説明

情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法

【課題】ゲームのプレイやテレビ番組の視聴などに影響を与えることなく、離れた場所にいるユーザ間で、ビデオチャットやテキストチャットのように、画面に表示される画像を見ながらのリアルタイムなコミュニケーションを可能とすること。
【解決手段】ゲームシステムは、ゲーム画像またはテレビ番組を表示するためのモニタと、カメラ、マイクおよびスピーカを有する端末装置とを備えている。或るユーザがモニタを利用してゲームをプレイしたりテレビ番組を視聴したりしている間、別のユーザは端末装置を利用してチャットを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法に関し、特に、離れた場所にいるユーザ間でチャットをすることのできる情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークゲームをプレイしながら、一緒にネットワークゲームをプレイしている他のユーザとチャットを行うことが可能なゲームシステムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、放送局から送出される番組の属性情報に基づいて、メッセージ交換装置にコミュニケーションスペースを設け、このコミュニケーションスペースを使用して端末装置間でメッセージ交換を行い、端末装置に接続された画像表示装置の画面上に、放送番組の画像とメッセージ交換に関する情報を表示させる、コミュニケーションシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−216033号公報
【特許文献2】特開2005−167345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のゲームシステムでは、モニタの画面上に、ゲーム画像だけでなく、他のユーザへ送信したい文字列を入力するための入力ボックスや、他のユーザから受け取った文字列を表示するためのチャットボックスが表示されるため、ゲーム画像が見づらくなるという問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載のコミュニケーションシステムでも、画像表示装置の画面上に、放送番組の画像と、メッセージ交換に関する情報とが表示されるため、放送番組が見づらくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、ゲームのプレイやテレビ番組の視聴などに影響を与えることなく、離れた場所にいるユーザ間で、ビデオチャットやテキストチャットのように、画面に表示される画像を見ながらリアルタイムにコミュニケーションすることが可能な情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、例えば以下のような構成により達成される。
【0009】
第1の構成例は、据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能であって、入力装置と、他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段とを備えた情報処理装置のコンピュータを、処理手段、第1表示制御手段、送信手段、受信手段、および第2表示制御手段として機能させる情報処理プログラムである。
【0010】
上記処理手段は、上記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する。上記第1表示制御手段は、上記所定の情報処理に基づく画像を上記据置型表示装置に表示させる。上記送信手段は、上記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信する。上記受信手段は、上記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信する。上記第2表示制御手段は、上記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、上記可搬型表示装置に表示させる。
【0011】
なお、上記所定の情報処理はゲーム処理であってもよい。
【0012】
また、上記送信手段は、通信ゲーム処理のためのゲームデータと、上記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信してもよい。そして、上記受信手段は、通信ゲーム処理のためのゲームデータと、上記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信してもよい。そして、上記処理手段は、上記入力装置からの入力と、上記通信相手装置から受信したゲームデータとに基づいて、通信ゲーム処理を実行してもよい。
【0013】
また、上記情報処理装置は第1スピーカに接続され、上記所定の入力部はカメラとマイクを含み、上記可搬型表示装置は第2スピーカを有していてもよい。そして、上記送信手段は、上記カメラより入力されるカメラ画像と、上記マイクより入力されるマイク音声とを、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信し、上記受信手段は、上記通信相手装置において入力されたカメラ画像およびマイク音声を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信してもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、第1音声制御手段および第2音声制御手段としてさらに機能させてもよい。そして、上記第1音声制御手段は、上記ゲーム処理に応じてゲーム音声を生成して当該ゲーム音声を上記第1スピーカから出力させ、上記第2音声制御手段は、上記受信手段によって受信されたマイク音声を上記第2スピーカから出力させてもよい。
【0014】
また、上記第2表示制御手段は、上記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像に基づいて、上記可搬型表示装置に表示すべき画像を生成する画像生成手段、および上記画像生成手段によって生成された画像を無線送信により上記可搬型表示装置へ出力する画像出力手段を含んでいてもよい。
【0015】
また、上記第2表示制御手段は、上記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像に基づいて、上記可搬型表示装置に表示すべき画像を生成する画像生成手段、および上記画像生成手段によって生成された画像を圧縮して上記可搬型表示装置へ出力する画像出力手段を含んでいてもよい。
【0016】
また、上記所定の入力部はタッチパネルを含み、上記文字情報は、上記タッチパネルを用いて入力されてもよい。
【0017】
また、上記据置型表示装置は、テレビ放送を受信して表示する機能を有していてもよい。そして、上記可搬型表示装置は、上記所定の入力部を通じて入力されるチャンネル選択指示に応じて上記据置型表示装置に制御信号を出力して当該据置型表示装置に表示されるテレビチャンネルを切り替える機能を有していてもよい。
【0018】
また、上記情報処理装置は、上記通信手段を通じてサーバ装置と通信可能であってもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、アップロード手段、ダウンロード手段、および通信相手決定手段としてさらに機能させてもよい。上記アップロード手段は、上記チャンネル選択指示に応じて、当該情報処理装置のユーザが視聴しているテレビチャンネルを示すチャンネル情報を、当該ユーザを識別するためのユーザ識別情報とともに上記サーバ装置にアップロードする。上記ダウンロード手段は、他の情報処理装置から上記サーバ装置にアップロードされたユーザ識別情報のうち、上記アップロード手段によってアップロードされたチャンネル情報に対応するユーザ識別情報を、上記サーバ装置からダウンロードする。上記通信相手決定手段は、上記ダウンロード手段によってダウンロードされたユーザ識別情報に基づいて上記通信相手装置を決定する。
【0019】
また、上記情報処理装置は、他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報を記憶する他ユーザ情報記憶手段をさらに備えてもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、上記他ユーザ情報記憶手段に記憶されている他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報に基づいて上記通信相手装置を決定する通信相手決定手段としてさらに機能させてもよい。
【0020】
また、上記通信相手決定手段は、上記他ユーザ情報記憶手段に記憶されている他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報の中から、上記入力装置または上記所定の入力部からの入力に基づいてユーザ識別情報を選出し、当該選出したユーザ識別情報に対応する他の情報処理装置を上記通信相手装置として決定してもよい。
【0021】
また、上記所定の入力部はマイクを含み、上記可搬型表示装置はスピーカを有していてもよい。そして、上記送信手段は、上記文字情報またはカメラ画像に加えて、上記マイクより入力されるマイク音声を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信し、上記受信手段は、上記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像に加えて、上記通信相手装置において入力されたマイク音声を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信してもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、上記受信手段によって受信されたマイク音声を上記スピーカから出力させる音声制御手段としてさらに機能させてもよい。
