説明

情報処理装置、及びその制御方法、プログラム

【課題】シーンの異なる目的とするフレームの特定作業を容易にし、かつその特定作業を軽減する。
【解決手段】記憶装置に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、表示部に表示する縮小画像の数に従って、表示部に表示する複数のフレームを特定し、当該特定された複数のフレームの縮小画像を表示部に表示する仕組みにおいて、当該特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定し、シーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、表示部に表示するフレームとして特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及びその制御方法、プログラムに関し、特に、ユーザによる、シーンの異なる目的とするフレームの特定作業を容易にし、かつその特定作業を軽減する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、動画編集を行う仕組みにおいて、編集対象の動画のフレームを検索するために、ユーザは、動画のおおよそ全体を再生してフレームを確認するか、再生スライダ104等を操作しながら早送り等を行い、編集する動画内のフレームを確認している。
【0003】
図1に、動画編集を行うために動画のフレームを表示する従来のフレーム表示画面100の例を示す。
【0004】
従来、ユーザは、動画表示領域101に表示される1つフレームを確認しながら、目的とするフレームを特定している。例えば、ユーザがムービーコントローラ領域102の各オブジェクト(ムービー再生停止ボタン103、再生中のフレームの位置と連動した再生スライダ104、コマ戻しボタン105、コマ送りボタン106)を操作して、動画表示領域101に表示される1つフレームをユーザが確認しながら、どのフレームから動画を切り出すか等をユーザが判断している。なお、図1の107は、再生中のフレームの位置と連動した再生時刻表示領域であり、108は、フレームの決定ボタンである。
【0005】
このように、目的とするフレームを特定するために、従来、ユーザは、多くの操作を必要とする。
【0006】
特許文献1には、目的の映像を見つけるために、ジャンルを選択するための画面を表示して、当該選択されたジャンルの映像の中から、設定された時間の映像、代表シーンの検索などを行うことが記載されている。
【0007】
また、特許文献2には、動画の所定時間間隔の複数のフレームを表示窓に表示して、左右方向指示キーの操作によりサムネイル間の時間間隔を変更し、また、上下方向指示キーの操作により、表示窓に表示される複数のサムネイルを、表示窓間で移動表示(スクロール表示)できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平09−247602号公報
【特許文献2】特開2006−279267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1は、設定された時間の映像や、検索された代表シーンを表示することは可能であるが、検索された代表シーンをそのまま目的のフレームとして利用することは実務上少なく、実際は、ユーザが、その代表シーンの近傍の(前後の)複数のフレームを確認して、目的のフレームとして決定することが多い。
【0010】
そのため、ユーザは、依然として、検索された代表シーン近傍の前後の動画のフレームを再生して確認しなければならず、ユーザは、1つ再生画面に表示される映像を確認しながら、目的とするフレームを特定しなければならず、依然として、ユーザが、前後の動画のフレームを記憶して、どのフレームが良いかを決定しなければならず、その決定を容易に行うことが困難であった。
【0011】
また、特許文献2のように、サムネイル間の時間間隔を変更することで、目的とするフレームを特定していくことは可能ではあるが、例えば、シーンの異なるフレームを特定する場合は、ユーザは、依然として、多くのフレームを確認しなければならず、かつ、多くの操作を必要とする。
【0012】
そこで、本発明の目的は、動画データを構成する複数のフレームの中から、表示部に表示する縮小画像の数に従って、該表示部に表示する複数のフレームを特定し、当該特定された複数のフレームの縮小画像を表示部に表示する仕組みにおいて、当該特定されたフレーム間のフレームを解析して、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定し、シーンが異なると判定されフレームを表示部に表示するフレームとして特定することにより、シーンの異なる目的とするフレームの特定作業を容易にし、かつその特定作業を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置であって、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定手段と、前記特定手段で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示手段と、前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定手段と、を備え、前記特定手段は、前記判定手段で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置の制御方法であって、前記情報処理装置の特定手段が、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定工程と、前記情報処理装置の表示手段が、前記特定工程で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