説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】 映像から文字列などの検索対象情報を抽出して所望の検索対象情報を検索するという一連の処理の負荷を低減し、視聴を妨げずに検索対象情報の検出結果を取得することができる情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】 テレビジョン装置3、携帯端末4、ルータ5、検索サーバ6および映像メモ用サーバ7を含み、テレビジョン装置3の画面を視聴している状態で、気になる情報が表示されたとき、リモコン装置24のメモボタン25を押すと、そのときの映像のスナップショット画像、すなわち静止画が画面に表示され、静止画から文字認識で1または複数の文字列などの検索対象情報を抽出する。リモコン装置24の決定ボタン26を操作すると、キーワードを選択するとブラウザ画面が立ち上がり、抽出した検索対象情報の中から選択したキーワードを、視聴画面を中断せずに、検索エンジンによって検索し、その検索結果を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送の映像から所望のキーワードおよびURL(Uniform
Resource Locator)などの文字列などの検索対象情報を抽出し、その検索対象情報をインターネットなどの情報通信網から検索して、検索対象情報に関連する情報を取得することができる情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン放送において、利用者(以下、「視聴者」ともいう)が、視聴中の放送番組に関連したウェブサイト上の特定ホームページを閲覧することができるように、番組映像や文字放送内で、そのホームページのインターネット上のURL(Uniform
Resource Locator)などのアドレス情報の紹介が行われている。
【0003】
しかし、紹介されたアドレス情報に利用者がアクセスし、そのホームページを閲覧するためには、たとえば利用者が視聴中の映像からURLを筆記によってメモし、パーソナルコンピュータ等の通信端末装置を用いて、インターネット接続用のアプリケーションプログラムを起動し、そのURLを通信端末装置に入力するという煩雑な作業を行う必要がある。
【0004】
このような課題に対して、利用者の作業を容易にするために、画面に表示されている映像に対して文字認識を行って、URLや映像内で利用者に検索させるためのキーワードなどの文字列を検索対象情報として抽出し、その文字列を用いて自動的にホームページにアクセスできるテレビジョン装置や、文字列を検索システムに送信することができる技術が特許文献1〜3に示される。
【0005】
特許文献1には、テレビジョン装置の画面上にWWW(World Wide Web)ブラウザを共同して表示し、WWW検索エンジンによって所望のWWWを表示可能な映像関係情報を検索するために、テレビジョン装置の画面に文字放送のテロップまたはフリップを検出し、文字を検出し、該認識結果とデータベースの類似語とからWWWの検索キーワードを生成し、該キーワードのWWW検索エンジンに入力して検索させ、その検索結果を表示する技術が提案されている。
【0006】
特許文献2には、映像内の文字列を含む画像データを自動的に記録し、記録した画像データを利用者に配信することができるようにするために、テレビジョン放送の映像から文字認識によって文字列を検索対象情報として検出し、検出した文字列から単語を検出し、検出した単語から所定の条件に従って、ネットワーク上の情報を検索するためのキーワードを決定し、そのキーワードをネットワーク上の情報を検索するための情報検索システムに送信して、そのシステムによる検索結果情報を取得し、その検索結果情報を表示部に表示させて、利用者に映像内の文字列を用いて情報検索システムにネットワーク上の検索結果情報を利用者に容易に提供する技術が提案されている。
【0007】
特許文献3には、チューナ部から入力されるテレビジョン放送の映像信号や、外部信号受信部でAV機器から読出されたDVD等の映像信号を映像出力処理部が取得し、画像データ取得部が映像出力処理部の映像信号から1フレーム分ずつ画像データを取得する。文字認識部は取得した画像データの文字認識処理のよって文字列を検索対象情報として抽出し、文字照合部は文字認識部が抽出した文字列と所定の照合キーとを照合して、文字列がその照合キーに相当するかを判断する。画像データ保存処理部は、照合キーに相当すると判断された文字列を含む画像データを画像データ記憶部に保存させ、通信部は画像データを、通信接続部を介してインターネット経由で携帯電話に電子メールで送信し、このようにしてこの従来技術では、所定の文字列を含む画像データを利用者に提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3524742号公報
【特許文献2】特開2010−39647号公報
【特許文献3】特開2009−194494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1〜3に示される各従来技術では、テレビジョン装置の画面に表示された文字を検出し、その文字をキーワードとして検索し、ブラウザとテレビジョン装置を同時表示するが、文字の検出タイミングについては指定するように構成されていないため、利用者の意図しないときに検索が開始されてしまう場合があり、視聴の妨げになる場合が生じるという問題がある。また、常に文字認識を行うので、処理の負荷が高くなってしまうという問題がある。さらに、映像で紹介されたURLやキーワードをつかって、関連するホームページに接続するためには、一旦それらをメモして、ブラウザを起動してから入力しなければならず、検索作業に手間を要するという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、映像から文字列などの検索対象情報を抽出して所望の検索対象情報を検索するという一連の処理の負荷を低減し、視聴を妨げずに検索対象情報の検索結果情報を取得することができる情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示する表示部と、
表示部に表示される映像から静止画を抽出する静止画抽出部と、
通信ネットワークに接続され、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索部と、
静止画抽出部によって抽出された静止画から検索対象情報を抽出する検索対象情報抽出部と、
検索対象情報抽出部によって抽出した検索対象情報を情報検索部に送信する送信部と、
情報検索部によって検索されて抽出された情報を受信する受信部と、
受信部によって受信された情報を表示部に表示させる表示制御部とを含むことを特徴とする情報処理装置である。
【0012】
また本発明は、検索対象情報抽出部に接続され、表示部に表示される映像から静止画を抽出させる静止画抽出指令手段を含むことを特徴とする。
【0013】
さらに本発明は、検索対象情報抽出部に接続され、抽出した静止画から検索対象情報を抽出させる検索対象情報抽出指令手段を含むことを特徴とする。
【0014】
