説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム

【課題】複数の管理方式が存在する場合に、適切な管理方式への切り替えを容易に行う。
【解決手段】記録制御部150は、記録媒体200に記憶される複数のコンテンツについて、複数の記録フォーマットのうちの何れかの記録フォーマットにより管理する。制御部120は、特定操作が行われた場合または一定条件を満たす場合に、記録フォーマットを変更する制御を行う。すなわち、制御部120は、記録媒体200に記憶されている各コンテンツの現在の管理方式以外の他の管理方式により、各コンテンツが管理されるように記録フォーマットを変更する制御を行う。また、一定条件は、記録媒体200の記録容量と、記録媒体200の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係により特定される条件、または、記録媒体I/F160を介した記録媒体200との接続方法により特定される条件とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、コンテンツを管理する情報処理装置および情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人物や動物等の被写体を撮像して画像データを生成し、この画像データを画像コンテンツとして記録するデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(例えば、カメラ一体型レコーダ)等の撮像装置が普及している。また、このように記録された画像コンテンツについて、AVCHD方式等のコンテンツ管理フォーマット(記録フォーマット)により管理する情報処理装置が提案されている。
【0003】
これらのコンテンツ管理フォーマットは、管理することができるコンテンツの数に上限が設けられていることが多い。例えば、AVCHD方式のコンテンツ管理フォーマットでは、ストームの管理数の上限が4000に設定されている。また、コンテンツ管理フォーマットは、メディアの初期化時に1つのコンテンツ管理フォーマットに決定されることが多い。このため、メディア(記録媒体)の初期化時に選択されたコンテンツ管理フォーマットにより管理することができるコンテンツ数の上限に達した場合には、その後に新たなコンテンツを登録することができないという問題があった。
【0004】
そこで、2種類以上のコンテンツ管理フォーマットによりコンテンツを管理することが可能な情報処理装置が提案されている。例えば、1つのコンテンツ管理フォーマットにより画像コンテンツを管理している場合において、画像コンテンツの数がその上限値に達した場合には、他のコンテンツ管理フォーマットに切り替える記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この記録装置では、例えば、1つのコンテンツ管理フォーマットにより管理されている画像コンテンツの数がその上限値に達した場合には、これ以降に追加される画像コンテンツを他のコンテンツ管理フォーマットにより管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−295070号公報(図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来技術では、画像コンテンツの数がコンテンツ管理フォーマットの上限値に達した場合には、他のコンテンツ管理フォーマットに切り替えて、これ以降に追加される画像コンテンツを管理することができる。
【0007】
しかしながら、複数の管理方式を同時に使用するよりも、記録媒体の容量や、想定されるコンテンツの数等に応じた1つのコンテンツ管理フォーマットにより管理することが好ましいこともある。例えば、コンテンツのバックアップを行うような場合には、上限値が多い1つのコンテンツ管理フォーマットにより管理することが好ましい。そこで、例えば、記録媒体の容量や、想定されるコンテンツの数等に応じて、適切なコンテンツ管理フォーマットに容易に切り替えることができれば、記録媒体をさらに有効に利用することができると考えられる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数の管理方式が存在する場合に、適切な管理方式への切り替えを容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、記録媒体に記憶される複数のコンテンツについて複数の記録フォーマットのうちの何れかの記録フォーマットにより管理するコンテンツ管理部と、特定操作が行われた場合または一定条件を満たす場合に上記記録媒体に記憶されている各コンテンツが管理されている記録フォーマット以外の他の記録フォーマットにより上記各コンテンツが管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する制御を行う制御部とを具備する情報処理装置および情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、特定操作が行われた場合、または、一定条件を満たす場合に、記録媒体に記憶されている各コンテンツが管理されている記録フォーマット以外の他の記録フォーマットにより、各コンテンツが管理されるようにその各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更するという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記一定条件を、上記記録媒体の記録容量に関する情報と上記記録媒体の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係により特定される条件とし、上記制御部は、上記記録媒体の記録容量に関する情報と上記記録媒体の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係が上記一定条件を満たす場合に特定記録フォーマットにより上記各コンテンツが管理されるように上記変更を行う制御をするようにしてもよい。これにより、記録媒体の記録容量に関する情報と、記録媒体の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係が一定条件を満たす場合に、特定記録フォーマットにより各コンテンツが管理されるように変更を行うという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記複数の記録フォーマットを、管理対象となるコンテンツの上限数が互いに異なる記録フォーマットとし、上記特定記録フォーマットを、上記情報処理装置以外の他の装置を用いた再生に関する互換性が低く、他の記録フォーマットよりも管理対象となるコンテンツの数が多い記録フォーマットとし、上記特定記録フォーマット以外の他の記録フォーマットを、上記情報処理装置以外の他の装置を用いた再生に関する互換性が高く、上記特定記録フォーマットよりも管理対象となるコンテンツの数が少ない記録フォーマットとするようにしてもよい。これにより、一定条件を満たす場合に、管理対象となるコンテンツの数が多い記録フォーマットに変更することができるという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記記録媒体を接続するためのインターフェースをさらに具備し、上記一定条件は、上記インターフェースを介した上記記録媒体との接続方法により特定される条件であり、上記制御部は、上記インターフェースを介した上記記録媒体との接続方法が上記一定条件を満たす場合に特定記録フォーマットにより上記各コンテンツが管理されるように上記変更を行う制御をするようにしてもよい。これにより、インターフェースを介した記録媒体との接続方法が一定条件を満たす場合に、特定記録フォーマットにより各コンテンツが管理されるように変更を行うという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、変更前の記録フォーマットにより管理されている各コンテンツのうち実データファイルおよびこれに関する属性情報を一対として当該一対の実データファイルおよび属性情報が上記他の記録フォーマットにより管理されるように当該一対の実データファイルおよび属性情報の移動処理を行う制御をするようにしてもよい。これにより、各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、一対の実データファイルおよび属性情報が他の記録フォーマットにより管理されるようにその一対の実データファイルおよび属性情報の移動処理を行うという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記制御部は、上記各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、変更前の記録フォーマットにより管理されているコンテンツのうち実データファイルに関する属性情報が上記他の記録フォーマットにより管理されるように当該属性情報の移動処理を行う制御をするようにしてもよい。これにより、各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、実データファイルに関する属性情報が他の記録フォーマットにより管理されるようにその属性情報の移動処理を行うという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記コンテンツ管理部は、上記変更が行われた後に追加されるコンテンツについては上記他の記録フォーマットにより管理するようにしてもよい。これにより、変更が行われた後に追加されるコンテンツについては、変更後の記録フォーマットにより管理するという作用をもたらす。
【0016】
また、本発明の第2の側面は、記録媒体を接続するためのインターフェースと、上記記録媒体に記憶される複数のコンテンツについて複数の記録フォーマットのうちの何れかの記録フォーマットにより管理するコンテンツ管理部と、上記インターフェースを介した上記記録媒体との接続方法が一定条件を満たす場合に上記記録媒体に記憶される各コンテンツが特定記録フォーマットにより管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを決定して初期化処理を行うように制御を行う制御部とを具備する情報処理装置および情報処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、インターフェースを介した記録媒体との接続方法が一定条件を満たす場合に、記録媒体に記憶されている各コンテンツが特定記録フォーマットにより管理されるように、その各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを決定して初期化処理を行うという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の管理方式が存在する場合に、適切な管理方式への切り替えを容易に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100および記録媒体200の接続方式を簡略化して示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式を概略的に示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150による管理方式変更の際に用いられる操作画面例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150によりコンテンツの管理方式を変更する場合(管理方式AからBへの変更)におけるデータの流れを模式的に示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150によりコンテンツの管理方式を変更する場合(管理方式AからBへの変更)におけるデータの流れを模式的に示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150によりコンテンツの管理方式を変更する場合(管理方式BからAへの変更)におけるデータの流れを模式的に示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150によりコンテンツの管理方式を変更する場合(管理方式BからAへの変更)におけるデータの流れを模式的に示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順のうちの管理方式Aへの変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順のうちの管理方式Bへの変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態における記録制御部150による記録媒体の初期化時に管理方式の選択を行う際に用いられる操作画面例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式の初期化処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成および管理方式の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツの管理方式の一例を示す図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(コンテンツ管理制御:2つの管理方式の記録フォーマットにより管理が可能なコンテンツについてその管理対象を変更する例)
