説明

情報登録装置及び情報登録方法

【課題】地図画像と軌跡以外の情報とを対応付ける手段を提供すること。
【解決手段】地図表示エリアを備える帳票100に、電子ペン101を用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得する情報登録装置104であり、記憶部120に、帳票100の表示内容、帳票100内のエリアごとの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容を定義する帳票定義情報と、エリアごとに、当該エリアに対応する軌跡情報、軌跡情報の処理結果値及び/または表示される地図画像を特定する情報を含むエリア値が格納される帳票情報と、位置情報と対応付けた地図画像からなる地図情報とを記憶し、処理部110が、地図画像に重ねて表示される地図付加情報を取得すると、地図情報に対応付けて記憶し、帳票定義情報に基づいて、地図表示エリアに、軌跡情報、地図画像、及び地図付加情報を重ねて表示する情報登録装置104。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報に対応付けて、情報を登録する情報登録装置及び情報登録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ペンを用いて地図情報を取り扱うための技術として、特許文献1ないし特許文献3に記載された技術がある。
【0003】
特許文献1及び特許文献2には、地図上の所望の位置を指定するために、特殊なドットパターンを印刷することで、位置を特定可能に作成された用紙上に、緯度経度が対応付けられた地図画像を印刷し、電子ペンを用いて地図画像が印刷された用紙上の位置を取得すると、用紙上の位置と地図上の緯度経度の対応を示す情報を用いて、用紙上の位置に対応する地図の緯度経度を出力する技術が記載されている。
【0004】
特許文献3には、地図情報を電子データとして取得する際に、特許文献1及び特許文献2と同様に作成され、地図画像が印刷された用紙上で、電子ペンを用いて、2つの点を出発地及び目的地として取得し、その2点間の経路情報を算出する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2006−003791号公報(請求項1、図5)
【特許文献2】特開2004−294942号公報(請求項1、図1)
【特許文献3】特開2004−046424号公報(段落0079〜0085、図12)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子ペンを用いて地図情報を取り扱う場合、電子ペンを地図上の緯度経度等を取得する入力手段として用いるだけでなく、地図画像自体に軌跡以外の情報を対応付けたり、電子ペンを用いて地図画像上に記入された軌跡と他の情報とを対応付けたい場合がある。
しかしながら、前記の特許文献1ないし3に記載の技術では、地図画像が印刷された用紙に記入された各情報を、用紙ごとのファイルとして取り扱うことはできるものの、地図画像を含む地図情報またはそこに記入された軌跡自体に、その他の情報を対応付けることとはできなかった。
【0006】
したがって、本発明は前記の課題を解決し、帳票上に表示される地図画像または地図画像に記入された軌跡自体に、軌跡以外の情報を対応付けできる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するためになされた本発明に係る情報登録装置は、地図画像が表示される地図表示エリアを少なくとも備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得するものであり、記憶部は、帳票の表示内容、帳票に含まれるエリアごとの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容を定義する帳票定義情報と、帳票に含まれるエリアに対応して、軌跡情報を処理した結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報からなるエリア値が格納される帳票情報と、位置情報と対応付けた地図画像からなる地図情報とを含んで記憶し、処理部は、地図画像に重ねて表示される地図付加情報を取得すると、当該地図付加情報を地図情報に対応付けて記憶部に記憶し、帳票定義情報に基づいて、地図表示エリアに、当該エリアに対応する軌跡情報、地図画像、及び地図付加情報を重ねて表示することを特徴としている。
【0008】
また、前記の課題を解決するためになされた本発明の他の態様に係る情報登録装置は、地図画像が表示される地図表示エリアを含む2以上のエリアを備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得するものであり、記憶部は、帳票の表示内容、エリアごとの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容を定義する帳票定義情報と、エリアごとに、当該エリアに対応する前記軌跡情報、当該軌跡情報の処理結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報を含むエリア値が格納される帳票情報とを含んで記憶し、処理部は、帳票定義情報に基づいて、地図表示エリアに対応する軌跡情報を、地図表示エリアとは異なる対象エリアのエリア値として帳票情報に記憶することを特徴としている。
本発明のその他の態様については、後記する実施形態において詳しく記載する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、帳票上に表示される地図画像または地図画像に記入された軌跡自体に、軌跡以外の情報を対応付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態を添付した図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施形態では、地図が印刷された帳票を作成し、この帳票に電子ペンを用いて記入することで、地図画像上に記入された軌跡と他の情報との対応付けを行う。さらに、地図画像に対応付けられる画像情報の取得を行う方法について説明する。
【0011】
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る情報登録システムの構成図の例である。
図1に示した情報登録システムは、特殊なドットパターンを含んで印刷された帳票100と、この帳票100への記入及び記入に伴う軌跡情報(記入データ)の取得を行う電子ペン101、軌跡情報を電子ペン101から取得するペン端末102、ペン端末102から送信された軌跡情報を取得し、予め定義された帳票100のフォーマットに応じて軌跡情報を加工して記憶する機能等を有する情報登録装置104、情報登録装置104に接続され帳票100を印刷出力するプリンタ106、ペン端末102と情報登録装置104との通信経路であるネットワーク103、及び情報登録装置104に接続された管理端末105から構成される。
以下、情報登録システムの各構成要素について詳しく説明する。
【0012】
(電子ペン)
本実施形態で用いる電子ペン101は、利用者によって帳票100に記入された記入データを、軌跡情報として、ペン端末102に送信する。
ここで、図2は、本実施形態の電子ペン101の構成を示す図面である。図2に示すように、電子ペン101は、通常のインクタイプのペン1010に加えて、帳票100に印刷されたドットパターンを読み取るためのカメラ1011、記入時に電子ペン101に作用する筆圧を検出する圧電素子1012、カメラ1011及び圧電素子1012からのデータを処理して、記入により移動するペン先の位置をドットパターンと関連付け、軌跡情報として作成する処理装置1013、作成された軌跡情報の蓄積等を行うメモリ1014、伝送装置1016、電子ペン101に電源を供給する電池1015等を備える。
【0013】
この伝送装置1016は、短距離無線伝送技術の一種であるBluetooth(登録商標)等の通信プロトコルに従い、所定の周波数帯域の電波を利用して情報を送受信する装置が挙げられるが、その他の無線技術や、無線LAN(Local Area Network)、あるいは有線通信技術の通信プロトコルに従って情報を送受信する装置であってもよい。また、処理装置1013はCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)等の電気・電子回路を含み、電子ペン101を統括的に制御する。