さらに本発明は、静止画抽出部に接続され、静止画抽出部によって抽出された静止画を記憶するサーバを含み、
検索対象情報抽出部は、前記サーバに記憶される静止画から検索対象情報を抽出することを特徴とする。
【0015】
さらに本発明は、検索対象情報抽出部は、前記サーバに記憶される静止画を表示可能であることを特徴とする。
【0016】
さらに本発明は、静止画抽出指令手段および検索対象情報抽出指令手段が、通信ネットワークに接続可能な携帯端末装置であることを特徴とする。
【0017】
さらに本発明は、前記検索対象情報が、文字列であることを特徴とする。
さらに本発明は、前記検索対象情報が、画像情報であることを特徴とする。
【0018】
さらに本発明は、コンピュータを、
テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示する表示部、
表示部に表示される映像から静止画を抽出する静止画抽出部、
通信ネットワークに接続され、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索部、
静止画抽出部によって抽出された静止画から検索対象情報を抽出する検索対象情報抽出部、
検索対象情報抽出部によって抽出した検索対象情報を情報検索部に送信する送信部、
情報検索部によって検出されて抽出された情報を受信する受信部、および
受信部によって受信された情報を表示部に表示させる表示制御部として機能させるコンピュータ読取り可能なプログラムである。
【0019】
さらに本発明は、テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示手段に表示させる映像表示工程と、
表示手段に表示される映像から静止画を静止画抽出手段によって抽出する静止画抽出工程と、
通信ネットワークに接続される情報検索手段によって、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索工程と、
静止画抽出手段によって抽出された静止画から検索対象情報を検索対象情報抽出手段によって抽出する検索対象情報抽出工程と、
抽出手段によって抽出した検索対象情報を情報検索手段に送信する送信工程と、
受信手段によって、情報検索手段によって検索されて抽出された情報を受信する受信工程と、
受信手段によって受信された情報を表示制御手段によって表示手段に表示させる表示制御工程とを含むことを特徴とする情報処理方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、必要な映像だけに対して検索対象情報の抽出処理を行うので、処理負荷が低い情報処理装置を提供することができる。また、利用者が必要とするときにブラウザを表示するので、テレビジョン装置の視聴の妨げになることを防止することができる。
【0021】
また本発明によれば、検索対象情報抽出部に接続される静止画抽出指令手段によって、表示部に表示される映像から静止画を抽出させるので、表示部に映像を表示した状態で、視聴を妨げずに検索対象情報に関連する静止画を取得することができる。
【0022】
さらに本発明によれば、検索対象情報抽出部に接続される検索対象情報抽出指令手段によって静止画から検索対象情報を抽出させるので、表示部に映像を表示した状態で、視聴を妨げずに検索対象情報を抽出することができる。
【0023】
さらに本発明によれば、静止画抽出部に接続され、静止画抽出部によって抽出された静止画を記憶するサーバを含み、検索対象情報抽出部によって、前記サーバに記憶される静止画から検索対象情報を抽出するので、検索対象情報を抽出するための処理負荷を低減することができる。
【0024】
さらに本発明によれば、検索対象情報抽出部がサーバに記憶される静止画を表示可能であるので、情報処理装置の処理負荷を低減することができる。
【0025】
さらに本発明によれば、静止画抽出指令手段および検索対象情報抽出指令手段が通信ネットワークに接続可能な携帯端末装置であることによって、遠隔操作によっても検索対象情報から通信ネットワークを介して検索対象情報を検索することができるので、利便性を向上を図ることができる。
【0026】
さらに本発明は、前記検索対象情報が文字列であるので、URLなどの長い文字列であっても容易に検索して、その検索結果情報を得ることができる。
【0027】
さらに本発明は、前記検索対象情報が、画像情報であるので、手入力が困難な写真などの画像であっても容易に検索して、その検索結果情報を得ることができる。
【0028】
さらに本発明によれば、コンピュータによってプログラムを実行することによって、受信したテレビジョン放送の映像信号の映像を表示部に表示させ、静止画抽出部に前記表示部に表示される映像から静止画を抽出させ、さらに抽出した静止画から検索対象情報抽出部によって、静止画から検索対象情報を抽出させ、送信部が検索対象情報抽出部によって抽出した検索対象情報を情報検索部に送信して、送信した検索対象情報を情報検索部に検索する。受信部は、情報検索部による検索結果情報を受信し、表示制御部は受信部によって受信された検索結果を表示部に表示させ、表示部に表示される映像の視聴を妨げずに、選択した検索対象情報の検索結果を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態の情報処理装置1が適用される情報処理システム2の構成を示すブロック図である。
【図2】情報処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3のリモコン装置24を使って検索キーワードを検索して表示する処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモした映像に書かれているキーワードを映像と一組にして不揮発性メモリ20に保存する処理手順を示すフローチャートである。
【図5】不揮発性メモリ20に保存した映像の一覧から抽出したキーワードによって検索し、その検索結果を表示する処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモしたい映像を映像メモ用サーバ7に保存するテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモしたい映像を映像メモ用サーバ7で受信し、文字認識によって検索キーワードを抽出する処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態の情報処理装置1による映像メモ用サーバ7に保存した映像の静止画に書かれているキーワードを使って携帯端末4上で検索するテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態の情報処理装置1による映像メモ用サーバ7に保存した映像に書かれているキーワードを使って携帯端末4上で検索する映像メモ用サーバ7の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施形態の情報処理装置1によるテレビに接続した携帯端末上で映像に書かれているキーワードを使って検索する携帯端末4の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