説明

情報取得システム

【課題】光学機器による入力を必要としない暗号化された所定情報の取得システムを提供することにある。
【解決手段】表裏両面の内、一方の面に複数の突起部3bを備え、該突起部3bの数と設置位置を用いて所定情報が暗号化されたカード3と、カード3に於いて突起部3bが設置された面と略同一の形状及びと面積を有し、突起部3bが押圧された際に、突起部3bの押圧位置を検出するタッチパネル9と、所定のデータを記憶するメモリ12と、タッチパネル9によって検出された突起部3bの押圧位置に基づいて座標データを形成し、該座標データを用いて所定処理を施すことによって復号データを形成し、前記復号データの種類に応じて所定の出力処理を実行する情報取得システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル及びカードを使用した情報取得システム、特に、タッチパネル及び複数の突起部を備えるカードを使用した情報取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定の情報を記録可能なシステムとして、バーコードシステムが普及している。バーコードは、太さの異なる黒色の棒状部と、空白部分の組み合わせによって、情報を符号化したものであり、該コードをスキャナで光学的に読み取って、該符号化された情報を復号することによって、バーコードに符号化する前の情報を取得することが可能となる。該バーコードシステムを使用して符号化される情報量を増加させるためには、バーコードの桁数を増加させる必要が生じる。しかし、桁数の増加によってバーコード配列が長くなり、スキャナによる読み取りが困難になる等の問題が発生する。現在、こうした問題を解決すべく、バーコードに代わる情報の符号化システムとして、複数の黒色の矩形セルが所定の配列規則に従って2次元配置された2次元コードシステムが普及し始めている。2次元コードは、例えばビデオカメラ等の光学機器によって読み取りが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の通り、2次元コードシステムを使用するためには、2次元コードを読み取るための光学機器が必要となる。例えば、光学機器を備えていないコンピュータ等で該2次元コードを読み取るためには、新たに光学機器を設置する必要がある。また、2次元コードシステムを読み取り可能な光学機器を備えた機器を製造する場合、製造コストが嵩む。
【0004】
したがって、本発明の目的は、光学機器による入力を必要としない符号化された所定情報の取得システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明に係る情報取得システムは、表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備える情報記録カードであって、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードと、前記情報記録カードに於ける前記突起部が備えられた面と略同一の形状及びと面積を有するタッチパネルであって、前記突起部が押圧された際に、前記突起部の押圧位置を検出するタッチパネルと、所定のデータを記憶する記憶部と、前記タッチパネルによって検出された前記突起部の押圧位置に基づいて座標データを形成し、前記座標データを用いて所定処理を施すことによって復号データを形成し、前記復号データによって前記所定情報を取得し、前記記憶部に記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、押圧位置を検出可能なタッチパネルを用いることによって、突起部の数と設置位置を用いて情報記録カードに符号化された所定情報を入力し、復号化することが可能である。したがって、入力装置としてのタッチパネルを符号化された情報の入力に於いても使用することが出来るので、従来の2次元コードシステムに必要な光学機器を新たに設置する必要がない。
【0006】
第2発明に係る情報取得システムは、第1発明に係る情報取得システムに於いて、時間を計測可能なタイマカウンタをさらに備えており、前記制御部は、前記タッチパネルによって所定時間内に検出された前記突起部の押圧位置をまとめて前記座標データを形成することを特徴とする。
この情報取得システムによれば、タッチパネルによって所定時間内に検出された複数の押圧位置をまとめて座標データを形成することが出来るので、例えばタッチパネルが同時に複数の押圧を検出することが出来ない場合や、タッチパネルが複数の押圧を同時に検出することは出来るが、情報記録カードに設置された突起部を同時にすべてタッチパネルに押圧することが出来ない場合に、押圧位置の全体情報を取得することが可能となる。
【0007】
また、この情報取得システムは、第1乃至第2発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記情報記録カードに符号化された前記所定情報は画像データを含んでおり、前記制御部は、さらに、前記所定情報が画像データの場合に、前記画像データを表示部に出力させることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、情報記録カードに符号化されて記録された所定情報が画像データを含む場合に、表示部に該画像データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含むものとする。
【0008】
また、この情報取得システムは、第1乃至第2発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記情報記録カードに符号化された前記所定情報は音声データを含んでおり、前記制御部は、さらに、前記所定情報が音声データの場合に、前記音声データを音声出力部に出力させることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、情報記録カードに符号化されて記録された所定情報が音声データを含む場合に、音声出力部に該音声データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含むものとする。
【0009】
また、この情報取得システムは、第1乃至第2発明の何れか一つに係る情報システムに於いて、インターネット等のネットワークに接続可能な通信部をさらに備えており、前記情報記録カードに符号化された前記所定情報はURL情報を含んでおり、前記制御部は、さらに前記URL情報に基づいて、前記通信部を介して前記URL情報で指定される接続先と通信し、所定の画像及び/又は音声を取得して表示部及び/又は音声出力部に出力させることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、情報記録カードに符号化されて記録された所定情報がURL情報を含む場合に、通信部を介してURL情報で指定される接続先と通信し、所定の画像及び/又は音声を取得して表示部及び/又は音声出力部に出力させることが可能であるので非常に利便性が高い。例えば、インターネット等のネットワークにアクセスし、該URLに対応する所定のウェブサイトを表示部に自動的に出力することが可能であるので、非常に利便性が高い。なお、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定する情報である。
【0010】
第3発明に係る情報取得システムは、第1乃至第2発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記突起部を前記タッチパネルに押圧させる入力補助具をさらに備えており、前記入力補助具は、ユーザが把持可能な把持部と、前記情報記録カードに於ける前記突起部の設置面と反対の面を押圧する押圧部とを備えていることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、情報記録カードに設置された突起部をタッチパネルに押圧する際に、入力補助具を使用することにより、タッチパネルに突起部を確実に押圧することが出来る。
【0011】
第4発明に係る情報取得システムは、第1乃至3発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記タッチパネルは、複数の押圧を同時に検出可能であることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、複数の押圧を同時に検出可能なタッチパッドを使用することによって、情報記録カードに設置された複数の突起部の押圧位置をすべて同時に検出することが可能となり、非常に利便性が高い。
【0012】
第5発明に係る情報取得システムは、第4発明に係る情報取得システムに於いて、前記情報記録カードは、前記突起部の設置面に於いて所定数に分割された夫々の領域に、前記タッチパネルとの押圧面の面積が異なる前記突起部を最大1つ形成する構成を有し、前記所定情報の符号化に際して前記突起部の押圧面の面積がさらに用いられており、前記制御部は、前記情報記憶カード上に於いて所定数に分割された領域に対応させて、前記タッチパネルによって検出される押圧位置の座標を所定数の座標領域に分割し、前記座標領域の夫々に於いて検出される押圧位置の座標数に基づいて面積データを形成し、前記復号データの形成に際して前記面積データをさらに用いることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、同時に複数の押圧を検出可能なタッチパネルを使用する場合に、タッチパネルに押圧される突起部の面積をさらに用いて情報記録カードに符号化された所定情報を入力し、復号化することが可能となる。したがって、情報記録カードに設けられた突起部の数と設置位置に加えて、タッチパネルに押圧される突起部の面積を符号化に使用することが出来るので、より多くの情報を符号化することが可能となる。
【0013】
第6発明に係る情報取得システムは、第4乃至第5発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記情報記録カードは、高さの異なる前記突起部を有し、前記所定情報の符号化に際してさらに前記突起部の高さが用いられており、前記タッチパネルは、押圧位置の圧力を検出可能な圧力センサを備えており、前記制御部は、前記圧力センサによって検出される前記突起部の押圧位置に於ける圧力に基づいて圧力データを形成し、前記復号データの形成に際して前記圧力データをさらに用いることを特徴とする。
【0014】
この情報取得システムによれば、同時に複数の押圧を検出可能であって、さらに、押圧位置の圧力を検出可能な圧力センサを備えたタッチパネルを使用するので、高さの異なる突起部を備えた情報記録カードの突起部を該タッチパネルに押圧する場合、高さの低い突起部が押圧される際の圧力に比して、高さの高い突起部が押圧される際の圧力が大きくなる。このように、高さの異なる突起部を押圧した場合、高さの違いによって押圧時の圧力が異なって検出されるので、情報記録カードに記録される所定情報の符号化に際して、さらに押圧時の圧力を使用することが出来る。これにより、より多くの情報を符号化することが可能となる。
【0015】
第7発明に係る情報取得システムは、第4乃至第6発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記情報取得システムは、2面に開閉可能な筐体をさらに備えており、前期筐体は、閉じた状態で互いに対向する2面の何れか一方に前記タッチパネルを備えており、前記閉じた状態で前記タッチパネルの設置面と対向する面との間隔が、前記突起部の高さを含めた前記情報記録カードの厚みよりも小さいことを特徴とする。
