説明

情報処理装置及びディスクドライブ装置

【課題】持ち運び時に、装置全体の薄型化を図ることができるディスクドライブ装置を提供する。
【解決手段】入力操作部が設けられた偏平な直方体をなす上筐体3と、この上筐体を姿勢変更可能に支持すると共に重ね合わせ可能とされた偏平な直方体をなす下筐体2と、上筐体又は下筐体に収納され且つ光ディスク30が着脱可能に装着されるターンテーブル41を有し、このターンテーブルに装着されて回転駆動される光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生が可能なディスクドライブ装置と、このディスクドライブ装置の使用時に、ディスク収納領域を上筐体3を下筐体2から離反させた第1の厚みに設定すると共に、ディスクドライブ装置の不使用時には、ディスク収納領域を縮小するように上筐体3を下筐体2に接近させ、第1の厚みより小さい第2の厚みに設定するカム部材70と、を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク状記録媒体を回転駆動してピックアップ部により情報信号の記録及び/又は再生を行うと共に、その記録及び/又は再生に基づき情報処理を実行する情報処理装置、及び、その情報処理装置に用いて好適なディスクドライブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディスク状記録媒体としては、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)といった光ディスクや、MD(Mini Disk)等の光磁気ディスク、或いは、FD(floppy disk) 等の磁気ディスク等が広く知られている。これらのディスク状記録媒体を用いて情報信号の記録や再生を行うために、各種の情報処理装置が提供されている。特に、記憶容量の大容量化、処理速度の高速化等の観点から、ディスク状記録媒体として光ディスクを用いた情報処理装置及びディスクドライブ装置が多く使用されている。
【0003】
このような情報処理装置の代表的な例として、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ(ノート型パソコン)を挙げることができる。このノート型パソコンは、モバイル型の情報処理装置として広く普及されているが、更なる薄型化が強く求められている。これに伴って、ノート型パソコン等に搭載されて使用されるディスクドライブ装置においても、同様に更なる薄型化が非常に強く求められている。因みに、現在のノート型パソコン等に搭載されている薄型化の進んだディスクドライブ装置の厚さは、12.7mm程度が標準的なものであり、最も薄いディスクドライブ装置としては、厚さが9.5mmのものも市場に提供されている。
【0004】
従来の、この種の情報処理装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、キーボードを有する第1ユニットと、この第1ユニットに連結部を介して連結された第2ユニットを備え、第1ユニットに対して第2ユニットを開閉自在に構成した電子装置及びその電子装置で実行されるプログラムに関するものが記載されている。この特許文献1に記載された電子装置は、「第1ユニットと、該第1ユニットに対し開閉自在に支持する連結部を介して連結された第2ユニットとを備えた電子装置において、記憶媒体が操作に応じて装填、取外しされ、装填された記憶媒体を駆動してアクセスする媒体ドライブと、前記第1ユニットに対する前記第2ユニットの姿勢に応じて、前記媒体ドライブに対する操作および/または該媒体ドライブによる記憶媒体の駆動を禁止する動作禁止モードを設定あるいは解除する動作禁止部とを備えた」ことを特徴としている。
【0005】
このような構成を有する電子装置によれば、「記憶媒体が不安定な姿勢で駆動されることが禁止され、記憶媒体や媒体ドライブの破損が防止される。および/または、操作ドライブが不用意に操作されることが防止され、記憶媒体が不用意に取り出され落下して破損するという事態が回避される」(明細書の段落[0021])という効果が期待される。
【0006】
また、従来のディスクドライブ装置としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものがある。特許文献2には、ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び/又は再生装置に関するものが記載されている。この特許文献2に記載された記録及び/又は再生装置は、「光ピックアップ、ピックアップ移動機構及びディスク回転駆動機構が設けられたピックアップシャーシと、ピックアップ及びディスクテーブルをディスク状記録媒体の記録面側に臨ませる開口部が形成され、上記ピックアップシャーシに接続されることにより上記ディスク状記録媒体が収納される収納凹部の一部を構成するカバー部材と、上記ディスク状記録媒体が収納される略円弧状の収納凹部を有し、該収納凹部は上記カバー部材を上記ディスク状記録媒体の記録面側に臨ませる開口部が形成され、上記ピックアップシャーシと接続されることにより上記カバー部材によって上記開口部が閉塞されているディスクトレイとを有し、上記ピックアップシャーシ、カバー部材及びディスクトレイは、それぞれ線膨張係数の異なる部材によって形成され、上記ディスクトレイは、上記収納凹部の外周側に設けられ、上記開口部上に延設された収納壁に、該外周壁と上記開口部を閉塞するカバー部材とのクリアランスを維持する突部が形成されている」ことを特徴としている。
【0007】
このような構成を有する記録及び/又は再生装置によれば、「ディスクトレイとピックアップシャーシとカバー部材とが、互いに線膨張係数が異なる材料によって形成され、光ディスクに対する記録データの記録又は再生動作中における熱により各構成部品に歪みが発生した場合にも、ディスクトレイの収納壁には、壁本体の下側縁に突部が形成されているため、カバー部材が突部に当接されることにより光ディスク側への反りを防止し、カバー部材と光ディスクとの摺接を防止することができる」(明細書の段落[0181])という効果が期待される。
【0008】
更に、従来のディスクドライブ装置の他の例としては、例えば、特許文献3に記載されているようなものもある。特許文献3には、光学的記憶装置を小型で、かつ軽量にするための装置全体構造に関するものが記載されている。この特許文献3に記載された光学的記憶装置は、「光学的記憶媒体を収容するカートリッジが挿入されるカートリッジホルダと、前記カートリッジを排出させる駆動を行なうイジェクトモータと、前記カートリッジホルダが搭載されるドライブベースと、を備え、前記イジェクトモータは、前記カートリッジホルダが搭載される部分の後方の空間部を利用してドライブベース上に配置されてなる」ことを特徴としている。
【0009】
このような構成を有する光学的記憶装置によれば、「薄型、小型で軽量、組立作業性を大幅に改善したコンパクトな光学的記憶装置を提供することができる」(明細書の段落[0250])等の効果が期待される。
【特許文献1】特開2006−65989号公報
【特許文献2】特開2004−234802号公報
【特許文献3】特開2003−242768号公報
【0010】
しかしながら、ノート型パソコンの薄型化の要請は非常に強く、その薄型化のキーポイントとなるディスクドライブ装置の厚さが、究極的な値とも言える厚さ9.5mmよりも薄いディスクドライブ装置の提供を希望する要求もある。ところが、ディスクドライブ装置においては、ディスク状記録媒体を回転すると共にそのディスク状記録媒体に対して無接触で情報信号の記録や再生をする必要がある等のように適当な大きさのクリアランスを確保する必要がある。更に、使用される材料による構成部品の強度、光ピックアップの体積限界、歩留まりの悪化に起因するコスト上昇等により、厚さ9.5mm以下のディスクドライブ装置を商業的に生産することが困難であった。そのため、ノート型パソコンの、更なる薄型化も困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
解決しようとする問題点は、従来のディスクドライブ装置では、厚さ9.5mm以下の薄型のディスクドライブ装置に対する要求が高いが、クリアランス確保の必要性、材料強度の必要性、光ピックアップの体積限界、歩留まり悪化に起因する高コスト等から、厚さ9.5mm以下のディスクドライブ装置の商業的な生産が困難であるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本出願の情報処理装置は、操作信号を入力するための入力操作部が設けられた偏平な直方体をなす上筐体と、この上筐体を姿勢変更可能に支持すると共に上筐体と重ね合わせ可能とされた偏平な直方体をなす下筐体と、上筐体又は下筐体に収納されると共にディスク状記録媒体が着脱可能に装着されるディスク装着部を有し、このディスク装着部に装着されて回転駆動されるディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生が可能なディスクドライブ装置と、このディスクドライブ装置の使用時には、ディスク収納領域を上筐体を下筐体から離反させた第1の厚みに設定すると共に、ディスクドライブ装置の不使用時には、ディスク収納領域を縮小するように上筐体を下筐体に接近させ、第1の厚みより小さい第2の厚みに設定する筐体移動機構と、を設けたことを最も主要な特徴とする。
【0013】
また、本出願のディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体が着脱可能に装着されるディスク装着部を有し且つこのディスク装着部を回転するディスク回転駆動部と、ディスク装着部に装着されて回転されるディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ部と、このピックアップ部をディスク状記録媒体の半径方向に移動させるピックアップ移動部と、ディスク回転駆動部とピックアップ部とピックアップ移動部を支持するシャーシと、このシャーシをディスク装着部側から覆う第1の部材と、シャーシをディスク装着部と反対側から覆うと共に第1の部材に対して相対的に移動可能とされた第2の部材と、ディスク回転駆動部を第1の部材に対して接近及び離反可能に移動可能に支持すると共に第1の部材に接近する方向への移動を所定位置で制限する位置制限部材と、ディスク回転駆動部を第1の部材側に付勢する付勢部材と、を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本出願の情報処理装置及びディスクドライブ装置では、真に薄型化が必要となる持ち運び時には、ディスクドライブ装置のディスク装着部におけるクリアランス(空間部)を圧縮するように当該ディスクドライブ装置を収縮させ、装置全体の薄型化を図ることができる。一方、装置全体の薄さが重要とはならない使用時(記録及び再生時)或いはディスクドライブ装置の起動時には、ディスクドライブ装置の厚さを増加させ、ディスク装着部のクリアランスを拡げて、ディスク状記録媒体の回転に支障が生じないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
上筐体と下筐体とディスクドライブ装置と筐体移動機構とを設け、ディスクドライブ装置を使用しないときには上筐体と下筐体の厚さを減少させて薄型化を図り、ディスクドライブ装置を使用するときには上筐体と下筐体の厚さを増加させてクリアランスを拡げ、ディスク状記録媒体の回転に支障が生じないようにできる情報処理装置及びそのディスクドライブ装置を、簡単な構造によって実現した。
【実施例1】
【0016】
図1〜図51は、本発明の実施の形態の例を示すものである。即ち、図1は本発明の情報処理装置の第1の実施の例を示すノート型パーソナルコンピュータの斜視図、図2は表示面を閉じたノート型パソコンの斜視図、図3は本発明のディスクドライブ装置の第1の実施の例を示す斜視図、図4は本発明のディスクドライブ装置に係るドライブユニットを示す斜視図、図5は同じく平面図、図6A,B,Cは本発明の情報処理装置の第1の実施の例を示す説明図、図7A,B,Cは本発明のディスクドライブ装置のトップカバーの接近を阻止するカバー用ロック機構の実施の例を示す説明図、図8A,Bは本発明の情報処理装置に係る昇降拘束機構の第1の実施の例を示す説明図である。
【0017】
図9A,Bは筐体移動機構としてパンタグラフ機構を用いた情報処理装置の第2の実施の例を示す説明図、図10A,Bは筐体移動機構としてパンタグラフ機構を用いた第1の実施の例を示す説明図、図11A,Bは筐体移動機構としてパンタグラフ機構を用いた第2の実施の例を示す説明図、図12A,Bは図9に示す情報処理装置に昇降拘束機構の第1の実施の例を適用した実施の例を示す説明図、図13A,Bは筐体移動機構としてカムとギアを組み合わせた機構を用いた実施の例を示す説明図、図14A,Bはカムとギアを組み合わせた筐体移動機構にフック式の昇降拘束機構の第2の実施の例を組み合わせた説明図、図15A,B,Cは上筐体が傾斜して移動する情報処理装置の作用を示す説明図である。
【0018】
図16A,B,Cは情報処理装置の第4の実施の例を示す説明図、図17A,Bは情報処理装置の第4の実施の例に係る動力伝達機構の例を示す説明図、図18A,Bは情報処理装置に係る筐体用ロック機構の実施の例を示す説明図、図19A,Bは情報処理装置の第5の実施の例を示す説明図、図20は本発明のディスクドライブ装置の第2の実施の例を示す斜視図、図21A,Bは同じく断面して示す説明図、図22A,Bは情報処理装置の第6の実施の例を示す説明図、図23A,Bはディスクドライブ装置の第2の実施の例の変形例を示す説明図、図24は本発明のディスクドライブ装置の第3の実施の例を示す斜視図、図25A,B,Cは平面図及び要部を断面した説明図、図26A,Bは情報処理装置の第7の実施の例を示す説明図、図27A,Bは情報処理装置の第8の実施の例を示す説明図である。
【0019】
図28は本発明のディスクドライブ装置の第4の実施の例を示す斜視図、図29は図28の要部を拡大した説明図、図30A,Bは同じく断面して示す説明図、図31A,Bは情報処理装置の第9の実施の例を示す説明図、図32は本発明のディスクドライブ装置の第5の実施の例を示す斜視図、図33A,Bは同じく断面して示す説明図、図34A,Bは情報処理装置の第10の実施の例を示す説明図、図35A,B,Cはディスクドライブ装置の第6の実施の例を示す説明図、図36A,B,Cは情報処理装置の第11の実施の例を示す説明図、図37は本発明のディスクドライブ装置の第7の実施の例を示す斜視図、図38A,Bはディスクドライブ装置の第7の実施の例に係る昇降機構の第1の例を断面して示す説明図、図39A,Bはディスクドライブ装置の第7の実施の例に係る昇降機構の第2の例を断面して示す説明図、図40A,Bはディスクドライブ装置の第7の実施の例に係るディスク挟持機構の第1の例を断面して示す説明図である。
【0020】
