説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上を実現する。
【解決手段】情報処理装置は、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、を含む。ドラッグ操作の移動量が拡大補正されることによって、ドラッグ操作の移動量よりも表示のスクロール量の方が大きくなり、従ってドラッグ操作によって大きなスクロールを実行することが容易になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タブレットPC(Personal Computer)やスマートフォンといった情報処理装置が急速に普及している。このような情報処理装置の操作性を向上させるために、例えばディスプレイに表示されるGUI(Graphical User Interface)に関する技術が開発されている。GUIに関する技術としては、例えば特許文献1に記載されているように、操作部として用いられるタッチパッドの特性に合わせたGUIを提供する技術などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−059820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1などに記載の技術によってもなお、情報処理装置の操作性の向上は十分とはいえなかった。タブレットPCやスマートフォンなどの普及によって、情報処理装置に対するユーザのニーズは多様化しており、情報処理装置のGUIにはさらなる操作性の向上が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、上記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、上記拡大補正された移動量に応じて上記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、を含む情報処理装置が提供される。
【0006】
また、本開示によれば、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得することと、上記ドラッグ操作の移動量を拡大補正することと、上記拡大補正された移動量に応じて上記表示部における表示をスクロールさせることと、を含む情報処理方法が提供される。
【0007】
さらに、本開示によれば、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、上記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、上記拡大補正された移動量に応じて上記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、としてコンピュータを機能させるプログラムが提供される。
【0008】
本開示によれば、ドラッグ操作の移動量が拡大補正されることによって、ドラッグ操作の移動量よりも表示のスクロール量の方が大きくなり、従って、ドラッグ操作によって大きなスクロールを実行することが容易になる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本開示の実施形態に係る第1の情報処理装置の外観を示す図である。
【図2】第1の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本開示の実施形態に係る第2の情報処理装置の外観を示す図である。
【図4】第2の情報処理装置の外観を示す図である。
【図5】第2の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】本開示の第1の実施形態の概要を説明するための図である。
【図7】本開示の第1の実施形態の処理を示すフローチャートである。
【図8】本開示の第1の実施形態の適用例について説明するための図である。
【図9】本開示の第1の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図10】本開示の第1の実施形態を適用した第2の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図11】本開示の第2の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図12】本開示の第2の実施形態を適用した第2の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図13】本開示の第2の実施形態の処理を示すフローチャートである。
【図14】本開示の第3の実施形態を適用した第2の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図15】本開示の第3の実施形態の処理を示すフローチャートである。
【図16】本開示の第4の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図17】本開示の第4の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図18】本開示の第4の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図19】本開示の第4の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図20】本開示の第4の実施形態を適用した第2の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図21】本開示の第4の実施形態の処理を示すフローチャートである。
【図22】本開示の第5の実施形態を概念的に説明するための図である。
【図23】本開示の第5の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図24】本開示の第5の実施形態を適用した第1の情報処理装置の別の表示例を示す図である。
【図25】本開示の第5の実施形態を適用した第2の情報処理装置の表示例を示す図である。
【図26】本開示の第5の実施形態の処理を示すフローチャートである。
【図27】本開示の第5の実施形態における編集画面の表示例を示す図である。
【図28】本開示の第6の実施形態の概要を説明するための図である。
【図29】本開示の第6の実施形態を適用した第1の情報処理装置の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.情報処理装置の例
1−1.第1の情報処理装置
1−2.第2の情報処理装置
2.情報処理装置に係る実施形態
2−1.第1の実施形態
2−2.第2の実施形態
2−3.第3の実施形態
2−4.第4の実施形態
2−5.第5の実施形態
2−6.第6の実施形態
3.補足
【0013】
本開示に係る技術は、例えば情報処理装置において実施されうる。そこで、以下の説明では、まず、本開示に係る技術が実施されうる情報処理装置の2つの例について説明する。次に、これらの情報処理装置において適用されうる6つの実施形態について説明する。これらの実施形態は、いずれも、情報処理装置のGUIの操作性の向上を実現しうるものであり、情報処理装置においていずれか1つが単独で適用されてもよく、2つ以上が組み合わせて適用されてもよい。
【0014】
(1.実施形態に係る情報処理装置の例)
(1−1.第1の情報処理装置の例)
まず、図1および図2を参照して、本開示の実施形態に係る情報処理装置の第1の例である情報処理装置100について説明する。図1は、情報処理装置100の外観を示す図である。図2は、情報処理装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0015】
図1を参照すると、情報処理装置100は、筐体101と、LCD(Liquid Crystal Display)150と、LCD150上に設けられるタッチパッド110とを有する。情報処理装置100は、例えば(a)に示されるようにLCD150が横長になる配置と、(b)に示されるようにLCD150が縦長になる配置との両方に対応可能でありうる。情報処理装置100は、例えば(b)に示されるように、挟持して使用されるタブレットPCやスマートフォンなどでありうる。
【0016】
かかる情報処理装置100は、タッチパッド110を用いてユーザの操作を取得する。例えば、LCD150には、GUIとしてボタンやバーなどの操作用のアイコンが表示される。ユーザは、所望の操作に対応するアイコンの位置のタッチパッド110に指またはペンなどを用いて接触する。この場合、タッチパッド110は、ユーザがアイコンを選択する操作を取得しうる。このような操作は、例えば、GUIに表示されたアイコンによって示されるアプリケーションを起動する場合などに用いられうる。
【0017】
また、例えば、ユーザは、LCD150上の任意の位置に接触し、接触を維持したまま指またはペンなどをLCD150上で移動させ、LCD150上の別の位置で接触を解除してもよい。この場合、タッチパッド110は、接触の位置に加えて、接触の位置の移動の方向、および移動量などをユーザの操作として取得しうる。このような操作は、例えば、GUIの表示を特定の方向にスクロールさせる場合などに用いられる。
【0018】
図2を参照すると、情報処理装置100は、タッチパッド110と、CPU(Central Processing Unit)120と、記憶部130と、通信部140と、LCD150とを有する。
【0019】
タッチパッド110は、操作部の一例である。タッチパッド110は、LCD150上に設けられてユーザの接触を検出し、接触の位置、接触の位置が移動した方向や移動量などをユーザの操作として取得する。タッチパッド110は、取得したユーザの操作の情報をCPU120に提供する。なお、情報処理装置100では操作部としてタッチパッド110が用いられるが、操作部の例はこれには限られない。例えば、操作部は、マウスやペンタブレットなどの他のポインティングデバイスであってもよく、またキーボードなどの他の入力装置であってもよい。
【0020】
CPU120は、記憶部130に格納されたプログラムに従って動作し、情報処理装置100の各部の動作を制御する。CPU120は、操作部であるタッチパッド110からユーザの操作の情報を取得する。CPU120は、表示部であるLCD150における表示を制御する。CPU120は、処理に用いる情報を記憶部130に一時的または永続的に格納する。さらに、CPU120は、通信部140を介してネットワークと通信しうる。
【0021】
ここで、CPU120は、例えば、表示制御部121と、移動量補正部122と、ホーム画面管理部123と、オブジェクト管理部124と、ビュー情報管理部125と、アプリケーション管理部126との機能を実現する。以下、これらの各部の機能について説明する。なお、CPU120は、これらの各部以外にも、情報処理装置100の動作の制御に必要な各種機能を実現しうる。
【0022】
表示制御部121は、表示部であるLCD150における表示を制御する。表示制御部121は、例えばLCD150にGUIを表示させ、タッチパッド110が取得したユーザの操作に応じてGUIの表示を変化させる。
【0023】
移動量補正部122、ホーム画面管理部123、オブジェクト管理部124、ビュー情報管理部125、およびアプリケーション管理部126は、主に後述の各実施形態において用いられる。従って、それぞれの実施形態が情報処理装置100において適用されない場合には、CPU120は上記各部の機能を実現するとは限らない。各部の機能の詳細については、各実施形態の説明において詳述する。
【0024】
記憶部130には、情報処理装置100の処理に関する各種の情報が一時的または永続的に格納される。記憶部130は、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)、もしくはDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリ、BD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、もしくはCD(Compact Disc)などの光ディスク、またはHDD(Hard Disk Drive)などでありうる。記憶部130は、情報処理装置100に内蔵される記憶装置であってもよく、情報処理装置100に着脱可能なメモリカードなどのリムーバブルメディアであってもよい。また、記憶部130は、複数の種類の記憶装置またはリムーバブルメディアを含んでもよい。
【0025】
ここで、記憶部130には、CPU120によって実行されるプログラムが格納される。このプログラムは、記憶部130に予め格納されたものであってもよく、上記のリムーバブルメディアに格納して提供されたプログラム、または通信部140を介してネットワークからダウンロードされたプログラムが記憶部130に一時的に格納されたものであってもよい。さらに、記憶部130には、CPU120がタッチパッド110、LCD150、および通信部140との間でやり取りする情報、およびCPU120が処理の過程で生成する情報などが一時的に格納されうる。