【0016】
この情報取得システムによれば、2面に開閉可能な筐体に備えられたタッチパネル上に情報記録カードを設置し、該筐体を閉じることによって、一度に該情報記録カードに設けられた突起部をタッチパネルに押圧することが可能となる。したがって、突起部の押圧を複数回繰り返すことなく、すべての突起部の押圧を容易に実行することが出来る。
【0017】
第8発明に係る情報取得システムは、第1乃至第3発明の何れか一つに係る情報取得システムに於いて、前記タッチパネルは、単数の押圧を同時に検出可能であることを特徴とする。
単数の押圧位置ごとに検出可能なタッチパネルを用いた場合にも、所定時間内に検出する個々の押圧位置をまとめて座標データを形成することにより、押圧位置の全体情報を取得することができる。従って、タッチパネルが同時に複数の押圧を検出することができない場合、例えば、単数の押圧位置ごとに検出可能なアナログ方式の抵抗膜タッチパネルを用いる場合にも、所定時間内に検出する押圧位置をまとめて座標データを形成することにより、押圧位置の全体情報を取得することができる。この情報取得システムでは、単数の押圧を同時に検出可能なタッチパネルを用いるので、例えば、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネル等、市場に広く普及しているタッチパネルを使用することができ、非常に汎用性が高い。
【0018】
第9発明に係る情報取得システムは、第8発明に係る情報取得システムに於いて、前記情報記録カードは、前記突起部の設置面に於いて、水平方向及び垂直方向の内、少なくとも何れか一方向に於いて、同一線上に前記突起部を複数設けない構成を備えており、前記入力補助器具は、一定方向に回転稼動するローラー状の前記押圧部を備えていることを特徴とする。
この情報取得システムによれば、情報記録カードに備えられた突起部が、水平方向及び垂直方向の内、何れか一方向、若しくは、両方向に於いて、同一線上に該突起部が複数設けられない構成を有しており、ローラー状の押圧部を備えた入力補助具を用いて、同一線上に突起部が複数設けられていない方向と並行に情報記録カードを押圧することによって、例えばアナログ方式の抵抗膜式タッチパネル等、同時に複数の押圧を検出することが出来ないタッチパネルを使用した場合に於いても、情報記録カードに設けられた突起部を一つずつタッチパネルに押圧することが出来る。
【0019】
第10発明に係る情報記録カードは、表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備え、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードであって、押圧位置を検出可能なタッチパネルに前記突起部が押圧されることによって、符号化された所定情報が入力され、所定の復号処理によって復号化されることを特徴とする。
【0020】
この情報記録カードによれば、突起部の数と設置位置を用いて情報記録カードに所定情報を符号化し、記録させることが可能であり、該突起部をタッチパネルに押圧することによって、符号化された所定情報をタッチパネルを介して入力することが可能となる。したがって、従来の2次元コードシステムに於いて採用されているように、光学機器を用いて2次元コードを入力する必要がない。
【0021】
また、この情報記録カードは、第10発明に係る情報記録カードに於いて、前記突起部の設置面に於いて所定数に分割された夫々の領域に、前記タッチパネルとの押圧面の面積が異なる前記突起部が形成され、前記所定情報の符号化に際して前記突起部の押圧面の面積がさらに用いられることを特徴とする。
【0022】
この情報記録カードによれば、タッチパネルに押圧される突起部の面積をさらに用いて情報記録カードに所定情報を符号化し、記録させることが可能となる。したがって、情報記録カードに設けられた突起部の数と設置位置に加えて、タッチパネルに押圧される突起部の面積を符号化に使用することが出来るので、より多くの情報を符号化することが出来る。
【0023】
また、この情報記録カードは、第10発明に係る情報記録カードに於いて、高さの異なる前記突起部を有し、前記所定情報の符号化に際して前記突起部の高さがさらに用いられており、押圧時の圧力を検出可能な圧力センサをさらに備える前記タッチパネルに押圧されることを特徴とする。
【0024】
この情報記録カードによれば、突起部の高さをさらに用いて情報記録カードに所定情報を符号化し、記録させることが可能となる。したがって、情報記録カードに設けられた突起部の数と設置位置に加えて、突起部の高さを符号化に使用することが出来るので、より多くの情報を符号化することが出来る。
【0025】
また、この情報記録カードは、第10発明に係る情報記録カードに於いて、前記突起部が設けられた面に於いて、水平方向及び垂直方向の内、少なくとも何れか一方向に於いて、同一線上に前記突起部を複数設けない構成を備えることを特徴とする。
この情報記録カードによれば、情報記録カードに備えられた突起部が、水平方向及び垂直方向の内、何れか一方向、若しくは、両方向に於いて、同一線上に該突起部が複数設けられない構成を有しているので、同一線上に突起部が複数設けられていない方向と平行に情報記録カードを押圧することによって、例えばアナログ方式の抵抗膜式タッチパネル等、同時に複数の押圧を検出することが出来ないタッチパネルを使用した場合に於いても、情報記録カードに設けられた突起部を一つずつタッチパネルに押圧することが出来る。
【0026】
また、この情報記録カードは、第10発明の何れか一つに係る情報記録カードに於いて、前記所定情報は、画像データ、音声データ、URL情報の内、少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする。
【0027】
この情報記録カードによれば、情報記録カードに符号化して記録された情報が、画像データ、音声データ、URL情報の内、少なくとも何れか一つを含むので、様々なデータの符号化に使用することが可能であり、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含み、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含み、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定するための情報である。
【0028】
第11発明に係るプログラムは、表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備え、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードの前記突起部が、前記情報記録カードに於ける前記突起部が備えられた面と略同一の形状及びと面積を有するタッチパネルによって押圧された際に、前記突起部の押圧位置に関する検出値を取得する押圧位置検出手段と、前記押圧位置に関する検出値に基づいて前記タッチパネルに於ける押圧位置の座標データを形成する座標データ形成手段と、前記座標データを用いて所定の処理を施すことによって復号データを形成する復号データ形成手段と、前記復号データによって、前記所定情報を出力するデータ出力手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0029】
このプログラムによれば、押圧位置を検出可能なタッチパネルを用いることによって、突起部の数と設置位置を用いて情報記録カードに符号化された所定情報を入力し、復号化することが可能である。また、このプログラムを用いることによって、従来の2次元コードシステムに於いて2次元コードの入力に必要な光学機器を使用する必要がなく、タッチパネルを符号化された情報の入力に使用することが出来る。
【0030】
第12発明に係るプログラムは、第11発明に係るプログラムに於いて、前記座標データ形成手段は、所定時間内に前記タッチパネルによって検出された前記突起部の複数の押圧位置をまとめて前記座標データを形成することを特徴とする。
このプログラムによれば、所定時間内にタッチパネルによって検出された複数の押圧位置をまとめて座標データを形成することが出来るので、例えばタッチパネルが同時に複数の押圧を検出することが出来ない場合や、タッチパネルが同時に複数の押圧を検出することは出来るが、情報記録カードに設置された突起部を同時にすべてタッチパネルに押圧することが出来ない場合に、押圧位置の全体情報を取得することが可能となる。
【0031】
またこのプログラムは、第11乃至12発明の何れか一つに係るプログラムに於いて、さらに、前記タッチパネルが同時に複数の押圧を検出可能な場合に於いて、前記座標データを所定数の座標領域に分割し、前記座標領域の夫々に於いて検出される押圧位置に基づいて面積データを形成する面積データ形成手段として、コンピュータを機能させ、前記復号データ形成手段に於いて、前記面積データがさらに用いられることを特徴とする。
【0032】
このプログラムによれば、タッチパネルが同時に複数の押圧を検出可能な場合に於いて、情報記録カードに設けられた突起部の数と設置位置に加えて、タッチパネルに押圧される突起部の面積をさらに用いて情報記録カードに符号化された所定情報を入力し、復号化することが可能となる。
【0033】
また、このプログラムは、第11乃至12発明の何れか一つに係るプログラムに於いて、さらに、前記タッチパネルが押圧位置の圧力を検出可能な圧力センサを備える場合に於いて、前記圧力センサによって検出される前記突起部の押圧位置の圧力に基づいて圧力データを形成する圧力データ形成手段として、コンピュータを機能させ、前記復号データ形成手段に於いて、前記圧力データが用いられることを特徴とする。
【0034】
このプログラムによれば、タッチパネルが押圧位置の圧力を検出可能な圧力センサを備える場合に於いて、情報記録カードに設けられた突起部の数と設置位置に加えて、タッチパネルに押圧される突起部の押圧位置に於ける圧力をさらに用いて情報記録カードに符号化された所定情報を入力し、復号化することが可能となる。
【0035】
また、このプログラムは、第11乃至12発明の何れか一つに係るプログラムに於いて、前記所定情報は、画像データ、音声データ、URL情報の内、少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0036】
このプログラムによれば、情報記録カードに符号化して記録された情報が、画像データ、音声データ、URL情報の内、少なくとも何れか一つを含み、該符号化されて記録された情報を復号化することが可能であるので、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含み、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含み、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定するための情報である。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、符号化されて記録された所定情報を光学機器を使用することなく、タッチパネルを介して入力、復号化をすることが可能な情報取得システムを提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
(1)第1実施形態
