説明

情報処理装置用制御装置および情報処理システム

【課題】 汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理を可能とする。
【解決手段】 制御装置(100)には、キーボード(210)、マウス(220)が接続され、これら入力手段は制御装置内のスイッチ(SW1、SW2)をそれぞれ介して汎用コンピュータ(200)に接続可能である。汎用コンピュータ(200)の使用を可能とするときには、端子(a、d)はそれぞれ端子(b、e)に接続され、汎用コンピュータ200の使用を禁止するときは端子(a、d)は開放される。また、汎用コンピュータ(200)の使用を終了して新たな使用を可能とする際には、制御部(110)によって、汎用コンピュータ(200)の再起動シーケンス等を実行するために、端子(a)は端子(c)に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置の課金管理等に好適な情報処理装置用制御装置および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年インターネットカフェ等で種々の情報処理装置を有料で使用させるサービスが提供されており、課金機能を持たない汎用コンピュータによるサービスの提供も必要となってきている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来は汎用コンピュータの使用について、時間管理、対価管理のための簡便な課金処理手段は存在しなかった。
【0004】
本発明はこのような従来の問題点を解消すべく創案されたもので、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理を可能とする情報処理装置用制御装置および情報処理システムを提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理が可能である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、操作入力手段から操作入力信号が入力される情報処理装置のための情報処理装置用制御装置であって、前記操作入力信号に対応する疑似操作操作入力信号を生成し得る疑似操作入力信号生成手段と、前記操作入力手段が接続される第1入力端子と、前記疑似操作入力信号生成手段が接続される第2入力端子と、前記情報処理装置に接続される出力端子とを備え、前記第1入力端子または前記第2入力端子を択一的に前記出力端子に接続する切り替え手段と、前記情報処理装置を使用するための対価を受け入れる対価識別手段が接続され、前記対価識別手段が対価を識別したとき識別信号が入力される対価識別手段接続端子と、前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記情報処理装置の操作可能時間を計測するタイマー手段とを備え、前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記切り替え手段における第1入力端子を前記出力端子に接続し、前記タイマー手段が前記操作可能時間の終了を検出したときに、前記切り替え手段における第2入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記疑似操作入力信号によって前記情報処理装置の再起動シーケンスを実行し、前記再起動シーケンスの終了後に前記前記切り替え手段の前記出力端子を開放する。ここに、操作入力手段は例えばキーボードである。
【0007】
これによって、汎用コンピュータを確実に再起動でき、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理が可能である。
【0008】
本発明は、第1の操作入力手段から第1の操作入力信号が入力され、第2の操作入力手段から第2の操作入力信号が入力される情報処理装置のための情報処理装置用制御装置であって、前記第1の操作入力信号に対応する疑似操作操作入力信号を生成し得る疑似操作入力信号生成手段と、前記第1の操作入力手段が接続される第1入力端子と、前記疑似操作入力信号生成手段が接続される第2入力端子と、前記情報処理装置に接続される第1出力端子とを備え、前記第1入力端子または前記第2入力端子を択一的に前記第1出力端子に接続する第1の切り替え手段と、前記第2の操作入力手段が接続される第3入力端子と、前記情報処理装置に接続される第2出力端子とを備え、前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開閉する第2の切り替え手段と、前記情報処理装置を使用するための対価を受け入れる対価識別手段が接続され、前記対価識別手段が対価を識別したとき識別信号が入力される対価識別手段接続端子と、前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記情報処理装置の操作可能時間を計測するタイマー手段とを備え、前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記第1切り替え手段における第1入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを閉じ、前記タイマー手段が前記操作可能時間の終了を検出したときに、前記第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開放し、前記切り替え手段における第2入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記疑似操作入力信号によって前記情報処理装置の再起動シーケンスを実行し、前記再起動シーケンスの終了後に、前記第1切り替え手段の前記第1出力端子を開放するとともに、第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開放する。例えば、第1操作入力手段はキーボードであり、第2操作入力手段はマウスである。
【0009】
これによって、マウス等操作よって再起動シーケンスを妨害されることなく、汎用コンピュータを確実に再起動でき、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理が可能である。
【0010】
本発明に係る情報処理装置用制御装置において、前記タイマー手段は、前記識別信号の始端から終端までの長さを検出し、情報処理装置用制御装置は、前記長さが第1の所定値よりも長いときに、前記対価識別手段で対価が受け入れに失敗したと判断する。これによってコインジャム等を容易に検出し得る。
【0011】
本発明に係る情報処理装置用制御装置において、前記長さが第1の所定値よりも短くかつ第2の所定値より長いときに、前記対価識別手段で不正な対価挿入が行われたと判断する。これによってコインやカードにひもを付けて抜き取るような不正を検出し得る。
【0012】
本発明は、情報処理装置と、該情報処理装置の操作を制御する情報処理装置用制御装置を含む情報処理システムであって、第1の操作信号を出力する操作入力手段を接続する第1の接続端子と、前記情報処理装置が起動、終了、ログオン、ログオフのいずれかを実行する第2の操作信号を該情報処理装置に出力する操作信号出力手段と、前記操作入力手段または前記操作信号出力手段から出力される前記第1および第2の操作信号を前記情報処理装置に出力する第2の接続端子と、前記第2の接続端子に対して前記第1の接続端子と前記操作信号出力手段との接続を切り替える切り替え手段と、投入されたコインまたはクレジット情報が記憶されたをカードを識別する識別手段から出力されたクレジット信号を受けるクレジット信号入力手段と、該クレジット信号入力手段からのクレジット信号に応じた前記情報処理装置の操作可能時間を設定し、該操作可能時間まで時間を計時するタイマー手段とを備え、更に、前記クレジット信号に対応して、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を起動またはログオンさせる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させ、その後に前記第1の接続端子と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記タイマー手段により前記操作可能時間が経過したときに、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を終了またはログオフさせる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させる切り替え制御手段とを備える。ここに、操作入力手段は例えばキーボードである。
