情報処理装置、自動車、情報処理方法及びプログラム
【課題】実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることを目的とする。
【解決手段】教習用の自動車の情報処理装置であって、自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、画像を選択する画像選択手段と、情報取得手段で取得された自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、生成手段で生成された仮想空間画像を自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択手段で選択された画像を、フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、を有することによって課題を解決する。
【解決手段】教習用の自動車の情報処理装置であって、自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、画像を選択する画像選択手段と、情報取得手段で取得された自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、生成手段で生成された仮想空間画像を自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択手段で選択された画像を、フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、を有することによって課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、自動車、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車教習所では、教習生に交通標識の見方、踏切や坂道での注意点などを指導している。ところが、教習場はスペースが限られていることから、教習コース内に配置できる設備や交通標識は限られている。従って教習所や路上教習においても、目にしにくい交通標識は存在しており、教習生はそのような交通標識を目にすること無く教習を受けることになる。
その為、教習所ではドライブシュミレータを備え、模型の車に教習生が乗り込み、画面に映し出される状況を見ながら運転の訓練を行うようにしているケースもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−288002号公報
【特許文献2】特許第3655190号公報
【特許文献3】特許第4004996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術は、所詮模型であり実際の車で発生する内輪差や様々な車種の大きさの違いは体験できず、リアリティに欠ける問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の情報処理装置は、教習用の自動車の情報処理装置であって、前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、画像を選択する画像選択手段と、前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態1の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】実施形態1の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】実施形態1の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図4A】フロントガラスから運転者から見える実際の空間内に存在する速度標識の一例を示す図である。
【図4B】フロントガラスから運転者から見える仮想空間画像が重畳表示された速度標識の一例を示す図である。
【図5】実施形態2の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図6】実施形態2の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図7】実施形態3の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図8】実施形態4の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図9】実施形態5の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図10】実施形態6の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
以下、実施形態1を説明する。
図1は、実施形態1の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、自動車は、情報処理装置(コンピュータ)1と、GPSコンパス2と、ジャイロコンパス3と、を含む。なお、図1では説明の簡略化のため、本実施形態に関係する構成を示しており、自動車は、図1に示していない自動車としての一般的な構成を有する。
情報処理装置1は、後述する機能等を有し、仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像をフロントガラス等に投影することで、例えば、教習所内のコース上の風景に様々な状況を作り出す。
GPSコンパス2は、自動車の位置情報(経度、緯度)を取得する。なお、GPSコンパスの代わりに、GPSレシーバであってもよいが、以下では説明の簡略化のため、GPSコンパスを例に説明を行う。
ジャイロコンパス3は、自動車の向きを取得する。
【0011】
図2は、実施形態1の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されるように、情報処理装置1は、ハードウェア構成として、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13と、入力装置14と、通信装置15と、を含む。制御装置11は、CPU等であって、記憶装置12等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって情報処理装置1の機能を実現する。記憶装置12は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、制御装置11がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶したりする。前記データの一例としては、教習所内の速度標識や警告標識、踏切等のオブジェクトの位置情報を含む地図データがある。表示装置13は、プロジェクタ等であって、制御装置11の制御のもと、生成された仮想空間画像を、フロントガラス等に投影する。
入力装置14は、ボタン等であって、教官による画像の選択、仮想空間画像の重畳表示/非表示の選択に関する情報を入力する。つまり、本実施形態において、入力装置14は、教習用の自動車において、教官が操作可能な位置にあるものとする。通信装置15は、情報処理装置1と他の装置との通信の制御を司る装置である。