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る情報取得システム1に関する概略構成図である。情報取得システム1は、電子機器2と、カード3と、入力補助具4とを備えている。
【0039】
電子機器2は、電源部5、操作キー6、第1表示部7、第2表示部8、タッチパネル9、スピーカ10、マイク11、メモリ12、インターフェイス13、リアルタイムクロック14、通信ユニット15、CPU16を備えており、これらはバス通信によって接続されている。
【0040】
電源部5は、充電式の電池等の蓄電手段、電気回路を含んで構成され、電子機器2の各部に所定の電圧を供給する。なお、電源部5はACアダプターを介して商用電源に接続される構成としてもよい。操作キー6は、十字キーや上下左右キー等、複数の入力キーを備えており、ユーザからの入力を受け付けてCPU16に該入力結果を出力する。第1表示部7は、LCDや有機EL等で構成され、CPU16の制御によって所定の画像を出力する。第2表示部8は、LCDや有機EL等で構成され、CPU16の制御により所定の画像を出力する。タッチパネル9は、抵抗膜式の入力装置であり、一定の圧力以上で押圧された場合に押圧された地点を検出し、CPU16に該検出結果を出力する。なお、該タッチパネル9は、同時に検出可能な押圧地点は1つである。スピーカ10は、CPU16の制御によって、所定の音声を出力する。マイク11は、外部音声に所定の処理を施してデジタル信号に変換し、CPU16に出力する。
【0041】
メモリ12は所定の情報を予め記憶する不揮発性メモリ(例えば、ROM)、所定の情報を記憶する不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)、所定の情報を一時的に記憶する揮発性メモリ(例えば、RAM)で構成されている。インターフェイス13は、記憶媒体13aを電子機器2に接続するための接続部であり、インターフェイス13を介して記憶媒体13aに記憶された情報をCPU16に出力する。リアルタイムクロック14は、時刻を計時する時計機能、年、月、日、曜日を計時するカレンダ機能、及び、所定時間を計測するカウンタ機能を備えている。通信ユニット15は、CPU16の制御により、インターネット等のネットワークに接続可能な通信装置である。CPU16は、操作キー6、タッチパネル9、記憶媒体13aからの出力を受け付けると共に、第1表示部7、第2表示部8、スピーカ10、マイク11、メモリ12、リアルタイムクロック14、通信ユニット15を制御する。
【0042】
カード3は、所定の情報が符号化されて記憶されたカードである。カード3に記憶された所定の情報は、タッチパネル9によって入力される。
【0043】
入力補助具4は、カード3に符号化されて記憶された所定の情報がタッチパネル9によって確実に入力されるようにするために使用される。
【0044】
[タッチパネルの構成]
図2(a)は、本実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9の模式図であり、図2(b)はタッチパネル9の断面図である。このタッチパネル9は、個々の押圧地点ごとに別個に検出する。また、CPU16は、後述するように、所定時間内に検出した個々の押圧地点をまとめて座標データを作成する。
【0045】
本実施形態に於けるタッチパネル9は、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネルであり、フィルム9a、ITO(Indium Tin Oxide)9b、絶縁層9c、FPC(Flexible Printed Circuit)9d、ドットスペーサ9e、ガラス9fで構成されており、第2表示部8の画面上に設置されている。
【0046】
フィルム9aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の素材で形成されたフィルムであり、ユーザによる押圧を受け付ける。ITO9bは、面状抵抗膜電極であり、押圧側のフィルム9aと非押圧側のガラス9f上に、絶縁層9cを介して一定の間隔を設けて対向するように設置されている。なお、上部のITO9bは、フィルム9aがユーザの所定の圧力以上の押圧を受け付けると、該フィルム9aと共に撓み、下部のITO9bに接触する。絶縁層9cは、フィルム9a及びガラス9f上に対向するように設置されたITO9bが常時接触することを防ぐために設けられた絶縁スペーサである。ドットスペーサ9eは、タッチパネル9への入力時以外に上下のITO9bが接触して誤作動を起こさないように、ガラス9f上に設置されたITO9b上に一定間隔で形成されている。FPC9dは、屈曲性のある回路基板であり、対向するように設置された上下のITO9bの接触によって発生する電位をタッチパネル9に接続された入力検出処理部(図示せず)に出力し、該電圧に所定の処理を施してデジタル信号化し、CPU16に出力する。なお、タッチパネル9は、直下に設けられた第2表示部8に出力された画像を視認出来るように、一定以上の透過率を有する。
【0047】
タッチパネル9による押圧地点の検出原理は、周知のアナログ方式の抵抗膜式タッチパネルと同様である。カード3がフィルム9a上に設置され、一定以上の圧力で押下されると、絶縁層9cを介して上下に設置されたITO9bが接触し、上下ITO9b間に電位勾配が発生する。この時発生した電気信号をタッチパネル9に接続された入力検出処理部(図示せず)に於いて所定の演算を施すことにより、入力位置(座標)を算出する。
【0048】
[カードの構成]
図3(a)及び(b)は、本実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3に関する斜視図である。カード3は、板状部3aと、複数の突起部3bを備えており、これらが樹脂成形で一体に形成されている。突起部3bの形状は、上面が円蓋の略円柱状であり、板状部3aの一方の面に複数形成されている。蓋突起部3bの大きさは、夫々同一に形成されている。また、所定の情報が突起部3bの数と配置によって符号化されており、板状部3aの突起部3bが形成された面(以降、裏面と称す)をタッチパネルと対向するように設置し、突起部3bが形成されていない面(以降、表面と称す)が所定の方法で押圧されることにより、カード3に形成された突起部3bの位置が夫々検出され、CPU16に出力される。なお、図3(a)に図示されたカード3では、突起部3bの配置に関して制限はないが、図3(b)に図示されたカード3では、X軸方向、及び、Y軸方向の内、少なくとも何れか一方の軸方向の同一線上に複数の突起部3bが形成されない構成となっている。
【0049】
[入力補助具の構成]
図4(a)及び(b)は、本実施形態に係る情報取得システム1に於ける入力補助具4の斜視図である。図4(a)に図示された入力補助具4は、ユーザが入力補助具4を把持し、操作可能にするための把持部4aと、カード3を表面側から押圧するための略円柱状の押圧部4bとを備える。入力補助具4を使用して、タッチパネル9上に設置されたカード3を表面側から押圧することによって、タッチパネル9がカード3に形成された突起部3bの夫々の位置を確実に検出することが出来る。なお、図4(a)に図示された入力補助具4を使用する場合、図3(a)及び(b)に図示されたカード3の内、何れを使用しても良い。
【0050】
また、図4(b)に図示された入力補助具4は、ユーザが把持し操作するための把持部4aと、カード3を表面側から押圧するための押圧部4bとを備える。図4(b)の入力補助具4に於ける押圧部4bは、略円柱のローラー形状となっている。ユーザは、入力補助具4を用いて、タッチパネル9に設置されたカード3を表面側から押圧し、把持部4aを稼動方向にスライド移動させることによって、ローラー形状の押圧部4bが回転し、タッチパネル9に突起部3bの設置位置を確実に検出させることが出来る。なお、図4(b)に図示された入力補助具4を使用する場合は、図3(b)に図示されたカード3の突起部3bをタッチパネル9に検出させる場合に限定する。これは、図3(a)に図示されたカード3の突起部3bを図4(b)に図示された入力補助具4を使用して押した場合、入力補助具4の押圧部4bを稼動方向に回転させながら押圧移動させた際に、押圧部4bの稼動方向と直行する軸方向に複数の突起部3bが存在すると、該複数の突起部3bを同時に押圧することになり、同時に複数の押圧を検出しない本実施形態に於けるタッチパネル9では、突起部3bの設置位置を正確に検出することが出来ないからである。
【0051】
[情報取得方法]
図5は本実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャートである。本実施形態に係る情報取得システム1に於けるメモリ12に記憶された所定のプログラムが起動すると、ステップS101に於いて、CPU16の制御によって、第1表示部7にカード3の設置指示に関する画面が表示される。なお、該カード3の設置指示に関する画面を第2表示部8に出力させる構成としても良い。ステップS102に於いて、タッチパネル9上にカード3が設置され、突起部3bの位置が夫々検出された場合、ステップS103に移行する。なお、本実施形態に於いて、図3(b)に図示されたカード3の突起部3bの位置を検出する場合には、図4(a)及び(b)に図示された何れの入力補助具4を使用しても良いが、図3(a)に図示されたカード3の突起部3bの位置を検出する場合には、図4(b)に図示された入力補助具4を使用することは出来ない。これは、上述の通り、本実施形態に於いてタッチパネル9は同時に複数入力することが出来ないからである。
【0052】
ここで、ステップS102に於ける処理内容について、図6と、図7(a)乃至(c)を参照して説明する。図6は、図5に図示されたフローチャートに於けるステップS102に関する処理を図示したフローチャートである。また、図7(a)はカード3がタッチパネル9上に押圧された際のタッチパネル上の位置を示す図であり、押圧地点を黒塗りで表現している。図7(b)はタッチパネル9上の座標(P11乃至Pmn)に関する表であり、図7(c)はカード3がタッチパネル9上に押圧された地点の座標に於ける検出値を示す表である。
【0053】
ステップS102aに於いて、タッチパネル9上にカード3が設置され、入力補助具4を用いてカード3を押圧すると、ステップS102bに移行し、複数の突起部3bが同時に押圧されたか否かが判定される。複数の突起部3bが同時に押圧された場合、ステップS102cに移行し、入力を無効化する入力エラー処理を実行し、ステップS102fに移行する。ステップS102bに於いて、一つの突起部3bが押圧された場合には、ステップS102dに移行して入力位置の検出を行う。この時、押圧が検出された場合は「1」、検出されない場合は「0」として検出信号をデジタル信号化する。例えば、図7(a)に図示されているように、タッチパネル9上の黒塗り部分の地点への押圧が検出された場合、図7(b)に図示されたタッチパネル9上の座標、P22には、図7(c)に図示されているように「1」の値が割り当てられる。同様にして、押圧が検出されなかった地点の座標には、「0」が割り当てられる。該入力位置に関するデータは、メモリ12の所定の領域に記憶され(S102e)、ステップS102fに移行する。ステップS102fに於いて、メモリ12に入力位置に関するデータが格納されてから、リアルタイムクロック14によって時間が計測され、一定時間経過した場合、ステップS102gに移行する。ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在する場合、ステップS102hに移行する。ステップS102hに於いて、CPU16がメモリ12に記憶された入力位置に関する複数のデータを所定の処理によって結合し、総合的な座標データを作成し(以降、1次データと称する)、ステップS103に移行する。反対に、ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在しない場合には、ステップS103に移行する。また、ステップS102fに於いて、一定時間が経過していない場合、ステップS102iに移行する。ステップS102iに於いて、再びカード3が押圧された場合、ステップS102bに移行し、突起部3bの検出フローを繰り返す。反対に、ステップS102iに於いて、カード3の押圧がなければ、ステップS102fに移行する。