2.第2の実施の形態(コンテンツ管理制御:2つの管理方式の記録フォーマットにより管理が可能なコンテンツおよびメタデータについてその管理対象を変更する例)
3.第3の実施の形態(コンテンツ管理制御:2つの管理方式の記録フォーマットにより管理が可能なコンテンツおよびメタデータについてその管理対象を変更する例)
【0020】
<1.第1の実施の形態>
[記録媒体の接続例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100および記録媒体200の接続方式を簡略化して示す図である。撮像装置100は、例えば、被写体を撮像して画像データ(撮像画像)を生成し、この画像データを画像ファイルとして記録することが可能なデジタルスチルカメラである。記録媒体200は、撮像装置100により記録された画像ファイル(画像コンテンツ(静止画コンテンツまたは動画コンテンツ))を記憶する記録媒体(メディア)である。図1では、記録媒体200としてメモリカードを用いる例を示す。
【0021】
図1(a)には、撮像装置100および記録媒体200がUSB(Universal Serial Bus)接続されている状態の一例を示す。具体的には、USBケーブル20を介して撮像装置100に接続されているメモリカードリーダライタ10に記録媒体200が装着され、撮像装置100および記録媒体200が接続される。なお、USBケーブル20は、装置間インターフェースの一例である。
【0022】
図1(b)には、撮像装置100および記録媒体200がネットワーク接続されている状態の一例を示す。具体的には、パーソナルコンピュータ30を介して撮像装置100に接続されているメモリカードリーダライタ40に記録媒体200が装着され、撮像装置100および記録媒体200が接続される。なお、パーソナルコンピュータ30および撮像装置100は、LAN(Local Area Network)ケーブル60を介して接続される。また、撮像装置100および記録媒体200は、USBケーブル50を介して接続される。
【0023】
[撮像装置の構成例]
図2は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、操作受付部110と、制御部120と、コンテンツ入力部130と、撮像部140と、記録制御部150と、記録媒体I/F(インターフェース)160と、表示制御部170と、表示部180とを備える。
【0024】
操作受付部110は、ユーザによって操作された操作内容を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作内容に応じた操作信号を制御部120に供給する。操作受付部110は、例えば、シャッターボタン等の操作部材やタッチパネルに対応する。このタッチパネルは、例えば、表示部180の画面を透過するように表示部180に重ねて配置され、表示面に接触する物体を検出することによりユーザからの操作入力を受け付ける。すなわち、タッチパネルは、表示部180における表示面において、ユーザが指を触れる等して所望の位置を押下すると、この押下位置の座標を検出し、この検出された座標に対応する操作信号を制御部120に出力する。そして、制御部120は、その操作信号を取得すると、取得された操作信号に基づいて所定の処理を実行する。操作受付部110として、例えば、専用の感知装置を用いて表示面における接触を電気信号に変換し、この変換された電気信号を制御部120に出力するタッチパネルを用いることができる。また、操作受付部110として、例えば、表示面に近接または接触する物体(例えば、ユーザの指)を検出することが可能な光センサ方式のタッチパネルを用いるようにしてもよい。
【0025】
制御部120は、操作受付部110からの操作内容に基づいて、撮像装置100の各部を制御するものである。例えば、制御部120は、特定操作が行われた場合、または、一定条件を満たす場合に、記録媒体200に記憶されている各コンテンツの管理対象となるコンテンツ管理フォーマット(記録フォーマット)を変更する制御を行う。すなわち、制御部120は、現在のコンテンツ管理フォーマット以外の他のコンテンツ管理フォーマットにより各コンテンツが管理されるように、各コンテンツの管理対象となるコンテンツ管理フォーマットを変更する制御を行う。
【0026】
具体的には、各コンテンツの管理対象となるコンテンツ管理フォーマットを変更する場合に、変更前のコンテンツ管理フォーマットにより管理されている各コンテンツのうち、実データファイルおよびこれに関する属性情報を一対とする。そして、制御部120は、その一対の実データファイルおよび属性情報が、他のコンテンツ管理フォーマットにより管理されるように、その一対の実データファイルおよび属性情報の移動処理を行う制御を行う。ここでいう実データファイルとは、動画像や静止画像の圧縮データそのもののファイルや、圧縮データと関連する付随データ(属性情報等)を格納したファイルを意味するものとする。また、一定条件は、例えば、記録媒体200の記録容量に関する情報(例えば、総容量または空き容量)と、記録媒体200の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係により特定される条件とすることができる。また、一定条件は、記録媒体I/F160を介した記録媒体200との接続方法により特定される条件とすることができる。
【0027】
また、例えば、制御部120は、記録媒体I/F160を介した記録媒体200との接続方法が一定条件を満たす場合に、コンテンツ管理フォーマットを決定して初期化処理を行うように制御を行う。すなわち、制御部120は、記録媒体200に記憶されている各コンテンツが特定のコンテンツ管理フォーマットにより管理されるように、各コンテンツの管理対象となるコンテンツ管理フォーマットを決定して初期化処理を行うように制御を行う。これらの制御内容については、図5乃至図9等を参照して詳細に説明する。
【0028】
コンテンツ入力部130は、外部装置から出力されたコンテンツ(動画コンテンツ等)を入力するものであり、このコンテンツが記録制御部150に供給される。
【0029】
撮像部140は、制御部120の制御に基づいて、被写体を撮像して撮像画像を生成するものであり、生成された撮像画像を記録制御部150に供給する。例えば、撮像部140は、操作受付部110により動画記録の指示操作(例えば、録画ボタンの押下操作)が受け付けられた場合には、所定のフレームレートで撮像画像(フレーム)を順次生成する。具体的には、撮像部140は、レンズを介して入射された被写体の光を電気信号に変換する撮像素子と、この撮像素子の出力信号を処理してデジタルの画像信号(画像データ)を生成する信号処理部とを備える。すなわち、撮像部140において、レンズを介して入射された被写体の光学像が撮像素子の撮像面に結像され、この状態で撮像素子が撮像動作を行い、信号処理部が撮像信号に対して信号処理を行うことにより、デジタルの画像信号が生成される。そして、その生成された画像信号(デジタル画像信号)に対して、補間処理やホワイトバランス等の色・階調処理等の各種画像処理が行われ、記録対象となる画像データ(撮像画像)が生成される。なお、撮像素子として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いることができる。
【0030】
記録制御部150は、制御部120の制御に基づいて、撮像部140から出力された撮像画像を画像ファイル(画像コンテンツ)として記録媒体200に記録させるものである。例えば、記録制御部150は、操作受付部110により動画記録の指示操作が受け付けられた場合には、撮像部140から所定のフレームレートで出力される撮像画像を動画ファイル(動画コンテンツ)として記録媒体200に記録させる。なお、動画記録の指示操作は、例えば、録画ボタンの押下操作により行われる。また、記録制御部150は、制御部120の制御に基づいて、コンテンツ入力部130から出力されたコンテンツを記録媒体200に記録させる。
【0031】
また、記録制御部150は、制御部120の制御に基づいて、記録媒体200に記憶される複数のコンテンツについて、複数のコンテンツ管理フォーマット(記録フォーマット)のうちの何れかにより管理する。また、例えば、記録制御部150は、特定操作が行われた場合、または、一定条件を満たす場合に、制御部120の制御に基づいて、記録媒体200に記憶されている各コンテンツの管理対象となるコンテンツ管理フォーマット(記録フォーマット)を変更する。また、例えば、記録制御部150は、その変更が行われた後に追加されるコンテンツについては変更後のコンテンツ管理フォーマットにより管理する。また、例えば、記録制御部150は、記録媒体I/F160を介した記録媒体200との接続方法が一定条件を満たす場合に、制御部120の制御に基づいて、コンテンツ管理フォーマットを決定して初期化処理を行う。これらの各処理については、図5乃至図9等を参照して詳細に説明する。なお、記録制御部150は、特許請求の範囲に記載のコンテンツ管理部の一例である。
【0032】
記録媒体I/F160は、記録媒体200と接続し、記録媒体200との間で種々の画像データやその他の情報を送受信するためのインターフェースである。なお、記録媒体I/F160は、特許請求の範囲に記載のインターフェースの一例である。
【0033】
表示制御部170は、制御部120の制御に基づいて、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツまたは撮像部140により生成された画像コンテンツを表示部180に表示させるものである。また、例えば、表示制御部170は、各種画面(例えば、図5に示す変更要否確認画面400および410や図14に示す奨励管理方式通知画面420)やモニタリング画像(いわゆる、スルー画像)を表示部180に表示させる。
【0034】
表示部180は、表示制御部170の制御に基づいて、各種画像を表示する表示部である。表示部180として、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)パネル等を用いることができる。
【0035】
