説明

情報処理装置、その制御方法、および制御プログラム

【課題】カメラメーカー独自の情報であるメーカーノートなどの予め規定された情報についても画像とともに閲覧可能とする。
【解決手段】画像共有サーバー121は、撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信する。CPU118は撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する。予め規定された情報が含まれていると判定されると、情報解析サーバー114において、CPU111は予め定められた情報を解析して解析結果を得る。そして、画像共有サーバー121において、CPU118は画像と解析結果とを対応づけて二次記憶装置115に保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、その制御方法、および制御プログラムに関し、特に、画像をオンラインで共有するサーバー装置において画像を撮影したカメラメーカー独自の撮影情報を取得するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、サーバー装置などの情報処理装置において、カメラによる撮影の結果得られた画像をネットワークを介して受信して保存することが行われている。
【0003】
このようなサーバー装置において画像を撮影した際の絞り値およびシャッター速度などの撮影情報を画像とともに取得して、撮影情報を画像とともにクライアント装置に送信するようにしてものがある。そして、クライアント装置では撮影情報を画像とともにディスプレイに表示するようにしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−342463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の撮影情報には、カメラメーカー独自の情報であって、画像に書き込まれたメーカーノートと呼ばれる情報がある。メーカーノートはカメラメーカー独自のルールに従って記述されているので、他のカメラメーカーにおいて当該メーカーノートの内容を解析してユーザが判別できる状態で表示することはできない。
【0006】
例えば、ホワイトバランスについて、Exif(Exchangeable Image File Format)において標準的に規定されている事項はオートおよびマニュアルのみである。ところが、実際にはカメラメーカー毎に様々なプリセット値でホワイトバランスの調整を行うことができる。
【0007】
これらのプリセット値は上記のメーカーノートに記述されているので、メーカー毎のメーカーノートのルールが設定されていないサーバー装置では、メーカーノートに基づく情報をクライアント装置に提供することができないとう問題点がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、カメラメーカー独自の情報であるメーカーノートで記述された情報についても閲覧することのできる情報処理装置、その制御方法、および制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明による情報処理装置は、撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置において、前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析手段と、前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明による制御方法は、撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置の制御方法において、前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析ステップと、前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
本発明による制御プログラムは、撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置で用いられる制御プログラムにおいて、前記情報処理装置が備えるコンピュータに、前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析ステップと、前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、予め規定された情報、例えば、カメラメーカー独自の情報であるメーカーノートで記述された情報についても、ユーザに閲覧可能に画像とともに提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態による情報処理装置が用いられた画像表示システムの一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す画像共有サーバーにおいて、画像がアップロードされた際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1に示す画像共有サーバーの表示部に表示された画像および撮影情報の一例を示す図である。
【図4】図1に示す情報解析サーバーの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示す情報解析サーバーにおける解析に間違いがあった場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示す情報解析サーバーから差し替え文字列およびIDが送信された際の画像共有サーバーの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態による情報処理装置の一例について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態による情報処理装置が用いられた画像表示システムの一例を示すブロック図である。