【0054】
そして、図5に図示されたステップS103に於いて、タッチパネル9を介して検出されたカード3の突起部3bの押圧位置に関する総合的な座標データ(1次データ)に基づいて、CPU16がデータに所定の処理を施し、復号データ(以降、2次データと称する)を形成する。
次に、ステップS104に於いて、2次データに所定のデータが含まれるか否かが判定される。なお、本実施形態に於いて、所定のデータとは画像データ、音声データ、及びURL情報である。ここで記載する画像データは、文字や図形に関する画像データ、及び、動画データを含むものとし、音声データは、音声や音楽に関するデータを含むものとする。また、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定する情報である。
【0055】
ステップS104に於いて、2次データに所定のデータが含まれない場合、CPU16によって、第1表示部7に警告表示が出力され(S105)、ステップS101に戻る。ステップS104に於いて、2次データに所定のデータが含まれる場合、ステップS106に移行し、2次データに画像データが含まれているか否かが判定される。画像データが含まれる場合、ステップS107に於いて、CPU16が該画像データをメモリに一時的に記憶させ、ステップS108に移行する。反対に、ステップS106に於いて、画像データが含まれない場合、ステップS108に移行する。ステップS108に於いて、音声データが含まれている場合、CPU16が該音声データをメモリに一時的に記憶させ(S109)、ステップS110に移行する。反対に、ステップS108に於いて、音声データが含まれていない場合、ステップS110に移行する。ステップS110に於いて、URL情報が含まれている場合、CPU16が該URL情報をメモリに一時的に記憶させ(S111)、ステップS112に移行する。反対に、ステップS110に於いて、URL情報が含まれていない場合、ステップS112に移行する。この場合、前述のステップS104に於いて、画像データ、音声データ、URL情報の何れかのデータが含まれているという条件を満たしているので、ステップS110に於いてURL情報が含まれていないとしても、少なくとも画像データ若しくは音声データの何れかのデータが含まれていることになる。したがって、データにURL情報が含まれていない場合には、ステップS112に移行する。ステップS112に於いて、画像データが含まれている場合は、該画像データを第1表示部7に出力する処理を行い、音声データが含まれている場合には、該音声データをスピーカ10から出力する処理を行い、URL情報が含まれている場合には、通信ユニット15を用いてURL情報で指定されるネットワーク上の所定の場所と通信し、当該所定の場所から画像及び/又は音声データを取得してメモリ12に記憶し、メモリ12から画像及び/又は音声データを第1表示部7及び/又はスピーカ10に出力する。例えば、該URL情報をWEBブラウザに入力して、インターネット等のネットワークを介して所定のWEBサイトにアクセスし、該WEBサイトを表示するために所定ファイルをメモリにダウンロードする処理を行う。
【0056】
但し、画像データ、音声データ、URL情報の内、2種類以上のデータが含まれている場合には、データに記録されている出力順序に従って、データを出力する処理を実行する。ステップS112の処理が完了すると、ステップS101に戻る。
【0057】
[作用効果]
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、押圧位置を検出可能なタッチパネル9を用いることによって、突起部3bの数と設置位置を用いてカード3に符号化され、記憶された所定情報を入力し、復号化することが可能である。したがって、入力装置としてのタッチパネルを符号化された情報の入力に於いても使用することが出来るので、従来の2次元コードシステムに必要な光学機器を新たに設置する必要がない。
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネルが使用されており、該市場に広く普及しているタッチパネルを使用することが出来るので、非常に汎用性が高い。
【0058】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に設置された突起部3bをタッチパネル9に押圧する際に、入力補助具4を使用することにより、タッチパネル9に突起部3bを確実に押圧することが出来る。
【0059】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、タッチパネル9によって所定時間内に検出された複数の押圧位置をまとめて座標データを形成することが出来るので、本実施形態で使用されるアナログ方式の抵抗膜式タッチパネル9のように、同時に複数の押圧を検出することが出来ないタッチパネルが使用される場合に於いても、押圧位置の全体情報を取得することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に備えられた突起部3bが、水平方向及び垂直方向の内、何れか一方向、若しくは、両方向に於いて、同一線上に複数設けられない構成を有している場合には、ローラー状の押圧部4bを備えた入力補助具4を用いて、同一線上に突起部が複数設けられていない方向と平行にカード3を押圧稼動させることによって、本実施形態で使用されるアナログ方式の抵抗膜式タッチパネル9のように、同時に複数の押圧を検出することが出来ないタッチパネルが使用される場合に於いても、カード3に設けられた突起部3bを一つずつタッチパネル9に押圧することが出来る。
【0061】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が画像データを含む場合に、第1表示部7から該画像データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含むデータである。
【0062】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が音声データを含む場合に、スピーカ10から該音声データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含むものとする。
【0063】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報がURL情報を含む場合に、通信ユニット15を介してインターネット等のネットワークにアクセスし、該URLに対応する所定のウェブサイトを第1表示部7に自動的に出力することが可能であるので、非常に利便性が高い。なお、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定する情報である。
【0064】
なお、上記では、画像データ、音声データ、URL情報自体がカード3に記憶されている場合を説明したが、画像データ、音声データ、URL情報を指定する指定情報をカード101に記憶し、電子機器2の内部又は外部の記憶部に指定情報と画像データ、音声データ、URL情報とを対応させたテーブルを記憶しておいても良い。この場合、電子機器2は、カード3から指定情報を取得し、テーブルを参照して指定情報に対応する画像データ、音声データ又はURL情報を抽出し、表示部又は音声出力部に出力する。このような情報処理システムによれば、画像データ、音声データ、URL情報自体をカード3に記憶する場合に比較して、表示部又は音声出力部に出力する情報量に対するカード3への記憶量を節約することができる。また、カード3に記憶されている指定情報を更新しなくても、記憶部のテーブルにおける画像データ、音声データ、URL情報を更新することより、カード3の指定情報に基づく情報(画像データ、音声データ、URL情報)を最新状態に保つことができる。
【0065】
[変形例]
(a)上記実施形態では、カード3から取得した情報をメモリ12に一時記憶して、第1表示部7、スピーカ10に出力する処理としたが、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶することによって、メモリ12に記憶されているデータを選択して出力できるような構成としても良い。即ち、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶し、ユーザによる操作キー6への入力に基づいて、第1表示部7やスピーカ10に出力するようにしても良い。このようにすれば、カード3に記憶されている情報を第1表示部7やスピーカ10に出力させる度に、カード3から情報の取得処理を行う必要がない。即ち、カード3から情報を一度取得すれば、取得した情報を繰り返し使用することが出来る。また、メモリ12に記憶した情報を通信ユニット15を介して他の電子機器との間で交換することも可能である。
【0066】
(b)上記実施形態では、電子機器2に於いてゲームソフトを実行する場合に、カード3から読み出した情報をゲームソフトとリンクさせることが出来る。例えば、ゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件等をカード3に突起部3bの位置、数に基づいて記憶させておき、該カード3から電子機器2に読み出したゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件をゲームソフトで使用すれば、ゲームソフトの内容をカード3の情報によって様々に変化させることが出来る。
【0067】
(c)上記実施形態では、カード3を名刺として利用し、会社の情報、氏名等の固有情報等をカード3に記憶させておけば、電子機器2で名刺の画像を表示させることができる。例えば、カード3にパスワードの情報も併せて記憶させておけば、カード3からは直接視認出来ない状態で名刺を所持し、必要な相手のみにパスワードを知らせることによってカード3の情報を読み取ることが可能である。この場合、図5に図示されたステップS101に於いて、カード3の設置指示とともに、パスワード情報の入力指示を表示し、ユーザからパスワード入力を受け付けるようにすれば良い。
【0068】
(d)上記実施形態では、カード3の突起部3bの数及び設置位置に関するデータを総合的にまとめて1次データを形成し、CPU16が1次データに所定の処理を施して2次データを形成する構成としたが、タッチパネル9によって突起部3bが検出される毎に1次データを形成しても良い。例えば、該構成に於いて、突起部3bがカード3上に於いて所定の図形を描画するように設置されており、突起部3bの配置を直接的に第1表示部7に出力する図形等の画像と関連付けている場合には、夫々の突起部3bの設置位置を検出する毎に、第1表示部7に図形を構成する一部分を順次表示することによって、第1表示部7に画像を徐々に描画させる演出的効果を得ることも可能である。
【0069】
(2)第2実施形態
[全体構成]