【0014】
具体的には、電子ペン101は、利用者が電子ペン101により帳票100上に文字等を書く際に、圧電素子1012が、ペン1010に与えられる圧力、即ち筆圧を検出して圧力信号として処理装置1013へ供給し、処理装置1013は、この圧力信号に基づいてカメラ1011のスイッチオン/オフの切り替え等を行う。電子ペン101は、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記入を開始したと判定して、カメラ1011を作動させる。カメラ1011は、帳票100上のドットパターンを読み取り、その情報を処理装置1013に供給する。処理装置1013は供給された情報から、帳票100上での電子ペン101のX/Y座標を算出する。
【0015】
処理装置1013は、算出したX/Y座標を、タイムスタンプ(時間情報)及び当該電子ペン101を識別するペンIDと関連付けて、時系列の軌跡情報としてストローク(電子ペン101の圧電素子1012が、所定値以上の筆圧を検出してから、その値が所定値未満となるまでの間)毎のファイルとしてメモリ1014に保存し、利用者の動作指示や、クレードルに電子ペン101を置いたタイミング等で、ペン端末102に伝送装置1016を介して、この保存した軌跡情報を送信する。
なお、本発明の技術は、利用者の記入した軌跡情報を記憶可能な装置であれば、電子ペン101に限らず適応可能である。
【0016】
(帳票)
電子ペン101により記入される帳票100は、例えば特殊なドットパターンが印刷された用紙を用いることで、電子ペン用の専用紙として機能する。この専用紙は、紙面を所定サイズの格子に区切った場合に、その位置を特定できるようにドットが配置されており、このドットパターンの情報を用いて、帳票100上における電子ペン101のペン先の位置を特定することができるものである。
【0017】
ここで、図3は、本実施形態で用いる2種類(A1、B1)の帳票100に表示される情報を説明する図面である
図3に示すように、帳票100には、特殊なドットパターンと、帳票100ごとの罫線や枠、項目名等を表す画像データである帳票イメージと、後記する手順で管理者が設定する地図画像と、同じく管理者が設定する表示情報とを重ね合わせて構成される。帳票100に記入する電子ペン101の利用者は、帳票100の上面に表示される帳票イメージから記入位置等を特定して帳票100に記入する。
【0018】
(ペン端末)
図1に戻って、ペン端末102は、電子ペン101に内蔵された伝送装置1016(図2参照)を介して送信された軌跡情報を受信し、必要に応じて自身に内蔵する記憶部に記憶する。そして、記憶した軌跡情報を、所定のタイミングでネットワーク103を介して情報登録装置104に送信する。このタイミングは、利用者の指示によってもよく、定期的に行われてもよい。
ペン端末102は、図示しない演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)、ペン端末102の動作を実現するプログラムを展開したり、実行中のデータを一時記憶するRAM(Random Access Memory)、前記のプログラムが記憶されるハードディスクドライブ、電子ペン101又はネットワーク103との通信を行う際に使用するネットワークインタフェース等を備える一般的なコンピュータにより具現される。
【0019】
(ネットワーク)
ネットワーク103としては、LAN(Local Area Network)、インターネット、専用線等の様々な回線を適用することができる。
【0020】
(情報登録装置)
情報登録装置104は、後記する各種のプログラムを実行する演算処理部110、演算処理部110が実行するプログラムを展開したり、このプログラムが使用するデータを一時記憶するRAM111、外部機器との接続インタフェースである送受信部112、各種のプログラムや、帳票100を作成するためのデータや、帳票100に記入されたデータなどが記憶される記憶部120を含んで構成され、一般的なサーバ用のコンピュータにより具現することができる。
【0021】
ここで、情報登録装置104の記憶部120に記憶される情報について詳しく説明する。
【0022】
本実施形態の情報登録装置104の記憶部120には、5つのプログラムが記憶されている。
帳票生成プログラム121は、帳票100に表示される情報の設定を行い、プリンタ106から帳票100を出力する。この帳票生成プログラム121の詳しい動作手順については後記する(図6参照)。
軌跡処理プログラム122は、帳票100に記入された情報を処理して、後記する帳票情報データベース129に記憶する。この軌跡処理プログラム122の詳しい動作手順については後記する(図10参照)。
【0023】
文字認識プログラム123は、軌跡処理プログラム122から呼び出されて起動し、帳票100の所定エリアに記入された情報を文字認識して、その結果の文字コードを軌跡処理プログラム122に受け渡す。この文字認識プログラム123としては、従来公知の様々なアルゴリズムを適用することができる。
面積計算プログラム124は、軌跡処理プログラム122から呼び出されて起動し、帳票100の所定エリアに記入された軌跡の閉領域を検出し、その閉領域の面積を算出して軌跡処理プログラム122に受け渡す。この面積計算プログラム124としては、従来公知の様々なアルゴリズムを適用することができる。
【0024】
付加情報登録プログラム125は、作成された帳票100に含まれる地図画像に対して重ね合わされるレイヤ画像を作成する。この付加情報登録プログラム125の詳しい動作手順については後記する(図13参照)。
なお、帳票生成プログラム121及び付加情報登録プログラム125は、管理端末105からの起動指示によりRAM111に読み込まれ、演算処理部110が実行する。また、軌跡処理プログラム122は、ペン端末102から軌跡情報を取得したタイミングまたは管理端末105からの起動指示によりRAM111に読み込まれ、演算処理部110が実行する。
【0025】
次に、本実施形態の情報登録装置104の記憶部120には、6つのデータベース領域が確保されている。以下、記憶部120に確保された6のデータベース(軌跡情報データベース126、帳票定義データベース127、地図情報データベース128、帳票情報データベース129、マスタレイヤデータベース130、ドットパターンデータベース131)に記憶される情報について、詳しく説明する。
【0026】
まず、軌跡情報データベース126には、電子ペン101で取得され、ペン端末102からネットワーク103を介して送信された軌跡情報が記憶されている。ここで、次に示す表1は、軌跡情報データベース126に記憶された軌跡情報の例を示すテーブルである。
【0027】
【表1】

【0028】
表1に示すように、軌跡情報は、ストローク毎のファイルとして格納され、その軌跡情報を送信した電子ペン101を識別するペンID「123」と、ストロークを識別する軌跡ID「1」とをヘッダとして有し、1つのレコードが時間毎の電子ペン101のペン1010(図2参照)の帳票100におけるX座標とY座標を表しており、記入時刻を表す時間、帳票100におけるX座標、Y座標のフィールドを有する。表1に示した軌跡情報では、最上位のレコードは、時間の「20061110 145821003」から、2006年11月10日、14時58分21.003秒に、この電子ペン101のペン1010がX座標「121」、Y座標「780」の位置にあったことを示している。
なお、前記項目に加えて、例えば帳票100の1枚毎に固有の帳票ID等の情報をさらに追加して、開始(記入始め)〜終了(記入終了のチェックマークに記入)までの区切りで1つのファイルとして管理してもよい。
なお、帳票IDは、後記する帳票情報データベース129に記憶された各帳票100のドットパターンの割り当てと、ペン先のX/Y座標とから決定することができる。
【0029】
次に、帳票定義データベース127には、帳票100の種類ごとに、帳票100に含まれるエリアの属性を定義する帳票定義情報が記憶されている。ここで、図4は、帳票定義データベース127に記憶される帳票定義情報を説明する図面である。