記録媒体200は、記録制御部150の制御に基づいて、撮像部140により生成された画像データ(撮像画像)を画像ファイル(画像コンテンツ(静止画コンテンツまたは動画コンテンツ))として記憶するものである。また、記録媒体200は、記録制御部150の制御に基づいて、コンテンツ入力部130から入力されたコンテンツを記憶する。また、記録媒体200は、記憶されている画像コンテンツを表示制御部170に供給する。具体的には、記録媒体200には、管理することができるコンテンツ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマットの何れかにより管理されているコンテンツが記憶されている。
【0036】
なお、記録媒体200として、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)等のディスクやメモリカード等の半導体メモリ等のリムーバブルな1または複数の記録媒体を用いることができる。また、これらの記録媒体は、撮像装置100に内蔵するようにしてもよく、図1に示すように、撮像装置100から着脱可能とするようにしてもよい。なお。記録媒体200に記憶されているコンテンツのファイル構成については、図3および図4を参照して詳細に説明する。
【0037】
[コンテンツ管理フォーマットのデータ構造例および管理方式例]
図3は、本発明の第1の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す図である。図3に示す例では、管理可能なコンテンツ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)により管理されている画像コンテンツが1つの記録媒体に記憶されている例を示す。なお、図3(a)には、管理方式Aにより管理されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す。また、図3(b)には、管理方式Bにより管理されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す。なお、図3(a)および(b)に示すファイル構成については、図4を参照して詳細に説明する。
【0038】
図4は、本発明の第1の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式を概略的に示す図である。図4では、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式201として、管理方式A(図3(a)に示す)および管理方式B(図3(b)に示す)を例にして説明する。
【0039】
管理方式Aは、管理仕様202に示すように、AVCHD規格に従ったコンテンツ管理フォーマットである。具体的には、管理方式Aは、AVCHD規格に従ってMPEG(Moving Picture Experts Group)−TS(トランスポートストリーム)のAVC動画コンテンツを管理する管理方式である。
【0040】
管理方式Bは、管理仕様202に示すように、DCF(Design rule for Camera File system)規格に従った独自のコンテンツ管理フォーマットである。具体的には、管理方式Bは、DCF規格の拡張画像ファイルとしてMPEG−TSのAVC動画コンテンツ(AVCのストリームファイル)をDCFオブジェクトとしてグループ化して管理する管理方式である。同様に、管理方式Bは、他のDCFファイルとしてAVCHD規格のクリップインフォメーションファイルをDCFオブジェクトとしてグループ化して管理する管理方式である。なお、管理方式Aおよび管理方式Bは、互いに相互変換が可能である。
【0041】
また、ストリーム管理数上限値203は、管理方式Aが「4000」であるのに対し、管理方式Bが「8999100」である。また、再生機との互換性204は、管理方式Aが「高い」のに対し、管理方式Bが「低い」である。
【0042】
このように、管理方式Aは、ストリーム管理数の上限値が低いが、再生機(プレイヤー)との再生互換性が高いという特徴を有する。これに対して、管理方式Bは、ストリーム管理数の上限値が高いが、再生機との再生互換性が低いという特徴を有する。
【0043】
このため、ユーザにより再生される可能性が高い画像コンテンツについては、管理方式Aにより管理することが好ましい。しかしながら、管理方式Aは、管理方式Bよりもストリーム管理数の上限値が低いため、全ての画像コンテンツを管理方式Aにより管理することができないことも想定される。そこで、本発明の第1の実施の形態では、記録媒体200の使用状況等に応じて、管理方式を適宜変更して、記録媒体200に記憶されている各コンテンツを管理する。
【0044】
次に、図3を参照して、管理方式AおよびBにより管理されている画像コンテンツのファイル構成について説明する。
【0045】
記録媒体200のルートディレクトリの下には、図3(a)に示すディレクトリ「AVCHD」300と、図3(b)に示すディレクトリ「DCIM」320との少なくとも一方が配置される。また、ディレクトリ「AVCHD」300の下には、ディレクトリ「BDMV」301が配置される。
【0046】
図3(a)に示すディレクトリ「BDMV」301は、動画映像記録アプリケーションフォーマットで規定されたフォルダおよびファイルが属するディレクトリである。
【0047】
ディレクトリ「BDMV」301の直下には、ファイル「INDEX.BDM」302およびファイル「MOVIEOBJ.BDM」303が配置される。また、ディレクトリ「BDMV」301の下には、ディレクトリ「PLAYLIST」304、ディレクトリ「CLIPINF」306およびディレクトリ「STREAM」309が配置される。
【0048】
ファイル「INDEX.BDM」302は、ディレクトリ「BDMV」301の内容を格納するインデックスファイルであり、動画ファイル(チャプタ)を登録管理するファイルである。また、ファイル「MOVIEOBJ.BDM」303は、アプリケーション記録フォーマットで決められたファイルであり、ムービーオブジェクトの情報を格納する。
【0049】
ディレクトリ「PLAYLIST」304は、プレイリストのデータベースが配置されるディレクトリである。このディレクトリ「PLAYLIST」304は、例えば、プレイリストに関するファイル(例えば、ファイル「00000.MPL」305)を含む。なお、ディレクトリ「PLAYLIST」304におけるファイルのファイル名は、5桁の数字と拡張子からなる。また、このファイルの拡張子としては「.MPL」が用いられる。また、ディレクトリ「PLAYLIST」304におけるファイルは、動画ファイル(チャプタ)へのコンテンツ毎のアクセスを登録する単位であり、開始点(IN点)および終了点(OUT点)が論理時刻指定で管理される。
【0050】
ディレクトリ「CLIPINF」306は、クリップのデータベースが置かれるディレクトリである。ディレクトリ「CLIPINF」306は、例えば、クリップAVストリームファイルのそれぞれに対するクリップインフォメーションファイル(例えば、ファイル「00000.CPI」307、「00001.CPI」308)を含む。なお、ディレクトリ「CLIPINF」306におけるファイルのファイル名は、5桁の数字と拡張子からなる。このファイルの拡張子としては「.CPI」が用いられる。また、ディレクトリ「CLIPINF」306におけるファイルは、動画ファイル(チャプタ)に対応するAVストリームへのアクセスを管理するファイルである。
【0051】
ディレクトリ「STREAM」309は、実体としてのAVストリームファイルが置かれるディレクトリである。ディレクトリ「STREAM」309は、例えば、クリップインフォメーションファイルのそれぞれに対応するクリップAVストリームファイル(例えば、ファイル「00000.MTS」310、「00001.MTS」311)を含む。また、ディレクトリ「STREAM」309におけるファイルは、MPEG−2のトランスポートストリームからなり、ファイル名は、5桁の数字と拡張子からなる。ここで、ファイル名5桁の数字の部分は、対応するクリップインフォメーションファイルと同一にすることにより、クリップインフォメーションファイルとこのクリップAVストリームファイルとの対応関係を示す。また、各ファイルの拡張子としては「.MTS」が用いられる。また、ディレクトリ「STREAM」309におけるファイルは、1つのチャプタについて1ファイルとされる。
【0052】
ディレクトリ「DCIM」320は、静止画記録アプリケーションフォーマットで規定されたフォルダや、静止画ファイルが属するディレクトリである。また、ディレクトリ「DCIM」320の直下には、DCFディレクトリ(例えば、ディレクトリ「100AVCHD」321およびディレクトリ「101AVCHD」324)が配置される。また、DCFディレクトリの下には、DCFファイル(ファイル「AVC00001.CPI」322、「AVC00001.MTS」323、「AVC00001.CPI」325、「AVC00001.MTS」326等)が配置される。
【0053】
ファイル「AVC00001.CPI」322は、AVCHD規格のクリップインフォメーションファイルがDCFオブジェクトとされたDCFファイルである。また、ファイル「AVC00001.CPI」325および「AVC00002.CPI」327についても同様である。
【0054】
「AVC00001.MTS」323は、DCF規格の拡張画像ファイルとしてMPEG−TSのAVC動画コンテンツ(AVCのストリームファイル)がDCFオブジェクトとされたDCFファイルである。また、ファイル「AVC00001.MTS」326および「AVC00002.MTS」328についても同様である。
【0055】
また、管理方式Bでは、これらの各ファイル(例えば、ファイル「AVC00001.CPI」322および「AVC00001.MTS」323)をDCFオブジェクトとして1コンテンツをグループ化して管理する。
【0056】
ここで、本発明の第1の実施の形態では、記録媒体200に記憶されている各コンテンツが、管理方式AおよびBの何れかの管理方式により管理されているものとする。例えば、記録媒体200に記憶されている各コンテンツが管理方式Aにより管理されている場合を想定する。この場合には、上述したように、管理方式Aはストリーム管理数の上限値が低いため、追加のコンテンツを記録できない場合が想定される。また、各コンテンツの記録時間が短い場合でも、記録媒体200の記憶容量が残っているにもかかわらず、ストリーム管理数の上限値に達した場合には、追加のコンテンツを記録できないことが想定される。そこで、このような場合には、記録媒体200の使用状況等に応じて、管理方式を適宜変更して、記録媒体200に記憶されている各コンテンツを管理する。
【0057】
[管理方式の変更操作例]
図5は、本発明の第1の実施の形態における記録制御部150による管理方式変更の際に用いられる操作画面例を示す図である。図5(a)には、管理方式Aから管理方式Bへの変更を指示する操作を行う場合に表示部180に表示される操作画面の一例(変更要否確認画面400)を示す。図5(b)には、管理方式Bから管理方式Aへの変更を指示する操作を行う場合に表示部180に表示される操作画面の一例(変更要否確認画面410)を示す。変更要否確認画面400および410は、例えば、一定条件が満たされた場合に、表示制御部170により表示部180に表示される。この一定条件は、管理方式を変更する(切り替える)際に用いられる判定条件であり、例えば、次の(1)乃至(6)の単独または複合条件とすることができる。
(1)記録媒体の容量(例えば、総容量または空き容量)
(2)記録媒体の種別(例えば、メモリスティック、HDD)
(3)現在適用されている管理方式(コンテンツ管理フォーマット)
(4)接続方法に応じた条件(例えば、USB接続されている場合におけるベンダーID、プロダクトID等)
(5)現在管理されているコンテンツ数等の管理数(他の管理数として、例えば、タイトル数、ファイル数を用いることができる)
(6)新たにコピー等により追加しようとしているコンテンツ数
【0058】