【0013】
これによって、汎用コンピュータを確実に終了、ログオンまたはログオフでき、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理が可能である。
【0014】
本発明は、情報処理装置と、該情報処理装置の操作を制御する情報処理装置用制御装置を含む情報処理システムであって、第1の操作信号を出力する操作入力手段を接続する第1の接続端子と、前記情報処理装置が再起動を実行する第2の操作信号を該情報処理装置に出力する操作信号出力手段と、前記操作入力手段または前記操作信号出力手段から出力される前記第1および第2の操作信号を前記情報処理装置に出力する第2の接続端子と、前記第2の接続端子に対して前記第1の接続端子と前記操作信号出力手段との接続を切り替える切り替え手段と、投入されたコインまたはクレジット情報が記憶されたをカードを識別する識別手段から出力されたクレジット信号を受けるクレジット信号入力手段と、該クレジット信号入力手段からのクレジット信号に応じた前記情報処理装置の操作可能時間を設定し、該操作可能時間まで時間を計時するタイマー手段とを備え、更に、前記クレジット信号に対応して、前記第1の接続端子と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記タイマー手段により前記操作可能時間が経過したときに、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を再起動させる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させる切り替え制御手段とを備える。ここに、操作入力手段は例えばキーボードである。
【0015】
これによって、汎用コンピュータを確実に再起動でき、汎用コンピュータにおいて簡便な課金処理が可能である。
【0016】
さらに本発明に係る情報処理システムにおいて、前記タイマー手段が計時する時間情報を表示する時間情報表示手段を更に備えてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明に係る情報処理装置用制御装置の好適な実施例を図面に基いて説明する。
【実施例1】
【0018】
[情報処理装置用制御装置]
図1は、本発明に係る情報処理装置用制御装置の実施例1を示すブロック図、図2は、図1の情報処理装置用制御装置によって制御される汎用コンピュータの使用環境を示すブロック図である。
【0019】
図1において、情報処理装置用制御装置(以下制御装置という。)100は、情報処理装置である汎用コンピュータ200に接続され、汎用コンピュータ200を適宜制御する。
【0020】
制御装置100には、汎用コンピュータ200の入力手段であるキーボード210、マウス220等が接続され、これら入力手段210、220は制御装置100内のスイッチSW1、SW2をそれぞれ介して汎用コンピュータ200に接続可能である。また汎用コンピュータ200にはモニタ230が接続されている。
【0021】
制御装置100には、制御部110が内蔵され、制御部110にはCPU112、入力ポート114、出力ポート116、118、シリアルポート120、バックアップ手段としてのEEPROM190が設けられている。CPU112は制御装置100内の各構成要素を制御するとともに、制御の基準となる時間を計時するタイマー手段として機能する。
【0022】
制御部110は、出力ポート116から、スイッチSW1、SW2をそれぞれ切り替え制御する制御信号S1、S2を出力し、スイッチSW1、SW2は、シリアルポート120からの信号出力と、キーボード210、マウス220等からの信号出力を切り替えて汎用コンピュータ200へ出力する。尚、汎用コンピュータ200からの信号出力も、スイッチSW1、SW2を介してシリアルポート120およびキーボード210、マウス220へそれぞれ出力される。
【0023】
出力ポート118には、LED132およびLEDバー134、136を備えた表示部130が接続され、制御装置100の状態、動作等に関する情報を表示し得る。この表示部130は、制御部110で映像(画像)を生成して出力ポート118から出力することで、液晶やブラウン管等の表示手段を用いることも可能である。なおLEDバーは複数のLEDを直線状に並べた表示デバイスである。
【0024】
入力ポート114には、対価識別手段としてのコイン識別器300が接続され、コイン(100円硬貨、500円硬貨等)をコイン識別器300に投入することによって、所定時間、汎用コンピュータ200を使用することが可能になる。コイン識別器300は、遊戯用メダルや貨幣等のコインのほかに紙幣等の種類を識別して、所定価値のメダルや貨幣および紙幣がどれだけの数が投入されたかカウントまたは算出して、その数をクレジット数として入力ポート114に送出するものや、投入された遊戯用メダルや貨幣および紙幣等の価値を情報としてそのまま入力ポート114に送出するものが含まれる。
【0025】
EEPROM190は課金情報のバックアップに使用され、制御装置100の電源が誤って遮断され、あるいは停電等によって課金情報が消失することを防止する。初期状態(データバックアップ以前)のEEPROM190のデータフォーマットは、例えば、表1のとおりである。
【0026】
【表1】

表1において、アドレス0〜7にはEEPROM190がフォーマット済か否かを示す確認コードが登録され、アドレス8には、課金システムが本実施例のコインを使用するものか、カードを使用するもの(実施例2)のいずれであるかを「0」または「1」のデータで示す。アドレス9〜11は、課金プレイ前のコイン投入枚数(図3のステップS308に示す連続投入枚数)、課金プレイ中のコイン投入枚数、おまけ数(表4)、サービスクレジット数のデータをそれぞれ登録する。
【0027】
制御部110にはスタートスイッチSW3、サービスコールスイッチSW4およびサービススイッチSW6が接続されている。スタートスイッチSW3を押すことによって汎用コンピュータ200の使用が開始される。サービスコールスイッチSW4を押すことによって、表示部130にサービスコールの表示を行ない、音声を出力する(図示省略)等して、インターネットカフェ管理者等、サービス管理者にSW4を押したことを報知してこれを呼ぶことができる。また、サービススイッチSW6は、コイン識別器300等の異常でコインが投入コインが無効となったとき等、サービス管理者が押すことによってユーザに所定数のコインを提供する際に使用する。なお、サービスコールスイッチSW4が押されると、他のコンピュータにスイッチが押されたことを示す情報が送信されるようにしても良い。
【0028】
スタートスイッチSW3の近傍には、スタートスイッチSW3の状態を示すLED(図示省略)が設けられ、表2に示す状態表示が行なわれる。すなわち、コインが投入される以前のアイドル状態ではLEDは消灯され、プレイ開始時にはLEDは点灯され、その後のプレイ状態ではLEDは消灯される。
【0029】
【表2】

