説明

情報処理装置およびその制御方法

【課題】簡単に装置の設定内容を変更することができ、且つ利便性の高い情報処理装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】装置に関する所定の設定内容を、所定の順序に従ってサイクリックに変更する第1の設定変更手段と、所定の設定内容を、当該所定の設定内容を変更するための選択候補の一覧の中から選択された、1の選択候補に基づいて変更する第2の設定変更手段と、所定の設定内容の変更を、第1の設定変更手段により実行するか、第2の設定変更手段により実行するか、を選択するための選択手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置に関する設定内容を変更することができる情報処理装置および制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、装置の各種設定を行うための設定画面に表示する言語(以下、「表示言語」と称す)を切り替える言語切替機能を備えた情報処理装置(電子機器)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この情報処理装置では、言語切替機能により言語を切り替えた場合、設定画面上のメッセージを言語切替機能により設定した言語と、予め設定されている言語との2種類の言語で表示する。例えば、言語切替機能で設定した言語がデンマーク語で、予め設定した言語が英語の場合、設定画面上には、デンマーク語のメッセージに加え、英語でのメッセージが併記して表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−293585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように、設定画面上に同時に複数の言語によりメッセージを表示する場合であっても、ユーザーが読めない言語のみの表示になる場合がある。この場合、ユーザーが設定内容を変更しようとしても、表示内容が理解できないため、その先の操作ができなくなってしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑み、簡単に装置の設定内容を変更することができ、且つ利便性の高い情報処理装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、装置に関する所定の設定内容を、所定の順序に従ってサイクリックに変更する第1の設定変更手段と、所定の設定内容を、当該所定の設定内容を変更するための選択候補の一覧の中から選択された、1の選択候補に基づいて変更する第2の設定変更手段と、所定の設定内容の変更を、第1の設定変更手段により実行するか、第2の設定変更手段により実行するか、を選択するための選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の情報処理装置の制御方法は、装置に関する所定の設定内容を、所定の順序に従ってサイクリックに変更する第1の設定変更工程と、所定の設定内容を、当該所定の設定内容を変更するための選択候補の一覧の中から選択された、1の選択候補に基づいて変更する第2の設定変更工程と、所定の設定内容の変更を、第1の設定変更工程により実行するか、第2の設定変更工程により実行するか、を選択する選択工程と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報処理装置において、少なくとも文字を含む所定のメッセージを表示するための表示手段をさらに備え、所定の設定内容は、表示手段に表示するメッセージの表示言語であることが好ましい。
【0009】
これらの構成によれば、装置の設定内容の変更に際し、当該設定内容をサイクリックに変更する機能、すなわち、設定内容を順番にダイレクトに変更していく機能と、上記と同様の設定内容の変更を、選択候補一覧の中から1の候補を選択することで変更する機能と、をユーザーの好み、あるいはその時の状況によって使い分けることができ、利便性が良い。
特に、変更する設定内容を表示言語とすることで、現在の表示言語がユーザー(使用者)の知らない言語であったとしても、表示言語をサイクリックに切り替えることができるため、知っている言語になるまで操作を繰り返すだけで良く、利便性が良い。一方、表示言語の種類が多数ある場合や、誤って表示言語を変更してしまい元に戻したい場合等には、選択候補一覧の中から所望の言語を選択することで、容易に所望の表示言語に切り替えることができる。したがって、これらの2つの機能を選択可能とすることで、表示言語の変更に係る使い勝手を向上することができると共に、表示言語が読み取れず操作に困るという不便を緩和することができる。
【0010】
本発明の情報処理装置において、選択手段は、所定の1の操作キーを有し、所定の1の操作キーの操作方法により、所定の設定内容の変更を、第1の設定変更手段により実行するか、第2の設定変更手段により実行するか、を選択することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、1つの操作キーの操作方法により、同じ設定内容の変更操作を、異なる機能(手段)により行うことができる。これにより、例えば、各機能により設定内容を変更するために、個々に操作キーを割り当てる場合に比べ、使用する操作キーを削減することができる。なお、操作方法としては、操作キーの押し方の違いが考えられ、例えば、操作キーを押して所定時間内に離す操作を行った場合と、操作キーを所定時間以上押しっぱなしする操作を行った場合と、で使用する機能を切り替えること考えられる。