【0012】
図3は、実施形態1の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、情報取得部21と、画像選択部22と、生成部23と、表示制御部24と、を含む。
情報取得部21は、GPSコンパス2より位置情報を取得する。また、情報取得部21は、ジャイロコンパス3より自動車の向きを取得する。
画像選択部22は、入力装置14を介して教官によって入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。例えば、画像選択部22は、後述する図4Bに示されるような速度標識の速度「30」を表わす画像を選択する旨の選択指示情報に基づいて、速度標識の速度「30」を表わす画像を記憶装置12に記憶されている複数の画像より選択する。
生成部23は、情報取得部21で取得された自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、画像選択部22で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する。より具体的に説明すると、生成部23は、前記位置情報及び向き情報と、前記地図データと、に基づいて、自動車の運転手がフロントガラスを介して目視可能な風景内のオブジェクト(例えば、速度標識や警告標識、踏切等)を特定する。生成部23は、フロントガラスを介して自動車の運転手が、前記特定したオブジェクトの所定の位置に画像選択部22で選択された画像が見えるような仮想空間画像を生成する。
表示制御部24は、生成部23で生成された仮想空間画像を自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部22で選択された画像を、フロントガラスから運転者が目視する風景のオブジェクト等に重畳して表示させるよう制御する。これは所謂、拡張現実技術を適用するものであり、重畳表示の具体的な方式は拡張現実技術の中から適宜選択すればよい。以下の実施形態も同様である。
図4Aは、フロントガラスから運転者から見える実際の空間内に存在する速度標識の一例を示す図である。図4Aの例では、速度標識は50(km/h)となっている。図4Bは、運転者から見える仮想空間画像がフロントガラス越しの風景に重畳表示された速度標識の一例を示す図である。教官の操作によって、速度標識が30(km/h)に変更されている。
このようにすることで、例えば教習所内の同じコースであっても通過する毎に速度標識の値を変更することが出来るため、運転者に様々な速度で走行させることができるようになる。
【0013】
なお、図4では、速度標識の例を用いて説明を行ったが、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、警告標識の警告内容を変更することもできる。例えば、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、「落石注意」を「警笛鳴らせ」のように変更することもできる。その他にも、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、「右折禁止」、「Uターン禁止」等、標識の表示を変更することもできるし、車線の種類を変更して通常の車線から「追い越し禁止」に表示を変えることなどもできる。
また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、標識の意味を表わす画像が前記標識の近傍に表示されるような仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。
また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、踏切の位置で仮想的な遮断機が下りてくるような時系列の仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。この際、更に踏切警報機の音を同調して車内外のスピーカーから発生させるようにしてもよい。同様に、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、路地からボールや子供等が飛び出すような時系列の仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、交差点等において死角を生み出すようなビル等の仮想の壁の画像を含む仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、対向車が中央線をはみ出して向かってくる画像を含む仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。
【0014】
<実施形態2>
以下、実施形態2を説明する。
図5は、実施形態2の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図5に示されるように、自動車は、情報処理装置1と、GPSコンパス2と、ジャイロコンパス3と、無線通信用のアンテナ4と、を含む。なお、図4では説明の簡略化のため、本実施形態に関係する構成を示しており、自動車は、図4に示していない自動車としての一般的な構成を有する。
本実施形態の自動車のシステム構成は、実施形態1の自動車のシステム構成と比較して、無線通信用のアンテナ4(以下、アンテナ4という)が更に含まれている。
アンテナ4は、サーバ装置からの無線通信を受信する。
図6は、実施形態2の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示されるように、情報処理装置1は、ハードウェア構成として、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13と、通信装置15と、を含む。
本実施形態の自動車のハードウェア構成は、実施形態1の自動車のハードウェア構成と比較して、入力装置14が含まれていない。
本実施形態では、運転手と自動車に同乗している教官の選択操作等に基づいて、画像を選択するのではなく、後述するように、教習所等に設置されているサーバ装置からの信号(選択指示情報)に基づいて、画像を選択する。なお、教官等が、サーバ装置を操作し、選択する画像を指示する選択指示情報を自動車に送信するようにしてもよいし、サーバ装置が無線を介して取得した自動車の位置情報や向き情報に基づいて表示させる画像を決定し、前記選択指示情報を自動車に送信するようにしてもよい。
なお、サーバ装置は、CPUや記憶装置等の所謂一般的なPCのハードウェア構成を有し、CPUが記憶装置に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、サーバ装置の機能が実現される。
本実施形態の画像選択部22は、ネットワークを介して自動車と無線で通信可能なサーバ装置からの画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。
【0015】
<実施形態3>