示工程と、前記情報処理装置の判定手段が、前記特定工程で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定工程と、を備え、前記特定工程は、前記判定工程で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムあって、前記情報処理装置を、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定手段と、前記特定手段で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示手段と、前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定手段として機能させ、前記特定手段は、前記判定手段で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、動画データを構成する複数のフレームの中から、表示部に表示する縮小画像の数に従って、該表示部に表示する複数のフレームを特定し、当該特定された複数のフレームの縮小画像を表示部に表示する仕組みにおいて、当該特定されたフレーム間のフレームを解析して、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定し、シーンが異なると判定されフレームを表示部に表示するフレームとして特定することにより、シーンの異なる目的とするフレームの特定作業を容易にし、かつその特定作業を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来のフレーム表示画面の例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における動画編集システムの構成を示す図である。
【図3】図2に示した動画編集装置202に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態における、動画データのフレームを表示し動画データを編集するためのフレーム表示画面400を示す図である。
【図5】フレームの絞り込み処理により、サムネイル表示領域408に表示されるサムネイルの画面遷移を説明するための図である。
【図6】動画編集装置202で実行される動画編集処理のフローチャートを示す図である。
【図7】フレームの絞り込み処理(ステップS609)の詳細処理を示すフローチャートである。
【図8】サムネイル表示数の変更処理(ステップS610)の詳細処理を示すフローチャートである。
【図9】ステップS600の処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【図10】差異値サムネイル数関係テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図2は、本発明の実施形態における動画編集システムの構成を示す図である。
【0020】
尚、図2に示す動画編集システムは、カメラ200で動画が撮影され得られた動画データである動画ファイルを編集対象として説明するが、これは一例であり、カメラ以外の装置で生成された動画データも編集対象となることは言うまでもない。
【0021】
動画編集システムは、カメラ200と、本発明の情報処理装置である動画編集装置202とから構成される。
【0022】
カメラ200は、動画を撮影可能なカメラ(デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等)である。
【0023】
カメラ200により撮影され生成された動画ファイル201は、本発明の情報処理装置である動画編集装置202に入力される。
【0024】
そして、動画編集装置202は、動画編集処理の結果、得られる編集後の動画ファイル203を外部メモリに記憶する。
【0025】
次に、本実施の形態における動画編集装置202のハードウェア構成について、図3を用いて説明する。
【0026】
図3は、図2に示した動画編集装置202に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0027】
図3において、301はCPUで、システムバス304に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0028】
また、ROM302あるいは外部メモリ311には、CPU301の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0029】
303はRAMで、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0030】
CPU301は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM302あるいは外部メモリ311からRAM303にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0031】
また、305は入力コントローラで、キーボード(KB)309や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。
【0032】
306はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)310等の表示器(表示部)への表示を制御する。なお、図3では、CRT310と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0033】
307はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ311へのアクセスを制御する。
【0034】
