説明

情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム

【課題】 デバイスが提供するウェブページのうち、ユーザが所望する機能の設定用のウェブページに簡単にアクセスできるようにする。
【解決手段】 情報処理装置は、特定の機能を実行するデバイスを表示装置に表示させ、表示されたデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成する。そして、生成されたURLを、前記情報処理装置が備えるウェブブラウザに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してデバイスと通信可能な情報処理装置及び情報処理装置の制御方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機等のデバイスは、プリント、コピー、スキャン、ファックスなど、様々な機能を提供する。これらの機能をユーザが利用するために、予め各機能に関する必要な設定をデバイスに対して行っておく必要がある。例えば、デバイスにおいてスキャンして得られた画像データを電子メールに添付ファイルとして添付し、ネットワーク上の装置に送信する機能を利用するためには、予めそのデバイスにメールサーバの設定等を行う必要がある。
【0003】
これらの設定処理を簡易化するために、デバイスがウェブサーバ機能を備え、各種設定を行う為のウェブページを生成し、ネットワーク上のPCが備えるウェブブラウザを操作することによってデバイスの各種設定処理を可能にした技術がある。(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−7095
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術によれば、ユーザは自分のPCを操作してデバイスに必要な初期設定を行うことが可能になるため便利である。しかしながら、通常、ウェブページはURLによって一意に識別されるため、ユーザは所望のウェブページをウェブブラウザに表示させるために、そのウェブページのURLを知っていなければならなかった。または、特定のウェブページ(例えばトップページ)を表示した後、ユーザが所望のウェブページにたどり着くためには、数々のリンクを辿って探さなくてはならなかった。更には、利用したい機能に対してどのような初期設定を行う必要があるのかわからないユーザがいた場合には、その設定用のウェブページには一向にたどり着くことができなかった。
【0006】
このように、上記従来の技術では、デバイスが提供する機能に対する必要な設定に関して詳しくないユーザや、ウェブブラウザの操作に不慣れなユーザにとっては、必ずしも使い易いものとは言えなかった。
【0007】
本発明はこのような問題に対してなされたものであり、デバイスが提供するウェブページのうち、ユーザが所望する機能の設定用のウェブページに簡単にアクセスできるようにすること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、特定の機能を実行するデバイスを表示装置に表示させる表示制御手段と、前記表示装置に表示されたデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成されたURLを、前記情報処理装置が備えるウェブブラウザに通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デバイスが提供するウェブページのうち、ユーザが所望する機能の設定用のウェブページに簡単にアクセスできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施例のネットワークシステム構成を示す図である
【図2】本実施例のクライアントPCのハードウェア構成を示す図である
【図3】本実施例のクライアントPCのソフトウェア構成図を示す図である
【図4】本実施例のクライアントPCのアプリケーションの処理フローである
【図5】実施例1の表示画面の例である
【図6】実施例2の表示画面の例である
【図7】実施例3の表示画面の例である
【図8】実施例4の表示画面の例である
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0012】
<実施例1>