第2実施形態の全体構成については、前述の第1実施形態の全体構成(図1参照)と略同一であるので、同一の部分に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0070】
タッチパネル9は、抵抗膜式の入力装置であり、一定の圧力以上で押圧された場合に押圧された地点を検出し、CPU16に該検出結果を出力する。なお、該タッチパネル9は、同時に複数の押圧地点を検出することが出来る。
【0071】
[タッチパネルの構成]
図8(a)は、本実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9の模式図であり、図8(b)はタッチパネル9の断面図である。本実施形態に於けるタッチパネル9は、マトリクス方式の抵抗膜式タッチパネルであり、フィルム9a、ITO(Indium Tin Oxide)9b、絶縁層9c、FPC(Flexible Printed Circuit)9d、ドットスペーサ9e、ガラス9fで構成されており、第2表示部8の画面上に設置されている。
【0072】
フィルム9aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の素材で形成されたフィルムであり、ユーザによる押圧を受け付ける。ITO9bは短冊状抵抗膜電極であり、押圧側のフィルム9a上と、非押圧側のガラス9f上に、夫々複数のITO9bが長手方向と直交する方向に一定間隔で並んで形成されている。また、フィルム9a上に形成されたITO9bと、ガラス9f上に形成されたITO9bは、絶縁層9cを介して一定の間隔を設けて対向するように設置されており、該短冊状のITO9bが交差した箇所全てが独立したスイッチとして機能する。絶縁層9cは、フィルム9a及びガラス9f上に対向するように設置されたITO9bが常時接触することを防ぐために設けられた絶縁スペーサである。ドットスペーサ9eは、タッチパネル9への入力時以外に上下のITO9bが接触して誤作動を起こさないように、ガラス9f上に設置されたITO9b上に一定間隔で形成されている。FPC9dは、屈曲性のある回路基板であり、対向するように設置された上下のITO9bの接触により発生する電気信号をタッチパネル9に接続された入力検出処理部(図示せず)に出力する。なお、タッチパネル9は、直下に設けられた第2表示部8に出力された画像を視認出来るように、一定以上の透過率を有する。
【0073】
タッチパネル9による押圧位置の検出原理は、周知のマトリクス方式の抵抗膜式タッチパネルと同様である。カード3がフィルム9a上に設置され、一定以上の圧力で押下されると、絶縁層9cを介して上下に設置された短冊状のITO9bが接触し、電気信号を発生する。該接触時に「ON」の状態となったITO9bを検出することによって、X軸方向及びY軸方向の入力位置を特定することが可能となる。
【0074】
なお、本実施形態に於いて記載されたタッチパネル以外であっても、同時に複数入力を検出可能なタッチパネルであれば、代用することが可能である。例えば、図9(a)乃至(b)は、同時に複数入力可能なタッチパネル9の一例である。なお、前述の図8(a)乃至(b)に図示されたタッチパネル9と同一の構成については、同一符号を付しており、ここでは説明を省略する。図9(a)乃至(b)に記載されたタッチパネル9は抵抗膜式の入力装置であり、フィルム9a上に面状抵抗膜電極であるITO9bが形成され、ガラス9f上に、X軸及びY軸方向に所定数に分割された抵抗膜電極であるITO9bが形成されている。フィルム9a及びガラス9f上に夫々形成されたITO9bは、絶縁層(図示せず)を介して、一定間隔が設けられた状態で対向して設置されている。また、図9(b)に図示されているように、ガラス9f上に形成されたITO9bは、外部接続用のFPC(図示せず)に接続するための引き出し線9gが接続されている。したがって、フィルム9aが所定の圧力以上で押圧され、フィルム9a上に形成されたITO9bと、ガラス9f上に形成されたITO9bが接触する場合、ガラス9f上に形成されたITO9bの何れがフィルム9a上に形成されたITO9bと接触したのかを特定することができ、また、複数地点を押圧された場合に於いても、フィルム9a上に形成されたITO9bと接触したガラス9f上に形成されたITO9bを独立して検出することが出来るので、タッチパネル9上の複数の押圧地点を特定することが出来る。
【0075】
[カードの構成]
本実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3は、前述の第1実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3(図3(a)乃至(b)参照)を使用することが出来る。したがって、ここではカード3に関する説明を省略する。
【0076】
[入力補助具の構成]
本実施形態に於いて、前述の第1実施形態に於ける入力補助具4(図4(a)及び(b)参照)を使用することが出来る。したがって、ここでは入力補助具4に関する説明を省略する。なお、カード3の表面を一度に押圧することが出来る形状の入力補助具4(図示せず)を使用しても良く、入力補助具4を使用せずに、カード3の表側を指で押さえつける構成としても良い。
【0077】
[情報取得方法]
本実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャートは、前述の第1実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート(図5参照)と略同一である。しかし、ステップS102に於ける処理が第1実施形態に係る情報取得方法と異なるので、ここでは該相違点について説明する。
【0078】
図10は、本実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート(図5参照)のステップS102に関する内容を示すフローチャートである。また、図11(a)はカード3がタッチパネル9上に押圧された際のタッチパネル上の位置を示す図であり、押圧地点を黒塗りで表現している。図11(b)はタッチパネル9上の座標(P11乃至Pmn)に関する表であり、図11(c)はカード3がタッチパネル9上に押圧された地点の座標に於ける検出値を示す表である。なお、図10に図示されたフローチャートに於ける各ステップに付された記号については、前述の第1実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート(図6参照)と同一部分については、同一記号を付している。
【0079】
図10のステップS102aに於いて、タッチパネル9上にカード3が設置され、カード3を押圧すると、ステップS102dに移行して入力位置の検出を行う。この時、押圧地点が検出された場合は「1」、検出されない場合は「0」として検出信号がデジタル信号化される。例えば、図11(a)に図示されているように、タッチパネル9上の3つの黒塗り部分の地点への押圧が検出された場合、図11(b)に図示されたタッチパネル9上の座標、P12、P33、及び、P41には、図11(c)に図示されているように「1」の値が割り当てられる。同様にして、押圧が検出されなかった地点の座標には、「0」が割り当てられる。該入力位置に関するデータは、メモリ12の所定の領域に記憶され(S102e)、ステップS102fに移行する。ステップS102fに於いて、メモリ12に入力位置に関するデータが格納されてから、リアルタイムクロック14によって時間が計測され、一定時間経過した場合、ステップS102gに移行する。ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在する場合、ステップS102hに移行する。ステップS102hに於いて、CPU16がメモリ12に記憶された入力位置に関する複数のデータを所定の処理によって結合し、総合的な座標データを作成し(以降、1次データと称する)、ステップS103に移行する。反対に、ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在しない場合には、ステップS103に移行する。また、ステップS102fに於いて、一定時間が経過していない場合、ステップS102iに移行する。ステップS102iに於いて、再びカード3が押圧された場合、ステップS102dに移行し、突起部3bの検出フローを繰り返す。反対に、ステップS102iに於いて、カード3の押圧がなければ、ステップS102fに移行する。
【0080】
[作用効果]
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、押圧位置を検出可能なタッチパネル9を用いることによって、突起部3bの数と設置位置を用いてカード3に符号化され、記憶された所定情報を入力し、復号化することが可能である。したがって、入力装置としてのタッチパネルを符号化された情報の入力に於いても使用することが出来るので、従来の2次元コードシステムに必要な光学機器を新たに設置する必要がない。
【0081】
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、同時に複数の押圧を検出可能なマトリクス方式の抵抗膜式タッチパッド9を使用することによって、カード3に設置された複数の突起部3bの押圧位置をすべて同時に検出することが可能であるので、入力作業が容易であり、非常に利便性が高い。
【0082】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、タッチパネル9によって所定時間内に検出された複数の押圧位置をまとめて一つの座標データを形成することが出来るので、タッチパネル9によってカード3に設置された突起部3bを同時にすべて押圧することが出来ない場合に、押圧位置の全体情報を取得することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に設置された突起部3bをタッチパネル9に押圧する際に、入力補助具4を使用することにより、タッチパネル9に突起部3bを確実に押圧することが出来る。
【0084】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が画像データを含む場合に、第1表示部7から該画像データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含むデータである。
【0085】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が音声データを含む場合に、スピーカ10から該音声データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含むものとする。
【0086】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報がURL情報を含む場合に、通信ユニット15を介してインターネット等のネットワークにアクセスし、該URLに対応する所定のウェブサイトを第1表示部7に自動的に出力することが可能であるので、非常に利便性が高い。なお、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定するための情報である。
【0087】
[変形例]