図41A,Bは本発明の情報処理装置の第12の実施の例を示すノート型パソコンにおいてディスクドライブ装置を取り出した説明図、図42A,Bは同じくノート型パソコンの外観を示す斜視図、図43A,Bは本発明の情報処理装置の第13の実施の例を示すノート型パソコンにおいてディスクドライブ装置を取り出した説明図、図44A,Bは同じくノート型パソコンの外観を示す斜視図、図45は本発明の情報処理装置に係る制御装置の概略構成を示すブロック説明図、図46は図46の制御装置による制御処理の第1の実施の例を示すフローチャート、図47は同じく制御処理の第2の実施の例を示すフローチャート、図48は同じく制御処理の第3の実施の例を示すフローチャート、図49は同じく制御処理の第4の実施の例を示すフローチャート、図50は同じく制御処理の第5の実施の例を示すフローチャート、図51は同じく制御処理の第6の実施の例を示すフローチャートである。
【0021】
まず、図1及び図2を参照して、本発明の情報処理装置の第1の実施の例として示すノート型パーソナルコンピュータ(以下「ノート型パソコン」という。)について説明する。このノート型パソコン1は、偏平な直方体をなす下筐体2と、同じく偏平な直方体をなす上筐体3と、同じく偏平な直方体をなす表示筐体4とを備えて構成されている。3つの筐体2,3,4は、それぞれに所定の大きさを有する空間部が設けられていると共に、互いに重なり合って積層可能に構成されている。即ち、下筐体2の上に上筐体3が積層され、上筐体3の上に表示筐体4が積層可能とされている。
【0022】
この実施の例で示すノート型パソコン1の3つの筐体2〜4は、それぞれヒンジ機構によって互いに回動可能に連結されている。即ち、下筐体2と上筐体3が第1のヒンジ5によって回動可能に連結され、上筐体3と表示筐体4が第2のヒンジ6によって回動可能に連結されている。
【0023】
第1のヒンジ5は操作者に近い前側に配置され、第2のヒンジ6は操作者から遠ざかる後側に配置されている。即ち、第1のヒンジ5は、図示しないが、下筐体2の前側上部中央部において左右方向へ延在するように設けた第1の下ヒンジ部と、上筐体3の前側下部において左右方向へ延在すると共に第1の下ヒンジ部を挟むように設けた左右の第1の上ヒンジ部と、同一軸心線上に対向された第1の上下ヒンジ部を貫通する第1のヒンジ軸との組み合わせからなっている。この第1のヒンジ5によって下筐体2と上筐体3が、ノート型パソコン1の前端部において回動可能に連結されている。これにより、上筐体3の後部が上下方向へ回動可能とされていて、その後部を上下方向へ回動させることにより、下筐体2に対する上筐体3の傾斜角度が変更可能とされている。
【0024】
第2のヒンジ6は、同じく図示しないが、上筐体3の後側中央部において左右方向へ延在するように設けた第2の下ヒンジ部と、表示筐体4の後側において左右方向へ延在すると共に第2の下ヒンジ部を挟むように設けた左右の第2の上ヒンジ部と、同一軸心線上に対向された第2の上下ヒンジ部を貫通する第2のヒンジ軸との組み合わせからなっている。この第2のヒンジ6によって上筐体3と表示筐体4が、ノート型パソコン1の後端部において回動可能に連結されている。これにより、表示筐体4の前部が上下方向へ回動可能とされていて、その前部を上下方向へ回動させることにより、上筐体3に対する表示筐体4の傾斜角度が変更可能とされている。
【0025】
図1は、表示筐体4を上方へ90度以上回動させた状態を示している。この状態では、表示筐体4の内面と上筐体3の上面が露出される。この状態によってノート型パソコン1が使用され、情報の入力や情報の処理等が行われる。また、図2は、表示筐体4を前方へ90度以上回動させた状態を示している。この状態では、上筐体3の上に表示筐体4が被せられ、上筐体3の上面が表示筐体4によって覆われる。この状態により、ノート型パソコン1が保管され、或いは運搬等が行われる。
【0026】
図1に示すように、表示筐体4の内面には、周囲にわずかな縁取りを残して開口部8が設けられている。表示筐体4の開口部8には、その内部に収納された表示装置である液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、表面電界ディスプレイ等の平面表示パネルディスプレイ9が臨まれている。平面表示パネルディスプレイ9の内側には、図示しないが、平面表示パネルディスプレイ9の背面側に光を当てるバックライトや、平面表示パネルディスプレイ9の画面を制御する制御装置が搭載された配線基板等が収納されていて、各種の情報や画像等が表示面に表示可能に構成されている。
【0027】
また、上筐体3の上面である表示筐体4の開口部8と対向する面には、多数のキーを有するキー式入力手段や、タッチパネル式入力手段等を備えた入力操作を行うための入力操作部11が設けられている。この入力操作部11の下部を覆うように、上筐体3の下面には上カバー12が設けられている。下筐体2の上面は大きく開口されており、次に述べるディスクドライブ装置20と、このディスクドライブ装置20やその他の装置、機器等を制御する制御装置が搭載された図示しない配線基板と、ディスクドライブ装置20や制御装置等に電力を供給する図示しないバッテリー電源等が収納されている。
【0028】
ノート型パソコン1は、トレイ方式によって出し入れされるディスクドライブ装置20を備えている。図3に示すように、ディスクドライブ装置20は、ディスク状記録媒体を回転駆動して情報信号の記録(書込み)や再生(読出し)を行なうドライブユニット21と、このドライブユニット21が装着されるディスクトレイ22と、このディスクトレイ22を移動可能に支持するトレイシャーシ23と、ドライブユニット21を含むトレイシャーシ23の上面を覆うトップカバー24等を備えて構成されている。このディスクドライブ装置20を収納するためのトレイ収納部が下筐体2に設けられている。トレイ収納部は、下筐体2の一方の側面に開口された開口部を有しており、その開口部からディスクトレイ22の一部が大きく突出可能に構成されている。
【0029】
トレイシャーシ23は、上面と正面に開口された偏平な筐体からなり、ディスクトレイ22が収納される直方体をなす本体部23aと、この本体部23aの一側に連続して形成された庇部23bとを有している。庇部23bは、ディスクトレイ22に載置された光ディスクとの干渉を回避するために設けたものである。また、トップカバー24は、下面と正面に開口された偏平な筐体からなり、トレイシャーシ23の大きさ及び形状に対応した大きさ及び形状を有している。このトップカバー24がトレイシャーシ23に対して蓋のように対向されて用いられ、トレイシャーシ23及びトップカバー24の正面に開口された開口部をトレイ収納部の開口部に臨ませた状態で配設される。このトレイシャーシ23は、下筐体2の下面にネジ止めやカシメ等の固着手段によって固定される。また、トップカバー24は、上筐体3に直接取り付けられ、或いは上カバー12に取り付けられる。
【0030】
ディスクトレイ22は、ドライブユニット21を所定の範囲内で移動させることができる空間部を有する偏平な板状の部材からなる。ディスクトレイ22の上面には、ディスク状記録媒体の一具体例を示す光ディスクを水平状態で載置して収納する凹陥部27が設けられている。この凹陥部27には、ドライブユニット21が嵌合される嵌合穴28が設けられている。嵌合穴28は、ドライブユニット21の平面形状に対応してそれより少し大きな略相似形をなす開口部として形成されている。
【0031】
この嵌合穴28に嵌合されたドライブユニット21のターンテーブル41は、ディスクトレイ22の長手方向である前後方向の後方寄りであって幅方向の一側である庇部23b側へ偏倚した位置に配置されている。このターンテーブルの回転中心を中心として凹陥部27が円形の凹部として形成されている。そのため、凹陥部27の平面形状は、一方の側部と後方の一部が欠けた形状となっている。この凹陥部27に収納された光ディスクとの干渉を避けるために、トレイシャーシ23に庇部23bが設けられている。この庇部23bを設けたことにより、凹陥部27に光ディスクを収納した状態において、ディスクトレイ22を奥まで移動させて下筐体2の内部に光ディスク全体を収納することができる。
【0032】
ディスクトレイ22の下面に形成された前記空間部の一部には、ディスクドライブ装置20を駆動制御する制御装置が搭載された制御基板29が取り付けられている。制御基板29には、マイクロコンピュータ(MPU)や半導体集積回路(IC)、コンデンサその他の電子部品31が実装されている。この制御基板29に実装されたMPUやIC等によって制御装置が構成されている。このディスクトレイ22は、トレイシャーシ23とトップカバー24によって形成されたトレイケースの内部に移動可能な状態で収納されている。そして、図示しないトレイ搬送機構によってディスクトレイ22が、開口部から所定量だけ飛び出し可能に構成されている。
【0033】
トレイ搬送機構としては、例えば、コイルバネとそのロック部材とによって構成することができる。具体的には、ディスクトレイ22とトレイシャーシ23との間にコイルバネを配置し、このコイルバネをロック部材で係止する。即ち、コイルバネを圧縮した状態でディスクトレイ22をトレイケース内に収納し、そのコイルバネの圧縮状態をロック部材で確保する。このロック部材によるコイルバネのロックを解除することにより、コイルバネのばね力によってディスクトレイ22が移動し、その開口部からディスクトレイ22が所定量だけ突出するように構成する。
【0034】
更に、トレイ搬送機構としては、この実施の例に限定されるものではなく、他の移動機構を用いることができることは勿論である。例えば、ディスクトレイ22にラック部を設けると共に、このラック部に噛合するピニオンと、このピニオンを回転駆動するモータを設けることによっても構成することができる。この場合、モータの回転方向によってディスクトレイ22の移動方向を決定し、その回転量によってディスクトレイ22の移動量を決定することができる。なお、図1に示すノート型パソコン1では、下筐体2の右側面にトレイケースの開口部が設けられており、その開口部は、ディスクトレイ22の前面に取り付けられた蓋体32によって開閉可能に閉じられている。
【0035】
ドライブユニット21は、図4及び図5に示すような構成を有している。このドライブユニット21は、トレイシャーシ23に移動可能に支持されたベース部材33と、このベース部材33に取り付けられたディスク回転駆動機構34と、光ピックアップ35と、ピックアップ移動機構36等を備えて構成されている。このドライブユニット21に用いられるディスク状記録媒体としては、光ディスクは勿論のこと、光磁気ディスク、磁気ディスク等のように各種の記録用ディスクを用いることができる。
【0036】
更に、光ディスクにおいても、再生専用のCD、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスクは勿論のこと、1回の記録或いは何度でも記録が可能なCD−RW、DVD−R、DVD−RW等の光ディスクのように各種の光ディスクを適用することができる。これらに対応して、ディスク記録及び/又は再生装置としては、例えば、光ディスク式記録装置、光ディスク式再生装置、光ディスク式記録再生装置、光ディスク式撮像装置、光磁気ディスク式記録装置、光磁気ディスク式再生装置、光磁気ディスク式撮像装置、磁気ディスク式記録装置、磁気ディスク式再生装置、磁気ディスク式記録再生装置等を挙げることができる。
【0037】
また、このドライブユニット21に使用される光ディスク等の大きさは、例えば直径が12cmのディスク状記録媒体に限定されるものではなく、直径が8cmのディスク状記録媒体は勿論のこと、その他の大きさのディスク状記録媒体を対象とすることができることは勿論である。更に、ディスク状記録媒体として、直径が異なる複数種類のディスク、例えば、直径が12cmの光ディスクと、直径が8cmの光ディスクとのいずれにも対応できるように構成することができる。
【0038】
図4〜図5に示すように、ドライブユニット21のディスク回転駆動機構34は、ディスク装着部となるターンテーブル41を有し、このターンテーブル41に光ディスクが装着される。このディスク回転駆動機構34のターンテーブル41を回転駆動することにより、光ディスクが所定速度(例えば、線速度一定)で回転される。光ピックアップ35は、ターンテーブル41に装着されて回転駆動される光ディスクに対して、その情報記録面に光ビームを照射して新たに情報を書き込み、或いは、照射した光ビームの反射光を読み込むことにより、予め情報記録面に記録されている情報を読み出す。
【0039】
ピックアップ移動機構36は、光ピックアップ35を、ターンテーブル41に装着されて回転駆動される光ディスクの情報記録面に沿って半径方向外側へ移動させる。この半径方向外側への移動時に、光ピックアップ35による情報信号の記録及び/又は再生動作が実行される。ベース部材33は、これらディスク回転駆動機構34と光ピックアップ35とピックアップ移動機構36が搭載されるものであり、トレイシャーシ23内において、そのトレイシャーシ23に対して姿勢変更又は平行移動可能に取り付けられている。
【0040】
ベース部材33は、板金を所定の形状に打ち抜き、その周囲を僅かに下方へ折り曲げることによって形成されている。図5に示すように、ベース部材33の平面形状は、長方形の4つの角部に大きな面取り部を設けると共に、内側に大きな開口部42を設け、全体として横長の略八角形をなす枠体として形成されている。開口部42は、光ピックアップ35の上部を露出させるピックアップ用開口部42aと、ディスク回転駆動機構34のターンテーブル41を上方へ臨ませるテーブル用開口部42bを有している。ピックアップ用開口部42aは、光ピックアップ35の上部全体を露出させるように大きく略矩形に形成されており、その長手方向の一側に略半円形をなすテーブル用開口部42bが配置されている。
【0041】
テーブル用開口部42bには、テーブル回転駆動機構34が配置されている。テーブル回転駆動機構34は、図5に示すように、光ディスクが着脱可能に装着されるターンテーブル41を有するスピンドルモータ43と、このスピンドルモータ43を固定してベース部材33に支持する支持プレート44を有している。ターンテーブル41は、スピンドルモータ43の回転部に装着されて一体的に設けられており、支持プレート44に固定された固定部によって回転自在に支持されている。このターンテーブル41の載置部41bが、ベース部材33のテーブル用開口部42bから僅かに上方へ突出するように、スピンドルモータ43を支持する支持プレート44がベース部材33の下面にねじ止めされて取り付けられている。
【0042】
ターンテーブル41は、光ディスクの中心穴に嵌合される円柱状の凸部からなる嵌合部41aと、光ディスクの中心穴の周縁部が載置される載置部41bを有している。嵌合部41aと載置部41bは一体に形成されており、載置部41bには、光ディスクとの接触を和らげるリング状のクッション材45が取り付けられている。嵌合部41aには、光ディスクの中心穴に係合される複数(本実施例では3個)の係止爪46が周方向へ等間隔に配置されている。各係止爪46は、図示しないコイルばね等の弾性部材により付勢され、各先端部が嵌合部41aの外周面から半径方向外側へ突出されている。これらの係止爪46がチャッキング機構をなしており、すべての係止爪46を中心穴に係合することにより、光ディスクがターンテーブル41に保持される。
【0043】