308は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0035】
なお、CPU301は、例えばRAM303内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT310上での表示を可能としている。また、CPU301は、CRT310上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0036】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ311に記録されており、必要に応じてRAM303にロードされることによりCPU301によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるファイル及び各種テーブル等も、外部メモリ311に格納されている。
【0037】
図4は、本実施の形態における、動画データのフレームを表示し動画データを編集するためのフレーム表示画面400を示す図である。
【0038】
ここで、フレームとは、動画を構成する1つ1つの画像のことである。
【0039】
ユーザ(利用者)は、キーボードやマウスを用いて、フレーム表示画面400を介して、表示される動画データ(単に動画とも言う)のフレームを指定することができる。
【0040】
本実施例においては、フレームのイン点(編集開始ポイント)とアウト点(編集終了ポイント)の両方を指定することが可能であるが、イン点のみ、あるいはアウト点のみを指定できることは言うまでもない。
【0041】
動画編集装置202は、カメラ200から入力され外部メモリ311に記憶している動画データを読み出すと、フレーム表示画面400をCRT310等の表示部に表示する。
【0042】
そして、動画編集装置202は、当該読み出された動画データのフレームをフレーム表示画面400内の動画表示領域401に表示する。
【0043】
408は、サムネイル表示領域であり、後述する処理により決定される表示数の、当該読み出された動画のフレームのサムネイルが表示される。サムネイルは、本発明の縮小画像の適用例である。なお、動画編集装置202は、動画のフレームに基づいて、そのフレームのサムネイルを生成することができる。後の説明で用いられるサムネイルは、動画のフレームに基づいて、適宜生成されサムネイル表示領域に表示さる。
【0044】
ユーザにより、サムネイル表示数増ボタン410が押下されるとサムネイル表示数を増やすことができ(例えば、倍にすることができ)、サムネイル表示数減ボタン409が押下されるとサムネイル表示数を少なくする(例えば、半分にする)ことができる。
【0045】
尚、シーン検索チェックボックス413が押下されるとシーン検索処理が有効と設定され、再度押下されるとシーン検索処理が無効と設定される。これらのサムネイル表示領域の詳細については、後述する。
【0046】
ユーザにより、マウスなどの入力装置を用いて、再生ボタン402が押下されると、動画表示領域401での動画再生を開始する。
【0047】
また、動画再生中に再生ボタン402が再度押下されることで、再生を停止する。
【0048】
また、コマ戻しボタン406、コマ送りボタン407が再生停止中に押下されると、一コマ単位で動画表示領域に表示されるフレームを更新表示することができる。
【0049】
なお、必要に応じて、早送り、巻き戻しなどのボタンをフレーム表示画面に設けてもよい。
【0050】
再生時刻スライダ403は、動画表示領域401に表示されているフレームの現在の再生時刻(動画ファイルのデータ位置)を示す。
【0051】
スライダの左端が動画先頭、スライダの右端が動画の末尾となり、再生時刻スライダノブ404の表示位置が、現在の、動画表示領域401に表示されているフレームの再生時刻となる。
【0052】
利用者は、再生時刻スライダノブ404の位置とその位置での再生時刻を表す時刻表示領域405で動画の再生時刻を知ることができる他、再生時刻スライダノブ404を直接マウスで移動することで、再生時刻を任意に変更できる。
【0053】
動画表示領域401に検索対象のフレームが表示されている際に、イン点ボタン411またはアウト点ボタン412が押下されると、再生時刻スライダ403の上にイン点またはアウト点を表すマークが表示される。
【0054】
また、イン点またはアウト点を表すマーク表示中にイン点ボタン411またはアウト点ボタン412を再度押下することで、イン点またはアウト点を取り消す事がすることができる。
【0055】
414は、イン点ボタン411、及び/又はアウト点ボタン412が押下され、イン点、及び/又はアウト点が設定された内容を決定するための決定ボタンである。
【0056】
次に、図6を用いて、動画編集装置202で実行される動画編集処理について説明する。
【0057】
図6は、動画編集装置202で実行される動画編集処理のフローチャートを示す図である。
【0058】
図6に示す各ステップの処理は、動画編集装置202のCPU301が外部メモリ311等のメモリに格納されたプログラムをRAM303にロードして実行することにより実現される。
【0059】
まず、動画編集装置202は、外部メモリ311に記憶されている動画ファイルを取得して、当該動画ファイルを解析する。そして、その解析の結果、サムネイル表示領域に表示するサムネイル数(表示数)と、表示するサムネイルとを決定し、決定されたサムネイルを、決定されたサムネイル数分、サムネイル表示領域408に表示する(ステップS600)。
【0060】
まら、その際に、動画編集装置202は、サムネイル表示領域408に表示するサムネイルを生成するためのフレームを動画ファイルから抽出し、抽出したフレームの時刻と、抽出したフレームに基づいて生成したサムネイルとを記憶する。
【0061】
ステップS600の詳細処理については、図9を用いて、詳細に後で説明する。
【0062】
