説明

情報参照支援装置、方法及びプログラム

【課題】当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減する。
【解決手段】1件分の為替取引の情報が記入された明細表示欄74が、帳票の縦方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像を画像表示領域70に表示し、明細表示欄74が複数配列された明細表示領域76の上端・下端位置及び明細表示欄74の数が指示されると、明細表示領域76の上端・下端位置の距離を明細表示欄74の数で除算することで明細表示欄74の縦長を演算する。データ表示領域72に表示した取引データに対するデータ照合作業に際し、明細表示欄74の縦長に基づき照合対象の情報が表示された明細表示欄74の上下端にガイド線80,82を表示すると共に、1件分のデータ照合作業が終了する毎に、ガイド線80,82の表示位置を明細表示欄74の縦長に基づき切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報参照支援装置、方法及びプログラムに係り、特に、単位参照領域が一定方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像の参照を支援する情報参照支援装置、当該情報参照支援装置に適用可能な情報参照支援方法、及び、コンピュータを前記情報参照支援装置として機能させるための情報参照支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関に設置され依頼人から指示された振込等の金融取引を行う金融取引システムでは、実行すべき金融取引の内容を表す情報が文字として記入された金融取引帳票(振込帳票等)がスキャナによって読み取られ、金融取引帳票の読取結果が情報入力用の端末の表示部に画像として表示される。この場合、オペレータにより、端末の表示部に表示された金融取引帳票の画像を参照しながら、金融取引帳票に記入された情報を金融取引情報として入力する入力作業が行われる。
【0003】
また、金融取引システムの中にはOCR(Optical Character Reader)システムが組み込まれた構成も存在しており、この種の金融取引システムでは、読み取られた金融取引帳票の画像に対してOCRシステムで文字認識処理が行われる。この場合は、オペレータにより、端末の表示部に表示された金融取引帳票の画像を参照しながら、文字認識処理で得られた金融取引情報を確認・照合し、必要に応じて金融取引情報を修正する等の入力作業が行われる。
【0004】
金融取引帳票を用いて金融取引を指示する場合、1枚の金融取引帳票に1件分の金融取引の情報が記入される場合以外に、1枚の金融取引帳票に複数件分の金融取引の情報が記入される場合がある。金融取引帳票に複数件分の金融取引の情報が記入されている場合、端末の表示部には複数件分の情報が同時に表示され、オペレータによる入力作業は、同時に表示された複数件分の情報を1件分ずつ順に参照しながら行われることになる。上記に関連して特許文献1には、複数件分の金融取引の情報が同時に表示された状態で、入力作業が終了した情報にマークを付加することで、オペレータによる入力作業を支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−226644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、複数件分の金融取引の情報が記入される金融取引帳票の中には、金融機関が指定した帳票以外に、依頼人(例えば企業)によって独自に作成されて金融機関に持ち込まれる帳票も存在している。この種の帳票は依頼人毎に書式が相違しているので、帳票中の1件分の金融取引の情報が記入された範囲の位置やサイズが帳票毎に相違しており、これに伴い、オペレータによる入力作業において、オペレータが順に参照する参照範囲の位置やサイズ、金融取引1件分の入力作業が終了する毎の参照範囲の移動量も帳票毎に相違することになる。
【0007】
上記の帳票毎の書式の相違について、特許文献1に記載の技術では、1件目の金融取引の情報の参照範囲の開始位置及び終了位置をオペレータに指定させ、指定された開始位置及び終了位置に基づいて1件分の情報の参照範囲の幅を設定し、参照範囲の開始位置と終了位置とを示すガイドを表示部に表示させると共に、金融取引1件分の入力作業が終了する毎に、ガイドの表示位置を設定した幅だけ移動させることで、現在の参照範囲の位置をオペレータに認識させるようにしている。
【0008】
しかしながら、上記構成において、オペレータによって指定される1件目の金融取引の情報の参照範囲の開始位置及び終了位置は、実際の開始位置及び終了位置に対して僅かにずれていることがある。この場合、指定された開始位置及び終了位置に基づいて設定される1件分の情報の参照範囲の幅に誤差が含まれることになるが、この誤差は、ガイドの表示位置を移動させる度に積み重なり、参照範囲の実際の開始・終了位置に対するガイドの表示位置のずれ量の増大として現れる。そして、参照範囲の実際の開始・終了位置に対するガイドの表示位置のずれ量が大きくなってくると、現在の参照範囲がオペレータによって誤認され、金融取引情報の重複入力や入力漏れ等が生ずる可能性がある、という問題があった。