(a)上記実施形態では、カード3から取得した情報をメモリ12に一時記憶して、第1表示部7、スピーカ10に出力する処理としたが、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶することによって、メモリ12に記憶されているデータを選択して出力できるような構成としても良い。即ち、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶し、ユーザによる操作キー6への入力に基づいて、第1表示部7やスピーカ10に出力するようにしても良い。このようにすれば、カード3に記憶されている情報を第1表示部7やスピーカ10に出力させる度に、カード3から情報の取得処理を行う必要がない。即ち、カード3から情報を一度取得すれば、取得した情報を繰り返し使用することが出来る。また、メモリ12に記憶した情報を通信ユニット15を介して他の電子機器との間で交換することも可能である。
【0088】
(b)上記実施形態では、電子機器2に於いてゲームソフトを実行する場合に、カード3から読み出した情報をゲームソフトとリンクさせることが出来る。例えば、ゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件等をカード3に突起部3bの位置、数に基づいて記憶させておき、該カード3から電子機器2に読み出したゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件をゲームソフトで使用すれば、ゲームソフトの内容をカード3の情報によって様々に変化させることが出来る。
【0089】
(c)上記実施形態では、カード3を名刺として利用し、会社の情報、氏名等の固有情報等をカード3に記憶させておけば、電子機器2で名刺の画像を表示させることができる。例えば、カード3にパスワードの情報も併せて記憶させておけば、カード3からは直接視認出来ない状態で名刺を所持し、必要な相手のみにパスワードを知らせることによってカード3の情報を読み取ることが可能である。この場合、図5に図示されたステップS101に於いて、カード3の設置指示とともに、パスワード情報の入力指示を表示し、ユーザからパスワード入力を受け付けるようにすれば良い。
【0090】
(d)上記実施形態では、カード3の突起部3bの数及び設置位置に関するデータを総合的にまとめて1次データを形成し、CPU16が1次データに所定の処理を施して2次データを形成する構成としたが、タッチパネル9によって突起部3bが検出される毎に1次データを形成しても良い。例えば、該構成に於いて、突起部3bがカード3上に於いて所定の図形を描画するように設置されており、突起部3bの配置を直接的に第1表示部7に出力する図形等の画像と関連付けている場合、夫々の突起部3bの設置位置を検出する毎に、第1表示部7に図形を構成する一部分を順次表示することによって、第1表示部7に画像を徐々に描画させる演出的効果を得ることも可能である。
【0091】
(3)第3実施形態
[全体構成]
第3実施形態の全体構成については、前述の第2実施形態の全体構成(図1参照)と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0092】
[タッチパネルの構成]
本実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9は、前述の第2実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9(図8(a)乃至(b)、図9(a)乃至(b)参照)と同一の構成を有するので、ここでは説明を省略する。
【0093】
[カードの構成]
図12は、本実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3に関する斜視図である。カード3は、板状部3aと、複数の突起部3bを備えており、これらが樹脂成形で一体に形成されている。突起部3bの形状は、上面が円蓋の略円柱状であり、板状部3aの一方の面に複数形成されている。本実施形態に於いては、突起部3bの大きさは、「大」、「小」、2種類の大きさを備えており、板状部3aに於いて所定数に分割されたエリア3c内に配置形成される。なお、各エリア3c内に突起部3bが必ずしも形成される必要はない。該突起部3bの数、配置によって所定の情報が符号化されており、板状部3aの突起部3bが形成された面(以降、裏面と称す)をタッチパネルと対向するように設置し、突起部3bが形成されていない面(以降、表面と称す)が所定の方法で押圧されることにより、突起部3bの数、押圧位置、及び、大きさ(押圧面積)が検出され、CPU16に出力される。
【0094】
[入力補助具の構成]
本実施形態に係る情報取得システム1に於ける入力補助具4は、前述の第2実施形態に係る情報取得システム1に於ける入力補助具4(図4(a)乃至(b)参照)と同一であるので、ここでは説明を省略する。なお、カード3の表面を一度に押圧することが出来る形状の入力補助具4(図示せず)を使用しても良く、入力補助具4を使用せずに、カード3の表側を指で押さえつける構成としても良い。
【0095】
[情報取得方法]
本実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャートは、前述の第2実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート(図5及び図10参照)と略同一であるので、同一部分については説明を省略し、図5、図10、図13(a)乃至(f)、及び図14を参照して、相違点について説明する。
【0096】
図13(a)は、本実施形態に於けるカード3がタッチパネル9上に押圧された際のタッチパネル上の位置を示す図であり、押圧地点を黒塗りで表現している。図13(b)はタッチパネル9上の座標(P11乃至Pmn)に関する表であり、図13(c)はカード3がタッチパネル9上に押圧された地点の座標に於ける検出値を示す表である。図13(d)はカード3がタッチパネル9上に押圧された際のタッチパネル上の位置と、カード3に於いて所定数に分割されたエリア3cとの関係を示す図であり、押圧地点を黒塗りで表現している。また、破線で囲まれた矩形の領域がエリア3cと対応する。図13(e)はタッチパネル上のエリア3cに関する座標(D11乃至Dmn)を示す図であり、図13(f)はカード3上に於けるエリア3cの座標と夫々の座標に於ける押圧面積との関係を示す図である。また、図14は本実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート(図5参照)に於けるステップS103の処理内容を示すフローチャートである。
【0097】
図5に図示されているように、本実施形態に係る情報取得システム1に於けるメモリ12に記憶された所定のプログラムが起動すると、ステップS101に於いて、CPU16の制御により、第1表示部7にカード3の設置指示に関する画面が表示される。ステップS102に於いて、タッチパネル9上にカード3が設置され、突起部3bの位置が夫々検出される。
【0098】
ステップS102の処理内容を示す図10に図示されているように、ステップS102aに於いて、タッチパネル9上にカード3が設置され、カード3を押圧すると、ステップS102dに移行して入力位置の検出を行う。この時、押圧地点が検出された場合は「1」、検出されない場合は「0」として検出信号がデジタル信号化される。例えば、図13(a)に図示されているように、タッチパネル9上の黒塗り部分の地点への押圧が検出された場合、図13(b)に図示されたタッチパネル9上の座標、P22、P23、P24、P32、P33、P34、P42、P43、P44には、図13(c)に図示されているように「1」の値が割り当てられる。同様にして、押圧が検出されなかった地点の座標には、「0」が割り当てられる。該入力位置に関するデータは、メモリ12の所定の領域に記憶され(S102e)、ステップS102fに移行する。ステップS102fに於いて、メモリ12に入力位置に関するデータが格納されてから、リアルタイムクロック14によって時間が計測され、一定時間経過した場合、ステップS102gに移行する。ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在する場合、ステップS102hに移行する。ステップS102hに於いて、CPU16がメモリ12に記憶された入力位置に関する複数のデータを所定の処理によって結合し、総合的な座標データを作成し(以降、1次データと称する)、ステップS103に移行する。反対に、ステップS102gに於いて、入力位置に関する既存のデータが存在しない場合には、ステップS103に移行する。また、ステップS102fに於いて、一定時間が経過していない場合、ステップS102iに移行する。ステップS102iに於いて、再びカード3が押圧された場合、ステップS102dに移行し、突起部3bの検出フローを繰り返す。反対に、ステップS102iに於いて、カード3の押圧がなければ、ステップS102fに移行する。
【0099】
そして、図5に図示されたステップS103に於いて、タッチパネル9を介して検出されたカード3の突起部3bの押圧位置に関する座標データ(1次データ)に基づいて、CPU16がデータに所定の処理を施し、復号データ(以降、2次データと称する)を形成する。
【0100】
ここで、ステップS103の処理内容について説明する。前述の通り、本実施形態に於いて、カード3に形成された突起部3cは、板状部3aに於いて所定数に分割されたエリア3c内に配置されている。例えば、図13(d)に図示されているように、5行5列の押圧検出地点によって囲まれた領域をエリア3cと設定した場合、図13(e)に図示されているように、夫々のエリア3cをD11乃至Dmnの何れか一つとして設定することができる。
【0101】
ステップS103aに於いて、D11から順にエリア3c内に押圧地点が存在するか否かを判定する。D11内に押圧地点が存在する場合、ステップS103cに移行する。ステップS103cに於いて、押圧地点が所定数以内である場合、ステップS103dに以降し、D11に「1」の値を割り当て、ステップS103fに移行する。反対に、ステップS103cに於いて押圧地点が所定数を超える場合には、ステップS103eに移行し、D11に「2」の値を割り当て、ステップS103fに移行する。なお、本実施形態に於いては、エリア3c内で4つ以内の押圧地点が検出された場合には、該エリア3cに「1」の値を割り当て、5つ以上の押圧地点が検出された場合には、該エリア3cに「2」の値を割り当てている。言い換えれば、「1」の値を割り当てられたエリア3cでは、大きさが「小」の突起部3cが押圧され、「2」の値を割り当てられたエリア3cでは、大きさが「大」の突起部3cが押圧されたことになる。例えば、図13(d)に図示されているD11に於いては、9つの地点が押圧されているので、D11に「2」の値が割り当てられる。また、ステップS103aに於いて、D11内に押圧地点が存在しない場合には、ステップS103bに移行し、D11に「0」の値を割り当て、ステップS103fに移行する。該「0」の値は、タッチパネル9に押圧された突起部3bが存在しないことを意味する。
【0102】
そして、ステップS103fに於いて、全てのエリア3cに対して、「0」乃至「2」の値の内、何れかの値が割り当てられたか否かが判定される。全てのエリア3cに「0」乃至「2」の値の内、何れかの値が割り当てられた場合には、ステップS103gに移行する。反対に、全てのエリア3cに「0」乃至「2」の値の内、何れの値も割り当てられていない場合には、ステップS103aに移行する。
【0103】
