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択するアプリケーションプログラム選択手段と、
前記アプリケーションプログラム選択手段により選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得手段により取得したデータを処理するアプリケーションプログラム実行手段と
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項21】
情報処理端末のプログラムであって、
アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する処理と、
前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、
前記選択されたアプリケーションプログラムを実行する処理と
を前記情報処理端末に実行させることを特徴とする情報処理端末のプログラム。
【請求項22】
情報処理端末のプログラムであって、
アプリケーションプログラムの実行要件及び前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得する処理と、
前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、
前記選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得したデータを処理する処理と
を前記情報処理端末に実行させることを特徴とする情報処理端末のプログラム。
【請求項23】
記録媒体であって、
アプリケーションプログラムの実行要件が記録される実行要件記録領域と、
前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録されるデータ記録領域と
を有することを特徴とする記録媒体。
【請求項24】
記録媒体へのデータ記入装置であって、
情報処理装置で実行されるアプリケーションプログラムの実行要件を、記録媒体に記録する実行要件記録手段を有することを特徴とするデータ記入装置。
【請求項25】
前記アプリケーションプログラムで処理されるデータを、前記記録媒体に記録するデータ記録手段を有することを特徴とする請求項24に記載のデータ記入装置。
【請求項26】
プログラムが記録された記録媒体であって、
前記プログラムは、
アプリケーションプログラムの実行要件が記録された記録媒体から前記アプリケーションプログラムの実行要件を取得する処理と、
前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、
前記選択されたアプリケーションプログラムを実行する処理と
を前記情報処理端末に実行させることを特徴とする記録媒体。
【請求項27】
プログラムが記録された記録媒体であって、
前記プログラムは、
アプリケーションプログラムの実行要件及び前記アプリケーションプログラムで処理されるデータが記録された記録媒体から、前記アプリケーションプログラムの実行要件及びデータを取得する処理と、
前記取得したアプリケーションプログラムの実行要件に適合するアプリケーションプログラムを選択する処理と、
前記選択されたアプリケーションプログラムによって、前記取得したデータを処理する処理と
を前記情報処理端末に実行させることを特徴とする記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−168981(P2012−168981A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−110270(P2012−110270)
【出願日】平成24年5月14日(2012.5.14)
【分割の表示】特願2008−515522(P2008−515522)の分割
【原出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】