図4では、右側に帳票定義情報を示し、この帳票定義情報の各レコードが、左側に例示した帳票100のどのエリアについての情報であるかを示している。
図4に示した帳票定義情報は、この帳票定義情報を識別する帳票種別ID「A1」、この帳票定義情報の名称である帳票名「農地情報登録」、この帳票定義情報の帳票100の左上隅を原点とした場合の帳票100が占める領域を示す帳票座標「(0,0)−(700,1000)」、及びこの帳票100の帳票イメージの画像データを示す帳票イメージ「○○○.gif」をヘッダとして有している。
【0030】
また、参照符号401で示したレコードは、帳票100の参照符号401bで示したエリアを定義する情報であり、このエリアを識別するエリアID「001」、前記した帳票座標内のこのエリアの始点及び終点の座標を示すエリア座標「(150,100)−(500,150)」、このエリアに予め設定された情報を表示することを示すエリア属性「表示」、このエリアに記入された軌跡情報を文字認識する必要がないことを示す文字認識「NO」、このエリア以外のエリアに記入された軌跡情報を対応付けないことを示す付加軌跡取得「NO」、及び対応付けられた軌跡情報に含まれる閉領域の面積を算出しないことを示す面積計算「NO」の各項目を含んでいる。
なお、エリア属性「表示」の場合、このエリアには帳票100の印刷の前に、所定の情報を取得して、この取得した情報をこのエリアに表示することを示している。この手順については、後記する帳票生成プログラム121の動作手順において詳しく説明する(図6参照)。
【0031】
参照符号402で示したレコードは、帳票100の参照符号402bで示したエリアを定義する情報であり、前記と同様に、エリアID、エリア座標、エリア属性、文字認識、付加軌跡取得、面積計算の各項目を含む。
ここで、エリア属性の項目値は「地図画像」であり、このエリアには後記する手順で設定される地図画像が表示され、ここに記入された軌跡情報をエリア値として取得することを示している。なお、この参照符号402で示すレコードに対応するエリアは、請求項の地図表示エリアに相当する。
【0032】
参照符号403で示したレコードは、帳票100の参照符号403bで示したエリアを定義する情報であり、前記と同様に、エリアID、エリア座標、エリア属性、文字認識、付加軌跡取得、面積計算の各項目を含む。
ここで、エリア属性の項目値は「文字入力」であり、このエリアには電子ペン101を用いて文字が記入されることを示し、文字認識の項目値が「YES」であるため、入力された軌跡情報を文字認識することを示している。
また、付加軌跡取得の項目値は「YES」であり、このエリアにはこのエリア以外の軌跡情報を対応付けることを示している。この対応付けは、軌跡処理プログラム122が、参照符号403bのエリアの右側の「スタート」のエリアと、「エンド」のエリアとにチェックを記入する間で記入された軌跡情報を対応付ける。本実施形態では、この「スタート」及び「エンド」にチェックを記入する間に記入した軌跡情報を対応付けることとしたが、対応付けの手法は、例えば管理者が軌跡情報を指定したり、その他の手順により対応付けることにしてもよい。
また、面積計算の項目値が「YES」であるため、対応付けされた軌跡情報に含まれる閉領域の面積を算出することを示している。
なお、この参照符号403で示すレコードに対応するエリアは、請求項の対象エリアに相当する。
【0033】
次に、地図情報データベース128には、緯度経度により地図上の任意の点を指定可能なように、緯度経度のグリットと対応付けされたマスタ地図画像と、マスタ地図画像から切り出され、帳票100の所定のエリア(図4のエリア属性の項目値が「地図画像」のエリア)に表示される地図画像を特定する地図指定情報とを含んで記憶されている。ここで、次に示す表2は、地図情報データベース128に記憶された地図指定情報の例を示すテーブルである。
【0034】
【表2】

【0035】
表2に示した地図指定情報は、レコードごとに、地図画像を特定する地図ID、地図画像をマスタ地図画像から切り出す際の基準点(本実施形態ではエリアの左上隅の点に対応)の緯度経度を示す基準緯度経度、及びその地図画像の縮尺の各項目が含まれる。
この地図指定情報は、後記する手順により、帳票生成プログラム121が記憶し、帳票100に地図画像を表示(印刷)する際に参照される。
なお、マスタ地図画像としては、地形図、道路地図、住宅地図、土地利用図、航空写真、衛星写真等や、さらには、例えばベクトルデータから構成されるCADデータ等の様々な地図を適用することができ、帳票100の種類に応じて選択される。
【0036】
次に、帳票情報データベース129には、1枚1枚の帳票100ごとの帳票情報として、その帳票100に含まれる各エリアに関連する情報が記憶されている。
ここで、次に示す表3は、ある帳票100の帳票情報に含まれる情報の例を示すテーブルである。
【0037】
【表3】

【0038】
表3に示した帳票情報は、電子ペン101からこの帳票100に記入された軌跡情報を取得し、この軌跡情報を後記する手順により処理した後における状態を示したものであり、この帳票100を識別する帳票ID「A1003」、この帳票100の帳票定義情報(図4参照)を示す帳票種別ID「A1」、及びこの帳票100が割り当てられるドットパターンの平面における座標を示すドットパターン割当「(1356,1489)−(2056,2489)」をヘッダとして有し、エリアを識別するエリアIDと対応付けて、そのエリアに関連するエリア値情報(表示情報、地図ID、軌跡ID、認識結果、付加軌跡、面積:m)を記憶している。
なお、エリア値情報は、後記する情報登録装置104の動作過程において、順次付加されるものであるため、各情報の説明は、情報登録装置104の動作過程の説明にて行う。また、エリアに関連する情報の項目の種類は、帳票定義情報のエリア属性(図4参照)の項目値に応じて、適宜変更される。
【0039】
次に、マスタレイヤデータベース130には、地図画像に対応付けて、この地図画像に重ね合わせて表示される地図付加情報を特定する情報が記憶される。
ここで、次に示す表4は、マスタレイヤデータベース130に記憶される情報の例を示すテーブルである。
【0040】
【表4】

【0041】
表4に示すように、マスタレイヤデータベース130には、地図指定情報の地図ID(表2参照)と対応付けて地図付加画像(ここでは、説明のために、地図付加画像のファイル名で表示)が格納されている。例えば、最上位レコードの地図ID「9001」の地図指定情報に対応する地図付加情報は「−」であるため、この地図指定情報に対応付けられた地図付加情報がないことを示し、上から2番目のレコードの地図ID「9002」の地図指定情報には、地図付加情報「□□□.gif」が対応付けられていることを示している。
なお、本実施形態では、マスタレイヤデータベース130に記憶される地図付加情報として、画像データを記憶することとしたが、例えば、地図画像に重ね合わせて表示されるオブジェクトの形状及びその位置を定義する情報を地図付加情報として記憶することもできる。
【0042】
次に、ドットパターンデータベース131には、特殊なドットパターンが付された平面の画像データが記憶されている。前記のように、このドットパターンは平面上の座標をコード化したものであり、この座標を指定することで、平面上の任意の点を指定することができる。
【0043】
(管理端末)
図1に戻って、管理端末105は、情報登録装置104のコンソールであり、専用の端末を用いることや、演算手段としてのCPU、管理端末105の動作を実現するプログラムを展開したり、実行中のデータを一時記憶するRAM、前記のプログラムが記憶されるハードディスクドライブ、情報登録装置104との通信を行う際に使用するネットワークインタフェース等を備える一般的なコンピュータにより具現することもできる。
この管理端末105を介して、情報登録装置104において、帳票100に表示される情報の設定を行ったり、情報登録装置104が出力する情報を表示することができる。
【0044】
(プリンタ)
プリンタ106は、情報登録装置104からの印刷情報の出力を受けて、帳票100を印字出力する。