ステップS103gに於いて、全てのエリア3cに割り当てられた値に関するデータベースを形成し、ステップS103hに移行する。ステップS103hに於いて、ステップS102で形成された1次データ(タッチパネル9で検出された突起部3bの数と検出位置に関するデータ)と上述のエリア3cに関するデータベースに基づいて、CPU16が所定の処理を施して、2次データを作成し、ステップS104に以降する。
【0104】
[作用効果]
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、押圧位置を検出可能なタッチパネル9を用いることによって、突起部3bの数と設置位置を用いてカード3に符号化され、記憶された所定情報を入力し、復号化することが可能である。したがって、入力装置としてのタッチパネルを符号化された情報の入力に於いても使用することが出来るので、従来の2次元コードシステムに必要な光学機器を新たに設置する必要がない。
【0105】
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、同時に複数の押圧を検出可能なマトリクス方式の抵抗膜式タッチパッド9を使用することによって、カード3に設置された複数の突起部3bの押圧位置をすべて同時に検出することが可能であるので、入力作業が容易であり、非常に利便性が高い。
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、タッチパネル9によって所定時間内に検出された複数の押圧位置をまとめて一つの座標データを形成することが出来るので、タッチパネル9によってカード3に設置された突起部3bを同時にすべて押圧することが出来ない場合に、押圧位置の全体情報を取得することが可能となる。
【0106】
本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に設けられた突起部3bの数と設置位置に加えて、タッチパネルに押圧される突起部3bの押圧面積を所定情報の符号化に使用することが出来るので、より多くの情報を符号化することが可能となる。
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に設置された突起部3bをタッチパネル9に押圧する際に、入力補助具4を使用することにより、タッチパネル9に突起部3bを確実に押圧することが出来る。
【0107】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が画像データを含む場合に、第1表示部7から該画像データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、画像データとは、文字や図形に関する静止画データ、及び、動画データを含むデータである。
【0108】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報が音声データを含む場合に、スピーカ10から該音声データを自動的に出力することが出来るので、非常に利便性が高い。なお、音声データとは、音声や音楽に関するデータを含むものとする。
【0109】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、カード3に符号化されて記録された所定情報がURL情報を含む場合に、通信ユニット15を介してインターネット等のネットワークにアクセスし、該URLに対応する所定のウェブサイトを第1表示部7に自動的に出力することが可能であるので、非常に利便性が高い。なお、URL情報とは、インターネット等のネットワーク上に分散しているファイル等の情報資源の格納場所を一意に指定するための情報である。
【0110】
[変形例]
(a)上記実施形態では、カード3から取得した情報をメモリ12に一時記憶して、第1表示部7、スピーカ10に出力する処理としたが、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶することによって、メモリ12に記憶されているデータを選択して出力できるような構成としても良い。即ち、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶し、ユーザによる操作キー6への入力に基づいて、第1表示部7やスピーカ10に出力するようにしても良い。このようにすれば、カード3に記憶されている情報を第1表示部7やスピーカ10に出力させる度に、カード3から情報の取得処理を行う必要がない。即ち、カード3から情報を一度取得すれば、取得した情報を繰り返し使用することが出来る。また、メモリ12に記憶した情報を通信ユニット15を介して他の電子機器との間で交換することも可能である。
【0111】
(b)上記実施形態では、電子機器2に於いてゲームソフトを実行する場合に、カード3から読み出した情報をゲームソフトとリンクさせることが出来る。例えば、ゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件等をカード3に突起部3bの位置、数に基づいて記憶させておき、該カード3から電子機器2に読み出したゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件をゲームソフトで使用すれば、ゲームソフトの内容をカード3の情報によって様々に変化させることが出来る。
【0112】
(c)上記実施形態では、カード3を名刺として利用し、会社の情報、氏名等の固有情報等をカード3に記憶させておけば、電子機器2で名刺の画像を表示させることができる。例えば、カード3にパスワードの情報も併せて記憶させておけば、カード3からは直接視認出来ない状態で名刺を所持し、必要な相手のみにパスワードを知らせることによってカード3の情報を読み取ることが可能である。この場合、図5に図示されたステップS101に於いて、カード3の設置指示とともに、パスワード情報の入力指示を表示し、ユーザからパスワード入力を受け付けるようにすれば良い。
【0113】
(d)上記実施形態では、カード3の突起部3bの数及び設置位置に関するデータを総合的にまとめて1次データを形成し、CPU16が1次データに所定の処理を施して2次データを形成する構成としたが、タッチパネル9によって突起部3bが検出される毎に1次データを形成しても良い。例えば、該構成に於いて、突起部3bがカード3上に於いて所定の図形を描画するように設置されており、突起部3bの配置を直接的に第1表示部7に出力する図形等の画像と関連付けている場合、夫々の突起部3bの設置位置を検出する毎に、第1表示部7に図形を構成する一部分を順次表示することによって、第1表示部7に画像を徐々に描画させる演出的効果を得ることも可能である。
【0114】
(4)第4実施形態
[全体構成]
第4実施形態に係る情報取得システム1の全体構成については、入力補助具4が含まれていない点を除いて、前述の第2実施形態の全体構成(図1参照)と略同一である。但し、電子機器2の構造について特筆すべき特徴があるので、ここでは該特徴について説明する。
【0115】
図15(a)乃至(c)は、本実施形態に係る情報取得システム1に関する斜視図である。図15(a)に図示されているように、情報取得システム1の電子機器2は、非使用時に於いて、上部筐体2a及び下部筐体2bが閉じた状態になっている。そして、図15(b)に図示されているように、電子機器2の使用時に於いて、矢印の方向に上部筐体2aを稼動させ、図15(c)に図示されているように、電子機器2の上部筐体2a及び下部筐体2bが所定の角度をなす状態まで開いて固定する。また、上部筐体2aには第1表示部7が設置され、下部筐体2bには第2表示部が設置されており、上部筐体2a及び下部筐体2bを閉じた状態にする場合、第1表示部7と第2表示部8が対向するように配置される。なお、上部筐体2a及び下部筐体2bが閉じた状態では、対向する第1表示部と第2表示部との間に所定の間隔が設けられるものとする。
【0116】
[タッチパネルの構成]
本実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9は、前述の第2実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9(図8(a)乃至(b)、図9(a)乃至(b)参照)と同一の構成を有するので、ここでは説明を省略する。
【0117】
[カードの構成]
本実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3は、前述の第2乃至第3実施形態に係る情報取得システム1に於けるカード3(図3(a)乃至(b)、及び、図12参照)、を使用することが出来る。但し、カードの厚みについては、電子機器2の上部筐体2a及び下部筐体2bを閉じた状態に於いて、対向する第1表示部及び第2表示部との間に設けられた間隔よりも僅かに大きい(略同一)ものとする。
【0118】
[入力補助具の構成]
前述の通り、本実施形態に係る情報取得システム1の構成に入力補助具は含まれていない。
【0119】
[情報取得方法]
本実施形態に係る情報取得方法は、前述の第2乃至第3実施形態に係る情報取得方法の何れの情報取得方法を採用しても良く、該情報取得方法と同一処理ステップを有する。但し、カード3の突起部3bを読み込ませる方法に相違点が見られるので、ここでは該相違点について説明する。
【0120】
本実施形態に於いて、カード3の突起部3bの位置をタッチパネル9で検出する際には、図15(c)に図示されているように、カード3を下部筐体2bに設置された第2表示部8上に設置し、上部筐体2aを下部筐体2b方向に稼動させ、上部筐体2a及び下部筐体2bを閉じた状態にする。この時、カード3の表側は第1表示部7から略均一の圧力で押圧されることになり、タッチパネル9によってカード3に形成された複数の突起部3bの数、設置位置、大きさ(押圧面積)が同時に検出される。
【0121】
[作用効果]
本実施形態に係る情報取得システム1は、前述の第2乃至第3実施形態に係る情報取得システム1が有する作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0122】
さらに、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、電子機器2が開閉可能な上部筐体2a及び下部筐体2bを備えており、下部筐体2bに設置されたタッチパネル9上にカード3を設置し、上部筐体2a及び下部筐体2bを閉じた状態にすることによって、カード3に設けられた突起部3bを一度にタッチパネル9に押圧することが可能となる。したがって、突起部3bのタッチパネル9への押圧を複数回繰り返すことなく、すべての突起部3bの押圧を容易に実行することが出来る。
【0123】
また、本実施形態に係る情報取得システム1によれば、入力補助具4を単体として設ける必要がなくなるので、ユーザにとって情報取得システム1の管理が容易になる。
【0124】
[変形例]
(a)上記実施形態では、カード3から取得した情報をメモリ12に一時記憶して、第1表示部7、スピーカ10に出力する処理としたが、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶することによって、メモリ12に記憶されているデータを選択して出力できるような構成としても良い。即ち、カード3から取得した情報をメモリ12の不揮発性領域に記憶し、ユーザによる操作キー6への入力に基づいて、第1表示部7やスピーカ10に出力するようにしても良い。このようにすれば、カード3に記憶されている情報を第1表示部7やスピーカ10に出力させる度に、カード3から情報の取得処理を行う必要がない。即ち、カード3から情報を一度取得すれば、取得した情報を繰り返し使用することが出来る。また、メモリ12に記憶した情報を通信ユニット15を介して他の電子機器との間で交換することも可能である。