【0012】
本発明の情報処理装置において、選択手段は、所定の設定内容の変更を、第1の設定変更手段により行うための第1操作キーと、第2の設定変更手段により行うための第2操作キーと、を備えたことが好ましい。
【0013】
この構成によれば、同じ設定内容の変更を行うための2つの機能を、異なる2つの操作キーにそれぞれ割り当てる。これにより、例えば、1つの操作キーに2つの設定内容の変更機能を割り当て、その操作キーの操作方法の違いにより各機能を切り替える場合に比べ、ユーザーは煩雑な操作をすることなく、いずれかの操作キーを操作するだけで、簡単に好みの機能を用いて設定内容の変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置の開蓋状態における外観斜視図である。
【図2】テープ印刷装置の制御ブロック図である。
【図3】表示言語の切替手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、情報処理装置として、テープ状部材(テープ状媒体)に印刷を行うことによってラベルを作成するテープ印刷装置を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、変更する設定内容(所定の設定内容)として表示言語を例に挙げて説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るテープ印刷装置1の開閉蓋4を開いた状態の外観斜視図である。図1に示すようにテープ印刷装置1は、装置ケース2により外装が形成され、装置ケース2の前部上面には各種入力キーを備えたキーボード3が配置されると共に、後部上面には、その左部に開閉蓋4が取り付けられ、その右部には表示画面5(表示手段)が配設されている。開閉蓋4の内側にはテープカートリッジCを装着するためのカートリッジ装着部6が窪入形成されており、テープカートリッジCは、開閉蓋4を開放した状態でカートリッジ装着部6に着脱可能に装着される。また、開閉蓋4にはこれを閉じた状態でテープカートリッジCの装着/非装着を視認するための覗き窓7が形成されている。
【0017】
キーボード3には、文字キー群3a、および各種動作モード等を指定するための機能キー群3bが配列されている。文字キー群3aは、JIS配列に基づいたフルキー構成であり、操作するキー数の増加を抑えるためのシフトキーを備えるなど、一般のワードプロセッサー等と同様である。機能キー群3bには、[印刷]キー11、カーソルキー12、[選択]キー13、[言語]キー14(選択手段)などが含まれる。なお、これらのキー入力は、一般的なキーボードと同様に、キー入力毎に個別にキーを設けても良いし、シフトキー等と組み合わせてより少ない数のキーを用いて入力するようにしても良い。
【0018】
[印刷]キー11は、印刷実行を指示するためのキーである。カーソルキー12は、上下左右キー([↑],[↓],[←],[→])から成り、カーソル移動やスクロール操作を行うためのキーである。[選択]キー13は、選択候補(選択肢)の選択および確定操作を行うためのキーである。[言語]キー14は、表示画面5に表示する各種情報(メッセージ)の表示言語を切り替えるためのキーである(詳細は後述する)。
【0019】
表示画面5は、液晶ディスプレイで形成されている。表示画面5は、ユーザーがキーボード3により所望のテキストや画像等を入力して、テキストデータや画像データ等の印刷データを作成・編集したり、その結果等を視認(確認)したりする際に用いられる。
【0020】
装置ケース2の左側部には、カートリッジ装着部6と外部とを連通するテープ排出口21が形成され、このテープ排出口21には、送り出した印刷テープTを切断するためのテープカッター22(フルカッター52およびハーフカッター54,図2参照)が臨んでいる。そして、テープ排出口21から印刷済みの印刷テープTが所定長さだけ送り出され、送りを一旦停止させた状態で、この印刷済みの印刷テープTをテープカッター22により切断することにより、短冊状のラベルを作成する。
【0021】
一方、カートリッジ装着部6には、ヘッドカバー25内にサーマルタイプの印刷ヘッド26が内蔵されたヘッドユニット24と、印刷ヘッド26に対峙するプラテン駆動軸27と、後述のインクリボンRを巻き取る巻き取り駆動軸28と、後述のテープリール32の位置決め突起29とを備えている。また、カートリッジ装着部6の下側には、プラテン駆動軸27および巻き取り駆動軸28を回転させるテープ送りモーター30(図2参照)が内蔵されている。
【0022】