LEDバー134、136においては、表3に示すように、種々の情報が表示される。表3においてはLEDバー134を上段LEDバー、LEDバー136を下段LEDバーと呼ぶ。すなわち、サービスコールスイッチSW4を押すとLEDバー134を消灯し、再度の押下により点灯し、制御装置100と汎用コンピュータ200のI/Fの異常あるいはコインジャムに際してはLEDバー134を0.5秒ずつ点滅し、課金終了1分前にLEDバー136を0.5秒ずつ点滅し、課金可能状態ではLEDバー134、136を0.2秒ずつ点滅する。また、これらの状態が同時に生じたときは、スイッチSW4の表示を最優先し、次に課金可能状態の表示を優先する。
【0030】
【表3】

【0031】
スイッチSW1には端子a、b、cが設けられ、出力ポート116から出力される制御信号S1によって、端子aを端子bまたはcに接続し、あるいは端子aを開放する。端子aは汎用コンピュータ200におけるキーボード端子(図示省略)に接続され、端子bはキーボード210に接続され、端子cはシリアルポート120に接続されている。
【0032】
スイッチSW2には端子d、e、fが設けられ、出力ポート116から出力される制御信号S2によって、端子dを端子eまたはfに接続し、あるいは端子dを開放する。端子dは汎用コンピュータ200におけるマウス端子(図示省略)に接続され、端子eはマウス220に接続され、端子fはシリアルポート120に接続されている。
【0033】
汎用コンピュータ200の使用を可能とするときには、端子a、dはそれぞれ端子b、eに接続され、汎用コンピュータ200の使用を禁止するときは端子a、dは開放される。尚、これらの切り替えは、制御信号S1と制御信号S2とではなく、1つの制御信号によって端子a、dに対する端子b、c、e、f接続の制御を行うようにしても良い。マウス220がキーボード210に接続される仕様の場合は、キーボード210を介してマウス220の操作を汎用コンピュータ200に出力すると、SW2は省略することが可能である。また、キーボード210とマウス220のいずれか一方のみで再起動をする場合もSW2は不要とすることが可能であり、1つの制御信号によって切り替えが可能である。
【0034】
また、汎用コンピュータ200の使用を終了して新たな使用を可能とする際には、制御部110によって、汎用コンピュータ200の再起動シーケンス等を実行するために、端子aは端子cに接続される。再起動シーケンスの実行に際しては、キーボード210は汎用コンピュータ200に接続されていないため、制御部110におけるCPU112が、キーボード210に替わって、キーボード210から再起動させるときにキーボード210から発生する信号と同等の信号を出力する。すなわちCPU112は、キーボード210の疑似信号を生成する疑似信号生成手段として機能する。
【0035】
制御装置100は汎用コンピュータ200、キーボード210、マウス220およびコイン識別器300に容易に接続でき、課金処理に必要な制御は全て制御装置100によって実行される。従って、汎用コンピュータ200において簡便な課金処理が可能である。
【0036】
図2において、制御装置100は、通信手段400を介して、サービス管理者が操作する管理用コンピュータ500に接続され、制御装置100は必要個数設けられている。
【0037】
管理用コンピュータ500は、各制御装置100の状況を管理し、またサービスコールスイッチSW4が押されたときに、いずれの制御装置100のサービスコールスイッチSW4であるかを識別し得る。
[課金制御処理]
図3は、図1の情報処理装置用制御装置の課金制御処理を示すフローチャート、図4は、図3の処理における再起動シーケンスを示すフローチャート、図5は、他の再起動シーケンスを示すフローチャート、図6は、図3の処理におけるサービススイッチ処理を示すフローチャート、図7は、図3の処理におけるプレイ可能時間算出処理を示すフローチャート、図8は、図3の処理におけるコイン投入適不適判断および不適処理を示すフローチャート、図9は、電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理を示すフローチャートである。
【0038】
図3において、制御装置100の課金制御処理は以下の各ステップにより実行される。
【0039】
ステップS301:制御装置100の電源をオンとすると、図8のEEPROMからの課金情報読み込みの処理を実行した後に、課金制御処理が開始されるが、このとき汎用コンピュータ200も起動状態にある可能性がある。そこで、最初のステップでは、PC起動に要する期間中、SW1、SW2をそれぞれキーボード210、マウス220に接続する。このとき、LED132の各素子には、「―」等の所定の表示が為される。
【0040】
ステップS302:プレイ可能時間を0に初期化し、SW1、SW2を開放してキーボード210とマウス220を汎用コンピュータ200から切り離す。これによってコイン識別器300へのコイン投入まで、汎用コンピュータ200を使用できなくなる。
【0041】
ステップS303:サービススイッチSW6が押されたか否かの判断および、サービススイッチSW6に関連した処理を実行する。サービススイッチ処理については図6に関連して後述する。
【0042】
ステップS304:コインの投入を待ち、コインが投入されたときはステップS305以下の処理に進む。
【0043】
ステップS305:コインの投入状態の適、不適等を判断する。適正にコイン投入が行なわれたときはステップS306に進み、不正投入やジャム(つまり)等の異常が生じた可能性があるときはステップS307に進む。
【0044】
ステップS306:ステップS305で適正なコイン投入が行なわれたと判断したときは、その時点で汎用コンピュータ200におけるゲーム等がプレイされているか否か判断する。すなわち、新たなプレイの開始か、現状プレイの継続かを判断する。プレイが継続か否かは、既にコインが投入されているか否か、また、そのときのプレイ可能な時間が終了していないかタイマー手段の時間の計時をチェックすることで判断される。新たなプレイのときはステップS308に進み、継続プレイのときはステップS309に進む。
【0045】
ステップS307:ステップS305で不適投入の可能性ありと判断されたときは、これに対処するための処理を実行し、ステップS304に戻る。この処理は、例えばサービスコールスイッチSW4が押されたときと同じ処理を実行することで対処が可能となる。
【0046】
ステップS308:スタートスイッチSW3が押されるまでに投入されたコイン枚数(以下、連続投入枚数という。)を判断し、おまけをユーザに与えるべきか否かを判断する。ユーザにおまけを与えるときはステップS310に進み、そうでないときはステップS311に進む。例えば、おまけは表4のように種々設定され、制御装置100に設けられたディップスイッチ等により設定変更可能である。
【0047】
【表4】

【0048】
ステップS309:ステップS306で継続プレイと判断されたときは投入コイン枚数または価値に対応したクレジット分、プレイ可能時間を加算し、ステップS313にジャンプする。
【0049】
ステップS310:ステップS308でおまけを付加すべきと判断したときは、投入コイン数におまけとなるコイン数を加算または投入コインの価値におまけのコインの価値を加算し、ステップS311に進む。
【0050】
ステップS311:利用者によりスタートスイッチSW3の押下を待ち、スタートスイッチSW3が押されたときはステップS312に進む。
【0051】
ステップS312:投入コイン枚数またはこれにおまけを加算した枚数、すなわち有効なコイン枚数またはコインの価値に対応したゲーム可能時間を算出し、ステップS313に進む。
【0052】
ステップS313:ステップS312で算出したプレイ可能時間をLED32に表示し、ステップS314に進む。プレイ可能時間については、LED132において例えば表5の表示が為される。
【0053】
【表5】

【0054】