このディスク回転駆動機構34に対して、光ピックアップ35が所定の範囲内で接近及び離反可能に構成されている。光ピックアップ35は、光ビームを出射する光源となる半導体レーザと、戻りの光ビームを受光する受光素子等からなる光検出器を有している。この光ピックアップ35は、半導体レーザから光ビームを出射し、その光ビームを対物レンズ48により集光して光ディスクの情報記録面に照射すると共に、その情報記録面で反射された戻りの光ビームを光検出器で受光する。これにより、光ディスクの情報記録面に対する情報信号の書き込み又は読み出しを行うことができる。
【0044】
また、光ピックアップ35は、対物レンズ48を光軸方向(以下「フォーカシング方向」という。)と、光ディスクの記録トラックと直交する方向(以下「トラッキング方向」という。)に変位駆動する2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構を有している。この対物レンズ駆動機構が、光検出器により検出された光ディスクからの検出信号に基づいて対物レンズ48をフォーカシング方向及びトラッキング方向に変位させながら、情報記録面上に対物レンズ48の焦点を合わせる。これにより、対物レンズ48の焦点を情報記録面上に合わせるフォーカスサーボや、対物レンズ48により集光される光ビームのスポットを記録トラックに追従させるトラッキングサーボ等の駆動制御が実行される。この光ピックアップ35が、ピックアップ移動機構36を介してベース部材33に搭載され、ターンテーブル41に対して所定の範囲内で接近及び離反可能とされている。
【0045】
ピックアップ移動機構36は、ピックアップベース51と一対のガイド軸52,53と送りねじ軸54と駆動モータ55を有している。ピックアップベース51は、2軸アクチュエータや光検出器等が収納される偏平なブロック状の部材からなり、一対のガイド軸52,53によって移動可能に支持されている。一対のガイド軸52,53は、ベース部材33の下面においてターンテーブル41の一側に、互いに所定の間隔をあけて略平行となるように配置されている。そして、一対のガイド軸52,53は、ベース部材33の4箇所において、それぞれ軸受部によって両端支持されている。各軸受部は、ベース部材33に設けた軸受片と別部材の押え板からなり、押え板をねじ止めして軸受片との間で挟持することにより、一対のガイド軸52,53がベース部材33に締付固定されている。
【0046】
ピックアップベース51は、一対のガイド軸52,53の軸方向と直交する両外側に突出する第1の軸受部56と第2の軸受部57を有している。第1の軸受部56は、第1のガイド軸52が摺動可能に挿通される軸受穴を有する前側軸受部56aと後側軸受部56bからなっている。前後の軸受部56a,56bは、第1のガイド軸52の軸方向へ所定の間隔をあけて同一平面上に配置されている。この前後の軸受部56a,56bの間に、送りねじ軸54のねじ溝に係合する係合部を有するラック部材58が配置されている。このラック部材58は、固定ねじ59によってピックアップベース51にねじ止めされている。
【0047】
第2の軸受部57には、側方に開口するガイド溝が設けられている。このガイド溝に、第2のガイド軸53が摺動可能に挿通されている。この第2の軸受部57を貫通する第2のガイド軸53と、第1の軸受部56の前後の軸受部56a,56bを貫通する第1のガイド軸52によって、ピックアップベース51がスライド可能に支持されている。送りねじ軸54は、第1のガイド軸52との間に所定の間隔をあけて略平行に配置されている。送りねじ軸54は、駆動モータ55の回転軸となっており、その駆動モータ55が図示しない取付ブラケットにより、ベース部材33に固定されている。取付ブラケットには、送りねじ軸54の先端側が回動自在に支持されている。この取付ブラケットがベース部材33にねじ止めされており、これにより、送りねじ軸54と駆動モータ55がベース部材33に取り付けられている。
【0048】
ピックアップベース51には、図示しないフレキシブル配線板の一端が連結されている。このフレキシブル配線板は、ベース部材33に保持されている光ピックアップ35をドライブユニット21の外部にある図示しない電源側コネクタと電気的に接続するもので、可撓性を有する柔軟性に富んだ配線部材である。フレキシブル配線板は、ピックアップベース51に取り付けられる第1の接続部と、電源側コネクタに接続される第2の接続部を有している。フレキシブル配線板には多数の配線回路を有する配線回路群が形成されており、各配線回路が第1の接続部から第2の接続部までそれぞれ連続されている。
【0049】
図4に示すように、ベース部材33の上面にはベースカバー61が取り付けられている。このベースカバー61は、ベース部材33の平面形状に略対応する形状とされている。このベースカバー61には、ターンテーブル41と光ピックアップ35の対物レンズ48を露出させるための開口部62が設けられている。開口部62は、光ピックアップ35の移動方向に延在されており、光ピックアップ35がターンテーブル41から最も離れた位置からターンテーブル41が露出されたテーブル用開口部42bまで連続する長穴として形成されている。このベースカバー61が、複数個(本実施例では6個)の固定ねじ63によってベース部材33の上面に締付固定されている。
【0050】
このような構成を有するディスクドライブ装置20が、3つの筐体2〜4に対して、図6A〜6Cに示すような関係をもって取り付けられている。図6Aは、ドライブユニット21におけるディスク回転駆動機構34のターンテーブル41に光ディスク30を装着すると共に、表示筐体4を上方に略100度回動させた、ノート型パソコン1の使用状態を示す一部を断面した説明図である。図6Bは、ターンテーブル41に光ディスク30を装着したままの状態において、表示筐体4を前側に完全に倒して表示面を閉じた状態を示す一部を断面した説明図である。また、図6Cは、ターンテーブル41から光ディスク30を取り外した状態において、表示筐体4を前側に完全に倒して表示面を閉じた状態を示す一部を断面した説明図である。
【0051】
即ち、図6Aは、ノート型パソコン1の使用(動作)時の状態を示しており、この場合には、光ディスク30を回転可能な状態までディスク収納領域を拡大させるように、上筐体3の背面側である後方を持ち上げる構成としている。これに対して、図6B及び図6Cは、ノート型パソコン1の不使用状態を示しており、図6B又は図6Cに示すいずれかの状態で、ノート型パソコン1の持ち運びが行われる。この持ち運びの場合、ノート型パソコン1は、薄い方が持ち運びに便利であるため、できるだけ薄型の方が好ましい。そこで、この実施例では、ノート型パソコン1の不使用時には、光ディスク30を回転不能な状態までディスク収納領域を縮小させるように、トップカバー24をトレイシャーシ23にできるだけ接近させる(近づける)ように構成している。
【0052】
そのため、この第1の実施の例においては、ベース部材33をトレイシャーシ23に固定支持する一方、ターンテーブル41及びスピンドルモータ43を有するディスク回転駆動機構34を平行移動可能に支持し、ベース部材33に対してディスク回転駆動機構34を相対的に移動可能に構成している。即ち、ベース部材33は、トレイシャーシ23に立設された複数本の支持軸65,65により固定されている。各支持軸65の上部には、ディスク回転駆動機構34の移動を制限するストッパ部材69が設けられている。このストッパ部材69が、ディスク回転駆動機構34の高さ位置を決める高さ決め部材としての機能を果たしている。なお、光ピックアップ35は、図示しないピックアップ移動機構を介してベース部材33に支持されている。
【0053】
ディスク回転駆動機構34は、スピンドルモータ43よりも大きな板金製のモータベース66に搭載されている。モータベース66には、支持軸65の数と同数のガイド孔がそれぞれの支持軸65と対応する位置に設けられており、各ガイド孔に支持軸65がそれぞれ摺動可能に挿通されている。また、各支持軸65には、付勢部材の一具体例を示す円錐コイルバネ67がそれぞれ装着されている。各円錐コイルバネ67の一端はモータベース66に着座され、その他端はトレイシャーシ23に着座されている。この複数の円錐コイルバネ67のばね力により、ディスク回転駆動機構34が常にトレイシャーシ23から離れる方向へ付勢されている。
【0054】
トレイシャーシ23から離れる方向にはトップカバー24が配置されている。このトップカバー24の、ディスク回転駆動機構34の回転中心と対応する位置には、そのディスク回転駆動機構34のターンテーブル41に当接される押圧部である押圧凸部68が設けられている。この押圧凸部68は、図6B及び図6Cに示すように、表示筐体4を閉じて上筐体3を下筐体2に重ね合わせた状態では、円錐コイルバネ67のばね力に抗してディスク回転駆動機構34を押し下げる。これにより、光ディスク30を回転不能な状態までディスク収納領域が縮小される。
【0055】
また、図1及び図6等に示すように、表示筐体4には、筐体移動機構の第1の実施の例を示すカム部材70が設けられている。カム部材70は、表示筐体4と一体に回動することによって上筐体3の後部を持ち上げ、光ディスク30が装着されるディスク装着部であるディスク収納領域を拡大させるものである。カム部材70としては、表示筐体4の回動操作に連動して上筐体3の姿勢を容易に変化させることができる形状を有するものであれば良く、例えば、円弧カム、円盤カム、接線カム等を適用することができる。このカム部材70に対応させて、下筐体2の対応する位置には、カム部材70の摺動接触に耐え得るカム受部71を設けている。
【0056】
なお、カム部材70は、この実施例では、左右方向両端の2箇所に同一の大きさ及び形状によって形成されている。これは、表示筐体4を開閉する際の左右方向の力のバランスを考慮して決定したもので、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、表示筐体4の下部における長手方向中央部の1箇所に設けてもよく、また、長手方向に適当な間隔をあけて3箇所以上にカム部材を設ける構成とすることもできる。
【0057】
ディスクトレイ22の材質としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)が好適であるが、その他のエンジニアリングプラスチックを適用できることは勿論のこと、アルミニウム合金等の金属を用いることもできる。また、トレイシャーシ23及びトップカバー24の材質としては、例えば、ステンレス鋼板、スチール鋼板等の金属が好適であるが、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)等のエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。
【0058】
いま、図6Bに示す状態から、表示筐体4の前側端部を引き上げると、表示筐体4が第2のヒンジ6を回動中心に回動される。このとき、表示筐体4の回動量の増加に伴って、下筐体2のカム受部71に接触するカム部材70の接触部が徐々に先端側に移動する。このカム部材70の接触位置の変化により、上筐体3が第1のヒンジ5を回動中心として回動され、上筐体3の後部が徐々に持ち上げられる。そして、ノート型パソコン1の使用状態まで表示筐体4を回動することにより、図6Aに示すような状態となる。
【0059】
この図6Aに示す使用状態では、上筐体3と下筐体2とは、前側に配置した第1のヒンジ5を回動中心として後側が開いた状態となっている。この際、ディスクドライブ装置20は、第1のヒンジ5から十分に離れた位置に設置されており、しかも、上筐体3と下筐体2の開き角度が小さいため、ドライブユニット21の位置では、下筐体2に対して上筐体3が略平行な状態で移動したと同様の効果を得ることができる。従って、ヒンジ機構を用いることによって機構の簡単化を確保しつつ剛性の強化を図ることができる。しかも、キーボードのある上筐体3に対して傾斜がつけられるため、入力操作部11をユーザーの手になじみ易くすることができる。
【0060】
また、図6B及び図6Cに示す持ち運び状態では、表示筐体4に収納されている平面表示パネルディスプレイ9は閉じられて上筐体3に密接されており、上筐体3も下筐体2に密接された状態となっている。そして、ターンテーブル41及びスピンドルモータ43は、トップカバー24に設けた押圧凸部68によって下方へ付勢され、円錐コイルバネ67の付勢力に抗して押し下げられている。このとき、トップカバー24と光ディスク30との間には、0mm以上の最小限のクリアランスを設定する。また、トレイシャーシ23及び光ピックアップ35と光ディスク30との間にも、最小限のクリアランスを設定する。
【0061】
この実施例によれば、図6Aに示すように、使用状態では、上筐体3と下筐体2は互いに開いた状態となり、トップカバー24とトレイシャーシ23も同様に開いた状態になるため、押圧凸部68によるターンテーブル41及びスピンドルモータ43に対する押し付け力も解除される。その結果、スピンドルモータ43等は円錐コイルバネ67のばね力によってトップカバー24側に付勢される。これにより、ディスク回転駆動機構34は、ストッパ部材69によって高さ方向の位置決めがなされる。その結果、トレイシャーシ23及び光ピックアップ35と光ディスク30との間のクリアランスは、光ディスク30の回転に耐え得る量のクリアランスに拡大される。
【0062】
また、ディスク回転駆動機構34がストッパ部材69によって高さ位置を拘束された後にも、トップカバー24がトレイシャーシ23から遠ざかるため、トップカバー24と光ディスク30との間のクリアランスも、光ディスク30の回転に耐え得る量のクリアランスに拡大される。そして、ノート型パソコン1の更なる薄型化を図る場合には、全数検査や部品の調整を行うことを前提として、設計マージンを更に減らすことにより、更なる薄型化を達成することができる。このように、光ディスクの使用時或いは情報機器の使用時のみに筐体の厚さを増やすことで、使用時における必要な厚さの確保と、不使用時における機器の持ち運びのための最薄型化とを両立させることができる。
【0063】
この際、誤った使用の仕方により、光ディスクの使用時に誤ってディスク収納領域を狭くしてしまう可能性がある。かかる場合には、光ディスク30とディスクドライブ装置20との間のクリアランスが光ディスク30の回転に耐えられない領域まで狭くなってしまい、異音の発生や、光ディスク30の傷付が生じる等の不具合の発生原因となり得る。これを防止するために、例えば、図7A〜Cに示すような方法を取ることができる。図7A〜7Cにおいて、符号75が、ディスクドライブ装置20のためのカバー用ロック機構を示している。
【0064】
このカバー用ロック機構75は、トップカバー24をロックの対象としており、複数段階の高さ(この実施例では、2段階)でトップカバー24を支持可能なロック部材76と、このロック部材76を進退動作させる図示しない駆動部とを有している。駆動部は、例えば、ロック部材76に設けたラック部76aと、このラック部76aに噛合されるピニオンと、このピニオンを回転駆動するモータ等によって構成される。ロック部材76は、第1段階の高さでトップカバー24を支持する第1支持部77aと、この第1支持部77aよりも高い位置に設定された第2支持部77bを有している。駆動部を動作させることにより、ロック部材76は、光ディスク30に最も近づいた図7Aに示す第1のポジションと、光ディスク30から少し離れた図7Bに示す第2のポジションと、光ディスク30から最も離れた図7Cに示す第3のポジションとを取ることができる。