【0016】
図1を参照して、図示の画像表示システムは、パーソナルコンピュータ(PC)107、画像共有サーバー121(第1のサーバー部)、および情報解析サーバー114(第2のサーバー部)を有している。そして、これらPC107、画像共有サーバー121、および情報解析サーバー114はインターネットなどのネットワークで接続されている。
【0017】
図示の例では、1つのPC107のみが示されているが、PC107は複数存在する。また、ここでは、PC107はクライアント装置であり、画像共有サーバー121および情報解析サーバー114が情報処理装置(サーバー装置ともいう)を構成する。
【0018】
以下の説明では、カメラによる撮影の際、当該撮影で用いられた絞り値およびシャッター速度などの情報を、画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とする。そして、この撮影情報は画像に含まれている。また、撮影情報には、メーカーノート(画像を撮影した際の撮影条件を示す予め規定された情報)が含まれることがある。このメーカーノートはカメラメーカー独自のルールに従って記述された情報である。
【0019】
PC107は、例えば、カメラによる撮影の結果得られた画像を撮影情報とともに画像共有サーバー121にアップロードする。PC107は、CPU103、通信装置104、1次記憶装置101、二次記憶装置102、表示部105、および操作部106を有している。CPU103はPC107全体の制御を司る。
【0020】
一次記憶装置101は、例えば、RAMであり、二次記憶装置102は、例えば、ハードディスクである。図示の例では、画像共有サーバー121にアップロードされる画像は二次記憶装置102に保存される。表示部105は画像表示などを行うためのものであり、操作部106は、例えば、マウスおよびキーボードを備えている。通信装置104は、後述する画像共有サーバー121と通信を行う。
【0021】
画像共有サーバー121は、PC107からアップロードされた画像を受信する。画像共有サーバー121は、CPU118、通信装置117、1次記憶装置116、二次記憶装置115(メモリ)、表示部119、および操作部120を有している。CPU103は画像共有サーバー121全体の制御を司る。一次記憶装置116は、例えば、RAMであり、二次記憶装置115は、例えば、ハードディスクである。
【0022】
図示の例では、PC107からアップロードされた画像は二次記憶装置115に保存される。さらに、二次記憶装置115には、後述する送信禁止情報が保存される。
【0023】
表示部119は画像表示などを行うためのものであり、操作部120は、例えば、マウスおよびキーボードを備えている。また、通信装置117は、PC107および後述する情報解析サーバー114と通信を行う。
【0024】
情報解析サーバー114は画像共有サーバー121から送信される情報、例えば、メーカー独自の撮影情報であるメーカーノートの解析を行う。情報解析サーバー114は、CPU111、通信装置110、1次記憶装置109、二次記憶装置108、表示部112、および操作部113を有している。CPU111は情報解析サーバー114全体の制御を司る。一次記憶装置109は、例えば、RAMであり、二次記憶装置108は、例えば、ハードディスクである。
【0025】
表示部112は画像表示などを行うためのものであり、操作部113は、例えば、マウスおよびキーボードを備えている。通信装置1110は、画像共有サーバー121と通信を行う。
【0026】
図2は、図1に示す画像共有サーバー121において、画像がアップロードされた際の動作を説明するためのフローチャートである。
【0027】
図1および図2を参照して、PC107において、CPU103は通信装置104を制御して、二次記憶装置102に保存されている画像を画像共有サーバー121にアップロードする。画像共有サーバー121において、CPU118は通信装置117を介して画像のアップロードが開始されたか否かを監視している(ステップS201)。画像のアップロードが開始されないと(ステップS201において、NO)、CPU118は待機する。
【0028】
画像のアップロードを検知すると(ステップS201において、YES)、CPU118はアップロードされた画像に含まれるExif情報(つまり、撮影情報)を参照する。そして、当該Exif情報にカメラメーカー独自の情報であるメーカーノートがアップロードされた否かを検出する(ステップS202)。
【0029】
なお、メーカーノートがアップロードされたか否かについて、CPU118はアップロード対象の画像に含まれる撮影情報のデータ構造を解析して判別する。又は、画像(画像データともいう)においてその先頭から所定のバイト数が送られると、CPU118は当該撮影情報にはメーカーノートが含まれると判定するようにしてもよい。
【0030】
例えば、画像データの先頭から100Kバイト以内にメーカーノートが存在することが分かっている場合には、CPU118は100Kバイトのデータが送られてくると、メーカーノートが送信されたと判定する。なお、前者のデータ構造を解析する手法では、メーカーノートを確実に検出することができる。一方、送信バイト数による手法では、データ構造の逐次解析する必要がない。
【0031】
メーカーノートがアップロードされたことを検出すると(ステップS202において、YES)、CPU118は送信禁止情報(以下第1の送信禁止情報と呼ぶ)が二次記憶装置115に保存されているか否か判定する(ステップS203)。つまり、CPU118は第1の送信禁止情報が設定されているか否かについて判定する。ここで、第1の送信禁止情報とは、メーカーノートのうち他のサーバー(ここでは、情報解析サーバー114をいう)に送信を禁止する情報の位置を示す情報をいう。