ステップS314:汎用コンピュータ200の使用を可能とするため、SW1、SW2をそれぞれキーボード210、マウス220に接続する。
【0055】
ステップS315:ステップS312で算出したプレイ可能時間が所定値を越えたか否か判断する。所定値は、想定される最大時間、処理可能データ長等により決定される。プレイ可能時間が所定値を越えたときはステップS316に進み、越えていないときはステップS317に進む。
【0056】
ステップS316:コイン識別器300に設けられたコインロックアウトコイル(図示省略)を励磁し、コインの投入を禁止する。これによって過剰なコイン投入を防止し得る。次にステップS318にジャンプする。
【0057】
ステップS317:コイン識別器300へのコインの投入を可能としておく。
【0058】
ステップS318:ステップS316に続いて、汎用コンピュータ使用時間がステップS312で算出したプレイ可能時間を越えたか否か判断する。汎用コンピュータ使用時間はCPU112によって計測される。使用時間がプレイ可能時間を越えたときは、ステップS319に進み、越えていなかったときはステップS304に戻る。
【0059】
ステップS319:汎用コンピュータ200を再起動させる再起動処理を実行し、汎用コンピュータで実行されていたゲームプログラム等のプログラムを停止するとともに、汎用コンピュータ200の再起動シーケンスを実行させる。これによって、確実に、汎用コンピュータ200を次のユーザが使用し得る状態にセットし得る。
【0060】
この点においても、汎用コンピュータの簡便な課金処理が可能とされている。
【0061】
図4において、図3の再起動処理(ステップS319)は以下の各ステップによって実行される。
【0062】
ステップS401:まずスイッチSW2を開放し、汎用コンピュータの再起動シーケンス中にマウス220のクリック信号等が汎用コンピュータ200に入力されることを防止する。クリック信号等が汎用コンピュータ200に入力されると、再起動シーケンスが停止する可能性があるためである。
【0063】
ステップS402:スイッチSW1を制御部110のシリアルポート120に接続し、再起動シーケンスに際してキーボード210から汎用コンピュータ200が入力すべき信号を制御部110から出力可能とする。汎用コンピュータ200の再起動シーケンスは種々存在し、制御部110のCPU112は、接続されている汎用コンピュータ200の再起動シーケンスに適合した信号(コマンド)を所定のタイミングでスイッチSW1に出力する。
【0064】
ステップS403:以下、汎用コンピュータ200のOSを例えばWindowsXP(商標)として再起動の処理を説明する。まず、(CTRL+ALT+DEL)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、汎用コンピュータ200のタスクマネージャが起動する。
【0065】
ステップS404:ステップS403で起動したタスクマネージャが次の信号を入力可能な状態となるタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS405に進む。
【0066】
ステップS405:(ALT+U)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、タスクマネージャにおけるシャットダウンメニューが表示される。
【0067】
ステップS406:ステップS405で表示されたシャットダウンメニューが次の信号を入力可能な状態となるタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS407に進む。
【0068】
ステップS407:(U)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、汎用コンピュータ200内で再起動が実行される。
【0069】
ステップS408:一時的に、スイッチSW1をキーボード210に接続する。再起動に際して汎用コンピュータ200にキーボード210が接続されていないとキーボード接続エラーとなって再起動が中断される場合がある。そこで、ステップS407の後は、一時的に出力ポート116から出力される制御信号S1によりスイッチSW1をキーボード210に接続し、再起動を完結させる。
【0070】
ステップS409:汎用コンピュータ200の再起動が完了するタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS410に進む。
【0071】
ステップS410:ステップS408で一時的に接続されたスイッチSW1を制御信号S1により開放し、汎用コンピュータ200の使用ができないようにする。
【0072】
このようにして、CPU112は制御部110に内蔵させたROM等記憶媒体(図示省略)に記憶されたプログラムに基いて、予め各ステップで設定されたタイミングで汎用コンピュータ200が再起動するためのコマンド信号を出力できるので、この記憶媒体のプログラムを変更することで、汎用コンピュータ200の個々の再起動処理に合わせて再起動処理の設定は容易に変更可能である。
【0073】
例えば、再起動処理の他の例として、WindowsXP(商標)においてスタートメニュ−から再起動シーケンスを実行する場合には、図5の各ステップを実行する。
【0074】
ステップS501:ステップS401と同様、スイッチSW2を開放する。
【0075】
ステップS502:ステップS402と同様、スイッチSW1を制御部110のシリアルポート120に接続する。
【0076】
ステップS503:(CTRL+ESC)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、汎用コンピュータ200のスタートメニューが起動する。なお、Windows(商標)の他のOSにおいても、同様の信号によってスタートメニューが起動する。
【0077】
ステップS504:ステップS803で起動したスタートメニューが次の信号を入力可能な状態となるタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS505に進む。
【0078】
ステップS505:(U)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、スタートメニューにおける終了メニューが表示される。
【0079】
ステップS506:ステップS505で表示された終了メニューが次の信号を入力可能な状態となるタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS507に進む。
【0080】
ステップS507:(R)のキーボード入力に対応した信号を、制御部110からスイッチSW1に出力する。これによって、汎用コンピュータ200内で再起動が実行される。
【0081】
ステップS508:ステップS408と同様、一時的に、スイッチSW1をキーボード210に接続する。
【0082】
ステップS509:ステップS409と同様、汎用コンピュータ200の再起動が完了するタイミングを待ち(所定時間待つ)、ステップS510に進む。
【0083】
ステップS510:ステップS410と同様、スイッチSW1を制御信号S1により開放し、汎用コンピュータ200の使用ができないようにする。
【0084】
以上のとおり、制御装置100は汎用コンピュータ200の再起動処理を簡便に実行し得る。
【0085】
図6において、図3の処理におけるサービススイッチ処理(ステップS303)は以下の各ステップにより実行される。
【0086】
ステップS601:まずサービス管理者がサービススイッチSW6が押されたか否かを判断する。サービススイッチSW6が押されたときはステップS602に進み、押されなかったときはそのまま処理を終了する。
【0087】