【0026】
通信部140は、ネットワークに接続するための通信デバイスを含む通信インターフェースである。通信部140は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、SCSI(Small Computer System Interface)、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)などのためのポートや通信カードでありうる。通信部140は、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信などのネットワークに接続し、情報処理装置100の処理に関する各種のデータをやり取りしうる。通信部140は、CPU120によって実行されるプログラムをネットワークからダウンロードするのに用いられてもよい。
【0027】
LCD150は、表示部の一例である。LCD150は、CPU120によって制御され、GUIを含む様々な画像を表示する。なお、情報処理装置100では表示部としてLCD150が用いられるが、表示部の例はこれには限られない。例えば、表示部は、有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの他の表示装置であってもよく、また情報処理装置とは別体に構成されていてもよい。
【0028】
(1−2.第2の情報処理装置の例)
次に、図3〜図5を参照して、本開示の実施形態に係る情報処理装置の第2の例である情報処理装置200について説明する。図3および図4は、情報処理装置200の外観を示す図である。図5は、情報処理装置200の機能構成を示すブロック図である。
【0029】
図3を参照すると、情報処理装置200は、筐体201と、LCD250a,250bと、LCD250a,250b上にそれぞれ設けられたタッチパッド210a,210bを有する。筐体201は、ヒンジ201hを有し、ヒンジ201hを支点として、LCD250a,250bが内側になるように筐体201を折り畳むことが可能である。(a)は、筐体201が折り畳まれた状態を示し、(b)は、筐体201が開かれた状態を示す。筐体201が折り畳み可能であることによって、例えば、情報処理装置200の携帯性を向上させることができる。情報処理装置200は、例えば(b)に示されるように、挟持して使用されるタブレットPCやスマートフォンなどでありうる。
【0030】
図4を参照すると、情報処理装置200は、例えば(a)に示されるようにLCD210aとLCD210bとが縦方向に連接する配置と、(b)に示されるようにLCD210aとLCD210bとが横方向に連接する配置との両方に対応可能でありうる。また、情報処理装置200は、(a)および(b)に示されるように筐体201が半開きの状態で使用されてもよい。
【0031】
かかる情報処理装置200は、LCD250a,250bに表示されるGUIとタッチパッド210a,210bとを用いてユーザの操作を取得しうる。LCD250およびタッチパッド210の機能は、上述のLCD150およびタッチパッド110の機能とほぼ同様である。ただし、LCD250およびタッチパッド210は、物理的に2つの部分に分離しているため、LCD150およびタッチパッド110に比べて機能が異なる場合がある。この場合については後述する。
【0032】
図5を参照すると、情報処理装置200は、タッチパッド210a,210bと、CPU120と、記憶部130と、通信部140と、LCD250a,250bとを有する。
【0033】
タッチパッド210a,210bは、操作部の一例である。タッチパッド210a,210bは、LCD250a,250b上にそれぞれ設けられてユーザの接触を検出し、接触の位置、接触の位置が移動した方向や移動量などをユーザの操作として取得する。タッチパッド210a,210bは、それぞれ、取得したユーザの操作の情報をCPU120に提供する。
【0034】
LCD250a,250bは、表示部の一例である。LCD250a,250bは、それぞれがCPU120によって制御され、GUIを含む様々な画像を表示する。LCD250a,250bは、一体的に用いられて一続きの画像を表示してもよく、またそれぞれが独立して別の画像を表示してもよい。また、LCD250a,250bの表示内容に応じて、タッチパッド210a,210bのうちのいずれか一方が有効になる場合と、両方が有効になる場合とが切り替えられてもよい。例えば、LCD250aにGUIが表示される場合にはタッチパッド210aが有効になるように設定されていてもよい。
【0035】
(2.情報処理装置に係る実施形態)
(2−1.第1の実施形態)
次に、図6〜図10を参照して、本開示の第1の実施形態について説明する。図6は、本実施形態の概要を説明するための図である。図7は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。図8は、本実施形態の適用例について説明するための図である。図9は、本実施形態を適用した情報処理装置100の表示例を示す図である。図10は、本実施形態を適用した情報処理装置200の表示例を示す図である。
【0036】
情報処理装置において、表示部に表示することが可能な情報量は限られている。そこで、表示部におけるコンテンツの表示の一部または全部をスクロールさせることによって、ユーザにより多くの情報を提供する技術が知られている。表示をスクロールさせるための操作には、例えば以下の2つの種類がある。1つは、表示部の特定の位置にGUIとして表示されているスクロールバーなどの操作子に対する操作であり、もう1つは、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作である。このうち、ドラッグ操作によって表示をスクロールさせる場合、ドラッグ操作の移動量と、表示のスクロール量とは一致する。これにより、例えば、ユーザが画像や文書などを閲覧する際に、机上で紙をスライドさせるような感覚で表示をスクロールさせることが可能になり、より直感的な操作が実現される。
【0037】
ところで、近年、タブレットPCやスマートフォンといった情報処理装置において、アプリケーションを起動させるためのアイコンなどを配置したホーム画面と呼ばれる作業画面を複数用意し、ユーザの所望に応じて表示するホーム画面を切り替える技術が開発されている。このような技術において、例えば、ホーム画面の表示をドラッグ操作でスクロールさせることによって、隣接して配置された別のホーム画面に表示を切り替えるGUIを提供することを検討する。
【0038】
上述のように、ドラッグ操作によるスクロールは、ユーザの直感的な操作によるスクロールを実現するという点で好ましい。しかしながら、ホーム画面の切り替えのためには、表示を少なくともホーム画面1つ分スクロールさせる必要がある。ドラッグ操作によってこのように大きなスクロールを実行しようとすると、所望のスクロール量に達するまでドラッグ操作を何度も繰り返すことになり、これによって操作性が低下する可能性がある。
【0039】
そこで、本実施形態では、ドラッグ操作によって大きなスクロールを実行することを容易にする新規な技術が提供される。
【0040】
例えば、本実施形態では、表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、上記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、上記拡大補正された移動量に応じて上記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部とを含む情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0041】
上述の情報処理装置100において、操作部はタッチパッド110によって実現され、移動量補正部および表示制御部はCPU120によって移動量補正部122および表示制御部121として実現され、表示部はLCD150によって実現される。このうち、移動量補正部122は、タッチパッド110によって取得されたユーザのドラッグ操作の移動量を拡大補正して、拡大補正された移動量を表示制御部121に提供しうる。表示制御部121は、提供された移動量に従って、LCD150の表示をスクロールさせる。
【0042】
例えば、移動量補正部122は、所定の値n(n>1)を移動量に乗算することによってドラッグ操作の移動量を拡大補正する。この場合、ドラッグ操作の移動量dに対してスクロール量はndになる。また、移動量補正部122は、所定の値m(m>0)を移動量に加算することによって移動量を補正してもよい。この場合、ドラッグ操作の移動量dに対してスクロール量はm+dになる。
【0043】
また、移動量補正部122は、ユーザの操作などに従って移動量を補正するか否かを切り替え可能であってもよい。この切り替えは、例えばタッチパッド110に対するダブルタップなどの操作によって実行されうる。また、タッチパッド110に対するマルチタッチによるドラッグ操作では移動量の補正を有効にし、シングルタッチによるドラッグ操作では移動量の補正を無効にするといったように、移動量を補正するか否かがドラッグ操作の種類に基づいて判定されてもよい。これによって、ユーザが移動量の補正の有無を切り替える操作が容易になる。
【0044】
さらに、移動量補正部122は、移動量の補正に用いる値を切り替え可能であってもよい。この切り替えは、例えば表示制御部121がLCD150に設定画面のGUIを表示させることによって実行されうる。例えば、移動量補正部122が所定の値nの乗算によって移動量を補正する場合、所定の値nの値を2,3,4・・・などの選択肢の中から選択、または直接入力できる設定画面が提供されてもよい。これによって、ユーザ固有の操作感覚に応じた補正量を設定することができる。
【0045】
図6には、情報処理装置100において、ドラッグ操作の移動量dと表示のスクロール量dとが一致する(a)の場合と、ドラッグ操作の移動量dがn倍に拡大補正されて表示のスクロール量がndになる(b)の場合とが示されている。(a)および(b)のいずれの場合も、情報処理装置100では4つのホーム画面500a〜500dが設定されている。ホーム画面500a〜500dは、仮想的に左右方向に配列されており、表示制御部121がLCD150の表示を左右方向にスクロールさせることによってホーム画面500a〜500dが順次表示される。図示された例において、初期状態では、ホーム画面500cがLCD150に表示されている。(a)および(b)のいずれの場合も、ユーザは、LCD150上の位置P0に対応する位置のタッチパッド110に指で接触し、その接触を維持したまま指を移動量dだけ右向きに移動させるドラッグ操作を実行する。
【0046】
(a)の場合、表示のスクロール量はドラッグ操作の移動量dと一致する。従って、ドラッグ操作後にユーザの指が接触している画面上の位置は、ドラッグ操作前と同じ画面上の位置P0である。スクロールによってホーム画面500が仮想的に右向きにスクロール量dだけ移動した結果、LCD150には、ホーム画面500cとホーム画面500bとが表示される。これは、ホーム画面500cが隣に配置されたホーム画面500bに切り替わる途中の状態である。この後、さらに右向きにドラッグ操作を継続しても、ホーム画面500bを完全にLCD250に表示させることは難しい。そこで、ホーム画面500bまたはホーム画面500aを表示するために、ユーザは、指をLCD150の左側に戻して、再度ドラッグ操作を実行する必要がある。
【0047】
一方、(b)の場合、表示のスクロール量はドラッグ操作の移動量dがn倍に補正された値になる。従って、ドラッグ操作の移動量よりもスクロール量の方が大きくなり、ドラッグ操作後にユーザの指が接触している画面上の位置は、ドラッグ操作前の画面上の位置P0とは異なる位置になる。スクロールによってホーム画面500が仮想的に右向きにスクロール量ndだけ移動した結果、LCD150には、ホーム画面500bとホーム画面500aとが表示される。これは、ホーム画面500cが隣に配置されたホーム画面500bに切り替わり、さらにホーム画面500bが隣に配置されたホーム画面500aに切り替わる途中の状態である。この後、ホーム画面500bを表示させることを所望する場合、ユーザは、左向きに戻るドラッグ操作をすればよい。また、ホーム画面500aを表示させることを所望する場合、ユーザは、右向きのドラッグ操作を継続すればよい。
【0048】
本実施形態に係る情報処理装置100によれば、(b)に示すように、大きなスクロール量を要するホーム画面の切替などのスクロール操作を、ドラッグ操作を何度も繰り返すことなく実行することができる。また、移動量補正部122が移動量を拡大補正するか否かを切り替え可能であれば、必要に応じて(a)に示すような通常のスクロール操作を実行することもできる。
【0049】