【0032】
例えば、メーカーノートの中にExifで定義されたサムネイルデータよりも大きな640ドット四方のJPEGのサムネイルデータがあったとする。当該サムネイルデータはJPEGであるので、情報解析サーバー114を用いることなく解析が可能である。しかもこのサムネイルデータはサイズが大きいので、情報解析サーバー114に送信した際には送信時間がかかってしまう。
【0033】
このような場合には、メーカーノートのデータ構造において送信を禁止する情報の位置を、第1の送信禁止情報として二次記憶装置115に保存しておく。そして、CPU118は、後述するように、第1の送信禁止情報が示す位置にある情報を情報解析サーバー114に送信しない。
【0034】
第1の送信禁止情報があると(ステップS203において、YES)、CPU118は第1の送信禁止情報が示す位置に存在する情報をメーカーノートから削除する(ステップS204)。
【0035】
続いて、CPU118はメーカーノートとその言語の種類を、通信装置117を介して情報解析サーバー114に送信する(ステップS205)。ここで、言語の種類とは、例えば、日本語などの言語を示す情報であり、メーカーノートを表示する言語の種類である。そして、この言語の種類は、例えば、PC107で使用する言語の種類であり、PC107から画像共有サーバー121に送られる。
【0036】
なお、第1の送信禁止情報がなければ(ステップS203において、NO)、CPU118はステップS205の処理に移行する。
【0037】
次に、CPU118は、情報解析サーバー114からメーカーノートの解析結果である文字列と当該文字列を一意に表すID(独自のID)を受信したか否かを判定する(ステップS206)。文字列およびIDを受信しないと(ステップS206において、NO)、CPU118は文字列およびIDを受信するまで待機する。
【0038】
文字列およびIDを受信すると(ステップS206において、YES)、CPU118はPC107からの画像のアップロードが終了したか否かをチェックする(ステップS207)。画像のアップロードが終了しないと(ステップS207において、NO)、CPU118は画像のアップロードが終了するまで待機する。
【0039】
画像のアップロードが終了すると(ステップS207において、YES)、前述の解析結果を含む撮影情報およびIDと画像とを対応づけて、二次記憶装置115に保存するとともに、表示部119に画像および撮影情報を表示する(ステップS208)。そして、CPU118は処理を終了する。
【0040】
なお、ステップS202において、メーカーノートがアップロードされていないことと検出すると(ステップS202において、NO)、CPU118はステップS207の処理に移行する。そして、ステップS208においては、CPU118は撮影情報および画像を関連付けて、二次記憶装置115に保存するとともに、表示部119に画像および撮影情報を表示する。
【0041】
ところで、前述のIDは、撮影情報の文字列を一意に表す数値であり、撮影情報が異なれば異なるIDが割り振られる。後述するように、当該IDは撮影情報の文字列を差し替えるために用いられる。
【0042】
なお、画像共有サーバー121に保存された画像および撮影情報(解析結果を含む)はPC107から閲覧することができる。
【0043】
図3は、図1に示す画像共有サーバー121の表示部119に表示された画像および撮影情報の一例を示す図である。
【0044】
図3において、表示部119には画像300とともに、ファイル名301および撮影情報が表示される。図示の例では、撮影情報としてシャッタースピード302およびホワイトバランスモード303が表示されている。シャッタースピード302は、Exifで標準化された撮影情報であり、メーカーノートには含まれない。
【0045】
このような標準的な撮影情報については、CPU118は情報解析サーバー114に送信することなく、当該撮影情報を解析して表示部119に表示する。ホワイトバランスモード303はメーカーノートに記述された情報である。このホワイトバランスモード303について、情報解析サーバー114で解析されて、その解析結果が画像共有サーバー121に送られる。
【0046】
前述のように、CPU118はメーカーノートがアップロードされたか否かを検出しているので、画像の全てがアップロードされるまで待つことなく、メーカーノートの解析が行われる。
【0047】
つまり、画像はそのサイズが大きく、通常の家庭に引き込まれた回線では、上り方向の速度が遅いので、画像を完全にアップロードする際には時間がかかる。そこで、画像の全てがアップロードされるまで待たずに、メーカーノートのアップロードを検出すると、CPU118は当該メーカーノートを情報解析サーバー114に送る。
【0048】
このため、画像のアップロードが完了する頃には、メーカーノートの解析結果が情報解析サーバー114から画像共有サーバー121から返送されることになる。この結果、画像のアップロードが完了すると直ちに撮影情報を見ることができる。
【0049】
図4は、図1に示す情報解析サーバー114の動作を説明するためのフローチャートである。
【0050】
図1および図4を参照して、情報解析サーバー114において、CPU111は画像共有サーバー121からメーカーノートおよび言語情報が送信されたか否かを監視している(ステップS401)。メーカーノートおよび言語情報を受信しないと(ステップS401において、NO)、CPU111は待機する。
【0051】
メーカーノートおよび言語情報を受信すると(ステップS401において、YES)、CPU111はメーカーノートを解析して文字列に変換する(ステップS402)。この際。CPU111は言語情報に応じた言語、例えば、日本語に文字列を変換する。
【0052】