ステップS602:サービスクレジットとして、ユーザのクレジットに所定数、例えば「1」加算する。これによって、ユーザは無効となったコインに対応したクレジットを取得し得る。
【0088】
ステップS603:EEPROM190に課金情報を書き込み、そのまま処理を終了する。
【0089】
以上の処理により、ユーザは無効となったコインに対応したクレジットを取得し得る。
【0090】
図7において、図3の処理におけるプレイ可能時間算出処理(ステップS312)は以下の各ステップにより実行される。
【0091】
ステップS701:ステップS303で提供されたサービスクレジットが存在するか否かを判断する。サービスクレジットが存在するときはステップS702に進み、サービスクレジットが0のときはステップS704に進む。
【0092】
ステップS702:サービスクレジット「1」に対応したプレイ可能時間を設定し、ステップS703に進む。
【0093】
ステップS703:ステップS702で消費したサービスクレジット「1」を登録されたサービスクレジットから減算する。その後ステップS707に進む。
【0094】
ステップS704:投入コインに対応したコインクレジットが存在するか否かを判断する。コインクレジットが存在するときはステップS705に進み、存在しないときはステップS708に進む。
【0095】
ステップS705:コインクレジット「1」に対応したプレイ可能時間を設定し、ステップS706に進む。
【0096】
ステップS706:ステップS705で消費したコインクレジット「1」を登録されたコインクレジットから減算する。その後ステップS707に進む。
【0097】
ステップS707:減算されたコイン投入数やクレジットをEEPROM190に書き込み、処理を終了する。
【0098】
ステップS708:サービスクレジット、コインクレジットのいずれも存在しないことにより、プレイ可能時間を0とし、処理を終了する。
【0099】
以上により、プレイ可能時間が算出され、消費されたクレジットがEEPRM190に登録される。
【0100】
図8において、図3の処理におけるコイン投入適不適判断(ステップS305)および不適処理(ステップS307)の詳細は以下のとおりである。
【0101】
ステップS801:コイン識別器300にコインが投入されたとき、コイン識別器300は入力ポート114にコイン投入信号を出力する。コイン投入信号は立下りを始端とし、立上りを終端とする信号であり、ステップS801では始端の検出を待つ。
【0102】
ステップS802:ステップS801でコイン投入信号の始端が検出されたときにはタイマーを始動する。
【0103】
ステップS803:ステップS802のタイマの計測時間Tが所定値T1(例えば5秒)より大となったか否かチェックする。コイン投入信号の始端のみが検出され、終端が検出されない場合、コインのジャム(つまり)が生じていることが多い。T>T1のときはステップS810に進み、そうでないときはステップS804に進む。
【0104】
ステップS804:コイン投入信号の終端が検出されたか否かを判断する。検出されたときはステップS805に進み、検出されなかったときはステップS803に戻る。
【0105】
ステップS805:タイマを停止し、Tを決定する。
【0106】
ステップS806:時間Tが所定値T2(例えば320m秒)以下、所定値T3(例えば120m秒)より大、T2とT3の間のいずれであるかを判断する。
【0107】
ステップS807:T<=T2のときはコイン検出信号をノイズ等と判断し、無効処理を行なう。その後、図3のステップS307に進む。
【0108】
ステップS808:T1<T<T3のときは投入コインにひもを付けて、引き戻す等の不正が行なわれたと判断する。その後、図3のステップS307に進む。
【0109】
ステップS809:T2<T<=T3のときは、正常なコイン投入が行なわれたと判断し、図3のステップS306に進む。
【0110】
ステップS810:ステップS03でT>T1であったときは、ジャムと判断し、ステップS811に進む。
【0111】
ステップS811:表示部130において所定の表示を行ない、ユーザに対してジャムが生じたことを通知する。これによって、ユーザはサービスコールスイッチSW4等によって、ジャム解消を管理者に依頼することができる。
【0112】
ステップS812:ジャムが解消したか否か判断し、ジャムが解消されなかったときはステップS813に進む。
【0113】
ステップS813:ジャム検出から所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過したときは、不適なコイン投入として、図3のステップS307に進む。所定時間が経過する前であればステップS812に戻る。
【0114】
図9において、電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理は以下の各ステップによって実行される。
【0115】
ステップS901:電源投入により、まずCPU112の初期化が実行され、ステップS902に進む。このとき、課金プレイ前コイン投入数、課金プレイ中コイン投入数、おまけ数およびサービスクレジット数を0にクリアする。
【0116】
ステップS902:CPU112によりEEPROM190のデータを読み込み、ステップS903に進む。
【0117】
ステップS903:ステップS902で読み込んだ課金情報のデータ適合を判定し、ステップS904に進む。
【0118】
ステップS904:ステップS903の判定で、適合と判断されたときはステップS905に進み、不適合と判断されたときはステップS906に進む。
【0119】
ステップS905:EEPROM190の課金情報データを制御部110のシステムメモリ(図示省略)にコピーし、EEPROMデータをクリアする。
【0120】
ステップS906:EEPROM190の課金情報データを無効とし、EEPROM190のデータをクリアする。
【0121】
以上の処理により、EEPROM190の課金情報データを制御部110にロードし得る。
【実施例2】
【0122】
[情報処理装置用制御装置]
図10は、本発明に係る情報処理装置用制御装置の実施例2を示すブロック図、図11は、図10の情報処理装置用制御装置によって制御される汎用コンピュータの使用環境を示すブロック図である。図中、実施例1と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0123】
実施例2は、対価識別手段として、実施例1のコイン識別器300に替えて、カード・リーダ・ライタ600を制御装置100に接続したもので、他の構成は実施例1と同様である。
【0124】
図10において、カード・リーダ・ライタ600は制御部110の入力ポート114に接続され、カード・リーダ・ライタ600に挿入された磁気やIC等により情報が記録されたカード710(図11、以下カードという。)の内容が読み出されて制御部110に伝達される。制御部110はカード710内のデータを書き換え、あるいは新たなデータを書き込む。なお、このカードには、プリペイドカードや電子マネーカードなどが含まれる。
【0125】
実施例1と同様、制御部110にはEEPROM190が設けられているが、そのデータフォーマットをカード710に適合すべく、例えば、表6のように定められている。
【0126】
【表6】

表6において、アドレス0〜8、31は表1と同様であり、アドレス9〜18には、カードライト情報、グループID下位バイト、グループID上位バイト、店舗ID下位バイト、店舗ID上位バイト、金種、カード残高下位バイト、カード残高上位バイト、カード新規情報、サービスクレジット数がそれぞれ登録される。表7は、EEPROM190に、グループI=1234、店舗ID=1234、サービスクレジット数=5のデータが書きこまれた例を示す。
【0127】
【表7】

【0128】