4上で映像に書かれているキーワードを使って検索するテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第5実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4を使って検索キーワードを検索する携帯端末4の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第5実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4を使って検索キーワードを検索するテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は本発明の第1実施形態の情報処理装置1が適用される情報処理システム2の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報処理装置1は、本発明の情報処理方法が実施されるコンピュータプログラムを実行するハードウェア資源としての情報処理システム2を構築する。なお、本実施形態の情報処理装置1は、後述の第2〜第5実施形態のハードウェア資源として構成が共通であるため、第2〜第5実施形態においては、ハードウェア資源についての共通する構成の説明は省略し、主としてソフトウェア資源の構成について説明する。
【0031】
情報処理システム2は、基本的に、テレビジョン装置3、携帯端末4、ルータ5、検索サーバ6および映像メモ用サーバ7を含み、情報処理装置1を実行することによって、テレビジョン装置3の画面を視聴している状態で、気になる情報が表示されたとき、リモコン装置24が具備する複数のボタンの中から予め設定された所定ボタン、すなわち本実施形態ではメモボタン25を押すと、そのときの映像のスナップショット画像、すなわち静止画が画面に表示され、次に映像の静止画から文字認識で1または複数の文字列を検索対象情報として抽出する。そしてリモコン装置24のたとえば決定ボタン26などによる操作で、検索キーワードを選択するとブラウザ画面が立ち上がり、抽出した文字列の中から選択したキーワードを、視聴画面を中断せずに、検索エンジンによって検索し、その検索結果を取得することができるように機能する。
【0032】
テレビジョン装置3は、文字放送を含むテレビジョン放送の再生機能、映像記録機能およびネットワークに接続して通信することができるインターネット接続機能を有するテレビジョン受像機によって実現され、テレビジョン放送で利用される放送信号を使用したデータ送信機能と、受像機に内蔵された情報入力・通信機能を使って、視聴者がテレビジョン放送に対して何らかの働きかけを行うことができる双方向テレビを含む。
【0033】
携帯端末4は、静止画抽出指令手段および検索対象情報抽出指令手段として機能し、無線LAN(Local Area Network)などのネットワークに接続して通信することができる機能を有するPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯端末機器によって実現される。
【0034】
ルータ5は、イーサネット(Ethernet)(登録商標)または無線LANのインターフェースを具備しており、家庭内の複数の機器をインターネットに個別に接続するために備えられる。検索サーバ6は、インターネット8上にあり、キーワードをインターネット8上で検索し、抽出した検索結果を提供することができる。このような検索サーバ6は、複数のサーバコンピュータに分散処理を行わせることによって、高速で大量の情報を処理することができるように構成されている。
【0035】
本実施形態において「イーサネット」とは、米国電気電子学会(略称IEEE;
Institute of Electrical and Electronic Engineers)および国際標準化機構(略称IOS;International Organization For Standardization)によって、標準化されたLAN(Local Area Network)をいう。また、「インターネット」とは、世界的規模で商用利用可能なIPネットワークを指すが、単に複数のネットワークを接続した小規模ネットワークを指す場合もある。このようなインターネットは、テレビジョン装置3、サーバ6,7、携帯端末4などの外部機器をそれぞれ双方向通信又は一方向通信可能に接続する、たとえばNGN(Next Generation Network)網、電話回線網、衛星通信網、同報通信路等の公衆回線網や、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、IP‐VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)などの専用回線網などの通信回線網で構成され、有線/無線を問わない。
【0036】
映像メモ用サーバ7は、通信ネットワークを実現するインターネット8上にあり、利用者が取得した静止画である映像メモを保存するために用いられる。映像メモは、利用者IDごとに管理され、利用者が所有する複数の端末装置間で共有することができる。このような映像メモ用サーバ7は、前述の検索サーバ6と同様に、複数のサーバコンピュータに分散処理を行わせることによって、高速で大量の情報を処理することができるように構成されている。
【0037】
図2は情報処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。テレビジョン装置3は、主制御部10、メインメモリ11、チューナ部12、復調部13、映像信号復号部14、映像信号生成部15、ビデオメモリ16、表示制御部17、表示部18、通信部19、不揮発性メモリ20、バス21、入力部23、リモコン装置24およびアンテナ27を含んで構成される。
【0038】
主制御部10は、バス21を介して接続された不揮発性メモリ20に記憶されている前記プログラムによって、前述のメインメモリ11、チューナ部12、復調部13、映像信号復号部14、映像信号生成部15、ビデオメモリ16、表示制御部17、表示部18、通信部19および不揮発性メモリ20の各動作を制御するとともに、入力部23を介してリモコン装置24から入力される操作信号に応答して、前記メインメモリ11、チューナ部12、復調部13、映像信号復号部14、映像信号生成部15、ビデオメモリ16、表示制御部17、表示部18、通信部19および不揮発性メモリ20の動作を制御する。
【0039】
このような主制御部10は、表示部11に表示される映像から静止画を抽出する静止画抽出部、通信ネットワークに接続され、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索部、静止画抽出部によって抽出された静止画から検索対象情報である文字列を抽出する検索対象情報抽出部としての文字列抽出部、文字列抽出部によって抽出した文字列を情報検索部に送信し、送信した文字列を情報検索部に検索させる送信部、および情報検索部による検索結果情報を受信する受信部を実現し、中央演算処理装置(Central
Processing Unit;略称CPU)によって実現される。
【0040】