変更要否確認画面400は、「変更する」ボタン401および「変更しない」ボタン402が設けられている。「変更する」ボタン401および「変更しない」ボタン402は、記録媒体200に記憶されているコンテンツの管理方式を、ユーザ操作により管理方式Aから管理方式Bに変更する際に押下されるボタンである。
【0059】
変更要否確認画面410は、「変更する」ボタン411および「変更しない」ボタン412が設けられている。「変更する」ボタン411および「変更しない」ボタン412は、記録媒体200に記憶されているコンテンツの管理方式を、ユーザ操作により管理方式Bから管理方式Aに変更する際に押下されるボタンである。
【0060】
このように、コンテンツの管理方式の変更操作(特定操作)が行われた場合には、制御部120が、その変更操作に応じた制御信号を記録制御部150に出力する。その制御信号を受け付けた場合には、記録制御部150は、記録媒体200に記憶されている各コンテンツの管理方式を変更する管理方式変更処理を行う。
【0061】
なお、この例では、上記の一定条件が満たされた場合に、表示制御部170が変更要否確認画面400または410を表示部180に表示させ、ユーザにより変更指示がされたことを条件に管理方式を変更する例を示す。ただし、ユーザ操作を行うことなく、自動的に管理方式の変更を行うようにしてもよい。この場合には、自動で管理方式変更を行う旨を表示部180に表示させ、ユーザにその旨を通知する。
【0062】
[管理方式の変更例]
図6乃至図9は、本発明の第1の実施の形態における記録制御部150によりコンテンツの管理方式を変更する場合におけるデータの流れを模式的に示す図である。なお、図6乃至図9に示す例では、説明の容易のため、管理方式Aおよび管理方式Bの管理対象となるコンテンツが比較的少ない場合を例にして説明する。
【0063】
図6および図7では、図5(a)に示す変更要否確認画面400において、「変更する」ボタン401が押下された場合における画像コンテンツの管理方式変更時のデータの流れを模式的に示す。すなわち、管理方式Aから管理方式Bへ管理方式を変更する場合におけるデータの流れを示す。
【0064】
管理方式Aから管理方式Bへ管理方式を変更する場合には、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され、記録媒体200の空き容量が取得される。そして、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される。具体的には、ファイルシステムのファイルエントリやディレクトリエントリのデータサイズを加味して必要な容量が足りるか否かが判断される。通常では、比較的小さい容量があれば、空き容量が必要十分であると判断される。なお、記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われる。
【0065】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には、DCFディレクトリが作成される。なお、移動処理中には、DCFディレクトリの作成は、必要に応じて行われる。具体的には、新規にDCFディレクトリの作成が必要な場合は、DCFディレクトリが存在しない場合、または、DCFディレクトリ番号が最大のディレクトリにDCFオブジェクトが9999個記録済みの場合である。
【0066】
続いて、AVCHDのストリームファイルと、これに対応するクリップインフォメーションファイルとがDCFオブジェクト化され、このDCFオブジェクト化された各ファイルがDCFディレクトリ下に移動される。この場合には、MTSファイルおよびCPIファイルが同番のDCFファイル名にリネームして移動される。すなわち、拡張子については元のままを維持して、移動処理が行われる。
【0067】
例えば、図6の矢印331および332に示すように、クリップAVストリームファイルと、これに対するクリップインフォメーションファイルとについて移動処理が行われる。具体的には、ファイル「00000.MTS」310と、これに対するファイル「00000.CPI」307とについて移動処理が行われる。そして、図7(b)に示すように、ディレクトリ「100AVCHD」321の下に、ファイル「AVC00001.CPI」322およびファイル「AVC00001.MTS」323が記録される。また、同様に、図6の矢印333および334に示すように、ファイル「00001.MTS」311と、これに対するファイル「00001.CPI」308とについて移動処理が行われる。そして、図7(b)に示すように、ディレクトリ「101AVCHD」324の下に、ファイル「AVC00001.CPI」325およびファイル「AVC00001.MTS」326が記録される。
【0068】
この移動処理が、全てのAVCHDのストリームファイルについて移動処理が終了するまで、繰り返し行われる。すなわち、AVCHDのストリームファイルの数だけ、移動処理が行われる。そして、全てのAVCHDのストリームファイルについて移動処理が終了した場合には、AVCHDディレトリが削除される。この削除の際に、AVCHDディレクトリ以下に残っているディレクトリやファイルも併せて消去される。
【0069】
また、この移動処理後に新たにコンテンツが追加された場合には、図7(b)に示すように、新規コンテンツ340として、ディレクトリ「101AVCHD」324の下に各ファイルが記録される。例えば、ファイル「AVC00002.CPI」341およびファイル「AVC00002.MTS」342が記録される。
【0070】
図8および図9では、図5(b)に示す変更要否確認画面410において、「変更する」ボタン411が押下された場合における画像コンテンツの管理方式変更時のデータの流れを模式的に示す。すなわち、管理方式Bから管理方式Aへ管理方式を変更する場合におけるデータの流れを示す。
【0071】
管理方式Bから管理方式Aへ管理方式を変更する場合には、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され、記録媒体200の空き容量が取得される。そして、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される。具体的には、AVCHDのインデックスファイルやプレイリストファイルを保存しても大丈夫な空き容量があるか否かが判断される。例えば、1チャプタ当たり1KBの空き容量と、固定費が数クラスタ分の空き容量とが必要となる。なお、記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われる。
【0072】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には、AVCHD規格のディレクトリ構造と、タイトルなしのインデックスファイルおよびムービーオブジェクトファイルとが作成される。続いて、プレイリストファイルが作成される。なお、移動処理中には、プレイリストファイルの作成は、必要に応じて行われる。具体的には、クリップインフォメーションファイル(CPI)の中の属性情報が確認され、この確認の結果、AVCHD規格の規定によりプレイリストファイルを分ける必要がある条件が成立した場合には、プレイリストファイルの作成が必要であると判断される。
【0073】
続いて、作成されたプレイリストファイルが、インデックスファイルおよびムービーオブジェクトファイルに登録される。すなわち、インデックスファイル(INDEX.BDM)およびムービーオブジェクトファイル(MOVIEOBJ.BDM)が更新される。
【0074】
続いて、AVCHDのストリームファイルと、DCFオブジェクト化されているクリップインフォメーションファイルとのそれぞれが、AVCHD規格の所定のディレクトリ下にファイル番号を付けた規格所定のファイル名にリネームされる。そして、リネームされた各ファイルがAVCHD規格の所定のディレクトリ下に移動される。
【0075】
続いて、移動対象となったクリップインフォメーションファイルからストリームファイルの属性情報が取得され、取得された属性情報がファイル番号とともにプレイリストファイルに登録される。
【0076】
例えば、図8の矢印351および352に示すように、DCFオブジェクト化されている各ファイルについて移動処理が行われる。具体的には、ファイル「AVC00001.CPI」322およびファイル「AVC00001.MTS」323について移動処理が行われる。そして、図9(a)に示すように、ディレクトリ「CLIPINF」306の下に、ファイル「00000.CPI」307が記録され、ディレクトリ「STREAM」309の下に、ファイル「00000.MTS」310が記録される。この移動処理の際に、移動対象となったファイル「00000.CPI」307からストリームファイルの属性情報が取得され、取得された属性情報がファイル番号とともにプレイリストファイル「00000.MPL」305に登録される。
【0077】
また、同様に、図8の矢印353および354に示すように、ファイル「AVC00001.CPI」325およびファイル「AVC00001.MTS」326について移動処理が行われる。そして、図9(a)に示すように、ディレクトリ「CLIPINF」306の下に、ファイル「00001.CPI」308が記録され、ディレクトリ「STREAM」309の下に、ファイル「00001.MTS」311が記録される。また、プレイリストファイル「00000.MPL」305への登録が行われる。
【0078】
この移動処理が、全てのDCFオブジェクトについて移動処理が終了するまで、繰り返し行われる。すなわち、DCFオブジェクトの数だけ、移動処理が行われる。そして、全てのDCFオブジェクトについて移動処理が終了した場合には、DCIMディレトリが削除される。この削除の際に、DCIMディレクトリ以下に残っているディレクトリやファイルも併せて消去される。
【0079】
また、この移動処理後に新たにコンテンツが追加された場合には、図9(a)に示すように、新規コンテンツとして、ディレクトリ「CLIPINF」306およびディレクトリ「STREAM」309の下に各ファイルが記録される。例えば、ファイル「00002.CPI」361およびファイル「00002.MTS」362が記録される。
【0080】
[撮像装置の動作例]
図10および図11は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0081】
最初に、撮像装置100が特定状態であるか否かが判断され(ステップS901)、撮像装置100が特定状態でない場合には監視を継続して行う。この特定状態は、例えば、記録媒体200の認識完了直後、電源起動直後、撮像動作準備状態への遷移直後(撮像動作の終了時を含む)等の状態を意味する。また、例えば、記録媒体200へのコンテンツの追加記録ができない状態を特定状態とすることができる。この追加記録ができない状態は、例えば、撮影指示操作(例えば、動画撮影指示操作)を行った場合において、管理方式Aのコンテンツの上限値に達しているため、記録媒体200にコンテンツを記録することができない状態である。また、例えば、コンテンツをダビングする指示操作が行われた場合において、管理方式Aのコンテンツの上限値に達しているため、そのダビング対象となるコンテンツを記録媒体200に記録することができない状態である。
【0082】
撮像装置100が特定状態である場合には(ステップS901)、所定の記録禁止条件が設定されているか否かが判断される(ステップS902)。この記録禁止条件は、例えば、ユーザ操作により設定される。所定の記録禁止条件が設定されている場合には(ステップS902)、現在の処理を継続して行い(ステップS918)、コンテンツ管理方式変更処理の動作を終了する。一方、所定の記録禁止条件が設定されていない場合には(ステップS902)、現在の管理方式が管理方式Aであるか否かが判断される(ステップS903)。現在の管理方式が管理方式Aでない場合には(ステップS903)、現在の管理方式が管理方式Bであるか否かが判断され(ステップS904)、現在の管理方式が管理方式Bでない場合には、ステップS918に進む。
【0083】