テープカートリッジCは、カートリッジケース31内部の上部中央部に、一定の幅(4mm〜48mm程度)の印刷テープTを巻回したテープリール32と、右下部にインクリボンRを巻回したリボンリール33とを収容して構成されており、印刷テープTとインクリボンRは同じ幅で構成されている。また、テープリール32の左下部には前記ヘッドユニット24が差し込まれるための貫通孔34が形成されている。さらに、貫通孔34にヘッドユニット24が差し込まれた状態で、当該ヘッドユニット24に内蔵された印刷ヘッド26に対し、印刷テープTとインクリボンRとが重なる部分を挟んで対向する位置に、前記プラテン駆動軸27に嵌合されて回転駆動するプラテンローラー35が配設されている。一方、前記リボンリール33に近接してリボン巻き取りリール36が配置され、リボンリール33から繰り出されたインクリボンRは、ヘッドカバー25を周回するように配置され、リボン巻き取りリール36に巻き取られるようになっている。
【0023】
テープカートリッジCがカートリッジ装着部6に装着されると、ヘッドカバー25に貫通孔34が、位置決め突起29にテープリール32の中心孔が、巻き取り駆動軸28にリボン巻き取りリール36の中心孔がそれぞれ差し込まれ、印刷テープTおよびインクリボンRを挟み込んで印刷ヘッド26がプラテンローラー35に当接して印刷が可能になる。その後、ユーザーが表示画面5の編集結果を確認しながらキーボード3により所望のテキストや画像を入力し、印刷を指示すると、テープ印刷装置1は、テープ送りモーター30によりテープカートリッジCから印刷テープTを繰り出し、印刷ヘッド26の発熱素子を選択的に発熱させることにより印刷テープTに所望の印刷を行う。印刷テープTの印刷済み部分はテープ排出口21から随時外部に送り出され、印刷を完了すると、テープ送りモーター30は、余白分を含むテープ長さの位置まで印刷テープTの送りを行った後、その送りを停止する(その後、切断処理に移行する)。
【0024】
一方、印刷テープTは、裏面に粘着剤層が形成された記録テープTaと、この粘着剤層により記録テープTaに貼り付けられた剥離テープTbとから構成されている。そして、印刷テープTは、記録テープTaを外側にし、かつ剥離テープTbを内側にしてロール状に巻回されてカートリッジケース31内に収容されている。また、印刷テープTは、テープ種別(テープ幅、テープの地色、地模様、材質(質感)など)が異なる複数種のものが用意されており、各カートリッジケース31には、このうち1種類の印刷テープTおよびインクリボンRが収容されている。また、カートリッジケース31の裏面にはテープカートリッジCの種別を特定する複数の孔(図示省略)が設けられている。また、複数の孔に対応してカートリッジ装着部6には、これらを検出するテープ識別センサー(マイクロスイッチ等)37(図2参照)が、複数設けられており、このテープ識別センサー37により複数の孔の状態を検出することで、テープ種別を判別できるようになっている。
【0025】
次に、図2の制御ブロック図を参照し、テープ印刷装置1の制御構成について説明する。テープ印刷装置1は、操作部41、検出部42、印刷部43、切断部44、駆動部45、およびこれら各部と接続して、テープ印刷装置1全体を制御する制御部40を有している。
【0026】
操作部41は、キーボード3上の文字キー群3aや機能キー群3bからの情報の入力・編集や設定、およびこれら各種情報の表示画面5への表示等、ユーザーインターフェイスとして機能する。
【0027】
検出部42は、上述したテープ識別センサー37を有し、印刷テープT(テープカートリッジC)の種別を検出する。印刷部43は、印刷ヘッド26およびテープ送りモーター30を有し、印刷テープTおよびインクリボンRを搬送しながら印刷テープT上に、生成された印刷データに基づく印刷を行う。
【0028】
切断部44は、印刷テープTの記録テープTaと剥離テープTbの両方を切断するフルカッター52およびこれを駆動するフルカッターモーター51と、印刷テープTの記録テープTaのみを切断するハーフカッター54およびこれを駆動するハーフカッターモーター53と、を有している。そして、これらフルカッター52およびハーフカッター54により、印刷部43で印刷処理済みの印刷テープTを所定の長さになるように切断し、ラベルを作成する。駆動部45は、ディスプレイドライバー55、ヘッドドライバー56、テープ送りモータードライバー57およびカッターモータードライバー58を有し、各部を駆動する。
【0029】
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、および入出力制御装置(以下、「IOC:Input Output Controller」と称する)64を備え、これらは互いに内部バス65により接続されている。RAM63は、CPU61が各種処理を実行するための作業領域として使用される。
【0030】
ROM62は、CPU61が各種制御を行うための制御プログラムおよび制御データを記憶している。具体的には、制御プログラムとして、表示言語を所定の順序に従ってサイクリックに、且つダイレクトに(即座に)切り替える第1言語切替プログラム、および切り替え可能な言語(変更可能な言語)の一覧をメニュー表示し、現在の表示言語を、その一覧の中から選択された言語に切り替える第2言語切替プログラムが含まれる。
【0031】
上記の構成により、CPU61は、ROM62内の各種制御プログラムに従って、IOC64を介してテープ印刷装置1内の各部から各種信号・データを入力する。また、入力された各種信号・データに基づいてRAM63内の各種データを処理し、IOC64を介してテープ印刷装置1の各部に各種信号・データを出力することにより、各種処理制御を行なう。