例えば、ホワイトバランスモードが蛍光灯であるという情報がメーカーノートに記述されていると、CPU111はメーカーノートを「ホワイトバランス:蛍光灯」という文字列に変換する。
【0053】
なお、二次記憶装置108には、カメラメーカー毎のメーカーノートに関するルールが予め記憶されており、CPU111はカメラメーカーのルール(ライブラリー)に応じてメーカーノートを解析する。
【0054】
続いて、CPU111は送信禁止情報(以下第2の送信禁止情報と呼ぶ)が二次記憶装置108に保存されているか否かについて判定する(ステップS403)。この第2の送信禁止情報は、メーカーノートのうち画像共有サーバー121に送信を禁止する情報をいう。例えば、メーカーノートに画像の撮影者を特定できる個人情報がある場合には、当該腰全情報を画像共有サーバー121上で公開することは好ましくない。
【0055】
よって、画像共有サーバに送信すべきではないメーカーノート解析結果の種類が、予め第2の送信禁止情報として二次記憶装置に108に保存される。そして、第2の送信禁止情報に該当する解析結果については、CPU111は当該解析結果を画像共有サーバー121に送信しない。
【0056】
第2の送信禁止情報が保存されていると判定すると(ステップS403において、YES)、CPU111は解析結果から第2の送信禁止情報に該当する情報を削除する(ステップS404)。
【0057】
続いて、CPU111は撮影情報(つまり、解析情報)を示す文字列を一意に示すID(独自のID)を生成して(付与して)、文字列とIDとを関連付けて二次記憶装置108に保存する(ステップS405)。そして、CPU111は文字列およびIDを、通信装置110を介して画像共有サーバー121に送って(ステップS406)、処理を終了する。
【0058】
なお、ステップS403において、第2の送信禁止情報が保存されていないと判定すると(ステップS403において、NO)、CPU111はステップS405の処理に移行する。
【0059】
図5は、図1に示す情報解析サーバー114における解析に間違いがあった場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【0060】
図1および図5を参照して、メーカーノートを解析する際に用いられるライブラリにバグが存在することがある。また、画像に含まれるメーカーノートにおける値が間違っている場合がある。このような場合には、情報解析サーバー114から画像共有サーバー121に送られた文字列に間違えが存在することがある。
【0061】
前述のように、情報解析サーバー114においては、二次記憶装置108に過去に送信した文字列とIDとが関連づけて保存されている。いま、過去に送信した文字列が間違っていることが判明したとする。この間違いは、例えば、操作部113から当該間違った文字列に係るIDを入力するか又は画像共有サーバー121から間違った文字列に係るIDが送信される。
【0062】
CPU111は、IDに基づいて間違った文字列(解析結果)を二次記憶装置から検索して、当該文字列を訂正して正しい文字列を生成する(ステップS501)。そして、CPU111は差し替え対象の文字列(間違った文字列)のIDと差し替え後の正しい文字列とを関連付けて、通信装置110を介して画像共有サーバー121に送る(ステップS502)。そして、CPU111は処理を終了する。
【0063】
図6は、図1に示す情報解析サーバー114から差し替え文字列およびIDが送信された際の画像共有サーバー121の動作を説明するためのフローチャートである。
【0064】
図1および図6を参照して、今、画像共有サーバー121において、CPU118は情報解析サーバー114から差し替え文字列およびIDが送られたか否かを監視している(ステップS601)。差し替え文字列およびIDを受信しないと(ステップS601において、NO)、CPU118は待機する。
【0065】
一方、差し替え文字列およびIDを受信すると(ステップS601において、YES)、CPU118は、二次記憶装置115を検索して、差し替え文字列のIDに一致するIDを見つける(つまり、差し替えIDと同一のIDを見つける)。そして、CPU118は当該IDに関連づけられた文字列を、正しい文字列に差し替える。これによって、文字列の訂正を行うことができる。
【0066】
なお、差し替え文字列であるか否かを判定する際には、CPU118は差し替え文字列のIDが二次記憶装置115に保存されているか否かを判定する。そして、差し替え文字列のIDが二次記憶装置115に保存されていると、CPU118は、受信した文字列が差し替え文字列であるとする。
【0067】
このように、本発明の実施の形態では、カメラによる撮影で得られた画像をネットワークを介して受信して保存するサーバー装置において、カメラメーカー独自の撮影情報であるメーカーノートをクライアント装置のユーザが識別可能な状態で提供することができる。
【0068】
さらに、画像のアップロードとメーカーノートの解析と並行して行うことようにしているので、画像のアップロードが終わると直ちに撮影情報を表示することができる。
【0069】
加えて、メーカーノートの解析を画像共有サーバー以外のサーバーで行うようにしたので、画像共有サーバーはメーカーノートの解析を行うモジュールを備える必要がない。この結果、モジュールの機能変更に係る管理を行う手間が省けるばかりでなく、メーカーノートの解析の際の処理負荷がなくなって画像共有サーバーの処理能力を増大させることができる。
【0070】
上述の説明から明らかなように、図1において、CPU118がおよび保存手段として機能する。また、CPU111は解析手段として機能する。そして、CPU118は表示制御手段としても機能する。また、CPU118および通信装置117は第1の送信手段として機能し、CPU111および通信装置110は第2の送信手段として機能する。