【0065】
カバー用ロック機構75の作動により、図7Aに示す第1のポジションにロック部材76が位置する場合には、トップカバー24の先端部24aはロック部材76の第2支持部77bに位置している。この状態では、トップカバー24の先端部24aが第2支持部77bに当接されるため、トップカバー24がこれ以上光ディスク30に近づくのを防止することができる。図7Bに示す第2のポジションにロック部材76が移動すると、トップカバー24の先端部24aはロック部材76の第2支持部77bに位置する。この状態では、トップカバー24の先端部24aが第1支持部77aに当接されるため、トップカバー24が光ディスク30に接触しない最小限のクリアランスを確保することができる。
【0066】
更に、図7Cに示す第3のポジションにロック部材76が移動すると、トップカバー24の先端部24aはロック部材76から外れた部分に位置する。この状態では、トップカバー24の先端部24aがロック部材76には当接されないため、トップカバー24をトレイシャーシ23に当接させるように重ね合わせることができる。この場合、同図に示すように、例えば、上筐体3にフック部3aを設けると共に、これに対応する係合部76bをロック部材76に設けることにより、トップカバー24の閉じ状態から上筐体3が勝手に開かないようにすることができる。なお、ロック部材76は、その他の動力手段によって移動可能に構成できることは勿論である。例えば、ロック部材76に操作レバーを設け、ユーザーの手動操作によって上記3ポジションにロック部材76の位置を切換可能に構成してもよい。
【0067】
このように、光ディスクの回転時には、ディスクドライブ装置20を薄くできないようなカバー用ロック機構を設けることにより、上記不具合の発生を防止することができる。なお、上記モータとラックの組み合わせに代えて、シリンダやソレノイド等を用いることもできる。また、光ディスクの回転時にディスクドライブ装置20を薄くする動作を検出する検出スイッチを設け、薄くする動作を検出したときには、直ちにスピンドルモータを停止させるブレーキ装置を設けてもよく、或いはスピンドルモータを逆転させる制御を行うように構成してもよい。
【0068】
図8A及び図8Bは、本発明の情報処理装置に係る昇降拘束機構の第1の実施の例を示すものである。この昇降拘束機構150は、筐体の背面側において、上筐体3が必要以上に下筐体2から離れるのを防止するものである。即ち、図6A〜6Cに示したノート型パソコン1では、下筐体2に対して上筐体3は第1のヒンジ5によって回動可能に連結されていることから、理論的には略360°回動可能である。このような範囲の回動を許容すると、ノート型パソコン1では、使用上不便であるため、下筐体2に対する上筐体3の回動量をある程度の範囲内に拘束してやることが好ましい。この下筐体2に対する上筐体3の回動量を制限する機構が昇降拘束機構150である。
【0069】
昇降拘束機構150は、この第1の実施の例では、ガイドピン151と、このガイドピン151の移動を拘束するガイド溝152とによって構成されている。この昇降拘束機構150を、情報処理装置に適用した第1の実施の例が、図8A,図8Bに示すノート型パソコン1Aである。そのため、図8A,8Bにおいて、図6A〜6Cに示す部分と同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0070】
ガイドピン151は、上筐体3に回動可能に支持されているカム部材70の先部において、側方へ突出するように設けられている。一方、ガイド溝152は、下筐体2の上面に立設された軸受壁部153に設けられている。このガイド溝152の軌跡は、カム部材70が第2のヒンジ6を中心として回動する際に、そのカム部材70のカム面がカム受部71と常時接触しながら摺動する状態において、ガイドピン151が描く軌跡と同一となるように形成する。この場合、ガイド溝152の軌跡は、円弧状の長穴となる。このような構成を有する昇降拘束機構150を設けることにより、上筐体3が下筐体2から大きく離れるのを防止して、好適な使用形態を確保することができる。
【0071】
図9〜図11は、本発明の筐体移動機構の第2の実施の例を示すものである。この第2の実施の例として示す筐体移動機構は、2組のパンタグラフ80,80と、前記カム部材70とによって構成したものである。ノート型パソコン1Bのディスクドライブ装置20及びカム部材70は、前記と同様であるため、その説明は省略する。
【0072】
パンタグラフ80は、同じ長さの2本のレバー部材81,81を有しており、その2本のレバー部材81,81を交差させると共に、その交差部を回動ピン82によって回動自在に連結している。そして、各レバー部材81の先端を回動軸83によって下筐体2及び上筐体3に回動自在に連結している。各レバー部材81の後端には摺動軸84が設けられており、各摺動軸84は、下筐体2及び上筐体3に設けた長穴85にそれぞれ摺動可能に係合されている。
【0073】
図10A及び図10Bは、各パンタグラフ80において、回動ピン82から回動軸83までの長さLと、回動ピン82から摺動軸84までの長さLを等しく設定したものである。このノート型パソコン1Bの場合には、パンタグラフ80が回動ピン82を中心にして前後方向に等間隔の対称形状となっているため、パンタグラフ80の上部の回動軸83と摺動軸84とを結んだ線は、同じく下部の回動軸83と摺動軸84とを結んだ線と平行状態を維持して上下方向へ移動する。そのため、上筐体3の昇降量は、その前後において等しく昇降量Mとなる。
【0074】
図11A及び図11Bは、各パンタグラフ80において、回動ピン82から回動軸83までの長さL1よりも、回動ピン82から摺動軸84までの長さL2を長く設定した(L1<L2)ものである。このノート型パソコン1Bの場合には、回動ピン82を中心にして前側が短く、後側が長くなっているため、パンタグラフ80の上部の回動軸83と摺動軸84とを結んだ線は、同じく下部の回動軸83と摺動軸84とを結んだ線に対して傾いた状態に変化し、傾きながら上下方向へ移動する。この際、長さL1とL2の比が大きくなればなるほど、上筐体3の傾き角は大きくなる。
【0075】
このような構成を有する2組のパンタグラフ80が、下筐体2と上筐体3の左右両側に配置されており、2つのパンタグラフ80を介して上筐体3が下筐体2に対して昇降可能に支持されている。このパンタグラフ機能に前記カム部材70を組み合わせることにより、表示筐体4の回動動作に連動させて、上筐体3を昇降動作させることができる。しかも、パンタグラフ80の支点間の長さを同じに設定すれば、上筐体3を上下方向へ平行移動させることができ、また、支点間の長さを変えることによって、上筐体3の姿勢を変化させながら昇降動作をさせることができる。
【0076】
図9Aは、ノート型パソコン1Bのディスク装着部に光ディスク30が装着されているディスクドライブ装置20の使用状態を示し、図9Bは、ディスク装着部に光ディスク30が装着されていないディスクドライブ装置20の不使用状態を示している。図9Bの不使用状態では、最も薄くした状態(最薄状態)において、ディスクドライブ装置20は、内部に光ディスク30を配置できないまでに内部クリアランスを詰めている。その結果、ディスク収納領域のクリアランスを可及的に薄くすることが可能となった。そのため、ノート型パソコン1Bとしては、最も薄い形態にすることができ、装置全体を小型化させて運搬等の利便性を高めることが可能となる。
【0077】
図12A及び図12Bは、本発明の情報処理装置の昇降拘束機構の第1の実施の例に係る昇降拘束機構150を、図9A,図9Bに示すノート型パソコン1Bに適用し、ノート型パソコン1Cとして構成したものである。昇降拘束機構150の構成は前記実施例と同様であり、上筐体3に支持されたカム部材70にガイドピン151が設けられ、下筐体2に設けた軸受壁部153にガイド溝152が設けられている。
【0078】
このように、パンタグラフ式の筐体移動機構を有するノート型パソコン1Cに昇降拘束機構150を適用することにより、下筐体2に対する上筐体3の回動量を所定範囲内に制限することができる。特に、パンタグラフ式筐体移動機構では、上筐体3の移動に制限を設けることなく自由にすると、上筐体3の高さや姿勢が一定しないため、入力操作部11の位置や傾斜角度が変化してしまうという問題が生ずる。しかしながら、この実施例のように昇降拘束機構150を設けることにより、上筐体3の高さや姿勢を所定の状態に維持することができる。そのため、上筐体3が下筐体2から大きく離れるのを防止することができ、上筐体3等の好適な使用形態を確保することができる。
【0079】
図13A,13Bは、本発明の筐体移動機構の第3の実施例を示すものである。この第3の実施例として示す筐体移動機構は、前記カム部材70と2つのギア86,87とによって構成したものである。カム部材70は、枢軸88を介して上筐体3に回動自在に支持されている。このカム部材70の根元部分に第1のギア86が一体に設けられており、この第1のギア86の回動中心を中心としてカム部材70が回動自在に軸支されている。第1のギア86は、周方向の略1/2に渡る部分に歯が設けられている。この第1のギア86に第2のギア87が噛合されており、この第2のギア87は表示筐体4に固定されている。第2のギア87は、周方向の略1/3に渡る部分に歯が設けられており、第2のヒンジ6を中心として表示筐体4と一体的に回動可能とされている。
【0080】
図13Aは、表示筐体4を立ち上げたノート型パソコンの使用状態の要部を示し、図13Bは、表示筐体4を折り畳んだノート型パソコンの不使用状態の要部を示している。この筐体移動機構では、図13Bの状態から、表示筐体4をF1方向に回動させると、これと一体の第2のギア87がF2方向に回動される。これにより、第2のギア87と噛合する第1のギア86がG1方向に回動し、これと一体のカム部材70がG2方向に回動する。そのため、カム部材70がカム受部71の面上を摺動し、同図において反時計方向へ回動する。その結果、カム部材70が図13Aに示すように変化して、上筐体3の後方が持ち上げられ、上筐体3が後方を高くした傾斜状態に保持される。
【0081】
一方、図13Aの状態から、表示筐体4をF3方向に回動すると、これと一体の第2のギア87とこれに噛合する第1のギア86の各回動を介して、カム部材70がG3方向に回動される。これにより、カム部材70がカム受部71の面上を逆方向に摺動し、同図において時計方向へ回動する。その結果、カム部材70が図13Bに示すように変化して、下筐体2の上に上筐体3が重ね合わされ、上筐体3の上に表示筐体4が重ね合わされる。
【0082】
本発明の筐体移動機構としては、上述した各実施の例に限定されるものではなく、更に他の実施の例として、例えば、平面表示パネルディスプレイ9の開閉動作とリンクして上筐体を昇降動作させるリンク機構やラックアンドピニオン機構等を用いることができる。具体的には、下筐体2に複数のガイド軸を設け、このガイド軸で上筐体3を昇降可能に支持すると共に、リンク機構やラックアンドピニオン機構等で上筐体3を昇降動作させるようにする。この場合、リンク機構やラックアンドピニオン機構等の動作は、ユーザーによる手動操作であってもよく、また、モータ等を用いた自動操作によるものであってもよい。
【0083】
図14A及び図14Bは、本発明の情報処理装置の昇降拘束機構の第2の実施例を、図13A,図13Bに示す筐体移動機構を備えたノート型パソコンに適用したものである。この実施例で示す筐体移動機構の構成は、前記実施例で説明したカム部材70と2つのギア86,87からなる筐体移動機構と同様であり、これに昇降拘束機構160が一体的に設けられている。昇降拘束機構160は、L字形をなすフック部材からなり、一端が上筐体3の下面に固定されている。フック部材160は、上筐体3の下面から下方に突出されていて、その下端部に側方へ突出するストッパ爪160aが設けられている。
【0084】
フック部材160は、下筐体2に設けた穴161を貫通して下筐体2の空間内に入り込んでいる。下筐体2と上筐体3の間には引張コイルばね162が掛け渡されており、この引張コイルばね162のばね力によって上筐体3が下筐体2側に付勢されている。上筐体3が引張コイルばね162のばね力に抗して上昇することにより、フック部材160のストッパ爪160aが所定の高さ位置で下筐体2の穴161の内面に当接される。このように、ストッパ爪160aを下筐体2の内面に当接させることにより、上筐体3がそれ以上に上昇するのを防ぎ、もって、必要以上に上筐体3が下筐体2から離れるのを防止している。
【0085】
図15Aは、表示筐体4を立ち上げたノート型パソコン1Dの使用状態を示している。図15Bは、表示筐体4を折り畳んだノート型パソコン1Dの第1の不使用状態を示している。更に、図15Cは、ノート型パソコン1Dの第2の不使用状態を示している。このノート型パソコン1Dでは、図15Cの状態において、最もノート型パソコン1Dが薄くなっている。この最薄の状態において、ノート型パソコン1Dが運搬等に供される。図15Bに示す第1の不使用状態では、ターンテーブル41に光ディスク30が装着されている分だけ、ノート型パソコン1Dが少し厚くなっている。図15Aに示す使用状態では、ディスク収納領域には十分な空間が確保されており、トップカバー24等に接触することなく光ディスク30を回転駆動することができる。
【0086】
図16A〜図16C、図17A,図17B及び図18A,図18Bは、本発明の情報処理装置に係る筐体移動機構の第4の実施例と、その筐体移動機構に用いて好適な筐体用ロック機構を示す説明図である。この第4の実施例に係る筐体移動機構170は、モータ駆動によって自動的に上筐体3を昇降動作させるように構成したものである。筐体移動機構170は、電動モータ171と、この電動モータ171の回転軸に固定された出力ギア172と、3個の中間ギア173〜175及び駆動ギア176と、ラック177とを有している。電動モータ171は下筐体2に固定されていて、側面から側方へ突出する回転軸に出力ギア172が取り付けられている。
【0087】
図17Aに拡大して示すように、出力ギア172には大径の第1の中間ギア173が噛合されていて、この第1の中間ギア173には小径の第2の中間ギア174が一体に設けられている。第1の中間ギア173には大径の第3の中間ギア175が噛合されていて、この第3の中間ギア175には小径の駆動ギア176が一体に設けられている。この駆動ギア176がラック177と噛合されており、ラック177は上筐体3に固定されている。この筐体移動機構170には、図示しないが、これを動作させるための操作スイッチが設けられている。この操作スイッチの操作(例えば、オン・オフ)により、図16A〜図16Cに示すように、下筐体2に対して上筐体3の姿勢を変化させることができる。
【0088】
図16Aは、表示筐体4を立ち上げたノート型パソコン1Dの使用状態、図16Bは、表示筐体4を折り畳んだノート型パソコン1Dの第1の不使用状態、図16Cは、ノート型パソコン1Dの第2の不使用状態を示している。図16Aの使用状態が図6Aの状態に対応し、図16Bの第1の不使用状態が図6Bの状態に対応し、図16Cの第2の不使用状態が図6Cの状態に対応している。