以下、実施形態3を説明する。
図7は、実施形態3の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図7に示されるように、自動車は、情報処理装置1と、撮像装置5と、を含む。
撮像装置5は、自動車の前方を撮影するカメラ等である。
上述した各実施形態では、情報処理装置1は、GPSコンパスより自動車の位置情報を取得し、ジャイロコンパスより自動車の向き情報を取得した。本実施形態では、例えば、教習所の標識等にマーキングがされているものとする。情報処理装置1は、撮像装置5で撮像された画像に含まれる前記マーキングに基づき、自動車の位置及び向きを判断する。他の機能、又は処理は、上述した各実施形態と同様である。
【0016】
<実施形態4>
以下、実施形態4を説明する。
図8は、実施形態4の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図8に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、情報取得部21と、画像選択部22と、生成部23と、表示制御部24と、検知部25と、適性判断部26と、を含む。
本実施形態の自動車のソフトウェア構成は、実施形態1の自動車のソフトウェア構成と比較して、検知部25と、適性判断部26と、が更に含まれている。
検知部25は、自動車の運転者の運転に関する操作を検知する。例えば、検知部25は、運転者がブレーキを踏んだ等の操作を検知する。なお、検知部25は、自動車のブレーキセンサ等からの信号に基づいて、運転者がブレーキを踏んだ等の操作を検知する。
適性判断部26は、表示制御部24で重畳表示が行われてから検知部25で所定の操作が行われたことを検知するまでの時間に基づいて運転に関する適性を判断する。より具体的に説明すると、適性判断部26は、表示制御部24で、路地からボールや子供等が飛び出すような時系列の仮想空間画像が重畳表示されてから運転者がブレーキを踏むまでの時間を求める。そして、適性判断部26は、時間が予め定められた時間内であった場合は、適性あり、前記時間が予め定められた時間外であった場合は、適性なし、等と判断する。
なお、検知部25は、アクセルセンサ、クラクションセンサ等から、運転手がアクセルを踏んだ、クラクションを鳴らした等の操作を検知するようにしてもよい。また、適性判断部26は、表示制御部24で表示された画像と、前記画像が表示されてから操作者が所定の操作をしたことを検知部25が検知したまでの時間と、を対応付けて複数のデータをとり、これらのデータと、予め定められた適性判断のルール等と、に基づいて、適性を判断するようにしてもよい。
【0017】
<実施形態5>
以下、実施形態5を説明する。
図9は、実施形態5の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図9に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部31と、生成部32と、表示制御部33と、を含む。
画像選択部31は、教官の操作に応じて、自動車の構造に関する画像を記憶装置12等より選択する。例えば、画像選択部31は、前記自動車のボンネットよりも大きいボンネットの画像を選択する。
生成部32は、画像選択部31で選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する。例えば、生成部32は、画像選択部31でボンネットの画像が選択された場合、運転者が運転する自動車のボンネットの位置に画像選択部31で選択されたボンネットが重なって表示されるような仮想空間画像を生成する。
表示制御部33は、生成部32で生成された仮想空間画像を運転者が運転する自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部31で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する。例えば、表示制御部33は、生成部32で生成された仮想空間画像を運転者が運転する自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部31で選択されたボンネットの画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記運転者が運転する自動車のボンネットの部分に重畳して表示させるよう制御する。
このような処理を行うことによって、死角を生み出すことができる。
【0018】
<実施形態6>
以下、実施形態6を説明する。
図10は、実施形態6の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図10に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部41と、生成部42と、表示制御部43と、を含む。なお、本実施形態の自動車は、バックミラーに透過型の液晶パネルを実装しているものとして説明を行う。
図10に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部41と、生成部42と、表示制御部43と、を含む。
画像選択部41は、入力装置14を介して教官によって入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。例えば、画像選択部41は、走行中に後方から緊急車両が迫ってくる画像を選択したり、或いは車を後退させようとしたりしたとき(ギアがバックに入っていることをセンサで感知したとき)に人が立っているような画像、又は車内に堆積した荷物で後ろが見えなくなっているような画像を選択する。
生成部42は、画像選択部41で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する。
表示制御部43は、生成部42で生成された仮想空間画像を自動車のバックミラーに投影させることで、画像選択部41で選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する。更に、緊急車両が迫ってくる画像を選択した場合には、緊急車両のサイレン音を車内外のスピーカーから発生させるようにしてもよい。
【0019】
以上、上述した各実施形態によれば、限られた教習所コース内において実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることができる。通常は路上教習でも遭遇しにくい状況を生み出すことが可能となるだけではなく、例えば高齢者やペーパードライバーの運転適性を見極めるために様々な状況を生み出し、試験に利用することも可能となる。
【0020】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態を任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0021】