プリンタ106としては、一般的な各種のプリンタを用いることができ、本実施形態のように、情報登録装置104にローカル接続された構成であっても、ネットワーク103に接続され、ネットワーク103を介して、情報登録装置104に接続される構成であってもよい。後者の場合、電子ペン101の設置場所近傍にプリンタ106を配置して、利用者が直接、プリンタ106から出力される帳票100を受け取ることもできる。
【0045】
(地図情報登録システムの動作概要)
以下、前記した構成を有する本実施形態の情報登録システムの動作手順について説明する。ここで、図5は、情報登録システムの動作手順の概要を示すフローチャートの例である。図5を参照して、情報登録システムの動作手順の概要を説明する(適宜、図1参照)。
なお、図5に示したフローチャートにおいて、情報登録装置104の動作ではない手順については破線で示している。
【0046】
まず、情報登録装置104は帳票生成プログラム121を実行し、管理者が管理端末105から入力した帳票100の種類、帳票100に表示する地図、及び帳票100に予め印刷される情報を取得して、この帳票100の帳票情報を作成するとともに、帳票100に印刷される情報である帳票印刷データを設定し、プリンタ106に受け渡すことで、帳票生成を行う(ステップS501)。なお、この帳票生成の詳細な手順については、図6を参照して後記する。
【0047】
次に、プリンタ106から出力された帳票100に、利用者が電子ペン101で書き込んだ記入データを、電子ペン101のメモリ1014が軌跡情報として記憶する(S502)。ここで記憶される軌跡情報とは、前記したとおり電子ペン101の時間単位のX/Y座標からなるデータ群である。
そして、電子ペン101に記憶されている軌跡情報を、ペン端末102が所定の通信路を用いて取り込む(ステップS503)。
【0048】
次に、ペン端末102は、ネットワーク103を介して、取り込んだ軌跡情報を情報登録装置104に送信する(ステップS504)。
情報登録装置104は、ペン端末102から受信した軌跡情報を、自身の記憶部120の軌跡情報データベース126に記憶する。
【0049】
次に、情報登録装置104は、軌跡処理プログラム122を実行し、記憶した軌跡情報に文字認識等の処理を実行することで、帳票100の各エリアのエリア値を計算する軌跡情報の処理(ステップS505)を実行し、その処理結果を管理端末105に表示する(ステップS506)。なお、軌跡情報の処理(ステップS505)の詳細な手順については、図10を参照して後記する。
【0050】
そして、情報登録装置104は付加情報登録プログラム125を実行し、管理端末105からの入力に基づいて、帳票100の地図画像が表示されるエリアに対して、前記の地図付加情報(表4参照)を対応付ける、地図情報の付加情報(地図付加情報)の登録を実行する(ステップS507)。なお、付加情報を登録する詳細な手順については、図13を参照して後記する。また、ステップS507の付加情報を登録する手順は、図5に示したフローチャートの順番に関係なく、適宜実行可能な手順である。
【0051】
以下、図5に示した情報登録システムの動作手順の概要を示すフローチャートにおいて、情報登録装置104の詳細な動作手順について説明する(適宜、図1参照)。
(帳票生成手順の詳細)
まず、帳票生成の手順(ステップS501)について、詳しく説明する。
ここで、図6は、帳票生成手順の詳細を示すフローチャートである。図6を参照して、情報登録装置104では、管理端末105からの起動指示を受けて帳票生成プログラム121を起動し、帳票定義データベース127に記憶された帳票定義情報(図4参照)の帳票イメージを取得して、帳票定義情報を選択させる帳票種別選択画面を作成し、管理端末105のディスプレイに、この帳票種別選択画面を表示する(ステップS5011)。
【0052】
ここで、図7は、帳票種別選択画面の表示例を示す図面である。図7を参照して、帳票種別選択画面701は、参照符号703で示す、各帳票定義情報に対応する帳票イメージが表示される領域と、参照符号702で示す帳票定義情報を択一的に選択するラジオボタンと、このラジオボタンで選択した帳票定義情報を選択することを確定する際に、管理端末105の図示しないマウス等を用いて選択するボタン704とを備える。
【0053】
図6に戻って、管理端末105において、ボタン704が選択されると、帳票生成プログラム121は、帳票定義データベース127から、帳票種別選択画面701のラジオボタンで選択された帳票種類に応じた帳票定義情報を取得する(ステップS5012)。
次に、帳票生成プログラム121は、例えば、連番で採番することで、一意な帳票IDを発行し、ステップS5012で取得した帳票定義情報に基づいて帳票情報を作成する(ステップS5013)。このとき、帳票定義情報の帳票座標(図4参照)に応じたサイズの未使用のドットパターンの平面の座標を、帳票情報のドットパターン割当として割り当てる。ここで、ステップS5013で作成された帳票情報の例を、次の表5に示す。
【0054】
【表5】

【0055】
表5に示した帳票情報は、表3に示した帳票情報と比べて、ヘッダ情報とエリアID以外の項目値が記憶されていないことがわかる。これは、ステップS5013で作成した帳票情報は、図4に示した帳票定義情報と、ステップS5013において発行された帳票ID及びドットパターン割当とに基づいて作成されたためである。なお、帳票情報の各項目値は、以降の手順において順次付加される。
【0056】
次に、帳票生成プログラム121は、ステップS5012で取得した帳票定義情報のエリア属性に応じて、帳票設定画面を表示する(ステップS5014)。本実施形態では、エリア属性が「表示」のエリアについて、このエリアに表示される表示情報の取得と、エリア属性が「地図画像」のエリアについて、このエリアに表示される地図画像を特定する地図IDの取得とを行うための帳票設定画面を作成し、管理端末105のディスプレイに、この帳票設定画面を表示する。
この帳票設定画面を介して、帳票生成プログラム121は、管理端末105から入力された各エリアのエリア値を取得して、帳票情報データベース129の帳票情報に記憶する(ステップS5015)。
【0057】
以下、ステップS5014及びステップS5015の手順について、画面例を示してさらに詳細に説明する。
ここで、図8は、帳票設定画面の表示例を示す図面である。図8を参照して、帳票設定画面801は、参照符号807で示す画面の左側の領域に、帳票定義情報の帳票イメージが表示され、その右側の領域には、帳票100を印刷する前に予め設定しておく情報を登録するための構成を備える。なお、図8に示した帳票イメージでは、各エリアのエリアIDを認識させるために、各エリアにはそのエリアIDを付して表示している。
【0058】
帳票設定画面801の右側の領域には、エリアID「001」のエリアに表示情報を入力する参照符号802で示すテキストボックスと、地図IDを設定する際に図示しないマウス等で選択される参照符号803で示すボタンと、入力した情報を反映して帳票100を印刷する際にマウス等で選択される参照符号804で示すボタンと、他の帳票100を設定する際にマウス等で選択される参照符号805で示すボタンと、入力を終了する際にマウス等で選択される参照符号806で示すボタンとを備える。
なお、参照符号805で示すボタンを選択された場合は、ステップS5013に戻って新たに帳票ID及び帳票情報を作成して、ステップS5014に進んで、新たに作成した帳票ID及び帳票情報に対応する帳票設定画面を表示する。
【0059】
図8に示した帳票設定画面801において、管理端末105を使用する管理者は、参照符号802で示したテキストボックスに、管理端末105のキーボード等を用いて所定のテキストを入力し(ここでは「宮城県仙台市青葉区・・・」)、地図画像を設定するために、参照符号803で示したボタンを選択する。すると、帳票生成プログラム121は、地図画像を設定するための表示画面である地図指定情報設定画面を作成し、この画面を管理端末105のディスプレイに表示する。
【0060】
ここで、図9は、地図指定情報設定画面901の表示例を示す図面である。
図9に示した地図指定情報設定画面901の左側の領域には、予め地図IDが決まっている場合に、その地図IDを入力するテキストボックスと、その地図IDに対応する地図画像を表示する場合に選択するボタンからなる参照符号906で示す領域と、新たに地図を設定する場合に、その地図の代表点を特定する北緯及び東経を入力する参照符号902で示すテキストボックスと、その地図の縮尺を選択する参照符号903で示すプルダウンメニューとを備える。
