説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム

【課題】 画像読取装置から読み取った撮像データを、よりユーザの利便性よく管理する技術を提供する。
【解決手段】 画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理装置において、画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信手段と、受信手段にて受信した撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否か判定する手段と、判定手段により、識別情報を含むと判定した場合、撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、所定の領域以外は画像情報として記憶し、識別情報を含まないと判定した場合、領域に関係なく撮像データを画像情報として記憶する記憶手段とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の読み取りを行う画像読取装置に接続される情報処理装置、その制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年実用化されている光学文字読取装置(OCR)は手書き文字の読み取り、読み取りデータの編集、演算、チェック等の機能を備えている。このようなOCR用の利用者プログラムの作成は一般に、帳票の読み取り条件、例えば、用紙の紙質、字体の種類、筆記具の種類等の他に、読み取り対象領域の指定を記入した制御シートをあらかじめ作成し、これらの制御シートをOCRで読み取らせて制御情報に変換し、記憶装置に登録する方法が採られている。
特許文献1には、帳票上の識別子、マーク、及び外部キー入力のいずれかにより帳票種別を識別して、文字認識を行うOCR装置をパソコンに接続した帳票読取装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−134405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、帳票上の識別子等により、所定の領域については文字認識を行い保存されるが、所定の領域以外の情報は何も行われない。帳票上の情報は、ユーザの利用環境によって、その時は不要でも後日必要になる場合がある。よって、所定の領域以外の情報が埋もれてしまい、ユーザの利便性が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、画像読取装置から読み取った画像をよりユーザの利便性よく管理する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理装置において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する手段と、
前記判定手段により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理装置において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する手段と、
前記判定手段により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データの処理を行う情報処理装置に、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶工程を
実行させるためのプログラムが提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法に、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶工程を
実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像読取装置から読み取った画像をよりユーザの利便性よく管理する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一実施形態における全体の概略を示す図である。
【図2】本発明の第一実施形態における画像読取装置の一例を示す外観斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態における情報処理装置が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図5】本発明の第一実施形態における管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】本発明の第一実施形態における対象物をノートと指定した場合、文字情報として記憶される領域の一例を示す図である。
【図7】本発明の第二実施形態における情報処理装置が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】本発明の第二実施形態における撮像データを分割し、文字情報として各々記憶される一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第一実施形態>
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、以降ではエリアイメージセンサを用いた画像読取装置について説明するが、画像を読み取ることができるのであれば、その種類や機種は限定されるものではない。例えば、リニアイメージセンサを用いた画像読取装置であっても、本発明の画像読取装置として採用できる。
【0015】
図1は、本発明の実施形態における全体の概略を示す図である。画像読取装置1と情報処理装置2は、通信ケーブル3(例えば、USBケーブル)を介して通信可能に接続されており、情報処理装置2にて、画像読取装置1から読み取った対象物(例えば、ノート、スケジュール帳等)4の撮像データの読み込みを実行することができる。
【0016】
情報処理装置2は、例えば、対象物4の指定、読み込まれた撮像データに識別情報(以下、識別子)があるか否かの判定、読み込まれた撮像データの加工や補正をするための処理等を行うことが可能である。