【0071】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0072】
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を、情報処理装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、この制御プログラムを情報処理装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
【0073】
この際、制御方法および制御プログラムは、少なくとも判定ステップ、解析ステップ、および保存ステップを有することになる。
【0074】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0075】
101,109,116 一次記憶装置
102,108,115 二次記憶装置
103,111,118 CPU
104,110,117 通信装置
105,112,119 表示部
106,113,120 操作部
107 PC
114 情報解析サーバー
121 画像共有サーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置において、
前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析手段と、
前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記予め規定された情報は、カメラメーカー独自のルールに従って記述された情報であり、
前記解析手段は前記解析結果として文字列を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記解析結果を前記画像と関連づけて表示部に表示する表示制御手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定手段および前記保存手段を備える第1のサーバー部と、
前記第1のサーバー部とネットワークを介して接続され、前記解析手段を有する第2のサーバー部とを有し、
前記第1のサーバー部には、前記判定手段で前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を前記ネットワークを介して前記第2のサーバー部に送信する第1の送信手段が備えられ、
前記第2のサーバー部には前記解析結果を、前記ネットワークを介して前記第1のサーバー部に送信する第2の送信手段が備えられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1のサーバー部には、前記予め規定された情報のうち送信が禁止された情報を示す第1の送信禁止情報が設定されており、
前記第1の送信手段は前記第1の送信禁止情報が示す情報を除いて前記予め規定された情報を前記ネットワークを介して前記第2のサーバー部に送信することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2のサーバー部には、前記解析結果のうち送信が禁止された情報を示す第2の送信禁止情報が設定されており、
前記第2の送信手段は前記第2の送信禁止情報が示す情報を除いて前記解析結果を前記ネットワークを介して前記第1のサーバー部に送信することを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記解析手段は前記解析結果に独自のIDを付与しており、
前記第2の送信手段は前記解析結果とともに前記IDを送信し、
前記保存手段は前記解析結果に対応づけて前記IDを前記メモリに保存することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記解析結果を示す文字列に間違いがあると、前記解析手段は、当該間違った文字列を訂正した差し替え文字列を生成し、
前記第2の送信手段は、前記間違った文字列に対応づけられた前記IDを差し替えIDとして該差し替えIDとともに前記差し替え文字列を前記第1のサーバー部に送信し、
前記保存手段は前記差し替えIDと同一のIDが前記メモリに存在すると、当該差し替えIDと同一のIDに対応づけられた前記解析結果を前記差し替え文字列で差し替えることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置の制御方法において、
前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析ステップと、
前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存ステップとを有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
撮影の結果得られた画像を当該画像を撮影した際の撮影条件を示す撮影情報とともにネットワークを介して受信して保存する情報処理装置で用いられる制御プログラムにおいて、
前記情報処理装置が備えるコンピュータに、
前記撮影情報に予め規定された情報が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記予め規定された情報が含まれていると判定されると、前記予め定められた情報を解析して解析結果を得る解析ステップと、
前記画像と前記解析結果とを対応づけてメモリに保存する保存ステップとを実行させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−222728(P2012−222728A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89046(P2011−89046)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】