【0009】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減できる情報参照支援装置、情報参照支援方法及び情報参照支援プログラムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明に係る情報参照支援装置は、情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算する演算手段と、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させる表示制御手段と、を含んで構成されている。
【0011】
請求項1記載の発明では、演算手段により、情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の単位参照領域から成る単位参照領域群の第1方向に沿った一端部及び第1方向に沿った他端部の画像上の位置と、単位参照領域群内に第1方向に沿って隣接配列されている単位参照領域の数と、が取得される。なお、上記の位置及び数の取得は、例えば請求項5に記載したように、指定部を介して指定された位置及び数を取得するようにしてもよいし、帳票の画像に対して画像処理や文字認識等の処理を行って演算・取得することも可能である。
【0012】
そして演算手段は、取得した単位参照領域群の第1方向に沿った一端部と第1方向に沿った他端部との画像上の位置の第1方向に沿った距離を、取得した単位参照領域の数で除算することで、単位参照領域の第1方向に沿ったサイズを演算する。これにより、単一の単位参照領域の第1方向に沿った一端部及び第1方向に沿った他端部の画像上の位置を取得する場合と比較して、演算される単位参照領域の第1方向に沿ったサイズに含まれる、取得した位置のずれに起因する誤差は、単位参照領域群内に第1方向に沿って隣接配列されている単位参照領域の数をNとすると1/Nに減少される。
【0013】
また表示制御手段は、帳票の画像が表示部に表示された状態で、取得された単位参照領域群の第1方向に沿った一端部又は他端部の画像上の位置と、演算手段によって演算された単位参照領域の第1方向に沿ったサイズと、に基づき、画像上のうち単一の単位参照領域の第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、第1指標図形の表示位置を、演算手段によって演算された単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ移動させる。
【0014】
これにより、取得した単位参照領域群の一端部又は他端部の位置から離れた位置に存在する単位参照領域を指し示す位置に第1指標図形を表示させる場合にも、第1指標図形の表示位置が、当該第1指標図形が指し示す単位参照領域の実際の位置に対して大きくずれることが抑制される。従って、請求項1記載の発明によれば、当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減することができる。
【0015】
なお、請求項1記載の発明において、表示制御手段は、例えば単位参照領域の近傍で第1方向に沿った単位参照領域の中央部やその付近の位置に、第1指標図形として、矢印形状や三角形状等の図形を表示させるようにしてもよいが、例えば請求項2に記載したように、第1指標図形として、画像上のうち、単位参照領域群の第1方向に沿った一端部又は第1方向に沿った他端部から単位参照領域の第1方向に沿ったサイズの各々整数倍で、かつ単一の単位参照領域の第1方向に沿った両端部に相当する位置に、単一の単位参照領域の端部を指し示す図形を各々表示させるように構成することが好ましい。これにより、参照されている単位参照領域の第1方向に沿った両端部の位置を視覚的に認識させることができる。
【0016】
また、請求項1又は請求項2記載の発明において、表示制御手段は、例えば請求項3に記載したように、帳票の画像のサイズが表示部の表示面よりも大きい場合に、指示部を介して第1指標図形の表示位置の移動が指示されたことを契機として、第1指標図形の表示位置の切り替えに加えて、帳票の画像のうち表示部の前記表示面に表示している範囲も移動させる処理を行うように構成することが好ましい。これにより、帳票の画像として表示部に表示されている情報が単一の単位参照領域を単位として参照される際に、帳票の画像の表示範囲を移動させるための操作が不要となる。
【0017】
また、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の発明において、帳票の画像として表示部に表示されている情報を、単位参照領域単位で入力部を介して入力する情報入力作業、又は、単位参照領域単位で他の情報(例えば文字認識処理によって帳票から認識された情報)と照合する情報照合作業が行われる場合、第1指標図形の表示位置の移動は、例えば請求項4に記載したように、第1指標図形が指し示す単一の単位参照領域について情報入力作業又は情報照合作業が完了する度に指示される。