【0022】
第2の構成例は、据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能な情報処理装置である。当該情報処理装置は、入力装置、他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段、上記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理手段、上記所定の情報処理に基づく画像を上記据置型表示装置に表示させる第1表示制御手段、上記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信する送信手段、上記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信する受信手段、および上記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、上記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段を備える。
【0023】
第3の構成例は、据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能な情報処理システムである。当該情報処理システムは、入力装置、他の情報処理システム(以下、通信相手システムと称す)と通信するための通信手段、上記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理手段、上記所定の情報処理に基づく画像を上記据置型表示装置に表示させる第1表示制御手段、上記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手システムへ送信する送信手段、上記通信相手システムにおいて入力された文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手システムから受信する受信手段、および上記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、上記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段を備える。
【0024】
第4の構成例は、据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能であって、入力装置と、他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段とを備えた情報処理装置において実行される情報処理方法である。当該情報処理方法は、上記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理ステップ、上記所定の情報処理に基づく画像を上記据置型表示装置に表示させる第1表示制御ステップ、上記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置へ送信する送信ステップ、上記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、上記通信手段を通じて上記通信相手装置から受信する受信ステップ、および上記受信ステップにおいて受信された文字情報またはカメラ画像を、上記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御ステップを備える。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ゲームのプレイやテレビ番組の視聴などに影響を与えることなく、離れた場所にいるユーザ間で、ビデオチャットやテキストチャットのように、画面に表示される画像を見ながらリアルタイムにコミュニケーションすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の一例を示す外観図
【図2】図1のゲーム装置本体5の一例を示す機能ブロック図
【図3】図1の端末装置6の外観構成の一例を示す図
【図4】ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図
【図5】図3の端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図
【図6】複数のゲーム装置本体がネットワークを通じて接続されている様子を示す図
【図7】通信ゲームをしているときのモニタ2およびLCD61の表示画像の一例
【図8】LCD61に表示される端末用ゲーム画像の一例
【図9】LCD61に表示されるビデオチャット画像の一例
【図10】通信ゲームおよびビデオチャットをしているときのモニタ2およびLCD61の表示画像の一例
【図11】テレビ番組を視聴しているときのモニタ2およびLCD61の表示画像の一例
【図12】LCD61に表示されるモニタ制御用画像の一例
【図13】LCD61に表示されるチャット画像の一例
【図14】LCD61に表示されるチャット画像の一例
【図15】LCD61に表示されるチャット画像の一例
【図16】外部メインメモリ12のメモリマップ
【図17】情報処理プログラムD1に基づく情報処理の流れを示すフローチャート
【図18】通信ゲーム処理の流れを示すフローチャート
【図19】モニタ制御処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の一実施形態(第1の実施形態)に係るゲームシステムについて説明する。
【0028】
図1において、ゲームシステム1は、表示手段の一例である家庭用テレビジョン受像機(以下、モニタと記載する)2と、モニタ2に接続コードを介して接続する据置型のゲーム装置3とから構成される。また、ゲーム装置3は、光ディスク4と、ゲーム装置本体5と、端末装置6と、コントローラ7とを含む。
【0029】
光ディスク4には、ゲーム装置本体5において実行されるための情報処理プログラム(典型的にはゲームプログラム)が記憶されている。
【0030】
モニタ2は、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム画像を表示する。モニタ2はスピーカ2R,2Lを有しており、スピーカ2R,2Lは、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム音声を出力する。
【0031】
ゲーム装置本体5は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラム等に基づいてゲーム処理等を実行する。
【0032】
コントローラ7には、複数の操作部(操作ボタン)が設けられている。そして、コントローラ7は、操作部に対する入力状態(各操作ボタンが押下されたか否か)を示す操作データ(コントローラ操作データ)を例えばBluetooth(登録商標)の技術を用いてゲーム装置本体5に送信する。
【0033】
また、コントローラ7には、モニタ2の表示画面近傍(図1では画面の上側)に設けられた2つのLEDモジュール(以下、マーカと記載する)8Lおよび8Rを有するマーカ8を撮像するための撮像部と、当該撮像部によって撮像された画像内におけるマーカの位置を算出する撮像情報演算部が設けられている。撮像情報演算部によって算出されたマーカの位置は、マーカ座標データとしてゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該マーカ座標データに基づいて、コントローラ7の動きや位置や姿勢等を算出することができる。
【0034】
さらに、コントローラ7には、加速度センサおよびジャイロセンサが設けられている。加速度センサによって検出された加速度を示す加速度データと、ジャイロセンサによって検出された角速度を示す角速度データは、ゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該加速度データおよび/または角速度データに基づいて、コントローラ7の向きや動きを算出することができる。
【0035】
端末装置6は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置6を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置6を自由な位置に配置したりして使用することが可能な可搬型の装置である。詳細な構成は後述するが、端末装置6は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)61、および入力手段(後述するタッチパネル62やジャイロセンサ604等)を備える。端末装置6とゲーム装置本体5とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置6は、ゲーム装置本体5で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置本体5から受信し、当該データが示す画像をLCD61に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置6は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置6は、ゲーム装置本体5へ、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データを送信する。
【0036】
次に、図2を参照して、ゲーム装置本体5の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置本体5の構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置本体5は、CPU(Central Processing Unit)10、システムLSI(Large Scale Integration)11、外部メインメモリ12、ROM/RTC(Read Only Memory/Real Time Clock)13、ディスクドライブ14、およびAV−IC(Audio Video−Integrated Circuit)15等を有する。