主制御部10はさらに、機能部としてキーワード決定部、検索サイト選択部およびブラウザ起動部を備える。キーワード決定部は、文字検出部が検出した単語について、所定の条件に従って、検索サイトにインターネット上の情報を検索させるためのキーワードとしての優先度を判断する。検索サイトにインターネット8上の情報を検索させるためのキーワードは、検索キーワードとも呼ぶ場合がある。所定の条件を満たす単語を、検索用キーワードとしての優先度が高い単語とみなし、それらの単語に対して他の単語よりも高い優先度を付けて抽出する。そして、キーワード決定部は、検出された単語の中から、優先度の最も高い単語を検索用キーワードとして決定し、テレビジョン放送の映像内から選ばれた文字列として可能性が高い単語を、テレビジョン装置3で用いる検索対象情報である検索キーワードとして決定することができる。
【0041】
また、主制御部10が有する機能部としての検索サイト選択部は、不揮発性メモリから予め登録されている検索サイトのURL情報を呼び出し、そのURL情報を用いて、利用する検索サイトを選択する。
【0042】
ブラウザ起動部は、WWWブラウザを起動し、通信部を介して、選択した検索サイトにアクセスする。そして、ブラウザ起動部は、メインメモリ11に記憶された検索キーワードを読み出し、通信部19を介して、その検索キーワードを検索サイトに送信し、通信部19を介して、その検索キーワードを用いて検索サイトの情報検索システムに検索させた結果のページ情報を取得する。そして、ブラウザ起動部は、取得した検索結果のページ情報を、ビデオメモリ16に書き込んで一旦記憶させた後、ビデオメモリ16から読み出して、表示制御部17に入力する。表示制御部17は、そのページ情報を画像信号に変換して、表示部18に入力する。この結果、表示部18から、取得した検索結果のページ画像が、WWWブラウザ画像として出力される。
【0043】
このようにしてテレビジョン装置3は、テレビジョン放送の映像内の文字列から検索用キーワードを決定し、その検索用キーワードを用いてインターネット上の検索サイトに検索させた結果を取得して利用者に提供することができる。
【0044】
また、ブラウザ起動部は、リモコン装置24の操作を介して、利用者操作により、検索結果ページに検索結果として表示されているリンク先の中から利用者が希望するリンク先が選択されると、通信部19を介して、そのリンク先のページにアクセスする。次に、ブラウザ起動部は、通信部19を介して、アクセスしたページのページ情報を取得し、そのページ情報をビデオメモリ16に書き込んで一旦記憶させた後、ビデオメモリ16から読み出して、表示制御部17に入力する。表示制御部17は、そのページ情報を画像信号に変換して、表示部18に入力する。この結果、表示部18から、利用者が希望したリンク先のページ画像が、WWWブラウザ画像として出力される。
【0045】
メインメモリ11は、主制御部10がプログラムを実行する上で必要とされる一時記憶領域および作業領域を提供するメモリであって、RAM(Random Access Memory)によって実現される。
【0046】
チューナ部12は、アンテナ23を介して受信した放送信号から任意のチャネルの放送信号を抽出し、復調部13に出力する。復調部13は、チューナ部12から入力した放送信号を復調し、放送映像信号と放送音声信号と抽出する。放送映像信号は、映像信号復号部に入力され、音声信号は図示しない音声信号処理部に入力され、所定の音響処理が行われる。
【0047】
映像信号復号部14は、放送映像信号を復号し、生成された映像信号をビデオメモリ16に逐次入力する。映像信号生成部15は、信号生成部15で動作するプログラムによって、文字および図形などを描画し、生成された映像信号をビデオメモリ16に逐次入力する。ビデオメモリ16は、映像信号生成部15からの映像信号を一時保存するためのバッファメモリである。
【0048】
表示制御部17は、ビデオメモリ16に一時保存された映像信号を加工・合成して、生成された出力用の映像信号を表示部18に転送する。表示部18は、表示制御部17から転送された映像信号を表示するための装置であって、LCD(Liquid Crystal Display)およびプラズマディスプレイによって実現される。また、HDMI(High-Definition
Multimedia Interface)などによって外部の表示装置に接続し、その表示装置に映像を表示させることもできる。
【0049】
通信部19は、主制御部10で動作するプログラムによって、通信部19を介してインターネット8に接続し、インターネット8上のホームページにアクセスしたり、LANによって接続された携帯端末4との情報の送受信などの通信を行うことができる。不揮発性メモリ20は、信号生成部15で動作するプログラムおよび利用者によって作製されたデータなどを保存するためのメモリであり、たとえばROM(Read Only Member)によって実現される。この不揮発性メモリ20は、電源を切っても記憶内容を保持することができるメモリであればよく、フラッシュメモリ、強誘電体メモリ(FRAM)、磁気抵抗メモリ(MRAM)などであってもよい。
【0050】
このような構成を有するテレビジョン装置3において、主制御部10は、バス21を介して接続された不揮発性メモリ20に記憶されているプログラムによって各種処理を実行すると共に、入力部23を介してリモコン装置24から入力される指令に応じて各回路部の動作を制御する。また、テレビジョン装置3には、主制御部10が前述のプログラムの実行処理を行う上で必要とされる一時記憶領域や作業領域を提供するRAM(Random
Access Memory)、ならびに表示時刻および表示時間を管理するRTC(Real Time Clock)が設けられている。
【0051】
テレビジョン装置3は、主制御部10の制御によって、リモコン装置24の操作などに応答して、アンテナ27を介して受信した放送映像をチューナ部12に入力する。放送映像は、多数の静止画の連続表示によって構成されるテレビジョン放送の映像やビデオ映像などの動画映像である。
【0052】
チューナ部12は、放送信号から任意のチャネルの放送信号を抽出し、その放送信号を復調部13に入力する。復調部13は、入力された放送信号を復調して、復調放送信号を生成し、文字放送デコーダ部を含む映像信号復号部14に入力する。放送信号には、番組映像信号が含まれており、また、文字放送信号が含まれている場合もある。
【0053】
放送信号に文字放送信号が含まれている場合、映像信号復号部14の文字放送デコーダ部は、復調放送信号からその文字放送信号を分離して復号し、文字放送データを生成する。文字放送データは、VRAM(Video Random Access Memory)などのビデオメモリ16に書き込まれて一旦記憶された後、ビデオメモリ16から読み出されて表示制御部17に入力される。そして、表示制御部17は、文字放送データを文字放送映像信号に変換して、映像信号生成部15に入力する。
【0054】
映像信号生成部15は、復調部13から入力された放送信号の中の番組映像信号と、表示制御部17から入力された文字放送映像信号を重ねて、映像信号を生成する。映像信号生成部15で生成された映像信号は、表示制御部17を介して、表示部18に入力される。その結果、表示部18に番組映像と文字放送映像とが重畳されて出力される。