【0018】
また、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の発明において、帳票に、単位参照領域が、第1方向と交差する第2方向に沿っても複数個隣接配列されている場合には、例えば請求項6に記載したように、演算手段は、帳票の画像が表示部に表示された状態での、単位参照領域群の第2方向に沿った一端部及び他端部の画像上の位置と、単位参照領域群内に第2方向に沿って隣接配列されている単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記一端部と前記他端部との画像上の位置の第2方向に沿った距離を単位参照領域の数で除算することで、単位参照領域の第2方向に沿ったサイズを演算し、表示制御手段は、帳票の画像が表示部に表示された状態で、単位参照領域群の第2方向に沿った一端部又は他端部の画像上の位置と、演算手段によって演算された単位参照領域の第2方向に沿ったサイズと、に基づき、画像上のうち特定の単位参照領域の第2方向に沿った位置を指し示す位置に第2指標図形を表示させると共に、指示部を介して第2指標図形の表示位置の移動が指示される度に、第2指標図形の表示位置を、演算手段によって演算された単位参照領域の第2方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ第2方向に沿って移動させるように構成することが好ましい。
【0019】
これにより、単一の単位参照領域の第2方向に沿った一端部及び第2方向に沿った他端部の画像上の位置を取得する場合と比較して、演算される単位参照領域の第2方向に沿ったサイズに含まれる、指示位置のずれに起因する誤差についても、単位参照領域群内に第2方向に沿って隣接配列されている単位参照領域の数をMとすると1/Mに減少されるので、取得した単位参照領域群の一端部又は他端部の位置から離れた位置に存在する単位参照領域を指し示す位置に第2指標図形を表示させる場合にも、第2指標図形の表示位置が、当該第2指標図形が指し示す単位参照領域の実際の位置に対して大きくずれることが抑制される。
【0020】
請求項7記載の発明に係る情報参照支援方法は、演算手段は、情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算し、表示制御手段は、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させるので、請求項1記載の発明と同様に、当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減することができる。
【0021】
請求項8記載の発明に係る情報参照支援プログラムは、コンピュータを、情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算する演算手段、及び、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させる表示制御手段として機能させる。
【0022】
請求項7記載の発明に係る情報参照支援プログラムは、コンピュータを、上記の演算手段及び表示制御手段として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが請求項7記載の発明に係る情報参照支援装置プログラムを実行することで、コンピュータが請求項1に記載の情報参照支援装置装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減することができる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明は、単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の単位参照領域から成る単位参照領域群の第1方向に沿った一端部及び他端部の画像上の位置と、単位参照領域群内に第1方向に沿って隣接配列されている単位参照領域の数と、を取得し、前記一端部と前記他端部との画像上の位置の第1方向に沿った距離を取得した単位参照領域の数で除算することで、単位参照領域の第1方向に沿ったサイズを演算し、前記一端部又は他端部の画像上の位置と、単位参照領域の第1方向に沿ったサイズに基づき、画像上のうち単一の単位参照領域の第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、第1指標図形の表示位置を、演算した単位参照領域の第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ第1方向に移動させるので、当初取得した参照領域の端部位置のずれが、参照領域を指し示す指標図形の表示位置精度に及ぼす影響を低減できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】為替取引システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】取引データ照合処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図4】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図5】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図6】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図7】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図8】取引データ照合処理実行中の画面イメージの一例を示す概略図である。