【0017】
以降の説明では、情報処理装置2がパーソナルコンピュータであることを前提にしているが、情報処理装置2が一般的なパーソナルコンピュータと同等以上、若しくはそれに準ずる演算処理能力を有する機器であるならば、その種類、機種は限定されるものではない。例えば、携帯端末であってもよい。なお、対象物4は、二次元の平面物に限定されず、三次元の立体物でもよい。
【0018】
図2は、本発明の実施形態における画像読取装置の一例を示す外観斜視図である。画像読取装置1は、画像撮像手段と、画像撮像手段を対象物4に対して一定に保持する保持手段を備える。
【0019】
保持手段は、ベース部として脚8(8R、8L)、ボディー部としてアーム6(6A、6B)とヘッド5を有しており、ヘッド5にはレンズ7が取り付けられ、エリアイメージセンサ(撮像手段)が内蔵されている。ヘッド5には必要に応じてアンプを設けても良い。
【0020】
脚8とアーム6A、アーム6Aとアーム6B、アーム6Bとヘッド5は、不図示のヒンジによりそれぞれ連結されている。各部はこれらの各ヒンジによって、所定の角度の範囲で回転可能に構成される。
【0021】
アーム6は脚8R、8Lにより形成される角部上に配置されて、脚8は開き角90°で画像読取装置1全体を支持している。これによって、一般的に画像読取装置1が嵩張る原因となる原稿台をなくした簡単な構成でも、ボディー部を安定的に保持することができる。
【0022】
また、脚8は対象物4の位置決め機能も同時に有しており、対象物4は脚8R、8Lにより構成される角部で脚8R、8Lに挟持され、容易に位置決めすることができる。
【0023】
なお、脚8は最大開き角を90°以上で構成しても良く、任意の開閉角度で固定保持できるように構成しても良い。その際はその開き角について最適な原稿位置を示すための突起や目盛りなどを設けて原稿の位置決めをしても良い。また他にも、脚8R、8Lはそれぞれ長さを調整できるように伸縮や折り畳みができるように構成しても良い。
【0024】
また、ヘッド5はアーム6に取り外せないかたちで一体的に構成されている。さらに脚8R、8Lは、アーム6を回転中心として開閉可能に構成されており、アーム6が画像読取面に対して所定の位置(例えば、A4サイズの原稿をセットした際、画像撮像手段が原稿の中心位置に合った位置)に決まるように、それぞれ所定の開き位置で固定される。
【0025】
すなわち、画像読取装置1において、アーム6およびヘッド5は、脚8の開脚時、脚8の開き角に対して水平方向に固定的に構成されている。したがって、脚8を開脚することによってのみ、ヘッド5の画像撮像手段と対象物4との位置が一対一で決定する。これにより、画像撮像手段と対象物4との位置決めに微調整等の手間を要することなく、容易かつ瞬時に原稿の位置決めを行うことができる。
【0026】
ただし、このような脚8を開くことによって決まる画像撮像手段の所定位置は一つでなくても良く、例えば、ネジなどによるアーム6の固定位置の可変手段を備えるようにすることで複数の位置に固定できるように構成することができる。このように構成するこによって、ほとんど特定サイズの原稿でしか画像読取装置を使用しない場合に、原稿の読み取り手順が非常に容易である一方、場合によっては複数のサイズに対応することもでき、より使用性を向上することができる。
【0027】
ヘッド5は、対象物4に対してレンズ7の光軸が垂直になるようにセットされる。したがってヘッド5内のエリアイメージセンサと対象物4の読取面は平行になっており、対象物4の画像情報はレンズ7によりエリアイメージセンサに傾き無く結像される。
【0028】
また、画像読取装置1は、脚8とアーム6A、アーム6Aとアーム6B、アーム6Bとヘッド5の各ヒンジによって、各部を所定の角度の範囲で回転することにより、折り畳むことも可能である。
【0029】
ヘッド5をアーム6Bの直線上に回動するとともに、閉脚した状態の脚8をアーム6A内に収納し、アーム6Aとアーム6Bとをヒンジにより略180度回転させることによって、画像読取装置1をコンパクトに折り畳むことができる。
【0030】
なお、このような折り畳み方はあくまで一例であり、その他にもさまざまな形態が考えられるため本形態に限定しない。
【0031】
このような構成によって、軽量、小型化による携帯性を向上するだけでなく、原稿に対するエリアイメージセンサの読み取り中心や、読み取りサイズを調整することも可能となり、よりユーザの使用性を向上することができる。
【0032】
また、アーム6を伸縮可能な部材によって構成し、アーム6Bを、アーム6Aから繰出し可能な構成とすることも可能である。アーム6Bは所定の位置まで繰出した状態で固定され、ヘッド5を所定の高さに位置決め保持することができる。
【0033】
また、ヘッド5に内蔵されているエリアイメージセンサ(画像撮像手段)によって、対象物4の撮像データを取得することができる。そして、取得された撮像データは、情報処理装置2に出力される。
【0034】
なお、エリアイメージセンサを用いた画像読取装置の場合、例えば、スケジュール帳を撮像する際、スケジュール帳を開いた状態で撮像することができる。つまり、対象物を裏返す手間なく撮像することができる。
【0035】
図3は、情報処理装置2に適用可能なコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。CPU31は、ROM32やRAM33に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行う。本コンピュータを情報処理装置2に適用した場合、CPU31は後述する処理を実行する。
【0036】
ROM32には、本コンピュータの設定データや、ブートプログラムなどが格納されている。RAM33は、HDD(ハードディスクドライブ)34からロードされたコンピュータプログラムやデータ、インターフェース37を介して画像読取装置1から受信したデータなどを一時的に記憶するためのエリアを有する。
【0037】
更に、RAM33は、CPU31が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM33は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0038】