【0055】
また、放送信号に文字放送信号が含まれていない場合、映像信号生成部15は、復調部13から入力された放送信号の中の番組映像信号から映像信号を生成し、表示制御部17を介して、表示部18に入力する。この結果、表示部18から、番組映像が出力され、テレビジョン放送信号を再生することができるように構成されている。
【0056】
また、テレビジョン装置3の主制御部10は、ブラウザ起動部を有する。ブラウザ起動部は、リモコン装置24の操作などに応答してWWWブラウザプログラムを実行し、WWWブラウザを起動させ、通信部19を介して、インターネット8に接続し、インターネット8上のホームページにアクセスする。次に、ブラウザ起動部は、通信部19を介して、アクセスしたホームページの1フレーム分のページ情報を静止画として取得し、そのページ情報をビデオメモリ16に書き込んで一旦記憶させた後、該ページ情報をビデオメモリ16から読み出して、表示制御部17に入力する。表示制御部17は、そのページ情報を画像信号に変換して、表示部18に入力する。この結果、表示部18から、所定のホームページのページ情報が、WWWブラウザ画像の静止画として出力される。
【0057】
このようにしてテレビジョン装置3は、インターネットに接続し、利用者に、リモコン装置24の操作などを介して、インターネット8を利用することができるように構成されている。
【0058】
さらに、テレビジョン装置3は、インターネット検索結果取得機能を有する。このインターネット検索結果取得機能は、主制御部10が有する機能部としての文字検出部が、映像信号生成部15で生成された映像信号から、文字認識によって、映像内の文字列を検出する。なお、ここでいう文字列とは、1以上の文字からなる文字の集合であって、URL(Uniform Resource Locator)などのアドレス情報をも含む。そして、文字検出部は、認識した文字列の中から、自然言語処理技術などを用いて、単語を検出する。
【0059】
本実施形態において「URL」とは、インターネット上の各種リソースにアクセスする手段(scheme)と場所(scheme-specific-part)を表記した文字をいう。また、「アクセス」とは、コンピュータで、メモリや記憶装置に対してデータの読み出しや書き込みを行って、ネットワークや通信回線などを使って他のコンピュータに接続することをいう。さらに、「キーワード」とは、情報検索で、検索の手掛かりとして使用する語句をいう。さらに、「サーバ」とは、インターネットに接続されてWWWサーバとしての機能を備えたコンピュータをいう。
【0060】
図3は本発明の第1実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3のリモコン装置24を使って検索キーワードを検索して表示する処理手順を示すフローチャートである。ステップA0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップA1で、主制御部10がリモコン装置24のボタンが押下されたことを検出すると、ステップA2で、押下されたボタンがメモボタン25であるか否かが判断される。メモボタン25でなければ、ステップA1へ戻り、前述と同様にリモコン装置24のボタンが押下されたか否かを検出する。
【0061】
ステップA1で押下されたボタンがメモボタン25であれば、ステップA3へ移り、押下時点の映像を、静止画としてメインメモリ11にコピーして記憶させる。ステップA4で、メインメモリ11に転送された映像を表示部18に表示させる。メモした静止画は、表示部18の全画面に表示させてもよく、動画映像と静止画とを同時に表示させてもよい。
【0062】
次に、ステップA5で、表示部18に表示された静止画からキーワードを文字認識で抽出する。このようなキーワードは、静止画から文字認識によって文字列を検出し、その文字列からキーワードになる単語を抽出する処理によって達成される。
【0063】
ステップA6で抽出したキーワードは、表示部18に表示する。この抽出したキーワードは、静止画中の該当キーワード部分にリンクを埋め込んでもよく、静止画とキーワードとを分けて表示してもよい。
【0064】
ステップA7で、表示部18に表示された複数のキーワードの中から検索しようとするキーワードをリモコン装置24などによって選択する。検索キーワードを選択すると、ブラウザが起動し、通信部19は予め登録された検索サイトに選択したキーワードを送信する。
【0065】
ステップA8で、ブラウザを起動し、検索サイトにキーワードを送信する。キーワードが送信されると、ステップA9で、検索サイトから検索結果を通信部19が受信し、ステップA10で、表示部18に検索結果を表示させ、ステップA11で選択したキーワードに対する検索動作を終了する。
【0066】
このように本実施形態は、検索は後で行うアルゴリズムの一例であって、テレビジョン装置3を見ているときに、メモしたい情報がのっている映像のときに、リモコン装置24のメモボタン25を押すと、そのときの映像のスナップショット、すなわち静止画がテレビジョン装置3のメインメモリ11に保存され、保存した静止画から文字認識で検索キーワードを抽出し、保存した後、リモコン装置24の操作によってメモ一覧を表示して、保存された映像と抽出したキーワードとを確認することができる。また、キーワードを選択すると、ブラウザが立ち上がって検索エンジンで関連情報を検索することができるので、選択したキーワードについてテレビジョン装置3の映像を視聴者が見たままで調べることができる。
【0067】
図4は本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモした映像に書かれているキーワードを映像と一組にして不揮発性メモリ20に保存するまでの処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。ステップB0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップB1で、リモコン装置24のボタンを押下したことを検出する。ステップB2で、メモボタン25が押下されたどうかが判断され、メモボタン25でなければ、ステップB1へ戻り、リモコン装置24のボタンが押下されたかどうかを検出する。
【0068】
次に、ステップB3で、メモボタン25の押下時点の映像の静止画がスナップショットとして、そのときの番組情報や日時などのメタ情報も併せてテレビジョン装置3のメインメモリ11に保存される。
【0069】
ステップB4で、保存された静止画から文字認識を使って全ての文字列を検出し、それらの文字列から検索対象情報として検索キーワードになる1または複数の単語を抽出する。
【0070】
ステップB5で、映像とキーワードとが一組にして不揮発性メモリ20に保存され、ステップB6で処理動作が終了される。映像とキーワードとの記憶は、不揮発性メモリ20に限らず、テレビジョン装置3に内蔵されるHDDなどに保存してもよい。
【0071】