図11において、制御装置100は、通信手段400を介して、サービス管理者が操作する管理用コンピュータ500に接続され、通信手段400にはさらにカード710を発行する発券器700が接続されている。管理用コンピュータ500は発券器700におけるカード710の販売状況を管理し得る。
【0129】
カード710においては、例えば表8に示すフォーマットのデータが記録される。
【0130】
カード710のデータには、カード710を使用する店舗を示す4バイトの店舗IDと、カード710の券種を示す1バイトデータと、カード残高を示す4バイトのデータと、カード710が新規カードか課金カードかを示す1バイトデータが含まれる。
【0131】
【表8】

また表示部130においては、表9に示すように、種々の状態表示が行なわれる。すなわち、プレイ可能時間が少なくなったこと告知すべき時間(以下告知時間という。)と比較して、プレイ時間が長かったとき、LED132を点灯するとともにLEDバー134を点灯し、プレイ時間が告知時間以下のときLED132およびLEDバー136をゆっくり点滅し、プレイ時間が0となりコイン投入不可のときLED132およびLEDバー136を速く点滅するとともにLEDバー134を消灯し、その後コイン投入可となったときにLED132およびLEDバー134を点灯する。
【0132】
【表9】

[課金制御処理]
図12は、図10の情報処理装置用制御装置の課金制御処理を示すフローチャート、図13は、図12の処理におけるカード排出処理を示すフローチャート、図14は、図12の処理におけるプレイ可能時間算出処理を示すフローチャート、図15は、電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理を示すフローチャートである。
【0133】
図12において、実施例2における制御装置100の課金制御処理は以下の各ステップにより実行される。
【0134】
ステップS1201:実施例1のS301と同様、SW1、SW2をそれぞれキーボード210、マウス220に接続し、所定の表示を行なう。
【0135】
ステップS1202:実施例1のS302に対応する初期化処理であり、プレイ可能時間=0、カード残高=0とし、スイッチSW1、SW2を開放する。
【0136】
ステップS1203:実施例1のS303と同様、サービススイッチ処理を実行する。
【0137】
ステップS1204:カード・リーダ・ライタ600にカード710が挿入されたか否かを判断する。カードが挿入されたときはステップS1205に進み、挿入されなかったときはステップS1211に進む。
【0138】
ステップS1205:カード710に記録された店舗IDを読み取り、そのカード710が発券器700で発券された正当なものであるか否か判断する。正当なカードのときはステップS1206に進み、不正なカードのときはステップS1210に進む。
【0139】
ステップS1206:カード710が新規カード(新規カード情報=+1)クか否かをチェックし、ステップS1207に進む。新規カードについては、表7の設定に基くおまけが与えられる。
【0140】
ステップS1207:カード710のクレジットに対しておまけを付加すべきか否か、またおまけを与える場合のおまけの金額を判断する。おまけを付加すするときにはステップS1208に進み、付加しないときはステップS1209にジャンプする。例えば、おまけは表10のように種々設定され、制御装置100に設けられたディップスイッチ等により設定変更可能である。
【0141】
【表10】

【0142】
ステップS1208:カード残のおまけを付加し、ステップS1209に進む。
【0143】
ステップS1209:プレイ可能時間を1クレジットに対応する時間に設定して課金プレイを開始し、ステップS1219に進む。
【0144】
ステップS1210:カード710が不正なカードであったときは、カード710を排出し、ステップS1204に戻る。
【0145】
ステップS1211:カード・リーダ・ライタ600において、カード排出スイッチSW5(図7)が押されたか否か判断する。カード排出スイッチSW5が押されたときはステップS1212に進み、押されていなかったときはステップS1213に進む。
【0146】
ステップS1212:汎用コンピュータ200の使用のために既に登録されたクレジットについては引き続き使用可能であるが、カード読み取りが不可となったので、カードから読み込み得るクレジットは0とする。次にステップS1213に進む。
【0147】
ステップS1213:その時点で汎用コンピュータ200におけるゲーム等がプレイされているか否か判断する。プレイ中のときはステップS1214に進み、プレイされていないときはステップS1204に戻る。
【0148】
ステップS1214:既に登録されている1クレジットのプレイ可能時間が終了したか否かを判断する。プレイ可能時間が終了したときはステップS1215に進み、未了のときはステップS1219にジャンプする。
【0149】
ステップS1215:ステップS312と同様に、プレイ可能時間を算出する処理を実行する。処理の詳細は図14に関連して詳述する。その後ステップS1216に進む。
【0150】
ステップS1216:ステップS1215でプレイ可能時間=0と判断されたか否か判断し、プレイ可能時間=0のときはステップS1220に進み、そうでないときはステップS1217に進む。
【0151】
ステップS1217:ステップS1209と同様、プレイ可能時間を1クレジットの時間に設定し、ステップS1218に進む。
【0152】
ステップS1218:ステップS1217で使用されたクレジットに対応する金額をカード残高から減額し、ステップS1219に進む。
【0153】
ステップS1219:プレイ可能時間を表示部130に表示し、ステップS1204に戻る。
【0154】
ステップS1220:表示部130のプレイ可能時間を0とし、カード710を排出する。次にステップS1221に進む。
【0155】
ステップS1221:プレイ可能時間を表示部130に表示し、ステップS1222に進む。
【0156】
ステップS1222:ステップS319と同様の再起動処理を実行し、ステップS1204に戻る。
【0157】
実施例2は、カード710を用いた制御装置100において、実施例1と同様、簡便な課金制御を可能とする。
【0158】
カード排出スイッチSW5の近傍には、カード排出スイッチSW5の状態を示すLED(図示省略)が設けられ、表11に示す状態表示が行なわれる。すなわち、カード挿入前のアイドル状態ではLEDは消灯され、プレイ開始状態では点灯し、その後消灯される。
【0159】
【表11】

【0160】
図13において、図12におけるカード排出処理(S1210、S1211、S1220等)は以下の各ステップによって実行される。
【0161】
ステップS1301:カード排出が行なわれる第1の条件として、カードリードエラーが発生したか否かを判断する。カードリードエラーが発生したときはステップS1311にジャンプし、発生しないときはステップS1302に進む。
【0162】
ステップS1302:カード排出が行なわれる第2の条件として、カードライトエラーが発生したか否かを判断する。カードライトエラーが発生したときはステップS1311にジャンプし、発生しないときはステップS1303に進む。
【0163】
ステップS1303:カード排出が行なわれる第3の条件として、カード残高が0か否かを判断する。カード残高=0のときはステップS1311にジャンプし、カード残高が残っているときはステップS1304に進む。
【0164】
ステップS1304:カード排出が行なわれる第4の条件として、カード排出スイッチSW5が押されたか否かを判断する。カード排出スイッチSW5が押されたときはステップS1305進み、押されなかったときはそのまま処理を終了する。本ステップはステップS1211に対応する。
【0165】
ステップS1305:ステップS1304でカード排出スイッチSW5が押され、そのときまでのプレイ時間がプレイ時間の最小単位(例えば60秒)以下か否かを判断する。プレイ時間がプレイ時間最小単位以下のときはステップS1306に進み、プレイ時間がプレイ時間最小単位より大のときはステップS1307にジャンプする。