1 情報処理装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、自動車、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車教習所では、教習生に交通標識の見方、踏切や坂道での注意点などを指導している。ところが、教習場はスペースが限られていることから、教習コース内に配置できる設備や交通標識は限られている。従って教習所や路上教習においても、目にしにくい交通標識は存在しており、教習生はそのような交通標識を目にすること無く教習を受けることになる。
その為、教習所ではドライブシュミレータを備え、模型の車に教習生が乗り込み、画面に映し出される状況を見ながら運転の訓練を行うようにしているケースもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−288002号公報
【特許文献2】特許第3655190号公報
【特許文献3】特許第4004996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術は、所詮模型であり実際の車で発生する内輪差や様々な車種の大きさの違いは体験できず、リアリティに欠ける問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の情報処理装置は、教習用の自動車の情報処理装置であって、前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、画像を選択する画像選択手段と、前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態1の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図2】実施形態1の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】実施形態1の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図4A】フロントガラスから運転者から見える実際の空間内に存在する速度標識の一例を示す図である。
【図4B】フロントガラスから運転者から見える仮想空間画像が重畳表示された速度標識の一例を示す図である。
【図5】実施形態2の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図6】実施形態2の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図7】実施形態3の自動車のシステム構成の一例を示す図である。
【図8】実施形態4の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図9】実施形態5の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【図10】実施形態6の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
以下、実施形態1を説明する。
図1は、実施形態1の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、自動車は、情報処理装置(コンピュータ)1と、GPSコンパス2と、ジャイロコンパス3と、を含む。なお、図1では説明の簡略化のため、本実施形態に関係する構成を示しており、自動車は、図1に示していない自動車としての一般的な構成を有する。
情報処理装置1は、後述する機能等を有し、仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像をフロントガラス等に投影することで、例えば、教習所内のコース上の風景に様々な状況を作り出す。
GPSコンパス2は、自動車の位置情報(経度、緯度)を取得する。なお、GPSコンパスの代わりに、GPSレシーバであってもよいが、以下では説明の簡略化のため、GPSコンパスを例に説明を行う。
ジャイロコンパス3は、自動車の向きを取得する。
【0011】
図2は、実施形態1の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されるように、情報処理装置1は、ハードウェア構成として、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13と、入力装置14と、通信装置15と、を含む。制御装置11は、CPU等であって、記憶装置12等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって情報処理装置1の機能を実現する。記憶装置12は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、制御装置11がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶したりする。前記データの一例としては、教習所内の速度標識や警告標識、踏切等のオブジェクトの位置情報を含む地図データがある。表示装置13は、プロジェクタ等であって、制御装置11の制御のもと、生成された仮想空間画像を、フロントガラス等に投影する。
入力装置14は、ボタン等であって、教官による画像の選択、仮想空間画像の重畳表示/非表示の選択に関する情報を入力する。つまり、本実施形態において、入力装置14は、教習用の自動車において、教官が操作可能な位置にあるものとする。通信装置15は、情報処理装置1と他の装置との通信の制御を司る装置である。
【0012】
図3は、実施形態1の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、情報取得部21と、画像選択部22と、生成部23と、表示制御部24と、を含む。
情報取得部21は、GPSコンパス2より位置情報を取得する。また、情報取得部21は、ジャイロコンパス3より自動車の向きを取得する。
画像選択部22は、入力装置14を介して教官によって入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。例えば、画像選択部22は、後述する図4Bに示されるような速度標識の速度「30」を表わす画像を選択する旨の選択指示情報に基づいて、速度標識の速度「30」を表わす画像を記憶装置12に記憶されている複数の画像より選択する。
生成部23は、情報取得部21で取得された自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、画像選択部22で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する。より具体的に説明すると、生成部23は、前記位置情報及び向き情報と、前記地図データと、に基づいて、自動車の運転手がフロントガラスを介して目視可能な風景内のオブジェクト(例えば、速度標識や警告標識、踏切等)を特定する。生成部23は、フロントガラスを介して自動車の運転手が、前記特定したオブジェクトの所定の位置に画像選択部22で選択された画像が見えるような仮想空間画像を生成する。