【0032】
特に、本発明のテープ印刷装置1における表示言語の切替処理においては、[言語]キー14の押し方(操作方法)により、上述の第1言語切替プログラムによる言語切替機能(以下、「言語直接切替機能(第1の設定変更手段)」と称す。)、および第2言語切替プログラムによる言語切替機能(以下、「言語選択切替機能(第2の設定変更手段)」と称す。)のいずれかの機能を用いて表示言語の切り替えを行う。以下、図3を参照して、詳細に説明する。
【0033】
図3は、テープ印刷装置1における表示言語の切替手順(制御方法)を説明するフローチャートである。上述のように、本発明のテープ印刷装置1は、[言語]キー14の押し方の違いにより、異なる方法(異なる機能)で表示言語の切り替えを行う。なお、ここでは、切り替え可能な言語は「英語」、「デンマーク語」、「日本語」とし、言語直接切替機能により表示言語をサイクリックに切り替える場合、「英語」→「デンマーク語」→「日本語」→「英語」・・・の順番で切り替わるものとする。
【0034】
まず、テキスト入力画面(表示画面5)が表示されている状態で、ユーザーにより[言語]キー14が押下される(S01)。この時、CPU61(テープ印刷装置1)は、ユーザーにより、[言語]キー14を押して所定時間以内に離す操作(以下、「短押し」と称す。)が行われたか、あるいは、[言語]キー14を所定時間以上押しっぱなしにする操作(以下、「長押し」と称す。)が行われたかを判定する。
【0035】
[言語]キー14が短押しされた場合(S02;Yes)、CPU61は、表示画面5に、現在の表示言語の名称(表示言語名)を、その言語自身の表記(以下、「現地名表記」と称す。)で表示する(S03)。つまり、現在の表示言語が「英語」である場合は、「English」と表示され、「デンマーク語」である場合は、「Dansk」と表示され、「日本語」である場合は、「日本語」と表示される。
【0036】
続いて、S03の状態で、ユーザーにより再度[言語]キー14が押下されると(S04)、CPU61は、[言語]キー14が、短押しされたのか、あるいは長押しされたのかを判定する。[言語]キー14が短押しされた場合(S05;Yes)、CPU61は、現時点の表示言語の、次の順番で定義されている言語の名称(言語名)を、英語表記および現地名表記で表示画面5に表示する(S06)。つまり、現時点の表示言語が「英語」である場合、次の順番の言語はデンマーク語であるため、表示画面5には「Danish(英語表記)」および「Dansk(現地名表記)」と表示され、現時点の表示言語が「デンマーク語」である場合、次の順番の言語は日本語であるため、表示画面5には「Japanese(英語表記)」および「日本語(現地名表記)」と表示され、現時点の表示言語が「日本語」の場合、次の順番の言語は英語であるため、表示画面5には「English(英語表記)」および「English(現地名表記)」と表示される。
【0037】
続いて、S06の状態で、ユーザーにより[選択]キー13が押下されると(S07;Yes)、CPU61は、表示言語を、S06で表示した言語に切り替え(S08)、一連の言語切替処理を終える。一方、S06の状態で、ユーザーにより[選択]キー13が押下されない場合(S07;No)、CPU61は、[選択]キー13が押下されるまでの間、[言語]キー14が押下(短押し)される度に、S04以降の処理を繰り返し実行する。
【0038】
一方、S02およびS05において、ユーザーにより、[言語]キー14が長押しされた場合(S02;No,S05;No)、CPU61は、表示画面5に、切り替え可能な言語の選択候補一覧をメニュー表示する(S09)。このメニュー表示では、各選択候補を現地名表記で表示する(つまり、「English」、「Dansk」、「日本語」と表示する)と共に、現在の表示言語にカーソルを付して表示する(現在の表示言語を反転表示する)。
【0039】
続いて、ユーザーによるキー操作により(カーソルキー12および[選択]キー13の操作)、選択候補一覧の中から所望の言語が選択されると(S10)、CPU61は、表示言語を、選択された言語に切り替え(S11)、一連の言語切替処理を終える。
【0040】
つまり、ユーザーが[言語]キー14を短押しすることにより、表示言語をサイクリックに切り替える言語直接切替機能による言語切替処理が実行され、[言語]キー14を長押しすることにより、メニューから言語を選択する言語選択切替機能による言語切替処理が実行される。なお、上記フローチャートにおけるS03からS05の処理を省略することも可能である。つまり、[言語]キー14が短押しされた場合、現在の表示言語名を表示せず、直接、次の順番で定義されている言語名を表示するようにしても良い。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、テープ印刷装置1の表示言語(設定内容)の切り替えに際し、表示言語をサイクリックに変更する機能、すなわち、表示言語を順番にダイレクトに変更していく機能(言語直接切替機能)と、表示言語を、切り替え可能な言語の一覧(選択候補一覧)から選択された言語に変更する機能(言語選択切替機能)と、をユーザーの好み、あるいはその時の状況によって使い分けることができ、利便性が良い。
