説明

情報処理装置、情報検索方法、プログラム及び記憶媒体

【課題】 情報処理装置接続状況を判定する判定情報を提供することでアクセス操作の無駄を無くし、アクセス操作の確実性を向上させること。
【解決手段】 入力された検索条件に基づいて、ネットワーク上で電子化情報の検索が可能な情報処理装置は、他の情報処理装置の情報データベースに格納されている電子化情報の種別に関する情報及び他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を含む検索インデックスを作成する検索インデックス作成部と、作成された検索インデックスの内容を、一定時間毎に更新する検索インデックス更新部と、更新された検索インデックスのネットワーク接続に関する情報に基づいて、他の情報処理装置にアクセス可能か否かを評価する判定情報を求め、その判定情報と、入力された検索条件及び更新された検索インデックスの電子化情報の種別に関する情報に基づく検索結果と、を組み合わせて表示装置に表示する検索結果表示部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続可能な複数の機器に蓄積された情報に対して検索を行なうための情報処理装置、情報検索方法等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ及びネットワークの発達に伴ってネットワーク上に分散されたデータベース、ハードディスク等の記憶装置を含む情報処理装置への電子化情報の蓄積が進展しつつあり、それに伴ってネットワーク上に分散されたデータベース、ハードディスク等の記憶装置を含む情報処理装置(以下、単に「情報処理装置」という。)の電子化情報に対する電子処理、例えば情報検索技術への期待が高まってきている。
【0003】
このような情報検索技術においては、ネットワーク上に分散されたデータベース、ハードディスク等の記憶装置を含む情報処理装置において、情報検索を行う場合、データを格納する情報処理装置の名称を提供する技術や、データの登録や検索の履歴に関する情報をスコア化した検索情報として提供する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、データの登録日時と参照回数を管理し、データの登録日時から検索時までの経過時間が長いほどスコアを小さくし、データの参照回数が多いほどスコアを大きくする技術が提案されている。
【特許文献1】特開2001−084256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような従来技術の場合では、ネットワーク上に分散されたデータベース、情報処理装置の電子化情報に対して情報検索を行う場合、検索情報に関するスコア表示や情報処理装置等の名称表示からはネットワーク上の他の情報処理装置へのアクセスが実際に可能であるかは認識できないという問題があった。特に、表示されたスコアを手がかりに実際にその情報にアクセスしても、その情報を格納する情報処理装置の接続状態が変化して、アクセスできず、目的の情報を取得できないという問題があった。そのような場合、結果として情報処理装置等に対する無駄なアクセス操作を強いることになる。
【0006】
本発明は、上記の従来技術の問題を鑑みてなされたものであり、ネットワーク上の情報処理装置等に対して情報検索を行う場合、その情報処理装置等へのアクセスが可能か否かについて、接続状況を判定する判定情報を提供することでアクセス操作の無駄を無くし、アクセス操作の確実性を向上させる情報処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するべく、本発明にかかる情報処理装置は主として以下の構成を備えることを特徴とする。
【0008】
すなわち、入力された検索条件に基づいて、ネットワーク上で電子化情報の検索が可能な情報処理装置は、
他の情報処理装置の情報格納手段に格納されている電子化情報の種別に関する情報及び当該他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を含む検索インデックスを作成する検索インデックス作成手段と、
前記検索インデックス作成手段により作成された前記検索インデックスの内容を、一定時間毎に更新する検索インデックス更新手段と、
前記検索インデックス更新手段により更新された前記検索インデックスの前記ネットワーク接続に関する情報に基づいて、前記他の情報処理装置にアクセス可能か否かを評価する判定情報を求め、当該判定情報と、前記入力された検索条件及び前記更新された検索インデックスの電子化情報の種別に関する情報に基づく検索結果と、を組み合わせて表示手段に表示する検索結果表示手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ネットワーク上の情報処理装置等に対して情報検索を行う場合、その情報処理装置等へのアクセスが可能か否かについて、接続状況を判定する判定情報を提供することでアクセス操作の確実性を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0011】
(第1実施形態)