また、現在の管理方式が管理方式Bである場合には(ステップS904)、記録媒体200のメモリ残量と、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数(現在のコンテンツ数)が、所定条件2を満たすか否かが判断される(ステップS905)。例えば、記録可能な数のコンテンツについて、1つのコンテンツ当たりの記録可能時間が10分を超えていることを所定条件2とすることができる。
【0084】
記録媒体200のメモリ残量と、現在のコンテンツ数が所定条件2を満たさない場合には(ステップS905)、ステップS918に進む。一方、記録媒体200のメモリ残量と、現在のコンテンツ数が所定条件2を満たす場合には(ステップS905)、管理方式Aへの変更要否確認画面(例えば、図5(b)に示す変更要否確認画面410)が表示部180に表示される(ステップS906)。続いて、管理方式Aへの変更要否確認画面において管理方式を変更する指示操作(例えば、「変更する」ボタン411の押下操作)が行われたか否かが判断され(ステップS907)、管理方式を変更する指示操作が行われなかった場合には、ステップS918に進む。一方、管理方式を変更する指示操作が行われた場合には(ステップS907)、管理方式Aへの変更処理が行われ(ステップS920)、ステップS912に進む。この変更処理については、図12を参照して詳細に説明する。
【0085】
また、現在の管理方式が管理方式Aである場合には(ステップS903)、記録媒体200が、コンテンツの上限値を超えて記録不可となっているか否かが判断される(ステップS908)。記録媒体200が、コンテンツの上限値を超えて記録不可となっている場合には(ステップS908)、ステップS910に進む。一方、記録媒体200が、コンテンツの上限値を超えて記録不可となっていない場合には(ステップS908)、所定条件1を満たすか否かが判断される(ステップS909)。すなわち、記録媒体200のメモリ残量と、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数(現在のコンテンツ数)が、所定条件1を満たすか否かが判断される(ステップS909)。例えば、記録可能な数のコンテンツについて、1つのコンテンツ当たりの記録可能時間が1時間を越えることを所定条件1とすることができる。
【0086】
記録媒体200のメモリ残量と、現在のコンテンツ数が所定条件1を満たさない場合には(ステップS909)、ステップS913に進む。一方、記録媒体200のメモリ残量と、現在のコンテンツ数が所定条件1を満たす場合には(ステップS909)、管理方式Bへの変更要否確認画面(例えば、図5(a)に示す変更要否確認画面400)が表示部180に表示される(ステップS910)。続いて、管理方式Bへの変更要否確認画面において管理方式を変更する指示操作(例えば、「変更する」ボタン401の押下操作)が行われたか否かが判断され(ステップS911)、管理方式を変更する指示操作が行われなかった場合には、ステップS918に進む。一方、管理方式を変更する指示操作が行われた場合には(ステップS911)、管理方式Bへの変更処理が行われる(ステップS940)。この変更処理については、図13を参照して詳細に説明する。続いて、変更後の管理方式により各処理が行われる(ステップS912)。なお、ステップS920、S940は、特許請求の範囲に記載の制御手順の一例である。
【0087】
また、記録媒体200のメモリ残量と現在のコンテンツ数が所定条件1を満たさない場合には(ステップS909)、撮像装置100および記録媒体200の接続方法が判断される(ステップS913)。撮像装置100および記録媒体200の接続方法が、USB接続(図1(a)に示す)である場合には(ステップS913)、USB機器のベンダーID(idVendor(製造者ID))が特定会社のものであるか否かが判断される(ステップS914)。USB機器のベンダーIDが特定会社(例えば、A社)のものである場合には(ステップS914)、USB機器のプロダクトID(idProduct(製品ID))が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS915)。例えば、USB機器のプロダクトIDが、「0330h〜033Fh」であることを所定条件とすることができる。USB機器のプロダクトIDが所定条件を満たす場合には(ステップS915)、USB機器のプロダクトI(iProduct(製品名))が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS916)。例えば、USB機器のプロダクトIが、「先頭の3バイトがCSM(Contents Storage Media)」であることを所定条件とすることができる。USB機器のプロダクトIが所定条件を満たす場合には(ステップS916)、ステップS910に戻る。すなわち、特定会社の特定製品である場合には、管理方式Bへの変更を奨励することができる。
【0088】
一方、ベンダーIDが特定会社のものでない場合(ステップS914)、プロダクトIDが所定条件を満たさない場合(ステップS915)、プロダクトIが所定条件を満たさない場合には(ステップS916)、ステップS918に進む。
【0089】
また、撮像装置100および記録媒体200の接続方法が、ネットワーク接続(図1(b)に示す)である場合には(ステップS913)、クライアント名が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS917)。例えば、「Photo Server」と一致することを所定条件とすることができる。クライアント名が所定条件を満たす場合には(ステップS917)、ステップS910に戻り、クライアント名が所定条件を満たさない場合には、ステップS918に進む。なお、ステップS902乃至S905、S907乃至S909、S911、S913乃至S917は、特許請求の範囲に記載の判定手順の一例である。
【0090】
なお、この例で示す処理手順の一部の条件のみを用いて判定処理を行うようにしてもよく、また、これらとは異なった組合せを用いて判定処理を行うようにしてもよい。
【0091】
図12は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順のうちの管理方式Aへの変更処理(図10に示すステップS920の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0092】
最初に、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され(ステップS921)、記録媒体200の空き容量が取得される(ステップS922)。
【0093】
続いて、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される(ステップS923)。具体的には、AVCHDのインデックスファイルやプレイリストファイルを保存しても大丈夫な空き容量があるか否かが判断される。例えば、1チャプタ当たり1KBの空き容量と、固定費が数クラスタ分の空き容量とが必要となる。記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には(ステップS923)、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われ(ステップS924)、管理方式Aへの変更処理の動作を終了する。
【0094】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には(ステップS923)、AVCHD規格のディレクトリ構造と、タイトルなしのインデックスファイルおよびムービーオブジェクトファイルとが作成される(ステップS925)。続いて、プレイリストファイルを作成する必要があるか否かが判断される(ステップS926)。すなわち、プレイリストファイルの作成は、必要に応じて行われる。具体的には、プレイリストファイル(MPL)が存在しない場合には、プレイリストファイルの作成が必要であると判断される。一方、プレイリストファイルが存在する場合には、クリップインフォメーションファイル(CPI)の中の属性情報が確認される。この確認の結果、AVCHD規格の規定によりプレイリストファイルを分ける必要がある条件が成立した場合には、プレイリストファイルの作成が必要であると判断される。
【0095】
プレイリストファイルを作成する必要がない場合には(ステップS926)、ステップS929に進む。一方、プレイリストファイルを作成する必要がある場合には(ステップS926)、プレイリストファイルが作成される(ステップS927)。続いて、作成されたプレイリストファイルが、インデックスファイルおよびムービーオブジェクトファイルに登録される(ステップS928)。すなわち、インデックスファイル(INDEX.BDM)およびムービーオブジェクトファイル(MOVIEOBJ.BDM)が更新される。
【0096】
続いて、AVCHDのストリームファイルと、DCFオブジェクト化されているクリップインフォメーションファイルとのそれぞれが、AVCHD規格の所定のディレクトリ下にファイル番号を付けた規格所定のファイル名にリネームされる。そして、リネームされた各ファイルがAVCHD規格の所定のディレクトリ下に移動される(ステップS929)。
【0097】
続いて、移動対象となったクリップインフォメーションファイルからストリームファイルの属性情報が取得され、取得された属性情報がファイル番号とともにプレイリストファイルに登録される(ステップS930)。続いて、全てのDCFオブジェクトについて移動処理が終了したか否かが判断される(ステップS931)。すなわち、DCFオブジェクトの数だけ、ステップS926乃至S930の移動処理が繰り返し行われる。全てのDCFオブジェクトについて移動処理が終了していない場合には(ステップS931)、ステップS926に戻る。一方、全てのDCFオブジェクトについて移動処理が終了した場合には(ステップS931)、DCIMディレトリが削除される(ステップS932)。この削除の際に、DCIMディレクトリ以下に残っているディレクトリやファイルも併せて消去される。そして、管理方式Aへの変更処理の動作を終了する。
【0098】
図13は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順のうちの管理方式Bへの変更処理(図10に示すステップS940の処理手順)の一例を示すフローチャートである。
【0099】
最初に、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され(ステップS941)、記録媒体200の空き容量が取得される(ステップS942)。
【0100】
続いて、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される(ステップS943)。具体的には、ファイルシステムのファイルエントリやディレクトリエントリのデータサイズを加味して必要な容量が足りるか否かが判断される。通常では、比較的小さい容量があれば、空き容量が必要十分であると判断される。記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には(ステップS943)、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われ(ステップS944)、管理方式Bへの変更処理の動作を終了する。
【0101】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には(ステップS943)、DCFディレクトリを作成する必要があるか否かが判断される(ステップS945)。すなわち、DCFディレクトリの作成は、必要に応じて行われる。具体的には、新規にDCFディレクトリの作成が必要な場合は、DCFディレクトリが存在しない場合、または、DCFディレクトリ番号が最大のディレクトリにDCFオブジェクトが9999個記録済みの場合である。