参照符号906で示すテキストボックスに管理端末105のキーボード等から地図IDが入力されるか、参照符号902で示すテキストボックスに北緯及び東経が入力され、参照符号903で示すプルダウンメニューから縮尺が選択されると、地図指定情報設定画面901の右側の参照符号904で示す領域には、入力された情報に対応する地図画像が表示される。
【0061】
ここで、参照符号906で示すテキストボックスに地図IDが入力された場合は、帳票生成プログラム121は、地図情報データベース128の地図指定情報(表2参照)から入力された地図IDに対応するレコードを検索し、地図情報データベース128のマスタ地図画像のこのレコードに対応する地図画像を切り出して参照符号904に示すエリアに表示する。また、参照符号902で示すテキストボックスに北緯及び東経が入力され、参照符号903で示すプルダウンメニューから縮尺が選択された場合は、地図情報データベース128のマスタ地図画像の入力された情報に対応する地図画像を切り出して参照符号904に示すエリアに表示する。
なお、参照符号904で示す領域の大きさは、帳票定義情報のこの地図画像が表示されるエリアの大きさであるエリア座標(図4参照)の項目値に応じて決定される。
【0062】
そして、参照符号904で示す領域に表示された地図画像を用いる場合には、管理端末105を使用する管理者は、参照符号905で示すボタンをマウス等で選択することで、
管理端末105に表示される表示画面は、図8に示した帳票設定画面801に戻る。
このとき、参照符号902で示すテキストボックスに北緯及び東経が入力され、参照符号903で示すプルダウンメニューから縮尺が選択された場合は、帳票生成プログラム121は、新たに地図IDを生成し、地図指定情報(表2参照)に新たなレコードを作成して、このレコードに各入力値を記憶する。
【0063】
次に管理者は、帳票設定画面801において、予め設定する必要のあるエリアのエリア値の入力が完了したことを確認して、管理端末105のマウス等を用いて、参照符号804で示すボタンを選択する。これをトリガとして、帳票生成プログラム121は、帳票設定画面801を介して入力された、予め設定の必要のあるエリアのエリア値を取得して、帳票情報データベース129の対応する帳票情報(表5参照)に、このエリア値を記憶する。ここで、ステップS5015終了時の帳票情報の例を、次の表6に示す。
【0064】
【表6】

【0065】
表6に示した帳票情報は、表5に示した帳票情報と比べて、エリアID「001」のエリア値である表示情報「宮城県仙台市青葉区・・・」と、エリアID「002」のエリア値である地図ID「9001」とが付加されていることがわかる。これらの付加されたエリア値が、ステップS5015において記憶されたものである。
【0066】
図6に戻って、次に、帳票生成プログラム121は、帳票情報のドットパターン割当の項目値に基づいて、ドットパターンデータベース131から、この帳票情報に割り当てられたドットパターンを取得し、このドットパターン、帳票イメージ、表示情報、及び地図IDに対応する地図画像を重ね合わせた(図3参照)帳票印刷データを作成し(ステップS5016)、この帳票印刷データをプリンタ106に出力する(ステップS5017)。そして、帳票印刷データを受信したプリンタ106は用紙に帳票印刷データを印刷して、帳票100として出力する。
以上の手順により、図5に示したフローチャートの帳票生成の手順(ステップS501)が終了する。
【0067】
(軌跡情報の処理手順の詳細)
次に、軌跡情報の処理手順(ステップS505)について、詳しく説明する。ここで、図10は、軌跡情報の処理手順の詳細を示すフローチャートである。図10を参照して、情報登録装置104は、ペン端末102から軌跡情報を取得したタイミングで、軌跡処理プログラム122を起動し、取得した軌跡情報のX/Y座標から、その座標に対応する、帳票情報データベース129に格納された帳票情報(表6参照)を特定する(ステップS5051)。
そして、この特定された帳票情報の帳票種別IDに応じた、帳票定義情報(図4参照)を帳票定義データベース127から取得する(ステップS5052)。
【0068】
次に、軌跡処理プログラム122は、取得した帳票定義情報に基づいて、帳票100に記入された軌跡情報の認識処理を、帳票100に含まれるすべてのエリアについて実行する。この処理は、エリアIDが連番であれば、この番号順で行ったり、右上のエリアから順番に行うことにしてもよい。
まず、軌跡処理プログラム122は、処理対象のエリアのエリア属性が「表示」であるか否かを判定する(ステップS5053)。このエリアのエリア属性が「表示」である場合は(ステップS5053で‘Yes’)、このエリアについては処理を行う必要がないためステップS5063に進む。
【0069】
一方、このエリアのエリア属性が「表示」ではない場合は(ステップS5053で‘No’)、エリア属性が「地図画像」であるか否かを判定する(ステップS5054)。このエリアのエリア属性が「地図画像」である場合は、このエリア内に記入された対応する軌跡情報の軌跡IDを取得して、帳票情報データベース129の帳票情報の軌跡IDの項目値として記憶し(ステップS5055)、ステップS5063に進む。
【0070】
一方、このエリアのエリア属性が「地図画像」ではない場合は(ステップS5054で‘No’)、エリア属性が「文字入力」であるか否かを判定する(ステップS5056)。このエリアのエリア属性が「文字入力」ではない場合は(ステップS5056で‘No’)、ステップS5063に進み、エリア属性が「文字入力」である場合は(ステップS5056で‘Yes’)、このエリアに記入された軌跡情報を取得して、文字認識プログラム123を呼び出し、軌跡情報に対して文字認識を実行し、このエリアのエリア値として認識結果を、帳票情報データベース129の帳票情報に記憶する(ステップS5057)。なお、文字認識プログラム123としては、様々な公知のアルゴリズムを適用することができ、本実施形態のような電子ペン101を用いるシステムの場合、ストロークごとの軌跡情報を取得できるため、文字の筆順を考慮して文字認識を実行でき、文字認識の精度を高めることができる。
【0071】
次に、軌跡処理プログラム122は、このエリアの付加軌跡取得の項目値が「YES」か否かを判定する(ステップS5058)。付加軌跡取得の項目値が、「YES」ではない場合(ステップS5058で‘No’)、ステップS5063に進む。
一方、このエリアの付加軌跡取得の項目値が「YES」である場合(ステップS5058で‘Yes’)、このエリアに対応する軌跡IDを取得して、このエリアのエリア値(付加軌跡)として、帳票情報データベース129の帳票情報に記憶する(ステップS5059)。
【0072】
ここで、ステップD5059の軌跡IDの取得について詳しく説明する。例えば、図11は、所定のエリアに対応する軌跡を特定する手順を説明する図面である。ここでは、図11に示した帳票100の参照符号1101で示すエリアに対応する軌跡を取得する場合を示す。
はじめに、図11(1)に示すように、参照符号1101で示したエリアに軌跡を対応付けるためには、参照符号1102で示すエリアのチェックボックス(請求項の軌跡特定開始エリアに相当)に電子ペン101を用いてチェックを記入する。次に、図11(2)に示すように、対応付ける軌跡を、地図が表示されるエリアに電子ペン101を用いて記入する。ここでは、参照符号1103で示す軌跡がその軌跡に該当する。そして、図11(3)に示すように、参照符号1104で示すエリアのチェックボックス(軌跡特定終了エリアに相当)に電子ペン101を用いてチェックを記入する。
この手順により、軌跡情報には、取得時刻が記憶されていることを用いて、参照符号1102で示したエリアに記入された軌跡(チェックマーク)の後に記入され、かつ参照符号1104で示したエリアに記入された軌跡(チェックマーク)の前に記入された軌跡の軌跡情報を、参照符号1101で示したエリアに対応する軌跡情報として取得する。
【0073】