【図9】指標図形の他の例を示す概略図である。
【図10】帳票、指標画像、指標画像の表示位置の移動の他の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る為替取引システム10が示されている。為替取引システム10は、銀行等の金融機関に設置され、依頼人から依頼された振込等の為替取引を行うためのコンピュータ・システムである。為替取引システム10は、スキャナから成る帳票読取装置12が接続されたスキャナPC(Personal Computer)14、為替取引を実行する処理を行う為替取引サーバ16及びデータ照合作業等を行うためのエントリPC18が、通信ネットワーク20を介して互いに接続されて構成されている。なお、図1にはスキャナPC14及びエントリPC18を1台ずつ示しているが、実際には各々複数台設けられている。
【0026】
スキャナPC14及び帳票読取装置12は金融機関の営業店等に設置されている。金融機関の営業店には、振込等の為替取引の実行を所望している依頼人により、実行対象の為替取引の内容を表す情報が文字として記入された振込帳票等の金融取引帳票が持ち込まれる。帳票読取装置12は、金融機関の営業店に持ち込まれた金融取引帳票を光学的に読み取り、当該読み取りによって得られた金融取引帳票の画像データをスキャナPC14へ出力する。
【0027】
スキャナPC14は、CPU14A、メモリ14B、HDD(Hard Disk Drive)或いはフラッシュメモリを含む不揮発性の記憶部14C、通信I/F(InterFace)部14Dを備えている。記憶部14CにはスキャナPC14で文字認識処理を行うための文字認識プログラムが記憶されている。スキャナPC14は、帳票読取装置12から入力された金融取引帳票の画像データを記憶部14Cに記憶させる。また、スキャナPC14は、帳票読取装置12によって読み取られた金融取引帳票が文字認識対象の帳票である場合、入力された画像データに基づき、金融取引帳票に記入された文字(実行対象の為替取引の内容を表す文字)を認識する文字認識処理を行う。そしてスキャナPC14は、文字認識処理が終了する度に、文字認識処理によって得られたテキストデータ(取引データ)を、対応する金融取引帳票の画像データと共に為替取引サーバ16へ転送する。
【0028】
なお、文字認識処理は、金融取引帳票の画像から個々の文字の領域を切り出し、切り出した各領域毎に複数の文字パターンとのパターンマッチングを行い、マッチング結果に基づき各領域内の文字を文字コード、すなわちテキストデータへ変換することで行われる。また、帳票読取装置12によって読み取られた帳票が文字認識対象か否かは、帳票の種類を表す帳票ID等に基づいて識別される。読み取られた帳票が文字認識対象でない場合や、帳票の種類を識別できなかった場合は文字認識処理は行われず、空のテキストデータが生成される。
【0029】
為替取引サーバ16は記憶部16Aを備えており、スキャナPC14から取引データ及び金融取引帳票の画像データを受信する度に、受信したこれらのデータを対応付けて記憶部16Aに記憶させる。また、スキャナPC14で行われる文字認識処理で100%の認識率を実現することは困難であり、スキャナPC14から受信した取引データには誤認識された文字のデータが含まれている可能性がある。このため、為替取引サーバ16は、記憶部16Aに記憶させた取引データと金融取引帳票の画像データの組を、データ照合作業の実施順序に並べ替え、並べ替えた取引データと金融取引帳票の画像データの組を、複数台のエントリPC18の何れかへ順に転送する。なお、データ照合作業の実施順序は、例えば取引データに含まれる為替取引実行日付の早い順等を適用することができる。
【0030】
エントリPC18は金融機関の事務センタ等に設置されている。エントリPC18はCPU18A、メモリ18B、不揮発性の記憶部18C、通信I/F(InterFace)部18Dを備えている。また、エントリPC18には、表示部の一例としてのディスプレイ22、指示部の一例としてのマウス24及びキーボード26が各々接続されている。記憶部18CにはエントリPC18で取引データ照合処理を行うための取引データ照合プログラムが記憶されている。この取引データ照合プログラムは情報参照支援プログラムの一例であり、CPU18Aが取引データ照合プログラムを実行することで、エントリPC18は情報参照支援装置の一例として機能する。
【0031】