【0037】
システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15が接続される。揮発性の外部メインメモリ12は、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置本体5の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ35または外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0038】
システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)31、GPU(Graphics Processor Unit)32、DSP(Digital Signal Processor)33、VRAM(Video RAM)34、および内部メインメモリ35が設けられる。
【0039】
GPU32は、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム装置本体5は、モニタ2に表示するゲーム画像と、端末装置6に表示するゲーム画像との両方を生成することがある。以下では、モニタ2に表示されるゲーム画像を「モニタ用ゲーム画像」と呼び、端末装置6に表示されるゲーム画像を「端末用ゲーム画像」と呼ぶことがある。
【0040】
DSP33は、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ35や外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム音声についてもゲーム画像と同様、モニタ2のスピーカ2R,2Lから出力するゲーム音声と、端末装置6のスピーカから出力するゲーム音声との両方が生成されることがある。以下では、モニタ2から出力されるゲーム音声を「モニタ用ゲーム音声」と呼び、端末装置6から出力されるゲーム音声を「端末用ゲーム音声」と呼ぶことがある。
【0041】
上記のようにゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、モニタ2に出力される画像データおよび音声のデータは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、AVコネクタ16を介して、読み出した画像データをモニタ2に出力するとともに、読み出した音声データをモニタ2に内蔵されるスピーカ2R,2Lに出力する。これによって、モニタ2に画像が表示されるとともにスピーカ2R,2Lから音が出力される。
【0042】
また、ゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、端末装置6に出力される画像データおよび音声のデータは、入出力プロセッサ31等によって端末装置6へ送信される。入出力プロセッサ31等による端末装置6へのデータの送信については後述する。
【0043】
入出力プロセッサ31は、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ31は、フラッシュメモリ17、ネットワーク通信モジュール18、コントローラ通信モジュール19、拡張コネクタ20、メモリカード用コネクタ21、コーデックLSI27に接続される。コーデックLSI27は端末通信モジュール28に接続される。
【0044】
ゲーム装置本体5は、インターネット等のネットワークに接続して外部情報処理装置(例えば他のゲーム装置や、各種サーバ等)と通信を行うことが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される外部情報処理装置と通信することができる。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置本体5と外部情報処理装置との間で送受信されるデータの他、ゲーム装置本体5を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(処理の結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。また、フラッシュメモリ17には、ゲームプログラム等のプログラムが記憶されてもよい。
【0045】
また、ゲーム装置本体5は、コントローラ7からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、アンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して、コントローラ7から送信される操作データ等を受信し、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0046】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6との間で画像や音声等のデータを送受信することが可能である。入出力プロセッサ31は、GPU32が生成したゲーム画像(端末用ゲーム画像)のデータをコーデックLSI27へ出力する。コーデックLSI27は、入出力プロセッサ31からの画像データに対して所定の圧縮処理を行う。端末通信モジュール28は、端末装置6との間で無線通信を行う。したがって、コーデックLSI27によって圧縮された画像データは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置6へ送信される。なお、本実施形態では、ゲーム装置本体5から端末装置6へ送信される画像データはゲームに用いるものであり、ゲームにおいては表示される画像に遅延が生じるとゲームの操作性に悪影響が出る。そのため、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データの送信に関しては、できるだけ遅延が生じないようにすることが好ましい。したがって、本実施形態では、コーデックLSI27は、例えばH.264規格といった高効率の圧縮技術を用いて画像データを圧縮する。なお、それ以外の圧縮技術を用いてもよいし、通信速度が十分である場合には無圧縮で画像データを送信する構成であってもよい。また、端末通信モジュール28は、例えばWi−Fiの認証を受けた通信モジュールであり、例えばIEEE802.11n規格で採用されるMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いて端末装置6との間の無線通信を高速に行うようにしてもよいし、他の通信方式を用いてもよい。
【0047】
また、ゲーム装置本体5は、画像データの他、音声データを端末装置6へ送信する。すなわち、入出力プロセッサ31は、DSP33が生成した音声データ(端末用ゲーム音声)を、コーデックLSI27を介して端末通信モジュール28へ出力する。コーデックLSI27は、音声データに対しても画像データと同様に圧縮処理を行う。音声データに対する圧縮の方式は、どのような方式であってもよいが、圧縮率が高く、音声の劣化が少ない方式が好ましい。また、他の実施形態においては、音声データは圧縮されずに送信されてもよい。端末通信モジュール28は、圧縮された画像データおよび音声データを、アンテナ29を介して端末装置6へ送信する。
【0048】
さらに、ゲーム装置本体5は、上記画像データおよび音声データの他に、必要に応じて各種の制御データを端末装置6へ送信する。制御データは、端末装置6が備える構成要素に対する制御指示を表すデータであり、例えばマーカ部(図5に示すマーカ部65)の点灯を制御する指示や、カメラ(図5に示すカメラ66)の撮像を制御する指示等を表す。入出力プロセッサ31は、CPU10の指示に応じて制御データを端末装置6へ送信する。
【0049】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置6は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置6から送信される各データは、アンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置6からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ31に出力される。操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ31に出力される。入出力プロセッサ31は、端末装置6から受信したデータを、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0050】
また、ゲーム装置本体5は、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して、他の機器や外部記憶媒体に接続することが可能である。
【0051】
ゲーム装置本体5(例えば、前部主面)には、電源ボタン24、リセットボタン25、光ディスク4を脱着する投入口、およびゲーム装置本体5の投入口から光ディスク4を取り出すイジェクトボタン26等が設けられている。
【0052】
なお、他の実施形態においては、ゲーム装置本体5が備える各構成要素のうちでいくつかの構成要素は、ゲーム装置本体5とは別体の拡張機器として構成されてもよい。このとき、拡張機器は、例えば拡張コネクタ20を介してゲーム装置本体5と接続されるようにしてもよい。具体的には、拡張機器は、例えばコーデックLSI27、端末通信モジュール28、およびアンテナ29の各構成要素を備えており、拡張コネクタ20に対して着脱可能であってもよい。これによれば、上記各構成要素を備えていないゲーム装置本体に対して上記拡張機器を接続することによって、当該ゲーム装置本体を端末装置6と通信可能な構成とすることができる。
【0053】