【0102】
DCFディレクトリを作成する必要がない場合には(ステップS945)、ステップS947に進み、DCFディレクトリを作成する必要がある場合には、DCFディレクトリが作成される(ステップS946)。続いて、AVCHDのストリームファイルと、これに対応するクリップインフォメーションファイルとがDCFオブジェクト化され、このDCFオブジェクト化された各ファイルがDCFディレクトリ下に移動される(ステップS947)。この場合には、MTSファイルおよびCPIファイルが同番のDCFファイル名にリネームして移動される。すなわち、拡張子については元のままを維持して、移動処理が行われる。
【0103】
続いて、全てのAVCHDのストリームファイルについて移動処理が終了したか否かが判断される(ステップS948)。すなわち、AVCHDのストリームファイルの数だけ、ステップS945乃至S947の移動処理が繰り返し行われる。全てのAVCHDのストリームファイルについて移動処理が終了していない場合には(ステップS948)、ステップS945に戻る。一方、全てのAVCHDのストリームファイルについて移動処理が終了した場合には(ステップS948)、AVCHDディレトリが削除される(ステップS949)。この削除の際に、AVCHDディレクトリ以下に残っているディレクトリやファイルも併せて消去される。そして、管理方式Bへの変更処理の動作を終了する。
【0104】
[記録媒体の初期化時のコンテンツ管理方式の選択例]
以上では、所定条件を満たす場合に、ユーザ操作によりコンテンツ管理方式を変更する例を示した。ここで、記録媒体の初期化時に、推奨する管理方式をユーザに提示し、メディア初期化の実行を促すことができる。そこで、以下では、記録媒体の初期化時に、記録媒体の属性や接続情報に基づいて、複数の管理方式から1つを選択し、この選択された管理方式を、推奨する管理方式としてユーザに提示し、メディア初期化の実行を促す例を示す。
【0105】
図14は、本発明の第1の実施の形態における記録制御部150による記録媒体の初期化時に管理方式の選択を行う際に用いられる操作画面例を示す図である。図14には、推奨する管理方式として管理方式Aを提示する場合における操作画面の一例(奨励管理方式通知画面420)を示す。奨励管理方式通知画面420は、例えば、記録媒体200が撮像装置100に接続され、ユーザによる初期化操作が行われた場合等に、表示制御部170により表示部180に表示される。
【0106】
奨励管理方式通知画面420は、「AVCHD」ボタン421と、「拡張AVCHD」ボタン422と、「実行」ボタン423とが設けられている。「AVCHD」ボタン421および「拡張AVCHD」ボタン422は、記録媒体200の初期化を行う際に押下されるボタンである。ここで、推奨する管理方式に対応するボタンには、太線の黒枠が付される。また、推奨する管理方式に関する説明が、管理方式説明欄424に表示される。図14に示す例では、推奨する管理方式が管理方式Aである場合を示す。すなわち、「AVCHD」ボタン421に太線の黒枠が付され、AVCHDに関する説明が管理方式説明欄424に表示される。
【0107】
「実行」ボタン423は、「AVCHD」ボタン421および「拡張AVCHD」ボタン422の何れかのボタンが押下された後に、初期化処理を実行させる指示を行うために押下されるボタンである。すなわち、「AVCHD」ボタン421および「拡張AVCHD」ボタン422の何れかのボタンが押下され、「実行」ボタン423が押下された場合には、選択された管理方式の初期化処理が開始される。
【0108】
このように、コンテンツの管理方式の選択操作が行われた場合には、制御部120が、その選択操作に応じた制御信号を記録制御部150に出力する。その制御信号を受け付けた場合には、記録制御部150は、受け付けた制御信号に応じた記録媒体200の初期化処理を行う。
【0109】
なお、この例では、記録媒体200の初期化時において、表示制御部170が奨励管理方式通知画面420を表示部180に表示させ、ユーザにより管理方式の選択操作がされた後に、その選択された管理方式の初期化処理を行う例を示した。ただし、例えば、ユーザによる選択操作を行わずに、自動的に奨励管理方式の初期化処理を開始するようにしてもよい。この場合には、初期化処理の開始を示す通知画面を表示させることにより、ユーザに初期化の対象となる管理方式を通知することができる。
【0110】
[撮像装置の動作例]
図15は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式の初期化処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0111】
最初に、初期化処理の対象となる記録媒体200における管理方式(現在の管理方式)が管理方式Aであるか否かが判断される(ステップS961)。現在の管理方式が管理方式Aである場合には(ステップS961)、ステップS970に進む。一方、現在の管理方式が管理方式Aでない場合には(ステップS961)、現在の管理方式が管理方式Bであるか否かが判断され(ステップS962)、現在の管理方式が管理方式Bである場合には、ステップS971に進む。
【0112】
また、現在の管理方式が管理方式Bでない場合には(ステップS962)、撮像装置100および記録媒体200の接続方法が判断される(ステップS963)。撮像装置100および記録媒体200の接続方法が、USB接続(図1(a)に示す)である場合には(ステップS963)、USB機器のベンダーID(idVendor)が特定会社のものであるか否かが判断される(ステップS964)。USB機器のベンダーIDが特定会社のものである場合には(ステップS964)、USB機器のプロダクトID(idProduct)が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS965)。USB機器のプロダクトIDが所定条件を満たす場合には(ステップS965)、USB機器のプロダクトI(iProduct)が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS966)。USB機器のプロダクトIが所定条件を満たす場合には(ステップS966)、ステップS971に進む。なお、これらの各所定条件は、図11に示す例と同様とすることができる。
【0113】
一方、ベンダーIDが特定会社のものでない場合(ステップS964)、プロダクトIDが所定条件を満たさない場合(ステップS965)、プロダクトIが所定条件を満たさない場合には(ステップS966)、ステップS970に進む。
【0114】
また、撮像装置100および記録媒体200の接続方法が、ネットワーク接続(図1(b)に示す)である場合には(ステップS963)、クライアント名が所定条件を満たすか否かが判断される(ステップS967)。クライアント名が所定条件を満たす場合には(ステップS967)、ステップS971に進み、クライアント名が所定条件を満たさない場合には、ステップS970に進む。なお、この所定条件は、図11に示す例と同様とすることができる。
【0115】
また、撮像装置100および記録媒体200の接続方法が、USB接続およびネットワーク接続の何れでもない場合には(ステップS963)、記録媒体200のメモリ容量が規定値以上であるか否かが判断される(ステップS968)。記録媒体200のメモリ容量が規定値以上でない場合(すなわち、記録媒体200のメモリ容量が規定値未満である場合)には(ステップS968)、ステップS970に進む。一方、記録媒体200のメモリ容量が規定値以上である場合には(ステップS968)、記録媒体200の種別がメモリカードであるか否かが判断される(ステップS969)。
【0116】
記録媒体200の種別がメモリカードである場合には(ステップS969)、推奨する管理方式を管理方式Aとする奨励管理方式通知画面(例えば、図14に示す奨励管理方式通知画面420)が表示部180に表示される(ステップS970)。一方、記録媒体200の種別がメモリカードでない場合には(ステップS969)、推奨する管理方式を管理方式Bとする奨励管理方式通知画面が表示部180に表示される(ステップS971)。
【0117】
続いて、奨励管理方式通知画面において選択された管理方式の初期化処理が行われ(ステップS972)、コンテンツ管理方式の初期化処理の動作を終了する。
【0118】
<2.第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、管理可能なコンテンツ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)を例にして説明した。本発明の第2の実施の形態では、管理可能なメタデータ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)を例にして説明する。なお、本発明の第2の実施の形態における撮像装置の機能構成については、図2に示す例と略同様である。このため、本発明の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。また、ファイル構成についても、本発明の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
【0119】
[コンテンツ管理フォーマットのデータ構造例および管理方式例]
図16は、本発明の第2の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成および管理方式の一例を示す図である。図16に示す例では、管理可能なメタデータ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)により管理されている画像コンテンツが1つの記録媒体に記憶されている例を示す。なお、管理方式Aについては、図3(a)に示す例と同一であるため、ここでの図示および説明を省略する。
【0120】
図16(a)には、管理方式Bにより管理されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す。図16(b)には、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式を概略的に示す。
【0121】
図16(b)では、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式511として、管理方式A(図3(a)に示す)および管理方式B(図16(a)に示す)を例にして説明する。
【0122】
管理方式Aは、管理仕様512に示すように、AVCHD規格に従ったコンテンツ管理フォーマットである。すなわち、管理方式Aでは、通常のAVCHD規格によってのみ動画コンテンツを管理する。
【0123】
管理方式Bは、管理仕様512に示すように、AVCHD規格の動画コンテンツのメタデータをAVインデックスのデータベースで管理するコンテンツ管理フォーマットである。なお、管理方式Aおよび管理方式Bは、互いに相互変換が可能である。
【0124】
また、メディア消費量513は、管理方式Aが「○(少ない)」であるのに対し、管理方式Bが「△(比較的多い)」である。また、コンテンツのメタデータ514は、管理方式Aが「少ない」のに対し、管理方式Bが「多い」である。
【0125】
このように、管理方式Aは、消費容量は小さいが、管理することができるメタデータが少ないという特徴を有する。これに対して、管理方式Bは、消費容量は大きいが、管理することができるメタデータが多いという特徴を有する。
【0126】
このため、本発明の第2の実施の形態では、ユーザにより利用されるメタデータの大小に応じて、管理方式を適宜変更して、記録媒体200に記憶されている各コンテンツおよびメタデータを管理する。
【0127】
次に、管理方式AおよびBにより管理されている画像コンテンツのファイル構成について説明する。なお、ディレクトリ「BDMV」301の下に配置されているディレクトリおよびファイルについては、図3(a)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0128】