次に、本実施形態の作用として、エントリPC18で実行される取引データ照合処理について、図2を参照して説明する。なお、取引データ照合処理は、エントリPC18を操作するオペレータによってデータ照合作業の実施が通知されたことを契機として実行される。また、以下では、複数件分の為替取引の情報が文字として記入された金融取引帳票、より詳しくは、図3に示すように、1件分の為替取引の情報が記入された明細表示欄74が、帳票の縦方向に沿って複数個隣接配列された帳票を処理対象とする例を説明する。また、以下で説明する取引データ照合処理は、演算手段及び表示制御手段による処理の一例である。
【0032】
エントリPC18は、取引データ照合処理のステップ30において、処理対象の帳票の画像データ及び取引データの転送を要求する情報を為替取引サーバ16へ送信する。そしてエントリPC18は、前記情報を受信した為替取引サーバ16から送信された処理対象の帳票の画像データ及び取引データを受信することで取得し、取得したデータをメモリ18Bに記憶させる。
【0033】
次のステップ32において、エントリPC18は、為替取引サーバ16から取得した画像データが表す処理対象の帳票の画像をディスプレイ22に表示させる。取引データ照合処理において、エントリPC18は、図3に示すように、ディスプレイ22の表示面を画像表示領域70とデータ表示領域72とに区画し、処理対象の帳票の画像を画像表示領域70に表示させる。
【0034】
次のステップ34において、エントリPC18は、図4に示すように、ディスプレイ22の表示面の画像表示領域70に、横方向に延びる2本のガイド線80,82を表示させる。またエントリPC18は、データ表示領域72にメッセージを表示することで、明細表示欄74が複数個隣接配列された明細表示領域76の上端にガイド線80を位置合わせし、明細表示領域76の下端にガイド線82を位置合わせする操作の実施を要請する。これにより、オペレータはマウス24等を介し、ガイド線80を明細表示領域76の上端に一致する位置へ移動させると共に、ガイド線82を明細表示領域76の下端に一致する位置へ移動させ、データ表示領域72に表示されたボタン84を選択する操作を行う。
【0035】
次のステップ36において、エントリPC18は、データ表示領域72に表示したボタン84が選択されたか否かに基づいて、オペレータによる上記操作が完了したか否かを判定し、判定が肯定される迄前記判定を繰り返す。前述のように、ガイド線80,82の表示位置を移動させる操作がオペレータによって行われると(当該操作によって移動されたガイド線80,82の表示位置を図5に示す)、ステップ36の判定が肯定されてステップ38へ移行する。ステップ38において、エントリPC18は、明細表示領域76の縦長として、帳票の縦方向(ディスプレイ22の表示面上の縦方向)に沿ったガイド線80,82の距離を演算し、演算結果をメモリ18Bに記憶させる。
【0036】
次のステップ40において、エントリPC18は、図5に示すように、データ表示領域72にメッセージを表示することで、明細表示領域76に情報が表示された為替取引の件数の入力を要請する。これにより、オペレータはマウス24やキーボード26を操作し、明細表示領域76に情報が表示された為替取引の件数を、データ表示領域72に表示されたデータ入力欄86内に入力する。次のステップ42において、エントリPC18は、データ表示領域72に表示したデータ入力欄86内に為替取引の件数が入力されたか否かを判定し、判定が肯定される迄前記判定を繰り返す。オペレータによってデータ入力欄86内に為替取引の件数が入力されると、ステップ42の判定が肯定されてステップ44へ移行する。
【0037】
ステップ44において、エントリPC18は、先のステップ38で演算・記憶した明細表示領域76の縦長を、データ入力欄86内に入力された為替取引の件数で除算することで、1件分の明細表示欄74の縦長Lを演算し、演算結果をメモリ18Bに記憶させる。
【0038】
ステップ46において、エントリPC18はカウンタiに1を設定する。またステップ48において、エントリPC18は、ガイド線80を明細表示領域76の上端位置から距離(L・(i−1))の位置に表示させると共に、ガイド線82を明細表示領域76の上端位置から距離,(L・i)の位置に表示させる。これにより、カウンタi=1の場合、図6に示すように、明細表示領域76のうち上から1番目の明細表示欄74の上端位置にガイド線80が表示され、上から1番目の明細表示欄74の下端位置にガイド線82が表示されることになる。なお、ガイド線80,82は第1指標図形の一例である。
【0039】
更に、次のステップ50において、エントリPC18は、図6に示すように、先のステップ30で取得してメモリ18Bに記憶させた取引データのうち、i件目の為替取引の内容を表す取引データをデータ表示領域72に表示させる。また、エントリPC18は、図6に示すように、データ表示領域72にメッセージを表示することで、データ表示領域72に表示させた取引データを、ガイド線80,82が指し示す明細表示欄74内に表示されている為替取引の内容と照合するデータ照合作業の実施を要請する。
【0040】