次に、図3〜図5を参照して、端末装置6の構成について説明する。なお、図3は、端末装置6の外観構成の一例を示す図である。図3の(a)部は端末装置6の正面図であり、(b)部は上面図であり、(c)部は右側面図であり、(d)部は下面図である。図4は、ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図である。
【0054】
図3に示されるように、端末装置6は、大略的には横長の長方形の板状形状であるハウジング60を備える。ハウジング60は、ユーザが把持することができる程度の大きさである。
【0055】
端末装置6は、ハウジング60の表面にLCD61を有する。LCD61は、ハウジング60の表面の中央付近に設けられる。したがって、ユーザは、図4に示すようにLCD61の両側部分のハウジング60を持つことによって、LCD61の画面を見ながら端末装置6を持って動かすことができる。
【0056】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、操作手段として、LCD61の画面上にタッチパネル62を有する。本実施形態では、タッチパネル62は、抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、タッチパネル62は、抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の方式のタッチパネルを用いることができる。また、タッチパネル62は、シングルタッチ方式でもよいし、マルチタッチ方式であってもよい。本実施形態では、タッチパネル62として、LCD61の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル62の解像度とLCD61の解像度とが一致している必要はない。このように、端末装置6がタッチパネル62を備えているため、ユーザは、端末装置6を動かしながらタッチパネル62を操作することができる。つまり、ユーザは、LCD61の画面を動かしつつ、その画面に対して直接(タッチパネル62によって)入力を行うことができる。
【0057】
図3に示すように、端末装置6は、操作手段として、2つのアナログスティック63Aおよび63Bと、複数の操作ボタン64A〜64Lとを備えている。各アナログスティック63Aおよび63Bは、方向を指示するデバイスである。各アナログスティック63Aおよび63Bは、ユーザの指で操作されるスティック部がハウジング60の表面に対して任意の方向(上下左右および斜め方向の任意の角度)にスライドまたは傾倒することができるように構成されている。
【0058】
各操作ボタン64A〜64Lには、ゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン64Aおよび操作ボタン64E〜64Hは、方向指示操作や選択操作等に用いられてもよいし、各操作ボタン64B〜64Eは、決定操作やキャンセル操作等に用いられてもよい。
【0059】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、マーカ65Aおよびマーカ65Bからなるマーカ部(図5に示すマーカ部65)をハウジング60の表面に備えている。マーカ65Aおよびマーカ65Bは、それぞれ1以上の赤外LEDで構成される。マーカ部65は、上述したマーカ8と同様、マーカ部65に対するコントローラ7の動き等をゲーム装置本体5が算出するために用いられる。また、ゲーム装置本体5は、マーカ部65が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0060】
端末装置6は、カメラ66を備えている。カメラ66は、ハウジング60の表面に設けられる。したがって、カメラ66は、端末装置6を持っているユーザの顔を撮像することができ、一例としてLCD61を見ながらゲームを行っている状態におけるユーザを撮像することができる。
【0061】
なお、端末装置6は、音声入力手段であるマイク(図5に示すマイク609)を備えている。マイク609は、マイクロフォン用孔60bの内側となるハウジング60内部に設けられる。マイク609は、ユーザの音声等、端末装置6の周囲の音を検出する。
【0062】
端末装置6は、スピーカ(図5に示すスピーカ607)を備えている。スピーカ607の出力音は、ハウジング60の下側側面に設けられたスピーカ孔60aから出力される。
【0063】
また、端末装置6は、他の装置を端末装置6に接続するための拡張コネクタ67を備えている。
【0064】
なお、図3に示した端末装置6に関して、各操作ボタンやハウジング60の形状や、各構成要素の数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。
【0065】
次に、図5を参照して、端末装置6の内部構成について説明する。図5は、端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、端末装置6は、図3に示した構成の他、タッチパネルコントローラ601、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、ユーザインタフェースコントローラ(UIコントローラ)605、コーデックLSI606、スピーカ607、サウンドIC608、マイク609、無線モジュール610、アンテナ611、赤外線通信モジュール612、フラッシュメモリ613、電源IC614、電池615、およびバイブレータ619を備える。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング60内に収納される。
【0066】
UIコントローラ605は、各種の入出力部に対するデータの入出力を制御するための回路である。UIコントローラ605は、タッチパネルコントローラ601、アナログスティック63(アナログスティック63Aおよび63B)、操作ボタン64(各操作ボタン64A〜64L)、マーカ部65、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、およびバイブレータ619に接続される。また、UIコントローラ605は、コーデックLSI606と拡張コネクタ67とに接続される。また、UIコントローラ605には電源IC614が接続され、UIコントローラ605を介して各部に電力が供給される。電源IC614には内蔵の電池615が接続され、電力が供給される。また、電源IC614には、コネクタ等を介して外部電源から電力を取得可能な充電器616またはケーブルを接続することが可能であり、端末装置6は、充電器616またはケーブルを用いて外部電源からの電力供給と充電とを行うことができる。
【0067】
タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62に接続され、タッチパネル62の制御を行う回路である。タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成してUIコントローラ605へ出力する。タッチ位置データは、タッチパネル62の入力面において入力が行われた位置の座標を表す。なお、タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号の読み込み、および、タッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。また、UIコントローラ605からタッチパネルコントローラ601へは、各種の制御指示が出力される。
【0068】
アナログスティック63は、スティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すスティックデータをUIコントローラ605へ出力する。また、操作ボタン64は、各操作ボタン64A〜64Lに対する入力状況(押下されたか否か)を表す操作ボタンデータをUIコントローラ605へ出力する。
【0069】
磁気センサ602は、磁界の大きさおよび方向を検知することで方位を検出する。検出された方位を示す方位データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から磁気センサ602へは、磁気センサ602に対する制御指示が出力される。磁気センサ602に関しては、MI(磁気インピーダンス)素子、フラックスゲートセンサ、ホール素子、GMR(巨大磁気抵抗)素子、TMR(トンネル磁気抵抗)素子、あるいはAMR(異方性磁気抵抗)素子等を用いたセンサがあるが、方位を検出することができればどのようなものが用いられてもよい。
【0070】
加速度センサ603は、ハウジング60の内部に設けられ、3軸(図3の(a)部に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。検出された加速度を表す加速度データはUIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から加速度センサ603へは、加速度センサ603に対する制御指示が出力される。
【0071】
ジャイロセンサ604は、ハウジング60の内部に設けられ、上記x軸、y軸、およびz軸の3軸周りの角速度をそれぞれ検出する。検出された角速度を表す角速度データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605からジャイロセンサ604へは、ジャイロセンサ604に対する制御指示が出力される。
【0072】
バイブレータ619は、例えば振動モータやソレノイドであり、UIコントローラ605からバイブレータ619へ出力される制御指示に応じて、バイブレータ619が作動することによって端末装置6に振動が発生する。
【0073】
UIコントローラ605は、上記の各構成要素から受け取ったタッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ、方位データ、加速度データ、および角速度データを含む操作データ(以下、端末操作データと称す)をコーデックLSI606に出力する。
【0074】