図7には、本実施形態における処理の例が、フローチャートによって示されている。図示されている例では、所定の値nの乗算によってドラッグ操作の移動量が拡大補正される。なお、以下の説明では、情報処理装置100の場合を例として説明するが、情報処理装置200の場合も同様である。
【0050】
まず、タッチパッド110が、LCD150の任意の位置に対するドラッグ操作を検出する(ステップS101)。ドラッグ操作が検出された場合、ドラッグ操作の移動量が移動量補正部122に提供され、移動量補正部122は、移動量の補正が有効であるか否かを判定する(ステップS103)。
【0051】
ここで、移動量の補正が有効になるように設定されている場合、移動量補正部122は、移動量をn倍に補正する(ステップS105)。補正された移動量は、移動量補正部122から表示制御部121に提供される。一方、移動量の補正が有効になるように設定されていない場合、移動量補正部122は、移動量を補正せずに表示制御部121に提供する。
【0052】
次に、表示制御部121が、移動量補正部122から提供された移動量だけLCD150の表示をスクロールさせる(ステップS107)。移動量補正部122による移動量の補正が有効になるように設定されている場合、LCD150の表示のスクロールは、例えば図6の(b)に示すようなスクロールになる。また、移動量補正部122による移動量の補正が有効になるように設定されていない場合、LCD150の表示のスクロールは、例えば図6の(a)に示すようなスクロールになる。
【0053】
図8には、本実施形態を適用して、LCD150の端から端までのドラッグ操作によって、5つのホーム画面500a〜500eの全体をスクロールさせてLCD150に表示する例が示されている。ホーム画面500a〜500eは、仮想的に左右方向に配列されており、表示制御部121が表示を左右方向にスクロールさせることによって、ホーム画面500a〜500eが順次LCD150に表示される。図示された例において、ユーザは、(a)に示すようにLCD150の左端の位置S0でタッチパッド110に指で接触し、接触を維持したまま指を右向きに移動させ、(b)に示すようにLCDの中央付近の位置S1に指が接触した状態を経て、(c)に示すようにLCD150の右端の位置S2まで指を移動させるドラッグ操作を実行する。
【0054】
(a)に示すドラッグ操作の開始時点では、LCD150にはホーム画面500の中では最も右側に配置されたホーム画面500eが表示されている。(b)に示すドラッグ操作の途中の時点では、スクロールによって、ホーム画面500が仮想的に右向きに移動し、LCD150には、ホーム画面500の中で中央に配置されたホーム画面500cと、その隣のホーム画面500bとが表示されている。(c)に示すドラッグ操作の終了時点では、スクロールによって、ホーム画面500が仮想的にさらに右向きに移動し、LCD150にはホーム画面500の中では最も左側に配置されたホーム画面500aが表示されている。
【0055】
このように、図示された例において、ユーザは、LCD150の左端から右端まで、つまりホーム画面500の1画面分のドラッグ操作によって、5つのホーム画面500a〜500eの全体をスクロールさせてLCD150に表示させることが可能である。このようなスクロールは、例えば、移動量補正部122が、所定の値nを乗算することによってドラッグ操作の移動量を補正し、所定の値nがホーム画面の数、つまり図示された例では5に設定されている場合に可能になる。なお、この場合、所定の値nは、ユーザがLCD150の端に接触する際の位置のずれを考慮して、ホーム画面の数に補正値c(0<c<1)を加えた値であってもよい。また、移動量補正部122は、設定されているホーム画面500の数に応じて、所定の値nを自動的に設定してもよい。
【0056】
図9には、本実施形態を適用した情報処理装置100において、ホーム画面500をスクロールによって切り替える途中のLCD150の表示の例が示されている。図示された例では、ホーム画面500bとホーム画面500cとが、スイングするようなモーションを伴って切り替えられている。このように、スクロールによるホーム画面500の切り替えは、様々な表示効果を伴って表示されうる。LCD150には、さらに、ホーム画面500a〜500eの全体を示すアイコン501a〜501eと、ホーム画面500のうちLCD150に表示されている領域を示すアイコン502とが表示される。図示された例において、これらのアイコンは、いずれも画面の形を模した形状を有する。
【0057】
本実施形態では、ドラッグ操作の移動量が拡大補正されてスクロール量として用いられるため、スクロール量がドラッグ操作の移動量よりも大きくなりうる。この場合、上述のように、ドラッグ操作によって表示をより大きくスクロールさせることが可能になる。しかし、その反面、スクロール量がドラッグ操作の移動量と一致している場合のように、ユーザがドラッグ操作による表示のスクロール量を直感的に把握することが難しくなる場合がある。つまり、ユーザは、ドラッグ操作によるスクロールの結果として何が起きているか、例えばどのホーム画面500が表示されているかといったことを直感的に把握しづらい場合がある。
【0058】
そこで、本実施形態では、表示制御部121が、LCD150にアイコン501とアイコン502とを表示させる。これらのアイコンが表示されていることによって、ユーザは、表示を左右方向にスクロールさせることによってホーム画面500が切り替わることを直感的に認識することができる。また、これらのアイコンが表示されていることによって、ユーザは、ホーム画面500のうちで現在どの画面がLCD150に表示されているのかを知ることができる。表示制御部121は、例えば、タッチパッド110がドラッグ操作を検出している間、アイコン501およびアイコン502をLCD150に表示しうる。さらに、ドラッグ操作によってホーム画面500が切り替わることを示すために、表示制御部121は、タッチパッド110がドラッグ操作を検出している間、LCD150の左右の端部に隣接する他のホーム画面500の枠を表示してもよい。
【0059】
図10には、本実施形態を適用した情報処理装置200において、ホーム画面500をスクロールによって切り替える途中のLCD250a,250bの表示の例が示されている。上記の説明では、本実施形態が情報処理装置100に適用される場合について説明したが、本実施形態は、情報処理装置200においても同様に適用されうる。この場合、上記の説明におけるタッチパッド110に代えてタッチパッド210a,210bが、LCD150に代えてLCD250a,250bが、それぞれ用いられる。
【0060】
図示された例では、LCD250a,250bが一体的に用いられ、図9の例と同様の画像が表示される。すなわち、LCD250a,250bには、切り替え途中のホーム画面500b,500cと、ホーム画面500a〜500eの全体を示すアイコン501a〜501eと、表示されている領域を示すアイコン502とが表示される。ユーザは、タッチパッド210a,210bのいずれかを用いて左右方向のドラッグ操作をすることによって、LCD150の表示をスクロールさせ、ホーム画面500を切り替えることが可能である。
【0061】
以上、本開示の第1の実施形態について説明した。なお、ホーム画面の切り替えのためのスクロールを例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、表示部の表示をスクロールさせる場合であればどのような場合でも適用されうるものである。また、ホーム画面が仮想的に左右方向に配列される場合を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、ホーム画面は左右の端部が連結されて無端状に配列されていてもよい。また、画面の左右方向のスクロールを例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、画面の上下方向または斜め方向のスクロールに適用されてもよい。
【0062】
(2−2.第2の実施形態)
次に、図11〜図13を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。図11は、本実施形態を適用した情報処理装置100の表示例を示す図である。図12は、本実施形態を適用した情報処理装置200の表示例を示す図である。図13は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。
【0063】
上述のように、近年、タブレットPCやスマートフォンといった情報処理装置において、アプリケーションを起動させるためのアイコンなどを配置したホーム画面と呼ばれる画面を複数用意し、ユーザの所望に応じて表示するホーム画面を切り替える技術が開発されている。このような技術では、ホーム画面にアイコンを配置するための編集画面がGUIとして提供される。編集画面では、例えば、各ホーム画面に配置可能なオブジェクトアイコンの一覧と、各ホーム画面を示すアイコンとが表示される。この場合、ユーザは、配置可能なアイコンの一覧から選択した任意のアイコンを、いずれかのホーム画面を示すアイコンまでドラッグする操作によって、各ホーム画面に配置するアイコンを決定する。
【0064】
しかしながら、例えば1つのホーム画面に多数のアイコンを配置したい場合、それぞれのアイコンを逐一ドラッグ操作によってホーム画面を示すアイコンまで移動させる操作はユーザにとって煩雑なものであった。
【0065】
また、上述の情報処理装置200のように、表示部が複数の部分に分かれている場合には、ドラッグ操作の始点であるオブジェクトアイコンの一覧と、終点であるホーム画面のアイコンとを複数に分かれたうちの同じ表示部に表示する必要があり、編集画面の表示に制約が生じる結果、操作性が低下する可能性があった。
【0066】
そこで、本実施形態では、複数の配置先にアイコンを選択的に配置することを容易にする新規な技術が提供される。
【0067】
例えば、本実施形態では、複数のホーム画面を示すホーム画面アイコン、上記複数のホーム画面にそれぞれ配置されうるオブジェクトアイコン、および上記複数のホーム画面のいずれか1つの選択を示すセレクタアイコンを表示部に表示させる表示制御部と、上記オブジェクトアイコンまたは上記セレクタアイコンを選択する操作を取得する操作部と、上記選択されたオブジェクトアイコンを、上記セレクタアイコンによって選択が示される上記複数のホーム画面のうちのいずれか1つに適用するホーム画面管理部とを含む情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0068】
上述の情報処理装置100において、操作部はタッチパッド110によって実現され、表示制御部及びホーム画面管理部はCPU120によって表示制御部121およびホーム画面管理部123として実現され、表示部はLCD150によって実現される。このうち、ホーム画面管理部123は、タッチパッド110によって取得された操作に基づいてホーム画面にアイコンを配置する。ホーム画面管理部123は、編集画面などにおいて設定された各ホーム画面に配置されるオブジェクトアイコンの情報を、記憶部130に格納する。また、ホーム画面管理部123は、各ホーム画面が表示されるときに、オブジェクトアイコンの配置の情報を記憶部130から読み出して表示制御部121に提供する。表示制御部121は、ホーム画面管理部123から提供された情報に従って、各ホーム画面にオブジェクトアイコンを配置して表示する。
【0069】
図11には、情報処理装置100において、ホーム画面にアイコンを配置するための編集画面が表示された状態が示されている。LCD150には、ホーム画面アイコン503a〜503eと、セレクタアイコン504a〜504eと、オブジェクトアイコン511とが表示される。
【0070】
ホーム画面アイコン503は、情報処理装置100において設定されているホーム画面500を示すアイコンである。本実施形態において、情報処理装置100には5つのホーム画面500a〜500eが設定されている。LCD150には、ホーム画面500a〜500eのそれぞれに対応したホーム画面アイコン503a〜503eが表示されている。ホーム画面アイコン503は、例えば、図示されているように、遠近を表すような視覚効果を伴って表示されてもよい。
【0071】
セレクタアイコン504は、ホーム画面アイコン503に対応する位置に表示され、ホーム画面500a〜500eのいずれか1つの選択を示すアイコンである。図示された例では、ホーム画面アイコン503a〜503eに対応してセレクタアイコン504a〜504eが表示され、このうちのセレクタアイコン504cが選択されている。ユーザは、タッチパッド110への接触によって、セレクタアイコン504a〜504eのいずれか1つを選択することが可能である。
【0072】
オブジェクトアイコン511は、ホーム画面500にそれぞれ配置されうるアイコンである。オブジェクトアイコン511は、例えばウィジェット、アプリケーションへのショートカット、または壁紙などである。ホーム画面管理部123は、ユーザがタッチパッド110への接触によってオブジェクトアイコン511を選択した場合に、ホーム画面500にウィジェットやショートカットを配置したり、ホーム画面500の壁紙を変更したりする。オブジェクトアイコン511は、例えば、図示されているように、種類ごとのタブを用いて表示されてもよい。