このように本実施形態においてもまた、前述の第1実施形態と同様に、テレビジョン装置3を見ているときに、メモしたい情報がのっている映像のときに、リモコン装置24のメモボタン25を押すと、そのときの映像のスナップショット、すなわち静止画がテレビジョン装置3のメインメモリ11に保存して、保存した静止画から文字認識で検索キーワードを抽出し、ブラウザが立ち上がって検索エンジンで関連情報を検索することができるので、選択したキーワードについてテレビジョン装置3の映像を視聴者が見たままで調べることができる。
【0072】
前述の図3よおび図4の各実施形態において、メモボタン25の押下によって映像の一部を静止画としてメインメモリ11に保存可能なメモモードに設定され、このメモモードの状態で保存保存された静止画にメモしたい情報が載っている画面であることを確認した後、リモコン装置24の決定ボタン26を押下することによって、その静止画をメインメモリ11に保存するようにしてもよい。
【0073】
図5は不揮発性メモリ20に保存した映像の一覧から抽出したキーワードによって検索し、その検索結果を表示する処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。本実施形態では、リモコン装置24は前記メモボタン25および決定ボタン26に加えて、メモ一覧ボタン28(図1参照)を備える。
【0074】
ステップC0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップC1で、リモコン装置24のボタンが押下されたことを検出すると、ステップC2で、メモ一覧ボタン28が押下されたかどうかが判断される。メモ一覧ボタン28でなければステップC1へ戻り、メモ一覧ボタン28であればステップC3へ移る。
【0075】
前記ステップC1において、リモコン装置24のボタンが押下されたことを検出したとき、前記メモ一覧ボタン28に代えて、ホーム画面からメモ一覧を表示できるアプリケーションプログラムを直接起動するようにしてもよい。
【0076】
次に、メモ一覧ボタン28が押下されたと判断されると、ステップC3で、メモ一覧が表示部18に表示される。メモ一覧は、全画面の場合と、映像とメモ一覧画像との分割表示の場合のいずれでもよい。ただし、いずれにしても利用者が意図してメモ一覧を表示させることができればよい。
【0077】
ステップC4で、表示部18に表示されたメモ一覧から検索キーワードを選択する。メモ一覧でメモした映像にリンクを埋め込んでもよく、あるいは映像とキーワードとを分けて表示させてもよいことは、前述の第1実施形態のステップA6と同様である。
【0078】
ステップC5で、ブラウザを起動し、検索サイトにキーワードを送信する。ここでは、検索キーワードをリモコン装置24などで選択することによって、ブラウザが起動し、予め登録された検索サイトに、選択したキーワードが通信部19から送信される。
【0079】
ステップC6で、検索サイトから検索結果を通信部19が受信すると、ステップC7で検索結果が表示部18に表示され、ステップC8で処理動作が終了する。このようにして、ブラウザを使って、検索結果を元にさらにWebページにアクセスして選択したキーワードについてテレビを見たまま調べることができる。
【0080】
図6は本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモしたい映像を映像メモ用サーバ7に保存するまでのテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。ステップD0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップD1で、インターネット8上の映像メモ用サーバ7にログインする。ステップD2で、リモコン装置24のボタン押下を検出すると、ステップD3でメモボタン25が押下されたかどうかが判断され、メモボタン25でなければステップD2に戻り、メモボタン25であれば、ステップD4へ移る。
【0081】
ステップD4で、メモボタン25の押下時点の映像のコピーをメインメモリ11に保存する。ステップD5で、インターネット8上の映像メモ用サーバ7に映像を転送して保存し、ステップD6で処理動作を終了する。
【0082】
このように本実施形態では、保存した映像(静止画)がインターネット8上の映像メモ用サーバ7に送られ、そのサーバ上で文字認識により検索キーワードを抽出することができる。またメモ一覧は、インターネット8上の映像メモ用サーバ7に保存される。
【0083】
図7は本発明の第2実施形態の情報処理装置1によるメモしたい映像を映像メモ用サーバ7で受信し、文字認識によって検索キーワードを抽出する処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態に対応する部分には同一の参照符を付す。ステップE0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップE1で、携帯端末4からのログインを受け付ける。
【0084】
ステップE2で、携帯端末4からの映像を受信して保存する。このときの保存される情報は、携帯端末4からの映像だけでなく、メモボタン25を押下したときの番組情報や日時などのメタ情報も合わせて受信して保存する。前記保存される情報は、本発明の他の実施形態において、テレビジョン装置3から転送された文字認識前の映像であってもよい。
【0085】
ステップE3で、映像メモ用サーバ7に保存された映像、すなわち静止画からキーワードを文字認識で抽出する。このキーワードの抽出は、静止画から文字認識を使って文字列を検出し、その文字列からキーワードになる単語を抽出することによって行われる。このとき、文字認識は、別のサーバを使って処理してもよい。
【0086】
ステップE4で、映像とキーワードとを一組にしてログインした映像メモ用サーバ7に保存した後、ステップE5で処理動作を終了する。
【0087】
図8は本発明の第3実施形態の情報処理装置1による映像メモ用サーバ7に保存した映像の静止画に書かれているキーワードを使って携帯端末4上で検索するまでのテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。ステップF0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップF1で、インターネット8上の映像メモ用サーバ7にログインする。
【0088】
次に、ステップF2で、リモコン装置24のボタン押下を検出する。ボタン押下を検出すると、ステップF3で、メモ一覧ボタン28かどうかを判断し、メモ一覧ボタン28であればステップF2へ戻り、メモ一覧ボタン28であれば、ステップF4へ移る。
【0089】
ステップF4で、メモ一覧要求を映像メモ用サーバ7に送信し、ステップF5で、通信部19を介して受信したメモ一覧を表示部18に表示させる。ステップF6で、利用者は表示部18に表示されたメモ一覧から検索キーワードを選択する。キーワードが選択されると、ステップF7で、ブラウザが起動され、利用者が検索キーワードを選択すると、ステップF8で検索サイトからの検索結果が通信部19を介して受信され、ステップF9で検索結果が表示部18に表示された後、ステップF10で処理動作が終了する。