コーデックLSI606は、ゲーム装置本体5へ送信するデータに対する圧縮処理、およびゲーム装置本体5から送信されたデータに対する伸張処理を行う回路である。コーデックLSI606には、LCD61、カメラ66、サウンドIC608、無線モジュール610、フラッシュメモリ613、および赤外線通信モジュール612が接続される。また、コーデックLSI606は、CPU617と内部メモリ618とを含む。例えば、端末装置6は、ゲーム処理自体を行わない構成であるが、端末装置6の管理や通信のための最小限のプログラムを実行する必要がある。一例として、電源投入時にフラッシュメモリ613に格納されたプログラムを内部メモリ618に読み出してCPU617が実行することで、端末装置6が起動する。また、内部メモリ618の一部の領域は、LCD61のためのVRAMとして使用される。
【0075】
カメラ66は、ゲーム装置本体5からの指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データをコーデックLSI606へ出力する。また、コーデックLSI606からカメラ66へは、画像の撮像指示等、カメラ66に対する制御指示が出力される。なお、カメラ66は、動画の撮影も可能である。すなわち、カメラ66は、繰り返し撮像を行って画像データをコーデックLSI606へ繰り返し出力することも可能である。
【0076】
サウンドIC608は、スピーカ607およびマイク609への音声データの入出力を制御する回路である。
【0077】
コーデックLSI606は、カメラ66からの画像データ、マイク609からの音声データ、およびUIコントローラ605からの端末操作データを、無線モジュール610を介してゲーム装置本体5へ送信する。本実施形態では、コーデックLSI606は、画像データおよび音声データに対して、コーデックLSI27と同様の圧縮処理を行う。圧縮された画像データおよび音声データと、端末操作データとは、送信データとして無線モジュール610に出力される。無線モジュール610にはアンテナ611が接続されており、無線モジュール610はアンテナ611を介してゲーム装置本体5へ上記送信データを送信する。無線モジュール610は、ゲーム装置本体5の端末通信モジュール28と同様の機能を有している。すなわち、無線モジュール610は、例えばIEEE802.11nの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。
【0078】
以上のように、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、端末操作データ、画像データ、および音声データが含まれる。なお、拡張コネクタ67を介して端末装置6に他の装置が接続される場合には、当該他の装置から受け取ったデータが上記送信データにさらに含まれていてもよい。また、赤外線通信モジュール612は、他の装置との間で例えばIRDAの規格に従った赤外線通信を行う。コーデックLSI606は、赤外線通信によって受信したデータを、必要に応じて上記送信データに含めてゲーム装置本体5へ送信してもよい。
【0079】
また、上述のように、ゲーム装置本体5から端末装置6へは、圧縮された画像データおよび音声データが送信される。これらのデータは、アンテナ611および無線モジュール610を介してコーデックLSI606で受信される。コーデックLSI606は、受信した画像データおよび音声データを伸張する。伸張された画像データは、LCD61へ出力され、当該画像データに応じた画像がLCD61に表示される。また、伸張された音声データは、サウンドIC608へ出力され、当該音声データに応じた音がスピーカ607から出力される。
【0080】
また、ゲーム装置本体5から受信されるデータに制御データが含まれる場合、コーデックLSI606およびUIコントローラ605は、制御データに従った制御指示を各部に行う。上述のように、制御データは、端末装置6が備える各構成要素(本実施形態では、カメラ66、タッチパネルコントローラ601、マーカ部65、各センサ602〜604、バイブレータ619、および赤外線通信モジュール612)に対する制御指示を表すデータである。本実施形態では、制御データが表す制御指示としては、上記各構成要素を動作させたり、動作を休止(停止)させたりする指示が考えられる。すなわち、ゲームで使用しない構成要素については電力消費を抑えるために休止させてもよく、その場合、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、休止した構成要素からのデータが含まれないようにする。
【0081】
次に、図6〜図15を参照して、上記ゲームシステム1において実行される情報処理の概要を説明する。
【0082】
上記ゲームシステム1のゲーム装置本体5は、インターネットなどを通じて他のゲーム装置本体と通信することができる。例えば、図6において、ゲーム装置本体5aは、インターネットに接続されている他のゲーム装置本体5bやサーバ装置9と通信することができる。ゲーム装置本体5aとゲーム装置本体5bとがゲームに必要なゲームデータをやりとりすることによって、ゲーム装置本体5aのユーザ(ユーザUa1および/またはユーザUa2)と、ゲーム装置本体5bのユーザ(ユーザUb1および/またはユーザUb2)とが一緒にゲームをプレイすることが可能である。
【0083】
以下の説明では、必要に応じて、図6のゲーム装置本体5aとゲーム装置本体5bのうちのゲーム装置本体5a側のゲームシステムの構成要素には、参照符号の末尾に「a」を付し、ゲーム装置本体5b側のゲームシステムの構成要素には、参照符号の末尾に「b」を付す。
【0084】
図7は、ゲーム装置本体5aのユーザ(ユーザUa1)と、ゲーム装置本体5bのユーザ(ユーザUb1)とが一緒にボーリングゲームをプレイしているときの、ゲーム装置本体5a側の様子を示している。
【0085】
図7において、モニタ2aにはメインゲーム画像が表示されている。メインゲーム画像には、ボーリングの球を持ったキャラクタが表示されており、ユーザUa1は、コントローラ7aを用いて、当該キャラクタを操作することができる。
【0086】
一方、端末装置6aのLCD61にはサブゲーム画像が表示されている。メインゲーム画像がゲームのプレイに必須の画像であるのに対して、サブゲーム画像は、ゲームのプレイには必須ではなく、ゲームに関する各種情報をユーザに提供するための画像である。図7の例では、端末装置6aのLCD61にはボーリングのスコアが表示されている。
【0087】
LCD61に表示されるサブゲーム画像には、図8に示すように、ビデオチャットの開始を指示するためのビデオチャット開始ボタンB1が含まれている。ユーザUa2は、ビデオチャット開始ボタン画像B1にタッチすることによって、ゲーム装置本体5b側のユーザ(ユーザUb2)とビデオチャットを行うことができる。
【0088】
ユーザUa2がビデオチャット開始ボタンB1にタッチすると、端末装置6aのLCD61には、図9に示すように、ユーザUb2の顔がリアルタイムで表示される。そして、端末装置6aのスピーカ607からは、ユーザUb2の声がリアルタイムで出力される。一方、端末装置6aのカメラ66から入力される画像データ(カメラ画像)と、端末装置6aのマイク609から入力される音声データ(マイク音声)が、ゲーム装置本体5aを通じてゲーム装置本体5bへ送信されて、ゲーム装置本体5b側の端末装置6bのLCD61には、ユーザUa2の顔がリアルタイムで表示され、端末装置6bのスピーカ607からは、ユーザUa2の声がリアルタイムで出力される。
【0089】
こうして、図10に示すように、ユーザUa1とユーザUb1がゲームをプレイしている間、ユーザUa2とユーザUb2は、お互いの顔を見ながらリアルタイムで会話を楽しむことができる。
【0090】
なお、ユーザUa2がユーザUb2とビデオチャットをしている間、モニタ2aには通常と同様にゲーム画像が表示され、スピーカ2Raおよび2Laからは通常と同様にゲーム音声が出力されるので、ユーザUa1にとって、ゲーム画像が見づらくなったり、ゲーム音声が聞こえにくくなったりすることがない。
【0091】
図9において、ユーザUa2が終了ボタンB2にタッチするとビデオチャットは終了して、端末装置6aのLCD61には、図8に示すようなゲーム画像(サブゲーム画像)が再び表示される。
【0092】
なお、ゲームシステム1は、ゲーム以外の用途にも利用することができる。例えば、図11に示すように、ユーザは、モニタ2でテレビ番組を視聴することができる。このとき、端末装置6のLCD61には、図12に示すようなモニタ制御用画像が表示され、ユーザが、モニタ制御用画像に表示されている複数のチャンネル選択ボタンB3のうちの所望のチャンネル選択ボタンB3をタッチすると、タッチされたチャンネル選択ボタンB3に応じた赤外線信号(モニタ制御信号)が、端末装置6の赤外線通信モジュール612から出力される(図11参照)。このようにして、ユーザは、端末装置6を操作することによって、モニタ2に表示される放送チャンネル(テレビ番組)を切り替えることができる。
【0093】
なお、モニタ制御用画像において、ユーザが視聴中の放送チャンネルに対応するチャンネル選択ボタンB3が強調表示されてもよい。例えば、図12の例では、6チャンネルのチャンネル選択ボタンB3が強調表示されている。そして、ユーザが他のチャンネル選択ボタンB3にタッチするまで、6チャンネルのチャンネル選択ボタンB3が強調表示されたままとなる。
【0094】
なお、図12に示すように、モニタ制御用画像には、チャット開始ボタンB4も表示されている。ユーザは、チャット開始ボタンB4にタッチすることによって、当該ユーザと同じ放送チャンネル(テレビ番組)を視聴中の他のユーザと、チャットを楽しむことができる。
【0095】