HDD34には、OS(オペレーティングシステム)や、本コンピュータを適用した装置が行う各種の処理をCPU31に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。
【0039】
本コンピュータを情報処理装置2に適用した場合、係るコンピュータプログラムには、情報処理装置2が行うものとして後述する各処理をCPU31に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれている。
【0040】
また、後述する管理テーブル、後述する処理により加工された文字情報や画像情報についてもこのHDD34内に記憶されている。HDD34に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU31による制御に従って適宜RAM33にロードされ、CPU31による処理対象となる。
【0041】
入力装置35は、キーボードやマウスなどにより構成されており、本コンピュータの操
作者は、この入力装置35を操作することで、各種の指示をCPU31に対して入力する
ことができる。
【0042】
表示装置36は、CRTや液晶画面などにより構成されており、CPU31による処理
結果を画像や文字などでもって表示することができる。
【0043】
インターフェース37は、様々なインターフェースで構成されている。例えば、本コン
ピュータを情報処理装置2に適用した場合、インターフェース37は、本コンピュータに画像読取装置1を接続する為のデバイスインターフェースを含む。38は上述の各部を繋ぐバスである。
【0044】
本実施形態では説明を簡単にするために、情報処理装置2は図3に示した構成を有するコンピュータであるものとして説明するが、コンピュータの構成については係る構成に限定するものではない。
【0045】
図4は、本発明の実施形態における情報処理装置2の処理の流れを示すフローチャートである。情報処理装置2の表示装置76に入力画面を構成し、後述する管理テーブル(図5)の対象物51から、ユーザが所望する読み取り対象物を指定する(S41)。
【0046】
なお、所望する読み取り対象物がない場合、入力画面を用いてユーザが管理テーブル(図5)に追加する構成とすることも可能である。
【0047】
図5は、管理テーブルの一例である。管理テーブルは、対象物51と、識別情報(識別子A52、識別子B54)と、所定の処理を行う領域(文字認識する領域53、JPEGとして記憶する領域55)を関連付けるテーブルであり、HDD34に記憶されている。
識別情報(識別子A52、識別子B54)は、バーコード、QRコード、原稿サイズ、数字、印鑑、画像等、対象物51を識別できるものであれば何でもよい。
【0048】
所定の処理を行う領域(文字認識する領域53、圧縮して記憶する領域55)は、表示装置76の入力画面に表示される位置情報(例えば、XY座標)で特定されてもよいし、表示装置76の入力画面にユーザがポインティングデバイス等で領域指定できる枠を構成して、所定の処理を行う領域としてもよい。
【0049】
CPU31は、画像読取装置1に読取指示を行い(S43)、画像読取装置1から撮像データを受信したか否かの判定を行う(S43)。なお、撮像データを受信しない場合(S43のNO)、S43の処理を繰り返す。
【0050】
撮像データ受信した場合(S43のYES)、CPU31は、表示装置76の入力画面に撮像データの表示を行う(S44)。
【0051】
CPU31は管理テーブル(図5)を参照し、S41にて指定した対象物に応じた識別子A52が撮像データにあるか否かの判定を行う(S45)。
識別子A52が撮像データにある場合(S45のYES)、CPU31は管理テーブル(図5)を参照し、識別子A52に基づいて所定の領域(文字認識する領域53)を文字情報に変換し、HDD34に記憶する(S46)。
【0052】
そして、CPU31は、所定の領域以外(S46で記憶されなかった領域)を画像情報(例えば、PDFファイル)に変換し、HDD34に記憶する(S47)。
【0053】
識別子A52が撮像データにない場合(S45のNO)、CPU31は管理テーブル(図5)を参照し、識別子B54が撮像データにあるか否かの判定を行う(S48)。
【0054】
識別子B54が撮像データにある場合(S48のYES)、CPU31は管理テーブル(図5)を参照し、識別子B54に基づいて所定の領域(圧縮して記憶する領域55)を圧縮して(例えば、JPEG)、HDD34に記憶する(S49)。
【0055】
そして、CPU31は、所定の領域以外(S49で記憶されなかった領域)を画像情報(例えば、PDF)としてHDD34に記憶する(S50)。
【0056】
識別子B52が撮像データにない場合(S48のNO)、CPU31は、受信した撮像データを画像情報(例えば、PDF)としてHDD34に記憶する(S51)。すなわち、所定の領域に関係なく撮像データを画像情報として記憶する。
【0057】
なお、管理テーブル(図5)は一例であるため、識別子B54、圧縮して記憶する領域55を設けない構成とすることも可能である。その場合は、S48〜S50の処理は行なわれない。
【0058】
図6は、対象物をノートと指定した場合に文字情報として記憶される領域の一例を示す図である。対象物4(ノート)に応じた識別子A52が存在するため、管理テーブル(図5)を参照し、領域Aを文字情報としてHDD34に記憶する。そして、領域A以外をHDD34に画像情報として記憶する。
【0059】
なお、情報処理装置2は、ネットワーク(不図示)に接続され、管理サーバ装置(不図示)から管理テーブルを更新する構成とすることも可能である。
【0060】
また、HDD34に記憶される文字情報や、画像情報を管理サーバ装置に送信し、管理サーバ装置にて撮像データ(文字情報、画像情報)の管理を行うことも可能である。
【0061】
以上より、対象物の識別子に応じて、文字情報、画像情報として記憶するため、ユーザの利便性がよい管理が可能となる。
【0062】
また、対象物の識別子に応じて、撮像データを圧縮して記憶するため、ユーザの利用環境に適した管理を行うことができる。
【0063】