【0073】
図示された例では、セレクタアイコン504cが選択された状態で、オブジェクトアイコン511aが選択されている。このとき、ホーム画面管理部123は、オブジェクトアイコン511aを、セレクタアイコン504cによって選択が示されるホーム画面500cに適用する。例えばオブジェクトアイコン511aがアプリケーションへのショートカットである場合、ホーム画面管理部123は、オブジェクトアイコン511aをホーム画面500cに配置する。このとき、表示制御部121は、ホーム画面500cに対応するホーム画面アイコン503cに、オブジェクトアイコン511aに対応する縮小アイコン512aを表示させてもよい。
【0074】
このように、セレクタアイコン504を表示することによって、例えば1つのホーム画面500に複数のオブジェクトアイコン511を配置する場合に、オブジェクトアイコン511のすべてについてドラッグ操作をすることなく、一端セレクタアイコン504を選択した後は各オブジェクトアイコン511を選択する操作によって配置を実行することができ、ユーザの操作を簡潔にすることができる。
【0075】
図12には、情報処理装置200において、ホーム画面にアイコンを配置するための編集画面が表示された状態が示されている。上記の説明では、本実施形態が情報処理装置100に適用される場合について説明したが、本実施形態は、情報処理装置200においても同様に適用されうる。LCD250aには、ホーム画面アイコン503a〜503eと、セレクタアイコン504a〜504eとが表示される。LCD250bには、オブジェクトアイコン511が表示される。
【0076】
上述のように、情報処理装置200では、LCD250a,250b上にそれぞれに設けられたタッチパッド210a,210bは、互いに分離している。それゆえ、オブジェクトアイコン511をホーム画面アイコン503へのドラッグ操作によってホーム画面500に配置するためには、オブジェクトアイコン511とホーム画面アイコン503とを、LCD250a,250bのうちのいずれか一方にまとめて表示する必要がある。これは、タッチパッド210aとタッチパッド210bとをまたぐドラッグ操作が困難なためである。この場合、例えば、編集画面のほとんどの要素がLCD250a,250bのうちのいずれか一方に集中してしまい、編集画面のレイアウト窮屈になって操作性が低下する可能性がある。
【0077】
これに対して、本実施形態を適用した情報処理装置200では、ホーム画面500にオブジェクトアイコン511を配置するための操作が、セレクタアイコン504とオブジェクトアイコン511との選択操作で完結する。それゆえ、ホーム画面アイコン503とオブジェクトアイコン511とをLCD250aとLCD250bとに分けて表示し、LCD250の全体を使って編集画面を表示することが可能になる。これによって、編集画面のレイアウトに余裕を持たせ、操作性を向上させることができる。
【0078】
図13には、本実施形態における処理の例が、フローチャートによって示されている。なお、以下の説明では、情報処理装置100の場合を例として説明するが、情報処理装置200の場合も同様である。
【0079】
まず、タッチパッド110が、ユーザの選択操作を取得する(ステップS201)。次に、ホーム画面管理部123が、タッチパッド110によって取得された選択操作によってセレクタアイコン504が選択されたか否かを判定する(ステップS203)。
【0080】
ここで、セレクタアイコン504が選択されたと判定された場合、ホーム画面管理部123は、オブジェクトアイコン511の配置先のホーム画面500の選択を切り替える(ステップS205)。例えば、セレクタアイコン504aが選択された場合、ホーム画面管理部123は、ホーム画面500aを配置先として選択する。ホーム画面管理部123は、配置先として選択されているホーム画面500の情報を、記憶部130に一時的に格納する。
【0081】
一方、ステップS203においてセレクタアイコン504が選択されたと判定されなかった場合、ホーム画面管理部123は、タッチパッド110によって取得された選択操作によってオブジェクトアイコン511が選択されたか否かを判定する(ステップS207)。
【0082】
ここで、オブジェクトアイコン511が選択されたと判定された場合、ホーム画面管理部123は、配置先として選択されているホーム画面500に、操作によって選択されたオブジェクトアイコン511を適用する(ステップS209)。ここで、ホーム画面管理部123は、記憶部130に一時的に格納されている、配置先として選択されているホーム画面500の情報を読み出し、そのホーム画面500に適用されるオブジェクトアイコン511の情報として、操作によって選択されたオブジェクトアイコン511、例えば図11におけるオブジェクトアイコン511aの情報を追加する。
【0083】
以上、本開示の第2の実施形態について説明した。なお、ホーム画面アイコンとセレクタアイコンとが分離して表示される場合を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、セレクタアイコンはホーム画面アイコンと一体的に表示されてもよい。
【0084】
(2−3.第3の実施形態)
次に、図14および図15を参照して、本開示の第3の実施形態について説明する。図14は、本実施形態を適用した情報処理装置200の表示例を示す図である。図15は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。
【0085】
本実施形態は、上述の情報処理装置200のように、複数に分離した表示部を有し、それぞれの表示部に操作部としてタッチパッドが設けられた情報処理装置に適用されうる。このような情報処理装置では、表示部が分離しているため、表示部上に設けられるタッチパッドも同様に分離している。それゆえ、それらのタッチパッドをまたぐドラッグ操作をすることは困難である。従って、このような情報処理装置において、複数の表示部のそれぞれの間でドラッグ操作によってアイコンなどを移動させることは困難である。
【0086】
そこで、本実施形態では、複数の分離した表示部にまたがるドラッグ操作を可能にする新規な技術が提供される。
【0087】
例えば、本実施形態では、第1の表示部と、上記第1の表示部上に設けられる第1のタッチパッドと、上記第1の表示部に隣接する第2の表示部と、上記第2の表示部上に設けられ、上記第1のタッチパッドとの間に間隙を有する第2のタッチパッドと、上記第1の表示部に表示されたアイコンが上記第1のタッチパッドへのユーザの第1の接触によって上記第1の表示部と上記第2の表示部との境界部分までドラッグされたときに、上記アイコンを上記境界部分で所定の時間停止させ、上記所定の時間に上記第2のタッチパッドへの上記ユーザの第2の接触が検出された場合に、上記アイコンを上記第2の表示部の上記第2の接触が検出された位置に移動させる表示制御部とを有する情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0088】
上述の情報処理装置200において、第1の表示部および第2の表示部はそれぞれLCD250a,250bによって実現され、第1のタッチパッドおよび第2のタッチパッドはそれぞれタッチパッド210a,210bによって実現され、表示制御部はCPU120によって表示制御部121として実現される。
【0089】
図14には、情報処理装置200において、ホーム画面にアイコンを適用するための編集画面が表示された状態が示されている。LCD250aには、ホーム画面アイコン503a〜503eが表示される。LCD250bには、オブジェクトアイコン511が表示される。
【0090】
本実施形態において、オブジェクトアイコン511は、ホーム画面アイコン503へのドラッグ操作によって、ホーム画面アイコン503に対応するホーム画面500に適用される。なお、LCD250aには、さらにセレクタアイコン504a〜504eが表示され、上記の第2の実施形態と同様の操作によるオブジェクトアイコン511のホーム画面500への適用が合わせて提供されてもよい。
【0091】
図示された例では、LCD250bに表示されたオブジェクトアイコン511bを、ユーザがタッチパッド210bへの接触によってドラッグし、LCD250bとLCD250aとの境界領域250eまで移動させている。この状態で、ユーザがタッチパッド210bへの接触を解除した場合、オブジェクトアイコン511bは、所定の時間、境界領域250eで停止して表示される。これは、オブジェクトアイコン511bがLCD250bとLCD250aとの間でペンディングされた状態といえる。このとき、オブジェクトアイコン511bがペンディングされていることを示すペンディング表示521が表示されてもよい。図示された例において、ペンディング表示521は、LCD250aの周縁部にLCD250aの背景表示とは異なる色で表示されている。ペンディング表示521は、オブジェクトアイコン511bがペンディングされていることをユーザに通知する表示であれば、この他にも様々な形態の表示でありうる。
【0092】
境界領域250eは、図示されているように、LCD250aとLCD250bとの境界部分に設定される領域である。境界領域250eは、LCD250上に表示されなくてもよい。また、境界領域250eは、LCD250aとLCD250bとの両方に設定されなくてもよく、いずれか一方に設定されてもよい。例えば、図示された例において、LCD250bだけに境界領域250eが設定されてもよい。
【0093】
図示された例において、オブジェクトアイコン511bが境界領域250eで停止して表示されている所定の時間の間にユーザがタッチパッド210aに接触した場合、オブジェクトアイコン511bは、LCD250aのユーザが接触した位置に移動して表示される。ユーザが接触する位置は、LCD250a側の境界領域250eでなくてよく、LCD250a上の任意の位置でありうる。オブジェクトアイコン511bは、ユーザが接触した位置に瞬時に移動して表示されてもよく、また移動のアニメーションなどの表示効果を伴って表示されてもよい。LCD250aに移動したオブジェクトアイコン511bに対して、ユーザは、引き続きドラッグ操作などの操作をすることが可能である。
【0094】
このような情報処理装置200において、ユーザが任意のオブジェクトアイコン511を任意のホーム画面500に適用する場合の操作は、以下のようになる。まず、ユーザは、LCD250bに表示された任意のオブジェクトアイコン511を、タッチパッド210bを用いてドラッグし、LCD250b側の境界領域250eまで移動させる。その後、ユーザがタッチパッド210bへの接触を解除すると、オブジェクトアイコン511は境界領域250eで停止して表示される。ここから所定の時間以内に、ユーザがLCD250aの任意の位置のタッチパッド210aに接触すると、その位置にオブジェクトアイコン511が移動し、ドラッグ操作が再開される。ユーザは、所望のホーム画面500を示すホーム画面アイコン503の位置までオブジェクトアイコン511をドラッグすることによって、ホーム画面500にオブジェクトアイコン511を適用する。
【0095】
図15には、本実施形態における処理の例が、フローチャートによって示されている。なお、以下の説明では、情報処理装置200において、LCD250bからLCD250aにオブジェクトアイコン511を移動させる場合を例として説明するが、逆にLCD250aからLCD250bにオブジェクトアイコン511を移動させる場合も同様である。
【0096】
まず、タッチパッド210bが検出したユーザのドラッグ操作に従って、表示制御部121が、オブジェクトアイコン511を第1画面であるLCD250bで移動させる(ステップS301)。
【0097】
タッチパッド210bへのユーザの接触が解除され、表示制御部121へのオブジェクトアイコン511の移動が終了した時点で、表示制御部121は、オブジェクトアイコン511が境界領域250eに位置しているか否かを判定する(ステップS303)。ここで、オブジェクトアイコン511が境界領域250eに位置していると判定された場合、表示制御部121は、オブジェクトアイコン511を、ステップS301における移動の終点で停止させる(ステップS305)。このとき、表示制御部121は、LCD250aまたはLCD250bに、ペンディング表示521を表示させてもよい。
【0098】
次に、表示制御部121は、オブジェクトアイコン511の表示を停止させた状態で所定の時間待機し、その間に、タッチパッド210aへのユーザの接触によって第2画面であるLCD250a上の位置が指定されたか否かを判定する(ステップS307)。ここで、LCD250a上の位置が指定されたと判定された場合、表示制御部121は、境界領域250eで停止して表示されていたオブジェクトアイコン511を、第2画面であるLCD250aの指定された位置に移動させる(ステップS309)。この後、ユーザは、タッチパッド210aへの接触によって引き続きオブジェクトアイコン511のドラッグ操作をすることが可能である。