図1は、本実施例のネットワークシステムの構成を示す図である。図1に示すネットワークシステムは、情報処理装置としてのクライアントPC10、20と、ネットワークデバイス30、40、50によって構成される。各クライアントPCと各ネットワークデバイスは、ネットワーク60を介して相互に通信可能となっている。クライアントPC10,20は、パーソナルコンピュータや、携帯電話等の情報処理装置である。ネットワークデバイス30,40,50は、ウェブページを生成してウェブブラウザに提供するウェブサーバ機能を備えたプリンタ、スキャナ、複写機、複合機等であり、テレビやビデオ等のAV機器やルータ等の機器であってもよい。また、ネットワーク60は、LAN(local Area Network),WAN(Wide Area Network)又は無線ネットワークであってもよい。
【0013】
本実施例において、ネットワークデバイス30とネットワークデバイス40は製品名が「AAA」であり、ネットワークデバイス50は製品名が「BBB」であるとする。製品名とは機種毎にメーカーがつけた名称であり、ユーザが変更することはできない。一方、「ネットワークデバイス30」「ネットワークデバイス40」「ネットワークデバイス50」はそれぞれユーザが任意に設定可能なデバイス名である。
【0014】
本実施例において、ネットワークデバイス30、40、50は全て、電子メール送信機能を備えるものとする。電子メール送信機能とは、ネットワークデバイスが保持するデータを電子メールに添付してネットワークに送信する機能である。電子メールに添付して送信されるデータは、ネットワークデバイスが備えるスキャナによって生成された画像データや、ネットワークデバイスが備える記憶部に予め記憶されている画像データや各種のデータである。
【0015】
図2は、本実施例のクライアントPC10,20(以降、これらをまとめてクライアントPCと呼ぶ)のハードウェア構成を示す図である。クライアントPCは、ROM202もしくはハードディスク(HD)211に記憶された、あるいはフロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FD)212や不図示のCD−ROM、DVD−ROMより供給されるプログラムを実行するCPU201を備える。
【0016】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や不図示のポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。206はCRTコントローラ(CRTC)で、表示装置としてのCRTディスプレイ(CRT)210の表示を制御する。207はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム、種々のアプリケーション、所定のファイル等を記憶するハードディスク(HD)211およびFD212や不図示のCD−ROM、DVD−ROMとのアクセスを制御する。208はネットワークインターフェースカード(NIC)で、ネットワーク60を介して、ネットワークデバイスと双方向にデータをやり取りする。
【0017】
図3は、本実施例のクライアントPCが備える記憶部(ROM202やハードディスク211)に記憶されるソフトウェア構成を示す図である。本実施例のクライアントPCは、ウェブサーバにアクセスし、ウェブページを取得し、表示装置(CRTディスプレイ210)上にウェブページを表示する機能を備えるウェブブラウザ101を有する。更に、アプリケーション102を有する。このアプリケーション102は、URL生成部1021、UI制御部(表示制御部)1022、デバイス情報取得部1023、表示条件1024を有し、後述する処理を実行する。本実施例においてアプリケーション102は、ネットワークデバイスが備える機能のうち、電子メール送信機能のための設定をユーザに行わせるためのアプリケーションである。アプリケーション102は、CD−ROMやDVD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク等に格納されて、クライアントPCに供給され、DKC107によってクライアントPCにインストールされた後に実行される。又はネットワークを介して外部装置から取得可能であってもよい。
【0018】
図4を用いて、本実施例のクライアントPCが有するアプリケーション102によって実行される処理を説明する。図4の各ステップは、クライアントPCに格納されたアプリケーション102のプログラムをCPU201が実行することによって処理される。
【0019】