表示制御部24は、生成部23で生成された仮想空間画像を自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部22で選択された画像を、フロントガラスから運転者が目視する風景のオブジェクト等に重畳して表示させるよう制御する。これは所謂、拡張現実技術を適用するものであり、重畳表示の具体的な方式は拡張現実技術の中から適宜選択すればよい。以下の実施形態も同様である。
図4Aは、フロントガラスから運転者から見える実際の空間内に存在する速度標識の一例を示す図である。図4Aの例では、速度標識は50(km/h)となっている。図4Bは、運転者から見える仮想空間画像がフロントガラス越しの風景に重畳表示された速度標識の一例を示す図である。教官の操作によって、速度標識が30(km/h)に変更されている。
このようにすることで、例えば教習所内の同じコースであっても通過する毎に速度標識の値を変更することが出来るため、運転者に様々な速度で走行させることができるようになる。
【0013】
なお、図4では、速度標識の例を用いて説明を行ったが、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、警告標識の警告内容を変更することもできる。例えば、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、「落石注意」を「警笛鳴らせ」のように変更することもできる。その他にも、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、「右折禁止」、「Uターン禁止」等、標識の表示を変更することもできるし、車線の種類を変更して通常の車線から「追い越し禁止」に表示を変えることなどもできる。
また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、標識の意味を表わす画像が前記標識の近傍に表示されるような仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。
また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、踏切の位置で仮想的な遮断機が下りてくるような時系列の仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。この際、更に踏切警報機の音を同調して車内外のスピーカーから発生させるようにしてもよい。同様に、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、路地からボールや子供等が飛び出すような時系列の仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、交差点等において死角を生み出すようなビル等の仮想の壁の画像を含む仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。また、情報処理装置1は、教官の操作に応じて、対向車が中央線をはみ出して向かってくる画像を含む仮想空間画像を生成し、フロントガラスを介して運転者に表示するよう制御してもよい。
【0014】
<実施形態2>
以下、実施形態2を説明する。
図5は、実施形態2の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図5に示されるように、自動車は、情報処理装置1と、GPSコンパス2と、ジャイロコンパス3と、無線通信用のアンテナ4と、を含む。なお、図4では説明の簡略化のため、本実施形態に関係する構成を示しており、自動車は、図4に示していない自動車としての一般的な構成を有する。
本実施形態の自動車のシステム構成は、実施形態1の自動車のシステム構成と比較して、無線通信用のアンテナ4(以下、アンテナ4という)が更に含まれている。
アンテナ4は、サーバ装置からの無線通信を受信する。
図6は、実施形態2の情報処理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示されるように、情報処理装置1は、ハードウェア構成として、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13と、通信装置15と、を含む。
本実施形態の自動車のハードウェア構成は、実施形態1の自動車のハードウェア構成と比較して、入力装置14が含まれていない。
本実施形態では、運転手と自動車に同乗している教官の選択操作等に基づいて、画像を選択するのではなく、後述するように、教習所等に設置されているサーバ装置からの信号(選択指示情報)に基づいて、画像を選択する。なお、教官等が、サーバ装置を操作し、選択する画像を指示する選択指示情報を自動車に送信するようにしてもよいし、サーバ装置が無線を介して取得した自動車の位置情報や向き情報に基づいて表示させる画像を決定し、前記選択指示情報を自動車に送信するようにしてもよい。
なお、サーバ装置は、CPUや記憶装置等の所謂一般的なPCのハードウェア構成を有し、CPUが記憶装置に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、サーバ装置の機能が実現される。
本実施形態の画像選択部22は、ネットワークを介して自動車と無線で通信可能なサーバ装置からの画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。
【0015】
<実施形態3>
以下、実施形態3を説明する。
図7は、実施形態3の自動車のシステム構成の一例を示す図である。図7に示されるように、自動車は、情報処理装置1と、撮像装置5と、を含む。
撮像装置5は、自動車の前方を撮影するカメラ等である。
上述した各実施形態では、情報処理装置1は、GPSコンパスより自動車の位置情報を取得し、ジャイロコンパスより自動車の向き情報を取得した。本実施形態では、例えば、教習所の標識等にマーキングがされているものとする。情報処理装置1は、撮像装置5で撮像された画像に含まれる前記マーキングに基づき、自動車の位置及び向きを判断する。他の機能、又は処理は、上述した各実施形態と同様である。
【0016】
<実施形態4>
以下、実施形態4を説明する。
図8は、実施形態4の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図8に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、情報取得部21と、画像選択部22と、生成部23と、表示制御部24と、検知部25と、適性判断部26と、を含む。
本実施形態の自動車のソフトウェア構成は、実施形態1の自動車のソフトウェア構成と比較して、検知部25と、適性判断部26と、が更に含まれている。
検知部25は、自動車の運転者の運転に関する操作を検知する。例えば、検知部25は、運転者がブレーキを踏んだ等の操作を検知する。なお、検知部25は、自動車のブレーキセンサ等からの信号に基づいて、運転者がブレーキを踏んだ等の操作を検知する。
適性判断部26は、表示制御部24で重畳表示が行われてから検知部25で所定の操作が行われたことを検知するまでの時間に基づいて運転に関する適性を判断する。より具体的に説明すると、適性判断部26は、表示制御部24で、路地からボールや子供等が飛び出すような時系列の仮想空間画像が重畳表示されてから運転者がブレーキを踏むまでの時間を求める。そして、適性判断部26は、時間が予め定められた時間内であった場合は、適性あり、前記時間が予め定められた時間外であった場合は、適性なし、等と判断する。