【0099】
一方、ステップS303においてオブジェクトアイコン511が境界領域250eに位置していると判定されなかった場合、表示制御部121は、オブジェクトアイコン511をステップS301における移動の前の位置に戻す(ステップS311)。また、ステップS305において、所定の時間内にLCD250a上の位置が指定されたと判定されなかった場合も、表示制御部は、オブジェクトアイコン511をステップS301における移動の前の位置に戻す(ステップS311)。この後、ユーザは、例えばオブジェクトアイコン511に対する新たなドラッグ操作を開始する。
【0100】
ここで、表示制御部121がオブジェクトアイコン511を停止させた状態で表示する所定の時間は、例えば、ユーザがオブジェクトアイコン511のドラッグ操作の再開を所望する場合にその再開に要する時間と、ユーザがオブジェクトアイコン511のドラッグ操作の再開を所望しない場合に次の操作を開始するまでの待機時間とのバランスを考慮して決定されうる。この場合、所定の時間が短すぎると、ユーザがドラッグ操作を再開する前にオブジェクトアイコン511が元の位置に戻ってしまう。一方、所定の時間が長すぎると、ユーザがドラッグ操作を中止して次の操作に移りたいにもかかわらず、オブジェクトアイコン511が境界領域250eに表示された状態が続いてしまう。本開示のための検討によれば、情報処理装置200においてユーザに快適な操作性を提供するのに好適な所定の時間の一例は、1.5秒である。
【0101】
以上、本開示の第3の実施形態について説明した。なお、ホーム画面の編集画面を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、複数の表示部の間でアイコンを移動させることがあるあらゆる状況において適用されうるものである。
【0102】
(2−4.第4の実施形態)
次に、図16〜図21を参照して、本開示の第4の実施形態について説明する。図16〜図19は、本実施形態を適用した情報処理装置100の表示例を示す図である。図20は、本実施形態を適用した情報処理装置200の表示例を示す図である。図21は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。
【0103】
近年、タブレットPCやスマートフォンといった情報処理装置では、多くのアプリケーションがインストールされ、ユーザに多くの機能を提供している。これらのアプリケーションを起動するためのアイコンを配列したランチャー画面と呼ばれる画面が提供されている。ランチャー画面では、例えば、アプリケーションを起動するためのアイコンがユーザの所望に応じたレイアウトで配置され、ユーザがアイコンを選択することによってアプリケーションが起動される。
【0104】
このような中、ランチャー画面のような多数のアイコンを配列する画面でアイコンの配列を変更するような場合において、GUIの操作性のさらなる向上が求められている。
【0105】
そこで、本実施形態では、表示部に表示されるアイコンのグルーピングを容易にする新規な技術が提供される。
【0106】
例えば、本実施形態では、複数のオブジェクトアイコン、およびセパレータアイコンを表示部に表示させる表示制御部と、上記セパレータアイコンを上記複数のオブジェクトアイコンのうちの第1のオブジェクトアイコンと第2のオブジェクトアイコンとの間に移動させる操作を取得する操作部と、上記複数のオブジェクトアイコンを上記第1のオブジェクトアイコンを含むグループと上記第2のオブジェクトアイコンを含むグループとにグルーピングするオブジェクト管理部とを含む情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0107】
上述の情報処理装置100において、表示制御部およびオブジェクト管理部はCPU120によって表示制御部121およびオブジェクト管理部124として実現され、操作部はタッチパッド110によって実現され、表示部はLCD150によって実現される。このうち、オブジェクト管理部124は、ランチャー画面におけるオブジェクトアイコンの配置を管理する。オブジェクト管理部124は、ランチャー画面において設定されたオブジェクトアイコンの配置の情報を、記憶部130に格納する。また、オブジェクト管理部124は、ランチャー画面が表示されるときに、オブジェクトアイコンの配置の情報を記憶部130から読み出して表示制御部121に提供する。表示制御部121は、オブジェクト管理部124から提供された情報に従って、ランチャー画面にアイコンを配置して表示する。
【0108】
図16には、情報処理装置100においてLCD150にランチャー画面が表示された状態が示されている。LCD150には、オブジェクトアイコン513と、セパレータアイコン531とが表示される。
【0109】
オブジェクトアイコン513は、アプリケーションなどを起動させるためのアイコンである。ランチャー画面において、オブジェクトアイコン513は、例えば、名称順、新着順、ユーザによって設定された順番など、様々な条件によって配列されうるが、図示された例では、オブジェクトアイコン513がユーザによって設定された順番で配列されている。オブジェクトアイコン513は、画面上で左から右に配列されて行を構成し、さらに行が上から下へと配列されている。ユーザは、タッチパッド110を用いたドラッグ操作でオブジェクトアイコン513を移動させることによって、配列の順番を変更することが可能である。
【0110】
セパレータアイコン531は、オブジェクトアイコン513のグルーピングのための区切り位置を指定するためのアイコンである。セパレータアイコン531は、例えば図示されているように区切りを意味する横線が描かれたアイコンであってもよい。セパレータアイコン531は、ランチャー画面が表示されたLCD150の所定の位置に初期表示され、ユーザのタッチパッド110を用いたドラッグ操作によって移動されうる。なお、図示された例において、ユーザは、オブジェクトアイコン513pとオブジェクトアイコン513qとの間でオブジェクトアイコン513を区切り、グルーピングしたいと考えているものとする。
【0111】
図17には、図16の状態から、ユーザがセパレータアイコン531をドラッグ操作によって移動させた状態が示されている。このとき、LCD150には、さらに、区切り位置表示532が表示されうる。
【0112】
図示された例では、セパレータアイコン531がユーザのドラッグ操作で移動し、オブジェクトアイコン513pとオブジェクトアイコン513qとの間に位置している。ここでユーザがセパレータアイコン531のドラッグ操作を終了し、セパレータアイコン531の位置が確定した場合、オブジェクトアイコン513は、オブジェクトアイコン513pとオブジェクトアイコン513qとの間で区切られ、グルーピングされる。区切り位置表示532は、この区切り位置を示すために、オブジェクトアイコン513pとオブジェクトアイコン513qとの間に表示される。区切り位置表示532が表示されることによって、ユーザは、現在の位置でセパレータアイコン531のドラッグ操作を終了した場合に、どのようなオブジェクトアイコン513のグルーピングが実行されるかを予め知ることができる。
【0113】
図18には、図17の状態で、ユーザがタッチパッド110への接触を解除し、セパレータアイコン531のドラッグ操作を終了した状態が示されている。このとき、セパレータアイコン531は、セパレータ533に変化する。オブジェクトアイコン513は、セパレータ533を境界にして、オブジェクトアイコン群513xとオブジェクトアイコン群513yとにグルーピングされる。
【0114】
ここで、オブジェクトアイコン群513xは、オブジェクトアイコン513p以前の順番で配列されていたオブジェクトアイコン513のグループである。また、オブジェクトアイコン群513yは、オブジェクトアイコン513q以後の順番で配列されていたオブジェクトアイコン513のグループである。オブジェクトアイコン513p,513qが含まれていた行が分割されることによって、オブジェクトアイコン513pはオブジェクトアイコン群513xの最後の行の末尾に配置され、オブジェクトアイコン513qはオブジェクトアイコン群513yの最初の行の先頭に配置される。
【0115】
セパレータ533は、オブジェクトアイコン群513xとオブジェクトアイコン群513yとを隔てるように表示される。図示された例では、セパレータ533は、左右方向に線状に延びている。セパレータ533は、名称入力フィールド533nと、削除アイコン533dとを有してもよい。オブジェクトアイコン群513xに含まれるオブジェクトアイコン513と、オブジェクトアイコン群513yに含まれるオブジェクトアイコン513とは、例えばドラッグ操作によって相互に交換可能であってもよい。この場合、ユーザは、ドラッグ操作によって、オブジェクトアイコン群513xに含まれるオブジェクトアイコン513をオブジェクトアイコン群513yに移動させたり、逆にオブジェクトアイコン群513yに含まれるオブジェクトアイコン513をオブジェクトアイコン群513に移動させたりすることが可能である。
【0116】
名称入力フィールド533nは、セパレータ533に名称を付与するために用いられるフィールドである。ユーザは、例えば、名称入力フィールド533nを選択し、LCD150に表示されるオンスクリーンキーボードなどを用いて文字入力をすることによって、セパレータ533に名称を付与する。名称入力フィールド533nによって、ユーザはセパレータ533に所望する名称を付与することができ、これによって例えばランチャー画面において所望のオブジェクトアイコン513を容易に発見することができる。
【0117】
削除アイコン533dは、セパレータ533を削除するために用いられるボタンである。ユーザは、削除アイコン533dを選択することによって、セパレータ533を削除することが可能である。セパレータ533が削除されると、オブジェクトアイコン513の配置は、セパレータ533の表示によってグルーピングされる前の配置に戻る。図示された例では、ユーザが削除アイコン533dを選択すると、オブジェクトアイコン513の配置は図16に示される配置に戻る。削除アイコン533dが表示されることによって、ユーザは、容易な操作で、オブジェクトアイコン513のグルーピングをやり直したり、オブジェクトアイコン513のグループを併合したりすることができる。
【0118】
また、セパレータ533が表示された状態で、さらに、別のセパレータアイコン531が表示されていてもよい。ユーザは、この別のセパレータアイコン531をドラッグ操作によって移動させることで、オブジェクトアイコン群513xまたはオブジェクトアイコン群513yに含まれるオブジェクトアイコン513をさらにグルーピングすることが可能である。
【0119】
図19には、図18の状態で、ユーザが再度タッチパッド110に接触し、セパレータ533を選択した状態が示されている。このとき、セパレータ533は、セパレータアイコン531に変化する。この時点では、オブジェクトアイコン群513xとオブジェクトアイコン群513yとは、グルーピングされた状態を保っている。
【0120】
セパレータアイコン531は、上述した場合と同様に、ユーザのタッチパッド110を用いたドラッグ操作によって移動されうる。ユーザは、セパレータアイコン531を再度移動させて、任意の2つのオブジェクトアイコン513の間に配置することによって、オブジェクトアイコン513のグルーピングの区切り位置を変更することが可能である。この場合にも、セパレータアイコン531の移動に伴って、区切り位置表示532が表示され、配置後にセパレータアイコン531はセパレータ533に変化する。
【0121】
図20には、情報処理装置200において、LCD250にランチャー画面が表示された状態が示されている。上記の説明では、本実施形態が情報処理装置100に適用される場合について説明したが、本実施形態は、情報処理装置200においても同様に適用されうる。LCD250には、オブジェクトアイコン513と、セパレータアイコン531と、区切り位置表示532と、セパレータ533とが表示される。ユーザは、タッチパッド210を用いたドラッグ操作によってセパレータアイコン531を移動させて、任意の2つのオブジェクトアイコン513の間に配置することによって、オブジェクトアイコン513を任意の区切り位置でグルーピングすることが可能である。
【0122】
なお、情報処理装置200では、LCD250およびタッチパッド210がそれぞれ2つの部分に分かれているため、例えば上記の第3の実施形態を適用して、セパレータアイコン531をLCD250aとLCD250bとの境界部分で所定の時間停止させてもよい。
【0123】
図21には、本実施形態における処理の例が、フローチャートによって示されている。以下の説明では、情報処理装置100の場合を例として説明するが、情報処理装置200の場合も同様である。
【0124】