図12において、ユーザがチャット開始ボタンB4にタッチすると、当該ユーザを示すユーザ識別情報と、当該ユーザが現在視聴中の放送チャンネル(図12の例では6チャンネル)を示す視聴中チャンネル情報が、ゲーム装置本体5からサーバ装置9(図6参照)へアップロードされる。そして、当該ユーザと同じテレビ番組を視聴中の他のユーザのユーザ識別情報(例えば、ユーザ名)や接続情報(例えば、当該他のユーザのグローバルIPアドレス)等が、サーバ装置9からゲーム装置本体5へダウンロードされる。こうして、ユーザがチャットをするための準備が整う。なお、ゲーム装置本体5からサーバ装置9へ後述のフレンドリストD3等をアップロードすることによって、同じテレビ番組を視聴中の他のユーザのうち、予め登録されたユーザ(例えば、友人)に関するユーザ識別情報や接続情報等が、サーバ装置9からゲーム装置本体5へダウンロードされるようにしてもよい。
【0096】
ユーザがチャットをするための準備が整うと、端末装置6のLCD61には、図13に示すようなチャット画像が表示される。当該チャット画像には、ユーザと同じテレビ番組を視聴中の他のユーザに対応するキャラクタとユーザ名が表示される。図13の例では、「いちろう」と「けい」の2人が6チャンネルのテレビ番組を視聴していることが分かる。
【0097】
図13において、ユーザが、メッセージを送信したい相手のユーザ選択ボタンB5をタッチすると、図14に示すようなメッセージ入力画像が表示される。そして、ユーザが、例えばソフトウェアキーボード等を用いてメッセージを入力してから、送信ボタンB7をタッチすると、ユーザ選択ボタンB5で選択した相手に、そのメッセージが送信される。
【0098】
他のユーザからメッセージが届くと、図15に示すように、チャット画像に受信したメッセージが表示される。
【0099】
図13または図15において、ユーザが終了ボタンB6にタッチするとチャットは終了して、端末装置6のLCD61には、図12に示すようなモニタ制御用画像が再び表示される。
【0100】
次に、図16〜図19を参照して、上記情報処理を実現するためのゲームシステム1の動作について詳細に説明する。
【0101】
図16は、上記情報処理を実行するときにゲーム装置本体5の外部メインメモリ12に記憶される各種データの一例を示している。
【0102】
情報処理プログラムD1は、ゲーム装置本体5のCPU10に、上記情報処理を実行させるためのプログラムである。情報処理プログラムD1は、例えば、光ディスク4から外部メインメモリ12にロードされる。
【0103】
ユーザ識別情報D2は、ゲーム装置本体5のユーザを識別するための情報(例えば、ユーザ名)である。
【0104】
フレンドリストD3は、ユーザの友人を識別するための情報であり、ユーザは、当該フレンドリストD3に登録されている友人の中から所望の友人を選択して、一緒に通信ゲームをプレイすることができる。
【0105】
コントローラ操作データD4は、コントローラ7から周期的に送信される操作データである。
【0106】
端末操作データD5は、端末装置6から周期的に送信される操作データである。前述のように、端末操作データD5には、タッチ位置データ等が含まれている。
【0107】
送信データバッファD6は、他のゲーム装置本体5へ送信すべき通信ゲームデータD61およびチャットデータD62を一時的に記憶するための記憶領域である。通信ゲームデータは、通信ゲームを実行するために他のゲーム装置本体5との間でやりとりするデータであり、例えば、コントローラ操作データであってもよい。チャットデータには、端末装置6のカメラ66、マイク609、タッチパネル62を通じてそれぞれ入力される画像データ、音声データ、文字データが含まれる。
【0108】
受信データバッファD7は、他のゲーム装置本体5から受信した通信ゲームデータD71およびチャットデータD72を一時的に記憶するための記憶領域である。
【0109】
視聴中チャンネル情報は、ユーザが現在視聴中の放送チャンネルを示す情報である。
【0110】
次に、図17〜図19のフローチャートを参照して、情報処理プログラムD1に基づいてゲーム装置本体5のCPU10によって実行される情報処理の流れを説明する。
【0111】
情報処理プログラムD1の実行が開始されると、まず図17のステップS10において、CPU10は、通信ゲームを実行するかどうかを判定する。当該判定は、例えば、モニタ2または端末装置6のLCD61にメニュー画像を表示し、通信ゲームを実行するか、モニタ制御を行うかをユーザに選択させることによって行われる。通信ゲームを実行する場合には処理はステップS11に進み、そうでない場合には処理はステップS12に進む。
【0112】
ステップS11において、CPU10は、通信ゲーム処理を実行する。通信ゲーム処理の詳細は後述する。通信ゲーム処理が終了すると、CPU10は、情報処理プログラムD1の実行を終了する。
【0113】
ステップS12において、CPU10は、モニタ制御を行うかどうかを判定する。そして、モニタ制御を行う場合には処理はステップS13に進み、そうでない場合には処理はステップS10に戻る。
【0114】
ステップS13において、CPU10は、モニタ制御処理を実行する。モニタ制御処理の詳細は後述する。モニタ制御処理が終了すると、CPU10は、情報処理プログラムD1の実行を終了する。
【0115】
次に、図18を参照して、図17のステップS11の通信ゲーム処理の詳細を説明する。
【0116】
ステップS20において、CPU10は、通信ゲームをプレイする通信相手となるユーザを選択する。通信相手の選択方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、フレンドリストD3に登録されている友人の中から、1人または複数の所望の友人をユーザに選択させてもよい。また、他の方法として、ゲーム装置本体5からサーバ装置9へ問い合わせて、通信ゲームをプレイ可能な他のユーザをサーバ装置9から紹介してもらうようにしてもよい。
【0117】
ステップS21において、CPU10は、ステップS20において選択された通信相手のゲーム装置本体5と接続する。例えば、フレンドリストD3に登録されている友人の中から接続相手を選んだ場合には、当該友人の識別情報をサーバ装置9へ送信して、当該友人のゲーム装置本体5のグローバルIPアドレスをサーバ装置9から取得して、当該友人のゲーム装置本体5に接続要求を送信してもよい。
【0118】
ステップS22において、CPU10は、コントローラ7および端末装置6から、コントローラ操作データD4および端末操作データD5をそれぞれ取得する。
【0119】
ステップS23において、CPU10は、ビデオチャット中であるかどうかを判断し、ビデオチャット中である場合(例えば、ユーザが図8のビデオチャット開始ボタンB1をタッチしてから、図9の終了ボタンB2をタッチするまでの間)には処理はステップS26に進み、そうでない場合には処理はステップS24に進む。
【0120】
ステップS24において、CPU10は、通信相手のゲーム装置本体5へ通信ゲームデータD61を送信する。
【0121】
ステップS25において、CPU10は、通信相手のゲーム装置本体5から通信ゲームデータD71を受信する。
【0122】
ステップS26において、CPU10は、通信相手のゲーム装置本体5へ通信ゲームデータD61およびチャットデータD62を送信する。ここでは、ビデオチャット中であるため、送信されるチャットデータD62には、端末装置6のカメラ66およびマイク609からそれぞれ入力される画像データおよび音声データが含まれる。
【0123】
ステップS27において、CPU10は、通信相手のゲーム装置本体5から通信ゲームデータD71およびチャットデータD72を受信する。
【0124】
ステップS28において、CPU10は、コントローラ操作データD4と受信した通信ゲームデータD71とに基づいて、ゲーム処理(例えば、ゲーム世界のキャラクタの制御など)を行う。
【0125】
ステップS29において、CPU10は、モニタ用ゲーム画像を生成して、モニタ2へと出力する。出力されたモニタ用ゲーム画像は、モニタ2に表示される。なお、モニタ用ゲーム画像の生成処理の一部または全部が、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。
【0126】
ステップS30において、CPU10は、ビデオチャット中であるかどうかを判断し、ビデオチャット中である場合には処理はステップS33に進み、そうでない場合には処理はステップS31に進む。
【0127】
ステップS31において、CPU10は、端末用ゲーム画像(例えば、図8のサブゲーム画像)を生成して、端末装置6へと出力する。出力された端末用ゲーム画像は、端末装置6のLCD61に表示される。なお、端末用ゲーム画像の生成処理の一部または全部が、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。
【0128】
ステップS32において、CPU10は、ゲーム音声をスピーカ2R,2Lへと出力する。
【0129】
ステップS33において、CPU10は、受信したチャットデータ(画像データおよび音声データ)を端末装置6へと出力する。これにより、通信相手のユーザの顔が端末装置6のLCD61に表示され、通信相手のユーザの声が端末装置6のスピーカ607から出力される。
【0130】
ステップS34において、CPU10は、ゲームが終了したかどうかを判断し、ゲームが終了した場合には通信ゲーム処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS22に戻る。
【0131】
次に、図19を参照して、図17のステップS13のモニタ制御処理の詳細を説明する。
【0132】
ステップS40において、CPU10は、モニタ制御用画像(例えば、図12のモニタ制御用画像)を生成して、端末装置6へと出力する。出力されたモニタ制御用画像は、端末装置6のLCD61に表示される。
【0133】
ステップS41において、CPU10は、端末装置6から端末操作データD5を取得する。
【0134】
ステップS42において、CPU10は、端末操作データD5に基づいて、チャンネル選択指示が入力されたかどうか(例えば、図12のいずれかのチャンネル選択ボタンB3がタッチされたかどうか)を判断する。そして、チャンネル選択指示が入力された場合には処理はステップS43に進み、そうでない場合には処理はステップS45に進む。
【0135】