図6に示すように、画像表示領域70には明細表示欄74が複数表示されているが、データ表示領域72に表示された取引データと照合すべき明細表示欄74はガイド線80,82で指し示されている。このため、オペレータは、照合対象の明細表示欄74を誤認することなく上記の照合作業を行うことができる。
【0041】
なお、本実施形態では取引データが複数のデータ(例えば科目や口座番号等)で構成されているが、個々のデータはデータ表示領域72に表示されたデータ入力欄88内に各々表示される。そして、オペレータは、上記の照合作業によって照合対象の明細表示欄74に表示されている情報と不一致のデータを発見した場合、マウス24やキーボード26を操作し、不一致のデータが表示されているデータ入力欄88内に正しいデータを入力する修正作業が行われる。そしてオペレータは、1件分の取引データに対するデータ照合作業を完了すると、データ表示領域72に表示されたボタン84を選択する操作を行う。
【0042】
次のステップ52において、エントリPC18は、データ表示領域72に表示したボタン84が選択されたか否かに基づいて、1件分の取引データに対するデータ照合作業が完了したか否かを判定し、判定が肯定される迄前記判定を繰り返す。前述のように、オペレータによってボタン84を選択する操作が行われると、ステップ52の判定が肯定されてステップ54へ移行する。ステップ54において、エントリPC18は、上記のデータ照合作業を経てデータ表示領域72のデータ入力欄88内に各々表示されているデータから成る取引データを、メモリ18Bに記憶されているi件目の取引データに上書きして記憶させる。なお、取引データの上書きは、オペレータによって修正作業が行われた場合にのみ行うようにしてもよい。
【0043】
次のステップ52において、エントリPC18は、カウンタiの値が、オペレータによって入力された為替取引の件数に達したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ58へ移行し、エントリPC18は、カウンタiの値を1だけインクリメントする。ステップ58の処理を行うとステップ48へ戻り、ステップ56の判定が肯定される迄、ステップ48〜ステップ58が繰り返される。
【0044】
これにより、例えばカウンタi=2の場合には、図7に示すように、2番目の明細表示欄74の上端位置にガイド線80が、下端位置にガイド線82が各々表示され、データ表示領域72に2件目の取引データが表示される。また、例えばカウンタi=5に達すると、図8に示すように、5番目の明細表示欄74の上端位置にガイド線80が、下端位置にガイド線82が各々表示され、データ表示領域72に5件目の取引データが表示される。
【0045】
前述のように、本実施形態では、明細表示欄74が複数配列された明細表示領域76の縦長を、明細表示領域76内の明細表示欄74の数(明細表示領域76に情報が表示された為替取引の件数)で除算することで1件分の明細表示欄74の縦長Lを演算している。このため、オペレータによって指示された明細表示領域76の上端・下端位置が多少ずれていたとしても、このずれに起因する明細表示欄74の縦長Lの誤差は1/Nに抑制される(Nは明細表示領域76内の明細表示欄74の数)。このため、カウンタiの値が増加し、明細表示領域76の上端から離れた位置にガイド線80,82を表示させる場合にも、ガイド線80,82の表示位置がガイド線80,82が指し示す明細表示欄74の上端・下端位置からずれることが抑制される。
【0046】
また、処理対象の帳票から得られた全ての取引データに対するデータ照合作業が完了すると、ステップ56の判定が肯定されてステップ60へ移行する。ステップ60において、エントリPC18は、データ照合作業を経た取引データをメモリ18Bから読み出して為替取引サーバ16へ転送する。為替取引サーバ16は、データ照合作業を経た取引データをエントリPC18から受信すると、受信した取引データを記憶部16Aに記憶されている元の取引データに上書きして記憶させる。そして為替取引サーバ16は、例えば取引データに含まれる為替取引実行日付が到来した等のタイミングで、記憶部16Aから取引データを読み出し、読み出した取引データが表す内容の為替取引を実行する処理を行う。
【0047】
なお、上記では、明細表示領域76の上端位置から距離(L・(i−1))の位置にガイド線80を表示させると共に、明細表示領域76の上端位置から距離,(L・i)の位置にガイド線82を表示させる態様を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、明細表示領域76の下端位置から距離(L・(N−i−1))の位置にガイド線80を表示させると共に、明細表示領域76の上端位置から距離,(L・(N−i))の位置にガイド線82を表示させるようにしてもよい。また、例えば明細表示領域76の上端位置と下端位置のうち、ガイド線80,82の表示位置から近い方を基準として、ガイド線80,82の表示位置を演算するようにしてもよい。
【0048】