まず、オブジェクト管理部124は、タッチパッド110によってセパレータアイコン531へのユーザの接触が検出されているか否かを判定する(ステップS401)。セパレータアイコン531へのユーザの接触は、セパレータアイコン531のドラッグ操作の間に検出される。つまり、タッチパッド110によってセパレータアイコン531へのユーザの接触が検出される場合、セパレータアイコン531は、ユーザのドラッグ操作による移動している状態である。一方、タッチパッド110によってセパレータアイコン531へのユーザの接触が検出されない場合、セパレータアイコン531は、LCD150上の所定の位置に初期表示されている状態か、LCD150上のいずれかの位置でユーザのドラッグ操作から解放された状態である。
【0125】
ここで、セパレータアイコン531へのユーザの接触が検出されていると判定された場合、オブジェクト管理部124は、さらに、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置しているか否かを判定する(ステップS403)。ここで、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置していると判定された場合、表示制御部121が、LCD150に区切り位置表示532を表示する(ステップS405)。セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置していると判定されなかった場合、表示制御部121は、区切り位置表示532は表示せずに、セパレータアイコン531のドラッグ操作に伴う表示を継続する。
【0126】
一方、ステップS401において、セパレータアイコン531へのユーザの接触が検出されていると判定されなかった場合、オブジェクト管理部124は、さらに、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置しているか否かを判定する(ステップS407)。ここで、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置していると判定された場合、オブジェクト管理部124は、セパレータアイコン531の両側に位置するオブジェクトアイコン513が相異なるグループになるように、オブジェクトアイコン513のグルーピングを実行する(ステップS409)。このステップS409は、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513のグルーピングの区切り位置として有効な位置でドラッグ操作から解放された場合に対応する。
【0127】
また、セパレータアイコン531がオブジェクトアイコン513の間に位置していると判定されなかった場合、表示制御部121は、セパレータアイコン531をLCD150上の所定の位置に表示させる(ステップS411)。このステップS411は、セパレータアイコン531が初期表示されてユーザのドラッグ操作を待機している状態と、セパレータアイコン531がグルーピングに対しては無効な位置でドラッグ操作から解放された結果、初期表示の位置に戻される場合とに対応する。
【0128】
以上、本開示の第4の実施形態について説明した。なお、アプリケーションを起動するためのランチャー画面を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、情報処理装置の表示部に表示された複数のアイコンをグルーピングする場合であればどのような場合でも適用されうるものである。
【0129】
また、セパレータアイコンの左右に位置するオブジェクトアイコンが相異なるグループになるようにグルーピングされる場合を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、例えば、オブジェクトアイコンの上下に位置するオブジェクトアイコンが相異なるグループになるようにグルーピングされてもよい。さらに、これらの場合は切り替え可能であってもよい。この場合、セパレータアイコンは、例えばユーザのタッチパネルを介した操作によって移動および回転するように設定され、回転によってセパレータアイコンに描かれた線が横線になれば左右方向に、線が縦線になれば上下方向に、それぞれ区切り位置を変更してグルーピングが実行されてもよい。
【0130】
(2−5.第5の実施形態)
次に、図22〜27を参照して、本開示の第5の実施形態について説明する。図22は、本実施形態を概念的に説明するための図である。図23は、本実施形態を適用した情報処理装置100の表示例を示す図である。図24は、本実施形態を適用した情報処理装置100の別の表示例を示す図である。図25は、本実施形態を適用した情報処理装置200の表示例を示す図である。図26は、本実施形態の処理を示すフローチャートである。図27は、本実施形態における編集画面の表示例を示す図である。
【0131】
近年、タブレットPCやスマートフォンといった情報処理装置では、ユーザに何らかのコンテンツを提供するためのアプリケーションがインストールされることが多くなっている。例えば、音楽コンテンツや映像コンテンツを提供するためのプレーヤアプリケーションや、WEBコンテンツを提供するためのブラウザアプリケーションなどが知られている。これらのアプリケーションでは、例えばネットワークを経由して新たなコンテンツを取得するなどして、アプリケーションを介して提供されうるコンテンツが更新されることも多い。
【0132】
このような中、ユーザが様々なアプリケーションを介して提供される様々なコンテンツにアクセスしようとする場合において、GUIの操作性のさらなる向上が求められている。
【0133】
そこで、本実施形態では、アプリケーションを介して提供されるコンテンツにアクセスすることを容易にする新規な技術が提供される。
【0134】
例えば、本実施形態では、アプリケーションを介して提供されるコンテンツの少なくとも一部に関するコンテンツ情報を含むビュー情報を生成するビュー情報管理部と、上記ビュー情報を表示部に表示させる表示制御部と、上記表示されたビュー情報に含まれる上記コンテンツ情報を選択するユーザの操作を取得する操作部と、上記選択されたコンテンツ情報を提供する上記アプリケーションを起動するアプリケーション管理部とを含む情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0135】
上述の情報処理装置100において、ビュー情報管理部、表示制御部およびアプリケーション管理部はCPU120によってビュー情報管理部125、表示制御部121およびアプリケーション管理部126として実現され、操作部はタッチパッド110によって実現され、表示部はLCD150によって実現される。
【0136】
このうち、ビュー情報管理部125は、情報処理装置100にインストールされたアプリケーションによって提供されるコンテンツに関するコンテンツ情報を表示するコンテンツビューの情報を管理する。ビュー情報管理部125は、コンテンツビューの情報を記憶部130に格納する。また、ビュー情報管理部125は、通信部140を介してネットワークと通信し、コンテンツビューの情報を更新しうる。
【0137】
また、アプリケーション管理部126は、情報処理装置100にインストールされたアプリケーションを管理する。アプリケーション管理部126は、表示制御部121によってLCD150に表示されたコンテンツビューに含まれるコンテンツ情報の選択に基づいて、当該コンテンツ情報に対応するコンテンツを提供するためのアプリケーションを起動しうる。
【0138】
図22には、本実施形態が適用されない例として(a)が、本実施形態が適用される例として(b)が、それぞれ示されている。いずれの場合も、ユーザUはアプリケーションAPを介して提供されるコンテンツCTSにアクセスする。そのために、(a)の例ではアプリケーション選択画面54が表示され、(b)の例ではコンテンツビュー画面540が表示される。
【0139】
(a)の例において、ユーザUは、アプリケーション選択画面54からアプリケーションAPを起動する。起動されたアプリケーションAPの画面で、アプリケーションAPによってユーザに提供されるコンテンツCTSの情報がユーザに表示され、ユーザはその中から所望のコンテンツCTSを選択する。
【0140】
この場合、ユーザUは、アプリケーションAPを起動しなければ、そのアプリケーションAPによってどのようなコンテンツCTSが提供されるかがわからない。例えば、音楽コンテンツの場合、プレーヤアプリケーションを起動して初めて、最近流行しているコンテンツが何であるかがわかる。また、例えば、WEBコンテンツの場合、ブラウザを起動して初めて、ブックマークしているWEBコンテンツが更新されたかどうかがわかる。
【0141】
このように、(a)の例において、ユーザUは、どのようなコンテンツCTSが提供されるかわからない状態でアプリケーションAPを起動する。それゆえ、あるアプリケーションAPを起動したものの興味の対象になるコンテンツCTSが見当たらない場合や、別のアプリケーションAPによって興味の対象になるコンテンツCTSが提供されるにもかかわらず、そのアプリケーションAPを起動しなかったためにそのコンテンツCTSの存在に気づかないといったような事態が生じうる。
【0142】
一方、(b)の例において、ユーザUは、コンテンツビュー画面540において、所望のコンテンツCTSを選択する。ユーザによるコンテンツCTSの選択に応じて、そのコンテンツCTSを提供するためのアプリケーションAPが起動される。
【0143】
この場合、ユーザUは、コンテンツビュー画面540によって、アプリケーションAPを起動しなくても、アプリケーションAPによって提供されるコンテンツCTSがわかる。例えば、音楽コンテンツの場合、プレーヤアプリケーションを起動しなくても、最近流行しているコンテンツが何であるかがわかる。また、例えば、WEBコンテンツの場合、ブラウザを起動しなくても、ブックマークしているWEBコンテンツが更新されたかどうかがわかる。
【0144】
このように、(b)の例において、ユーザUは、アプリケーションAPによって提供されうるコンテンツCTSをコンテンツビュー画面540によってチェックし、その中から興味の対象になるコンテンツCTSを選択することによって、コンテンツCTSを提供するためのアプリケーションAPを起動する。それゆえ、ユーザUは興味の対象になるコンテンツCTSに容易にアクセスすることが可能である。また、様々なアプリケーションAPのコンテンツCTSがコンテンツビュー画面540に表示されることによって、例えば興味の対象になるコンテンツCTSが意外なアプリケーションAPで提供されることを知るといったように、ユーザUが予期しなかった新たなコンテンツCTSやアプリケーションAPが発見される可能性もある。
【0145】
図23には、情報処理装置100において、コンテンツビュー画面540が表示された状態が示されている。LCD150に表示されるコンテンツビュー画面540には、アイテムビュー541a〜541iと、フィーチャービュー543と、設定アイコン545とが含まれる。
【0146】
アイテムビュー541は、アイテムごとにコンテンツ情報を提示するビューである。ここでいうアイテムとは、情報処理装置100によってユーザに提供されうるコンテンツを所定の基準で分類した集合である。例えば、アイテムは、あるアプリケーションによって提供されるコンテンツを属性ごとに分類した集合でありうる。具体的には、「ブックマークされたWEBコンテンツ」や、「ヒットチャート上位の音楽コンテンツ」などといったアイテムが存在しうる。
【0147】
図示された例では、9つのアイテムビュー541a〜541iが表示されている。これらのアイテムビューには、例えば、ブックマークされたWEBコンテンツのコンテンツ情報や、ヒットチャートの上位にある音楽コンテンツのコンテンツ情報などが表示されうる。なお、アイテムビュー541f〜541iのように、アイテムが割り当てられずに空欄になっているアイテムビュー541があってもよいし、すべてのアイテムビュー541にアイテムが割り当てられ、コンテンツが表示されてもよい。
【0148】
また、アイテムビュー541には、表示されているコンテンツの情報が過去の表示では表示されていなかった新着情報を含む場合に、新着アイコン542が表示されてもよい。新着アイコン542が表示されることによって、ユーザは、まだチェックしていないコンテンツの情報を容易に見出すことができる。
【0149】
フィーチャービュー543は、アイテム単位でコンテンツをさらに詳細に提示するビューである。図示された例では、アイテムビュー541にコンテンツ情報が1つずつ順次表示されているのに対して、フィーチャービュー543には、3つのコンテンツ情報544a〜544cが表示される。フィーチャービュー543は、アイテムビュー541a〜541iのうち、ユーザが選択したアイテムビュー541、または新着情報を含むアイテムビュー541について表示されうる。図示された例では、アイテムビュー541aが新着情報を含んでおり、このアイテムビュー541aについてフィーチャービュー543が表示されている。フィーチャービュー543に含まれるコンテンツ情報544a〜544cにも、新着アイコン542が表示されてもよい。
【0150】