【0166】
ステップS1306:プレイ時間を最小単位に切り上げ、ステップS1307に進む。本ステップはステップS1217に対応する。
【0167】
ステップS1307:プレイ時間、あるいはステップS1306で切り上げられたプレイ時間分、カード710から減額する。本ステップはステップS1217に対応する。
【0168】
ステップS1308:挿入されたカード710が新規カードであったか否か判断する。新規カードについては、おまけを与える等の特典が与えられるので、新規でないカード(以下課金カードという。)には、その旨のデータを書き換える。新規カードのときはステップS1309に進み、課金カードのときはステップS1310にジャンプする。
【0169】
ステップS1309:新規カードを課金カードに書き換え、ステップS1310に進む。
【0170】
ステップS1310:表示部130のLED132にカード残高を表示し、ステップS1311に進む。
【0171】
ステップS1311:カード710をカード・リーダ・ライタ600から排出し、そのまま処理を終了する。尚、実施例1および実施例2では汎用コンピュータ200を再起動させる実施例として説明したが、汎用コンピュータやそのオペレーティングシステムの仕様によっては、再起動のほかに、起動や終了、ログオンやログオフをキーボードやマウスなどの操作入力手段から操作情報を入力することでこれらを実行するものもあり、この場合にもクレジット情報やタイマー手段の計時に基づいてSW1またはSW2を出力ポート116から切り替え、汎用コンピュータの起動や終了、ログオンやログオフのコマンド信号を汎用コンピュータに出力するようにしても良い。
【0172】
図14において、図12の処理におけるプレイ可能時間算出処理(ステップS1215)は以下の各ステップによって実行される。
【0173】
ステップS1401:ステップS1203で提供されたサービスクレジットが存在するか否かを判断する。サービスクレジットが存在するときはステップS1405に進み、サービスクレジットが0のときはステップS1402に進む。
【0174】
ステップS1402:サービスクレジット「1」に対応したプレイ可能時間を設定し、ステップS1403に進む。
【0175】
ステップS1403:カード710の課金情報をEEPROM190に書き込みバックアップする。
【0176】
ステップS1404:ステップS1402で消費したサービスクレジット「1」を登録されたサービスクレジットから減算する。その後ステップS1409に進む。
【0177】
ステップS1405:カード710に残高が存在するか否か判断する。残高存在するときはステップS1406に進み、存在しないときはステップS1410に進む。
【0178】
ステップS1406:カード残高のクレジット「1」に対応したプレイ可能時間を設定し、ステップS1407に進む。
【0179】
ステップS1407:ステップS1406で消費したクレジット「1」をカード残高から減算する。その後ステップS1408に進む。
【0180】
ステップS1408:減算されたカード残高をカード710に書き込み、ステップS1409に進む。
【0181】
ステップS1409:EEPROM190のデータをクリアし、処理を終了する。
【0182】
ステップS1410:サービスクレジット、カード残高のいずれも存在しないことにより、プレイ可能時間を0とし、処理を終了する。
【0183】
以上により、プレイ可能時間が算出され、消費されたクレジットがカード710に登録される。
【0184】
図15において、図12の処理に先行して実行される、電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理は以下の各ステップによって実行される。
【0185】
ステップS1501:電源投入により、まずCPU112の初期化が実行され、ステップS1502に進む。このとき、グループID、店舗ID、金種、カード残高およびサービスクレジット数を0にクリアする。
【0186】
ステップS1502:CPU112によりEEPROM190のデータを読み込み、ステップS1503に進む。
【0187】
ステップS1503:制御部110のステータスが、磁気カード710の書き込み中であるか否かを判断する。書き込み中のときは、磁気カード書き込み中に電源がOFFになった可能性があるので、ステップS1504以下の処理に移行する。
【0188】
ステップS1504:ステップS1503で読み込んだ課金情報のデータ適合を判定し、ステップS1505に進む。
【0189】
ステップS1505:ステップS1504の判定で、適合と判断されたときはステップS1506に進み、不適合と判断されたときはステップS1507に進む。
【0190】
ステップS1506:EEPROM190の課金情報データを制御部110のシステムメモリ(図示省略)にコピーし、EEPROMデータをクリアする。このとき表示部130にライトエラーを表示し、書き込み中に電源OFF等の異常が発生したことをユーザに知らせる。ユーザが新たなカード710をカード・リーダ・ライタ600すると、EEPROM190からグループID、店舗ID、金種、カード残高がコピーされる。
【0191】
ステップS1507:EEPROM190の課金情報データを無効とし、EEPROM190のデータをクリアする。
【0192】
以上の処理により、EEPROM190の課金情報データを制御部110にロードし得る。
【図面の簡単な説明】
【0193】
【図1】本発明に係る情報処理装置用制御装置の実施例1を示すブロック図である。(実施例1)
【図2】図1の情報処理装置用制御装置によって制御される汎用コンピュータの使用環境を示すブロック図である。(実施例1)
【図3】図1の情報処理装置用制御装置の課金制御処理を示すフローチャートである。(実施例1)
【図4】図3の処理における再起動シーケンスを示すフローチャートである。(実施例1)
【図5】他の再起動シーケンスを示すフローチャートである。(実施例1)
【図6】図3の処理におけるサービススイッチ処理を示すフローチャートである。(実施例1)
【図7】図3の処理におけるプレイ可能時間算出処理を示すフローチャートである。(実施例1)
【図8】図3の処理におけるコイン投入適不適判断および不適処理を示すフローチャートである。(実施例1)
【図9】電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理を示すフローチャートである。(実施例1)
【図10】本発明に係る情報処理装置用制御装置の実施例2を示すブロック図である。(実施例2)
【図11】図10の情報処理装置用制御装置によって制御される汎用コンピュータの使用環境を示すブロック図である。(実施例2)
【図12】図10の情報処理装置用制御装置の課金制御処理を示すフローチャートである。(実施例2)
【図13】図12の処理におけるカード排出処理を示すフローチャートである。(実施例2)
【図14】図12の処理におけるプレイ可能時間算出処理を示すフローチャートである。(実施例2)
【図15】電源投入時のEEPROMからの課金情報読み込みの処理を示すフローチャートである。(実施例2)
【符号の説明】
【0194】
100 情報処理装置用制御装置
110 制御部
112 CPU
a、b、c、d、e 端子
SW1、SW2 スイッチ
200 汎用コンピュータ
210 キーボード
220 マウス
300 コイン識別器
600 カード・リーダ・ライタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力手段から操作入力信号が入力される情報処理装置のための情報処理装置用制御装置であって、
前記操作入力信号に対応する疑似操作入力信号を生成し得る疑似操作入力信号生成手段と、