次に、動画編集装置202は、ステップS600で記憶されたサムネイルに対応する動画のフレームを動画表示領域401に表示する(ステップS601)。ここでステップS601では、ステップS600で記憶された時刻のフレームを表示する。
【0063】
ステップS600で表示されているサムネイルが複数ある場合は、例えば、当該複数のサムネイルのうち、(再生)時刻が最も早いサムネイルの動画のフレームを動画表示領域401に表示する。
【0064】
ここで、動画編集装置202は、ユーザによるキーボードやマウス等の操作に従って、コマ送りボタン407が押下されると1コマ進み、コマ戻しボタン406が押下されると1コマ戻す。
【0065】
次に、ユーザが、サムネイル表示領域408に表示されているサムネイル数のままで、サムネイル表示領域408に表示されているサムネイルよりも細かい時間間隔のサムネイルを確認したい場合は、サムネイル表示領域408に表示されている複数のサムネイルの中から、よりも細かい時間間隔で確認したいサムネイルを選択する。
【0066】
そして、動画編集装置202は、サムネイル表示領域408に表示されている複数のサムネイルの中から、ユーザによるサムネイルの選択を受け付けた(第1の受付手段)と判定された場合(ステップ602:Yes)、フレームの絞り込み処理を実行する(ステップS609)。
【0067】
フレームの絞り込み処理(ステップS609)の詳細処理は、図7を用いて、後で説明する。
【0068】
そして、フレームの絞り込み処理を実行すると、処理をステップS601に戻して、当該フレームの絞り込み処理を実行して記憶される時刻のフレームを動画表示領域401に表示する(ステップS601)。
【0069】
そして、動画編集装置202は、サムネイル表示領域408に表示されている複数のサムネイルの中から、ユーザによるサムネイルの選択を受け付けていないと判定された場合(ステップS602:NO)、サムネイル表示数減ボタン409またはサムネイル表示数増ボタン410の何れかが、ユーザにより押下されたか否かを判定する(ステップS603)。すなわち、ユーザによる操作に従って、表示するサムネイルの数の変更指示を受け付けた(第2の受付手段)か否かを判定する。そして、押されていたと判定された場合(ステップ603:Yes)には、サムネイル表示数の変更処理を実行する(ステップS610)。そして、サムネイル表示数の変更処理を実行すると、処理をステップS601に戻して、当該サムネイル表示数の変更処理を実行して記憶される時刻のフレームを動画表示領域 401に表示する(ステップS601)
【0070】
サムネイル表示数の変更処理(ステップS610)の詳細処理は、後で、図8を用いて説明する。
【0071】
また、動画編集装置202は、サムネイル表示数減ボタン409またはサムネイル表示数増ボタン410の何れも、ユーザにより押下されていないと判定した場合(ステップ603:No)には、ユーザにより、イン点ボタン411またはアウト点ボタン412が押下されたか否かを判定し(ステップ604)、押下されたと判定された場合(ステップ604:Yes)には、当該押下されたイン点またはアウト点の時刻を記憶保存する(ステップS611)。
【0072】
そして、動画編集装置202は、ステップS611で記憶した時刻のフレームを動画表示領域401に表示する(ステップS601)。
【0073】
このとき、動画編集装置202は、イン点ボタン411が押されていた場合には、時刻表示領域405に表示されている時刻(ステップS611で記憶した時刻)イン点として記憶し、再生時刻スライダ403上にその時刻を示す位置にイン点を示すマークを表示する。また、動画編集装置202は、アウト点ボタン412が押されていた場合には、時刻表示領域405に表示されている時刻(ステップS611で記憶した時刻)をアウト点として記憶し、再生時刻スライダ403上にその時刻を示す位置にアウト点を示すマークを表示する。
【0074】
また、動画編集装置202は、ユーザにより、イン点ボタン411またはアウト点ボタン412が押下されていないと判定された場合(ステップ604:No)には、ユーザにより決定ボタン414が押下されたか否かを判定し(ステップ605)、決定ボタン414が押下されたと判定された場合(ステップ605:Yes)には、現在、記憶されているイン点、及び/又はアウト点の時刻を、編集後の動画ファイル203の再生開始点、及び/又は再生終了点として記憶する(ステップS606)。
【0075】
動画編集装置202は、ユーザにより決定ボタン414が押下されていないと判定された場合は(ステップS605:NO)、処理ステップS602に戻し、ユーザから指示を待つ。
【0076】
動画編集装置202は、読み出された動画ファイル201を、ステップS606で記憶された再生開始点の時刻、及び/又は再生終了点の時刻でカットして編集する。そして、当該再生開始点、及び/又は再生終了点とする編集後の動画ファイルを生成する(ステップS607)。そして、動画編集装置202は、当該生成された編集後の動画ファイルを外部メモリに記憶する(ステップS608)。
【0077】
次に、図7を用いて、フレームの絞り込み処理(ステップS609)の詳細処理について説明する。
【0078】
図7は、フレームの絞り込み処理(ステップS609)の詳細処理を示すフローチャートである。
【0079】
図7に示す各ステップの処理は、動画編集装置202のCPU301が外部メモリ311等のメモリに格納されたプログラムをRAM303にロードして実行することにより実現される。
【0080】