【0089】
この筐体移動機構170では、図16Cの状態が、最もノート型パソコン1Dを薄くした状態である。この状態において、ノート型パソコン1Dが運搬等に供される。この図16Cの状態から、操作スイッチの操作によって筐体移動機構170を動作させると、電動モータ171の回転力が、出力ギア172から第1の中間ギア173、第2の中間ギア174から第3の中間ギア175を経て駆動ギア176からラック177に伝達される。これにより、ラック177が上昇し、同時に、上筐体3の後部が持ち上げられて、図16Bに示す状態となる。続けて、筐体移動機構170を動作させると、上筐体3の後部が最も持ち上げられた図16Aに示す状態となる。
【0090】
この場合、表示筐体4は、手動操作によって独自に開閉動作される。この開閉動作は、筐体移動機構170を動作に連動させて、一連に開閉動作させる構成としてもよい。また、筐体移動機構170は、図17Bに示すように、構成要素の一部又は全部を変えて各種の機構を適用することができる。図17Bに示す筐体移動機構170Aは、ラック177に変えて、ギア178とカム部材179を用いたものである。この実施例では、駆動ギア176でギア178を回動させることにより、そのギア178と一体のカム部材179を回動させ、上筐体3を下筐体2に対して昇降動作させることができる。
【0091】
また、筐体移動機構170に筐体用ロック機構180を設けることにより、3つの筐体2〜4を機械的にロックさせ、所定の姿勢を強固に保持することが可能となる。この筐体用ロック機構180は、ソレノイド181と、このソレノイド181によって進退動作されるストッパピン182と、このストッパピン182が挿脱可能に係合される複数のロック穴183を有するロック部材とを有している。ロック部材は、この実施例では第3の中間ギア175が兼用しており、その第3の中間ギア175に3つのロック穴183a,183b,183cが設けられている。3つのロック穴183a〜183cは、第3の中間ギア175の回動中心を中心として同一円周上の所定位置に設定されている。
【0092】
このロック部材(第3の中間ギア)175に対してストッパピン182は、図18A,図18Bに示すような位置関係となるように配置されている。図18Aは、ソレノイド181の非動作状態を示しており、この状態では、ストッパピン182は後退した状態にある。また、図18Bは、ソレノイド181の動作状態を示しており、この状態では、ストッパピン182は前進して、ロック部材175に設けた3つのロック穴183a〜183cのいずれかに係合される。
【0093】
3つのロック穴183a〜183cのうち、第1のロック穴183aは、図16Aに示す状態でストッパピン182に対向される。このときソレノイド181を動作させることにより、ノート型パソコン1Dは、図16Cの第2の不使用状態でロックされる。第2のロック穴183bは、図16Bに示す状態でストッパピン182に対向される。このときソレノイド181を動作させることにより、ノート型パソコン1Dは、図16Bの第1の不使用状態でロックされる。第3のロック穴183cは、図16Cに示す状態でストッパピン182に対向される。このときソレノイド181を動作させることにより、ノート型パソコン1Dは、図16Aの使用状態でロックされる。
【0094】
上述した実施例では、ノート型パソコン1(又は1A〜1D)の持ち運びには、次の2通りが考えられる。
その1は、光ディスク30をディスクドライブ装置20から取り外して最薄化する(図6C、図16C等の状態)。この場合には、ノート型パソコン1を最も薄い状態で持ち運ぶことができ、真に薄型が必要とされる持ち運びに好適な形態とすることができる。
その2は、光ディスク30をディスクドライブ装置20に内蔵したままの状態で持ち運ぶものである(図6B、図16B等の状態)。この場合には、ノート型パソコン1が、光ディスク30を内蔵した分だけ厚い状態となっている。図6Aは、ノート型パソコン1の使用状態を示しており、図6Bに示す状態よりも、ノート型パソコン1が十分に厚くなっているため、使い易い傾斜した状態となっている。
【0095】
図19A,19Bは、本発明の情報処理装置の第7の実施の例を示すものである。この実施の例で示すノート型パソコン1Fは、下筐体91と上筐体92とを備え、表示筐体を上筐体92で兼用させるように構成しいている。下筐体91と上筐体92は、背面側に配置したヒンジ93によって回動可能に連結されている。そして、下筐体91の上面に図示しない入力操作部が設けられ、上筐体92の内面に図示しない液晶ディスプレイ等の平面表示パネルディスプレイが装着されている。
【0096】
このノート型パソコン1Fによれば、ディスクドライブ装置20の動作時に生じる回転振動がユーザーに伝わることがないようにすることができる。そのため、ユーザーに対して、振動が伝達されることによる不快感を与えることがないという効果が得られる。また、大きな面積を占めるディスクドライブ装置20をメインボード(下筐体及び上筐体)から無くすことができるため、情報処理装置の正面側の面積を小さくすることができ、装置全体としての小型化を図ることができる。
【0097】
図20A,20Bは、本発明のディスクドライブ装置の第2の実施の例を示すものである。この実施で示すディスクドライブ装置95は、光ディスク30を保持する保持部を設け、ディスク収納領域のクリアランスを圧縮するように収縮させたときに、保持部で光ディスク30の外周縁に設けた非記録領域を保持し、光ディスク30の平面度の矯正を行うように構成したものである。この実施の例によれば、ディスク収納領域のクリアランスを最小限とした場合でも、光ディスク30の外周縁に設けた非記録領域が両側から挟持され、トップカバーその他の部材が光ディスク30の記録領域に接触するのを防止することができる。そのため、光ディスク30の記録領域がトップカバー等によって傷付けられるのを確実に防止することができる。
【0098】
このディスクドライブ装置の第2の実施の例が、前記実施の例と異なるところは、保持部である第1の突部96と第2の突部97を設けた点であって、その他に異なるところはない。そのため、ここでは、前記実施の例と異なるところを説明し、同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0099】
ディスクドライブ装置95の保持部は、第1の突部96と第2の突部97とによって構成されている。第1の突部96は第1の部材であるトレイシャーシ23側に設けられ、第2の突部97は第2の部材であるトップカバー24に設けられている。第1の突部96は、円弧状に延在された3つの円弧突条からなり、そのうちの1つはディスクトレイ22の凹陥部27に設けられ、他の1つはベース部材33に設けられ、残りの1つはトレイシャーシ23の庇部23bに設けられている。これら3つの第1の突部96は、ドライブユニット95に搭載されたスピンドルモータ43の回転軸を回転中心として同一の半径上において、周方向へ等角度間隔に配置されている。各第1の突部96は、断面形状が半円形をなす突部として上方へ突出するように形成されている。
【0100】
第2の突部97は、円弧状に延在された3つの円弧突条からなり、下方へ突出するように膨出された突部として形成されている。3つの第2の突部97は、ドライブユニット95に搭載されたスピンドルモータ43の回転軸を回転中心として同一の半径上において、周方向へ等角度間隔に配置されている。
【0101】
図21は、このような構成を有するディスクドライブ装置95を断面して示したものであり、図21Aは光ディスク30がディスク装着部に装着された使用状態を示し、図21Bは光ディスク30がディスク装着部に装着された持ち運び(不使用)状態を示している。その他の構成は、前述した実施の例と同様であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0102】
図21Aの状態では、トップカバー24がトレイシャーシ23から離反する方向へ跳ね上げられ、ディスク収納領域が大きく開放されている。この状態では、ディスク回転駆動機構34が円錐コイルバネ67のばね力によって大きく持ち上げられ、スピンドルモータ43が搭載されたモーアベース66が支持軸65に設けたストッパ部材69に当接し、所定の高さ位置に位置決めされた状態となっている。そのため、ターンテーブル41が最も高い位置にあることから、光ディスク30の非記録領域の下面は第1の突部96から大きく離反されている。また、トップカバー24は上方へ大きく跳ね上げられているため、これに設けた第2の突部97も、光ディスク30の非記録領域の上面から大きく上方へ離反されている。
【0103】
これに対して、図21Bの状態では、トップカバー24がトレイシャーシ23側に接近され、ディスク収納領域が閉鎖されて小さく狭められている。この状態では、トップカバー24に設けた押圧凸部68によってディスク回転駆動機構34が円錐コイルバネ67のばね力に抗して押し下げられている。これにより、トップカバー24に設けた3つの第2の突部97が光ディスク30の非記録領域の上面に当接し、その光ディスク30の非記録領域の下面がトレイシャーシ23等に設けた3つの第1の突部96に当接される。
【0104】
その結果、ターンテーブル41に装着されている光ディスク30の外周縁に設けた非記録領域が、その両面から第1の突部96と第2の突部97によって挟持される。これにより、光ディスク30の平面度の矯正を行うことができる。しかも、光ディスク30の外周縁が両側から挟持されるため、トップカバーその他の部材が光ディスク30の記録領域に接触するのを防止することができる。そのため、光ディスク30の記録領域がトップカバー等によって傷付けられるのを確実に防止することができる。
【0105】
図22は、このディスクドライブ装置95が内蔵されたノート型パソコンの第8の実施の例を図示したものである。即ち、図22Aは、ノート型パソコン1Gの表示筐体4を立ち上げて入力操作部11を露出させた使用状態を示し、図22Bは表示筐体4を閉じた持ち運び(不使用)状態を示している。その他の構成は、前述した実施の例と同様であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0106】
この図22A及び図22Bに示す状態においても、ノート型パソコン1Gの作用は、図21A及び図21Bに示したディスクドライブ装置95の作用と同様である。即ち、持ち運び時に、ノート型パソコン1G及びディスクドライブ装置95の全体の厚さを薄くすることができ、光ディスク30をディスク装着部に装着したまま薄型化させたときにも、ディスクドライブ装置95が光ディスク30の情報記録面に接触したり、その面を傷付けたりするのを防止することができる。しかも、かかる効果は、光ディスク30の外周縁を押える第1及び第2の突部を設けたという極めて簡単な構成でありながら、その目的を確実に達成することができるという効果が得られる。
【0107】
図23Aは、図21に示したディスクドライブ装置95の変形例を示すものである。この実施の変形例は、第1の突部96aと第2の突部97aによって光ディスク30の外周縁を挟持するように構成したものである。第1の突部96a及び第2の突部97aは、その断面形状を半円形にしてもよく、また、三角形に形成してもよい。この実施例によれば、第1の突部96aと第2の突部97aによって光ディスク30の外周縁のエッジ部を押圧し、情報記録面を押圧することがないから、データを破壊したり、傷付けたりすることがなく、情報記録に対する高い信頼性を得ることができる。しかも、光ディスク30の外周縁を押圧することによって、光ディスクの反りを矯正することができる。
【0108】
なお、図23Bは、第1の突部96aと第2の突部97aを設けない構造とした例を示すものである。この場合には、光ディスクに大きな反りが生じていると、光ディスク30の外周縁に近い部分の情報記録面がトップカバー24やベース部材33等に接触し、その接触状態で回転されるため、情報記録面を傷付ける等の不具合を生じるおそれが考えられる。しかしながら、この実施例によれば、かかる不具合の発生を生ずるおそれがない。
【0109】
図24及び図25A〜Cは、本発明のディスクドライブ装置の第3の実施の例を示すものである。この実施で示すディスクドライブ装置100は、スピンドルモータ43をドライブユニット21に剛体的に固定すると共に、ドライブユニット21の全体を移動(傾動又は平行移動)可能に構成したものである。図24はディスクドライブ装置100の斜視図、図25Aは平面図、図25Bはドライブユニット21を水平にした状態の説明図、図25Cはドライブユニット21を傾斜させてディスク回転駆動機構34を引き下げた状態の説明図である。前述した実施の例と同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0110】
ドライブユニット21のベース部材33にはスピンドルモータ43が固定されている。また、ベース部材33のスピンドルモータ43と反対側の両側部には、それぞれ外側に突出する回動軸101,101が設けられている。2つの回動軸101,101は、ベース部材33によって回動自在に支持されている。ベース部材33のスピンドルモータ43側には、トレイシャーシ23に立設された2本のガイド軸102が貫通している。各ガイド軸102の上端には、ベース部材33の上方への移動を制限するストッパ103がそれぞれ設けられている。更に、各ガイド軸102には付勢部材の具体例を示すコイルバネ104が圧縮状態で装着されている。このコイルバネ104のばね力によってベース部材33が常時上方へ付勢され、略水平に保持されている。ドライブユニット21は、回動中心線105を中心として上下方向へ回動(傾動)される。
【0111】
図26は、ディスクドライブ装置100が内蔵されたノート型パソコンの第9の実施の例を図示したものである。即ち、図26Aは、ノート型パソコン1Hの表示筐体4を立ち上げて入力操作部11を露出させた使用状態を示し、図26Bは表示筐体4を閉じた持ち運び(不使用)状態を示している。その他の構成は、前述した実施の例と同様であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0112】
この図26A及び図26Bに示す状態においても、ノート型パソコン1Hの作用は、図24〜図25A〜Cに示すディスクドライブ装置100の作用と同様である。即ち、持ち運び時に、ノート型パソコン1H及びディスクドライブ装置100の全体の厚さを薄くすることができ、光ディスク30をディスク装着部に装着したまま薄型化させたときにも、ディスクドライブ装置100が光ディスク30の情報記録面に接触したり、その面を傷付けたりするのを防止することができる。
【0113】
図27A及び図27Bは、ドライブユニット21を上下方向へ平行移動させる構成としたものである。ドライブユニット21のベース部材33には、3本以上のガイド軸102が上下方向へ摺動自在に貫通されている。3本以上のガイド軸102は、ディスク回転駆動機構34を取り囲むように配置されていて、それぞれトレイシャーシ23に立設されている。そして、各ガイド軸102に装着されたコイルバネ104によって上方へ付勢され、ストッパ103によって上方への移動が制限されている。このような構成とすることによっても、同様の効果を得ることができる。特に、図24〜図27に示した実施の例によれば、ドライブユニット21におけるスピンドルモータ43の支持構造を簡単なものとすることができると共に、組立作業の容易化、高精度化、及び低コスト化を可能とすることができる。