本発明にかかる情報処理装置100の構成を示すブロック図である。図示の構成において、CPU101は、情報検索処理のための演算、論理判断等を行ない、バス(BUS)107を介して各構成要素を制御する。CPU101は、後に説明するネットワークコントローラ109を制御してデータ送受信に関する全体的な制御を司ることができる。ネットワークコントローラ109は、ネットワーク150上に接続する他の情報処理装置160、170にアクセスし、情報の検索、検索結果の処理を行うことができる。
【0012】
107はバスであり、CPU101の制御対象である各構成要素を指示するアドレス信号、コントロール信号を転送する。また、各構成要素間のデータ転送を行なう。
【0013】
103は書込み可能なランダムアクセスメモリ(RAM)であって、各構成要素からの各種データの一次記憶に用いることができる。
【0014】
102は読出し専用の固定メモリ(ROM)であり、CPU101によるブートプログラムを記憶することができる。ブートプログラムはシステム起動時にハードディスク(HD)106に記憶された制御プログラム110をRAM103にロードし、CPU101が実行する。制御プログラム110については、後にフローチャートを参照して詳述する。
【0015】
104はキーボード、およびマウス等の入力装置であり、105はCRTあるいは液晶ディスプレイ等の表示装置である。
【0016】
106はハードディスク(HD)であり、CPU101により実行される制御プログラム110、電子的に作成された電子化情報を記憶した情報データベース111、情報検索を行なう際に情報の見出し(インデックス)として使用される情報検索索引データ112が格納されている。情報検索索引データ112は、例えば、情報データベース111に格納されているデータを検索する場合、「画像データ」「文書データ」、など、情報データベース111に格納されている電子化情報の種別を特定するための情報であり、情報検索索引データ112により情報データベース111の内容を効率よく検索することができる。
【0017】
109はネットワークコントローラであり、ネットワーク回線を介して複数の情報処理装置とのデータ交換を行なうことが可能なコントローラユニットである。
【0018】
108はフレキシブルディスクやCD、DVD等の外部記憶媒体にアクセスするためのリムーバブル外部記憶装置である。上記のハードディスク(HD)106と同様に使用でき、それらの記録媒体を通じて他の情報処理装置とのデータ交換を行なうことが可能である。なお、ハードディスク(HD)106に記憶される制御プログラム110は、これらの外部記憶装置108から必要に応じてハードディスク(HD)106に格納することも可能である。
【0019】
かかる各構成要素からなる情報処理装置100において、入力装置104から入力されるインタラプト信号がCPU101に送られ、それに伴って、CPU101がROM102またはRAM103内に記憶される各種命令を読み出し、その実行によって各種の制御が行なわれる。
【0020】
図2は、ネットワークコントローラ109の構成を具体的に示すブロック図である。
【0021】
203は検索インデックス作成部であり、情報処理装置の情報データベース111に格納されている電子化情報の種別(例えば、文書、図形等)に関する情報、ネットワーク接続に関する情報(例えば、情報処理装置の名称とパス名、またはネットワークへの接続状態等)をリスト化した検索インデックスを作成する。検索インデックスは、情報データベース111に記憶された電子化情報を検索するために使用する自装置の情報検索索引データ112、他の情報処理装置に対する情報検索索引データ112を要求するコマンドの応答結果に基づいて作成される。
【0022】
図6は、検索インデックスの例を示す図であり、キーワード602(この情報は検索種別に対応する)、情報処理装置の名称とパス名(以下、単に「リンク先」ともいう。)604、ネットワークへの接続状態を示す情報として切断時間605に関する情報が含まれている。
【0023】
検索インデックス作成部203は、自装置の情報データベース111に関する情報検索索引データ112の他、他の情報処理装置における情報データベースに関する情報検索索引データ112を収集し、ネットワークに接続している情報処理装置について、どの検索種別のデータが、どの情報処理装置に格納されているかを識別するための検索インデックスを作成することができる。検索インデックス作成部203は、他の情報処理装置における情報検索索引データ112を収集するために、情報検索索引データを要求するための要求コマンドをネットワーク150を介して接続する他の情報処理装置にマルチキャスト送信し、他の情報処理装置からの応答結果に基づいて、検索インデックスを生成する。
【0024】
図6において、切断時間605は、当初接続状態にあった情報処理装置が、ネットワークに接続しない状態に変わり、接続していない状態が継続する時間を示している。
【0025】