動画編集装置202は、サムネイル表示領域408に表示されたサムネイルの中から、ユーザにより、より詳細にフレーム内容を見たい箇所のサムネイルが押下された場合(ステップ602Yes)、ステップS700において、まず、選択されたサムネイルの時刻に時刻表示領域405の表示を更新する。そして、その選択されたサムネイルを中心に、サムネイル表示領域408に表示されている前後のサムネイルの時刻内のフレームを処理対象にして、当該前後のサムネイル間のフレームの時間を、サムネイル表示領域408に表示されているサムネイルの表示数で割ることで、サムネイル表示領域408に表示するサムネイル間の時間間隔を算出する。そして、算出された時間間隔で、当該処理対象にしているフレームを区切ることで、その区切られたフレームのサムネイルの時刻を、サムネイル表示領域408に表示するサムネイルの時刻として記憶する。また、該フレームも記憶する(ステップ700)。
【0081】
例えば、図5を例に説明する。
【0082】
図5は、フレームの絞り込み処理により、サムネイル表示領域408に表示されるサムネイルの画面遷移を説明するための図である。
【0083】
図5に示すように、より詳細にフレーム内容を見たい箇所として、ユーザによりサムネイル501が選択されると、サムネイル表示領域408に表示されている、当該選択されたサムネイルの前方のサムネイル500のフレームの時刻と、後方のサムネイル502のフレームの時刻をRAM303内の記憶領域から取得し、その時刻範囲の動画のフレームを対象にして、サムネイル表示数で割った時間間隔のフレームを新しいサムネイルとし、サムネイル表示領域408に表示する。ここで、新しいサムネイルは選択したサムネイル501がサムネイル表示領域408の中心に表示され(サムネイル503)、前方のサムネイル500のフレームと後方のサムネイル502のフレームはサムネイルの対象外(サムネイル504、サムネイル505)となりサムネイル表示領域408には表示されない。
【0084】
次に、動画編集装置202は、シーン検索チェックボックス413にチェックがされているか否かを判定する(ステップS701)。そして、シーン検索チェックボックス413にチェックがされていると判定された場合(ステップ701:Yes)、ステップS700で記憶したサムネイルの時刻間毎にシーンが異なるフレームがあるか否かを判定して、シーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該判定で用いたフレーム(判定で用いた1方のフレーム)と、そのフレームの時刻を、シーンが異なると判定されたフレームと、そのフレームの時刻に置き換えて記憶して(ステップS702)、ステップS609の処理を終了する。
【0085】
動画編集装置202は、シーン検索チェックボックス413にチェックがされていないと判定された場合(ステップ701:NO)、ステップS609の処理を終了する。
【0086】
動画編集装置202は、ステップS609の処理が終了した場合、記憶された時刻のフレームのサムネイルを時系列にサムネイル表示領域408に表示して、ステップS601に処理を移行する。また、時刻表示領域405には、ユーザにより選択されたサムネイルの時刻が設定され表示される。
【0087】
次に、ステップS702での、サムネイルの時刻間毎にシーンが異なるフレームがあるか否かの判定は、例えば、次のようにして行う。
【0088】
動画編集装置202は、動画から、ステップS700で記憶したサムネイルの時刻にあるフレームを取り出し、それをRAM303内の記憶領域(メモリA)へと記録する。
【0089】
また、動画編集装置202は、動画から、次のコマとなるフレームを取り出し、それをRAM303内の記憶領域(メモリB)へと記録する。
【0090】
動画編集装置202は、メモリAとメモリBのそれぞれに格納されたフレームを構成する画素値の差分を計算し、その結果をRAM303の記憶領域(メモリC)へと保存する。
【0091】
本実施例では、各画素はR,G,Bの3値で構成されており、これらの値は元の色を赤、緑、青の三原色の混色で表現した場合の各色の量を示している。
【0092】
メモリAから取り出した1画素を(Ra,Ga,Ba)、メモリBから取り出した同じ位置の1画素を(Rb,Gb,Bb)としたとき、メモリCの同じ位置の1画素(Rc,Gc,Bc)を、(Ra−Rb,Ga−Gb,Ba−Bb)として計算する。
【0093】
この計算を、メモリAとメモリBに含まれるすべての画素について繰り返す。
【0094】
動画編集装置202は、メモリCに格納された画像の差分の量が、ある閾値より小さい場合は、記憶領域(メモリB)の画像を記憶領域(メモリA)に移動し、次のコマとなるフレームの画像を取り出し、それをRAM303内の記憶領域(メモリB)へと記録する。
【0095】
動画編集装置202は、この差分の量の計算と、その閾値を調べる処理を、サムネイルの各時刻間で行う。画像の差分の量が、ある閾値より大きいと判定された場合は異なるシーンとして、そのシーンの時刻に最も近い時刻のサムネイルを置き換える。
【0096】
なお、本実施例は画素をR,G,Bの3値で構成したが、これは一例であり、他の色表現形式を用いることもできる。他の色表現方法を使用した場合であっても、本実施例と類似の方法によって画素値の差分を計算可能することができる。よって本発明は、R,G,Bの3値以外の色表現形式を用いた場合であっても、実施可能である。
【0097】
CPU301は、RAM303内の記憶領域へ記録されたサムネイルをサムネイル表示領域408へ表示し、動画表示領域401には、時刻表示領域405に表示されている時刻のフレームが表示される。
【0098】
次に、図8を用いて、サムネイル表示数の変更処理(ステップS610)の詳細処理について説明する。
【0099】
図8は、サムネイル表示数の変更処理(ステップS610)の詳細処理を示すフローチャートである。
【0100】
図8に示す各ステップの処理は、動画編集装置202のCPU301が外部メモリ311等のメモリに格納されたプログラムをRAM303にロードして実行することにより実現される。
【0101】