なお、検知部25は、アクセルセンサ、クラクションセンサ等から、運転手がアクセルを踏んだ、クラクションを鳴らした等の操作を検知するようにしてもよい。また、適性判断部26は、表示制御部24で表示された画像と、前記画像が表示されてから操作者が所定の操作をしたことを検知部25が検知したまでの時間と、を対応付けて複数のデータをとり、これらのデータと、予め定められた適性判断のルール等と、に基づいて、適性を判断するようにしてもよい。
【0017】
<実施形態5>
以下、実施形態5を説明する。
図9は、実施形態5の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図9に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部31と、生成部32と、表示制御部33と、を含む。
画像選択部31は、教官の操作に応じて、自動車の構造に関する画像を記憶装置12等より選択する。例えば、画像選択部31は、前記自動車のボンネットよりも大きいボンネットの画像を選択する。
生成部32は、画像選択部31で選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する。例えば、生成部32は、画像選択部31でボンネットの画像が選択された場合、運転者が運転する自動車のボンネットの位置に画像選択部31で選択されたボンネットが重なって表示されるような仮想空間画像を生成する。
表示制御部33は、生成部32で生成された仮想空間画像を運転者が運転する自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部31で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する。例えば、表示制御部33は、生成部32で生成された仮想空間画像を運転者が運転する自動車のフロントガラスに投影させることで、画像選択部31で選択されたボンネットの画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記運転者が運転する自動車のボンネットの部分に重畳して表示させるよう制御する。
このような処理を行うことによって、死角を生み出すことができる。
【0018】
<実施形態6>
以下、実施形態6を説明する。
図10は、実施形態6の情報処理装置1のソフトウェア構成の一例を示す図である。
図10に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部41と、生成部42と、表示制御部43と、を含む。なお、本実施形態の自動車は、バックミラーに透過型の液晶パネルを実装しているものとして説明を行う。
図10に示されるように、情報処理装置1は、ソフトウェア構成として、画像選択部41と、生成部42と、表示制御部43と、を含む。
画像選択部41は、入力装置14を介して教官によって入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置12に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する。例えば、画像選択部41は、走行中に後方から緊急車両が迫ってくる画像を選択したり、或いは車を後退させようとしたりしたとき(ギアがバックに入っていることをセンサで感知したとき)に人が立っているような画像、又は車内に堆積した荷物で後ろが見えなくなっているような画像を選択する。
生成部42は、画像選択部41で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する。
表示制御部43は、生成部42で生成された仮想空間画像を自動車のバックミラーに投影させることで、画像選択部41で選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する。更に、緊急車両が迫ってくる画像を選択した場合には、緊急車両のサイレン音を車内外のスピーカーから発生させるようにしてもよい。
【0019】
以上、上述した各実施形態によれば、限られた教習所コース内において実際に、乗車し、運転することができる自動車で、様々な状況を教習生に体験させることができる。通常は路上教習でも遭遇しにくい状況を生み出すことが可能となるだけではなく、例えば高齢者やペーパードライバーの運転適性を見極めるために様々な状況を生み出し、試験に利用することも可能となる。
【0020】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態を任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0021】
1 情報処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、
画像を選択する画像選択手段と、
前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記画像選択手段は、標識に重畳して表示される画像を選択し、
前記生成手段は、前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された前記画像を前記標識に重畳させて表示させるための仮想空間画像を生成し、
前記表示制御手段は、前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された前記画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の標識に重畳して表示させるよう制御する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記運転者の運転に関する操作を検知する検知手段を更に有し、
前記表示制御手段で重畳表示が行われてから前記検知手段で所定の操作が行われたことを検知するまでの時間に基づいて運転に関する適性を判断する適性判断手段と、
を更に有する請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段で選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項5】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
画像を選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
前記画像選択手段は、ネットワークを介して前記自動車と通信可能なサーバ装置からの画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する請求項1乃至5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画像選択手段は、入力装置を介して入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する請求項1乃至5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7何れか1項記載の情報処理装置を有する教習用の自動車。