クライアントPCにおいてアプリケーション102が起動されると、まずステップS401において、CPU201は、アプリケーション102の初期画面を表示部(CRTディスプレイ210)に表示させる。表示される初期画面では、このアプリケーションが、電子メール送信機能を使用可能にするための設定を行う為のアプリケーションである旨を示す表示や、使用にあたっての注意事項などが表示される。また、初期画面のなかの特定のボタンをユーザが選択することによって、ネットワークデバイスの検索処理を開始させることができるようになっている。この特定のボタンがユーザによって選択されるとステップS402へ進む。ステップS402においてCPU201は、ネットワークデバイスの検索処理の開始指示を受信する。そしてステップS403において、検索処理を実行する。具体的には、クライアントPCは、ネットワーク60に接続されるネットワークデバイスにデバイス情報の応答を求める、検索要求パケットを所定のプロトコルに基づいて送信する。検索要求パケットの送信方法はブロードキャストやマルチキャストを用いてもよいし、所望のネットワークデバイスのIPアドレス(ネットワークにおける識別情報)が分かっている場合にはIPアドレスを指定したユニキャストによって送信してもよい。この検索要求パケットを受信したネットワークデバイスは、自身のデバイス情報をクライアントPC宛てに応答する。このとき送信されるデバイス情報には、デバイス名や製品名、IPアドレスや設置場所情報が含まれている。本実施例では、ネットワークデバイス30からは、デバイス名「ネットワークデバイス30」、製品名「AAA」等が送信される。また、ネットワークデバイス40からは、デバイス名「ネットワークデバイス40」、製品名「AAA」等が送信され、ネットワークデバイス50からは、デバイス名「ネットワークデバイス50」、製品名「BBB」等が送信される。尚、送信されるデバイス情報には、ネットワークデバイスが備える機能を示す情報や状態情報など、その他の情報が含まれていてもよい。
【0020】
ステップS404において、デバイス情報取得部1023は、検索要求パケットに対する応答としてネットワークデバイスから送信されたデバイス情報を受信する。その後S405において、CPU201は、受信したデバイス情報と、表示条件1024とを比較し、検索結果として表示する表示対象となるデバイスの特定を行う。本実施例において、製品毎に、電子メール送信機能を使用可能にするための設定用のウェブページ(以下、電子メール送信機能の設定用のウェブページと呼ぶ)を備えているものと備えていないものがあるとする。そして、製品名「AAA」の製品は、電子メール送信機能の設定用のウェブページを備えており、製品名「BBB」の製品は、電子メール送信機能の設定用のウェブページを備えていないとする。表示条件1024には、この情報が保持されている。即ち、電子メール送信機能の設定用のウェブページを備える製品の製品名(製品名「AAA」)が保持されている。S405では、受信したデバイス情報に含まれる製品名と表示条件1024に保持される製品名とを比較し、一致したネットワークデバイスのみを表示対象としてのデバイスとして特定する。即ち、電子メール送信機能の設定用のウェブページを備えるネットワークデバイスのみを表示対象としてのデバイスとして特定する。本実施例の場合には、ネットワークデバイス30とネットワークデバイス40が表示対象のデバイスとして特定されることになる。
【0021】
ステップS406においてUI制御部1022は、S405で特定されたネットワークデバイスを一覧表示する画面を表示部に表示させる。図5はこのとき表示される一覧表示画面の例である。図5の例では、501に、ネットワークデバイス30とネットワークデバイス40のデバイス名とIPアドレスが一覧表示されている。また、再検索ボタン502が表示され、このボタンを押下することにより、ステップS403に戻り、再度ネットワークデバイスを検索することが可能である(ステップS407)。
【0022】
ステップS408において、CPU201は、ユーザが一覧表示画面から任意のネットワークデバイスを選択し、その後「設定ページを表示」ボタン503を押下するのに応じて、ユーザに選択された1つのネットワークデバイスを特定する。S409において、URL生成部1021は、S408で特定されたネットワークデバイスのIPアドレスを基に、そのネットワークデバイスが備える「電子メール送信機能の設定用のウェブページ」にアクセスするためのURLを生成する。具体的には、URL生成部1021は、特定されたネットワークデバイスのIPアドレスに、予め決められたパス情報「email_setting」を付加する。これによりhttp://<IPアドレス>/email_setting.htmlというURLを生成する。そして、生成したURLをウェブブラウザ101に通知し、ウェブブラウザにこのURLへのアクセスを依頼する。尚、本例では、URLを作成するルールは、予め決められたパス情報を付加するものであったが、予め決められたポート番号を付加する方法であったり、その他のものであってもよい。
以上の処理を行うと、アプリケーション102の処理は終了する。
【0023】