204は検索インデックス更新部であり、検索インデックス作成部203で作成された検索インデックスに関する情報を所定時間経過毎に更新する。検索インデックス更新部204は、所定時間経過毎に情報検索索引データ112を要求するコマンドを自装置及び他の情報処理装置に送信し、自装置の情報データベース111及び他の情報処理装置における情報データベース111に格納されている電子化情報に関する情報検索索引データ112の内容を収集し、また、要求コマンドに対する応答結果に基づいてネットワーク接続に関する状態(接続しているか、切断した状態になっているか)を判定することができる。また、検索インデックス更新部204は、情報データベース111に追加された検索種別のデータがあるか否か判定し、追加された種別のデータがあれば、検索インデックス601におけるキーワード602の項目を追加する。また、検索インデックス更新部204は、ネットワーク150を介して接続された複数の情報処理装置を、例えば、プラグインプレイ機能等により認識することが可能であり、新たに追加接続した情報処理装置が有れば、検索インデックス601にその情報処理装置に関するキーワード602、リンク先604等に関する情報を追加して検索インデックスの内容を更新する。
【0026】
205は検索条件入力部であり、情報データベース111に記憶された電子化情報を検索するための検索条件(検索種別、検索データ等)を入力、設定する。
【0027】
例えば、図8は、検索条件入力部205が入力、設定をする検索条件の入力画面表示を示す図であり、検索条件として検索種別801と、検索データ802を設定することが可能であり、検索種別801では情報検索の対象となるデータが「文書」データ803なのか、または「画像」データ804なのかを選択できる。また、検索データとして、模様、デザイン、表、図形等を入力することができる。ここでは検索種別として「画像」データ804を選択し、また検索キーワードの例として図形805を入力している。
【0028】
206は情報検索部で、検索条件入力部205で入力された検索条件(検索種別、検索キーワードを含む)により、自装置内の情報データベース111、または他の情報処理装置の情報データベースに格納されている電子化情報を検索するための情報検索要求を生成し、自装置または他の情報処理装置に送信する。
【0029】
207は検索結果出力部で、情報検索部206からの情報検索要求に対する検索結果を出力する。208は検索結果表示部で、更新された検索インデックスに基づいて、他の情報処理装置にアクセス可能か否かを評価する判定情報を求め、その判定情報と、前記入力された検索条件に基づく検索結果と、検索結果取得部207で出力した検索結果と、を組み合わせて表示装置105に表示する。
【0030】
209は検索結果アクセス部で、検索結果表示部208で表示された検索結果が示す情報へアクセスし、その情報を取得するための処理を実行する。
【0031】
次に、本発明にかかる情報処理装置において実行する検索処理の流れを図3のフローチャートを参照しつつ説明する。本実施形態では、当初接続状態にあった情報処理装置が、ネットワークに接続しない状態に変わり、接続していない状態が継続する時間(以下、「切断時間」を求め、この切断時間からアクセス可能か否かを評価するパラメータとして「アクセス確率」を判定情報として、検索結果と組み合わせて提供する処理を説明する。このアクセス確率を判定情報として提供することにより、情報処理装置の接続状況を事前に判定する(把握)することが可能となり、無駄なアクセス操作を無くすことによりアクセス操作の確実性を向上させることが可能になる。
【0032】
まず、ステップS1では、電子的に作成された電子化情報を情報データベース111に記憶するか否かを判断し、情報記憶を行なう場合(S1−Yes)はステップS2に処理を進める。また、情報記憶を行なわない場合(S1-No)はステップS3に処理を進める。
【0033】
ここで、電子的に作成された電子化情報の内容は、例えば、図4の401のように、図形情報が混在したものの他、表データ、テキストデータ等を含んでもよい。図4の401の場合、検索種別は「図形」となる。
【0034】
ステップS2では、電子化情報401を情報データベース111に格納する。
【0035】
例えば、図4に示す電子化情報401は、「図形.jpg」として情報処理装置100の情報データベース111に格納される。その結果として、情報データベース111には「図形.jpg」が、「模様.jpg」、「デザイン.jpg」、「表.jpg」に加えて新たに追加される。
【0036】
ステップS3では、検索インデックス作成部203が情報データベース111に記憶された電子化情報401を検索をするために使用するインデックスを情報検索索引データ112に基づき作成する。検索インデックス作成時(図6)において、検索インデックス作成部203が送信する情報検索索引データの要求コマンドに応答する情報処理装置は、ネットワークに接続している必要があるので、切断時間は全て「0」になっている。
【0037】
ステップS4において、検索インデックス更新部204は、検索インデックス作成部203が作成した検索インデックス601を所定時間経過毎に更新する。検索インデックス更新部204は、ネットワーク150を介して接続された複数の情報処理装置を、例えば、プラグインプレイ機能等により認識し、新たに追加となった情報処理装置があれば、その装置に関する情報検索索引データ112を収集し、検索インデックスを更新する(図7)。また、既に検索インデックス601に登録されている情報処理装置の接続状態が切断した状態に変化した場合は、切断時間を計測して切断時間情報を更新する。
【0038】