【請求項9】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得ステップと、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記情報取得ステップで取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項12】
教習用の自動車のコンピュータに、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得ステップと、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記情報取得ステップで取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項13】
教習用の自動車のコンピュータに、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項14】
教習用の自動車のコンピュータに、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項1】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得手段と、
画像を選択する画像選択手段と、
前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記画像選択手段は、標識に重畳して表示される画像を選択し、
前記生成手段は、前記情報取得手段で取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択手段で選択された前記画像を前記標識に重畳させて表示させるための仮想空間画像を生成し、
前記表示制御手段は、前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された前記画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の標識に重畳して表示させるよう制御する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記運転者の運転に関する操作を検知する検知手段を更に有し、
前記表示制御手段で重畳表示が行われてから前記検知手段で所定の操作が行われたことを検知するまでの時間に基づいて運転に関する適性を判断する適性判断手段と、
を更に有する請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段で選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項5】
教習用の自動車の情報処理装置であって、
画像を選択する画像選択手段と、
前記画像選択手段で選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択手段で選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
前記画像選択手段は、ネットワークを介して前記自動車と通信可能なサーバ装置からの画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する請求項1乃至5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画像選択手段は、入力装置を介して入力された画像を選択する選択指示情報に基づいて、記憶装置に記憶されている複数の画像より一の画像を選択する請求項1乃至5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7何れか1項記載の情報処理装置を有する教習用の自動車。
【請求項9】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得ステップと、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記情報取得ステップで取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
教習用の自動車の情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項12】
教習用の自動車のコンピュータに、
前記自動車の位置情報及び向き情報を取得する情報取得ステップと、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記情報取得ステップで取得された前記自動車の位置情報及び向き情報に基づいて、前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項13】
教習用の自動車のコンピュータに、
前記自動車の構造に関する画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像に応じて、前記画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のフロントガラスに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記フロントガラスから運転者が目視する風景の前記自動車の前記構造に関する部分に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項14】
教習用の自動車のコンピュータに、
画像を選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップで選択された画像を含む仮想空間画像を生成する生成ステップと、
前記生成ステップで生成された仮想空間画像を前記自動車のバックミラーに投影させることで、前記画像選択ステップで選択された画像を、前記バックミラー越しに運転者が目視する風景に重畳して表示させるよう制御する表示制御ステップと、
を実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−98609(P2012−98609A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247573(P2010−247573)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000191076)新日鉄ソリューションズ株式会社 (136)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000191076)新日鉄ソリューションズ株式会社 (136)
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