【0090】
図9は本発明の第3実施形態の情報処理装置1による映像メモ用サーバ7に保存した映像に書かれているキーワードを使って携帯端末4上で検索するまでの映像メモ用サーバ7の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0091】
ステップG0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップG1で、映像メモ用サーバ7が携帯端末4からのログインを受け付け、ステップG2で、携帯端末4からのメモ一覧要求を受信する。
【0092】
ステップG3で、映像メモ用サーバ7は携帯端末4にメモ一覧を送信し、映像メモ用サーバ7にログインIDごとに保存されているメモ一覧を携帯端末4に送信し、ステップG4で処理動作を終了する。
【0093】
図10は本発明の第4実施形態の情報処理装置1によるテレビに接続した携帯端末上で映像に書かれているキーワードを使って検索するまでの携帯端末4の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0094】
ステップH0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップH1で、テレビジョン装置3にログインする。このログインは、携帯端末4から利用者操作によってログインしてもよく、同じネットワーク内でリモコン装置として利用するために予め登録済みであることを示す識別情報を検出することによって自動的にログインするようにしてもよい。さらにテレビジョン装置3へのログインに代えて、映像メモ用サーバにログインしてもよい。
【0095】
ステップH3で、ボタン押下が検出されると、ステップH4でメモ一覧ボタン28かどうかが判断され、メモ一覧ボタン28でなければステップH2へ戻り、メモ一覧ボタン28であれば、ステップH4でメモ一覧要求を通信部19から送信する。ステップH5で、受信したメモ一覧を表示部18に表示させ、利用者は表示部18に表示されたメモ一覧から検索キーワードを選択する。ステップH6で、メモ一覧から検索キーワードが選択されると、ステップH7でブラウザが起動され、検索サイトに通信部19からキーワードが送信され、検索サイトから検索結果を通信部19が受信すると、ステップH8で、その検索結果が表示部18に表示され、ステップH9で処理動作が終了する。このようにして、ブラウザを使って、検索結果を元にさらにWebページにアクセスして選択したキーワードについてテレビを見たまま調べることができる。
【0096】
図11は本発明の第4実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4上で映像に書かれているキーワードを使って検索するまでのテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0097】
ステップI0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップI1で、携帯端末4からのログインを映像メモ用サーバ7が受け付け、ステップI2で、主制御部10は携帯端末4からの割り込みを検出する。
【0098】
次に、ステップI3で、主制御部10は、メモ一覧要求かどうかを判断し、メモ一覧要求でなければステップI2へ戻り、メモ一覧要求であれば、ステップI4へ移る。
【0099】
ステップI4で、メモ一覧要求であれば、メモ一覧を映像メモ用サーバ7から携帯端末4に転送させ、ステップI5で処理動作を終了する。
【0100】
図12は本発明の第5実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4を使って検索キーワードを検索するまでの携帯端末4の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0101】
ステップJ0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップJ1で、テレビジョン装置3にログインして携帯端末4をテレビジョン装置3のリモコン装置24として認識させる。その後、第4実施形態と同様に、テレビジョン装置3にログインすると、携帯端末4でテレビジョン装置3の操作が可能となる。
【0102】
次に、ステップJ2で、ボタン押下を検出すると、ステップJ3で、メモボタン25が押下されたかどうかが判断される。メモボタン25でなければステップJ2へ戻り、メモボタン25であればステップJ4へ移る。
【0103】
メモボタン25が押下されると、ステップJ4で、主制御部10はメモ作成指示を通信部19から送信させ、ステップJ5で、転送されてきた映像とキーワードとを表示部18に表示させる。以下、第4実施形態と同様に、テレビジョン装置3または映像メモ用サーバ7に接続し、ステップJ6で、キーワードを使ってブラウザで検索し、予め登録された検索サイトに、選択したキーワードを通信部19から送信させ、検索サイトから検索結果を通信部19が受信すると、その検索結果が表示部18に表示され、ステップJ7で処理動作が終了する。
【0104】
図13は本発明の第5実施形態の情報処理装置1によるテレビジョン装置3に接続した携帯端末4を使って検索キーワードを検索するまでのテレビジョン装置3の処理手順を示すフローチャートである。なお、前述の第1実施形態の情報処理装置1と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0105】
ステップK0で、利用者が視聴者としてテレビジョン装置3を見ている状態で処理動作が開始され、ステップK1で、携帯端末4からのログインを受け付け、ステップK2で、携帯端末4からの割り込みを検出し、ステップK3でメモボタン25が押下されたかどうかを判断する。メモボタン25でなければステップK2へ戻り、メモボタン25であればステップK4へ移る。
【0106】
ステップK4で、メモボタン25の押下時点の映像を、静止画としてメインメモリ11にコピーして記憶させる。このとき、第1実施形態と同様に、メモしたい情報が載っている画像であれば、リモコン装置24の所定のボタン、すなわち決定ボタン26を押下すると、そのときの映像のスナップショット、すなわち静止画がテレビジョン装置3のメインメモリ11に転送されて記憶され、ステップK4で、メインメモリ11に転送された映像を表示部18に表示させる。メモした静止画は、表示部18の全画面に表示させてもよく、動画映像と静止画とを同時に表示させてもよい。
【0107】
ステップK5で、メインメモリ11に記憶された静止画からキーワードを文字認識で抽出し、第3実施形態と同様に、インターネット8上の映像メモ用サーバ7に送信するようにしてもよい。
【0108】
ステップK6で、静止画とキーワードとを一組にして不揮発性メモリ20に保存する。ステップK7で、不揮発性メモリ20に保存した静止画とキーワードとを携帯端末4に通信部19から転送させ、ステップK8で処理動作を終了する。
【0109】