その後クライアントPCのウェブブラウザ101は、ステップS410で通知されたURLへアクセスし、該当するウェブページをネットワークデバイスから取得し、表示部に表示する。つまり電子メール送信機能の設定用のウェブページがクライアントPCに表示される。電子メール送信機能の設定用のウェブページは、例えば、SMTPサーバ等のメールサーバの入力欄やSMTP認証の設定入力欄や、宛先電子メールアドレスのアドレス帳編集欄が設けられているものである。ユーザはクライアントPCのウェブブラウザを操作し、この電子メール送信機能の設定用のウェブページから、所望の設定を行うことができるようになる。
【0024】
このように本実施例では、アプリケーション102を起動し、検索されたデバイスから所望のデバイスを選択するだけで、そのデバイスに行うべき設定用のウェブページが自動的に表示される。従って、ネットワークデバイスが備える電子メール送信機能の設定を行うにあたって、ユーザがその設定用のウェブページのURLを事前に知っておく必要がなくなる。また、ウェブブラウザを用いてネットワークデバイスが提供するウェブページのトップページ(又は任意のページ)を表示した後に、リンクを辿って電子メール送信機能の設定用のウェブページを探す必要もなくなる。
【0025】
<実施例2>
上記実施例1では、電子メール送信機能の設定用のウェブページを例とし、ネットワークデバイスがある特定の機能に対する設定用のウェブページを持っている場合を説明した。実施例2では、ネットワークデバイスが、複数の機能それぞれに対する別々の設定用のウェブページを持っている場合を例に説明する。以下の説明では、実施例1との差分について説明を行う。
【0026】
実施例2では、図1のネットワークシステムにおけるネットワークデバイス30は、デバイス名が「ネットワークデバイス30」で、製品名が「XXX」であるとする。そして、製品名XXXの製品は、コピー機能の設定用のウェブページと、電子メール送信機能の設定用のウェブページと、FAX機能の設定用ウェブページを備えるものとする。また、図1のネットワークシステムにおけるネットワークデバイス40は、デバイス名が「ネットワークデバイス40」で、製品名が「YYY」であるとする。そして、製品名YYYの製品は、コピー機能の設定用のウェブページと、電子メール送信機能の設定用のウェブページを備え、FAX機能の設定用ウェブページを備えていないものとする。また、図1のネットワークシステムにおけるネットワークデバイス50は、デバイス名が「ネットワークデバイス50」で、製品名が「ZZZ」であるとする。そして、製品名ZZZの製品は、コピー機能の設定用のウェブページを備え、電子メール送信機能の設定用のウェブページと、FAX機能の設定用ウェブページを備えていないものとする。
【0027】
実施例2においても、実施例1の図4で示すフローチャートに従い、クライアントPCが備えるアプリケーション102は処理を行う。ただし実施例2においては、ステップS406において表示される一覧表示画面が、図6に示す画面になる。即ち、「COPY」ボタン601、「Email」ボタン602、「FAX」ボタン603(機能ボタン)が表示されている。そして、これらのボタンをユーザが選択するのに応じて、一覧表示領域604に表示されるネットワークデバイスが、選択されたボタンの機能に対応する設定用のウェブページを備えるデバイスのみに切り替わっていく。
【0028】
つまり、実施例2では、601〜603のボタン(機能ボタン)が押下されるたびに、図4のステップS405の処理が行われることになる。例えば、COPYボタン601が押下されると、CPU201は表示条件1024を参照して、コピー機能の設定用のウェブページを備える製品はXXX,YYY,ZZZであることを識別する。そして、各ネットワークデバイスから取得したデバイス情報に含まれる製品名と比較して、表示対象とするネットワークデバイスを特定する。図6の例は、ユーザによってEmailボタン602が押下された場合に表示される画面の例である。この画面では、電子メール送信機能の設定用ウェブページを備える製品XXX,YYYに対応するネットワークデバイス30とネットワークデバイス40のみが一覧表示されている。
【0029】
そしてユーザが何れかのネットワークデバイスを選択し、「設定ページを表示」ボタン605を押下すると、URL生成部1021がURLを生成する。実施例2では、機能ボタンによって選択されている機能に応じて、異なるURLが生成されることになる。例えば、COPYボタン601が選択されている場合には、予め決められたパス情報「copy_setting」をIPアドレスに付加して、http://<IPアドレス>/copy_setting.htmlというURLを生成する。また、Emailボタン602が選択されている場合には、予め決められたパス情報「email_setting」をIPアドレスに付加して、http://<IPアドレス>/email_setting.htmlというURLを生成する。また、FAXボタン603が選択されている場合には、予め決められたパス情報「fax_setting」をIPアドレスに付加して、http://<IPアドレス>/fax_setting.htmlというURLを生成する。