動画編集装置202は、ユーザにより、サムネイル表示数増ボタン410が押下されたか否かを判定し(ステップS800)、サムネイル表示数増ボタン410が押されたと判定した場合(ステップS800:Yes)には、サムネイル表示領域408に表示されている各サムネイルの時刻の中間にあたる時刻と、当該時刻のサムネイルを記憶し(ステップS801)、処理をステップS802に移行する。
【0102】
一方、動画編集装置202は、サムネイル表示数増ボタン410が押されていないと判定された場合(ステップS801)は、処理をステップS802に移行する。
【0103】
次に、動画編集装置202は、ユーザにより、サムネイル表示数減ボタン409が押されたか否かを判定し(ステップS802)、サムネイル表示数減ボタン409が押されたと判定された場合(ステップS802:Yes)には、記憶されている、サムネイル表示領域408に表示されている各サムネイルの時刻のうち、偶数番(又は奇数番)のサムネイルを削除し(ステップS803)、処理をステップS804に移行する。
【0104】
ここで、偶数番(又は奇数番)とは、サムネイル表示領域408に表示されているサムネイルの番号が偶数か奇数かを示す番号である。例えば、図4のサムネイル表示領域408には、6つのサムネイルが表示されているが、サムネイル表示領域408の最も左側に表示されているサムネイルから1番、2番、3番、4番、5番、6番という番号が、各時刻と共に記憶されており、このうち、偶数番(2番、4番、6番)のサムネイル、及びそのサムネイルの各時刻を削除するか、奇数番(1番、3番、5番)のサムネイル、及びそのサムネイルの各時刻を削除する。
【0105】
また、動画編集装置202は、サムネイル表示数減ボタン409が押されていないと判定された場合(ステップS802:NO)、処理をステップS804に移行する。
【0106】
次に、動画編集装置202は、シーン検索チェックボックス413がチェックされているか否かを判定し(ステップS804)、チェックされていると判定された場合(ステップ804:Yes)、現在、記憶されているサムネイルの時刻の間にシーンが異なるフレームがあるか否かを判定し、シーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該判定で用いたフレーム(判定で用いた1方のフレーム)と、そのフレームの時刻を、シーンが異なると判定されたフレームと、そのフレームの時刻に置き換えて記憶して(ステップS805)、ステップS610の処理を終了する。ステップS805における処理は、ステップ702と同様の方法でシーンが異なるか否かを判定し置き換える。
【0107】
また、動画編集装置202は、シーン検索チェックボックス413にチェックされていないと判定された場合(ステップ804:NO)、ステップS610の処理を終了する。
【0108】
そして、動画編集装置202は、ステップS610の処理を終了すると、処理をステップS601に移行する。
【0109】
また、サムネイルを押下する前の状態にフレーム表示画面400を戻したい場合や、違うサムネイルを選択し直したい場合や、サムネイル表示数を変更する前の状態に戻したい場合も考えられるため、ユーザにより選択される前の状態のフレーム表示画面400に戻すための「戻す」ボタン等をフレーム表示画面400に追加してもよい。
【0110】
次に、図9を用いて、ステップS600の処理の詳細処理について、説明する。
【0111】
図9は、ステップS600の処理の詳細処理を示すフローチャートである。
【0112】
図9に示す各ステップの処理は、動画編集装置202のCPU301が外部メモリ311等のメモリに格納されたプログラムをRAM303にロードして実行することにより実現される。
【0113】
まず、動画編集装置202は、カメラ200により撮影され生成され、外部メモリ311に記憶された動画ファイル(動画データ)を取得して、その動画データ(動画)の中から、全てのフレームを抽出する(ステップS900)。ステップS900では、取得した動画の再生時間(又は全フレーム数)が所定時間(又は所定フレーム数)以上であれば、全てのフレームを抽出するのではなく、所定間隔のフレームを抽出するようにしてもよい。
【0114】
次に、動画編集装置202は、ステップS902からステップS903の処理を、ステップS900で抽出した全てのフレームに対して実行し終えるまで、繰り返し実行する。
【0115】
まず、ステップS900で抽出したフレーム間の画素の差異を算出する(ステップS902)。
【0116】
ここで、ステップS902でのフレーム間の画素の差異(値)の算出方法の一例について説明する。
【0117】
動画編集装置202は、現在処理対象のフレームをRAM303内の記憶領域(メモリA)へと記録する。
【0118】
また、動画編集装置202は、次のコマとなるフレームをRAM303内の記憶領域(メモリB)へと記録する。
【0119】
動画編集装置202は、メモリAとメモリBのそれぞれに格納されたフレームを構成する画素値の差分を計算し、その結果をRAM303の記憶領域(メモリC)へと保存する。
【0120】
本実施例では、各画素はR,G,Bの3値で構成されており、これらの値は元の色を赤、緑、青の三原色の混色で表現した場合の各色の量を示している。
【0121】
メモリAから取り出した1画素を(Ra,Ga,Ba)、メモリBから取り出した同じ位置の1画素を(Rb,Gb,Bb)としたとき、メモリCの同じ位置の1画素(Rc,Gc,Bc)を、(Ra−Rb,Ga−Gb,Ba−Bb)として計算する。
【0122】
この計算を、メモリAとメモリBに含まれるすべての画素について繰り返す。そして、すべての画素について繰り返し計算して算出されたフレームの画素値の差分の値を、フレーム間の画素の差異(値)として算出する。
【0123】
次に、ステップS903において算出されたフレーム間の画素の差異(値)を累積して、累積差異値としてメモリに記憶する。
【0124】