【0042】
特に、言語直接切替機能により言語切替を行うことで、現在の表示言語がユーザー(使用者)の知らない言語であったとしても、表示言語をサイクリックに切り替えることができるため、知っている言語になるまで操作を繰り返すだけで良く、利便性が良い。一方、表示言語の種類が多数ある場合や、誤って表示言語を変更してしまい元に戻したい場合等には、言語選択切替機能により選択候補一覧の中から所望の言語を選択することで、容易に所望の表示言語に切り替えることができる。したがって、これらの2つの機能を選択可能とすることで、表示言語の変更に係る使い勝手を向上することができると共に、表示言語が読み取れず操作に困るという不便を緩和することができる。
【0043】
また、1つの操作キー([言語]キー14)の押し方の違いにより、異なる2つの機能によって同じ表示言語の切り替えという処理を行うことができるため、例えば、各機能により表示言語を変更するために、個々に操作キーを割り当てる場合に比べ、使用する操作キーを削減することができる。
【0044】
なお、本実施形態において、切り替え可能な表示言語を「英語」、「デンマーク語」および「日本語」としたが、あくまで一例であり、これに限るものではない。また、切替順序についてもこれに限るものではない。
【0045】
また、本実施形態では、[言語]キー14の押し方として、「短押し」と「長押し」とを例示しているが、これに限るものではない。
【0046】
また、表示言語の変更を行うための2つの機能(言語直接切替機能および言語選択切替機能)を、異なる2つの操作キー(例えば、[言語1]キー(第1操作キー,選択手段)および[言語2]キー(第2操作キー,選択手段))にそれぞれ割り当てるようにしても良い。これにより、本実施形態のように、1つの[言語]キー14に2つの機能を割り当て、そのキーの押し方の違いにより各機能を切り替える場合に比べ、ユーザーは煩雑な操作をすることなく、いずれかの操作キーを操作するだけで、簡単に好みの機能を用いて表示言語の変更を行うことができ、便利である。
【0047】
また、本実施形態では、設定内容の変更の一例として、表示言語の切り変えについて説明したが、これに限るものではなく、テープ印刷装置1における様々な設定内容(テキスト設定や表示設定等)を変更する場合にも適用可能である。
【0048】
また、上述した実施例によらず、テープ印刷装置1の構成や処理工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…テープ印刷装置 3…キーボード 5…表示画面 14…言語キー 40…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置に関する所定の設定内容を、所定の順序に従ってサイクリックに変更する第1の設定変更手段と、
前記所定の設定内容を、当該所定の設定内容を変更するための選択候補の一覧の中から選択された、1の選択候補に基づいて変更する第2の設定変更手段と、
前記所定の設定内容の変更を、前記第1の設定変更手段により実行するか、前記第2の設定変更手段により実行するか、を選択するための選択手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記選択手段は、所定の1の操作キーを有し、
前記所定の1の操作キーの操作方法により、前記所定の設定内容の変更を、前記第1の設定変更手段により実行するか、前記第2の設定変更手段により実行するか、を選択することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記選択手段は、
前記所定の設定内容の変更を、前記第1の設定変更手段により行うための第1操作キーと、前記第2の設定変更手段により行うための第2操作キーと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
少なくとも文字を含む所定のメッセージを表示するための表示手段をさらに備え、
前記所定の設定内容は、前記表示手段に表示する前記メッセージの表示言語であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
装置に関する所定の設定内容を、所定の順序に従ってサイクリックに変更する第1の設定変更工程と、
前記所定の設定内容を、当該所定の設定内容を変更するための選択候補の一覧の中から選択された、1の選択候補に基づいて変更する第2の設定変更工程と、
前記所定の設定内容の変更を、前記第1の設定変更工程により実行するか、前記第2の設定変更工程により実行するか、を選択する選択工程と、を備えたことを特徴とする情報処理装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−95970(P2011−95970A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248736(P2009−248736)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】