前記操作入力手段が接続される第1入力端子と、前記疑似操作入力信号生成手段が接続される第2入力端子と、前記情報処理装置に接続される出力端子とを備え、前記第1入力端子または前記第2入力端子を択一的に前記出力端子に接続する切り替え手段と、
前記情報処理装置を使用するための対価を受け入れる対価識別手段が接続され、前記対価識別手段が対価を識別したとき識別信号が入力される対価識別手段接続端子と、
前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記情報処理装置の操作可能時間を計測するタイマー手段と、
を備え、
前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記切り替え手段における第1入力端子を前記出力端子に接続し、前記タイマー手段が前記操作可能時間の終了を検出したときに、前記切り替え手段における第2入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記疑似操作入力信号によって前記情報処理装置の再起動シーケンスを実行し、前記再起動シーケンスの終了後に前記前記切り替え手段の前記出力端子を開放する、
ことを特徴とする情報処理装置用制御装置。
【請求項2】
第1の操作入力手段から第1の操作入力信号が入力され、第2の操作入力手段から第2の操作入力信号が入力される情報処理装置のための情報処理装置用制御装置であって、
前記第1の操作入力信号に対応する疑似操作入力信号を生成し得る疑似操作入力信号生成手段と、
前記第1の操作入力手段が接続される第1入力端子と、前記疑似操作入力信号生成手段が接続される第2入力端子と、前記情報処理装置に接続される第1出力端子とを備え、前記第1入力端子または前記第2入力端子を択一的に前記第1出力端子に接続する第1の切り替え手段と、
前記第2の操作入力手段が接続される第3入力端子と、前記情報処理装置に接続される第2出力端子とを備え、前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開閉する第2の切り替え手段と、
前記情報処理装置を使用するための対価を受け入れる対価識別手段が接続され、前記対価識別手段が対価を識別したとき識別信号が入力される対価識別手段接続端子と、
前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記情報処理装置の操作可能時間を計測するタイマー手段と、
を備え、
前記対価識別手段接続端子から前記識別信号入力されたときに、前記第1切り替え手段における第1入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを閉じ、前記タイマー手段が前記操作可能時間の終了を検出したときに、前記第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開放し、前記切り替え手段における第2入力端子を前記出力端子に接続するとともに、前記疑似操作入力信号によって前記情報処理装置の再起動シーケンスを実行し、前記再起動シーケンスの終了後に、前記第1切り替え手段の前記第1出力端子を開放するとともに、第2切り替え手段の前記第3入力端子と前記第2出力端子とを開放する、
ことを特徴とする情報処理装置用制御装置。
【請求項3】
前記タイマー手段は、前記識別信号の始端から終端までの長さを検出し、情報処理装置用制御装置は、前記長さが第1の所定値よりも長いときに、前記対価識別手段で対価が受け入れに失敗したと判断することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置用制御装置。
【請求項4】
情報処理装置用制御装置は、前記長さが第1の所定値よりも短くかつ第2の所定値より長いときに、前記対価識別手段で不正な対価挿入が行われたと判断することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置用制御装置。
【請求項5】
情報処理装置と、
該情報処理装置の操作を制御する情報処理装置用制御装置を含む情報処理システムであって、
第1の操作信号を出力する操作入力手段を接続する第1の接続端子と、
前記情報処理装置が起動、終了、ログオン、ログオフのいずれかを実行する第2の操作信号を該情報処理装置に出力する操作信号出力手段と、
前記操作入力手段または前記操作信号出力手段から出力される前記第1および第2の操作信号を前記情報処理装置に出力する第2の接続端子と、
前記第2の接続端子に対して前記第1の接続端子と前記操作信号出力手段との接続を切り替える切り替え手段と、
投入されたコインまたはクレジット情報が記憶されたをカードを識別する識別手段から出力されたクレジット信号を受けるクレジット信号入力手段と、
該クレジット信号入力手段からのクレジット信号に応じた前記情報処理装置の操作可能時間を設定し、該操作可能時間まで時間を計時するタイマー手段と、
を備え、
更に、前記クレジット信号に対応して、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を起動またはログオンさせる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させ、その後に前記第1の接続端子と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記タイマー手段により前記操作可能時間が経過したときに、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を終了またはログオフさせる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させる切り替え制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
情報処理装置と、
該情報処理装置の操作を制御する情報処理装置用制御装置を含む情報処理システムであって、
第1の操作信号を出力する操作入力手段を接続する第1の接続端子と、
前記情報処理装置が再起動を実行する第2の操作信号を該情報処理装置に出力する操作信号出力手段と、
前記操作入力手段または前記操作信号出力手段から出力される前記第1および第2の操作信号を前記情報処理装置に出力する第2の接続端子と、
前記第2の接続端子に対して前記第1の接続端子と前記操作信号出力手段との接続を切り替える切り替え手段と、
投入されたコインまたはクレジット情報が記憶されたをカードを識別する識別手段から出力されたクレジット信号を受けるクレジット信号入力手段と、
該クレジット信号入力手段からのクレジット信号に応じた前記情報処理装置の操作可能時間を設定し、該操作可能時間まで時間を計時するタイマー手段と、
を備え、
更に、前記クレジット信号に対応して、前記第1の接続端子と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記タイマー手段により前記操作可能時間が経過したときに、前記操作信号出力手段と前記第2の接続端子を前記切り替え手段に接続させ、前記情報処理装置を再起動させる操作信号を前記操作信号出力手段から前記情報処理装置に出力させる切り替え制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
前記タイマー手段が計時する時間情報を表示する時間情報表示手段を、更に備えたことを特徴とする請求項5または6記載の情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−48454(P2006−48454A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−230064(P2004−230064)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】