ステップS43において、CPU10は、チャンネル選択指示によって選択された放送チャンネルに応じて、端末装置6にモニタ制御信号を出力させる。具体的には、CPU10は、端末操作データD5に含まれるタッチ位置データに基づいて、モニタ制御用画像上のどの位置をユーザがタッチしたかを検出する。そして、ユーザがタッチした位置に対応するモニタ制御信号が端末装置6の赤外線通信モジュール612から出力されるように、端末装置6へ制御データを送信する。
【0136】
ステップS44において、CPU10は、チャンネル選択指示によって選択された放送チャンネルに応じて、視聴中チャンネル情報D8を更新する。
【0137】
ステップS45において、CPU10は、チャット開始指示が入力されたかどうか(例えば、図12のチャット開始ボタンB4がタッチされたかどうか)を判断する。そして、チャット開始指示が入力された場合には処理はステップS46に進み、そうでない場合には処理はステップS51に進む。
【0138】
ステップS46において、CPU10は、視聴中チャンネル情報D8、ユーザ識別情報D2等をサーバ装置9へアップロードする。
【0139】
サーバ装置9には、複数のゲーム装置本体5からアップロードされた視聴中チャンネル情報D8およびユーザ識別情報D2が保持されている。よって、サーバ装置9は、新たなゲーム装置本体5から視聴中チャンネル情報D8およびユーザ識別情報D2がアップロードされた場合に、当該新たなゲーム装置本体5のユーザが視聴中のテレビ番組と同じテレビ番組を視聴している他のユーザのユーザ識別情報D2を、当該新たなゲーム装置本体5へ提供することができる。
【0140】
ステップS47において、CPU10は、自身のゲーム装置本体5のユーザと同じテレビ番組を視聴している他のユーザのユーザ識別情報D2をサーバ装置9からダウンロードする。
【0141】
ステップS48において、CPU10は、端末操作データD5に基づいて、チャット処理を行う。具体的には、CPU10は、ユーザによって指示された他のユーザのゲーム装置本体5へ、ユーザによって入力されたメッセージ(文字データ)をチャットデータD62として送信する処理(図14参照)や、他のゲーム装置本体5から受信したチャットデータD72に含まれるメッセージ(文字データ)を含むチャット画像を生成してLCD61に表示させる処理(図15参照)などを行う。
【0142】
ステップS49において、CPU10は、チャット終了指示が入力されたかどうか(例えば、図13または図15の終了ボタンB6がタッチされたかどうか)を判断する。そして、チャット終了指示が入力された場合には処理はステップS50に進み、そうでない場合には処理はステップS47に戻る。
【0143】
ステップS50において、CPU10は、チャット終了通知をサーバ装置9へ送信する。これにより、当該ゲーム装置本体5のユーザに関する視聴中チャンネル情報D8およびユーザ識別情報D2が、サーバ装置9から削除される。
【0144】
ステップS51において、CPU10は、モニタ制御が終了したかどうかを判断し、モニタ制御が終了した場合にはモニタ制御処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS40に戻る。
【0145】
以上のように、本実施形態によれば、或るユーザ(メインユーザ)がモニタ2を用いてゲームをプレイしている間や、モニタ2を用いてテレビ番組を視聴している間に、別のユーザ(サブユーザ)が端末装置6のLCD61を利用してビデオチャットやテキストチャットを行うことができる。よって、ゲームのプレイやテレビ番組の視聴に影響を与えることなしに、チャットを行うことができる。
【0146】
また、本実施形態によれば、1台のゲーム装置3を用いて、ゲーム処理とチャット処理とを別々に並行して行うことができる。よって、或るユーザ(ユーザA)がゲームをプレイしている横で、当該ゲーム装置3の端末装置6を使って別のユーザ(ユーザB)がチャットをすることができるので、ゲームが下手な人であっても、実際にゲームに参加することなく、端末装置6を使ってチャットをすることでゲームに参加している気分になれるため、気軽に楽しむことができる。また、端末装置6にはタッチパネル62が設けられているので、ゲームに不慣れな人にとっても、メニュー操作や文字入力操作が簡単に行える。また、ゲームに興味がないユーザであっても、他のユーザがゲームをプレイしている横でチャットをすることによって、ゲームの面白さに気付いてゲームに興味を持つきっかけとなり得る。
【0147】
また、本実施形態によれば、メインユーザが通信ゲームをプレイしている間に、サブユーザは、ビデオチャット開始ボタンB1(図8)をタッチするだけで簡単にビデオチャットを開始することができるので、ビデオチャットを開始するためにチャット相手を選択したりチャット相手のアドレス情報を入力したりする手間が不要である。また、ゲームをプレイすることが苦手なユーザであっても、チャットに参加することによって、通信ゲームをプレイしているユーザと一緒に楽しい時間を共有することができる。
【0148】
また、本実施形態によれば、ゲーム音声はスピーカ2R,2Lから出力され、チャット相手の声は端末装置6のスピーカ607から出力されるので、メインユーザにとってゲーム音声が聞こえにくくなったり、サブユーザにとってチャット相手の声が聞き取りにくくなったりすることがない。
【0149】
また、本実施形態によれば、端末装置6を利用してモニタ2に表示される放送チャンネル(テレビ番組)を切り替えることができ、さらにユーザの希望に応じて、同じテレビ番組を視聴中の他のユーザと簡単にチャットを開始して、視聴中のテレビ番組を共通の話題としてチャットを楽しむことができる。
【0150】
なお、上記実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0151】
例えば、上記実施形態では、2台のゲーム装置3の間で通信ゲームやチャットを行っているが、他の実施形態では、3台以上のゲーム装置3の間で通信ゲームやチャットを行ってもよい。3台以上のゲーム装置3の間でビデオチャットを行う場合には、LCD61の画面を分割して、通信相手の複数のユーザの顔を同時に表示するようにしてもよい。
【0152】
また、上記実施形態では、モニタ2を利用して通信ゲームをプレイしている間に、端末装置6を利用してビデオチャットを行っているが、ビデオチャットではなくテキストチャットを行うようにしてもよい。
【0153】
また、上記実施形態では、モニタ2を利用してテレビ番組を視聴している間に、端末装置6を利用してテキストチャットを行っているが、テキストチャットではなくビデオチャットを行うようにしてもよい。
【0154】
また、上記実施形態では、モニタ2を利用してテレビ番組を視聴している間に、同じテレビ番組を視聴中の他のユーザのユーザ識別情報等をサーバ装置9から取得して、他のユーザとチャットを行っているが、他の実施形態では、フレンドリストD3に登録されている友人の中からユーザに所望の友人を選択させて、当該選択された友人とチャットを行うようにしてもよい。
【0155】
また、上記実施形態によれば、ゲーム音声はスピーカ2R,2Lから出力され、チャット相手の声は端末装置6のスピーカ607から出力されるが、他の実施形態では、ゲーム音声が端末装置6のスピーカ607から出力されてもよい。同様に、チャット相手の声がスピーカ2R,2Lから出力されてもよい。
【0156】
また、上記実施形態では、図17〜図19に示した複数の処理を1つのコンピュータ(CPU10)が実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数のコンピュータが分担して実行してもよい。さらに他の実施形態では、これらの複数の処理の一部をハードウェア回路によって実現してもよい。
【0157】
また、上記実施形態では、ゲーム装置3によって上記情報処理を実行しているが、他の実施形態では、ゲーム装置以外の情報処理装置(例えば、汎用コンピュータなど)によって上記情報処理を実行してもよい。
【0158】
また、上記実施形態では、図17〜図19に示した複数の処理を1台の情報処理装置(ゲーム装置本体5)において実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数の情報処理装置(例えば、ゲーム装置本体5と端末装置6)が分担して実行してもよい。
【0159】
また、上記実施形態では、光ディスク4からゲーム装置本体5へ情報処理プログラムD1が供給されているが、他の実施形態では、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、CD−ROM、半導体メモリ等)からゲーム装置本体5へ情報処理プログラムD1が供給されてもよい。さらに他の実施形態では、ゲーム装置本体5内部の不揮発性メモリ(ROM/RTC13、フラッシュメモリ17)に情報処理プログラムD1が予め格納されていてもよい。さらに他の実施形態では、他の情報処理装置(ゲーム装置やサーバ装置)からゲーム装置本体5へ情報処理プログラムD1が送信されてもよい。
【符号の説明】
【0160】
1…ゲームシステム
2…モニタ
2R,2L…スピーカ
3…ゲーム装置
4…光ディスク
5…ゲーム装置本体
6…端末装置
60…ハウジング
61…LCD
62…タッチパネル
63…アナログスティック
64…操作ボタン
65…マーカ部
66…カメラ
67…拡張コネクタ
68…足部
7a〜7d…コントローラ
8(8L,8R)…マーカ
9…サーバ装置
Ua1,Ua2,Ub1,Ub2…ユーザ
B1…ビデオチャット開始ボタン
B2…終了ボタン
B3…チャンネル選択ボタン
B4…チャット開始ボタン
B5…ユーザ選択ボタン
B6…終了ボタン
B7…送信ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能であって、入力装置と、他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段とを備えた情報処理装置のコンピュータを、
前記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に基づく画像を前記据置型表示装置に表示させる第1表示制御手段、