【0114】
図28乃至図30A,30Bは、本発明のディスクドライブ装置の第4の実施の例を示すものである。この実施で示すディスクドライブ装置110は、ノート型パソコン1の使用時(ディスクドライブ装置の厚いとき)に、トップカバー24が光ディスク30と平行となるように構成したものである。図28はディスクドライブ装置110の斜視図、図29A,29Bは移動方向変換機構の説明図、図30Aはターンテーブル41に光ディスク230を装着した状態の説明図、図30Bはターンテーブル41から光ディスク30を取り外した状態の説明図である。前述した実施の例と同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0115】
トレイシャーシ23の一方の側面部の前部及び後部には、側方に突出するガイドピン111が設けられている。そして、トレイシャーシ23の他方の側面部の後部には、同じく側方に突出するガイドピン112が設けられている。これに対応して、トップカバー24の対応する3箇所には、各ガイドピン111,112が摺動可能に係合されるガイド溝113が設けられている。各ガイド溝113は、前後方向に延在された上水平部と、この上水平部の前端から斜め下方に延在された傾斜部と、この傾斜部の前端から前後方向に延在された下水平部とを有している。上水平部と下水平部は、前後方向に適当な間隔をあけて互いに平行とされており、両水平部の段差の分だけトップカバー24がトレイシャーシ23に対して平行な状態を保持して水平移動可能とされている。
【0116】
このトップカバー24の昇降動作を行うため、トップカバー24の後部に移動方向変換機構115が設けられている。この移動方向変換機構115は、図28に示すように、トップカバー24を後方へ引っ張る付勢部材の一具体例を示すコイルバネ116と、トップカバー24の後部に設けた受動カム117と、上筐体3側に設けられる能動カム118とから構成されている。受動カム117の先端部は、略45度の傾斜角度を有するカム部とされていて、これと接触する能動カム118の先端部も同様の傾斜角度を持って形成されている。その他の構成は、前述した実施例のディスクドライブ装置と同様である。
【0117】
かくして、トレイシャーシ23が下筐体2に固定され、トップカバー24がコイルバネ116で後方へ引っ張られているため、3つのガイドピン111,112は3つのガイド溝113の下水平部の前端に位置している。そのため、トップカバー24はトレイシャーシ23から最も離反した位置で平行な状態となっている(図30Aの状態)。したがって、この状態では、ディスク収納領域が最も広くなっており、ターンテーブル41に装着されている光ディスク30は、その上下両面に十分な隙間をあけて回転自在な状態となっている。
【0118】
この図30Aに示す状態から、移動方向変換機構115を動作させて能動カム118を押し下げると、そのカム面が受動カム117のカム面に摺動接触することにより、受動カム117を介してトップカバー24を前方に移動させる。このとき、3つのガイドピン111,112が3つのガイド溝113にガイドされて同様の位置を移動するため、トップカバー24が平行な状態を維持してトレイシャーシ23に近づく方向へ移動する。そして、各ガイドピン111,112が各ガイド溝113の上水平部に移動すると、トップカバー24がトレイシャーシ23に最も近づいた状態となり、そのディスク収納領域が最も狭められる。
【0119】
このとき、前述した実施の例と同様に、ディスク回転駆動機構34が、トップカバー24の押圧凸部によって円錐コイルバネのばね力に抗して押し下げられる。その結果、図30Bに示すような状態となり、ノート型パソコン1Iが最も薄い状態となる。図31Bは、このノート型パソコン1Iが最も薄く変化した状態を示している。また、図31Aは、ノート型パソコン1Iにおける図30Aに対応した状態を示している。
【0120】
図32及び図33A,Bは、このディスクドライブ装置110の変形の第1の実施例を示している。この実施例は、ドライブユニット21として、図24及び図25A〜Cに示した傾動させて移動するように構成したものである。この実施例の傾動機構は前述したため、ここではその説明を省略する。これら図28〜図33で示した実施例では、ディスクドライブ装置110の使用時において、トップカバー24と光ディスク30が平行となるように構成したため、ディスク回転時の負圧を一定化することが可能となる。その結果、光ディスク30の面方向と垂直をなす方向に生ずる振動の発生を効果的に抑制することが可能となった。
【0121】
図34A,Bは、このディスクドライブ装置110の変形の第2の実施例を示している。この実施例は、下筐体2に対して上筐体3を平行移動させるように構成したものである。この平行移動機構としては、前述したパンタグラフ機構を用いることができる。この実施例においても、前記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0122】
図35A,B,Cは、本発明のディスクドライブ装置の第6の実施の例を示すものである。この実施例で示すディスクドライブ装置120は、光ディスク30をディスクドライブ装置120の内部に保存する場合に、そのディスク収納領域内に納まる状態を2段階に設定し、薄さの段階調整を可能としたものである。
【0123】
図35A及び図36Aは、ディスクドライブ装置120及びノート型パソコン1Jの使用時(ディスクドライブ装置の厚いとき)の状態を示している。この状態では、平面表示パネルディスプレイが開かれており、光ディスク30がディスク装着部に装着されている。そして、筐体の厚さは、最も厚さの厚い通常の厚さ段階となっている。図35B及び図36Bは、ディスクドライブ装置120及びノート型パソコン1Jの第1の持ち運び状態を示している。この状態では、平面表示パネルディスプレイは閉じられており、光ディスク30がディスク装着部に装着され、保管状態となっている。このときの筐体の厚さは、中位の厚さの第1の厚さ段階である。図35C及び図36Cは、ディスクドライブ装置120及びノート型パソコン1Jの第2の持ち運び状態を示している。この状態では、平面表示パネルディスプレイは閉じられており、光ディスク30はディスク装着部に装着されていない。このときの筐体の厚さは、最も薄い第2の厚さ段階となっている。
【0124】
この実施の例によれば、光ディスクの保管時に、情報処理装置を薄くできないという問題に対して、中間的な厚さである第2の厚さを設定することで、情報処理装置を使用時よりも薄くすることができるという効果が得られる。
【0125】
図37、図38A,B、図39A,B及び図40A,Bは、本発明のディスクドライブ装置の第7〜第9の実施の例を示すものである。これら第7〜第9の実施例として示すディスクドライブ装置121〜123は、トレイシャーシ23に対してトップカバー24を、その厚さ方向へ移動可能とすると共に、ドライブユニット21の移動機構を変えて構成したものである。
【0126】
ディスクドライブ装置121〜123の構成は、前述したディスクドライブ装置110の構成と略同一であるが、異なるところは、ディスクドライブ装置110のトップカバー24に設けた斜め方向に延在するガイド溝113に対して、この実施例のトップカバー24では、厚さ方向へ真っ直ぐに延在するガイド溝125を4箇所に設けたところである。このトップカバー24の4箇所のガイド溝125に対応して、トレイシャーシ23の4箇所にガイドピン126が設けられている。4つのガイドピン126は、トレイシャーシ23の両側面においてそれぞれ2つずつ、前後方向へ所定の間隔をあけて内側へ突出するように設けられている。これら4つのガイドピン126が4つのガイド溝125にそれぞれ摺動可能に係合されており、そのガイド溝125内において、厚さ方向へ相対的に移動可能とされている。
【0127】
また、図38に示す第7の実施例に係るディスクドライブ装置121では、図26に示す実施例で説明した揺動機構によってドライブユニット21が揺動可能とされていている。これにより、ドライブユニット21は、トレイシャーシ23に対して上下方向へ回動可能に支持されている。その結果、ドライブユニット21のターンテーブル41は、図38Aに示す水平状態と、図38Bに示すターンテーブル41側を前下がりとした傾斜状態とを選択的に取ることができるようになっている。その他の構成は、前述した図26に示す実施例と同様である。
【0128】
図39に示す第8の実施例に係るディスクドライブ装置122では、図30に示す実施例で説明した水平移動機構によってドライブユニット21が上下方向へ水平状態を維持して移動可能とされていている。これにより、ドライブユニット21のターンテーブル41が、トレイシャーシ23に対して上下方向へ昇降移動可能に支持されている。その結果、ドライブユニット21のターンテーブル41は、図39Aに示すトレイシャーシ23から離れて浮き上がった上部位置と、図39Bに示すトレイシャーシ23に押し付けられた下部位置とを選択的に取ることができるようになっている。その他の構成は、前述した図30に示す実施例と同様である。
【0129】
図40に示す第9の実施例に係るディスクドライブ装置123では、図39に示す第8の実施例に係るディスクドライブ装置122に図21に示す第3の実施例に係る突部191,192を設け、光ディスク30の非記録領域を直接挟持できるように構成している。この実施例では、図39Aに示す状態では、ディスク収納領域を広く確保することができる。これに対して、図39Bに示す状態では、不使用時にはトップカバー24に設けた突部191とベース部材33に設けた突部192で光ディスク30の外周縁を挟持するため、光ディスク30をしっかりと保持することができる。
【0130】
図41A,41Bは、ノート型パソコン1の筐体に対してディスクドライブ装置20を着脱可能に構成した第1の実施の例を示すものである。ノート型パソコン1は、下筐体2と上筐体3と表示筐体4を備えており、下筐体2と上筐体3の接触面にドライブ収納部40が設けられている。ドライブ収納部40は、筐体の一側面に開口されており、ディスクドライブ装置20が着脱可能とされている。ディスクドライブ装置20は、トレイシャーシ23及びトップカバー24を有する筐体と、この筐体に対して出し入れされるディスクトレイ22等を備えている。
【0131】
図41Aは、筐体からディスクドライブ装置20を取り出すと共に、そのディスクドライブ装置20の筐体からディスクトレイ22を飛び出させた状態を示している。また、41Bは、ディスクドライブ装置20の筐体内にディスクトレイ22を収納した状態を示している。図42Aは、ノート型パソコン1の筐体にディスクドライブ装置20を収納した状態を示している。また、図42Bは、表示筐体4を折り畳み、ノート型パソコン1全体を最小の形態に変化させた状態を示している。通常、ノート型パソコン1は、図42Bに示す形態とすることにより、運搬等の持ち運びに供される。
【0132】
図43A,43Bは、ノート型パソコン1の筐体に対してディスクドライブ装置20を着脱可能に構成した第2の実施の例を示すものである。このノート型パソコン1が、図41A,41Bに示したノート型パソコン1と異なるところは、筐体の構造にある。即ち、第2の実施例に係る筐体は、その側面の開口とは別に底面にも開口しているところである。その他の構成は、図41A,41B等に示した前記実施例と同様である。そのため、同一部分には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
【0133】
図43Aは、筐体からディスクドライブ装置20を取り出すと共に、そのディスクドライブ装置20の筐体からディスクトレイ22を飛び出させた状態を示している。そして、43Bは、ディスクドライブ装置20の筐体内にディスクトレイ22を収納した状態を示している。また、図44Aは、ノート型パソコン1の筐体にディスクドライブ装置20を収納した状態を示している。そして、図44Bは、表示筐体4を折り畳み、ノート型パソコン1全体を最小の形態に変化させた状態を裏面から示している。この実施例の場合には、ドライブ収納部40の下面が開放されているため、下筐体2の下面の厚さ分だけ、下筐体2の更なる薄型化を図ることができる。
【0134】
図45は、本発明の情報処理装置に係る制御装置の概略構成をブロック説明図である。制御装置200には、電源スイッチ201とイジェクトボタンスイッチ202とディスク検出スイッチ203とLCDパネル検出スイッチ204とスピンドルモータ制御回路205と昇降モータ206とが電気的に接続されている。電源スイッチ201は、ノート型パソコン1の電源をオン・オフするものであり、そのオン又はオフ信号が制御装置200に供給される。イジェクトボタンスイッチ202は、ディスクドライブ装置20から光ディスク30を取り出すときに操作されるものであり、その操作信号が制御装置200に供給される。ディスク検出スイッチ203は、ディスクドライブ装置20のターンテーブル41に光ディスク30が装着されているか否かを検出する検出手段である。ターンテーブル41に光ディスク30が装着されているか否かによって、それに対応した検出信号が制御装置200に供給される。
【0135】
LCDパネル検出スイッチ204は、表示筐体4が開かれているか閉じられているかを検出するスイッチである。このLCDパネル検出スイッチ204は、例えば、表示筐体4が上筐体3に対して所定距離以上に近づき、上筐体3に重ね合わされる寸前の状態を検出してその検出信号を出力する。スピンドルモータ制御回路205は、制御装置200から供給される制御信号に基づいてスピンドルモータ43を駆動制御し、例えば、表示筐体4が急に閉じられることとなったときに、スピンドルモータ43を急停止させる。また、昇降モータ206は、ディスクドライブ装置20のターンテーブル41を自動的に昇降動作させる駆動源をなす電動モータである。
【0136】
このような構成を有する制御装置200は、例えば、図46〜図51に示すような制御手段によって制御することができる。図46は、制御装置200による駆動制御の第1の実施例を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、ノート型パソコン1の電源が手動操作によって投入(オン)されることにより、ステップS2に移行する。ステップS2では、手動操作によってイジェクトボタンをオンし、ステップS3に移行して、ディスクトレイ22をオープンする。
【0137】
次に、ディスクトレイ22に光ディスク30が載置される等によって、ディスクトレイ22がクローズされることにより、ステップS5に移行して、ディスクトレイ22に光ディスク30が載置されているか否かを判定する。このステップS5の判定において、ディスクトレイ22に光ディスク30が載置されていないと判定されたときには、これで処理を終了する。一方、ディスクトレイ22に光ディスク30が載置されていると判定されたときには、ステップS6に移行して、光ディスク30に対する情報信号の記録(書込み)及び/又は再生(読出し)処理を実行する。
【0138】