図7は検索インデックスの更新結果701を示す図であり、検索インデックス更新部204は、検索インデックス中に登録されている「情報処理装置170」がネットワークから切断された時間を120(分)に更新し、新たに「情報処理装置175」がネットワーク150に接続されたことを検出(認識)すると、検索インデックス701に、その情報処理装置に関連する情報(702〜705)を追加登録する。
【0039】
ステップS5において、検索インデックス更新部204は、所定の時間が経過したか否かを判断し、所定の時間が経過した場合は(S5−Yes)、処理をステップS4に戻し、検索インデックスの更新をする。所定の時間が経過していない場合は(S5−No)、処理をステップS6に進める。ここで、所定時間の設定は、入力装置104を介して、任意の単位(時間、分、秒)、で設定することが可能であり(例えば、所定時間を2時間、30分としたり、60秒等、と設定することができる。)、設定された時間単位に応じて、検索インデックスの切断時間の表示欄は切り替えられる。
【0040】
ステップS6では、検索インデックスに登録されたリンク先に対して情報検索を行なうか否か判断し、情報検索を行なう場合は(S6−Yes)、処理をステップS7に処理を進める。また、情報検索を行なわない場合は(S6−No)、処理をステップS12に処理を進める。
【0041】
ステップS7において、検索条件入力部205は、情報データベース111に記憶された電子化情報701に対して情報検索を行なうための検索条件の入力処理をする。
【0042】
ステップS8において、情報検索部206は、ステップS7の検索条件入力部205で入力された検索条件により、情報データベース111に記憶された電子化情報401を検索するための情報検索要求を生成し、自装置または他の情報処理装置に送信する。この際、情報検索部206は、検索インデックス(601、701)を参照して、検索条件入力部205で入力処理された検索条件検と、検索インデックス中のキーワード602とから、検索範囲(検索の対象となる情報処理装置)を特定することができる。
【0043】
ステップS9では、ステップS8における情報検索部206が送信した情報検索要求に対する検索結果を、検索の対象となった情報処理装置の検索結果出力部207が出力する。
【0044】
例えば、図8の検索種別「画像」804、検索キーワード「図形」805とする検索条件に基づく検索結果として、検索インデックスで特定される範囲から「図形.jpg」401を出力する。
【0045】
ステップS10では、ステップS9において検索結果出力部207が出力した検索結果を、情報検索要求の送信元となる情報処理装置の検索結果表示部208が表示装置105に表示する。
【0046】
検索結果表示部208による検索結果の表示は、例えば、図9のように、検索結果として、「リンク先」(情報処理装置の名称とパス名)、およびその情報処理装置への「アクセス確率」を含む情報を表示する(901、902)。
【0047】
アクセス確率は、検索元からネットワーク150を介して、検索先としての他の情報処理装置にアクセス(通信)することができる可能性を評価したパラメータであり、図10に示すように切断時間を基準として、アクセス確率が予め定められている。図10に示すアクセス確率表は、ハードディスク106内の情報検索索引データ112中に格納しておくことが可能であり、検索結果表示部208は、検索インデックス中(図7)における切断時間の関係に基づいて、アクセス確率表を参照して各情報処理装置へアクセスすることが可能か否かを評価するパラメータとしてアクセス確率を求めることができる。
【0048】
ステップS11では、検索結果表示部208が表示した検索結果に基づいて、指定された情報処理装置へのアクセスが可能ならばその情報処理装置にアクセスし、所定の情報を取得する。ユーザは、図9に示すような検索結果の画面から、所望のデータを格納する対象として示された2つの検索結果(901、902)に基づいて、所望のデータを格納する情報処理装置を選択し、リンク先の情報に基づいて、その情報処理装置にアクセスし、所定の情報を取得する。
【0049】
ステップS12では、処理を終了するか否かを判断し、処理を続ける場合はステップS1に処理を戻し、同様の処理を繰り返す。処理を続けない場合は、処理を終了する。
【0050】
本実施形態によれば、切断時間からアクセス可能か否かを評価するパラメータとしてアクセス確率を判定情報として提供することにより、情報処理装置の接続状況を事前に判定する(把握)することが可能となる。ネットワーク上の情報処理装置等に対して情報検索を行う場合、アクセス確率を検索結果と組み合わせて提供することでアクセス操作の確実性を向上させることが可能になる。
【0051】
(検索結果の表示例1)
検索結果の表示例として、図11は、検索結果1101、1102の表示例を示す図である。この表示例は、図6、図7の検索インデックス601、701に基づくものである。検索インデックス601は、所定の時間毎に更新され切断時間の更新や、新しい検索キーワード、検索先の情報が追加される(図7の701)。図7において、検索インデックスには、新たに、検索キーワード「模様」に関するリンク先の情報等が新たに追加され、更に情報処理装置170の切断時間が120(分)に更新されている。
【0052】