また、上記では、明細表示欄74の上端位置にガイド線80を表示させ、明細表示欄74の下端位置にガイド線82を表示させる態様を説明したが、これに限定されるものでもない。例えば図9に示すように、明細表示欄74の側方で、帳票の縦方向(ディスプレイ22の表示面上の縦方向)に沿って明細表示欄74の中央やその付近の位置に、照合対象の明細表示欄74を指し示す形状(例えば矢印形状)の単一の指標図形90を表示させてもよい。但し、特に画像表示領域70に表示される帳票の画像上で、明細表示欄74の上端・下端位置に罫線が存在しないか、罫線が明瞭に表示されていない等の場合には、明細表示欄74の上端・下端位置にガイド線80,82等の指標図形を表示させることが好ましい。
【0049】
また、上記では明細表示領域76の上端位置及び下端位置と、明細表示領域76内の明細表示欄74の数と、がオペレータによって指示される態様を説明したが、これに限定されるものでもない。例えばエントリPC18が、帳票の画像から画像処理によって罫線を抽出し、明細表示領域76の上端位置及び下端位置に存在する罫線の位置を演算する処理を行うことで、明細表示領域76の上端位置及び下端位置を取得することも可能である。また例えば、エントリPC18が、帳票の画像に対する文字認識処理の結果に基づいて、明細表示領域76に情報が表示された為替取引の件数を判断して取得することも可能である。
【0050】
更に、上記では、単位参照領域の一例である明細表示欄74が一次元に(帳票の縦方向に沿って)配列された帳票を対象としてデータ照合作業が行われる態様を説明したが、これに限定されるものではない。例えば図10に示すように、処理対象の帳票は、単位参照領域92が二次元に(帳票の縦方向及び横方向に各々沿って)配列された帳票であってもよい。
【0051】
この場合、単位参照領域92が二次元に配列された単位参照領域群94の上端・下端位置に加えて右端・左端位置も取得すると共に、単位参照領域群94内の縦方向に沿った単位参照領域92の数に加えて横方向に沿った単位参照領域92の数も取得する。そして、単位参照領域92の上下端の距離を単位参照領域群94内の縦方向に沿った単位参照領域92の数で除算して単位参照領域92の縦長を演算すると共に、単位参照領域92の左右端の距離を単位参照領域群94内の横方向に沿った単位参照領域92の数で除算することで単位参照領域92の横長も演算する。また、指標図形として、指示対象の単位参照領域92の縦方向位置を表す横線に、指示対象の単位参照領域92の横方向位置を表す縦線(第2指標図形の一例)も加えたガイド枠線96を用いる。そして、ガイド枠線96の表示位置を、単位参照領域92の縦長及び横長に基づいて、例えば図10に示す矢印98A,98B,98C,…のように二次元に切り替える。これにより、ガイド枠線96の表示位置を二次元に切り替えることを高い位置精度で実現できる。
【0052】
また、上記では文字認識処理によって得られた取引データを、明細表示欄74に表示されている情報と照合し、不一致があれば取引データを修正するデータ照合作業が行われる態様を説明したが、これに限定されるものではない。開示の技術は、例えば帳票の画像を単位参照領域毎に参照し、単位参照領域内に表示されている情報をデータとして入力するデータ入力作業が行われる態様に適用することも可能である。
【0053】
また、上記では帳票の一例として金融取引帳票を説明したが、これに限定されるものではなく、開示の技術は、単位参照領域が一定方向に複数個隣接配列された任意の帳票が単位参照領域毎に参照される際に適用可能である。
【0054】
また、上記では情報参照支援プログラムの一例である取引データ照合プログラムがエントリPC18の記憶部18Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、情報参照支援プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
【符号の説明】
【0055】
10 為替取引システム
18 エントリPC
22 ディスプレイ
24 マウス
26 キーボード
74 明細表示欄
76 明細表示領域
80 ガイド線
82 ガイド線
90 指標図形
92 単位参照領域
94 単位参照領域群
96 ガイド枠線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算する演算手段と、
前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させる表示制御手段と、
を含む情報参照支援装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1指標図形として、前記画像上のうち、前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は前記第1方向に沿った他端部から前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの各々整数倍で、かつ単一の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った両端部に相当する位置に、単一の前記単位参照領域の端部を指し示す図形を各々表示させる請求項1記載の情報参照支援装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記帳票の画像のサイズが前記表示部の表示面よりも大きい場合に、前記指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示されたことを契機として、前記第1指標図形の表示位置の切り替えに加えて、前記帳票の画像のうち前記表示部の前記表示面に表示している範囲も移動させる処理を行う請求項1又は請求項2記載の情報参照支援装置。