次に、ステップS7に移行して、LCDパネルがクローズされているか否か、即ち、表示筐体4が閉じられているかどうかを判定する。このステップS7において、表示筐体4が閉じられていると判定されたときには、ステップS9に移行し、スピンドルモータ43を停止させて、これで処理を終了する。一方、表示筐体4が閉じられていないと判定されたときには、ステップS8に移行する。このステップS8では、光ディスク30に対する情報信号の記録及び/又は再生処理が終了しているか否かを判定する。このステップS8において、記録及び/又は再生処理が終了していると判定されたときには、ステップS6に移行して、以下の処理を繰り返す。これに対し、ステップS8において、記録及び/又は再生処理が終了していないと判定されたときには、ステップS9に移行し、スピンドルモータ43を停止させて、これで処理を終了する。
【0139】
この第1のフローチャートに基づく実施例は、前述した筐体用ロック機構180が無い構造のノート型パソコンに適用することができる。更に、光ディスクがターンテーブルに装着されているときにはディスク収納領域を小さくできない構造のディスクドライブ装置にも適用することができない。
【0140】
図47に示す制御装置200による駆動制御の第2の実施例を示すフローチャートは、第1の実施例に係るフローチャートの一部を変更して構成したものである。この第2の実施例は、筐体用ロック機構180を有する構造のノート型パソコンに適用することができる。この第2の実施例に係るフローチャートが第1の実施例に係るフローチャートと異なるところは、ステップS2の次にステップS11を設け、ステップS6の次にステップS12とステップS13を設けると共に、ステップS9の次にステップS14の工程を加えたものである。その他の処理工程は同様である。
【0141】
ステップS2の次に実行されるステップS11は、LCDパネルをロックする工程である。即ち、筐体用ロック機構180を動作させて表示筐体4を、そのときの姿勢に固定する。また、ステップS6の次に実行されるステップS12は、イジェクトコマンドが出力されたか否かを判定する。この判定は、イジェクトボタンの操作信号が出力されたか否かを見ることによって実行することができる。このステップS12の判定の結果、イジェクトコマンドが出力された、即ち、イジェクトボタンが操作されたと判定されたときには、ステップS13に移行する。このステップS13では、スピンドルモータ43を停止させる処理を行って、ステップS3に戻る。
【0142】
一方、ステップS12の判定により、ステップS8を経てステップS9へ移行する場合には、ステップS9からステップS14に移行する。このステップS14では、ステップS11でロックした筐体用ロック機構180を解除して、この処理を終了する。また、ステップS5の判定において、ディスクトレイ22に光ディスクが無いと判定されたときには、ステップS14に移行して、この処理を終了する。
【0143】
図48に示す制御装置200による駆動制御の第3の実施例を示すフローチャートは、図16A〜16Cに示した電動式筐体移動機構を備え、高さを2段階に調整可能としたノート型パソコンに用いて好適なものできる。ステップS1の後、ステップS21に移行して、ノート型パソコンを厚くする制御を実行する。これにより、ステップS22のように、通常のノート型パソコンと同様の使用によって用いることができる。次に、ステップS23に移行して、ノート型パソコンの電源をオフすると、そのコマンドが所定部分に保持される。
【0144】
次に、ステップS24に移行して、ディスクトレイ22がオープンしているか否かを判定する。この判定は、ディスクトレイ22の位置を検出するスイッチからの信号によって知ることができる。このステップS24において、ディスクトレイ22がオープン状態にあると判定されたときには、ステップ25に移行して、ディスクトレイ22をクローズさせるための信号を出力し、ステップS24に戻る。一方、ステップS24において、ディスクトレイ22がクローズ状態にあると判定されたときには、ステップ26に移行して、ノート型パソコンを薄くする制御を実行する。次に、ステップ27に移行して、電源をオフする処理を実行する。
【0145】
図49に示す制御装置200による駆動制御の第4の実施例を示すフローチャートは、図16A〜16Cに示した電動式筐体移動機構を備え、高さを2段階に調整可能としたノート型パソコンに用いて好適なものできる。この第4の実施例に係るフローチャートが第2の実施例に係るフローチャートと異なるところは、ステップS11に替えてステップS21を設け、ステップS14に替えてステップS26を設けたものである。その他の処理工程は同様である。
【0146】
ステップS2の次に実行されるステップS21は、ノート型パソコンを厚くする工程である。また、ステップS9の次に実行されるステップS26は、ノート型パソコンを薄くする工程である。ステップS9において、スピンドルモータ43を停止させる処理を行うと、光ディスクがターンテーブル41に装着されているときには、ノート型パソコンは厚い状態のままである。また、このまま電源を切ったときにも、ノート型パソコンは厚い状態のままである。一方、ステップS9の次にステップS26が実行される場合は、ディスクトレイ22の開閉時と光ディスク30の回転時にのみノート型パソコンが厚い状態になる。なお、ターンテーブル41に光ディスクが装着されていて薄くなっている場合は、記録/再生コマンドが発生されたときにのみ、ノート型パソコンを厚くする処理が実行される。
【0147】
図50に示す制御装置200による駆動制御の第5の実施例を示すフローチャートは、図16A〜16Cに示した電動式筐体移動機構を備え、高さを2段階に調整可能としたノート型パソコンに用いて好適なものできる。この第5の実施例に係るフローチャートが第3の実施例に係るフローチャートと異なるところは、ステップS1の次にステップS31を設け、ステップS26を廃止する一方、ステップS24の次にステップS5の工程を加えたものである。その他の処理工程は同様である。
【0148】
ステップS31は、ノート型パソコンが厚い状態にあるか否かを見るものである。このステップS31において、ノート型パソコンが厚い状態に無いと判定されたときには、ステップS21に移行して、ノート型パソコンを厚くする処理を実行する。一方、ステップS31において、ノート型パソコンが厚い状態に有ると判定されたときには、ステップS22に移行する。また、ステップS24の次に実行されるステップS5は、ターンテーブル41に光ディスクが装着されているか否かを見るものである。このステップS5において、光ディスクが装着されていないと判定されたときには、ステップ26に移行して、ノート型パソコンを薄くする処理を実行する。一方、ステップS5において、光ディスクが装着されていると判定されたときには、ステップS27に移行して、電源をオフにする。
【0149】
最後に、図51に示す制御装置200による駆動制御の第6の実施例を示すフローチャートは、図16A〜16Cに示した電動式筐体移動機構を備え、高さを2段階に調整可能としたノート型パソコンに用いて好適なものできる。この第6の実施例に係るフローチャートが第3の実施例に係るフローチャートと異なるところは、ステップS1の次にステップS41を設け、ステップS24の次にステップS5とステップS42を設けると共に、ステップS5の肯定側にステップ43を加えたものである。その他の処理工程は同様である。
【0150】
ステップS41は、ノート型パソコンが最も厚い状態にあるか否かを見るものである。このステップS41において、ノート型パソコンが最も厚い状態に無いと判定されたときには、ステップS21に移行して、ノート型パソコンを厚くする処理を実行する。一方、ステップS41において、ノート型パソコンが最も厚い状態に有ると判定されたときには、ステップS22に移行する。また、ステップS5によって判定される一方のステップ42は、ノート型パソコンを最も薄くする処理を実行する。これに対して、ステップS5によって判定される他方のステップ43は、ノート型パソコンを中間の厚さにする処理を実行する。その後、それぞれステップ27に移行する。
【0151】
上述した6つのフローチャートで示すような処理を行うことにより、薄型化が真に重要となる持ち運び時において、情報処理装置の薄型化を実行することができる。
【0152】
なお、上記本発明に係る情報処理装置において、図15で示したノート型パソコン1D、図18で示したノート型パソコン1E、図19で示したノート型パソコン1F、図22で示したノート型パソコン1G、図26及び図27で示したノート型パソコン1H、図31で示したノート型パソコン1I、図34及び図36で示したノート型パソコン1Jのいずれにおいても、筐体移動機構のみを図示して、昇降拘束機構及びロック機構の説明を省略したが、これらに前記昇降拘束機構及びロック機構を適用できることは勿論である。
【0153】
以上説明したように、本発明によれば、薄型化が真に重要となる持ち運び時において、情報処理装置の薄型化を可能とすることができる。更に。ディスク状記録媒体をディスクドライブ装置の内部に保存する場合でも、情報処理装置を薄くすることができる。本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の情報処理装置の第1の実施の例を示すもので、表示筐体を開いた状態の斜視図である。
【図2】本発明の情報処理装置の第1の実施の例を示すもので、表示筐体を閉じた状態の斜視図である。
【図3】本発明のディスクドライブ装置の第1の実施の例を示す斜視図である。
【図4】本発明のディスクドライブ装置に係るドライブユニットの第1の実施の例を示す斜視図である。
【図5】本発明のディスクドライブ装置に係るドライブユニットの第1の実施の例を示す平面図である。
【図6】本発明の情報処理装置の第1の実施の例の一部を断面して示すもので、図6Aは使用状態、図6Bは光ディスクを収納した持ち運び状態、図6Cは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図7】本発明のディスクドライブ装置の第1の実施の例にロック機構を付加したもので、図7Aは使用状態、図7Bは光ディスクを収納した持ち運び状態、図7Cは光ディスクのない持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図8】本発明の情報処理装置の第2の実施の例の一部を断面して示すもので、図8Aは使用状態、図8Bは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図9】本発明の情報処理装置の第3の実施の例の一部を断面して示すもので、図9Aは使用状態、図9Bは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図10】本発明の情報処理装置に係る筐体異動機構の第2の実施の例(平行移動するパンタグラフ機構)を示すもので、図10Aは使用状態、図10Bは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図11】本発明の情報処理装置に係る筐体移動機構の第2の実施の例(傾斜移動するパンタグラフ機構)を示すもので、図11Aは使用状態、図11Bは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図12】本発明の情報処理装置の第4の実施の例であって、昇降拘束機構の第1の実施の例を組み合わせて構成したもので、図12Aは使用状態、図12Bは持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図13】本発明の情報処理装置に係る筐体移動機構の第3の実施の例(ギアとカムの組合せ機構)の要部を示すもので、図13Aは使用状態、図13Bは持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図14】本発明の情報処理装置に係る筐体移動機構の第3の実施の例に、昇降拘束機構の第2の実施の例(フック機構)を組み合わせて構成したものの要部を示すもので、図14Aは使用状態、図14Bは持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図15】本発明の情報処理装置の第5の実施の例の一部を断面して示すもので、図15Aは使用状態、図15Bは光ディスクを収納した持ち運び状態、図15Cは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図16】本発明の情報処理装置の第6の実施の例を示すもので、図16Aは使用状態、図16Bは光ディスクを収納した持ち運び状態、図16Cは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図17】本発明の情報処理装置に係る筐体移動機構の実施の例を示すもので、図17Aはラックアンドピニオン機構、図17Bはギアとカム部材の機構の、それぞれ説明図である。
【図18】本発明の情報処理装置に係るロック機構の実施の例を示すもので、図18Aはロック前の状態、図18Bはロック時の状態の、それぞれ説明図である。
【図19】本発明の情報処理装置の第7の実施の例を示すもので、図19Aは光ディスクを収納した使用状態、図19Bは光ディスクのない持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図20】本発明のディスクドライブ装置の第2の実施の例を示す斜視図である。
【図21】本発明のディスクドライブ装置の第2の実施の例を示すもので、図21Aは使用状態、図21Bは光ディスクを収納した持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図22】本発明の情報処理装置の第8の実施の例の一部を断面して示すもので、図22Aは光ディスクのある使用状態、図22Bは光ディスクを収納した持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図23】本発明のディスクドライブ装置の第3の実施の例を断面して示すもので、図23Aは光ディスクのある使用状態、図23Bは光ディスクのある持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図24】本発明のディスクドライブ装置の第4の実施の例を示す斜視図である。
【図25】本発明のディスクドライブ装置の第4の実施の例を示すもので、図25Aは平面図、図25Bはディスク回転駆動機構を水平にした状態、図25Cはディスク回転駆動機構を傾斜した状態の、それぞれ説明図である。
【図26】本発明の情報処理装置の第9の実施の例の一部を断面して示すもので、図26Aは光ディスクのある使用状態、図26Bは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図27】本発明の情報処理装置の第10の実施の例の一部を断面して示すもので、図27Aは光ディスクのある使用状態、図27Bは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図28】本発明のディスクドライブ装置の第5の実施の例を示す斜視図である。