ここで、「図形」のキーワードに関する検索対象のリンク先は、図7において、情報処理装置100及び情報処理装置170が登録されており、情報処理装置170に関する切断時間は、120(分)になっているので、検索結果表示部208は、図10のアクセス確率表から、切断時間120(分)の場合のアクセス確率を求める。この場合、検索結果表示部208は、情報処理装置170に対する検索結果(図11の1102)のアクセス確率を80%(当初のアクセス確率は100%(図6参照))に変更して表示する。
【0053】
(検索結果の表示例2)
検索結果の表示例として、検索先の情報処理装置がアクセス可能か、不可能かを示す判定情報を検索結果と組み合わせて表示する処理について説明する。この場合、検索インデックス作成部203は、検索のための「キーワード」1202、「リンク先」1204、および情報処理装置へのアクセス状況(アクセスが可能または不可能であるかを示す状況)1205を構成内容に含む検索インデックス1201を作成する(図12)。この処理は図3のステップS3に対応する。
【0054】
図12に示す検索インデックス1201は、通信が可能な情報処理装置の情報検索索引データ112に基づいて作成されるので、「アクセス状況」の欄は全てアクセスすることができる状況を示す(「可能」)状態になっている。そして、図3のステップS4に対応する処理で、検索インデックス更新部204は、検索インデックス1201を所定の時間毎に、アクセス状況の変化、新しいキーワード、リンク先の情報等を更新する(図13の1301)。
【0055】
図13に示す検索インデックス1301においては、キーワード「模様」1302の検索に関する情報が追加され、キーワード「図形」のキーワードに関する検索対象のリンク先になっている情報処理装置170へのアクセス状況は、アクセスが出来ない状況を示す「不可能」1303に更新される。
【0056】
検索インデックス1301に基づく検索結果表示部208による検索結果は、例えば、図14のように、検索結果1401、1402として、「リンク先」(情報処理装置の名称とパス名)、およびその情報処理装置へアクセス可能か不可能かを示す「アクセス状況」を含む情報として表示される。
【0057】
検索インデックス作成部1303が作成する、検索インデックス中に「切断時間」や「アクセス状況」に関する情報を含ませ、検索結果として検索先(リンク先)へアクセス可能か否かを評価するための判定情報を検索元のユーザに示すことにより、アクセス操作の確実性を向上させることが可能になる。
【0058】
(第2実施形態)
なお、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、情報処理装置に供給し、その装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。プログラムコードの格納は、クライアントコンピュータに限定されるものではなく、例えば、サーバとして機能するコンピュータに記憶されておくことも可能である。
【0059】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0060】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD、磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0061】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0062】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0063】
本実施形態により提供されるプログラム及びそのプログラムを格納するコンピュータ可読の記憶媒体により、切断時間、アクセス状況からアクセス可能か否かを評価するパラメータとしてアクセス確率を判定情報として提供することにより、情報処理装置の接続状況を事前に判定する(把握)することが可能となる。ネットワーク上の情報処理装置等に対して情報検索を行う場合、アクセス確率を検索結果と組み合わせて提供することでアクセス操作の確実性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態において、ネットワークコントローラの構成を具体的に示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態において、情報処理装置が検索する処理の流れを説明するフローチャートである。
【図4】電子化情報の記憶処理を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる情報処理装置が接続するネットワークの構成を例示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態において、情報検索を行なうために使用する検索インデックスを例示的に説明する図である。
【図7】所定時間経過後に更新される検索インデックスを例示的に説明する図である。
【図8】検索条件入力部が入力処理をする検索条件を設定するための画面表示を例示する図である。
【図9】本発明の第1実施形態において、検索結果の表示を例示する図である。
【図10】本発明の第1実施形態において、アクセス確率表を例示的に説明する図である。
【図11】アクセス確率が低下した場合の検索結果を例示する図である。
【図12】本発明の第1実施形態において、情報検索を行なうために使用する検索インデックスを例示的に説明する図である。