【0030】
このように、ネットワークデバイスが、複数の機能それぞれに対する別々の設定用のウェブページを持っている場合には、設定用のウェブページを持っていないデバイスが誤って選択されてしまうことがないように、機能毎に一覧表示する。また、同じネットワークデバイスが、機能ごとに異なるURLによって設定用ウェブページを備えていても、それらに対応するようにURLが自動的に生成されるので、ユーザは簡単に所望のウェブページを閲覧できる。
【0031】
尚、上記の例では、ネットワークデバイスが、複数の機能それぞれに対する別々の設定用のウェブページを持っている場合に対応するために、検索結果一覧画面内に機能ボタン601〜603を設けた。そして機能ボタンが選択されるたびに、それに応じて、一覧表示に表示されるネットワークデバイスが変わっていく構成とした。しかし別の方法をとることも可能である。
【0032】
図7(1)は、ネットワークデバイスが、複数の機能それぞれに対する別々の設定用のウェブページを持っている場合に対応するための図6とは別の方法の表示例である。図7の例では、S406において表示される画面において、機能ボタン601〜603を設ける代わりに、設定ページ特定ボタン701〜703を設けた。そして一覧表示領域704には、ネットワークデバイス30〜50の全てが表示されるようにした。ユーザが何れかのネットワークデバイスを選択し、その上で設定ページ特定ボタン701〜703のいずれかを選択すると、CPU201は、選択されたデバイスが、選択された設定用ウェブページを備えているかどうかを判断する。備えていると判断された場合には、URL生成部1021がURLを生成する。このときの生成方法は、上述の通りである。一方、備えていないと判断された場合には、図7(2)の画面を表示する。図7(2)の画面では、選択されたネットワークデバイスが、選択された設定用ウェブページを備えていないことをユーザに知らせるために表示する。図7の例は、図7(1)の画面においてユーザがネットワークデバイス40を選択し、且つ、「FAX設定ページを表示」ボタン703を押下した場合の例である。上述したように、ネットワークデバイス40は、FAX機能の設定用ウェブページを備えていないため、図7(2)の画面を表示することによって、ユーザにその旨を通知している。尚、この場合の判断も、表示条件1024に保持された製品の情報と、各ネットワークデバイスから受信したデバイス情報のうちの製品名とを比較することによって行われる。
【0033】
<実施例3>
上記実施例は何れも、ネットワークデバイスが、ある機能を使用可能にするための設定用のウェブページを備え、クライアントPCから簡単にそのウェブページへアクセスするための構成について説明した。本実施例では実施例1、2に加えて、ネットワークデバイスが、エラーに対する対処法を示すエラー情報用ウェブページを備える場合の例を説明する。以下の説明では、実施例1や2との差分について説明する。
【0034】
本実施例では、実施例1と同じく、ネットワークデバイス30とネットワークデバイス40は製品名が「AAA」であり、ネットワークデバイス50は製品名が「BBB」であるとする。そしてそれぞれ「ネットワークデバイス30」「ネットワークデバイス40」「ネットワークデバイス50」をデバイス名とする。そして、製品名AAAの製品は、エラー情報用ウェブページを備えた製品であり、製品名BBBの製品は、エラー情報用ウェブページを備えていない製品であるとする。
【0035】
本実施例でも図4のフローチャートに従って、クライアントPCはデバイスを検索する。本実施例では、S404において受信するデバイス情報に、現在ネットワークデバイスにエラーが発生していることを示すエラー情報を含む。エラー情報は、エラーが発生しているか否か、及び発生しているエラーを特定するための情報であるエラーコードを含んでいる。
【0036】
クライアントPCのCPU201は、エラー情報を含んだデバイス情報を受信すると、検索に応答したデバイスの中から、エラーが発生しているデバイスであり、且つエラー情報用ウェブページを備えるデバイスを特定する。そして、特定されたデバイスを表示対象のデバイスとする。ネットワークデバイスがエラー情報用ウェブページを備えるか否かは、表示条件1024で保持される製品名の情報を用いて判断する。本実施例において表示条件1024は、エラー情報用ウェブページを備える製品の製品名を保持している。
【0037】