【図29】本発明のディスクドライブ装置の第5の実施の例の要部を示すもので、図29は移動方向変換機構が作動する前の状態、図29Bは移動方向変換機構が作動した後の状態の、それぞれ説明図である。
【図30】本発明のディスクドライブ装置の第6の実施の例を示すもので、図30Aは光ディスクのある使用状態、図30Bは光ディスクの無い持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図31】本発明の情報処理装置の第11の実施の例の一部を断面して示すもので、図31Aは光ディスクのある使用状態、図31Bは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図32】本発明のディスクドライブ装置の第6の実施の例を示す斜視図である。
【図33】本発明のディスクドライブ装置の第6の実施の例を示すもので、図33Aは光ディスクのある使用状態、図33Bは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図34】本発明の情報処理装置の第12の実施の例の一部を断面して示すもので、図34Aはディスクドライブ装置が上昇した使用状態、図34Bはディスクドライブ装置を下降させた持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図35】本発明のディスクドライブ装置の第7の実施の例を示すもので、図35Aは光ディスクのある使用状態、図35Bは光ディスクのある持ち運び状態、図35Cは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図36】本発明の情報処理装置の第13の実施の例の一部を断面して示すもので、図36Aは光ディスクのある使用状態、図36Bは光ディスクのある持ち運び状態、図36Cは光ディスクの無い持ち運び状態の、それぞれ説明図である。
【図37】本発明のディスクドライブ装置の第8の実施の例を示す斜視図である。
【図38】本発明のディスクドライブ装置の第8の実施の例を示すもので、図38Aは光ディスクのある使用状態、図38Bは光ディスクのない持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図39】本発明のディスクドライブ装置の第9の実施の例を示すもので、図39Aは光ディスクのある使用状態、図39Bは光ディスクのない持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図40】本発明のディスクドライブ装置の第10の実施の例を示すもので、図40Aは光ディスクのある使用状態、図40Bは光ディスクのない持ち運び状態を、それぞれ断面して示す説明図である。
【図41】本発明の情報処理装置の外観構成の第2の実施例を示すもので、図41Aはディスクドライブ装置及びディスクトレイが飛び出した状態、図41Bはディスクドライブ装置を取り出した状態の、それぞれ説明図である。
【図42】本発明の情報処理装置の外観構成の第2の実施例を示すもので、図42Aは表示筐体を開いて正面側から見た図、図42Bは表示筐体を閉じて正面側から見た図である。
【図43】本発明の情報処理装置の外観構成の第3の実施例を示すもので、図43Aはディスクドライブ装置及びディスクトレイが飛び出した状態、図43Bはディスクドライブ装置を取り出した状態の、それぞれ説明図である。
【図44】本発明の情報処理装置の外観構成の第3の実施例を示すもので、図44Aは表示筐体を開いて正面側から見た図、図44Bは表示筐体を閉じて底面側から見た図である。
【図45】本発明の情報処理装置に係る制御装置の概略構成を示すブロック説明図である。
【図46】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第1の実施例を示すフローチャートである。
【図47】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第2の実施例を示すフローチャートである。
【図48】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第3の実施例を示すフローチャートである。
【図49】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第4の実施例を示すフローチャートである。
【図50】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第5の実施例を示すフローチャートである。
【図51】図45に示す制御装置に用いて好適な制御処理の第6の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0155】
1A,1B.1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J…ノート型パーソナルコンピュータ(情報処理装置)、 2,91…下筐体、 3,92…上筐体、 4…表示筐体、 5…第1のヒンジ、 6…第2のヒンジ、 9…平面表示パネルディスプレイ、 11…入力操作部、 20,95,100,110,120…ディスクドライブ装置(情報記録及び/又は再生装置)、 21…ドライブユニット、 22…ディスクトレイ、 23…トレイシャーシ、 24…トップカバー、 27…凹陥部、 30…光ディスク(ディスク状記録媒体)、 33…ベース部材、 34…ディスク回転駆動機構、 35…光ピックアップ(ピックアップ装置)、 41…ターンテーブル(ディスク装着部)、 43…スピンドルモータ、 67…円錐コイルバネ(付勢部材)、 68…押圧凸部(押圧部)、 70…カム部材(筐体移動機構)、 75…カバー用ロック機構、 80…パンタグラフ、 93…ヒンジ、 96,96a…第1の突部、 97,97a…第2の突部、 101…回動軸、 102…ガイド軸、 103…ストッパ、 104…コイルバネ(付勢部材)、 111…ガイドピン、 113…ガイド溝、 115…移動方向変換機構、 116…コイルバネ(付勢部材)、 150,160…昇降拘束機構、 170…筐体移動機構、 180…筐体ロック機構、 200…制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作信号を入力するための入力操作部が設けられた偏平な直方体をなす上筐体と、
前記上筐体を姿勢変更可能に支持すると共に当該上筐体と重ね合わせ可能とされた偏平な直方体をなす下筐体と、
前記上筐体又は前記下筐体に収納されると共にディスク状記録媒体が着脱可能に装着されるディスク装着部を有し、当該ディスク装着部に装着されて回転駆動されるディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生が可能なディスクドライブ装置と、
前記ディスクドライブ装置の使用時には、前記ディスク収納領域を前記上筐体を前記下筐体から離反させた第1の厚みに設定すると共に、前記ディスクドライブ装置の不使用時には、前記ディスク収納領域を縮小するように前記上筐体を前記下筐体に接近させ、前記第1の厚みより小さい第2の厚みに設定する筐体移動機構と、を設けた
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記筐体移動機構は、前記上筐体と前記下筐体を回動可能に連結する第1のヒンジと、前記上筐体と前記下筐体との間に回動可能に介在され且つ回動することにより前記第1のヒンジを回動中心として下筐体に対して上筐体を接近及び離反可能なカム部材と、を有する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記筐体移動機構は、前記上筐体と前記下筐体を両側から平行移動可能又は姿勢変更可能に支持する一対のパンタグラフと、前記上筐体と前記下筐体との間に回動可能に介在され且つ回動することにより前記一対のパンタグラフを介して下筐体に対して上筐体を接近及び離反可能なカム部材と、を有する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記筐体移動機構は、前記上筐体と前記下筐体を回動可能に連結する第1のヒンジと、前記上筐体と前記下筐体との間に回動可能に介在されたカム部材と、前記カム部材を回動させるギア列と、を有し、
前記ギア列を回動させることにより前記カム部材を回動させて下筐体に対して上筐体を接近及び離反させる
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記筐体移動機構は、前記上筐体が前記下筐体に対して所定距離以上に離反するのを阻止する離反拘束機構を有する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記上筐体に第2のヒンジを介して回動可能に連結されると共に当該上筐体と重ね合わせ可能な表示筐体を設け、
前記第2のヒンジに前記カム部材を設け、
前記表示筐体の回動により前記カム部材を回動させて前記下筐体に対して前記上筐体を接近及び離反可能に構成した
ことを特徴とする請求項2,3及び4のいずれか1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ディスクドライブ装置は、前記ディスク装着部を前記上筐体に対して接近及び離反可能に支持する支持部と、前記ディスク装着部が前記上筐体側に移動するのを制限する高さ決め部と、前記ディスク装着部を前記高さ決め部側に付勢する付勢部材と、を有する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記上筐体に、当該上筐体を前記下筐体に重ね合わせた状態において前記ディスク装着部に当接される押圧部を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記ディスクドライブ装置の回転動作を検出してその検出信号を出力する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段からの検出信号に基づき前記ディスクドライブ装置の駆動時に、前記上筐体が前記下筐体に接近する方向へ移動するのを阻止する第1のロック機構と、を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ディスクドライブ装置は、前記ディスク装着部を回転駆動するスピンドルモータを有し、
前記ディスク装着部の回転動作を検出してその検出信号を出力する第1の検出手段と、
前記筐体移動機構の変化を検出してその検出信号を出力する第2の検出手段と、
前記第1の検出手段からの検出信号と前記第2の検出手段からの検出信号とに基づき前記ディスク装着部の駆動時、前記上筐体が前記下筐体に接近する方向へ移動するときに、前記スピンドルモータを停止させるモータ停止機構と、を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記ディスク装着部に前記ディスク状記録媒体が装着されているか否かを検出してその検出信号を出力する第3の検出手段と、
前記第3の検出手段からの検出信号に基づき前記ディスク装着部に前記ディスク状記録媒体が装着されているときに、前記上筐体が前記下筐体に接近する方向へ移動するのを阻止する第2のロック機構と、を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報処理装置は、ノート型パーソナルコンピュータである
ことを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
【請求項13】
ディスク状記録媒体が着脱可能に装着されるディスク装着部を有し且つ当該ディスク装着部を回転するディスク回転駆動部と、
前記ディスク装着部に装着されて回転されるディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ部と、
前記ピックアップ部を前記ディスク状記録媒体の半径方向に移動させるピックアップ移動部と、
前記ディスク回転駆動部と前記ピックアップ部と前記ピックアップ移動部を支持するシャーシと、
前記シャーシを前記ディスク装着部側から覆う第1の部材と、
前記シャーシを前記ディスク装着部と反対側から覆うと共に前記第1の部材に対して相対的に移動可能とされた第2の部材と、
前記ディスク回転駆動部を前記第1の部材に対して接近及び離反可能に支持する支持部と、前記ディスク回転駆動部が前記第1の部材側に移動するのを制限する高さ決め部と、前記ディスク回転駆動部を前記高さ決め部側に付勢する付勢部材と、を設けた
ことを特徴とするディスクドライブ装置。
【請求項14】
前記第1の部材及び前記第2の部材に、当該第1の部材及び第2の部材を互いに接近させたときに、前記ディスク装着部に装着されている前記ディスク状記録媒体を両側から挟んで保持するディスク保持部を設けた
ことを特徴とする請求項13記載のディスクドライブ装置。
【請求項15】
前記ディスク保持部は、前記第1の部材に設けられ且つ前記ディスク状記録媒体側に突出して当該ディスク状記録媒体の一面の非記録領域に当接される第1の突部と、前記第2の部材に設けられ且つ前記ディスク状記録媒体側に突出して当該ディスク状記録媒体の他面の非記録領域に当接される第2の突部である
ことを特徴とする請求項14記載のディスクドライブ装置。
【請求項16】
前記シャーシは、前記第1の部材及び前記第2の部材の一方に揺動可能に支持し、当該シャーシの揺動により前記ディスク回転駆動部を前記第1の部材及び前記第2の部材の他方に対して傾斜させて接近及び離反可能に構成した
ことを特徴とする請求項13記載のディスクドライブ装置。
【請求項17】
前記シャーシに支持された前記ディスク回転駆動部が前記第1の部材及び前記第2の部材の他方から離反しているときには、前記ピックアップ部の少なくとも一部を、当該シャーシの揺動中心より前記ディスク状記録媒体の半径方向外側に配置させる構成とした
ことを特徴とする請求項16記載のディスクドライブ装置。
【請求項18】
前記第1の部材の主面部と前記第2の部材の主面部との間隔を、両主面部間の平行を維持しつつ変更可能な平行移動機構を設けた
ことを特徴とする請求項13記載のディスクドライブ装置。
【請求項19】
前記ディスク装着部に前記ディスク状記録媒体が装着されているか否かを検出してその検出信号を出力するディスク検出手段と、
前記ディスク検出手段からの検出信号に基づき前記ディスク装着部に前記ディスク状記録媒体が装着されている状態において、記録及び/又は再生時には前記第1の部材の主面部と前記第2の部材の主面部との間隔を第1の間隔に保持し、保存時には前記第1の間隔よりも狭い第2の間隔に保持する間隔調整機構と、を設けた
ことを特徴とする請求項13記載のディスクドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【公開番号】特開2008−269412(P2008−269412A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−113194(P2007−113194)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLOPPY
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】