図示された例では、アイテムビュー541aに対応するアプリケーションはブラウザアプリケーションであり、コンテンツ情報544a〜544cにはブックマークされたWEBコンテンツの情報が表示される。そのため、ユーザがタッチパッド110への接触によってコンテンツ情報544a〜544cとして表示されたWEBコンテンツの情報のいずれかを選択すると、ブラウザアプリケーションが起動し、選択したコンテンツ情報544によって示されるWEBコンテンツが表示される。
【0151】
なお、フィーチャービュー543に対応するアイテムビュー541は、アイテムビュー541aのように、起ち上がるような表示効果を伴って表示されてもよい。このような表示効果によって、ユーザは、どのアイテムビュー541に対応するフィーチャービュー543が表示されているかを容易に知ることができる。
【0152】
設定アイコン545は、後述する編集画面を表示するためのアイコンである。ユーザがタッチパッド110を用いた操作によって設定アイコン545を選択することによって、編集画面が表示され、アイテムビュー541の内容を編集することが可能である。
【0153】
図24には、情報処理装置100において、コンテンツビュー画面540が表示された状態の別の例が示されている。図示された例において、情報処理装置100は、LCD150が縦長になるように配置されている。
【0154】
図示された例では、アイテムビュー541a〜541iがLCD150の下部に、フィーチャービュー543がLCD150の上部に、それぞれ表示される。このように、アイテムビュー541とフィーチャービュー543とは、例えば情報処理装置100が挟持される向きによって異なる配置でLCD150に表示されうる。
【0155】
図25には、情報処理装置200において、コンテンツビュー画面540が表示された状態が示されている。上記の説明では、本実施形態が情報処理装置100に適用される場合について説明したが、本実施形態は、情報処理装置200においても同様に適用されうる。
【0156】
情報処理装置200のLCD250に表示されるコンテンツビュー画面540のうち、アイテムビュー541a〜541hはLCD250bに表示され、フィーチャービュー543はLCD250aに表示される。情報処理装置200の例では、情報処理装置100の例とは異なりアイテムビュー541が8つ表示される。このように、表示されるアイテムビュー541の数は、コンテンツビュー画面540全体の配置に応じて適宜変化しうる。
【0157】
図26では、本実施形態における処理の例が、フローチャートによって示されている。なお、以下の説明では、情報処理装置100の場合を例として説明するが、情報処理装置200の場合も同様である。
【0158】
まず、ビュー情報管理部125が、コンテンツビューの情報を更新する(ステップS501)。具体的には、ビュー情報管理部125は、各アイテムビュー541に対応するアプリケーションについて、コンテンツ情報を取得する。ビュー情報管理部125は、例えば更新日時や人気などの順番でコンテンツ情報を配列し、配列の先頭から所定の数のコンテンツ情報を抽出する。この所定の数は、例えば、コンテンツビュー画面540においてアイテムビュー541またはフィーチャービュー543として表示可能な数でありうる。ビュー情報管理部125は、更新したコンテンツビューの情報を記憶部130に格納する。
【0159】
次に、ビュー情報管理部125は、更新されたコンテンツビューの情報を表示制御部121に提供し、表示制御部121は、この情報に基づいてコンテンツビュー画面540をLCD150に表示させる(ステップS503)。ここで、ビュー情報管理部125から表示制御部121に提供される情報には、どのコンテンツ情報が新着情報であるかを示す情報が含まれ、表示制御部121は、新着情報であるコンテンツ情報について新着アイコン542を表示してもよい。また、コンテンツビュー画面540に表示されるフィーチャービュー543は、新着情報が含まれるアイテムビュー541、または所定の位置(例えば左上)のアイテムビュー541について表示されうる。
【0160】
次に、表示制御部121は、ユーザのタッチパッド110への接触によっていずれかのアイテムビュー541が選択されたか否かを判定する(ステップS505)。ここで、いずれかのアイテムビュー541が選択されたと判定された場合、表示制御部121は、フィーチャービュー543の内容を、選択されたアイテムビュー541に対応する内容に変更する(ステップS507)。その後、表示制御部121は、変更されたフィーチャービュー543を含むコンテンツビュー画面を表示する(ステップS503)。
【0161】
一方、ステップS505において、いずれかのアイテムビュー541が選択されたと判定されなかった場合、表示制御部121は、ユーザのタッチパッド110への接触によっていずれかのコンテンツ情報544が選択されたか否かを判定する(ステップS509)。ここで、いずれかのコンテンツ情報544が選択されたと判定された場合、アプリケーション管理部126が、選択されたコンテンツ情報544のコンテンツに対応するアプリケーションを起動し(ステップS511)、ユーザにコンテンツを提供する。
【0162】
一方、ステップS509において、いずれかのコンテンツ情報544が選択されたと判定されなかった場合、表示制御部121は、ユーザのタッチパッド110への接触によって設定アイコン545が選択されたか否かを判定する(ステップS513)。ここで、設定アイコン545が選択されたと判定された場合、表示制御部121は、コンテンツビューの編集画面を表示し、ビュー情報管理部125がコンテンツビューの編集処理を実行する(ステップS515)。なお、コンテンツビューの編集処理については後述する。
【0163】
ステップS515におけるコンテンツビューの編集処理の後、ビュー情報管理部125は、編集処理によって変更されたコンテンツビューの設定に従って、コンテンツビューの情報を更新する(ステップS501)。一方、ステップS513において設定アイコン545が選択されたと判定されなかった場合、表示制御部121は、引き続きコンテンツビュー画面540を表示する(ステップS503)。
【0164】
図27には、情報処理装置100において、コンテンツビューの編集画面550が表示された状態が示されている。LCD150に表示される編集画面550には、アイテムビュー541と、アイテムリスト551とが含まれる。なお、編集画面550は、情報処理装置200においても同様に表示されうる。
【0165】
アイテムビュー541は、コンテンツビュー画面540と同様に表示される。しかし、編集画面550では、フィーチャービュー543が表示されないため、アイテムビュー541は起ち上がるような表示効果を伴わないフラットな状態で表示されうる。ユーザは、任意のアイテムビュー541を選択することによって、そのアイテムビュー541に設定するアイテムを編集することが可能である。
【0166】
アイテムリスト551は、アイテムビュー541に表示することが可能なアイテムの一覧表示である。アイテムリスト551には、情報処理装置100においてユーザが利用可能なすべてのアイテムが表示されうる。アイテムリスト551に表示されるアイテムは、例えば、サービスの種類や、提供のためのアプリケーションなどによってグルーピングして表示されてもよい。例えば、ユーザは、いずれかのアイテムビュー541が選択された状態で、アイテムリスト551のうちの任意のアイテムを選択することによって、アイテムをアイテムビュー541に設定してもよい。また、ユーザは、アイテムリスト551のうちの任意のアイテムをドラッグ操作によって任意のアイテムビュー541の位置まで移動させることによって、アイテムをアイテムビュー541に設定してもよい。
【0167】
以上、本開示の第5の実施形態について説明した。なお、コンテンツビュー画面として、アイテムビューとフィーチャービューとが表示される場合を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、例えばアイテムビューにコンテンツ情報が表示され、フィーチャービューが表示されなくてもよい。また、アイテムビューがタイル状に配列して表示される場合を例として説明したが、本実施形態はこれに限定されず、例えばアイテムビューがリスト状に配列して表示されていてもよい。
【0168】
(2−6.第6の実施形態)
次に、図28および図29を参照して、本開示の第6の実施形態について説明する。図28は、本実施形態の概要を説明するための図である。図29は、本実施形態を適用した情報処理装置100の表示例を示す図である。
【0169】
近年、タブレットPCやスマートフォンといった情報処理装置において、アプリケーションを起動させるためのアイコンなどを配置したホーム画面と呼ばれる作業画面を複数用意し、ユーザの所望に応じて表示するホーム画面を切り替える技術が開発されている。複数のホーム画面を切り替えて表示することは、情報処理装置を使用するシーンに応じて異なるアプリケーションへのショートカットやウィジェットを画面に配置して使用できるという点で、GUIの操作性を向上させるものである。しかしながら、例えばメーラーや特定のページのWEBブックマークなどのように、頻繁に使用するアプリケーションへのショートカットなどについては、各ホーム画面に共通で表示されていることが望ましい場合がある。
【0170】
そこで、本実施形態では、複数のホーム画面が表示される場合に、使用頻度の高いサービスへのアクセスを容易にする新規な技術が提供される。
【0171】
例えば、本実施形態では、複数のホーム画面にそれぞれ配置されるオブジェクトアイコンおよび上記各ホーム画面の共通表示領域に配置される共通表示オブジェクトアイコンを表示部に表示させる表示制御部と、上記オブジェクトアイコンを上記共通表示領域に移動させる操作を取得する操作部と、上記共通表示領域に移動された上記オブジェクトアイコンを上記共通表示オブジェクトアイコンに設定するオブジェクト管理部とを含み、上記表示制御部は、上記共通表示領域に移動された上記オブジェクトアイコンを自動的に上記共通表示領域に均等配置する情報処理装置が提供され、情報処理装置のGUIのさらなる操作性の向上が実現される。
【0172】
上述の情報処理装置100において、表示制御部およびオブジェクト管理部はCPU120によって表示制御部121およびオブジェクト管理部124として実現され、操作部はタッチパッド110によって実現され、表示部はLCD150によって実現される。
【0173】
このうち、表示制御部121は、複数のホーム画面をLCD150にスクロールなどによって順次表示させる。また、表示制御部121は、各ホーム画面で共通の共通表示領域に、共通表示オブジェクトアイコンを表示させる。
【0174】
また、オブジェクト管理部124は、共通表示オブジェクトアイコンの情報を管理する。オブジェクト管理部124は、タッチパッド110を用いたユーザの操作によって各ホーム画面に表示される共通表示領域に移動されたオブジェクトアイコンを、共通表示オブジェクトアイコンとして登録し、その情報を記憶部130に格納する。オブジェクト管理部124は、各ホーム画面が表示されるときに、共通表示オブジェクトアイコンの情報を記憶部130から読み出して表示制御部121に提供する。表示制御部121は、オブジェクト管理部124から提供された情報に従って、各ホーム画面に共通表示オブジェクトアイコンを配置して表示する。
【0175】
図28には、オブジェクトアイコン511と共通表示オブジェクトアイコン505とが表示されるホーム画面500の例が示されている。図示された例では、5つのホーム画面500a〜500eが設定されている。各ホーム画面500において、オブジェクトアイコン511の配置内容はそれぞれ異なる。一方、各ホーム画面500において、共通表示オブジェクトアイコン505の配置内容は共通である。つまり、図示された例ではホーム画面500cがLCD150に表示されているが、スクロールなどによってLCD150に表示されるのがホーム画面500aやホーム画面500dなどに変更されても、LCD150のほぼ同じ位置に共通表示オブジェクトアイコン505が表示される。
【0176】
図29には、タッチパッド110を用いたドラッグ操作によって共通表示オブジェクトアイコン505が配置される場合の例が示されている。(a)では、最初の1つの共通表示オブジェクトアイコン505aが共通表示領域506に配置される。(b)では、共通表示オブジェクトアイコン505bが追加され、合計2つの共通表示オブジェクトアイコン505が共通表示領域506に配置される。(c)では、共通表示オブジェクトアイコン505cが追加され、合計3つの共通表示オブジェクトアイコン505が共通表示領域506に配置される。(d)では、共通表示オブジェクトアイコン505dが追加され、合計4つの共通表示オブジェクトアイコン505が共通表示領域506に配置される。
【0177】
まず、(a)では、共通表示オブジェクトアイコン505aが共通表示領域506に追加される。表示制御部121は、共通表示オブジェクトアイコン505aを共通表示領域506の中央に表示させる。
【0178】