【請求項4】
前記帳票の画像として前記表示部に表示されている情報を、前記単位参照領域単位で入力部を介して入力する情報入力作業、又は、前記単位参照領域単位で他の情報と照合する情報照合作業が行われ、
前記第1指標図形の表示位置の移動は、前記第1指標図形が指し示す単一の前記単位参照領域について前記情報入力作業又は前記情報照合作業が完了する度に指示される請求項1〜請求項3の何れか1項記載の情報参照支援装置。
【請求項5】
前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、が前記指示部を介して指示され、
前記演算手段は、前記指示部を介して指示された、前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得する請求項1〜請求項4の何れか1項記載の情報参照支援装置。
【請求項6】
前記帳票には、前記単位参照領域が、前記第1方向と交差する第2方向に沿っても複数個隣接配列されており、
前記演算手段は、前記帳票の画像が表示部に表示された状態での、前記単位参照領域群の前記第2方向に沿った一端部及び他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第2方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記一端部と前記他端部との前記画像上の位置の前記第2方向に沿った距離を前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第2方向に沿ったサイズを演算し、
前記表示制御手段は、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記単位参照領域群の前記第2方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第2方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第2方向に沿った位置を指し示す位置に第2指標図形を表示させると共に、前記指示部を介して前記第2指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第2指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第2方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第2方向に沿って移動させる請求項1〜請求項5の何れか1項記載の情報参照支援装置。
【請求項7】
演算手段は、情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算し、
表示制御手段は、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させる情報参照支援方法。
【請求項8】
コンピュータを、
情報の参照単位である単位参照領域が第1方向に沿って複数個隣接配列された帳票の画像が表示部に表示された状態での、複数個の前記単位参照領域から成る単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部及び前記第1方向に沿った他端部の前記画像上の位置と、前記単位参照領域群内に前記第1方向に沿って隣接配列されている前記単位参照領域の数と、を取得し、取得した前記第1方向に沿った一端部と前記第1方向に沿った他端部との前記画像上の位置の前記第1方向に沿った距離を取得した前記単位参照領域の数で除算することで、前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズを演算する演算手段、
及び、前記帳票の画像が表示部に表示された状態で、前記取得された前記単位参照領域群の前記第1方向に沿った一端部又は他端部の前記画像上の位置と、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズと、に基づき、前記画像上のうち特定の前記単位参照領域の前記第1方向に沿った位置を指し示す位置に第1指標図形を表示させると共に、指示部を介して前記第1指標図形の表示位置の移動が指示される度に、前記第1指標図形の表示位置を、前記演算手段によって演算された前記単位参照領域の前記第1方向に沿ったサイズの整数倍の距離だけ前記第1方向に沿って移動させる表示制御手段
として機能させるための情報参照支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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