【図13】所定時間経過後に更新される検索インデックスを例示的に説明する図である。
【図14】検索結果の表示を例示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された検索条件に基づいて、ネットワーク上で電子化情報の検索が可能な情報処理装置であって、
他の情報処理装置の情報格納手段に格納されている電子化情報の種別に関する情報及び当該他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を含む検索インデックスを作成する検索インデックス作成手段と、
前記検索インデックス作成手段により作成された前記検索インデックスの内容を、一定時間毎に更新する検索インデックス更新手段と、
前記検索インデックス更新手段により更新された前記検索インデックスの前記ネットワーク接続に関する情報に基づいて、前記他の情報処理装置にアクセス可能か否かを評価する判定情報を求め、当該判定情報と、前記入力された検索条件及び前記更新された検索インデックスの電子化情報の種別に関する情報に基づく検索結果と、を組み合わせて表示手段に表示する検索結果表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記検索インデックス作成手段は、情報格納手段に格納されている電子化情報の種別を特定するための情報検索索引データを要求するコマンドを、前記ネットワークに接続する他の情報処理装置に対して送信し、当該他の情報処理装置からの応答結果に基づいて、当該情報格納手段に格納されている電子化情報の種別及び当該他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を収集して前記検索インデックスを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検索インデックス更新手段は、一定時間毎に、前記情報検索索引データを要求するコマンドを前記ネットワークに接続する他の情報処理装置に対して送信し、当該他の情報処理装置からの応答結果に基づいて、前記検索インデックスの内容を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検索結果表示手段は、更新された前記検索インデックスのネットワーク接続に関する情報に基づいて、前記他の情報処理装置が前記ネットワークに接続していない状態が継続する切断時間を求め、当該切断時間に対応する確率情報をアクセス可能か否かを評価する判定情報として前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
入力された検索条件に基づいて、ネットワーク上で電子化情報の検索が可能な情報処理装置における情報検索方法であって、
他の情報処理装置の情報格納手段に格納されている電子化情報の種別に関する情報及び当該他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を含む検索インデックスを作成する検索インデックス作成工程と、
前記検索インデックス作成工程により作成された前記検索インデックスの内容を、一定時間毎に更新する検索インデックス更新工程と、
前記検索インデックス更新工程により更新された前記検索インデックスの前記ネットワーク接続に関する情報に基づいて、前記他の情報処理装置にアクセス可能か否かを評価する判定情報を求め、当該判定情報と、前記入力された検索条件及び前記更新された検索インデックスの電子化情報の種別に関する情報に基づく検索結果と、を組み合わせて表示手段に表示する検索結果表示工程と
を備えることを特徴とする情報検索方法。
【請求項6】
前記検索インデックス作成工程は、情報格納手段に格納されている電子化情報の種別を特定するための情報検索索引データを要求するコマンドを、前記ネットワークに接続する他の情報処理装置に対して送信し、当該他の情報処理装置からの応答結果に基づいて、当該情報格納手段に格納されている電子化情報の種別及び当該他の情報処理装置のネットワーク接続に関する情報を収集して前記検索インデックスを作成することを特徴とする請求項5に記載の情報検索方法。
【請求項7】
前記検索インデックス更新工程は、一定時間毎に、前記情報検索索引データを要求するコマンドを前記ネットワークに接続する他の情報処理装置に対して送信し、当該他の情報処理装置からの応答結果に基づいて、前記検索インデックスの内容を更新することを特徴とする請求項5または6に記載の情報検索方法。
【請求項8】
前記検索結果表示工程は、更新された前記検索インデックスのネットワーク接続に関する情報に基づいて、前記他の情報処理装置が前記ネットワークに接続していない状態が継続する切断時間を求め、当該切断時間に対応する確率情報をアクセス可能か否かを評価する判定情報として前記表示手段に表示することを特徴とする請求項5に記載の情報検索方法。
【請求項9】
請求項5乃至8のいずれかに記載の情報検索方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ可読の記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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