【0125】
(b)上記実施形態では、電子機器2に於いてゲームソフトを実行する場合に、カード3から読み出した情報をゲームソフトとリンクさせることが出来る。例えば、ゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件等をカード3に突起部3bの位置、数に基づいて記憶させておき、該カード3から電子機器2に読み出したゲームのキャラクタ、ゲーム実行条件をゲームソフトで使用すれば、ゲームソフトの内容をカード3の情報によって様々に変化させることが出来る。
【0126】
(c)上記実施形態では、カード3を名刺として利用し、会社の情報、氏名等の固有情報等をカード3に記憶させておけば、電子機器2で名刺の画像を表示させることができる。例えば、カード3にパスワードの情報も併せて記憶させておけば、カード3からは直接視認出来ない状態で名刺を所持し、必要な相手のみにパスワードを知らせることによってカード3の情報を読み取ることが可能である。この場合、図5に図示されたステップS101に於いて、カード3の設置指示とともに、パスワード情報の入力指示を表示し、ユーザからパスワード入力を受け付けるようにすれば良い。
【0127】
(5)その他の実施形態
図16(a)乃至(b)は、他の実施形態に係る情報取得システム1に関する概観斜視図であり、図17は、他の実施形態に係る情報取得システム1に関するタッチパッド9の断面図であり、図18(a)乃至(b)は、他の実施形態に係る情報取得システム1に関するカード3の斜視図である。
【0128】
上述の通り、第1乃至第4実施形態に係る情報取得システム1は、第2表示部8を備え、タッチパネル9を第2表示部8の鉛直方向上部に重ねて設置する構成とした。これに比して、例えば図16(a)に図示されているように、複数の表示部を設置することなく、第1表示部とタッチパネル9を重ねずに設置する構成としても良いし、図16(b)に図示されているように、複数の表示部を設置することなく、第1表示部7の鉛直方向上部にタッチパネル9を重ねて設置する構成としても良い。
【0129】
また、第2乃至第4実施形態に係る情報取得システム1に於けるタッチパネル9は、同時に複数の押圧地点を検出することが可能な抵抗膜式のタッチパネルである(図8(b)参照)。これに比して、図17に図示されたタッチパネル9は、ITO9bとガラス9fの間に、フィルム9a、ドットスペーサ9e、圧力センサ9hで構成される圧力検出層9iを加えた構成を有する。圧力センサ9hは、タッチパネル9が押圧された時点の圧力を検出し、該圧力に比例した電圧を生成することが可能である。この構成により、図17に図示されたタッチパネル9を有する情報取得システム1では、カード3に形成された突起部3bが押圧された地点の座標だけでなく、押圧時の圧力を検出することが出来る。該タッチパネル9を使用した場合、図18(a)乃至(b)に図示されたカード3に形成された突起部18bの押圧地点の検出をすることが出来る。図18(a)乃至(b)に図示されたカード3では、板状部3b上に高さの異なる複数の突起部3bが形成されている。該高さの異なる突起部18bが同時にタッチパネル9に押圧された場合、高さの低い突起部3bの押圧地点を検出するためには、高さの高い方の突起部3bに対してより大きな圧力がかかる。つまり、圧力センサ9hで検出された圧力が強いほど、突起部3bの高さが高いということが判定出来るので、突起部3bの高さの相違を所定の情報の符号化に使用することができ、カード3に符号化する情報量を増加させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】第1実施形態に係る情報取得システムに関する概略構成図。
【図2】第1実施形態にタッチパネル9に関する模式図及び断面図。
【図3】第1実施形態に係るカード3に関する斜視図。
【図4】第1実施形態に係る入力補助具4に関する斜視図。
【図5】第1実施形態に係る情報取得方法に関するフローチャート。
【図6】第1実施形態に係る情報取得方法に於ける一部の処理ステップに関するフローチャート。
【図7】第1実施形態に係るタッチパネル9に於ける押圧位置の座標に関する図及び表。
【図8】第2実施形態に係るタッチパネル9に関する模式図及び断面図。
【図9】第2実施形態に係るタッチパネル9に関する模式図及び断面図。
【図10】第2実施形態に係る情報取得方法に於ける一部の処理ステップに関するフローチャート。
【図11】第2実施形態に係るタッチパネル9に於ける押圧位置の座標に関する図及び表。
【図12】第3実施形態に係るカード3に関する斜視図。
【図13】第3実施形態に係るタッチパネル9に於ける押圧位置の座標に関する図及び表。
【図14】第3実施形態に係る情報取得方法に於ける一部の処理ステップに関するフローチャート。
【図15】第4実施形態に係る情報入力システム1に関する斜視図。
【図16】他の実施形態に係る情報入力システム1に関する斜視図。
【図17】他の実施形態に係るタッチパネル9に関する斜視図。
【図18】他の実施形態に係るカード3に関する斜視図。
【符号の説明】
【0131】
1 情報取得システム
2 電子機器
2a 上部筐体
2b 下部筐体
3 カード
3a 板状部
3b 突起部
4 入力補助具
4a 把持部
4b 押圧部
5 電源部
6 操作キー
7 第1表示部
8 第2表示部
9 タッチパネル
9a フィルム
9b ITO
9c 絶縁層
9d FPC
9e ドットスペーサ
9f ガラス
9g 引き出し線
9h 圧力センサ
9i 圧力検出層
10 スピーカ
11 マイク
12 メモリ
13 インターフェイス
13a 記録媒体
14 リアルタイムクロック
15 通信ユニット
16 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備える情報記録カードであって、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードと、
前記情報記録カードに於ける前記突起部が備えられた面と略同一の形状及びと面積を有するタッチパネルであって、前記突起部が押圧された際に、前記突起部の押圧位置を検出するタッチパネルと、
所定のデータを記憶する記憶部と、
前記タッチパネルによって検出された前記突起部の押圧位置に基づいて座標データを形成し、前記座標データを用いて所定処理を施すことによって復号データを形成し、前記復号データによって前記所定情報を取得し、前記記憶部に記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする情報取得システム。
【請求項2】
前記情報取得システムは、時間を計測可能なタイマカウンタをさらに備えており、
前記制御部は、前記タッチパネルによって所定時間内に検出された前記突起部の押圧位置をまとめて前記座標データを形成することを特徴とする、請求項1に記載の情報取得システム。
【請求項3】
前記情報取得システムは、前記突起部を前記タッチパネルに押圧させる入力補助具をさらに備えており、
前記入力補助具は、ユーザが把持可能な把持部と、前記情報記録カードに於ける前記突起部の設置面と反対の面を押圧する押圧部とを備えていることを特徴とする、請求項1乃至2の何れか一つに記載の情報取得システム。
【請求項4】
前記タッチパネルは、複数の押圧を同時に検出可能であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一つに記載の情報取得システム。
【請求項5】
前記情報記録カードは、前記突起部の設置面に於いて所定数に分割された夫々の領域に、前記タッチパネルとの押圧面の面積が異なる前記突起部を最大1つ形成する構成を有し、前記所定情報の符号化に際して前記突起部の押圧面の面積がさらに用いられており、
前記制御部は、前記情報記憶カード上に於いて所定数に分割された領域に対応させて、前記タッチパネルによって検出される押圧位置の座標を所定数の座標領域に分割し、前記座標領域の夫々に於いて検出される押圧位置の座標数に基づいて面積データを形成し、前記復号データの形成に際して前記面積データをさらに用いることを特徴とする、請求項4に記載の情報取得システム。
【請求項6】
前記情報記録カードは、高さの異なる前記突起部を有し、前記所定情報の符号化に際してさらに前記突起部の高さが用いられており、
前記タッチパネルは、押圧位置の圧力を検出可能な圧力センサを備えており、
前記制御部は、前記圧力センサによって検出される前記突起部の押圧位置に於ける圧力に基づいて圧力データを形成し、前記復号データの形成に際して前記圧力データをさらに用いることを特徴とする、請求項4乃至5の何れか一つに記載の情報取得システム。
【請求項7】
前記情報取得システムは、2面に開閉可能な筐体をさらに備えており、
前記筐体は、閉じた状態で互いに対向する2面の何れか一方に前記タッチパネルを備えており、前記閉じた状態で前記タッチパネルの設置面と対向する面との間隔が、前記突起部の高さを含めた前記情報記録カードの厚みよりも小さいことを特徴とする、請求項4乃至6の何れか一つに記載の情報取得システム。
【請求項8】
前記タッチパネルは、単数の押圧ごとに検出可能であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一つに記載の情報取得システム。
【請求項9】
前記情報記録カードは、前記突起部の設置面に於いて、水平方向及び垂直方向の内、少なくとも何れか一方向に於いて、同一線上に前記突起部を複数設けない構成を備えており、
前記入力補助器具は、一定方向に回転稼動するローラー状の前記押圧部を備えていることを特徴とする、請求項8に記載の情報取得システム。
【請求項10】
表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備え、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードであって、押圧位置を検出可能なタッチパネルに前記突起部が押圧されることによって、符号化された所定情報が入力され、所定の復号処理によって復号化されることを特徴とする情報記録カード。
【請求項11】
表裏両面の内、一方の面に複数の突起部を備え、前記突起部の数と設置位置を用いて所定情報が符号化された情報記録カードの前記突起部が、前記情報記録カードに於ける前記突起部が備えられた面と略同一の形状及びと面積を有するタッチパネルによって押圧された際に、前記突起部の押圧位置に関する検出値を取得する押圧位置検出手段と、
前記押圧位置に関する検出値に基づいて前記タッチパネルに於ける押圧位置の座標データを形成する座標データ形成手段と、
前記座標データを用いて所定の処理を施すことによって復号データを形成する復号データ形成手段と、
前記復号データによって、前記所定情報を出力するデータ出力手段として、コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
前記座標データ形成手段は、所定時間内に前記タッチパネルによって検出された前記突起部の複数の押圧位置をまとめて前記座標データを形成することを特徴とする、請求項11に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−185338(P2006−185338A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−380531(P2004−380531)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】