なお、本実施形態では2つのチェックボックス(1102、1104)に軌跡を記入した間に、地図が表示されるエリアに軌跡を記入することで、この軌跡を所定のエリアに対応する軌跡として特定したが、例えば、チェックボックスを1つだけ設けて、そのチェックボックスに軌跡が記入される前、または後で記入された軌跡を、所定のエリアに対応する軌跡として特定することもできる。
また、別途、チェックボックスを設けることなく、地図が表示されるエリアに記入された軌跡であれば、すべて所定のエリアに対応する軌跡として取得する構成とすることもできる。
【0074】
図10に戻って、次に軌跡処理プログラム122は、このエリアの面積計算の項目値が「YES」か否かを判定する(ステップS5060)。付加軌跡取得の項目値が、「YES」ではない場合(ステップS5060で‘No’)、ステップS5063に進む。
一方、このエリアの面積計算の項目値が「YES」である場合(ステップS5060で‘Yes’)、面積計算プログラム124を呼び出し、ステップS5059で取得した軌跡IDから、この軌跡IDに対応する軌跡情報のループ状となった閉領域を検出し、その閉領域の面積を算出する(ステップS5061)。ここで、閉領域の検出は、例えば、X/Y座標で表される軌跡情報の各レコード同士の連結成分に基づいて検出したり、その他の公知の方法により検出可能であり、閉領域の面積の計算は、例えば、閉領域内に含まれるドットパターンのX/Y座標と、地図指定情報の縮尺の項目値を用いて算出することができる。
【0075】
次に、軌跡処理プログラム122は、ステップS5061で算出した面積を、このエリアのエリア値(面積:m)として、帳票情報データベース129の帳票情報に記憶する(ステップS5062)。
そして、すべてのエリアについてステップS5053以降の処理を実行したか否かを判定し(ステップS5063)、実行していない場合は(ステップS5063で‘No’)、ステップS5053に戻り、すべてのエリアに実行した場合は(ステップS5063で‘Yes’)、軌跡情報の処理の手順を終了する。
【0076】
軌跡処理プログラム122が、図10に示した各手順を実行して、処理結果として各エリアのエリア値を記憶することで、帳票定義データベース127に記憶された取り扱い対象の帳票100の帳票情報は、例えば、表6に示したものから、表3に示したものへと変化する。
なお、本実施形態では、帳票情報の各エリアに記入された軌跡または対応付けて取得した軌跡として、軌跡IDを取得することとしたが、この軌跡IDに対応する軌跡情報そのものを取得することにしてもよい。
【0077】
ここで、図5に示したフローチャートのステップS506における処理結果の表示の手順について追加的な説明を行う。ステップS506では、情報登録装置104の軌跡処理プログラム122が、図10のフローチャートに示した各処理の処理結果を表示画面として管理端末105に出力する。
【0078】
ここで、図12は、ステップS506において、情報登録装置104の軌跡処理プログラム122が、管理端末105のディスプレイに表示する認識結果表示画面の例である。図12に示した認識結果表示画面1201は、取り扱い対象の帳票100の帳票情報に基づいて生成され、参照符号1202で示す左側の領域には、この帳票100の帳票イメージと、各エリアの軌跡IDに対応する軌跡情報とを重ね合わせて表示し、右側の参照符号1203で示す領域には、図10のフローチャートに示した各処理の処理結果であるエリア値が表示されている。
【0079】
この認識結果表示画面1201に表示された処理結果に誤りがある場合は、管理者が管理端末105のキーボード等を用いて、エリア値を修正することもでき、参照符号1204で示すボタンを管理端末105のマウス等を用いて選択された場合、変更されたエリア値がある場合にのみ、帳票情報の変更されたエリア値が更新される。
【0080】
(付加情報の登録手順の詳細)
次に、付加情報の登録手順(ステップS507)について、詳しく説明する。ここで、図13は、付加情報の登録手順の詳細を示すフローチャートである。図13を参照して、情報登録装置104では、管理端末105からの起動指示を受けて付加情報登録プログラム125を起動し、付加情報登録プログラム125は、取り扱い対象の帳票100を特定するために、帳票IDを取得するための図示しない表示画面を、管理端末105にディスプレイに出力する。この表示画面を介して、管理者等が所望の帳票IDを入力すると、付加情報登録プログラム125は、この帳票IDを取得し、この帳票IDに対応する帳票情報を帳票情報データベース129から、その帳票情報に基づいて帳票定義情報を帳票定義データベース127からそれぞれ取得する(ステップS5071)。
【0081】
次に、付加情報登録プログラム125は、マスタレイヤデータベース130(表4参照)から、ステップS5071で取得した帳票情報に含まれる地図IDに対応する地図付加情報を取得する(ステップS5072)。このとき、この帳票100の地図IDに対応する地図付加情報がない場合は、地図付加情報は取得しない。
そして、ステップS5071及びステップS5072で取得した各情報に基づいて、地図付加情報を登録するための付加情報登録画面を作成して、管理端末105のディスプレイに表示する(ステップS5073)。
【0082】
ここで、図14は、付加情報登録画面の表示例を示す図面である。図14を参照して、付加情報登録画面1401は、右側の参照符号1403で示す領域に、帳票IDに対応し、参照符号1408で示す地図が表示されるエリア(地図表示エリア)を備える帳票100が表示され、左側の領域に参照符号1402で示す帳票IDを入力するテキストボックスと、地図付加情報として、地図画像に所望の記号を表示したり、所望のテキストを入力する際に選択される参照符号1404で示すパレットと、前記のパレットで選択された記号またはテキストの大きさを調整する参照符号1405で示すスライダと、地図付加情報を同一種類の帳票100すべてに反映するか、この帳票100のみに反映するかを示す属性を択一的に選択する参照符号1406で示すラジオボタンと、編集された地図付加情報をマスタレイヤデータベース130または帳票情報データベース129に登録する際に選択される参照符号1407で示すボタンとを備える。
図14に示した付加情報登録画面1401では、参照符号1408で示す地図が表示されるエリアに、参照符号1409で示す画像情報である×印と、参照符号1410で示すテキスト情報である「交通事故多発」という文字をそれぞれ入力した例を示している。
【0083】
情報登録システムの管理者は、付加情報登録画面1401を用いて、管理端末105から、画面表示内の帳票100の地図情報のエリアに所望の編集作業を行い、参照符号1406で示すラジオボタンで、編集した地図付加情報を同一種類の帳票100すべてに反映するか、この帳票100のみに反映するか選択し、参照符号1407で示すボタンをマウス等で選択する。これにより、付加情報登録プログラム125は、画像情報及び/またはテキスト情報として地図付加情報を取得する(ステップS5074)。
なお、地図付加情報としては、テキスト情報として、例えばURL(Uniform Resource Locator)のようなファイルの位置を示す情報を記入することで、音声ファイルやその他のファイルを対応付けることもできる。
【0084】
次に、付加情報登録プログラム125は、ステップS5074で取得した地図付加情報の属性は「個別」か否かを判定する(ステップS5075)。ここで、属性が「個別」ではない場合(ステップS5075で‘No’)、マスタレイヤデータベース130に、新たなレコードを作成し、この帳票100の地図IDと対応付けて地図付加情報を記憶して(ステップS5076)、付加情報の登録処理を終了する。
一方、属性が「個別」である場合(ステップS5075で‘Yes’)、帳票情報データベース129に記憶された当該帳票100の帳票情報に、地図画像が表示されるエリアのエリアIDと対応付けて地図付加情報を記憶し(ステップS5077)、付加情報の登録処理を終了する。
つまり、地図付加情報は、地図画像に対応付けることも、各帳票100の地図画像の表示されるエリアに対応付けることもでき、同一種類の帳票100すべてにおいて共有する情報と、各帳票100で個別に設定する情報とをそれぞれ登録することもできる。
【0085】
ここで、ステップS5077の終了時における帳票情報の例を、次の表7に示す。
【0086】