ディレクトリ「AVCHD」300の下には、ディレクトリ「BDMV」301およびディレクトリ「AVF_INFO」501が配置される。
【0129】
ディレクトリ「AVF_INFO」501は、チャプタのGPS(Global Positioning System)情報、代表サムネイル画像、チャプタ内の顔情報(時刻/配置)等を管理するためのファイルが属するディレクトリである。例えば、管理方式Bに変更した場合には、管理対象となるメタデータの量によって異なるが、メディア消費量の増分として、1チャプタあたりおよそ数10KB〜1MB程度が増えることになる。
【0130】
ディレクトリ「AVF_INFO」501の直下には、ファイル「AVIN0001.INP」502およびファイル「AVIN0001.INT」503が配置される。
【0131】
ファイル「AVIN0001.INP」502は、AVストリームファイルのUI(User Interface)管理情報ファイルであり、記録された各ファイルの属性登録ファイルである。
【0132】
ファイル「AVIN0001.INT」503は、AVストリームファイルのUI管理情報ファイルであり、記録された各ファイルのサムネイル画像等を登録するファイルである。
【0133】
[撮像装置の動作例]
図17は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図13の変形例であり、管理方式Aから管理方式Bへの変更処理を行う場合における処理手順である。すなわち、この例では、変更要否確認画面において「変更する」ボタンが押下された後における処理手順を示す。
【0134】
最初に、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され(ステップS1001)、記録媒体200の空き容量が取得される(ステップS1002)。
【0135】
続いて、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される(ステップS1003)。具体的には、メタデータ管理ファイルを記録媒体200に記録するために必要となる容量が足りるか否かが判断される。例えば、1コンテンツ当たり100KBの空き容量が必要となる。記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には(ステップS1003)、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われ(ステップS1004)、管理方式Aへの変更処理の動作を終了する。
【0136】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には(ステップS1003)、メタデータ管理ファイルが作成される(ステップS1005)。すなわち、AVF_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが新規作成される。
【0137】
続いて、AVCHD規格のデータベースファイルからメタデータが取得される(ステップS1006)。例えば、MPLファイルからメタデータ(例えば、再生時間(Duration)、撮影日時情報)を取得することができる。
【0138】
続いて、取得されたメタデータが、メタデータ管理ファイルに当該チャプタの情報として登録される(ステップS1007)。
【0139】
続いて、記録媒体200の全てのコンテンツについて変更処理が終了したか否かが判断される(ステップS1008)。すなわち、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数だけ、ステップS1006およびS1007の変更処理が繰り返し行われる。記録媒体200の全てのコンテンツについて変更処理が終了していない場合には(ステップS1008)、ステップS1006に戻る。一方、記録媒体200の全てのコンテンツについて変更処理が終了した場合には(ステップS1008)、コンテンツ管理方式変更処理の動作を終了する。
【0140】
図18は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図12の変形例であり、管理方式Bから管理方式Aへの変更処理を行う場合における処理手順である。すなわち、この例では、変更要否確認画面において「変更する」ボタンが押下された後における処理手順を示す。
【0141】
メタデータ管理ファイルが削除される(ステップS1011)。すなわち、AVF_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが削除される。そして、コンテンツ管理方式変更処理の動作を終了する。
【0142】
このように、管理方式Bから管理方式Aへの変更処理を行う場合には、別の管理方式のメタデータ管理ファイルに情報を登録する必要がないため、削除のみでよい。
【0143】
<3.第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態では、管理可能なメタデータ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)の他の例について説明する。また、本発明の第3の実施の形態では、メタデータとして、画像に含まれる人物の顔の位置およびサイズを用いる例を示す。なお、本発明の第3の実施の形態における撮像装置の機能構成については、図2に示す例と略同様である。このため、本発明の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。また、ファイル構成についても、本発明の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
【0144】
[コンテンツ管理フォーマットのデータ構造例および管理方式例]
図19乃至図21は、本発明の第3の実施の形態における記録媒体200に記憶されている画像コンテンツのファイル構成および管理方式の一例を示す図である。図19および図20に示す例では、管理可能なメタデータ数の上限が異なる2つのコンテンツ管理フォーマット(管理方式Aおよび管理方式B)により管理されている画像コンテンツが1つの記録媒体に記憶されている例を示す。
【0145】
図19には、管理方式Aにより管理されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す。図20には、管理方式Bにより管理されている画像コンテンツのファイル構成の一例を示す。図21には、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式を概略的に示す。
【0146】
図21では、記録媒体200に記憶されている画像コンテンツを管理するためのコンテンツ管理フォーマットの管理方式541として、管理方式A(図19に示す)および管理方式B(図20に示す)を例にして説明する。
【0147】
管理方式Aは、管理仕様542に示すように、DCF規格の静止画コンテンツのメタデータをチャプタ情報ファイルで管理するコンテンツ管理フォーマットである。
【0148】
管理方式Bは、管理仕様542に示すように、DCF規格の静止画コンテンツのメタデータをAVインデックスのデータベースで管理するコンテンツ管理フォーマットである。なお、管理方式Aおよび管理方式Bは、互いに相互変換が可能である。
【0149】
また、メタデータ記録アクセス時間543は、管理方式Aが「短い」であるのに対し、管理方式Bが「長い」である。また、コンテンツのメタデータ544は、管理方式Aが「少ない」のに対し、管理方式Bが「多い」である。
【0150】
このように、管理方式Aは、高速処理を行うことができるが、管理することができるメタデータが少ないという特徴を有する。これに対して、管理方式Bは、高速処理を行うことができないが、管理することができるメタデータが多いという特徴を有する。
【0151】
このため、本発明の第3の実施の形態では、ユーザにより利用されるメタデータの大小に応じて、管理方式を適宜変更して、記録媒体200に記憶されている各コンテンツおよびメタデータを管理する。
【0152】
次に、管理方式AおよびBにより管理されている画像コンテンツのファイル構成について説明する。なお、ディレクトリ「BDMV」301の下に配置されているディレクトリおよびファイルについては、図3(a)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0153】
図19に示すディレクトリ「AVCHD」300の下には、ディレクトリ「BDMV」301およびディレクトリ「CAP_INFO」520が配置される。
【0154】
ディレクトリ「CAP_INFO」520は、画像に含まれる顔の位置およびサイズを1ペアとして記録するためのファイルが属するディレクトリである。例えば、顔の位置およびサイズとして、位置(x,y)およびサイズ(w,h)が2バイトずつ記録される。このように、管理方式Aでは、メタデータのデータサイズが小さいため、メタデータの記録時間が短く、高速連写が可能である。
【0155】
ディレクトリ「CAP_INFO」520の直下には、ファイル「CAP_INFO.DAT」521が配置される。ファイル「CAP_INFO.DAT」521は、画像に含まれる顔の位置およびサイズを1ペアとして記録するためのファイルである。
【0156】
図20に示すディレクトリ「AVCHD」300の下には、ディレクトリ「BDMV」301およびディレクトリ「AVF_INFO」530が配置される。
【0157】
ディレクトリ「AVF_INFO」530は、チャプタのGPS情報、代表サムネイル画像、チャプタ内の顔情報(時刻/配置)等を管理するためのファイルが属するディレクトリである。
【0158】
ディレクトリ「AVF_INFO」530の直下には、ファイル「AVIN0001.INP」531と、ファイル「AVIN0001.BNP」532と、ファイル「AVIN0001.INT」533とが配置される。
【0159】
ファイル「AVIN0001.BNP」532は、AVストリームファイルのUI管理情報ファイルであり、ファイル「AVIN****.INP」のバックアップファイルである。
【0160】
[撮像装置の動作例]
図22は、本発明の第3の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図13の変形例であり、管理方式Aから管理方式Bへの変更処理を行う場合における処理手順である。すなわち、この例では、変更要否確認画面において「変更する」ボタンが押下された後における処理手順を示す。
【0161】
最初に、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され(ステップS1021)、記録媒体200の空き容量が取得される(ステップS1022)。
【0162】
続いて、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される(ステップS1023)。具体的には、メタデータ管理ファイルを記録媒体200に記録するために必要となる容量が足りるか否かが判断される。例えば、1コンテンツ当たり100KBの空き容量が必要となる。このように、両方のデータベースが存在する期間が存在するため、空き容量をチェックしておく。記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には(ステップS1023)、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われ(ステップS1024)、管理方式Bへの変更処理の動作を終了する。
【0163】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には(ステップS1023)、AVF_INFO以下のメタデータ管理ファイルが作成される(ステップS1025)。すなわち、AVF_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが新規作成される。