以上のように、テレビジョン装置3を視聴中に気になった映像があったらリモコン装置24のメモボタン25を押下して映像を静止画として保存し、後で保存した静止画から文字認識して抽出したキーワードを一覧し、その中からキーワードを選んで検索することができる。文字認識は、自端末であるテレビジョン装置3によって行ってもよく、インターネット8上に映像メモ用サーバ7を置いて、そこで文字認識を行ってもよい。
【0110】
また、検索キーワードは、Ethernet(登録商標)および無線LANなどのネットワークで接続された携帯端末4に転送して、そこで検索するようにしてもよい。
【0111】
さらに、携帯端末4をテレビジョン装置3と接続して、テレビジョン装置3の視聴中に気になった映像があったとき、携帯端末4を操作すると自動的に文字認識して抽出したキーワードが携帯端末4に転送されるように構成されてもよい。
【0112】
第1〜5実施形態によれば、必要な映像だけ文字認識を行うので、処理負荷が低い情報処理装置1を実現することができる。また、利用者が必要とするときにブラウザを表示するので、テレビジョン装置3の視聴の妨げにならない。さらに、テレビジョン装置3を見ながら関連情報を手元の携帯端末4によって簡単に検索することができる。
【0113】
また、第3実施形態のように、携帯端末で映像メモを見る一例として、携帯端末4からテレビジョン装置3または映像メモ用サーバ7上のメモ一覧を見るようにすると、携帯端末4にメモ一覧が転送され、携帯端末4によってキーワードを選択すると、ブラウザが立ち上がって検索エンジンで関連情報を検索することができる。
【0114】
さらに、前述の第1〜第5実施形態では、検索対象情報として文字列を用いる場合について述べたが、本発明の他の実施形態では、前記文字列に代えてデジタル写真データなどの画像情報を検索対象情報として用いるようにしてもよい。この場合においても、文字列を検索対象情報とする場合と同様に、テレビジョン放送を中断でせずに、情報処理システム2の情報処理の負荷を少なくして、ユーザの希望する画像情報に関連した情報を検索結果情報として得ることができる。
【0115】
本発明は、ネットワーク対応のテレビジョン装置3にて、情報処理システムおよび情報処理方法について説明したが、本発明におけるテレビジョン放送は、テレビジョン放送のみならず、インターネットを介した放送、ビデオオンデマンド、インターネットWebサービスなど、テレビジョンなどの表示装置に表示して利用できるようなサービス受信機能全般に適応することができる。
【符号の説明】
【0116】
1 情報処理装置
2 情報処理システム
3 テレビジョン装置
4 携帯端末
5 ルータ
6 検索サーバ
7 映像メモ用サーバ
10 制御部
11 メインメモリ
12 チューナ部
13 復調部
14 映像信号復号部
15 映像信号生成部
16 ビデオメモリ
17 表示制御部
18 表示部
19 通信部
20 不揮発性メモリ
21 バス
23 入力部
24 リモコン装置
25 メモボタン
26 決定ボタン
27 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示する表示部と、
表示部に表示される映像から静止画を抽出する静止画抽出部と、
通信ネットワークに接続され、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索部と、
静止画抽出部によって抽出された静止画から検索対象情報を抽出する検索対象情報抽出部と、
検索対象情報抽出部によって抽出した検索対象情報を情報検索部に送信する送信部と、
情報検索部によって検索されて抽出された情報を受信する受信部と、
受信部によって受信された情報を表示部に表示させる表示制御部とを含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
検索対象情報抽出部に接続され、表示部に表示される映像から静止画を抽出させる静止画抽出指令手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
検索対象情報抽出部に接続され、抽出した静止画から検索対象情報を抽出させる検索対象情報抽出指令手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
静止画抽出部に接続され、静止画抽出部によって抽出された静止画を記憶するサーバを含み、
検索対象情報抽出部は、前記サーバに記憶される静止画から検索対象情報を抽出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
検索対象情報抽出部は、前記サーバに記憶される静止画を表示可能であることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
静止画抽出指令手段および検索対象情報抽出指令手段は、通信ネットワークに接続可能な携帯端末装置であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記検索対象情報は、文字列であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記検索対象情報は、画像情報であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、
テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示する表示部、
表示部に表示される映像から静止画を抽出する静止画抽出部、
通信ネットワークに接続され、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索部、
静止画抽出部によって抽出された静止画から検索対象情報を抽出する検索対象情報抽出部、
検索対象情報抽出部によって抽出した検索対象情報を情報検索部に送信する送信部、
情報検索部によって検出されて抽出された情報を受信する受信部、および
受信部によって受信された情報を表示部に表示させる表示制御部として機能させるコンピュータ読取り可能なプログラム。
【請求項10】
テレビジョン放送の映像信号を受信し、受信した映像信号の映像を表示手段に表示させる映像表示工程と、
表示手段に表示される映像から静止画を静止画抽出手段によって抽出する静止画抽出工程と、
通信ネットワークに接続される情報検索手段によって、検索対象情報の入力に応答して、通信ネットワーク上で情報を検索して抽出する情報検索工程と、
静止画抽出手段によって抽出された静止画から検索対象情報を検索対象情報抽出手段によって抽出する検索対象情報抽出工程と、
検索対象情報抽出手段によって抽出した検索対象情報を情報検索手段に送信する送信工程と、
受信手段によって、情報検索手段によって検索されて抽出された情報を受信する受信工程と、
受信手段によって受信された情報を表示制御手段によって表示手段に表示させる表示制御工程とを含むことを特徴とする情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−103760(P2012−103760A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249190(P2010−249190)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】