【表7】

【0087】
表7に示すように、帳票情報のエリアID「002」のレコードには、地図付加情報として、「□□□.gif」が格納されていることがわかる。
前記のように、図13に示した付加情報の登録処理は、図5に示したフローチャートの順番に関係なく、適宜実行可能な手順であり、任意のタイミングで地図付加情報を登録することができる。このため、例えば、ステップS506の処理結果の表示手順の前に、付加情報の登録処理を実行すれば、図12に示した認識結果表示画面の参照符号1202で示した帳票100の地図画像を表示するエリアには、地図付加情報が重ね合わせて表示される。
【0088】
以上説明した本実施形態の情報登録装置104によると、電子ペン101を用いて地図画像が表示されるエリアと、その他の電子データとの対応付けを行うことができるため、電子ペン101を用いて帳票100に記入する利用者は、煩雑な操作を必要とすることなく地図に対して様々な情報を電子データとして付加することができる。また、本実施形態のシステムによれば、地図画像だけでなく、地図画像が表示されたエリアに記入された軌跡自体にも、電子ペン101を用いて様々な情報を付加することもできる。
また、帳票100に表示される地図画像には、電子ペン101を用いることなく軌跡以外の地図付加情報を対応付け、重ね合わせて表示することができる。この地図付加情報は地図情報に対応付けられているため、異なる帳票であっても、地図情報を指定することで、地図画像と併せて地図付加情報を呼び出すことができ、地図付加情報を共有して利用することができる。
【0089】
(変更例)
次に、前記の実施形態の変更例について説明する。ここでは、前記の実施形態において、図10に示した軌跡情報の処理手順のステップS5059において、帳票情報の付加軌跡(表3参照)として軌跡IDを取得する方法の変更例について説明する。
前記の実施形態では、図11を用いて説明したように、所定の2つのエリアに記入された軌跡情報の間で、取得された軌跡情報を特定の軌跡情報として特定のエリアのエリア値として取得する例を示した。本発明では、軌跡情報の対応付けはこの手順に特定されることなく、さまざまな方法を用いることができる。
【0090】
例えば、図15は、軌跡情報の対応付けの変更例を説明する図面である。ここでは、図15(1)に示した帳票100において、地図画像が表示されたエリアに電子ペン101を用いて記入された参照符号1503で示す軌跡に、参照符号1501で示す文字認識を行うエリアのエリア値を対応付ける。このために、参照符号1502で示すエリアを、予め帳票定義情報において接続のためのエリアと定義しておく。
【0091】
そして、図15(2)に示すように、参照符号1502で示すエリアと、参照符号1503で示す軌跡を跨ぐように、電子ペン101を用いて参照符号1504で示す軌跡を記入する。図15(2)に示したように記入しておくことで、ステップS5059では、軌跡処理プログラム122は、参照符号1502で示すエリアに記入された軌跡を取得し、取得した参照符号1504で示す軌跡の軌跡情報から、この軌跡の始点及び終点を検出する。そして、参照符号1502で示すエリアとは異なる始点または終点のX/Y座標を算出する。
【0092】
次に、軌跡処理プログラム122は、算出した始点または終点のX/Y座標が含まれるエリア内の軌跡情報のうち、閉領域を有し、その閉領域内の座標が、その始点または終点のX/Y座標と一致する軌跡情報を、参照符号1501で示したエリアのエリア値として取得して帳票情報に記憶する。
また、反対に、地図画像の表示されたエリアのエリア値として、参照符号1501で示すエリアの文字認識の結果を取得することもできる。
【0093】
以上のように、地図画像が表示されるエリアまたはそのエリアに記入された軌跡に、その他の情報を対応付ける方法は様々な方法を適用することができる。また、前記の実施形態では、電子ペン101が取得した軌跡情報は、一端、ペン端末102に送信され、その後、ネットワーク103を介して情報登録装置104に送信することとしたが、軌跡情報を情報登録装置104が電子ペン101から直接取得したり、記録媒体に記憶された軌跡情報を情報登録装置104が取得する構成としてもよい。
また、前記の実施形態では、帳票100に特殊なドットパターンを印刷することで、電子ペン100がこれを読み取り、帳票上の位置を計算することとしたが、本発明はこの方式に限定されず、電子ペンにより筆記された軌跡情報を取得できる構成であれば、様々な方式のものを適用することができる。
したがって、本発明は前記した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想によって定められる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】情報登録システムの構成を示す図面である。
【図2】電子ペンの内部構成を示す図面である。
【図3】帳票の構成する情報を説明する図面である。
【図4】帳票定義情報を説明する図面である。
【図5】情報登録システムの動作手順の概要を示すフローチャートである。
【図6】帳票生成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】帳票種別選択画面を示す図面である。
【図8】帳票設定画面を示す図面である。
【図9】地図指定情報設定画面を示す図面である。
【図10】軌跡情報の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図11】所定のエリアに対応する軌跡を特定する手順を説明する図面である。
【図12】認識結果表示画面を示す図面である。
【図13】付加情報の登録処理の詳細を示す図面である。
【図14】付加情報登録画面を示す図面である。
【図15】変更例にかかる、所定のエリアに対応する軌跡を特定する手順を説明する図面である。
【符号の説明】
【0095】
100 帳票
101 電子ペン
104 情報登録装置
110 演算処理部
120 記憶部
121 帳票生成プログラム
122 軌跡処理プログラム
123 文字認識プログラム
124 面積計算プログラム
125 付加情報登録プログラム
126 軌跡情報データベース
127 帳票定義データベース
128 地図情報データベース
129 帳票情報データベース
130 マスタレイヤデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図画像が表示される地図表示エリアを少なくとも備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得する情報登録装置であって、
前記情報登録装置は、記憶部及び処理部を備え、
前記記憶部は、
前記帳票の表示内容、及び前記帳票に含まれるエリアごとの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容を定義する情報を含む帳票定義情報と、
前記エリアごとに、当該エリアに対応する前記軌跡情報、当該軌跡情報の処理結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報を含むエリア値が格納される帳票情報と、
位置情報と対応付けた前記地図画像からなる地図情報とを含んで記憶し、
前記処理部は、
前記地図画像に重ねて表示される地図付加情報を取得すると、当該地図付加情報を前記地図情報に対応付けて前記記憶部に記憶し、前記帳票定義情報に基づいて、前記地図表示エリアに、当該エリアに対応する軌跡情報、前記地図画像、及び前記地図付加情報を重ねて表示すること、
を特徴とする情報登録装置。
【請求項2】
前記地図付加情報は、画像情報及び/またはテキスト情報であること、
を特徴とする請求項1に記載の情報登録装置。
【請求項3】
前記帳票定義情報には、前記地図表示エリアの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容として、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに所定の地図画像を表示し、当該エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報が記憶されていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報登録装置。