【0164】
続いて、CAP_INFO.DATファイルからメタデータが取得される(ステップS1026)。メタデータとして、例えば、顔の位置(顔位置)およびサイズ(顔サイズ)が取得される。
【0165】
続いて、取得されたメタデータが、AVF_INFO以下のメタデータ管理ファイルに当該コンテンツの情報として登録される(ステップS1027)。
【0166】
続いて、記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了したか否かが判断される(ステップS1028)。すなわち、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数だけ、ステップS1026およびS1027の移動処理が繰り返し行われる。記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了していない場合には(ステップS1028)、ステップS1026に戻る。一方、記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了した場合には(ステップS1028)、CAP_INFO以下のメタデータ管理ファイルが削除される(ステップS1029)。すなわち、CAP_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが削除される。そして、コンテンツ管理方式変更処理の動作を終了する。
【0167】
図23は、本発明の第3の実施の形態における撮像装置100によるコンテンツ管理方式変更処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、図12の変形例であり、管理方式Bから管理方式Aへの変更処理を行う場合における処理手順である。すなわち、この例では、変更要否確認画面において「変更する」ボタンが押下された後における処理手順を示す。
【0168】
最初に、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数が取得され(ステップS1031)、記録媒体200の空き容量が取得される(ステップS1032)。
【0169】
続いて、記録媒体200の空き容量が必要十分であるか否かが判断される(ステップS1033)。具体的には、メタデータ管理ファイルを記録媒体200に記録するために必要となる容量が足りるか否かが判断される。例えば、1コンテンツ当たり100KBの空き容量が必要となる。このように、両方のデータベースが存在する期間が存在するため、空き容量をチェックしておく。記録媒体200の空き容量が必要十分でない場合には(ステップS1033)、エラー画面が表示部180に表示され、エラー処理が行われ(ステップS1034)、管理方式Aへの変更処理の動作を終了する。
【0170】
また、記録媒体200の空き容量が必要十分である場合には(ステップS1033)、CAP_INFO以下のメタデータ管理ファイルが作成される(ステップS1035)。すなわち、CAP_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが新規作成される。
【0171】
続いて、AVF_INFOのファイルからメタデータが取得される(ステップS1036)。メタデータとして、例えば、顔の位置(顔位置)およびサイズ(顔サイズ)が取得される。
【0172】
続いて、取得されたメタデータが、CAP_INFO以下のメタデータ管理ファイルに当該コンテンツの情報として登録される(ステップS1037)。
【0173】
続いて、記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了したか否かが判断される(ステップS1038)。すなわち、記録媒体200に記憶されているコンテンツの数だけ、ステップS1036およびS1037の移動処理が繰り返し行われる。記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了していない場合には(ステップS1038)、ステップS1036に戻る。一方、記録媒体200の全てのコンテンツについて移動処理が終了した場合には(ステップS1038)、AVF_INFO以下のメタデータ管理ファイルが削除される(ステップS1039)。すなわち、AVF_INFOディレクトリと、この下のデータベースファイルとが削除される。そして、コンテンツ管理方式変更処理の動作を終了する。
【0174】
このように、本発明の第2および第3の実施の形態では、コンテンツ管理フォーマットを変更する場合に、制御部120が、実データファイルに関する属性情報の移動処理を行う制御を行う。すなわち、制御部120は、変更前のコンテンツ管理フォーマットにより管理されているコンテンツのうち、実データファイルに関する属性情報が他の記録フォーマットにより管理されるようにその属性情報の移動処理を行う制御をする。
【0175】
以上で示したように、本発明の実施の形態によれば、コンテンツ管理フォーマットが複数存在する場合に、異なる特性に応じて記録媒体(メディア)を有効に利用することができる。例えば、近年では、メディアの大容量化やメディアを取り扱うアプリケーションが多様化している。このため、同一種別のメディアであっても、容量やコンテンツ管理数等の条件に応じて、コンテンツ管理フォーマットを容易に切り替えることにより、それぞれの管理フォーマットの特性に応じたメディアの有効利用をすることができる。また、例えば、大容量ストレージを用いてバックアップ処理を行う場合には、コンテンツ数の上限を意識することなく、その大容量ストレージの容量いっぱいまでバックアップを行うことができる。このように、本発明の実施の形態によれば、複数の管理方式が存在する場合に、適切な管理方式への切り替えを容易に行うことができる。
【0176】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【0177】
また、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
【符号の説明】
【0178】
10、40 メモリカードリーダライタ
20、50 USBケーブル
30 パーソナルコンピュータ
60 LANケーブル
100 撮像装置
110 操作受付部
120 制御部
130 コンテンツ入力部
140 撮像部
150 記録制御部
160 記録媒体I/F
170 表示制御部
180 表示部
200 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記憶される複数のコンテンツについて複数の記録フォーマットのうちの何れかの記録フォーマットにより管理するコンテンツ管理部と、
特定操作が行われた場合または一定条件を満たす場合に前記記録媒体に記憶されている各コンテンツが管理されている記録フォーマット以外の他の記録フォーマットにより前記各コンテンツが管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記一定条件は、前記記録媒体の記録容量に関する情報と前記記録媒体の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係により特定される条件であり、
前記制御部は、前記記録媒体の記録容量に関する情報と前記記録媒体の記憶対象となる複数のコンテンツの数との関係が前記一定条件を満たす場合に特定記録フォーマットにより前記各コンテンツが管理されるように前記変更を行う制御をする
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の記録フォーマットは、管理対象となるコンテンツの上限数が互いに異なる記録フォーマットであり、
前記特定記録フォーマットは、前記情報処理装置以外の他の装置を用いた再生に関する互換性が低く、他の記録フォーマットよりも管理対象となるコンテンツの数が多い記録フォーマットであり、
前記特定記録フォーマット以外の他の記録フォーマットは、前記情報処理装置以外の他の装置を用いた再生に関する互換性が高く、前記特定記録フォーマットよりも管理対象となるコンテンツの数が少ない記録フォーマットである
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記録媒体を接続するためのインターフェースをさらに具備し、
前記一定条件は、前記インターフェースを介した前記記録媒体との接続方法により特定される条件であり、
前記制御部は、前記インターフェースを介した前記記録媒体との接続方法が前記一定条件を満たす場合に特定記録フォーマットにより前記各コンテンツが管理されるように前記変更を行う制御をする
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、変更前の記録フォーマットにより管理されている各コンテンツのうち実データファイルおよびこれに関する属性情報を一対として当該一対の実データファイルおよび属性情報が前記他の記録フォーマットにより管理されるように当該一対の実データファイルおよび属性情報の移動処理を行う制御をする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する場合に、変更前の記録フォーマットにより管理されているコンテンツのうち実データファイルに関する属性情報が前記他の記録フォーマットにより管理されるように当該属性情報の移動処理を行う制御をする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コンテンツ管理部は、前記変更が行われた後に追加されるコンテンツについては前記他の記録フォーマットにより管理する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
記録媒体を接続するためのインターフェースと、
前記記録媒体に記憶される複数のコンテンツについて複数の記録フォーマットのうちの何れかの記録フォーマットにより管理するコンテンツ管理部と、
前記インターフェースを介した前記記録媒体との接続方法が一定条件を満たす場合に前記記録媒体に記憶される各コンテンツが特定記録フォーマットにより管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを決定して初期化処理を行うように制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
【請求項9】
特定操作が行われたか否かまたは一定条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記特定操作が行われた場合または前記一定条件を満たす場合には、前記記録媒体に記憶されている各コンテンツが管理されている記録フォーマット以外の他の記録フォーマットにより前記各コンテンツが管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する制御を行う制御手順と
を具備する情報処理方法。
【請求項10】
特定操作が行われたか否かまたは一定条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記特定操作が行われた場合または前記一定条件を満たす場合には、前記記録媒体に記憶されている各コンテンツが管理されている記録フォーマット以外の他の記録フォーマットにより前記各コンテンツが管理されるように当該各コンテンツの管理対象となる記録フォーマットを変更する制御を行う制御手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−3807(P2012−3807A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137793(P2010−137793)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】