また、対象物毎に異なる処理を行う場合でも、対象物を指定してから処理を行うため、情報処理装置の負荷を軽減することができる。
【0064】
<第二実施形態>
第二実施形態では、情報処理装置にて表示される撮像データ(原稿)の輪郭から認識できる原稿サイズを、識別情報として説明する。
なお、第二の実施形態の構成、及び動作の大部分は、第一実施形態の構成、及び動作と共通するため、第一実施形態と異なる構成、及び動作についてのみ説明し、共通の構成、及び動作については説明を省略する。
【0065】
図7は、本発明の第二実施形態における情報処理装置が実行する処理の流れを示したフローチャートである。なお、ここでは、管理テーブルの識別情報を「△X=2,△Y=4(名刺サイズ)」、所定の処理を行う領域を「名刺に記載されている文字(例えば、会社名、氏名)」として説明する。
【0066】
CPU31は、画像読取装置1に読取指示を行い(S71)、画像読取装置1から撮像データを受信したか否かの判定を行う(S72)。なお、撮像データを受信しない場合(S72のNO)、S72の処理を繰り返す。
【0067】
撮像データ受信した場合(S72のYES)、CPU31は、表示装置76の入力画面に撮像データの表示を行う(S73)。
【0068】
CPU31は管理テーブルを参照し、識別情報が撮像データに含むか否かの判定を行う(S74)。これは、S73にて表示された撮像データから原稿の位置情報を取得し、原稿の輪郭を判断して判定を行う。
【0069】
例えば、撮像データの位置情報が(X,Y0−X,Y)、(X,Y−X,Y10)と取得された場合、△X=2,△Y=4 の輪郭をもつ対象物が二つ存在すると判断できる。そして、管理テーブルを参照し、△X=2,△Y=4 の識別情報が存在するため、識別情報が撮像データに含んでいると判定することができる。
【0070】
識別情報が撮像データに含む場合(S74のYES)、CPU31は管理テーブルを参照し、識別情報に基づいて対象物の確認を行う(S75)。例えば、撮像データの位置情報から、△X=2,△Y=4 の輪郭をもつ対象物が存在すると判定された場合、対象物は「名刺」だと判断できる。
【0071】
そして、CPU31は、同一の識別情報が2つ以上含むか否かの判定を行い(S76)、2つ以上含む場合、識別情報の数に応じた分割を行う(S77)。例えば、図8の様に同一の識別情報(X=2,△Y=4)が4つあると判定された場合、4つに分割される。
【0072】
分割された対象物(名刺)各々に対し、管理テーブルを参照して、所定の領域を文字情報に変換して各々HDD34に記憶する(S78)。
【0073】
例えば、名刺1の情報として、「会社名:○○」「氏名:××」が、名刺2の情報として、「会社名:△△」「氏名:□□」が検索しやすいようDB化されて記憶される。
【0074】
同一の識別情報が1つしか含まない場合(S76のNO)、管理テーブルを参照して、所定の領域を文字情報に変換してHDD34に記憶する(S79)。
【0075】
識別情報が撮像データに含まない場合(S74のNO)、CPU31は、受信した撮像データを画像情報(例えば、PDF)としてHDD34に記憶する(S80)。
【0076】
以上より、ひとつの撮像データから複数の対象物を、各々所望する領域を文字情報として管理することが可能となる。よって、ユーザは一回の操作で、複数の対象物の管理が行えるため、ユーザの作業効率を向上する事ができる。
【0077】
また、対象物の識別情報に応じて、文字情報、画像情報として記憶するため、ユーザの利便性がよい管理が可能となる。
【符号の説明】
【0078】
1 画像読取装置
2 情報処理装置
4 対象物
5 ヘッド
6A、6B アーム
8L、8R 脚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理装置において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する手段と、
前記判定手段により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理装置において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信手段と、
前記受信手段にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する手段と、
前記判定手段により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶工程と
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法において、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶工程と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
画像読取装置からの撮像データの処理を行う情報処理装置に、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データの所定の領域は文字情報として記憶し、前記所定の領域以外は画像情報として記憶し、
識別情報を含まないと判定した場合、前記領域に関係なく前記撮像データを画像情報として記憶する記憶工程を
実行させるためのプログラム。
【請求項6】
画像読取装置からの撮像データを処理する情報処理方法に、
前記画像読取装置から読み取った撮像データを受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信した前記撮像データに、予め設定されている識別情報を含むか否かを判定する工程と、
前記判定工程により、
識別情報を含むと判定した場合、前記撮像データを分割し、各所定の領域を文字情報として各々記憶する記憶工程を
実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−39714(P2011−39714A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185313(P2009−185313)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】