そして、次のコマのフレームを処理対象にするべく、現在、記憶領域(メモリB)に記憶されている画像(フレーム)を記憶領域(メモリA)に移動し、次のコマとなるフレームの画像をRAM303内の記憶領域(メモリB)に記憶して、当該フレームを構成する画素値の差分を計算する。
【0125】
次に、動画編集装置202は、ステップS900で抽出した全フレームに対して、ステップS902、ステップS903の処理を実行すると、ステップS905において、ステップS903で累積して記憶された累積差異値に応じて、サムネイル表示領域408に表示するサムネイル表示数(サムネイル数)を決定する(ステップS905)。
【0126】
ステップS905では、外部メモリ311に記憶されている図10に示す差異値サムネイル数関係テーブルを用いて、サムネイル表示領域408に表示するサムネイル表示数(サムネイル数)を決定する。
【0127】
図10は、差異値サムネイル数関係テーブルの一例を示す図である。
【0128】
差異値サムネイル数関係テーブルは、「フレーム間の差異」、「表示するサムネイル数」の項目から構成されている。「フレーム間の差異」は、累積差異値の範囲が記憶されている。「表示するサムネイル数」は、サムネイル表示領域408に表示されるサムネイル数が規定されている。
【0129】
図10の例では、累積差異値の範囲として、「フレーム間の差異の値1」が記憶されており、
【0130】
ステップS903で記憶されている累積差異値が、「フレーム間の差異の値1」に規定される範囲の累積差異値内の値であれば、サムネイル表示領域408に表示されるサムネイル数が3つと決定されることを示している。
【0131】
ステップS905では、差異値サムネイル数関係テーブル(図10)を参照して、ステップS903で累積して記憶された累積差異値に応じて、サムネイル表示領域408に表示するサムネイル表示数(サムネイル数)を決定する。
【0132】
そして、動画編集装置202は、外部メモリ311から取得した動画ファイルの全体の再生時間を、ステップS905で決定されたサムネイル数で割った値を、サムネイル表示領域408に表示するサムネイル間の時間間隔とし、その時間間隔のフレームと、そのフレームの時刻を記憶する(ステップS906)これにより、動画ファイルの全フレームのうち、均等間隔に、サムネイル表示領域408にサムネイルを表示することができるようになる。
【0133】
次に、動画編集装置202は、ユーザにより予め設定された、シーン検索を行うか否かを示す設定情報を参照して、シーン検索を行うか否かを判定する(ステップS907)。なお、この設定情報はメモリに記憶されている。
【0134】
そして、動画編集装置202は、シーン検索を行うと判定された場合(ステップS907:YES)、ステップS906で記憶された時刻のフレームを処理対象にシーン検索を行う(ステップS908)。具体的には、ステップS906で記憶されたサムネイルの時刻の間にシーンが異なるフレームがあるか否かを判定し、シーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該判定で用いたフレーム(判定で用いた1方のフレーム)と、そのフレームの時刻を、シーンが異なると判定されたフレームと、そのフレームの時刻に置き換えて記憶して(ステップS908)、ステップS909に処理を移行する。
【0135】
ここで、ステップS908の処理は、上述したステップS702と同様の方法で、シーンが異なるフレームがあるか否かの判定を行うので、ここでは説明を省略する。
【0136】
ステップ907で、シーン検索を行わないと判定された場合(ステップS907:NO)、処理をステップS909に移行する。
【0137】
ステップS909では、記憶された時刻のフレームのサムネイルを時系列でサムネイル表示領域408に表示し、(再生)時刻が最も早いサムネイルの動画のフレームを動画表示領域401に表示する。なお、このとき、時刻表示領域405には、サムネイル表示領域408に表示しているサムネイルのフレームの時刻のうち、最も早い時刻を表示している。
【0138】
そして、動画編集装置202は、ステップS909の処理を実行すると、図6のステップS601の処理を実行する。
【0139】
以上説明したように、本実施形態によれば、フレームの検索は、サムネイルからフレームを絞り込ん行くだけで可能となる。検索したいフレームはムービーの内容によって様々な位置に存在するが、ムービー全体の前半、中間、後半から選択することもできるし、更に選択したサムネイルの範囲から必要なところまでサムネイルを選んでいくだけで検索することができる。このため、従来の方法の長所であったシンプルな操作性を保ちつつ、従来の方法では困難であったムービーの全体の把握からあるフレームの検索を短時間でしかも簡易な操作で行うことが可能となる。
【0140】
次に、サムネイルから一つ選び押下することでそのサムネイルを中心に前後のサムネイルの時間間隔からサムネイル表示数で割った時間間隔のフレームのサムネイルを表示する。この操作を繰り返すことにより、範囲を絞り込んでいき、より詳細な時間間隔のフレームを検索することが可能となる。
【0141】
さらにシーン検索チェックボックスを追加し、このチェックボックスがチェックされていた際には前後のサムネイルの時間間隔からシーンが大きく切り替わるサムネイル表示数分のフレームを検出して表示する。これによって、同じようなフレームが連続した箇所でもフレームが切り替わる位置を容易に検索できる。
【0142】
以上、本実施の形態によれば、動画データを構成する複数のフレームの中から、表示部に表示する縮小画像の数に従って、該表示部に表示する複数のフレームを特定し、当該特定された複数のフレームの縮小画像を表示部に表示する仕組みにおいて、当該特定されたフレーム間のフレームを解析して、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定し、シーンが異なると判定されフレームを表示部に表示するフレームとして特定することにより、シーンの異なる目的とするフレームの特定作業を容易にし、かつその特定作業を軽減することができる。