【請求項4】
地図画像が表示される地図表示エリアを含む2以上のエリアを備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得する情報登録装置であって、
前記情報登録装置は、記憶部及び処理部を備え、
前記記憶部は、
前記帳票の表示内容、及び前記エリアごとの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容を定義する情報を含む帳票定義情報と、
前記エリアごとに、当該エリアに対応する前記軌跡情報、当該軌跡情報の処理結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報を含むエリア値が格納される帳票情報とを含んで記憶し、
前記処理部は、
前記帳票定義情報に基づいて、前記地図表示エリアに対応する軌跡情報を、前記地図表示エリアとは異なる対象エリアのエリア値として前記帳票情報に記憶すること、
を特徴とする情報登録装置。
【請求項5】
前記帳票は、4以上のエリアを備え、
前記処理部は、
前記地図表示エリアに対応する軌跡情報のうち、前記表示エリア及び前記対象エリアとは異なる軌跡特定開始エリアに対応する軌跡情報を取得した後と、前記表示エリア、前記対象エリア、及び軌跡特定開始エリアとは異なる軌跡特定終了エリアに対応する軌跡情報を取得する前の間に取得された軌跡情報を、前記対象エリアの前記帳票情報のエリア値として記憶すること、
を特徴とする請求項4に記載の情報登録装置。
【請求項6】
前記帳票は、3以上のエリアを備え、
前記処理部は、
前記地図表示エリアに対応する軌跡情報のうち、前記表示エリア及び前記対象エリアとは異なる軌跡特定エリアに対応する軌跡情報を取得した前または後に取得された軌跡情報を、前記対象エリアの前記帳票情報のエリア値として記憶すること、
を特徴とする請求項4に記載の情報登録装置。
【請求項7】
前記記憶部には、
位置情報と対応付けた前記地図画像からなる地図情報がさらに記憶され、
前記処理部は、
前記対象エリアのエリア値となった前記地図表示エリアに対応する軌跡情報から、閉領域を検出し、前記地図情報に基づいて当該閉領域の面積を計算し、前記対象エリアのエリア値として前記帳票情報にさらに記憶すること、
を特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の情報登録装置。
【請求項8】
前記帳票定義情報には、
前記地図表示エリアに対して、前記エリアの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容として、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに所定の地図画像を表示し、当該エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報が記憶され、
前記対象エリアに対して、前記エリアの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容として、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに対応する軌跡情報を文字認識した結果値を取得し、前記地図表示エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報が記憶されていること、
を特徴とする請求項4に記載の情報登録装置。
【請求項9】
地図画像が表示される地図表示エリアを少なくとも備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得する情報登録装置における情報登録方法であって、
前記情報登録装置の記憶部には、
前記帳票の表示内容、前記地図表示エリアの属性及び当該エリアに対応する軌跡情報の処理内容として、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに所定の地図画像を表示し、当該エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報を含む帳票定義情報と、
前記帳票に含まれるエリアに対応する前記軌跡情報、当該軌跡情報の処理結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報からなるエリア値が格納される帳票情報と、
位置情報と対応付けた前記地図画像からなる地図情報とを含んで記憶され、
前記情報登録装置の処理部が、
前記地図画像に重ねて表示される地図付加情報を取得し、
前記地図情報に対応付けて、前記地図付加情報を前記記憶部に記憶し、
前記帳票定義情報に基づいて、前記地図表示エリアに、当該エリアに対応する軌跡情報、前記地図画像、及び前記地図付加情報を重ねて表示すること、
を特徴とする情報登録方法。
【請求項10】
前記地図付加情報は、画像情報及び/またはテキスト情報であること、
を特徴とする請求項9に記載の情報登録方法。
【請求項11】
地図画像が表示される地図表示エリアを含む少なくとも2以上のエリアを備える帳票に、電子ペンを用いて記入された軌跡を軌跡情報として取得する情報登録装置における情報登録方法であって、
前記情報登録装置の記憶部には、
前記帳票の表示内容と、前記地図表示エリアに対して、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに所定の地図画像を表示し、当該エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報と、前記地図表示エリアとは異なる対象エリアに対して、当該エリアの帳票内における位置、当該エリアに対応する軌跡情報を文字認識した結果値を取得し、前記地図表示エリアに対応する軌跡情報を取得することを示す情報とを含む帳票定義情報と、
前記帳票に含まれるエリアごとに、当該エリアに対応する前記軌跡情報、前記軌跡情報の処理結果値及び/または当該エリアに表示される地図画像を特定する情報からなるエリア値が格納される帳票情報とを含んで記憶され、
前記情報登録装置の処理部が、
前記帳票定義情報に基づいて、前記地図表示エリアに対応する軌跡情報を、前記対象エリアのエリア値として、前記帳票情報に記憶すること、
を特徴とする情報登録方法。
【請求項12】
前記帳票は、4以上のエリアを備え、
前記処理部は、
前記地図表示エリアに対応する軌跡情報のうち、前記表示エリア及び前記対象エリアとは異なる軌跡特定開始エリアに対応する軌跡情報を取得した後と、前記表示エリア、前記対象エリア、及び軌跡特定開始エリアとは異なる軌跡特定終了エリアに対応する軌跡情報を取得する前の間に取得された軌跡情報を、前記対象エリアの前記帳票情報のエリア値として記憶すること、
を特徴とする請求項11に記載の情報登録方法。
【請求項13】
前記帳票は、3以上のエリアを備え、
前記処理部は、
前記地図表示エリアに対応する軌跡情報のうち、前記地図表示エリア及び前記対象エリアとは異なる軌跡特定エリアに対応する軌跡情報を取得した前または後に取得された軌跡情報を、前記対象エリアのエリア値として前記帳票情報に記憶すること、
を特徴とする請求項11に記載の情報登録方法。
【請求項14】
前記記憶部には、
位置情報と対応付けた前記地図画像からなる地図情報がさらに記憶され、
前記処理部は、
前記対象エリアのエリア値となった前記地図画像が表示されるエリアに対応する軌跡情報から、閉領域を検出し、前記地図情報に基づいて当該閉領域の面積を計算し、前記対象エリアのエリア値として前記帳票情報に記憶すること、
を特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の情報登録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−139512(P2008−139512A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324783(P2006−324783)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000233538)株式会社 日立東日本ソリューションズ (53)
【Fターム(参考)】