本実施例において、ネットワークデバイス30ではエラーが発生しておらず、ネットワークデバイス40と50でエラーが発生していた場合には、S405において表示対象のデバイスとしてネットワークデバイス40のみが特定されることになる。ネットワークデバイス30はエラーが発生しておらず、ネットワークデバイス50はエラーが発生しているがエラー情報用ウェブページを備えていないからである。
【0038】
図8(1)は、本実施例においてアプリケーション102の処理によってクライアントPCに表示される画面の例である。上述したように、一覧表示領域801には、現在エラーが発生しており、尚且つエラー情報用ウェブページを備えるネットワークデバイスが表示される。ユーザがこの中からネットワークデバイスを選択し、「対応方法を確認」ボタン802を押下すると、図8(2)の画面が表示される。図8(2)の画面では、図8(1)で選択されたネットワークデバイスで現在発生しているエラーの内容(エラーコードと分類)が表示される。この表示を確認し、ユーザは、エラーの対処法を参照したいエラーを選択することができる。図8(2)の画面において何れかのエラーが選択され、OKボタンが押下されると、URL生成部1021は、対応するエラーのエラー情報用のウェブページにアクセスするためのURLを生成する。尚、発生しているエラーが1つだけの場合には、図8(2)の表示を省略して、ボタン802が押下されるのに応じて、URLの生成を開始してもよい。
【0039】
URL生成部1021は、特定されたネットワークデバイスのIPアドレスに、予め決められたパス情報「error」を付加することにより、http://<IPアドレス>/error.htmlというURLを生成する。そして、生成したURLをウェブブラウザ101に通知し、ウェブブラウザにこのURLへのアクセスを依頼する。尚、エラーコード毎に、エラー情報用のウェブページを変えるようにした場合には、パス情報「error/<エラーコード>」を付加して、例えばhttp://<IPアドレス>/error/301.htmlというURLを生成してもよい。
【0040】
このURLの通知を受けたウェブブラウザ101は、このURLにアクセスすることによってネットワークデバイスからエラー情報用のウェブページを取得し、表示する。これにより、ユーザは、ネットワークデバイスでエラーが発生した際に、クライアントPCのウェブブラウザを使ってエラーの内容やその対処法を確認することができる。そして、そのためのウェブページのURLを事前に知っておく必要や、リンクを辿ってそのページを探す必要もなくなる。
【0041】
尚、上記実施例1〜3は、それぞれ任意に組み合わせることが可能である。また、上記実施例に限らず様々な変更が可能である。例えば、上記実施例では、各ネットワークデバイスが特定のウェブページを備えているか否かの判断を、製品名によって行っていた。つまり、特定のウェブページを備えている製品の製品名をアプリケーション102の表示条件1024が事前に保持しており、その情報を基に判断していた。しかし、検索に対する応答としてデバイスから取得するデバイス情報の中に、特定のウェブページを備えているか否かを示す情報を含めるようにしてもよい。又は、検索を行う際の検索条件として、特定のウェブページを備えているネットワークデバイスのみが応答するようにしてもよい。
【0042】
また、上記実施例では、アプリケーション102自身はウェブブラウザの機能を備えないソフトウェアとして提供される例を説明したが、アプリケーション102がウェブブラウザの機能を備えるようにしてもよい。即ち、アプリケーション102が、URL生成部1021によって生成したURLを使って、ウェブページを取得するようにしてもよい。そして、アプリケーション102が、取得したウェブページ(例えばHTMLファイル)を解析し、クライアントPCが備える表示部に表示させるようにしてもよい。こうすることにより、ウェブブラウザ101を備えていないクライアントPCにおいても、上記実施例と同様の機能が達成できるようになる。
【0043】
また、図5〜図8の検索結果の表示画面においても、非対応のネットワークデバイスを非表示にしたが、表示はするものの選択不可能にしたり、グレーアウトで表示する等の表示方法を用いてもよい。その場合には、ネットワークデバイスの存在にユーザが気付くことができる。
【0044】
更には、図5〜図8の検索結果の表示画面において、既に特定の機能の設定が済んでいるネットワークデバイスを、表示対象から外すようにしてもよい。そうすることで、ユーザが誤って既に設定済みのネットワークデバイスを選択してしまうことを防ぐことができる。特に、同じデバイス名が登録されているネットワークデバイスが複数存在する場合には、ユーザが所望の(特定の機能の設定が未設定の)ネットワークデバイスを選び易くなる。
【0045】