前記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信する送信手段、
前記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記所定の情報処理はゲーム処理である、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記送信手段は、通信ゲーム処理のためのゲームデータと、前記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信し、
前記受信手段は、通信ゲーム処理のためのゲームデータと、前記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信し、
前記処理手段は、前記入力装置からの入力と、前記通信相手装置から受信したゲームデータとに基づいて、通信ゲーム処理を実行する、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置は第1スピーカに接続され、
前記所定の入力部はカメラとマイクを含み、
前記可搬型表示装置は第2スピーカを有し、
前記送信手段は、前記カメラより入力されるカメラ画像と、前記マイクより入力されるマイク音声とを、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信し、
前記受信手段は、前記通信相手装置において入力されたカメラ画像およびマイク音声を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信し、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
前記ゲーム処理に応じてゲーム音声を生成して当該ゲーム音声を前記第1スピーカから出力させる第1音声制御手段、および
前記受信手段によって受信されたマイク音声を前記第2スピーカから出力させる第2音声制御手段としてさらに機能させる、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記第2表示制御手段は、
前記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像に基づいて、前記可搬型表示装置に表示すべき画像を生成する画像生成手段、および
前記画像生成手段によって生成された画像を無線送信により前記可搬型表示装置へ出力する画像出力手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記第2表示制御手段は、
前記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像に基づいて、前記可搬型表示装置に表示すべき画像を生成する画像生成手段、および
前記画像生成手段によって生成された画像を圧縮して前記可搬型表示装置へ出力する画像出力手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記所定の入力部はタッチパネルを含み、
前記文字情報は、前記タッチパネルを用いて入力される、請求項1〜6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記据置型表示装置は、テレビ放送を受信して表示する機能を有しており、
前記可搬型表示装置は、前記所定の入力部を通じて入力されるチャンネル選択指示に応じて前記据置型表示装置に制御信号を出力して当該据置型表示装置に表示されるテレビチャンネルを切り替える機能を有している、請求項1〜7のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記通信手段を通じてサーバ装置と通信可能であり、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
前記チャンネル選択指示に応じて、当該情報処理装置のユーザが視聴しているテレビチャンネルを示すチャンネル情報を、当該ユーザを識別するためのユーザ識別情報とともに前記サーバ装置にアップロードするアップロード手段、
他の情報処理装置から前記サーバ装置にアップロードされたユーザ識別情報のうち、前記アップロード手段によってアップロードされたチャンネル情報に対応するユーザ識別情報を、前記サーバ装置からダウンロードするダウンロード手段、および
前記ダウンロード手段によってダウンロードされたユーザ識別情報に基づいて前記通信相手装置を決定する通信相手決定手段としてさらに機能させる、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記情報処理装置は、他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報を記憶する他ユーザ情報記憶手段をさらに備え、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記他ユーザ情報記憶手段に記憶されている他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報に基づいて前記通信相手装置を決定する通信相手決定手段としてさらに機能させる、請求項1〜8のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記通信相手決定手段は、前記他ユーザ情報記憶手段に記憶されている他の情報処理装置のユーザのユーザ識別情報の中から、前記入力装置または前記所定の入力部からの入力に基づいてユーザ識別情報を選出し、当該選出したユーザ識別情報に対応する他の情報処理装置を前記通信相手装置として決定する、請求項10に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記所定の入力部はマイクを含み、
前記可搬型表示装置はスピーカを有し、
前記送信手段は、前記文字情報またはカメラ画像に加えて、前記マイクより入力されるマイク音声を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信し、
前記受信手段は、前記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像に加えて、前記通信相手装置において入力されたマイク音声を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信し、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記受信手段によって受信されたマイク音声を前記スピーカから出力させる音声制御手段としてさらに機能させる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能な情報処理装置であって、
入力装置、
他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段、
前記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に基づく画像を前記据置型表示装置に表示させる第1表示制御手段、
前記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信する送信手段、
前記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段を備える、情報処理装置。
【請求項14】
据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能な情報処理システムであって、
入力装置、
他の情報処理システム(以下、通信相手システムと称す)と通信するための通信手段、
前記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に基づく画像を前記据置型表示装置に表示させる第1表示制御手段、
前記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手システムへ送信する送信手段、
前記通信相手システムにおいて入力された文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手システムから受信する受信手段、および
前記受信手段によって受信された文字情報またはカメラ画像を、前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御手段を備える、情報処理システム。
【請求項15】
据置型表示装置と、所定の入力部を有する可搬型表示装置に画像を表示させることが可能であって、入力装置と、他の情報処理装置(以下、通信相手装置と称す)と通信するための通信手段とを備えた情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記入力装置からの入力に基づいて所定の情報処理を実行する処理ステップ、
前記所定の情報処理に基づく画像を前記据置型表示装置に表示させる第1表示制御ステップ、
前記所定の入力部より入力される文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置へ送信する送信ステップ、
前記通信相手装置において入力された文字情報またはカメラ画像を、前記通信手段を通じて前記通信相手装置から受信する受信ステップ、および
前記受信ステップにおいて受信された文字情報またはカメラ画像を、前記可搬型表示装置に表示させる第2表示制御ステップを備える、情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−249866(P2012−249866A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125647(P2011−125647)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】