【0143】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、装置で読み取り実行可能なプログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0144】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0145】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0146】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0147】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0148】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0149】
200 カメラ
201 動画
202 動画編集システム
203 編集後の動画


【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置であって、
前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定手段と、
前記特定手段で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示手段と、
前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定手段と、
を備え、
前記特定手段は、前記判定手段で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームの画素値と、該フレームの他のフレームで、かつ前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームの画素値との差を示す差異値を算出する算出手段を更に備え、
前記判定手段は、前記算出手段で算出された差異値に従って、前記特定手段で特定されたフレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出手段で算出された差異値に従って、前記表示部に表示する縮小画像の数を決定する決定手段を更に備え、
前記特定手段は、前記決定手段で決定された縮小画像の数に従って、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する複数のフレームを特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザによる操作に従って、前記表示手段で表示された縮小画像の選択を受け付ける第1の受付手段を更に備え、
前記特定手段は、更に、前記表示手段で表示された縮小画像のうち、前記第1の受付手段で選択を受け付けた縮小画像の前後の縮小画像に対するフレーム間のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ユーザによる操作に従って、前記表示部に表示する縮小画像の数の変更指示を受け付ける第2の受付手段を更に備え、
前記特定手段は、更に、
前記第2の受付手段で受付けた縮小画像の数に従って、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する複数のフレームを特定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置の特定手段が、前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定工程と、
前記情報処理装置の表示手段が、前記特定工程で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示工程と、
前記情報処理装置の判定手段が、前記特定工程で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定工程と、
を備え、
前記特定工程は、前記判定工程で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項7】
動画データを記憶する記憶手段と、前記動画データを構成する複数のフレームと当該フレームの縮小画像とを表示する表示部とを備えた情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムあって、
前記情報処理装置を、
前記記憶手段に記憶された動画データを構成する複数のフレームの中から、前記表示部に表示する縮小画像の数に従って、前記表示部に表示する複数のフレームを特定する特定手段と、
前記特定手段で特定された複数のフレームの縮小画像を前記表示部に表示する表示手段と、
前記特定手段で特定されたフレーム間のフレームを解析することにより、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあるかを判定する判定手段として機能させ、
前記特定手段は、前記判定手段で、当該フレーム間にシーンが異なるフレームがあると判定された場合は、当該異なると判定されたフレームを、前記表示部に表示するフレームとして特定することを特徴とするプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−124789(P2012−124789A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275156(P2010−275156)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】