また、上記実施例では、設定用のウェブページに対応する機能の例として電子メール送信機能やコピー機能、ファックス機能を例に挙げたが、それ以外の機能に関しても同様に適用可能であることは言うまでもない。例えばFTP送信機能、SMB送信機能、IFAX送信機能、プリント機能、スキャン機能等である。
【0046】
<その他の実施例>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0047】
201 CPU
202 ROM
203 RAM
102 アプリケーション
1021 URL生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
特定の機能を実行するデバイスを表示装置に表示させる表示制御手段と、
前記表示装置に表示されたデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成されたURLを、前記情報処理装置が備えるウェブブラウザに通知する通知手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
ネットワークに接続された複数のデバイスそれぞれからデバイス情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得されたデバイス情報に基づいて、前記複数のデバイスのうち、前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを備えるデバイスを特定する特定手段と、
を更に有し、
前記表示制御手段は、前記特定手段によって特定されたデバイスを前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記デバイス情報は、デバイスのIPアドレスを含み、前記表示制御手段は、デバイスのIPアドレスを前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成手段は、選択されたデバイスのIPアドレスに予め決められた所定の情報を付加することによって、URLを生成することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記表示装置に表示されたデバイスがユーザによって選択され、且つ特定の機能が選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち選択された特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、エラーが発生しているデバイスを前記表示装置に表示させ、
前記生成手段は、前記表示装置に表示されたエラーが発生しているデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち当該デバイスで発生しているエラーに関する情報を表示するためのウェブページを示すURLを生成することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置が備えるウェブブラウザは、前記通知手段によって通知されたURLにアクセスし、当該URLに対応するウェブページをデバイスから取得し、前記表示装置に取得したウェブページを表示させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置であって、
特定の機能を実行するデバイスを表示装置に表示させる表示制御手段と、
前記表示装置に表示されたデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成されたURLにアクセスし、当該URLに対応するウェブページを取得する取得手段と、
を有し、
前記表示制御手段は、前記取得手段によって取得されたウェブページを前記表示装置に表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置の制御方法であって、
特定の機能を実行するデバイスを表示装置に表示させる表示制御ステップと、
前記表示装置に表示されたデバイスがユーザによって選択されるのに応じて、選択されたデバイスが提供するウェブページのうち前記特定の機能を使用可能にするための設定を行う設定用のウェブページを示すURLを生成する生成ステップと、
前記生成ステップによって生成されたURLを、前記情報処理装置が備えるウェブブラウザに通知する通知ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の制御方法の各ステップを、コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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