次に、(b)では、共通表示オブジェクトアイコン505bが共通表示領域506の共通表示オブジェクトアイコン505aの左側に追加される。表示制御部121は、追加に伴って共通表示オブジェクトアイコン505aを右側に移動させ、共通表示オブジェクトアイコン505a,505bが共通表示領域506に均等配置されるようにする。
【0179】
次に、(c)では、共通表示オブジェクトアイコン505cが共通表示領域506の共通表示オブジェクトアイコン505aの右側に追加される。表示制御部121は、追加に伴って共通表示オブジェクトアイコン505a,505bを左側に移動させ、共通表示オブジェクトアイコン505a〜505cが共通表示領域506に均等配置されるようにする。
【0180】
次に、(d)では、共通表示オブジェクトアイコン505dが共通表示領域506の共通表示オブジェクトアイコン505aと共通表示オブジェクト505cとの間に追加される。表示制御部121は、追加に伴って共通表示オブジェクトアイコン505a,505bを左側に移動させ、さらに共通表示オブジェクトアイコン505cを右側に移動させて、共通表示オブジェクトアイコン505a〜505dが共通表示領域506に均等配置されるようにする。
【0181】
このように、本実施形態において、表示制御部121は、例えばオブジェクトアイコン511がドラッグ操作によって共通表示領域506に移動されて共通表示オブジェクトアイコン505に追加されるような場合に、既に共通表示領域506にある共通表示オブジェクトアイコン505の配置を調整することによって、追加後の共通表示オブジェクトアイコン505が自動的に共通表示領域506に均等配置されるようにする。
【0182】
これによって、共通表示オブジェクトアイコン505の、見やすく、また選択しやすい配置を保つことができ、従って共通表示オブジェクトアイコン505を含む情報処理装置のGUIの操作性を向上させることができる。
【0183】
以上、本開示の第6の実施形態について説明した。なお、上記の説明では、本実施形態が情報処理装置100に適用される場合について説明したが、本実施形態は、情報処理装置200においても同様に適用されうる。この場合、上記の説明におけるタッチパッド110に代えてタッチパッド210a,210bが、LCD150に代えてLCD250a,250bが、それぞれ用いられる。
【0184】
(3.補足)
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0185】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、
を備える情報処理装置。
(2)前記移動量補正部は、所定の値n(n>1)を前記移動量に乗算することによって前記移動量を拡大補正する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記表示制御部は、前記表示部に複数の作業画面を第1の方向に配列して表示させ、
前記移動量補正部は、前記第1の方向の前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する、前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に基づいて設定する、前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に補正値c(0<c<1)を加えた値に設定する、前記(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記表示制御部は、前記表示部における表示をスクロールさせるときに、前記複数の作業画面と、前記複数の作業画面のうちの表示されている部分とを示すアイコンを前記表示部に表示させる、前記(3)〜(5)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)前記操作部は、前記所定の値nの設定操作を取得し、
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記設定操作に基づいて設定する、前記(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(8)前記移動量補正部は、前記移動量を拡大補正するか否かを切り替え可能である、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(9)前記操作部は、前記表示部の任意の位置に対する第1の種類のドラッグ操作と第2の種類のドラッグ操作とを取得し、
前記移動量補正部は、前記第1の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正し、前記第2の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正しない、前記(8)に記載の情報処理装置。
(10)表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得することと、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正することと、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせることと、
を含む情報処理方法。
(11)表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
(12)前記移動量補正部は、所定の値n(n>1)を前記移動量に乗算することによって前記移動量を拡大補正する、前記(11)に記載の情報処理装置。
(13)前記表示制御部は、前記表示部に複数の作業画面を第1の方向に配列して表示させ、
前記移動量補正部は、前記第1の方向の前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する、前記(12)に記載の情報処理装置。
(14)前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に基づいて設定する、前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に補正値c(0<c<1)を加えた値に設定する、前記(14)に記載の情報処理装置。
(16)前記表示制御部は、前記表示部における表示をスクロールさせるときに、前記複数の作業画面と、前記複数の作業画面のうちの表示されている部分とを示すアイコンを前記表示部に表示させる、前記(13)〜(15)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(17)前記操作部は、前記所定の値nの設定操作を取得し、
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記設定操作に基づいて設定する、前記(12)または(13)に記載の情報処理装置。
(18)前記移動量補正部は、前記移動量を拡大補正するか否かを切り替え可能である、前記(11)〜(17)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(19)前記操作部は、前記表示部の任意の位置に対する第1の種類のドラッグ操作と第2の種類のドラッグ操作とを取得し、
前記移動量補正部は、前記第1の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正し、前記第2の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正しない、前記(18)に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0186】
100,200 情報処理装置
101,201 筐体
110,210 タッチパッド
120 CPU
121 表示制御部
122 移動量補正部
123 ホーム画面管理部
124 オブジェクト管理部
125 ビュー情報管理部
126 アプリケーション管理部
130 記憶部
140 通信部
150,250 LCD


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記移動量補正部は、所定の値n(n>1)を前記移動量に乗算することによって前記移動量を拡大補正する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記表示部に複数の作業画面を第1の方向に配列して表示させ、
前記移動量補正部は、前記第1の方向の前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に基づいて設定する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に補正値c(0<c<1)を加えた値に設定する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記表示部における表示をスクロールさせるときに、前記複数の作業画面と、前記複数の作業画面のうちの表示されている部分とを示すアイコンを前記表示部に表示させる、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記操作部は、前記所定の値nの設定操作を取得し、
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記設定操作に基づいて設定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記移動量補正部は、前記移動量を拡大補正するか否かを切り替え可能である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記操作部は、前記表示部の任意の位置に対する第1の種類のドラッグ操作と第2の種類のドラッグ操作とを取得し、
前記移動量補正部は、前記第1の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正し、前記第2の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正しない、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得することと、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正することと、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせることと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
表示部の任意の位置に対するドラッグ操作を取得する操作部と、
前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する移動量補正部と、
前記拡大補正された移動量に応じて前記表示部における表示をスクロールさせる表示制御部と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項12】
前記移動量補正部は、所定の値n(n>1)を前記移動量に乗算することによって前記移動量を拡大補正する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記表示部に複数の作業画面を第1の方向に配列して表示させ、
前記移動量補正部は、前記第1の方向の前記ドラッグ操作の移動量を拡大補正する、請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に基づいて設定する、請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記複数の作業画面の数に補正値c(0<c<1)を加えた値に設定する、請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記表示制御部は、前記表示部における表示をスクロールさせるときに、前記複数の作業画面と、前記複数の作業画面のうちの表示されている部分とを示すアイコンを前記表示部に表示させる、請求項13に記載のプログラム。
【請求項17】
前記操作部は、前記所定の値nの設定操作を取得し、
前記移動量補正部は、前記所定の値nを前記設定操作に基づいて設定する、請求項12に記載のプログラム。
【請求項18】
前記移動量補正部は、前記移動量を拡大補正するか否かを切り替え可能である、請求項11に記載のプログラム。
【請求項19】
前記操作部は、前記表示部の任意の位置に対する第1の種類のドラッグ操作と第2の種類のドラッグ操作とを取得し、
前記移動量補正部は、前記第1の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正し、前記第2の種類のドラッグ操作の移動量を拡大補正しない、請求項18に記載のプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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